JP2023050614A - 記録装置、記録読取システムおよび記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストを抑制しつつ異物を検知するために、役立つ技術が必要とされている。【解決手段】記録装置は、第1ノズル列および第2ノズル列と、第1ノズル列および第2ノズル列による液体の吐出を制御する制御部とを備え、制御部は、第1ノズル列および第2ノズル列に主走査方向に沿う往路または復路の移動をしながら液体を吐出する走査をさせることが可能であり、第1ノズル列を制御することにより、主走査方向を長手方向とするラスターラインがm回の走査で形成される重複領域である第1重複領域と、ラスターラインがm回よりも少ないn回の走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを媒体へ記録し、第2ノズル列を制御することにより、重複領域である第2重複領域と、通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを媒体へ記録する場合に、第1重複領域を、前記長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成する。【選択図】図6
Description
本発明は、記録装置、記録読取システムおよび記録方法に関する。
プリンターが出力した記録物を、読取装置により光学的に読み取ることにより、記録物の色や濃度等を取得し、評価することができる。このとき、読取装置にゴミ等の異物が付着していると、記録物の読取結果としてのデータに異物の読取結果が入り込み、記録物を正確に読み取ることができない。
なお、主走査方向における一部の領域のみを読み取り可能な測色計と、主走査方向における画像形成幅に亘って読み取り可能なラインセンサーとにより、画像形成後の同一用紙の同一面をインラインで読み取る画像形成装置であって、ラインセンサーにより読み取られた読取情報に基づいて異常値の有無を検知し、異常値が検知された主走査方向における同一箇所で所定回数以上異常値が検知された場合には、ラインセンサーおよび測色計の清掃を促す旨のメッセージを表示させる構成が開示されている(特許文献1参照)。
前記文献1では、測色計に付着した異物を清掃するためにラインセンサーが必要であり、2つの画像読取用のセンサーを備えることによるコスト増加という課題があった。このような状況に鑑みて、コストを抑制しながら画像読取用のセンサーに付着した異物を検出するために役立つ技術が求められている。
記録装置は、媒体へ液体を吐出する複数のノズルからなる第1ノズル列および第2ノズル列と、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列による前記液体の吐出を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列に所定の主走査方向に沿う往路または復路の移動をしながら前記液体を吐出する走査をさせることが可能であり、前記制御部は、前記第1ノズル列を制御することにより、前記主走査方向を長手方向とするラスターラインがm回の前記走査で形成される重複領域である第1重複領域と、前記ラスターラインが前記m回よりも少ないn回の前記走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、前記第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する。
記録装置は、媒体へ液体を吐出する複数のノズルが前記ノズルの並び方向に並んだノズル列である、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列と、前記第1ノズル列、前記第2ノズル列、前記第3ノズル列および前記第4ノズル列による前記液体の吐出を制御可能な制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を制御することにより、前記ノズルの並び方向に交差する方向を長手方向とするラスターラインが前記第1ノズル列または前記第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、前記ラスターラインが前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を制御することにより、前記ラスターラインが前記第3ノズル列または前記第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、前記ラスターラインが前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する。
記録読取システムは、前記記録装置と、前記記録装置により前記媒体へ記録された前記第1パターンおよび前記第2パターンの読み取りを行う読取部と、前記読取部による前記第1パターンおよび前記第2パターンの読取結果に基づいて前記読取部における異物の検出を行う検出部と、を備える。
媒体へ液体を吐出する複数のノズルからなる第1ノズル列および第2ノズル列による前記液体の吐出を制御して記録を行う記録装置による記録方法は、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列に所定の主走査方向に沿う往路または復路の移動をしながら前記液体を吐出する走査をさせて前記媒体へパターンを記録するパターン記録工程を有し、前記パターン記録工程では、前記第1ノズル列を制御することにより、前記主走査方向を長手方向とするラスターラインがm回の前記走査で形成される重複領域である第1重複領域と、前記ラスターラインが前記m回よりも少ないn回の前記走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、前記第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する。
媒体へ液体を吐出する複数のノズルが前記ノズルの並び方向に並んだノズル列である、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列による前記液体の吐出を制御して記録を行う記録装置による記録方法は、前記第1ノズル列、前記第2ノズル列、前記第3ノズル列および前記第4ノズル列に前記液体の吐出をさせて前記媒体へパターンを記録するパターン記録工程を有し、前記パターン記録工程では、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を制御することにより、前記ノズルの並び方向に交差する方向を長手方向とするラスターラインが前記第1ノズル列または前記第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、前記ラスターラインが前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を制御することにより、前記ラスターラインが前記第3ノズル列または前記第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、前記ラスターラインが前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。各図は例示であるため、比率や形状が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする場合がある。
1.システムの概略説明:
図1は、本実施形態にかかる記録読取システム1の構成を簡易的に示している。記録読取システム1を、異物検出システム1やデータ補正システム1等と称してもよい。記録読取システム1は、記録装置10や読取装置30を含んでいる。記録装置10により、本実施形態の記録方法が実行される。
図1は、本実施形態にかかる記録読取システム1の構成を簡易的に示している。記録読取システム1を、異物検出システム1やデータ補正システム1等と称してもよい。記録読取システム1は、記録装置10や読取装置30を含んでいる。記録装置10により、本実施形態の記録方法が実行される。
記録装置10は、制御部11、表示部13、操作受付部14、通信IF15、搬送部16、記録部17、記憶部18等を備える。IFはインターフェイスの略である。制御部11は、プロセッサーとしてのCPU11a、ROM11b、RAM11c等を有する一つ又は複数のICや、その他の不揮発性メモリー等を含んで構成される。制御部11では、プロセッサーつまりCPU11aが、ROM11bや、その他のメモリー等に保存されたプログラム12に従った演算処理を、RAM11c等をワークエリアとして用いて実行する。
制御部11は、プログラム12に従うことにより、記録制御部12a、データ補正部12b等の複数の機能を実現する。これら機能は、プログラム12が制御部11に実現させる機能の一部に過ぎない。なお、プロセッサーは、一つのCPUに限られることなく、複数のCPUや、ASIC等のハードウェア回路により処理を行う構成としてもよいし、CPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成としてもよい。
表示部13は、視覚情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部13は、ディスプレイと、ディスプレイを駆動するための駆動回路とを含む構成であってもよい。操作受付部14は、ユーザーによる操作を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンや、タッチパネルや、マウスや、キーボード等によって実現される。むろん、タッチパネルは、表示部13の一機能として実現されるとしてもよい。表示部13および操作受付部14を含めて、記録装置10の操作パネルと呼んでもよい。表示部13や操作受付部14は、記録装置10の構成の一部であってもよいが、記録装置10に対して外付けされた周辺機器であってもよい。
通信IF15は、記録装置10が公知の通信規格を含む所定の通信プロトコルに準拠して有線又は無線で他の装置と通信を実行するための一つまたは複数のIFの総称である。図1の例では、記録装置10は、通信IF15を介して、読取装置30と接続している。記録装置10は、読取装置30に限らず、図1に示されていない外部の様々な装置と通信IF15を介して接続し、通信可能である。
搬送部16は、制御部11による制御下で記録用の媒体を所定の搬送方向に沿って搬送するための手段であり、例えば不図示の、回転して媒体を搬送するローラーや、ローラーを駆動するためのモーター等を備える。媒体は、代表的には用紙であるが、液体による記録が可能な媒体であれば紙以外の素材の媒体であってもよい。
記録部17は、インクジェット方式によりインク等の液体を吐出して媒体へ記録を行う機構である。記録部17は、後述するように記録ヘッド20を有する。記録ヘッド20は、液体を吐出するためのノズル21を複数有し、搬送部16が搬送する媒体40へ、制御部11による制御下で各ノズル21から液体を吐出する。ノズル21が吐出する液滴をドットとも呼ぶ。記録ヘッド20を、液体吐出ヘッド、印刷ヘッド、印字ヘッド、インクジェットヘッド等と呼んでもよい。
記憶部18は、例えば、ハードディスクドライブや、ソリッドステートドライブや、その他のメモリーによる記憶手段である。制御部11が有するメモリーの一部を記憶部18と捉えてもよい。記憶部18を、制御部11の一部と捉えてもよい。
読取装置30は、制御部31、通信IF32、搬送部33、読取部34、表示部35等を備える。制御部31は、制御部11と同様に、プロセッサー、メモリー、プログラム等を搭載しており、それらが協働して読取装置30を制御する。通信IF32は、読取装置30が公知の通信規格を含む所定の通信プロトコルに準拠して有線又は無線で他の装置と通信を実行するための一つまたは複数のIFの総称であり、図1の例では、記録装置10の通信IF15と接続している。
表示部35は、表示部13と同様に、視覚情報を表示するための手段である。むろん、読取装置30も、操作受付部を有するとしてもよい。搬送部33は、制御部31による制御下で読取対象の原稿を所定の搬送方向に沿って搬送するための手段であり、例えば不図示の、回転して原稿を搬送するローラーや、ローラーを駆動するためのモーター等を備える。記録装置10による記録後の媒体40は、読取装置30にとっての原稿の一種となる。以下では、読取装置30が読み取る原稿を、媒体40と呼ぶことがある。
読取部34は、搬送部33が搬送する原稿を光学的に読み取るための機構である。詳細は省くが、読取部34は、原稿を照射する光源や、原稿からの反射光や透過光を所定の読取面を介して受光し、光電変換して電気信号を生成するイメージセンサーや、イメージセンサーが出力する電気信号に所定の変換や補正を施して、原稿の読取結果としての読取画像データを生成する画像処理回路等を有する。画像処理回路は、制御部31の一部であってもよい。読取部34の原稿に相対する読取面等に異物が付着していると、原稿を正しく読み取ることができない。イメージセンサーは、搬送部33による原稿の搬送方向に交差する、原稿の幅方向に長尺なラインセンサーである。ラインセンサーは、原稿の幅方向に沿って複数の光電変換素子を並べて構成されている。このような読取装置30は、シートフィードタイプのスキャナーである。
記録装置10の制御部11、表示部13、通信IF15、搬送部16と、読取装置30の制御部31、表示部35、通信IF32、搬送部33とについては、それらを識別するための便宜として、第1制御部11、第1表示部13、第1通信IF15、第1搬送部16、第2制御部31、第2表示部35、第2通信IF32、第2搬送部33とそれぞれ記載してもよい。
記録装置10と読取装置30とは、それぞれが独立した装置と解してよい。この場合、記録装置10による記録後の媒体40を、ユーザーが読取装置30の搬送部33へセットすることで、記録後の媒体40が読取部34により読み取られる。
あるいは、記録装置10と読取装置30とは一体的に構成されていてもよい。つまり、記録読取システム1は、記録装置10と読取装置30とを含んだ一台の装置であってもよい。この場合、記録部17による記録後の媒体40が引き続き読取部34へ搬送されて、読取部34により読み取られる。つまり、読取部34は、記録部17の搬送方向下流にインラインで配置されていてもよい。
記録装置10と読取装置30とが一体的に構成された装置である場合、搬送部16と搬送部33とは実質的に一体の搬送手段であり、本実施形態を理解する上で、これらを必ずしも区別する必要は無い。同様に、制御部31を制御部11の一部と解したり、表示部13と表示部35とは同一の物と解したりしてもよい。
以下では、記録装置10と読取装置30とが、互いに独立した装置であるか、一体の装置であるかを特に区別せずに、説明を続ける。
以下では、記録装置10と読取装置30とが、互いに独立した装置であるか、一体の装置であるかを特に区別せずに、説明を続ける。
2.記録ヘッドおよび重複領域の説明:
次に、本実施形態における記録ヘッド20と、記録ヘッド20による重複領域の記録に関する特徴を、第1例~第4例として説明する。
次に、本実施形態における記録ヘッド20と、記録ヘッド20による重複領域の記録に関する特徴を、第1例~第4例として説明する。
第1例:
図2は、第1例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。図2では、記録ヘッド20は、図示を省略したキャリッジに搭載されている。つまり、記録部17は、記録ヘッド20およびキャリッジを含んでいる。あるいは、記録ヘッド20を、キャリッジの機能を含んだ構成と解してもよい。キャリッジは、モーターの動力を受けて、搬送部16による媒体40の搬送方向D1に交差する主走査方向D2に沿って往復移動可能な機構である。従って、記録ヘッド20は、キャリッジにより、主走査方向D2に沿った往路移動や復路移動を行う。搬送方向D1と主走査方向D2との交差は、直交と解してよい。ただし、直交とは厳密な直交に限らず、製品上生じ得る誤差を含んだ交差であってもよい。
図2は、第1例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。図2では、記録ヘッド20は、図示を省略したキャリッジに搭載されている。つまり、記録部17は、記録ヘッド20およびキャリッジを含んでいる。あるいは、記録ヘッド20を、キャリッジの機能を含んだ構成と解してもよい。キャリッジは、モーターの動力を受けて、搬送部16による媒体40の搬送方向D1に交差する主走査方向D2に沿って往復移動可能な機構である。従って、記録ヘッド20は、キャリッジにより、主走査方向D2に沿った往路移動や復路移動を行う。搬送方向D1と主走査方向D2との交差は、直交と解してよい。ただし、直交とは厳密な直交に限らず、製品上生じ得る誤差を含んだ交差であってもよい。
図2では、記録ヘッド20の媒体40と相対する面におけるノズル21の配列を示している。図2~5では、丸が個々のノズル21を表している。インクカートリッジやインクタンク等と呼ばれる不図示の液体保持手段から各色のインクの供給を受けてノズル21から吐出する構成において、記録ヘッド20は、インク色毎のノズル列を有する。図2では、ブラック(K)インクを吐出するためのノズル列23Kおよびシアン(C)インクを吐出するためのノズル列23Cを示している。Kインクを吐出する複数のノズル21からなるノズル列がノズル列23Kであり、Cインクを吐出する複数のノズル21からなるノズル列がノズル列23Cである。
夫々のノズル列は、搬送方向D1におけるノズル21の間隔(ノズルピッチ)を一定或いはほぼ一定として並ぶ複数のノズル21により構成される。ノズル列を構成する複数のノズル21が並ぶ方向を、ノズル並び方向D3と呼ぶ。記録ヘッド20の構成として、ノズル並び方向D3が搬送方向D1に対して斜めに交差する例も知られているが、図2では、ノズル並び方向D3と搬送方向D1とが平行である例を示している。図2では、複数のノズル列は、主走査方向D2に沿って並んでおり、搬送方向D1において位置が同じである。ここでは、ノズル列23Kを「第1ノズル列」とし、ノズル列23Cを「第2ノズル列」とする。図面のスペースの都合上省略しているが、記録ヘッド20は、当然にノズル列23K,23C以外のノズル列を有していてもよい。記録ヘッド20は、例えば、マゼンタ(M)インクを吐出するためのノズル列、イエロー(Y)インクを吐出するためのノズル列、その他のインクやインク以外の液体を吐出するためのノズル列、等を有していてもよい。
図2では、説明の都合上、ノズル列を構成する各ノズル21にノズル番号を1つずつ付している。具体的には、1つのノズル列を構成するN個のノズルについて、搬送方向D1の下流から上流に向かって、#1,#2,#3…#Nというように順にノズル番号を付与している。第1例では、複数のノズル列は、搬送方向D1における位置が一致しているため、ノズル番号は、各ノズル列に共通の情報である。
第1例では、制御部11は、搬送部16による搬送方向D1の上流から下流への媒体40の搬送である、いわゆる「紙送り」と、記録ヘッド20の往路移動や復路移動に伴う記録ヘッド20からのインク吐出である「走査」とを組み合わせることにより、画像を表現する画像データに基づいて、媒体40へ2次元的に画像を記録する。このように記録装置10は、いわゆるシリアルプリンターとして機能する。走査を「パス」とも言う。走査の実行中は、媒体40は静止している。図2では、1つの記録ヘッド20を2箇所に記載している。つまり、ある1回のパスP1を実行する際の記録ヘッド20と、パスP1の次の回のパスP2を実行する際の記録ヘッド20とを示している。パスP1実行時の記録ヘッド20とパスP2実行時の記録ヘッド20との搬送方向D1における距離L1は、1回分の紙送りの距離に相当する。
図2では、パスの回数を重ねる毎に記録ヘッド20が搬送方向D1の上流へ移動しているように見えるが、実際は、紙送りの度に媒体40が搬送方向D1の下流へ移動することにより、搬送方向D1において記録ヘッド20と媒体40との相対位置が変化する。ある回のパスを先行パスと呼んだとき、当該パスの次のパスを後行パスと呼ぶ。パスP1とパスP2は、先行パスと後行パスの関係にある。むろん、パスP2の次のパスから見れば、パスP2は先行パスとなる。このようにパスと紙送りとが繰り返される。
第1例では、主走査方向D2を長手方向として媒体40へ記録されるラインを「ラスターライン」と呼ぶ。ラスターラインは、画像データの状態では、複数の画素が主走査方向D2に並んだ画素列である。また、ラスターラインは、媒体40上では、主走査方向D2を向くドットの列である。ただし、ラスターラインの長さは問わない。
ある1色のインクによる記録に注目したとき、1つのラスターラインは、1つのノズル21からのインク吐出、つまり1回の走査で記録することができるが、制御部11は、一部のラスターラインについては、複数のノズル21、つまり複数回の走査で記録する。1色のインクに関してラスターラインを複数のノズル21で記録する方法を、オーバーラップ(以下、OL)記録と呼ぶ。
図2から判るように、第1例では、制御部11は距離L1を調整することにより、先行パスで記録した領域の一部を、後行パスで重ねてOL記録する。具体的には、図2では、先行パスにおける記録ヘッド20のノズル番号#N-5~#Nのノズル範囲と、後行パスにおける記録ヘッド20のノズル番号#1~#6のノズル範囲とによって、媒体40の共通の領域41,42を記録できるように紙送りをしている。このように、OL記録に用いられる搬送方向D1の下流側のノズル番号#1~#6のノズル範囲、上流側のノズル番号#N-5~#Nのノズル範囲を、それぞれ下流ノズル範囲、上流ノズル範囲と呼ぶ。むろん、下流ノズル範囲、上流ノズル範囲それぞれのノズル数は限定されない。
また、第1例では、ノズル列23Kの上流ノズル範囲のうち一部のノズル21、具体的にはノズル番号#N-2~#Nの各ノズル21を不使用ノズルとし、ノズル列23Cの下流ノズル範囲のうち一部のノズル21、具体的にはノズル番号#1~#3の各ノズル21を不使用ノズルとしている。不使用ノズルとは、記録に用いないノズル21であり、図2では、ノズル21を表す丸の中に×を入れて不使用ノズルを示している。不使用ノズルではないノズル21は、制御部11の制御下でインクを吐出する。
このような構成において、ノズル列23KによるKインクの吐出に注目する。領域41は、ノズル列23Kによる2回の走査で各ラスターラインが形成される「第1重複領域」に該当する。例えば、第1重複領域41を構成する、ある1つのラスターラインは、パスP1におけるノズル列23Kのノズル番号#N-5のノズル21と、パスP2におけるノズル列23Kのノズル番号#1のノズル21とによってOL記録される。媒体40の領域41以外の領域は、ノズル列23Kによる1回の走査で各ラスターラインが形成される「第1通常領域」に該当する。
同様に、ノズル列23CによるCインクの吐出に注目する。領域42は、ノズル列23Cによる2回の走査で各ラスターラインが形成される「第2重複領域」に該当する。例えば、第2重複領域42を構成する、ある1つのラスターラインは、パスP1におけるノズル列23Cのノズル番号#N-2のノズル21と、パスP2におけるノズル列23Cのノズル番号#4のノズル21とによってOL記録される。媒体40の領域42以外の領域は、ノズル列23Cによる1回の走査で各ラスターラインが形成される「第2通常領域」に該当する。
つまり、第1重複領域41は、第2通常領域の一部と重なるし、第2重複領域42は、第1通常領域の一部と重なる。
つまり、第1重複領域41は、第2通常領域の一部と重なるし、第2重複領域42は、第1通常領域の一部と重なる。
このように第1例では、上流ノズル範囲または下流ノズル範囲の一方で、第1ノズル列の一部のノズル21を不使用ノズルとし、上流ノズル範囲または下流ノズル範囲の他方で、第2ノズル列の一部のノズル21を不使用ノズルとすることで、第1ノズル列によりOL記録される第1重複領域41と、第2ノズル列によりOL記録される第2重複領域42とを、搬送方向D1においてずらしている。言い換えると、第1重複領域41を、ラスターラインの長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成することになる。また、第2重複領域42を、当該長手方向から見て第1通常領域と重複する位置に形成するとも言える。
第2例:
図3は、第2例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。図3の見方は図2と同じである。第1例と同様に、第2例においても、記録装置10はシリアルプリンターである。第2例については、第1例と共通する説明は省略する。第2例では、記録ヘッド20が有する複数のノズル列23K,23Cは、搬送方向D1において位置が互いにずれている。図3によれば、ノズル列23Kのノズル番号#4のノズル21と、ノズル列23Cのノズル番号#1のノズル21とが、搬送方向D1において位置が一致している。つまり、第2例では、ノズル列23Kとノズル列23Cとがノズル3個分、搬送方向D1にずれて取り付けられている。
図3は、第2例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。図3の見方は図2と同じである。第1例と同様に、第2例においても、記録装置10はシリアルプリンターである。第2例については、第1例と共通する説明は省略する。第2例では、記録ヘッド20が有する複数のノズル列23K,23Cは、搬送方向D1において位置が互いにずれている。図3によれば、ノズル列23Kのノズル番号#4のノズル21と、ノズル列23Cのノズル番号#1のノズル21とが、搬送方向D1において位置が一致している。つまり、第2例では、ノズル列23Kとノズル列23Cとがノズル3個分、搬送方向D1にずれて取り付けられている。
図3に示すノズル列23K,23Cは、図2に示すノズル列23K,23Cのそれぞれから不使用ノズルを取り除いただけの構成と言える。よって、図3に示すノズル列23K,23Cは、ノズル列あたりのノズル数Nが、図2のノズル数Nよりも3だけ少ない。従って、図2の記録ヘッド20の替わりに、図3の記録ヘッド20を用いても、第1例と同じように、ノズル列23Kにより媒体40へ第1重複領域41および第1通常領域を記録し、かつ、ノズル列23Cにより媒体40へ第2重複領域42および第2通常領域を記録することができる。すなわち、第1ノズル列によりOL記録される第1重複領域41と、第2ノズル列によりOL記録される第2重複領域42とは、搬送方向D1においてずれて記録される。
具体的には、図3では、OL記録に用いられる搬送方向D1の下流側のノズル番号#1~#3のノズル範囲、上流側のノズル番号#N-2~#Nのノズル範囲を、それぞれ下流ノズル範囲、上流ノズル範囲とする。そして、ノズル列23KによるKインクの吐出に注目すると、第1重複領域41を構成する、ある1つのラスターラインは、パスP1におけるノズル列23Kのノズル番号#N-2のノズル21と、パスP2におけるノズル列23Kのノズル番号#1のノズル21とによってOL記録される。また、ノズル列23CによるCインクの吐出に注目すると、第2重複領域42を構成する、ある1つのラスターラインは、パスP1におけるノズル列23Cのノズル番号#N-2のノズル21と、パスP2におけるノズル列23Cのノズル番号#1のノズル21とによってOL記録される。
第3例:
図4は、第3例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。第1例および第2例では、記録装置10がシリアルプリンターである場合を想定したが、第3例および後述の第4例では、記録装置10が、いわゆるラインプリンターである場合を想定する。第3例についても、図2を参照した第1例と共通する説明は適宜省略する。
図4は、第3例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。第1例および第2例では、記録装置10がシリアルプリンターである場合を想定したが、第3例および後述の第4例では、記録装置10が、いわゆるラインプリンターである場合を想定する。第3例についても、図2を参照した第1例と共通する説明は適宜省略する。
第3例では、記録部17はキャリッジを有さず、記録ヘッド20は移動しない。記録ヘッド20は、複数のヘッドチップ22a,22b,22cがノズル並び方向D3に沿って連結されることにより構成されている。また、第3例では、搬送部16による媒体40の搬送方向D1は、ノズル並び方向D3に対して交差している。ここで言う交差も直交或いはほぼ直交と解してよい。つまり、ノズル並び方向D3における記録ヘッド20の長さが、ノズル並び方向D3における媒体40の幅をカバー可能なように記録ヘッド20が構成されている。
記録ヘッド20を構成するヘッドチップの数は、当然、図4に示す3つより多くてもよい。ヘッドチップ22a,22b,22cのそれぞれが、図2に示した記録ヘッド20と同様に、複数のノズル列を有している。ヘッドチップ22aが有するノズル列23K,23Cを、ノズル列23K1,23C1と記載する。同様に、ヘッドチップ22bが有するノズル列23K,23Cを、ノズル列23K2,23C2と記載し、ヘッドチップ22cが有するノズル列23K,23Cを、ノズル列23K3,23C3と記載する。図4では、ヘッドチップ内の複数のノズル列は、搬送方向D1に沿って並んでおり、ノズル並び方向D3において位置が同じである。
図4では、ヘッドチップ内のノズル列を構成する各ノズル21にノズル番号を付している。ヘッドチップ内の1つのノズル列を構成するN個のノズルについて、ノズル並び方向D3の一端から他端に向かって、#1,#2,#3…#Nというように順にノズル番号を付与している。第3例では、ヘッドチップ内の複数のノズル列は、ノズル並び方向D3における位置が一致しているため、ヘッドチップ内でノズル番号は、各ノズル列に共通の情報である。
第3例では、制御部11は、搬送部16による搬送方向D1の上流から下流への媒体40の所定速度の搬送と、記録ヘッド20からのインク吐出とを並行して実行することにより、画像を表現する画像データに基づいて、媒体40へ2次元的に画像を記録する。また、第3例では、搬送方向D1を長手方向として媒体40へ記録されるラインを「ラスターライン」と呼ぶ。つまり、ラスターラインは、画像データの状態では、複数の画素が搬送方向D1に並んだ画素列であり、媒体40上では、搬送方向D1を向くドットの列である。ラスターラインの長さは問わない。
第3例においても、制御部11は、一部のラスターラインについては、複数のノズル21を用いてOL記録する。第1例や第2例では、距離L1を調整することにより、先行パスで記録した領域の一部を、後行パスで重ねてOL記録するが、第3例では、記録ヘッド20の構成上、ヘッドチップ同士がノズル並び方向D3において一部範囲が重なっている。具体的には、図4では、ヘッドチップ22aのノズル番号#N-5~#Nのノズル範囲と、ヘッドチップ22bのノズル番号#1~#6のノズル範囲とが重なっている。ヘッドチップ22bと、ヘッドチップ22cとの関係においても同様にノズル範囲が重なっている。
このようなヘッドチップに関して、ノズル並び方向D3の一端側のノズル番号#1~#6のノズル範囲、ノズル並び方向D3の他端側のノズル番号#N-5~#Nのノズル範囲については、それぞれの範囲における不使用ノズルの存在を含めて、第1例の下流ノズル範囲、上流ノズル範囲と同様に解釈すればよい。
かかる構成において、各ヘッドチップ22a,22b,22cのノズル列23K1,23K2,23K3のグループによるKインクの吐出に注目する。領域43は、ノズル列23K1およびノズル列23K2によるインク吐出または、ノズル列23K2およびノズル列23K3によるインク吐出により、各ラスターラインが形成される「第1重複領域」に該当する。例えば、第1重複領域43を構成する、ある1つのラスターラインは、ノズル列23K1のノズル番号#N-5のノズル21と、ノズル列23K2のノズル番号#1のノズル21とによってOL記録される。媒体40の領域43以外の領域は、ノズル列23K1またはノズル列23K2またはノズル列23K3のいずれか1つのノズル21によりラスターラインが形成される「第1通常領域」に該当する。
各ヘッドチップ22a,22b,22cのノズル列23C1,23C2,23C3のグループによるCインクの吐出に注目する。領域44は、ノズル列23C1およびノズル列23C2によるインク吐出または、ノズル列23C2およびノズル列23C3によるインク吐出により、各ラスターラインが形成される「第2重複領域」に該当する。例えば、第2重複領域44を構成する、ある1つのラスターラインは、ノズル列23C1のノズル番号#N-2のノズル21と、ノズル列23C2のノズル番号#4のノズル21とによってOL記録される。媒体40の領域44以外の領域は、ノズル列23C1またはノズル列23C2またはノズル列23C3のいずれか1つのノズル21によりラスターラインが形成される「第2通常領域」に該当する。つまり、第1重複領域43は、第2通常領域の一部と重なるし、第2重複領域44は、第1通常領域の一部と重なる。
第3例では、一部範囲が重なり合う関係にあるヘッドチップの一組に注目し、例えば、ノズル列23K1を「第1ノズル列」、ノズル列23K2を「第2ノズル列」とし、ノズル列23C1を「第3ノズル列」、ノズル列23C2を「第4ノズル列」とする。むろん、ノズル列23K2を「第1ノズル列」、ノズル列23K3を「第2ノズル列」とし、ノズル列23C2を「第3ノズル列」、ノズル列23C3を「第4ノズル列」と解してもよい。このような第3例では、ラスターラインが第1ノズル列または第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、ラスターラインが第1ノズル列および第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域43と、ラスターラインが第3ノズル列または第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、ラスターラインが第3ノズル列および第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域44とが記録される。そして、第1重複領域43と、第2重複領域44とは、ノズル並び方向D3においてずれている。言い換えると、第1重複領域43を、ラスターラインの長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成することになる。また、第2重複領域44を、当該長手方向から見て第1通常領域と重複する位置に形成するとも言える。
第4例:
図5は、第4例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。図5の見方は図4と同じである。第3例と同様に、第4例においても、記録装置10はラインプリンターである。第4例については、第3例と共通する説明は省略する。第3例と第4例との関係性は、第1例と第2例との関係性と同じと解してよい。
図5は、第4例にかかる記録ヘッド20と媒体40との関係性等を上方からの視点により簡易的に示している。図5の見方は図4と同じである。第3例と同様に、第4例においても、記録装置10はラインプリンターである。第4例については、第3例と共通する説明は省略する。第3例と第4例との関係性は、第1例と第2例との関係性と同じと解してよい。
つまり、第4例では、記録ヘッド20が有する複数のヘッドチップ22a,22b,22cのそれぞれにおいて、複数のノズル列はノズル並び方向D3において位置が互いにずれている。ノズル列23K1とノズル列23C1とのずれ量、ノズル列23K2とノズル列23C2とのずれ量、ノズル列23K3とノズル列23C3とのずれ量は、図3のノズル列23Kとノズル列23Cとのずれ量と同じである。
図5に示す各ノズル列23K1,23C1,23K2,23C2,23K3,23C3は、図4に示す各ノズル列23K1,23C1,23K2,23C2,23K3,23C3から不使用ノズルを取り除いただけの構成とも言える。よって、図5では、ヘッドチップ内のノズル列あたりのノズル数Nが、図4のノズル数Nよりも3だけ少ない。従って、図4の記録ヘッド20の替わりに、図5の記録ヘッド20を用いても、第3例と同じように、第1ノズル列および第2ノズル列により第1重複領域43をOL記録し、第1ノズル列または第2ノズル列により第1通常領域を記録し、第3ノズル列および第4ノズル列により第2重複領域44をOL記録し、第3ノズル列または第4ノズル列により第2通常領域を記録することができる。すなわち、第1重複領域43と、第2重複領域44とは、ノズル並び方向D3においてずれて記録される。
具体的に図5では、ノズル列23K1およびノズル列23K2によるKインクの吐出に注目すると、第1重複領域43を構成する、ある1つのラスターラインは、ノズル列23K1のノズル番号#N-2のノズル21と、ノズル列23K2のノズル番号#1のノズル21とによってOL記録される。また、ノズル列23C1およびノズル列23C2によるCインクの吐出に注目すると、第2重複領域44を構成する、ある1つのラスターラインは、ノズル列23C1のノズル番号#N-2のノズル21と、ノズル列23C2のノズル番号#1のノズル21とによってOL記録される。
3.パターンの記録および異物検出の説明:
図6は、記録読取システム1が実行するパターンの記録や異物検出の流れをフローチャートにより示している。なお、記録読取システム1を構成する記録装置10と読取装置30とが別体の装置である場合であっても、図6では各装置10,30が実行する処理を1つのフローチャートにまとめて簡単に記載している。
図6は、記録読取システム1が実行するパターンの記録や異物検出の流れをフローチャートにより示している。なお、記録読取システム1を構成する記録装置10と読取装置30とが別体の装置である場合であっても、図6では各装置10,30が実行する処理を1つのフローチャートにまとめて簡単に記載している。
ステップS100では、制御部11の記録制御部12aは、記憶部18等に予め保存されたパターン記録用の画像データに基づいて、記録部17や搬送部16を制御して、媒体40に「濃度補正用パターン」および「比較用パターン」を記録する。パターン記録用の画像データは、濃度補正用パターンおよび比較用パターンを表現した画像データである。濃度補正用パターンは、第1重複領域と第1通常領域とを有する「第1パターン」に該当し、比較用パターンは、第2重複領域と第2通常領域とを有する「第2パターン」に該当する。ステップS100は、媒体40へパターンを記録する「パターン記録工程」である。比較用パターンは、後述するように読取部34における異物を検出するために用いられる。
本実施形態では、記録ヘッド20や搬送等の具体例としては、上述した第1例~第4例のいずれを採用してもよい。つまり、記録装置10が第1例または第2例を採用する構成であれば、ステップS100では、記録制御部12aは、第1ノズル列を制御することにより、主走査方向D2を長手方向とするラスターラインがm回の走査で形成される重複領域である第1重複領域と、ラスターラインがm回よりも少ないn回の走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する濃度補正用パターンを媒体40へ記録し、かつ、第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する比較用パターンを媒体40へ記録する。これまでの説明によれば、m=2であり、n=1である。
あるいは、記録装置10が第3例または第4例を採用する構成であれば、ステップS100では、記録制御部12aは、第1ノズル列および第2ノズル列を制御することにより、ノズル並び方向D3に交差する搬送方向D1を長手方向とするラスターラインが第1ノズル列または第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、ラスターラインが第1ノズル列および第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域と、を有する濃度補正用パターンを媒体40へ記録し、かつ、第3ノズル列および第4ノズル列を制御することにより、ラスターラインが第3ノズル列または第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、ラスターラインが第3ノズル列および第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域と、を有する比較用パターンを媒体40へ記録する。
ステップS100によれば、媒体40において、濃度補正用パターン内の第1重複領域は、ラスターラインの長手方向から見て、比較用パターン内の第2通常領域と重複する位置に形成される。
ステップ110では、制御部31は、搬送部33や読取部34を制御し、ステップS100で媒体40へ記録された濃度補正用パターンおよび比較用パターンの読み取りを、読取部34に実行させる。
ステップ110では、制御部31は、搬送部33や読取部34を制御し、ステップS100で媒体40へ記録された濃度補正用パターンおよび比較用パターンの読み取りを、読取部34に実行させる。
図7は、ステップS100によるパターン記録後の媒体40と読取部34とを、上方からの視点により簡易的に示している。図7によれば、媒体40には、複数の濃度補正用パターン50,51,52,53,54と、比較用パターン60とが、方向D4に沿って記録されている。各パターン50,51,52,53,54,60は、いずれも方向D4において互いに重なっていない。これまでの例から判るように、濃度補正用パターン50,51,52,53,54はKインクで記録され、比較用パターン60はCインクで記録されている。方向D4は、ラスターラインの長手方向であり、図7の場面では、読取部34に向けて媒体40を搬送するための搬送方向でもある。なお、記録ヘッド20の構成として第3例または第4例を採用し、記録ヘッド20の搬送方向D1下流に読取部34が組み付けられている構成であれば、搬送方向D1=D4と解することができる。一方、記録ヘッド20の構成として第1例または第2例を採用した構成では、記録後の媒体40におけるラスターラインの長手方向が、方向D4を向くように、記録後の媒体40の向きを自動または手動で転換させる必要がある。
濃度補正用パターン50,51,52,53,54は、それぞれがKの異なる濃度で記録されており、比較用パターン60はCの所定の濃度で記録されている。濃度は、単位面積あたりのドット発生率やドットによる被覆率等と解してよい。また、濃度補正用パターン50,51,52,53,54や比較用パターン60は、いずれも方向D4に交差する方向D5を長手方向とする帯状のパターンであり、個々のパターン内は、それぞれが一定の濃度とされている。ここで言う一定の濃度とは、パターン記録用の画像データが表現する濃度がパターン毎に一定値という意味であり、実際に媒体40に記録された個々のパターン内にはノズル21毎の吐出特性のばらつき等に応じて濃淡、つまり濃度ムラが発生している。
媒体40にとっての方向D5は、記録ヘッド20が媒体40へ記録する場面では、ノズル並び方向D3に相当する。図7では、濃度補正用パターン50,51,52,53,54は、順に濃くなっている。例えば、濃度補正用パターン50は20%、濃度補正用パターン51は40%、濃度補正用パターン52は60%、濃度補正用パターン53は80%、濃度補正用パターン54は100%、といったように各々が画像データにおいて決められた濃度(一定値)で記録されている。このようなパターン記録後の媒体40において、図7に破線で示すような、方向D4に最大長さを有する1つのラスターラインRLを想定すると、このラスターラインRLは、濃度補正用パターン50,51,52,53,54、比較用パターン60それぞれの一部を含むことになる。
図7に示すように、読取部34は方向D5を長手方向としている。つまり、読取部34が有するラインセンサーは、方向D5を長手方向として配設されている。従って、パターン記録後の媒体40が方向D4へ搬送され、読取部34が媒体40を読み取ることにより、ラスターラインの位置毎に、濃度補正用パターン50,51,52,53,54および比較用パターン60の各濃度が得られる。なお、読取部34が媒体40の読取結果として取得する情報は、例えば、画素毎の輝度等であるか、ここでは読取部34が読取結果として取得する情報も「濃度」と呼ぶ。濃度補正用パターン50,51,52,53,54は、ラスターラインの位置毎の濃度のばらつきを補正するための「濃度補正値」を算出するためのパターンである。濃度補正値の算出については後述する。
図7内には、媒体40において2点鎖線で囲った濃度補正用パターン50および比較用パターン60の一部を、拡大図7Aにより示している。拡大図7Aには、濃度補正用パターン50の一部および比較用パターン60の一部それぞれの読取部34による読取結果をグラフ形式で併せて示している。当該グラフの横軸は読取結果としての濃度であり、縦軸はラスターライン毎の位置である。ラスターライン毎の位置は、ノズル並び方向D3におけるノズル21の位置とも言える。
拡大図7Aに示すように、濃度補正用パターン50は、第1重複領域50aと、第1通常領域50bとを有する。また、比較用パターン60は、第2重複領域60aと、第2通常領域60bとを有する。第1重複領域、第1通常領域、第2重複領域、第2通常領域がそれぞれどのように記録されたかは、説明した通りである。上述したように、濃度補正用パターン50はKインクで記録された、例えば濃度20%の画像であり、比較用パターン60はCインクで記録された所定濃度の画像であるが、拡大図7Aは、説明のために濃度補正用パターン50、比較用パターン60それぞれにおける濃淡を表現しており、図7に示す拡大元の各パターン50,60の色や濃度には必ずしも対応していない。
濃度補正用パターン50内の濃度は一定であることが理想であるが、第1重複領域50aと第1通常領域50bとには濃度差が有る。つまり、各ラスターラインが1つのノズル21で記録された第1通常領域50bと、各ラスターラインが2つのノズル21でOL記録された第1重複領域50aとでは、ドット同士の重なり量が異なったり、ドット同士の着弾時間差が異なったりする等して、媒体40において濃度差が生じ易い。拡大図7Aの例では、第1重複領域50aは、第1通常領域50bよりも濃度が高い、つまり暗い。同様に、比較用パターン60内の濃度は一定であることが理想であるが、第2重複領域60aと第2通常領域60bとには濃度差が生じている。拡大図7Aの例では、第2重複領域60aは、第2通常領域60bよりも高濃度となっている。
拡大図7Aから明らかなように、濃度補正用パターン50内の第1重複領域50aは、ラスターラインの長手方向から見て、比較用パターン60内の第2通常領域60bと重なっており、第2重複領域60aとは位置がずれている。なお、重複領域50a,60a、通常領域50b,60bのいずれにおいても、各ラスターラインの記録に用いたノズル21毎の吐出特性のばらつきに起因して、ラスターラインの位置毎の濃度には細かな差が有る。ただし、拡大図7Aでは、そのようなラスターラインの位置毎の細かな濃度差の表現は省き、第1重複領域50aと第1通常領域50bとの濃度差や、第2重複領域60aと第2通常領域60bとの濃度差を判り易く示している。
ステップS120では、制御部31は、読取部34による濃度補正用パターンおよび比較用パターンの読取結果に基づいて、読取部34における異物の検出を行う。ステップS120を実行する制御部31は、異物の検出を実行する「検出部」に該当する。この場合、制御部31は、濃度補正用パターンの読取結果と、比較用パターンの読取結果とを比較し、両結果の同じ位置に濃度変化が大きい範囲が有る場合に、異物有りと判定すればよい。
図8は、図7内の拡大図7Aと同様に、濃度補正用パターン50の一部および比較用パターン60の一部と、それぞれの読取部34による読取結果とを示している。図8は、読取部34に付着した異物Fの濃度が読取結果のグラフに表れている点で、拡大図7Aと異なる。なお、異物Fは読取部34に付着しているが、読取部34からは各パターン50,60が図8のように見えるという理由で、異物Fを疑似的に濃度補正用パターン50内および比較用パターン60内に記載している。
上述したように、1つのパターン内において、重複領域と通常領域とには濃度差がある。一方、異物Fを読み取った濃度と通常領域の濃度とにも濃度差が生じる。そのため、1つのパターン、例えば濃度補正用パターン50の読取結果だけを分析して、通常領域とは異なる濃度が認められた場合に、それが重複領域に対応する濃度であるか、異物Fに対応する濃度であるか判別し辛い。特に、読取部34における、重複領域に対応する位置に異物Fが付着している場合に、その異物Fを濃度補正用パターン50の読取結果から検出することは難しい。本実施形態では、濃度補正用パターン内の第1重複領域と、比較用パターン内の第2重複領域とをノズル並び方向D3においてずらして記録する。従って、濃度補正用パターンの読取結果と比較用パターンの読取結果とを比較したとき、ある位置において、濃度補正用パターンの読取結果と比較用パターンの読取結果とのいずれか一方にだけ大きな濃度変化が有れば、それは重複領域に対応する濃度変化と言える。逆に、ある位置において、濃度補正用パターンの読取結果と比較用パターンの読取結果との両方に大きな濃度変化が有れば、それは重複領域ではなく異物Fに対応する濃度変化と言える。
図8において、濃度補正用パターン50の読取結果としてのグラフ内の符号70,71は、通常領域の濃度と比べて大きく濃度が変化している範囲(以下、濃度変化範囲)を示している。“通常領域の濃度と比べて大きく濃度が変化している”とは、例えば、パターン内の通常領域の平均的な濃度との差分の絶対値が所定のしきい値以上であることを指す。同様に、図8において、比較用パターン60の読取結果としてのグラフ内の符号72,73,74も濃度変化範囲を示している。拡大図7Aの2つのグラフのそれぞれにおいても、1箇所ずつの濃度変化範囲が見られる。
結果から言うと、濃度変化範囲70~74のうち、濃度変化範囲70,71,72,74は異物Fに対応する濃度である。つまり、ある異物Fの濃度が濃度補正用パターン50の濃度と比較用パターン60の濃度との両方に表れた結果が、濃度変化範囲70,72である。同様に、別のある異物Fの濃度が濃度補正用パターン50の濃度と比較用パターン60の濃度との両方に表れた結果が、濃度変化範囲71,74である。異物Fと言っても、紙粉やインク汚れ等様々であり、具体的に何であるかによって色や濃度が異なるが、図8では一例として異物Fの濃度も通常領域に比べて高濃度である場合を示している。濃度変化範囲70は、第1重複領域50aの一部に異物Fが重なった濃度である。
図8によれば、濃度補正用パターン50の読取結果としてのグラフにおける濃度変化範囲70と、比較用パターン60の読取結果としてのグラフにおける濃度変化範囲72とは、グラフの縦軸において、同じ位置に発生していると言える。また、濃度変化範囲71と濃度変化範囲74も同じ位置に発生している。“同じ位置”の定義についても、完全な一致や完全な重なりに限らず、幾らかの誤差やマージンを含めて同じ位置と定義してもよい。このように、図8に示すような読取結果が得られた場合は、制御部31は、異物の検出成功、つまり異物有りと判定する。一方、拡大図7Aに示すような読取結果が得られた場合は、濃度補正用パターン50の読取結果としてのグラフにおける濃度変化範囲と、比較用パターン60の読取結果としてのグラフにおける濃度変化範囲とは位置が同じとは言えないため、制御部31は、異物の検出不成功、つまり異物は無いと判定する。
ステップS130では、制御部31は、ステップS120の異物検出の結果に応じて処理を分岐する。制御部31は、異物有りと判定した場合は、ステップS130の“Yes”からステップS140へ処理を進め、一方、異物無しの判定をした場合は、ステップS130の“No”からステップS150へ処理を進める。
図7や図8では、濃度補正用パターン50の読取結果と比較用パターン60の読取結果とを比較する例を説明したが、制御部31は、他の濃度補正用パターン51,52,53,54のいずれかの読取結果と比較用パターン60の読取結果とを比較して、異物検出を実行してもよい。制御部31は、例えば、濃度補正用パターン50,51,52,53,54のうち、異物との濃度差が表れ易い濃度のパターンの読取結果を、比較用パターン60の読取結果との比較に用いるとしてもよい。
4.濃度補正値の算出および補正の説明:
ステップS140では、制御部31は、濃度補正用パターンの読取結果のうち、検出した異物に対応する位置の濃度を、濃度補正用パターン内の近傍位置の読取結果により置換する。例えば図8に示したように、制御部31は、濃度補正用パターン50の読取結果において、濃度変化範囲71を異物有りと検出した場合、ステップS140では、この濃度変化範囲71の濃度を、濃度変化範囲71に隣接する位置あるいは近隣位置の第1通常領域の濃度で置き換える。また、制御部31は、濃度補正用パターン50の読取結果において、第1重複領域50aに対応する濃度変化範囲70を異物有りと検出した場合、ステップS140では、この濃度変化範囲70の濃度を、濃度変化範囲70近傍の、異物の濃度を含まない他の第1重複領域の濃度で置き換える。
ステップS140では、制御部31は、濃度補正用パターンの読取結果のうち、検出した異物に対応する位置の濃度を、濃度補正用パターン内の近傍位置の読取結果により置換する。例えば図8に示したように、制御部31は、濃度補正用パターン50の読取結果において、濃度変化範囲71を異物有りと検出した場合、ステップS140では、この濃度変化範囲71の濃度を、濃度変化範囲71に隣接する位置あるいは近隣位置の第1通常領域の濃度で置き換える。また、制御部31は、濃度補正用パターン50の読取結果において、第1重複領域50aに対応する濃度変化範囲70を異物有りと検出した場合、ステップS140では、この濃度変化範囲70の濃度を、濃度変化範囲70近傍の、異物の濃度を含まない他の第1重複領域の濃度で置き換える。
ステップS120で検出した異物の位置は、比較用パターン60と比較した濃度補正用パターン以外の濃度補正用パターンの読取結果においても共通である。従って、制御部31は、上述のように濃度補正用パターン50を比較用パターン60と比較して異物を検出したのであれば、ステップS140では、濃度補正用パターン51,52,53,54の読取結果のそれぞれにおいても同様に、異物に対応する位置の濃度を、パターン内の近傍位置の濃度により置換する。このようなステップS140により、濃度補正用パターン50,51,52,53,54それぞれの読取結果から異物の影響を除去することができる。
ステップS130の“No”またはステップS140を経て、ステップS150では、制御部11のデータ補正部12bは、ラスターラインの位置毎の濃度補正値を算出する。なお、制御部31は、読取部34による濃度補正用パターン51,52,53,54の読取結果としての読取画像データを、制御部11へ転送する。制御部11へ転送する読取画像データは、ステップS140を実行した場合は、当然ステップS140による処理後のデータである。
ステップS150については簡単に説明する。データ補正部12bは、濃度補正用パターン50,51,52,53,54の読取画像データに基づいて、ラスターラインの位置毎の濃度補正値を算出する。概略的には、データ補正部12bは、ある1つのラスターラインの位置を対象として、ある1つの濃度補正用パターン、例えば、Kの20%に対応する濃度補正用パターン50の読取結果としての濃度を、濃度補正用パターン50の読取結果として得られることが期待される所定の基準値(輝度)と比較し、比較結果に応じて濃度補正値を算出する。つまり、濃度補正用パターン50の濃度が基準値よりも高濃度であれば、濃度を低減させる(明るくする)濃度補正値を算出する。逆に、濃度補正用パターン50の濃度が基準値よりも低濃度であれば、濃度を上昇させる(暗くする)濃度補正値を算出する。濃度を低減させる補正値とは、インク量を減らすように作用する補正値であり、濃度を上昇させる補正値とは、インク量を増やすように作用する補正値である。
このようにして算出した濃度補正値は、前記1つのラスターラインの位置に対応する、濃度補正用パターン50の記録元の画像データの濃度(Kの20%)を補正するための補正値である。このような手順による濃度補正値の算出を、各ラスターラインの位置について、かつ各濃度補正用パターン50~54の記録元の濃度(Kの20%、40%、60%、80%、100%)それぞれについて行う。さらにデータ補正部12bは、必要に応じて濃度補正値の補間演算を実行し、結果的に、全ラスターラインの位置毎かつ全濃度(Kの0~100%)毎の濃度補正値を得る。データ補正部12bは、このように算出した各濃度補正値を、記憶部18等に記録させて図6のフローチャートを終える。
以後、制御部11が、ユーザーにより任意に選択された画像データに基づく画像の記録を実行する場合に、データ補正部12bは、画像データの画素毎のKの濃度を、ラスターラインの位置および濃度に対応する濃度補正値で補正する。そして、記録制御部12aは、このように補正された後の画像データに基づいて、搬送部16や記録部17を制御して媒体40へ画像を記録する。この結果、ラスターライン毎の濃度のばらつきや、重複領域と通常領域との濃度差が是正された良好な画質の記録結果が得られる。
上述したステップS140,S150の流れ、及びその後の濃度補正値を用いた補正を伴う画像の記録によれば、ステップS120で異物が検出された位置に対応するラスターラインの記録に用いられたノズル21が以後吐出するインク量は、ステップS140の置換後の濃度に基づくステップS150の補正値算出で算出された濃度補正値で補正される。従って、制御部11は、検出部により異物が検出された場合に、異物が検出された領域の記録に用いたノズル21である異物位置ノズルによる液体の吐出を、異物位置ノズルの近傍のノズル21に対応する読取部34による読取結果に基づいて制御する、と言える。
なお、濃度補正値は、記録ヘッド20が吐出する全てのインク色について必要である。従って、記録ヘッド20が、例えば、CMYKインクそれぞれのノズル列を有するのであれば、本実施形態では、図7に示したようなKインクの濃度補正用パターン50~54と同様に、C,M,Yそれぞれのインクによる濃度補正用パターンを媒体40へ記録する。濃度補正値の算出方法は、ステップS140の濃度置換を含めて、いずれのインク色であっても同様である。従って、異物検出のために読取結果を比較用パターン60の読取結果と比較するのは、K以外のインクの濃度補正用パターンであってもよい。また、比較用パターン60は、いずれか1色のインクで記録すればよいため、Cインク以外のインクで記録してもよい。
5.変形例:
制御部31は、ステップS130で“Yes”と判定した場合、図6に破線で示すように、ステップS160へ進むとしてもよい。この場合、ステップS140,S150は実行しない。ステップS160では、制御部31は、表示部35に、読取部34による読み取りが出来なかった領域が有る旨の警告表示を行わせて図6のフローチャートを終了する。読取部34による読み取りが出来なかった領域とは、当然、異物が検出された位置である。表示部35は、例えば、「イメージセンサーへの異物の付着により、原稿の一部に読み取れなかった部分が有ります」といったメッセージを警告表示とする。また、表示部35は、「イメージセンサーに異物が付着している可能性がありますので、イメージセンサーを清掃して下さい」といった、異物の除去をユーザーに促すメッセージをステップS160における警告表示の1つとしてもよい。
制御部31は、ステップS130で“Yes”と判定した場合、図6に破線で示すように、ステップS160へ進むとしてもよい。この場合、ステップS140,S150は実行しない。ステップS160では、制御部31は、表示部35に、読取部34による読み取りが出来なかった領域が有る旨の警告表示を行わせて図6のフローチャートを終了する。読取部34による読み取りが出来なかった領域とは、当然、異物が検出された位置である。表示部35は、例えば、「イメージセンサーへの異物の付着により、原稿の一部に読み取れなかった部分が有ります」といったメッセージを警告表示とする。また、表示部35は、「イメージセンサーに異物が付着している可能性がありますので、イメージセンサーを清掃して下さい」といった、異物の除去をユーザーに促すメッセージをステップS160における警告表示の1つとしてもよい。
また、制御部31は、ステップS160の警告表示と共に、ステップS140,S150の実行可否をユーザーに問い合わせ、この実行可否に対してユーザーから実行可の指示を受け付けた場合に、ステップS140,S150に処理を進めるとしてもよい。
6.まとめ:
このように本実施形態によれば、記録装置10は、媒体40へ液体を吐出する複数のノズル21からなる第1ノズル列および第2ノズル列と、第1ノズル列および第2ノズル列による液体の吐出を制御する制御部11と、を備え、制御部11は、第1ノズル列および第2ノズル列に所定の主走査方向D2に沿う往路または復路の移動をしながら液体を吐出する走査をさせることが可能である。そして、制御部11は、第1ノズル列を制御することにより、主走査方向D2を長手方向とするラスターラインがm回の走査で形成される重複領域である第1重複領域と、ラスターラインがm回よりも少ないn回の走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを媒体40へ記録し、第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを媒体40へ記録する場合に、第1重複領域を、前記長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成する。
このように本実施形態によれば、記録装置10は、媒体40へ液体を吐出する複数のノズル21からなる第1ノズル列および第2ノズル列と、第1ノズル列および第2ノズル列による液体の吐出を制御する制御部11と、を備え、制御部11は、第1ノズル列および第2ノズル列に所定の主走査方向D2に沿う往路または復路の移動をしながら液体を吐出する走査をさせることが可能である。そして、制御部11は、第1ノズル列を制御することにより、主走査方向D2を長手方向とするラスターラインがm回の走査で形成される重複領域である第1重複領域と、ラスターラインがm回よりも少ないn回の走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを媒体40へ記録し、第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを媒体40へ記録する場合に、第1重複領域を、前記長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成する。
また、本実施形態によれば、記録装置10は、媒体40へ液体を吐出する複数のノズル21がノズルの並び方向D3に並んだノズル列である、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列と、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列による液体の吐出を制御可能な制御部11と、を備える。そして、制御部11は、第1ノズル列および第2ノズル列を制御することにより、ノズルの並び方向D3に交差する方向を長手方向とするラスターラインが第1ノズル列または第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、ラスターラインが第1ノズル列および第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域と、を有する第1パターンを媒体40へ記録し、第3ノズル列および第4ノズル列を制御することにより、ラスターラインが第3ノズル列または第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、ラスターラインが第3ノズル列および第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域と、を有する第2パターンを媒体40へ記録する場合に、第1重複領域を、前記長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成する。
これら構成のいずれによっても、第1パターンおよび第2パターンを媒体40へ記録する場合に、第1重複領域は、ラスターラインの長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成される。そのため、読み取ったときに読取結果における濃度変化が大きい箇所が重複領域の影響に因るのか異物の影響に因るのかを判別し易いパターンが記録され、異物の検出に役立つ。また、このようなパターンの工夫により異物検出を容易にするため、従来のように異物を検出、清掃するために2つの画像読取用のセンサーを備える必要が無く、製品のコスト抑制に繋がる。
また、本実施形態によれば、制御部11は、濃度が互いに異なる複数の第1パターンを、前記長手方向に沿って記録する。
濃度が互いに異なる複数の第1パターンを記録することにより、各第1パターンの読取結果に基づいて、濃度補正の精度を高めた適切な濃度補正値を得ることができる。
ただし、第1パターンについては1つだけ記録する構成であってもよい。例えば、図7において、第1パターンとして濃度補正用パターン52のみを媒体40へ記録する。制御部は、濃度補正用パターン52の読取結果を比較用パターン60の読取結果と比較して異物検出を実行するとともに、濃度補正用パターン52の読取結果に基づいて、各ラスターラインにおける記録濃度の濃淡の傾向を把握し、ラスターラインの位置毎の濃度補正値を決定することも可能である。
濃度が互いに異なる複数の第1パターンを記録することにより、各第1パターンの読取結果に基づいて、濃度補正の精度を高めた適切な濃度補正値を得ることができる。
ただし、第1パターンについては1つだけ記録する構成であってもよい。例えば、図7において、第1パターンとして濃度補正用パターン52のみを媒体40へ記録する。制御部は、濃度補正用パターン52の読取結果を比較用パターン60の読取結果と比較して異物検出を実行するとともに、濃度補正用パターン52の読取結果に基づいて、各ラスターラインにおける記録濃度の濃淡の傾向を把握し、ラスターラインの位置毎の濃度補正値を決定することも可能である。
また、本実施形態によれば、第1パターンと第2パターンとは異なる色の液体で記録される。
前記構成によれば、第1パターンと第2パターンとは媒体40において色が異なるため、媒体40の読取結果から第1パターンの濃度と第2パターンの濃度と識別し易く、第1パターンと第2パターンとの比較に基づく異物検出がやり易くなる。
ただし、記録ヘッド20が同色のインクを吐出するノズル列あるいはノズル列のグループを、複数列あるいは複数グループ有する構成であれば、第1パターンと第2パターンとを同色のインクで記録することも可能である。
前記構成によれば、第1パターンと第2パターンとは媒体40において色が異なるため、媒体40の読取結果から第1パターンの濃度と第2パターンの濃度と識別し易く、第1パターンと第2パターンとの比較に基づく異物検出がやり易くなる。
ただし、記録ヘッド20が同色のインクを吐出するノズル列あるいはノズル列のグループを、複数列あるいは複数グループ有する構成であれば、第1パターンと第2パターンとを同色のインクで記録することも可能である。
また、本実施形態によれば、記録読取システム1は、記録装置10と、記録装置10により媒体40へ記録された第1パターンおよび第2パターンの読み取りを行う読取部34と、読取部34による第1パターンおよび第2パターンの読取結果に基づいて読取部34における異物の検出を行う検出部(制御部31)と、を備える。
前記構成によれば、記録読取システム1は、読取部34による第1パターンおよび第2パターンの読取結果に基づいて、読取部34における異物の検出を行うことができる。
前記構成によれば、記録読取システム1は、読取部34による第1パターンおよび第2パターンの読取結果に基づいて、読取部34における異物の検出を行うことができる。
また、本実施形態によれば、記録読取システム1は、情報を表示可能な表示部35を備え、表示部35は、検出部により異物が検出された場合に、読取部34による読み取りが出来なかった領域が有る旨の表示を行う、としてもよい。
前記構成によれば、検出部により異物が検出された場合に、読取部34による読み取りが出来なかった領域が有る旨をユーザーに認識させることができる。
前記構成によれば、検出部により異物が検出された場合に、読取部34による読み取りが出来なかった領域が有る旨をユーザーに認識させることができる。
また、本実施形態によれば、制御部11は、検出部により異物が検出された場合に、異物が検出された領域の記録に用いたノズル21である異物位置ノズルによる液体の吐出を、異物位置ノズルの近傍のノズル21に対応する読取部34による読取結果に基づいて制御する、としてもよい。
前記構成によれば、検出部により異物が検出された場合に、異物の影響を排除した読取部34による読取結果に基づいて、以後のノズル21による液体吐出を適切に制御することができる。
前記構成によれば、検出部により異物が検出された場合に、異物の影響を排除した読取部34による読取結果に基づいて、以後のノズル21による液体吐出を適切に制御することができる。
さらに本実施形態は、装置やシステムに限らず、装置やシステムが実行する方法や、方法をプロセッサーに実行させるプログラム12といった各種カテゴリーの発明を開示する。
例えば、媒体40へ液体を吐出する複数のノズル21からなる第1ノズル列および第2ノズル列による液体の吐出を制御して記録を行う記録装置10による記録方法は、第1ノズル列および第2ノズル列に所定の主走査方向D2に沿う往路または復路の移動をしながら液体を吐出する走査をさせて媒体40へパターンを記録するパターン記録工程を有する。パターン記録工程では、第1ノズル列を制御することにより、主走査方向D2を長手方向とするラスターラインがm回の走査で形成される重複領域である第1重複領域と、ラスターラインがm回よりも少ないn回の走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを媒体40へ記録し、第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを媒体40へ記録する場合に、第1重複領域を、前記長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成する。
例えば、媒体40へ液体を吐出する複数のノズル21からなる第1ノズル列および第2ノズル列による液体の吐出を制御して記録を行う記録装置10による記録方法は、第1ノズル列および第2ノズル列に所定の主走査方向D2に沿う往路または復路の移動をしながら液体を吐出する走査をさせて媒体40へパターンを記録するパターン記録工程を有する。パターン記録工程では、第1ノズル列を制御することにより、主走査方向D2を長手方向とするラスターラインがm回の走査で形成される重複領域である第1重複領域と、ラスターラインがm回よりも少ないn回の走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを媒体40へ記録し、第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを媒体40へ記録する場合に、第1重複領域を、前記長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成する。
これまでの説明では、m=2、n=1であったが、m、nの値はこれら以外であってもよい。例えば、記録装置10は、第1パターンについて、第1ノズル列の4回の走査で第1重複領域の各ラスターラインをOL記録し、第1ノズル列の2回の走査で第1通常領域の各ラスターラインをOL記録し、第2パターンについて、第2ノズル列の4回の走査で第2重複領域の各ラスターラインをOL記録し、第2ノズル列の2回の走査で第2通常領域の各ラスターラインをOL記録してもよい。つまり、m>nの関係が成立すればよい。
また、媒体40へ液体を吐出する複数のノズル21がノズルの並び方向D3に並んだノズル列である、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列による液体の吐出を制御して記録を行う記録装置10による記録方法は、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列に液体の吐出をさせて媒体40へパターンを記録するパターン記録工程を有する。パターン記録工程では、第1ノズル列および第2ノズル列を制御することにより、ノズルの並び方向D3に交差する方向を長手方向とするラスターラインが第1ノズル列または第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、ラスターラインが第1ノズル列および第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域と、を有する第1パターンを媒体40へ記録し、第3ノズル列および第4ノズル列を制御することにより、ラスターラインが第3ノズル列または第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、ラスターラインが第3ノズル列および第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域と、を有する第2パターンを媒体40へ記録する場合に、第1重複領域を、前記長手方向から見て第2通常領域と重複する位置に形成する。
1…記録読取システム、10…記録装置、11…制御部、12…プログラム、12a…記録制御部、12b…データ補正部、13…表示部、16…搬送部、17…記録部、18…記憶部、20…記録ヘッド、21…ノズル、22a,22b,22c…ヘッドチップ、23C,23K,23C1,23K1,23C2,23K2,23C3,23K3…ノズル列、30…読取装置、31…制御部、33…搬送部、34…読取部、35…表示部、40…媒体、41,43…第1重複領域、42,44…第2重複領域、50,51,52,53,54…濃度補正用パターン、50a…第1重複領域、50b…第1通常領域、60…比較用パターン、60a…第2重複領域、60b…第2通常領域、70,71,72,73,74…濃度変化範囲
Claims (9)
- 媒体へ液体を吐出する複数のノズルからなる第1ノズル列および第2ノズル列と、
前記第1ノズル列および前記第2ノズル列による前記液体の吐出を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列に所定の主走査方向に沿う往路または復路の移動をしながら前記液体を吐出する走査をさせることが可能であり、
前記制御部は、
前記第1ノズル列を制御することにより、前記主走査方向を長手方向とするラスターラインがm回の前記走査で形成される重複領域である第1重複領域と、前記ラスターラインが前記m回よりも少ないn回の前記走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、
前記第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、
前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する、ことを特徴とする記録装置。 - 媒体へ液体を吐出する複数のノズルが前記ノズルの並び方向に並んだノズル列である、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列と、
前記第1ノズル列、前記第2ノズル列、前記第3ノズル列および前記第4ノズル列による前記液体の吐出を制御可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を制御することにより、前記ノズルの並び方向に交差する方向を長手方向とするラスターラインが前記第1ノズル列または前記第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、前記ラスターラインが前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、
前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を制御することにより、前記ラスターラインが前記第3ノズル列または前記第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、前記ラスターラインが前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、
前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する、ことを特徴とする記録装置。 - 前記制御部は、濃度が互いに異なる複数の前記第1パターンを、前記長手方向に沿って記録する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
- 前記第1パターンと前記第2パターンとは異なる色の液体で記録される、ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の記録装置。
- 請求項1~請求項4のいずれかに記載の記録装置と、
前記記録装置により前記媒体へ記録された前記第1パターンおよび前記第2パターンの読み取りを行う読取部と、
前記読取部による前記第1パターンおよび前記第2パターンの読取結果に基づいて前記読取部における異物の検出を行う検出部と、を備えることを特徴とする記録読取システム。 - 情報を表示可能な表示部を備え、
前記表示部は、前記検出部により前記異物が検出された場合に、前記読取部による読み取りが出来なかった領域が有る旨の表示を行う、ことを特徴とする請求項5に記載の記録読取システム。 - 前記制御部は、前記検出部により前記異物が検出された場合に、前記異物が検出された領域の記録に用いた前記ノズルである異物位置ノズルによる前記液体の吐出を、前記異物位置ノズルの近傍の前記ノズルに対応する前記読取部による読取結果に基づいて制御する、ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の記録読取システム。
- 媒体へ液体を吐出する複数のノズルからなる第1ノズル列および第2ノズル列による前記液体の吐出を制御して記録を行う記録装置による記録方法であって、
前記第1ノズル列および前記第2ノズル列に所定の主走査方向に沿う往路または復路の移動をしながら前記液体を吐出する走査をさせて前記媒体へパターンを記録するパターン記録工程を有し、
前記パターン記録工程では、
前記第1ノズル列を制御することにより、前記主走査方向を長手方向とするラスターラインがm回の前記走査で形成される重複領域である第1重複領域と、前記ラスターラインが前記m回よりも少ないn回の前記走査で形成される通常領域である第1通常領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、
前記第2ノズル列を制御することにより、前記重複領域である第2重複領域と、前記通常領域である第2通常領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、
前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する、ことを特徴とする記録方法。 - 媒体へ液体を吐出する複数のノズルが前記ノズルの並び方向に並んだノズル列である、第1ノズル列、第2ノズル列、第3ノズル列および第4ノズル列による前記液体の吐出を制御して記録を行う記録装置による記録方法であって、
前記第1ノズル列、前記第2ノズル列、前記第3ノズル列および前記第4ノズル列に前記液体の吐出をさせて前記媒体へパターンを記録するパターン記録工程を有し、
前記パターン記録工程では、
前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を制御することにより、前記ノズルの並び方向に交差する方向を長手方向とするラスターラインが前記第1ノズル列または前記第2ノズル列を用いて形成される第1通常領域と、前記ラスターラインが前記第1ノズル列および前記第2ノズル列を用いて形成される第1重複領域と、を有する第1パターンを前記媒体へ記録し、
前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を制御することにより、前記ラスターラインが前記第3ノズル列または前記第4ノズル列を用いて形成される第2通常領域と、前記ラスターラインが前記第3ノズル列および前記第4ノズル列を用いて形成される第2重複領域と、を有する第2パターンを前記媒体へ記録する場合に、
前記第1重複領域を、前記長手方向から見て前記第2通常領域と重複する位置に形成する、ことを特徴とする記録方法。
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