JP2023062525A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーボトルの交換時の残留トナー量を低減することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置に装着されているトナーボトル内のトナーが使い果たされる費消時期より先行する交換予定時期にトナーボトルを交換する場合に(S1113:YES)、トナーボトルからサブホッパーへ供給するトナー量を増加させたり(S1114)、現像装置内のトナー濃度の設定値を高くしたり(S1115)、画像安定化処理を実行する頻度を高くしたり(S1116)、現像装置から劣化トナーを廃棄する頻度を高くしたりすることによって(S1117)、トナーボトルの交換予定時期にトナーボトル内に残留するトナーを低減することができる。【選択図】図11

Description

本開示は、画像形成装置に関し、特に、トナーボトルの交換時にトナーボトル内に残留して、無駄に廃棄されるトナーを削減する技術に関する。
近年、紙などの記録材に画像を形成する機能を備えた画像形成装置として、プリンター装置やコピー装置、ファクシミリ装置、これらの機能を併せ持った複合機などが広く普及し、様々な場面で利用されている。特に、電子写真方式の画像形成装置は、生産性が高く画像品質が優れている。
このような電子写真方式の画像形成装置にはトナーボトルが装着されており、画像形成装置はトナーボトルから供給されたトナーを用いて画像を形成する。画像形成を繰り返した結果、トナーボトルが空になったら、新しいトナーボトルに交換される。
トナーボトルが空になってから、新しいトナーボトルに交換するまでの間、画像形成装置を使用することができなくなる。特に、複数色のトナーを用いてカラー画像形成装置においては、トナー色毎にトナーボトルの交換時期が異なるため、モノクロ画像形成装置と比較して、トナーボトルの交換頻度が高くなる。トナーボトルの交換頻度が高いと、トナーボトルを交換するために画像形成装置が使えなくなる期間が長くなるため、特に、ユーザーの利便性が損なわれ易くなる。
このような問題に対して、トナーボトルが空になる時期を予測する技術が開発されている。例えば、トナーボトルからトナーを供給する動作を行った時間の積算値である積算トナー搬送時間を用いて、トナーボトルにおけるトナー残量を推定することによって、トナーボトルが空になる時期を予測する技術が提案されている。
なお、積算トナー搬送時間が同じであっても、積算トナー搬送時間のうち連続してトナーを搬送する時間が長いほどトナーの搬送効率が向上するので、トナー搬送量が多くなる。このため、トナーボトルが空になる時期が早まる傾向がある。
また、画像形成装置内の湿度が高いほど、トナーの流動性が低下し、まとめて搬送されるトナーの塊が大きくなるので、やはりトナーボトルが空になる時期早まる傾向がある。
このような傾向を参酌して、トナーボトルが空になる時期の予測精度を向上させることもできる(特許文献1を参照)。
このようにトナーボトルが空になる時期を予測すれば、トナーボトルが空になる時期に先立って交換用のトナーボトルを入手したり、或いはトナーボトルを交換する保守サービスを依頼したりすることができるので、画像形成装置が使えなくなる期間を必要最小限に留めることができ、したがって、ユーザーの利便性を確保することができる。
特開2011-65003号公報
何事であれ予測には予測誤差が付き物であり、トナーボトルが空になる時期の予測も例外ではない。このため、トナーボトルは予測した時期を含む予測誤差の範囲内の時期に空になると考えられる。
すなわち、トナーボトルが実際に空になる時期は、予測された時期よりも誤差の範囲内で早まる可能性があるので、当該誤差の範囲内で画像形成装置が使えなくなる期間が長くなる恐れがある。
このような問題に対して、トナーボトルが空になると予測された時期よりも誤差の範囲内で最も早い時期までに、トナーボトルを交換すれば、トナーボトルを交換するために画像形成装置が使えなくなる期間を必要最小限まで確実に短縮することができる。
しかしながら、トナーボトルが空になると予測された時期よりも誤差の範囲内で最も早い時期までに、トナーボトルを交換すると、画像形成装置から取り出したトナーボトルが完全には空になってはおらず、未だ使用することができるトナーが残留している可能性がある。
画像形成装置から取り出されたトナーボトルは、そのまま廃棄されたり、或いは、洗浄した上で再利用されたりするが、いずれの場合にも残留トナーが廃棄されることに変わりはない。
使用可能なトナーを廃棄することは資源の無駄遣いに繋がるので、経済的にも環境的にも好ましくない。
本開示は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、トナーボトルの交換時の残留トナー量を低減することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一形態に係る画像形成装置は、トナーボトルが着脱可能であり、装着時におけるトナーボトルに収容されたトナーを使い果たす費消時期を予測する予測手段を有する電子写真方式の画像形成装置であって、トナーボトルを交換する交換予定時期を取得する取得手段と、トナーボトルの交換予定時期が、当該トナーボトルの費消時期より先行する場合には、当該費消時期よりも早くトナーを使い果たすように、当該トナーボトルから供給されるトナー量を増加させる増加手段と、を備えることを特徴とする。
この場合において、トナーボトルから供給されるトナー量を増加させるか否かの指示を受け付ける受け付け手段と、前記受け付け手段にて否定的な指示を受け付けた場合に、前記増加手段に前記トナー量の増加を禁止する禁止手段と、を備えてもよい。
また、前記増加手段は、トナーボトルから所定の収容先へ強制的にトナーを排出させてもよい。
また、電子写真方式で画像を形成する際に静電潜像を現像する現像手段と、トナーボトルから供給されたトナーを現像手段へ中継するサブホッパーと、を備え、前記所定の収容先はサブホッパーであり、前記増加手段は、トナーホッパーに通常の収容量よりも多く、所定の上限以下の量まで、トナーボトルからサブホッパーへトナーを供給してもよい。
また、現像手段におけるトナー濃度が目標濃度になるように、サブホッパーから現像手段へトナーを供給する第1の制御手段と、を備え、前記増加手段は、第1の制御手段における目標濃度を増加させてもよい。
また、電子写真方式で画像を形成する際に静電潜像を現像する現像手段と、現像手段におけるトナー濃度が目標濃度になるように、トナーボトルから現像手段へトナーを供給する第2の制御手段と、を備え、前記増加手段は、第2の制御手段における目標濃度を増加させてもよい。
また、前記増加手段は、トナーを消費する動作を前記費消時期の予測時よりも増加させてもよい。
また、形成する画像の品質を安定化する画像安定化処理を実行する画像安定化手段と、前記増加手段は、画像安定化手段が画像安定化処理を実行する頻度を増加させてもよい。
また、電子写真方式で画像を形成する際に静電潜像を現像する現像手段と、現像手段は、劣化トナーを排出する排出手段を有し、前記増加手段は、排出手段が排出する劣化トナー量を増加させてもよい。
また、前記増加手段は、交換予定時期よりも早くトナーが使い果たされない範囲内で前記トナー量を増加させてもよい。
また、前記予測手段は、画像カバレッジ、両面比率、P/J、PV、温度、湿度および用紙サイズのいずれか1つ以上を用いて費消時期を予測してもよい。
また、前記取得手段は、前記費消時期を前記交換予定時期の取得先へ通知する通知手段を備え、前記交換予定時期として、前記取得先が前記費消時期に応じて決定した交換予定時期を取得してもよい。
このようにすれば、トナーボトルの交換に先立って、トナーボトルから供給されるトナー量を増加させるので、トナーボトルの交換時にトナーボトル内に残留するトナー量を低減することができる。
本開示の実施の形態に係る保守サービスシステム1の主要な構成を示すシステム構成図である。 保守サービスシステム1の典型的な動作を説明するシーケンス図である。 画像形成装置100の主要な構成を示す外観斜視図である。 画像形成装置100の主要な内部構成を示す模式図である。 トナーボトル300からサブホッパー470を経由して現像装置443に至るトナーの供給システムの主要な構成を示す図である。 トナーボトル300Y、300M、300Cおよび300Kに関連する画像形成装置100の主要な構成を示す外観斜視図である。 サブホッパー470の主要な構成を示す図である。 (a)から(c)はトナーの上面の高さに応じたサブホッパー470の動作状態を例示する図である。 現像装置443の主要な内部構成を示す図である。 制御部321の主要な構成を示すブロック図である。 トナーボトル300の交換時にトナーボトル300内に残留するトナー量を低減するために画像形成装置100が実行する処理を説明するフローチャートである。 トナーボトル300の費消時期を推定する処理を説明するグラフである。 トナーボトル300の費消時期および交換予定時期を例示するグラフである。
以下、本開示に係る画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]画像形成装置の保守サービスシステム
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の保守サービスシステムについて説明する。
図1に示すように、保守サービスシステム1は、画像形成装置100と保守サービスセンター110とを通信ネットワーク120を介して通信することができるように接続したものである。通信ネットワーク120は、例えば、インターネットを含んでもよい。
画像形成装置100は、画像を形成するために使用するトナーを収容したトナーボトルが着脱可能に装着される。画像形成装置100はトナーボトルに収容されているトナーを使い果たすと画像を形成することができなくなるため、空になったトナーボトルは新しいトナーボトルと交換する必要がある。
しかしながら、トナーボトルが空になってから新しいトナーボトルを手配すると、トナーボトルが交換されるまで画像形成装置100を使用することができない。この使用不能期間を最小化するために、画像形成装置100はトナーボトルが空になる前に新しいトナーボトルを手配する機能を備えている。
具体的には、図2に示すように、画像形成装置100は、トナーボトルに収容されているトナーの残量からトナーボトルが空になる時期(以下、「費消時期」という。)を推定し、通信ネットワーク120を経由して、保守サービスセンター110に費消時期を通知する。
保守サービスセンター110は、画像形成装置100から費消時期の通知を受け付けると、トナーボトルを交換するための準備作業として、交換用のトナーボトルまたはサービスマンを手配し、画像形成装置100のトナーボトルの交換を予定する時期(以下、「交換予定時期」という。)を決定する。保守サービスセンター110は、決定した交換予定時期を画像形成装置100に通知する。
画像形成装置100は、保守サービスセンター110から交換予定時期の通知を受け付けると、費消時期と交換予定時期とを比較する。交換予定時期が費消時期よりも早い場合には、交換時にトナーボトル内に残留するトナー量を低減するために、トナーボトルからのトナー供給量を増加させる。
なお、保守サービスセンター110に代えて、画像形成装置100のユーザーがサービスセンターに連絡することによって、サービスマンの派遣時期や、交換用のトナーボトルの配達時期を取得して、交換予定時期としてこれら時期を画像形成装置に入力してもよい。
[2]画像形成装置100の構成
次に、画像形成装置100の構成について説明する。
図3に示すように、画像形成装置100は、所謂タンデム型のカラー複合機(MPF: Multi-Function Peripheral)であって、画像読み取り部310や画像形成部320、給紙部330、操作パネル340等から構成される。
画像読み取り部310は、不図示の光源を用いて原稿の読み取り面を照明し、その反射光を不図示のCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーによって電気信号に変換することによって画像データを生成する。
この場合において、反射光を赤(R)、緑(G)および青(B)の三色に色分解して、RGB各色の画像データを生成してもよいし、色分解せずにモノクロ画像データを生成してもよい。画像読み取り部310が生成した画像データは、例えば、画像形成部320の制御部321に記憶される。
画像形成部320は、画像読み取り部310が生成した画像データや、パーソナルコンピューター等の他の装置から受け付けた画像データを画像に用いる。
画像形成部320は、画像形成に用いる画像データがRGB(Red, Green and Blue)のカラー像データである場合には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(K)の各再現色の画像データに変換する。また、更に位置ズレを補正してもよい。
画像形成部320には、Y(Yellow)、M(Magenta)、C(Cyan)およびK(Black)各色のトナーとキャリアとを含む2成分系現像剤を収容するトナーボトル300Y、300M、300Cおよび300Kが着脱可能に装着されている。画像形成部320は、トナーボトル300Y、300M、300Cおよび300Kから供給されたトナーを用いてトナー像を形成する。
画像形成部320が備える手差しトレイ322は、画像形成装置100の側方に引き倒した状態で、記録シート束を載置することができる。また、手差しトレイ322は、使用しないときには、図2に示すように、閉じることによって、省スペース化を図ることができる。
画像形成部320は、手差しトレイ322および給紙部330から供給される記録シートにトナー像を転写する。画像を形成した記録シートは、その後、排紙トレイ323上に排出される。
なお、給紙部330は複数の給紙トレイを備えており、給紙トレイ毎に種類が異なる記録シートを収容することができる。また、給紙トレイ330が備える給紙トレイの個数が複数個に限定されないのは言うまでもなく、1個であってもよい。また、画像形成部320から手差しトレイ322を省いてもよい。
制御部321は、画像形成装置100の各部の動作を監視したり制御したりする。また、制御部321は、費消時期を推定して、保守サービスセンター110に通知したり、保守サービスセンター110から交換予定時期の通知を受けて、トナーボトルからのトナー供給量を調整したりする。
操作パネル340は、画像形成装置100の上部前面に配設されており、制御部321の制御の下、画像形成装置100のユーザーに対して情報を提示したり、ユーザーから指示入力を受け付けたりする。
図4に示すように、操作パネル340にトナーカウンター341を設けて、トナーボトル300Y、300M、300Cおよび300Kそれぞれの交換予定時期や累積印刷数などトナーボトル300Y、300M、300Cおよび300Kそれぞれの次の交換予定時期の目安となる情報を表示してもよい。
[3]画像形成部320の構成
次に、図4を用いて、主に画像形成部320の構成について説明する。なお、図4においては、説明を簡略にするために、給紙部330を構成する給紙トレイが1つだけ記載されており、他の給紙トレイは省略されている。
画像形成部320は、作像部441Y、441M、441Cおよび441Kを備えている。作像部441Y、441M、441Cおよび441Kは、中間転写ベルト453の下方に沿って所定間隔で順に配設されている。
作像部441Y、441M、441Cおよび441Kは、それぞれ現像装置443Y、443M、443Cおよび443K、感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444K、帯電装置445Y、445M、445Cおよび445K、露光装置446Y、446M、446Cおよび446K、クリーニング装置447Y、447M、447Cおよび447Kを備えている。
作像部441Y、441M、441Cおよび441Kは、感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kの外周に沿って、感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kの回転方向に、帯電装置445Y、445M、445Cおよび445K、露光装置446Y、446M、446Cおよび446K、現像装置443Y、443M、443Cおよび443K、クリーニング装置447Y、447M、447Cおよび447Kの順に配設されている。
画像形成の際には、帯電装置445Y、445M、445Cおよび445Kは感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kの外周面を一様に帯電させる。
制御部321は、画像データを1走査ライン毎に読み出した画像信号を発光ダイオードの駆動信号として、露光装置446Y、446M、446Cおよび446Kに入力する。これによって、露光装置446Y、446M、446Cおよび446Kは、画像信号に応じて感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kの外周面を露光して静電潜像を形成する。
現像装置443Y、443M、443Cおよび443Kは、YMCK各色のトナーを感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kの外周面上に供給して静電潜像を現像し、YMCK各色のトナー像を形成する。
中間転写ベルト453を挟んで感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kに対向する位置には1次転写ローラー442Y、442M、442Cおよび442Kが配設されている。
1次転写ローラー442Y、442M、442Cおよび442Kは、感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kが担持するYMCK各色のトナー像が中間転写ベルト453上で互いに重なり合うように静電転写する(1次転写)。
これによってカラートナー像が形成される。モノクロトナー像を形成する場合には、作像部441Kのみがトナー像を形成し、中間転写ベルト453上へ1次転写する。
クリーニング装置447Y、447M、447Cおよび447Kは、1次転写後、感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kの外周面を露光して残留電荷を除去するとともに、感光体ドラム444Y、444M、444Cおよび444Kの外周面上に残留するトナーを掻き取って廃棄する。
中間転写ベルト453は、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリイミドアミド等の樹脂材料からなる無端状のベルトであって、駆動ローラー451および従動ローラー452に張架されている。従動ローラー452は、不図示の付勢手段(スプリング)を用いて、駆動ローラー451から離れる方向に付勢されており、これによって中間転写ベルト453に張力が付与される。
制御部321が1次転写モーター454を制御することによって駆動ローラー451が回転駆動され、中間転写ベルト453が矢印A方向に回転走行する。これによって、中間転写ベルト453が担持するトナー像が2次転写ニップ456へ搬送される。
これと並行して、給紙トレイ461に収容されている記録シート束から記録シートが1枚ずつ繰り出され、破線Bで示される搬送経路へ記録シートを搬送する。記録シートはタイミングローラー457で搬送タイミングを合わせた後、2次転写ニップ456へ搬送される。
駆動ローラー451には、中間転写ベルト453を挟んで2次転写ローラー55が圧接されており、これによって2次転写ニップ456が形成される。中間転写ベルト453に担持されているトナー像は、2次転写ニップ456で記録シートに静電転写される(2次転写)。その後、記録シートは定着装置480へ搬送され、トナー像を熱定着され、装置外の排紙トレイ323上へ排出される。
2次転写後に、中間転写ベルト453上に残留するトナーはクリーナー401で掻き取られて廃トナーボックス402に回収される。
また、ラインセンサー432は、作像部441Kの感光体ドラム444Kと1次転写ローラー442Kとが圧接してなす1次転写ニップから、2次転写ニップ456に至るトナー像の搬送経路上で、中間転写ベルト453に担持されたトナー像を検出する。ラインセンサー432の検出結果は画像安定化処理に用いられる。
以下、YMCK各色に共通の構成について説明するため、符号からYMCKの文字を省略して表記する。
画像形成装置100には、トナーボトル300の下方にはサブホッパー470が配設されている。サブホッパー470は、トナーボトル300からトナーの補給を受けて一時的に貯蔵し、補給管471を経由して現像装置443にトナーを一定量補給する。
画像形成装置によっては、サブホッパー470を設けることなく、トナーボトル300から現像装置443へ直接トナーを供給するものもある。このような画像形成装置では、現像装置443に供給するトナー量を細かく制御することが困難であり、現像装置443内のトナー濃度を高い精度で制御することもまた難しいので、高い画像品質を安定的に維持することには向いていない。
一方、サブホッパー470を設ければ、後述のように、現像装置443に供給するトナー量を精度良く制御することができるので、高い画像品質を安定的に維持することができる。
サブホッパー470内のトナー残量が少なくなると、トナーボトル300からサブホッパー470にトナーが供給される。トナーボトル300内のトナーがなくなると、新しいトナーボトル300と交換される。
[4]トナー補給のための構成
トナーボトル300から現像装置443へトナーを補給するための構成について更に詳しく説明する。
(4-1)トナーボトル300
図5に示すように、トナーボトル300は、トナーを収容するボトル部502、外周面にトナー供給口503aが形成されているキャップ部503および供給口503aを開閉するシャッター部505を備えている。ボトル部502はキャップ部503に対して相対的に回転可能に取り付けられている。
トナーボトル300が画像形成装置100に装着されている状態で、ボトル部502は連結機構501aを介して駆動源501に接続されており、駆動源501がボトル部502を回転駆動すると、ボトル部502内に収容されているトナーがキャップ部503へ搬送される。
図6に示すように、画像形成装置100は、2組の駆動源501および連結機構501aを備えている。2組の駆動源501および連結機構501aのうち、一方の駆動源501および連結機構501aは、トナーボトル300Yおよび300Mを回転駆動する。
他方の駆動源501および連結機構501aは、トナーボトル300Cおよび300Kを回転駆動する。連結機構501aはクラッチ機構を有しており、2つのボトル部502のうち何れか一方のみを選択的に駆動源501に回転駆動させることができる。
ボトル部502には螺旋状溝507が形成されており、螺旋状溝507はボトル部502の内周面側に突出している。駆動源501がボトル部502を回転駆動すると、ボトル部502内に収容されているトナーが、螺旋状溝507に沿って搬送され、キャップ部503まで導かれる。
キャップ部503にはトナー供給口503aが設けられており、トナー供給口503aはシャッター部505によって開閉される。シャッター部505が退避して、トナー供給口503aが開放されている場合、キャップ部503に到達したトナーはトナー供給口503aを通過してサブホッパー470へ落下する。
なお、トナーボトル300のキャップ部503側の端部にはツマミ504が設けられており、ツマミ504を回すことによってボトル部502を回転させることができる。
(4-2)サブホッパー470
図7に示すように、サブホッパー470内には、トナーの上面レベルを検出するフロート部材514が設けられている。フロート部材514は、軸514aを中心として揺動自在に設けられている。フロート部材514の下方にはカム512が設けられている。
カム512は攪拌板511とともに攪拌軸511aに取着されており、図5に示すように、攪拌軸511aは連結機構521aを介して駆動源521によって回転駆動される。駆動源521としては、例えば、ステッピングモーターを用いることができる。
駆動源521が攪拌軸511aを回転駆動すると、カム512が回転することによってフロート部材514が上下に揺動するとともに、攪拌板511が回転することによってサブホッパー470内に貯留しているトナーが攪拌される。
図7に示すように、フロート部材514の自由端側には浮体514bが取着されており、トナーの上面レベルに追従して上下動する。浮体514bの上面には磁石514cが取着されている。一方、サブホッパー470の外側面には、磁界強度を検出するエンプティセンサー515が取り付けられている。エンプティセンサー515としては、例えば、リードスイッチを用いてもよい。
浮体514bの上下動に従って磁石514cが上下動して、エンプティセンサー515から離れると、エンプティセンサー515に作用する磁石514cの磁界強度が弱まり、エンプティセンサー515に近付くと磁界強度が強まる。このように磁界強度に応じてエンプティセンサー515がオン、オフすることによって、トナーの上面レベルが検出される。
図8(a)、(b)および(c)は、サブホッパー470内に貯留するトナー量ごとにフロート部材514の揺動状態を示している。サブホッパー470内にトナーが十分にあり、トナーの上面レベルが高い場合、カム512の回転状態に関わらず、浮体514bが上方に浮き上がるのに伴ってフロート部材514が上方に揺動し、磁石514cがエンプティセンサー515から離れるので、エンプティセンサー515がOFFする(図8(a)、(b))。
一方、サブホッパー470内のトナー量が少なくなるとトナーの上面レベルが低下するので、カム512がフロート部材514を持ち上げていない場合、浮体514bが下方に下がるのに伴ってフロート部材514が下方に揺動し、磁石514cが下方に下がってエンプティセンサー515に近付くので、エンプティセンサー515がオンする(図8(c))。
エンプティセンサー515がオンすると、制御部321は駆動源501を制御して、エンプティセンサー515がオンしたサブホッパー470に対応する(同じトナー色の)トナーボトル300のボトル部502を所定時間(例えば、10秒間)だけ回転駆動する。
これによって、トナーボトル300からサブホッパー470にトナーを補給する。トナー補給によってサブホッパー470内でトナーの上面レベルが上昇すると、エンプティセンサー515はオフする。
本実施の形態においては、後述のように、トナーボトル300のボトル部502を回転駆動する時間を延長する(例えば、15秒間)ことによって、サブホッパー470に供給するトナー量を増加させて、トナーボトル300を交換する際にトナーボトル300内に残留するトナー量を削減する。
なお、サブホッパー470内に貯留するトナー量を多くし過ぎると、サブホッパー内のトナー量を推定する精度が低下してしまう場合がある。また、サブホッパー470内から現像装置443に供給するトナー量の精度が低下する場合もある。
このような問題を回避するためには、サブホッパー470内に貯留するトナー量が多くなり過ぎないように、トナーボトル300のボトル部502を回転駆動する時間を設定するのが望ましい。また、逆に、このような問題が発生しない範囲内で、できるだけ多くのトナーをトナーボトル300からサブホッパー470へ供給してもよい。
画像形成装置100のユーザーがあまり画像を形成せず、したがって、サブホッパー470内のトナーの上面があまり下がらない場合には、トナーボトル300を交換するまでの間に再度、トナーボトル300からサブホッパー470に供給する機会を得ることができないまま、トナーボトル300の交換時にトナーボトル300内に多くのトナーを残留させてしまう恐れがある。
これに対して、後述のように、トナーボトル300の交換予定時期の通知を受けた時点で、可能な限り多くのトナーをトナーボトル300からサブホッパー470へ供給すれば、再度、トナーボトル300からサブホッパー470に供給する機会を得ることができなかった場合であっても、トナーボトル300の交換時にトナーボトル300内に残留するトナー量をできるだけ少なくすることができる。
なお、浮体514bが下方に下がっている状態でトナーボトル300からサブホッパー470にトナー補給した場合、浮体514bがトナーに埋もれてしまい、トナー量を誤検出するおそれがある。
これに対して、制御部321が、エンプティセンサー515の検出結果を参照するのに先立って、駆動源521を制御してカム512を回転させておけば、フロート部材514を揺動させて浮体514bをトナー上面に移動させることができるので、トナーに浮体514bが埋もれることに起因するトナー量の誤検出を防止することができる。
図5に示すように、連結機構521aは、攪拌板511と補給ローラー513とを何れも駆動源521に連結して、駆動源521の回転駆動力を伝達する。このため、攪拌板511と補給ローラー513とが独立して回転駆動されることはなく、一方が回転駆動される場合は常に他方も回転駆動される。
補給ローラー513は、スクリュー部材であって、回転駆動されると、サブホッパー470に貯留されているトナーを補給管471へ送り出す。補給管471はサブホッパー470から現像装置443へトナーを送るための管状部材である。補給ローラー513が送り出したトナーは、重力によって補給管471内を落下し、現像装置443に到達する。
(4-3)現像装置443
図5に示すように、現像装置443は、トナー濃度センサー(toner carrier ratio sensor)431を備えている。トナー濃度センサー431は、現像装置443内に貯留している現像剤中のトナー濃度を検知する。
トナー濃度は、二成分現像剤中のトナーの重量を、二成分現像剤の重量で除算したものである。二成分現像剤の重量は、トナーの重量とキャリアの重量との和に等しい。
トナー濃度センサー431は、例えば、現像装置443内のトナーが存在する領域の透磁率を測定してもよい。二成分系現像剤に含まれているキャリアは主に鉄から構成されており、透磁率が高い場合には、キャリアが多いと考えられることから、トナー濃度が低いと判断することができる。
逆に、透磁率が低い場合には、キャリアが少ないと考えられることから、トナー濃度が高いと判断される。
制御部321は、トナー濃度センサー431が検知したトナー濃度を参照して、検知したトナー濃度が所定のトナー濃度よりも低くなった場合には、駆動源521を制御して、サブホッパー470の補給ローラー513を回転させ、現像装置443にトナーを補給する。
例えば、トナー濃度の設定値(通常時)が6.5±1.0%の場合、トナー濃度が5.5%に以下となると補給ローラー513が回転して、サブホッパー470から現像装置443にトナー補給が行われ、トナー濃度が6.5%になると補給ローラー513の回転が停止する。
なお、補給ローラー513は1回転すると所定のグラム数だけトナーを現像装置443に送るため、補給ローラー513の回転数を監視制御することによって、現像装置443に送るトナー量を管理することができる。
本実施の形態においては、トナーボトル300の交換に先立って、現像装置443のトナー濃度の設定値を高くする(例えば、7.5±1.0%)ことによって、現像装置443内に貯留するトナー量を増加させる。
このようにすれば、サブホッパー470から現像装置443にトナーが供給されることによって、サブホッパー470におけるトナーの上面レベルが低下するので、トナーボトル300からサブホッパー470へトナーが供給される。
したがって、トナーボトル300を交換する際にトナーボトル300内に残留するトナー量を削減することができる。
(4-4)現像装置443からのトナー廃棄
本実施の形態においては、駆動源501によってサブホッパー470のカム512を回転駆動すると、補給ローラー513も同時に回転駆動される。このため、例えば、トナーボトル300が新品かどうかを判断する場合に、エンプティセンサー515の検出結果を確認するのに先立ってカム512を回転させると、一緒に補給ローラー513も回転してしまい、現像装置443内のトナー濃度の高低に関わらず、サブホッパー470から現像装置443へもトナーが補給されることになる。
現像装置443内のトナー濃度の設定値を高くした状態で更にトナーを補給して、現像装置443内のトナー濃度が高くなり過ぎると、「かぶり」などが発生して画質が悪化したり、トナーが飛散することによって装置内の汚れが生じ易くなったりする。
このため、現像装置443内のトナー濃度が高くなり過ぎると予め判断される場合には、カム512を回転駆動するのに併せて、現像装置443内のトナーを廃棄するのが望ましい。
具体的には、感光体ドラム444の外周面を一様に帯電、露光してベタ画像の静電潜像を形成し、当該ベタ画像の静電潜像を現像する処理を実行することによって、現像装置443内のトナーを感光体ドラム444上に廃棄する。
廃棄したトナーはクリーニング装置447にて回収してもよいし、中間転写ベルト453上に1次転写した後、2次転写することなくクリーナー401で掻き取って廃トナーボックス402に回収してもよい。
(4-5)劣化トナーの廃棄
現像装置443からトナーを廃棄するには、上述のように電子写真プロセスを利用する他、本実施の形態においては、いわゆるトリクル現像方式を採用することによって、現像装置443から劣化トナーを廃棄することもできる。
図9に示すように、現像装置443は、攪拌搬送槽911と供給槽912とを備えている。攪拌搬送スクリュー531は、攪拌搬送層911内の現像剤を攪拌しながら、矢印C方向に搬送する。供給スクリュー532は、供給槽912内の現像剤をやはり攪拌しながら、矢印D方向に搬送する。
攪拌搬送槽911と供給槽912とは、隔壁913によって区画されている。隔壁913は、現像剤の搬送方向における両端部分に、攪拌搬送層911と供給槽912とを連通して、現像剤を流通させる不図示の連通路(貫通孔)が形成されている。この連通路を経由することによって、現像剤は攪拌搬送層911と供給槽912とを矢印C、D方向に循環搬送される。
このようにすれば、攪拌搬送層911および供給槽912内で現像剤が攪拌されるので、現像剤中のトナーを帯電させることができるとともに、現像剤が凝集するのを防止することができる。
現像ローラー533は、その外周面上に供給槽912内の現像剤を磁気吸着した状態で回転することによって、供給槽912内の現像剤を感光体ドラム444の外周面上に形成された静電潜像に供給する。
現像剤の搬送方向(矢印D方向)における供給槽912の下流側には、現像剤の一部を現像装置443の外部に排出するための排出部900が設けられている。排出部900は、逆巻スクリュー901を備え、排出口902が設けられている。
逆巻スクリュー901は、供給スクリュー532と回転軸が共通になっている。攪拌搬送スクリュー531、供給スクリュー532および逆巻きスクリュー901は、共通の駆動源によって駆動されることによって、連動して回転する。
これによって、供給槽912から排出部902へ現像剤が流入するのを制限することができる。すなわち、供給槽912内を矢印D方向に搬送された現像剤は、大部分が連通路を経由して攪拌搬送層911へ流入し、一部のみが排出部900に流入する。
排出口902は、不図示のシャッターによって開閉される。排出口902がシャッターによって排出口902が閉鎖されている状態では、現像装置443内の現像剤量に応じて、供給スクリュー532によって供給槽912から排出部900に流入する現像剤量と、逆巻きスクリュー901によって排出部900から供給槽912へ逆流する現像剤量とが、釣り合った状態になる。
また、排出口902が開放されている状態では、排出口902を経由して現像装置443内の現像剤が画像装置443の外部へ排出しつつ、不図示の補給口から排出量に相当する新たな現像剤が補給される。このようにすれば、現像装置443内で循環搬送されることによって劣化したトナーを廃棄することができる。したがって、劣化トナーによって、現像不良が発生し、画像品質が低下するのを抑制することができる。
(4-6)トナーボトル300の交換確認処理
画像形成装置100の前扉が開閉された場合、主電源がオンされた場合、電力消費を抑制するスリープモードから回復した場合などには、トナーボトル300が交換された可能性がある。このような場合、ボトル部502を回転駆動して、エンプティセンサー515の検出結果がオンからオフに切り替わるか確認すれば、トナーボトル300が新品に交換されたか判断することができる。
トナーボトルが新品に交換された場合は、ボトル部502を回転駆動するとサブホッパー470にトナーが補給されるので、制御部321がカム512を回転させるとエンプティセンサー515がオフする。一方、トナーボトル300にトナーが無い場合には、ボトル部502を回転駆動してもサブホッパー470にトナーが補給されないため、エンプティセンサー515はオンしたままになる。ボトル部502を所定時間だけ回転させてもエンプティセンサー515がオフしない場合には、トナーボトル300は交換されていないと判定することができる。
したがって、トナーボトル300を交換する際にトナーボトル300内に残留するトナー量を削減するための処理を継続する。
一方、トナー濃度センサー431を用いてTC比の変化を監視しながら、現像装置443にサブホッパー470の容量以上のトナーを消費させて、TC比が低下しなければ、トナーボトル300からサブホッパー470にトナーが補給されたと考えられるので、元々トナーボトル300が空であった場合にはトナーボトル300が新品に交換されたと判別することができる。
この場合には、トナーボトル300を交換する際にトナーボトル300内に残留するトナー量を削減するための処理を終了する。このようにすれば、当然ながら、トナーボトル300を交換する際にトナーボトル300内に残留するトナー量を削減するための処理を継続した場合と比較して、トナーを節約することができる。
[5]制御部321の構成
次に制御部321の構成について説明する。
図10に示すように、制御部321は、プリンターコントローラー1011と、エンジン制御部1021とを備えている。
プリンターコントローラー1011は、通信ネットワーク120を経由してPC(Personal Computer)1031から画像形成ジョブを受け付けて、エンジン制御部1021に画像形成のためのメカ制御を実行するよう指示する。
プリンターコントローラー1011には、ROM(Read Only Memory)1012、RAM(Random Access Memory)1013、HDD(Hard Disk Drive)1014、タイマー1015、NIC(Network Interface Card)1016およびファクシミリインターフェイス(Facsimile Interface: FAX I/F)1017が接続されている。
プリンターコントローラー1011は、画像形成装置100に電源が投入されると、ROM1012からブートプログラムを読み出して起動し、RAM1013を作業用記憶領域として、HDD1014から読み出したOS(Operating System)や制御プログラムを実行することによって、画像形成装置100の各部の動作を監視制御する。
プリンターコントローラー1011は、シリアルバス131を介してエンジン制御部1021に制御指示を行ったり、画像バス132を介してエンジン制御部1021に画像データを送信したりする。
プリンターコントローラー1011は、通信ネットワーク120を介してPC1031から画像形成ジョブを受け付けたり、ファクシミリ回線1032を介してファクシミリデータを受け付けたり、或いは操作パネル340にて複写ジョブを受け付けて画像読み取り部310で原稿を読み取って画像データを生成した場合には、エンジン制御部1021に画像データを送信して画像形成処理を実行させる。
ROM1012、HDD1014は不揮発性の記憶媒体であり、ROM1012の方が転送速度面では優れる一方、HDD1013の方が記憶容量面では有利な傾向にある。また、RAM1013はROM1012よりも更に転送速度が速く、記憶容量はROM1012とHDD1013の中間である。
NIC1016は通信ネットワーク120を経由して保守サービスセンター110やPC1031等、他の装置と通信するための処理を実行する。ファクシミリインターフェイス1017はファクシミリ回線1032を介して画像データをファクシミリ送受信するための通信処理を実行する。
エンジン制御部1021は、トナー制御部1022と紙送り制御部1024とを制御する。トナー制御部1022は、エンジン制御部1021からの制御指示に従ってトナー関係モーター1023aを駆動制御することによって、トナーボトル300からサブホッパー470へのトナー補給や、サブホッパー470から現像装置443へのトナー補給を制御する。
また、トナー制御部1022は、トナー関係センサー1023bの検出信号を参照することによって、トナー補給に関連する状態情報をエンジン制御部1021に通知する。上述のエンプティセンサー515やトナー濃度センサー431はトナー関係センサー1023bに含まれる。
紙送り制御部1024は、エンジン制御部1021からの制御指示に従って搬送モーター1025を駆動制御することによって、記録シートを給紙トレイ461から送り出して装置外へ排出するまでの搬送処理を実行する。このため、紙送り制御部1024は、搬送モーター1025の起動、停止、回転中の監視などを行う。
[6]残留トナー量を低減する処理
次に、トナーボトル300を交換する際に、トナーボトル300内に残留するトナー量を低減するための処理について説明する。
図11に示すように、画像形成装置100は、操作パネル340によってユーザーから画像形成ジョブを受け付けたり、通信ネットワーク120を経由して他の装置から画像形成ジョブを受け付けたりすると(S1101:YES)、受け付けた画像形成ジョブを実行する。
ここで、画像形成ジョブとはプリントジョブやコピージョブ、ファクシミリ受信ジョブ等といった画像の形成処理を要求するジョブである。画像形成ジョブを実行すると、トナーが消費される。
また、画像形成ジョブを受け付けていなくても(S1101:NO)、画像安定化処理の実行タイミングになったら(S1103:YES)、画像安定化処理を実行する(S1104)。画像安定化処理の実行タイミングになったかどうかは、累積画像形成枚数が予め設定されている累積画像形成枚数に達したかどうかによって判定してもよい。また、他の方法で判定してもよい。
画像安定化処理は、さまざまな画像形成条件で画像を形成して、所定の品質の画像を形成することができる画像形成条件を特定する処理である。例えば、さまざまな階調のトナーパッチを中間転写ベルト453上に形成して、ラインセンサー432の読み取り位置まで搬送し、トナーパッチごとに反射濃度を検出すれば、所望の反射濃度を得るための画像形成条件を特定することができる。
画像形成条件とは、例えば、帯電装置445が感光体ドラム444の外周面を一様に帯電させるための帯電バイアスや露光装置446が静電潜像を形成するために感光体ドラム444の外周面を露光する際の露光量である。
また、現像装置443が静電潜像にトナーを供給して現像する際の現像バイアスや1次転写ローラーが感光体ドラム444の外周面上から中間転写ベルト453の外周面上へトナー像を静電転写するための1次転写バイアスもまた画像形成条件に当たる。このように、画像安定化処理を実行するとトナーが消費される。
更に、画像安定化処理の実行タイミングになっていなくても(S1103:NO)、サブホッパー470の液面が低下した場合には(S1105:YES)、トナーボトル300からサブホッパー470へトナーを補給する(S1106)。サブホッパー470の液面が低下したかどうかは、上述のように、エンプティセンサー515の検出信号を参照することによって、判定することができる。
画像形成ジョブを実行したり、画像安定化処理を実行したりすることによって、トナーを消費した場合や、サブホッパー470にトナーを供給することによって、トナーボトル300内のトナー量が減少した場合には、残留トナー量を推定する(S1107)。
残留トナー量は、トナーボトル300が交換されてから、当該トナーボトル300に収容されているトナー色の画像を形成した際のドット数の累計(以下、「累積ドット数」という)を用いて推定することができる。
新品のトナーボトル300に収容されているトナー量をW0とすると、残留トナー量Wrは、次式
Wr = W0 - (累積ドット数)×K …(1)
を用いて算出することができる。ただし、Kは累積ドット数をトナー量に変換するための定数である。
図12に例示するように、縦軸をトナー量とし、横軸を時間とするグラフに、残留トナー量Wrを推定するたびにプロットとすると、折れ線グラフ1201を得ることができる。この折れ線グラフ1201は、トナーボトル300の残留トナー量がゼロになるまでの間に繰り返しプロットされる。
このような折れ線グラフ1201に対して、例えば、最小自乗法を用いて、近似直線1202を求める。残留トナー量がゼロになるまで近似直線1202を延長すると、トナーの費消時期を推定することができる(S1108)。
近似直線1202と残留トナー量Wrとの間には残差1203があり、残差1202の自乗和(RRS: residual sum of squares)が最小になるように近似直線1202が決定されている。例えば、ユーザーが一度に画像形成する枚数が少なく、かつ定期的に画像を形成する場合には、残差の自乗和RRSが小さくなる。
残差の自乗和RRSが小さい場合には、近似直線1202を用いて推定したトナーの費消時期に近い時期に、実際にトナーボトル300内に残留するトナー量がゼロになる蓋然性が高い。このため、トナーの費消時期の誤差範囲1204が狭くなる。
逆に、ユーザーが一度に画像形成する枚数が多く、かつ画像を形成するタイミングのバラつきが大きい場合には、残差の自乗和RRSが大きくなるので、トナーの費消時期の誤差範囲1204が広くなる、と考えられる。
このように、誤差範囲1204の大きさは残差の自乗和RRSに比例するので、例えば、残差の自乗和RRSを用いて誤差範囲1204を決定してもよい。本実施の形態において、誤差範囲1204は、例えば、「±3日」のように表される。
トナーの費消時期を含む誤差範囲1204の下限をトナーボトル300の交換予定時期とすれば、誤差範囲1204内の他の時点をトナーボトル300の交換予定時期とする場合と比較して、トナーボトル300内のトナーが使い果たされてからトナーボトル300の交換が完了するまでの間の、画像形成装置100が使えなくなる期間を最小化することができる。
次に、現時点からトナーの費消時期までの期間を算出して、所定の閾値と比較する。この閾値は、トナーボトル300を交換する準備をするに足る期間であるのが望ましい。また、現時点からトナーの費消時期までの期間に代えて、現時点からトナーの費消時期の誤差範囲1204の下限までの期間を用いてもよい。
トナーの費消時期までの期間が所定の閾値よりも長い場合には(S1109:NO)、トナーボトル300の残留トナー量を削減する処理を開始するには時期尚早であるので、ステップS1101に戻って上記の処理を繰り返す。
トナーの費消時期までの期間が所定の閾値以下である場合には(S1109:YES)、当該トナーボトル300について保守サービスセンター110から交換予定時期を取得しているかどうかを確認する。
保守サービスセンター110から交換予定時期を既に取得している場合には(S1110:YES)、トナーボトル300の残留トナー量を削減する処理を既に開始しているので、ステップS1101へ戻って上記の処理を繰り返す。
保守サービスセンター110から交換予定時期を未だ取得していない場合には(S1110:NO)、画像形成装置100は保守サービスセンター110に費消時期と誤差範囲を通知して(S1111)、保守サービスセンター110から交換予定時期が通知されるのを待つ。
保守サービスセンター10は、費消時期と誤差範囲の通知を受けると、なるべく誤差範囲の下限までにトナーボトル300を交換することができるように、交換用のトナーボトル300とサービスマンを手配し、画像形成装置100のトナーボトルを交換する時期を決定する。
誤差範囲の下限までにトナーボトル300を必ず交換することができるとは限らないので、誤差範囲の下限までにトナーボトル300を交換することができない場合には、誤差範囲の下限以降のできるだけ早い時期にトナーボトル300を交換することができるように、交換用のトナーボトル300とサービスマンを手配して、トナーボトル300の交換予定時期を決定するのが望ましい。
保守契約の内容その他の事情によっては、サービスマンを派遣せず、トナーボトル300のみを画像形成装置100の管理者やユーザー等へ送付してもよい。この場合には、トナーボトル300の送達予定時期が交換予定時期になる。保守サービスセンター110は、決定した交換予定時期を画像形成装置100に通知する。
画像形成装置100は、保守サービスセンター110から交換予定時期の通知を受け付けると(S1112:YES)、費消時期と交換予定時期とのどちらが早いか比較する。
交換予定時期が費消時期以降である場合には(S1113:NO)、トナーボトル300からのトナー供給量を増加させると、トナーボトル300を交換する前にトナーが枯渇して、画像を形成することができなくなる。
このため、トナーボトル300からのトナー供給量を増加させることなく、ステップS1101へ戻って、上記の処理を繰り返す。なお、この場合には、むしろ現像装置443内のトナー濃度の設定値を低下させたり、画像安定化処理を実行する頻度を低下させたりする等、トナーをできるだけ温存する処理を実行してもよい。
交換予定時期が費消時期よりも早い場合には(S1113:YES)、トナーボトル300からサブホッパー470へのトナー供給量を増加させる(S1114)。このようにすれば、トナーボトル300内にトナーを残留させる代わりに、サブホッパー470内にトナーを貯留させることができる。したがって、トナーボトル300の交換時にトナーボトル300内に残留するトナー量を低減することができる。
また、現像装置443内のトナー濃度の設定値を高くする。このようにすることによって、サブホッパー470から現像装置443へのトナー供給量が増加すると、サブホッパー470内に貯留するトナー量が減少する。すると、トナーボトル300からサブホッパー470へトナーが供給され易くなるので、トナーボトル300内に残留するトナー量を減少させることができる。
現像装置443内のトナー濃度を高くし過ぎると(例えば、8.5%)、白地部のかぶりといった画像不良が発生し易くなる。このような画像不良が発生するのを防止するために、現像装置443内のトナー濃度の設定値(通常時)は、画像不良が発生し得るトナー濃度に対して一定のマージンが設けられている。
現像装置443内のトナー濃度は、画像形成時にトナーを供給すれば低下し、サブホッパー470からトナーの供給を受ければ上昇する。このようなトナー濃度の変動を考慮して、トナー濃度の設定値(通常時)のマージンは余裕を持って大きめに設定されている。
したがって、このマージンの範囲内であれば、トナー濃度の設定値を多少高くしても、画像不良の発生を回避しながら、トナーボトル300内の残留トナー量を減少させることができる。
また、ステップS1104において、画像安定化処理を実行する頻度を増加させる(S1116)。
電子写真方式の画像形成装置では、使用に伴って感光体、現像剤、転写ベルトの状態が変化するため最終的な画像濃度が変化し得る。また、温湿度をはじめとする使用環境が変わった場合でも最終的な画像濃度が変化する場合がある。このような変化を是正し安定した画像品質を得るため、一定期間ごとに画像安定化処理を行うのが一般的である。
具体的には、複数パターンの画像形成条件で所定の画像(トナーパッチ)を形成し、ラインセンサー432を用いてその濃度や線の太さを測定し、望ましい画像形成条件を決定する。画像安定化処理の際にはトナーが消費されるため、トナーボトル300の長寿命化および画像形成装置100の生産性の観点から、通常は必要最小限に抑えられている。
このため、画像安定化処理を実行する頻度を増加させれば、現像装置443内のトナー濃度を高くする等による画像品質への影響を効果的に抑制することができるとともに、トナーボトル内に残留するトナー量を低減することができる。
また、現像装置から劣化トナーを廃棄する頻度を高くする(S1117)。
画像形成装置100のユーザーが形成する画像のカバレッジが低い場合には、画像形成の際に現像装置443から感光体ドラム444の外周面上に供給されるトナー量が少ないので、現像装置443内にトナーが滞留する時間が長くなる。一方、現像装置443内では現像剤が攪拌されながら循環搬送されるので、トナーとキャリアとの間で摩擦が生じる。
トナー粒子の表面には通常、外添剤が付着している。外添剤は、画像品質の向上を目的として外添されるものであって、例えば、トナーを必要レベルに過不足なく帯電させることによって、静電潜像を現像する際に白地部かぶり等の画像不良を抑制する等の機能を有している。
このような外添剤は、トナーがキャリアとの摩擦を受けると、トナーの内部へ埋没することがある。外添剤がトナー内に埋没すると、外添剤が本来の機能を発揮することができなくなるので、例えば、トナーを必要レベルまで帯電させることができなくなり、白地部かぶり等の画像不良が発生する一因になる。
このような画像不良が発生するのを抑制するため、カバレッジが低い画像の形成が継続した場合など、現像装置443内でトナーが劣化したと判断される場合に限って、現像装置443の排出部900の排出口902を開放して、現像剤を排出する。
このようにすれば、現像装置443内に滞留する劣化トナーを低減することができるので、白地部かぶり等の画像不良を抑制することができる。また、現像剤を排出する頻度を抑制しているので、現像剤443内の現像剤が不必要に廃棄された結果、トナーボトル300の寿命が必要以上に短縮することを防止することができる。
これに対して、トナーボトル300の交換予定時期が近付いている場合には、交換予定時期を越えてトナーボトル300の寿命を延ばす必要はない。このため、劣化トナーを廃棄する頻度を高くすれば、トナーボトル300内に残留するトナーを低減しながら、画像品質を向上させることができる。
なお、ステップS1114からS1117までの処理は、ステップS1114からS1117のうちの1以上のステップを実行すれば、ステップS1114からS1117までのすべてのステップを実行しなくてもよい。
また、ステップS1114からS1117までの処理以外の処理を実行することによって、トナーボトル300に残留するトナー量を低減してもよいし、そのような処理と、ステップS1114からS1117までうちの1つ以上の処理とを組み合わせてもよい。
交換予定時期にトナーボトル300に残留し得るトナーを画像品質の向上以外の用途に活用してもよい。例えば、クリーニングブレードを用いて、感光体ドラム444の外周面や中間転写ベルト453の外周面を清掃する画像形成装置100においては、現像装置443からトナーを供給することによって、感光体ドラム444や中間転写ベルト453の外周面と、クリーニングブレードとの間の摩擦を低減して、クリーニングブレードの長寿命化を図ることができる。
したがって、YMCK各色のうち、トナーボトル300の交換予定時期が近付いているトナー色に対応する現像装置443からトナーを供給すれば、当該トナー色に対応する感光体ドラム444の外周面を清掃するクリーニングブレードの長寿命化を図ることができる。
また、中間転写ベルト453の外周面を清掃するクリーニングブレードの長寿命化も図ることができる。これらと同時に、当該トナーボトル300内に残留するトナー量を低減することができる。
ステップS1117の処理の終了後、ステップS1101に戻って上記の処理を繰り返す。
なお、トナーボトル300を交換した後は、当然ながら、ステップS1114からS1117までの処理は取り消される。すなわち、トナーボトル300からサブホッパー470に供給されるトナー量は通常の量に戻され、現像装置443のトナー濃度の設定値も通常値に戻される。
また、画像安定化処理を実行する頻度も通常の頻度に戻され、現像装置443から劣化トナーを廃棄する頻度もまた通常の頻度に戻される。
なお、交換予定時期までに画像形成装置100を使用することができなくなるとユーザーの利便性が低下するため、ステップS1114からS1117までにおいては、交換予定時期よりも早くトナーボトル300内のトナーが使い果たされない範囲内で、トナーボトル300から供給するトナー量を増加させるのが望ましい。
[7]動作例
更に、動作例を挙げて、トナーボトル300の交換時に残留するトナー量を低減するために画像形成装置100が実行する処理を説明する。
図13(a)に例示するように、トナーボトル300の費消時期まで8日であると推定した場合を考える。この推定結果に対して、推定誤差が±2日である場合には、トナーボトル300内のトナーが使い果たされるまでに、最長で10日かかる。また、最短の場合には、6日でトナーが使い果たされてしまう恐れもある。
トナーが使い果たされてからトナーボトル300が交換されるまでの間の期間は、ユーザーは画像形成装置100を使用することができなくなる。画像形成装置100を使用することができない期間を短縮して、ユーザーの利便性を確保するためには、最短の場合よりも早くトナーボトル300を交換する必要がある。
当然ながら、トナーボトル300内のトナーが使い果たされる時期は、誤差の範囲内でさまざまであるので、多くの場合において、トナーボトル300を交換する際にトナーボトル300内にトナーが残留することになる。
このような場合に、保守サービスセンター110に対して、トナーボトル300の費消時期として8日を通知し、誤差範囲として±2日を通知すると、保守サービスセンター110は最短の費消時期として6日を算出し、この最短の費消時期までにトナーボトル300を交換することができるように、交換用のトナーボトル300とサービスマンを手配する。
また、サービスマンを派遣しない場合には、交換用のトナーボトル300だけを手配する。このような手配を行った上で、保守サービスセンター110は、サービスマンの派遣時期または交換用のトナーボトル300の送達時期を交換予定時期として、画像形成装置100に通知する。
図13に示す例では、交換予定時期が4日になっている。
画像形成装置100の推定によれば、トナーボトル300の最短の費消時期は6日であるので、トナーボトル300には少なくとも6日分のトナーが残留している。一方、保守サービスセンター110が通知した交換予定時期は4日であり、最短の費消時期とは2日の時間差がある。したがって、交換予定時期においては、トナーボトル300内に少なくとも2日分のトナーが残留することになる。
費消時期の推定誤差を考慮すると、最長の費消時期は10日であり、交換予定時期(4日)とは6日の時間差がある。このため、トナーボトル300内には交換予定時期において最大で6日分のトナーが残留することもあり得る。
しかしながら、最大の残留トナー量を想定して、交換予定時期までに残留トナーが無くなるように、トナーボトル300からトナーを供給した場合に、実際の残留トナー量が最大の残留トナー量よりも少ないと、交換予定時期が到来する前にトナーボトル300内のトナーが供給し尽くされてしまう。
例えば、画像安定化処理を実行する頻度を高くしたり、劣化トナーを廃棄する頻度を高くしたりすることによって、トナーボトル300内のトナーが供給され尽くした場合には、サブホッパー470や現像装置443内にもトナーがあまり残っておらず、交換予定時期が到来する前に画像形成処理を実行することができなくなる恐れもある。
このようにしてユーザーの利便性が損なわれる事態は、最長の費消時期を想定した場合だけでなく、蓋然性の違いはあっても、最短の費消時期よりも長い費消時期を想定した場合においても発生し得る。
このため、ユーザーの利便性を考慮すれば、最短の費消時期を想定してトナーボトル300から供給されるトナー量を増加させる方が安全である。
このため、図11のステップS1116のように、画像安定化処理を実行する頻度を高くする場合には、画像安定化処理を1回だけ実行した場合に消費されるトナー量で、2日分のトナー消費量を除算して得られた回数だけ、画像安定化処理が実行されるようにするのが望ましい。
なお、2日分のトナー消費量は、例えば、図12の近似直線1202を用いて推定してもよい。
また、図11のステップS1117のように、劣化トナーを廃棄する頻度を高くする場合には、2日間で消費される量のトナーを廃棄するようにするのが望ましい。言い換えると、トナーボトル300の交換予定時期よりも早くトナーが使い果たされない範囲内でトナーを廃棄する量を増加させるのが好適である。
ステップS1116とS1117を併用する場合には、2日間で消費されるトナー量を画像安定化処理と劣化トナーの廃棄とに適宜割り当てればよい。
[8]変形例
以上、本開示を実施の形態に基づいて説明してきたが、本開示が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(8-1)上記実施の形態においては、トナーボトル300内の残留トナー量を推定して、推定した残留トナー量を最小自乗近似する近似直線1202を用いて費消時期を推定する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、他の方法を用いて費消時期を推定してもよい。
トナーボトル300の費消時期は、画像カバレッジ、両面比率、P/J、PV、温度、湿度、用紙サイズのいずれか1つ以上の情報を用いて推定することができる。ここで、画像カバレッジとは、記録シートの片面全体の面積(画像形成領域)に対する出力画像領域(形成画像領域)の割合を意味する。
また、両面比率は、画像形成した記録シートの枚数に対する、両面印刷した記録シートの割合である。P/J(Pages/Job)は、1つの画像形成ジョブ当りの印刷ページ数であり、PV(Process Velocity)はプロセス速度である。
温度および湿度は、画像形成装置100内における温度および湿度であって、画像形成装置100内にセンサーを設置することによって検出される。用紙サイズは画像形成ジョブにおいて指定されるものである。
費消時期の推定方法の如何に関わらず、本開示を用いれば、トナーボトル300の交換予定時期における残留トナー量を低減することができる。
(8-2)上記実施の形態においては、図11のステップS1114において、補給ローラー513を回転駆動する時間を延長する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしてもよい。
例えば、サブホッパー470に貯留するトナー量を多くすると、サブホッパー470内に貯留しているトナー量の推定精度が低下したり、サブホッパー470から現像装置443へ供給するトナー量の精度が低下したりする場合がある。
このような問題を考慮すれば、トナーボトル300内のトナーをちょうど供給し切ることができる量を、交換予定時期までの期間内に、小分けにして、トナーボトル300からサブホッパー470へ供給してもよい。
このようにすれば、サブホッパー470に貯留するトナー量を多くした場合に発生し得る上記のような不具合を抑制することができる。
同様に、図11のステップS1115においても、現像装置443内のトナー濃度を高くすると白地部かぶり等の問題が発生する場合があるので、トナーボトル300内のトナーをちょうど供給し切ることができる量を、交換予定時期までの期間内に、小分けになるように、現像装置443のトナー濃度の設定値を調整してもよい。
このようにすれば、現像装置443内のトナー濃度を高くした場合に発生し得る上記のような不具合を抑制することができる。
同様に、図11のステップS1117においても、一度に大量の現像剤を現像装置44から廃棄すると、画像品質が低下するおそれがあるので、トナーボトル300内のトナーをちょうど供給し切ることができる量を、交換予定時期までの期間内に、小分けになるように、現像装置443内の現像剤を廃棄してもよい。
このようにすれば、現像装置443内の現像剤を一度に大量に廃棄した場合に発生し得る不具合を抑制することができる。
(8-3)上記実施の形態においては、トナーボトル300から現像装置443へトナーを供給する途中でサブホッパー470を経由する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしてもよい。
例えば、サブホッパー470を有していない画像形成装置100においては、現像装置443内のトナー濃度を高くすることによって、トナーボトル300から現像装置443へ直接供給するトナー量を増加させてもよい。このようにしても、交換予定時期にトナーボトル300内に残留するトナー量を低減することができる。
この場合においても、現像装置443内のトナー濃度を高くすると白地部かぶり等の問題が発生し得ることを考慮して、トナーボトル300内のトナーをちょうど供給し切ることができる量を、交換予定時期までの期間内に、小分けになるように、現像装置443のトナー濃度の設定値を調整してもよい。
このようにすれば、現像装置443内のトナー濃度を高くした場合に発生し得る白地部かぶり等の不具合を抑制することができる。
(8-4)上記実施の形態においては、残留トナー量の推定値を最小自乗近似する近似直線1202を用いて費消時期を推定し、保守サービスセンター110に費消時期とその誤差範囲とを通知する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしてもよい。
例えば、費消時期および誤差範囲を通知するのに代えて、誤差範囲の下限となる時期だけをトナーボトル300の交換期限として保守サービスセンター110に通知してもよい。このようにしても、保守サービスセンター110に交換予定時期を決定させ、通知させることができる。
また、画像形成装置100は、誤差範囲を通知することなく、費消時期のみを保守サービスセンター110に通知してもよい。ユーザーによる画像形成装置100の利用状況に応じた誤差範囲の変動が小さい場合(例えば、1日未満)である場合には、保守サービスセンター100は、画像形成装置100どうしで共通の誤差範囲を一律に当て嵌めて、トナーボトル300の交換予定時期を決定してもよい。
また、保守サービスセンター100が当該画像形成装置100から誤差範囲の通知を既に受けて記憶しており、記憶してある誤差範囲を利用することが可能である場合には、保守サービスセンター100は、誤差範囲の通知を受けなくても、適切にトナーボトル300の交換予定時期を決定してもよい。
このようにしても、本開示を適用することによって同様の効果を得ることができる。
(8-5)上記実施の形態においては、トナーボトル300の交換予定時期を通知された時点でトナーボトル300からサブホッパー470に供給するトナー量を増加させる等の処理(図11のS1114~S1117)を実行する場合を例にとって説明したが、これに代えて、或いはこれに加えて、次のようにしてもよい。
例えば、トナーボトル300の交換時において、画像形成装置100からトナーボトル300を取り外すのに先立って、トナーボトル300内のトナーを、サブホッパー470内に貯留することができる範囲内で、サブホッパー470に供給してもよい。
また、サブホッパー470を備えていない画像形成装置100においては、トナーボトル300の交換時において、画像形成装置100からトナーボトル300を取り外すのに先立って、トナーボトル300内のトナーを、現像装置443内に貯留することができる範囲内で、現像装置443に供給してもよい。
このようにすれば、トナーボトル300の交換時において、サブホッパー470や現像装置443にトナーを貯留する余裕がある場合には、トナーボトル300内に残留するトナー量を、交換時までに消費することができるトナー量を越えて、更に低減することができる。
(8-6)上記実施の形態においては、画像形成装置100が保守サービスセンター110にトナーボトル300の費消時期とその誤差範囲を通知する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、次のようにしてもよい。
例えば、トナーボトル300の費消時期とその誤差範囲、或いは上述のような交換期限を画像形成装置100の操作パネル340に表示して、画像形成装置100のユーザーにトナーボトル300の交換サービスの要請、或いはトナーボトル300の入手を促してもよい。
この結果、画像形成装置100のユーザーがトナーボトル300の交換予定時期を取得した場合には、画像形成装置100が保守サービスセンター110からトナーボトル300の交換予定時期の通知を受信するのに代えて、画像形成装置100のユーザーに操作パネル340を用いてトナーボトル300の交換予定時期を入力させてもよい。
このような場合にも、本開示を適用することによって同様の効果を得ることができる。
(8-7)上記実施の形態においては、図11のステップS1113において、費消時期よりも交換予定時期の方が早いと判断した場合には、トナーボトル300の交換時にトナーボトル300内に残留するトナー量を低減するための措置(S1114からS1117)を必ず実行する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、次のようにしてもよい。
例えば、図11のステップS1113において、費消時期よりも交換予定時期の方が早いと判断した場合には、トナーボトル300の交換時にトナーボトル300内に残留するトナー量を低減するための措置(S1114からS1117)を実行するかどうかをユーザーに問い合わせてもよい。
この問い合わせは、例えば、操作パネル340にメッセージを表示したり、このメッセージ表示に併せて警報音を出力したりすることによって行ってもよい。また、当該措置を実行するかどうかも操作パネル340を用いてユーザーの指示入力を受け付けてもよい。
画像安定化処理を実行する頻度を高くする等の措置は、画像形成装置100の生産性に影響を与える恐れがあるのに対して、上記のようにすれば、ユーザー個別の事情に合わせて画像形成装置100に適切な動作を実行させるので、ユーザーの利便性を確保することができる。
(8-8)上記実施の形態においては、画像形成装置100がタンデム型のカラー複合機である場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、画像形成装置100はタンデム型以外のカラー複合機であってもよいし、モノクロ複合機であってもよい。
また、画像形成装置100はプリンター装置やスキャン機能を備えたコピー装置、更にファクシミリ通信機能を備えたファクシミリ装置といった単機能機であってもよい。いずれの場合も本開示を適用することによって同様の効果を得ることができる。
本開示に係る画像形成装置は、トナーボトルの交換時にトナーボトル内に残留するトナー量を低減することによって、無駄に廃棄されるトナーを削減することができる装置として有用である。
1………保守サービスシステム
100…画像形成装置
110…保守サービスセンター
120…通信ネットワーク
300…トナーボトル
310…画像読み取り部
320…画像形成部
321…制御部
330…給紙部
340…操作パネル
410…(中間転写ベルト453の)クリーニング装置
431…トナー濃度センサー
443…現像装置
444…感光体ドラム
447…(感光体ドラム444の)クリーニング装置
470…サブホッパー
471…補給管
502…ボトル部
503…キャップ部
503a…トナー供給口
505…シャッター部
511…攪拌板
511a…攪拌軸
512…カム
513…補給ローラー
514…フロート部材
514a…フロート部材514の揺動軸
514b…浮体
514c…磁石
515…エンプティセンサー
521…駆動源
521a…駆動源512の連結機構
531…攪拌搬送スクリュー
532…供給スクリュー
533…現像ローラー
900…排出部
901…逆巻スクリュー
902…排出口
911…攪拌搬送層
912…供給槽
1011…プリンターコントローラー
1012…エンジン制御部

Claims (12)

  1. トナーボトルが着脱可能であり、装着時におけるトナーボトルに収容されたトナーを使い果たす費消時期を予測する予測手段を有する電子写真方式の画像形成装置であって、
    トナーボトルを交換する交換予定時期を取得する取得手段と、
    トナーボトルの交換予定時期が、当該トナーボトルの費消時期より先行する場合には、当該費消時期よりも早くトナーを使い果たすように、当該トナーボトルから供給されるトナー量を増加させる増加手段と、を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. トナーボトルから供給されるトナー量を増加させるか否かの指示を受け付ける受け付け手段と、
    前記受け付け手段にて否定的な指示を受け付けた場合に、前記増加手段に前記トナー量の増加を禁止する禁止手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記増加手段は、トナーボトルから所定の収容先へ強制的にトナーを排出させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 電子写真方式で画像を形成する際に静電潜像を現像する現像手段と、
    トナーボトルから供給されたトナーを現像手段へ中継するサブホッパーと、を備え、
    前記所定の収容先はサブホッパーであり、
    前記増加手段は、トナーホッパーに通常の収容量よりも多く、所定の上限以下の量まで、トナーボトルからサブホッパーへトナーを供給する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 現像手段におけるトナー濃度が目標濃度になるように、サブホッパーから現像手段へトナーを供給する第1の制御手段と、を備え、
    前記増加手段は、第1の制御手段における目標濃度を増加させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 電子写真方式で画像を形成する際に静電潜像を現像する現像手段と、
    現像手段におけるトナー濃度が目標濃度になるように、トナーボトルから現像手段へトナーを供給する第2の制御手段と、を備え、
    前記増加手段は、第2の制御手段における目標濃度を増加させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  7. 前記増加手段は、トナーを消費する動作を前記費消時期の予測時よりも増加させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  8. 形成する画像の品質を安定化する画像安定化処理を実行する画像安定化手段と、
    前記増加手段は、画像安定化手段が画像安定化処理を実行する頻度を増加させる
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 電子写真方式で画像を形成する際に静電潜像を現像する現像手段と、
    現像手段は、劣化トナーを排出する排出手段を有し、
    前記増加手段は、排出手段が排出する劣化トナー量を増加させる
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 前記増加手段は、交換予定時期よりも早くトナーが使い果たされない範囲内で前記トナー量を増加させる
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記予測手段は、画像カバレッジ、両面比率、P/J、PV、温度、湿度および用紙サイズのいずれか1つ以上を用いて費消時期を予測する
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記取得手段は、
    前記費消時期を前記交換予定時期の取得先へ通知する通知手段を備え、
    前記交換予定時期として、前記取得先が前記費消時期に応じて決定した交換予定時期を取得する
    ことを特徴とする請求項1から11の何れかに記載の画像形成装置。
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