JP2023060223A - 注射剤収納用容器、注射剤入り容器、注射剤入り容器の使用方法、および、注射剤収納用容器に注射剤を収納する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
注射剤収納用容器に注射剤を収納する方法に関する。
られている。このような容器として、通常、ガラス製またはプラスチック製のアンプル瓶
あるいはバイアル瓶が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
できるような構造であることが求められている。例えば、日本国の場合、薬事法施行規則
第219条に規定がある。
ャップが容器本体の開口に嵌合されることで密封され、次に、開封確認のための構造とし
て、シュリンクラベルが巻き付けられ、もしくはバージンシールが貼り付けられる。バイ
アル瓶の使用時には、それらが剥がされることで開封確認が可能となる。
本体の開口がヒートシールされて密封される。アンプル瓶の使用時には、注射針挿入口を
形成するために容器の一部が予め切り取られることで、開封確認が可能となる。
造として、シュリンクラベルが巻き付けられ、またはバージンシールが貼り付けられる。
すなわち、密封作業とは別に開封確認のための構造の取り付け作業が行われるため、製造
上の手間がかかる。また、密封作業の後に開封確認のための構造の取り付け作業が行われ
るため、開封確認のための構造の取り付け作業は、バイアル瓶の製造業者では無く、注射
剤入り容器の製造業者で行われる。そのため、注射剤入り容器の製造業者は、注射剤を注
入して密封するための設備だけでなく、開封確認のための構造を取り付けるための設備を
も別途に用意する必要があり、負担が大きい。
製されるため、製造上の手間はかからないが、注射針挿入前に容器の一部を予め切り取る
ことで、容器内が外気に開放される。そのため、容器の一部を切り取ってから注射針を挿
入して注射剤を吸引するまでの間に容器内の衛生面の質が低下するという問題もある。
る。本発明の目的は、開封確認のための構造を別に取り付ける必要が無く、且つ、注射剤
を吸引する時まで容器内の衛生面の質を維持することができる注射剤収納用容器を提供す
ることにある。また、本発明の目的は、そのような注射剤収納用容器を用いた注射剤入り
容器を提供することにある。
一側に注射針の挿入面を有し、他側が開口する容器本体と、
前記容器本体の前記挿入面を覆う保護カバーと、
前記保護カバーと前記容器本体とを連結する連結部と、
を備え、
前記挿入面は、注射針が貫通可能であり、
前記他側の開口は、密封可能であり、
前記連結部は、前記挿入面が露出するように前記保護カバーが外される際に破壊される
。
本発明の注射剤収納用容器において、前記他側の開口は、当該他側の開口を構成する壁
面同士が密着された状態で密封可能であってもよい。
本発明の注射剤収納用容器において、前記他側の開口を構成する壁面は、その周囲の部
分と同じ厚みかもしくは肉薄であってもよい。
本発明の注射剤収納用容器において、前記挿入面は、前記容器本体の前記挿入面側の端
部の内周面に設けられた補強リブにより補強されていてもよい。
本発明の注射剤収納用容器は、前記保護カバーと前記容器本体とを連結する第2連結部
を更に備え、前記保護カバーは、前記第2連結部をヒンジ軸として、前記挿入面から遠ざ
かる向きに回動可能であってもよい。
本発明の注射剤収納用容器において、前記容器本体の前記挿入面側の端部の内周面には
、前記挿入面に近づくにつれて前記容器本体内の容積を狭くする傾斜部が設けられていて
もよい。
本発明の注射剤入り容器は、
一側に注射針の挿入面を有し、他側が開口する容器本体と、
前記容器本体の前記挿入面を覆う保護カバーと、
前記保護カバーと前記容器本体とを連結する連結部と、
を有し、
前記挿入面は、注射針が貫通可能であり、
前記他側の開口は、密封可能であり、
前記連結部は、前記挿入面が露出するように前記保護カバーが外される際に破壊される
、という注射剤収納用容器と、
前記注射剤収納用容器の前記容器本体に収納された注射剤と、
を備え、
前記容器本体の前記他側の開口は密封されている。
本発明は、前記された注射剤入り容器の使用方法であって、
前記連結部を破壊しながら前記保護カバーを退けて前記挿入面を露出させる工程と、
前記容器本体の外方から注射針を前記挿入面に突き刺して前記注射剤を吸引する工程
を備える。
本発明は、一側に注射針の挿入面を有し、他側が開口する容器本体と、
前記容器本体の前記挿入面を覆う保護カバーと、
前記保護カバーと前記容器本体とを連結する連結部と、
を有し、
前記挿入面は、注射針が貫通可能であり、
前記他側の開口は、密封可能であり、
前記連結部は、前記挿入面が露出するように前記保護カバーが外される際に破壊される
、という注射剤収納用容器に注射剤を収納する方法であって、
前記容器本体の前記他側の開口から当該容器本体に注射剤を注入する工程と、
前記容器本体の前記他側の開口を密封する工程と、
を備える。
吸引する時まで容器内の衛生面の質を維持することができる。
書に添付する図面においては、図示の理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸
法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図2は、図1の注射剤収納用容器の一部を拡大して立体的に示す断面図である。図3は、
図2の注射剤収納用容器のA-A線に沿った断面図である。
針の挿入面13を有し、他側が開口する容器本体11と、容器本体11の挿入面13を覆
う保護カバー12と、保護カバー12と容器本体11とを連結する連結部15と、を備え
ている。
、を有している。胴部の一端を閉塞する天井部11bに注射針の挿入面13が設けられて
おり、胴部の他端に開口14が設けられている。
直径は、例えば10mm~20mmである。
14は、当該他側の開口14を構成する壁面11a同士が密着された状態で密封可能とな
っていることが好ましい。この場合、容器本体11の開口14にキャップを嵌合させるこ
となく密封できるため、毎回安定して密封することができるとともに、輸送等の振動があ
っても密封状態を安定して保持することができる。また、この場合、部品点数が少なくな
る。他側の開口14を構成する壁面11a同士が密着された状態での密封としては、例え
ばヒートシールによる密封や、接着剤による密封が挙げられる。他側の開口14を構成す
る壁面11a同士が密着された状態での密封を容易にするために、容器本体11の他側の
開口14を構成する壁面11aは、その周囲の部分、すなわち当該壁面11aに対して天
井部11b側から隣接する部分、と同じ厚みかもしくはより肉薄であることが好ましい。
具体的には、例えば、容器本体11の胴部のうち開口14を構成する壁面11aの厚みT
3は、0.5mmであり、胴部のうち他の部分の厚みT2は、1.5mmである。
って、注射針が容易に貫通可能となっている。挿入面13の厚みT1は、例えば0.7m
mである。(校閲用注釈:図面は、容器を斜め上から見下ろした形態を示しており、符号
12、13の示す場所のドーム状の線は、奥側の輪郭線を示しています。)
れており、衛生性が確保されるようになっている。
において挿入面13と対向して位置決めされている。保護カバー12の直径は、容器本体
11の天井部11bの直径と同程度であり、例えば10mm~20mmである。保護カバ
ー12の外縁部のうち円周方向の一部には、径方向外向きに突出する鍔部12aが設けら
れている。
16により連結されている。
11bのうち挿入面13を取り囲む周縁部と保護カバー12の周縁部との間に挟まれるよ
うに設けられている。これにより、連結部15および第2連結部16が外方に突き出すこ
とが無く、保管時および搬送時における占有スペースがコンパクトになる。また、図3に
示すように、連結部15は、円周方向において鍔部12aに対応する角度位置に位置決め
されており、第2連結部16は、円周方向において連結部15とは180°離れた角度位
置に位置決めされている。
しており、当該断面の1辺の長さは、例えば0.3mm~1.0mmである。
破壊可能となっている。一方、第2連結部16は、挿入面13が露出するように保護カバ
ー12が外される際に、ヒンジ軸として機能するようになっている。
向の引っ張り力に対する強度が低下されている。そのため、図5に示すように、保護カバ
ー12の鍔部12aに上向きの外力が加えられて保護カバー12が第2連結部16をヒン
ジ軸として挿入面13から遠ざかる向きに回動されると、連結部15に軸方向の引っ張り
力がかかり、連結部15は「くびれ」部分において破壊されるようになっている。
おり、保護カバー12が第2連結部16をヒンジ軸として挿入面13から遠ざかる向きに
回動される際に、第2連結部16は「くびれ」部分において容易に湾曲または屈曲される
ようになっている。第2連結部16の「くびれ」の断面積は、連結部15の「くびれ」の
断面積より大きいことが好ましい。この場合、保護カバー12が第2連結部16をヒンジ
軸として挿入面13から遠ざかる向きに回動される際に、第2連結部16が不所望に破壊
されてしまうことを抑制できる。
の内周面には、挿入面13に近づくにつれて容器本体11内の容積を狭くする傾斜部17
が設けられている。図示された例では、傾斜部17は、その内側に切頭円錐形状の収容空
間を画成するように、円周方向に沿ってリング状に設けられている。傾斜部17により画
成される収容空間の挿入面13側の端部の内径は、他側の端部の内径より小さくされてい
る。
脂の射出成形により一体に、すなわち一部品として作製され得る。注射剤収納用容器10
の材質としては、好ましくは透明な樹脂が用いられ、具体的には、例えば、ポリエチレン
(PE)、ポリプロピレン(PP)、シクロオレフィンポリマー(COP)等が用いられ
る。注射剤収納用容器10が一部品として射出成形されることで、部品点数が減り、製造
時の部品管理が容易となる。
成形により一体に、すなわち一部品として作製されているが、これに限定されず、例えば
、容器本体11と保護カバー12とが別体に、すなわち2部品として射出成形され、別体
に射出成形された保護カバー12が容器本体11の天井部11bに接着剤により接着固定
されてもよい。この場合、固化した接着剤によって連結部15が形成され得る。
る。
と、注射剤収納用容器10の容器本体11に収納された注射剤21と、を備えており、容
器本体11の他側の開口14が当該他側の開口14を構成する壁面11a同士が密着され
た状態で、例えばヒートシールにより密封されている。図4の符号18は、ヒートシール
された部分を示している。
21の種類は、特に限定されないが、例えば樹状細胞を含有する注射用保存液が想定され
る。
射剤21を収納する方法を説明する。
上向きに向けられる。
体11の内部に注射剤21が注入される。後述するヒートシールにより注射剤21が熱変
性されることを防止するために、容器本体11内に注入された注射剤21の液面は、容器
本体11の開口14を構成する壁面から25mm程度離れて位置することが好ましい。
が当該他側の開口14を構成する壁面11a同士が密着された状態で、例えばヒートシー
ルにより密封される。
のうち注射針の挿入面13は、保護カバー12により覆われて、清潔に保たれている。
護カバー12が第2連結部16をヒンジ軸として挿入面13から遠ざかる向きに回動され
ることで、挿入面13が外方に露出される。この時、第2連結部16がその「くびれ」部
分において湾曲または屈曲されるとともに、連結部15に軸方向の引っ張り力がかかり、
連結部15はその「くびれ」部分において破壊される。
することができ、すなわち開封確認が可能となる。
1から分離されずに連結されたまま残る。これにより、分離された保護カバー12が落下
して、現場が散らかってしまうことを防止できる。
射器22の注射針23が容器本体11の外方から挿入面13に突き刺され、注射針23の
先端が容器本体11に収納された注射剤21中に浸漬される。そして、注射器22のピス
トン24が引かれてシリンジ25の内部に負圧が形成されることで、容器本体11から注
射針23を通ってシリンジ25の内部に注射剤21が吸引される。
部17が設けられているため、容器本体11内の注射剤21の量が少なくなった時に隅部
などに液溜まりが生じて吸引できなくなることが抑制され、所望量の注射剤21を確実に
吸引することが可能である。
される際に連結部15が破壊されることで、容器20が使用された可能性があることを容
易に識別することが可能となる。したがって、バイアル瓶のように、開封確認のための構
造として、シュリンクラベルを巻き付けたり、もしくはバージンシールを貼り付けたりす
る必要が無く、製造上の手間がかからない。
挿入面13が設けられているため、注射剤吸引時に容器本体11の挿入面13に注射針2
3を直接突き刺して注射剤21を吸引することができる。これにより、アンプル瓶のよう
に容器の一部を切り取って容器内を外気に開放する必要が無く、注射剤を吸引する時まで
容器内の衛生面の質を維持することが可能である。
の内周面に設けられた補強リブ31により補強されていてもよい。図示された例では、容
器本体11内において4枚の補強リブ31が、円周方向に対して90°おきに設けられて
おり、各補強リブ31の肉厚は、1.0mmである。補強リブ31は、容器本体11の他
の部分と一体に射出成形されている。挿入面13はその周囲の部分より肉薄であるが、こ
のように補強リブ31により補強されることで、注射剤吸引時において注射針23が容易
に貫通可能でありながら、保存時および輸送時において構造物としての強度を改善するこ
とが可能である。
ッパ32が設けられていてもよい。この場合、容器本体11の外方から挿入面13に注射
針23が突き刺される際に、ストッパ32の先端がシリンジ25の端部に当接することで
、注射針23の更なる挿入が規制され、注射針23の先端が容器本体11のヒートシール
された部分18を突き破ってしまうことを防止できる。
を構成する壁面11a同士が密着された状態で密封可能であったが、これに限定されず、
例えば容器本体11の他側の開口14にキャップが嵌合されることで密封可能であっても
よい。この場合、注射剤入り容器の製造業者側において、たとえばヒートシール用の特殊
な設備を用意することが不要であり、負担が少なくなる。
2連結部16により連結されていたが、これに限定されず、第2連結部16が省略されて
容器本体11と保護カバー12とが連結部15だけで連結されていてもよい。この場合、
挿入面13を露出させる際に保護カバー12が容器本体11から分離されるため、図6に
示すように、下向きに向けられた挿入面13に注射針23を突き刺す時に、保護カバー1
2が容器本体11から垂れ下がって注射針23と干渉することが防止される。また、連結
部15は、円周方向に間隔を空けて複数設けられていてもよいし、円周方向に沿ってリン
グ状に設けられていてもよい。円周方向に沿ってリング状に設けられていれば、挿入面1
3の衛生性をより確実に維持することができる。
11 容器本体
11a 開口を構成する壁面
11b 天井部
12 保護カバー
12a 鍔部
13 挿入面
14 開口
15 連結部
16 第2連結部
17 傾斜部
18 ヒートシールされた部分
20 注射剤入り容器
21 注射剤
22 注射器
23 注射針
24 ピストン
25 シリンジ
31 補強リブ
32 ストッパ
Claims (1)
- 一側に注射針の挿入面を有し、他側が開口する容器本体と、
前記容器本体の前記挿入面を覆う保護カバーと、
前記保護カバーと前記容器本体とを連結する連結部と、
を備え、
前記挿入面は、注射針が貫通可能であり、
前記他側の開口は、密封可能であり、
前記連結部は、前記挿入面が露出するように前記保護カバーが外される際に破壊される
ことを特徴とする注射剤収納用容器。
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