JP2023057547A - 航空機用の加湿システム - Google Patents

Abstract

【課題】経済的で、エネルギーの節約になり、コンパクトな航空機用加湿システムを提供する。
【解決手段】第１の空気流を導く第１のダクト６と、第２の空気流を導くように構成されている第２のダクト１０であって、第２のダクト中の空気を加湿するための加湿装置２８を備える、第２のダクトと、を備え、加湿システムは、第２の空気流の一部を第１のダクトに向けるための第１の導管８であって、第１のダクトに導き入れる第１の導管入口２０と第２のダクトからの第１の導管出口２２とを備える、第１の導管と、第１の空気流の一部を第２のダクトに向けるための第２の導管１２であって、第２のダクトに導き入れる第２の導管入口３４と第１のダクトからの第２の導管出口２２と、をさらに備え、第１の導管出口は加湿装置の下流に配置され、第２の導管入口は第１の導管出口の下流に配置され、第１の導管入口は第２の導管出口の下流に配置されている、加湿システム１。
【選択図】図１

Description

本発明は、航空機加湿装置システムの分野に関し、特に、航空機の窮屈なスペース及び既存の環境制御システム（ＥＣＳ）に設置されている航空機加湿装置システムに関する。

既存の航空機に加湿装置を提供する必要が存在する。現在使用されている沢山の民間航空機は、キャビン、乗務員スペース、コックピット等に輸送されるとともに提供される空気調節（ＡＣ）の空気用の加湿システムを備えずに組み立てられる。

既存の航空機への加湿システムの設置に対する関心は、しかしながら相当大きく、これによって、そうした加湿システムに対する技術的課題が提起される。係る技術的課題は、航空機の換気システムにおける制限されたスペースと、圧力問題に関する高い要求（特に圧力減少状態及び圧力増加状態での）を含む。

航空機では、典型的には、キャビンの空気は、ある種の供給空気によって供給される。供給空気は、リサイクルされたキャビンの空気と新鮮な外気との混合物である場合がある。あるいは、供給空気は、新鮮な外気のみから成る。供給空気は、通常、調整されて、ステム又はダクトを介してキャビンゾーン、コックピット及び／又は乗務員休憩エリアに分配される。航空機において既存の換気システムにおける加湿装置を設置するための１つの可能な解決策は、換気システムに大容量の加湿装置（サイズが比較的大きくなり得る）を設置することであると想像することができる。その場合、係る加湿装置は、空気流の任意の分割（異なるキャビンゾーン、コックピット、及び乗務員休憩エリアへの空気流等）の前に位置付けられる。係る解決策の１つの代案は、よりサイズの小さな別の加湿装置を消費者に（したがって、キャビン、コックピット、又は乗務員休憩エリア）に向かう各部分空気流において用いることである。述べたように、しかしながら多くの場合、１つの大きな加湿装置又はいくつかの小さな加湿装置のためのスペースは存在しない。その上、各空気流に対して多数のより小さな加湿装置が用いられるとすれば、保守上の懸念及び経済的懸念が生じる。なぜなら、多数の小さい加湿装置は故障に関する課題を時間を通じて導き、より高いコストを導くからである。

１つの可能性のある解決策は、部分空気流及びダクトを介した任意の分配の前に、空気流を比較的小さな加湿装置を通して導くことである。しかしながら、係る解決策はあまりに大きい圧力降下を生じ、技術的に容認可能な境界の外で動作する加湿システム及び換気システムを導くことが確実であり、それによって換気システムにおける問題を導き得る。

上記を考慮して、本発明の１つの目的は、経済的で、エネルギーの節約になり、コンパクトな航空機用加湿システムを提供することである。
別の目的は、既存の航空機に対して設置されることが可能で、航空機の換気システム及び／又は環境制御システム（ＥＣＳ）の所与の技術的境界内で動作することが可能な加湿システムを提供することである。

本発明の発明者らは、スペース、圧力減少又は圧力増加、及び低エネルギー使用等の定められた複数のパラメータを考慮に入れることが可能で、航空機の既存のＥＣＳ内の窮屈なスペースに設置可能な航空機用加湿システムを提供することが可能であることを発見するに至った。発明者が発見した基本概念は、消費者に向かう部分空気流の１つにおいて１つの単独の加湿装置を用い、係る部分空気流を過加湿し、その後係る過加湿された部分空気流をその消費者に向かって流れる選択された空気流に再分配することである。また同時に、この部分空気流中の湿度を、消費者に向かう他の複数の空気流（乾燥し暖かい空気を含む）からの空気を再分配することにより標準化することである。再分配は、任意の空気が消費者に到達する前に行われる。そうした加湿システムは上記問題及び欠点を解決する。

本明細書に開示されるのは、航空機用の加湿システムであって、
空気の流れである第１の空気流を導くように構成されている第１のダクトと、
空気の流れである第２の空気流を導くように構成されている第２のダクトであって、前記第２のダクト中の前記空気を加湿するための加湿装置を備える、第２のダクトと、
前記第２の空気流の一部を前記第１のダクトに向け、したがって前記第２のダクトを前記第１のダクトと相互に連結するための第１の導管であって、前記第１のダクトに導き入れる第１の導管入口と前記第２のダクトからの第１の導管出口とを備える、第１の導管と、
前記第１の空気流の一部を前記第２のダクトに向け、したがって前記第１のダクトを前記第２のダクトと相互に連結するための第２の導管であって、前記第２のダクトに導き入れる第２の導管入口と前記第１のダクトからの第２の導管出口と、を備え、前記第１の導管出口は前記加湿装置の下流に配置され、前記第２の導管入口は前記第１の導管出口の下流に配置され、前記第１の導管入口は前記第２の導管出口の下流に配置されている、加湿システムである。

加湿装置に到達する前に、第２のダクトは供給空気流を含んでよく、同様に第２の導管出口に到達する前に、第１のダクトは供給空気流を含んでよい。
前記実施形態による加湿システムは、航空機の既存のＥＣＳ（及び新しいＥＣＳ）に対して所定の圧力減少又は圧力増加境界内で、実質的な追加エネルギーを必要とせずに、かつ航空機機体における利用可能なスペース内に、設置されることが可能である。

前記実施形態による加湿システムは、更にスケール調整されることが可能であり、３つのダクト、４つのダクト等についても機能する。この場合、複数のダクトの各々は１つの消費者スペース（例えばコックピット、キャビン、調理室、及び／又は乗務員休憩エリア等）に向けて導かれるように設計される。

更なる一実施形態では、加湿システムは、乾燥した供給空気流を導くように構成されている空気供給ダクトと、前記空気供給ダクト、前記第１のダクト、及び前記第２のダクトに接続されている第１の２方向マニホールドとを備える。それにより、空気は前記空気供給ダクトから前記２方向マニホールドの中に流れ、次いで部分的に前記第１のダクト及び前記第２のダクトに流れ、前記第１の空気流及び前記第２の空気流を形成するように構成されている。

一実施形態では、加湿システムの加湿装置は断熱加湿装置であり、好ましくは断熱蒸発加湿装置であり、更により好ましくは断熱接触加湿装置である。
断熱加湿装置は、第２の空気流を加湿するために、給水により湿潤状態に保たれる接触加湿装置パッドを備えてよい。

断熱加湿装置は、第２の空気流に湿度を提供するためのエネルギーを必要としない。
一実施形態では、２方向マニホールドは、加熱された供給空気流を第１の空気流及び第２の空気流へと少なくとも概ね均等に分けるように構成されてよい。その上、第１の導管及び第２の導管は、第２の空気流及び第１の空気流を少なくとも概ね均等に分けるように構成されてよい。

これによって、均等な空気品質をコックピット及び乗務員休憩エリア及び化粧室を含むキャビン全体に提供することが補助される。
更なる一実施形態では、加湿システムは、第２のダクト上の加湿装置を迂回するように構成されているバイパス又はバイパスダクトを備えてよい。

そうしたバイパスは、実質的な圧力減少又は圧力増加が無いことを保証するために用いられてよい。その上、バイパスは、バイパスにおける空気の流れのバランスを取るように固定して設置されている絞りを備えてよい。代替の一実施形態では、バイパスは、迂回する空気を測定された圧力に従って調節するための電子的に制御される、また遠隔制御されることも可能である、制御要素を含んでよい。

本明細書に開示される制御要素はファン、バルブ又は絞りであってよく、前記絞りは、その場合、固定の又は調節可能な絞りであってよい。
第１のダクト及び第２のダクトのいずれか又は両方、又は第１の導管及び第２の導管のいずれかは、空気の流れのバランスを取るために絞りを備えてよい。絞りは固定して設置されている絞りであってもよく、調節可能な絞りであってもよい。

絞りは、板状、好ましくは、空気流が通過可能な複数の孔を有する円形板状要素として設計されてよい。そうした絞りは、導管又はダクトのいずれかにおいて設置されてよい。絞りが調節可能である場合、絞りは、空気流と平行から空気流に対して９０度までになるように配置可能であるように、ダクト又は導管において旋回可能に設置されてよい。サーボモータは、調節可能な絞りの位置を制御するために用いられてよい。

第１のダクト及び第２のダクトのいずれか又は両方、又は第１の導管及び第２の導管のいずれかは、その上、コントローラに対して接続されている圧力センサを備えてよい。該コントローラは、次いで、加湿システムにおけるバルブ（特に、バイパスのバルブ）を操作及び調整する。

一実施形態では、第１の導管及び第２の導管は、１つのダクトに配置されてよい。この場合、前記１つのダクトは、両方の導管（第１の導管及び第２の導管）を収容するための１つの隔壁を備える。

これによってスペース効率を向上でき、加湿システムの設置及び取扱いを容易にできる。
別の実施形態では、加湿装置は、第２の空気流を加湿するための加湿パッドを備えていてよい。加湿パッドは、給水パイプ等により湿潤状態に保たれてよい。

加湿パッドの利点は、加湿装置に対し供給されるエネルギーが必要ないこと、また、バクテリア及び汚れはパッド上に保持され、航空機のＥＣＳに侵入しないことである。
一実施形態では、第１の空気流は、第１の導管入口の下流の加湿された空気を含み、第２の空気流は、第２の導管入口の下流の加湿された空気を含んでよい。

したがって、第１のダクト及び第２のダクトは、暖かく加湿された空気をキャビン、コックピット又は乗務員休憩エリアに供給する。
更に、第１のダクト及び／又は第２のダクトは、送達の前に消費者に対し供給される空気の温度を調節するために、加熱要素を備えてよい。第２のダクトでは、この加熱要素は加湿装置の上流に配置されてよい。

先行するクレームのいずれかによる加湿システムでは、第１の導管及び／又は第２の導管は制御要素を備える。
一実施形態では、第１のダクト及び／又は第２のダクトは、例えば、バルブ又はファンの形態により制御要素を備える。それらのバルブは、それぞれ第１のダクト及び第２のダクトに配置されている圧力センサに応じて、集中制御及び調節される。

第１のダクト及び／又は第２のダクトは、圧力を調査するために圧力センサを備えてよい。圧力センサは、制御ユニット等に接続されてよく、該制御ユニットはＥＣＳを操作する能力がある。

更なる一実施形態では、第１のダクト及び第２のダクトは、それぞれ第１の導管入口及び第２の導管入口の下流に混合要素を備えてよい。
それらの混合要素によって、第１のダクトの第１の導管入口の下流及び第２のダクトの第２の導管入口の下流における加湿された空気と加湿されていない空気との優れた混合が保証されることができる。

本明細書で用いられている「上流に（ｕｐｓｔｒｅａｍ）」及び「下流に（ｄｏｗｎｓｔｒｅａｍ）」という用語は、対象のダクト又は導管におけるその時の空気の流れ方向を常に指す。「下流に」とは空気流に沿って流れることを意味し、「上流に」とは空気流の流れ又は流れることに逆らうことを意味する。

本明細書に示される実施形態は組み合わされることができ、１つの実施形態の様々な特徴は他の実施形態に導入されることができる。１つの実施形態に示される特徴は別の実施形態に適用されてもよい。特徴のいずれも、本明細書に示される別の実施形態に採用される又は実施されることから特に除外されない。

ここで、例示の目的のため、一実施形態として、添付の図面を参照して、本発明についてより詳細に説明する。

本発明の一実施形態の概略図。 本発明の一実施形態の断面概略図。

図１は、本発明による加湿システム１の一般的な基本概念を示す。加湿システム１は、空気供給ダクト２と、２方向マニホールド４と、第１のダクト６と、第２のダクト１０と、を備える。２方向マニホールド４は、空気供給ダクト２と、第１のダクト６と、第２のダクト１０と、に対して接続されている。供給空気流は新鮮な外気とリサイクルされたキャビン空気とを含む。該供給空気流は暖かく乾燥しており、２方向マニホールド４において第１のダクト６における第１の空気流と第２のダクト１０における第２の空気流とに分割される。第１の空気流及び第２の空気流は、同様又は同じ空気量、したがって空気流量を含んでよい。この空気流量は、しかしながら環境に応じて、またダクトの数と、加湿又は処理された空気の供給が必要とされる航空機内のスペースの数とに応じて構成及び変更されてよい。第２のダクト１０は加湿装置２８を備え、該加湿装置は断熱タイプでよく、前記加湿装置２８は入口４２と出口４４とを有する。第２の空気流は、第２のダクト１０に対し接続されている第１の導管入口２２（第２のダクト１０の加湿装置２２の下流に位置付けられている）を有する第１の導管８を介して、第１のダクト６に対し接続されている第１の導管出口２０に向けて再分配されるように、加湿装置２８において高レベルに過加湿される。第２のダクト１０における空気湿度のバランスを取るために、第２の導管１２が提供される。第２の導管１２は、第１のダクト６に対し接続されている第２の導管出口３６と、第１の導管出口２２の下流において第２のダクト１０に対し接続されている第２の導管入口３４とを備える。第２の導管出口３６は、第１の導管入口２０の上流に位置付けられている。第２の導管１２及び第１の導管８は、さらに、消費者４８に対して送達される複数の空気流が等しい品質（したがって、等しい湿度及び温度）であるように、第１のダクト６からの暖かい乾燥空気と第２のダクト１０からの冷たい過加湿空気とを再分配する能力がある。

第２のダクト１０はバイパス３０を備える。該バイパス３０により特定量の第２の空気流が加湿装置２８を迂回することが可能となる。係るバイパス３０は、通常動作では閉じているが、第２のダクト１０のどこかで圧力減少がある場合には開放されることができる。上述のように、バイパス３０は、換気システムのバランスを取るように構成されている、固定して設置されている絞りを備えてよい。そうした絞りを、本明細書では受動絞りと呼ぶ場合がある。

ダクト及び／又は導管のいずれかは、そうした受動絞りを備えてよい。
加湿システム１では、航空機の環境制御システム（ＥＣＳ）の操作パラメータ（換気システム全体における圧力要件を含むがこれらに限定されない）が考慮されるので、ＥＣＳの正しい動作が維持される。制御装置と調査ツールとを更に提供するために、圧力センサ１８及びバルブ、ファン又は絞り（固定の又は調節可能な）の形態の制御要素１６は、加湿システム１の様々な位置に提供されている。圧力センサ１８は必須でないが、加湿システム及びＥＣＳの正しい動作を調査するために、必要な場所に置かれることができる。圧力センサ１８がシステムにおける圧力減少を検知した場合には、対応する制御要素１６が関与してよく、バルブが更に開放されたり、ファン速度が増加されたりしてよい。圧力増加が圧力センサ１８のいずれかによって検知された場合、それぞれの制御要素１６が制限を受けてよく、したがってバルブ開度が減少したり、ファン速度が低下したりしてよい。

圧力センサ１８は、例えばバイパス３０、消費者４８の上流における第１のダクト６、消費者４８の上流における第２のダクト１０において等、加湿システム１において戦略的に配置されてよい。各圧力センサ１８は、一緒に配置されてよく、これに加えて、１つの制御要素１６の近くに配置されてよい。制御要素１６は、したがって、第１のダクト６及び／又は第２のダクト１０において、消費者４８の上流に配置されてよい。同様に、制御要素１６及び圧力センサ１８は、第１の導管８及び／又は第２の導管１２に配置されてよい。

また、制御要素１６及び圧力センサ１８は、本発明の必須の解決策ではなく、加湿システム１は、これらの要素を備えずに機能するように設計されている。その上、バイパス３０も必須の解決策ではなく、例えば、図２には示されていない。

図１中の矢印は、図１における空気流の一般的な流れ方向を示す。
図２には、本発明の別の実施形態を断面概略図により示す。図２の加湿システム１’は図１と同様の手法により示されているが、しかしながら制御要素及び／又は圧力センサは備えていない。図２のバイパス３０’は、加湿装置２８’内に配置されており、実際の加湿デバイス又は加湿要素（例えば、加湿パッドの形態の）を迂回する。バイパス３０と加湿装置２８’内に配置されているという事実とを示すために、破線により表されている。図２中の矢印は、図２の実施形態における空気の流れの向きを示す。

図２に示される実施形態は、２方向マニホールド４’に対し接続されている空気供給ダクト２’を示す。該２方向マニホールド４’は、次いで、供給空気流を第１のダクト６’における第１の空気流と第２のダクト１０’における第２の空気流とに分ける。第１の導管８’及び第２の導管１２’もよく示されており、また第１のダクト６の第１の導管入口２０’と、第１の導管入口２０’の上流に配置されている第１のダクト６’の第２の導管出口３６’との第１のダクト６’での配列はよく視認可能である。また、第１の導管出口２２’が加湿装置２８’の下流に配置されており、第２の導管入口３４’が第１の導管出口２２’の下流に配置されている第２のダクト１０’での配列もよく視認可能であり、よく示されている。これらの配列は、加湿システム１，１’の機能を保証するのに重要である。

図２は、第１のダクト６’内の第１の導管入口２０’の上流に配置されているバッフル要素５０と、第２のダクト１０’において第２の導管入口３４’の上流に配置されているバッフル要素５０とをさらに示す。バッフル要素５０は、穿孔板等又は乾燥空気流と過加湿空気流が合わさると空気流中に最適な空気流の混合のための乱流を生成する他の案内要素であり得る。

加えて、図２は、第１のダクト６’に配置されている受動絞りの形態の制御要素１６’と、バイパス３０’とを示す。受動絞り１６’は、平らな要素、例えば穴のあいた（例えば中央に）円盤を備える。該円盤は、第１のダクト６’及び／又はバイパス３０’内に配置されている。上述のように、受動絞りは、図１に示されている実施形態におけるのと同様に加湿システム１，１’内の任意の適切な位置に配置されてよい。１つの又はいくつかの絞りが第１のダクト６，６’及び／又は第２のダクト１０，１０’及び／又は第１の導管８，８’及び／又は第２の導管１２，１２’に配置されてもよく、絞りが配置されなくてもよい。絞りの量及び配置は、システムの要求及び設計に依存する。

図１及び図２の実施形態は互いに交換可能であり、これは図２に示されている任意の特徴が図１の実施形態において採用可能であること、また反対に、図１に示されている任意の特徴が図２の実施形態において採用可能であることを意味する。特に、バッフル要素５０は図１の実施形態においても設置されてよく、図１の実施形態において示される制御要素１６及び圧力センサ１８は、図２の実施形態において完全に又は部分的に採用されてよい。前述の通り、制御要素１６，１６’は、ファン、バルブ又は受動絞り／能動絞りとして具体化されてよい。

図１及び図２に示されている実施形態のいずれかでは、第１の導管８，８’及び第２の導管１２，１２’は、第１の導管入口２０，２０’及び第２の導管出口３６，３６’及び第１の導管出口２２，２２’及び第２の導管入口３４，３４’の配列が守られている限りは、１つの空気パイプ等において組み合わせられてよい。

図１及び図２の実施形態は、両方とも２方向マニホールド４，４’と空気供給ダクト２，２’とを備えて示されているが、該２方向マニホールド４，４’及び空気供給ダクト２，２’は存在しなくてもよく、本発明はそれでも機能し、それでも用いられることができる。例えば、第１のダクト６，６’及び第２のダクト１０，１０’は、航空機の２つの異なるポート又はパッカーから取られた供給空気流を各々含むことが可能である。２方向マニホールド４，４’が存在しない場合には、第１のダクト６，６’は、加湿装置２８，２８’又はバイパス３０，３０’に到達する前に供給空気流を含んでよく、同様に、第２の導管出口３６，３６’に到達する前に、第１のダクト６，６’は供給空気流を含んでよい。

Claims (15)

1. 航空機用の加湿システム（１）であって、
   空気の流れである第１の空気流を導くように構成されている第１のダクト（６，６’）と、
   空気の流れである第２の空気流を導くように構成されている第２のダクト（１０，１０’）であって、前記第２のダクト（１０，１０’）中の前記空気を加湿するための加湿装置（２８，２８’）を備える、第２のダクト（１０，１０’）と、を備え、
   前記加湿システムは、
   前記第２の空気流の一部を前記第１のダクト（６，６’）に向けるための第１の導管（８，８’）であって、前記第１のダクト（６，６’）に導き入れる第１の導管入口（２０，２０’）と前記第２のダクト（１０，１０’）からの第１の導管出口（２２，２２’）とを備える、第１の導管（８，８’）と、
   前記第１の空気流の一部を前記第２のダクト（１０，１０’）に向けるための第２の導管（１２，１２’）であって、前記第２のダクト（１０，１０’）に導き入れる第２の導管入口（３４，３４’）と前記第１のダクト（６，６’）からの第２の導管出口（３６，３６’）と、をさらに備え、前記第１の導管出口（２２，２２’）は前記加湿装置（２８，２８’）の下流に配置されており、前記第２の導管入口（３４，３４’）は前記第１の導管出口（２２，２２’）の下流に配置されており、前記第１の導管入口（２０，２０’）は前記第２の導管出口（３６，３６’）の下流に配置されている、加湿システム。
2. 供給空気流を導くように構成されている空気供給ダクト（２，２’）と、前記空気供給ダクト（２，２’）、前記第１のダクト（６，６’）、及び前記第２のダクト（１０，１０’）に接続されている２方向マニホールド（４，４’）と、を備え、それにより前記空気が前記空気供給ダクト（２，２’）から前記２方向マニホールド（４，４’）の中に流れ、次いで部分的に前記第１のダクト（６，６’）及び前記第２のダクト（１０，１０’）の中に流れ、前記第１の空気流と前記第２の空気流とを形成するように構成されている、請求項１に記載の加湿システム。
3. 前記加湿装置（２８，２８’）は断熱加湿装置である、請求項１又は２に記載の加湿システム。
4. 前記第２のダクト（１０，１０’）の前記加湿装置（２８，２８’）を迂回するように構成されているバイパス（３０，３０’）をさらに備える、請求項１～３のいずれか一項に記載の加湿システム。
5. 前記バイパス（３０）は制御要素（１６，１６’）を備える、請求項４に記載の加湿システム。
6. 前記第１の導管（８，８’）及び前記第２の導管（１２，１２’）は１つのダクト又はパイプに配置されている、請求項１～５のいずれか一項に記載の加湿システム。
7. 前記加湿装置（２８，２８’）は、前記第２の空気流を加湿するための加湿パッドを備える、請求項１～６のいずれか一項に記載の加湿システム。
8. 前記第１の空気流は、前記第１の導管入口（２０，２０’）の下流の加湿された空気を含み、前記第２の空気流は、前記第２の導管入口（３４，３４’）の下流の加湿された空気を含む、請求項１～７のいずれか一項に記載の加湿システム。
9. 前記第１の導管（８，８’）、前記第２の導管（１２，１２’）、又はその両方は、制御要素（１６，１６’）を備える、請求項１～８のいずれか一項に記載の加湿システム。
10. 前記第１のダクト（６，６’）、前記第２のダクト（１０，１０’）、又はその両方は、制御要素（１６，１６’）を備える、請求項１～９のいずれか一項に記載の加湿システム。
11. 前記第１のダクト（６，６’）及び前記第２のダクト（１０，１０’）は、それぞれ前記第１の導管入口（２０，２０’）の下流及び前記第２の導管入口（３４，３４’）の下流に、バッフル要素（５０）を備える、請求項１～１０のいずれか一項に記載の加湿システム。
12. 前記第１のダクト（６，６’）、前記第２のダクト（１０，１０’）、又はその両方は、１つ以上の圧力センサ（１８）を備える、請求項１～１１のいずれか一項に記載の加湿システム。
13. 前記第１の導管（８，８’）、前記第２の導管（１２，１２’）、又はその両方は、１つ以上の圧力センサ（１８）を備える、請求項１～１２のいずれか一項に記載の加湿システム。
14. 前記制御要素（１６，１６’）は、ファン、バルブ又は絞りのいずれかである、請求項５、９又は１０のいずれか一項に記載の加湿システム。
15. 前記制御要素（１６，１６’）、前記圧力センサ（１８）、又はその両方は、航空機の環境制御システムを管理するように構成されている制御ユニットに対して接続されている、請求項５、９、１０、１２又は１３のいずれか一項に記載の加湿システム。

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