JP2023069563A - 棒状部材連結構造、この棒状部材連結構造を用いた構造物及びこの構造物を有する建築物 - Google Patents

棒状部材連結構造、この棒状部材連結構造を用いた構造物及びこの構造物を有する建築物 Download PDF

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明夫 竹田
Akio Takeda
浩一 陶器
Koichi Suki
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Takahashi Toshiya Kozo Kenchiku Kenkyusho Co Ltd
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Takahashi Toshiya Kozo Kenchiku Kenkyusho Co Ltd
TAKEDA MOKUZAI KOGYOSHO KK
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Abstract

【課題】木材が経年変化で乾燥してやせても3本の角材の連結が弱まらない棒状部材の連結構造とする。【解決手段】第1の棒状部材100は第1の溝部と、第1の溝部が形成された正面110と直交する面の第1の突脈121とを有し、第2の棒状部材200は第2の溝部と、第2の溝部が形成された正面210と直交する第2の突脈221と、第2の溝部の第2の底溝部とを有し、第3の棒状部材300は第3の溝部と、第3の底溝部とを有し、第1の棒状部材100を第2の棒状部材200の第2の溝部に嵌め込む際に、第1の突脈121を第2の底溝部に嵌め込んで第1の棒状部材100と第2の棒状部材200とを連結し、第2の棒状部材200を第3の底溝部に嵌め込む際に、第2の突脈221を第3の底溝部に嵌め込み、第3の棒状部材300を第1の溝部に嵌め込んで棒状部材100,200,300を直交状態で連結する。【選択図】図1

Description

本発明は、3本の棒状部材を相互に直交した状態で連結する棒状部材連結構造、この棒状部材連結構造を用いた構造物及びこの構造物を有する建築物を提供することを目的としている。
本明細書においては、構造物とは、道路、ビル、ダム、堤防などのように複数の材料や部材などから構成され、基礎などにより重量を支えられた構造で造作されたものをいい、建築物とは、建築された物体、建築された構造物をいうものとする。
発明者は以前、図16~図19に示す三方組木構造を発明している。
この三方組木構造は、同寸法の3本の角材1000、2000、3000を相互に直交するように組み合わせることによって構成される。
第1の角材1000は、幅寸法及び厚さ寸法が同じ、断面正方形状の棒材であって、幅方向に幅寸法と同寸かつ厚さ方向に厚さ寸法の1/2の深さを有する溝部1100が形成されている。
第2の角材2000、第3の角材3000は、前記第1の角材1000と同一に形成されている。
すなわち、第2の角材2000は幅寸法及び厚さ寸法が同じ、断面正方形状の棒材であって、幅方向に幅寸法と同寸かつ厚さ方向に厚さ寸法の1/2の深さを有する溝部2100が形成されており、第3の角材3000も幅寸法及び厚さ寸法が同じ、断面正方形状の棒材であって、幅方向に幅寸法と同寸かつ厚さ方向に厚さ寸法の1/2の深さを有する溝部3100が形成されている。
なお、以下の説明において、各角材1000、2000、3000の各溝部1100、2100、3100が形成されている面を正面、正面に直交する面を側面、正面に対向する面を背面と称する。
この三方組木構造は、次のようにして組み立てられる
まず、垂直にした第1の角材1000の溝部1100に第2の角材2000を横方向から入れ込む。この際、第2の角材2000の溝部2100は上方向を向いている(図17及び図18参照)。
第3の角材3000を第1の角材1000及び第2の角材2000に対して直交する方向から第2の角材2000に組み合わせる。その際、第3の角材3000の溝部3100には第2の角材2000の側面が入り込むようにする(図19参照)。
この状態で第2の角材2000の溝部2100が第1の角材1000の溝部1100に半分だけ入り込むようにする。すると、第2の角材2000の溝部2100に第3の角材3000が上方向から嵌まり込む(図19参照)。
発明者は、このように構成される三方組木構造を用いた構造物を奈良県奈良市高畑町1118所在のホテルである『セトレならまち』の『マイスタールーム』の設えとして実施している(https://www.hotelsetre.com/naramachi/activity/参照)。
この構造物は、等間隔で溝部を形成した複数の角材を用い、三方組木構造によって一定間隔で角材を連結することで構成されている。
また、発明者は、同様の三方組来構造を用いた構造物を名古屋白鳥庭園屋外茶会茶席(https://www.facebook.com/shirotorigarden/posts/1155183947865343/参照)において実施した。
従来の同寸法の3本の角材を相互に直交するように組み合わせる構造としては、三方組仕口と称されるものが知られていた(http://www4.plala.or.jp/m-satokentiku/colec/07.html 参照)。
この三方組仕口は、異なる溝を形成した3本の角材を使用し、組み合わせ時に1本の角材を回転させるという複雑な構造を採用している。
セトレならまちのウェブサイト(https://www.hotelsetre.com/naramachi/activity/) 名古屋白鳥庭園屋外茶会茶席(https://www.facebook.com/shirotorigarden/posts/1155183947865343/) 三方組仕口『木造建築の継手と仕口』(http://www4.plala.or.jp/m-satokentiku/colec/07.html)
かかる三方組木構造は、一定の間隔で溝部を形成した角材を三方向に組み立てる、釘等の締結部材を使用していないので組立や解体が自由に行える、角材の長さを変更することで形状、空間を自由に変化させることができる、単純な組み方で交点が一カ所でなくても組めるので構築物に適用可能で汎用性が非常に高いという特徴を有する画期的なものではあったが、以下のような問題点があった。
すなわち、この三方組木構造は、角材として使用する木材が経年変化により乾燥してやせてくると、3本の角材の連結が弱くなり、ずれが生じてしまうことがあった。
また、この三方組木構造は、第3の角材の組み合わせ方を上述したものとは上下逆にする、すなわち第3の角材を下方から嵌め込むようにすると、角材のやせによって第3の角材が落下してしまうおそれもあった。
また、三方組仕口であれば、異なる溝が形成された3本の角材を使用し、その上、組み合わせ時に1本の角材を回転させるという複雑な構造であるため、実際の構造物に適用する場面が大幅に制限されるという問題があり、実際の構造物には適用できるものではなかった。
本発明に係る棒状部材連結構造は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、角材又はそれに相当するものが経年変化によってやせてきても、ずれが生じることなく、かつ簡単に組み合わせることができ、多くの場面において実際の構造物、建築物に適用可能なものとすることを目的としている。
本発明に係る棒状部材連結構造は、上記事情に鑑みて創案されたもので、第1の棒状部材、第2の棒状部材及び第3の棒状部材を相互に直交した状態で連結する棒状部材連結構造であって、
前記第1の棒状部材は、幅方向に形成された第1の溝部と、この第1の溝部が形成された面とは直交する面に長さ方向に形成された第1の突脈とを有しており、
前記第2の棒状部材は、幅方向に形成された第2の溝部と、この第2の溝部が形成された面とは直交する面に長さ方向に形成された第2の突脈と、前記第2の溝部の底部に幅方向に形成された第2の底溝部とを有しており、
前記第3の棒状部材は、幅方向に形成された第3の溝部と、この第3の溝部の底部に幅方向に形成された第3の底溝部とを有しており、
前記第1の棒状部材を前記第2の棒状部材の前記第2の溝部に嵌め込む際に、前記第1の棒状部材の前記第1の突脈を前記第2の棒状部材の前記第2の底溝部に嵌め込んで、前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材とを相互に直交して連結し、
さらに、前記第2の棒状部材を前記第3の棒状部材の前記第3の溝部に嵌め込む際に、前記第2の棒状部材の前記第2の突脈を前記第3の棒状部材の前記第3の底溝部に嵌め込んで、前記第3の棒状部材を前記第1の棒状部材の前記第1の溝部に嵌め込むことで、前記第1の棒状部材、前記第2の棒状部材及び前記第3の棒状部材を相互に直交した状態に連結するようになっている。
本発明に係る棒状部材連結構造は、第1の棒状部材、第2の棒状部材及び第3の棒状部材を連結する部分に、突脈とその突脈に対応した底溝部とを設け、突脈を底溝部に嵌め込むようにしたので、棒状部材が経年変化によって乾燥してやせてきたとしても、3本の棒状部材の連結が弱くなることはなく、その結果、ずれが生じることもない。
特に、第2の底溝部及び前記第3の底溝部を蟻溝とし、この第2の底溝部及び前記第3の底溝部に嵌まり込む第2の突脈及び第3の突脈を蟻溝に対応した形状としたことで、各棒状部材の連結はより確実になり、経年変化によって乾燥してやせてきたとしても、3本の棒状部材の連結が弱くなることはなく、その結果、ずれが生じることもない。
また、本発明に係る棒状連結部材であると、上述した三方組仕口のように、組み合わせ時に1本の角材を回転させるという複雑な手順を必要としないので、実際の構造物に適用する場面の制限が大幅に少なくなるというメリットがある。
本発明に係る棒状部材連結構造の概略的斜視図である。 本発明に係る棒状部材連結構造を構成する第1の棒状部材の図面であって、同図(A)は概略的正面図、同図(B)は概略的底面図、同図(C)は概略的平面図、同図(D)は概略的右側面図、同図(E)は概略的左側面図、同図(F)は概略的背面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造を構成する第2の棒状部材の図面であって、同図(A)は概略的正面図、同図(B)は概略的底面図、同図(C)は概略的平面図、同図(D)は概略的右側面図、同図(E)は概略的左側面図、同図(F)は概略的背面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造を構成する第3の棒状部材の図面であって、同図(A)は概略的正面図、同図(B)は概略的底面図、同図(C)は概略的平面図、同図(D)は概略的右側面図、同図(E)は概略的左側面図、同図(F)は概略的背面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造の第1の棒状部材と第2の棒状部材とを連結する手順を示す概略的斜視図である。 本発明に係る棒状部材連結構造の第1の棒状部材と第2の棒状部材とが連結した状態を示す図面であって、同図(A)は概略的斜視図、同図(B)はα部分の概略的斜視図、同図(C)はα部分の概略的正面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造の第3の棒状部材と第2の棒状部材とを連結する手順を示す図面であって、同図(A)は概略的斜視図、同図(B)はβ部分の概略的正面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造で連結された3本の棒状部材の概略的正面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造で連結された3本の棒状部材の概略的背面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造で連結された3本の棒状部材の概略的右側面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造で連結された3本の棒状部材の概略的左側面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造で連結された3本の棒状部材の概略的平面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造で連結された3本の棒状部材の概略的底面図である。 本発明に係る棒状部材連結構造を用いた構造体の概略的斜視図である。 本発明の実施の形態に係る棒状部材連結構造の異なる連結手順を示す概略的斜視図である。 従来の三方組木構造の概略的斜視図である。 従来の三方組木構造の第1の角材と第2の角材とを連結する手順を示す概略的斜視図である。 従来の三方組木構造の第1の角材と第2の角材とが連結した状態を示す図面であって、同図(A)は概略的斜視図、同図(B)はα部分の概略的斜視図、同図(C)はα部分の概略的正面図である。 従来の三方組木構造の第3の角材と第2の角材とを連結する手順を示す図面であって、同図(A)は概略的斜視図、同図(B)はβ部分の概略的正面図である。
本発明の実施の形態に係る棒状部材連結構造は、第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300を相互に直交した状態で連結するものである。
前記第1の棒状部材100、第2の棒状部材200、第3の棒状部材300は、図2、図3及び図4に示すように、正面、左右側面及び背面の寸法が同一の木製の角材を加工したものである。
なお、本明細書においては、各棒状部材100、200、300の溝部111、211、311が形成される面を正面110、210、310とする。
まず、第1の棒状部材100は、断面視正方形の角材を加工したものであって、図2に示すように、幅方向に形成された第1の溝部111と、この第1の溝部111が形成された正面110とは直交する右側面120Rに長さ方向に形成された第1の突脈121とを有している。
この第1の棒状部材100の第1の溝部111は、正面110に幅方向、すなわち右側面120Rと左側面120Lとにかけて角溝状に形成されている。この第1の溝部111の深さ寸法は、後述する記第3の棒状部材300の厚さ寸法の1/2に設定されている。また、この第1の溝部111の幅寸法は、第1の溝部111に嵌まり込む後述の第3の棒状部材300の左右側面320L、320Rの幅寸法と同一になっている。
なお、第1の棒状部材100と第3の棒状部材300とは同一寸法なので、第1の溝部111の深さ寸法は、第1の棒状部材100の厚さ寸法の1/2になっている。
また、この第1の棒状部材100の右側面120R(第1の溝部111が形成された面とは直交する面)に形成された第1の突脈121は、右側面120Rの全長にわたって形成されている。この第1の突脈121は、断面がハの字状になった蟻溝に対応した蟻ほぞとして形成されている(図2(B)及び(C)参照)。この第1の突脈121は、第1の溝部111の部分では一部が欠けることになる(図2(D)参照)。
なお、この第1の棒状部材100の背面130には、溝等は形成されておらず平坦な面となっている(図2(F)参照)。
また、第2の棒状部材200は、断面視正方形の角材を加工したものであって、図3に示すように、幅方向に形成された第2の溝部211と、この第2の溝部211が形成された正面210とは直交する右側面220Rに長さ方向に形成された第2の突脈221と、前記第2の溝部211の底部212に幅方向に形成された第2の底溝部213とを有している。
この第2の棒状部材200の第2の溝部211は、正面210に幅方向、すなわち右側面220R及び左側面220Lとにかけて角溝状に形成されている。この第2の溝部211の深さ寸法は、第1の棒状部材100の厚さ寸法の1/2に設定されている。なお、第2の棒状部材200と第1の棒状部材100とは、同一寸法なので、第2の溝部211の深さ寸法は、第2の棒状部材200の厚さ寸法の1/2になっている。また、この第2の溝部211の幅寸法は、第2の溝部211に嵌まり込む第1の棒状部材100の正面110の幅寸法と同一になっている。
さらに、この第2の溝部211の底部212には、幅方向に第2の底溝部213が形成されている。この第2の底溝部213は、断面がハの字状になった蟻溝として形成されている(図3(A)、(D)及び(E)参照)。この蟻溝の第2の底溝部213は、前記第1の棒状部材100の第1の突脈121が嵌まり込む部分になっている。
また、この第2の棒状部材200の右側面220R(第2の溝部211が形成された正面210とは直交する面)に形成された第2の突脈221は、右側面220Rの全長にわたって形成されている。この第2の突脈221は、断面がハの字状になった蟻溝に対応した蟻ほぞとして形成されている(図3(B)及び(C)参照)。この第2の突脈221は、第2の溝部211の部分では一部が欠けることになる(図2(D)参照)。
一方、前記第3の棒状部材300は、断面視正方形の角材を加工したものであって、図4に示すように、幅方向に形成された第3の溝部311と、この第3の溝部311の底部312に幅方向に形成された第3の底溝部313とを有している。
この第3の棒状部材300の第3の溝部311は、正面310に4方向、すなわち右側面320Rと左側面320Lとにかけて角溝状に形成されている。この第3の溝部311の深さ寸法は、第3の棒状部材300の厚さ寸法の1/2に設定されている。なお、第3の棒状部材300と第2の棒状部材200とは、同一寸法なので、第3の溝部311の深さ寸法は、第2の棒状部材200の厚さ寸法の1/2になっている。また、この第3の溝部311の幅寸法は、第3の溝部311に嵌まり込む第2の棒状部材200の正面210の幅寸法と同一になっている。
この第3の棒状部材300の第3の溝部311の底部312には、幅方向に第3の底溝部313が形成されている。この第3の底溝部313は、断面がハの字状になった蟻溝として形成されている(図4(A)、(D)及び(E)参照)。この蟻溝の第3の底溝部313は、前記第2の棒状部材200の第2の突脈221が嵌まり込む部分になっている。
なお、この第3の棒状部材300には、第1の棒状部材100の第1の突脈121、第2の棒状部材200の第2の突脈221に相当するものは形成されていない。すなわち、第3の棒状部材300の左右側面320L、320Rは、第3の溝部311が形成されている正面310以外は平坦に構成されている。
このように構成された第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300は、以下のようにして相互に直交した状態で連結される。
なお、以下の説明では、図面の右方向を+X軸方向、図面の左方向を-X軸方向、図面の手前方向を+Y軸方向、図面の奥方向を-Y軸方向、図面の上方向を+Z軸方向、図面の下方向を-Z軸方向と称する。
第1の棒状部材100をX軸に沿ってセットする。その際、第1の棒状部材100の第1の溝部110は+Z軸方向(上方向)、第1の突脈121は-Y軸方向(奥方向)にそれぞれ向くようにセットする(図5参照)。
第2の棒状部材200をZ軸に沿ってセットする。その際、第2の棒状部材200の第2の溝部221は+Y軸方向(手前方向)、第2の突脈221は+X軸方向(右方向)にそれぞれ向くようにセットする(図5参照)。
このようにセットされた第1の棒状部材100と第2の棒状部材200とを連結する。
第1の棒状部材100を第2の棒状部材200の第2の溝部211に嵌め込み、さらに第1の棒状部材100の第1の突脈121を第2の棒状部材200の第2の底溝部213に嵌め込む。
このとき、第2の溝部211に第1の棒状部材100の第1の溝部111の部分を嵌め込む。このようにすると、第1の棒状部材100をスライドさせるだけで、第1の突脈121を第2の底溝部213に簡単に嵌め込むことができる(図6(C)参照)。
このように第1の溝部111と第2の溝部211とを組み合わせずに第1の棒状部材100と第2の棒状部材200とを連結させようとすると、第1の棒状部材100の端部から第2の棒状部材200を嵌め込まなければならないが、第1の溝部111と第2の溝部211とを組み合わせると、第1の棒状部材100と第2の棒状部材200とは簡単に連結することができる。
次に第3の棒状部材300を連結する。
Y軸方向に沿ってセットする。その際、第3の棒状部材300の第3の溝部311は-X軸方向(左側)を向くようにする。
Y軸方向に沿ってセットされた第3の棒状部材300を第2の棒状部材200の上側端部から嵌め込む。
すなわち、第2の棒状部材200の第2の突脈221に第3の棒状部材300の第3の底溝部313が嵌まり込むようにする。この状態で第3の棒状部材300を-Z軸方向(下方向)にスライドさせる(図7(A)参照)。
第1の棒状部材100を+X軸方向(右方向)にスライドさせて、第1の棒状部材100の第1の溝部111が第2の棒状部材200から1/2だけはみ出るようにする(図6(C)参照)。
この状態で第3の棒状部材300をさらに-Z軸方向(下方向)にスライドさせて、第1の棒状部材100の第1の溝部111に第3の棒状部材300を嵌め込む(図1参照)。
この状態で1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300は、相互に直交した状態で連結される(図1参照)。
このように相互に直交した状態で連結された第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300を正面方向、背面方向、右側面方向、左側面方向、平面方向及び底面方向からみたものが、 図8、図9、図10、図11、図12及び図13である。
このように連結された第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300は連結する部分に、突脈121、221とその突脈121、221に対応した底溝部213、313とを設け、突脈121、221を底溝部213、313に嵌め込むようにしたので、各棒状部材100、200、300が経年変化によって乾燥してやせてきたとしても、3本の棒状部材100、200、300の連結が弱くなることはなく、その結果、ずれが生じることもない。
また、第3の棒状部材300の組み合わせ方を上述したものとは上下逆にする、すなわち第3の棒状部材300を下方から嵌め込むようにしても、各棒状部材100、200、300のやせによって第3の棒状部材300が落下してしまうおそれが少ない。
特に、第2の底溝部213及び前記第3の底溝部313を蟻溝とし、この第2の底溝部213及び第3の底溝部313に嵌まり込む第2の突脈221、第3の突脈321を蟻溝に対応した形状としたことで、各棒状部材100、200、3000の連結はより確実になり、経年変化によって乾燥してやせてきたとしても、3本の棒状部材100、200、300の連結が弱くなることはなく、その結果、ずれが生じることもない。
上述した実施の形態では、第1の棒状部材100に第2の棒状部材200を直交した状態で連結し、さらに第3の棒状部材300を第1の棒状部材100及び第2の棒状部材200に相互に直交した状態で連結するようにしたが、この連結の順序では以下のような問題がある。
すなわち、図7(A)に示すように、第1の棒状部材100と第2の棒状部材200とを直交するように連結した状態で、第3の棒状部材300を第2の棒状部材200の端部から嵌め込む必要があるのである。
単に第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300を相互に直交するように連結するだけであれば、このような連結の手順でも大きな問題はないが、図14に示すように複数の第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300を組み合わせて縦横上下左右に組み合わせた大きな構造体とする場合には手間がかかりすぎるのである。
上述した実施の形態において説明した第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300とまったく同一のものを用いて、その連結の順序を変更するだけで、上記の問題は解消可能である。
すなわち、以下のような連結の順序で行うのである。
第3の棒状部材300を前記第2の棒状部材200の第2の溝部211に嵌め込む際に、前記第2の棒状部材200の前記第2の溝部211と前記第3の棒状部材の前記第3の溝部311とを一致させ、前記第2の棒状部材200の前記第2の突脈221を前記第3の棒状部材300の前記第3の底溝部313に嵌め込んで、前記第2の棒状部材200の第2の溝部211が前記第3の棒状部材300によって覆われない位置まで前記第3の棒状部材300を前記第2の突脈221に沿ってスライドさせて前記第2の棒状部材200と前記第3の棒状部材300とを相互に直交して連結し、
さらに、前記の第1の棒状部材100前記第3の棒状部材300及び第2の棒状部材200と相互に直交するように、第2の棒状部材200の前記第2の溝部211に前記第1の棒状部材100の前記第1の溝部111を一致させ、前記第1の棒状部材100の前記第1の突脈121を前記第2の棒状部材200の前記第2の底溝部213に嵌め込んで、前記第1の棒状部材100を前記第3の棒状部材300が前記第1の棒状部材100の前記第1の溝部111に嵌まり込む位置まで前記第1の突脈121に沿ってスライドさせ、
前記第3の棒状部材300を前記第2の突脈221に沿って前記第1の棒状部材100側にスライドさせて、前記第3の棒状部材300を前記第1の棒状部材100の前記第1の溝部111に嵌め込むことで、前記第1の棒状部材100、前記第2の棒状部材200及び前記第3の棒状部材300を相互に直交した状態に連結するのである。
まず、図15(A)に示すように、第2の棒状部材200をZ軸方向に垂直に位置させ、第2の棒状部材200の溝側面220R側から第3の棒状部材300をY軸方向に向けた状態で+X軸方向から組み合わせる。
その際、第2の棒状部材200の第2の溝部211と、第3の棒状部材300の第3の溝部311とが組み合わさるようにする。すると、第2の棒状部材200の第2の突脈221は第3の棒状部材300の第3の底溝部313に臨む位置において組み合わせられることになる(図15(B)参照)。
この状態から第3の棒状部材300を+Z軸方向にスライドさせる。すると、第3の棒状部材300の第3の底溝部313には第2の棒状部材200の第2の突脈221が嵌まり込むことになる。なお、この第3の棒状部材300のスライドは、第2の突脈221に沿って行われることになる。
第3の棒状部材を図15(C)に示すように、第2の棒状部材200の第2の溝部211が第3の棒状部材300によって覆われない位置まで第3の棒状部材300を第2の突脈221に沿ってスライドさせてる。
この状態では、第2の棒状部材200はZ軸、第3の棒状部材300はY軸に沿っている。
この状態で次には第1の棒状部材100を連結する。
この状態では、図15(C)に示すように、第2の棒状部材200の第2の溝部211は完全に露出している状態となっている。
次に、図15(D)に示すように、第1の棒状部材100を正面110を+Z軸方向に向けた状態、すなわち第1の突脈121が第2の棒状部材の第2の溝部211に向かい合った状態で第1の棒状部材100の第1の溝部111を第2の棒状部材200の第2の溝部211に組み合わせる(図15(E)参照)。
この状態では、第1の棒状部材100の第1の溝部111は、+Z軸方向に向かっている。
第1の棒状部材100の第1の突脈121を第2の棒状部材200の第2の底溝部213に嵌め込む。
この状態から第1の棒状部材100を+X軸方向にスライドさせる。このスライドでは、第2の棒状部材200の第2の溝部211が第1棒状部材の棒状部材100の第1の溝部111に嵌まり込むので、第1の棒状部材100は第2の溝部211に沿ってスライドすることになる。
第1の棒状部材100を前記第3の棒状部材300が前記第1の棒状部材100の前記第1の溝部111に嵌まり込む位置まで前記第1の突脈121に沿ってスライドさせる。具体的には、第1の溝部111の幅寸法は、第3の棒状部材300の幅寸法の1/2に設定されているので、第1の溝部111が半分だけ第2の棒状部材200からはみ出す位置までスライドさせることになる(図15(F)参照)。
この状態から第3の棒状部材300を-Z軸方向、すなわち第1の棒状部材100側にスライドさせる。
すると、第3の棒状部材300は第1の棒状部材100の第1の溝部111に嵌まり込む(図15(G)参照)。
これにより、第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300が相互に直交した状態で連結されることになる。
しかも、3つの棒状部材100、200、300の連結がそれぞれの溝部111、211、311の近傍で行われることになるので、上述したように第3の棒状部材300を第2の棒状部材200の端部から嵌め込む必要がなくなる。
その結果、図14に示すように複数の第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300を組み合わせて縦横上下左右に組み合わせた大きな構造体とする場合でもより容易に複数の第1の棒状部材100、第2の棒状部材200及び第3の棒状部材300の連結を行うことが可能になる。
なお、上述した実施の形態では各棒状部材100、200、300に形成される溝部111、211、311は角溝状にしているとしたが、断面視半円状のいわゆる半丸溝状に形成することも可能である。この場合、棒状部材100、200、300は、半丸溝状に対応した曲面を有する必要がある。
また、上述した実施の形態では、各棒状部材100、200、300は単に連結するだけで釘等の締結部材で相互に締結していないものとしたが、本発明に係る棒状部材連結構造は、各棒状部材100、200、300が連結される部分において釘等の締結部材での連結を否定するものではない。
このように構成された棒状部材連結構造は、そのまま単独でもオブジェ或いは知恵の輪のような組木細工として利用されるが、図14に示すように、縦横上下左右に組み合わせると大きな構造体としても利用可能である。
構造体としては、店舗、ホテル、ショールーム或いはパビリオン等の装飾のみならず、パネル等の展示物の展示に供されるものとなる。
また、例えば茶室等の建築物の構造体の一部として適用することも可能である。
さらに、上述した説明では、各棒状部材100、200、300は木製の角材であるとしたが、本発明はこれに限定されるものでないことはいうまでもない。
各棒状部材100、200、300は、他の素材、例えば竹材の積層材、合成樹脂、金属、コンクリート等から構成されるものであってもよいし、これらがの複合素材であってもよい。
100 第1の棒状部材
110 正面(第1の棒状部材の)
111 第1の溝部
121 第1の突脈
200 第2の棒状部材
210 正面(第2の棒状部材の)
211 第2の溝部
213 第2の底溝部
221 第2の突脈
300 第3の棒状部材
310 正面(第3の棒状部材の)
311 第3の溝部
313 第3の底溝部

Claims (6)

  1. 第1の棒状部材、第2の棒状部材及び第3の棒状部材を相互に直交した状態で連結する棒状部材連結構造において、
    前記第1の棒状部材は、幅方向に形成された第1の溝部と、この第1の溝部が形成された面とは直交する面に長さ方向に形成された第1の突脈とを有しており、
    前記第2の棒状部材は、幅方向に形成された第2の溝部と、この第2の溝部が形成された面とは直交する面に長さ方向に形成された第2の突脈と、前記第2の溝部の底部に幅方向に形成された第2の底溝部とを有しており、
    前記第3の棒状部材は、幅方向に形成された第3の溝部と、この第3の溝部の底部に幅方向に形成された第3の底溝部とを有しており、
    前記第1の棒状部材を前記第2の棒状部材の前記第2の溝部に嵌め込む際に、前記第1の棒状部材の前記第1の突脈を前記第2の棒状部材の前記第2の底溝部に嵌め込んで、前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材とを相互に直交して連結し、
    さらに、前記第2の棒状部材を前記第3の棒状部材の前記第3の溝部に嵌め込む際に、前記第2の棒状部材の前記第2の突脈を前記第3の棒状部材の前記第3の底溝部に嵌め込んで、前記第3の棒状部材を前記第1の棒状部材の前記第1の溝部に嵌め込むことで、前記第1の棒状部材、前記第2の棒状部材及び前記第3の棒状部材を相互に直交した状態に連結することを特徴とする棒状部材連結構造。
  2. 第1の棒状部材、第2の棒状部材及び第3の棒状部材を相互に直交した状態で連結する棒状部材連結構造において、
    前記第1の棒状部材は、幅方向に形成された第1の溝部と、この第1の溝部が形成された面とは直交する面に長さ方向に形成された第1の突脈とを有しており、
    前記第2の棒状部材は、幅方向に形成された第2の溝部と、この第2の溝部が形成された面とは直交する面に長さ方向に形成された第2の突脈と、前記第2の溝部の底部に幅方向に形成された第2の底溝部とを有しており、
    前記第3の棒状部材は、幅方向に形成された第3の溝部と、この第3の溝部の底部に幅方向に形成された第3の底溝部とを有しており、
    前記第3の棒状部材を前記第2の棒状部材の第2の溝部に嵌め込む際に、前記第2の棒状部材の前記第2の溝部と前記第3の棒状部材の前記第3の溝部とを一致させ、前記第2の棒状部材の前記第2の突脈を前記第3の棒状部材の前記第3の底溝部に嵌め込んで、前記第2の棒状部材の前記第2の溝部が前記第3の棒状部材によって覆われない位置まで前記第3の棒状部材を前記第2の突脈に沿ってスライドさせて前記第2の棒状部材と前記第3の棒状部材とを相互に直交して連結し、
    さらに、前記第1の棒状部材を前記第3の棒状部材及び前記第2の棒状部材と相互に直交するように、前記第2の棒状部材の前記第2の溝部に前記第1の棒状部材の前記第1の溝部を一致させ、前記第1の棒状部材の前記第1の突脈を前記第2の棒状部材の前記第2の底溝部に嵌め込んで、前記第1の棒状部材を前記第3の棒状部材が前記第1の棒状部材の前記第1の溝部に嵌まり込む位置まで前記第1の突脈に沿ってスライドさせ、
    前記第3の棒状部材を前記第2の突脈に沿って前記第1の棒状部材側にスライドさせて、前記第3の棒状部材を前記第1の棒状部材の前記第1の溝部に嵌め込むことで、前記第1の棒状部材、前記第2の棒状部材及び前記第3の棒状部材を相互に直交した状態に連結することを特徴とする棒状部材連結構造。
  3. 前記第2の底溝部及び前記第3の底溝部は蟻溝であり、前記第1の突脈、第2の突脈は、それぞれ前記第2の底溝部及び前記第3の底溝部に対応した形状となっていることを特徴とする請求項1又は2記載の棒状部材連結構造。
  4. 前記第1の溝部の深さ寸法は前記第3の棒状部材の厚さ寸法の1/2、前記第2の溝部の深さ寸法は前記第1の棒状部材の厚さ寸法の1/2、前記第3の溝部の深さ寸法は前記第2の棒状部材の厚さ寸法の1/2に設定されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の棒状部材連結構造。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の棒状部材連結構造を用いて棒状部材を相互に連結して構成されたことを特徴とする構造物。
  6. 請求項5記載の構造物を有することを特徴とする建築物。
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