JP2023069384A - 車両用アンダーカバー - Google Patents

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Hiroshi Yamada
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Abstract

【課題】面積効率良くダウンフォースを発生させることが可能な車両用アンダーカバーを実現する。【解決手段】車両の底部の少なくとも一部を覆う車両用アンダーカバー10である。車幅方向に延びる水平な第1平面11aと、第1平面11aよりも高い位置で車幅方向に延びる水平な第2平面15aと、第1平面11aの後端部から後方に行くほど上方に傾斜して延び、第2平面15aの前端部と連結される第1傾斜面13aと、第1平面11aの前端部から前方に行くほど上方に傾斜して延び、第2平面15aの後端部と連結される第2傾斜面17aと、をそれぞれ複数備えている。車両前後方向に連なる、第1平面11a、第1傾斜面13a、第2平面15aおよび第2傾斜面17a、で構成される表面形状パターンSPが、車両前後方向に繰り返されるように、下面10aに形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の底部の少なくとも一部を覆う車両用アンダーカバーに関し、特に、タイヤを地面に押し付けるダウンフォースを面積効率良く発生させる車両用アンダーカバーに関するものである。
車両底部に設けられた車両部品(例えばエンジンやサスペンションやマフラー等)に対する路面干渉や異物の衝突・侵入を防ぐために、車両の底部を覆うように車体に装着される車両用アンダーカバー(以下、単に「アンダーカバー」ともいう。)が従来から知られている。
かかるアンダーカバーは、路面干渉や異物の衝突・侵入を防ぐのみならず、車両部品による車両底部の凹凸を覆うことで、車両の下側を流れる空気(走行風)を整流して、空気抵抗を低減する機能をも有している。最近では、このような空気抵抗低減機能を高めるべく、アンダーカバーの形状等に関して様々な提案がなされている。
例えば特許文献1には、アンダーカバーの下面に、車両の前後方向に沿ってその下面から上方に凹んだ凹部と下方に突出した凸部とを交互に形成し、各凹部の車幅方向の幅をほぼ同一に設定するとともに、凹部と凹部との間の稜線を車両の前後方向に対して斜めに形成したアンダーカバーが開示されている。
この特許文献1のものによれば、連続する湾曲面状に形成された凹部および凸部のうち、凹部の内部で発生した小さな乱流によってアンダーカバーの下面全体に乱流層が発生し、かかる乱流層により、空気の全体の流れがアンダーカバーの下面から離れることで、アンダーカバーの下面近傍での抵抗が小さくなり、車両の空気抵抗が抑制されるとされている。また、特許文献1のものでは、アンダーカバーの下面から離れた空気は、その流速が速くなるとされている。
特開2012-056573号公報
ところで、高速走行時においては、乱流層によってアンダーカバー付近の空気の流れが乱れ、車両がふらついたりする、接地感が弱い安定感のない走りに陥り易いことが知られている。このようなタイヤの路面追従性の低下を解消して、タイヤのグリップ力を確保することで操縦安定性の向上を図るには、適度なダウンフォースによってタイヤを地面に押し付けることが有効となる。
かかるダウンフォースを効率良く発生させるために、ウイング、スポイラー、ディフューザー等といったエアロパーツを設けることも考えられるが、これらは外形デザインとの両立を図る必要があり、設計自由度は高くない。この点、アンダーカバーは、設計自由度が高い上、上述の如く、車両の下側を流れる空気を整流する機能も有していることから、アンダーカバーによってもダウンフォースを発生させることが可能である。
より詳しくは、アンダーカバーの空気を整流する機能により、アンダーカバーの下面近傍を流れる空気が増速すると、ベルヌーイの定理(流体の位置・速度・圧力の各エネルギーの総和は常に一定)に従い、アンダーカバーの下面近傍で圧力が低下(負圧が発生)し、これにより、ダウンフォースを発生させることができる。
ところで、どのような車両においても、底部を広範囲に亘ってアンダーカバーで覆うことができる訳ではなく、車両部品との位置関係から、アンダーカバーを装着可能な面積が制限される車両も多く、このようなアンダーカバーを装着可能な面積が小さい車両ほど、より面積効率良くダウンフォースを発生させることが可能なアンダーカバー構造が求められることになる。
しかしながら、単に車両底部の凹凸を覆う水平なアンダーカバーでは、整流による空気の流速の上昇しか見込めず、アンダーカバーの下面近傍を流れる空気の増速効果が不十分である場合があり、アンダーカバーを装着可能な面積が制限される場合には、十分なダウンフォース効果が得られないという問題がある。
また、上記特許文献1のものでは、乱流層により空気の流れがアンダーカバーの下面から離れるが、アンダーカバーの下面から離れた空気の流速が速くなっても、それによってアンダーカバーの下面近傍での負圧の発生が見込める訳ではないので、やはり十分なダウンフォース効果は得られないという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、面積効率良くダウンフォースを発生させることが可能な車両用アンダーカバーを実現する技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る車両用アンダーカバーでは、アンダーカバーの下面に形成された、平面と傾斜面とを組み合わせた複合面に空気を沿わせることで、アンダーカバーの下面近傍を流れる空気の増速を図るとともに、平面と傾斜面との角部で、空気の剥離・再付着を生じさせて、負圧を発生させる渦の生成を促進するようにしている。
具体的には、本発明は、車両の底部の少なくとも一部を覆う車両用アンダーカバーを対象としている。
そして、この車両用アンダーカバーは、車幅方向に延びる水平な第1平面と、上記第1平面の後端部から後方に行くほど上方に傾斜して延びる第1傾斜面と、上記第1平面の前端部から前方に行くほど上方に傾斜して上記第1傾斜面と同じ高さまで延びる第2傾斜面と、をそれぞれ複数備え、車両前後方向に連なる、上記各第2傾斜面、上記各第1平面および上記各第1傾斜面で構成される表面形状を少なくとも含む表面形状パターンが、車両前後方向に繰り返されるように、下面に形成されていることを特徴とするものである。
この構成では、第2傾斜面、第1平面および第1傾斜面が、この順で組み合わされた表面形状を少なくとも含む表面形状パターンが、アンダーカバーの下面に、車両前後方向に繰り返し形成されることになる。
このような表面形状パターンを形成することで、アンダーカバーの下面近傍を流れる空気(走行風)は、所謂コアンダ効果により、第2傾斜面、第1平面および第1傾斜面に沿って流れようとする。それ故、第2傾斜面→第1平面、第1平面→第1傾斜面…という具合に空気の流れが曲げられることで、空気が増速し、これにより、アンダーカバーの下面近傍で圧力を低下(負圧を発生)させることができる。
また、前方に行くほど上方に傾斜、換言すると、後方に行くほど下方に傾斜する第2傾斜面に沿って斜め下方に流れる空気は、第2傾斜面と第1平面との角部で、そのまま斜め下方に流れてアンダーカバーから剥離した後、直ぐにアンダーカバーに再付着し、水平な第1平面に沿って流れるが、この剥離・再付着によって、第2傾斜面と第1平面との角部には、車幅方向を軸とする渦が生成されることになる。同様に、第1平面に沿って後方に流れる空気は、第1平面と第1傾斜面との角部で、そのまま後方に流れてアンダーカバーから剥離した後、直ぐにアンダーカバーに再付着し、上方に傾斜する第1傾斜面に沿って流れるが、この剥離・再付着によって、第1平面と第1傾斜面との角部にも、車幅方向を軸とする渦が生成されることになる。そうして、表面形状パターンは車両前後方向に繰り返されることから、このような渦が複数生成されることで、アンダーカバーの下面近傍で相対的に大きな負圧を発生させることができる。
以上のように、本発明の車両用アンダーカバーでは、上記表面形状パターンを形成することで、走行風の増速によってアンダーカバーの下面近傍で負圧を発生させるとともに、渦の生成によってアンダーカバーの下面近傍で負圧を発生させることができ、これらが相俟って、面積効率良くダウンフォースを発生させることができる。したがって、アンダーカバーを装着可能な面積が制限される場合でも、適度なダウンフォースによってタイヤを地面に押し付けて、操縦安定性の向上を図ることが可能となる。
また、上記車両用アンダーカバーの一態様として、上記各第1傾斜面の後端部と、当該各第1傾斜面の1つ後側に位置する上記各第2傾斜面の前端部とを連結する、上記第1平面よりも高い位置で車幅方向に延びる水平な第2平面をさらに備え、上記各表面形状パターンは、車両前後方向に連なる、上記各第1平面、上記各第1傾斜面、上記各第2平面および上記各第2傾斜面で構成されていてもよい。
この構成では、相対的に低い水平な第1平面、上方に傾斜する第1傾斜面、相対的に高い水平な第2平面、および、下方に傾斜する第2傾斜面が、この順で組み合わされた表面形状パターンが、アンダーカバーの下面に、車両前後方向に繰り返し形成されることになる。
このような表面形状パターンを形成することで、アンダーカバーの下面近傍を流れる空気は、コアンダ効果により、第1平面、第1傾斜面、第2平面および第2傾斜面に沿って流れようとする。それ故、第1平面→第1傾斜面、第1傾斜面→第2平面、第2平面→第2傾斜面、第2傾斜面→第1平面、…という具合に空気の流れが曲げられることで、空気が増速し、これにより、アンダーカバーの下面近傍で負圧を発生させることができる。
また、上記と同様に、第2傾斜面と第1平面との角部、および、第1平面と第1傾斜面との角部には、車幅方向を軸とする渦が生成される。そうして、表面形状パターンは車両前後方向に繰り返されることから、このような渦が複数生成されることで、アンダーカバーの下面近傍で相対的に大きな負圧を発生させることができる。
これらが相俟って、面積効率良くダウンフォースを発生させることができ、これにより、アンダーカバーを装着可能な面積が制限される場合でも、適度なダウンフォースによってタイヤを地面に押し付けて、操縦安定性の向上を図ることが可能となる。
さらに、上記車両用アンダーカバーでは、上記第2傾斜面と上記第1平面とのなす角度が、上記第1傾斜面と上記第1平面とのなす角度以上に設定されていてもよい。
第2傾斜面には、後方に流れる空気が当たるため、第2傾斜面の角度(=第2傾斜面と第1平面とのなす角度)が直角に近ければ、大きな負圧の発生を見込めるものの増速を阻害することになる。一方、第2傾斜面の角度が0に近ければ、大きな負圧の発生も大幅な増速も見込めない。それ故、第2傾斜面と第1平面とのなす角度は、増速を阻害しない範囲で、ある程度大きいことが好ましい。
このように、第2傾斜面と第1平面とのなす角度を大きくすると、第2傾斜面に沿って斜め下方に流れる増速された空気は、第2傾斜面と第1平面との角部から、そのまま斜め下方に流れてアンダーカバーから剥離するが、元々後方に流れている走行風の影響等により、一旦剥離した空気を、走行風の流れと同じ方向に延びる第1平面に再付着させるのは容易であることから、渦の生成が阻害されることもない。
これに対し、第1傾斜面と第1平面とのなす角度を大きくし過ぎると、第1平面に沿って後方に流れる増速された空気は、第1平面と第1傾斜面との角部から、そのまま後方に流れてアンダーカバーから剥離するが、走行風は元々後方に流れているため、一旦剥離した空気を、走行風の流れと異なる方向に延びる第1傾斜面に再付着させるのは容易ではない。
この点、この構成によれば、第2傾斜面と第1平面とのなす角度が、第1傾斜面と第1平面とのなす角度以上に設定されていることから、第2傾斜面と第1平面とのなす角度が相対的に大きくなる一方、第1傾斜面と第1平面とのなす角度が相対的に小さくなる。このように、第2傾斜面と第1平面とのなす角度が相対的に大きくなることで、アンダーカバーの下面近傍で相対的に大きな負圧を発生させることができるとともに、第1傾斜面と第1平面とのなす角度が相対的に小さくなることで、空気の剥離・再付着を促進して、確実に渦を生成させることができ、これらにより、より面積効率良くダウンフォースを発生させることができる。
なお、第2傾斜面と第1平面とのなす角度が、第1傾斜面と第1平面とのなす角度以上であればよいことから、相対的に大きな負圧を発生させることができるような、第2傾斜面と第1平面とのなす角度と、渦を生成させることができるような、第1傾斜面と第1平面とのなす角度とが、一致する場合も含まれるが、相対的に大きな負圧および渦を確実に生成させるためには、第2傾斜面と第1平面とのなす角度が、第1傾斜面と第1平面とのなす角度よりも大きな角度に設定されていることが好ましい。
ところで、本発明では、アンダーカバーの下面に形成された、車両前後方向に繰り返される表面形状パターンにより、空気の増速および渦の生成が繰り返されることで、アンダーカバーの下面近傍で相対的に大きな負圧を発生させことができるが、後方に流れる空気が車幅方向に広がり過ぎると、空気の流れが乱れて、これらの効果が薄れる可能性がある。
そこで、上記車両用アンダーカバーでは、上記各第2平面、並びに、当該各第2平面の前後に隣接する上記第1および第2傾斜面から下方に延びる竪壁部をさらに備え、上記竪壁部は、車両前後方向に列をなすように設けられていてもよい。
この構成によれば、第1平面と同じ高さの仮想平面と第2平面と第1および第2傾斜面とで区画される、車幅方向に延びる空間が、第2平面並びに第1および第2傾斜面から下方に延びる竪壁部によって、車幅方向に仕切られることになる。そうして、かかる竪壁部は、車幅方向においてランダムな位置に設けられるのではなく、車両前後方向に列をなすように設けられていることから、上記表面形状パターンが車両前後方向に繰り返され、且つ、竪壁部によって車幅方向に仕切られた領域が、車幅方向に複数列並ぶことになる。
このように、車両用アンダーカバーにおける空気が流れる部位を、車幅方向に複数列並ぶ領域に分けることで、各領域において車幅方向に広がり過ぎることなく空気が流れるので、整流化を促進することができ、これにより、より一層面積効率良くダウンフォースを発生させることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用アンダーカバーによれば、面積効率良くダウンフォースを発生させることができる。
本発明の実施形態1に係る車両用アンダーカバーを装着した車両を模式的に示す図であり、同図(a)は側面図であり、同図(b)は底面図である。 車両用アンダーカバーの下面に形成された表面形状パターンを模式的に示す平面図である。 図2のIII-III線の矢視断面図である。 表面形状パターンによる作用・効果を模式的に説明する図である。 空気の増速のメカニズムを模式的に説明する図である。 第1および第2傾斜面と第1平面とのなす角度の決定手法を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態2に係る車両用アンダーカバーの下面に形成された表面形状パターンを模式的に示す平面図である。 表面形状パターンを模式的に示す図であり、同図(a)は図7のVIIIa-VIIIa線の矢視断面図であり、同図(b)は図7のVIIIb-VIIIb線の矢視断面図である。 竪壁部による作用・効果を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態3に係る車両用アンダーカバーの下面に形成された表面形状パターンを模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、矢印Fwは車両前後方向前側を、矢印Rhは車幅方向右側を、矢印Lfは車幅方向左側を、矢印Upは上下方向上側を、それぞれ示している。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る車両用アンダーカバー10を装着した車両1を模式的に示す図であり、同図(a)は側面図であり、同図(b)は底面図である。なお、図1(b)における、車両用アンダーカバー10(以下、単に「アンダーカバー10」ともいう。)の数や取付け位置は、あくまでも例示であり、特に限定されるものではない。
この車両1は、図1(b)に示すように、車両前後方向における前端部、中央部および後端部で、車両底部に設けられた車両部品(図示せず)を覆うように取り付けられた、5つの樹脂製のアンダーカバー10A,10B,10C,10D,10Eを備えている。これらアンダーカバー10A~10Eは、車両部品に対する路面干渉や異物の衝突・侵入を防ぐのみならず、車両部品の凹凸を覆うことで、図(a)の太線矢印で示す、車両1の下側を流れる空気(走行風)を整流して、空気抵抗を低減する機能をも有している。
加えて、アンダーカバー10は、図1(a)の黒塗り矢印で示すように、タイヤ3,5を地面に押し付けるダウンフォースを発生させる機能をも有しているが、この車両1では、図1(b)に示すように、車両部品との位置関係から、アンダーカバー10を装着可能な面積が制限されているため、面積効率良くダウンフォースを発生させることが可能なアンダーカバー構造が求められることになる。
以下、アンダーカバー10を装着可能な面積が小さい場合でも、面積効率良くダウンフォースを発生させることが可能な、本実施形態に係る車両用アンダーカバー10について詳細に説明する。
-表面形状パターン-
図2は、車両用アンダーカバー10の下面10aに形成された表面形状パターンSPを模式的に示す平面図であり、図3は、図2のIII-III線の矢視断面図である。アンダーカバー10の下面10aには、図2および図3に示すような表面形状パターンSPが、車両前後方向に繰り返されるように形成されている。各表面形状パターンSPは、第1平面部11の下面11aと、第1傾斜面部13の下面13aと、第2平面部15の下面15aと、第2傾斜面部17の下面17aと、で構成されている。
なお、請求項との関係では、第1平面部11の下面11aが、本発明でいうところの「第1平面」に相当し、また、第1傾斜面部13の下面13aが、本発明でいうところの「第1傾斜面」に相当し、また、第2平面部15の下面15aが、本発明でいうところの「第2平面」に相当し、また、第2傾斜面部17の下面17aが、本発明でいうところの「第2傾斜面」に相当する。
それ故、以下では便宜上、第1平面部11の下面11aを「第1平面11a」とも称し、また、第1傾斜面部13の下面13aを「第1傾斜面13a」とも称し、また、第2平面部15の下面15aを「第2平面15a」とも称し、また、第2傾斜面部17の下面17aを「第2傾斜面17a」とも称する。
第1平面部11は、車幅方向に延びていて、その下面11aが、図2に示すように、車幅方向に延びる水平面として形成されている。一方、第2平面部15は、図3に示すように、第1平面部11よりも高い位置で車幅方向に延びていて、その下面15aが、下面11aよりも高い位置で車幅方向に延びる水平面として形成されている。これら第1平面部11と第2平面部15とは、車両前後方向に間隔を空けて交互に並ぶように、それぞれ複数設けられていて、第1および第2傾斜面部13,17によって連結されている。
第1傾斜面部13は、図3に示すように、第1平面部11の後端部から、後方に行くほど上方に傾斜するように延びていて、当該第1平面部11の1つ後側に位置する第2平面部15の前端部と連結されている。一方、第2傾斜面部17は、第2平面部15の後端部から、後方に行くほど下方に傾斜するように延びていて、当該第2平面部15の1つ後側に位置する第1平面部11の前端部と連結されている。なお、第1傾斜面部13および第2傾斜面部17の傾斜角(第1傾斜面13aおよび第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ1,θ2)については後述する。
このように、アンダーカバー10では、相対的に低い水平な第1平面11a、上方に傾斜する第1傾斜面13a、相対的に高い水平な第2平面15a、および、下方に傾斜する第2傾斜面17aが、この順で組み合わされることで、車両前後方向に繰り返される表面形状パターンSPが構成されている。
なお、本実施形態のアンダーカバー10では、第1平面部11の下面11aを、アンダーカバー10における面積比率が最も大きい平面部(図示せず)の下面(以下、「一般面」ともいう)と同じ高さに形成している。このため、本実施形態の表面形状パターンSPでは、一般面から上方に凹む、第1傾斜面13aと第2平面15aと第2傾斜面17aとで区画される溝部が形成されるようになっている。
-表面形状パターンによる作用・効果-
図4は、表面形状パターンSPによる作用・効果を模式的に説明する図である。上記のような表面形状パターンSPを形成することで、アンダーカバー10の下面10a近傍を流れる空気(走行風)は、「流体が凸形状の壁面との接触を保ち続けるように振る舞う」という所謂コアンダ効果により、第1平面11a、第1傾斜面13a、第2平面15aおよび第2傾斜面17aに沿って流れようとする。それ故、第1平面11a→第1傾斜面13a、第1傾斜面13a→第2平面15a、第2平面15a→第2傾斜面17a、第2傾斜面17a→第1平面11a、…という具合に空気の流れが曲げられることで、アンダーカバー10の下面10a近傍を流れる空気が増速し、これにより、アンダーカバー10の下面10a近傍を流れる空気の流速については、上流(図4のUS参照)よりも下流(図4のDS参照)の方が速くなる。
ここで、空気の流れが曲げられることで増速するメカニズムについて簡単に説明する。図5は、空気の増速のメカニズムを模式的に説明する図である。なお、図5では、説明を分かり易くするために、空気を水Wに置き換えている。また、以下では、説明の簡略化のため、位置エネルギーの変化や、重力加速度による増速や、板30,31,32の摩擦を無視して説明を行う。
図5(a)に示すように、蛇口40から一定流量で水Wが流れていると仮定する。ここで、図5のA位置での水Wの流速がVであれば、A位置から長さLだけ下がったB位置での水Wの流速もVのままである。
そうして、図5(b)に示すように、AB区間において、長さLの凹凸のない板30の表面30aに沿わして水Wを流した場合にも、A位置での水Wの流速がVであれば、当然に、B位置での水Wの流速もVのままである。
一方、図5(c)に示すように、AB区間において、折り曲げられた板31の表面31aに沿わして水Wを流したと仮定する。この場合にも、A位置での水Wの流速がVであれば、当然に、B位置での水Wの流速もVのままである。もっとも、折り曲げられた板31の表面31aの流路長は、長さLよりも長くなっている。とすれば、AB区間における水Wの流速V’はVよりも速くならなければ辻褄が合わない。つまり、折り曲げられた区間を流れることで、過渡的に水Wの流速が増速されるのである。
もっとも、図5(d)に示すように、邪魔板32bを有する板32の表面32aに沿わして水Wを流そうとした場合には、水Wが飛び散ってしまい(空気で喩えるなら剥離してしまい)、図5(c)に示すよう過渡的な増速は生じない。
以上のことは空気の場合にも当て嵌まり、空気がアンダーカバー10から剥離することなく(一時的な剥離・再付着は除く)、コアンダ効果によって表面形状パターンSPとの接触を保ち続けながら、空気の流れが曲げられれば、過渡的に(表面形状パターンSPと接触している間は)空気が増速されることになる。
このように、本実施形態のアンダーカバー10では、空気の流れを意図的に曲げることで、アンダーカバー10の下面10aに沿って流れる空気を増速させることから、アンダーカバー10の下面10a近傍で圧力を低下(負圧を発生)させることができる。そうして、表面形状パターンSPは車両前後方向に繰り返されることから、このような空気の増速が繰り返されるので、アンダーカバー10の下面10a近傍で連続的(継続的)に負圧を発生させることが可能となる。
また、図4の白抜き矢印で示すように、下方に傾斜する第2傾斜面17aに沿って斜め下方に流れる空気は、第2傾斜面17aと第1平面11aとの角部14で、そのまま斜め下方に流れてアンダーカバー10から剥離した後、直ぐにアンダーカバー10に再付着し、相対的に低い水平な第1平面11aに沿って流れるが、この剥離・再付着によって、第2傾斜面17aと第1平面11aとの角部14には、図4の太線矢印V1で示すように、車幅方向を軸とする渦が生成されることになる。
同様に、図4のハッチング矢印で示すように、第1平面11aに沿って後方に流れる空気は、第1平面11aと第1傾斜面13aとの角部16で、そのまま後方に流れてアンダーカバー10から剥離した後、直ぐにアンダーカバー10に再付着し、上方に傾斜する第1傾斜面13aに沿って流れるが、この剥離・再付着によって、第1平面11aと第1傾斜面13aとの角部16にも、図4の太線矢印V2で示すように、車幅方向を軸とする渦が生成されることになる。そうして、表面形状パターンSPは車両前後方向に繰り返されることから、このような渦が複数生成されることで、アンダーカバー10の下面10a近傍で相対的に大きな負圧を発生させることが可能となる。
以上のように、本実施形態の車両用アンダーカバー10では、表面形状パターンSPを形成することで、走行風の増速によってアンダーカバー10の下面10a近傍で負圧を発生させるとともに、渦の生成によってアンダーカバー10の下面10a近傍で負圧を発生させることができ、これらが相俟って、面積効率良くダウンフォースを発生させることができる。したがって、アンダーカバー10を装着可能な面積が制限される場合でも、適度なダウンフォースによってタイヤ3,5を地面に押し付けて、操縦安定性の向上を図ることが可能となる。
-第1および第2傾斜面の傾斜角-
本実施形態の車両用アンダーカバー10では、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2が、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1よりも大きな角度に設定されている。以下、角度θ1と角度θ2との関係を、このように設定している理由について説明する。
図6は、第1および第2傾斜面13a,17aと第1平面11aとのなす角度θ1,θ2の決定手法を模式的に説明する図である。先ず、図6(a)に示すように、アンダーカバー110から垂下するエアロパーツ120を設けた場合には、エアロパーツ120の背面近傍に大きな負圧の発生(図6(a)のハッチング部参照)を見込めるものの、アンダーカバー110の下面近傍での空気の増速を阻害することになる。それ故、第2傾斜面17aには、第2平面15aに沿って流れる空気が当たるところ、第2平面15aと第2傾斜面17aとのなす角度(=第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2)が直角に近ければ、大きな負圧の発生を見込めるものの増速を阻害することになる。
一方、図6(b)に示すように、第2平面15aと第2傾斜面17aとのなす角度(=θ2)が0である水平なアンダーカバー210では、図5(b)の場合と同様の理由から、大幅な増速や負圧の発生は見込めない。
これらのことから、第2平面15aと第2傾斜面17aとのなす角度(=第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2)は、増速を阻害しない範囲で、ある程度大きいことが好ましく、例えば45°程度に設定することが好ましい。
このように、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2を大きくすると、第2傾斜面17aに沿って斜め下方に流れる増速された空気は、第2傾斜面17aと第1平面11aとの角部14から、図6(c)の破線矢印で示すように、そのまま斜め下方に流れてアンダーカバー10から剥離するが、元々後方に流れている走行風の影響等により、一旦剥離した空気を、走行風の流れと同じ方向に延びる第1平面11aに再付着させるのは容易であることから、渦の生成が阻害されることもない。
これに対し、図6(d)に示すように、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1を大きくし過ぎると、第1平面11aに沿って後方に流れる増速された空気は、第1平面11aと第1傾斜面13aとの角部16から、図6(d)の破線矢印で示すように、そのまま後方に流れてアンダーカバー10から剥離するが、走行風は元々後方に流れているため、一旦後方に剥離した空気を、走行風の流れと異なる方向に延びる第1傾斜面13aに再付着させるのは容易ではない。
それ故、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1は、図6(e)に示すように、第1平面11aと第1傾斜面13aとの角部16から一旦剥離した空気を、第1傾斜面13aに再付着させることが可能な程度に小さいことが好ましく、例えば27°程度に設定することが好ましい。
上述の如く、本実施形態の車両用アンダーカバー10では、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2が、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1よりも大きな角度に設定されていることから、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2が相対的に大きくなる一方、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1が相対的に小さくなる。このように、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2が相対的に大きくなることで、アンダーカバー10の下面10a近傍で相対的に大きな負圧を発生させることができるとともに、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1が相対的に小さくなることで、空気の剥離・再付着を促進して、確実に渦を生成させることができ、これらにより、より面積効率良くダウンフォースを発生させることができる。
(実施形態2)
本実施形態は、竪壁部を設けている点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図7は、本実施形態に係る車両用アンダーカバー10の下面10aに形成された表面形状パターンSPを模式的に示す平面図であり、図8(a)は図7のVIIIa-VIIIa線の矢視断面図であり、図8(b)は図7のVIIIb-VIIIb線の矢視断面図である。また、図9は、竪壁部20による作用・効果を模式的に説明する図である。
実施形態1で説明したように、アンダーカバー10では、車両前後方向に繰り返される表面形状パターンSPにより、空気の増速および渦の生成が繰り返されることで、アンダーカバー10の下面10a近傍で相対的に大きな負圧を発生させことができるが、図9(a)の太線矢印で示すように、後方に流れる空気が車幅方向に広がり過ぎると、空気の流れが乱れて、これらの効果が薄れる可能性がある。
そこで、本実施形態では、車両用アンダーカバー10における、空気の増速および渦の生成が行われる部位を、空気の流れが車幅方向に広がり過ぎない領域に分けるために、図7に示すように、竪壁部20を設けるようにしている。
各竪壁部20は、図8に示すように、一対の側壁部21と、底壁部23と、を有している。一対の側壁部21は、図8(a)に示すように、第2平面15a、並びに、当該第2平面15aの前後に隣接する第1および第2傾斜面13a,17aから、第1平面11aと同じ高さまで、それぞれ下方に延びていて、車幅方向から見て台形状に形成されている。底壁部23は、第1平面部11と同じ高さで、一対の側壁部21の下端部同士を連結している。換言すると、各竪壁部20は、第2平面15a、並びに、当該第2平面15aの前後に隣接する第1および第2傾斜面13a,17aを、第1平面11aと同じ高さまで凹ましたような形状に形成されている。このように形成された竪壁部20は、車幅方向においてランダムな位置に設けられるのではなく、図7に示すように、車両前後方向に列をなすように、複数の溝部に設けられている。
このような竪壁部20を設けることで、第1平面11aと同じ高さの仮想平面(図示せず)と第2平面15aと第1および第2傾斜面13a,17aとで区画される、車幅方向に延びる空間(溝部)が幅方向に仕切られることになる。このように、竪壁部20は、表面形状パターンSPによって形成される溝部を幅方向に仕切る役割を有することから、側壁部21と底壁部23とのなす角度θ3はなるべく直角に近いことが好ましい。本実施形態では、樹脂製のアンダーカバー10を射出成形する際の型抜き角度等を考慮して、角度θ3は例えば85°に設定されている。
そうして、かかる竪壁部20は、車両前後方向に列をなすように設けられていることから、図9(b)に示すように、表面形状パターンSPが車両前後方向に繰り返され、且つ、竪壁部20によって車幅方向に仕切られた領域Rが、車幅方向に複数列並ぶことになる。
このように、車両用アンダーカバー10における、空気の増速および渦の生成が行われる部位を、車幅方向に複数並ぶ領域Rに分けることで、図9(b)の太線矢印で示すように、各領域Rにおいて車幅方向に広がり過ぎることなく空気が流れるので、整流化を促進することができ、これにより、より一層面積効率良くダウンフォースを発生させることができる。
なお、領域Rの最適な幅は、200mm以下に設定されることが好ましい。換言すると、表面形状パターンSPの車幅方向における長さが200mmを超えるような場合には、空気の流れが車幅方向に広がり過ぎるのを抑えるべく、竪壁部20を設けることが好ましい。
(実施形態3)
本実施形態は、第2平面部15を設けていない点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図10は、本実施形態に係る車両用アンダーカバー10’の下面10a’に形成された表面形状パターンSP’を模式的に示す断面図である。アンダーカバー10’の下面10a’には、図10に示すような表面形状パターンSP’が、車両前後方向に繰り返されるように形成されている。各表面形状パターンSP’は、第1平面部11の下面11aと、第1傾斜面部13’の下面13a’と、第2傾斜面部17’の下面17a’と、で構成されている。
なお、以下では便宜上、第1傾斜面部13’の下面13a’を「第1傾斜面13a’」とも称し、また、第2傾斜面部17’の下面17a’を「第2傾斜面17a’」とも称する。
第1傾斜面部13’は、図10に示すように、第1平面部11の後端部から、後方に行くほど上方に傾斜するように延びている。一方、第2傾斜面部17’は、第1平面部11の前端部から前方に行くほど上方に傾斜して第1傾斜面部13’と同じ高さまで延びていて、その前端部が第1傾斜面部13’の後端部と連結されている。なお、第1傾斜面部13’および第2傾斜面部17’の傾斜角(第1傾斜面13a’および第2傾斜面17a’と第1平面11aとのなす角度θ1,θ2)は実施形態1と同じである。
このように、アンダーカバー10’では、水平な第1平面11a、上方に傾斜する第1傾斜面13a’、および、下方に傾斜する第2傾斜面17a’が、この順で組み合わされることで、車両前後方向に繰り返される表面形状パターンSP’が構成されている。
このような表面形状パターンSP’を形成することで、アンダーカバー10’の下面10a’近傍を流れる空気は、コアンダ効果により、第2傾斜面17a’、第1平面11aおよび第1傾斜面13a’に沿って流れようとする。それ故、第2傾斜面17a’→第1平面11a、第1平面11a→第1傾斜面13a’、第1傾斜面13a’→第2傾斜面17a’…という具合に空気の流れが曲げられることで、空気が増速し、これにより、実施形態1と同様に、アンダーカバー10’の下面10a’近傍で負圧を発生させることができる。
また、第2傾斜面17a’と第1平面11aとの角部14’、および、第1平面11aと第1傾斜面13a’との角部16’で、実施形態1と同様に、空気が剥離・再付着することによって、これらの角部14’,16’には、車幅方向を軸とする渦が生成される。そうして、表面形状パターンSP’は車両前後方向に繰り返されることから、このような渦が複数生成されることで、アンダーカバー10’の下面10a’近傍で相対的に大きな負圧を発生させることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記各実施形態では、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2を、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1よりも大きな角度に設定したが、これに限らず、例えば、相対的に大きな負圧を発生させることが可能な、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2と、渦を生成させることが可能な、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1とが、一致してもよい。換言すると、第2傾斜面17aと第1平面11aとのなす角度θ2を、第1傾斜面13aと第1平面11aとのなす角度θ1以上に設定してもよい。
また、上記各実施形態では、角度θ1を27°に、角度θ2を45°に、角度θ3を85°に、また、領域Rの最適な幅を200mm以下にそれぞれ設定したが、これらは飽く迄例示であり、これに限らず、これら以外の値に設定してもよい。
また、上記各実施形態では、第1平面11aを一般面と同じ高さに形成したが、これに限らず、第2平面15aを一般面と同じ高さに形成してもよい。このように、第2平面15aを一般面と同じ高さに形成した場合には、一般面から下方に突出する、第2傾斜面17aと第1平面11aと第1傾斜面13aとで区画される凸部が形成されることになる。
さらに、上記実施形態2では、中空の竪壁部20を形成するようにしたが、これに限らず、例えば、第2平面15a並びに第1および第2傾斜面13a,17aから下方に延びる中実の竪壁部を形成するようにしてもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、面積効率良くダウンフォースを発生させることができるので、車両の底部の少なくとも一部を覆う車両用アンダーカバーに適用して極めて有益である。
1 車両
10,10’ 車両用アンダーカバー
10a,10a’ 下面
11a 第1平面部の下面(第1平面)
13a,13a’ 第1傾斜面部の下面(第1傾斜面)
15a 第2平面部の下面(第2平面)
17a,17a’ 第2傾斜面部の下面(第2傾斜面)
20 竪壁部
SP,SP’ 表面形状パターン
θ1 第1傾斜面と第1平面とのなす角度
θ2 第2傾斜面と第1平面とのなす角度

Claims (5)

  1. 車両の底部の少なくとも一部を覆う車両用アンダーカバーであって、
    車幅方向に延びる水平な第1平面と、
    上記第1平面の後端部から後方に行くほど上方に傾斜して延びる第1傾斜面と、
    上記第1平面の前端部から前方に行くほど上方に傾斜して上記第1傾斜面と同じ高さまで延びる第2傾斜面と、
    をそれぞれ複数備え、
    車両前後方向に連なる、上記各第2傾斜面、上記各第1平面および上記各第1傾斜面で構成される表面形状を少なくとも含む表面形状パターンが、車両前後方向に繰り返されるように、下面に形成されていることを特徴とする車両用アンダーカバー。
  2. 上記請求項1に記載の車両用アンダーカバーにおいて、
    上記各第1傾斜面の後端部と、当該各第1傾斜面の1つ後側に位置する上記各第2傾斜面の前端部とを連結する、上記第1平面よりも高い位置で車幅方向に延びる水平な第2平面をさらに備え、
    上記各表面形状パターンは、車両前後方向に連なる、上記各第1平面、上記各第1傾斜面、上記各第2平面および上記各第2傾斜面で構成されていることを特徴とする車両用アンダーカバー。
  3. 上記請求項1または2に記載の車両用アンダーカバーにおいて、
    上記第2傾斜面と上記第1平面とのなす角度が、上記第1傾斜面と上記第1平面とのなす角度以上に設定されていることを特徴とする車両用アンダーカバー。
  4. 上記請求項3に記載の車両用アンダーカバーにおいて、
    上記第2傾斜面と上記第1平面とのなす角度が、上記第1傾斜面と上記第1平面とのなす角度よりも大きな角度に設定されていることを特徴とする車両用アンダーカバー。
  5. 上記請求項1~4のいずれか1つに記載の車両用アンダーカバーにおいて、
    上記各第2平面、並びに、当該各第2平面の前後に隣接する上記第1および第2傾斜面から下方に延びる竪壁部をさらに備え、
    上記竪壁部は、車両前後方向に列をなすように設けられていることを特徴とする車両用アンダーカバー。
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