JP2023062458A - 調理装置 - Google Patents

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Masatoshi Toya
忠士 宇川
Tadashi Ukawa
卓矢 土田
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Abstract

【課題】調理対象の温度を測定する温度センサの可動範囲や動作安定性に優れた調理装置を提供する。【解決手段】調理対象を収容するとともに上面が開放された加熱容器20と、加熱容器の上面を覆う蓋部材30と、加熱容器に収容された調理対象の温度を測定する温度センサ40と、を有し、蓋部材は、所定方向に延在するスリット31を有し、温度センサは、スリットを介して蓋部材から加熱容器に挿入され、スリットの延在方向に沿った移動、及び、スリットの延在方向と交差する加熱容器の内部での移動が可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、調理装置に関する。
特許文献1には、食材を加熱調理する加熱調理装置が記載されている。加熱調理装置は、食材が配置される基台部と、基台部の上方を開閉可能に覆う蓋部と、食材の芯温を測定する棒状のセンサ部とを含んでいる。そして、センサ部を挿通させるためのセンサ挿通部が、基台部と蓋部との境界線を含むように設けられている。
登録実用新案第3216774号公報
しかしながら、特許文献1の加熱調理装置は、基台部と蓋部との境界線を含んだセンサ挿通部からセンサ部を挿通し、センサ部の挿通量(挿通長さ)を調整する構成であるため、センサ部の可動範囲や動作安定性という観点で、改良の余地がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、調理対象の温度を測定する温度センサの可動範囲や動作安定性に優れた調理装置を提供することを目的とする。
本実施形態の調理装置は、調理対象を収容するとともに上面が開放された加熱容器と、前記加熱容器の前記上面を覆う蓋部材と、前記加熱容器に収容された前記調理対象の温度を測定する温度センサと、を有し、前記蓋部材は、所定方向に延在するスリットを有し、前記温度センサは、前記スリットを介して前記蓋部材から前記加熱容器に挿入され、前記スリットの延在方向に沿った移動、及び、前記スリットの延在方向と交差する前記加熱容器の内部での移動が可能である、ことを特徴とする。
本発明によれば、調理対象の温度を測定する温度センサの可動範囲や動作安定性に優れた調理装置を提供することができる。
本実施形態の調理装置を示す第1の斜視図である。 本実施形態の調理装置を示す第2の斜視図である。 本実施形態の調理装置を示す第3の斜視図である。 本実施形態の調理装置を示す第4の斜視図である。 加熱容器の単体構造を示す第1の斜視図である。 加熱容器の単体構造を示す第2の斜視図である。 温度センサと調理対象を示す斜視図である。 縦置型、横置型の調理装置の温度測定位置の一例を示す図である。 縦置型の調理装置の温度測定結果の一例を示す図である。 横置型の調理装置の温度測定結果の一例を示す図である。 本実施形態の調理装置の一例を示す機能ブロック図である。 表示パネルの表示画面の一例を示す図である。 芯温調理モードにおける調理フローの一例を示すタイミングチャートである。 芯温調理モードにおける調理フローの一例を示すフローチャートである。
図1~図14を参照して、本実施形態の調理装置1について詳細に説明する。本明細書における上下前後左右の各方向は、図中に示した矢線方向を基準とする。但し、本明細書における前後方向と左右方向は互いに読み替えてもよい。例えば、本明細書における前後方向と左右方向は、上下方向(鉛直方向)と直交する平面(水平面)において互いに直交する第1、第2の方向と読み替えてもよい。
調理装置1は、筐体10と、加熱容器(加熱槽)20と、蓋部材30と、温度センサ(第1の温度センサ)40とを有している。調理装置1は、上下方向から見たときには前後方向に長く左右方向に短い矩形形状をなし、前後方向から見たときには上下方向に長く左右方向に短い矩形形状をなし、左右方向から見たときには前後方向に長く上下方向に短い矩形形状をなす、いわゆる「縦置型」の調理装置である。
筐体10は、加熱容器20を収容するとともに蓋部材30が取り付けられる。筐体10は、前方側の小部分が各種構成要素を収容する中実部となっており、後方側のその他の大部分が加熱容器20を収容してその上方に蓋部材30が取り付けられる開口部となっている。筐体10の下面の四隅には、調理装置1の載置面(図示略)に支持される支持脚部11が設けられている。筐体10の前面には、運転・停止スイッチ12と、ダイヤルスイッチ13と、表示パネル14とが設けられている。運転・停止スイッチ12は、調理装置1の運転・停止を切り替える。ダイヤルスイッチ13は、調理装置1の調理モード、調理温度、調理時間等を設定する。表示パネル14は、調理装置1の調理モード、調理温度、調理時間等を表示する。また、表示パネル14は、加熱容器20に収容された調理対象100(図7参照)の温度(例えば第1の温度センサにより測定される)、及び、加熱容器20の温度(例えば第2の温度センサにより測定される)を表示する。
加熱容器20は、調理対象100を収容するとともに上面が開放された開放収容部21を有している。開放収容部21の上方から調理対象100を出し入れすることができる。開放収容部21は、下面壁と前面壁と後面壁と左側面壁と右側面壁とを接続した箱型(略直方体構造)を有している。開放収容部21は、上述した加熱容器20と同様に、上下方向から見たときに前後方向に長く左右方向に短い略直方体構造を有している。このため、例えば、開放収容部の上下前後左右の長さを大きく統一した略立方体構造にした場合と比較して、開放収容部21の内容積を小さくして、加熱効率の向上を図ることができる。これにより、加熱容器20の開放収容部21の内容積(体積)が小さくなるため、加熱時に加熱容器20の開放収容部21の温度均一性が高くなり、加熱温度が安定する。また、後述するように、温度センサ40を調理対象100に取り付けて(例えば棒状の調理物温度計を食材に差し込んで)、加熱容器20の開放収容部21に入れたときに、調理対象100を安定して収容することができる。
加熱容器20の開放収容部21は、調理対象100への加熱面となるため、調理対象100への熱伝導を考慮して、金属材料から構成することが好ましい。金属材料としては、例えば、熱伝導が良い銅、アルミ、アルミ合金、鉄を含むことが好ましい。勿論、ここで挙げた材料は一例にすぎず、加熱容器20の開放収容部21の材料には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
開放収容部21の下面壁と前面壁と後面壁と左側面壁と右側面壁(上面開放部以外の5面)には、加熱容器20ひいては調理対象100を加熱する加熱部(加熱面)22が設けられている。加熱部22に調理対象100が直接接触することで、調理対象100を調理(加熱調理)することができる。
加熱部22は、例えば、開放収容部21の外装側に取り付けられたヒータとすることができる。使用するヒータは、例えば、シートヒータ、フィルムヒータ、シリコンヒータとすることができる。また、マイカシートのヒータを巻き付けたマイカヒータを使用することもできる。ヒータの取付は、例えば、絶縁層(シートや絶縁被覆等)を挟んで、加熱容器20の開放収容部21に熱接触させることにより行うことができる。加熱容器20の開放収容部21とヒータとの間に空気層を設けないことによって、ヒータの熱を直接、効率的に加熱容器20の開放収容部21に伝えることができ、さらに、ヒータ動作時の加熱容器20の開放収容部21の熱の応答性を早くして、精度良く温度制御を行うことができる(例えば1℃単位での温度制御が可能である)。
なお、本実施形態では、開放収容部21の下面壁と前面壁と後面壁と左側面壁と右側面壁(上面開放部以外の5面)に加熱部22を設ける場合を例示して説明した。しかし、開放収容部21の下面壁と前面壁と後面壁と左側面壁と右側面壁(上面開放部以外の5面)の一部のみ(例えば5面のうちのいずれか1面、2面、3面、4面)に加熱部22を設ける態様も可能である。より具体的に、例えば、ヒータの取付箇所を底面或いは側面とする態様、ヒータの部品点数を少なくするため底面だけとする態様、加熱性能をより重視して底面と側面4箇所のすべての面に取り付ける態様が可能である。また、底面と面積が広い側面2箇所(左側面壁と右側面壁)にヒータを設置する方がより好ましい。これは、底面と面積が広い側面2箇所(左側面壁と右側面壁)にヒータを設置することで、加熱容器20の開放収容部21の内部の全体の空間を加熱して温度の均一性を保持するとともに、ヒータの部品点数を少なくすることができるからである。また、開放収容部21が金属であれば、金属の熱伝導により、ヒータを設置していない面も加熱面となり、調理対象100に接触させて加熱することが可能である。
加熱容器20の開放収容部21の左側面壁又は右側面壁の外面には、前側上部又は後側上部に位置する加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)23が取り付けられている。加熱容器温度センサ23は、加熱容器20(開放収容部21)の温度を測定する。加熱容器温度センサ23を加熱容器20の開放収容部21の外面に接触させて設けることで、加熱容器20(開放収容部21)の温度を直接的に測定し、加熱容器20(開放収容部21)の温度を高精度に制御することができる(例えば1℃単位での温度制御が可能である)。加熱容器温度センサ23としては、例えば、NTC温度計、熱電対、抵抗体温度計等を用いることができる。加熱容器温度センサ23が測定した加熱容器20(開放収容部21)の温度は、後述する制御装置50に電気信号として伝送される。
加熱容器温度センサ23を設ける位置や数、態様には自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、加熱部22を構成するヒータに加熱容器温度センサ23を接触させて、ヒータの温度制御を行ってもよい。加熱容器温度センサ23の取付位置は、調理対象100を入れる中心部分から離れていることが好ましい。これにより、調理対象100の温度に影響を受けずに、加熱容器温度センサ23による加熱容器20の検出温度を安定化させることができる。もし、加熱容器温度センサ23の取付位置を、調理対象100が接する部分の外面とした場合、加熱時に調理対象100の熱容量のため、加熱容器温度センサ23による加熱容器20の検出温度は、調理対象100が接触していない面に比べて低くなる。このため、この位置の加熱容器温度センサ23で設定温度(目標温度)に向けてヒータ制御を行った場合には、調理対象100が接していない加熱面の温度が設定温度(目標温度)以上になってしまい、加熱しすぎ等の問題が発生するおそれがある。さらに、調理対象100を入れる中心部分から離れた部分に加熱容器温度センサ23を設置し、ヒータ線とヒータ線の間に設置することにより、ヒータからの熱の応答性を向上させて、高精度な温度制御を実現することができる(例えば1℃単位での温度制御が可能である)。以上のように、調理対象100の内部温度を測定する温度センサ(第1の温度センサ)40と、(調理対象100の内部温度に影響を受けずに)加熱容器20(開放収容部21)の温度を測定する加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)23とが別個独立に設けられている。
蓋部材30は、加熱容器20の開放収容部21の上面を覆う(閉塞する)。上述したように、筐体10の後方側の大部分の開口部に加熱容器20が収納されており、蓋部材30は、加熱容器20の開放収容部21の直上の開放空間が最小限となるように位置している。これにより、加熱容器20の開放収容部21の熱が逃げることを防止するとともに、加熱容器20の開放収容部21の内部の空気の温度を加熱部22に近い温度に均一に保ち、加熱部22だけでなく、その加熱された空気によっても調理対象100を加熱調理することができる。
加熱容器20において、加熱部22で加熱された空気は密度が小さくなり、開放収容部21の内部を上方に移動するが、開放収容部21の上方(直上)を蓋部材30が閉塞していることにより、開放収容部21の内部を均一な温度空間として維持することができる。もし、加熱容器の開放収容部の開放面を、本実施形態のような上面ではなく、側面に設けた場合、加熱されない面が側面の少なくとも1箇所に設けられることになる。この場合、側面の開放面及びその近傍の空気温度が低くなり、加熱容器内の空気温度にムラが出るため、調理対象の均一な加熱に影響を及ぼしてしまう。
蓋部材30は、所定方向に延在するスリット(開口部)31を有している。このスリット31は、後述するように、温度センサ40を蓋部材30から加熱容器20に挿入し、スリット31の延在方向に沿った温度センサ40(調理対象100)の移動、及び、スリット31の延在方向と交差する加熱容器20の内部での温度センサ40(調理対象100)の移動を可能とするためのものである。
本実施形態では、スリット31が前後方向に延在している。筐体10と蓋部材30は、前後方向に対向する取付対向面15と取付対向面32を有している。そして、スリット31は、筐体10と蓋部材30の取付対向面15と取付対向面32に到達する開放型スリットとなっている。これにより、調理装置1の構成をコンパクトに収めるとともに、スリット31を介した温度センサ40の挿入とその動作安定性を確保することができる。例えば、スリット31に挿入した温度センサ40を、スリット31の閉塞側端部(後側端部)と、スリット31の開放側に位置する筐体10の取付対向面15、蓋部材30の取付対向面32、又は、取付対向面15と取付対向面32よりも若干後側に位置する加熱容器20の開放収容部21の一部との間で位置規制することができる(前方移動端と後方移動端を規定することができる)。さらに、調理装置1の使用時に、スリット31に挿入した温度センサ40が不用意に移動して(暴れて)邪魔になるのを防止することができる。さらに、蓋部材30を閉める際に、蓋部材30の取付対向面32が筐体10の取付対向面15に到達する構造となっているため、蓋部材30のスリット31に挿入する温度センサ40の位置が調理装置1の中心に近い部分となって、温度センサ40をコンパクトに使用することができる。
なお、スリット31の延在方向は前後方向に限定されず、左右方向であってもよいし、前後方向と左右方向に亘る水平面内の所定方向であってもよい。つまり、スリット31の方向は蓋部材31の長手方向と短手方向のどちらでもよく、製品にあった方向であればよい。また、スリット31は、その閉塞側端部から開放側端部に向かって幅広又は幅狭となるV字型スリット又は逆V字型スリットであってもよい。このように、スリットの形状には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
温度センサ40は、加熱容器20(開放収容部21)に収容された調理対象100の温度(内部温度、中心温度)を測定する。温度センサ40は、コネクタ41と、ケーブル42と、中間支持部43と、棒状プローブ44とを有している。
コネクタ41は、温度センサ40と筐体10(後述する制御部50)とを電気的に接続する機能を有している。コネクタ41は、筐体10の右側面の前方上部に着脱自在に取り付けられており、温度センサ40の使用時には筐体10に接続され、温度センサ40の非使用時には筐体10から取り外すことができる。筐体10からコネクタ41を取り外した温度センサ40は、単独で洗浄が可能である。
ケーブル42は、筐体10(に接続されたコネクタ41)から延びており、ある程度の自由な変形が可能な材質・形状を有している(可撓性を有している)。ケーブル42の内部には電気信号伝送線が配設されており、後述する棒状プローブ44が検出した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)を示す電気信号を、コネクタ41を介して、後述する制御部50に伝送する。
中間支持部43は、ケーブル42のコネクタ41と反対側の端部に設けられており、ケーブル42と棒状プローブ44の中間部を支持している(ケーブル42と棒状プローブ44の端部どうしを接続している)。中間支持部43は、ケーブル42と棒状プローブ44の径より太く外形側にせり出した肉厚部・幅広部を有している。中間支持部43は、例えば、樹脂材料から構成することができるが、その構成材料には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
棒状プローブ44は、中間支持部43を挟んでケーブル42から延びるとともに、加熱容器20の開放収容部21に収容された調理対象100に突き刺される。棒状プローブ44の先端には先端針部(針状センサ)44Xが設けられており、この先端針部44Xが調理対象100の内部(中心)に到達するように突き刺される。先端針部44Xは、調理対象100の内部温度(中心温度)を測定するためのセンサとなっており、そのセンサ検出結果が、電気信号として、ケーブル42、コネクタ41を介して、後述する制御装置50に伝送される。
図7は、棒状プローブ44の先端針部44Xを調理対象100の内部(中心)に突き刺した状態を模式的に描いている。調理対象100は、棒状プローブ44の先端針部44Xを突き刺す関係上、ある程度の固定的な形状を有することが好ましいが、その種類は限定されず、種々の設計変更が可能である。調理対象100は、例えば、牛肉、豚肉、鶏肉などの各種肉類、各種魚類、各種野菜類、及びこれらを組み合わせた各種創作料理とすることができる。なお、調理対象100は、剥き出しの状態で棒状プローブ44の先端針部44Xが突き刺されて加熱容器20の開放収容部21に収容されてもよいし、ポリ袋などの袋部材(収容部材)に入れられた状態で、棒状プローブ44の先端針部44Xが突き刺されて、加熱容器20の開放収容部21に収容されてもよい。
筐体10は、温度センサ40の非使用時に、ケーブル42を自由状態としながら棒状プローブ44を支持する温度センサ支持部16を有している。温度センサ支持部16は、右前端部に位置して上下方向に延びる棒状プローブ収容溝から構成されており、この棒状プローブ収容溝の上端部には、中間支持部43を若干の圧入状態で支持するスナップフィット部16Xが形成されている。棒状プローブ44の幅は、棒状プローブ収容溝の幅より狭くなっており、中間支持部43の肉厚部・幅広部の幅は、スナップフィット部16Xの幅に対応させて設定されている。中間支持部43の肉厚部・幅広部をスナップフィット部16Xにスナップフィット(設置固定)することにより、温度センサ支持部16に、ケーブル42を自由状態としながら棒状プローブ44を支持することができる。
棒状プローブ44の幅(径)は、蓋部材30のスリット31の幅(左右方向の幅)より若干小さく設定されており、中間支持部43の肉厚部・幅広部の幅は、蓋部材30のスリット31の幅(左右方向の幅)より若干大きく設定されている。さらに、棒状プローブ44の長さ(上下方向の長さ)は、開放収容部21の深さ(上下方向の深さ)より若干小さくなっている。このため、棒状プローブ44をスリット31に通して中間支持部43をスリット31の直上に位置させると、先端針部44Xが加熱容器20の開放収容部21の底部に接触することなく、調理対象100の温度(内部温度、中心温度)を測定することができる。また、中間支持部43がスリット31の直上に引っ掛かるため、ケーブル42がスリット31を介して加熱容器20の開放収容部21に入り込むことはない。
ここで、蓋部材30のスリット31、筐体10とケーブル42の接続部であるコネクタ41、及び、温度センサ支持部16は、スリット31の延在方向(ここでは前後方向)において、互いにオーバーラップしない位置関係で設けられている(スリット31の延在方向(ここでは前後方向)に離間して配置されている)。すなわち、スリット31(加熱容器20)と温度センサ支持部16を離すべく、スリット31の延在方向(ここでは前後方向)において、コネクタ41を挟んだ一方側と他方側に、スリット31(加熱容器20)と温度センサ支持部16を配置している。これにより、調理装置1の構成要素のスペース効率、温度センサ40による温度検出精度を向上させることができる。さらに、コネクタ41と温度センサ支持部16で支持された温度センサ40が蓋部材30の開け閉めの妨げとなるのを防止することができる。
温度センサ40を使用する際には、棒状プローブ44の先端針部44Xを調理対象100の内部(中心)に突き刺して、加熱容器20の開放収容部21に収容する。その後、加熱容器20(開放収容部21)の上面を蓋部材30で覆うとともに、中間支持部43をスリット31の直上に位置させて、棒状プローブ44をスリット31に通していく。このように、調理対象100に温度センサ40を取り付けたままで蓋部材30を閉めることが可能である。
ところで、調理対象100は、その食材に応じて大きさや形状に違いがあり、同じ食材であっても大きさや形状の個体差がある。また、棒状プローブ44の先端針部44Xを調理対象100のいずれの部位に突き刺すかにも状況毎に微妙な違いが生じる。このため、棒状プローブ44の先端針部44Xを調理対象100の内部(中心)に突き刺して、加熱容器20の開放収容部21に収容した後、蓋部材30を閉める際に、温度センサ40の可動範囲や動作安定性が優れていることが要求される。
そこで、本実施形態では、所定方向(例えば前後方向)に延在するスリット31を蓋部材30に形成するとともに、温度センサ40(棒状プローブ44)を、スリット31を介して蓋部材30から加熱容器20に挿入し、スリット31の延在方向(例えば前後方向)に沿った移動、及び、スリット31の延在方向(例えば前後方向)と交差する加熱容器20(開放収容部21)の内部での移動を可能としている。具体的に、蓋部材30を閉める際に、温度センサ40(棒状プローブ44)は、スリット31に沿った前後方向の移動、スリット31を介した上下方向への移動、さらには、スリット31中の所定位置を中心とした回動移動(揺動移動)が可能である。回動移動(揺動移動)の場合、スリット31を画成する周壁面に棒状プローブ44を接触させて、その接触点を中心として棒状プローブ44を回動移動(揺動移動)させることができる。これにより、温度センサ40の可動範囲や動作安定性、ひいては調理装置1の品質を向上させることができる。
調理装置1の使用方法の一例は、以下の通りである。まず、加熱容器20の外部で温度センサ40の棒状プローブ44を調理対象100に突き刺す。次いで、温度センサ40の棒状プローブ44を突き刺したままの調理対象100を加熱容器20の開放収容部21に収容する。その後、加熱容器20の開放収容部21を閉塞するように蓋部材30を閉める。その際、蓋部材30にスリット31が形成されていることで、温度センサ40の棒状プローブ44の位置を変えることなく(スリット31による位置規制の下で)、蓋部材30を閉めることができる。さらに、蓋部材30にスリット31を形成することで、後側からスリット31を通して蓋部材30を閉めたり、前側からスリット31を通して回転させながら蓋部材30を閉めたり、横側(左右側)からスリット31を通して回転させながら蓋部材30を閉めたり、どのような場所に設置しても、蓋部材30を閉めることが可能となっている。また、温度センサ40を取り外すことができるので、調理対象100を台(例えばまな板等の載置台)に置いて安定させた状態で、温度センサ40の棒状プローブ44を調理対象100の中心に差し込んでから、加熱容器20に調理対象100を入れることができる。ここで述べた調理装置1の使用方法はあくまで一例であり、それ以外にも、加熱容器20に調理対象100を入れた後に、温度センサ40の棒状プローブ44を調理対象100の中心に差し込んで、蓋部材30を閉める態様も可能である。
さらに、蓋部材30にスリット(開口部)31を設けたことによる加熱への影響は極めて小さい。これは、スリット(開口部)31が上部側の蓋部材30に設けられており、スリット(開口部)31が温度センサ40の棒状プローブ44を通すための最低限の幅(スリット幅)で設けられているためである。加熱容器20の開放収容部21では加熱された空気が常に上昇しており、開放収容部21の上方から外部の冷えた空気が混入し難い。また、スリット(開口部)31が最低限の幅(スリット幅)であるため、外部に流出する加熱空気も抑えられ、開放収容部21における温度分布への影響は極めて少ない。
図8Aは、縦置型の調理装置の温度測定位置の一例を示す図であり、図8Bは、横置型の調理装置の温度測定位置の一例を示す図である。図9は、縦置型の調理装置の温度測定結果の一例を示す図である。図10は、横置型の調理装置の温度測定結果の一例を示す図である。
蓋部材にスリットを設けた加熱容器を使って、加熱容器の開口部(蓋部材)の位置を上部としたのが縦置型であり、加熱容器の開口部(蓋部材)の位置を側部としたのが横置型である。図8A、図8Bにおいて、ドット状のパターンを付した面が加熱容器の開口部(蓋部材)が設けられた面である。加熱容器は、図5、図6に描いたのと同様の略直方体形状であり、開放収容部とその上面に位置する開口部(蓋部材)を有している。
図8Aにおいて、加熱容器の開放収容部の中心部を通る鉛直線上に、下方から上方に向かって順に、測定点1、測定点2、測定点3を設定する。また、測定点2から側方にずれた位置(水平面内で所定距離だけ離れた位置)に測定点4を設定する。図8Bにおける測定点1~4は、図8Aの加熱容器を横向きに倒した場合の測定点1~4に対応している。また、加熱部(ヒータ)は、図8Aにおいて、底面と、最も面積が広い正面、背面の合計3面に設けており、図8Bにおいて、左側面と、最も面積が広い上面、底面の合計3面に設けている。また、加熱容器の外装に取り付けた加熱容器温度センサの測定結果に基づいて、加熱部(ヒータ)の温度フィードバック制御を行っている。
図9、図10の温度測定結果に示すように、縦置型の調理装置よりも、横置型の調理装置の方が、開放収容部の内部の温度のバラつきが大きくなっている。すなわち、図9の縦置型の調理装置では、横軸の経過時間が進んでも、設定温度が変わっても、縦軸の測定点1~4の温度のバラつきが小さく、各グラフがほぼ重なり合っている。これに対して、図10の横置型の調理装置では、横軸の経過時間の全域に亘って、縦軸の測定点1~4の温度のバラつきが大きくなっている。しかも、この温度バラつきは、設定温度が高いほど、大きくなる傾向がある。さらに、横置型の調理装置において、蓋部材に近い測定点3の温度が、蓋部材の反対の側面に近い測定点1の温度よりも、かなり低くなっている。これらの結果より、スリットを形成した蓋部材を用いて加熱容器の開放収容部を塞ぐ場合には、蓋部材(スリット)を上方に設置した縦置型の方が、蓋部材(スリット)を側方に設置した横置型よりも、開放収容部内の温度分布を均一にしやすいことが分かる。
本実施形態の調理装置1は、温度センサ40が測定した調理対象100の内部温度に基づいて加熱容器20の加熱部(ヒータ)22の温度制御を行う「第1の調理モード」と、調理対象100の内部温度を測定せずに加熱容器20の加熱部(ヒータ)22の温度制御を行う「第2の調理モード」とのいずれかを実行することができる。もちろん、調理装置1は、第1、第2の調理モード以外の調理モードを実行してもよい。例えば、筐体10に設けられたダイヤルスイッチ13は、第1、第2の調理モードのいずれかを選択する「調理モード選択部」を構成する。調理対象100に応じて、第1、第2の調理モード、その他の調理モードをダイヤルスイッチ13によって選択することができる。
第1の調理モードは、芯温調理モード、芯温検出低温調理モードと読み替えられてもよい。第1の調理モードでは、調理対象100の加熱媒体として水を使用せず、調理対象100を100℃未満の温度で加熱する。
第1の調理モードとして想定する低温調理について説明する。低温調理は、通常の加熱調理とは異なり、100℃未満で加熱を行う調理法で、肉の調理では、肉をやわらかく水分を閉じ込めた状態となり、通常の加熱調理とは異なった食感となる。これは、肉に含まれているタンパク質の一つのミオチンが50℃で変性し、肉に弾力が出て旨味を感じるようになり、またタンパク質の一つのアクチンが66℃以上で変性し、食感を変化させるためである。また、タンパク質の一つであるコラーゲンは68℃以上でゼラチン化し硬くなるが、60℃の低温からゆっくり変性するため、60℃~66℃の間で温度を1℃単位の精度で均一に調整することで、柔らかくかつ美味しく仕上げることができる。またその1℃単位での温度で食材の食感が変わるため、好みにあった調理を行うことができる。そのため低温調理では、食材の温度制御がより重要になる。
低温調理のメリットとしては、低温で調理することで、肉やタンパク質の変性を抑えられるので、水分を保持したまま、柔らかな食感の仕上がりになることが挙げられる。また、調理の熱で栄養素が壊れないこともメリットの一つで、調理物の温度制御が重要になる。低温調理のデメリットとしては、低温で調理を行うため、加熱による殺菌が不十分となり、食中毒のリスクが懸念されることが挙げられる。食材の安全性を保つためには、一般的には75℃で1分以上の加熱或いは63℃で30分の加熱を行うことで、菌を死滅させて食材の安全性を確保することができる。この加熱の温度と時間管理は、肉のようなものでは、加熱が行われにくい中心部分での温度管理が必要になる。そのため、食材の中心部分の温度管理と、その温度を加熱必要時間の間、維持することが重要となる。この点、通常の加熱調理器では、加熱温度や調理時間を設定して調理を行うが、食材の内部の温度は、食材の重量ではなく、食材の厚みや、食材の成分等により大きく依存する。そのため、同じ重量の食材の調理を行っても、中心温度にばらつきが出る問題があった。
そこで、本実施形態の調理装置1では、調理対象100の加熱制御の効率や精度に優れた調理装置1を提供するべく、温度センサ40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)に基づいて加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度制御を行う制御部50を有している。制御部50は、例えば、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22への通電量を増減させることで、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度を増減させる。
また、制御部50は、「第1の温度センサ」としての温度センサ40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)と、「第2の温度センサ」としての加熱容器温度センサ23が測定した加熱容器20の温度とに基づいて(第1、第2の温度センサの測定結果に基づいて)、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度制御を行ってもよい。
図11は、本実施形態の調理装置1の一例を示す機能ブロック図である。図11に示すように、制御部50には、温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が入力される。また、制御部50には、加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)23が測定した加熱容器20の温度が入力される。そして、制御部50は、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22に対して、温度センサ(第1の温度センサ)40と加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)23の少なくとも一方の検出結果に基づく温度制御指示信号(加熱温度、加熱時間を含む)を出力する。制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含むプロセッサにより構成されており、ここで挙げた温度センサ40、加熱容器温度センサ23及び加熱部22以外にも、調理装置1の構成要素全般の制御を実行する。
制御部50は、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度を、所定の調理対象設定温度以上の第1の温度に設定し、温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が所定の調理対象設定温度に到達すると、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度を、所定の調理対象設定温度以上かつ第1の温度より低い第2の温度に設定し、第2の温度での加熱を所定時間にわたって継続する。これにより、調理対象100の温度が調理対象設定温度を超えて上がりすぎるのを防止して、調理対象100の内部温度(中心温度)を所望の値で保持することが可能になる。ここで、所定の調理対象設定温度は、調理対象100の内部温度、中心温度の設定値(目標値)であって、例えば、肉類の低温調理の場合、100℃未満の所定温度に設定される。
制御部50は、温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が所定の調理対象設定温度よりも高い上限閾値を超えると、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度を低くし、温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が所定の調理対象設定温度よりも低い下限閾値を超えると、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度を高くすることで、所定の調理対象設定温度を基準とした所定範囲に調理対象100の温度(内部温度、中心温度)を維持する。これにより、調理対象100の内部温度(中心温度)の変動(調理対象設定温度から離れる意図しない変動)に応じて加熱容器20の温度を柔軟・迅速に変更するため、調理対象100の種類やサイズなどに影響なく、調理対象100の内部温度(中心温度)を所望の値で保持することが可能になる。ここで、上限閾値は、例えば、所定の調理対象設定温度よりも0.5℃~1℃程度高い温度値に設定され、下限閾値は、例えば、所定の調理対象設定温度よりも0.5℃~1℃程度低い温度値に設定されてもよい。これにより、1℃単位での高精度な温度制御が可能となる。また、上限閾値を超えた後に低くされた加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度は、下限閾値を超えた後に高くされた加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度よりも低いことが好ましい。
制御部50は、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度の設定変更条件を満足した後、所定の設定変更タイマを経過したことをトリガとして、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度の設定変更を行う。ここで、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度の設定変更条件を満足するケースを例示すると、以下の通りである。
・温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が所定の調理対象設定温度に到達したタイミング。
・温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が所定の調理対象設定温度よりも高い上限閾値を超えたタイミング。
・温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が所定の調理対象設定温度よりも低い下限閾値を超えたタイミング。
制御部50は、上述した第1の調理モード(芯温調理モード、芯温検出低温調理モード)では、温度センサ(第1の温度センサ)40が測定した調理対象100の温度(内部温度、中心温度)が所定の調理対象設定温度に到達した後の加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の加熱温度と加熱時間を制御する。制御部50は、上述した第2の調理モード(通常調理モード)では、調理対象100に応じたマニュアル設定又はオート設定に従って、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の加熱温度と加熱時間を制御する。
制御部50は、調理対象100を耐熱性のポリ袋などの袋部材(収容部材)に収容して加熱調理する場合、耐熱性のポリ袋などの袋部材(収容部材)が使用可能な範囲内で、加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度制御を行うことができる。加熱容器20の開放収容部21の各面は加熱部22となっているが、1℃単位での温度制御が行われているので、加熱部にポリ袋が接触しても溶解することなく使用できる。例えば、80℃の耐熱性のポリ袋に入れて調理を行う場合には、加熱部22の設定温度を79℃までにして使用することで、耐熱性のポリ袋が破損することなく、調理を行うことができる。耐熱性のポリ袋を使用することで、調理終了後に加熱容器20の開放収容部21が食材で汚れることがないので、加熱容器20の開放収容部21を清浄に保つことができ、加熱容器20の開放収容部21の洗浄作業を行う必要がない。
このように、加熱容器20の温度制御は、温度センサ(第1の温度センサ)40と加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)23の少なくとも一方の検出結果に基づくフィードバック制御により実行される。例えば、加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)23の検出結果に基づく場合、ダイヤルスイッチ13による設定温度を目標値として温度フィードバック制御が行われる。
図12は、表示パネル14の表示画面の一例を示す図である。表示パネル14の上方には、現在設定されている調理モードが芯温調理モード(例えば第1の調理モード)と調理モード(例えば第2の調理モード)のいずれであるかが表示される(現在設定されている調理モードが点灯などにより強調表示される)。芯温調理モード(例えば第1の調理モード)では、例えば、調理対象100の温度、加熱容器20の温度、そして調理対象100の内部温度(中心温度)が目標温度に到達してから維持させる調理時間が設定される。調理モード(例えば第2の調理モード)では、例えば、加熱容器20の温度や加熱時間が設定される。また、調理装置1はメモリ機能を具備しており、各調理モードで記憶させたい設定条件(芯温(調理対象100の温度)、庫内(加熱容器20の温度)、調理時間)を各メモリに残しておくことができる。このメモリ機能によれば、使用したい条件を呼び出して使用することが可能となり、調理の度に各種の調理条件を設定する手間を省くことができる。
芯温調理モード(例えば第1の調理モード)では、調理対象100の中心に温度センサ40(棒状プローブ44)を差し込み、加熱容器20にセットする。温度センサ40の棒状プローブ44を蓋部材30のスリット31に通しながら、蓋部材30を閉める。表示パネル14にて、調理対象100の温度、加熱容器20の温度、調理対象100の目標温度に到達してから維持させるための調理時間を設定する。この時、加熱容器20の設定温度は、調理対象100の設定温度よりも高く設定する方が、調理対象100の加熱速度が速くなる。その加熱容器20の設定温度は、調理対象100の設定温度の+1℃~20℃が好ましく、調理対象100の設定温度の+5℃~10℃がより好ましい。その後、運転ボタンを押して、調理を開始する。
運転が行われると、加熱容器20の設定温度に向かって加熱部(ヒータ)22の制御を開始する。加熱容器20が設定温度に到達すると、その温度を維持するように加熱部(ヒータ)22の出力が調整される。加熱部(ヒータ)22の制御方法は、温度フィードバック制御であり、加熱部(ヒータ)22に対してON-OFF制御あるいは電力制御が施される。
加熱容器20において調理対象100が加熱されて、調理対象100の温度が少しずつ上昇する。この間、表示パネル14に表示されている時間はカウントアップを行い、運転開始からの運転時間を確認するようにしてもよい。その後、調理対象100に差し込んだ温度センサ40の検出温度が目標温度に到達すると、加熱容器20の設定温度が、調理対象100の設定温度と同じかそれよりも高い温度(例えば+2℃)に変更される(但し元々の設定温度よりは低下される)。この変更後の温度は、調理対象100の実際の温度より高く設定することが好ましく、その温度範囲は、例えば、調理対象100の実際の温度よりも1℃~5℃程度高くすることが好ましい。
ここで、加熱容器20の加熱部(ヒータ)22をオフすると、設定値に到達した調理対象100の内部温度(中心温度)が低下するため、加熱容器20の設定温度は、調理対象100の設定温度と同じかそれよりも高く維持する必要がある。このように、加熱容器20の温度設定を変更することで、調理対象100の内部温度(中心温度)を一定温度で維持することができる。また、温度センサ40による検出温度が目標温度に到達すると、タイマが稼働し、設定した調理時間が経過すると、調理を終了する。その際、表示パネル14において調理時間のカウントダウンが始まり、調理完了時間が分かるようになる。
このように、制御部50は、加熱容器20の加熱部(ヒータ)22による調理対象100の加熱時間をカウントアップして、運転開始からの運転時間(調理対象100の加熱時間)を把握するようになっている。制御部50は、温度センサ40が測定した調理対象100の内部温度が目標温度に到達すると、加熱容器20の設定温度(目標温度)を、調理対象100の設定温度(目標温度)以上かつ従前の加熱容器20の設定温度(目標温度)より低い温度に変更(更新)する。この変更温度(更新温度)は、調理対象100の実際の温度より高くなるように制御部50により設定される。さらに、制御部50は、加熱容器20の設定温度(目標温度)を調理対象100の設定温度(目標温度)以上とすることで、加熱容器20の加熱部(ヒータ)22による加熱を弱める又は停止した後にも、設定温度(目標温度)に到達した調理対象100の内部温度(中心温度)を極端に低下させることなく、調理対象100の内部温度(中心温度)を設定温度(目標温度)又はその近傍で安定させることができる。さらに、制御部50は、温度センサ40が測定した調理対象100の内部温度が目標温度に到達すると、タイマ稼働により設定した所定の調理時間だけ、調理対象100の加熱調理を実行してもよい。この所定の調理時間は、表示パネル14によるカウントダウンによってユーザが把握できるようになっていてもよい。
さらに、調理対象100の中心部の温度維持は、厳密には調理対象100の種類、大きさ、そして調理対象100の設定温度に影響を受けるため、加熱容器20の最適な設定温度は異なる。例えば、室温に近い40℃程度では、一度上がった調理対象100の温度は冷えにくいため、加熱容器20の温度は、調理対象100の温度と同じか+1℃程度で、十分に維持することができる。一方、100℃に近い高温になってくると、一度上がった調理対象100の温度は、40℃程度の時に比べると下がり易いため、加熱容器20の温度は、例えば、調理対象100の温度+2℃~5℃にする必要がある。
このように、さまざまな調理物、調理温度に対して、調理物の中心温度を一定温度で維持するためには、調理物の温度維持状態となった時に、調理物の中心温度の状態により、加熱容器の設定温度を上げたり、下げたりして、制御を行う必要がある。また、肉等の厚みのある調理物の温度維持を行うにあたっては、温度調整する位置が食材の中心であるため、加熱容器の設定温度を変更しても、応答するまでに時間がかかることを考慮する必要がある。
そこで、上述したように、調理対象100の設定温度を基準とした上限閾値と下限閾値(例えば、調理対象100の設定温度±0.5℃~1℃)を規定し、この上限閾値と下限閾値の範囲内に収まるように調理対象100の内部温度(中心温度)を動的に(リアルタイムに)制御することが好ましい。
なお、芯温調理モード(例えば第1の調理モード)では、温度センサ40が調理対象100にセットさせているかを確認するため、温度センサ40の温度上昇をモニタしている。調理開始後に、一定時間を経過しても、温度センサ40の温度上昇がみられない場合には、エラーを発報して、調理対象100に温度センサ40がセットされていないことを調理者に通知する。また、温度センサ40自体が筐体10に取り付けられていない場合にも、エラーを発報する。
図13は、芯温調理モード(例えば第1の調理モード)における調理フローの一例を示すタイミングチャートである。図13において、横軸は時間(経過時間)を示しており、縦軸は温度を示している。図13において、調理物設定温度T0は、上述した「所定の調理対象設定温度」と同義であってもよい(読み替えられてもよい)。また、調理物温度Xは、上述した「調理対象100の温度(内部温度、中心温度)、温度センサ(第1の温度センサ)40による検出温度」と同義であってもよい(読み替えられてもよい)。また、庫内温度Bは、上述した「加熱容器20の加熱部(加熱面、ヒータ)22の温度、加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)23による検出温度」と同義であってもよい(読み替えられてもよい)。また、上限設定温度T1は、上述した「上限閾値」と同義であってもよい(読み替えられてもよい)。また、下限設定温度T2は、上述した「下限閾値」と同義であってもよい(読み替えられてもよい)。
制御部50は、庫内温度Bを、調理物設定温度T0以上の第1の温度に設定し、調理物温度Xが調理物設定温度T0に到達すると、庫内温度Bを、調理物設定温度T0以上かつ第1の温度より低い第2の温度に設定し、第2の温度での加熱を所定時間にわたって継続する。図13のタイミング1では、調理物温度Xが調理物設定温度T0に到達したことをトリガとして、庫内温度(庫内設定温度)BがB=T0+αに変更されている。この庫内設定温度B=T0+αが第2の温度に相当し、第1の温度は第2の温度より高くなっている。この温度設定変更後に設定変更タイマC1がカウントを開始して、設定変更タイマC1が終了するまで、次の庫内温度Bの変更は受け付けない。なぜなら、温度センサ40(棒状プローブ44)は食材の中心に突き刺されているので、温度は直ぐには応答せずに、暫く温度は上昇する。その時に調理物温度Xが上限設定温度T1に到達する可能性もあるが、設定変更タイマC1が終了するまで、次の庫内温度Bの変更は受け付けない。
制御部50は、調理物温度Xが調理物設定温度T0よりも高い上限設定温度T1を超えると、庫内温度Bを低くし、調理物温度Xが調理物設定温度T0よりも低い下限設定温度T2を超えると、庫内温度Bを高くすることで、調理物設定温度T0を基準とした所定範囲(例えば±0.5℃~1℃)に調理物温度Xを維持する。図13のタイミング2では、調理物温度Xが下限設定温度T2よりも低下(X<T2)したことをトリガとして、庫内温度(庫内設定温度)Bをβだけ上昇させている(B=B+β)。図13のタイミング3では、設定変更タイマC1の経過後(例えば10分経過後)、調理物温度Xが上限設定温度T1よりも上昇(X>T1)したことをトリガとして、庫内温度(庫内設定温度)Bをθだけ下降させている(B=B-θ)。図14のタイミング4では、再び、調理物温度Xが下限設定温度T2よりも低下(X<T2)したことをトリガとして、庫内温度(庫内設定温度)Bをβだけ上昇させている(B=B+β)。
このように、調理物温度Xの変動に対して庫内温度(庫内設定温度)Bを迅速・柔軟に変更することで、調理物温度Xを一定温度に高精度に維持することができる。上限設定温度T1と下限設定温度T2と設定変更タイマC1を用いたタイミング1~タイミング4の処理を繰り返しながら調理時間をカウントし、設定した調理時間が経過すると調理完了となる。タイミング1~タイミング4のいずれにおいても、設定変更タイマC1が完了するまでは、設定温度の変更は行わない。調理物の中心は、加熱容器の温度に対して応答が遅く、設定変更後も温度上昇あるいは温度下降が続くため、仮に、設定変更タイマC1に関係なく設定値変更を行っていくと、加熱容器の温度を過剰に低下あるいは上昇させてしまう可能性があるからである。
ここで、調理物温度Xが上限設定温度T1に到達した後に変更する庫内温度(庫内設定温度)Bの下降量θは、調理物温度Xが下限設定温度T2に到達した後に変更する庫内温度(庫内設定温度)Bの上昇量βに対して、θ<βの関係(条件)を満足することが好ましい。なぜなら、一度温度低下が始まったものを加熱する方が、温度を低下させるよりも多くのエネルギーを要し、θ<βになるようにした方が加熱後の応答性がよくなるからである。
設定値の一例について説明する。上限設定温度T1は、調理物設定温度T0を基準として、T1=T0+0.5℃、あるいは、T1=T0+1℃とすることができる。下限設定温度T2は、調理物設定温度T0を基準として、T2=T0-0.5℃、あるいは、T2=T0-1℃とすることができる。また、上述した下降量θ、上昇量βについては、θ<βの関係を満足するように、θ=1℃、β=2℃とすることができる。
図14は、芯温調理モード(例えば第1の調理モード)における調理フローの一例を示すフローチャートである。
ステップST1では、芯温調理モード(例えば第1の調理モード)の調理開始指示としてスタートスイッチがONされる。
ステップST2では、芯温温度Xが芯温設定温度Aを超えているか否か(X>A)が判定される。例えば、芯温設定温度が70℃の場合、芯温センサ40が検出した芯温温度が70℃を超えているか否かが判定される。ステップST2において、芯温温度Xが芯温設定温度Aを超えている場合(X>A)は、ステップST3に進み、芯温温度Xが芯温設定温度Aを超えていない場合(X≦A)は、芯温温度Xが芯温設定温度Aを超えるのを待つ。
ステップST3では、ステップST2で判定された芯温温度Xが芯温設定温度Aを超えている状態(X>A)で保持タイマのカウントアップ(例えば10秒)が経過したか否かが判定される。芯温温度Xが芯温設定温度Aを超えている状態(X>A)で保持タイマのカウントアップ(例えば10秒)が経過した場合は、ステップST4に進み、芯温温度Xが芯温設定温度Aを超えている状態(X>A)で保持タイマのカウントアップ(例えば10秒)が経過しない場合は、ステップST2に戻る。例えば、芯温設定温度Aが70℃でカウントアップ閾値が10秒の場合、芯温温度Xが70℃より大きい状態で10秒保持するとステップST4に進み、5秒程度で芯温温度Xが70℃以下になるとステップST2に戻る。
ステップST4では、庫内設定温度BをA+2.0℃に変更する(B=A+2.0)。ステップST5では、芯温調理モード(例えば第1の調理モード)の運転中における庫内温度の設定変更タイマを起動する。
ステップST6では、芯温調理モード(例えば第1の調理モード)の運転中であるか否かが判定される。芯温調理モードの運転中である場合は、ステップST7に進み、芯温調理モードの運転中でない場合は、ステップST8に進む。ステップST8では、加熱容器の加熱部(ヒータ)を停止するとともに、庫内設定温度、設定変更タイマをリセットして、調理を終了する。
ステップST7では、庫内温度の設定変更タイマのカウントアップ(例えば10秒)が経過(終了)したか否かが判定される。庫内温度の設定変更タイマのカウントアップが経過(終了)した場合は、ステップST9に進む。庫内温度の設定変更タイマのカウントアップが経過(終了)しない場合は、ステップST6に戻る。
ステップST9では、芯温温度Xが芯温設定温度Aに対して1.0℃よりも低くなっているか否か(X<A-1.0)が判定される。芯温温度Xが芯温設定温度Aに対して1.0℃よりも低くなっている場合(X<A-1.0)は、ステップST10に進む。芯温温度Xが芯温設定温度Aに対して1.0℃よりも低くなっていない場合(X≧A-1.0)は、ステップST11に進む。
ステップST10では、現在の庫内設定温度Bを2.0℃上昇させる(B=B+2.0)。ステップST12では、庫内温度の設定変更タイマをリセットして、ステップST5に戻る(リターンする)。
ステップST11では、芯温温度Xが芯温設定温度Aに対して1.0℃よりも高くなっているか否か(X>A+1.0)が判定される。芯温温度Xが芯温設定温度Aに対して1.0℃よりも高くなっている場合(X>A+1.0)は、ステップST13に進む。芯温温度Xが芯温設定温度Aに対して1.0℃よりも高くなっていない場合(X≦A+1.0)は、ステップST6に戻る。
ステップST13では、現在の庫内設定温度Bを1.0℃下降させる(B=B-1.0)。ステップST12では、庫内温度の設定変更タイマをリセットして、ステップST5に戻る(リターンする)。
このように、本実施形態の調理装置1では、所定方向(例えば前後方向)に延在するスリット31を蓋部材30に形成するとともに、温度センサ40(棒状プローブ44)を、スリット31を介して蓋部材30から加熱容器20に挿入し、スリット31の延在方向(例えば前後方向)に沿った移動、及び、スリット31の延在方向(例えば前後方向)と交差する加熱容器20(開放収容部21)の内部での移動を可能としている。これにより、調理対象100の温度を測定する温度センサ40の可動範囲や動作安定性を向上させることができる。
また、本実施形態の調理装置1では、制御部50が、温度センサ40が測定した調理対象100の内部温度に基づいて、加熱容器20の加熱部(ヒータ)22の温度制御を行う。これにより、調理対象100の加熱制御の効率や精度を向上させることができる。
本実施形態の調理装置1では、調理対象100の加熱媒体として水を使用せず、調理対象100を100℃未満の温度で加熱する低温調理が可能である。加熱媒体として水を使用した場合、水の熱伝導のため、加熱面の温度は均一になる。そのため、ヒータは底部だけの1箇所でも、水の温度は均一になる。しかし、調理物以外に熱媒体の水もわざわざ加熱する必要があり、エネルギーが余分に必要になり、さらに水加熱のための時間もかかる。本実施形態の調理装置1は、水などの液体を使用しなくても加熱容器の1℃単位での温度制御が可能な構造を有しており、エネルギー効率も優れている。
本実施形態の調理装置1では、調理対象100に温度センサ40(棒状プローブ44)を差し込み、調理対象100の内部の温度測定及び調理時間を監視して調理を行うため、調理対象100の内部の温度ムラをなくすことができる。また、調理対象100の調理時間も管理することで、調理対象100の殺菌管理を行って安全な調理対象100を提供することができる。
本実施形態の調理装置1では、無線の温度計ではなく、ケーブル42で接続されている温度センサ(第1の温度センサ)40を用いているため、無線機器等の部品を使用する必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
上述した特許文献1の他にも、様々な構造・機能を持つ調理装置が提案されているが、その構造的・制御的な観点から、本実施形態の調理装置1とは大きな相違点が存在する。
[構造的な観点]
例えば、特開2014-157820号公報には、食品を樹脂製の袋に入れて水に入れ、水を45℃~85℃に加熱して調理を行う調理器が記載されている。しかし、水中に食品を入れて調理を行う装置であるため、温度計を差し込んで調理物の内部の温度を測定することができない。また、水を入れた鍋を準備し、食材と加熱機器を入れて調理を行う必要があり、スペースが大きくなってしまう。また、調理物を加熱するために、まず水を加熱する必要があり、余分なエネルギーを使用することになってしまう。
また、特開2019-017364号公報には、ヨーグルトメーカーとして、容器とその周囲にヒータを取り付けて加熱する調理器が記載されている。しかし、加熱容器による食材の加熱調理器ではあるが、食材中心部分の温度監視は行っていない。
また、特表2017-515568号公報には、加熱ユニットを備えた容器に流体を入れて、その中に哺乳瓶を入れて、ミルクを加熱する加熱装置が記載されている。しかし、加熱容器に流体を入れて哺乳瓶を加熱する調理器であるが、ミルク中心部分の温度監視は行っていない。また、ミルクを加熱するために、水などの流体を加熱する必要があり、余分なエネルギーを使用することになってしまう。
また、特開2018-138110号公報には、湯煎調理装置で、食材の温度を無線の温度センサで検出する加熱装置が記載されている。しかし、湯煎による加熱調理器であるため、調理物を加熱するために、まずは水を加熱する必要があり、余分がエネルギーを使用することになってしまう。また、無線を用いた温度センサを使用するため、通信のための部品が余分に必要になり、部品点数が多くなってしまう。
[制御的な観点]
例えば、特開2011-085318号公報には、蒸気を使用して調理物を加熱する調理器で、調理物温度を測定して、設定値以上の時間を計測することが記載されている。しかし、調理物の温度測定を行い、時間計測を行うが、調理物設定温度に到達後に、調理室の温度を変更して調理することは明記されていない。
また、国際公開第1997/003323号パンフレットには、高周波調理器で、複数の食材の温度を検知するための複数の温度検出手段と、制御方法が記載されている。しかし、温度センサを用いて、食材の温度を測定しながら、複数の食材を加熱する方法が明記されているが、調理装置の加熱制御方法に関して、具体的な方法は明記されていない。
また、特開2007-187372号公報には、品温が品温確認温度以上で設定時間継続していない場合に、最終加熱工程において、加熱時間を延長する調理装置の運転制御方法が記載されている。しかし、品温の温度監視と時間監視を行うが、品温が設定温度に到達しても調理室の設定温度は調整することなく、時間延長を行うだけの制御方法となっている。
また、特開平6-193884号公報には、複数の食品温度測定手段を有し、リミット温度LT1と、これより低い温度LT2の二つの設定温度に基づき、加熱制御を行う高周波加熱調理器が記載されている。しかし、高周波調理器において、リミット温度に到達すると高周波を停止あるいは照射することが明記されているが、調理物温度が設定温度に到達した段階で調理室の設定温度(設定出力)を変更することは明記されていない。
以上、図示の形態に基づいて説明したが、本発明の技術は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらに、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
例えば、本実施形態の調理装置は、家庭用の調理装置、業務用の調理装置のいずれにも適用可能である。
例えば、蓋部材は、加熱容器に着脱可能に設けられていてもよいし、ヒンジ等で加熱容器に固定されていてもよい。すなわち、蓋部材は、加熱容器の開放収容部を覆ったり露出させたりを切り替えることができればよい。ただし、蓋部材が加熱容器から取り外し可能な方が、取付時の自由度が高く、温度センサの棒状プローブを取り付けた状態での組付性に優れている。
1 調理装置
10 筐体
11 支持脚部
12 運転・停止スイッチ
13 ダイヤルスイッチ(調理モード選択部)
14 表示パネル
15 取付対向面
16 温度センサ支持部
16X スナップフィット部
20 加熱容器(加熱槽)
21 開放収容部
22 加熱部(加熱面、ヒータ)
23 加熱容器温度センサ(第2の温度センサ)
30 蓋部材
31 スリット(開口部)
32 取付対向面
40 温度センサ(第1の温度センサ)
41 コネクタ
42 ケーブル
43 中間支持部
44 棒状プローブ
44X 先端針部(針状センサ)
50 制御部
100 調理対象

Claims (7)

  1. 調理対象を収容するとともに上面が開放された加熱容器と、
    前記加熱容器の前記上面を覆う蓋部材と、
    前記加熱容器に収容された前記調理対象の温度を測定する温度センサと、
    を有し、
    前記蓋部材は、所定方向に延在するスリットを有し、
    前記温度センサは、前記スリットを介して前記蓋部材から前記加熱容器に挿入され、前記スリットの延在方向に沿った移動、及び、前記スリットの延在方向と交差する前記加熱容器の内部での移動が可能である、
    ことを特徴とする調理装置。
  2. 前記加熱容器を収容するとともに前記蓋部材が取り付けられる筐体をさらに有し、
    前記温度センサは、前記筐体から延びるケーブルと、前記ケーブルから延びるとともに前記加熱容器に収容された前記調理対象に突き刺される棒状プローブとを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の調理装置。
  3. 前記筐体は、前記温度センサの非使用時に、前記ケーブルを自由状態としながら前記棒状プローブを支持する温度センサ支持部を有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の調理装置。
  4. 前記スリット、前記筐体と前記ケーブルの接続部、及び、前記温度センサ支持部は、前記スリットの延在方向において互いにオーバーラップしない、
    ことを特徴とする請求項3に記載の調理装置。
  5. 前記スリットは、前記蓋部材と前記筐体の取付対向面に到達する開放型スリットである、
    ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の調理装置。
  6. 前記調理対象の加熱媒体として水を使用せず、前記調理対象を100℃未満の温度で加熱する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の調理装置。
  7. 前記加熱容器は、前記加熱容器を加熱する加熱部を有し、
    前記調理対象は、収容部材に入れられて前記加熱容器に収容され、
    前記温度センサが測定した前記調理対象の温度に基づいて前記加熱部の温度制御を行うとともに、前記収容部材が使用可能な範囲内で前記加熱部の温度制御を行う制御部をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の調理装置。
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