JP2023055255A - シフト機構 - Google Patents

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Takemasa Hata
広行 塩入
Hiroyuki Shioiri
謙大 木村
Kenta Kimura
弘章 江渕
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【課題】複数のシフトフォークの軸線方向の位置を切り替えるためのシフトドラムの軸長を短縮できるシフト機構を提供する。【解決手段】カム溝46は、複数の走行パターンに対応した切り替え領域を少なくとも一つ以上有し、第1可動部材44は、カム溝46に挿入された第1係合ピン50を有し、第2可動部材45は、カム溝46に挿入された第2係合ピン55を有し、各係合ピン50,55は、シフトドラム43の回転方向で所定の間隔を空けて配置され、カム溝46が形成された角度をα、走行パターンの数をm、切り替え領域の数をn、第1係合ピン50の中心軸線と第2係合ピン55の中心軸線とがなす角度をθとし、aを0を含む自然数とした場合に、θ=α/(m×n)+a×α/nを満たすように第1係合ピン50および第2係合ピン55が配置されている。【選択図】図2

Description

この発明は、複数のシフトフォークの軸線方向の位置を切り替えるためのカム溝が形成されたシフトドラムを備えたシフト機構に関するものである。
特許文献1および特許文献2には、外周面にカム溝が形成されたシフトドラムを回転させることによって、三つのシフトフォークの軸線方向の位置を切り替えるように構成されたシフト機構が記載されている。具体的には、シフトドラムの外周面には、シフトドラムの軸線方向に並んで三つのカム溝が形成され、それぞれのカム溝にシフトフォークが係合している。
特許文献1に記載されたシフト機構は、上記三つのシフトフォークの軸線方向の位置を切り替えることによって、リバースレンジ、ニュートラルレンジ、前進第1速段から前進第5速段のドライブレンジの走行モードを切り替えることができるように構成されている。また、特許文献2に記載されたシフト機構は、上記三つのシフトフォークの軸線方向の位置を切り替えることによって、ニュートラルレンジ、前進第1速段から前進第6速段のドライブレンジを切り替えることができるように構成されている。なお、特許文献1に記載された各シフトフォークは、シフトドラムの回転中心軸線と平行に配置されたシフトシャフト上を摺動するように配置されている。
特開2005-214215号公報 特開2015-81634号公報
特許文献1および特許文献2に記載されたシフト機構は、シフトフォークに対応した数のカム溝を、シフトドラムの回転中心軸線に並んで形成しているため、シフトドラムの軸長が長くなる可能性がある。また、特許文献1に記載されたシフト機構は、シフトシャフト上に三つのシフトフォークを摺動可能に配置している。言い換えると、シフト機構によって軸線方向の位置が制御されるスリーブの取り付け位置に応じて、シフトフォークやシフトドラムのカム溝の位置が決定されることになり、シフトドラムの軸長が長くなる可能性がある。
この発明は、上記のような技術的課題に着目して考え出されたものであり、複数のシフトフォークの軸線方向の位置を切り替えるためのシフトドラムの軸長を短縮できるシフト機構を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、回転方向に蛇行したカム溝が外周面に形成されたシフトドラムを回動させることによって、二つの可動部材の位置を変更するように構成されたシフト機構において、前記カム溝は、回転方向で所定の角度の範囲に複数の変速パターンまたは複数の走行パターンに対応した切り替え領域を少なくとも一つ以上有し、前記二つの可動部材のうちの一方の第1可動部材は、前記シフトドラムの回転方向において前記シフトドラムと相対移動できるように前記カム溝に挿入された第1係合ピンを有し、前記二つの可動部材のうちの他方の第2可動部材は、前記シフトドラムの回転方向において前記シフトドラムと相対移動できるように前記カム溝に挿入された第2係合ピンを有し、前記第1係合ピンおよび前記第2係合ピンは、前記シフトドラムの回転方向で所定の間隔を空けて配置され、前記シフトドラムの回転方向における前記カム溝が形成された角度をα、前記変速パターンまたは前記走行パターンの数をm、前記切り替え領域の数をn、前記第1係合ピンの中心軸線と前記第2係合ピンの中心軸線とがなす角度をθとし、aを0を含む自然数とした場合に、θ=α/(m×n)+a×α/nを満たすように前記第1係合ピンおよび前記第2係合ピンが配置されていることを特徴とするものである。
また、この発明では、前記カム溝は、前記二つの可動部材を前記シフトドラムの軸線方向における一方側に移動させる第1溝と、前記シフトドラムの軸線方向における他方側に移動させる第2溝と、前記第1溝と前記第2溝とを繋ぐ第3溝および第4溝を有してよい。
そして、この発明では、前記第1溝および前記第2溝は、前記シフトドラムの回転方向において、前記第1係合ピンおよび前記第2係合ピンが挿入される間隔よりも長く形成されていてよい。
この発明のシフト機構は、シフトドラムに形成されたカム溝に、二つの可動部材のそれぞれに形成された係合ピンが挿入されている。また、それらの係合ピンは、シフトドラムの回転方向におけるカム溝が形成された角度をα、変速パターンまたは走行パターンの数をm、切り替え領域の数をn、第1係合ピンの中心軸線と第2係合ピンの中心軸線とがなす角度をθとし、aを0を含む自然数とした場合に、θ=α/(m×n)+a×α/nを満たすように配置されている。したがって、シフトドラムに一つのカム溝を形成するのみで、二つの可動部材の位置を切り替えることができる。すなわち、二つの可動部材の位置を切り替えることにより、複数の走行モードを切り替えることができる。その結果、シフトドラムの軸長を短縮することができる。
この発明の実施形態におけるシフト機構によって走行モードの切り替えが行われる車両の一例を説明するためのスケルトン図である。 この発明の実施形態におけるシフト機構の一例を説明するための正面図である。 カム溝の一例を説明するための展開図である。 三つの切り替え領域を有するカム溝の一例を示す展開図である。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態におけるシフト機構によって走行モードの切り替えが行われる車両の一例を図1に示してある。図1に示す車両Veは、エンジン(ENG)1と、二つのモータ2,3とを駆動力源として備えたハイブリッド車両であって、それらの駆動力源から出力されたトルクによって、前輪(駆動輪)4R,4Lを駆動するように構成されている。
第1モータ2は発電機能のあるモータ(すなわちモータ・ジェネレータ:MG1)によって構成され、エンジン1の回転数を第1モータ2によって制御するとともに、第1モータ2で発電した電力により第2モータ3を駆動し、その第2モータ3が出力するトルクを走行のための駆動トルクに加えることができるように構成されている。この第2モータ3は、発電機能のあるモータ(すなわちモータ・ジェネレータ:MG2)によって構成することができる。なお、第1モータ2および第2モータ3は、例えば、ロータに永久磁石を取り付けた、永久磁石式の同期モータなどの交流モータによって構成することができる。
エンジン1には、動力分割機構5が連結されている。この動力分割機構5は、エンジン1が出力したトルクを第1モータ2側と出力側とに分割する機能を主とする分割部6と、そのトルクの分割率を変更する機能を主とする変速部7とにより構成されている。
分割部6は、三つの回転要素によって差動作用を行う構成であればよく、遊星歯車機構を採用することができる。図1に示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。図1に示す分割部6は、サンギヤ8と、サンギヤ8に対して同心円上に配置された、内歯歯車であるリングギヤ9と、これらサンギヤ8とリングギヤ9との間に配置されてサンギヤ8とリングギヤ9とに噛み合っているピニオンギヤ10と、ピニオンギヤ10を自転および公転可能に保持するキャリヤ11とを有している。
エンジン1が出力したトルクが前記キャリヤ11に入力されるように構成されている。具体的には、エンジン1の出力軸12に、動力分割機構5の入力軸13が連結され、その入力軸13がキャリヤ11に連結されている。また、サンギヤ8に第1モータ2が連結されている。なお、キャリヤ11と入力軸13とを直接連結する構成に替えて、歯車機構などの伝動機構(図示せず)を介してキャリヤ11と入力軸13とを連結してもよい。また、その出力軸12と入力軸13との間にダンパ機構やトルクコンバータなどの機構(図示せず)を配置してもよい。さらに、第1モータ2とサンギヤ8とを直接連結する構成に替えて、歯車機構などの伝動機構(図示せず)を介して第1モータ2とサンギヤ8とを連結してもよい。
変速部7は、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。すなわち、変速部7は、上記の分割部6と同様に、サンギヤ14と、サンギヤ14に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ15と、これらサンギヤ14とリングギヤ15との間に配置されてこれらサンギヤ14およびリングギヤ15に噛み合っているピニオンギヤ16と、ピニオンギヤ16を自転および公転可能に保持しているキャリヤ17とを有している。したがって、変速部7は、サンギヤ14、リングギヤ15、およびキャリヤ17の三つの回転要素によって差動作用を行う差動機構となっている。この変速部7におけるサンギヤ14に分割部6におけるリングギヤ9が連結されている。また、変速部7におけるリングギヤ15に、出力ギヤ18が連結されている。
上記の分割部6と変速部7とが複合遊星歯車機構を構成するようにLoクラッチ機構C_Loが設けられている。Loクラッチ機構C_Loは、変速部7におけるキャリヤ17を、分割部6におけるキャリヤ11および入力軸13に選択的に連結するためのものであって、噛み合い式のクラッチ機構によって構成されている。
具体的には、エンジン1側に突出した円筒軸19が、変速部7におけるキャリヤ17に一体に形成されていて、その先端の外周面にドグ歯20が形成されている。また、動力分割機構5の入力軸13における円筒軸19の端部とエンジン1との間の部分に、円筒軸19の外径と同一の外径に形成されたハブ21が一体に形成されていて、その外周面に外歯22が形成されている。すなわち、入力軸13の軸線方向で、ドグ歯20と外歯22とが並んで配置されている。さらに、ハブ21に形成された外歯22に常時噛み合う内歯23を有する円筒状のLoスリーブ24が、入力軸13の軸線方向に移動可能に設けられている。
したがって、このLoスリーブ24をキャリヤ17側に移動させて内歯23とドグ歯20とを噛み合わせることによって、Loスリーブ24を介してキャリヤ17と入力軸13とを連結すること、言い換えると、Loスリーブ24と入力軸13とを介してキャリヤ11とキャリヤ17とを連結することができる。なお、Loスリーブ24のエンジン1側の端部の外周面には、全周に亘ってスリット25が形成されていて、そのスリット25に円弧状に形成されたLoシフトフォーク26が係合している。
そのように分割部6におけるキャリヤ11と変速部7におけるキャリヤ17とを連結した場合には、これらのキャリヤ11,17が入力要素となり、また分割部6におけるサンギヤ8が反力要素となり、さらに変速部7におけるリングギヤ15が出力要素となった複合遊星歯車機構が形成される。
さらに、変速部7の全体を一体化させるためのHiクラッチ機構C_Hiが設けられている。このHiクラッチ機構C_Hiは、変速部7におけるキャリヤ17とリングギヤ15もしくはサンギヤ14、あるいはサンギヤ14とリングギヤ15とを連結するなどの少なくともいずれか二つの回転要素を連結するためのものであって、Loクラッチ機構C_Loと同様に、噛み合い式のクラッチ機構によって構成されている。図1に示す例では、Hiクラッチ機構C_Hiは、変速部7におけるキャリヤ17とリングギヤ15とを連結するように構成されている。
具体的には、エンジン1側に突出した円筒軸27が、リングギヤ15に一体に形成されていて、その先端の内周面に内歯28が形成されている。また、上記の円筒軸19におけるキャリヤ17側の外周面に、より具体的には、入力軸13の軸線方向における内歯28と同一の位置に、入力軸13の半径方向において内歯28と所定の間隔を空けてドグ歯29が形成されている。さらに、リングギヤ15に形成された内歯28に常時噛み合う外歯30が形成され、かつ先端の内周面にドグ歯29に噛み合う内歯(ドグ歯)31が形成された円筒状のHiスリーブ32が、入力軸13の軸線方向に移動可能に設けられている。
したがって、Hiスリーブ32をキャリヤ17側に移動させて内歯31とドグ歯29とを噛み合わせることによって、Hiスリーブ32を介してキャリヤ17とリングギヤ15とを連結することができる。なお、Hiスリーブ32のエンジン1側の端部の外周面には、全周に亘ってスリット33が形成されていて、そのスリット33に円弧状に形成されたHiシフトフォーク34が係合している。
このHiクラッチ機構C_Hiを係合させることにより変速部7を構成する各回転要素が一体となって回転する。したがって、分割部6におけるキャリヤ11が入力要素となり、また分割部6におけるサンギヤ8が反力要素となり、さらに変速部7におけるリングギヤ15が出力要素となる。
上述したLoクラッチ機構C_LoとHiクラッチ機構C_Hiとの少なくともいずれか一方を係合することにより、動力分割機構5を介してエンジン1と出力ギヤ18とがトルク伝達可能に連結される。その出力ギヤ18から前輪4R,4Lにギヤトレーン部を介してトルクが伝達される。図1に示す例では、上記のエンジン1や分割部6あるいは変速部7の回転中心軸線と平行にカウンタシャフト35が配置されている。前記出力ギヤ18に噛み合っているドリブンギヤ36がこのカウンタシャフト35に取り付けられている。また、カウンタシャフト35にはドライブギヤ37が取り付けられており、このドライブギヤ37が終減速機であるデファレンシャルギヤユニット38におけるリングギヤ39に噛み合っている。
さらに、前記ドリブンギヤ36には、第2モータ3におけるロータシャフト3aに取り付けられたドライブギヤ40が噛み合っている。したがって、前記出力ギヤ18から出力された動力もしくはトルクに、第2モータ3が出力した動力もしくはトルクを、上記のドリブンギヤ36の部分で加えるように構成されている。このようにして合成された動力もしくはトルクをデファレンシャルギヤユニット38から左右のドライブシャフト41に出力し、その動力やトルクが前輪4R,4Lに伝達されるように構成されている。
上述したように構成された車両Veは、Loクラッチ機構C_Loを係合しHiクラッチ機構C_Hiを解放したLoモード、Loクラッチ機構C_Loを解放しHiクラッチ機構C_Hiを係合したHiモード、Loクラッチ機構C_LoおよびHiクラッチ機構C_Hiを係合した直結モード、Loクラッチ機構C_LoおよびHiクラッチ機構C_Hiを解放した切り離しモードの四つの走行モードを設定することができる。すなわち、各クラッチ機構C_Lo,C_Hiの係合状態と解放状態とを切り替えることによって走行モードを切り替えることができる。
この発明の実施形態におけるシフト機構は、上記の各クラッチ機構C_Lo,C_Hiの係合状態および解放状態を切り替えることができるように構成されている。そのシフト機構42の一例を説明するための正面図を図2に示してある。図2に示すシフト機構42は、図示しないモータによって回転させられるシフトドラム43と、Loシフトフォーク26に推力を伝達するためのLoカムスリーブ44と、Hiシフトフォーク34に推力を伝達するためのHiカムスリーブ45とを備えている。なお、Loカムスリーブ44が、この発明の実施形態における「第1可動部材」に相当し、Hiカムスリーブ45が、この発明の実施形態における「第2可動部材」に相当する。
シフトドラム43は、従来のシフトドラムと同様に円筒状に形成されていて、その外周面に円周方向に沿い、かつシフトドラム43の軸線方向に蛇行したカム溝46が形成されている。図3は、そのカム溝46の形状の一例を示す図であり、図3に示すカム溝46は、シフトドラム43の回転軸線を中心とした第1角度θ1の範囲に形成された第1溝46aと、第2角度θ2の範囲に形成された第2溝46bとを備えている。これらの第1溝46aと第2溝46bとは、シフトドラム43の回転方向に沿って形成され、かつ第1溝46aと第2溝46bとが、シフトドラム43の回転軸線方向にオフセットして形成されている。なお、図3に示す例では、第1角度θ1および第2角度θ2は、90度以上となるように形成されている。
上記の第1溝46aと第2溝46bとの間の領域となる第3角度θ3の範囲には、第3溝46cが形成され、第2溝46bと第1溝46aとの間の領域となる第4角度θ4の範囲には、第4溝46dが形成されている。具体的には、第3溝46cと第4溝46dとは、第1溝46aと第2溝46bとを接続するようにシフトドラム43の回転軸線に対して傾斜して形成されている。なお、第3角度θ3および第4角度θ4は、90度未満となるように形成されている。
この第3溝46cおよび第4溝46dの傾斜角度は、図示しないモータから出力されるトルクの大きさ、そのモータの回転速度、LoシフトフォークやHiシフトフォークに作用させる推力の大きさ、第1溝46aと第2溝46bとの軸線方向での距離などに基づいて定められている。なお、第1溝46aと第3溝46cや第4溝46dとの屈曲点や、第2溝46bと第3溝46cや第4溝46dとの屈曲点の壁面は、円弧状に形成されていてもよい。
Loカムスリーブ44は、円筒状に形成されていて、その中心軸線が、シフトドラム43の中心軸線と平行となるように配置されている。Loカムスリーブ44の内周部分には、一方の端部にLoシフトフォーク26が連結された円筒状のLoフォークシャフト47が貫通して設けられている。なお、Loフォークシャフト47の他方の端部には、図示しないリテーナが一体化されていて、そのリテーナとLoカムスリーブ44との間に図示しないコイルスプリングが圧縮して配置されている。また、Loフォークシャフト47には、ケースやハウジングに両端が支持された支持軸48が挿入されている。
Loカムスリーブ44の外周面には、中心軸線がシフトドラム43の法線方向に沿うように円筒部49が一体に形成されている。その円筒部49には、シフトドラム43側に一端が突出するように、この発明の実施形態における「第1係合ピン」に相当するLo係合ピン50が挿入されている。具体的には、Lo係合ピン50は円筒部49と相対回転可能に挿入されている。そのLo係合ピン50の先端は、円筒部49の外径とほぼ同一に形成されていて、カム溝46の内側まで形成されている。そして、Lo係合ピン50の先端と円筒部49との間にニードルローラベアリング(以下、Loベアリングと記す)51が設けられ、Loベアリング51がカム溝46の壁面に接触するように構成されている。
なお、シフトドラム43の回転方向においてLoカムスリーブ44とHiカムスリーブ45との間には、両端がケースやハウジングに固定され、かつLoカムスリーブ44およびHiスリーブ45側に突出した円弧状の嵌合部を有する嵌合軸Sが設けられている。そして、Loカムスリーブ44には、嵌合軸S側に突出した突起部44aが一体に形成され、その突起部44aの先端には、嵌合部が挿入される切り欠きが形成されている。これは、カム溝46の壁面とLo係合ピン50との間で生じる摩擦力によって、Loカムスリーブ44が、Loカムスリーブ44の中心軸線を中心として回転することを抑制するためである。
Hiカムスリーブ45は、円筒状に形成されていて、その中心軸線が、シフトドラム43の中心軸線と平行となり、かつシフトドラム43の回転方向でLoカムスリーブ44と所定の間隔を空けて配置されている。Hiカムスリーブ45の内周部分には、一方の端部にHiシフトフォーク34が連結された円筒状のHiフォークシャフト52が貫通して設けられている。なお、Hiフォークシャフト52の他方の端部には、図示しないリテーナが一体化されていて、そのリテーナとHiカムスリーブ45との間に図示しないコイルスプリングが圧縮して配置されている。また、Hiフォークシャフト52には、ケースやハウジングに両端が支持された支持軸53が挿入されている。
Hiカムスリーブ45の外周面には、中心軸線がシフトドラム43の法線方向に沿うように円筒部54が一体に形成されている。その円筒部54には、シフトドラム43側に一端が突出するように、この発明の実施形態における「第2係合ピン」に相当するHi係合ピン55が挿入されている。具体的には、Hi係合ピン55の中心軸線とLo係合ピン55の中心軸線とがなす角度θが90度となるように、Hi係合ピン55が配置されている。なお、Lo係合ピン55と同様に、Hi係合ピン55は、円筒部54と相対回転可能に挿入されている。そのHi係合ピン55の先端は、円筒部54の外径とほぼ同一に形成されていて、カム溝46の内側まで形成されている。そして、Hi係合ピン55の先端と円筒部54との間にニードルローラベアリング(以下、Hiベアリングと記す)56が設けられ、Hiベアリング56がカム溝46の壁面に接触するように構成されている。
なお、Hiカムスリーブ45には、嵌合軸S側に突出した突起部45aが一体に形成され、その突起部45aの先端には、嵌合部が挿入される切り欠きが形成されている。これは、カム溝46の壁面とHi係合ピン55との間で生じる摩擦力によって、Hiカムスリーブ45が、Hiカムスリーブ45の中心軸線を中心として回転することを抑制するためである。
このように構成されたシフト機構42は、シフトドラム43を回転させることによって、シフトドラム43と各係合ピン50,55とが、シフトドラム43の回転方向で相対移動するとともに、カム溝46の形状に沿って、各係合ピン50,55が、シフトドラム43の軸線方向に移動する。具体的には、シフトドラム43の回転角を90度ずつ変更する毎に、各係合ピン50,55のいずれか一方が、第1溝46aと第2溝46bとの間を移動する。図4には、シフトドラム43の回転角を90度ずつ変更した場合における各係合ピン50,55の位置を示してあり、(a)にはシフトドラム43の回転角が所定角度の場合における各係合ピン50,55の位置を示し、(b)にはシフトドラム43の回転角が所定角度から90度変化した場合における各係合ピン50,55の位置を示し、(c)にはシフトドラム43の回転角が所定角度から180度変化した場合における各係合ピン50,55の位置を示し、(d)にはシフトドラム43の回転角が所定角度から270度変化した場合における各係合ピン50,55の位置を示してある。なお、以下の説明では、Lo係合ピン50が第1溝46aに位置している場合に、Loクラッチ機構C_Loが解放状態となり、第2溝46bに位置している場合に、Loクラッチ機構C_Loが係合状態となり、同様に、Hi係合ピン55が第1溝46aに位置している場合に、Hiクラッチ機構C_Hiが解放状態となり、第2溝46bに位置している場合に、Hiクラッチ機構C_Hiが係合状態となるものとして説明する。
図4(a)に示す状態では、Lo係合ピン50が第1溝46aに位置し、Hi係合ピン55が第2溝46bに位置している。すなわち、Loクラッチ機構C_Loが解放状態となり、Hiクラッチ機構C_Hiが係合状態となる。つまり、車両Veの走行モードが、Hiモードとなる。
図4(b)に示す状態では、Lo係合ピン50およびHi係合ピン55が第2溝46bに位置している。すなわち、Loクラッチ機構C_LoおよびHiクラッチ機構C_Hiが係合状態となる。つまり、車両Veの走行モードが、直結モードとなる。
図4(c)に示す状態では、Lo係合ピン50が第2溝46bに位置し、Hi係合ピン55が第1溝46aに位置している。すなわち、Loクラッチ機構C_Loが係合状態となり、Hiクラッチ機構C_Hiが解放状態となる。つまり、車両Veの走行モードが、Loモードとなる。
図4(d)に示す状態では、Lo係合ピン50およびHi係合ピン55が第1溝46aに位置している。すなわち、Loクラッチ機構C_LoおよびHiクラッチ機構C_Hiが解放状態となる。つまり、車両Veの走行モードが、切り離しモードとなる。
したがって、シフトドラム43の回転角を90度ずつ切り替えることによって、各クラッチ機構C_Lo,C_Hiの係合状態と解放状態とを切り替えること、すなわち、車両Veの走行モードを切り替えることができる。
この発明の実施形態におけるシフトドラムは、上述したようにシフトドラムの全周に亘ってカム溝が形成されたものに限らず、所定の角度の範囲にカム溝が形成されたものであってもよい。また、この発明の実施形態におけるシフト機構によって設定される変速パターンや走行パターン(走行モード)は、上述した4つの走行モードに限らず、3つ以下の走行モードを切り替えるように構成されていてもよい。
さらに、この発明の実施形態におけるシフト機構は、例えば、Loモード、直結モード、Hiモード、切り離しモードの4つの走行モードを切り替えるためのカム溝の領域を、シフトドラムの半周に亘って形成し、残りの半周に、同様にLoモード、直結モード、Hiモード、切り離しモードの4つの走行モードを切り替えるための領域を形成していてもよい。すなわち、カム溝には、複数の走行モードに対応した切り替え領域が、複数形成されていてもよい。その場合には、Lo係合ピンの中心軸線とHi係合ピンの中心軸線とがなす角度は、図3に示すカム溝のように一つの切り替え領域が形成された場合における角度(図3に示す例では90度)を、切り替え領域の数で除算して求められる角度に設定すればよい。
すなわち、この発明の実施形態におけるシフト機構は、一方の係合ピンの中心軸線と他方の係合ピンの中心軸線とがなす角度θは、シフトドラムの回転方向におけるカム溝が形成された角度をα、シフトドラムを回転させることによって設定する走行モードの数をm、切り替え領域の数をnとした場合に、以下の式(1)を満たすように角度に設定すればよい。
θ=α/(m×n) …(1)
またさらに、複数の走行モードに対応した切り替え領域が、カム溝に複数形成されている場合には、一方の係合ピンと他方の係合ピンとが同一の切り替え領域に配置されていなくてもよい。具体的には、図4に示すように上述した例と同様に4つの走行モードを切り替えるように形成された切り替え領域が、カム溝に三つ形成されている場合には、一方の係合ピンの中心軸線と他方の係合ピンの中心軸線とがなす角度θは、30度(A点)、150度(B点)、および270度(C点)のいずれかとなる。すなわち、式(1)で求められる角度(ここでは、30度)に、一つの切り替え領域の範囲の角度の整数倍の角度を加算した角度に設定してもよい。つまり、0を含む自然数をaとした場合に、以下の式(2)を満たすように、一方の係合ピンの中心軸線と他方の係合ピンの中心軸線とがなす角度θを設定してもよい。
θ=α/(m×n)+a×α/n …(2)
上述したようにシフトドラムに一つのカム溝を形成し、そのカム溝に二つの係合ピンを挿入することによって、二つのシフトフォークの位置を切り替えることができる。すなわち、二つのシフトフォークの位置を切り替えることにより、複数の走行モードを切り替えることができる。その結果、シフトドラム43の軸長を短縮することができる。
26,34 シフトフォーク
42 シフト機構
43 シフトドラム
44,45 カムスリーブ
46 カム溝
47 フォークシャフト
49,54 円筒部
50,55 係合ピン
51,56 ベアリング

Claims (3)

  1. 回転方向に蛇行したカム溝が外周面に形成されたシフトドラムを回動させることによって、二つの可動部材の位置を変更するように構成されたシフト機構において、
    前記カム溝は、回転方向で所定の角度の範囲に複数の変速パターンまたは複数の走行パターンに対応した切り替え領域を少なくとも一つ以上有し、
    前記二つの可動部材のうちの一方の第1可動部材は、前記シフトドラムの回転方向において前記シフトドラムと相対移動できるように前記カム溝に挿入された第1係合ピンを有し、
    前記二つの可動部材のうちの他方の第2可動部材は、前記シフトドラムの回転方向において前記シフトドラムと相対移動できるように前記カム溝に挿入された第2係合ピンを有し、
    前記第1係合ピンおよび前記第2係合ピンは、前記シフトドラムの回転方向で所定の間隔を空けて配置され、
    前記シフトドラムの回転方向における前記カム溝が形成された角度をα、前記変速パターンまたは前記走行パターンの数をm、前記切り替え領域の数をn、前記第1係合ピンの中心軸線と前記第2係合ピンの中心軸線とがなす角度をθとし、aを0を含む自然数とした場合に、
    θ=α/(m×n)+a×α/n
    を満たすように前記第1係合ピンおよび前記第2係合ピンが配置されている
    ことを特徴とするシフト機構。
  2. 請求項1に記載のシフト機構において、
    前記カム溝は、前記二つの可動部材を前記シフトドラムの軸線方向における一方側に移動させる第1溝と、前記シフトドラムの軸線方向における他方側に移動させる第2溝と、前記第1溝と前記第2溝とを繋ぐ第3溝および第4溝を有する
    ことを特徴とするシフト機構。
  3. 請求項2に記載のシフト機構において、
    前記第1溝および前記第2溝は、前記シフトドラムの回転方向において、前記第1係合ピンおよび前記第2係合ピンが挿入される間隔よりも長く形成されている
    ことを特徴とするシフト機構。
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