JP2023061556A - 制御装置、およびコンピュータプログラム - Google Patents

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洋祐 長谷川
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Abstract

【課題】携帯が可能なモバイル装置を用いる認証システムの利便性を高める。【解決手段】制御装置12は、ユーザにより携帯可能なモバイル装置30を認証する認証処理に基づいて施解錠装置23の動作状態を施錠状態と解錠状態の間で切り替える。受付部121は、モバイル装置30からの信号受信強度を示す第一強度情報IT1を受け付ける。処理部122は、第一強度情報IT1が示す信号受信強度が閾値以上であり、かつ認証処理が成立した場合に、施錠状態と解錠状態の一方から他方へ施解錠装置23の動作状態を切り替える切替信号SWを出力する。処理部122は、切替信号SWの出力後に信号受信強度が閾値を下回るまでは施解錠装置23の動作状態を維持する。【選択図】図2

Description

本発明は、ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作状態を第一状態と第二状態の間で切り替える制御装置に関連する。本発明は、当該制御装置の処理部により実行可能なコンピュータプログラムにも関連する。
本発明は、ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を許可する制御装置にも関連する。本発明は、当該制御装置の処理部により実行可能なコンピュータプログラムにも関連する。
特許文献1は、ユーザに携帯されたモバイル装置の認証処理を行なうために移動体の一例である車両に搭載された制御装置を開示している。認証処理が成立すると、当該制御装置は、当該ユーザによる車両の使用を許可し、当該車両に搭載された各種の被制御装置の動作制御を行なう。
特開2015-085899号公報
本発明の目的は、ユーザによる携帯が可能なモバイル装置を用いる認証システムの利便性を高めることである。
上記の目的を達成するための第一態様は、ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作状態を第一状態と第二状態の間で切り替える制御装置であって、
前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付ける受付部と、
前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に、前記第一状態と前記第二状態の一方から他方へ前記動作状態を切り替える切替信号を出力する処理部と、
を備えており、
前記処理部は、前記切替信号の出力後に前記信号受信強度が前記閾値を下回るまでは前記動作状態を維持する。
上記の目的を達成するための第二態様は、ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作状態を第一状態と第二状態の間で切り替える制御装置に搭載された処理部により実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置は、
前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付け、
前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に、前記第一状態と前記第二状態の一方から他方へ前記動作状態を切り替える切替信号を出力し、
前記切替信号の出力後に前記信号受信強度が前記閾値を下回るまでは前記動作状態を維持する。
第一態様と第二態様の各々に係る構成によれば、被制御装置の動作状態を切り替えるためには、ユーザは、信号受信強度が閾値を下回る領域までモバイル装置を移動させることを要する。すなわち、モバイル装置からの信号受信強度が閾値以上である間は定期的に認証処理が実行される仕様を認証システムが有する場合であっても、ユーザの意に反して被制御装置の第一状態と第二状態が切り替えられてしまう事態の発生を抑制できる。したがって、ユーザが携帯可能なモバイル装置を用いる認証システムの利便性を高めることができる。
上記の目的を達成するための第三態様は、ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を許可する制御装置であって、
前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付ける受付部と、
前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に前記被制御装置の動作制御を許可する処理部と、
を備えており、
前記処理部は、前記動作制御を許可した後に所定の時間が経過するまでは、前記信号受信強度が前記閾値を下回っても前記動作制御が許可された状態を維持する。
上記の目的を達成するための第四態様は、ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を許可する制御装置に搭載された処理部により実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置は、
前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付け、
前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に前記被制御装置の動作制御を許可し、
前記動作制御を許可した後に所定の時間が経過するまでは、前記信号受信強度が前記閾値を下回っても前記動作制御が許可された状態を維持する。
第三態様と第四態様の各々に係る構成によれば、モバイル装置の認証処理に基づいて被制御装置の動作制御が許可された後に所定の時間が経過するまでは、信号受信強度が閾値を下回る領域までモバイル装置が移動されても、被制御装置の動作制御が許可された状態が維持される。すなわち、被制御装置の動作制御が許可されてから所定の時間が経過するまでは、モバイル装置からの信号受信強度が予期せず閾値を下回ることによってユーザの意に反して被制御装置の動作制御が禁止される事態の発生を抑制できる。したがって、ユーザが携帯可能なモバイル装置を用いる認証システムの利便性を高めることができる。
一実施形態に係る認証システムの構成を例示している。 図1の認証システムの機能構成を例示している。 図1の制御装置により実行される処理の流れの一例を示している。 図3の処理に基づく認証システムの動作を例示している。 図1の制御装置により実行される処理の流れの別例を示している。 図5の処理に基づく認証システムの動作を例示している。
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例について以下詳細に説明する。各図においては、例示される各要素を認識可能な大きさとするために、縮尺を適宜に変更している。
図1は、一実施形態に係る認証システム10の構成を例示している。認証システム10は、ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置を認証することにより、当該モバイル装置を携帯しているユーザによる車両20の利用を許可するために使用されうる。車両20の形状は、例示に過ぎない。車両20は、移動体の一例である。
認証システム10は、第一通信装置111を含んでいる。第一通信装置111は、車両20の車室21の少なくとも外側に第一無線通信領域を形成可能であるアンテナを備えている。第一無線通信領域は、モバイル装置30との短距離無線通信を行なうことができる領域である。車室21は、規定された領域の一例である。
本明細書において用いられる「短距離無線通信」という語は、標準規格であるIEEE802.15またはIEEE802.11に準拠しつつ電波を用いて行なわれる非接触通信を意味する。短距離無線通信を実行可能な技術としては、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy(登録商標)、超広帯域無線通信(Ultra Wide Band; UWB)、ZigBee(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などが挙げられる。本明細書における「短距離無線通信」は、電磁誘導による結合を通じて情報の送信を行なう非接触通信である「近接無線通信」とは区別される。近接無線通信を実行可能な技術としては、NFC(Near Field Communication)やRF-IDやなどが挙げられる。
本明細書において用いられる「信号を電波で送信する」という表現は、上記の短距離無線通信規格において定められる周波数あるいは周波数帯の電波で信号を無線送信することを意味する。
本例においては、第一通信装置111は、車両20のドアハンドルに配置されている。第一通信装置111は、車両20のドア22、ドアピラー、ドアミラーなどに配置されてもよい。ドア22は、開閉体の一例である。
認証システム10は、制御装置12を含んでいる。本例においては、制御装置12は、車両20に搭載されている。
制御装置12は、第一無線通信領域内に位置するモバイル装置30を認証する認証処理に基づいて、車両20に搭載された施解錠装置23の動作制御を行なうように構成されている。施解錠装置23は、車室21を開閉するドア22を施解錠する装置である。施解錠装置23は、被制御装置の一例である。
図2に例示されるように、第一通信装置111は、モバイル装置30から電波で送信される信号の受信強度を示す第一強度情報IT1を出力するように構成されている。第一強度情報IT1は、アナログデータの形態であってもよいし、デジタルデータの形態であってもよい。
制御装置12は、受付部121を備えている。受付部121は、第一通信装置111から第一強度情報IT1を受け付け可能なインタフェースとして構成されている。第一強度情報IT1がアナログデータの形態である場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
制御装置12は、処理部122を備えている。処理部122は、第一強度情報IT1が示す第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上である場合に、認証処理を実行するように構成されている。
具体的には、第一通信装置111は、モバイル装置30から認証情報AUを受信する。認証情報AUは、モバイル装置30とユーザ40の少なくとも一方を特定可能な情報である。認証情報AUは、アナログデータの形態であってもよいし、デジタルデータの形態であってもよい。
制御装置12の受付部121は、第一通信装置111を通じて認証情報AUも受け付け可能なインタフェースとして構成されている。認証情報AUがアナログデータの形態である場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
処理部122は、受付部121により受け付けられた認証情報AUを、不図示の記憶部に予め格納されているモバイル装置30の認証情報と照合するように構成されている。両情報の一致度が閾値を上回る場合、処理部122は、認証処理が成立したと判断する。
制御装置12は、出力部123を備えている。処理部122は、認証処理が成立したと判断すると、出力部123から切替信号SWを出力するように構成されている。切替信号SWは、施解錠装置23の動作状態を施錠状態と解錠状態との間で切り替えさせる信号である。切替信号SWは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。施錠状態は、第一状態の一例である。解錠状態は、第二状態の一例である。
したがって、出力部123は、切替信号SWを施解錠装置23へ出力するインタフェースとして構成されている。切替信号SWがアナログ信号である場合、出力部123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
施解錠装置23は、切替信号SWに基づいて、動作状態を施錠状態と解錠状態の一方から他方へ切り替えるように構成されている。すなわち、ドア22を施錠している施解錠装置23が切替信号SWを受け付けると、解錠状態への切り替えがなされ、ドア22が解錠される。逆に、ドア22を解錠している施解錠装置23が切替信号SWを受け付けると、施錠状態への切り替えがなされ、ドア22が施錠される。
制御装置12の処理部122は、切替信号SWの出力後に第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値を下回るまでは、施解錠装置23の動作状態を維持するように構成されている。
図3を参照しつつ、上記のように構成された処理部122により実行される処理の流れの一例について説明する。
処理部122は、受付部121により受け付けられた第一強度情報IT1に基づいて、第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上であるかを判断する(STEP11)。信号受信強度が閾値以上であると判断されるまで、当該処理が繰り返される(STEP11においてNO)。
信号受信強度が閾値以上であると判断されると(STEP11においてYES)、処理部122は、受付部121により受け付けられた認証情報AUに基づいて、モバイル装置30の認証処理が成立したかを判断する(STEP12)。
認証処理が成立しなかったと判断されると(STEP12においてNO)、処理部122は、処理をSTEP11に戻し、適切な認証情報AUを待機する。
認証処理が成立したと判断されると(STEP12においてYES)、処理部122は、出力部123から施解錠装置23へ切替信号SWを送信する(STEP13)。
続いて、処理部122は、受付部121により受け付けられた第一強度情報IT1に基づいて、第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値を下回るかを判断する(STEP14)。
信号受信強度が閾値を下回るまでは(STEP14においてNO)、当該処理が繰り返される。したがって、STEP13において出力された切替信号SWに基づく施解錠装置23の動作状態が維持される。
信号受信強度が閾値を下回ると(STEP14においてYES)、処理部122は、処理をSTEP11に戻す。すなわち、切替信号SWの出力要否を判断するための処理が再開される。
図4を参照しつつ、上記のように構成された認証システム10の動作例について説明する。符号A1は、第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上となる領域を表している。同図においては、実行された認証処理は必ず成立するものとして扱われている。施解錠装置23は、初期状態としてドア22を施錠している。
モバイル装置30を携帯したユーザ40が第一通信装置111に近づくことにより、時点t1において第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上になっている。したがって、制御装置12は、モバイル装置30の認証処理を実行する。認証処理が成立した結果として、制御装置12は、時点t2において施解錠装置へ切替信号SWを出力する。施解錠装置23は、切替信号SWに基づいて、動作状態を解錠状態に切り替える。
本例に係る認証システム10は、モバイル装置30が領域A1内に位置している間は、認証処理が定期的に実行されるように構成されている。したがって、時点t3において、認証処理が実行される。
しかしながら、制御装置12は、切替信号SWの出力後に第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値を下回るまでは、施解錠装置23の動作状態を維持するように構成されている。したがって、時点t3において認証処理が成立しても、切替信号SWの出力はなされない。
時点t4において、モバイル装置30が領域A1の外に出されることにより、第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度は閾値を下回る。これにより、施解錠装置23の動作状態を維持するための条件が解除される。
その後、時点t5において、モバイル装置30が再び領域A1内に進入することにより、第一通信装置111におけるモバイル装置30からの信号受信強度は閾値以上になる。制御装置12は、モバイル装置30の認証処理を実行する。認証処理が成立した結果として、制御装置12は、時点t6において施解錠装置23へ切替信号SWを出力する。施解錠装置23は、切替信号SWに基づいて、動作状態を施錠状態に切り替える。
上記のような構成によれば、施解錠装置23の動作状態を切り替えるためには、ユーザ40はモバイル装置30を一旦領域A1の外に出すことを要する。すなわち、モバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上である間は定期的に認証処理が実行される仕様を認証システム10が有する場合であっても、ユーザ40の意に反して施解錠装置23の施錠状態と解錠状態が切り替えられてしまう事態の発生を抑制できる。したがって、ユーザ40が携帯可能なモバイル装置30を用いる認証システム10の利便性を高めることができる。
図1に例示されるように、認証システム10は、第二通信装置112を含んでいる。第二通信装置112は、車室21の少なくとも内側に第二無線通信領域を形成可能であるアンテナを備えている。第二無線通信領域は、モバイル装置30との短距離無線通信を行なうことができる領域である。本例においては、第二通信装置112は、車室21内の適宜の箇所に配置されている。
制御装置12は、第二無線通信領域内に位置するモバイル装置30を認証する認証処理に基づいて、車両20に搭載された駆動源24の動作制御を許可するように構成されている。駆動源24は、内燃機関と電動モータの少なくとも一方を備えうる。駆動源24は、被制御装置の一例である。
図2に例示されるように、第二通信装置112は、モバイル装置30から電波で送信される信号の受信強度を示す第二強度情報IT2を出力するように構成されている。第二強度情報IT2は、アナログデータの形態であってもよいし、デジタルデータの形態であってもよい。
したがって、制御装置12の受付部121は、第二通信装置112を通じて第二強度情報IT2も受け付け可能なインタフェースとして構成されている。第二強度情報IT2がアナログデータの形態である場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
制御装置12の処理部122は、第二強度情報IT2が示す第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上である場合に、認証処理を実行するように構成されている。
具体的には、第二通信装置112は、モバイル装置30から認証情報AUを受信する。したがって、受付部121は、第二通信装置112を通じて認証情報AUも受け付け可能なインタフェースとして構成されている。
処理部122は、認証処理が成立したと判断すると、出力部123から許可信号ENを出力するように構成されている。許可信号ENは、車両に搭載されたイグニッション電源25に駆動源24への電力供給を開始させる信号である。許可信号ENは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
イグニッション電源25から駆動源24へ電力が供給されている状態で、車室21内に配置された始動スイッチ(不図示)がユーザ40により操作されると、駆動源24が始動する。
処理部122は、認証処理が成立していない場合、出力部123から禁止信号DSを出力するように構成されている。禁止信号DSは、車両に搭載されたイグニッション電源25に駆動源24への電力供給を停止させる信号である。禁止信号DSは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
イグニッション電源25から駆動源24への電力供給が停止されている状態でユーザ40により始動スイッチが操作されても、駆動源24は始動しない。
したがって、出力部123は、許可信号ENおよび禁止信号DSをイグニッション電源25へ出力するインタフェースとして構成されている。許可信号ENと禁止信号DSの各々がアナログ信号である場合、出力部123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
処理部122は、許可信号ENが出力されてからの経過時間をカウントする内部タイマを備えている。処理部122は、許可信号ENが出力されてから所定の時間が経過するまでは、第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値を下回っても、駆動源24の動作制御が許可された状態を維持するように構成されている。
図5を参照しつつ、上記のように構成された処理部122により実行される処理の流れの別例について説明する。
処理部122は、受付部121により受け付けられた第二強度情報IT2に基づいて、第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上であるかを判断する(STEP21)。信号受信強度が閾値以上であると判断されるまで、当該処理が繰り返される(STEP21においてNO)。
信号受信強度が閾値以上であると判断されると(STEP21においてYES)、処理部122は、受付部121により受け付けられた認証情報AUに基づいて、モバイル装置30の認証処理が成立したかを判断する(STEP22)。
認証処理が成立しなかったと判断されると(STEP22においてNO)、処理部122は、処理をSTEP21に戻し、適切な認証情報AUを待機する。
認証処理が成立したと判断されると(STEP22においてYES)、処理部122は、出力部123からイグニッション電源25へ許可信号ENを送信する(STEP23)。加えて、処理部122は、内部タイマによる計時を開始する。
続いて、処理部122は、受付部121により受け付けられた第二強度情報IT2に基づいて、第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値を下回るかを判断する(STEP24)。
信号受信強度が閾値を下回るまでは(STEP24においてNO)、当該処理が繰り返される。したがって、STEP23において出力された許可信号ENに基づく駆動源24の動作制御が許可された状態が維持される。
信号受信強度が閾値を下回ると(STEP24においてYES)、処理部122は、許可信号ENが出力されてから所定の時間が経過しているかを判断する(STEP25)。
所定の時間が経過していないと判断されると(STEP25においてNO)、処理部122は、処理をSTEP24に戻す。すなわち、所定の時間が経過するまでは、信号受信強度が閾値を下回っても、駆動源24の動作制御が許可された状態が維持される。
所定の時間が経過していると判断されると(STEP25においてYES)、処理部122は、出力部123からイグニッション電源25へ禁止信号DSを出力する(STEP26)。すなわち、許可信号ENが出力されてから所定時間の経過後に第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値を下回ると、駆動源24の動作制御が禁止される。
図6を参照しつつ、上記のように構成された認証システム10の動作例について説明する。符号A2は、第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上となる領域を表している。同図においては、実行された認証処理は必ず成立するものとして扱われている。駆動源24は、初期状態として動作制御を禁止されている。
モバイル装置30を携帯したユーザ40が第二通信装置112に近づくことにより、時点t1において第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上になっている。したがって、制御装置12は、モバイル装置30の認証処理を実行する。認証処理が成立した結果として、制御装置12は、時点t2においてイグニッション電源25へ許可信号ENを出力する。すなわち、駆動源24の動作制御が許可される。
時点t3において、モバイル装置30が領域A2の外に出されることにより、第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度は閾値を下回る。しかしながら、時点t2からの経過時間T1が所定値を下回っているので、制御装置12から禁止信号DSは出力されない。よって、駆動源24の動作制御が許可された状態が維持される。
その後、時点t4において、モバイル装置30が再び領域A2内に進入することにより、第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度は閾値以上になる。制御装置12は、モバイル装置30の認証処理を実行する。認証処理が成立した結果として、制御装置12は、時点t5においてイグニッション電源25へ許可信号ENを出力する。
その後、時点t6において、モバイル装置30が再び領域A2の外に出されることにより、第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度は閾値を下回る。今回は時点t5からの経過時間T2が所定値以上であるので、時点t7において制御装置12から禁止信号DSが出力される。これにより、駆動源24の動作制御が禁止される。
同様に、時点t3においてモバイル装置30が領域A2の外に出されてから時点t4において再び領域A2内に進入するまでの間に、駆動源43の動作制御が許可された時点t2からの経過時間が所定値に達すると、制御装置12から禁止信号DSが出力され、駆動源24の動作制御が禁止される。
上記のような構成によれば、モバイル装置30の認証処理に基づいて駆動源24の動作制御が許可された後に所定の時間が経過するまでは、モバイル装置30が領域A2の外に出されても駆動源24の動作制御が許可された状態が維持される。すなわち、駆動源24の動作制御か許可されてから所定の時間が経過するまでは、モバイル装置30からの信号受信強度が予期せず閾値を下回ることによってユーザ40の意に反して駆動源24の動作制御が禁止される事態の発生を抑制できる。したがって、ユーザ40が携帯可能なモバイル装置30を用いる認証システム10の利便性を高めることができる。
これまで説明した様々な機能を有する制御装置12の処理部122は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、上述した処理を実行するコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。上記のコンピュータプログラムは、汎用メモリにプリインストールされてもよいし、不図示の無線通信ネットワークを介して不図示の外部サーバ装置からダウンロードされた後、汎用メモリにインストールされてもよい。この場合、当該外部サーバ装置は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。
処理部122は、マイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの上記のコンピュータプログラムを実行可能な専用集積回路によって実現されてもよい。この場合、当該専用集積回路に含まれる記憶素子に上記のコンピュータプログラムがプリインストールされる。当該記憶素子は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。各プロセッサは、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによっても実現されうる。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
上記の実施形態においては、第一通信装置111および第二通信装置112の各々とモバイル装置30との間で短距離無線通信がなされている。しかしながら、第一通信装置111と第二通信装置112の少なくとも一方とモバイル装置30の間でなされる近接無線通信に基づいて、制御装置12により各種の処理がなされてもよい。この場合、近接無線通信が成立した事実をもって第一通信装置111と第二通信装置112におけるモバイル装置30からの信号受信強度が閾値以上であると判断されうる。
図1においては、第一通信装置111、第二通信装置112、および制御装置12は、車両20における別々の位置に独立して搭載された複数の装置として例示されている。しかしながら、第一通信装置111と第二通信装置112の少なくとも一方は、制御装置12の一部として提供されうる。
制御装置12の処理部122により行なわれる認証処理の少なくとも一部は、不図示の無線通信ネットワークを介してモバイル装置30と通信可能な不図示の外部サーバ装置において行なわれうる。
認証処理の結果として動作状態が切り替えられる被制御装置は、施解錠装置23に限られない。同様に、認証処理の結果として動作制御が許可される被制御装置は、駆動源24に限られない。他の被制御装置の例としては、車両20に搭載された空調装置、音響映像機器、照明装置、シートやステアリングホイールの位置調節機構などが挙げられる。
認証システム10は、車両20以外の移動体にも適用されうる。他の移動体の例としては、鉄道、航空機、船舶などが挙げられる。当該移動体は、運転者を必要としなくてもよい。
施解錠装置23により施解錠される開閉体は、移動体のドアに限られない。住宅や施設における扉や窓もまた開閉体の一例になりうる。また、住宅や施設における各種設備もまた、被制御装置の一例になりうる。すなわち、第一通信装置111、第二通信装置112、および制御装置12は、移動体に搭載されることを要しない。住宅や施設における適宜の領域は、規定された領域の一例になりうる。
10:認証システム、12:制御装置、121:受付部、122:処理部、20:車両、21:車室、22:ドア、23:施解錠装置、24:駆動源、30:モバイル装置、40:ユーザ、IT1:第一強度情報、IT2:第二強度情報、SW:切替信号

Claims (8)

  1. ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作状態を第一状態と第二状態の間で切り替える制御装置であって、
    前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付ける受付部と、
    前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に、前記第一状態と前記第二状態の一方から他方へ前記動作状態を切り替える切替信号を出力する処理部と、
    を備えており、
    前記処理部は、前記切替信号の出力後に前記信号受信強度が前記閾値を下回るまでは前記動作状態を維持する、
    制御装置。
  2. 前記被制御装置は、規定された領域を開閉する開閉体を施解錠する施解錠装置であり、
    前記第一状態は、前記施解錠装置が前記開閉体を施錠している状態であり、
    前記第二状態は、前記施解錠装置が前記開閉体を解錠している状態である、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記被制御装置は、移動体に搭載されている、
    請求項1または2に記載の制御装置。
  4. ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作状態を第一状態と第二状態の間で切り替える制御装置に搭載された処理部により実行可能なコンピュータプログラムであって、
    実行されることにより、前記制御装置は、
    前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付け、
    前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に、前記第一状態と前記第二状態の一方から他方へ前記動作状態を切り替える切替信号を出力し、
    前記切替信号の出力後に前記信号受信強度が前記閾値を下回るまでは前記動作状態を維持する、
    コンピュータプログラム。
  5. ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を許可する制御装置であって、
    前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付ける受付部と、
    前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に前記被制御装置の動作制御を許可する処理部と、
    を備えており、
    前記処理部は、前記動作制御を許可した後に所定の時間が経過するまでは、前記信号受信強度が前記閾値を下回っても前記動作制御が許可された状態を維持する、
    制御装置。
  6. 前記被制御装置は、移動体に搭載されている、
    請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記被制御装置は、前記移動体の駆動源である、
    請求項6に記載の制御装置。
  8. ユーザにより携帯可能なモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を許可する制御装置に搭載された処理部により実行可能なコンピュータプログラムであって、
    実行されることにより、前記制御装置は、
    前記モバイル装置からの信号受信強度を示す強度情報を受け付け、
    前記強度情報が示す前記信号受信強度が閾値以上であり、かつ前記認証処理が成立した場合に前記被制御装置の動作制御を許可し、
    前記動作制御を許可した後に所定の時間が経過するまでは、前記信号受信強度が前記閾値を下回っても前記動作制御が許可された状態を維持する、
    コンピュータプログラム。
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