JP2023051073A - 恒温槽型圧電発振器 - Google Patents

恒温槽型圧電発振器 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性を向上させることが可能な恒温槽型圧電発振器を提供する。【解決手段】OCXO1では、水晶振動子50が断熱用のパッケージ2の内部に密閉状態で封入されている。水晶振動子50に電圧を供給し、当該水晶振動子50の圧電振動を制御するための発振用IC51と、発熱体52aに電流を供給し、水晶振動子50の温度を略一定に制御するためのヒータ用IC52とを備え、水晶振動子50に供給する電圧を制御する電圧レギュレータ51bが、発振用IC51には設けられておらず、ヒータ用IC52に設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、恒温槽型圧電発振器に関する。
水晶振動子等の圧電振動子は、固有の周波数温度特性に基づいて、温度に応じて振動周波数が変化する。そこで、圧電振動子の周囲の温度を一定に保つために、恒温槽内に圧電振動子を封入した恒温槽型圧電発振器(Oven-Controlled Xtal(crystal) Oscillator:以下、「OCXO」とも言う。)が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2012-205093号公報 特開2018-14705号公報
上述したようなOCXOでは、圧電振動子に電圧を供給し、当該圧電振動子の圧電振動を制御するための発振制御領域(例えば発振用IC)と、発熱体に電流を供給し、圧電振動子の温度を略一定に制御するためのヒータ制御領域(例えばヒータ用IC)とが備えられる。しかし、圧電振動子に供給する電圧を制御する電圧レギュレータを発振制御領域に設けた場合、例えば次のような問題が懸念される。
電圧レギュレータを設けた分だけ発振制御領域のサイズが大きくなり、発振制御領域とこれと一体的に設けられる圧電振動子とからなる圧電発振器の小型化が困難になる。このため、圧電発振器の熱容量が大きくなり、ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性が低下する。また、電圧レギュレータからのノイズを抑制するために電圧レギュレータに流す電流を増加するには、電圧レギュレータのサイズを大きくする必要があり、圧電発振器の小型化がいっそう困難になる。さらに、電圧レギュレータの電流を増加すると発振制御領域の温度が上昇するため、ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性が低下する。
本発明は上述したような実情を考慮してなされたもので、ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性を向上させることが可能な恒温槽型圧電発振器を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、圧電振動子が断熱用のパッケージの内部に密閉状態で封入された恒温槽型圧電発振器であって、前記圧電振動子に電圧を供給し、当該圧電振動子の圧電振動を制御するための発振制御領域と、発熱体に電流を供給し、前記圧電振動子の温度を略一定に制御するためのヒータ制御領域とを備え、前記圧電振動子に供給する電圧を制御する電圧レギュレータが、前記発振制御領域には設けられておらず、前記ヒータ制御領域に設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、発振制御領域から電圧レギュレータを削除することができ、発振制御領域の小型化を図ることができる。これにより、発振制御領域とこれと一体的に設けられる圧電振動子とからなる圧電発振器の熱容量を低減することができる。その結果、小電力での温度制御がしやすくなり、ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性を向上させることができる。また、圧電振動子のサイズに関係なく、電圧レギュレータのサイズを大きくして電圧レギュレータに供給する電流を増加させる設計が可能になり、ノイズ特性向上に寄与することができる。この場合、電圧レギュレータの電流を増加しても発振制御領域の温度は上昇しないので、ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性を低下させることがない。
上記構成において、前記発振制御領域が発振用ICに備えられ、前記ヒータ制御領域がヒータ用ICに備えられ、前記電圧レギュレータが前記ヒータ用ICに設けられていることが好ましい。この構成によれば、発振用ICから電圧レギュレータを削除することができ、発振用ICの小型化を図ることができる。これにより、発振用ICが搭載される圧電振動子の小型化を図ることができ、圧電発振器の熱容量を低減することができる。その結果、小電力での温度制御がしやすくなり、ヒータ用ICによる圧電発振器の温度制御性を向上させることができる。また、圧電振動子のサイズに関係なく、電圧レギュレータのサイズを大きくして電圧レギュレータに供給する電流を増加させる設計が可能になり、ノイズ特性向上に寄与することができる。この場合、電圧レギュレータの電流を増加しても発振用ICの温度は上昇しないので、ヒータ用ICによる圧電発振器の温度制御性を低下させることがない。
上記構成において、前記ヒータ用ICに設けられた前記電圧レギュレータが、単一の配線により前記発振用ICに電気的に接続されていることが好ましい。この構成によれば、ヒータ用ICに設けられた電圧レギュレータと発振用ICとが、例えば圧電振動子のパッケージ部材等のような他の介在物を経由せずに、熱的に直接、接続されるので、ヒータ用ICと発振用ICの熱が配線を通じてそれ以外に移動することがなくなる。これにより、圧電振動子と発振用ICとの温度差をできる限り小さくすることができ、ヒータ用ICによる圧電発振器の温度制御性を向上させることができる。
上記構成において、前記電圧レギュレータのノイズ吸収用コンデンサが、前記パッケージの前記圧電振動子を収容する空間とは異なる空間に収容されていることが好ましい。詳細には、前記パッケージは、上方が開口された第1凹部と下方が開口された第2凹部とを有する断面H型形状のベースを備え、前記第1凹部に少なくとも前記圧電振動子および前記発熱体が収容され、前記第2凹部に前記ノイズ吸収用コンデンサが収容されていることが好ましい。これらの構成によれば、例えば少なくとも圧電振動子および発熱体が絶縁基板(コア基板)を介して第1凹部に収容される絶縁基板に、ノイズ吸収用コンデンサを実装するためのスペースを設ける必要がなくなる。これにより、絶縁基板の小型化を図ることができ、絶縁基板の熱容量を低減することができ、ヒータ用ICによる圧電発振器の温度制御性を向上させることができる。
本発明によれば、発振制御領域から電圧レギュレータを削除することができ、発振制御領域の小型化を図ることができる。これにより、発振制御領域とこれと一体に設けられる圧電振動子とからなる圧電発振器の熱容量を低減することができ、ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性を向上させることができる。また、圧電振動子のサイズに関係なく、電圧レギュレータのサイズを大きくして電圧レギュレータに供給する電流を増加させる設計が可能になり、ノイズ特性向上に寄与することができる。この場合、電圧レギュレータの電流を増加しても発振制御領域の温度は上昇しないので、ヒータ制御領域による圧電発振器の温度制御性を低下させることがない。
本発明の実施形態にかかるOCXOの概略構成を示す断面図である。 図1のOCXOの平面図である。 図1のOCXOのコア部に含まれる水晶発振器を示す断面図である。 図1のOCXOのコア部に含まれる水晶発振器を示す平面図である。 図1のOCXOの発振用ICおよびヒータ用ICの概略構成を示す回路図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態にかかるOCXO1は、図1に示すように、セラミック製等のパッケージ2の内部にコア部5が配置され、リッド(蓋)3によって気密封止された構造とされている。詳細には、パッケージ2は、上方が開口された第1凹部2aと下方が開口された第2凹部2eとを有する断面H型形状のベースを備えている。第1凹部2aの内部にコア部5が気密状態で封入されている。第1凹部2aを囲う周壁部2bの上面には、リッド3が封止材8を介してシーム溶接によって固定されており、パッケージ2の第1凹部2aの内部が密封状態(気密状態)になっている。封止材8としては、例えばAu-Su合金や、はんだ等の金属系封止材が好適に用いられるが、低融点ガラス等の封止材を用いてもよい。また、これらに限らず、金属リングを用いたシーム封止や金属リングを用いないダイレクトシーム封止、ビーム封止などの手法による封止部材の構成を採用することも可能である(真空度を低下させない上では、シーム封止が好ましい)。パッケージ2の第1凹部2aの内部空間は、真空(例えば真空度が10Pa以下)、または低圧の窒素やアルゴンなどの熱伝導率が低い雰囲気であることが好ましい。なお、図2では、リッド3を取り外した状態のOCXO1を示しており、OCXO1の内部の構造を示している。
パッケージ2の周壁部2bの内壁面には、接続端子(図示省略)の並びに沿った段差部2cが形成されている。コア部5は、対向する一対の段差部2c,2c間における第1凹部2aの底面に、板状のコア基板4を介して配置されている。あるいは、段差部2cは、第1凹部2aの底面の4方を囲むように形成されていてもよい。コア基板4は、非導電性接着剤7により第1凹部2aの底面に接合されており、コア基板4の下側の部分には空間2dが形成されている。また、コア部5の各構成部材に形成された外部端子(図示省略)は、ワイヤ6a,6bを介して段差部2cの段差面上に形成された接続端子にワイヤボンディングにより接続されている。また、ワイヤ6cを介してコア部5の発振用IC51に形成された外部端子(図示省略)と、ヒータ用IC52に形成された外部端子(図示省略)とがワイヤボンディングにより接続されている。非導電性接着剤7,7は、コア基板4の長手方向の両端部に配置されており、コア基板4の短手方向(図1の紙面に直交する方向)に沿って直線状に配置されている。このように、コア基板4を用いてコア部5をパッケージ2に搭載し、コア基板4の下方に空間2dを形成することで、コア部5に対する断熱効果を高めることができる。また、パッケージ2に一対の段差部2cを設け、段差部2cに接続端子を設けることで、接続端子がパッケージ2の開口部に近づき、コア部5とパッケージ2とのワイヤボンディングが行いやすくなる。
パッケージ2の第2凹部2eの内部には、複数(図1では3つ)のコンデンサ9が収容されている。コンデンサ9は、後述する電圧レギュレータ51bのノイズ吸収用のコンデンサとして設けられている。コンデンサ9は、はんだによって第2凹部2eの底面に実装されている。このように、コンデンサ9を、コア部5が配置される第1凹部2aとは異なる第2凹部2eに配置することによって、コア部5が配置される密閉空間の真空度が、はんだから発生するガスにより低下することを回避できる。これにより、OCXO1の断熱性を良好に維持できる。また、コンデンサ9を、コア部5が配置される密閉空間外に配置することによって、この密閉空間の熱容量を小さくすることができ、密閉空間の熱容量を小さくすることで、小電力での温度制御や、コア部5の温度追従性の向上を図ることができる。
次に、コア部5について説明する。コア部5は、OCXO1で使用される各種電子部品をパッケージングしたものであり、発振用IC51、水晶振動子(圧電振動子)50、およびヒータ用IC52が上側から順に積層された3層構造(積層構造)の構成になっている。発振用IC51、水晶振動子50、およびヒータ用IC52は、平面視におけるそれぞれの面積が、上方に向かって漸次小さくなっている。コア部5は、特に、温度特性の大きい水晶振動子50、発振用IC51、およびヒータ用IC52の温度調整を行うことで、OCXO1の発振周波数を安定させるように構成されている。なお、コア部5の各種電子部品は封止樹脂によって封止されていないが、封止雰囲気によっては封止樹脂による封止を行うようにしてもよい。
水晶振動子50および発振用IC51によって、水晶発振器100が構成される。発振用IC51は、複数の金属バンプ51aを介して水晶振動子50上に搭載されている。発振用IC51は、例えば図5に示すように、レベルシフタ51cと、分周器52dと、出力バッファ52eとを含む構成とされている。発振用IC51には、ヒータ用IC52に内蔵された電圧レギュレータ51bによって調整された電圧が、ワイヤ6cを介して供給され、水晶振動子50の振動部の励振電極に印加されるようになっている。発振用IC51によって水晶振動子50の圧電振動を制御することにより、OCXO1の発振周波数が制御される。なお、水晶振動子50および発振用IC51の互いの対向面の間に、アンダーフィルを介在させてもよい。
ヒータ用IC52は、例えば図5に示すように、発熱体(ヒータ)52aと、発熱体52aの温度制御用の制御回路(電流制御用の回路)52cと、発熱体52aの温度を検出するための温度センサ52bとを含む構成とされている。制御回路52cは外部電源から発熱体52aに供給される電流量を制御する。発熱体52aは供給された電流量に応じて発熱し、コア部5を加熱する。ヒータ用IC52によってコア部5の温度制御を行うことにより、水晶振動子50の温度が略一定の温度に維持され、OCXO1の発振周波数の安定化が図られている。また、本実施形態では、ヒータ用IC52には、水晶振動子50に供給する電圧を制御する電圧レギュレータ51bが内蔵されている。電圧レギュレータ51bは、外部電源から供給された電圧を調整して発振用IC51へ供給する。
水晶振動子50およびヒータ用IC52の互いの対向面の間には、非導電性接着剤54が介在されており、非導電性接着剤54によって水晶振動子50およびヒータ用IC52の互いの対向面が固定されている。この場合、水晶振動子50の下面と、ヒータ用IC52の上面とが、非導電性接着剤54を介して接合される。
ヒータ用IC52およびコア基板4の互いの対向面の間には、非導電性接着剤55が介在されており、非導電性接着剤55によってヒータ用IC52およびコア基板4の互いの対向面が固定されている。非導電性接着剤54,55としては、例えばポリイミド系接着剤、エポキシ系接着剤などが用いられる。
コア部5において、水晶振動子50およびヒータ用IC52の上面にはワイヤボンディング用の外部端子が形成されている。なお、水晶振動子50およびヒータ用IC52のワイヤボンディングは、コア部5をパッケージ2に搭載する前には行われず、コア部5をパッケージ2に搭載した後に行われる。すなわち、図1に示すように、コア部5をパッケージ2に搭載した後、水晶振動子50の上面に形成された外部端子がワイヤ6aを介して段差部2cの段差面上に形成された接続端子に接続される。また、ヒータ用IC52の上面に形成された外部端子がワイヤ6bを介して段差部2cの段差面上に形成された接続端子に接続される。このように、コア部5をパッケージ2に搭載した後でワイヤボンディングを行うことによって、効率よくワイヤボンディングを行うことができる。
コア部5に用いられる水晶振動子50の種類は特に限定されるものではないが、デバイスを薄型化しやすい、サンドイッチ構造のデバイスを好適に使用できる。サンドイッチ構造のデバイスは、ガラスや水晶からなる第1、第2封止部材と、例えば水晶からなり両主面に励振電極が形成された振動部を有する圧電振動板とから構成され、第1封止部材と第2封止部材とが、圧電振動板を介して積層して接合され、内部に配された圧電振動板の振動部が気密封止される3枚重ね構造のデバイスである。
このようなサンドイッチ構造の水晶振動子50と、発振用IC51とが一体的に設けられた水晶発振器100の一例について、図3、図4を参照して説明する。図3は水晶発振器100の断面図(図4のA-A断面図)であり、図4は水晶発振器100の平面図である。なお、サンドイッチ構造の水晶振動子自体は公知であるため、水晶振動子50の内部構造についての詳細な説明は省略する。
水晶発振器100は、図3に示すように、水晶振動板(圧電振動板)10、第1封止部材20、第2封止部材30、および発振用IC51を備えて構成されている。この水晶発振器100では、水晶振動板10と第1封止部材20とが環状の封止接合部41によって接合され、水晶振動板10と第2封止部材30とが環状の封止接合部42によって接合されることによって、略直方体のサンドイッチ構造のパッケージが構成される。封止接合部41,42は、例えば、水晶振動板10、第1封止部材20および第2封止部材30のそれぞれの接合面に、表面がAu層とされた接合パターン(例えば、最下層側からTi層とAu層とが形成された接合パターン)を形成し、接合面同士を貼り合わせたときのAu-Au拡散接合によって接合が行われるものとすることができる。この構成によれば、水晶振動板10と各封止部材20,30との隙間寸法を0.15μm~1μm程度と非常に小さくできるため、薄型化とコア部5の熱容量の縮小化に有利な構成とすることができる。
すなわち、水晶発振器100においては、振動部(図示省略)が形成される水晶振動板10の両主面のそれぞれに第1封止部材20および第2封止部材30が接合されることでパッケージの内部空間(キャビティ)が形成され、この内部空間に水晶振動板10の振動部が気密封止される。第1封止部材20上に搭載される発振用IC51は、水晶振動板10とともに発振回路を構成する1チップ集積回路素子である。
図4に示すように、水晶振動子50の上面には、接続端子21や外部端子22が形成されている。接続端子21は、その一端(外周側端部)に振動部の励振電極が(水晶振動子50内の配線やスルーホールを介して)電気的に接続されており、他端(内周側端部)に金属バンプ51aを介して発振用IC51が接続される。また、外部端子22は、その一端(外周側端部)がパッケージ2とのワイヤボンディングに用いられ、他端(内周側端部)に金属バンプ51aを介して発振用IC51が接続される。発振用IC51は、金属バンプ51aを用いたFCB法により、接続端子21や外部端子22に接続される。
本実施形態では、OCXO1は、水晶振動子50に電圧を供給し、当該水晶振動子50の圧電振動を制御するための発振制御領域と、発熱体(ヒータ)52aに電流を供給し、水晶振動子50の温度を略一定に制御するためのヒータ制御領域とを備え、水晶振動子50に供給する電圧を制御する電圧レギュレータ51bが、発振制御領域には設けられておらず、ヒータ制御領域に設けられている。具体的には、発振制御領域が発振用IC51に備えられ、ヒータ制御領域がヒータ用IC52に備えられており、電圧レギュレータ51bがヒータ用IC52に設けられている。
本実施形態によれば、水晶振動子50に供給する電圧を制御する電圧レギュレータ51bが、発振用IC51にではなくヒータ用IC52に設けられているので、発振用IC51から電圧レギュレータ51bを削除することができ、発振用IC51の小型化を図ることができる。これにより、発振用IC51が搭載される水晶振動子50の小型化を図ることができ、水晶発振器100の熱容量を低減することができる。その結果、小電力での温度制御がしやすくなり、ヒータ用IC52による水晶発振器100の温度制御性を向上させることができる。
また、水晶振動子50のサイズに関係なく、電圧レギュレータ51bのサイズを大きくして電圧レギュレータ51bに供給する電流を増加させる設計が可能になり、ノイズ特性向上に寄与することができる。この場合、電圧レギュレータ51bの電流を増加しても発振用IC51の温度は上昇しないので、ヒータ用IC52による水晶発振器100の温度制御性を低下させることがない。
本実施形態では、ヒータ用IC52に設けられた電圧レギュレータ51bが、単一の配線であるワイヤ6cにより発振用IC51に電気的に接続されている。このように、ヒータ用IC52に設けられた電圧レギュレータ51bと発振用IC51とが、例えば水晶振動子50のパッケージ部材(第1、第2封止部材20,30)等のような他の介在物を経由せずに、熱的に直接、接続されるので、ヒータ用IC52と発振用IC51の熱がワイヤ6cを通じてそれ以外に移動することがなくなる。これにより、水晶振動子50と発振用IC51との温度差をできる限り小さくすることができ、ヒータ用IC52による水晶発振器100の温度制御性を向上させることができる。
また、本実施形態では、パッケージ2が断面H型形状に形成され、パッケージ2の第1凹部2aに少なくとも水晶振動子50および発熱体52aが収容され、パッケージ2の第2凹部2eに電圧レギュレータ51bのノイズ吸収用のコンデンサ9が収容されている。このように、パッケージ2の水晶振動子50等を収容する空間とは異なる空間に、コンデンサ9が収容されるので、例えば少なくとも水晶振動子50および発熱体52aがコア基板4を介して第1凹部2aに収容されるコア基板4に、コンデンサ9を実装するためのスペースを設ける必要がなくなる。これにより、コア基板4の小型化を図ることができ、コア基板4の熱容量を低減することができ、ヒータ用IC52による水晶発振器100の温度制御性を向上させることができる。
本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
上記実施形態では、水晶振動子50に電圧を供給し、当該水晶振動子50の圧電振動を制御するための発振用IC51と、発熱体(ヒータ)52aに電流を供給し、水晶振動子50の温度を略一定に制御するためのヒータ用IC52とが、別々の部材である場合について説明した。つまり、発振用IC51が、水晶振動子50に電圧を供給し、当該水晶振動子50の圧電振動を制御するための発振制御領域であり、ヒータ用IC52が、発熱体52aに電流を供給し、水晶振動子50の温度を略一定に制御するためのヒータ制御領域である場合について説明した。
しかし、発振制御領域およびヒータ制御領域を単一のIC(例えばOCXO-IC)に設けてもよい。この場合、水晶振動子50に供給する電圧を制御する電圧レギュレータ51bがヒータ制御領域に設けられる。この構成によれば、発振制御領域から電圧レギュレータ51bを削除することができ、発振制御領域の小型化を図ることができる。これにより、発振制御領域と、これと一体的に設けられる水晶振動子50とからなる水晶発振器100の熱容量を低減することができる。その結果、小電力での温度制御がしやすくなり、ヒータ制御領域による水晶発振器100の温度制御性を向上させることができる。また、水晶振動子50のサイズに関係なく、電圧レギュレータ51bのサイズを大きくして電圧レギュレータ51bに供給する電流を増加させる設計が可能になり、ノイズ特性向上に寄与することができる。この場合、電圧レギュレータ51bの電流を増加しても発振制御領域の温度は上昇しないので、ヒータ制御領域による水晶発振器100の温度制御性を低下させることがない。
上記実施形態では、ヒータ用IC52に設けられた電圧レギュレータ51bから発振用IC51に入力される配線をワイヤ6cとしたが、これ以外の手段によって、電圧レギュレータ51bと発振用IC51とを電気的に接続してもよい。
上記実施形態において、発振用IC51に含まれる分周器51d、出力バッファ51e等をヒータ用IC52に設ける構成としてもよい。この構成によれば、電圧レギュレータ51bに加えて分周器51d、出力バッファ51e等も発振用IC51から削除することができるので、発振用IC51のさらなる小型化を図ることができる。これにより、発振用IC51が搭載される水晶振動子50のさらなる小型化を図ることができ、水晶振動子50の熱容量をいっそう低減することができ、ヒータ用IC52による水晶発振器100の温度制御性をいっそう向上させることができる。
また、上記実施形態では、パッケージ2が断面H型形状のベースを有する構成としたが、2段重ね構造のパッケージを用いてもよい。2段重ね構造のパッケージを用いたOCXOの図示は省略するが、一方のみに凹部を有するパッケージを上下方向に積層し、電気的機械的に接合するとともに、上側のパッケージをリッドで気密封止する構成とされている。この場合、上側のパッケージにコア部5を収容し、下側のパッケージにコンデンサ9を収容すればよい。
上記実施形態では、ワイヤボンディングによって、コア部5とパッケージ2との電気的接続を行ったが、例えば、導電性接着剤や、金属バンプを用いたFCB法等のような機械的な接続手段によって、コア部5とパッケージ2との電気的接続を行ってもよい。
また、上記実施形態では、コア基板4を用いてコア部5をパッケージ2に搭載したが、コア基板4を用いずに、コア部5をパッケージ2に搭載してもよい。例えばコア部5をパッケージ2の第1凹部2aの底面に非導電性接着剤によって固定すればよい。
上記実施形態では、コア基板4を経由せずにコア部5とパッケージ2とを電気的に接続したが、コア基板4を経由してコア部5とパッケージ2との電気的な接続を行ってもよい。例えば、導電性接着剤や、ワイヤボンディング、金属バンプを用いたFCB法等のような機械的な接続手段によって、コア基板4とパッケージ2との電気的接続を行えばよい。
上記実施形態では、コア部5を発振用IC51、水晶振動子50、およびヒータ用IC52が積層された3層構造の構成としたが、これ以外の構造のコア部5を用いてもよい。例えば、上記実施形態では、コア部5が、少なくとも発振用IC51、水晶振動子50、およびヒータ用IC52が上側から順に積層された構成であったが、これとは逆に、コア部5が、少なくともヒータ用IC52、水晶振動子50、および発振用IC51が上側から順に積層された構成であってもよい。コア部5は、少なくとも発振用IC51、水晶振動子50、およびヒータ用IC52を有していればよく、発振用IC51、水晶振動子50、およびヒータ用IC52の積層構造に、例えばヒータ基板等を付加する構成としてもよい。例えばヒータ基板、発振用IC51、水晶振動子50、およびヒータ用IC52が、上側から順に積層された4層構造としてもよいし、あるいはヒータ用IC52、水晶振動子50、発振用IC51、およびヒータ基板が、上側から順に積層された4層構造としてもよい。これらの場合、発振用IC51に発熱体であるヒータ基板を積層することによって、コア部5の温度をより均一化させることができる。
なお、コア部5を構成せずに、水晶発振器100(水晶振動子50および発振用IC51)とヒータ用IC52とを別々に設ける構成としてもよい。
上記実施形態では、水晶振動板10が第1封止部材20および第2封止部材30の間に挟まれた3枚重ね構造の水晶振動子50を用いたが、これ以外の構造の水晶振動子を用いてもよい。例えば、凹部を有する、セラミックやガラスや水晶などの絶縁材料から成るベースの内部に水晶振動板を収容し、当該ベースにリッドを接合した構造の水晶振動子を用いてもよい。
1 OCXO(恒温槽型圧電発振器)
2 パッケージ
50 水晶振動子(圧電振動子)
51 発振用IC(発振制御領域)
51b 電圧レギュレータ
52 ヒータ用IC(ヒータ制御領域)
52a 発熱体

Claims (5)

  1. 圧電振動子が断熱用のパッケージの内部に密閉状態で封入された恒温槽型圧電発振器であって、
    前記圧電振動子に電圧を供給し、当該圧電振動子の圧電振動を制御するための発振制御領域と、発熱体に電流を供給し、前記圧電振動子の温度を略一定に制御するためのヒータ制御領域とを備え、
    前記圧電振動子に供給する電圧を制御する電圧レギュレータが、前記発振制御領域には設けられておらず、前記ヒータ制御領域に設けられていることを特徴とする恒温槽型圧電発振器。
  2. 請求項1に記載の恒温槽型圧電発振器において、
    前記発振制御領域が発振用ICに備えられ、前記ヒータ制御領域がヒータ用ICに備えられ、
    前記電圧レギュレータが前記ヒータ用ICに設けられていることを特徴とする恒温槽型圧電発振器。
  3. 請求項2に記載の恒温槽型圧電発振器において、
    前記ヒータ用ICに設けられた前記電圧レギュレータが、単一の配線により前記発振用ICに電気的に接続されていることを特徴とする恒温槽型圧電発振器。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載の恒温槽型圧電発振器において、
    前記電圧レギュレータのノイズ吸収用コンデンサが、前記パッケージの前記圧電振動子を収容する空間とは異なる空間に収容されていることを特徴とする恒温槽型圧電発振器。
  5. 請求項4に記載の恒温槽型圧電発振器において、
    前記パッケージは、上方が開口された第1凹部と下方が開口された第2凹部とを有する断面H型形状のベースを備え、
    前記第1凹部に少なくとも前記圧電振動子および前記発熱体が収容され、前記第2凹部に前記ノイズ吸収用コンデンサが収容されていることを特徴とする恒温槽型圧電発振器。
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