JP2023067480A - 溶接用治具、溶接装置及び溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 溶接作業及び溶接個所の裏面の適切なシールド作業を一人で行うことを可能にする溶接用治具を提供すること。また、上記溶接用治具を含む溶接装置、及び、上記溶接用治具を用いた溶接方法を提供すること。【解決手段】 溶接個所の裏面を不活性ガスでシールドするための溶接用治具であって、中空状の本体と、前記不活性ガスをガス管から前記本体内に取り込む吸入口と、前記本体内の不活性ガスを噴射する複数の噴出孔と、を具備することを特徴とする溶接用治具。【選択図】図3
Description
本発明は、溶接個所の裏面にシールドガスを供給するための溶接用治具、当該溶接用治具を含む溶接装置、及び、当該溶接用治具を用いた溶接方法に関する。
例えば、ステンレス鋼などの薄板の溶接では溶接個所の裏面に溶接ビードが形成されるところ、溶接ビードの酸化、形成不良、欠陥などは溶接の品質を劣化させる。このことを考慮し、例えば特許文献1(特表2015-526298号公報)では、溶接個所の裏面にシールドガスを供給することとしている。
シールドは適切な位置とガス量で行う必要があるところ、溶接部の裏面は溶接作業者からは視認できない。したがって、溶接部の裏面を適切にシールドするためには、溶接を担当する者とシールドを担当する者との二人で作業することを要する。すなわち、従来の溶接及びシールドには作業効率の観点からなお改善の余地がある。
そこで、本発明は、溶接作業及び溶接個所の裏面の適切なシールド作業を一人で行うことを可能にする溶接用治具を提供することを目的とする。また、本発明は、上記溶接用治具を含む溶接装置、及び、上記溶接用治具を用いた溶接方法をも提供することを目的とする。
上述した課題を解決すべく、本発明は、
溶接個所の裏面側に不活性ガスを噴射するための溶接用治具であって、
中空状の本体と、
前記不活性ガスをガス管から前記本体内に取り込む吸入口と、
前記本体内の不活性ガスを噴射する複数の噴出孔と、
を具備することを特徴とする溶接用治具、を提供する。
溶接個所の裏面側に不活性ガスを噴射するための溶接用治具であって、
中空状の本体と、
前記不活性ガスをガス管から前記本体内に取り込む吸入口と、
前記本体内の不活性ガスを噴射する複数の噴出孔と、
を具備することを特徴とする溶接用治具、を提供する。
本発明の溶接用治具は、前記複数の噴出孔が前記溶接個所の裏面に対向した状態に前記本体を保持する係止部を更に具備すること、が好ましい。
本発明の溶接用治具では、前記複数の噴出孔が溶接方向に沿って並んでいること、が好ましい。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の溶接用治具を含む溶接装置をも提供する。
更に、本発明は、上記のいずれかに記載の溶接用治具を用いて溶接個所の裏面側に不活性ガスを噴射しながら、前記溶接個所を溶接することを特徴とする溶接方法を提供する。
本発明によれば、溶接用治具により作業範囲が明確になるから、溶接個所の裏面側に不活性ガスを供給して適切にシールドしながら安定して健全な溶接を行えるようになる。したがって、溶接作業及び溶接個所の裏面側の適切なシールド作業を一人で行うことができる。
以下、本発明に係る溶接用治具、溶接装置及び溶接方法の代表的な実施形態を、図を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は図示されるものに限られるものではない。図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
本実施形態では、溶接対象の一例としての熱交換器6を挙げる。より具体的には、一対の枠体61,62の間に複数のプレート63が溶接される場面において、溶接装置7及び溶接用治具1が用いられる(図2参照)。ここで、枠体61,62及びプレート63は、ステンレス鋼などの薄板を含んでいる。なお、溶接装置7及び溶接用治具1は熱交換器6以外の対象物の溶接にも利用可能であることは言うまでもない。
溶接用治具1は、溶接個所Wの裏面側に不活性ガスを噴射して当該裏面側をシールドするための補助具であり、溶接装置7とともに使用される(図3(B)参照)。溶接装置7の溶接方式としては、アーク溶接、レーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接などが挙げられるが、これらに限られない。また、利用可能な不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガス及びこれらの混合ガスが挙げられるが、これらに限られない。溶接用治具1は、例えばステンレス鋼などの薄板の溶接のために好適に使用されるが、これに限られない。
かかる溶接用治具1は、図1(A)~(C)に示すように、本体2、吸入口3及び複数の噴出孔41を少なくとも具備する。溶接用治具1は例えば金属材料で作製されてよい。
本体2は中空状であり、内部空間に不活性ガスを収容することができる。本体2は、対向する一対の面板21,22と、面板21,22の対応する縁部同士をつなぐ側壁23と、を含んで構成されている。ただし、本体2の側面のうち溶接個所Wの裏面に対向する面には、不活性ガスの噴出のために開口24が形成している。
本実施形態において、本体2の面板21,22は、略六角形であり、略ホームベース状といってもよい。あるいは、本体2の内部空間が、吸入口3から噴出孔41に向けて広がっているとも言える。換言すれば、吸入口3から本体2内に流入した不活性ガスが噴出孔41に向けてスムーズにかつ本体2の開口24に亘って満遍なく流れるように、本体2は設計されているのである。
本体2には吸入口3が取り付けられている。吸入口3は筒状をなし、ガス管71と接続される。吸入口3は、不活性ガスをガス管71から本体2内に取り込む。
本体2の開口24には、複数の噴出孔41を含む多孔板4が取り付けられている。図3(B)に示すように、複数の噴出孔41は、溶接個所Wの裏面に対向するように配置され、本体2内の不活性ガスGを噴射する。多孔板4は、例えばパンチング板として構成できるが、これに限られない。
多孔板4は、一方向に細長い開口24に嵌まり込むように、一方向に長く延びる長方形状に形成されている(図1(C)参照)。したがって、複数の噴出孔41は、多孔板4が延びる方向(つまり溶接方向)に沿って並んでいる。これにより、不活性ガスは溶接中のある範囲に亘って吹きかけられることになる。
ここで、複数の噴出孔41の内径は、溶接個所Wの裏面に十分な量の不活性ガスを吹き付けられるように、例えば2.0mm~2.6mmであることが好ましい。また、隣り合う噴出孔41同士の間隔は、不活性ガスが溶接個所Wの裏面に満遍なく吹き付けられるように、例えば8mm~12mmであることが好ましい。
本実施形態では、多孔板4は、本体2の開口24の縁部よりも内側に配置されている(図1(A),(B)参照)。これは、噴出孔41から噴射された不活性ガスが本体2の内面に沿って案内されて(あるいは進行方向を一定範囲に規制されて)、効率的にあるいは集中的に溶接個所Wの裏面における所定範囲に到達できるようにするためである。
多孔板4は、その中央部が両端部よりも本体2の内側に湾曲していることが好ましい(図1(A)参照)。これもまた、噴出孔41から噴射された不活性ガスが効率的にあるいは集中的に溶接個所Wの裏面における所定範囲に到達できるようにするためである。多孔板4の湾曲は、例えば125mm~150mmの曲率半径であることが好ましい。
溶接用治具1は、係止部5を更に具備してもよい。係止部5は、複数の噴出孔41が溶接個所Wの裏面に対向した状態に本体2を保持する。
本実施形態では、係止部5は、一定の幅を有する一対の金属片から構成される。係止部5は、先端において湾曲して鉤部51を形成しており、溶接対象(例えば熱交換器6の枠61などの梁状の部材)に引っ掛けることができる(図3(B)参照)。ただし、係止部5は係止対象の形状に応じて複数対設けられてもよい。
次いで、溶接装置7及び溶接用治具1を用いた溶接方法を説明する。
まず、溶接用治具1の吸入口3にガス管71を装着するとともに、係止部5の鉤部51を溶接対象(例えば熱交換器6の枠体61)に引っ掛ける。そして、噴出孔41が溶接箇所Wの裏面に対面するように、本体2を位置決めする(図2参照)。
まず、溶接用治具1の吸入口3にガス管71を装着するとともに、係止部5の鉤部51を溶接対象(例えば熱交換器6の枠体61)に引っ掛ける。そして、噴出孔41が溶接箇所Wの裏面に対面するように、本体2を位置決めする(図2参照)。
次いで、ガス管71から適切な流量の不活性ガスを供給し、溶接用治具1から適切なガス量を送り出して溶接個所Wの裏面をシールドしながら、溶接対象の溶接個所Wに溶接装置7で溶接を実施する。このとき、作業者は、溶接用治具1の位置から、その時点で溶接可能な範囲(シールドされている箇所)を明確に把握することができる。
溶接用治具1を次の溶接可能な範囲に対応する位置に移動させ、その範囲に溶接を実施する。溶接用治具1の移動は、例えば、溶接用治具1を熱交換器6の枠体61に沿ってスライドさせるだけであるから、溶接作業者が一人で簡易に実施可能である。
本実施形態によれば、作業者は、溶接用治具1の配置を確認するだけで、溶接可能な範囲を容易に把握できる。したがって、不活性ガスの適切なシールドにより、安定して健全な裏面の溶接ビードを形成することができる。
更に、溶接用治具1は簡易に移動させることが可能であるから、溶接作業者が溶接用治具1をも扱うことができる。すなわち、従来二人必要だった溶接及びシールド作業を一人で行うことができ、作業効率が向上する。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、かかる設計変更した態様も全て本発明の技術的範囲に含まれる。
1 溶接用治具
2 本体
3 吸入口
4 多孔板
5 係止部
6 熱交換器
7 溶接装置
2 本体
3 吸入口
4 多孔板
5 係止部
6 熱交換器
7 溶接装置
Claims (5)
- 溶接個所の裏面側に不活性ガスを噴射するための溶接用治具であって、
中空状の本体と、
前記不活性ガスをガス管から前記本体内に取り込む吸入口と、
前記本体内の不活性ガスを噴射する複数の噴出孔と、
を具備することを特徴とする溶接用治具。 - 前記複数の噴出孔が前記溶接個所の裏面に対向した状態に前記本体を保持する係止部を更に具備すること、
を特徴とする請求項1に記載の溶接用治具。 - 前記複数の噴出孔が溶接方向に沿って並んでいること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の溶接用治具。 - 請求項1~3のいずれかに記載の溶接用治具を含む溶接装置。
- 請求項1~3のいずれかに記載の溶接用治具を用いて溶接個所の裏面側に不活性ガスを噴射しながら、前記溶接個所を溶接することを特徴とする溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021178759A JP2023067480A (ja) | 2021-11-01 | 2021-11-01 | 溶接用治具、溶接装置及び溶接方法 |
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2021
- 2021-11-01 JP JP2021178759A patent/JP2023067480A/ja active Pending
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