JP2023062933A - 透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具、及び透過型電子顕微鏡の試料作製方法 - Google Patents

透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具、及び透過型電子顕微鏡の試料作製方法 Download PDF

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【課題】透過型電子顕微鏡観察を行う際に、操作性に優れ、且つ、取り扱いの確実性に優れた透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具、及び該工具を用いた透過型電子顕微鏡の試料作製方法を提供すること。【解決手段】扁平な円板の中央に貫通孔を有する環状体の一部に、観察試料を含む液体の表面張力により前記観察試料を捕捉できる程度の間隙を有する欠損部を有することを特徴とする、透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具、及び該工具を用いた透過型電子顕微鏡の試料作製方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具、及び透過型電子顕微鏡観察の試料作製方法に関する。
従来、透過型電子顕微鏡観察において、観察試料を電子線の通過する経路内に支持するため、金属製のグリッドが用いられている。一般的なグリッドは、1つ又は複数の貫通孔が設けられ、典型的には、メッシュ状に加工された直径3mm程度の金属製の円板からなる。観察試料は、グリッド上又はグリッド上に与えられた支持膜の上に配置され、観察試料ホルダの所定位置に収容され、鏡筒の内部にセットされる。電子銃からの電子線は観察試料を透過し、更に、グリッドの穴や支持膜を通過(透過)して、下部の各種計測器に導かれる。ここで、このような小さなグリッドに対し、試料を作製するための各種工具が提案されている。
例えば、特許文献1では、グリッドを水平方向に保持した状態で安定して運搬することを可能とする、いわゆる粘着ピンセットを改良した工具が開示されている。2本の平行に突出した針部の先には、粘着性が与えられ、グリッドの周縁端部に貼り付いてこれを保持可能とする。一方で、工具からのグリッドの脱離時には、先の細い精密ピンセットを2本の針部の間を介してグリッドを挟み込んで把持する。ここでは、前記針部をグリッドの周縁部に沿って配置できるように、リング状の板を半分に切った半円弧形状のものとすることも開示されている。
また、特許文献2では、グリッド上又はグリッド上の支持膜上に薄膜状の観察試料を与えるための工具が開示されている。持ち手となる柄の先の金属板からなる環状体は、外径をグリッドと同径とし、内径を透過型電子顕微鏡で観察可動範囲の円形孔と同じになるようにしている。その上で、水に浮かべた薄膜状の観察試料を環状体の内部に収めるように水面に沿って環状体を与え、表面張力により観察試料を水ごと持ち上げて、グリッドの上に移動させて与える。
特開2015-40712号公報 特開2015-210262号公報
ここで、観察試料を支持する支持膜や薄膜状の観察試料などをグリッド上に与える場合には、従来、先の細い精密ピンセットでグリッドの端部を保持し、水に浮かせた支持膜や薄膜状の観察試料をすくい取る方法や、グリッドの上に一旦載せてから、水から取り出すなどの方法が採用されている。この際、不意な力がグリッドに加わると、グリッドを曲げてしまい、観察試料ホルダの所定位置にグリッドが収まらなくなるなど、電子顕微鏡観察に支障をきたす恐れがある。
一方で、工具で一旦保持されたグリッドを観察試料ホルダの所定位置に収容するときなどに、再度、先の細い精密ピンセットでグリッドの端部を保持することになるが、この際にも、不意な力がグリッドに加わることを防止する必要がある。そこで、操作性に優れ、且つ、取り扱いの確実性にも優れた工具が求められるという実情がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その主目的は、透過型電子顕微鏡観察を行う際に、操作性に優れ、且つ、取り扱いの確実性に優れた透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具、及び該工具を用いた透過型電子顕微鏡の試料作製方法を提供することにある。
本発明では、まず、扁平な円板の中央に貫通孔を有する環状体の一部に、透過型電子顕微鏡の観察試料を含む液体の表面張力により前記観察試料を捕捉できる程度の間隙を有する欠損部を有することを特徴とする、透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具を提供する。
本発明では、前記欠損部における間隙の幅を0.3mm以上0.7mm以下とするように構成されていてよい。
本発明に係る積載具は、前記環状体から延在する柄部を有していてよい。
本発明に係る積載具は、前記環状体の環状外周部に薄膜切断手段が設けられていてよい。この場合、前記薄膜切断手段は鋸歯部からなっていてよい。
また、本発明では、扁平な円板の中央に貫通孔を有する環状体の一部に、透過型電子顕微鏡の観察試料を含む液体の表面張力により前記観察試料を捕捉できる程度の間隙を有する欠損部を有する、透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具を用い、前記観察試料を含む液滴上、又は支持膜上に、グリッドを配置する工程を含むことを特徴とする、透過型電子顕微鏡の試料作製方法を提供する。
本発明では、前記グリッド又は前記支持膜を張ったグリッドをピンセットの先端部で上下方向から挟み込み、前記欠損部の間を通過させて、取り出す工程を更に含んでいてよい。
本発明では、液体の上に浮かべた前記支持膜を、前記環状体ですくい取る工程を更に含んでいてよい。
本発明では、前記積載具には、前記環状体の環状外周部に薄膜切断手段が設けられ、前記支持膜を、前記薄膜切断手段を用いて前記環状体に沿って切断する工程を更に含んでいてよい。
本発明によれば、透過型電子顕微鏡観察を行う際に、操作性に優れ、且つ、取り扱いの確実性に優れた透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具、及び該工具を用いた透過型電子顕微鏡の試料作製方法を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本発明に係る積載具1の実施形態の一例を示す図である。 本発明に係る積載具1の使用方法を説明する図である。 図2とは異なる、本発明に係る積載具1の使用方法を説明する図である。
1.透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具1
本発明に係る積載具1は、扁平な円板の中央に貫通孔5を有する環状体2の一部に、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;TEM)の観察試料30を含む液体の表面張力により前記観察試料30を捕捉できる程度の間隙を有する欠損部4を有することを特徴とする。これにより、グリッドや支持膜や薄膜状の観察試料等を保持した状態にあるピンセットの先端部を、欠損部4を介して通過させることができ、試料グリッド(すなわち、観察試料ホルダに収容する直前の状態のグリッド)や支持膜を張ったグリッドなどを簡便に作製でき、また、ピンセットによりこれらを保持したり取り出したりする際などにおいても操作性に優れており、グリッドに不意な力が加わって変形させてしまうことを防ぐことができる。更には、この欠損部4の間隙は、前記液体の表面張力により前記観察試料30を捕捉できる程度に留まるため、該欠損部4の外周面を覆うように他の部材を設けたり欠損部4を失くしたりすることなく、観察試料30を簡便に捕捉することができる。
なお、観察試料30自体は、本発明に係る積載具1に含まれるものではない。
本発明において、「観察試料」とは、透過型電子顕微鏡で観察することができる試料であればよく、具体的には、試料の厚みが、電子線が透過できる厚みである100nm以下であることが好ましい。また、前処理として、微粒子化(高分散状態)や、薄片化されていてもよい。
本発明では、観察試料30として、先端径の細いピペット等で吸引した場合に会合構造が壊れてしまうようなデリケートなナノ構造体や、液体の上に浮かべた支持膜50(薄片状等の観察試料を支持した支持膜も含む。)や、薄膜状の観察試料を採用しても、それらの構造を壊すことなくグリッド10上に配置することができる。
なお、本発明において、「グリッド」とは、透過型電子顕微鏡観察において、観察試料を電子線の通過する経路内に支持するために用いられるものであり、典型的には、メッシュ状に加工された金属製の円板からなる。また、本発明において、「支持膜」とは、透過型電子顕微鏡観察において用いられるものであり、典型的には、コロジオン支持膜、フォルムバール支持膜、非結晶性プラスチック製支持膜、スライドフィルム、カーボンフィルム、アモルファスカーボンフィルムなどが挙げられるが、本発明では、これらに限定されない。
図1は、本発明に係る積載具1の実施形態の一例を示す図である。図1の(a)は、積載具1を真上から視た図であり、図1の(b)は、積載具1を真横から視た図である。本実施形態において、積載具1は、グリッド10が貫通孔5に配置され得る環状体2の一部が、いわゆるランドルト環形状に加工されており、所定の隙間幅を有する欠損部4を備える。また、環状体2から延在する柄部3を有し、柄部3と環状上で対向する位置に欠損部4を有し、柄部3と環状体2とが一体成形された、いわゆる金魚すくいの「ぽい」のような形状である。
本実施形態において、欠損部4は、観察試料30を含む液体を表面張力によりすくえる程度の間隙を有する。また、当該間隙は、支持膜片50を捕捉できる程度であることが好ましい。積載具1が欠損部4を備えることで、上述した利点に加え、観察試料30を含む液体を表面張力によりすくえるため、先端径の細いピペット等で吸引した場合に会合構造が壊れてしまうようなデリケートなナノ構造体や、支持膜等の構造を破壊することなく、試料グリッドを作製することができる。
欠損部4の間隙は、グリッド10を保持した状態にあるピンセットの先端部が通過可能であることが好ましい。これにより、グリッド10を保持したピンセットの先端部を上下方向に通過させることにより、試料グリッドや支持膜を張ったグリッドなどを簡便に作製できる。また、欠損部4を介して、観察試料30や支持膜等をピンセットで把持されたグリッドに簡単に保持し、確実に取り出せるのである。なお、前記ピンセットとしては、特には、一般的に透過型電子顕微鏡の試料作製に用いられる先の細い精密ピンセットである。若しくは、抗毛細管現象タイプの先端(anti-capillary tips)を有する精密ピンセットである。
本実施形態において、前記液体としては、透過型電子顕微鏡の試料作製に用いられる各種溶液や、水等が挙げられる。
欠損部4の間隙の幅は、0.3mm以上0.7mm以下であることが好ましく、0.4mm以上0.6mm以下であることがより好ましく、0.5mmであることが特に好ましい。欠損部4の間隙の幅が0.3mm未満であると、先の細い精密ピンセットの先端部が通過し難い。また、欠損部4の間隙の幅が0.7mmを超えると、表面張力の均衡(バランス)が保てないため、安定して液体の膜を張ることができず、観察試料30を含む液体をすくうことが困難である。
本実施形態において、環状体2は、耐食性を有するステンレス、チタン、クロム、銅などの金属製(メッキ加工されたものを含む。)の板材からなる。環状体2の厚みとしては、0.5mm以上1.5mm以下とすることが好ましい。0.5mm未満であると、すくえる液体の量が少量となってしまい、使い勝手が悪い。また、1.5mmを超えると、支持膜を張る際の操作性が悪い。なお、環状体2の厚みは、計測場所によって異なっていてもよく、すなわち、必ずしも一定でなくてもよい。柄部3も、環状体2と同一の金属からなることが好ましい。環状体2は、グリッド10よりも大なる貫通孔5を有しており、グリッド10をその貫通孔5の内側に配置させ得る。前記貫通孔5の直径は、3.0mm超5.0mm以下であることが好ましく、3.5mm以上4.5mm以下であることがより好ましく、3.75mm以上4.25mm以下であることが更に好ましく、4.0mm程度であることが特に好ましい。なお、本実施形態において、環状体2は略円環状であるが、これに限定されず、適宜用途に応じて、略楕円、略多角形等の環状としてもよい。
本実施形態において、環状体2には、環状の一部を取り去って、上述した欠損部4が設けられている。欠損部4により、ピンセットの先端部を貫通孔5の内側にアクセスさせることができ、環状体2の主面を上下に往復動できるようにする間隙として機能する。なお、本実施形態において、欠損部4は柄部3と環状上で対向する位置に設けられているが、これに限定されず、柄部3の延長線と並行になる位置など、貫通孔5の内側にピンセットの先端部をアクセスさせる各種用途に応じた位置に設けられ得る。また、本実施形態において、柄部3は、環状体2と略同一平面上にあるが、これに限定されず、環状体2と柄部3とは所定の角度を有しつつ、一体形成されていてもよい。
本実施形態において、環状体2の環状外周部には、押し当てて支持膜50を切断するための薄膜切断手段が設けられている。前記薄膜切断手段としては、具体的には、凹凸からなる鋸歯部2aが好ましいが、比較的鋭利なカッター様の刃部であってもよい。これにより、支持膜50や薄膜状の観察試料等の大きさを、簡単且つ確実に調節でき、使用者の操作性が向上する。
2.透過型電子顕微鏡の試料作製方法
本発明に係る試料作製方法は、上述した積載具1を用い、前記観察試料30を含む液滴上(すなわち、試料液滴301上)、又は支持膜50上に、グリッド10を配置する工程を含むことを特徴とする。
以下、図2及び図3を参照しながら、更に詳細に説明する。
図2で示した使用方法は、先端径の細いピペット等で吸引した場合、構造が壊れてしまうようなデリケートなナノ構造体を、観察試料30を含む液体からすくい上げてグリッド10の上に載せ、観察試料30を積載した試料グリッドを、観察試料30自体を破壊することなく作製する方法である。
まず、図2の(a)に示すように、観察試料30を含む液体が入ったサンプル容器20に対し、積載具1の環状体2から延在する柄部3を把持し、環状体2を前記液体中に差し込み、表面張力を利用してそっとすくい取る。この際、積載具1における欠損部4が、観察試料30を含む液体の表面張力により前記観察試料30を捕捉できる程度の間隙を有しているため、前記液体は下方へ垂れることなく、貫通孔5を閉塞するように覆うことが可能である。
次いで、図2の(b)に示すように、先の細い精密ピンセット201でグリッド10の周縁端部を把持し、積載具1の環状体2を覆った前記液体の凸レンズ様の薄い試料液滴301上にそっと配置する。このように、本発明では、グリッド10で観察試料30を含む液滴をすくい上げるのではなく、試料液滴301に対してグリッド10を配置するだけであるから、グリッド10に不意な力を掛けて曲げてしまうことを防止できる。
次いで、図2の(c)に示すように、精密ピンセット201の先で把持したグリッド10及び試料液滴301を上下動させて欠損部4の間を介して保持する。貫通孔5に主面を平行に合わせて配置されたグリッド10を、厚さ方向に挟み込んだ精密ピンセット201の先端部を欠損部4の間を通過させることで、図2の(d)に示すように、試料液滴301を積載したグリッド10(すなわち、試料グリッド)を取り出すことができる。この際、余分な液分がある場合は、濾紙片等で吸い取る。また、濾紙片による吸水を調節することにより、液体エタンや液体窒素の温度まで急速凍結すれば、クライオ電子顕微鏡観察用のグリッドも作製できる。
図3で示した使用方法は、図2とは異なる使用方法を示す図であり、支持膜50を張ったグリッドを、個々に支持膜50を破壊することなく作製する方法である。
まず、図3の(a)に示すように、シャーレ40に水を入れ、支持膜片50を浮かべる。積載具1の環状体2から延びる柄部3を把持し、環状体2を支持膜片50の側方から水中に差し込み、支持膜片50をそっとすくい取る。この際、積載具1における欠損部4が、観察試料30を含む液体の表面張力により前記観察試料30を捕捉できる程度の間隙であって、且つ、前記支持膜片50を捕捉できる程度の間隙を有することで、環状体2上の支持膜50が下方へ垂れることなく、貫通孔5を閉塞するように覆うことが可能である。
次いで、図3の(b)に示すように、先の細い精密ピンセット201でグリッド10の周縁端部を把持し、積載具1の環状体2の上を覆った支持膜片50の上にそっと配置する。このように、本発明では、グリッド10自体で支持膜片50をすくい上げるのではなく、支持膜片50に対してグリッド10を配置するだけであるから、グリッド10に不意な力を掛けて曲げてしまうことを防止できる。
次いで、図3の(c)に示すように、精密ピンセット201の先端部で支持膜50を張ったグリッドを上下から挟み込むように、且つ、欠損部4の間を介して保持する。環状内部5に主面を平行に合わせて配置されたグリッド10を厚さ方向に挟み込んだ精密ピンセット201の先端部を欠損部4の間を通過させることで、支持膜50を張ったグリッド10を取り出すことができる。
なお、図3の(d)に示すように、積載具1が、環状体2の環状外周部に薄膜切断手段を備えている場合、精密ピンセット201での保持に先立って、環状体2の環状外周部の鋸歯部2aに支持膜50を押し当てて、環状外周部に沿って支持膜50を切断することで、支持膜50をほぼ環状体2の上だけに存在するようにすることも可能である。
ここで、支持膜50の代わりに、薄膜状の観察試料であれば、図3で示した使用方法と同様の操作により、グリッド10に観察試料を直接配置することができる。また、支持膜50の上に、予め薄片状の観察試料を与えておき、図3で示した使用方法と同様の操作を行うことで、薄片状の観察試料を積載したグリッド10を直接作製することもできる。
また、精密ピンセット201等で保持したグリッド10に対して、カーボンフィルムなどの支持膜50等を上下運動で通過させることにより、直接、支持膜50を、確実且つ簡便に与えることができる。これにより、単体のグリッド10に対して個別に施工が可能であって、実験条件等の検討の効率化に寄与できる。
更に、例えば、アモルファスカーボンフィルムからなる支持膜50で観察試料30を上下からサンドイッチするように与えることも容易にでき、電子線照射によるダメージの軽減や、無染色クライオ電子顕微鏡観察用の試料グリッドの作製なども簡便に達成し得る。
以上、本発明による代表的な実施例及びこれに伴う変形例について述べたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、適宜、当業者によって変更され得る。すなわち、当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
1 積載具
2 環状体
2a 鋸歯部
3 柄部
4 欠損部
5 貫通孔
10 グリッド
20 サンプル容器
201 精密ピンセット
30 観察試料
301 試料液滴
40 シャーレ
50 支持膜、支持膜片

Claims (9)

  1. 扁平な円板の中央に貫通孔を有する環状体の一部に、透過型電子顕微鏡の観察試料を含む液体の表面張力により前記観察試料を捕捉できる程度の間隙を有する欠損部を有することを特徴とする、透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具。
  2. 前記欠損部における間隙の幅は0.3mm以上0.7mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の積載具。
  3. 前記環状体から延在する柄部を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の積載具。
  4. 前記環状体の環状外周部に薄膜切断手段が設けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の積載具。
  5. 前記薄膜切断手段は鋸歯部からなることを特徴とする、請求項4に記載の積載具。
  6. 扁平な円板の中央に貫通孔を有する環状体の一部に、透過型電子顕微鏡の観察試料を含む液体の表面張力により前記観察試料を捕捉できる程度の間隙を有する欠損部を有する、透過型電子顕微鏡の観察試料の積載具を用い、前記観察試料を含む液滴上、又は支持膜上に、グリッドを配置する工程を含むことを特徴とする、透過型電子顕微鏡の試料作製方法。
  7. 前記グリッド又は前記支持膜を張ったグリッドをピンセットの先端部で上下方向から挟み込み、前記欠損部の間を通過させて、取り出す工程を更に含むことを特徴とする、請求項6に記載の試料作製方法。
  8. 液体の上に浮かべた前記支持膜を、前記環状体ですくい取る工程を更に含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の試料作製方法。
  9. 前記積載具には、前記環状体の環状外周部に薄膜切断手段が設けられ、
    前記支持膜を、前記薄膜切断手段を用いて前記環状体に沿って切断する工程を更に含むことを特徴とする、請求項6から9のいずれか一項に記載の試料作製方法。
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