JP2023059605A - 加工装置、加工装置の動作方法、プログラム及び非一時的な記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工装置の各種機能の活用が容易な加工装置、この加工装置の動作方法、この加工装置の動作方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び/又は、このプログラムを記録した非一時的な記録媒体を提供する。【解決手段】加工装置の特定の動作状況において利用することが推奨される加工装置の機能の利用を促す案内を表示ユニットに表示する。これにより、加工装置の操作経験が浅いオペレータが加工装置を利用する場合においても加工装置の各種機能を適切に活用することが容易になる。【選択図】図3

Description

本発明は、被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置、この加工装置の動作方法、この加工装置の動作方法を、表示ユニット、制御ユニット及び入力ユニットによって構成されるコンピュータに実行させるプログラム、及び、このプログラムを記録した非一時的な記録媒体に関する。
IC(Integrated Circuit)及びLSI(Large Scale Integration)等のデバイスのチップは、携帯電話及びパーソナルコンピュータ等の各種電子機器において不可欠の構成要素である。このようなチップは、例えば、半導体材料からなるウェーハ等の被加工物の表面に多数のデバイスを形成した後に、被加工物を個々のデバイスを含む領域毎に分割することで製造される。
このような被加工物を加工する加工装置として、例えば、切削装置、レーザー加工装置、研削装置及び研磨装置等が知られている。このような加工装置においては、被加工物の加工条件の設定及び確認が可能なようにタッチパネル(入力ユニットと表示ユニット(出力ユニット)とが一体化された入出力ユニット)が設けられていることが多い(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-122421号公報
加工装置は、被加工物の加工に直接的には寄与しない種々の機能を備えることが多い。例えば、加工装置には、カーテン状に水を供給する(ウォーターカーテンを形成する)洗浄ユニットが設けられていることがある。そして、この加工装置は、この洗浄ユニットから水を供給しながらウォーターカーテンに被加工物を通すことによって、被加工物の表面を洗浄する機能を有する。これにより、この加工装置においては、表面の乾燥に起因する被加工物の汚染が防止される。
ただし、加工装置の操作経験が浅いオペレータが加工装置を利用する場合には、この加工装置の各種機能を適切に活用できないおそれがある。この点に鑑み、本発明の目的は、加工装置の各種機能の活用が容易な加工装置、この加工装置の動作方法、この加工装置の動作方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び/又は、このプログラムを記録した非一時的な記録媒体を提供することである。
本発明の第1の側面によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置であって、該制御ユニットは、該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて記憶する記憶装置と、該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該表示ユニットに表示させる中央処理装置と、を備える加工装置が提供される。
本発明の第2の側面によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置の動作方法であって、該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて該制御ユニットの記憶装置が記憶する記憶ステップと、該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該制御ユニットの中央処理装置が該表示ユニットに表示させる表示ステップと、を備える加工装置の動作方法が提供される。
本発明の第3の側面によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置の動作方法を、該表示ユニット、該制御ユニット及び該入力ユニットによって構成されるコンピュータに実行させるプログラムであって、該加工装置の動作方法は、該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて該制御ユニットの記憶装置が記憶する記憶ステップと、該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該制御ユニットの中央処理装置が該表示ユニットに表示させる表示ステップと、を備えるプログラムが提供される。
本発明の第4の側面によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置の動作方法を、該表示ユニット、該制御ユニット及び該入力ユニットによって構成されるコンピュータに実行させるプログラムを記録した非一時的な記録媒体であって、該加工装置の動作方法は、該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて該制御ユニットの記憶装置が記憶する記憶ステップと、該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該制御ユニットの中央処理装置が該表示ユニットに表示させる表示ステップと、を備える非一時的な記録媒体が提供される。
本発明においては、加工装置の特定の動作状況において利用することが推奨される加工装置の特定の機能の利用を促す案内が表示ユニットに表示される。これにより、加工装置の操作経験が浅いオペレータが加工装置を利用する場合においても加工装置の各種機能を適切に活用することが容易になる。
図1は、加工装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、コンピュータの構成を模式的に示すブロック図である。 図3は、加工装置の動作方法の一例を模式的に示すフローチャートである。 図4は、タッチパネルの画面の一例を模式的に示す図である。 図5は、加工装置の動作方法の別の例を模式的に示すフローチャートである。 図6は、加工装置の動作方法のさらに別の例を模式的に示すフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、加工装置の一例(切削装置)を模式的に示す斜視図である。なお、図1に示されるX軸方向(前後方向)及びY軸方向(左右方向)は、水平面上において互いに垂直な方向であり、また、Z軸方向(上下方向)は、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向(鉛直方向)である。
図1に示される切削装置2は、各構成要素を支持する基台4を備える。基台4の前方の角部には、開口4aが形成されており、この開口4a内には、昇降機構(不図示)によって昇降するカセット支持台6が設けられている。カセット支持台6の上面には、複数の被加工物11を収容するカセット8が載せられる。なお、図1では、便宜上、カセット8の輪郭のみが示されている。
被加工物11は、例えば、シリコン等の半導体材料からなる円盤状のウェーハである。なお、被加工物11の材質、形状、構造及び大きさ等に制限はない。被加工物11は、例えば、シリコン以外の半導体材料(例えば、炭化シリコン(SiC)又は窒化ガリウム(GaN)等)からなっていてもよい。被加工物11の表面11a側には、互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)が設定されている。
複数の分割予定ラインによって区画された各領域の表面11a側には、IC又はLSI等のデバイスが形成されている。また、被加工物11の裏面11bには、被加工物11よりも径が長いダイシングテープ(粘着テープ)13が貼り付けられている。このダイシングテープ13の外周部分には、金属製の環状のフレーム15が貼り付けられている。そして、被加工物11は、ダイシングテープ13を介してフレーム15と一体化されたフレームユニット17の状態でカセット8に収容されている。
カセット支持台6の側方には、長手方向がX軸方向に沿う矩形の開口4bが形成されており、この開口4b内には、ボールねじ式のX軸移動機構(不図示)と、X軸移動機構を覆うテーブルカバー10及び防塵防滴カバー12とが配置されている。このX軸移動機構は、テーブルカバー10によって覆われたX軸移動テーブル(不図示)を備えており、このX軸移動テーブルをX軸方向に移動させる。
このX軸移動テーブルの上面にはテーブルカバー10から露出するようにチャックテーブル14が固定されている。そのため、X軸移動機構がX軸移動テーブルを移動させると、テーブルカバー10がチャックテーブル14と共にX軸方向に沿って移動し、かつ、移動するテーブルカバー10に合わせて防塵防滴カバー12が伸縮する。
チャックテーブル14は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料からなる円盤状の枠体を有する。この枠体は、円盤状の底壁と、この底壁の外周部から上方に延在する円環状の側壁とを有する。そして、底壁及び側壁によって枠体の上面側に凹部が画定され、この凹部には、セラミックス等からなる円盤状のポーラス板が固定されている。
さらに、このポーラス板は、X軸方向及びY軸方向に平行な上面を有し、その下面側は、チャックテーブル14の枠体の内部に形成された吸引路(不図示)及びバルブ等を介してエジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。そして、この吸引源が動作した状態でバルブを開くと、ポーラス板の上面近傍の空間に負圧が生じる。
そのため、このポーラス板の上面は、被加工物11を保持するチャックテーブル14の保持面として機能する。すなわち、このポーラス板の上面にダイシングテープ13を介して被加工物11が置かれた状態でポーラス板の上面近傍の空間に負圧を生じさせると、被加工物11がチャックテーブル14に吸引保持される。
さらに、チャックテーブル14の枠体の周囲には、フレーム15を固定するためのクランプ16が設けられており、被加工物11がチャックテーブル14で吸引保持される際には、このクランプ16でフレーム15も固定される。また、チャックテーブル14は、その保持面の中心を通り、かつ、Z軸方向に平行な直線を回転軸として、チャックテーブル14を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)と連結している。
基台4上には、開口4bを跨ぐ様に配置された支持構造18が設けられている。具体的には、支持構造18は、開口4bを挟むように基台4上に設けられた一対の平板状の立設部18a,18bと、開口4bの上方の空間を渡るように一対の立設部18a,18b上に設けられた平板状の渡設部18cとを有する。
この渡設部18cの前面(表面)側には、第1Y軸移動機構20a及び第2Y軸移動機構20bが設けられている。第1Y軸移動機構20a及び第2Y軸移動機構20bは、渡設部18cの前面に固定され、かつ、Y軸方向に沿って延在する一対のガイドレール22を共有する。この一対のガイドレール22の前面(表面)側には、移動プレート24a及び移動プレート24bが設けられている。
移動プレート24aは、移動プレート24bよりも立設部18aに近接し、また、移動プレート24bは、移動プレート24aよりも立設部18bに近接する。そして、移動プレート24a及び移動プレート24bは、互いが接触しない範囲において、一対のガイドレール22に沿ってスライド可能な態様でガイドレール22の前面(表面)側に連結されている。
また、一対のガイドレール22の間には、Y軸方向に沿って延在するねじ軸26a及びねじ軸26bが配置されている。このねじ軸26aの立設部18b側の端部には、ねじ軸26aを回転させるためのモータ28aが連結されている。同様に、このねじ軸26bの立設部18a側の端部には、ねじ軸26bを回転させるためのモータ(不図示)が連結されている。
そして、ねじ軸26aの螺旋状の溝が形成された表面には、回転するねじ軸26aの表面を転がるボールを収容するナット部(不図示)が設けられ、ボールねじが構成されている。すなわち、ねじ軸26aが回転すると、ボールがナット部材を循環して、ナット部がY軸方向に沿って移動する。また、このナット部は、移動プレート24aの後面(裏面)側に固定されている。そのため、モータ28aでねじ軸26aを回転させれば、ナット部とともに移動プレート24aがY軸方向に沿って移動する。
同様に、ねじ軸26bの螺旋状の溝が形成された表面には、回転するねじ軸26bの表面を転がるボールを収容するナット部(不図示)が設けられ、ボールねじが構成されている。すなわち、ねじ軸26bが回転すると、ボールがナット部材を循環して、ナット部がY軸方向に沿って移動する。また、このナット部は、移動プレート24bの後面(裏面)側に固定されている。そのため、ねじ軸26bの立設部18a側の端部に連結されたモータでねじ軸26bを回転させれば、ナット部とともに移動プレート24bがY軸方向に沿って移動する。
なお、第1Y軸移動機構20aには、移動プレート24aをY軸方向に沿って移動させるためのボールねじ(ねじ軸26a等)及びモータ28aが含まれる。また、第2Y軸移動機構20bには、移動プレート24bをY軸方向に沿って移動させるためのボールねじ(ねじ軸26b等)及びねじ軸26bの立設部18a側の端部に連結されたモータが含まれる。
移動プレート24a及び移動プレート24bのそれぞれの前面(表面)には、Z軸移動機構30が設けられている。Z軸移動機構30は、移動プレート24a又は移動プレート24bの前面(表面)に固定され、かつ、Z軸方向に沿って延在する一対のガイドレール32を有する。一対のガイドレール32の前面(表面)側には、一対のガイドレール32に沿ってスライド可能な態様で移動プレート34が連結されている。
また、一対のガイドレール32の間には、Z軸方向に沿って延在するねじ軸36が配置されている。このねじ軸36の上端部には、ねじ軸36を回転させるためのモータ38が連結されている。そして、ねじ軸36の螺旋状の溝が形成された表面には、回転するねじ軸36の表面を転がるボールを収容するナット部(不図示)が設けられ、ボールねじが構成されている。
すなわち、ねじ軸36が回転すると、ボールがナット部内を循環して、ナット部がZ軸方向に沿って移動する。また、このナット部は、移動プレート34の後面(裏面)側に固定されている。そのため、モータ38でねじ軸36を回転させれば、ナット部とともに移動プレート34がZ軸方向に沿って移動する。
移動プレート34の下部には、被加工物11を切削する切削ユニット(加工ユニット)40が設けられている。切削ユニット40は、Y軸方向に沿って延在する筒状のスピンドルハウジングを有する。このスピンドルハウジングには、Y軸方向に延在するスピンドルが収容されている。このスピンドルは、回転可能な状態でスピンドルハウジングによって支持される。
また、このスピンドルの先端部は、スピンドルハウジングの外に露出し、この先端部には、環状の切刃を有する切削ブレード42が装着されている。さらに、スピンドルハウジングには、スピンドルの基端部に連結されるモータ等の回転駆動源(不図示)が収容されている。そのため、この回転駆動源でスピンドルを回転させれば、Y軸方向に沿った直線を回転軸として切削ブレード42が回転する。
なお、切削ブレード42は、例えば、ハブタイプの切削ブレードである。ハブタイプの切削ブレードは、金属等でなる環状の基台と、基台の外周縁に沿って形成された環状の切刃とによって構成される。この切削ブレードの切刃は、例えば、ダイヤモンド又は立方晶窒化ホウ素(cBN:cubic Boron Nitride)等でなる砥粒がニッケル等の結合材によって固定された電鋳砥石によって構成される。
あるいは、切削ブレード42は、ワッシャータイプの切削ブレードであってもよい。ワッシャータイプの切削ブレードは、金属、セラミックス又は樹脂等でなる結合材によって砥粒が固定された環状の切刃によって構成される。
さらに、切削ブレード42の周囲には切削液供給ユニットが設けられている。この切削液供給ユニットは、切削ブレード42によって被加工物11を切削する際に生じる切削屑を洗い流し、また、その際の切削ブレード42の加熱を抑制するための液体(例えば、水)を加工点(切削ブレード42と被加工物11との接触界面)に供給する。
また、切削ユニット40の前方には、撮像ユニット44が設けられている。撮像ユニット44は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の光源と、対物レンズと、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子とを有する。
また、支持構造18の後方には、開口4bを跨ぐ様に配置された第1洗浄ユニット46が設けられている。この第1洗浄ユニット46は、開口4bを挟むように基台4上に設けられた一対の平板状の立設部46aと、開口4bの上方の空間を渡るように一対の立設部46a上に設けられた平板状の渡設部46bとを有する。
この渡設部46bの下面側には、Y軸方向に沿って延在するノズル(不図示)が設けられている。そして、第1洗浄ユニット46は、このノズルから開口4bに向かってカーテン状に水を供給する。すなわち、第1洗浄ユニット46が動作すると、支持構造18の後方かつ開口4bの上方の空間にウォーターカーテンが形成される。
また、切削装置2においては、チャックテーブル14に保持された被加工物11がウォーターカーテンを通るように、第1洗浄ユニット46と開口4b内に配置されたX軸移動機構とを同時に動作させることができる。すなわち、切削装置2は、ウォーターカーテンに被加工物11を通すことによって、被加工物11の表面11aを洗浄する機能を有する。
また、基台4の開口4bの、開口4aとは反対側の側方には、第2洗浄ユニット48が設けられている。第2洗浄ユニット48は、円筒状の洗浄空間内でダイシングテープ13を介して被加工物11を保持するスピンナテーブル50を備える。スピンナテーブル50の上面は、水平面(XY平面)に概ね平行な面である。
また、スピンナテーブル50の下部は、スピンナテーブル50の内部に形成された流路(不図示)及びバルブ(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。そして、この吸引源が動作した状態でバルブを開くと、スピンナテーブル50の上面近傍の空間に負圧が生じる。そのため、スピンナテーブル50の上面は、被加工物11を保持する保持面として機能する。
さらに、スピンナテーブル50の周囲には、フレーム15を固定するためのクランプが設けられており、被加工物11がスピンナテーブル50で吸引保持される際には、このクランプでフレーム15も固定される。また、スピンナテーブル50は、その保持面の中心を通り、かつ、Z軸方向に平行な直線を回転軸として、スピンナテーブル50を回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)と連結している。
スピンナテーブル50の上方には、スピンナテーブル50によって保持された被加工物11に向かって洗浄用の流体(例えば、水とエアーとが混合された混合流体)を供給するノズル52が配置されている。切削装置2においては、スピンナテーブル50によって被加工物11を保持した状態で、スピンナテーブル50を回転させながらノズル52から流体を供給することにより、被加工物11を洗浄することができる。
基台4の上側には、基台4上に配置された各構成要素を覆うカバー54が設けられている。なお、図1においては、カバー54の輪郭のみが二点鎖線で示されている。また、このカバー54の側面には、ユーザーインターフェースとして機能するタッチパネル56が設けられている。
このタッチパネル56は、例えば、切削装置2における被加工物11の加工に関する情報を表示するディスプレイ(表示ユニット)と、切削装置2における被加工物11の加工に関する情報を切削装置2に入力するタッチセンサ(入力ユニット)とによって構成される。このタッチセンサは、例えば、静電容量方式のタッチセンサ又は抵抗膜方式のタッチセンサ等である。また、このディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。
そして、オペレータは、タッチパネル56の表面に触れることによって切削装置2を操作できる。なお、タッチパネル56は、互いに独立した出力ユニット及び入力ユニットに置換されていてもよい。例えば、タッチパネル56は、キーボード、マウス、タッチパッド及びマイクロフォン等の少なくとも一つを含む入力ユニットと、ディスプレイ、プリンタ及びスピーカ等の少なくとも一つを含む出力ユニットとに置換されてもよい。
カバー54の上面には、警告灯(パイロットランプ)58が設けられている。警告灯58は、例えば、被加工物11の加工中にエラー(異常)が発生した際に点灯又は点滅してオペレータにエラーの発生を報知する。なお、切削装置2においては、警告灯58に換えて又は加えて、被加工物11の加工中にエラーが発生した際に音を発するスピーカが設けられてもよい。
上述した切削装置2の各構成要素の動作は、切削装置2に内蔵された制御ユニットによって制御される。この制御ユニットは、例えば、中央処理装置(CPU)と、主記憶装置及び補助記憶装置を含む記憶装置と、通信インターフェースとを含む。そして、この制御ユニットとタッチパネル56とによって、コンピュータが構成される。
図2は、切削装置2に含まれるコンピュータの構成を模式的に示すブロック図である。図2に示されるコンピュータ60は、バス62を介して、互いに電気信号の授受が可能なように接続されたタッチパネル56、CPU64、記憶装置66及び通信インターフェース68を含む。
さらに、記憶装置66は、書き換え速度に優れる主記憶装置66aと、記憶容量が大きい補助記憶装置66bとを含む。そして、主記憶装置66aは、例えば、CPU64によって頻繁に書き換えられるデータを記憶する。また、補助記憶装置66bは、例えば、CPU64に特定の処理を実行させるためのプログラム及びCPU64の演算に利用されるデータ等を記憶する。
CPU64は、記憶装置66の補助記憶装置66bに記憶された各種のプログラムを読みだして実行する。CPU64は、例えば、切削装置2の特定の動作状況(例えば、被加工物11の加工中におけるエラー発生)と、この特定の動作状況において利用することが推奨される切削装置2の機能(例えば、第1洗浄ユニット46を利用した被加工物11の表面11aの洗浄)とを関連付けて補助記憶装置66bに記憶させるとともに、切削装置2が特定の動作状況になった際に、補助記憶装置66bにおいて特定の動作状況と関連付けて記憶された特定の機能の利用を促す案内をタッチパネル56に表示させるプログラムを補助記憶装置66bから読み出して実行する。
なお、記憶装置66の主記憶装置66aは、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリによって構成される。また、記憶装置66の補助記憶装置66bは、SSD(Solid State Drive)(NAND型フラッシュメモリ)又はHDD(Hard Disk Drive)(磁気記憶装置)等の不揮発性メモリによって構成される。
また、通信インターフェース68は、通信用回路(アナログ-デジタル変換回路(ADC)及びデジタル-アナログ変換回路(DAC)等)及び入出力(I/O)ポート等の少なくとも一つによって構成される。この通信インターフェース68は、例えば、携帯可能なUSB(Universal Serial Bus)フラッシュドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されたプログラムを記憶装置66の補助記憶装置66bに記憶させる際に利用される。
なお、この非一時的な記録媒体には、例えば、上記のプログラム(切削装置2の特定の動作状況と、この特定の動作状況において利用することが推奨される切削装置2の機能とを関連付けて補助記憶装置66bに記憶させるとともに、切削装置2が特定の動作状況になった際に、補助記憶装置66bにおいて特定の動作状況と関連付けて記憶された特定の機能の利用を促す案内をタッチパネル56に表示させるプログラム)が記録される。
図3は、記憶装置66の補助記憶装置66bから読み出されるプログラムに従ってCPU64が実行する加工装置(切削装置2)の動作方法の一例を模式的に示すフローチャートである。この方法においては、まず、被加工物11の加工中のエラー発生と被加工物11の表面11aの洗浄とを関連付けてCPU64が補助記憶装置66bに記憶させる(記憶ステップ:S1)。なお、この洗浄は、第1洗浄ユニット46を用いて行われるものであり、被加工物11の加工中にエラーが発生した際に利用が推奨される切削装置2の機能である。
そして、被加工物11の加工中にエラーが発生すれば(ステップS2:YES)、CPU64が警告灯58を点灯又は点滅させる(報知ステップ:S3)。これにより、切削装置2においてエラーが発生したことをオペレータに報知することができる。なお、切削装置2にスピーカが設けられている場合には、警告音がスピーカから発せられるようにCPU64がスピーカを制御してもよい。
また、切削装置2が無線又は有線で別の加工装置に含まれるコンピュータと通信可能に接続されている場合には、CPU64が別の加工装置に設けられた警告灯及び/又はスピーカを動作させてもよい。同様に、切削装置2が無線又は有線でパーソナルコンピュータと通信可能に接続されている場合には、CPU64がパーソナルコンピュータに設けられた出力ユニットを動作させてもよい。例えば、CPU64は、切削装置2においてエラーが発生したことを示すメッセージをパーソナルコンピュータのディスプレイに表示させてもよい。
次いで、CPU64は、被加工物11の表面11aの洗浄の実施を促す案内をタッチパネル56に表示させる(表示ステップ:S4)。図4は、このような案内が表示されたタッチパネル56の画面の一例を模式的に示す図である。図4に示されるような案内をタッチパネル56に表示することによって、表面11aの乾燥に起因する被加工物11の汚染を防止することが可能な切削装置2の機能をオペレータに報知することができる。
そして、洗浄の実施を指示するようにオペレータがタッチパネル56を操作すれば(すなわち、「今すぐ実施」という文字を囲む長方形状のアイコン56aにオペレータが接触すれば)(ステップS5:YES)、被加工物11の表面11aが洗浄される(洗浄ステップ:S6)。具体的には、支持構造18の後方かつ開口4bの上方の空間にウォーターカーテンが形成されるようにCPU64が第1洗浄ユニット46を動作させながら、チャックテーブル14に保持された被加工物11がウォーターカーテンを通るようにCPU64が開口4b内に配置されたX軸移動機構を動作させる。
上述した切削装置2においては、被加工物11の加工中にエラーが発生した際に利用することが推奨される機能(第1洗浄ユニット46を利用した被加工物11の表面11aの洗浄)の利用を促す案内がタッチパネル56に表示される。これにより、切削装置2の操作経験が浅いオペレータが切削装置2を利用する場合においても当該機能を適切に活用することが容易になる。
なお、上述した内容は本発明の一態様であって、本発明は上述した内容に限定されない。例えば、本発明の加工装置は、切削装置に限定されず、レーザー加工装置、研削装置又は研磨装置等であってもよい。
また、本発明においては、被加工物11の加工中のエラー発生以外の切削装置2の特定の動作状況において切削装置2の特定の機能の利用を促す案内がタッチパネル56に表示されてもよい。図5は、このような加工装置(切削装置2)の動作方法の一例を模式的に示すフローチャートである。
この方法においては、まず、被加工物11の加工時の許容待機時間と被加工物11の表面11aの洗浄とを関連付けてCPU64が補助記憶装置66bに記憶させる(記憶ステップ:S7)。なお、この許容待機時間は、例えば、被加工物11の加工中にエラーが発生して被加工物11の加工が中止されている状態において、表面11aの乾燥に起因する被加工物11の汚染が生じないと見込まれる時間である。
そして、被加工物11が加工されることなく許容待機時間を経過すれば(ステップS8:YES)、上述した表示ステップ(S4)が実施される。さらに、オペレータによって洗浄の実施が指示されれば(ステップS5:YES)、上述した洗浄ステップ(S6)が実施される。
また、本発明においては、切削装置2の特定の動作状況が発生した際に、第1洗浄ユニット46を利用した被加工物11の表面11aの洗浄以外の切削装置2の特定の機能の利用を促す案内がタッチパネル56に表示されてもよい。図6は、このような加工装置(切削装置2)の動作方法の一例を模式的に示すフローチャートである。
この方法においては、まず、切削装置2の起動時の許容待機時間と切削ユニット40のアイドリングとを関連付けてCPU64が補助記憶装置66bに記憶させる(記憶ステップS11)。なお、切削ユニット40のアイドリングは、切削ブレード42によって被加工物11を加工する際に加工不良が生じさせないために行われる暖機運転である。
具体的には、このアイドリングにおいては、先端部に切削ブレード42が装着されているスピンドルを回転させ、また、切削ブレード42の周囲に設けられている切削液供給ユニットから切削水を供給させる。このアイドリングは、一般的に、切削装置2を起動させた時に所定の時間をかけて行われるが、切削装置2を起動してから長期間が経過した場合には再び切削ユニット40のアイドリングが必要になることがある。
そして、切削装置2の起動時の許容待機時間は、切削装置2が起動してから再びアイドリングを実施しなくても被加工物11を加工する際に加工不良が生じないと見込まれる時間である。そして、被加工物11が加工されることなく許容待機時間を経過すれば(ステップS12:YES)、切削ユニット40のアイドリングの実施を促す案内をCPU64がタッチパネル56に表示させる(表示ステップ:S13)。
さらに、アイドリングの実施を指示するようにオペレータがタッチパネル56を操作すれば(ステップS14:YES)、切削ユニット40のアイドリングが実施される(アイドリングステップ:S15)。具体的には、先端部に切削ブレード42が装着されているスピンドルが回転するようにCPU64がスピンドルの基端部に連結される回転駆動源を動作させながら、切削ブレード42の周囲に設けられている切削液供給ユニットから切削水が供給されるようにCPU64が切削液供給ユニットを動作させる。
その他、上述した実施形態にかかる構造及び方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 :切削装置(加工装置)
4 :基台(4a,4b:開口)
6 :カセット支持台
8 :カセット
10 :テーブルカバー
11 :被加工物(11a:表面)
12 :防塵防滴カバー
13 :ダイシングテープ(粘着テープ)
14 :チャックテーブル
15 :フレーム
16 :クランプ
17 :フレームユニット
18 :支持構造(40a,40b:立設部、40c:渡設部)
20a:第1Y軸移動機構
20b:第2Y軸移動機構
22 :ガイドレール
24a,24b:移動プレート
26a,26b:ねじ軸
28a:モータ
30 :Z軸移動機構
32 :ガイドレール
34 :移動プレート
36 :ねじ軸
38 :モータ
40 :切削ユニット(加工ユニット)
42 :切削ブレード
44 :撮像ユニット
46 :第1洗浄ユニット(46a:立設部、46b:渡設部)
48 :第2洗浄ユニット
50 :スピンナテーブル
52 :ノズル
54 :カバー
56 :タッチパネル(56a:アイコン)
58 :警告灯(パイロットランプ)
60 :コンピュータ
62 :バス
64 :CPU(中央処理装置)
66 :記憶装置(66a:主記憶装置、66b:補助記憶装置)
68 :通信インターフェース

Claims (4)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置であって、
    該制御ユニットは、
    該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて記憶する記憶装置と、
    該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該表示ユニットに表示させる中央処理装置と、
    を備えることを特徴とする加工装置。
  2. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置の動作方法であって、
    該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて該制御ユニットの記憶装置が記憶する記憶ステップと、
    該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該制御ユニットの中央処理装置が該表示ユニットに表示させる表示ステップと、
    を備えることを特徴とする加工装置の動作方法。
  3. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置の動作方法を、該表示ユニット、該制御ユニット及び該入力ユニットによって構成されるコンピュータに実行させるプログラムであって、
    該加工装置の動作方法は、
    該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて該制御ユニットの記憶装置が記憶する記憶ステップと、
    該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該制御ユニットの中央処理装置が該表示ユニットに表示させる表示ステップと、
    を備えることを特徴とするプログラム。
  4. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物を加工する加工ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を表示する表示ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットと、該被加工物の加工に関する情報を該制御ユニットに入力する入力ユニットと、を備える加工装置の動作方法を、該表示ユニット、該制御ユニット及び該入力ユニットによって構成されるコンピュータに実行させるプログラムを記録した非一時的な記録媒体であって、
    該加工装置の動作方法は、
    該加工装置の特定の動作状況と該特定の動作状況において利用することが推奨される該加工装置の特定の機能とを関連付けて該制御ユニットの記憶装置が記憶する記憶ステップと、
    該加工装置が該特定の動作状況になった際に、該記憶装置において該特定の動作状況と関連付けて記憶されている該特定の機能の利用を促す案内を該制御ユニットの中央処理装置が該表示ユニットに表示させる表示ステップと、
    を備えることを特徴とする非一時的な記録媒体。
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