JP2023066229A - 制御装置、制御方法、制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】光学センサの測距精度を確保する制御装置の提供。【解決手段】レーザダイオードの発光により照射した照射光に対する物標からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサを、制御する制御装置のプロセッサは、距離の測定を停止する測距停止期間に試行電流値Ctを複数回設定することにより発光したレーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度Itをそれぞれ反射光に基づき取得することと、レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データDsを、複数回での試行電流値Ctと試行発光強度Itとの相関に基づき学習することと、距離の測定を実行する測距実行期間に要求される要求発光強度Idを与える電流値として、レーザダイオードを制御する制御電流値Ccを、特性データDsに基づき調整することと、を実行するように構成される。【選択図】図9

Description

本開示は、光学センサを制御する技術に関する。
照射した照射光に対する物標からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサは、広く知られている。特許文献1に開示される光学センサでは、レーザダイオードの発光により照射光が照射されることで、距離の測定である測距が行われている。
特開2018-10080号公報
しかし、レーザダイオードの発光特性は、例えば温度変化及び経年変化等に応じて、ばらつき易い。こうした発光特性のばらつきは、測距に誤差を生じさせるおそれがある。
本開示の課題は、光学センサの測距精度を確保する制御装置を、提供することにある。本開示のまた別の課題は、光学センサの測距精度を確保する制御方法を、提供することにある。本開示のさらに別の課題は、光学センサの測距精度を確保する制御プログラムを、提供することにある。
以下、課題を解決するための本開示の技術的手段について、説明する。尚、特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
本開示の第一態様は、
プロセッサ(1b)を有し、レーザダイオード(24)の発光により照射した照射光に対する物標(Tr)からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサ(10)を、制御する制御装置(1)であって、
プロセッサは、
距離の測定を停止する測距停止期間(Ps)に試行電流値(Ct,Ctld,Ctled)を複数回設定することにより発光したレーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度(It,Itld,Itled)をそれぞれ反射光に基づき取得することと、
レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データ(Ds)を、複数回での試行電流値と試行発光強度との相関に基づき学習することと、
距離の測定を実行する測距実行期間(Pe)に要求される要求発光強度(Id,Id1,Id2)を与える電流値として、レーザダイオードを制御する制御電流値(Cc)を、特性データに基づき調整することと、を実行するように構成される。
本開示の第二態様は、
レーザダイオード(24)の発光により照射した照射光に対する物標(Tr)からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサ(10)を、制御するためにプロセッサ(1b)により実行される制御方法であって、
距離の測定を停止する測距停止期間(Ps)に試行電流値(Ct,Ctld,Ctled)を複数回設定することにより発光したレーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度(It,Itld,Itled)をそれぞれ反射光に基づき取得することと、
レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データ(Ds)を、複数回での試行電流値と試行発光強度との相関に基づき学習することと、
距離の測定を実行する測距実行期間(Pe)に要求される要求発光強度(Id,Id1,Id2)を与える電流値として、レーザダイオードを制御する制御電流値(Cc)を、特性データに基づき調整することと、を含む。
本開示の第三態様は、
レーザダイオード(24)の発光により照射した照射光に対する物標(Tr)からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサ(10)を、制御するために記憶媒体(1a)に記憶され、プロセッサ(1b)に実行させる命令を含む制御プログラムであって、
命令は、
距離の測定を停止する測距停止期間(Ps)に試行電流値(Ct,Ctld,Ctled)を複数回設定することにより発光したレーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度(It,Itld,Itled)をそれぞれ反射光に基づき取得させることと、
レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データ(Ds)を、複数回での試行電流値と試行発光強度との相関に基づき学習させることと、
距離の測定を実行する測距実行期間(Pe)に要求される要求発光強度(Id,Id1,Id2)を与える電流値として、レーザダイオードを制御する制御電流値(Cc)を、特性データに基づき調整させることと、を含む。
これら第一~第三態様によると、測距停止期間に試行電流値を複数回設定することで発光したレーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度が反射光に基づき取得される。そこで、レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データは、それら複数回での試行電流値と試行発光強度との相関に基づき学習される。これによれば、測距実行期間に要求発光強度を与える電流値としてレーザダイオードを制御する制御電流値は、例えば温度変化及び経年変化等を反映し得る最新の特性データに基づくことで、適正に調整することができる。故に、光学センサの測距精度を確保することが可能となる。
第一実施形態によるセンシングシステムの全体構成を示す模式図である。 第一実施形態による光学センサの詳細構成を示す模式図である。 第一実施形態による制御装置の機能構成を示すブロック図である。 第一実施形態による投光器を示す模式図である。 第一実施形態によるレーザダイオードの特性を示すグラフである。 第一実施形態による受光器を示す模式図である。 第一実施形態による制御フレームを示すタイムチャートである。 第一実施形態による走査制御フローを示すフローチャートである。 第一実施形態による測定制御フローを示すフローチャートである。 第一実施形態による試行電流値及び試行発光強度の相関を示すグラフである。 第一実施形態による試行電流値の設定を示すグラフである。 第一実施形態による試行電流値の設定を示すグラフである。 第一実施形態による受光強度と測定距離との相関を示すグラフである。 第一実施形態による特性データを示すグラフである。 第一実施形態による制御電流値の調整を示すグラフである。 第二実施形態によるレーザダイオードの特性を示すグラフである。 第二実施形態による測定制御フローを示すフローチャートである。 第二実施形態による制御装置の機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態による制御装置の機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態による試行電流値及び試行発光強度の相関を示すグラフである。 第二実施形態による特性データを示すグラフである。 第二実施形態による制御電流値の調整を示すグラフである。
以下、本開示の実施形態を図面に基づき複数説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことで、重複する説明を省略する場合がある。また、各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。さらに、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように本開示の第一実施形態は、光学センサ10及び制御装置1を含んで構成されるセンシングシステム2に関する。センシングシステム2は、車両5に搭載される。車両5は、乗員の搭乗状態において走行路を走行可能な、例えば自動車等の移動体である。
車両5は、自動運転制御モードにおいて定常的、又は一時的に自動走行可能となっている。ここで自動運転制御モードは、条件付運転自動化、高度運転自動化、又は完全運転自動化といった、作動時のシステムが全ての運転タスクを実行する自律運転制御により、実現されてもよい。自動運転制御モードは、運転支援、又は部分運転自動化といった、乗員が一部又は全ての運転タスクを実行する高度運転支援制御において、実現されてもよい。自動運転制御モードは、それら自律運転制御と高度運転支援制御とのいずれか一方、組み合わせ、又は切り替えにより実現されてもよい。
尚、以下の説明では断り書きがない限り、前、後、上、下、左、及び右の各方向は、水平面上の車両5を基準として定義される。また水平方向とは、車両5の方向基準となる水平面に対して、平行方向を示す。さらに鉛直方向とは、車両5の方向基準となる水平面に対して、上下方向でもある垂直方向を示す。
光学センサ10は、自動制御運転モードを含む車両5の運転制御に活用可能な画像データを取得するための、所謂LiDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)である。光学センサ10は、例えば前方部、左右の側方部、後方部、及び上方のルーフ等のうち、車両5の少なくとも一箇所に配置される。図2に示すように光学センサ10においては、互いに直交する三軸としてのX軸、Y軸、及びZ軸により、三次元直交座標系が定義されている。ここで特に第一実施形態では、X軸及びZ軸がそれぞれ車両5の相異なる水平方向に沿って設定され、またY軸が車両5の鉛直方向に沿って設定される。尚、図2においてY軸に沿う一点鎖線よりも左側部分(後述の透光カバー12側)は、実際には当該一点鎖線よりも右側部分(後述のユニット21,41側)に対して垂直な断面を図示している。
光学センサ10は、車両5の外界空間のうち配置箇所に応じたセンシングエリアAsへと向けて、光を照射する。図3に示すように光学センサ10は、照射した照射光がセンシングエリアAsから反射されることで入射してくる反射光を、受光する。光学センサ10は、反射光の受光によりセンシングエリアAs内において光を反射する物標Trを、センシングする。特に本実施形態におけるセンシングとは、光学センサ10から物標Trまでの距離Lr、及び物標Trから反射されてくる反射光の受光強度Irを、測定することを意味する。車両5に適用される光学センサ10において代表的なセンシング対象物標Trは、例えば歩行者、サイクリスト、人間以外の動物、及び他車両等の移動物体のうち、少なくとも一種類であってもよい。車両5に適用される光学センサ10において代表的なセンシング対象物標Trは、例えばガードレール、道路標識、道路脇の構造物、及び道路上の落下物等の静止物体のうち、少なくとも一種類であってもよい。
図2に示すように光学センサ10は、筐体11、投光ユニット21、走査ユニット31、及び受光ユニット41を含んで構成されている。筐体11は、光学センサ10の外装を構成している。筐体11は、箱状に形成され、遮光性を有している。筐体11は、投光ユニット21、走査ユニット31、及び受光ユニット41を内部に収容している。筐体11において開口状の光学窓には、透光カバー12が設けられている。透光カバー12は、板状に形成され、照射光及び反射光に対して透光性を有している。透光カバー12は、照射光及び反射光の双方を透過可能に、筐体11の光学窓を閉塞している。
投光ユニット21は、投光器22、及び投光レンズ系26を備えている。投光器22は、筐体11内に配置されている。図4に示すように投光器22は、複数のレーザダイオード24が基板上においてアレイ状に配列されることで、形成されている。各レーザダイオード24は、Y軸に沿って単列に配列されている。各レーザダイオード24は、PN接合層において発振された光を共振可能な共振器構造、及びPN接合層を挟んで光を繰り返し反射可能なミラー層構造を、有している。
各レーザダイオード24は、制御装置1からの制御信号に従う電流の印加に応じた光を、互いに同期したパルス状に繰り返し発する。特に第一実施形態の各レーザダイオード24は、車両5の外界空間に存在する人間から視認困難な近赤外域のパルス光を、それぞれ発する。図5に示すように各レーザダイオード24は、境界電流値Cbよりも高い範囲ΔCld内の電流を印加される場合には発振状態のLD(Laser Diode)モードに駆動されることで、発光する。このようなLDモードの各レーザダイオード24から発せされたパルス光は、近赤外域でのトータルでの発光強度が境界強度Ibよりも高い照射光を、生成することになる。
尚、各レーザダイオード24は、境界電流値Cbよりも低い電流を印加される場合には未発振状態のLED(Light Emitting Diode)モードに駆動されることで、発光可能となる。このようなLEDモードの各レーザダイオード24から発せされたパルス光は、近赤外域でのトータルでの発光強度が境界強度Ibよりも低い照射光を、生成することになるが、第一実施形態において当該LEDモードは利用されない。
図4に示すように投光器22は、長辺側がY軸に沿った長方形輪郭をもって擬似的に規定される投光窓25を、基板の片面側に形成している。投光窓25は、各レーザダイオード24における投射開口の集合体として、構成されている。各レーザダイオード24の投射開口から発せられたパルス光は、センシングエリアAsではY軸に沿った長手のライン状に擬制される照射光として、投光窓25から投射される。照射光には、Y軸方向において各レーザダイオード24の配列間隔に応じた非発光部が、含まれていてもよい。この場合でも、センシングエリアAsにおいては回折作用によって巨視的に非発光部の解消されたライン状の照射光が、形成されるとよい。
図2に示すように投光レンズ系26は、投光器22からの照射光を、走査ユニット31の走査ミラー32へ向かって投光する。投光レンズ系26は、筐体11内において投光器22及び走査ミラー32の間に、配置されている。投光レンズ系26は、例えば集光、コリメート、及び整形等のうち、少なくとも一種類の光学作用を発揮する。投光レンズ系26は、Z軸に沿った投光光軸を、形成する。投光レンズ系26は、発揮する光学作用に応じたレンズ形状の投光レンズ27を、投光光軸上に少なくとも一つ有している。投光レンズ系26の投光光軸上には、投光器22が位置決めされている。投光器22において投光窓25の中心から射出される照射光は、投光レンズ系26の投光光軸に沿って導光される。
走査ユニット31は、走査ミラー32、及び走査モータ35を備えている。走査ミラー32は、投光ユニット21の投光レンズ系26から照射された照射光をセンシングエリアAsへ向けて走査し、当該センシングエリアAsからの反射光を受光ユニット41の受光レンズ系42へ向けて反射する。走査ミラー32は、照射光の光路上における透光カバー12及び投光レンズ系26の間、且つ反射光の光路上における透光カバー12及び受光レンズ系42の間に配置されている。
走査ミラー32は、基材の片面である反射面33に反射膜が蒸着されることで、板状に形成されている。走査ミラー32は、Y軸に沿う回転中心線まわりに回転可能に、筐体11によって支持されている。走査ミラー32は、回転中心線まわりの回転により、反射面33の法線方向を調整可能となっている。走査ミラー32は、機械的又は電気的なストッパにより有限となる駆動角度範囲内において、往復揺動運動する。特に第一実施形態では、駆動角度範囲内において図7に示す原点角度θ0から往方向への走査ミラー32の駆動が順駆動に規定されている一方、駆動角度範囲内において同図に示す終点角度θeから復方向への走査ミラー32の駆動が逆駆動に規定されている。
図2に示すように走査ミラー32は、投光ユニット21と受光ユニット41とに共通に設けられている。即ち走査ミラー32は、照射光と反射光とに共通に設けられている。これにより走査ミラー32は、投光ユニット21からの照射光の反射に利用する投光反射面部と、反射光の受光ユニット41への反射に利用する受光反射面部とを、反射面33においてY軸方向にずらして形成している。
照射光は、走査ミラー32の回転に応じた法線方向を向く反射面33において投光反射面部から反射作用を受けることで、透光カバー12を透過してセンシングエリアAsを時間的及び空間的に走査する。このとき照射光によるセンシングエリアAsの走査は、特に第一実施形態では水平方向での二次元走査に実質制限される。照射光は、センシングエリアAsに存在する物標Trによって反射されることで、反射光として光学センサ10に入射する。入射した反射光は、透光カバー12を透過して、走査ミラー32の回転に応じた法線方向を向く反射面33において受光反射面部から反射作用を受けることで、受光ユニット41の受光レンズ系42へ導光される。ここで走査ミラー32の回転運動速度に対しては、照射光及び反射光の速度が十分に大きい。これにより反射光は、照射光と略同一回転角度の走査ミラー32において、照射光とは逆行するように受光レンズ系42へと導光される。
走査モータ35は、筐体11内において走査ミラー32の周囲に、配置されている。走査モータ35は、例えばボイスコイルモータ、ブラシ付き直流モータ、又はステッピングモータ等である。走査モータ35は、制御装置1からの制御信号に従って、走査ミラー32を有限の駆動角度範囲内において回転駆動(即ち、揺動駆動)する。
受光ユニット41は、受光レンズ系42、及び受光器45を備えている。受光レンズ系42は、走査ミラー32によって反射されたエコーを、受光器45へ向かって導光する。受光レンズ系42は、筐体11内において走査ミラー32及び受光器45の間に、配置されている。受光レンズ系42は、Y軸方向において投光レンズ系26よりも下方に、位置決めされている。受光レンズ系42は、受光器45に対して反射光を結像させるように、光学作用を発揮する。受光レンズ系42は、Z軸に沿った受光光軸を、形成する。受光レンズ系42は、発揮する光学作用に応じたレンズ形状の受光レンズ43を、受光光軸上に少なくとも一つ有している。走査ミラー32の反射面33のうち受光反射面部から反射されてくる、センシングエリアAsからの反射光は、走査ミラー32の駆動範囲内において受光レンズ系42の受光光軸に沿って導光される。
受光器45は、受光レンズ系42によって結像された、センシングエリアAsからの反射光を受光することで、当該受光に応じた信号を出力する。受光器45は、筐体11内において走査ミラー32とは受光レンズ系42を挟んだ反対側に、配置されている。受光器45は、Y軸方向において投光器22よりも下方、且つ受光レンズ系42の受光光軸上に位置決めされている。
図6に示すように受光器45は、受光要素46が基板上においてX軸方向及びY軸方向の二次元アレイ状に配列されることで、形成されている。各受光要素46は、それぞれ複数ずつの受光素子から構成されている。即ち、各受光要素46毎に複数ずつの受光素子が対応していることから、それら受光素子の応答数に応じて出力値が異なってくる。各受光要素46の受光素子は、例えばシングルフォトンアバランシェダイオード(SPAD:Single Photon Avalanche Diode)等のフォトダイオードを主体として、構築されている。各受光要素46の受光素子は、フォトダイオードアレイの前段にマイクロレンズアレイが積層されることで、一体的に構築されていてもよい。
受光器45は、長方形輪郭の受光面47を、基板の片面側に形成している。受光面47は、各受光要素46における入射面の集合体として、構成されている。受光面47の長方形輪郭に対する幾何学中心は、受光レンズ系42の受光光軸上に、又は受光レンズ系42の受光光軸から僅かにずれて、位置合わせされている。各受光要素46は、受光レンズ系42から受光面47へ入射した反射光を、それぞれの受光素子によって受光する。ここで、長方形輪郭を呈する受光面47の長辺側は、Y軸に沿って規定されている。これにより、センシングエリアAsにおいてライン状に擬制される照射光に対応して、当該照射光に対する反射光は、ライン状に拡がったビームとして各受光要素46の受光素子により受光されることとなる。
図2に示すように受光器45は、デコーダ48を一体的に有している。デコーダ48は、受光面47での反射光の受光に応じて各受光要素46の生成する電気パルスを、サンプリング処理によって順次読み出す。デコーダ48は、順次読み出した電気パルスを、図7に示す制御フレーム(即ち、制御サイクル)Fcでの受光信号として、制御装置1へと出力する。このとき制御フレームFcは、車両5の起動中において所定時間間隔で繰り返される。
図1に示す制御装置1は、例えばLAN(Local Area Network)、ワイヤハーネス、及び内部バス等のうち、少なくとも一種類を介して光学センサ10に接続される。制御装置1は、少なくとも一つの専用コンピュータを含んで構成される。制御装置1を構成する専用コンピュータは、光学センサ10を制御することに特化した、センサECU(Electronic Control Unit)であってもよく、この場合にセンサECUは、筐体11内に収容されていてもよい。制御装置1を構成する専用コンピュータは、車両5の運転を制御する、運転制御ECU(Electronic Control Unit)であってもよい。制御装置1を構成する専用コンピュータは、車両5の走行経路をナビゲートする、ナビゲーションECUであってもよい。制御装置1を構成する専用コンピュータは、車両5の自己状態量を推定する、ロケータECUであってもよい。
制御装置1を構成する専用コンピュータは、メモリ1a及びプロセッサ1bを、少なくとも一つずつ有している。メモリ1aは、コンピュータにより読み取り可能なプログラム及びデータ等を非一時的に記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体、及び光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。プロセッサ1bは、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RISC(Reduced Instruction Set Computer)-CPU、DFP(Data Flow Processor)、及びGSP(Graph Streaming Processor)等のうち、少なくとも一種類をコアとして含む。
制御装置1は、各制御フレームFcにおいてデコーダ48から受光信号を取得する。制御装置1は、走査ミラー32の回転に伴って各受光要素46の受光した反射光に関する受光信号の表す物理量に基づくことで、図3に示すように、センシングエリアAs内における物標Trまでの距離Lr、及び当該物標Trからの反射光の受光強度Irを測定する。そこで図7に示すように各制御フレームFcには、物標Trまでの距離Lrを測定する測距を実行する測距実行期間Peと、当該測距を停止して物標Trからの受光強度Irを測定する測距停止期間Psとが、時間経過に従って連続的に規定されている。特に第一実施形態では各制御フレームFc毎に、測距実行期間Peよりも短い測距停止期間Psが、当該測距実行期間Peに後続して設定される。
ここで距離Lr及び受光強度Irの測定は、照射光の照射から反射光を受光するまでの飛行時間に基づいたdTOF(direct Time Of Flight)により、実行されてもよい。距離Lr及び受光強度Irの測定は、周波数変化する照射光と反射光との位相差に基づいたiTOF(indirect Time Of Flight)により、実行されてもよい。距離Lr及び受光強度Irの測定は、周波数変化する照射光と反射光との干渉によるビート周波数に基づいたFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)により、実行されてもよい。
こうした測定を制御するためにプロセッサ1bは、メモリ1aに記憶された制御プログラムに含まれる複数の命令を、実行する。これにより制御装置1は、光学センサ10を制御するための機能ブロックを、複数構築する。このように制御装置1では、光学センサ10を制御するためにメモリ1aに記憶された制御プログラムが複数の命令をプロセッサ1bに実行させることで、複数の機能ブロックが構築される。制御装置1により構築される複数の機能ブロックには、図3に示すように走査ブロック100、測距ブロック110、及び学習ブロック120が含まれる。
これらブロック100,110,120,130の共同により、制御装置1が光学センサ10を制御する方法は、図8,9に示す複数の制御フローに従って実行される。各制御フローは、車両5の起動中において設定周期の各制御フレームFc毎に繰り返し実行される。尚、各制御フローにおける各「S」は、制御プログラムに含まれた複数命令によって実行される複数ステップを、それぞれ意味している。
まず、図8に示す走査制御フローを説明する。走査制御フローのS100において走査ブロック100は、今回の制御フレームFcのうち測距実行期間Peには走査ミラー32を、図7に示すように駆動角度範囲内の原点角度θ0から終点角度θeまで順駆動する。このとき走査ブロック100は、走査モータ35により走査ミラー32を回転駆動させる角速度を、各レーザダイオード24でのパルス光の同期発光に合わせた一定又は可変の角速度に、制御する。
図8に示す走査制御フローのS101において走査ブロック100は、今回の制御フレームFcのうち測距停止期間Psには走査ミラー32を、図7に示すように駆動角度範囲内の終点角度θeから原点角度θ0まで逆駆動する。このとき走査ブロック100は、走査モータ35により走査ミラー32を回転駆動させる角速度を、各レーザダイオード24でのパルス光の同期発光に合わせた一定又は可変の角速度であって、S100での測距実行期間Peよりも速い角速度に、制御する。
次に、図9に示す測定制御フローを説明する。測定制御フローにおいてS200,S201は測距実行期間Peに実行される一方、S202~S206は測距停止期間Psに実行される。具体的に測定制御フローのS200において測距ブロック110は、光学センサ10の各レーザダイオード24に設定する制御電流値Ccを、メモリ1aのうち図3に示す特性記憶領域1asから読み出すことで、取得する。
図9に示す測定制御フローのS201において測距ブロック110は、S200により読み出した制御電流値Ccを各レーザダイオード24に設定することで、それら各レーザダイオード24からのパルス光を当該制御電流値Ccに従い制御して、照射光を生成する。これにより測距ブロック110は、各レーザダイオード24でのパルス光の同期発光タイミングに合わせて異なる走査ミラー32の回転角度に対応付けられる複数の走査ライン(以下、単に走査ラインという)毎に、センシングエリアAs内における複数物標Trまでの距離Lrをそれぞれ測定する。
測定制御フローのS202において測距ブロック110は、次回の測定制御フローにおける測距実行期間Peに要求される要求発光強度Idを、設定する。特に第一実施形態の測距ブロック110は、発振状態のLDモードに駆動された各レーザダイオード24トータルでの発光強度として、図5の境界強度Ibよりも高い値に要求発光強度Idを設定する。このとき要求発光強度Idは、各走査ラインに共通な固定値に設定されてもよい。要求発光強度Idは、例えばS201により測定された物標Trまでの距離Lr等に基づく可変値に、各走査ラインに共通に設定されてもよい。要求発光強度Idは、例えばS201により測定された物標Trまでの距離Lr等に基づく個別の可変値に、各走査ライン毎に設定されてもよい。
図9に示す測定制御フローのS203において学習ブロック120は、図10に示すように試行電流値Ctを複数回設定して各レーザダイオード24を発光させることで、当該複数回の試行発光強度Itをそれぞれ受光器45で受光の反射光に基づき取得する。特に第一実施形態の学習ブロック120は、発振状態のLDモードに各レーザダイオード24を駆動制御可能な電流値として、境界電流値Cbよりも高い発振電流範囲ΔCld内の値に、各回の試行電流値Ctを設定する。
このとき図11に示すように、前の試行発光強度ItがS202により設定の要求発光強度Idよりも大きい場合には、次の試行電流値Ctを前の試行電流値Ctよりも低く設定する。一方で図12に示すように、前の試行発光強度ItがS202により設定の要求発光強度Idよりも小さい場合には、次の試行電流値Ctを前の試行電流値Ctよりも高く設定する。尚、初回の試行電流値Ctは、例えば予め決められた固定値、又はS200により読み出された(即ち、S201により実際に制御された)制御電流値Cc等に設定されるとよい。また、試行電流値Ctの設定回数(即ち、試行発光強度Itの取得回数)は、後述する関数フィッテングの精度を高めるために、例えば2回以上であるとよい。
S203における学習ブロック120は、試行電流値Ctの設定に応じて各回毎に測定した反射光の受光強度Irから、それら各回毎の試行発光強度Itを取得する。このとき学習ブロック120は、試行電流値Ctの設定よりも前にS201によって測距された物標Trのうち静止物標Trまでの測定距離Lrに基づき、当該設定に対する受光強度Irを変換することで、試行発光強度Itを取得する。こうした変換処理は、図13に示すように同一の試行発光強度Itに対して測定される受光強度Irは測定距離Lrに実質比例することと、S201,S203間での測定距離Lrの変化は車両5の速度及び加速度から補償可能であることに、依拠する。
図9に示す測定制御フローのS204において学習ブロック120は、S203による複数回での試行電流値Ctと試行発光強度Itとの相関に基づくことで、特性データDsを学習する。図14に二点鎖線で示すように特性データDsは、光学センサ10において各レーザダイオード24に共通に印加される電流の変化に追従して、照射光を構成する各レーザダイオード24のパルス光トータルでの発光強度が変化する特性を、表す。
特に第一実施形態の特性データDsでは、各レーザダイオード24を発振状態のLDモードに駆動制御する発振電流範囲ΔCld内の電流値に対して、現出する発光強度の対応関係が、関数式によってデータ化される。このとき関数式は、例えば一次関数式、又は二次以上の高次関数式等であってもよい。また関数式のデータ化は、複数回での試行電流値Ct及び試行発光強度Itの組に対して、例えば線形最小二乗フィッテング、又は非線形最小二乗フィッテング等の関数フィッテングを適用することで、実現されるとよい。
図9に示す測定制御フローのS205において学習ブロック120は、S202により設定の要求発光強度Idを与える電流値を、S204により学習された特性データDsに基づき調整する。このとき要求発光強度Idを与える電流値は、図15に示すように特性データDsにおいて要求発光強度Idと対応する制御電流値Ccに、調整される。特に第一実施形態では、次回の測定制御フローにおいて各レーザダイオード24を発振状態のLDモードに駆動制御する発振電流範囲ΔCld内の電流値に、要求発光強度Idを与える制御電流値Ccが設定される。ここで、S202により要求発光強度Idが各走査ラインに共通な固定値に設定された場合には、制御電流値Ccも各走査ラインに共通な固定値に設定される。S202により要求発光強度Idが各走査ラインに共通な可変値に設定された場合には、制御電流値Ccも各走査ラインに共通な可変値に設定される。S202により要求発光強度Idが各走査ライン毎に個別な可変値に設定された場合には、制御電流値Ccも各走査ライン毎に個別な可変値に設定される。
図9に示す測定制御フローのS206において学習ブロック120は、S204によって学習された特性データDsに基づきS205によって調整された最新の制御電流値Ccを、図3に示す特性記憶領域1asに記憶する。こうして今回の測定制御フローは、終了する。以上より今回の測定制御フローにおいて、S205では各走査ラインに共通な固定値に調整された制御電流値CcがS206により記憶された場合には、次回の測定制御フローのS201において、発光強度が各走査ラインに共通な固定の要求発光強度Idに制御される。今回の測定制御フローにおいて、S205では各走査ラインに共通な可変値に調整された制御電流値CcがS206により記憶された場合には、次回の測定制御フローのS201において、発光強度が各走査ラインに共通な可変の要求発光強度Idに制御される。今回の測定制御フローにおいて、S205では各走査ライン毎に個別な可変値に調整された制御電流値CcがS206により記憶された場合には、次回の測定制御フローのS201において、発光強度が各走査ライン毎に個別な可変の要求発光強度Idに制御される。
S206における学習ブロック120は、制御電流値Ccを特性データDsと関連付けて、特性記憶領域1asに記憶してもよい。こうした関連付け記憶の場合に次回以降の測距制御フローのS204では、記憶された特性データDsも踏まえて、当該次回以降の特性データDsを学習することが可能となる。尚、特性記憶領域1asにおける記憶とは、車両5の起動オフによってもデータが保持されるものであってもよいし、車両5の起動オフによりデータが消去されるものであってもよい。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態によると、測距停止期間Psに試行電流値Ctを複数回設定することで発光した各レーザダイオード24トータルでの、当該複数回の試行発光強度Itが反射光に基づき取得される。そこで、各レーザダイオード24での電流値に対するトータル発光強度の特性データDsは、それら複数回での試行電流値Ctと試行発光強度Itとの相関に基づき学習される。これによれば、測距実行期間Peに要求発光強度Idを与える電流値として各レーザダイオード24を制御する制御電流値Ccは、例えば温度変化及び経年変化等を反映し得る最新の特性データDsに基づくことで、適正に調整することができる。故に、光学センサ10の測距精度を確保することが可能となる。
第一実施形態によると、前の試行発光強度Itが要求発光強度Idよりも大きい場合には、次の試行電流値Ctが前の試行電流値Ctよりも低く設定される。一方、前の試行発光強度Itが要求発光強度Idよりも小さい場合には、次の試行電流値Ctが前の試行電流値Ctよりも高く設定される。こうした設定によれば、要求発光強度Idを与える制御電流値Ccの調整において必要な特性データDsを、当該要求発光強度Idの付近となる試行発光強度Itに基づくことで、高精度に学習することができる。故に、光学センサ10の測距精度を高めることが可能となる。
第一実施形態によると、試行電流値Ctの設定に対する反射光の受光強度Irが、当該設定よりも前の測距実行期間Peに測定された距離Lrに基づき変換されることで、試行発光強度Itは高精度に取得され得る。故に、高精度な試行発光強度Itに基づく特性データDsの学習、ひいては当該学習データDsに基づく制御電流値Ccの調整により、光学センサ10の測距精度を高めることが可能となる。
第一実施形態によると、光学センサ10において照射光を走査するために測距実行期間Peに順駆動される走査ミラー32は、測距停止期間Psには逆駆動される。これによれば、走査ミラー32の逆駆動に伴って測距の停止が不可避となる測距停止期間Psを有効活用して、測距実行期間Peにおける制御電流値Ccを適正に調整することができる。故に、必要頻度及び必要長さの測距実行期間Peを確保して、光学センサ10の測距精度を高めることが可能となる。
(第二実施形態)
第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。
第二実施形態の各レーザダイオード24は、図16に示すように第一実施形態で説明の境界電流値Cbよりも低い範囲ΔCled内の電流印加により未発振状態のLEDモードに駆動されることで、発光強度が境界強度Ibよりも低い照射光を各々のパルス光から生成する。一方で第二実施形態の各レーザダイオード24は、第一実施形態と同様な境界電流値Cbよりも高い範囲ΔCld内の電流印加により発振状態のLDモードに駆動されることで、発光強度が境界強度Ibよりも高い照射光を各々のパルス光から生成する。このように境界電流値Cbは、範囲ΔCled,ΔCldの境界を決める電流値を、意味する。
第二実施形態の測定制御フローでは、図17に示すように、第一実施形態のS202~S206に代わるS2202~S2208が測距停止期間Psに実行される。具体的に測定制御フローのS2202において測距ブロック110は、次回の測定制御フローにおける測距実行期間Peに距離Lrが測定される第一測距エリアAm1及び第二測距エリアAm2を、光学センサ10のセンシングエリアAs内に設定する。
特に第二実施形態の測距ブロック110は、第一測距エリアAm1及び第二測距エリアAm2のうち、各走査ライン毎に個別に対応する測距エリアを、S2202において設定する。このとき、S201により測定された物標Trのうち静止物標Trまでの距離Lrが設定閾値Lth以上の走査ラインには、図18に示すように第一測距エリアAm1が設定される。一方、S201により測定された静止物標Trまでの距離Lrが設定閾値Lth未満の走査ラインには、図19に示すように第二測距エリアAm2が設定される。但し、距離Lrが設定閾値Lth以上の静止物標Trと、当該距離Lrが設定閾値Lth未満の静止物標Trとを、S201によって共にセンシングした走査ラインに対しては、後者の物標Trが優先されることで第二測距エリアAm2が設定される。
こうしたS2202の実行後となる次回の測定制御フローにおいて測距実行期間Peに実行されるS201では、第二測距エリアAm2における測距対象の静止物標Trが、第一測距エリアAm1におけるよりも近くなる。これは、比較的短周期(例えば100ms等)で実行される今回の測定制御フローと次回の測定制御フローとでは、静止物標Trのセンシングが継続されている限りにおいて光学センサ10及び複数静止物標Tr間での遠近関係が実質維持されることに、依拠する。
ここで、後述の如くS2203~S2208が実行される測定制御フローにおいてS2202の測距ブロック110は、各レーザダイオード24を発振状態のLDモードに駆動制御する発振電流範囲ΔCld内への電流値調整に応じて次回の測距が実行される第一測距エリアAm1を、設定するともいえる。また、S2203~S2208が実行される測定制御フローにおいてS2202の測距ブロック110は、各レーザダイオード24を未発振状態のLEDモードに駆動制御する未発振電流範囲ΔCled内への電流値調整に応じて次回の測距が実行される第二測距エリアAm2を、設定するともいえる。
図17に示す測定制御フローのS2203において測距ブロック110は、次回の測定制御フローにおける測距実行期間Peに第一測距エリアAm1及び第二測距エリアAm2の各々に対して要求される要求発光強度Id1,Id2を、設定する。特に第二実施形態の測距ブロック110は、発振状態のLDモードに駆動された各レーザダイオード24トータルでの発光強度として、第一測距エリアAm1に対する第一要求発光強度Id1を、図16の境界強度Ibよりも高い固定値又は可変値に設定する。ここで、可変値の場合の第一要求発光強度Id1は、S201によって測距された物標Trのうち、S2202において第一測距エリアAm1の設定に関与した静止物標Trまでの距離Lrに合わせて、可変設定される。それと共に第二実施形態の測距ブロック110は、未発振状態のLEDモードに駆動された各レーザダイオード24トータルでの発光強度として、第二測距エリアAm2に対する第二要求発光強度Id2を、境界強度Ibよりも低い固定値又は可変値に設定する。ここで、可変値の場合の第二要求発光強度Id2は、S201によって測距された物標Trのうち、S2202において第二測距エリアAm2の設定に関与した静止物標Trまでの距離Lrに合わせて、可変設定される。
図17に示す測定制御フローのS2204において学習ブロック120は、図20に示すように試行電流値Ctledを複数回設定して各レーザダイオード24を発光させることで、当該複数回の試行発光強度Itledをそれぞれ受光器45で受光の反射光に基づき取得する。特に第二実施形態の学習ブロック120は、未発振状態のLEDモードに各レーザダイオード24を駆動制御可能な電流値として、境界電流値Cbよりも低い未発振電流範囲ΔCled内の値に、各回の試行電流値Ctledを設定する。このとき第一実施形態のS203に準じて、前の試行発光強度ItledとS2203により設定の第二要求発光強度Id2との大小関係に基づき、次の試行電流値Ctledが設定される。尚、初回の試行電流値Ctledは、例えば予め決められた固定値、又はS200により読み出された(即ち、S201により実際に制御された)制御電流値Cc等に設定されるとよい。また、試行電流値Ctledの設定回数(即ち、試行発光強度Itledの取得回数)は、後述する関数フィッテングの精度を高めるために、例えば2回以上であるとよい。
S2204における学習ブロック120は、試行電流値Ctledの設定に応じて各回毎に測定した反射光の受光強度Irから、それら各回毎の試行発光強度Itledを第一実施形態のS203に準じた変換処理により取得する。但し、試行発光強度Itledへ変換の受光強度Irを与える物標Trは、試行電流値Ctledの設定よりも前にS201によって測距された物標Trのうち、S2202において第二測距エリアAm2の設定に関与した静止物標Trの中から、選択される。
図17に示す測定制御フローのS2205において学習ブロック120は、図20に示すように試行電流値Ctldを複数回設定して各レーザダイオード24を発光させることで、当該複数回の試行発光強度Itldをそれぞれ受光器45で受光の反射光に基づき取得する。特に第二実施形態の学習ブロック120は、発振状態のLDモードに各レーザダイオード24を駆動制御可能な電流値として、境界電流値Cbよりも高い発振電流範囲ΔCld内の値に、各回の試行電流値Ctldを設定する。このとき第一実施形態のS203に準じて、前の試行発光強度ItldとS2203により設定の第一要求発光強度Id1との大小関係に基づき、次の試行電流値Ctldが設定される。尚、初回の試行電流値Ctldは、例えば予め決められた固定値、又はS200により読み出された(即ち、S201により実際に制御された)制御電流値Cc等に設定されるとよい。また、試行電流値Ctldの設定回数(即ち、試行発光強度Itldの取得回数)は、後述する関数フィッテングの精度を高めるために、例えば2回以上であるとよい。
S2205における学習ブロック120は、試行電流値Ctldの設定に応じて各回毎に測定した反射光の受光強度Irから、それら各回毎の試行発光強度Itldを第一実施形態のS203に準じた変換処理により取得する。但し、試行発光強度Itldへ変換の受光強度Irを与える物標Trは、試行電流値Ctldの設定よりも前にS201によって測距された物標Trのうち、S2202において第一測距エリアAm1の設定に関与した静止物標Trの中から、選択される。
図17に示す測定制御フローのS2206において学習ブロック120は、S2204,S2205によるそれぞれ複数回ずつでの試行電流値Ctled,Ctldと試行発光強度Itled,Itldとの相関に基づくことで、特性データDsを学習する。このとき図21に一点鎖線で示すように特性データDsは、複数回での試行電流値Ctled及び試行発光強度Itledの相関に基づく未発振側データDsledを、含むように学習される。それと共に図21に二点鎖線で示すように特性データDsは、複数回での試行電流値Ctld及び試行発光強度Itldの相関に基づく発振側データDsldも、含むように学習される。
ここで未発振側データDsledでは、各レーザダイオード24を未発振状態のLEDモードに駆動制御する未発振電流範囲ΔCled内の電流値に対して、現出する発光強度の対応関係が、未発振側関数式によってデータ化される。このとき未発振側関数式は、例えば一次関数式、又は二次以上の高次関数式等であってもよい。また未発振側関数式の各データ化は、複数回での試行電流値Ctled及び試行発光強度Itledの組に対して、例えば線形最小二乗フィッテング、又は非線形最小二乗フィッテング等の関数フィッテングを適用することで、実現されるとよい。こうしてS2206では、未発振電流範囲ΔCledに対応する未発振側データDsledが取得される。
一方で発振側データDsldでは、各レーザダイオード24を発振状態のLDモードに駆動制御する発振電流範囲ΔCld内の電流値に対して、現出する発光強度の対応関係が、発振側関数式によってデータ化される。このとき発振側関数式は、未発振側関数式とは別の、例えば一次関数式、又は二次以上の高次関数式等であってもよい。また未発振側関数式の各データ化は、複数回での試行電流値Ctled及び試行発光強度Itledの組に対して未発振側関数式とは別の、例えば線形最小二乗フィッテング、又は非線形最小二乗フィッテング等の関数フィッテングを適用することで、実現されるとよい。こうしてS2206では、発振電流範囲ΔCldに対応する発振側データDsldも取得される。
図17に示す測定制御フローのS2207において学習ブロック120は、S2203によって設定の要求発光強度Id1,Id2をそれぞれ与える電流値を、S2206によって学習された特性データDsに基づき調整する。このとき図22に示すように、S2202によって設定された第一測距エリアAm1に対しての第一要求発光強度Id1を与える電流値は、特性データDsのうち発振側データDsldに基づき調整される。それと共に、S2202によって設定された第二測距エリアAm2に対しての第二要求発光強度Id2を与える電流値は、特性データDsのうち未発振側データDsledに基づき調整される。
ここで、第一測距エリアAm1に対する第一要求発光強度Id1を与える電流値は、発振側データDsldにおいて第一要求発光強度Id1と対応する制御電流値Ccに、調整される。特に第二実施形態では、次回の測定制御フローにおいて各レーザダイオード24を発振状態のLDモードに駆動制御する発振電流範囲ΔCld内の電流値に、第一要求発光強度Id1を与える制御電流値Ccが設定される。
一方、第二測距エリアAm2に対する第二要求発光強度Id2を与える電流値は、未発振側データDsledにおいて第二要求発光強度Id2と対応する制御電流値Ccに、調整される。特に第二実施形態では、次回の測定制御フローにおいて各レーザダイオード24を未発振状態のLEDモードに駆動制御する未発振電流範囲ΔCled内の電流値に、第二要求発光強度Id2を与える制御電流値Ccが設定される。このように、第二測距エリアAm2に対して各レーザダイオード24を制御する制御電流値Ccの未発振電流範囲ΔCledは、第一測距エリアAm1に対して各レーザダイオード24を制御する制御電流値Ccの発振電流範囲ΔCldよりも、低く調整される。
図17に示す測定制御フローのS2208において学習ブロック120は、S2206によって学習された特性データDsに基づきS2207によって各測距エリアAm1,Am2毎に調整された最新の制御電流値Ccを、特性記憶領域1asに記憶する。こうして今回の測定制御フローは、終了する。以上より次回の測定制御フローのS201においては、発光強度が各走査ライン毎の測距エリアAm1,Am2に応じた要求発光強度Id1,Id2に制御される。
S2208における学習ブロック120は、各測距エリアAm1,Am2毎の制御電流値Ccを、特性データDsのうちそれぞれ対応するデータDsld,Dsledと関連付けて、特性記憶領域1asに記憶してもよい。こうした関連付け記憶の場合に次回以降の測距制御フローのS2206では、記憶されたデータDsld,Dsledも踏まえて、当該次回以降のDsld,Dsledをそれぞれ学習することが可能となる。また、そうした関連付け記憶の場合に今回の測距制御フローのS2206,S2208では、未発振側関数式と発振側関数式との交点に設定される境界電流値Cbを表すように、特性データDsが学習及び記憶されるとよい。これにより次回以降の測距制御フローのS2204,S2205では、試行電流値Ctled,Ctldの設定基準となる境界電流値Cbとして、記憶された特性データDsに含まれる最新の境界電流値Cbを適用することが可能となる。
(作用効果)
以上説明した第二実施形態に特有の作用効果を、以下に説明する。
第二実施形態では、各レーザダイオード24を発振状態に制御する発振電流範囲ΔCld内に制御電流値Ccが調整されて測距実行期間Peに物標Trまでの距離Lrが測定されるように、第一測距エリアAm1が設定される。それと共に第二実施形態では、各レーザダイオード24を未発振状態に制御する未発振電流範囲ΔCled内に制御電流値Ccが調整されて測距実行期間Peに物標Trまでの距離Lrが測定されるように、第二測距エリアAm2も設定される。
このような第二実施形態において、測距停止期間Psに発振電流範囲ΔCld及び未発振電流範囲ΔCled内の試行電流値Ctld,Ctledをそれぞれ設定することによる試行発光強度Itld,Itledは、反射光に基づき取得される。そこで第二実施形態によると、それら電流範囲ΔCld,ΔCledの各々に対応した、試行電流値Ctld,Ctledと試行発光強度Itld,Itledとの相関に基づき、特性データDsが学習される。これによれば、測距実行期間Peに測距エリアAm1,Am2の各々に対しての要求発光強度Id1,Id2を与える制御電流値Ccは、それぞれエリアAm1,Am2毎の電流範囲ΔCld,ΔCledに対応した特性データDsに基づくことで、適正に調整され得る。故に、測距エリアAm1,Am2に応じて各レーザダイオード24の発光強度を異ならせる光学センサ10の測距精度を、確保することが可能となる。
第二実施形態によると、発振電流範囲ΔCldと未発振電流範囲ΔCledとの境界電流値Cbを表すように、特性データDsが学習される。これにより第一測距エリアAm1に対しては、特性データDsに基づく境界電流値Cbよりも高い発振電流範囲ΔCld内に、制御電流値Ccは高精度に調整され得る。それと共に第二測距エリアAm2に対しては、特性データDsに基づく境界電流値Cbよりも低い未発振電流範囲ΔCled内に、制御電流値Ccは高精度に調整され得る。こうした高精度調整によれば、測距エリアAm1,Am2に応じて各レーザダイオード24の発光強度を異ならせる光学センサ10の測距精度を、高めることが可能となる。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
変形例において制御装置1を構成する専用コンピュータは、車両5との間で通信可能な外部センタ又はモバイル端末を構築する、車両5以外のコンピュータであってもよい。変形例において制御装置1を構成する専用コンピュータは、デジタル回路及びアナログ回路のうち、少なくとも一方をプロセッサとして有していてもよい。ここでデジタル回路とは、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SOC(System on a Chip)、PGA(Programmable Gate Array)、及びCPLD(Complex Programmable Logic Device)等のうち、少なくとも一種類である。またこうしたデジタル回路は、プログラムを記憶したメモリを、有していてもよい。
変形例の走査制御フローでは、S100を前且つS101を後に実行する実行順序が、入れ替えられてもよい。それに応じて変形例の測定制御フローでは、S200,S201を前且つS202~S206又はS2202~S2208を後に実行する実行順序が、入れ替えられてもよい。この場合、測定制御フローに関する「次回」は、「今回」として読み替えられるとよい。変形例の測定制御フローでは、S2204を前且つS2205を後に実行する実行順序が、入れ替えられてもよい。
変形例の測定制御フローでは、S200,S206の処理が省かれると共に、S205の処理がS201よりも前に測距ブロック110によって実行されてもよい。この場合、S205に関する「S202」、「S204」、及び「次回」は、それぞれ「前回の測定制御フローのS202」、「前回の測定制御フローのS204」、及び「今回」として読み替えられるとよい。
変形例の測定制御フローでは、S200,S2208の処理が省かれると共に、S2207の処理がS201よりも前に測距ブロック110によって実行されてもよい。この場合、S2207に関する「S2203」、「S2206」、及び「次回」は、それぞれ「前回の測定制御フローのS2203」、「前回の測定制御フローのS2206」、及び「今回」として読み替えられるとよい。
変形例の測定制御フローでは、S203において照射光に対しての透光カバー12による例えばクラッタ等の散乱光の受光強度Irから、試行発光強度Itが取得されてもよい。変形例の測定制御フローでは、S201において順次発光する各レーザダイオード24毎の要求発光強度Idが、それら各レーザダイオード24に対応する画素群毎にS202において設定されてもよい。この場合に変形例の測定制御フローでは、S203における試行発光強度Itの取得、S204における特性データDsの学習、及びS205における制御電流値Ccの設定が、各レーザダイオード24毎にそれぞれ対応して実行されるとよい。
変形例の測定制御フローでは、S2204,S2205において照射光に対しての透光カバー12による、例えばクラッタ等の散乱光の受光強度Irから試行発光強度Itled,Itldが取得されてもよい。変形例の測定制御フローでは、S201において順次発光する各レーザダイオード24毎の要求発光強度Id1,Id2が、それら各レーザダイオード24に対応する画素群毎にS2203において設定されてもよい。この場合に変形例の測定制御フローでは、S2204,S2205における試行発光強度Itled,Itldの取得、S2206における特性データDsの学習、及びS2207における制御電流値Ccの設定が、各レーザダイオード24毎にそれぞれ対応して実行されるとよい。
変形例の測定制御フローでは、S2202において第一測距エリアAm1及び第二測距エリアAm2の一方が、S201での測距結果に基づき各制御フレーム毎に設定されてもよい。この場合に変形例の測定制御フレームでは、第一測距エリアAm1及び第二測距エリアAm2の他方に対応するS2203,S2206,S2207での処理と、S2204,S2205のうち当該他方に対応するステップとが、省略されてもよい。
変形例の光学センサ10において投光器22は、レーザダイオード24を主体とした点状光源から、構成されていてもよい。変形例の光学センサ10は、受光器45とは別に、試行専用の受光器を備えていてもよい。この場合に変形例の測定制御フローでは、S203又はS2204,S2205において試行専用の受光器により受光された反射光に基づき、試行発光強度It又は試行発光強度Itled,Itldが取得されてもよい。
変形例の光学センサ10は、説明した二次元揺動式の他、三次元揺動式の走査方式を採用していてもよい。あるいは変形例の光学センサ10は、例えば回転式、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)式、若しくはリサージュ式等のうち、二次元又は三次元の走査方式を採用していてもよい。これらいずれの場合でも変形例の走査制御フローでは、S101により走査方式に応じた測距停止期間Psが確保されるとよい。
変形例において制御装置1の適用される車両は、例えば外部センタから走行路での走行をリモート制御可能な走行ロボット等であってもよい。変形例における制御装置1は、測距の必要な車両以外の環境に、適用されてもよい。ここまでの説明形態の他、上述の実施形態及び変形例は、プロセッサ1b及びメモリ1aを少なくとも一つずつ有した半導体装置(例えば半導体チップ等)として、実施されてもよい。
1:制御装置、1a:メモリ、1b:プロセッサ、10:光学センサ、24:レーザダイオード、32:走査ミラー、Am1:第一測距エリア、Am2:第二測距エリア、Cb:境界電流値、Cc:制御電流値、Ct,Ctld,Ctled:試行電流値、Ds:特性データ、Id:要求発光強度、Id1:第一要求発光強度、Id2:第二要求発光強度、Ir:受光強度、It,Itld,Itled:試行発光強度、Pe:測距実行期間、Ps:測距停止期間、Tr:物標、ΔCld:発振電流範囲、ΔCled:未発振電流範囲

Claims (9)

  1. プロセッサ(1b)を有し、レーザダイオード(24)の発光により照射した照射光に対する物標(Tr)からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサ(10)を、制御する制御装置(1)であって、
    前記プロセッサは、
    前記距離の測定を停止する測距停止期間(Ps)に試行電流値(Ct,Ctld,Ctled)を複数回設定することにより発光した前記レーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度(It,Itld,Itled)をそれぞれ前記反射光に基づき取得することと、
    前記レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データ(Ds)を、前記複数回での前記試行電流値と前記試行発光強度との相関に基づき学習することと、
    前記距離の測定を実行する測距実行期間(Pe)に要求される要求発光強度(Id,Id1,Id2)を与える電流値として、前記レーザダイオードを制御する制御電流値(Cc)を、前記特性データに基づき調整することと、を実行するように構成される制御装置。
  2. 前記試行発光強度を取得することは、
    前の前記試行発光強度が前記要求発光強度よりも大きい場合には、次の前記試行電流値を前の前記試行電流値よりも低く設定することと、
    前の前記試行発光強度が前記要求発光強度よりも小さい場合には、次の前記試行電流値を前の前記試行電流値よりも高く設定することと、を含む請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記試行発光強度を取得することは、
    前記試行電流値の設定に対する前記反射光の受光強度(Ir)を、当該設定よりも前の前記測距実行期間に測定された前記距離に基づき変換することにより、前記試行発光強度を取得すること、を含む請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記プロセッサは、
    前記レーザダイオードを発振状態に制御する発振電流範囲(ΔCld)内に前記制御電流値が調整されて前記測距実行期間に前記距離が測定される第一測距エリア(Am1)と、前記レーザダイオードを未発振状態に制御する未発振電流範囲(ΔCled)内に前記制御電流値が調整されて前記測距実行期間に前記距離が測定される第二測距エリア(Am2)とを、設定すること、をさらに実行するように構成され、
    前記試行発光強度を取得することは、
    前記測距停止期間に前記発振電流範囲内及び前記未発振電流範囲内の前記試行電流値(Ctld,Ctled)をそれぞれ設定することによる前記試行発光強度(Itld,Itled)を、前記反射光に基づき取得すること、を含み、
    前記特性データを学習することは、
    前記発振電流範囲及び前記未発振電流範囲の各々に対応した、前記試行電流値と前記試行発光強度との相関に基づき、前記特性データを学習すること、を含み、
    前記制御電流値を調整することは、
    前記測距実行期間に前記第一測距エリア及び前記第二測距エリアの各々に対して要求される要求発光強度(Id1,Id2)を与える前記制御電流値を、それぞれ前記発振電流範囲及び前記未発振電流範囲に対応した前記特性データに基づき調整すること、を含む請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記特性データを学習することは、
    前記発振電流範囲と前記未発振電流範囲との境界電流値(Cb)を、表す前記特性データを学習すること、を含み、
    前記制御電流値を調整することは、
    前記第一測距エリアに対して、前記特性データに基づく前記境界電流値よりも高い前記発振電流範囲内に前記制御電流値を、調整することと、
    前記第二測距エリアに対して、前記特性データに基づく前記境界電流値よりも低い前記未発振電流範囲内に前記制御電流値を、調整することと、を含む請求項4に記載の制御装置。
  6. 記憶媒体(1a)を有し、
    前記制御電流値を調整することは、
    学習された前記特性データに基づく前記制御電流値を前記記憶媒体に記憶すること、を含む請求項1~5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記プロセッサは、
    前記光学センサにおいて前記照射光を走査する走査ミラー(32)を、前記測距実行期間に順駆動することと、
    前記走査ミラーを前記測距停止期間に逆駆動することと、をさらに実行するように構成される請求項1~6のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. レーザダイオード(24)の発光により照射した照射光に対する物標(Tr)からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサ(10)を、制御するためにプロセッサ(1b)により実行される制御方法であって、
    前記距離の測定を停止する測距停止期間(Ps)に試行電流値(Ct,Ctld,Ctled)を複数回設定することにより発光した前記レーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度(It,Itld,Itled)をそれぞれ前記反射光に基づき取得することと、
    前記レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データ(Ds)を、前記複数回での前記試行電流値と前記試行発光強度との相関に基づき学習することと、
    前記距離の測定を実行する測距実行期間(Pe)に要求される要求発光強度(Id,Id1,Id2)を与える電流値として、前記レーザダイオードを制御する制御電流値(Cc)を、前記特性データに基づき調整することと、を含む制御方法。
  9. レーザダイオード(24)の発光により照射した照射光に対する物標(Tr)からの反射光を受光して、当該物標までの距離を測定する光学センサ(10)を、制御するために記憶媒体(1a)に記憶され、プロセッサ(1b)に実行させる命令を含む制御プログラムであって、
    前記命令は、
    前記距離の測定を停止する測距停止期間(Ps)に試行電流値(Ct,Ctld,Ctled)を複数回設定することにより発光した前記レーザダイオードの、当該複数回の試行発光強度(It,Itld,Itled)をそれぞれ前記反射光に基づき取得させることと、
    前記レーザダイオードでの電流値に対する発光強度の特性データ(Ds)を、前記複数回での前記試行電流値と前記試行発光強度との相関に基づき学習させることと、
    前記距離の測定を実行する測距実行期間(Pe)に要求される要求発光強度(Id,Id1,Id2)を与える電流値として、前記レーザダイオードを制御する制御電流値(Cc)を、前記特性データに基づき調整させることと、を含む制御プログラム。
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