JP2023050841A - 転写装置および染色システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2023050841000001
【課題】樹脂体の部分染色を適切に実施することが可能な転写装置および染色システムを提供する。
【解決手段】転写装置は、昇華性の染料が付着した基体から、染色する樹脂体に前記染料を転写する。転写装置は、マスクセット工程と転写工程を実行する。マスクセット工程では、染色領域と非染色領域で染色状態を変化させる部分染色を樹脂体に実行する場合に、染料を加熱するための電磁波発生部から、染色する樹脂体へ至る空間の一部を遮蔽するマスクがセットされる。転写工程では、基体、樹脂体、およびマスクが内部にセットされた閉塞室内の気圧を低下させた状態で、電磁波発生部によって基体の染料が加熱されることで、染料が樹脂体に転写される。
【選択図】図4

Description

本開示は、樹脂体を染色するために、染料が付着した基体から樹脂体に染料を転写する転写装置、および、転写装置を備えた染色システムに関する。
プラスチックレンズ等の樹脂体を染色するための種々の技術が提案されている。例えば、浸染法と言われる染色方法では、樹脂体を染色液の中に浸漬することで樹脂体が染色される。しかし、浸染法では、作業環境を良好にすることが難しく、また、一部の樹脂体(例えば高屈折率のレンズ等)を染色するのが困難である。
そこで、染料を樹脂体の表面に転写し、染料が付着した樹脂体を加熱することで樹脂体を染色する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の染色方法では、昇華性の染料を含むインクが、印刷装置(インクジェットプリンタ)によって基体に塗布(印刷)される。次いで、真空中で樹脂体と基体を非接触で配置した状態で、基体に塗布された昇華性の染料を昇華させることで、染料を樹脂体に転写する転写工程が行われる。その後、樹脂体を加熱して染料を樹脂体に定着させる定着工程が行われる。
さらに、樹脂体の表面の一部を非染色領域としつつ、他の領域に染色を行う技術も提案されている。例えば、特許文献2に記載の染色方法では、転写工程の後に実行される定着工程において、樹脂体のうち染料が転写されていない領域(つまり、染色する予定が無い非染色領域)を、遮蔽手段によってカバーした状態で、赤外線が樹脂体に照射される。これにより、樹脂体の無色透明の領域が加熱によって黄変することを抑制している。
特開2018-127722号公報 特開2008-281729号公報
特許文献2に記載の方法では、定着工程で樹脂体の非染色領域を遮蔽しても、非染色領域にも染料が付着してしまっていた場合には、染色領域から非染色領域に熱が伝導し、非染色領域にも染料が定着してしまう可能性がある。また、樹脂体の非染色領域のみが遮蔽されると、染色領域と非染色領域の間に生じる温度差によって、樹脂体に歪みが生じる可能性もある。従って、樹脂体の部分的な染色をより適切に実施することが可能な技術が望まれる。
本開示の典型的な目的は、樹脂体の部分的な染色を適切に実施することが可能な転写装置および染色システムを提供することである。
本開示における典型的な実施形態が提供する転写装置は、昇華性の染料が付着した基体から、染色する樹脂体に前記染料を転写する転写装置であって、外部から搬送された前記樹脂体を、前記基体に非接触で対向させた状態で、閉塞室の内部にセットする閉塞室セット部と、前記基体に付着した前記染料を加熱するための電磁波を発生させる電磁波発生部と、前記電磁波発生部から前記樹脂体へ至る空間の一部を遮蔽するマスクをセットするマスクセット部と、前記基体と前記樹脂体がセットされた前記閉塞室内の気圧を制御する気圧制御部と、前記転写装置の制御を司るコントローラと、を備え、前記コントローラは、染色領域と非染色領域で染色状態を変化させる部分染色を実行する場合に、前記マスクセット部によってマスクをセットして前記非染色領域と前記電磁波発生部の間を遮蔽し、且つ、前記気圧制御部によって前記閉塞室内の気圧を低下させた状態で、前記電磁波発生部によって前記基体の前記染料を加熱することで、前記染料を前記樹脂体に転写させる部分転写工程を実行する。
本開示における典型的な実施形態が提供する染色システムは、前記転写装置と、前記転写装置によって前記染料が転写された前記樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着装置と、を備える。
を備え
本開示に係る転写装置および染色システムによると、樹脂体の部分的な染色が適切に実施される。
染色システム1のシステム構成を示すブロック図である。 2つのレンズLが載置された状態の染色用トレイ80を右斜め前方から見た斜視図である。 搬送装置10、転写装置40、および染料定着装置50を右斜め前方から見た斜視図である。 転写装置40を右斜め前方から見た斜視図である。 転写装置40の縦断面を後方から見た断面図である。 閉塞室セット部430を右斜め前方から見た斜視図である。 マスクMの平面図である。 閉塞室底部440をマスク着脱位置に移動させた状態の、転写装置40の平面図である。 マスクMを保持した状態のマスクセット部460を右斜め後方から見た斜視図である。 転写装置40が実行する転写制御処理のフローチャートである。
<概要>
本開示で例示する転写装置は、昇華性の染料が付着した基体から、染色する樹脂体に染料を転写(付着)する。本開示の転写装置は、閉塞室セット部、電磁波発生部、マスクセット部、気圧制御部、およびコントローラを備える。閉塞室セット部は、外部から搬送された基体と樹脂体を、閉塞室の内部にセットする。電磁波発生部は、基体に付着した染料を加熱するための電磁波を発生させる。マスクセット部は、電磁波発生部から樹脂体へ至る空間の一部を遮蔽する。気圧制御部は、基体と樹脂体がセットされた閉塞室内の気圧を制御する。コントローラは、染色領域と非染色領域で染色状態を変化させる部分染色を実行する場合に、マスクセット部によってマスクをセットして非染色領域と電磁波発生部の間を遮蔽し、且つ、気圧制御部によって閉塞室内の気圧を低下させた状態で、電磁波発生部によって基体の染料を加熱することで、染料を樹脂体に転写させる部分転写工程を実行する。
本開示の転写装置によると、部分染色を実行する場合には、マスクセット部によって、樹脂体の非染色領域と電磁波発生部の間が自動的に遮蔽された状態で、染料の転写工程が実行される。その結果、染色する予定が無い非染色領域に染料が意図せず転写されてしまう可能性が、適切に低下する。従って、定着工程においてマスク等を使用しなくても、染色したい領域のみが適切に染色され易くなり、温度差による樹脂体の歪み等も生じにくくなる。よって、より適切に樹脂体が染色される。
なお、電磁波発生部は閉塞室の内部に設けられていてもよい。また、電磁波発生部を閉塞室の外部に設ける場合には、閉塞室のうち、電磁波発生部と基体の間に位置する部分は、電磁波を透過しつつ内部の空間を密閉することが可能な材質によって形成されてもよい。
部分染色には、染色領域から非染色領域にかけて染色の濃度を連続的に変化させるグラデーション染色が含まれていてもよい。グラデーション染色では、染色領域から非染色領域にかけて染色濃度を低下させつつ、非染色領域には染色を行わないので、染色の難易度が高い。しかし、本開示の技術を適用することで、非染色領域が染色されてしまう可能性が適切に低下する。よって、難易度が高いグラデーション染色も適切に実行される。
ただし、部分染色にはグラデーション染色以外の染色が含まれていてもよい。例えば、部分染色には、非染色領域への染色は行わずに、染色領域へは均一な濃度で染色を行う染色方法が含まれていてもよい。また、染色領域または非染色領域の形状を、線状等にすることで、特殊な部分染色が実行されてもよい。
マスクセット部は、電磁波発生部から樹脂体へ至る空間のうち、電磁波発生部と基体の間にマスクをセットすることで、電磁波発生部と樹脂体の非染色領域の間を遮蔽してもよい。転写工程では、基体に付着した染料が昇華して樹脂体に転写される。従って、基体と樹脂体の間にマスクをセットすると、昇華した染料がマスクにも付着する。染料が付着したマスクを転写工程で複数回使用すると、マスクに付着していた染料も樹脂体に転写されてしまい、染色品質が低下する可能性がある。よって、染料が付着したマスクは、洗浄または交換を頻繁に行う必要がある。また、定着工程において樹脂体の非染色領域をマスクで遮蔽する方法でも、定着の際に加熱された染料が、再度昇華してマスクに付着する場合が多い。これに対し、電磁波発生部と基体の間にマスクをセットする場合、昇華した染料がマスクに付着し難くなる。また、気相転写法によって染料を樹脂体に転写する際に、基体と樹脂体の距離を適切な距離に保つことが重要である。基体と樹脂体の間にマスクをセットする場合には、マスクの有無に応じて基体と樹脂体の距離が変化してしまうこともあるが、電磁波発生部と基体の間にマスクをセットする場合には、基体と樹脂体の距離は変化しない。よって、より適切に染料の転写工程が実行される。
電磁波発生部は、基体よりも上方から下方に向けて電磁波を照射してもよい。マスクセット部は、基体に上方からマスクを載置することで、マスクをセットしてもよい。電磁波発生部が基体よりも上方から下方に向けて電磁波を照射することで、基体から昇華した染料が重力で下降し、基体の下方に位置する樹脂体に適切に蒸着される。さらに、マスクは、基体に対して上方から載置されるだけで、容易にセットされる。セットされたマスクは、電磁波発生部から見て、基体のうち樹脂体の非染色領域に投影される部分を遮蔽するので、非染色領域に投影される部分が加熱されない。その結果、樹脂体の非染色領域に染料が転写されることが、適切に抑制される。よって、より適切に部分的な染色が行われる。
マスクセット部は、電磁波発生部から樹脂体へ至る空間のうち、基体と樹脂体の間にマスクをセットすることで、電磁波発生部と樹脂体の非染色領域の間を遮蔽してもよい。この場合、昇華した染料が基体から樹脂体の非染色領域へ移動する途中で、マスクによって染料が遮断される。よって、染料が非染色領域に転写されることが適切に抑制される。
転写装置は、染色する樹脂体に関する情報を読み取る読取部をさらに備えてもよい。コントローラは、読取部によって読み取られた情報のうち、部分染色を実行する樹脂体であるか否かを示す情報に応じて、マスクセット部によってマスクをセットするか否かを制御してもよい。つまり、コントローラは、読取部によって読み取られた情報によって、部分染色を実行する樹脂体であると判明した場合に、マスクセット部によってマスクをセットしてもよい。コントローラは、読取部によって読み取られた情報によって、部分染色を実行しない樹脂体であると判明した場合にはマスクをセットしなくてもよい。この場合、部分染色を実行するか否かに応じた適切な転写工程が、染色する樹脂体毎に実行される。
読取部は、搬送ユニット毎に設けられた識別子を読み取る識別子読取部を含んでいてもよい。搬送ユニットは、樹脂体を搬送して染色する単位である。例えば、搬送ユニットには、染色用トレイと、染色用トレイに載置された樹脂体が含まれていてもよい。制御部は、搬送ユニット毎に樹脂体の情報を記憶するデータベースから、識別子読取部によって読み取られた識別子に対応する情報を取得してもよい。この場合、例えば複数の搬送ユニットの順番が変わる場合等でも、各々の搬送ユニットの樹脂体に関する情報が、制御部によって適切に把握される。なお、識別子は、例えば、樹脂体が載置される染色用トレイに設けられていてもよいし、転写工程で用いられる基体に設けられていてもよい。
また、読取部は、搬送ユニットに設けられた書き込み可能なタグから情報を読み取るタグ読取部を含んでいてもよい。この場合、グラデーション染色を実行するか否かを示す情報を予めタグに記憶させておく事で、例えば複数の搬送ユニットの順番が変わる場合等でも、各々の搬送ユニットの樹脂体の情報が、制御部によって適切に把握される。
換言すると、コントローラは、部分染色を実行するか否かを判別するための情報(判別情報)を取得し、取得した情報に基づいて、マスクをセットするか否かを判別してもよい。判別情報は、読取部によって読み取られた情報(つまり、読取部によって読み取られた、部分染色を実行する樹脂体であるか否かを示す情報)に限定されない。例えば、ユーザが操作部等を操作することで、部分染色を実行する指示を、判別情報として入力してもよい。コントローラは、部分染色を実行する指示が入力されている場合に、マスクをセットしてもよい。また、部分染色を実行するモードと、部分染色を実行しないモードが、ユーザからの指示等に応じて切り換えられてもよい。コントローラは、その時点のモードに応じて、マスクをセットするか否かを決定してもよい。
閉塞室セット部は、樹脂体と基体が非接触で対向した状態で載置された染色用トレイを染色の単位として、閉塞室の内部にセットしてもよい。マスクセット部は、染色用トレイにマスクをセットしてもよい。この場合、染色の単位となる搬送ユニット毎に、適切にマスクがセットされる。
なお、染色の単位とは、少なくとも各々の転写工程を実行する際の、樹脂体および付属物の単位である。本実施形態では少なくとも、染色用トレイと、染色用トレイに載置された樹脂体が、染色の単位に含まれる。転写工程では、染色用トレイ、樹脂体、および基体が、染色の単位となる。本実施形態では、樹脂体が載置された染色用トレイが、1つの単位として搬送装置(詳細は後述する)によって搬送される。
染色用トレイは、基体載置部と位置決め部を備えていてもよい。基体載置部には基体が載置される。位置決め部は、基体載置部に載置される基体を位置決めする。マスクセット部は、染色用トレイの位置決め部に合わせてマスクをセットすることで、染色用トレイにおけるマスクの位置を固定してもよい。この場合、樹脂体、基体、およびマスクの相対的な位置が、位置決め部によって適切な位置に固定される。よって、部分染色の品質がさらに向上する。
樹脂体は、眼鏡に使用されるレンズであってもよい。染色用トレイには2つのレンズを載置可能であってもよい。1つのマスク部は、染色用トレイに載置される2つのレンズの各々について使用される2つのマスク部を備えてもよい。この場合、染色用トレイにマスクが設置されるだけで、各々のレンズに対するマスクの相対的な位置だけでなく、各々のレンズに対する各々のマスク部の角度(向き)も自動的に定まる。よって、より適切に部分染色が行われる。
コントローラは、部分転写工程で使用されるマスクの交換指示が入力された場合に、マスク取り外し工程とマスク装着工程を実行してもよい。マスク取り外し工程では、コントローラは、マスクセット部によって染色用トレイにマスクをセットさせた後、マスクがセットされた染色用トレイを外部に搬送する。マスク装着工程では、新たなマスクがセットされた状態で外部から搬送された染色用トレイから、マスクセット部によってマスクを保持させる。この場合、作業者が自らマスクを交換しなくても、新たなマスクがセットされた染色用トレイが転写装置に搬送されるだけで、マスクが適切に交換される。
本開示で例示する転写方法は、昇華性の染料が付着した基体から、染色する樹脂体に前記染料を転写する方法である。本開示の転写方法は、マスクセット工程と転写工程を含む。マスクセット工程では、染色領域と非染色領域で染色状態を変化させる部分染色を実行する場合に、染料を加熱するための電磁波発生部から、染色する樹脂体へ至る空間の一部を遮蔽するマスクがセットされる。転写工程では、基体、樹脂体、およびマスクが内部にセットされた閉塞室内の気圧を低下させた状態で、電磁波発生部によって基体の染料が加熱されることで、染料が樹脂体に転写される。この場合、前述したように、より適切に樹脂体の部分的な染色が実施される。
なお、前述した転写装置が実行することが可能な複数の工程の少なくとも一部が、作業者によって行われることで、転写方法が実行されてもよい。例えば、マスクセット工程が作業者によって行われてもよい。また、樹脂体を閉塞室の内部にセットする工程が、作業者によって実行されてもよい。
工程の少なくとも一部を作業者が行う転写工程においても、転写装置が実行する工程と同様の工程が実行されてもよい。例えば、マスクセット工程では、電磁波発生部から樹脂体へ至る空間のうち、電磁波発生部と基体の間にマスクがセットされてもよい。この場合、前述したように、昇華した染料がマスクに付着し難くなり、且つ、基体と樹脂体の距離も変化しない。よって、より適切に部分染色が実行される。また、電磁波発生部は、基体よりも上方から下方に向けて電磁波を照射してもよい。マスクセット工程では、基体に対して上方からマスクが載置されることで、マスクがセットされてもよい。この場合、マスクがより容易且つ適切にセットされる。
本開示で例示する染色システムは、前述した転写装置と、染料定着装置を備える。この場合、前述したように、樹脂体の部分的な染色が適切に実行される。
染料定着装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ光を走査させる走査部とを備え、レーザ光を樹脂体に照射することで、樹脂体に染料を定着させてもよい。この場合、樹脂体の表面の温度がレーザ光によって上昇することで、染料が樹脂体に定着する。従って、樹脂体の表面だけでなく内部の温度も上昇し易い場合(例えば、オーブン等によって染料を定着させる場合等)に比べて、加熱による樹脂体の黄変(黄色への変色)が生じにくい。よって、定着工程においてマスク等を使用しなくても、黄変が生じることが抑制された状態で、染色したい領域のみが適切に染色される。
<実施形態>
以下、本開示に係る典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。染色システム1は、樹脂体を自動的に連続して染色する。本実施形態では、染色する対象とする樹脂体は、眼鏡に使用されるプラスチック製のレンズL(図2等参照)である。しかし、本開示で例示する技術の少なくとも一部は、レンズL以外の樹脂体を染色する場合にも適用できる。例えば、ゴーグル、携帯電話のカバー、ライト用のカバー、アクセサリー、玩具、フィルム(例えば、厚みが400μm以下)、板材(例えば、厚みが400μm以上)等、種々の樹脂体を染色する場合に、本開示で例示する技術の少なくとも一部を適用することも可能である。染色される樹脂体には、樹脂体とは異なる部材(例えば、木材またはガラス等)に付加された樹脂体も含まれる。また、本実施形態の染色システム1は、複数の樹脂体を連続して搬送しながら染色する。しかし、樹脂体を1セットずつ搬送して染色する染色システムにも、本開示で例示する技術の少なくとも一部を採用できる。
(システム構成)
図1を参照して、本実施形態の染色システム1のシステム構成について概略的に説明する。本実施形態の染色システム1は、搬送装置10、印刷装置30、転写装置40、染料定着装置50、測色装置60、および制御装置70を備える。
搬送装置10は、樹脂体であるレンズLが載置された染色用トレイ80(図2参照)を、染色システム1内の各装置に搬送する。詳細には、本実施形態の搬送装置10は、複数の染色用トレイ80を、染色システム1内の全体で連続して搬送する。本実施形態の搬送装置10は、印刷装置30、転写装置40、染料定着装置50、および測色装置60の順に(つまり、図1における左から右に)染色用トレイ80を搬送する。
印刷装置30は、シート状の基体に染料(本実施形態では、染料を含有したインク)を印刷する。本実施形態では、基体には、適度な硬さの紙または金属性(本実施形態ではアルミニウム製)のフィルムが使用される。しかし、基体の材質には、ガラス板、耐熱性樹脂、セラミック等の他の材質を用いることも可能である。なお、本実施形態の染色システム1では、染料の凝集等を防ぎつつ染料を適切にレンズLに転写するために、真空(略真空を含む)の環境下で基体とレンズLを離間させて対向させた状態で、基体の染料が加熱されることで、染料がレンズLの表面に転写(蒸着)される(本実施形態における染色方法を、気相転写染色方法という)。従って、印刷装置30には、昇華性染料を含有したインクを基体に印刷するインクジェットプリンタが使用される。印刷装置30は、情報処理装置(本実施形態ではパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)である制御装置70によって作成された印刷データに基づいて印刷を実行する。その結果、基体の適切な位置に適切な量のインク(染料)が付着する。グラデーションの染色を行うための染料付基体の作成も容易である。
なお、印刷装置30の構成を変更することも可能である。例えば、印刷装置はレーザープリンタであってもよい。この場合、トナーに昇華性染料が含まれていてもよい。また、印刷装置30の代わりに、ディスペンサー(液体定量塗布装置)、ローラ等によって、基体に染料が付着されてもよい。
転写装置40は、基体に付着した染料を、レンズLに対向させた状態で、染料を基体からレンズLに転写する。前述したように、本実施形態では、気相転写法によって基体からレンズLに染料が転写される。転写装置40の詳細については後述する。
染料定着装置50は、転写装置40によって染料が転写されたレンズLを加熱することで、レンズLの表面に付着した染料を樹脂体に定着させる。本実施形態の染料定着装置50は、電磁波であるレーザ光をレンズLに照射することで、レンズLを加熱する。詳細には、本実施形態の染料定着装置50は、レーザ光源51と走査部52を備える。レーザ光源51は、染料が転写されたレンズLの表面を加熱するためのレーザ光を出射する。走査部52は、レーザ光源51から出射されたレーザ光を走査させることで、レンズLの表面の二次元の領域にレーザ光を照射する。その結果、レンズLの表面の温度がレーザ光によって上昇することで、染料がレンズLの内部に拡散して定着する。従って、レンズLの表面だけでなく内部の温度も上昇し易い場合(例えば、オーブン等によって染料を定着させる場合等)に比べて、加熱によるレンズLの黄変が生じにくい。よって、定着工程において、レンズLの非染色領域をマスクで遮蔽しなくても、非染色領域(透明な領域)に黄変が生じることが抑制される。ただし、レーザ光以外の電磁波をレンズLに照射する装置(例えばオーブン等)が、染料定着装置として用いられてもよい。
測色装置60は、染料定着装置50によって染料が定着されたレンズLの色情報を計測するために使用される。計測された色情報によって、染色の品質の確認等が行われる。
制御装置70は、染色システム1における各種制御を司る。制御装置70には、種々の情報処理装置(例えば、PC、サーバ、および携帯端末等の少なくともいずれか)を使用できる。制御装置70は、制御を司るコントローラ(例えばCPU等)71と、各種データを記憶するデータベース72を備える。なお、制御装置70の構成を変更することも可能である。まず、複数のデバイスが協働して制御装置70として機能してもよい。例えば、染色システム1における各種制御を司る制御装置と、データベース72を備えた制御装置が別のデバイスであってもよい。また、複数のデバイスのコントローラが協働して、染色システム1における各種制御を実行してもよい。例えば、搬送装置10、印刷装置30、転写装置40、染料定着装置50、および測色装置60の少なくともいずれかがコントローラを備える場合も多い。この場合、複数の装置のコントローラが協働して、染色システム1の制御を司ってもよい。
染色システム1は、搬送されるユニット(染色用トレイ80と、染色用トレイ80に載置されたレンズLを含む)毎に、染色されるレンズLに関する情報を読み取る読取部2を備える。一例として、本実施形態の読取部2は、搬送されるユニット毎(例えば、染色用トレイ80毎)に設けられた識別子を読み取る識別子読取部である。読取部2によって読み取られる識別子によって、搬送ユニットが特定される。搬送ユニットが特定されることで、搬送ユニットに含まれるレンズLの情報(例えば、レンズLが、部分染色を実行するレンズであるか否かを示す情報等)が取得される。なお、部分染色とは、染色領域と非染色領域で染色状態を変化させる染色方法である。本実施形態では、部分染色の1つとして、染色領域から非染色領域にかけて染色の濃度を連続的に低下させるグラデーション染色が実行される場合を例示する。
本実施形態の読取部2は、使用されている識別子に対応する識別子リーダー(例えば、QRコード(登録商標)リーダー、バーコードリーダー、識別穴リーダー等)である。また、読取部2は、情報を書き込み可能なタグ(例えばICタグ等)から情報を読み取るタグ読取部であってもよい。この場合、タグには、部分染色を実行するレンズであるか否かを示す情報が記憶されていてもよい。本実施形態では、染色システム1を構成する複数の装置のうち、少なくとも転写装置40に読取部2が設けられている。しかし、染色システム1のうち、転写装置40以外の部分にも、読取部が設けられていてもよい。また、転写装置40以外の部分に設けられた読取部によって、部分染色を実行するレンズであるか否かを示す情報が取得されてもよい。
染色システム1は、搬送装置10、印刷装置30、転写装置40、染料定着装置50、測色装置60、および制御装置70のうち、少なくとも転写装置40を備えていてもよい。この場合、染色システム1は、基体Sに付着した染料を適切にレンズLに転写したうえで、レンズLを染色することができる(詳細は後述する)。また、染色システム1は、搬送装置10、印刷装置30、転写装置40、染料定着装置50、測色装置60、および制御装置70のうち、少なくとも転写装置40と染料定着装置50を備えていてもよい。この場合、染色システム1は、基体SからレンズLに染料を転写した(付着させた)うえで、レンズLに付着した染料を適切に定着させることができる。
(染色用トレイ)
図2を参照して、本実施形態の染色システム1で使用される染色用トレイ80について説明する。図2は、2つのレンズLが設置(載置)され、且つ基体が設置されていない状態の染色用トレイ80の斜視図である。本実施形態の染色用トレイ80は、トレイ本体81、載置枠89、およびスペーサ87を備える。載置枠89には、染色対象となる樹脂体(本実施形態ではレンズL)が載置される。本実施形態の載置枠89は、レンズLよりもやや大きい外径を有するリング状に形成されている。スペーサ87は、載置枠89のうち、レンズLが載置される部位の外周部から上方に筒状(円筒状)に延びる。トレイ本体81には装着部82が形成されている。装着部82には、載置枠89およびスペーサ87が着脱可能に装着される。本実施形態では、1つのトレイ本体81に2つの装着部82が形成されている。従って、1つの眼鏡に使用される一対(左右)のレンズLが、1つの染色用トレイ80に載置された状態で染色される。
トレイ本体81のうち、装着部82よりも上方の外側に、昇華性染料が付着するシート状の基体が載置される基体載置部85が形成されている。基体載置部85に基体が載置されることで、基体に付着した昇華性染料が、載置枠89に載置されたレンズLに非接触で対向する。従って、染料が適切に樹脂体に転写される。
トレイ本体81のうち、装着部82よりも外側(詳細には、基体載置部85よりも外側)の位置には、基体が載置される基体載置部85の載置面よりも上方に突出する突部84が設けられている。本実施形態の基体の形状は、2つの装着部82を共に覆う矩形のシート状である。本実施形態では、染色用トレイ80の適切な位置に載置された状態(つまり、基体載置部85に適切に載置された状態)の基体の外周に沿う位置に、複数(8個)の突部84が形成されている。従って、複数の突部84によって囲まれる領域(基体載置部85)に基体が載置されることで、基体がレンズLに対して適切に位置決めされる。また、載置された基体の位置がレンズLに対してずれてしまう可能性も低下する。つまり、本実施形態における複数の突部84の少なくとも一部は、基体をレンズLに対して位置決めする位置決め部として機能する。
(装置の概略構成)
図3を参照して、搬送装置10、転写装置40、および染料定着装置50の装置構成の一部について概略的に説明する。図3に示すように、本実施形態の搬送装置10は、概略的には、搬送方向の上流側(図3の紙面左側)から下流側(図3の紙面右側)へ、複数の搬送ユニットUを連続して搬送する。転写装置40は、染料定着装置50よりも搬送方向の上流側に設けられている。搬送ユニットUは、まず、レンズLと基体Sが載置された状態で、転写装置40に搬送される。詳細には、搬送装置10は、転写装置40の前方まで搬送ユニットUを搬送し、引き渡し部11によって搬送ユニットUを持ち上げることで、転写装置40に搬送ユニットUを引き渡す。転写装置40は、引き渡された搬送ユニットUを内部にセットし、基体Sの染料をレンズLに転写する(詳細は後述する)。転写工程が完了すると、転写装置40は、搬送ユニットUを引き渡し部11に戻す。次いで、搬送装置10は、転写装置40から戻された搬送ユニットUを、染料定着装置50の前方まで搬送する。染料定着装置50は、搬送された搬送ユニットUのレンズLに染料を定着させる。定着工程が完了すると、搬送装置10は、搬送ユニットUをさらに下流側へ搬送する。
(転写装置)
図4~図9を参照して、転写装置40について説明する。図4は、閉塞室底部440(後述する)を後方(本実施形態では、マスクセット部460によるマスクMの装着および保持が行われるマスク着脱位置)に移動させた状態の転写装置40を、右斜め前方から見た斜視図である。図4の紙面左下側を転写装置40の前方、図4の紙面右上側を転写装置40の後方、図4の紙面左上側を転写装置40の左側、図4の紙面右下側を転写装置40の右側とする。図5では、マスクM(後述する)は省略されている。
図4に示すように、本実施形態の転写装置40は、台部401、電磁波通過部410R,410L、電磁波発生部420、閉塞室セット部430、および気圧制御部450を備える。台部401は、転写装置40を支持する。電磁波通過部410R,410Lは、電磁波発生部420が発生させた電磁波を、後述する閉塞室C(図5参照)内に配置された基体Sへ通過させる。電磁波発生部420は、基体Sに付着した染料を加熱するための電磁波を発生させる。閉塞室セット部430は、台部401等と共に閉塞室Cを形成する。つまり、閉塞室Cの内部は、閉塞室セット部430および台部401等に囲まれた密閉空間となる。また、閉塞室セット部430は、搬送装置10の引き渡し部11(図3参照)から引き渡された搬送ユニットUを、閉塞室Cの内部にセットする。気圧制御部450は、閉塞室C内の気圧を変動させる。マスクセット部460は、電磁波発生部420から、閉塞室C内にセットされた搬送ユニットUのレンズLへ至る空間の一部を遮蔽するマスクをセットする。
台部401は、底部402、右柱部403R、左柱部403L、および基部404を備える。底部402は、設置場所に載置され、転写装置40の全体を支持する。右柱部403Rは、底部402の右端部から上方に延びる。左柱部403Lは、底部402の左端部から上方に延びる。基部404は、右柱部403Rの上端部と左柱部403Lの上端部に固定されている。従って、台部401を前後方向から見ると、台部401には矩形の開口が形成される。基部404は、十分な強度を有する略板状の部材である。基部404には、閉塞室セット部430によって閉塞室C内にセットされる2つのレンズLの各々に対向する位置に、開口部が形成されている。
電磁波通過部410R,410Lは、円筒状の部材であり、基部404に形成された2つの開口部の各々と電磁波発生部420の間に設けられている。図5に示すように、電磁波発生部420は、電磁波を発生させる発生源(本実施形態ではハロゲンヒータ)421R,421Lを内部に備える。発生源421Rは、筒状である電磁波通過部410Rの軸上に配置されている。同様に、発生源421Lは、筒状である電磁波通過部410Lの軸上に配置されている。
図6は、閉塞室セット部430を右斜め前方から見た斜視図である。図6に示すように、閉塞室セット部430は、基台431、閉塞室底部440、前後動部432、上下動部433、およびガイドポール434R,434L(図6ではガイドポール434Rのみが図示されている)を備える。基台431は、略板状の部材であり、閉塞室セット部430のベースとなる。図4に示すように、基台431は、台部401における矩形の開口の内部に配置される。図6に示すように、閉塞室底部440は、十分な強度を有する略板状の部材である。閉塞室底部440の上面には、基体Sを含む搬送ユニットU(図3等参照)が載置される搬送ユニット載置部441が形成されている。本実施形態の搬送ユニット載置部441は、染色用トレイ80(図2および図3参照)の形状に合致する凹凸を有する。
閉塞室底部440は、台部401における基部404(図4参照)に対して下方から上方に向けて押圧されることで、閉塞室C(図5参照)の底面を閉塞する。図6に示すように、閉塞室底部440の上面には、トレイ押圧部442およびシール部443が設けられている。
トレイ押圧部442は、搬送ユニット載置部441における複数の位置(本実施形態では、搬送ユニット載置部441の4つの角部)の各々から上方に突出すると共に、付勢部材(例えばバネ等)によって上方に向けて付勢されている。閉塞室底部440が基部404に対して下方から上方に押圧されると、搬送ユニットUの染色用トレイ80が、複数のトレイ押圧部442によって閉塞室Cの内部に押圧される。その結果、電磁波によって加熱されて基体Sから昇華した染料が、染色用トレイ80の載置枠89およびスペーサ87(図2参照)の外部に漏れにくくなる。
シール部443は、搬送ユニット載置部441の外周を環状に隙間なく覆うように配置されている。シール部443は、搬送ユニット載置部441の上面よりも僅かに上方に突出している。シール部443は、高温および圧力変化に耐え得ると共に、適度な弾性を有する材質によって形成されている。従って、閉塞室底部440が基部404に対して下方から上方に押圧されると、シール部443が基部404の底面に押圧されて変形し、閉塞室C(図5参照)の気密性が向上する。
前後動部432は、閉塞室底部440を前後方向に移動させるアクチュエータである。また、上下動部433は、閉塞室底部440を上下方向に移動させるアクチュエータである。詳細には、図5に示すように、上下動部433は台部401の底部402に固定されている。上下動部433の作用軸433Aは、基台431に固定されている。また、ガイドポール434R,434Lは、基台431の底面から下方に延びる棒状の部材である。ガイドポール434R,434Lは、台部401の底部402に設けられた筒部405R,405Lの各々に、上下動可能に挿入されている。上下動部433が駆動されると、基台431が上下方向に移動する。基台431の上下動は、ガイドポール434R,434Lおよび筒部405R,405Lによって案内される。基台431が上下方向に移動することで、基台431によって支持された閉塞室底部440が上下方向に移動する。
図5に示すように、円筒状である電磁波通過部410Rの中央部には、温度調整マスク412Rが設けられている。同様に、電磁波通過部410Lの中央部には、温度調整マスク412Lが設けられている。温度調整マスク412R,412Lは、電磁波発生部420の発生源421R,421Lから基体Sに照射される電磁波の経路のうち、基体Sに円形に付着した染料の中央部に照射される電磁波の経路を遮断する。一例として、本実施形態の温度調整マスク412R,412Lは、円筒状である電磁波通過部410R,410Lの軸に沿って下方に延びる軸部と、軸部の下部から軸を中心として円形に外側に広がる円盤部を備える。円形の染料の中央部に照射される電磁波は、円盤部によって遮断される。
温度調整マスク412R,412Lが設けられていない場合、円形に付着した染料の中央部に照射される電磁波の強度は、染料の周辺部に照射される電磁波の強度よりも大きくなる。また、円形の染料の中央部の熱は、周辺部の熱に比べて発散されにくい。従って、円形の染料の中央部に照射される電磁波が、温度調整マスク412R,412Lによって遮断されることで、染料の中央部の温度が周辺部の温度に比べて過度に上昇することが抑制される。その結果、染料が均一にレンズLに転写され易くなる。
図5に示すように、閉塞室セット部430は、レンズLおよび基体Sが非接触で対向した状態で載置された染色用トレイ80を染色の単位として、閉塞室Cの内部にセットする。染色用トレイ80が、閉塞室セット部430によって閉塞室Cの内部にセットされると、筒状である電磁波通過部410R,410Lの上下方向の軸に沿って、上から順に、電磁波発生部420の発生源421R,421L、基体S、およびレンズLが配置される。電磁波発生部420は、基体Sよりも上方から下方に向けて電磁波を照射する。その結果、基体Sの下方の面に付着した昇華性の染料が、昇華して下降し、レンズLの表面に転写(蒸着)される。
気圧制御部450(図4参照)は、ポンプおよび電磁弁を備える。ポンプが駆動されることで、閉塞室C内の気体が給排気管を通じて外部へ排出される。その結果、閉塞室C内が略真空状態となる。電磁弁が閉じられることで、閉塞室C内の気密性が保たれる。また、電磁弁33が開放されることで、減圧状態の閉塞室C内に外部から気体が導入されて、閉塞室C内の気圧が上昇する。
図7~図9を参照して、マスクMおよびマスクセット部460について詳細に説明する。図7は、マスクMの平面図である。図7の上方がマスクMの後方、図7の下方がマスクMの前方である。
マスクMは、耐熱性を有する材質によってシート状(本実施形態では板状)に形成されている。マスクMは、部分染色を実行する場合の転写工程(部分転写工程)において使用される。前述したように、本実施形態の部分染色は、グラデーション染色である。グラデーション染色とは、レンズLのレンズ面に対して、染色領域(染色を行う領域)から被染色領域にかけて染色の濃度を連続的に低下させる染色方法である。部分染色が実行される場合、基体S(図9参照)のうち、レンズLの非染色領域に対向配置される部分には、染料が付着(印刷)されない。基体Sのうち、染色領域に対向配置される部分には、濃度が連続的に変化するように染料が付着(印刷)される。
本実施形態のマスクMは、2つのマスク部91R,91Lを備える。2つのマスク部91R,91Lの各々には、略半円状の開口92R,92Lが形成されている。各々のマスク部91R,91Lのうち、開口92R,92L以外の部分は、電磁波および染料の少なくとも一方を遮蔽する。その結果、基体Sのうち、開口92R,92Lに対向する領域の染料はレンズLに転写されるが、開口92R,92L以外の部分に対向する領域の染料は転写されない。
マスクMの上面には、2つの被保持部93R,93Lが設けられている。被保持部93R,93Lは、マスクMの上面よりも上方に突出している。詳細は後述するが、本実施形態のマスクセット部460は、2つの被保持部93R,93Lを保持することでマスクMを保持する。
図8は、閉塞室底部440をマスク着脱位置に移動させた状態の、転写装置40の平面図である。図8の上方が転写装置40の後方、図8の下方が転写装置40の前方である。図8に示すように、本実施形態のマスクセット部460は、閉塞室セット部430の閉塞室底部440に載置された搬送ユニットU(染色用トレイ80)に、マスクMをセットする。従って、染色の単位となる搬送ユニットU毎に、適切にマスクMがセットされる。マスクセット部460は、台部401における基部404(図4参照)の後面に固定されている。
詳細には、本実施形態のマスクセット部460は、染色用トレイ80に載置された基体Sに対し、上方からマスクMを載置するだけで、マスクMをセットすることが可能である。よって、マスクMが容易にセットされる。その後、マスクMが載置された染色用トレイ80は、閉塞室セット部430によって、閉塞室C(図5参照)の内部にセットされる。その結果、マスクMは、電磁波発生部420からレンズLへ至る空間のうち、電磁波発生部420と基体Sの間に配置される。従って、基体SとレンズLの間にマスクMが配置される場合とは異なり、基体Sから昇華した染料はマスクMに付着し難い。また、マスクMがセットされるか否かに関わらず、基体SとレンズLの間の距離は変化しない。よって、マスクMがセットされた状態で適切に転写工程が行われる。
閉塞室C内にセットされたマスクM(詳細には、マスク部91R,91Lのうち開口92R,92L以外の部分)は、電磁波発生部420から見て、基体SのうちレンズLの非染色領域に投影される部分(つまり、基体SのうちレンズLの非染色領域に対向する領域)を遮蔽する。従って、非染色領域に投影される部分が加熱されないので、レンズLの非染色領域に染料が転写されることが、適切に抑制される。
本実施形態のマスクMでは、2つのマスク部91R,91Lが接続(固定)されている。従って、図8に示すように、染色用トレイ80にマスクMが設置されるだけで、各々のレンズLに対するマスクMの相対的な位置だけでなく、各々のレンズLに対する各々のマスク部91R,91Lの角度(向き)も自動的に定まる。よって、マスクMを用いた転写工程が、より適切に行われる。
図7に示すように、本実施形態のマスクMには、染色用トレイ80の突部(位置決め部)84(図8参照)の位置および形状に対応する切り欠き95が複数形成されている。図8に示すように、マスクセット部460は、染色用トレイ80が着脱位置に移動された状態で、染色用トレイ80の突部84に合わせて(つまり、複数の突部84の内側にマスクMが位置するように)、マスクMをセットする。その結果、染色用トレイ80では、基体Sに加えてマスクMも適切に位置決めされる。つまり、染色用トレイ80では、マスクM、基体S、およびレンズLの相対的な位置が、突部84によって適切な位置に固定される。
図9に示すように、本実施形態のマスクセット部460は、昇降部461、基部462、および、一対の保持部463R,463Lを備える。保持部463R,463Lは基部462に固定されている。昇降部461は、基部462と保持部463R,463Lを上下に昇降させる。一対の保持部463R,463Lは、マスクMの被保持部93R,93Lの保持と保持解除を切り替えるアクチュエータ(本実施形態ではソレノイド)である。マスクセット部460は、染色用トレイ80が着脱位置に移動された状態で、保持部463R,463Lを下降させて、マスクMの被保持部93R,93Lを保持部463R,463Lによって挟み込むことで、マスクMを保持することができる。また、マスクセット部460は、染色用トレイ80が着脱位置に移動された状態で、保持部463R,463LによるマスクMの保持を解除することで、染色用トレイ80にマスクMをセットすることができる。
(転写制御処理)
図10を参照して、本実施形態の転写装置40が実行する転写制御処理について説明する。転写制御処理では、レンズLに部分染色を実行するか否かに応じた適切な転写工程が、自動的に実行される。転写装置40のコントローラ(本実施形態では、制御装置70のコントローラ71)は、記憶装置に記憶された転写制御プログラムに従って、図10に示す転写制御処理を実行する。
まず、コントローラ71は、レンズLおよび基体Sが載置された搬送ユニットUが、搬送装置10によって転写装置40の前方(つまり、図3に示す引き渡し部11)に搬送されたか否かを判断する(S1)。搬送されていなければ(S1:NO)、待機状態となる。搬送ユニットUが転写装置40の前方に搬送されると(S1:YES)、コントローラ71は、閉塞室セット部430によって閉塞室底部440を搬送装置10側である前方に移動させて、搬送装置10の引き渡し部11から閉塞室底部440の搬送ユニット載置部441に搬送ユニットUを引き取る(S2)。
次いで、コントローラ71は、読取部2(図1参照)によって読み取られた、搬送ユニットUのレンズLに関する情報を取得する(S2)。前述したように、本実施形態では、読取部2によって読み取られるレンズLの情報には、部分染色を実行するレンズLであるか否かを示す情報が含まれる。
搬送ユニットUのレンズLが、部分染色を実行するレンズLでなければ(S5:NO)、処理はそのままS9へ移行する。搬送ユニットUのレンズLが、部分染色を実行するレンズLであれば(S5:YES)、コントローラ71は、閉塞室セット部430によって、マスクMの着脱位置に閉塞室底部440を移動させる(S6)。つまり、コントローラ71は、閉塞室底部440を搬送装置10側(前側)から後方へ移動させ、そのまま閉塞室Cを通過させて、閉塞室Cよりも後方の着脱位置で停止させる。
次いで、コントローラ71は、着脱位置に移動された搬送ユニットUの染色用トレイ80に、マスクMをセットする(S7)。詳細には、コントローラ71は、マスクセット部460によるマスクMの保持を解除することで、染色用トレイ80における基体Sの上にマスクMを載置する。
コントローラ71は、閉塞室セット部430によって、閉塞室底部440に載置された搬送ユニットUを、閉塞室Cの内部にセットする(S9)。詳細には、コントローラ71は、閉塞室底部440を閉塞室Cの下方へ移動させた後、閉塞室底部440を上昇させることで、搬送ユニットUを閉塞室Cの内部に密閉状態でセットする。前述したように、搬送ユニットUにマスクMがセットされている場合、搬送ユニットUが閉塞室Cにセットされることで、基体SのうちレンズLの非染色領域に対向する部分は、電磁波発生部420側から見てマスクMによって遮蔽された状態となる。なお、電磁波発生部420の発生源421R,421Lは、閉塞室Cの外部に設けられていてもよい。
コントローラ71は、気圧制御部450によって閉塞室C内の気圧を低下させて、略真空状態とする(S10)。次いで、コントローラ71は、電磁波発生部420から電磁波を発生させて、基体Sの染料を加熱することで、染料を昇華させてレンズLに転写させる(S11)。前述したように、搬送ユニットUにマスクMがセットされている場合には、基体SからレンズLの非染色領域に染料が意図せず転写されてしまう可能性が低下する。その後、コントローラ71は、気圧制御部450によって閉塞室C内の気圧を上昇させて、大気圧に戻す(S12)。
コントローラ71は、取り外すべきマスクMが搬送ユニットUに含まれているか否かを判断する(S14)。取り外すべきマスクMが含まれていなければ(S14:NO)、処理はそのままS17へ移行する。取り外すべきマスクMが搬送ユニットUに含まれている場合(S14:YES)、コントローラ71は、S6の処理と同様に、閉塞室セット部430によって、マスクMの着脱位置に閉塞室底部440を移動させる(S15)。コントローラ71は、着脱位置に移動された搬送ユニットUの染色用トレイ80から、マスクMを取り外す(S16)。詳細には、コントローラ71は、マスクセット部460の保持部463R,463Lを下降させて、マスクMの被保持部93R,93Lを保持させることで、マスクMを染色用トレイ80から取り外す。
次いで、コントローラ71は、閉塞室セット部430によって閉塞室底部440を搬送装置10側である前方に移動させて、搬送装置10の引き渡し部11に搬送ユニットUを引き渡す(S17)。その後、処理はS1に戻る。以上の処理によって、部分染色を実行するか否かに応じた適切な転写工程が、自動的に実行される。
染色システム1が実行する複数の工程の流れについて、再度説明する。本実施形態の染色システム1が実行する工程には、マスクセット工程(S6,S7)、転写工程(S9~S11)、マスク取り外し工程(S15,S16)、搬送工程、および染料定着工程が含まれる。マスクセット工程では、染色システム1(転写装置40)は、部分染色を実行する場合にマスクセット部460によってマスクMをセットする。転写工程では、染色システム1(転写装置40)は、マスクMによって非染色領域と電磁波発生部420の間が遮蔽され、且つ閉塞室C内の気圧を低下させた状態で、基体Sの染料を加熱して染料をレンズLに定着させる。マスク取り外し工程では、染色システム1(転写装置40)は、転写工程に使用したマスクMを取り外す。搬送工程では、染色システム(搬送装置10)は、レンズL(本実施形態では、レンズLが載置された染色用トレイ80)を、転写装置40から染料定着装置50に搬送する。染料定着工程では、染色システム(染料定着装置50)は、染料が付着したレンズLを加熱し、染料をレンズLの内部に拡散させることで、染料をレンズLに定着させる。
なお、本実施形態の転写装置40は、マスクセット部460によって使用されるマスクMの交換動作を実行することも可能である。詳細には、コントローラ71は、マスクMの交換指示が入力された場合に、マスク取り外し工程とマスク装着工程を実行する。マスク取り外し工程では、コントローラ71は、マスクセット部460によって染色用トレイ80にマスクMをセットさせた後、マスクMがセットされた染色用トレイ80を、そのまま搬送装置10に引き渡す。マスク装着工程では、コントローラ71は、新たなマスクMが載置された状態で、搬送装置10を通じて搬送されてきた染色用トレイ80から、マスクセット部460によってマスクMを保持させる。その結果、マスクMが適切に交換される。
上記実施形態で開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で例示された技術を変更することも可能である。例えば、上記実施形態では、基体SとレンズLの間にマスクMがセットされる。しかし、マスクセット部460は、電磁波発生部420からレンズLへ至る空間のうち、基体SとレンズLの間にマスクMをセットしてもよい。この場合、昇華した染料が基体SからレンズLの非染色領域へ移動する途中で、マスクMによって染料が遮断される。よって、染料が非染色領域に転写されることが適切に抑制される。
また、上記実施形態の転写制御処理(図10参照)で実行される複数の工程の全ては、転写装置40によって自動的に実行される。しかし、複数の工程の少なくとも一部が、作業者によって行われることで、転写方法が実行されてもよい。例えば、マスクセット工程(S7)が作業者によって行われてもよい。また、レンズLを閉塞室Cの内部にセットする工程(S9)が、作業者によって実行されてもよい。全ての工程が作業者によって実行されてもよい。
1 染色システム
2 読取部
40 転写装置
50 染料定着装置
51 レーザ光源
52 走査部
71 コントローラ
80 染色用トレイ
84 突部
85 基体載置部
89 載置枠
91R,91L マスク部
420 電磁波発生部
430 閉塞室セット部
450 気圧制御部
460 マスクセット部
L レンズ
U 搬送ユニット
S 基体
M マスク

Claims (11)

  1. 昇華性の染料が付着した基体から、染色する樹脂体に前記染料を転写する転写装置であって、
    外部から搬送された前記樹脂体を、前記基体に非接触で対向させた状態で、閉塞室の内部にセットする閉塞室セット部と、
    前記基体に付着した前記染料を加熱するための電磁波を発生させる電磁波発生部と、
    前記電磁波発生部から前記樹脂体へ至る空間の一部を遮蔽するマスクをセットするマスクセット部と、
    前記基体と前記樹脂体がセットされた前記閉塞室内の気圧を制御する気圧制御部と、
    前記転写装置の制御を司るコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    染色領域と非染色領域で染色状態を変化させる部分染色を実行する場合に、前記マスクセット部によってマスクをセットして前記非染色領域と前記電磁波発生部の間を遮蔽し、且つ、前記気圧制御部によって前記閉塞室内の気圧を低下させた状態で、前記電磁波発生部によって前記基体の前記染料を加熱することで、前記染料を前記樹脂体に転写させる部分転写工程を実行することを特徴とする転写装置。
  2. 請求項1に記載の転写装置であって、
    前記部分染色には、前記染色領域から前記非染色領域にかけて染色の濃度を連続的に低下させるグラデーション染色が含まれることを特徴とする転写装置。
  3. 請求項1または2に記載の転写装置であって、
    前記マスクセット部は、前記電磁波発生部から前記樹脂体へ至る空間のうち、前記電磁波発生部と前記基体の間に前記マスクをセットすることを特徴とする転写装置。
  4. 請求項3に記載の転写装置であって、
    前記電磁波発生部は、前記基体よりも上方から下方に向けて電磁波を照射し、
    前記マスクセット部は、前記基体に上方から前記マスクを載置することで、前記マスクをセットすることを特徴とする転写装置。
  5. 請求項1または2に記載の転写装置であって、
    前記マスクセット部は、前記電磁波発生部から前記樹脂体へ至る空間のうち、前記基体と前記樹脂体の間に前記マスクをセットすることを特徴とする転写装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の転写装置であって、
    染色する前記樹脂体に関する情報を読み取る読取部をさらに備え、
    前記コントローラは、前記読取部によって読み取られた前記情報のうち、部分染色を実行する樹脂体であるか否かを示す情報に応じて、前記マスクセット部によって前記マスクをセットするか否かを制御することを特徴とする転写装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の転写装置であって、
    前記閉塞室セット部は、前記樹脂体と前記基体が非接触で対向した状態で載置された染色用トレイを染色の単位として、前記閉塞室の内部にセットし、
    前記マスクセット部は、前記染色用トレイに前記マスクをセットすることを特徴とする転写装置。
  8. 請求項7に記載の転写装置であって、
    前記染色用トレイは、
    前記基体が載置される基体載置部と、
    前記基体載置部よりも外側から上方に突出し、前記基体載置部に載置される前記基体を位置決めする位置決め部と、
    を備え、
    前記マスクセット部は、前記染色用トレイの前記位置決め部に合わせて前記マスクをセットすることで、前記マスクの位置を固定することを特徴とする転写装置。
  9. 請求項7または8に記載の転写装置であって、
    前記樹脂体は、眼鏡に使用されるレンズであり、
    前記染色用トレイには2つのレンズを載置可能であり、
    1つの前記マスクは、前記染色用トレイに載置される2つのレンズの各々について使用される2つのマスク部を備えることを特徴とする転写装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の転写装置と、
    前記転写装置によって前記染料が転写された前記樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着装置と、
    を備えたことを特徴とする染色システム。
  11. 請求項10に記載の染色システムであって、
    前記染料定着装置は、
    レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を走査させる走査部と、
    を備え、レーザ光を前記樹脂体に照射することで、前記樹脂体に前記染料を定着させることを特徴とする染色システム。

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