JP2023058116A - ナイトビジョンカメラ - Google Patents

ナイトビジョンカメラ Download PDF

Info

Publication number
JP2023058116A
JP2023058116A JP2021167900A JP2021167900A JP2023058116A JP 2023058116 A JP2023058116 A JP 2023058116A JP 2021167900 A JP2021167900 A JP 2021167900A JP 2021167900 A JP2021167900 A JP 2021167900A JP 2023058116 A JP2023058116 A JP 2023058116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
night vision
lens
viewing angle
horizontal
free
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021167900A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7244129B1 (ja
Inventor
尚志 渡辺
Hisashi Watanabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cross Edge Lab Co Ltd
Original Assignee
Cross Edge Lab Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cross Edge Lab Co Ltd filed Critical Cross Edge Lab Co Ltd
Priority to JP2021167900A priority Critical patent/JP7244129B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7244129B1 publication Critical patent/JP7244129B1/ja
Publication of JP2023058116A publication Critical patent/JP2023058116A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)

Abstract

【課題】少ない光学部品で水平方向に広く垂直方向に狭い視野を持つナイトビジョンカメラ。【解決手段】物体から放出される熱エネルギーを電気的な信号に変換し画像表示するナイトビジョンカメラであって、 水平方向に負のパワーを有する少なくとも1枚のアナモルフィックレンズと、少なくとも一面の軸外配置された自由曲面ミラーを持ち、水平方向中央部の視野角が120°以上であり、かつ垂直方向中央部の視野角が30°以下である撮像領域を持ち、かつ上記撮像領域全体が一括同時撮像されること特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、夜間の人検知に適した水平方向に広い視野を有するナイトビジョンカメラに関する。
安全な車社会実現のために、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転の開発が進められている。ADASシステムでは車両周辺の人や物体、道路形状といった周辺環境を認識する必要がある。外部の環境を認識するための「外界センサ」として、レーダーやカメラ、LIDAR、近赤外カメラ、ナイトビジョンなど様々な種類のカメラの開発が進められている。
このうちナイトビジョンは夜間暗視装置のことで、熱を感知して暗闇でも物体をとらえることのできる映像装置である。ナイトビジョンは照明装置なしに、体温から直接人を検知できるため信頼性の高い人検出が可能である。すでにナイトビジョンは自動車で実用化されており高級車を中心にいくつかの車種に搭載されている(特許文献1)。従来のナイトビジョンの課題は水平方向の視野角が20°~30°と狭く、車両近傍の歩行者の検知ができないことであった。
一方、通常のカメラを用いた方式では、少ないカメラで広範囲の映像情報を取得できるよう、広い視野角を有する撮像光学系(広角レンズ)を用いることが行われている。しかし、車載用のカメラでは全方位について広い視野角が求められるのではなく、水平方向には広い視野角が求められるが、垂直方向については広範囲の観察を行う必要がない。車載用のカメラにおいて、通常の魚眼レンズを用いて広角撮像光学系を構成した場合、垂直方向の視野角も必要以上に広くなり画素の利用効率の低下、高輝度物体の映り込み、歪曲による像の歪みが大きくなるなどの様々な問題が生じる。
そこで、通常のカメラでは水平方向と垂直方向とで視野角の異なるアナモルフィック光学系を採用して、広い視野角が必要な水平方向については広角を確保しながら、垂直方向については比較的像歪みの少ない画像を提供する撮像光学系を実現する試みが行われている。アナモルフィックレンズを用いて垂直方向と水平方向で視野角の異なるカメラを実現した例としては、特許文献2、3に開示されたものがある。特許文献2では160x96°、特許文献3では約200x85°の視野角を実現している。
ここで、アナモルフィックレンズとは回転非対称な形状を持ち、水平方向の焦点距離と垂直方向の焦点距離が異なるレンズのことである。シリンドリカルレンズ(円柱形の一部を切り取った形状のレンズ)は最も簡単なアナモルフィックレンズである。
アナモルフィックレンズを含む複数のレンズから構成される水平垂直視野角比の異なる像を撮像するための撮像レンズもアナモルフィックレンズと呼ばれることがある。本明細書では明確化のために、このような複数の光学部品で構成される撮像レンズはアナモルフィック光学系とよび、単体の光学部品であるアナモルフィックレンズと区別する。
特開昭60-231193 特開2006-11093 特許第4790399号公報
ここで、ナイトビジョンシステムに必要な機能について考察する。図2に交差点手前の車両の運転席から撮影したパノラマ画像を示した。画面中央に前方の先行する自動車21が撮影されており、自車両の近傍を走行する自転車22-1~3、歩行者23が撮影されている。図中に四角い枠で従来のナイトビジョンカメラの視野角24(24x18°)を示している。従来のナイトビジョンは視野角が狭く、車両近傍の歩行者、自転車を検出できないことがわかる。
次に、図3を用いてナイトビジョンシステムに必要な視野角について説明する。垂直方向の視野角は中央部に限定すれば20°程度で十分であることがわかる。端部の垂直方向の視野角は中央部の垂直視野角よりも大きく、30°程度あることが望ましい。端部における垂直方向の最適な視野角はナイトビジョンシステムの設置場所により異なり、車両ルーフ上に設置した場合は画面端で下側に視野が広がるような視野角が望ましく、車両フロントグリル部にナイトビジョンシステムが設置される場合には画面端で上側に視野が広がるような視野角であることが望ましい。水平視野端には車両側方の歩行者が大きく撮影されるため、視野端では垂直方向の視野角が広がっていることが望ましい。
一方、水平方向の視野角は、右左折時の歩行者や自転車の巻き込み事故を防ぐためには、交差点の手前で交差点を横断する歩行者や自転車を検知する必要があり、視野角は少なくとも±60°(望ましい視野角25)、は±75°(特に望ましい視野角26)以上であることが求められる。
図4は交差点を右左折する車両の軌跡を鳥観図で示している。左折時に交差点を横断する歩行者を検出し、歩行者の巻き込み事故を防ぐためには、少なくとも120°の水平視野角(25)、特に望ましくは歩道の手前の歩行者を検知するために150°以上の視野角(26)が必要であることがわかる。従来のナイトビジョンカメラの視野角(24)である24°では、右左折しようとしている交差点の歩行者を検知することが困難であることがわかる。
以上の考察から、ナイトビジョンシステムの望ましい視野角は垂直方向中央部で20°程度、水平方向には120~150°以上であることがわかる。また、垂直方向の視野角が中心から端に向かって拡大していることが望ましい。このような極端な横長の視野を持つカメラは、車載用ナイトビジョンシステムとしてだけでなく、通常の車載用カメラとしてもこれまで実現されていない。本発明は、真にナイトビジョンシステムに必要とされる性能を考察し、理想的なナイトビジョンシステムを実現するためになされたものである。
ナイトビジョンシステムで夜間の歩行者を検知する目的で、特許文献1に示すような物体から放射される熱エネルギーを画像表示するナイトビジョンシステムが搭載された自動車が発売されている。従来の、ナイトビジョンの課題は、水平視野角が20°~30°と狭く、自動車近傍の歩行者を検知できないことにあった。ナイトビジョンでは可視光や近赤外で用いられる魚眼レンズのような視野の広い光学系の設計と製造が困難なため視野角を広げることが困難であったためである。
一方、可視光や近赤外光を用いたナイトビジョンシステムは光学設計の自由度が高く様々な特徴を持つ光学系が設計されてきた。これは可視光、近赤外領域ではガラスやプラスチックなどの光学材料が使用でき、モールド加工などにより非球面レンズ製造も容易であるためである。
特許文献2、3に示すように、通常の車載カメラでは必要な水平方向に広い視野、垂直方向は狭い視野を実現するために、水平方向と垂直方向で倍率の異なるアナモルフィックな光学系も採用されている。特許文献2で、は非球面レンズ、アナモルフィックレンズを含む6枚のレンズを用いて水平視野角160°、垂直視野角96°(水平垂直視野角比 1.67)を実現している。特許文献3では、非球面レンズ、アナモルフィックレンズを含む10枚のレンズを用いて、水平視野角200°、垂直視野角86°(水平垂直視野角比 2.3)の光学系が実現されている。
上述のアナモルフィック光学系を有する車載カメラにおいても、水平と垂直の視野角の比は2.5程度であった。すでに述べたように道路上の歩行者の確実な検知には4以上の水平垂直視野角比が必要であるが、水平垂直視野角比を大きくしようとすると、特許文献3に記載されているように水平方向と垂直方向の焦点距離の差が大きくなりすぎ、像面湾曲や非点収差の補正が困難となるためである。これまで歩行者検知に真に必要な垂直方向視野30°以下、水平方向視野120°以上という大きな水平垂直視野角比を持つ車載カメラは実現されていない。
実際には魚眼レンズや上述のアナモルフィック光学系を用いた場合、車載カメラで不要となる上下の撮像領域は切り取って表示することが行われる。しかし、このような方式では、撮像素子の有効領域の一部しか使われないことになり、解像度の低下、コスト上昇という課題があった。
撮像画面の一部分を切り取って使用する方式はコストが安価で高解像度しやすい可視カメラや近赤外カメラでは使用可能であるが、画素当たりのコストが高いナイトビジョンでは採用できなかった。
ナイトビジョンシステムでは魚眼レンズや縦横の倍率の異なるアナモルフィック光学系自体が実現されていない。これは可視光や近赤外光の領域でレンズとして用いられるガラスやプラスチックが、ナイトビジョンシステムで用いられる遠赤外線を吸収するため、レンズ材料にゲルマニュウムやZnSe、カルコゲナイドなどの特殊で高価な材料を用いる必要があり、これらの材料は加工も困難であるため光学設計が制約されるためでる。
例えば、アナモルフィックな視野を持つ可視光カメラとして、特許文献2ではアナモルフィックレンズを含む6枚のレンズが使用されており、特許文献3ではアナモルフィックレンズを含む10枚のレンズが用いられている。このような多数のレンズを、加工が困難で高価な遠赤外レンズで実現することは精度とコストの両面から現実的ではなかった。
ここまで述べたように、物質から放射される熱エネルギーを画像化する車載用ナイトビジョンカメラではアナモルフィックな視野を持つ画像装置は実現されていない。通常の車載カメラではアナモルフィックな視野を持つ画像装置は一部実用化されているが、水平垂直視野角比は3以下であることが一般的で、水平垂直視野角比が4以上という大きな値を持つ車載カメラは実現されていない。
水平垂直視野角比を大きくできるカメラとして、従来から走査方式のカメラを用いる場合があった。カメラを回転させながら狭い撮像領域を繋ぎ合わせて広い視野を合成するラインスキャンカメラや、点状あるいは線状の照明光源を走査して反射光を検出することにより広い視野を実現するLIDARスキャナと呼ばれる方式のカメラが提案されている。このような方式では回転方向の視野を自由に広げられるため、極端な水平垂直視野角比を持つカメラを実現できる。しかしこれらの方式は、カメラや照明装置を走査するために可動部分が必要で装置が複雑で高価であること、撮像領域内を順次走査し画像を合成するため画像の同時性が失われるという課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、水平垂直視野角比の高い車載用ナイトビジョンシステムを提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、水平方向に負のパワーを有するアナモルフィックレンズと、軸外配置された少なくとも一面の非球面自由曲面ミラーを含むナイトビジョンカメラを用いることで、水平方向中央部の視野角が120°以上であり、垂直方向中央部の視野角が30°以下であり、かつ上記撮像領域全体が一括同時撮像されること特徴とするものである。
本発明によれば、水平方向に負のパワーを有するアナモルフィックレンズと、少なくとも一面の軸外配置された非球面自由曲面ミラー用いてナイトビジョンカメラを構成することで、水平方向中央部の視野角120°以上、垂直方向中央部の視野角30°以下とするとすることが可能となった。さらに、本発明の光学系を用いることで、全体の光学部品点数を減らすことが可能になり、ナイトビジョンカメラの製造コストを削減することが可能になる。
既に述べたように、載用カメラに必要な視野角は、垂直方向については視野中央部に限定すれば20°程度で十分であることがわかる。端部の垂直方向の視野角は30°程度あることが望ましい。一方、水平方向の視野角は、右左折時の歩行者や自転車の巻き込み事故を防ぐためには、少なくとも120°、望ましくは150°以上であることが求められる。
垂直方向の視野角については、視野が安定していれば20°で十分であるが路面の傾斜や装置の取り付け誤差等を考慮して視野角30°以下という値に設定している。垂直方向の視野を増加させることは画素の有効使用率を低下させて解像度を低下させることになるので、実用上支障の生じない範囲でできるだけ狭く設定することが望ましい。発明者の路上撮像試験の結果からは、ナイトビジョンシステムが車両に適切に設置されていれば中央部の垂直視野は15°で問題がないことがわかっている。
本発明は上述のような、車載用ナイトビジョンシステムに真に必要な視野角性能を実現するためになされたものである。
<実施例1>
上述のような視野角をナイトビジョンで実現するために、アナモルフィックレンズと、軸外配置された非球面自由曲面ミラーを用いた光学系を設計した。図1に作成したアナモルフィック光学系を有するナイトビジョンカメラの光学系の構成を示した。上側が水平方向の構造、下側が垂直方向の構造を示している。
物体側から順に、水平方向に負のパワーを有するアナモルフィックレンズ1と、軸外配置された凸面形状を有する第1自由曲面ミラー2-1と、軸外配置された凹面形状を有する第2自由曲面ミラー2-2、遠赤外線に感度を持つ撮像素子3がから構成されている。破線は代表的な光線10を表している。2枚のミラーを傾けて配置することで光路の干渉を避けた配置となっている。
水平方向に入射した光線は負のパワーを有するアナモルフィックレンズ1を透過して屈折して第1自由曲面ミラー2-1に向かう。この凹レンズの作用により水平方向の視野角を拡大している。レンズを透過した光線は凸形状を有する第1自由曲面ミラー2-1により反射され、折り返されて凹型形状を持つ第2自由曲面ミラー2-2に向かう。光線は第2自由曲面ミラー2-2により集光され、撮像素子3の上に結像する。
垂直方向に入射した光線は、垂直方向にはパワーを持たないアナモルフィックレンズ1を透過して、凸形状を有する第1自由曲面ミラー2-1で反射され、凹型形状を持つ第2自由曲面ミラー2-2に向かう。凹面形状の第2自由曲面ミラー2-2で集光されて、撮像素子3の上に結像する。図1に示す光学系からアナモルフィックレンズ1を除いたものは、軸外シュワルツシルド光学系と呼ばれる光学系となっている。軸外シュワルツシルド光学系は遮蔽がないため明るく、比較的大きな視野角を得られる光学系として天体望遠鏡などで用いられている。しかし軸外シュワルツシルド光学系で得られる視野角は20~30°程度が上限であり、望遠鏡としては十分に大きいが、車載用のカメラとしては不十分である。
この軸外シュワルツシルド光学系の入射側にアナモルフィックレンズ1を配置したのが、図1に示す光学系である。水平方向に入射する光線はアナモルフィックレンズ1により屈折され小さな入射角で軸外シュワルツシルド光学系に入射する。アナモルフィックレンズ1は垂直方向にはパワーを持たないために通常の軸外シュワルツシルド光学系と同様の光学特性を持つ。
アナモルフィックレンズ1の追加により、水平方向の焦点位置は垂直方向の焦点位置から変化する。この焦点位置を調整するために、第1自由曲面ミラー2-1と第2自由曲面ミラー2-2はアナモルフィックな形状を有する自由曲面ミラーとして設計を行った。
ナイトビジョン光学系では、熱的なノイズが画質に大きな影響を与えるためできるだけ多くの熱エネルギーを取り込める光学系が求められる。図1に示す光学系で水平方向と垂直方向の構造を比較すると、水平方向(上図)では第1自由曲面ミラー2-1により反射され左右に広がる光線が撮像素子3に集光されているが、垂直方向(下図)では第1自由曲面ミラー2-1により上方向に反射された光線だけが第2自由曲面ミラー2-2により集光され撮像素子3に到達することがわかる。このため、水平方向に比べて垂直方向の集光効率は低下する。
ナイトビジョン光学系では理想的には開口数は1.4以下、実用的にも開口数は2以下であることが求められる。図1に示すように、水平方向の光軸と最外光線のなす角θ1と垂直方向の光軸と最外光線のなす角をθ2としたとき、θ1 > 20°(水平方向開口数<1.4)、θ2 >14.4°(垂直方向開口数<2.0)となるよう設計することが望ましい。
ここで、アナモルフィックレンズ1は負のパワーを持つゲルマニウム製のメニスカスレンズであり、両面に8~14μm波長に対応する反射防止膜を蒸着している。製造の容易さを顧慮して水平方向の断面は2面とも円形、垂直方向の断面は四角形となる単純なシリンドリカル形状を持つレンズを採用した。2枚の自由曲面ミラー2-1,2-2はモールド加工したPMMA樹脂に金を蒸着することで形成した。
遠赤外線に感度を有する撮像素子3としては、輻射エネルギーによる温度変化により抵抗変化を生じる酸化バナジウム素子を二次元格子状に形成したFPA (Focal Plane Arrays)を用いた。画素数は横640画素、縦480画素(アスペクト比4:3)のセンサを用いた。
実際には、図1に示す光学系は外部環境の影響を避けるために、アナモルフィックレンズ1の光透過部以外の部分は図には示されていない金属製の筐体に覆われている。
図1の光学系の視野をシミュレーションした結果を図5に示す。撮像素子の640x480画素の長方形の有効エリアを縦横12分割した169点(13x13)の各センサ位置に対応する視野を示している。垂直方向の視野中心部の視野角は18°、横方向の視野中心の視野角は150°が得られている。水平垂直視野角比は8.3と、従来の光学系では得られない非常に大きな値が得られている。
水平方向、垂直方向ともに中心から周辺に向かって、点の間隔が大きくなっており中心部で高い倍率、周辺部で低い倍率となっている。水平方向端部の垂直視野は42°であり、水平方中央部の垂直視野は18°となっている。
また、水平方向に着目すると、センサ上で中心から1/6の領域で0~9°の視野(視野角9°)であるのに対し、外周部に行くにつれて画素当たりの視野は広がり5/6~最外部の領域では対応する視野角は60~75°(視野角15°)となっている。水平方向に対しても中央部は端部に比べて解像度を持っている。
得られた視野を、図3に示した運転席からの画像に重ね合わせると、水平方向視野が広く(150°)、水平方向の中央部の垂直視野が狭く(18°)、水平方向端部の垂直視野が広い(42°)という特性を持っており、車載用ナイトビジョンシステムとしてほぼ理想的な視野角が得られていることがわかる。ただし、画面内の点の分布からわかるように、撮影された画像は大きく歪んでおり人が認識しやすい画像とするためには画像の歪補正が必要となる。この歪補正技術については後述する。
このように視野の中心部で高い解像度、視野の端に行くいにつれて解像度の低くなる撮像センサは中心窩センサと呼ばれ、人間の視覚に類似する特性であるため研究が進められているセンサである。従来の画像装置は画面中心から画面端まで均一で歪の少ない画像を提供するよう設計された画像装置が一般的であった。従来装置では解像度を上げると画像データ量が増大し、画像演算の負荷が増加するという課題があった。
必要な部分だけを高解像度化することのできる中心窩センサは、撮像装置の低コスト化だけでなく、画像演算装置を含めたシステム全体の低コスト化・高速化を実現できる。これは高速な画像認識が要求される車載用のカメラシステム(ナイトビジョンシステム)にとって特に有用性が高い。
視野の中心部で高い解像度、視野の端に行くいにつれて解像度の低くなる特性は、既に述べたように、車載用ナイトビジョンシステムでは画面中央部に遠方の歩行者が小さく写り、画面端部には近傍の歩行者が大きく撮影されることに対応しており、より遠方の歩行者を効率的に検出するとともに、車両近傍の歩行者の体全体を捉えることにより近くの歩行者を正確に認識することを可能にする。
図6に本発明のナイトビジョンカメラを含むナイトビジョンシステムの全体構成図を示す。本発明のナイトビジョンカメラにより取得された歪のある広角画像は、画像演算装置に送られ明るさ調整、ノイズ除去などの画像処理を行う。画像処理後の画像は機械学習を用いた画像認識部に送られ車両周辺の、歩行者、自動車、2輪車などが認識される。認識はナイトビジョンにより取得された歪のある画像データを用いて行う。ナイトビジョンシステムでは、歩行者や車両の認識をアルゴリズムや機械学習を用いて行う方法が用いられるようになっている。機械学習による認識技術を用いる場合、画像の歪の特性は固定しているため、歪補正は行わず歪のある画像を直接学習して認識させることができる。
従来のカメラ技術では歪のある画像は不自然で見にくいため、画面歪を最小化するための光学設計が行われており、これが極端な水平垂直視野角比の実現を阻害する理由となっていた。機械学習を用いた画像認識では画像歪の影響を含めて学習が可能であるため、歪のある画像から正確に歩行者を認識することが可能になった。
このため、画像歪(像面歪曲)を許容した光学系を設計することが可能なり、4以上の大きな水平垂直視野角比を実現することが可能になった。
ただし、運転者が見る表示画面は人が認識するために、画像の歪補正を行う必要がある。ナイトビジョンで取得された歪のある画像データは、図5に示した像面歪曲データを用いて等距離射影座標に変換され画像表示装置に表示される。ナイトビジョンの画像は通常のカメラ画像と比較すると解像度が低く、色を持たないグレースケール画像であるため、多少の画像歪が残っても不自然さを感じることがなく、軽い演算負荷で高速に歪補正を行うことが可能である。
画像認識により得られた歩行者の位置と大きさのデータを座標変換し、歩行者の存在を四角い枠線で画像表示装置に重ね合わさせる。これにより、歩行者の存在をわかりやすく運転者に知らせることができる。
画像認識により得られた歩行者の状況に応じて、画像認識装置で歩行者の車との接触の危険度を判定し、危険度が一定以上と判断された場合、画像認識装置から警報が送られ警報装置や画像表示装置により音や光、画像で運転者に危険を通知する。さらに、緊急度の高い危険と判定された場合、信号が車両制御装置に送られ車両制御装置から緊急自動ブレーキを動作させる。画像認識結果と補正された画像は記録装置に送られデータが保存される。
ここでは本発明のナイトビジョンカメラを中心とした車両制御システムの全体像を示したが、先進運転支援システムを有する車両には様々なセンサが搭載されている。通常のカメラや近赤外カメラ、レーダーやライダー、ミリ波レーダーなどが搭載されていることがある。このような場合、センサーフュージョンと呼ばれる複数のセンサを統合して車両の周辺状況をより正確に把握する方式が用いられる場合がある。
このような統合型のセンサシステムを車両が有している場合には、本発明のナイトビジョンシステムからの画像を統合センサシステムに入力し統合システムで画像認識から車両の制御までを行うことも可能である。
あるいは本発明のナイトビジョンシステムシステムの画像演算処理装置で歩行者を認識して、その認識結果を統合センサシステムに入力し車両の制御を行うことも可能である。
本実施例のナイトビジョンで撮像された実際のサーマル画像を図7に示した。自動車21、自転車22、歩行者23が広い視野で撮影されていることがわかる。図7は歪補正を行ったのちの画像であり、ほぼ設計値通りの視野角が得られている。ナイトビジョンシステムに望まれる、垂直方向に狭く、水平方向に広い視野が得られていることがわかる。
<実施例3>
実施例1と同じコンセプトで設計した異なる設計のナイトビジョンカメラの光学系の構成を図8に示す。実施例1と同じく、物体側から順に、水平方向に負のパワーを有するアナモルフィックレンズ1と、軸外配置された凸面形状を有する第1自由曲面ミラー2-1と、軸外配置された凹面形状を有する第2自由曲面ミラー2-2と、遠赤外線に感度を持つ撮像素子3がから構成されている。この設計では、図1の設計例と比べて、アナモルフィックレンズ1を小型化、高曲率している。
アナモルフィックレンズ1を小型化することで、アナモルフィックレンズ1の低コスト化を実現し、高曲率化することで視野角を拡大することが可能になった。図8の光学系では水平視野角180°垂直視野角20°で水平垂直視野角比9を実現できた。さらに実効的な開口数1.5を実現した。詳細なシミュレーションの結果、このような水平方向の広い視野と小さな開口数を実現するためには、アナモルフィックレンズ1を高曲率することが有効であることが判明した。これはアナモルフィックレンズ1を高曲率することで入射瞳の位置を第1自由曲面ミラー2-1に近づけることができるためである。
図8に示すように、アナモルフィックレンズ1と第1自由曲面ミラー2-1の距離をdとしたとき、アナモルフィックレンズ1の焦点距離fをf<d/2となるように設計することで、広い水平視野角と小さな開口数を両立することが可能になった。
<実施例3>
第3の実施例として、異なる光学設計の例を図9に示す。上側が水平方向の構造、下側が垂直方向の構造を示している。この例でも、1枚のアナモルフィックレンズと、2枚の軸外配置された非球面自由曲面ミラーを用いている。
物体側から順に、水平方向に負のパワーを有するアナモルフィックレンズ1と、軸外配置された凹面形状を有する第1自由曲面ミラー2-1と、軸外配置された凹面形状を有する第2自由曲面ミラー2-2、遠赤外線に感度を持つ撮像素子3がから構成されている。破線は代表的な光線10を表している。この構成も2枚のミラーを傾けて配置することで光線の干渉を避けた配置となっている。
この構造は小型で広視野を実現できる2枚のアナモルフィック非球面ミラーで光線が交差するよう設計されたクロス・ドラゴン光学系と呼ばれる光学系をベースにしている。クロス・ドラゴン光学系の入射側にアナモルフィックレンズ1を設置した構成となっている。第1自由曲面ミラー2-1と第2自由曲面ミラー2-2はともにアナモルフィック非球面ミラーを用いている。
この光学系の利点は軸外配置された2枚の凹面ミラーにより光線を交差させることにより、比較的大きな開口数が得られることである。実効開口数1.4が得られている。非冷却のナイトビジョンではノイズが課題となる。光学系の開口数を大きくすることで、より多くの光エネルギーを取り込むことができ、ノイズを抑制することが可能となった。
さらに光線を交差させることにより、ナイトビジョンカメラを小型化できることもこの光学設計の利点となっている。車載用途ではナイトビジョンカメラを小型化することで設置位置の制約を減らし、デザイン上の悪影響を避けることができる。
アナモルフィックレンズ1として、負のパワーを持つカルコゲナイド製のメニスカスレンズとした。アナモルフィックレンズ1は、裏面に8-14μm波長に対応する反射防止膜、表面には反射防止機能を持つよう設計されたダイアモンドライクカーボン(DLC)膜を蒸着している。アナモルフィックレンズ1は、水平方向の断面については、物体側表面は円形形状、ミラー側の表面形状は非円形形状で設計した。垂直方向の断面は四角形となるシリンドリカル形状を持つレンズとなっている。アナモルフィックレンズ1は量産時のコスト削減のためにカルコゲナイドをモールド加工することにより形成した。自由曲面ミラーはモールド加工したポリカーボネート樹脂にアルミ蒸着することで形成した。
遠赤外線に感度を有する撮像素子3としては、輻射エネルギーによる温度変化により抵抗変化を生じる酸化バナジウム素子を二次元格子状に形成したFPA (Focal Plane Arrays)を用いた。画素数は横384画素、縦288画素(アスペクト比4:3)のマイクロボロメータセンサを用いた。
図10に図9のアナモルフィック光学系の視野のシミュレーション結果を示す。384x288画素の有効エリアを縦横12分割した169点のセンサ位置に対応する視野を示している。垂直方向の視野中心部の視野角は15°、水平方向の視野中心の視野角は120°(水平垂直視野角比8)が得られている。
<実施例4>
アナモルフィックな超広角撮像領域を有するナイトビジョンの第4の光学設計を図11に示した。この例では、1枚のアナモルフィックレンズと、3面の軸外配置された非球面自由曲面ミラーを用いている。上側が水平方向の構造、下側が垂直方向の構造を示している。
物体側から順に、水平方向に負のパワーを有するアナモルフィックレンズ1と、軸外配置された凹面面形状を有する第1自由曲面ミラー2-1と、軸外配置された凸面形状を有する第2自由曲面ミラー2-2、軸外配置された凹面形状を有する第3自由曲面ミラー2-3、遠赤外線に感度を持つ撮像素子3がから構成されている。破線は代表的な光線10を表している。
アナモルフィックレンズ1は負のパワーを持つ硫化亜鉛のメニスカスレンズを採用した。レンズ加工はモールド加工により行い、裏面に反射防止膜を蒸着し、表面はダイアモンドライクカーボンを蒸着した。
この構成ではミラーを3枚用いることで、視野端の収差を低減し視野中央部から視野端まで高い解像度を得ることが可能になった。しかし、ミラーを3面とすることで、光学部品コストの増加し、光学調整の難度が上がるという課題がある。
3面のミラーを用いる場合、この例に限らず光学設計には凹面と凸面の組み合わせ、光線を交差させるか折り返すかで豊富な光学設計のバリエーションの設計を行うことが可能となる。ナイトビジョンシステムの場合、画面中央部と比べて画面端には近傍の歩行者が大きく撮影されるため、画面端にはかならずしも高い解像度は要求されない。
しかし、見守りなどの他の用途を考えた時、画面端での高い解像度が要求される場合がある。例えば廊下の壁面に設置し、左右180°を見守り範囲とする場合などである。この場合、画面端に遠くの人物が撮影されるため、画面端で高い解像度が必要とされる。このような用途では、3面ミラーを用いた設計が特に有効となる。
<実施例5>
アナモルフィックな超広角撮像領域を有するナイトビジョン光学系の5番目の構成を図12に示した。この例では、1枚のアナモルフィックレンズ1と、2枚の回転対象なレンズと、水平方向に凸形状を有する非球面自由曲面ミラー2から構成されている。上側が水平方向の構造、下側が垂直方向の構造を示している。
物体側から順に、軸外配置された水平方向に凹面形状を持つ自由曲面ミラー2と、負のパワーを有するアナモルフィックレンズ1と、軸外配置された回転対象な第1レンズ4-1、と第1レンズ4-1と同じ光軸上に配置された第2レンズ4-2、遠赤外線に感度を持つ撮像素子3がから構成されている。破線は代表的な光線10を表している。
この光学系では第1レンズ4-1,第2レンズ4-2は撮像レンズを構成している。この撮像レンズの前側(物体側)に、水平方向に凸形状を有する自由曲面ミラー2を配置している。この光学系では広い角度で入射する水平方向の光線が凸型形状を持つ自由曲面ミラー2により撮像素子3の方向に反射することで広い視野を実現している。一方、自由曲面ミラー2は垂直方向には概直線形状をしており、入射光は撮像素子3の方向に折り返される。
自由曲面ミラー2により水平方向に広い視野が得られるが、この自由曲面ミラー2の影響で水平方向と垂直方向の焦点位置が大きくずれてしまい解像度が低下するという課題が発生する。
この水平・垂直方向の焦点差を補正するためにアナモルフィックレンズ1が、第一レンズ4-1と自由曲面ミラー2の間に配置されている。
アナモルフィックレンズ1は、垂直方向に負のパワーを持ち(凹面形状)、水平方向は平面形状を持つシンプルなシリンドリカルレンズを用いた。
自由曲面ミラー2は撮像装置の映り込みを避けるために、センサに対し傾斜して配置されている。
このため、垂直方向の焦点位置が像高により変化してしまうという課題が生じる。この焦点ズレを補正するため、アナモルフィックレンズ1、第1レンズ2-1、第2レンズ2―2から構成されるレンズ群は、撮像素子3に対して傾斜して配置される構造とした(チルトレンズ配置)。
このレンズ群の傾斜角はレンズ群の瞳位置でレンズ群の光軸と直交する平面と、自由曲面ミラー2と光軸との交点での接平面と撮像素子3の撮像面を含む平面が直線で交わるような角度に設定することで、像面の傾斜は補正される。
アナモルフィックレンズ1は水平方向と垂直方向の焦点差を補正するために用いられている。垂直方向のアナモルフィックレンズ1の焦点距離fはアナモルフィックレンズ1と自由曲面ミラー2との距離をdとし、自由曲面ミラー2の光軸光線が反射する位置での曲率半径をrとしたとき
0.8 x(d+r/2)< f <1.2 x(d+r/2)
の範囲内に設定することで、水平方向と垂直方向の画像の焦点位置を合わせることが可能である。
図12の光学系を用いることで、水平方向180°を超える視野角を実現することができる。また垂直方向の視野角は、自由曲面ミラーの水平方向の形状を変えることで制御することが可能である。本実施例の光学系では垂直方向に小さな凹面形状を与えることで水平方向210°垂直方向15°の視野角が得られた(水平垂直視野角比14)。
<実施例6>
アナモルフィックな超広角撮像領域を有するナイトビジョンの第6の光学設計を図13に示した。
物体側から順に、軸外配置された水平方向に凹面形状を持つ自由曲面ミラー2と、負のパワーを有するアナモルフィックレンズ1と、軸外配置された回転対象な形状を持つ第1レンズ4-1、第2レンズ4-2、遠赤外線に感度を持つ撮像素子3がから構成されている。破線は代表的な光線10を表している。
この光学系でも第1レンズ4-1,第2レンズ4-2は撮像レンズを構成している。この撮像レンズの前側に、凹面形状の自由曲面非球面ミラー2を配置することで図に示すように水平方向のみに広い視野を実現している。ここでも水平方向と垂直方向の焦点差を補正するためにアナモルフィックレンズ1が第1レンズ4-1とミラーの間に配置されている。
第1レンズ4-1,第2レンズ4-2、アナモルフィックレンズ1は光軸を共有しており、この3つのレンズからなるレンズ群が、自由曲面ミラー2、撮像素子3に対して傾斜して配置されているのは実施例5と同様である。
アナモルフィックレンズ1の垂直方向の焦点距離fはアナモルフィックレンズ1と自由曲面ミラー2との距離をdとし、自由曲面ミラー2の光軸光線が反射する位置での距離率半径をrとしたとき
0.8 x(d-r/2)<f <1.2 x(d-r/2)
の範囲内に設定することで、水平方向と垂直方向の画像の焦点位置を合わせることが可能である。ここで符号が実施例5と反転しているのは、凹面ミラーでは反射像はミラーの内側に結像するためである。ここでは負のパワーを有するアナモルフィックレンズを用いたが、正のパワーを持つアナモルフィックレンズを用いることも可能である。その場合、正のレンズパワーを持つ面は垂直ではなく水平方向に配置される。
本実施例では凹型の非球面自由曲面ミラーが用いられている。凹型ミラーを用いることで、凸型ミラーを用いた場合よりも水平方向の視野角は制限されるが、水平方向の反射光線がミラー近傍で交差するため、ミラーを環境から保護するための光学窓(図面には示されていない)を小型化することが可能になる。この場合、光学窓は光線が交差する近傍に配置することで光学窓のサイズを最小化することが可能となる。光学窓としては両面反射防止膜付きのゲルマニウムの平板窓を用いた。
本実施例の光学系により水平方向150°垂直方向20°(水平垂直視野角比7.5)を実現した。
ここまでの実施例ではすべて車載用ナイトビジョンシステムについて説明した。しかしながら、本発明の光学系はナイトビジョンに限られるものではなく、可視光カメラ、近赤外カメラにも適用できる。ナイトビジョンシステムに必要な視野は通常の可視光カメラ、近赤外カメラも同じであり、可視光カメラや近赤外カメラに本発明の光学系を採用することでナイトビジョンシステムに求められる水平方向に広い視野を実現できる。
さらに実施例はすべて車載用ナイトビジョンシステムに関するものであるが、本発明の応用範囲はこれに限られるものではない。一方向に広い視野、直交する方向に狭い視野を必要とするような用途に応用することができる。例えば交差点での交通監視への適用を考えると、信号機に本発明のカメラを設置し、横断中の歩行者、横断前後の歩行者を検知し信号を制御するような用途が考えられる。
また、電車のホームに設置しホーム内の乗客の人流をモニタすることでホームでの事故防止を実現できる。地下道の通路や歩道橋に設置し通行者をモニタするような用途も考えられる。
本明細書では、車載用途のナイトビジョンへの応用について説明したため、視野角は水平方向に広く垂直方向に狭い構成となっているが、ナイトビジョンカメラを90°回転して撮影することで水平方向狭く、垂直方向に広い視野角の画像を提供することも可能である。
ドローンなどの飛行体に搭載する場合は、ナイトビジョンカメラを下向きに搭載することで、水平垂直方向でなく、前後左右方向の視野をアナモルフィックにすることが可能である。
実施例1のナイトビジョンカメラの光学系を示す構成図。 運転席から撮影した交差点のパノラマ画像。 望ましいナイトビジョンシステムの視野角を示す図。 ナイトビジョンシステムの右左折時の視野の比較図。 実施例1の超広角光学系の視野範囲を示す図。 車載システムの全体構成図 実施例1のナイトビジョンで撮像された画像(歪補正後)。 実施例2のナイトビジョンカメラの光学系を示す構成図。 実施例3のナイトビジョンカメラの光学系を示す構成図。 実施例3の超広角光学系の視野範囲を示す図。 実施例4のナイトビジョンカメラの光学系を示す構成図。 実施例5のナイトビジョンカメラの光学系を示す構成図。 実施例6の超広角光学系の構成を示す図。
1 アナモルフィックレンズ
2 自由曲面ミラー
2-1 第1自由曲面ミラー
2-2 第2自由曲面ミラー
2-3 第3自由曲面ミラー
3 撮像素子
4―1 第1レンズ
4-2 第2レンズ
10 代表的な光線
21 自動車
22 自転車
23 歩行者
24 従来のナイトビジョンの視野角
25 望ましい視野角(120°)
26 特に望ましい視野角(150°)

Claims (3)

  1. 物体から放出される熱エネルギーを電気的な信号に変換し画像表示するナイトビジョンカメラであって、 水平方向に負のパワーを有する少なくとも1枚のアナモルフィックレンズと、少なくとも一面の軸外配置された自由曲面ミラーを持ち、水平方向中央部の視野角が120°以上であり、かつ垂直方向中央部の視野角が30°以下である撮像領域を持ち、かつ上記撮像領域全体が一括同時撮像されること特徴とするナイトビジョンカメラ。
  2. 物体側から順に、水平方向に負のパワーを持つアナモルフィックレンズと、少なくとも2面の軸外配置された自由曲面ミラーと、画素が2次元アレイ状に配置された遠赤外線に感度を有する撮像素子から構成されることを特徴とする請求項1記載のナイトビジョンカメラ。
  3. 物体側から順に、軸外配置された自由曲面ミラーと、軸外配置されたアナモルフィックレンズと、結像レンズと、画素が2次元アレイ状に配置された遠赤外線に感度を有する撮像素子から構成されることを特徴とする請求項1記載のナイトビジョンカメラ。
JP2021167900A 2021-10-13 2021-10-13 ナイトビジョンカメラ Active JP7244129B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021167900A JP7244129B1 (ja) 2021-10-13 2021-10-13 ナイトビジョンカメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021167900A JP7244129B1 (ja) 2021-10-13 2021-10-13 ナイトビジョンカメラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7244129B1 JP7244129B1 (ja) 2023-03-22
JP2023058116A true JP2023058116A (ja) 2023-04-25

Family

ID=85685002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021167900A Active JP7244129B1 (ja) 2021-10-13 2021-10-13 ナイトビジョンカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7244129B1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011107594A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Nidec Copal Corp 撮像光学系及び撮像装置
JP2012133175A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Nikon Corp 撮像光学系および撮像装置
WO2013183330A1 (ja) * 2012-06-08 2013-12-12 日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 撮像装置
US20190011105A1 (en) * 2017-07-06 2019-01-10 Hyundai Mobis Co., Ltd. Headlamp apparatus
JP2019120888A (ja) * 2018-01-11 2019-07-22 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 画像表示装置
JP2020204639A (ja) * 2019-06-14 2020-12-24 キヤノン株式会社 可視遠赤外光学系
JP2021081664A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 キヤノン株式会社 光学装置、それを備える撮像装置及び撮像システム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011107594A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Nidec Copal Corp 撮像光学系及び撮像装置
JP2012133175A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Nikon Corp 撮像光学系および撮像装置
WO2013183330A1 (ja) * 2012-06-08 2013-12-12 日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 撮像装置
US20190011105A1 (en) * 2017-07-06 2019-01-10 Hyundai Mobis Co., Ltd. Headlamp apparatus
JP2019120888A (ja) * 2018-01-11 2019-07-22 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 画像表示装置
JP2020204639A (ja) * 2019-06-14 2020-12-24 キヤノン株式会社 可視遠赤外光学系
JP2021081664A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 キヤノン株式会社 光学装置、それを備える撮像装置及び撮像システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7244129B1 (ja) 2023-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11353687B2 (en) Lens module, camera, and driver assistant system
JP3168177U (ja) マイクロレンズマトリックスに連結された光検出器マトリックスを備える多機能光学センサ
JP6807543B2 (ja) 撮像装置
EP1690121B1 (en) Solid catadioptric lens with a single viewpoint
US10960829B2 (en) Movable carrier auxiliary system and control method thereof
US20050206773A1 (en) Optical tracking system using variable focal length lens
US10761406B2 (en) Optical system, image capturing apparatus, distance measuring apparatus, and vehicle-mounted system
RU2699312C1 (ru) Оптическая система, имеющая преломляющую поверхность и отражающую поверхность, и устройство захвата изображения и проекционное устройство, включающие в себя ее
US20190124273A1 (en) Environmental acquisition system for acquiring a surrounding environment of a vehicle, and method for acquiring a surrounding environment of a vehicle
JP6653456B1 (ja) 撮像装置
JP2020150427A (ja) 撮像装置、撮像光学系及び移動体
US20180338095A1 (en) Imaging system and moving body control system
CN112255880B (zh) 立体照相机
CN103364945A (zh) 一种元件不动型变焦稳像一体化成像光学系统
JP7244129B1 (ja) ナイトビジョンカメラ
US11221468B2 (en) Optical imaging module having a hyper-hemispherical field and controlled distortion and compatible with an outside environment
Pernechele Hyper-hemispheric and bifocal panoramic lenses
JP7043375B2 (ja) ステレオカメラ、車載灯具ユニット、及びステレオカメラシステム
JPWO2017028848A5 (ja)
CN112825552B (zh) 全景镜头及其光学成像方法和图像处理方法
JP7264749B2 (ja) ステレオカメラ、及びステレオカメラ一体型ライトユニット
KR101219872B1 (ko) 렌즈 모듈, 측방 감시 장치 및 방법
JP7379112B2 (ja) 光学系及びそれを備える撮像装置
JP2019028128A (ja) 光学系、それを備える撮像装置及び投影装置
JP2023128310A (ja) 広角レンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221012

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20221012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7244129

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150