JP2023058835A - 超電導コイル装置 - Google Patents

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Sadanori Iwai
圭 小柳
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Abstract

【課題】複数の超電導コイルを電気的に接続する電気接続部材から超電導コイルへの入熱を抑制して、超電導コイルの熱的な不安定化を防止することができる。【解決手段】複数配置された超電導コイル11と、複数の超電導コイル11を電気的に接続する導電性の電気接続部材12と、電気接続部材12に、絶縁部材13を介して熱的に接続された伝熱部材14と、伝熱部材14に熱的に接続された冷却装置15と、を有して構成されたものである。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、複数の超電導コイルを電気的に接続して構成された超電導コイル装置に関する。
核磁気共鳴装置(NMR)、磁気共鳴画像診断装置(MRI)、モータや発電機などの回転機器、加速器用の偏向電磁石などにおいては、超電導体を用いた超電導コイルが適用されている。特に、高強度の磁場の発生や、均一度の高い磁場分布発生のために、複数の超電導コイルを組み合わせて配置して超電導コイル装置を構成する場合がある。
特開2015-12182号公報 特開2020-136637号公報 特開2020-31119号公報 特開2000-114029号公報
このような超電導コイル装置においては、高温超電導コイル等の超電導コイル同士を電気的に接続する必要がある。ところが、超電導コイルに接続部材をはんだ等により電気的に接続した場合、これらの超電導コイルと接続部材との接触抵抗が、超電導コイルの抵抗に比べ大きくなってしまう。また、接続部材が常電導体である場合には、超電導コイル間の距離が大きいほど、即ち接続部材の長さが長くなるほど、接続部材の抵抗が大きくなり、通電時に接続部材に比較的大きなジュール発熱が生じる。この接続部材でのジュール発熱が大きな場合には、超電導コイル内に熱が侵入し、接続部材との接続部付近で超電導コイルが局所的に高温になる恐れがある。このような局所的な高温は、超電導コイルの熱的不安定性の要因になって、超電導体がクエンチし、超電導コイルが熱暴走して焼損する恐れがある。
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、複数の超電導コイルを電気的に接続する電気接続部材から超電導コイルへの入熱を抑制して、超電導コイルの熱的な不安定化を防止できる超電導コイル装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態における超電導コイル装置は、複数配置された超電導コイルと、複数の前記超電導コイルを電気的に接続する導電性の電気接続部材と、前記電気接続部材に絶縁部材を介して熱的に接続された伝熱部材と、前記伝熱部材に熱的に接続された冷却装置と、を有して構成されたことを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、複数の超電導コイルを電気的に接続する電気接続部材から超電導コイルへの入熱を抑制して、超電導コイルの熱的な不安定化を防止することができる。
第1実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図。 第2実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図。 第3実施形態に係る超電導コイル装置の電気接続部材等を示す概略図。 図3のIV-IV線に沿う断面図。 図3のV矢視図。 第4実施形態に係る超電導コイル装置の伝熱部材等を示す概略図。 図6のVII矢視図。 図6のVIII矢視図。 第5実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図。 第6実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図。 図10の絶縁部材の微細組織を模式的に示す拡大図。 第7実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図。 図12の変形形態を示す超電導コイル装置の全体構成を示す概略図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1)
図1は、第1実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図である。この図1に示す超電導コイル装置10は、複数の超電導コイル11が電気的に接続されたものであり、超電導コイル11のほかに電気接続部材12、絶縁部材13、伝熱部材14及び冷却装置15を有して構成される。
超電導コイル11は、例えば高温超電導線材(不図示)が軸心C回りに巻き回されて形成された高温超電導コイルである。この超電導コイル11は、複数個が軸心C方向に接触せず離間して配置されている。図1では、超電導コイル11が2個配置された例を示すが、3個以上が配置されていてもよい。また、これらの超電導コイル11は、同一面内または異なった面内に、円形状もしくは直線形状に配置されてもよい。
電気接続部材12は、導電性材料にて構成され、複数の超電導コイル11のうち2個どうしを電気的に接続して、複数の超電導コイル11を直列接続する。この電気接続部材12は、複数の超電導コイル11を外周側から接続する例を図示したが、内周側から接続してもよい。また、電気接続部材12は、複数の超電導コイル11を表面側あるいは裏面側から接続してもよい。
伝熱部材14は、一端が、絶縁部材13を介して電気接続部材12に熱的に接続されると共に、他端が、冷凍機等の冷却装置15に熱的に接続される。超電導コイル11が2個の場合、伝熱部材14は、1個の電気接続部材12に絶縁部材13を介して接続される。超電導コイル11が3個以上の場合で、超電導コイル11の2個どうしがそれぞれ1個の電気接続部材12により接続される場合には、1本の伝熱部材14が、複数個の電気接続部材12に絶縁部材13を介して接続されてもよいし、複数本の伝熱部材14のそれぞれが、複数個の電気接続部材12のそれぞれに個別に絶縁部材13を介して接続されてもよい。なお、3個以上の超電導コイル11の2個どうしがそれぞれ1個の電気接続部材12により接続される場合、伝熱部材14は、このうちの1個の電気接続部材12に絶縁部材13を介して接続されてもよい。
ここで、絶縁部材13は、ポリイミドなどの絶縁フィルムやAlN(窒化アルミニウム)などの良熱伝導絶縁セラミクスのバルク体であり、この絶縁部材13が、電気接続部材12の曲面部16に面接触した状態で、電気接続部材12と伝熱部材14との境界に挿入される。また、絶縁部材13は、ポリイミドなどの絶縁テープでもよく、この絶縁テープが、電気接続部材12の表面(曲面部16)の一部もしくは全面に貼り付けられ、または伝熱部材14の裏面の一部もしくは全面に貼り付けられてもよい。
更に、絶縁部材13は、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂またはシリコーングリースなどの熱伝導性絶縁グリースでもよく、これらが電気接続部材12と伝熱部材14との境界面、または電気接続部材12の表面及び伝熱部材14の裏面のそれぞれの全面に塗布されてもよい。また、絶縁部材13としての上述の熱硬化性樹脂により、電気接続部材12及び伝熱部材14が含浸されてモールドされてもよい。
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)を奏する。
(1)複数の超電導コイル11を電気的に接続する電気接続部材12は、絶縁部材13及び伝熱部材14を介して冷却装置15により伝導冷却される。このため、電気接続部材12は、超電導コイル11を介して冷却装置により冷却される従来の場合に比べて、冷却装置までの伝熱距離を短縮できる。従って、冷却装置15から電気接続部材12までの熱抵抗を低減できるので、電気接続部材12を効率良く伝導冷却できる。その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化を防止することができる。
[B]第2実施形態(図2)
図2は、第2実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図である。この第2実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態の超電導コイル装置20が第1実施形態と異なる点は、電気接続部材12に平面部21が形成され、この平面部21に、伝熱部材14に熱的に接続された絶縁部材13が面接触されて構成された点である。
つまり、図2では、電気接続部材12の表面に平面部21が形成され、この平面部21に、絶縁部材13の裏面に設けられた平面部22が面接触され、この絶縁部材13の表面に設けられた平面部23に、伝熱部材14の裏面に形成された平面部24が面接触されている。これにより、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14の接触面積が増大される。
上述の電気接続部材12の平面部21、絶縁部材13の平面部22及び23、伝熱部材14の平面部24は、例えば段差を有す平面形状であってもよく、また、複数の平面部に分割されていてもよく、更に傾斜して設けられてもよい。
以上のように構成されたことから、本第2実施形態によれば、次の効果(2)を奏する。
(2)電気接続部材12は、その平面部21、絶縁部材13の平面部22及び23、並びに伝熱部材14の平面部24を用いて伝熱部材14により伝導冷却される。このようにして、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14の接触面積が増大するので、伝熱部材14から電気接続部材12までの熱抵抗が低減され、これにより電気接続部材12を効率良く伝導冷却することができる。その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化を防止することができる。
[C]第3実施形態(図3~図5)
図3は、第3実施形態に係る超電導コイル装置の電気接続部材等を示す概略図である。この第3実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態の超電導コイル装置30が第1実施形態と異なる点は、電気接続部材12の一部に切欠部31が形成され、この切欠部31に、絶縁部材13を介して伝熱部材14の一部が嵌合して構成された点である。
つまり、電気接続部材12の上部に切欠部31が形成され、この切欠部31は、絶縁部材13を幅方向全長に亘り嵌合する溝形状に形成されている。また、絶縁部材13の上部には、伝熱部材14を幅方向全長に亘り嵌合する溝形状の切欠部32が形成されている。伝熱部材14は、絶縁部材13の切欠部32に嵌合され、この絶縁部材13が電気接続部材12の切欠部31に嵌合されることで、絶縁部材13を介して電気接続部材12の切欠部31に嵌合される。
以上のように構成されたことから、本第3実施形態によれば、次の効果(3)及び(4)を奏する。
(3)電気接続部材12の切欠部31に絶縁部材13を介して伝熱部材14の一部が嵌合することで、電気接続部材12と絶縁部材13と伝熱部材14とにおいて接触面の数が増加するので、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14の接触面積を増大することができる。このため、伝熱部材14から電気接続部材12までの熱抵抗が低減されて、電気接続部材12を効率良く伝導冷却できる。その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化を防止することができる。
(4)電気接続部材12の切欠部31に絶縁部材13を介して伝熱部材14の一部が嵌合されたので、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14を構造体として一体化することができる。従って、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14の機械的な強度を向上させることができる。
[D]第4実施形態(図6~図8)
図6は、第4実施形態に係る超電導コイル装置の伝熱部材等を示す概略図である。この第4実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第4実施形態の超電導コイル装置40が第1実施形態と異なる点は、伝熱部材14の一部に凹部41が形成され、この凹部41に絶縁部材13を介して電気接続部材12が嵌合して構成された点である。
つまり、伝熱部材14の下部に凹部41が形成され、この凹部41は、絶縁部材13を全側周に亘り嵌合する溝形状に形成されている。また、絶縁部材13の下部には、電気接続部材12の上部を全側周に亘り嵌合する溝形状の凹部42が形成されている。電気接続部材12は、絶縁部材13の凹部42に上部全側周が嵌合され、この絶縁部材13が伝熱部材14の凹部41に全側周が嵌合されることで、絶縁部材13を介して伝熱部材14の凹部41に嵌合される。このとき、電気接続部材12の上部全側周が伝熱部材14に取り囲まれる。
以上のように構成されたことから、本第4実施形態によれば、次の効果(5)及び(6)を奏する。
(5)伝熱部材14の凹部41に絶縁部材13を介して電気接続部材12が嵌合することで、電気接続部材12と絶縁部材13と伝熱部材14とにおいて接触面の数が増加するので、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14の接触面積を増大させることができる。このため、伝熱部材14から電気接続部材12までの熱抵抗を低減させることができるので、電気接続部材12を効率良く伝導冷却することができる。更に、電気接続部材12の上部全側周が、絶縁部材13を介して伝熱部材14に取り囲まれることで、電気接続部材12は、伝熱部材14に取り囲まれた部分から放射によっても冷却される。これらのことから、電気接続部材12をより一層効率良く冷却することができ、その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化を防止することができる。
(6)伝熱部材14の凹部41に絶縁部材13を介して電気接続部材12の上部が嵌合されたので、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14を構造体として一体化させることができる。従って、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14の機械的な強度を向上させることができる。
[E]第5実施形態(図9)
図9は、第5実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図である。この第5実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第5実施形態の超電導コイル装置50が第1実施形態と異なる点は、電気接続部材12と絶縁部材13との境界と、絶縁部材13と伝熱部材14との境界の少なくとも一方の境界、例えば両境界に、これらの境界の境界面に対し密着性に優れた境界部材51及び52が配置された点である。
つまり、境界部材51は、電気接続部材12と絶縁部材13との境界に配置され、電気接続部材12の境界面53と絶縁部材13の境界面54に密着する。また、境界部材52は、絶縁部材13と伝熱部材14との境界に配置され、絶縁部材13の境界面55と伝熱部材14の境界面56に密着する。
これらの境界部材51及び52は、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂もしくはフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、またはシリコーングリースのような熱伝導性グリースであり、境界面53、54、55及び56に塗布される。また、境界部材51及び52は、Au、Ag、Cu、In等の良熱伝導性金属であってもよく、これらが境界面53と54間に、境界面55と56間にそれぞれ挿入されてもよい。なお、本第5実施形態の境界部材51及び52は第1から第4実施形態の絶縁部材13の境界面に設置することも可能である。
以上のように構成されたことから、本第5実施形態によれば、次の効果(7)を奏する。
(7)電気接続部材12の境界面53と絶縁部材13の境界面54との間に境界部材51が、絶縁部材13の境界面55と伝熱部材14の境界面56との間に境界部材52がそれぞれ配置されている。このため、境界部材51と電気接続部材12の境界面53及び絶縁部材13の境界面54との密着性が向上し、また、境界部材52と絶縁部材13の境界面55及び伝熱部材14の境界面56との密着性が向上する。これにより、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14は、境界部材51及び52を用いて実接触面積を増大させることができるので、熱抵抗を低減できる。従って、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14からなる系の総括伝熱係数が向上して、電気接続部材12を効率良く伝導冷却することができる。その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化を防止することができる。
[F]第6実施形態(図10、図11)
図10は、第6実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図である。この第6実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第6実施形態の超電導コイル装置60が第1実施形態と異なる点は、絶縁部材61が、炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物などの要素を含むセラミクスに属する群と、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等の要素を含む熱硬化性樹脂に属す群のそれぞれの群から1以上の上記要素を選択して組み合わせた複合絶縁物にて構成された点である。
例えば、絶縁部材61は、図11に示すように、球形状のセラミクス粉末62aとロッド形状のセラミクス粉末62bとが熱硬化性樹脂63に分散し混合されて構成されている。絶縁部材61を構成するセラミクスは、セラミクス粉末62aや62bに限らず、フレーク形状等の粉末であってもよく、その平均粒径も限定されない。また、絶縁部材61を構成するセラミクスは、高熱伝導率を有するSiC、SiO、Si、Al、AlNが好ましい。
以上のように構成されたことから、本第6実施形態によれば、次の効果(8)を奏する。
(8)絶縁部材61がセラミクスに属す群と熱硬化性樹脂に属する群のそれぞれの群から1以上の要素を選択して組み合わせた複合絶縁物にて構成されている。このように絶縁部材61は、熱硬化性樹脂を含むので、第5実施形態の境界部材51及び52の場合と同様に、絶縁部材61と電気接続部材12との境界面、絶縁部材61と伝熱部材14との境界面に対しそれぞれ密着性が向上して、実接触面積を増大させることができる。更に、絶縁部材61の熱硬化性樹脂の固化前に薄く塗り広げることが可能であるため、絶縁部材61の厚さを薄くすることができる。
上述のように電気接続部材12、絶縁部材61及び伝熱部材14の実接触面積を増大でき、また、絶縁部材61を薄くすることができるので、伝熱部材14から電気接続部材12までの熱抵抗を低減でき、電気接続部材12を効率良く伝導冷却することができる。その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化を防止することができる。
[G]第7実施形態(図12、図13)
図12は、第7実施形態に係る超電導コイル装置の全体構成を示す概略図である。この第7実施形態において第1及び第5実施形態と同様な部分については、第1及び第5実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第7実施形態の超電導コイル装置70が第1実施形態と異なる点は、図12に示すように、絶縁部材13が電気接続部材12と伝熱部材14との間に配置され、電気接続部材12と伝熱部材14における絶縁部材13との反対側のそれぞれの面に接触して圧縮部材71が配置され、これらの圧縮部材71が、ボルト72a及びナット72bから成る締結部材72により締結されて固定されることで、電気接続部材12及び伝熱部材14を介して絶縁部材13に圧縮応力を機械的に付与するよう構成された点である。
上記圧縮部材71は、例えばガラス繊維強化プラスチックなどの絶縁性材料にて構成される。また、締結部材72は、ボルト72a及びナット72bの例を示したが、クランプ等の締め具であってもよい。また、絶縁部材13は、熱硬化性樹脂にて構成される場合、または第6実施形態の絶縁部材61にて構成される場合には、固化前に圧縮部材71及び締結部材72により圧縮応力が付与されることで、厚さが薄く設けられる。
また、図13に示すように、電気接続部材12と絶縁部材13との境界に第5実施形態の境界部材51が、絶縁部材13と伝熱部材14との境界に第5実施形態の境界部材52がそれぞれ配置されてもよく、これらの境界部材51と52のいずれか一方が配置されてもよい。このように配置された境界部材51、52は、絶縁部材13と同様に、圧縮部材71及び締結部材72により圧縮応力が付与されることで、厚さが薄く設けられると共に、境界部材51と電気接続部材12及び絶縁部材13との密着性、並びに境界部材52と絶縁部材13及び伝熱部材14との密着性が向上する。
以上のように構成されたことから、本第7実施形態によれば、次の効果(9)及び(10)を奏する。
(9)電気接続部材12と伝熱部材14との間に配置された絶縁部材13は、電気接続部材12及び伝熱部材14における絶縁部材13と反対側の面に配置された圧縮部材71が、締結部材72により締結されて固定されることで圧縮応力が付与される。これにより、電気接続部材12と絶縁部材13との境界、及び絶縁部材13と伝熱部材14との境界のそれぞれの境界面の密着性が向上して、電気接続部材12、絶縁部材13及び伝熱部材14の実接触面積を増大させることができる。また、絶縁部材13は、熱硬化性樹脂にて構成される場合には、上記圧縮応力により薄く設けられる。
これらのことから、伝熱部材14から電気接続部材14までの熱抵抗を低減できるので、電気接続部材12を効率良く伝導冷却することができ、その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化を防止することができる。
(10)電気接続部材12と絶縁部材13との間に境界部材51が、絶縁部材13と伝熱部材14との間に境界部材52がそれぞれ配置される場合には、これらの境界部材51及び52に対しても、絶縁部材13と同様に、圧縮部材71及び締結部材72により圧縮応力が付与される。これにより、境界部材51と電気接続部材12及び絶縁部材13との密着性、並びに境界部材52と絶縁部材13及び伝熱部材14との密着性が向上する。このため、境界部材51及び52が薄く設けられることと相俟って、伝熱部材14から電気接続部材12までの熱抵抗をより一層低減できるので、電気接続部材12をより一層効率良く伝導冷却することができる。その結果、電気接続部材から超電導コイル11への集中的な入熱を抑制して、超電導コイル11の熱的な不安定化をより一層防止することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができ、また、それらの置き換えや変更、組み合わせは、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…超電導コイル装置、11…超電導コイル、12…電気接続部材、13…絶縁部材、14…伝熱部材、15…冷却装置、16…曲面部、20…超電導コイル装置、21、22、23、24…平面部、30…超電導コイル装置、31、32…切欠部、40…超電導コイル装置、41、42…凹部、50…超電導コイル装置、51、52…境界部材、53、54、55、56…境界面、60…超電導コイル装置、61…絶縁部材、70…超電導コイル装置、71…圧縮部材、72…締結部材

Claims (7)

  1. 複数配置された超電導コイルと、
    複数の前記超電導コイルを電気的に接続する導電性の電気接続部材と、
    前記電気接続部材に絶縁部材を介して熱的に接続された伝熱部材と、
    前記伝熱部材に熱的に接続された冷却装置と、を有して構成されたことを特徴とする超電導コイル装置。
  2. 前記電気接続部材に平面部または曲面部が設けられ、この平面部または曲面部に、伝熱部材に熱的に接続された絶縁部材が面接触して構成されたことを特徴とする請求項1に記載の超電導コイル装置。
  3. 前記電気接続部材に切欠部が設けられ、この切欠部に絶縁部材を介して伝熱部材が嵌合して構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の超電導コイル装置。
  4. 前記伝熱部材に凹部が設けられ、この凹部に絶縁部材を介して電気接続部材が嵌合して構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の超電導コイル装置。
  5. 前記電気接続部材と絶縁部材との境界と、前記絶縁部材と伝熱部材との境界の少なくとも一方に、前記境界の境界面に密着する境界部材が配置されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超電導コイル装置。
  6. 前記絶縁部材は、セラミクスに属する群と熱硬化性樹脂に属する群のそれぞれの群から1以上の要素を選択して組み合わせた複合絶縁物にて構成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の超電導コイル装置。
  7. 前記絶縁部材が電気接続部材と伝熱部材との間に配置され、
    前記電気接続部材と前記伝熱部材における前記絶縁部材と反対側のそれぞれの面に圧縮部材が配置され、
    前記圧縮部材は、締結部材により締結されて固定されることで、前記電気接続部材及び前記伝熱部材を介して前記絶縁部材に圧縮応力を付与するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の超電導コイル装置。
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