JP2023066609A - 加熱調理器 - Google Patents
加熱調理器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023066609A JP2023066609A JP2021177290A JP2021177290A JP2023066609A JP 2023066609 A JP2023066609 A JP 2023066609A JP 2021177290 A JP2021177290 A JP 2021177290A JP 2021177290 A JP2021177290 A JP 2021177290A JP 2023066609 A JP2023066609 A JP 2023066609A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating
- specific information
- heating device
- burner
- voice command
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 title claims abstract description 237
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 43
- 238000010411 cooking Methods 0.000 claims description 77
- 230000004397 blinking Effects 0.000 claims description 10
- 235000013305 food Nutrition 0.000 claims description 9
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 claims description 7
- 239000002737 fuel gas Substances 0.000 claims description 4
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 38
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 31
- 230000005236 sound signal Effects 0.000 description 11
- 238000000034 method Methods 0.000 description 10
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 241000251468 Actinopterygii Species 0.000 description 2
- 235000014676 Phragmites communis Nutrition 0.000 description 2
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 235000011299 Brassica oleracea var botrytis Nutrition 0.000 description 1
- 235000017647 Brassica oleracea var italica Nutrition 0.000 description 1
- 240000003259 Brassica oleracea var. botrytis Species 0.000 description 1
- 238000012790 confirmation Methods 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 235000013372 meat Nutrition 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 230000001960 triggered effect Effects 0.000 description 1
- 230000001755 vocal effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Electric Stoves And Ranges (AREA)
Abstract
【課題】条件によっては簡略化された音声操作をすることが可能で、利便性に優れた加熱調理器を提供する。
【解決手段】制御部は、複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が音声指令によって指定されていない場合において、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報を検出することができるように構成された特定情報検出手段を備え、特定情報検出手段が特定情報を検出した場合には、ウェイクワードと、複数の加熱装置のうちの一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方、もしくは両方が省かれている場合にも、音声指令によって指令された動作内容を、特定情報によって指定されていると判断した一の加熱装置に実行させる。
【選択図】図6
【解決手段】制御部は、複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が音声指令によって指定されていない場合において、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報を検出することができるように構成された特定情報検出手段を備え、特定情報検出手段が特定情報を検出した場合には、ウェイクワードと、複数の加熱装置のうちの一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方、もしくは両方が省かれている場合にも、音声指令によって指令された動作内容を、特定情報によって指定されていると判断した一の加熱装置に実行させる。
【選択図】図6
Description
本発明は、ガスコンロなどの加熱調理器に関し、詳しくは、音声で操作することが可能な加熱調理器に関する。
肉や魚などの被調理物を調理するために用いられる加熱調理器の中には、音声により操作することができるように構成された加熱調理器がある。
そのような加熱調理器として、特許文献1には、入力された音声を電気信号に変換する変換部と、変換部で変換された電気信号に基づいて外部から与えられた音声指令を認識し、処理する認識部と、認識部が認識した音声指令に応じた制御を行う制御部とを備えた電池駆動方式のガスコンロであって、予め定められたトリガ状態の発生を非接触方式で検出する非接触検出部を備え、認識部は、認識処理の停止中に上記非接触検出部がトリガ状態の発生を検出したことを条件として認識処理を開始するように構成された加熱調理器(ガスコンロ)を開示している。
そして、この特許文献1のガスコンロによれば、認識処理の停止中であっても、使用者が、認識処理を行わせるための契機となる条件(認識処理の停止中に非接触検出部がトリガ状態の発生を検出するという条件)を非接触方式にて成立させることができるため、消費電力を抑えつつ、使用者が望む時期に音声認識を行うことが可能なガスコンロを実現することができるとされている。
また、特許文献2にも、調理者が加熱器の所定の作動を意図した場合、その作動に対応した音信号を調理者が発すると、制御ユニットに配設された音信号制御ユニットが音を認識するとともに、音信号制御ユニットに格納された音信号と照合し、調理者が発した音信号と、格納された音信号とが一致した場合のみ、音信号制御ユニットがその音信号に対応した加熱器の作動を制御するように構成された音信号制御式コンロ(加熱調理器)が記載されている。
そして、この特許文献2の音信号制御式コンロによれば、調理者の両手が塞がっている場合や離れた場所から操作部を手動で操作することなく加熱器の所定の作動を制御でき、また、各加熱器の操作部が見難い場合でも、手動で操作部を操作する必要がないので、調理者の操作ミスが回避され、コンロの利便性がさらに向上するとされている。
ところで、上述の特許文献1、2の加熱調理器をはじめとして、内臓マイクによる音声認識で音声操作を行う加熱調理器においては、制御回路に対して、音声操作の開始を認識させるための制御方法として、いわゆる「ウェイクワード制御方法」が広く用いられている。
しかしながら、上記従来の制御方法には、加熱調理器が複数の加熱装置(例えばコンロバーナなど)を備えている場合、例えば、点火や火力制御などの指令を出すたびに、いずれかの加熱装置を指定して点火などの指令を出す(例えば、「右側の加熱装置(コンロバーナ)に点火」などの操作ワードによる音声指令を出す)ことが必要で、煩雑で使い勝手が悪いという課題がある。
すなわち、従来の制御方法の場合、
1)まず、ウェイクワード(例えば「ハローコンロ」など)で音声操作の開始を認識させた後、
2)いずれかの加熱装置の指定(操作部位指定)をするための音声指令(例えば「右コンロバーナ」など)を行い、その後に、
3)例えば、指定した加熱装置についての、点火や火力制御などの具体的な指令(例えば「点火」、「弱火」などの操作ワードによる音声指令)を行う
ことが必要で、上述の1)、2)および3)の段階を踏まなければ音声操作を行うことができなかった。
1)まず、ウェイクワード(例えば「ハローコンロ」など)で音声操作の開始を認識させた後、
2)いずれかの加熱装置の指定(操作部位指定)をするための音声指令(例えば「右コンロバーナ」など)を行い、その後に、
3)例えば、指定した加熱装置についての、点火や火力制御などの具体的な指令(例えば「点火」、「弱火」などの操作ワードによる音声指令)を行う
ことが必要で、上述の1)、2)および3)の段階を踏まなければ音声操作を行うことができなかった。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、簡潔な音声指令で操作することが可能で、利便性に優れた加熱調理器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の加熱調理器は、
複数の加熱装置と、音声指令により前記複数の加熱装置を制御することができるように構成された制御部を備え、
前記制御部は、前記音声指令の開始を認識させるためのウェイクワードにより前記音声指令の開始を認識し、引き続いて前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が前記音声指令により指定された後に、動作内容を指令する前記音声指令を検出したときに、前記音声指令により指令された動作内容となるように、指定された前記一の加熱装置を動作させるように構成されているとともに、
前記制御部は、前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が前記音声指令によって指定されていない場合において、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報を検出することができるように構成された特定情報検出手段を備え、前記特定情報検出手段が前記特定情報を検出した場合には、前記ウェイクワードと、前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方、もしくは両方が省かれている場合にも、前記音声指令によって指令された動作内容を、前記特定情報によって指定されていると判断した一の加熱装置に実行させるように構成されていること
を特徴としている。
複数の加熱装置と、音声指令により前記複数の加熱装置を制御することができるように構成された制御部を備え、
前記制御部は、前記音声指令の開始を認識させるためのウェイクワードにより前記音声指令の開始を認識し、引き続いて前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が前記音声指令により指定された後に、動作内容を指令する前記音声指令を検出したときに、前記音声指令により指令された動作内容となるように、指定された前記一の加熱装置を動作させるように構成されているとともに、
前記制御部は、前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が前記音声指令によって指定されていない場合において、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報を検出することができるように構成された特定情報検出手段を備え、前記特定情報検出手段が前記特定情報を検出した場合には、前記ウェイクワードと、前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方、もしくは両方が省かれている場合にも、前記音声指令によって指令された動作内容を、前記特定情報によって指定されていると判断した一の加熱装置に実行させるように構成されていること
を特徴としている。
本発明の加熱調理器においては、
(a)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが稼働している、
(b)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後、所定時間内にある、
(c)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、前記調理容器の温度を検出するための調理容器温度センサの検出温度が、前記制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にある、
(d)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、当該加熱装置が備える調理容器検出装置によって、当該加熱装置により加熱されるべき調理容器の存在を検出した後、所定時間内にある、
という条件の少なくとも一つにあてはまる場合に、前記特定情報検出手段が特定情報を検出したと判断するように構成されていることが好ましい。
(a)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが稼働している、
(b)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後、所定時間内にある、
(c)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、前記調理容器の温度を検出するための調理容器温度センサの検出温度が、前記制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にある、
(d)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、当該加熱装置が備える調理容器検出装置によって、当該加熱装置により加熱されるべき調理容器の存在を検出した後、所定時間内にある、
という条件の少なくとも一つにあてはまる場合に、前記特定情報検出手段が特定情報を検出したと判断するように構成されていることが好ましい。
また、前記特定情報検出手段により前記特定情報が検出された一の加熱装置が前記複数の加熱装置のうちのいずれであるかを使用者に報知する特定情報報知手段を備えていることが好ましい。
また、前記特定情報報知手段による報知が、(a)音声により報知を行う音声報知、(b)前記特定情報が検出された加熱装置が備えるランプの点滅により報知を行うランプ点滅報知、の少なくとも一つによって行われるように構成されていることが好ましい。
また、前記加熱装置が、燃料ガスを燃焼させることで発生する熱エネルギーを利用して加熱を行うように構成された加熱装置であることが好ましい。
本発明の加熱調理器は、上述のように構成されているので、特定情報検出手段が特定情報を検出した場合には、ウェイクワードや加熱装置を指定する音声指令を必要とすることなく、簡略化された音声操作が可能になる。
その結果、簡潔な音声操作が可能で、利便性の高い加熱調理器を提供することができる。
その結果、簡潔な音声操作が可能で、利便性の高い加熱調理器を提供することができる。
一方、特定情報検出装置が特定情報を検出しない場合には、1)ウェイクワードにより音声指令の開始を認識し、2)その後、音声指令による一の加熱装置の指定を経て、3)指定された一の加熱装置について、音声指令により指令された動作内容で動作が行われることになるので、確実、かつ、安全に、意図する加熱装置を動作させることが可能になり、信頼性を担保することができる。
また、本発明の加熱調理器においては、
(a)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが稼働している、
(b)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後、所定時間内にある、
(c)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、調理容器の温度を検出するための調理容器温度センサの検出温度が、制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にある、
(d)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、当該加熱装置が備える調理容器検出装置によって、当該加熱装置により加熱されるべき調理容器の存在を検出した後、所定時間内にある、
という条件の少なくとも一つにあてはまる場合に、特定情報検出手段が特定情報を検出したと判断するようにした場合、特定情報が検出されたかどうかについて、より確実な判断を行うことが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
(a)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが稼働している、
(b)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後、所定時間内にある、
(c)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、調理容器の温度を検出するための調理容器温度センサの検出温度が、制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にある、
(d)複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、当該加熱装置が備える調理容器検出装置によって、当該加熱装置により加熱されるべき調理容器の存在を検出した後、所定時間内にある、
という条件の少なくとも一つにあてはまる場合に、特定情報検出手段が特定情報を検出したと判断するようにした場合、特定情報が検出されたかどうかについて、より確実な判断を行うことが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
また、特定情報検出手段により特定情報が検出された一の加熱装置が複数の加熱装置のうちのいずれであるかを使用者に報知する特定情報報知手段を備えた構成とした場合、意図する加熱装置について加熱開始などの音声指令を発令する際に、使用者が、対象となる加熱装置を認識することが可能で、より信頼性や安全性に優れた加熱調理器を提供することができる。
また、特定情報報知手段による報知が、(a)音声により報知を行う音声報知、(b)特定情報が検出された加熱装置が備えるランプの点滅により報知を行うランプ点滅報知、の少なくとも一つによって行われるように構成した場合、音声操作の対象となる加熱装置がより分かりやすく示されるので、さらに信頼性や安全性に優れた加熱調理器を提供することが可能になる。
なお、加熱装置が備えるランプには、例えば運転状態を表示する運転ランプなどがある。
なお、加熱装置が備えるランプには、例えば運転状態を表示する運転ランプなどがある。
また、本発明は、加熱装置が、燃料ガスを燃焼させることで発生する熱エネルギーを利用して加熱を行うように構成された加熱装置である加熱調理器、例えば、従来より広く用いられている、複数のガスコンロを備えたビルトイン式のガスコンロやテーブルコンロなどにも好適に適用することが可能であり、その場合、簡略化された音声操作が可能で、利便性の高いビルトイン式のガスコンロやテーブルコンロなどを実現することができる。
以下に、本発明の実施の形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[実施形態]
この実施形態では、加熱調理器として、キッチンカウンタに形成したコンロ装着口に上方から挿入して組み付けることにより設置される、いわゆるビルトインタイプのグリル付のガスコンロを例にとって説明する。
[実施形態]
この実施形態では、加熱調理器として、キッチンカウンタに形成したコンロ装着口に上方から挿入して組み付けることにより設置される、いわゆるビルトインタイプのグリル付のガスコンロを例にとって説明する。
<実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)の基本構成>
本実施形態にかかるガスコンロは、図1、2、3に示すように、被加熱調理物(通常は被加熱調理物が収容される調理容器(図示せず))を加熱するための加熱装置(バーナ)として、3つのバーナ(コンロバーナ)1(標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c)を備えている。
本実施形態にかかるガスコンロは、図1、2、3に示すように、被加熱調理物(通常は被加熱調理物が収容される調理容器(図示せず))を加熱するための加熱装置(バーナ)として、3つのバーナ(コンロバーナ)1(標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c)を備えている。
また、本実施形態にかかるガスコンロは、魚などの被調理物を載置するためのグリル部4を備えており、グリル部4内にはグリルバーナ2(図2参照)が配設されている。
また、標準バーナ1(1a)には、調理容器(図示せず)に接触してその温度を検出するための調理容器温度センサ(鍋底温度センサ)9が配設されている。なお、高火力バーナ1b、および小バーナ1cにも、同様に調理容器温度センサ9が設けられている。
調理容器温度センサ9は、スプリング(図示せず)により上方に付勢されており、調理容器が各バーナ1が備える五徳10上に載置されると降下し、調理容器が上方に移動すると上昇するように構成されており、調理容器の動作に追随してその底面に当接し、調理容器の温度を確実に検出することができるように構成されている。
また、調理容器温度センサ9は、五徳10上に調理容器が載置されたときに、降下することで、調理容器が加熱装置(詳しくは五徳)上に載置されたこと(加熱装置上に調理容器が存在していること)を検出する調理容器検出装置としても機能するように構成されている。
ガスコンロの前面側には、上述のバーナ(コンロバーナ)1の点火および消火、火力調節などを手動で行うためのバーナ操作部(手動操作部)21(標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、小バーナ操作部21c)と、グリルバーナ2(図2)の点火および消火、火力調節などを手動により行うためのグリルバーナ操作部22(図1)が配設されている。
また、図2に示すように、バーナ(コンロバーナ)1(標準バーナ1a、高火力バーナ1b、小バーナ1c)のそれぞれには、点火作動を実行する点火装置としての点火プラグ7および着火状態を検出するための熱電対8が設けられ、グリルバーナ2(上側バーナ2a、下側バーナ2b、2c)のそれぞれにも、点火作動を実行する点火装置としての点火プラグ7および着火状態を検出するための熱電対8が設けられている。
なお、バーナ(コンロバーナ)1およびグリルバーナ2へのガス供給に関する構成は以下のとおりである。
図2に示すように、元ガス供給路(主ガス配管)11に元ガス電磁弁12(コンロバーナ1およびグリルバーナ2のいずれか一つを使用する場合には開弁状態を維持し、いずれも使用しない場合には閉弁状態を維持する元ガス閉止弁として機能している)が設けられており、元ガス供給路11は、標準バーナ用分岐路13a、高火力バーナ用分岐路13b、小バーナ用分岐路13c、グリルバーナ用分岐路13dに分岐している。
図2に示すように、元ガス供給路(主ガス配管)11に元ガス電磁弁12(コンロバーナ1およびグリルバーナ2のいずれか一つを使用する場合には開弁状態を維持し、いずれも使用しない場合には閉弁状態を維持する元ガス閉止弁として機能している)が設けられており、元ガス供給路11は、標準バーナ用分岐路13a、高火力バーナ用分岐路13b、小バーナ用分岐路13c、グリルバーナ用分岐路13dに分岐している。
これらの各分岐路のそれぞれには、ガス量を調節して各バーナの加熱量を調節する流量制御弁(ステッピングモータにより駆動されるガス量調節弁)3と、その開度位置を検出する位置センサ19が設けられている。
なお、ガスコンロの前側面には、電源スイッチ24、電源スイッチ24がONになったことを知らせる電源ランプ25(図1)を備えている。
また、バーナ操作部(手動操作部)21(標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、小バーナ操作部21c)の周縁近傍には、加熱量を表示するための火力表示手段23として機能する5個の燃焼表示ランプL1、L2、L3、L4、L5が配設されている(図3参照)。なお、本実施形態のガスコンロにおいては、上記燃焼表示ランプL1~L5としてLEDが用いられている。
また、このガスコンロは、上述のバーナ操作部(手動操作部)21からの指令に基づいて、バーナ(コンロバーナ)1の火力が調節されるように構成されている。
また、本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)は、バーナ(コンロバーナ)1の燃焼を制御する制御部(運転制御手段)50(図2)を備えており、この制御部50が、燃焼開始指令に基づいてコンロバーナ1の燃焼を開始し、かつ、燃焼停止指令に基づいてコンロバーナ1の燃焼を停止させる燃焼制御を実行するように構成されている。
<特徴的構成>
本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)は、上述のように、加熱装置(バーナ)1、バーナ操作部(手動操作部)21(図1、図2、図3)、燃焼表示ランプL(L1~L5)から構成される火力表示手段23(図3)、コンロバーナ1の燃焼を制御する制御部(運転制御手段)(図2)50を備えている。
本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)は、上述のように、加熱装置(バーナ)1、バーナ操作部(手動操作部)21(図1、図2、図3)、燃焼表示ランプL(L1~L5)から構成される火力表示手段23(図3)、コンロバーナ1の燃焼を制御する制御部(運転制御手段)(図2)50を備えている。
なお、本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)においては、図4A、図4Bに示すような態様で燃焼表示ランプL1~L5の点灯、点滅、消灯を行うことにより、火力1(弱火)から火力9(強火)までの間で火力を表示することができるように構成されている。
また、制御部50は、音声指令により複数の加熱装置1(標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c)を制御することができるように構成されている。
そして、制御部50は、基本的な構成として、音声指令の開始を認識させるためのウェイクワード(例えば「ハローコンロ」などの音声による呼びかけ)によって音声指令の開始を認識し、引き続いて複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置が音声指令により指定された後に、動作内容を指令する音声指令を検出したときに、音声指令により指令された動作内容となるように、指定された一の加熱装置を動作させるように構成されている。
なお、本実施形態にかかる加熱調理器においては、基本的に電源スイッチ24をONにしたときに音声指令を認識することが可能になるように構成されている。
また、本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)において、上記制御部50は、複数の加熱装置1(標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c)のうちの一の加熱装置が音声指令によって指定されていない場合において、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報が存在する場合に、当該特定情報を検出することができるように構成された特定情報検出手段を備えている。
また、本実施形態において、火力表示手段23を構成する燃焼表示ランプL1~L5(図4A、図4B参照)は、特定情報検出手段により特定情報が検出された加熱装置が、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちのいずれであるかを使用者に報知する特定情報報知手段として機能するように構成されている。すなわち、特定情報が検出された加熱装置(バーナ)1を、燃焼表示ランプL1~L5の点滅により使用者に報知する特定情報報知手段としても機能するように構成されている。
なお、特定情報報知手段として、上述のようなランプ点滅報知の代わりに音声報知により特定情報を報知する音声報知手段を用いることも可能である。
また、本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)は、ウェイクワードや、音声指令があった場合にそれを取り込むための集音マイク(図2)51を備えているとともに、特定情報により特定された一の加熱装置がいずれの加熱装置であるかを報知したり、音声指令により指令された動作を確認するための音声による応答などを行ったりするためのスピーカ(報知手段)52(図2)を備えている。
[特定情報の検出の態様について]
本発明において、特定情報検出手段は、
(a)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが稼働している、
(b)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後(点火後)、所定時間内にある、
(c)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、調理容器温度センサ9の検出温度が、制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にある、
(d)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが、当該加熱装置により加熱されるべき調理容器の存在を検出する調理容器検出装置(調理容器温度センサ)9が調理容器の存在を検出した後、所定時間内にある、
という条件の少なくとも一つにあてはまる場合に、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報を検出したと判断するように構成されている。
本発明において、特定情報検出手段は、
(a)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが稼働している、
(b)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後(点火後)、所定時間内にある、
(c)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、調理容器温度センサ9の検出温度が、制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にある、
(d)複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが、当該加熱装置により加熱されるべき調理容器の存在を検出する調理容器検出装置(調理容器温度センサ)9が調理容器の存在を検出した後、所定時間内にある、
という条件の少なくとも一つにあてはまる場合に、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報を検出したと判断するように構成されている。
次に、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)の音声操作について説明する。
(1)加熱装置の音声操作(特定情報を検出しない場合)
本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)においては、特定情報検出手段が特定情報を検出しない場合、制御部50が、音声指令の開始を認識させるためのウェイクワードにより音声指令の開始を認識し、引き続いて複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置が音声指令により指定された後に、動作内容を指令する音声指令を検出したときに、音声指令により指令された動作内容(例えば、所定の火力での加熱動作)となるように、指定された一の加熱装置を動作させるように構成されている。
本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)においては、特定情報検出手段が特定情報を検出しない場合、制御部50が、音声指令の開始を認識させるためのウェイクワードにより音声指令の開始を認識し、引き続いて複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置が音声指令により指定された後に、動作内容を指令する音声指令を検出したときに、音声指令により指令された動作内容(例えば、所定の火力での加熱動作)となるように、指定された一の加熱装置を動作させるように構成されている。
(2)加熱装置の音声操作(特定情報を検出した場合)
本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)は、制御部50が、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置が音声指令によって指定されていない場合において、特定情報検出手段が特定情報(一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる情報)を検出した場合には、ウェイクワードと、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方が省略されている場合はもちろん、両方が省略されている場合にも、省略された態様で発せられた音声指令によって指令された動作内容(例えば、「点火して!」、「火力を強火にして!」、「火力を1段下げて!」、「所定時間、所定温度での温調調理を行って!」などの動作内容)を、特定情報によって指定されていると判断した一の加熱装置に実行させるように構成されている。
本実施形態にかかる加熱調理器(ガスコンロ)は、制御部50が、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置が音声指令によって指定されていない場合において、特定情報検出手段が特定情報(一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる情報)を検出した場合には、ウェイクワードと、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方が省略されている場合はもちろん、両方が省略されている場合にも、省略された態様で発せられた音声指令によって指令された動作内容(例えば、「点火して!」、「火力を強火にして!」、「火力を1段下げて!」、「所定時間、所定温度での温調調理を行って!」などの動作内容)を、特定情報によって指定されていると判断した一の加熱装置に実行させるように構成されている。
ここで、特定情報検出手段が特定情報を検出している場合と、検出していない場合の、燃焼表示ランプL1~L5の表示態様の関係を、図4Aおよび図4Bを用いて説明する。
本実施形態にかかる加熱調理器においては、基本的に、図4Aに示すように、燃焼表示ランプL1~L5により、火力1(最小段階)から火力9(最大段階)までの範囲で予め定められた複数の火力段階(9段階の火力)のうちのいずれの火力であるかが、燃焼表示ランプL1~L5の点灯、遅い点滅、消灯のいずれか、またはそれらの組み合わせによって示されるように構成されている。
そして、特定情報検出手段が特定情報を検出していない場合、基本通り、図4Aに示すように、燃焼表示ランプL1~L5の点灯、遅い点滅、消灯のいずれか、またはそれらの組み合わせにより、火力段階が表示される。
一方、図4Bは、特定情報検出手段が特定情報を検出している場合の火力段階の表示の態様を示している。
複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうち、特定情報検出手段が特定情報を検出している場合、その特定情報により特定された加熱装置については、火力段階が、燃焼表示ランプL1~L5の早い点滅と消灯の組み合わせ、または、早い点滅によって示されるように構成されている。
したがって、図4Aに示すように、燃焼表示ランプL1~L5のいずれにも早い点滅が認められない場合には、その燃焼表示ランプL1~L5によって火力段階が示されている加熱装置は、特定情報が検出されていない加熱装置であることが分かる。
一方、図4Bに示すように、燃焼表示ランプL1~L5のいずれかに早い点滅が認められた場合に、その燃焼表示ランプL1~L5によって火力段階が示されている加熱装置は、特定情報が検出されている加熱装置であること、すなわち、ウェイクワードと、当該加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方が省略されている場合、および、両方が省略されている場合にも、音声操作を行うことが可能な加熱装置であることが分かる。
次に、特定情報検出手段による特定情報の検出の態様と、その場合の音声操作の態様について、具体的な例を挙げて説明する。
上記[特定情報の検出の態様について]の欄の(a)の、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが稼働しているという特定情報(状態)は、例えば、調理容器検出装置(調理容器温度センサ)9の検出結果から認識(検出)することができる。すなわち、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置についてのみ調理容器が載置されていることを調理容器検出装置(調理容器温度センサ)9が検出している場合や、一の加熱装置が燃焼制御中であることを調理容器温度センサ9が検出している場合には、当該加熱装置が特定情報が検出されている加熱装置であると判断される。
そして、その場合には、ウェイクワードと、一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方が省略されている場合、および、両方が省略されている場合のいずれの場合にも、簡略化された音声指令、例えば、「点火して!」、「火力を強火にして!」、「火力を1段下げて!」、「所定時間、所定温度での温調調理を行って!」、「消火して!」などの操作ワードのみによる音声指令を受け付けて、指令された動作内容で当該加熱装置を作動させる。
また、上記[特定情報の検出の態様について]の欄の(b)の、複数の加熱装置1a、1b、1cのうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後(点火後)、所定時間内にあるという特定情報(状態)は、例えば、点火プラグ7が作動して、所定のバーナ1に着火した着火状態を検出するための熱電対8の検出結果と、制御部50が備える計時手段(タイマー)(図示せず)による計測時間から検出することができる。
そして、点火操作され、燃焼検出装置である熱電対8の起電力の値によって、1つの加熱装置(バーナ)1だけが点火され、燃焼していると判断された場合において、点火操作(点火確認)から、所定時間内であれば、その加熱装置(バーナ)1を、「特定情報」によって特定された加熱装置(バーナ)であると判断する。
例えば、図5に示すように、点火からの経過時間が、調理容器温度(鍋底温度)が、温調制御下限温度(例えば130℃)に達するより十分に前であると確実に認められる時間以内(例えば点火から1分以内)にある場合には、「特定情報」が検出されたと判断して、燃焼表示ランプL1~L5の少なくとも一つを速い点滅で作動させ、特定情報が存在することを表示するとともに、ウェイクワードと、当該加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方が省略されている場合、および、両方が省略されている場合のいずれの場合にも音声指令を受け付ける。
すなわち、上述の点火から1分以内は、ウェイクワードと、加熱装置を指定する音声指令の一方あるいは両方が省略された、例えば「160℃温調して!」という操作ワードのみの音声指令があった場合にもその音声指令を受け付ける。
一方、上記特定情報により特定され、上記音声指令を受け付けた加熱装置(バーナ)側では、例えば、「左コンロ、160℃温調を開始します!」という音声による応答を行う。
また、上記(c)の、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、調理容器温度センサ9の検出温度が、制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にあるという特定情報(状態)は以下のようにして検出される。
例えば、図6に示すように、調理容器(鍋)に入れた水を沸騰させた後に、ブロッコリーなどの食材(被調理物)を投入すると、一旦湯温が低下する。これを調理容器温度センサ9が検出するとともに、制御部50が備える計時手段(タイマー)(図示せず)が、湯温低下後の経過時間を計測することで上述の特定情報の検出を行うことができる。
そして、温調制御を実行中に制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後、所定時間内にあるという特定情報が検出されると、当該特定情報によって特定された加熱装置(バーナ)については、燃焼表示ランプL1~L5の少なくとも一つを速い点滅で作動させて特定情報が存在することを表示するとともに、ウェイクワードと、加熱装置を指定する音声指令の一方あるいは両方が省略されて、例えば、「3分タイマーをセットして!」というような操作ワードのみによる音声指令があった場合にもその音声指令を受け付ける。
一方、上記特定情報により特定され、上記音声指令を受け付けた加熱装置(バーナ)側では、例えば、「右コンロ、3分タイマーをセットします!」という音声による応答を行う。
また、上記(d)の、複数の加熱装置1a、1b、1cのうちの一の加熱装置が備える調理容器検出装置(調理容器温度センサ)9が調理容器の存在を検出した後、所定時間内にあるという特定情報(状態)は以下のようにして検出される。
例えば、調理容器(鍋)が所定の加熱装置(バーナ)1が備える五徳10上に載置されると、調理容器検出装置(調理容器温度センサ)9が調理容器を検出するとともに、制御部が備える計時手段(タイマー)によって調理容器検出後の経過時間を計測することで上述の特定情報が検出される。
そして、上述のように、調理容器が検知され、その後の経過時間が例えば30秒間以内であるという特定情報が検出されると、当該特定情報によって特定された加熱装置(バーナ)については、燃焼表示ランプL1~L5の少なくとも一つを速い点滅と消火の組み合わせで作動させ、特定情報が存在することを表示するとともに、ウェイクワードと、加熱装置を指定する音声指令の一方あるいは両方が省略されて、例えば、「点火して!」という操作ワードのみによる音声指令があった場合にもその音声指令を受け付ける。
一方、上記特定情報により特定され、上記音声指令を受け付けた加熱装置(バーナ)側では、例えば、「後ろコンロ、点火します!」という音声による応答を行う。
なお、調理容器検出装置(調理容器温度センサ)9からの情報により、いずれの加熱装置(バーナ)1にも調理容器が載置されていないと判断されると、ウェイクワードと、加熱装置を指定する音声指令の一方あるいは両方が省略されて、例えば「点火して」という操作ワードのみによる音声指令があった場合には、音声指令には応じず、「いずれかのコンロに調理容器を置いてください。」、または、「どのコンロを点火しますか?」という音声による応答を行う。
本実施形態にかかる加熱調理器においては、上述のように、種々の態様の特定情報を検出することができるように構成されているので、広く、簡略化された音声操作が可能な利便性の高い加熱調理器を提供することができる。
次に、本実施形態にかかる加熱調理器における特定情報の検出と、ウェイクワードと加熱装置を指定する音声指令の両方が省略された操作ワードのみの音声指令があった場合の特徴的な動作の一例について、図7のフローチャートを参照しつつ説明する。
なお、ここでは、上述の[特定情報の検出の態様について]の欄の(a)の、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうちの一の加熱装置だけが稼働している場合(より具体的には、一の加熱装置(バーナ)にのみ調理容器が載置されている場合)の加熱調理器の動作について説明する。
(1)まず、ステップS1で、特定情報検出手段が、各加熱装置について特定情報を検出したか否かが判断される。具体的には、複数の加熱装置1(1a、1b、1c)のうち、一の加熱装置(バーナ)に調理容器が載置されていることを検出したか否かが判断される。
(2)ステップS1で、一の加熱装置(バーナ)にのみ調理容器が載置されているという特定情報が検出されると、ステップS2において、特定情報により特定された加熱装置(バーナ)の燃焼表示ランプL1~L5の少なくとも一つを早い点滅で点滅させる。
これにより、特定された加熱装置(バーナ)は、ウェイクワードと、加熱装置(バーナ)を指定する音声指令の一方あるいは両方が省略された、操作ワードのみによる音声指令を受け付ける加熱装置であることを使用者に報知する。
(3)そして、特定情報が検出され、特定情報により特定された加熱装置(バーナ)の燃焼表示ランプを早い点滅で点滅させている状態で、ウェイクワードと、加熱装置(バーナ)を指定する音声指令の一方あるいは両方が省略された、操作ワードのみによる音声指令があった場合には、特定された加熱装置(バーナ)に対して音声指令(ここでは点火指令)を実行する(ステップS3)。
なお、操作ワードの内容(音声指令の内容)としては、例えば、「点火して!」、「火力を強火にして!」、「火力を1段下げて!」、「所定時間、所定温度での温調調理を行って!」、「消火して!」などが例示される。
(4)一方、ステップS1で特定情報が検出されない場合には、加熱装置(バーナ)の燃焼表示ランプL1~L5を早く点滅させることは実行せず、かつ、ウェイクワードと、加熱装置(バーナ)を指定する音声指令の一方あるいは両方が省略された、操作ワードのみによる音声指令は受け付けない。すなわち、少なくとも加熱装置(バーナ)を指定する音声指令がない場合には、操作ワードのみによる音声指令が実行されることはない(ステップS4)。
本実施形態にかかる加熱調理器は、上述のように構成されているので、特定情報検出手段が特定情報を検出した場合には、ウェイクワードや加熱装置を指定する音声指令を必要とすることなく、簡略化された音声操作を行うことが可能で、利便性の高い加熱調理器を実現することができる。
一方、特定情報検出手段が特定情報を検出しない場合には、1)ウェイクワードにより音声指令の開始を認識し、2)その後、音声指令による一の加熱装置の指定を経て、3)指定された一の加熱装置について、音声指令により指令された動作内容で動作が行われることになるので、意図しない加熱装置が音声操作により動作してしまうことがなく、安全性、信頼性が損なわれることはない。
なお、本実施形態にかかる加熱調理器においては、基本的に電源スイッチ24をONにしたときに音声指令を認識することが可能になるように構成されているが、音声操作の利便性を重視して、ウェイクワードを含む通常の音声指令に対しては、電源スイッチ24がOFFの状態でも受け付けることができるように構成してもよい。
また、特定情報が検出されている場合にのみ、音声指令が認識されるように構成することも可能である。
一方、制御部が電池駆動の場合には、電池寿命を延ばす見地からは、加熱調理器が動作中(例えば一以上の加熱装置が加熱実行中(バーナが燃焼中))である場合にのみ音声指令を受け付けるようにすることが好ましい。
また、使用者が加熱調理器の設定モードで、例えば、
a)電源スイッチ24がOFFの状態でもウェイクワードを含む通常の音声指令を受け付ける設定、
b)加熱調理器が動作中(例えば一以上の加熱装置が加熱実行中)である場合にのみ音声指令を受け付ける設定、
c)特定情報が検出されている場合にのみ、音声指令を受け付ける設定
などの複数の設定から所望の設定を選択することができるように構成してもよい。
a)電源スイッチ24がOFFの状態でもウェイクワードを含む通常の音声指令を受け付ける設定、
b)加熱調理器が動作中(例えば一以上の加熱装置が加熱実行中)である場合にのみ音声指令を受け付ける設定、
c)特定情報が検出されている場合にのみ、音声指令を受け付ける設定
などの複数の設定から所望の設定を選択することができるように構成してもよい。
また、本発明の加熱調理器において、制御部の電源がONになる条件は、電源スイッチ24がONになった場合に限らず、例えば、点消火操作用器具栓の開操作に連動したマイクロスイッチがONになった場合や、例えば調理容器検出装置にリードスイッチが用いられている場合に、そのリードスイッチがONになった場合などに、制御部の電源がONになるようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、ビルトインタイプのガスコンロを例にとって説明したが、本実施形態で示したガスコンロに限られるものではなく、テーブルコンロにも適用することが可能である。
また、上記実施形態では、グリルを備えたガスコンロについて説明したが、グリルを備えていない単能機タイプのガスコンロにも適用することが可能である。
また、上記実施形態では、加熱装置が、燃料ガスを燃焼させることで発生する熱エネルギーを利用して加熱を行うように構成されたバーナである加熱調理器(ガスコンロ)を例にとって説明したが、本発明は、複数の加熱装置として、IHヒータが用いられているIHクッキングヒータなどにも広く適用することが可能である。
本発明は、さらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変形を加えることが可能である。
1 加熱装置(バーナ)
1a 標準バーナ
1b 高火力バーナ
1c 小バーナ
2 グリルバーナ
2a 上側バーナ
2b、2c 下側バーナ
3 流量制御弁(ガス量調節弁)
4 グリル部
7 点火プラグ
8 熱電対
9 調理容器温度センサ(鍋底温度センサ)
10 五徳
11 元ガス供給路(主ガス配管)
12 元ガス電磁弁
13a 標準バーナ用分岐路
13b 高火力バーナ用分岐路
13c 小バーナ用分岐路
13d グリルバーナ用分岐路
19 位置センサ
21 バーナ操作部(手動操作手段)
21a 標準バーナ操作部
21b 高火力バーナ操作部
21c 小バーナ操作部
22 グリルバーナ操作部
23 火力表示手段
24 電源スイッチ
25 電源ランプ
50 制御部
51 集音マイク
52 スピーカ(報知手段)
L1~L5 燃焼表示ランプ
1a 標準バーナ
1b 高火力バーナ
1c 小バーナ
2 グリルバーナ
2a 上側バーナ
2b、2c 下側バーナ
3 流量制御弁(ガス量調節弁)
4 グリル部
7 点火プラグ
8 熱電対
9 調理容器温度センサ(鍋底温度センサ)
10 五徳
11 元ガス供給路(主ガス配管)
12 元ガス電磁弁
13a 標準バーナ用分岐路
13b 高火力バーナ用分岐路
13c 小バーナ用分岐路
13d グリルバーナ用分岐路
19 位置センサ
21 バーナ操作部(手動操作手段)
21a 標準バーナ操作部
21b 高火力バーナ操作部
21c 小バーナ操作部
22 グリルバーナ操作部
23 火力表示手段
24 電源スイッチ
25 電源ランプ
50 制御部
51 集音マイク
52 スピーカ(報知手段)
L1~L5 燃焼表示ランプ
Claims (5)
- 複数の加熱装置と、音声指令により前記複数の加熱装置を制御することができるように構成された制御部を備え、
前記制御部は、前記音声指令の開始を認識させるためのウェイクワードにより前記音声指令の開始を認識し、引き続いて前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が前記音声指令により指定された後に、動作内容を指令する前記音声指令を検出したときに、前記音声指令により指令された動作内容となるように、指定された前記一の加熱装置を動作させるように構成されているとともに、
前記制御部は、前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置が前記音声指令によって指定されていない場合において、一の加熱装置が指定されていると判断するに足りる特定情報を検出することができるように構成された特定情報検出手段を備え、前記特定情報検出手段が前記特定情報を検出した場合には、前記ウェイクワードと、前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置を指定する音声指令のいずれか一方、もしくは両方が省かれている場合にも、前記音声指令によって指令された動作内容を、前記特定情報によって指定されていると判断した一の加熱装置に実行させるように構成されていること
を特徴とする加熱調理器。 - (a)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが稼働している、
(b)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、加熱開始動作実行後、所定時間内にある、
(c)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、被調理物を収容した調理容器を所定の制御温度に制御しながら調理を行う温調制御が実行中で、かつ、前記調理容器の温度を検出するための調理容器温度センサの検出温度が、前記制御温度より所定温度幅以上に大きく低下した後の所定時間内にある、
(d)前記複数の加熱装置のうちの一の加熱装置だけが、当該加熱装置が備える調理容器検出装置によって、当該加熱装置により加熱されるべき調理容器の存在を検出した後、所定時間内にある、
という条件の少なくとも一つにあてはまる場合に、前記特定情報検出手段が特定情報を検出したと判断するように構成されていること
を特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記特定情報検出手段により前記特定情報が検出された一の加熱装置が前記複数の加熱装置のうちのいずれであるかを使用者に報知する特定情報報知手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器。
- 前記特定情報報知手段による報知が、(a)音声により報知を行う音声報知、(b)前記特定情報が検出された加熱装置が備えるランプの点滅により報知を行うランプ点滅報知、の少なくとも一つによって行われるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
- 前記加熱装置が、燃料ガスを燃焼させることで発生する熱エネルギーを利用して加熱を行うように構成された加熱装置であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021177290A JP2023066609A (ja) | 2021-10-29 | 2021-10-29 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021177290A JP2023066609A (ja) | 2021-10-29 | 2021-10-29 | 加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023066609A true JP2023066609A (ja) | 2023-05-16 |
Family
ID=86326065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021177290A Pending JP2023066609A (ja) | 2021-10-29 | 2021-10-29 | 加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023066609A (ja) |
-
2021
- 2021-10-29 JP JP2021177290A patent/JP2023066609A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2002147764A (ja) | 加熱調理器 | |
JP6707323B2 (ja) | ガスコンロ | |
KR20130059582A (ko) | 가스레인지의 조리기구 감지에 따른 점화 제어방법 및 장치 | |
KR20130059585A (ko) | 가스레인지의 조리기구 감지에 따른 화력 자동제어 방법 및 장치 | |
KR101166904B1 (ko) | 중화 렌지용 컨트롤러 | |
CN107726377A (zh) | 智能燃气灶及控制方法 | |
JP5848531B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP2023066609A (ja) | 加熱調理器 | |
CN101220969A (zh) | 燃气灶的智能控制器 | |
JP6073111B2 (ja) | 加熱調理器 | |
CN207299046U (zh) | 智能燃气灶 | |
JP6143438B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JPH11294810A (ja) | 換気扇の制御装置 | |
JP3544469B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP7178080B2 (ja) | ガスコンロ | |
JP2006064239A (ja) | 換気連動装置と調理装置 | |
JP2022021434A (ja) | 加熱調理器 | |
JP2737818B2 (ja) | 調理器 | |
JP5809480B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP4646961B2 (ja) | ガスコンロ | |
TR201807121U5 (tr) | Gaz Tasarrufu Sağlayan Ocak | |
KR950002922B1 (ko) | 연소기기의 점화제어장치 | |
JP2007178040A (ja) | 加熱調理器 | |
KR200339291Y1 (ko) | 타임머가 장치된 가스버너 | |
JP4418933B2 (ja) | 燃焼器具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20230328 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240823 |