JP2023051239A - カスケードユニット及び冷凍システム - Google Patents

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悠太 井吉
Yuta Iyoshi
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Abstract

【課題】配管の取り回しの自由度を高めるカスケードユニットを提供する。【解決手段】カスケードユニット2は、第1回路と第2回路とカスケード熱交換器と、を有する冷凍システムのカスケードユニットである。カスケードユニットは、カスケード熱交換器と第2圧縮機と電装品とカスケードケーシング2xとを備える。カスケードケーシング2xには、第1方向の一端から第1方向幅の1/3までの範囲に、配管口O1が形成される。配管口O1は、第1回路のカスケード熱交換器と第1熱交換器とを接続する第1配管及び第2配管と、第2回路のカスケード熱交換器と第2熱交換器とを接続する液管及びガス管とを引き出す。カスケードケーシング2xには、第1方向の他端から第1方向幅の1/3までの範囲に、配線口O2が形成される。配線口O2は、電装品に接続される配線を引き出す。【選択図】図8

Description

カスケードユニット及び冷凍システムに関する。
特許文献1(特開2012-193866号公報)には、高温側冷媒循環回路と低温側冷媒循環回路とをカスケードコンデンサを介してカスケード接続した冷凍装置が開示されている。特許文献1の冷凍装置は、隣接された高温側筐体と低温側筐体とで構成された室外ユニットを備えている。高温側サービスバルブは、高温側筐体に配置され、低温側サービスバルブは、低温側筐体に配置されている。
上記特許文献1には、カスケードコンデンサを収容する低温側筐体に、低温側冷媒循環回路の配管が接続される低温側サービスバルブが開示されているに過ぎない。このような上記特許文献1の冷凍装置では、高温側冷媒循環回路及び低温側循環回路の冷媒配管の取り回しに改善の余地がある。
第1観点に係るカスケードユニットは、第1回路と、第2回路と、カスケード熱交換器と、を有する冷凍システムのカスケードユニットである。第1回路には、熱を搬送する熱媒体が流れる。第1回路は、第1熱交換器を有する。第1熱交換器は、熱源と熱媒体とを熱交換させる。第2回路は、第2圧縮機と、第2熱交換器と、を有する。第2圧縮機は、第2冷媒を圧縮する。第2熱交換器は、第2冷媒と室内空気との熱交換を行う。第2回路には、第2冷媒が循環する。カスケード熱交換器は、第1回路の熱媒体と第2回路の第2冷媒との熱交換を行う。カスケードユニットは、カスケード熱交換器と、第2圧縮機と、電装品と、ケーシングと、を備える。電装品は、第2圧縮機を駆動する。ケーシングは、カスケード熱交換器、第2圧縮機及び電装品を収容する。ケーシングには、第1方向の一端から第1方向幅の1/3までの範囲に、配管口が形成される。配管口は、第1回路のカスケード熱交換器と第1熱交換器とを接続する第1配管及び第2配管と、第2回路のカスケード熱交換器と第2熱交換器とを接続する液管及びガス管と、を引き出す。また、ケーシングには、第1方向の他端から第1方向幅の1/3までの範囲に、配線口が形成される。配線口は、電装品に接続される配線を引き出す。
本発明者は、カスケードユニットから、第1熱交換器を有する外部の第1ユニットと、第2熱交換器を有する外部の第2ユニットとの両方に、配管及び配線が取り出されることに着目した。そして、配管近傍に、配線を配置すると、配管の取り回しの自由度が下がるという問題があることを突き止めて、本開示に係る発明を完成させた。
第1観点のカスケードユニットによれば、第1回路の第1配管及び第2配管と、第2回路の液管及びガス管とを引き出すための配管口と、配線を引き出すための配線口とを、第1方向(例えば左右方向)に離して配置している。このため、ケーシングの第1方向の一端部に第1配管、第2配管、液管及びガス管(以下、単に「配管」とも言う)を集めるとともに、ケーシングの第2方向の他端部に配線を集めることができる。これにより、配線による配管の取り回しの制約を減らすことができる。したがって、配管の取り回しの自由度が高くなる。
第2観点に係るカスケードユニットは、第1観点のカスケードユニットであって、ケーシングは、第1方向に延びる側面を有する。配管口及び配線口は、側面に形成される。
第2観点に係るカスケードユニットでは、配管を側面の第1方向の一端から第1方向幅の1/3までの範囲に集めることができるとともに、配線口を側面の第1方向の他端から第1方向幅の1/3までの範囲に集めることができる。したがって、配管の取り回しの自由度がより高くなる。
第3観点に係るカスケードユニットは、第1または第2観点のカスケードユニットであって、ケーシングは、底面を構成する底板をさらに有する。カスケード熱交換器は、配管口の近傍であって、かつ底板上に配置されている。
第3観点のカスケードユニットでは、カスケード熱交換器が配管口の近傍であって、かつ底板上に配置されているので、配管を短くできるとともに、カスケード熱交換器を安定して配置できる。
第4観点に係るカスケードユニットは、第1から第3観点のカスケードユニットであって、ケーシングは、第1方向に延びる側面を有する。側面から見たときに、電装品とカスケード熱交換器とは、重ならない。
上述したように、カスケード熱交換器から配管を配管口に引き出し、電装品からの配線を配線口に引き出す。第4観点のカスケードユニットでは、電装品とカスケードユニットとが側面視において重ならないので、配管口と配線口とが第1方向に分かれた配置を容易に実現できる。
第5観点に係るカスケードユニットは、第1から第4観点のカスケードユニットであって、配管口において、第1配管、第2配管、液管及びガス管は、複数の異なる方向に並ぶ。
第5観点のカスケードユニットでは、配管口において、ケーシング内の4本以上の配管のうちの一部が並ぶ方向(例えば上下方向)と、他の一部が並ぶ方向(例えば左右方向)とが異なる。このため、配管口に4本以上の配管を容易に集めることができる。
第6観点に係るカスケードユニットは、第1から第5観点のカスケードユニットであって、配管口及び配線口は、第1方向に直交する第2方向の一端部に配置される。ケーシングには、配管口及び配線口よりも第2方向の他端部側にメンテナンス用の開口が形成される。ケーシングは、開口を塞ぎ、着脱可能な板材をさらに有する。
第6観点のカスケードユニットでは、板材を外すことによって露出する開口において、メンテナンスを行うことができる。開口よりも第2方向の一端部側において、第1方向一端側に配管口が配置され、第1方向他端側に配線口が配置されるので、中央部分に配管及び配線が突出しない。このため、開口から行うメンテナンス性を向上できる。
第7観点に係るカスケードユニットは、第1から第6観点のカスケードユニットであって、第2冷媒は、二酸化炭素である。
第7観点のカスケードユニットでは、第2回路の冷媒配管に二酸化炭素が封入される。二酸化炭素が封入される冷媒配管は、高い耐圧が要求されるため、冷媒配管の肉厚が大きい。施工時にロウ付けを行う場合には、入熱が大きいため、作業時間が長くなる。上述したように、配線口は、第1方向において配管口と反対の他端側に配置されるので、配線を二酸化炭素が封入された冷媒配管から離すことができる。このため、配管口での作業時間が長いことによる、配線への影響を小さくすることができる。
第8観点に係る冷凍システムは、第1から第7観点のカスケードユニットと、第1ユニットと、第2ユニットと、を備える。第1ユニットは、第1熱交換器を含む。第2ユニットは、第2熱交換器を含む。
第8観点の冷凍システムでは、カスケードユニットにおいて、第1及び第2回路の配管を引き出すための配管口と、配線を引き出すための配線口とを第1方向に離して形成している。このため、カスケードユニットにおいて、配線による配管の取り回しの制約を減らすことができるので、カスケードユニットから第1ユニット及び第2ユニットへの配管の取り回しの自由度が高くなる。
冷凍システムの概略構成図である。 冷凍システムの概略機能ブロック構成図である。 冷凍システムの冷房運転における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷凍システムの暖房運転における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷凍システムの冷暖同時運転(冷房主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷凍システムの冷暖同時運転(暖房主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 第1ユニットとカスケードユニットとが接続されている様子を示す概略図である。 カスケードユニットのケーシングを示す斜視図である。 カスケードユニットの内部を示す斜視図である。 カスケードユニットを前面から見たときの概略図である。 カスケードユニットのケーシングの配管口の概略図である。 カスケードユニットの閉鎖弁近傍の液管及びガス管の概略図である。 変形例において、第1ユニットとカスケードユニットとが接続されている様子を示す概略図である。
(1)冷凍システムの構成
図1及び図2に示す冷凍システム1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。
冷凍システム1は、第1回路(一次側回路)5aと、第2回路(二次側回路)10と、カスケード熱交換器35と、を有する。第1回路5aは、第1熱交換器74を有する。第2回路10は、第2圧縮機21と第2熱交換器52a、52b、52cを有する。本実施形態の冷凍システム1は、蒸気圧縮式の第1回路5aと蒸気圧縮式の第2回路10とからなる二元冷媒回路を有しており、二元冷凍サイクルを行う。
第1回路5aは、熱を搬送する熱媒体が循環する。ここでは、熱媒体は、第1冷媒である。第1冷媒は、例えば、HFC系冷媒及びHFO系冷媒の少なくとも一方を含む。第2回路10は、第2冷媒が循環する。第2冷媒は、例えば、二酸化炭素を含む。
第1回路5aと第2回路10とは、カスケード熱交換器35を介して、熱的に接続されている。
第1回路5aは、第1熱交換器74と、カスケード熱交換器35と、を接続する第1配管P1及び第2配管P2を有する。第1熱交換器74は、第1回路5aを循環する熱媒体と熱源との熱交換を行うものである。熱源は、第1回路5aを循環する熱媒体の温熱源または冷熱源として機能する。ここでの熱源は、熱媒体としての第1冷媒と熱交換を行う室外空気である。
第2回路10は、第2熱交換器52a、52b、52cと、カスケード熱交換器35と、を接続する液管P3及びガス管P4、P5を有する。本実施形態では、液管P3は1本であり、ガス管P4、P5は、2本である。
冷凍システム1は、第1ユニット5と、カスケードユニット2と、第2ユニット4a、4b、4cと、を備えている。第1ユニット5は、第1熱交換器74を含む。第2ユニット4a、4b、4cは、第2熱交換器52a、52b、52cを含む。本実施形態では、第2ユニット4a、4b、4cは、分岐ユニット6a、6b、6cと、利用ユニット3a、3b、3cと、を含む。
冷凍システム1は、第1ユニット5と、カスケードユニット2と、第2ユニット4a、4b、4cと、が互いに配管を介して接続されて構成されている。第1ユニット5とカスケードユニット2とは、第1連絡配管112及び第2連絡配管111により接続されている。カスケードユニット2と複数の分岐ユニット6a、6b、6cとは、第3連絡配管7と、第4連絡配管8と、第5連絡配管9との3つの連絡配管により接続されている。複数の分岐ユニット6a、6b、6cと複数の利用ユニット3a、3b、3cとは、第1接続管15a、15b、15c及び第2接続管16a、16b、16cにより接続されている。
第1ユニット5は、本実施形態では、1台である。カスケードユニット2は、本実施形態では、1台である。第2ユニット4a、4b、4cは、本実施形態では、3台である。詳細には、第2ユニット4a、4b、4cの複数の利用ユニット3a、3b、3cは、第1利用ユニット3aと、第2利用ユニット3bと、第3利用ユニット3cと、の3台である。第2ユニット4a、4b、4cの複数の分岐ユニット6a、6b、6cは、第1分岐ユニット6aと、第2分岐ユニット6bと、第3分岐ユニット6cと、の3台である。
そして、冷凍システム1では、各利用ユニット3a、3b、3cが個別に冷房運転または暖房運転を行うことが可能になっており、暖房運転を行う利用ユニットから冷房運転を行う利用ユニットに冷媒を送ることで利用ユニット間において熱回収を行うことが可能になるように構成されている。具体的には、本実施形態では、冷房運転と暖房運転とを同時に行う冷房主体運転や暖房主体運転を行うことで、熱回収が行われる。また、冷凍システム1では、上記の熱回収(冷房主体運転や暖房主体運転)も考慮した複数の利用ユニット3a、3b、3c全体の熱負荷に応じて、カスケードユニット2の熱負荷をバランスさせるように構成されている。
(2)第1回路
第1回路5aは、第1圧縮機71と、第1切換機構72と、第1熱交換器74と、第1膨張弁76と、第1過冷却熱交換器103と、第1過冷却回路104と、第1過冷却膨張弁104aと、第2閉鎖弁108と、第2膨張弁102と、第2回路10と共有しているカスケード熱交換器35と、第1閉鎖弁109と、第1アキュムレータ105と、第1配管P1と、第2配管P2と、を有している。また、第1回路5aは、カスケード熱交換器35の第1流路35bを有している。
第1配管P1は、カスケード熱交換器35の第1流路35bのガス側から第1熱交換器74まで延びた配管である。ここでは、第1配管P1は、ガス管である。なお、ガス管は、ガス状態、または気液二相状態の冷媒が流れる配管である。第1配管P1は、第1連絡配管112と、第1連絡配管112とカスケード熱交換器35との間の第1冷媒配管113と、第1ユニット5内の配管と、を含む。
第2配管P2は、カスケード熱交換器35の第1流路35bの液側から第1熱交換器74まで延びた配管である。ここでは、第2配管P2は、液管である。なお、液管は、液状態、気液二相状態、または超臨界状態の冷媒が流れる配管である。第2配管P2は、第2連絡配管111と、第2連絡配管111とカスケード熱交換器35との間の第2冷媒配管114と、第1ユニット5内の配管と、含む。
第1回路5aは、第1熱交換器74とカスケード熱交換器35とを接続する第1配管P1及び第2配管P2のうち、カスケード熱交換器35から延びる第1配管P1及び第2配管P2を、カスケードケーシング2xの内部または外部において、第1熱交換器74から延びる第1配管P1及び第2配管P2に接続するための第1接続部C1(図9参照)を有している。ここでは、第1回路5aは、第1熱交換器74とカスケード熱交換器35とを接続する第1配管P1及び第2配管P2のうち、カスケード熱交換器35から延びる第1冷媒配管113及び第2冷媒配管114を、カスケードケーシング2xの内部または外部において、第1連絡配管112及び第2連絡配管111に接続するための第1接続部C11、C12を有している。
第1圧縮機71は、第1冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、圧縮機モータ71aをインバータ制御することで運転容量を可変することが可能なスクロール型等の容積式圧縮機からなる。
第1アキュムレータ105は、第1切換機構72と第1圧縮機71の吸入側とを接続する吸入流路の途中に設けられている。
カスケード熱交換器35を第1冷媒の蒸発器として機能させる場合には、第1切換機構72は、第1圧縮機71の吸入側とカスケード熱交換器35の第1流路35bのガス側とを接続する第5接続状態となる(図1の第1切換機構72の実線を参照)。また、第1切換機構72は、カスケード熱交換器35を第1冷媒の放熱器として機能させる場合には、第1圧縮機71の吐出側とカスケード熱交換器35の第1流路35bのガス側とを接続する第6接続状態となる(図1の第1切換機構72の破線を参照)。このように、第1切換機構72は、第1回路5a内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。そして、第1切換機構72の切り換え状態を変更することによって、カスケード熱交換器35を第1冷媒の蒸発器または放熱器として機能させることが可能になっている。
カスケード熱交換器35は、第1冷媒であるR32等の冷媒と、第2冷媒である二酸化炭素等の冷媒と、の間で互いに混合させることなく熱交換を行わせるための機器である。カスケード熱交換器35は、例えば、プレート型熱交換器からなる。カスケード熱交換器35は、第2回路10に属する第2流路35aと、第1回路5aに属する第1流路35bと、を有している。第2流路35aは、そのガス側が第3熱源配管25を介して第2切換機構22に接続され、その液側が第4熱源配管26を介して熱源側膨張弁36に接続されている。第1流路35bは、そのガス側が、第1配管P1(詳細には、第1冷媒配管113、第1連絡配管112、第1閉鎖弁109、第1切換機構72)を介して第1圧縮機71に接続され、その液側が、第2配管P2(詳細には、第2膨張弁102が設けられた第2冷媒配管114)に接続されている。
第1熱交換器74は、第1冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器である。第1熱交換器74において、第1冷媒は、室外空気から冷熱または温熱を取得する。第1熱交換器74のガス側は、第1切換機構72から延びる第1配管P1に接続されている。第1熱交換器74は、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。
第1膨張弁76は、第1熱交換器74の液側から第1過冷却熱交換器103まで延びる第2配管P2に設けられている。第1膨張弁76は、第1回路5aの液側の部分を流れる第1冷媒の流量の調節等を行う、開度調節が可能な電動膨張弁である。
第1過冷却回路104は、第1膨張弁76と第1過冷却熱交換器103との間から分岐し、吸入流路のうち第1切換機構72と第1アキュムレータ105との間の部分に接続されている。第1過冷却膨張弁104aは、第1過冷却回路104のうち、第1過冷却熱交換器103より上流側に設けられており、第1冷媒の流量の調節等を行う、開度調節が可能な電動膨張弁である。
第1過冷却熱交換器103は、第1膨張弁76から第2閉鎖弁108に向けて流れる冷媒と、第1過冷却回路104において第1過冷却膨張弁104aにおいて減圧された冷媒と、を熱交換させる熱交換器である。
第1連絡配管112は、第1ユニット5とカスケードユニット2とを接続する配管である。第2連絡配管111は、第1ユニット5とカスケードユニット2とを接続する配管である。
第2膨張弁102は、第2冷媒配管114に設けられている。第2膨張弁102は、カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる第1冷媒の流量の調節等を行う、開度調節が可能な電動膨張弁である。
第1閉鎖弁109は、第1連絡配管112と第1切換機構72との間に設けられている。
第2閉鎖弁108は、第2連絡配管111と第1過冷却熱交換器103との間に設けられている。
(3)第2回路
(3-1)第2回路の概要
第2回路10は、複数の利用ユニット3a、3b、3cと、複数の分岐ユニット6a、6b、6cと、カスケードユニット2と、が互いに接続されて構成されている。各利用ユニット3a、3b、3cは、対応する分岐ユニット6a、6b、6cと、1対1に接続されている。具体的には、利用ユニット3aと分岐ユニット6aとは第1接続管15a及び第2接続管16aを介して接続され、利用ユニット3bと分岐ユニット6bとは第1接続管15b及び第2接続管16bを介して接続され、利用ユニット3cと分岐ユニット6cとは第1接続管15c及び第2接続管16cを介して接続されている。また、各分岐ユニット6a、6b、6cは、カスケードユニット2と、3つの連絡配管である第3連絡配管7と第4連絡配管8と第5連絡配管9とを介して接続されている。具体的には、カスケードユニット2から延び出した第3連絡配管7と第4連絡配管8と第5連絡配管9とは、それぞれ複数に分岐して、各分岐ユニット6a、6b、6cに接続されている。
第3連絡配管7には、運転状態に応じて、気液二相状態の冷媒と液状態の冷媒とのいずれかの冷媒が流れる。なお、第2冷媒の種類によっては、第3連絡配管7には、運転状態に応じて超臨界状態の冷媒が流れる。第4連絡配管8には、運転状態に応じて、気液二相状態の冷媒とガス状態の冷媒とのいずれかの冷媒が流れる。なお、第2冷媒の種類によっては、第4連絡配管8には、運転状態に応じて超臨界状態の冷媒が流れる。第5連絡配管9には、運転状態に応じて、気液二相状態の冷媒とガス状態の冷媒とのいずれかの冷媒が流れる。
第2回路10は、熱源回路12と、分岐回路14a、14b、14cと、利用回路13a、13b、13cと、が互いに接続されて構成されている。
(3-2)熱源回路
熱源回路12は、主として、第2圧縮機21と、第2切換機構22と、第1熱源配管28と、第2熱源配管29と、吸入流路23と、吐出流路24と、第3熱源配管25と、第4熱源配管26と、第5熱源配管27と、カスケード熱交換器35と、熱源側膨張弁36と、第3閉鎖弁32と、第4閉鎖弁33と、第5閉鎖弁31と、第2アキュムレータ30と、油分離器34と、油戻し回路40と、第2レシーバ45と、バイパス回路46と、バイパス膨張弁46aと、第2過冷却熱交換器47と、第2過冷却回路48と、第2過冷却膨張弁48aと、を有している。また、第2回路10の熱源回路12は、カスケード熱交換器35の第2流路35aを有している。
第2圧縮機21は、第2回路の熱源回路12の第2冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、圧縮機モータ21aをインバータ制御することで運転容量を可変することが可能なスクロール型等の容積式圧縮機からなる。なお、第2圧縮機21は、運転時の負荷に応じて、負荷が大きいほど運転容量が大きくなるように制御される。
第2切換機構22は、第2回路10の接続状態、特に、熱源回路12内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機構である。本実施形態では、第2切換機構22は、吐出側連絡部22xと、吸入側連絡部22yと、第1切換弁22aと、第2切換弁22bと、を有している。吐出側連絡部22xには、吐出流路24の第2圧縮機21側とは反対側の端部とが接続されている。吸入側連絡部22yには、吸入流路23の第2圧縮機21側とは反対側の端部とが接続されている。第1切換弁22aと第2切換弁22bとは、第2圧縮機21の吐出流路24と吸入流路23との間に互いに並列に設けられている。第1切換弁22aは、吐出側連絡部22xの一端部と、吸入側連絡部22yの一端部が接続されている。第2切換弁22bは、吐出側連絡部22xの他端部と、吸入側連絡部22yの他端部が接続されている。本実施形態において、第1切換弁22a及び第2切換弁22bは、いずれも四路切換弁により構成されている。第1切換弁22a及び第2切換弁22bは、それぞれ第1接続ポート、第2接続ポート、第3接続ポート、第4接続ポートの4つの接続ポートを有している。本実施形態の第1切換弁22a及び第2切換弁22bでは、各第4ポートが閉塞されており、第2回路10の流路接続されていない接続ポートである。第1切換弁22aは、第1接続ポートが吐出側連絡部22xの一端部と接続され、第2接続ポートがカスケード熱交換器35の第2流路35aから延びる第3熱源配管25に接続され、第3接続ポートが吸入側連絡部22yの一端部と接続されている。第1切換弁22aは、第1接続ポートと第2接続ポートが接続され、第3接続ポートと第4接続ポートが接続された切換状態と、第3接続ポートと第2接続ポートが接続され、第1接続ポートと第4接続ポートが接続された切換状態と、を切り換える。第2切換弁22bは、第1接続ポートが吐出側連絡部22xの他端部と接続され、第2接続ポートが第1熱源配管28に接続され、第3接続ポートが吸入側連絡部22yの他端部と接続されている。第2切換弁22bは、第1接続ポートと第2接続ポートが接続され、第3接続ポートと第4接続ポートが接続された切換状態と、第3接続ポートと第2接続ポートが接続され、第1接続ポートと第4接続ポートが接続された切換状態と、を切り換える。
第2切換機構22は、カスケード熱交換器35を第2冷媒の放熱器として機能させつつ、第2圧縮機21から吐出される第2冷媒が第4連絡配管8に送られることを抑制する場合には、第1切換弁22aにより吐出流路24と第3熱源配管25とが接続され、第2切換弁22bにより第1熱源配管28と吸入流路23とが接続される第1接続状態に切り換えられる。第2切換機構22の第1接続状態は、後述する冷房運転時に採用される接続状態である。また、第2切換機構22は、カスケード熱交換器35を第2冷媒の蒸発器として機能させる場合には、第2切換弁22bにより吐出流路24と第1熱源配管28とが接続され、第1切換弁22aにより第3熱源配管25と吸入流路23とが接続される第2接続状態に切り換えられる。第2切換機構22の第2接続状態は、後述する暖房運転時及び暖房主体運転時に採用される接続状態である。また、第2切換機構22は、カスケード熱交換器35を第2冷媒の放熱器として機能させつつ、第2圧縮機21から吐出される第2冷媒を第4連絡配管8に送る場合には、第1切換弁22aにより吐出流路24と第3熱源配管25とが接続され、第2切換弁22bにより吐出流路24と第1熱源配管28とが接続される第3接続状態に切り換えられる。第2切換機構22の第3接続状態は、後述する冷房主体運転時に採用される接続状態である。
カスケード熱交換器35は、上述の通り、第1回路5aを流れる第1冷媒であるR32等の冷媒と、第2回路10を流れる第2冷媒である二酸化炭素等の冷媒と、の間で互いに混合させることなく熱交換を行わせるための機器である。なお、カスケード熱交換器35は、第2回路10の第2冷媒が流れる第2流路35aと、第1回路5aの第1冷媒が流れる第1流路35bと、を有することで、第1ユニット5とカスケードユニット2とで共有されている。なお、本実施形態では、カスケード熱交換器35は、図7に示すように、カスケードユニット2のカスケードケーシング2xの内部に配置されている。カスケード熱交換器35の第1流路35bのガス側は、第1冷媒配管113を経て、カスケードケーシング2x外の第1連絡配管112まで延びている。カスケード熱交換器35の第1流路35bの液側は、第2膨張弁102が設けられた第2冷媒配管114を経て、カスケードケーシング2x外の第2連絡配管111まで延びている。
熱源側膨張弁36は、カスケード熱交換器35を流れる第2冷媒の流量の調節等を行うために、カスケード熱交換器35の液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。熱源側膨張弁36は、第4熱源配管26に設けられている。
第3閉鎖弁32、第4閉鎖弁33及び第5閉鎖弁31は、外部の機器・配管(具体的には、連絡配管7、8及び9)との接続口に設けられた弁である。具体的には、第3閉鎖弁32は、カスケードユニット2から引き出される第4連絡配管8に接続されている。第4閉鎖弁33は、カスケードユニット2から引き出される第5連絡配管9に接続されている。第5閉鎖弁31は、カスケードユニット2から引き出される第3連絡配管7に接続されている。
第1熱源配管28は、第3閉鎖弁32と第2切換機構22とを接続する冷媒配管である。具体的には、第1熱源配管28は、第3閉鎖弁32と、第2切換機構22のうちの第2切換弁22bの第2接続ポートと、を接続している。
吸入流路23は、第2切換機構22と第2圧縮機21の吸入側とを連絡する流路である。具体的には、吸入流路23は、第2切換機構22のうちの吸入側連絡部22yと、第2圧縮機21の吸入側と、を接続している。吸入流路23の途中には、第2アキュムレータ30が設けられている。
第2熱源配管29は、第4閉鎖弁33と吸入流路23の途中とを接続する冷媒配管である。なお、本実施形態では、第2熱源配管29は、吸入流路23のうち、第2切換機構22における吸入側連絡部22yと、第2アキュムレータ30と、の間の部分である接続箇所において、吸入流路23に接続されている。
吐出流路24は、第2圧縮機21の吐出側と第2切換機構22とを接続する冷媒配管である。具体的には、吐出流路24は、第2圧縮機21の吐出側と、第2切換機構22のうちの吐出側連絡部22xと、を接続している。
第3熱源配管25は、第2切換機構22とカスケード熱交換器35のガス側とを接続する冷媒配管である。具体的には、第3熱源配管25は、第2切換機構22のうちの第1切換弁22aの第2接続ポートと、カスケード熱交換器35における第2流路35aのガス側端部とを接続している。
第4熱源配管26は、カスケード熱交換器35の液側(ガス側とは反対側、第2切換機構22が設けられている側とは反対側)と、第2レシーバ45と、を接続する冷媒配管である。具体的には、第4熱源配管26は、カスケード熱交換器35における第2流路35aの液側端部(ガス側とは反対側の端部)と、第2レシーバ45とを接続している。
第2レシーバ45は、第2回路10における余剰冷媒を貯留する冷媒容器である。第2レシーバ45からは、第4熱源配管26と、第5熱源配管27と、バイパス回路46と、が延び出している。
バイパス回路46は、第2レシーバ45内部の上方の領域である気相領域と、吸入流路23と、を接続する冷媒配管である。具体的には、バイパス回路46は、吸入流路23のうち第2切換機構22と第2アキュムレータ30との間に接続されている。バイパス回路46には、バイパス膨張弁46aが設けられている。バイパス膨張弁46aは、開度調節により第2レシーバ45内から第2圧縮機21の吸入側に導く冷媒の量を調節可能な電動膨張弁である。
第5熱源配管27は、第2レシーバ45と第5閉鎖弁31とを接続する冷媒配管である。
第2過冷却回路48は、第5熱源配管27の一部と、吸入流路23と、を接続する冷媒配管である。具体的には、第2過冷却回路48は、吸入流路23のうち第2切換機構22と第2アキュムレータ30との間に接続されている。なお、本実施形態においては、第2過冷却回路48は、第2レシーバ45と第2過冷却熱交換器47との間から分岐するように延びている。
第2過冷却熱交換器47は、第5熱源配管27に属する流路を流れる冷媒と、第2過冷却回路48に属する流路を流れる冷媒と、で熱交換を行わせる熱交換器である。本実施形態においては、第5熱源配管27のうち、第2過冷却回路48が分岐している箇所と、第5閉鎖弁31と、の間に設けられている。第2過冷却膨張弁48aは、第2過冷却回路48における第5熱源配管27からの分岐箇所と、第2過冷却熱交換器47と、の間に設けられている。第2過冷却膨張弁48aは、第2過冷却熱交換器47に対して減圧された冷媒を供給するものであり、開度調節可能な電動膨張弁である。
第2アキュムレータ30は、第2冷媒を溜めることが可能な容器であり、第2圧縮機21の吸入側に設けられている。
油分離器34は、吐出流路24の途中に設けられている。油分離器34は、第2冷媒に伴って第2圧縮機21から吐出された冷凍機油を第2冷媒から分離して、第2圧縮機21に戻すための機器である。
油戻し回路40は、油分離器34と吸入流路23とを接続するように設けられている。油戻し回路40は、油分離器34から延び出た流路が、吸入流路23のうち第2アキュムレータ30と第2圧縮機21の吸入側との間の部分に合流するように延びた油戻し流路41を有している。油戻し流路41の途中には、油戻し開閉弁44が設けられている。油戻し開閉弁44が開状態に制御されることで、油分離器34において分離された冷凍機油は、油戻し流路41を通過して、第2圧縮機21の吸入側に戻される。ここで、本実施形態では、油戻し開閉弁44は、第2回路10において第2圧縮機21が運転状態の場合には、開状態を所定時間維持し閉状態を所定時間維持することを繰り返すことにより、油戻し回路40を通じた冷凍機油の返油量が制御される。なお、油戻し開閉弁44は、本実施形態では開閉制御される電磁弁であるが、開度調節が可能な電動膨張弁としてもよい。
(3-3)利用回路
以下、利用回路13a、13b、13cについて説明するが、利用回路13b、13cは利用回路13aと同様の構成であるため、利用回路13b、13cについては、利用回路13aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」または「c」の添字を付すものとして各部の説明を省略する。
利用回路13aは、主として、第2熱交換器52aと、第1利用配管57aと、第2利用配管56aと、利用側膨張弁51aと、を有している。
第2熱交換器52aは、冷媒と室内空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。なお、複数の第2熱交換器52a、52b、52cは、第2切換機構22と吸入流路23とカスケード熱交換器35に対して互いに並列に接続されている。
第2利用配管56aは、その一端が第1利用ユニット3aの第2熱交換器52aの液側(ガス側とは反対側)に接続されている。第2利用配管56aの他端は、第2接続管16aに接続されている。第2利用配管56aの途中には、上述した利用側膨張弁51aが設けられている。
利用側膨張弁51aは、第2熱交換器52aを流れる冷媒の流量の調節等を行う、開度調節が可能な電動膨張弁である。利用側膨張弁51aは、第2利用配管56aに設けられている。
第1利用配管57aは、その一端が第1利用ユニット3aの第2熱交換器52aのガス側に接続されている。本実施形態では、第1利用配管57aは、第2熱交換器52aの利用側膨張弁51a側とは反対側に接続されている。第1利用配管57aは、その他端が、第1接続管15aに接続されている。
(3-4)分岐回路
以下、分岐回路14a、14b、14cについて説明するが、分岐回路14b、14cは分岐回路14aと同様の構成であるため、分岐回路14b、14cについては、分岐回路14aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」または「c」の添字を付すものとして各部の説明を省略する。
分岐回路14aは、主として、合流配管62aと、第1分岐配管63aと、第2分岐配管64aと、第1調節弁66aと、第2調節弁67aと、バイパス管69aと、逆止弁68aと、第3分岐配管61aと、を有している。
合流配管62aは、その一端が第1接続管15aに接続されている。合流配管62aの他端には、第1分岐配管63aと第2分岐配管64aが分岐して接続されている。
第1分岐配管63aは、合流配管62側とは反対側が、第4連絡配管8に接続されている。第1分岐配管63aには、開閉可能な第1調節弁66aが設けられている。
第2分岐配管64aは、合流配管62側とは反対側が、第5連絡配管9に接続されている。第2分岐配管64aには、開閉可能な第2調節弁67aが設けられている。
バイパス管69aは、第1分岐配管63aのうちの第1調節弁66aよりも第4連絡配管8側の部分と、第2分岐配管64aのうちの第2調節弁67aよりも第5連絡配管9側の部分と、を接続する冷媒配管である。このバイパス管69aの途中には、逆止弁68aが設けられている。逆止弁68aは、第2分岐配管64a側から第1分岐配管63a側に向かう冷媒流れのみを許容し、第1分岐配管63a側から第2分岐配管64a側に向かう冷媒流れは許容しない。
第3分岐配管61aは、その一端が第2接続管16aに接続されている。第3分岐配管61aは、その他端が第3連絡配管7に接続されている。
そして、第1分岐ユニット6aは、後述の冷房運転を行う際には、第1調節弁66aを閉状態とし、第2調節弁67aを開状態にすることで、以下のように機能することができる。第1分岐ユニット6aは、第3連絡配管7を通じて第3分岐配管61aに流入する冷媒を、第2接続管16aに送る。なお、第2接続管16aを通じて第1利用ユニット3aの第2利用配管56aを流れる冷媒は、利用側膨張弁51aを通じて、第1利用ユニット3aの第2熱交換器52aに送られる。そして、第2熱交換器52aに送られた冷媒は、室内空気との熱交換によって蒸発した後、第1利用配管57aを介して、第1接続管15aを流れる。第1接続管15aを流れた冷媒は、第1分岐ユニット6aの合流配管62aに送られる。合流配管62aを流れた冷媒は、第1分岐配管63a側には流れず、第2分岐配管64a側に流れる。第2分岐配管64aを流れる冷媒は、第2調節弁67aを通過する。第2調節弁67aを通過した冷媒の一部は、第5連絡配管9に送られる。また、第2調節弁67aを通過した冷媒の残りの一部は、逆止弁68aが設けられたバイパス管69aに分岐するように流れ、第1分岐配管63aの一部を通過した後、第4連絡配管8に送られる。これにより、第2熱交換器52aで蒸発したガス状態の第2冷媒を第2圧縮機21に送る際の合計の流路断面積を大きくすることができるため、圧力損失を低減させることができる。
また、第1分岐ユニット6aは、後述の冷房主体運転を行う際と暖房主体運転を行う際に、第1利用ユニット3aにおいて室内を冷房する場合には、第1調節弁66aを閉状態にしつつ第2調節弁67aを開状態にすることで、以下のように機能することができる。第1分岐ユニット6aは、第3連絡配管7を通じて第3分岐配管61aに流入する冷媒を、第2接続管16aに送る。なお、第2接続管16aを通じて第1利用ユニット3aの第2利用配管56aを流れる冷媒は、利用側膨張弁51aを通じて、第1利用ユニット3aの第2熱交換器52aに送られる。そして、第2熱交換器52aに送られた冷媒は、室内空気との熱交換によって蒸発した後、第1利用配管57aを介して、第1接続管15aを流れる。第1接続管15aを流れた冷媒は、第1分岐ユニット6aの合流配管62aに送られる。合流配管62aを流れた冷媒は、第2分岐配管64aに流れて第2調節弁67aを通過した後、第5連絡配管9に送られる。
また、第1分岐ユニット6aは、後述の暖房運転を行う際には、第2調節弁67aを閉状態にし、かつ、第1調節弁66aを開状態にすることで、次のように機能することができる。第1分岐ユニット6aでは、第4連絡配管8を通じて第1分岐配管63aに流入する冷媒が、第1調節弁66aを通過して、合流配管62aに送られる。合流配管62aを流れた冷媒は、第1接続管15aを介して、利用ユニット3aの第1利用配管57aを流れて、第2熱交換器52aに送られる。そして、第2熱交換器52aに送られた冷媒は、室内空気との熱交換によって放熱した後、第2利用配管56aに設けられた利用側膨張弁51aを通過する。第2利用配管56aを通過した冷媒は、第2接続管16aを介して、第1分岐ユニット6aの第3分岐配管61aを流れた後、第3連絡配管7に送られる。
また、第1分岐ユニット6aは、後述の冷房主体運転を行う際と暖房主体運転を行う際とに、第1利用ユニット3aにおいて室内を暖房する場合には、第2調節弁67aを閉状態にし、かつ、第1調節弁66aを開状態にすることで、次のように機能することができる。第1分岐ユニット6aでは、第4連絡配管8を通じて第1分岐配管63aに流入する冷媒が、第1調節弁66aを通過して、合流配管62aに送られる。合流配管62aを流れた冷媒は、第1接続管15aを介して、利用ユニット3aの第1利用配管57aを流れて、第2熱交換器52aに送られる。そして、第2熱交換器52aに送られた冷媒は、室内空気との熱交換によって放熱した後、第2利用配管56aに設けられた利用側膨張弁51aを通過する。第2利用配管56aを通過した冷媒は、第2接続管16aを介して、第1分岐ユニット6aの第3分岐配管61aを流れた後、第3連絡配管7に送られる。
このような機能は、第1分岐ユニット6aだけでなく、第2分岐ユニット6b、第3分岐ユニット6cも同様に有している。このため、第1分岐ユニット6a、第2分岐ユニット6b、第3分岐ユニット6cは、ぞれぞれ、各第2熱交換器52a、52b、52cについて、冷媒の蒸発器として機能させるか、または、冷媒の放熱器として機能させるか、を個別に切り換えることが可能になっている。
(3-5)液管及びガス管
上述したように、第2回路10は、第2熱交換器52a、52b、52cとカスケード熱交換器35とを接続する液管P3及びガス管P4、P5を有する。本実施形態のガス管は、第1ガス管P4及び第2ガス管P5である。
液管P3は、カスケード熱交換器35の第2流路35aの液側から第2熱交換器52a、52b、52cまで延びた配管である。なお、液管は、液状態、気液二相状態、または超臨界状態の冷媒が流れる配管である。
本実施形態の液管P3は、第5閉鎖弁31に接続される。詳細には、液管P3は、第3連絡配管7、第4熱源配管26、第5熱源配管27、第2接続管16a、16b、16c第2利用配管56a、56b、56c及び第3分岐配管61a、61b、61cを含む。
ガス管P4、P5は、カスケード熱交換器35の第2流路35aのガス側から第2熱交換器52a、52b、52cまで延びた配管である。なお、ガス管P4、P5は、ガス状態、または気液二相状態の冷媒が流れる配管である。
本実施形態の第1ガス管P4は、第3閉鎖弁32に接続される。詳細には、第1ガス管P4は、第4連絡配管8、第3熱源配管25、第1熱源配管28、吸入流路23、吐出流路24、第1接続管15a、15b、15c、第1利用配管57a、57b、57c、合流配管62a、62b、62c、第1分岐配管63a、63b、63c、バイパス管69a、69b、69cを含む。
本実施形態の第2ガス管P5は、第4閉鎖弁33に接続される。詳細には、第2ガス管P5は、第5連絡配管9、第3熱源配管25、第2熱源配管29、吐出流路24、第1接続管15a、15b、15c、第1利用配管57a、57b、57c、合流配管62a、62b、62c、第2分岐配管64a、64b、64cを含む。
第2回路10は、第2熱交換器52a、52b、52cとカスケード熱交換器35とを接続する液管P3及びガス管P4のうち、カスケード熱交換器35から延びる液管P3及びガス管P4を、カスケードケーシング2xの内部または外部において、第2熱交換器52a、52b、52cから延びる液管P3及びガス管P4に接続するための第2接続部C2(図9参照)を有している。
第2回路10は、液管P3及びガス管P4、P5のうち、カスケードケーシング2x(図7及び図8参照)の内部または外部において、第2熱交換器52a、52b、52cから延びる液管P3及びガス管P4、P5に接続するための第2接続部C2(図9参照)を有している。ここでは、第2回路10は、液管P3を接続するための第2接続部C21と、第1ガス管P4を接続するための第2接続部C22と、第2ガス管P5を接続するための第2接続部C23と、を有している。
(4)第1ユニット
第1ユニット5は、第2ユニット4a、4b、4c(詳細には、利用ユニット3a、3b、3c及び分岐ユニット6a、6b、6c)が配置された空間とは異なる空間に配置される。ここでは、第1ユニット5は、建物の屋上に配置されている。
第1ユニット5は、上述の第1回路5aの一部と、第1ファン75と、各種センサと、第1制御部70と、図7に示すような第1ケーシング5xと、を有している。
第1ユニット5は、第1回路5aの一部として、第1圧縮機71と、第1切換機構72と、第1熱交換器74と、第1膨張弁76と、第1過冷却熱交換器103と、第1過冷却回路104と、第1過冷却膨張弁104aと、第2閉鎖弁108と、第1閉鎖弁109と、第1アキュムレータ105と、第1配管P1の一部と、第2配管P2の一部と、を有している。さらに、第1ユニット5は、図7に示す第1ケーシング5xを有している。
第1ケーシング5xは、複数の面を有する直方体である。第1ケーシング5xは、第1圧縮機71と、第1切換機構72と、第1熱交換器74と、第1膨張弁76と、第1過冷却熱交換器103と、第1過冷却回路104と、第1過冷却膨張弁104aと、第2閉鎖弁108と、第1閉鎖弁109と、第1アキュムレータ105と、を収容する。また、第1ケーシング5xは、第1配管P1の一部及び第2配管P2の一部を収容する。第1ケーシング5xからは、第1配管P1を構成する第1連絡配管112と、第2配管P2を構成する第2連絡配管111と、が延び出している。
第1ファン75は、第1ユニット5内に設けられており、室外空気を第1熱交換器74に導いて、第1熱交換器74を流れる第1冷媒と熱交換させた後に、室外に排出させる、という空気流れを生じさせる。第1ファン75は、第1ファンモータ75aによって駆動される。
また、第1ユニット5には、各種のセンサが設けられている。具体的には、第1熱交換器74を通過する前の室外空気の温度を検出する外気温度センサ77と、第1圧縮機71から吐出された第1冷媒の圧力を検出する第1吐出圧力センサ78と、第1圧縮機71に吸入される第1冷媒の圧力を検出する第1吸入圧力センサ79と、第1圧縮機71に吸入される第1冷媒の温度を検出する第1吸入温度センサ81と、第1熱交換器74を流れる冷媒の温度を検出する第1熱交温度センサ82と、が設けられている。
第1制御部70は、第1ユニット5内に設けられている各部材71(71a)、72、75(75a)、76、104aの動作を制御する。そして、第1制御部70は、第1ユニット5の制御を行うために設けられたCPUやマイクロコンピュータ等のプロセッサとメモリを有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行うことや、カスケードユニット2の熱源側制御部20や分岐ユニット制御部60a、60b、60cや利用側制御部50a、50b、50cとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
(5)カスケードユニット
(5-1)概要
カスケードユニット2は、第2ユニット4a、4b、4c(詳細には、利用ユニット3a、3b、3c及び分岐ユニット6a、6b、6c)が配置された空間とは異なる空間に配置される。ここでは、カスケードユニット2は、建物の屋上に配置されている。
カスケードユニット2は、連絡配管7、8、9を介して分岐ユニット6a、6b、6cに接続されており、第2回路10の一部を構成している。また、カスケードユニット2は、連絡配管111、112を介して、第1ユニット5と接続されており、第1回路5aの一部を構成している。
カスケードユニット2は、上述した熱源回路12と、各種センサと、熱源側制御部20と、第1回路5aを構成する第1配管P1の一部、第2配管P2の一部、及び第2膨張弁102と、図7及び図8に示すようなカスケードケーシング2xと、図8に示す電装品90と、配線と、を有している。
電装品90は、第2圧縮機21を駆動する。配線は、電装品90に接続される。ここでは、配線は、電気配線であり、信号線を含む。
カスケードユニット2には、第2圧縮機21の吸入側における第2冷媒の圧力を検出する第2吸入圧力センサ37と、第2圧縮機21の吐出側における第2冷媒の圧力を検出する第2吐出圧力センサ38と、第2圧縮機21の吐出側における第2冷媒の温度を検出する第2吐出温度センサ39と、第2圧縮機21の吸入側における第2冷媒の温度を検出する第2吸入温度センサ88と、カスケード熱交換器35の第2流路35aと熱源側膨張弁36との間を流れる第2冷媒の温度を検出するカスケード温度センサ83と、第2レシーバ45から第2過冷却熱交換器47との間を流れる第2冷媒の温度を検出するレシーバ出口温度センサ84と、バイパス回路46におけるバイパス膨張弁46aの下流側を流れる第2冷媒の温度を検出するバイパス回路温度センサ85と、第2過冷却熱交換器47と第5閉鎖弁31との間を流れる第2冷媒の温度を検出する過冷却出口温度センサ86と、第2過冷却回路48における第2過冷却熱交換器47の出口を流れる第2冷媒の温度を検出する過冷却回路温度センサ87と、が設けられている。
熱源側制御部20は、カスケードユニット2のカスケードケーシング2x内部に設けられた各部材21(21a)、22、36、44、46a、48a、102の動作を制御する。熱源側制御部20は、カスケードユニット2の制御を行うために設けられたCPUやマイクロコンピュータ等のプロセッサとメモリを有しており、第1ユニット5の第1制御部70や利用ユニット3a、3b、3cの利用側制御部50a、50b、50cや分岐ユニット制御部60a、60b、60cとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
なお、このように、熱源側制御部20は、第2回路10の熱源回路12を構成する各部材だけでなく、第1回路5aの一部を構成する第2膨張弁102の制御を行うことができる。このため、熱源側制御部20は、自身が制御する熱源回路12の状況に基づいて、自ら第2膨張弁102の弁開度を制御することにより、熱源回路12の状況を所望の状況に近づけることができる。具体的には、熱源回路12におけるカスケード熱交換器35の第2流路35aを流れる第2冷媒が、カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる第1冷媒から受ける熱量または当該第1冷媒に与える熱量を制御することが可能になる。
(5-2)特徴部分
(5-2-1)カスケードケーシング
カスケードケーシング2xは、図9に示す、第1回路5aの一部及び第2回路10の一部を収容する。本実施形態では、第1回路5aの一部は、第2配管P2の一部である第2冷媒配管114と、第2膨張弁102と、カスケード熱交換器35の第1流路35bと、第1配管P1の一部である第1冷媒配管113と、である。第2回路10の一部は、第2圧縮機21と、第2切換機構22と、第1熱源配管28と、第2熱源配管29と、吸入流路23と、吐出流路24と、第3熱源配管25と、第4熱源配管26と、第5熱源配管27と、カスケード熱交換器35の第2流路35aと、熱源側膨張弁36と、第5閉鎖弁31と、第3閉鎖弁32と、第4閉鎖弁33と、第2アキュムレータ30と、油分離器34と、油戻し回路40と、第2レシーバ45と、バイパス回路46と、バイパス膨張弁46aと、第2過冷却熱交換器47と、第2過冷却回路48と、第2過冷却膨張弁48aと、である。さらに、カスケードケーシング2xは、電装品90及び複数本の配線を収容する。
カスケードケーシング2xからは、第2回路10の一部である第3連絡配管7と、第4連絡配管8と、第5連絡配管9と、が延び出している。また、カスケードケーシング2xからは、第1回路5aの一部である第2連絡配管111と、第1連絡配管112と、が延び出している。
図8に示すように、カスケードケーシング2xは、上面120e、底面120f及び側面を有する直方体である。上面120eと底面120fとは、対向する。カスケードケーシング2xは、4つの側面として、前面120a、後面120b、左面120c及び右面120dを有している。前面120aと後面120bとは、対向する。左面120cと右面120dとは、対向する。
本実施形態では、カスケードケーシング2xは、前面120aを構成する前板と、後面120bを構成する後板と、左面120cを構成する左板と、右面120dを構成する右板と、上面120eを構成する上板と、底面120fを構成する底板と、を含む。底板は、長方形の形状を有している。
底面120fを構成する底板上には、カスケード熱交換器35が配置されている。図10に示すように、前面120aから見たときに、電装品90とカスケード熱交換器35とは、重なっていない。換言すると、側面としての前面120aの長手方向(第1方向)において、カスケード熱交換器35と、電装品90とは、分離して配置されている。
また、図9に示すように、第1配管P1及び第2配管P2は、底面120f近傍に配置される。
前面120aは、上下に延びる第2方向と、この第2方向と交差する第1方向とに延びる。ここでは、前面120aは、第2方向としての上下方向と、この上下方向と直交する第1方向としての左右方向とに延びる。この前面120aには、開口Oが形成されている。開口Oは、配管口O1及び配線口O2を含む。
前面120aは、上板120a1と、下板120a2と、第1固定板120a3と、第2固定板120a4と、で構成されている。上板120a1及び下板120a2は、着脱可能な板材である。上板120a1は、メンテナンス用の開口を塞ぐ。下板120a2は、上板120a1の下方に配置されている。第1固定板120a3及び第2固定板120a4は、底面120fを構成する底板に固定された板材である。
上板120a1及び下板120a2を取り外すと、メンテナンス用の開口が露出する。本実施形態では、前面120a側にメンテナンス用の開口が露出するので、前面120a側からメンテナンスを行うことができる。この場合、前面120a側に、メンテナンスを行うためのサービススペースを設ける。ここでは、前面120aに、配管口O1及び配線口O2が形成されているので、サービススペースは、前面120a側のみに設ける。
第1固定板120a3は、配管口O1を有している。配管口O1は、第1回路5aの第1配管P1及び第2配管P2と、第2回路10の液管P3及びガス管P4、P5とを引き出すための開口である。このため、配管口O1には、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5が通過する。詳細には、配管口O1には、第1冷媒配管113または第1連絡配管112と、第2冷媒配管114または第2連絡配管111と、第3連絡配管7またはカスケード熱交換器35から延びる液冷媒管と、第4連絡配管8またはカスケード熱交換器35から延びるガス冷媒管と、第5連絡配管9またはカスケード熱交換器35から延びるガス冷媒管と、が位置している。配管口O1に近傍には、カスケード熱交換器35が配置されている。
配管口O1は、第1配管P1及び第2配管P2と、液管P3及びガス管P4、P5とが位置する、共通の開口である。ここでは、配管口O1において、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5は、複数の異なる方向に並ぶ。換言すると、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5は、一方向に並んでいない。図11では、第1配管P1及び第2配管P2は左右方向に並び、液管P3及びガス管P4、P5は上下方向に並ぶ。このように、本実施形態では、第1回路5aの第1配管P1及び第2配管P2と第2回路の液管P3及びガス管P4、P5の5本の冷媒配管のうち、複数本が上下方向(図11では第2方向)に並ぶ。
第2固定板120a4は、配線口O2を有している。配線口O2は、電装品90に接続される配線を引き出すための開口である。このため、配線口O2に、配線が通過する。ここでは、配線口O2には、複数本の配線が引き出される。
配管口O1は、前面120aにおいて、第1方向の一端(図8では、左右方向の左端)から第1方向幅の1/3までの範囲、好ましくは1/5の範囲に形成されている。配線口O2は、前面120aにおいて、第1方向の他端(図8では、左右方向の右端)から第1方向幅の1/3までの範囲、好ましくは1/5の範囲に形成されている。
配管口O1及び配線口O2が形成される前面120aの第1方向(左右方向)は、前面120aにおける長手方向である。
また、配管口O1及び配線口O2は、上下方向の中央に対して下方側に位置する。ここでは、配管口O1及び配線口O2は、前面120aにおいて、第2方向の一端部(図8では、上下方向の下端部)に形成されている。具体的には、配管口O1及び配線口O2は、底面120f近傍に形成される。
(5-2-2)第1接続部及び第2接続部
カスケードユニット2は、上述した第1接続部C1及び第2接続部C2を有する。第1接続部C1及び第2接続部C2は、カスケードケーシング2xの内部または外部において、カスケードケーシング2x近傍に位置している。
第1接続部C1は、カスケード熱交換器35から延びる第1配管P1及び第2配管P2において、第1熱交換器74から延びる第1配管P1及び第2配管P2に接続される箇所である。図9では、第1接続部C1は、第1冷媒配管113の切りっぱなしの端部、及び第2冷媒配管114の切りっぱなしの端部である。
第2接続部C2は、カスケード熱交換器35から延びる液管P3及びガス管P4、P5において、第2熱交換器52a、52b、52cから延びる液管P3及びガス管P4、P5に接続される箇所である。図9では、第2接続部C2は、カスケードケーシング2xに収容される第5閉鎖弁31(C21)、第3閉鎖弁32(C22)、及び第4閉鎖弁33(C23)である。詳細には、第5閉鎖弁31は、液管P3の第2接続部C21である。第3閉鎖弁32は、第1ガス管P4の第2接続部C22である。第4閉鎖弁33は、第2ガス管P5の第2接続部C23である。
第1接続部C1と第2接続部C2とは、近傍に配置される。近傍とは、カスケードケーシング2xの幅(長手方向の長さ)の0.5倍以下の距離である。詳細には、第1接続部C1と第2接続部C2とは、前面120aの左右方向幅の0.5倍以下の距離の範囲内に位置する。
本実施形態では、カスケードケーシング2xにおいて、第1回路5aの第1配管P1及び第2配管P2と、第2回路10の液管P3及びガス管P4、P5とが通過する部分(引き出し位置)は、互いに近傍に配置される。換言すると、カスケードケーシング2xにおいて、第1回路5aの2本の第1配管P1及び第2配管P2と、第2回路10の3本の液管P3及びガス管P4、P5とは、互いに近傍に配置される。ここでは、上述したように、1つの開口である配管口O1に、第1回路5aの2本の第1配管P1及び第2配管P2と、第2回路10の3本の液管P3及びガス管P4、P5とが集められる。
なお、第1接続部C1及び第2接続部C2は、カスケードケーシング2x内に位置する場合と、カスケードケーシング2x外に位置する場合とがある。このため、カスケードケーシング2xの所定位置(図8では配管口O1)には、連絡配管111、112が位置する(第1接続部C1がカスケードケーシング2x内部にある)場合と、第1冷媒配管113及び第2冷媒配管114が位置する(第1接続部C1がケーシング外部にある)場合とがある。また、カスケードケーシング2xの所定位置(図8では配管口O1)には、連絡配管7、8、9が位置する(第2接続部C2がカスケードケーシング2x内部にある)場合と、カスケード熱交換器35から延びる液管P3及びガス管P4、P5が位置する(第2接続部C2がカスケードケーシング2x外部にある)場合とがある。
第1接続部C1及び第2接続部C2は、前面120aから見たときに、前面120aの左右方向の中央に対して一方側(図8では左側)に位置する。このように、本実施形態では、カスケードケーシング2xの左右方向中央部に対して、同じ側面側に、第1接続部C1及び第2接続部C2が位置している。
また、第1接続部C1及び第2接続部C2は、上下方向の中央に対して下方側に、位置する。ここでは、第1接続部C1は、第2接続部C2よりも下方側に、位置している。
二酸化炭素が封入される液管P3及びガス管P4、P5は、互いに間隔を隔てて配置される。具体的には、図9に示すように、液管P3の第2接続部C21と、ガス管P4、P5の第2接続部C22、C23との距離L2は、第1配管P1の第1接続部C11と第2配管P2の第1接続部C12との距離L1よりも大きい。液管P3の第2接続部C21と、ガス管P4、P5の第2接続部C22、C23との距離L2は、第1ガス管P4及び第2ガス管P5において、液管P3に近い方向のガス管との距離である。
また、図11に示すように、カスケードケーシング2xの配管口O1において、液管P3と第1ガス管P4との距離L2は、第1配管P1と第2配管P2の第1接続部C12との距離L1よりも大きい。また、カスケードケーシング2xの配管口O1において、第1ガス管P4と第2ガス管P5との距離L2は、第1配管P1と第2配管P2の第1接続部C12との距離L1よりも大きい。
なお、液管P3の第2接続部C21と、第1ガス管P4の第2接続部C22との距離L2と、第1ガス管P4の第2接続部C22と、第2ガス管P5の第2接続部C23との距離L2とは、異なっていてもよいが、本実施形態では同じである。
また、図12に示すように、第2熱交換器52a、52b、52cから延びる液管P3及びガス管P4、P5は、継手部材J1、J2、J3を介して第3閉鎖弁32、第4閉鎖弁33及び第5閉鎖弁31にそれぞれ接続される。継手部材J1、J2、J3は、例えば曲げ配管である。液管P3及びガス管P4、P5は直線状に延びる配管であり、湾曲させる部分に継手部材J1、J2、J3を用いて、接続されている。
(5-2-3)カスケードユニット及び第1ユニットとの関係
図7に示すように、本実施形態では、第1ユニット5は、カスケードユニット2の側方に並んで配置される。このため、カスケードユニット2及び第1ユニット5は、建物の屋上に並んで配置される。
ここでは、カスケードユニット2と第1ユニット5とを接続する連絡配管111、112は、カスケードケーシング2xの配管口O1から水平方向に沿って引き出されている。なお、カスケードユニット2と第2ユニット4a、4b、4cとを接続する連絡配管7、8、9も、配管口O1から水平方向に沿って引き出されている。
(6)第2ユニット
第2ユニット4a、4b、4cは、利用ユニット3a、3b、3cと、分岐ユニット6a、6b、6cと、第1接続管15a、15b、15cと、第2接続管16a、16b、16cと、を含む。
(6-1)利用ユニット
利用ユニット3a、3b、3cは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等、または、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。
利用ユニット3a、3b、3cは、連絡配管7、8、9を介してカスケードユニット2に接続されている。
利用ユニット3a、3b、3cは、第2回路10の一部を構成する利用回路13a、13b、13cを有している。
以下、利用ユニット3a、3b、3cの構成について説明する。なお、第2利用ユニット3b及び第3利用ユニット3cは、第1利用ユニット3aと同様の構成であるため、ここでは、第1利用ユニット3aの構成のみ説明し、第2利用ユニット3b及び第3利用ユニット3cの構成については、それぞれ、第1利用ユニット3aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」または「c」の添字を付して、各部の説明を省略する。
第1利用ユニット3aは、主として、上述の利用回路13aと、第2ファン53aと、利用側制御部50aと、各種センサと、を有している。なお、第2ファン53aは、第2ファンモータ54aを有している。
第2ファン53aは、利用ユニット3a内に室内空気を吸入して、第2熱交換器52aを流れる冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給する空気流れを生じさせる。第2ファン53aは、第2ファンモータ54aによって駆動される。
利用ユニット3aには、第2熱交換器52aの液側における冷媒の温度を検出する液側温度センサ58aが設けられている。また、利用ユニット3aには、室内から取り込まれた空気であって、第2熱交換器52aを通過する前の空気の温度である室内温度を検出する室内温度センサ55aが設けられている。
利用側制御部50aは、利用ユニット3aを構成する各部材51a、53a(54a)の動作を制御する。そして、利用側制御部50aは、利用ユニット3aの制御を行うために設けられたCPUやマイクロコンピュータ等のプロセッサとメモリを有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行うことや、カスケードユニット2の熱源側制御部20や分岐ユニット制御部60a、60b、60cや第1ユニット5の第1制御部70との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
なお、第2利用ユニット3bは、利用回路13b、第2ファン53b、利用側制御部50b、第2ファンモータ54bを有している。第3利用ユニット3cは、利用回路13c、第2ファン53c、利用側制御部50c、第2ファンモータ54cを有している。
(6-2)分岐ユニット
分岐ユニット6a、6b、6cは、ビル等の室内の天井裏の空間等に設置されている。
分岐ユニット6a、6b、6cは、利用ユニット3a、3b、3cと1対1に対応しつつ接続されている。分岐ユニット6a、6b、6cは、連絡配管7、8、9を介してカスケードユニット2に接続されている。
次に、分岐ユニット6a、6b、6cの構成について説明する。なお、第2分岐ユニット6b及び第3分岐ユニット6cは、第1分岐ユニット6aと同様の構成であるため、ここでは、第1分岐ユニット6aの構成のみ説明し、第2分岐ユニット6b及び第3分岐ユニット6cの構成については、それぞれ、第1分岐ユニット6aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」または「c」の添字を付して、各部の説明を省略する。
第1分岐ユニット6aは、主として、上述の分岐回路14aと、分岐ユニット制御部60aと、を有している。
分岐ユニット制御部60aは、分岐ユニット6aを構成する各部材66a、67aの動作を制御する。そして、分岐ユニット制御部60aは、分岐ユニット6aの制御を行うために設けられたCPUやマイクロコンピュータ等のプロセッサとメモリを有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行うことや、カスケードユニット2の熱源側制御部20や利用ユニット3a、3b、3cや第1ユニット5の第1制御部70との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
なお、第2分岐ユニット6bは、分岐回路14bと分岐ユニット制御部60bを有している。第3分岐ユニット6cは、分岐回路14cと分岐ユニット制御部60cを有している。
(7)制御部
冷凍システム1では、上述の熱源側制御部20、利用側制御部50a、50b、50c、分岐ユニット制御部60a、60b、60c、第1制御部70が、有線または無線を介して相互に通信可能に接続されることで、制御部80を構成している。したがって、この制御部80は、各種センサ37、38、39、83、84、85、86、87、88、77、78、79、81、82、58a、58b、58c等の検出情報及び図示しないリモコン等から受け付けた指示情報等に基づいて、各部材21(21a)、22、36、44、46a、48a、51a、51b、51c、53a、53b、53c(54a、54b、54c)、66a、66b、66c、67a、67b、67c、71(71a)、72、75(75a)、76、104a等の動作を制御する。
(8)冷凍システムの動作
次に、冷凍システム1の動作について、図3~図6を用いて説明する。
冷凍システム1の冷凍サイクル運転は、主として、冷房運転と、暖房運転と、冷房主体運転と、暖房主体運転と、に分けることができる。
ここで、冷房運転は、第2熱交換器52a、52b、52cが第2冷媒の蒸発器として機能する運転を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の蒸発負荷に対してカスケード熱交換器35を第2冷媒の放熱器として機能させる冷凍サイクル運転である。
暖房運転は、第2熱交換器52a、52b、52cが第2冷媒の放熱器として機能する運転を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の放熱負荷に対してカスケード熱交換器35を第2冷媒の蒸発器として機能させる冷凍サイクル運転である。
冷房主体運転は、第2熱交換器52a、52b、52cが第2冷媒の蒸発器として機能する運転を行う利用ユニットと、第2熱交換器52a、52b、52cが冷媒の放熱器として機能する運転を行う利用ユニットと、を混在させる運転である。冷房主体運転は、利用ユニット全体の熱負荷のうち蒸発負荷が主体である場合に、この利用ユニット全体の蒸発負荷を処理するためにカスケード熱交換器35を第2冷媒の放熱器として機能させる冷凍サイクル運転である。
暖房主体運転は、第2熱交換器52a、52b、52cが冷媒の蒸発器として機能する運転を行う利用ユニットと、第2熱交換器52a、52b、52cが冷媒の放熱器として機能する運転を行う利用ユニットと、を混在させる運転である。暖房主体運転は、利用ユニット全体の熱負荷のうち放熱負荷が主体である場合に、この利用ユニット全体の放熱負荷を処理するためにカスケード熱交換器35を第2冷媒の蒸発器として機能させる冷凍サイクル運転である。
なお、これらの冷凍サイクル運転を含む冷凍システム1の動作は、上記の制御部80によって行われる。
(8-1)冷房運転
冷房運転では、例えば、利用ユニット3a、3b、3cの第2熱交換器52a、52b、52cの全てが冷媒の蒸発器として機能する運転を行い、カスケード熱交換器35が第2冷媒の放熱器として機能する運転を行う。この冷房運転では、冷凍システム1の第1回路5a及び第2回路10は、図3に示すように構成される。なお、図3の第1回路5aに付された矢印及び第2回路10に付された矢印は、冷房運転時の冷媒の流れを示している。
具体的には、第1ユニット5においては、第1切換機構72を第5接続状態に切り換えることによって、カスケード熱交換器35を第1冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。なお、第1切換機構72の第5接続状態は、図3の第1切換機構72において実線で示す接続状態である。これにより、第1ユニット5では、第1圧縮機71から吐出された第1冷媒は、第1切換機構72を通過して、第1熱交換器74において第1ファン75から供給される外気と熱交換を行うことで凝縮する。第1熱交換器74において凝縮した第1冷媒は、全開状態に制御された第1膨張弁76を通過し、一部の冷媒が、第1過冷却熱交換器103を通じて第2閉鎖弁108に向けて流れ、他の一部の冷媒が、第1過冷却回路104に分岐して流れる。第1過冷却回路104を流れる冷媒は、第1過冷却膨張弁104aを通過する際に減圧される。第1膨張弁76から第2閉鎖弁108に向けて流れる冷媒は、第1過冷却熱交換器103において、第1過冷却膨張弁104aで減圧されて第1過冷却回路104を流れる冷媒との間で熱交換を行い、過冷却状態となるまで冷却される。過冷却状態となった冷媒は、第2連絡配管111を通って第1冷媒は、第2膨張弁102を通過する際に減圧される。ここで、第2膨張弁102は、第1圧縮機71に吸入される第1冷媒の過熱度が所定条件を満たすように弁開度が制御される。第2膨張弁102で減圧された第1冷媒は、カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる際に、第2流路35aを流れる第2冷媒と熱交換することで蒸発し、第1連絡配管112に向けて流れる。この第1冷媒は、第1連絡配管112と第1閉鎖弁109を通過した後、第1切換機構72に至る。第1切換機構72を通過した冷媒は、第1過冷却回路104を流れた冷媒と合流した後、第1アキュムレータ105を介して、第1圧縮機71に吸入される。
また、カスケードユニット2においては、第2切換機構22を第1接続状態に切り換えることによって、カスケード熱交換器35を第2冷媒の放熱器として機能させるようになっている。なお、第2切換機構22の第1接続状態では、第1切換弁22aにより吐出流路24と第3熱源配管25とが接続され、第2切換弁22bにより第1熱源配管28と吸入流路23とが接続される。ここで、熱源側膨張弁36は、開度調節されている。第1~第3利用ユニット3a、3b、3cにおいては、第2調節弁67a、67b、67cは、開状態に制御される。これにより、利用ユニット3a、3b、3cの第2熱交換器52a、52b、52cの全てが、冷媒の蒸発器として機能する。また、利用ユニット3a、3b、3cの第2熱交換器52a、52b、52cの全てとカスケードユニット2の第2圧縮機21の吸入側とは、第1利用配管57a、57b、57c、第1接続管15a、15b、15c、合流配管62a、62b、62c、第2分岐配管64a、64b、64c、バイパス管69a、69b、69c、第1分岐配管63a、63b、63cの一部、第4連絡配管8及び第5連絡配管9を介して接続された状態になっている。また、第2過冷却膨張弁48aは、第2過冷却熱交換器47の出口を第3連絡配管7に向けて流れる第2冷媒の過冷却度が所定条件を満たすように開度制御されている。バイパス膨張弁46aは、閉状態に制御される。利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側膨張弁51a、51b、51cは、開度調節されている。
このような第2回路10において、第2圧縮機21で圧縮され吐出された高圧の第2冷媒は、第2切換機構22の第1切換弁22aを通じて、カスケード熱交換器35の第2流路35aに送られる。カスケード熱交換器35では、第2流路35aを流れる高圧の第2冷媒は放熱し、カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる第1冷媒は蒸発する。カスケード熱交換器35において放熱した第2冷媒は、開度調節されている熱源側膨張弁36を通過した後、第2レシーバ45に流入する。第2レシーバ45から流出した第2冷媒の一部は、第2過冷却回路48に分岐して流れ、第2過冷却膨張弁48aにおいて減圧された後に、吸入流路23に合流する。第2過冷却熱交換器47では、第2レシーバ45から流出した冷媒の他の一部が、第2過冷却回路48を流れる冷媒によって冷却された後、第5閉鎖弁31を通じて、第3連絡配管7に送られる。
そして、第3連絡配管7に送られた冷媒は、3つに分岐されて、各第1~第3分岐ユニット6a、6b、6cの第3分岐配管61a、61b、61cを通過する。その後、各第2接続管16a、16b、16cを流れた冷媒は、各第1~第3利用ユニット3a、3b、3cの第2利用配管56a、56b、56cに送られる。第2利用配管56a、56b、56cに送られた冷媒は、利用ユニット3a、3b、3cの利用側膨張弁51a、51b、51cに送られる。
そして、開度調節されている利用側膨張弁51a、51b、51cを通過した第2冷媒は、第2熱交換器52a、52b、52cにおいて、第2ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行う。これにより、第2熱交換器52a、52b、52cを流れる第2冷媒は、蒸発し、低圧のガス冷媒となる。室内空気は、冷却されて室内に供給される。これにより、室内空間が冷房される。第2熱交換器52a、52b、52cにおいて蒸発した低圧のガス冷媒は、第1利用配管57a、57b、57cを流れ、第1接続管15a、15b、15cを流れた後、第1~第3分岐ユニット6a、6b、6cの合流配管62a、62b、62cに送られる。
そして、合流配管62a、62b、62cに送られた低圧のガス冷媒は、第2分岐配管64a、64b、64cと、に流れる。第2分岐配管64a、64b、64cにおいて第2調節弁67a、67b、67cを通過した第2冷媒は、一部が、第5連絡配管9に送られる。第2調節弁67a、67b、67cを通過した残りの一部の冷媒は、バイパス管69a、69b、69cを通過して、第1分岐配管63a、63b、63cの一部を流れた後、第4連絡配管8に送られる。
そして、第4連絡配管8及び第5連絡配管9に送られた低圧のガス冷媒は、第3閉鎖弁32、第4閉鎖弁33、第1熱源配管28、第2熱源配管29、第2切換機構22の第2切換弁22b、吸入流路23及び第2アキュムレータ30を通じて、第2圧縮機21の吸入側に戻される。
なお、この冷房運転では、第2回路10では、例えば、第2熱交換器52a、52b、52cにおける第2冷媒の蒸発温度が所定の蒸発目標温度となるように第2圧縮機21の制御を行うことで、能力制御を行う。そして、第1回路5aでは、例えば、カスケード熱交換器35の第1流路35bにおける第1冷媒の蒸発温度が所定の蒸発目標温度となるように第1圧縮機71の制御を行うことで、能力制御を行う。ここで、蒸発目標温度は、二酸化炭素冷媒が臨界点を超える所定運転状況ではない場合には、カスケード熱交換器35の第2流路35aを流れる二酸化炭素冷媒が臨界点を超えないように変更され、二酸化炭素冷媒が臨界点を超える所定運転状況である場合は、臨界点を所定量より大きく超えるように変更される。
このようにして、冷房運転における動作が行われる。
(8-2)暖房運転
暖房運転では、例えば、利用ユニット3a、3b、3cの第2熱交換器52a、52b、52cの全てが冷媒の放熱器として機能する運転を行う。また、暖房運転では、カスケード熱交換器35が第2冷媒の蒸発器として機能する運転を行う。暖房運転では、冷凍システム1の第1回路5a及び第2回路10は、図4に示すように構成される。図4の第1回路5aに付された矢印及び第2回路10に付された矢印は、暖房運転時の冷媒の流れを示している。
具体的には、第1ユニット5においては、第1切換機構72を第6運転状態に切り換えることによって、カスケード熱交換器35を第1冷媒の放熱器として機能させるようになっている。第1切換機構72の第6運転状態は、図4の第1切換機構72において破線で示す接続状態である。これにより、第1ユニット5では、第1圧縮機71から吐出され、第1切換機構72を通過した第1冷媒は、第1連絡配管112をさらに通過して、カスケード熱交換器35の第1流路35bに送られる。カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる冷媒は、第2流路35aを流れる第2冷媒と熱交換することで凝縮する。カスケード熱交換器35において凝縮した第1冷媒は、第2冷媒配管114を流れる際に、全開状態に制御された第2膨張弁102を通過する。第2膨張弁102を通過した冷媒は、第2連絡配管111、第2閉鎖弁108、第1過冷却熱交換器103の順に流れて、第1膨張弁76において減圧される。なお、暖房運転時には、第1過冷却膨張弁104aは閉状態に制御されることで、第1過冷却回路104には冷媒は流れないため、第1過冷却熱交換器103における熱交換も行われない。なお、第1膨張弁76は、例えば、第1圧縮機71に吸入される第1冷媒の過熱度が所定条件を満たすように弁開度が制御される。第1膨張弁76において減圧された冷媒は、第1熱交換器74において第1ファン75から供給される外気と熱交換を行うことで蒸発し、第1切換機構72、第1アキュムレータ105を通過して、第1圧縮機71に吸入される。
また、カスケードユニット2においては、第2切換機構22を第2接続状態に切り換える。これにより、カスケード熱交換器35を第2冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。第2切換機構22の第2接続状態では、第2切換弁22bにより吐出流路24と第1熱源配管28とが接続され、第1切換弁22aにより第3熱源配管25と吸入流路23とが接続される。また、熱源側膨張弁36は、開度調節されている。第1~第3分岐ユニット6a、6b、6cにおいては、第1調節弁66a、66b、66cが開状態に制御され、第2調節弁67a、67b、67cが閉状態に制御される。これにより、利用ユニット3a、3b、3cの第2熱交換器52a、52b、52cの全てが冷媒の放熱器として機能する。そして、利用ユニット3a、3b、3cの第2熱交換器52a、52b、52cとカスケードユニット2の第2圧縮機21の吐出側とは、吐出流路24、第1熱源配管28、第4連絡配管8、第1分岐配管63a、63b、63c、合流配管62a、62b、62c、第1接続管15a、15b、15c、第1利用配管57a、57b、57cを介して接続された状態になっている。また、第2過冷却膨張弁48a及びバイパス膨張弁46aは、閉状態に制御される。利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側膨張弁51a、51b、51cは、開度調節されている。
このような第2回路10において、第2圧縮機21で圧縮され吐出された高圧の第2冷媒は、第2切換機構22の第2切換弁22bを通じて、第1熱源配管28に送られる。第1熱源配管28に送られた冷媒は、第3閉鎖弁32を通じて、第4連絡配管8に送られる。
そして、第4連絡配管8に送られた高圧冷媒は、3つに分岐されて、運転中の利用ユニットである各利用ユニット3a、3b、3cの第1分岐配管63a、63b、63cに送られる。第1分岐配管63a、63b、63cに送られた高圧の第2冷媒は、第1調節弁66a、66b、66cを通過し、合流配管62a、62b、62cを流れる。その後、第1接続管15a、15b、15c及び第1利用配管57a、57b、57cを流れた冷媒が、第2熱交換器52a、52b、52cに送られる。
そして、第2熱交換器52a、52b、52cに送られた高圧の第2冷媒は、第2熱交換器52a、52b、52cにおいて、第2ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行う。これにより、第2熱交換器52a、52b、52cを流れる第2冷媒は、放熱する。室内空気は、加熱されて室内に供給される。これにより、室内空間が暖房される。第2熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した第2冷媒は、第2利用配管56a、56b、56cを流れて、開度調節されている利用側膨張弁51a、51b、51cを通過する。その後、第2接続管16a、16b、16cを流れた冷媒は、各分岐ユニット6a、6b、6cの第3分岐配管61a、61b、61cを流れる。
そして、第3分岐配管61a、61b、61cに送られた第2冷媒は、第3連絡配管7に送られて合流する。
そして、第3連絡配管7に送られた第2冷媒は、第5閉鎖弁31を通じて、熱源側膨張弁36に送られる。熱源側膨張弁36に送られた冷媒は、熱源側膨張弁36において流量調節された後、カスケード熱交換器35に送られる。カスケード熱交換器35では、第2流路35aを流れる第2冷媒は蒸発して低圧のガス冷媒となって第2切換機構22に送られ、カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる第1冷媒は凝縮する。そして、第2切換機構22の第1切換弁22aに送られた低圧のガス冷媒は、吸入流路23及び第2アキュムレータ30通じて、第2圧縮機21の吸入側に戻される。
なお、この暖房運転では、第2回路10では、例えば、第2熱交換器52a、52b、52cにおける負荷が処理されるように第2圧縮機21の制御を行うことで、能力制御を行う。そして、第1回路5aでは、例えば、カスケード熱交換器35の第1流路35bにおける第1冷媒の凝縮温度が所定の凝縮目標温度となるように第1圧縮機71の制御を行うことで、能力制御を行う。
このようにして、暖房運転における動作が行われる。
(8-3)冷房主体運転
冷房主体運転では、例えば、利用ユニット3a、3bの第2熱交換器52a、52bが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、利用ユニット3cの第2熱交換器52cが冷媒の放熱器として機能する運転を行う。冷房主体運転では、カスケード熱交換器35は、第2冷媒の放熱器として機能する。冷房主体運転では、冷凍システム1の第1回路5a及び第2回路10は、図5に示されるように構成される。図5の第1回路5aに付された矢印及び第2回路10に付された矢印は、冷房主体運転時の冷媒の流れを示している。
具体的には、第1ユニット5においては、第1切換機構72を第5接続状態(図5の第1切換機構72の実線で示された状態)に切り換えることによって、カスケード熱交換器35を第1冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。これにより、第1ユニット5では、第1圧縮機71から吐出された第1冷媒は、第1切換機構72を通過して、第1熱交換器74において第1ファン75から供給される外気と熱交換を行うことで凝縮する。第1熱交換器74において凝縮した第1冷媒は、全開状態に制御された第1膨張弁76を通過し、一部の冷媒が、第1過冷却熱交換器103を通じて第2閉鎖弁108に向けて流れ、他の一部の冷媒が、第1過冷却回路104に分岐して流れる。第1過冷却回路104を流れる冷媒は、第1過冷却膨張弁104aを通過する際に減圧される。第1膨張弁76から第2閉鎖弁108に向けて流れる冷媒は、第1過冷却熱交換器103において、第1過冷却膨張弁104aで減圧されて第1過冷却回路104を流れる冷媒との間で熱交換を行い、過冷却状態となるまで冷却される。過冷却状態となった冷媒は、第2連絡配管111を流れ、第2膨張弁102において減圧される。なお、この際、第2膨張弁102は、例えば、第1圧縮機71に吸入される冷媒の過熱度が所定条件を満たすように弁開度が制御される。第2膨張弁102で減圧された第1冷媒は、カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる際に、第2流路35aを流れる第2冷媒と熱交換することで蒸発し、第1連絡配管112に向けて流れる。この第1冷媒は、第1連絡配管112と第1閉鎖弁109を通過した後、第1切換機構72に至る。第1切換機構72を通過した冷媒は、第1過冷却回路104を流れた冷媒と合流した後、第1アキュムレータ105を介して、第1圧縮機71に吸入される。
また、カスケードユニット2においては、第2切換機構22について、第1切換弁22aにより吐出流路24と第3熱源配管25とが接続され、第2切換弁22bにより吐出流路24と第1熱源配管28とが接続される第3接続状態に切り換えることによって、カスケード熱交換器35を第2冷媒の放熱器として機能させるようになっている。また、熱源側膨張弁36は、開度調節されている。第1~第3分岐ユニット6a、6b、6cにおいては、第1調節弁66c、及び、第2調節弁67a、67bが開状態に制御され、かつ、第1調節弁66a、66b、及び、第2調節弁67cが閉状態に制御される。これにより、利用ユニット3a、3bの第2熱交換器52a、52bが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、利用ユニット3cの第2熱交換器52cが冷媒の放熱器として機能する。また、利用ユニット3a、3bの第2熱交換器52a、52bとカスケードユニット2の第2圧縮機21の吸入側とが第5連絡配管9を介して接続された状態になり、かつ、利用ユニット3cの第2熱交換器52cとカスケードユニット2の第2圧縮機21の吐出側とが第4連絡配管8を介して接続された状態になっている。また、第2過冷却膨張弁48aは、第2過冷却熱交換器47の出口を第3連絡配管7に向けて流れる第2冷媒の過冷却度が所定条件を満たすように開度制御されている。バイパス膨張弁46aは、閉状態に制御される。利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側膨張弁51a、51b、51cは、開度調節されている。
このような第2回路10において、第2圧縮機21で圧縮され吐出された高圧の第2冷媒は、その一部が、第2切換機構22の第2切換弁22b、第1熱源配管28及び第3閉鎖弁32を通じて、第4連絡配管8に送られ、残りが、第2切換機構22の第1切換弁22a及び第3熱源配管25を通じて、カスケード熱交換器35の第2流路35aに送られる。
そして、第4連絡配管8に送られた高圧冷媒は、第1分岐配管63cに送られる。第1分岐配管63cに送られた高圧冷媒は、第1調節弁66c及び合流配管62cを通じて、利用ユニット3cの第2熱交換器52cに送られる。
そして、第2熱交換器52cに送られた高圧冷媒は、第2熱交換器52cにおいて、第2ファン53cによって供給される室内空気と熱交換を行う。これにより、第2熱交換器52cを流れる第2冷媒は、放熱する。室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3cの暖房運転が行われる。第2熱交換器52cにおいて放熱した第2冷媒は、第2利用配管56cを流れ、利用側膨張弁51cにおいて流量調節される。その後、第2接続管16cを流れた第2冷媒は、分岐ユニット6cの第3分岐配管61cに送られる。
そして、第3分岐配管61cに送られた第2冷媒は、第3連絡配管7に送られる。
また、カスケード熱交換器35の第2流路35aに送られた高圧冷媒は、カスケード熱交換器35において、第1流路35bを流れる第1冷媒と熱交換を行うことによって放熱する。カスケード熱交換器35において放熱した第2冷媒は、熱源側膨張弁36において流量調節された後、第2レシーバ45に流入する。第2レシーバ45から流出した第2冷媒の一部は、第2過冷却回路48に分岐して流れ、第2過冷却膨張弁48aにおいて減圧された後に、吸入流路23に合流する。第2過冷却熱交換器47では、第2レシーバ45から流出した冷媒の他の一部が、第2過冷却回路48を流れる冷媒によって冷却された後、第5閉鎖弁31を通じて、第3連絡配管7に送られて、第2熱交換器52cにおいて放熱した冷媒と合流する。
そして、第3連絡配管7において合流した冷媒は、2つに分岐して、分岐ユニット6a、6bの各第3分岐配管61a、61bに送られる。その後、第2接続管16a、16bを流れた冷媒は、各第1~第2利用ユニット3a、3bの第2利用配管56a、56bに送られる。第2利用配管56a、56bを流れる冷媒は、利用ユニット3a、3bの利用側膨張弁51a、51bを通過する。
そして、開度調節されている利用側膨張弁51a、51bを通過した冷媒は、第2熱交換器52a、52bにおいて、第2ファン53a、53bによって供給される室内空気と熱交換を行う。これにより、第2熱交換器52a、52bを流れる冷媒は、蒸発し、低圧のガス冷媒となる。室内空気は、冷却されて室内に供給される。これにより、室内空間が冷房される。第2熱交換器52a、52bにおいて蒸発した低圧のガス冷媒は、第1~第2分岐ユニット6a、6bの合流配管62a、62bに送られる。
そして、合流配管62a、62bに送られた低圧のガス冷媒は、第2調節弁67a、67b及び第2分岐配管64a、64bを通じて、第5連絡配管9に送られて合流する。
そして、第5連絡配管9に送られた低圧のガス冷媒は、第4閉鎖弁33、第2熱源配管29、吸入流路23及び第2アキュムレータ30を通じて、第2圧縮機21の吸入側に戻される。
なお、この冷房主体運転では、第2回路10では、例えば、第2熱交換器52a、52b、52cのうち第2冷媒の蒸発器として機能する熱交換器における蒸発温度が所定の蒸発目標温度となるように第2圧縮機21の制御を行うことで、能力制御を行う。そして、第1回路5aでは、例えば、カスケード熱交換器35の第1流路35bにおける第1冷媒の蒸発温度が所定の蒸発目標温度となるように第1圧縮機71の制御を行うことで、能力制御を行う。ここで、蒸発目標温度は、二酸化炭素冷媒が臨界点を超える所定運転状況ではない場合には、カスケード熱交換器35の第2流路35aを流れる二酸化炭素冷媒が臨界点を超えないように変更され、二酸化炭素冷媒が臨界点を超える所定運転状況である場合は、臨界点を所定量より大きく超えるように変更される。
このようにして、冷房主体運転における動作が行われる。
(8-4)暖房主体運転
暖房主体運転では、例えば、利用ユニット3a、3bの第2熱交換器52a、52bが冷媒の放熱器として機能し、かつ、第2熱交換器52cが冷媒の蒸発器として機能する運転を行う。暖房主体運転では、カスケード熱交換器35は、第2冷媒の蒸発器として機能する。暖房主体運転では、冷凍システム1の第1回路5a及び第2回路10は、図6に示すように構成される。図6の第1回路5aに付された矢印及び第2回路10に付された矢印は、暖房主体運転時の冷媒の流れを示している。
具体的には、第1ユニット5においては、第1切換機構72を第6運転状態に切り換えることによって、カスケード熱交換器35を第1冷媒の放熱器として機能させるようになっている。第1切換機構72の第6運転状態は、図6の第1切換機構72において破線で示された接続状態である。これにより、第1ユニット5では、第1圧縮機71から吐出され、第1切換機構72を通過して、第1閉鎖弁109を通過した第1冷媒は、第1連絡配管112を通過して、カスケード熱交換器35の第1流路35bに送られる。カスケード熱交換器35の第1流路35bを流れる冷媒は、第2流路35aを流れる第2冷媒と熱交換することで凝縮する。カスケード熱交換器35において凝縮した第1冷媒は、全開状態に制御された第2膨張弁102を通過した後、第2連絡配管111、第2閉鎖弁108、第1過冷却熱交換器103の順に流れて、第1膨張弁76において減圧される。なお、暖房主体運転時には、第1過冷却膨張弁104aは閉状態に制御されることで、第1過冷却回路104には冷媒は流れないため、第1過冷却熱交換器103における熱交換も行われない。なお、第1膨張弁76は、例えば、第1圧縮機71に吸入される冷媒の過熱度が所定条件を満たすように弁開度が制御される。第1膨張弁76において減圧された冷媒は、第1熱交換器74において第1ファン75から供給される外気と熱交換を行うことで蒸発し、第1切換機構72、第1アキュムレータ105を通過して、第1圧縮機71に吸入される。
カスケードユニット2においては、第2切換機構22を第2接続状態に切り換える。第2切換機構22の第2接続状態では、第2切換弁22bにより吐出流路24と第1熱源配管28とが接続され、第1切換弁22aにより第3熱源配管25と吸入流路23とが接続される。これによって、カスケード熱交換器35を第2冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、熱源側膨張弁36は、開度調節されている。第1~第3分岐ユニット6a、6b、6cにおいては、第1調節弁66a、66b、及び、第2調節弁67cが開状態に制御され、かつ、第1調節弁66c、及び、第2調節弁67a、67bが閉状態に制御される。これによって、利用ユニット3a、3bの第2熱交換器52a、52bは冷媒の放熱器として機能し、利用ユニット3cの第2熱交換器52cは冷媒の蒸発器として機能する。そして、利用ユニット3cの第2熱交換器52cとカスケードユニット2の第2圧縮機21の吸入側とは、第1利用配管57c、第1接続管15c、合流配管62c、第2分岐配管64c、及び第5連絡配管9を介して接続された状態になる。また、利用ユニット3a、3bの第2熱交換器52a、52bとカスケードユニット2の第2圧縮機21の吐出側とは、吐出流路24、第1熱源配管28、第4連絡配管8、第1分岐配管63a、63b、合流配管62a、62b、第1接続管15a、15b、第1利用配管57a、57bを介して接続された状態になっている。また、第2過冷却膨張弁48a及びバイパス膨張弁46aは、閉状態に制御される。利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側膨張弁51a、51b、51cは、開度調節されている。
このような第2回路10において、第2圧縮機21で圧縮され吐出された高圧の第2冷媒は、第2切換機構22の第2切換弁22b、第1熱源配管28及び第3閉鎖弁32を通じて、第4連絡配管8に送られる。
そして、第4連絡配管8に送られた高圧冷媒は、2つに分岐されて、運転中の利用ユニットである各第1利用ユニット3aと第2利用ユニット3bにそれぞれ接続されている第1分岐ユニット6aと第2分岐ユニット6bの第1分岐配管63a、63bに送られる。第1分岐配管63a、63bに送られた高圧冷媒は、第1調節弁66a、66b、合流配管62a、62b、及び第1接続管15a、15bを通じて、第1利用ユニット3aと第2利用ユニット3bの第2熱交換器52a、52bに送られる。
そして、第2熱交換器52a、52bに送られた高圧の第2冷媒は、第2熱交換器52a、52bにおいて、第2ファン53a、53bによって供給される室内空気と熱交換を行う。これにより、第2熱交換器52a、52bを流れる冷媒は、放熱する。室内空気は、加熱されて室内に供給される。これにより、室内空間が暖房される。第2熱交換器52a、52bにおいて放熱した冷媒は、第2利用配管56a、56bを流れ、開度調節されている利用側膨張弁51a、51bを通過する。その後、第2接続管16a、16bを流れた冷媒は、分岐ユニット6a、6bの第3分岐配管61a、61bを介して、第3連絡配管7に送られる。
そして、第3連絡配管7に送られた冷媒は、その一部が、分岐ユニット6cの第3分岐配管61cに送られ、残りが、第5閉鎖弁31を通じて、熱源側膨張弁36に送られる。
そして、第3分岐配管61cに送られた冷媒は、第2接続管16cを介して、利用ユニット3cの第2利用配管56cを流れ、利用側膨張弁51cに送られる。
そして、開度調節されている利用側膨張弁51cを通過した冷媒は、第2熱交換器52cにおいて、第2ファン53cによって供給される室内空気と熱交換を行う。これにより、第2熱交換器52cを流れる冷媒は、蒸発し、低圧のガス冷媒となる。室内空気は、冷却されて室内に供給される。これにより、室内空間が冷房される。第2熱交換器52cにおいて蒸発した低圧のガス冷媒は、第1利用配管57cと第1接続管15cを通過し、合流配管62cに送られる。
そして、合流配管62cに送られた低圧のガス冷媒は、第2調節弁67c及び第2分岐配管64cを通じて、第5連絡配管9に送られる。
そして、第5連絡配管9に送られた低圧のガス冷媒は、第4閉鎖弁33、第2熱源配管29、吸入流路23及び第2アキュムレータ30を通じて、第2圧縮機21の吸入側に戻される。
また、熱源側膨張弁36に送られた第2冷媒は、開度調節されている熱源側膨張弁36を通過した後、カスケード熱交換器35の第2流路35aにおいて、第1流路35bを流れる第1冷媒と熱交換を行う。これにより、カスケード熱交換器35の第2流路35aを流れる冷媒は、蒸発して低圧のガス冷媒になり、第2切換機構22の第1切換弁22aに送られる。第2切換機構22の第1切換弁22aに送られた低圧のガス冷媒は、吸入流路23において第2熱交換器52cにおいて蒸発した低圧のガス冷媒と合流する。合流した冷媒は、第2アキュムレータ30を介して、第2圧縮機21の吸入側に戻される。
なお、この暖房主体運転では、第2回路10では、例えば、第2熱交換器52a、52b、52cのうち第2冷媒の放熱器として機能する熱交換器における負荷が処理されるように第2圧縮機21の制御を行うことで、能力制御を行う。そして、第1回路5aでは、例えば、カスケード熱交換器35の第1流路35bにおける第1冷媒の凝縮温度が所定の凝縮目標温度となるように第1圧縮機71の制御を行うことで、能力制御を行う。
このようにして、暖房主体運転における動作が行われる。
(9)特徴
(9-1)
本実施形態に係るカスケードユニット2は、第1回路5aと、第2回路10と、カスケード熱交換器35と、を有する冷凍システム1のカスケードユニット2である。第1回路5aには、熱を搬送する熱媒体が流れる。第1回路5aは、第1熱交換器74を有する。第1熱交換器74は、熱源と、熱媒体とを熱交換させる。第2回路10は、第2圧縮機21と、第2熱交換器52a、52b、52cと、を有する。第2圧縮機21は、第2冷媒を圧縮する。第2熱交換器52a、52b、52cは、第2冷媒と室内空気との熱交換を行う。第2回路10には、第2冷媒が循環する。カスケード熱交換器35は、第1回路5aの熱媒体と第2回路10の第2冷媒との熱交換を行う。カスケードユニット2は、カスケード熱交換器35と、第2圧縮機21と、電装品90と、カスケードケーシング2xと、を備える。電装品90は、第2圧縮機21を駆動する。カスケードケーシング2xは、カスケード熱交換器35、第2圧縮機21及び電装品90を収容する。カスケードケーシング2xには、第1方向(図8では左右方向)の一端(図8では左端)から第1方向幅の1/3までの範囲に、配管口O1が形成される。配管口O1は、第1回路5aのカスケード熱交換器35と第1熱交換器74とを接続する第1配管P1及び第2配管P2と、第2回路10のカスケード熱交換器35と第2熱交換器52a、52b、52cとを接続する液管P3及びガス管P4、P5と、を引き出す。また、カスケードケーシング2xには、第1方向(図8では左右方向)の他端(図8では右端)から第1方向幅の1/3までの範囲に、配線口O2が形成される。配線口O2は、電装品90に接続される配線を引き出す。
本実施形態に係るカスケードユニット2によれば、第1回路5aの第1配管P1及び第2配管P2と、第2回路10の液管P3及びガス管P4、P5とを引き出すための配管口O1と、配線を引き出すための配線口O2とを、第1方向に離して配置している。このため、カスケードケーシング2xの第1方向の一端部に第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5の配管を集めるとともに、カスケードケーシング2xの第2方向の他端部に配線を集めることができる。これにより、カスケードユニット2から、第1ユニット5及び第2ユニット4a、4b、4cの両方に配管が取り出されるが、配管口O1と配線口O2とが十分に離れていることにより、第1配管P1及び第2配管P2と、液管P3及びガス管P4、P5とを、配管口O1から異なる方向に引き出したとしても、配線が邪魔にならないため、配管の引き回しが容易になる。このように、配線による、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5などの配管の取り回しの制約を減らすことができる。したがって、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5などの配管の取り回しの自由度が高くなる。
(9-2)
本実施形態に係るカスケードユニット2において好ましくは、カスケードケーシング2xは、第1方向(図8では左右方向)に延びる側面を有する。配管口O1及び配線口O2は、側面(図8では前面120a)に形成される。
ここでは、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5などの配管を側面の第1方向の一端(図8では左端)から第1方向幅の1/3までの範囲に集めることができるとともに、配線口O2を側面の第1方向の他端(図8では右端)から第1方向幅の1/3までの範囲に集めることができる。したがって、配管の取り回しの自由度がより高くなる。
(9-3)
本実施形態に係るカスケードユニット2において好ましくは、カスケードケーシング2xは、底面120fを構成する底板をさらに有する。カスケード熱交換器35は、配管口O1の近傍であって、かつ底板上に配置されている。
ここでは、カスケード熱交換器35が配管口O1の近傍であって、かつ底板上に配置されているので、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5などの配管を短くできるとともに、カスケード熱交換器35を安定して配置できる。
(9-4)
本実施形態に係るカスケードユニット2において好ましくは、カスケードケーシング2xは、第1方向に延びる側面を有する。側面(図8では前面120a)から見たときに、電装品90とカスケード熱交換器35とは、重ならない。
カスケード熱交換器35から配管を配管口O1に引き出し、電装品90からの配線を配線口O2に引き出す。ここでは、電装品90とカスケードユニット2とが前面120aから見たときに重ならないので、配管口O1と配線口O2とが第1方向(図8では左右方向)に分かれた配置を容易に実現できる。
(9-5)
本実施形態に係るカスケードユニット2において好ましくは、配管口O1において、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5は、複数の異なる方向に並ぶ。
ここでは、配管口O1において、カスケードケーシング2x内の4本以上の配管のうちの一部が並ぶ方向(図8では上下方向)と、他の一部が並ぶ方向(図8では左右方向)とが異なる。このため、配管口O1に4本以上の配管を容易に集めることができる。
(9-6)
本実施形態に係るカスケードユニット2において好ましくは、配管口O1及び配線口O2は、第1方向に直交する第2方向の一端部(図8では下端部)に配置される。カスケードケーシング2xには、配管口O1及び配線口O2よりも第2方向の他端部(図8では上端部)側にメンテナンス用の開口が形成される。カスケードケーシング2xは、メンテナンス用の開口を塞ぎ、着脱可能な板材(図8では上板120a1)をさらに有する。
ここでは、前面120aの上板120a1及び下板120a2を外すことによって露出するメンテナンス用の開口において、メンテナンスを行うことができる。メンテナンス用の開口よりも第2方向の一端部側において、第1方向一端側に配管口O1が配置され、第1方向他端側に配線口O2が配置されるので、中央部分に配管及び配線が突出しない。このため、メンテナンス用の開口からメンテナンスを行う際に、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5などの配管及び配線が邪魔にならないので、メンテナンス性を向上できる。
特に、配管口O1及び配線口O2よりも高い位置に、メンテナンス用の開口が形成されていると、中央の足元に配管及び配線が突出していないので、メンテナンス性をより向上できる。
(9-7)
本実施形態に係るカスケードユニット2において好ましくは、第2冷媒は、二酸化炭素である。
ここでは、第2回路10の冷媒配管に二酸化炭素が封入される。二酸化炭素が封入される冷媒配管は、高い耐圧が要求されるため、冷媒配管の肉厚が大きい。施工時にロウ付けを行う場合には、入熱が大きいため、作業時間が長くなる。本実施形態の配線口O2は、第1方向において配管口O1と反対の他端側に配置されるので、配線を二酸化炭素が封入された冷媒配管から離すことができる。このため、配管口O1近傍での高温下での作業時間が長いことによる、配線への影響を小さくすることができる。
(9-8)
本実施形態に係る冷凍システム1は、カスケードユニット2と、第1ユニット5と、第2ユニット4a、4b、4cと、を備える。第1ユニット5は、第1熱交換器74を含む。第2ユニット4a、4b、4cは、第2熱交換器52a、52b、52cを含む。
ここでは、カスケードユニット2において、第1回路5aの第1配管P1と第2配管P2、及び第2回路410の液管P3とガス管P4、P5を引き出すための配管口O1と、配線を引き出すための配線口O2とを第1方向に離して形成している。このため、カスケードユニット2において、配線による配管の取り回しの制約を減らすことができるので、カスケードユニット2から第1ユニット5及び第2ユニット4a、4b、4cへの配管の取り回しの自由度が高くなる。
(10)変形例
(10-1)変形例1
上記実施形態では、第1ユニット5は、カスケードユニット2の側方に並んで配置されるが、これに限定されない。本変形例では、図13に示すように、第1ユニット5は、カスケードユニット2の上方に配置される。
なお、カスケードユニット2の上に第1ユニット5を配置してもよいが、本変形例では、カスケードユニット2の上に、第1ユニットを配置するための載置台を設けている。
本変形例では、カスケードユニット2と第1ユニット5とを接続する連絡配管111、112は、カスケードケーシング2xの配管口O1から上方に沿って引き出されている。また、カスケードユニット2と第2ユニット4a、4b、4cとを接続する連絡配管7、8、9は、配管口O1から水平方向に沿って引き出されている。
本変形例によれば、第1ユニット5は、カスケードユニット2の上方に配置される。本変形例でも、第1配管P1及び第2配管P2をカスケードケーシング2xの所定位置に集めているので、第1配管P1及び第2配管P2を、カスケードユニット2から、上方に配置された第1ユニット5に向けて容易に延ばすことができる。
(10-2)変形例2
上記実施形態では、配管口O1及び配線口O2は、カスケードケーシング2xの前面120aに形成されているが、これに限定されない。配管口O1及び配線口O2は、カスケードケーシング2xのどの面に形成されてもよい。換言すると、配管口O1及び配線口O2は、前面120a、後面120b、底面120f、上面120e、左面120c板及び右面120dの少なくとも1つの面に形成されてもよい。好ましくは、サービススペースを減らす観点から、配管口O1及び配線口O2は、後面120bを除き、前面120a、底面120f、上面120e、左面120c板及び右面120dの少なくとも1つの面に形成される。
(10-3)変形例3
上記実施形態では、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5をカスケードケーシング2xの1つの配管口O1から引き出しているが、これに限定されない。本変形例では、第1配管P1、第2配管P2、液管P3及びガス管P4、P5は、複数の配管口O1から引き出されている。複数の配管口O1は、互いに近傍に配置される。
また、上記実施形態では、配線を1つの配線口O2から引き出しているが、これに限定されない。本変形例では、複数の配線は、複数の配線口O2から引き出されている。複数の配線口O2は互いに近傍に配置される。
この場合、複数の配管口O1は、1つの面に形成されてもよく、前面120aに限られず、後面120bを除き、底面120f、上面120e、左面120c及び右面120dの複数の面に形成されてもよい。また、複数の配線口O2は、1つの面に形成されてもよく、前面120aに限られず、後面120bを除き、底面120f、上面120e、左面120c及び右面120dの複数の面に形成されてもよい。
本変形例では、複数の配管口O1及び複数の配線口O2が複数の面に形成されている。複数の面に形成された配管口O1は、前面120aから見たときに、左右方向の一端から左右方向幅の1/3までの範囲に形成される。また、複数の面に形成された配線口O2は、前面120aから見たときに、左右方向の他端から左右方向幅の1/3までの範囲に形成される。
(10-4)変形例4
上記実施形態では、第2回路10は、3つの第2接続部C21、C22、C23を有しているが、本変形例では、2つの接続部を有している。この場合、第2回路において、第2熱交換器とカスケード熱交換器とを接続するガス管は1本である。本変形例は、例えば、複数の利用ユニット3a、3b、3cが個別に冷房運転または暖房運転を行うことが可能でない構成、第2ユニットが1つの構成などに適用される。
(10-5)変形例5
上記実施形態では、第1回路5aにおいて用いられる冷媒としてR32またはR410Aを例示し、第2回路10において用いられる冷媒として二酸化炭素を例示したが、これに限定されない。
第1回路5aにおいて用いられる冷媒としては、HFC-32、HFO系冷媒、HFC-32とHFO系冷媒の混合冷媒、二酸化炭素、アンモニア、プロパン等を用いることができる。
また、第2回路10において用いられる冷媒としては、HFC-32、HFO系冷媒、HFC-32とHFO系冷媒の混合冷媒、二酸化炭素、アンモニア、プロパン等を用いることができる。
なお、HFO系冷媒としては、例えば、HFO-1234yfやHFO-1234ze等を用いることができる。
また、第1回路5aと第2回路10とでは、同じ冷媒が用いられていてもよく、異なる冷媒が用いられていてもよいが、第2回路10で用いられる冷媒は、第1回路5aで用いられる冷媒よりも、地球温暖化係数(GWP)が低いか、オゾン層破壊係数(ODP)が低いか、燃焼性が低いか、毒性が低いか、の少なくともいずれかであることが好ましい。特に、第1回路5aの総合内容容積よりも、第2回路10の総合内容容積の方が大きい場合に、第2回路10において地球温暖化係数(GWP)とオゾン層破壊係数(ODP)と燃焼性と毒性の少なくともいずれか第1回路5aの冷媒よりも低い冷媒を用いることにより、漏洩が生じた場合の悪影響を小さく抑えることが可能になる。
(10-6)変形例6
上記実施形態では、第1回路5aには、熱媒体としての第1冷媒が循環することを例に挙げて説明したが、これに限定されない。第1回路5aには、熱媒体として、冷媒以外の媒体を用いてもよい。本変形例では、第1冷媒が流れる第1回路5aの代わりに、水やブラインなどの熱媒体が流れる熱媒体回路を用いる。この場合には、熱媒体回路としては、温熱源または冷熱源として機能する熱源と、熱媒体を循環させるためのポンプと、を有するものであってよい。この場合には、ポンプにより流量調節が可能になり、温熱源または冷熱源により熱量をコントロールすることが可能になる。
(10-7)変形例7
上記実施形態では、第1ユニット5として、第1冷媒と熱交換する室外空気を第1熱交換器74に供給するための第1ファン75を有する室外ユニットを例に挙げて説明したが、これに限定されない。このように、本開示の熱源は、第1冷媒と熱交換を行う室外空気に限定されない。本変形例では、第1ユニットは、第1ファン75を有しておらず、第1熱交換器74において第1冷媒と、熱源としての水とを熱交換させる。
(10-8)変形例8
上記実施形態では、1つの第1ユニット5に対して1つのカスケードユニット2が接続された冷凍システム1を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例の冷凍システム1は、1つの第1ユニット5に対して複数のカスケードユニット2が互いに並列に接続される。
(10-9)変形例9
上記実施形態では、1つのカスケードユニット2に対して複数の第2ユニット4a、4b、4cが接続された冷凍システム1を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例の冷凍システムは、1つのカスケードユニット2に対して1つの第2ユニットが接続される。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 :冷凍システム
2 :カスケードユニット
2x :カスケードケーシング(ケーシング)
4a,4b,4c :第2ユニット
5 :第1ユニット
5a :第1回路
10 :第2回路
21 :第2圧縮機(圧縮機)
35 :カスケード熱交換器
52a,52b,52c :第2熱交換器
74 :第1熱交換器
90 :電装品
O1 :配管口
O2 :配線口
P1 :第1配管
P2 :第2配管
P3 :液管
P4,P5 :ガス管
特開2012-193866号公報

Claims (8)

  1. 熱を搬送する熱媒体が流れ、熱源と前記熱媒体とを熱交換させる第1熱交換器(74)を有する第1回路(5)と、
    第2冷媒を圧縮する第2圧縮機と、前記第2冷媒と室内空気との熱交換を行う第2熱交換器(52a)と、を有し、前記第2冷媒が循環する第2回路(10)と、
    前記第1回路の前記熱媒体と前記第2回路の前記第2冷媒との熱交換を行うカスケード熱交換器(35)と、
    を有する冷凍システムのカスケードユニット(2)であって、
    前記カスケード熱交換器と、
    前記第2圧縮機(21)と、
    前記第2圧縮機を駆動する電装品(90)と、
    前記カスケード熱交換器、前記第2圧縮機及び前記電装品を収容するケーシング(2x)と、
    を備え、
    前記ケーシングには、
    第1方向の一端から第1方向幅の1/3までの範囲に、前記第1回路の前記カスケード熱交換器と前記第1熱交換器とを接続する第1配管(P1)及び第2配管(P2)と、前記第2回路の前記カスケード熱交換器と前記第2熱交換器とを接続する液管(P3)及びガス管(P4)と、を引き出すための配管口(O1)が形成され、
    前記第1方向の他端から前記第1方向幅の1/3までの範囲に、前記電装品に接続される配線を引き出すための配線口(O2)が形成される、
    カスケードユニット。
  2. 前記ケーシングは、前記第1方向に延びる側面(120a)を有し、
    前記配管口及び前記配線口は、前記側面に形成される、
    請求項1に記載のカスケードユニット。
  3. 前記ケーシングは、底面(120f)を構成する底板をさらに有し、
    前記カスケード熱交換器は、前記配管口の近傍であって、かつ前記底板上に配置されている、
    請求項1または2に記載のカスケードユニット。
  4. 前記ケーシングは、前記第1方向に延びる側面(120a)を有し、
    前記側面から見たときに、前記電装品と前記カスケード熱交換器とは、重ならない、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のカスケードユニット。
  5. 前記配管口において、前記第1配管、前記第2配管、前記液管及び前記ガス管は、複数の異なる方向に並ぶ、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のカスケードユニット。
  6. 前記配管口及び前記配線口は、前記第1方向に直交する第2方向の一端部に配置され、
    前記ケーシングには、前記配管口及び前記配線口よりも前記第2方向の他端部側にメンテナンス用の開口が形成され、
    前記ケーシングは、前記開口を塞ぎ、着脱可能な板材(120a1)をさらに有する、
    請求項1~5のいずれか1項に記載のカスケードユニット。
  7. 前記第2冷媒は、二酸化炭素である、
    請求項1~6のいずれか1項に記載のカスケードユニット。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載のカスケードユニットと、
    前記第1熱交換器を含む第1ユニット(5)と、
    前記第2熱交換器を含む第2ユニット(4a)と、
    を備える、
    冷凍システム。
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