JP2023049627A - 電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

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典之 宮本
Noriyuki Miyamoto
和宏 長原
Kazuhiro Nagahara
数馬 大倉
Kazuma Okura
達 波多江
Tatsuru HATAE
良弥 小関
Yoshiya Koseki
積洋 武田
Kazuhiro Takeda
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Abstract

【課題】低い等価直列抵抗を有する上に高い単位体積当たりの静電容量を有する電解コンデンサを提供する。【解決手段】電極基体と、該電極基体の表面に設けられたカーボン被覆層とを有する陰極と、弁金属から成る陽極基体と、該陽極基体の表面に設けられた上記陽極基体を構成している弁金属の酸化物から成る誘電体層とを有する陽極と、上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間の電解質と、を備えた電解コンデンサであって、上記カーボン被覆層が、導電性を有し且つ少なくとも一部が糊状である酸化処理カーボンを含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は電解コンデンサ及びその製造方法に関する。
アルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁金属から成り拡面化処理が施された基体の表面に誘電体としての酸化皮膜が設けられている陽極と、上記酸化皮膜と接しており真の陰極として作用する電解質と、この電解質と接している弁金属から成る陰極(見掛けの陰極)と、を主な構成要素として有する電解コンデンサは、誘電体の静電容量を利用する蓄電デバイスであり、電解液を電解質として用いる湿式電解コンデンサ、固体電解質を電解質として用いる固体電解コンデンサ、及び固体電解質と電解液とを電解質として用いるハイブリッド型固体電解コンデンサに大別される。
ところで、これらの電解コンデンサにおける弁金属から成る陰極の表面には、酸化皮膜を設ける処理を行わなくても一般に自然酸化皮膜が存在する。そのため、電解コンデンサの静電容量は陽極容量と陰極容量との合成容量となり、陽極容量をエッチング処理により増大させても、陰極が容量を有する限り、コンデンサの容量が陽極容量より小さくなってしまう。電解コンデンサの陰極容量の増大を目的として、陰極の弁金属箔にもエッチング処理を施すことが検討されたが、エッチングが過大になると弁金属箔の表面の溶解が同時に進行して却って拡面率の増大が妨げられる上に、弁金属箔の表面に酸化皮膜が形成されやすいため、エッチング処理による陰極容量の増大及び陰極容量の維持には限界があった。そこで、陰極の弁金属箔の表面に酸化皮膜を形成しにくい被覆層を形成することにより、陰極容量を増大させるとともに弁金属箔の表面の酸化皮膜の成長を抑制し、同時に電解コンデンサの等価直列抵抗(以下、「ESR」と表す。)を低下させる方法が提案されている。上述した被覆層を形成するための導電性材料としては、金属窒化物、金属炭化物及びカーボンなどが提案されているが、特にカーボンを含む被覆層は、陰極の弁金属箔表面の酸化皮膜の成長を抑制する効果が高い上にカーボン自体の酸化に対する耐性が高い点で優れている。
特許文献1(WO2020/059609A1)は、活性炭を含む多孔質カーボン被覆層を有する陰極を備えた従来の電解コンデンサを高温使用条件下に曝すとコンデンサの静電容量が顕著に低下してしまうことを問題点として挙げた上で、弁金属から成る陰極箔上のカーボン被覆層を黒鉛と球状炭素とのカーボン混合物を用いて構成する方法を提案している。この方法では、上述したカーボン混合物を含むカーボン被覆層によって、高温耐久試験後の静電容量の低下が抑制された電解コンデンサが得られている。
特許文献1には、黒鉛として、鱗片状、鱗状(塊状)、土状、球状又は薄片状の形態を有する天然黒鉛、人造黒鉛、又は黒鉛化ケッチェンブラックが例示されており、球状炭素として、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック及びサーマルブラック等のカーボンブラックが例示されている。そして、陰極箔としてのアルミニウムエッチング箔上に鱗片状の黒鉛とアセチレンブラック或いはケッチェンブラックとの混合物を用いてカーボン被覆層を形成すると、活性炭を用いてカーボン被覆層を形成した場合に比較して、125℃260時間の高温耐久試験前後の120Hzにおける静電容量の変化が小さくなったことが示されている。この文献にはまた、陰極箔としてのアルミニウムエッチング箔上に鱗片状の黒鉛とアセチレンブラック或いはケッチェンブラックとの混合物を用いてカーボン被覆層を形成すると、アセチレンブラックのみを用いてカーボン被覆層を形成した場合、及び、鱗片状の黒鉛のみを用いてカーボン被覆層を形成した場合と比較して、120Hzにおける初期静電容量が向上したことが示されている(この文献の表1参照)。
WO2020/059609A1 WO2015/133586A1
近年の電子機器の小型化、高集積化に伴い、電解コンデンサに対しても小型化・高容量化が常に要請されている。この要請に答えるためには、電解コンデンサの低いESRを維持しつつ単位体積当たりの静電容量を向上させる必要がある。そこで、本発明の目的は、低いESRを有する上に、高い単位体積当たりの静電容量を有する電解コンデンサを提供することである。
出願人は、これまでに、カーボン原料に強い酸化処理を施すことにより得られる圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを導電剤として用い、これと電極活物質とを混合して蓄電デバイスのための電極を得る方法を提案してきた(例えば、特許文献2(WO2015/133586A1)参照)。ここで、「糊状」とは、倍率25000倍で撮影したSEM写真において、カーボン一次粒子の粒界が認められず、非粒子状の不定形なカーボンがつながっている状態を意味する。従来の蓄電デバイスの電極において導電剤として使用されているカーボンブラック、天然黒鉛、カーボンナノチューブ等の導電性カーボンに圧力を加えても、カーボンの粒子形状は維持される。しかし、これらの導電性カーボンに酸化処理を施すと、粒子の表面から酸化されて、カーボンにヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エーテル結合などが導入され、またカーボンの共役二重結合が酸化されて炭素単結合が生成し、部分的に炭素間結合が切断される。さらに酸化処理の強度を強めていくと、圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを得ることができる。
特許文献2には、強い酸化処理によって得られた酸化処理カーボンにおける親水性部分の含有量を評価した結果が示されている。ここで、酸化処理カーボンの「親水性部分」とは、以下の意味を有する。すなわち、pH11のアンモニア水溶液20mLに0.1gの酸化処理カーボンを添加し、1分間の超音波照射を行ない、得られた液を5時間放置して固相部分を沈殿させる。沈殿せずにpH11のアンモニア水溶液に分散している部分が「親水性部分」である。また、親水性部分の酸化処理カーボン全体に対する含有量は、以下の方法により求められる。上記固相部分の沈殿後、上澄み液を除去した残余部分を乾燥させ、乾燥後の固体の重量を測定する。乾燥後の固体の重量を最初の酸化処理カーボンの重量0.1gから差し引いた重量が、pH11のアンモニア水溶液に分散している「親水性部分」の重量である。そして、「親水性部分」の重量の最初の酸化処理カーボンの重量0.1gに対する重量比が、酸化処理カーボンにおける「親水性部分」の含有量である。特許文献2の図2から把握されるように、親水性部分の含有量が酸化処理カーボン全体の8質量%を超えるように酸化処理の強度を高めると、得られた酸化処理カーボンを導電剤として用いて製造された電極の電極密度が増大しはじめ、親水性部分の含有量が酸化処理カーボン全体の9質量%を超えると、電極密度が急激に増大しはじめ、親水性部分の含有量が酸化処理カーボン全体の10質量%を超えると、極めて高い電極密度が得られることが示されている。この電極密度の向上は、酸化処理の強度を高めるにつれて酸化処理カーボンに対して圧力を受けると糊状に広がる性質が付与されることに対応している。
発明者らは、これまでは導電剤としての使用のみが検討されてきた圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを、電解コンデンサにおける陰極のカーボン被覆層のために使用することを検討した。その結果、上記酸化処理カーボンの使用により、低いESRを有する上に、陰極容量が向上するため単位体積当たりの静電容量が向上した電解コンデンサが得られることを発見し、本発明を完成させた。
したがって、本発明は、
電極基体と、該電極基体の表面に設けられたカーボン被覆層と、を有する陰極と、
弁金属から成る陽極基体と、該陽極基体の表面に設けられた上記陽極基体を構成している弁金属の酸化物から成る誘電体層と、を有する陽極と、
上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間の電解質と、
を備えた電解コンデンサであって、
上記カーボン被覆層が、導電性を有し且つ少なくとも一部が糊状である酸化処理カーボンを含むことを特徴とする電解コンデンサに関する。
本発明はまた、電解コンデンサの製造方法であって、
カーボン原料に酸化処理を施すことにより、圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを得る、酸化工程、
電極基体の表面に、上記酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層を積層し、次いで得られた積層体に圧力を加えて上記酸化処理カーボンの少なくとも一部を糊状に広げることにより、電解コンデンサのための陰極を得る、陰極形成工程、
弁金属から成る陽極基体の表面を酸化して誘電体層を形成することにより、電解コンデンサのための陽極を得る、陽極形成工程、及び、
上記陰極におけるカーボン被覆層と上記陽極における誘電体層との間に電解質を含有させる、電解質含有工程、
を含むことを特徴とする電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明において、上記酸化処理工程で得られる酸化処理カーボンが該酸化処理カーボン全体の10質量%以上の親水性部分を有していると、酸化処理カーボンにおける圧力を受けると糊状に広がる性質が顕著になるため好ましい。
陰極容量が向上する理由は現時点では明らかではないが、本発明の電解コンデンサが電解質として電解液を用いるコンデンサである場合には、カーボン被覆層の内部に電解液が侵入して糊状化した酸化処理カーボンと電解液との間に発生する電気二重層容量が顕著に増加するため、陰極容量が顕著に増大し、ひいては電解コンデンサにおける単位体積当たりの静電容量が顕著に増大すると考えられる。
また、本発明の電解コンデンサが電解質として固体電解質を用いるコンデンサである場合には、糊状化した酸化処理カーボンによりカーボン被覆層と固体電解質層との接触面積及び接触強度が向上する上に、糊状化した酸化処理カーボンによりカーボン被覆層と電極基体との接触面積及び接触強度も向上するため、やはり陰極容量が増大し、ひいては電解コンデンサにおける単位体積当たりの静電容量が増大すると考えられる。
本発明の電解コンデンサにおいて、カーボン被覆層が、上記酸化処理カーボンに加えて、上記酸化処理カーボンの導電率より高い導電率を有する別の導電性カーボンを含んでいることが好ましい。この好ましい形態では、カーボン被覆層における少なくとも一部が糊状に広がった酸化処理カーボンが上記別の導電性カーボンの表面を被覆しつつ陰極における電極基体と密着性良く接触する。そのため、陰極における導電性が向上して電解コンデンサのESRが低下する。
カーボン被覆層が別の導電性カーボンを含む場合には、本発明の電解コンデンサの製造方法における酸化工程と陰極形成工程との間に、上記酸化処理カーボンと上記別の導電性カーボンとを混合して、上記酸化処理カーボンの少なくとも一部が糊状に広がって上記別の導電性カーボンの表面を被覆している予備カーボン混合物を形成する混合工程を実施することが好ましい。そして、上記陰極形成工程において、上記予備カーボン混合物を用いてカーボン被覆層を形成し、圧力の印加によって上記酸化処理カーボンをさらに糊状に広げることにより、上述した低いESRを有する電解コンデンサを好ましく得ることができる。
本発明の電解コンデンサにおいて、陰極における電極基体の表面に拡面層が形成されており、該拡面層の表面に上記カーボン被覆層が設けられていることが好ましい。この好ましい形態では、カーボン被覆層における糊状の酸化処理カーボンが電極基体の拡面層にも進入し、カーボン被覆層と電極基体との間の接触面積が糊状の酸化処理カーボンによってさらに増加して両者の密着性がさらに向上する。また、電解コンデンサの容量は電極の表面積に比例するが、陰極における電極基体の表面に拡面層を設けることにより陰極の表面積が増加するため陰極容量が増加し、ひいては電解コンデンサの単位体積当たりの静電容量が増加する。
また、本発明の電解コンデンサにおいて、陰極における電極基体が、弁金属から成る層と、該弁金属から成る層を被覆しており且つ上記弁金属から成る層の劣化を抑制する保護層と、を有しており、上記保護層の表面に上記カーボン被覆層が設けられていることが好ましい。ここで、「弁金属から成る層の劣化」にはこの層の変質及び腐蝕が含まれる。この好ましい形態により、電解コンデンサを保管している間の弁金属から成る層の安定性が向上し、また、電解質として電解液を用いる電解コンデンサにおいては電解液による弁金属から成る層の劣化が抑制される。
本発明の電解コンデンサでは、陰極における電極基体の表面に設けられているカーボン被覆層が、導電性を有し且つ少なくとも一部が糊状である酸化処理カーボンを含んでいる。この糊状化した酸化処理カーボンの使用によって陰極容量が増大する。その結果、低いESRを有する上に単位体積当たりの静電容量が向上した電解コンデンサが得られる。
圧力印加後のカーボン被覆層の表面のSEM写真であり、(A)は酸化処理カーボンとアセチレンブラックとを用いたカーボン被覆層の表面の写真であり、(B)はアセチレンブラックのみを用いたカーボン被覆層の表面の写真である。
本発明の電解コンデンサは、電極基体と、該電極基体の表面に設けられたカーボン被覆層とを有する陰極と、弁金属から成る陽極基体と、該陽極基体の表面に設けられた上記陽極基体を構成している弁金属の酸化物から成る誘電体層とを有する陽極と、上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間の電解質と、を備えており、上記カーボン被覆層が、導電性を有し且つ少なくとも一部が糊状である酸化処理カーボンを含んでいる。この糊状化した酸化処理カーボンの使用によって陰極容量が増大し、低いESRを有する上に単位体積当たりの静電容量が向上した電解コンデンサが得られる。上記カーボン被覆層は、上記酸化処理カーボンの導電率より高い導電率を有する別の導電性カーボンを含んでいても良く、上記別の導電性カーボンによってカーボン被覆層における導電性が向上し、ひいては電解コンデンサのESRが低下する。
本発明の電解コンデンサは、
カーボン原料に酸化処理を施すことにより、圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを得る、酸化工程、
電極基体の表面に、上記酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層を積層し、次いで得られた積層体に圧力を加えて上記酸化処理カーボンの少なくとも一部を糊状に広げることにより、電解コンデンサのための陰極を得る、陰極形成工程、
弁金属から成る陽極基体の表面を酸化して誘電体層を形成することにより、電解コンデンサのための陽極を得る、陽極形成工程、及び、
上記陰極におけるカーボン被覆層と上記陽極における誘電体層との間に電解質を含有させる、電解質含有工程、
を含む方法によって製造することができる。カーボン被覆層が上述した別の導電性カーボンを含む場合には、酸化工程と陰極形成工程との間に、上記酸化処理カーボンと上記別の導電性カーボンとを混合して、上記酸化処理カーボンの少なくとも一部が糊状に広がって上記別の導電性カーボンの表面を被覆している予備カーボン混合物を形成する混合工程を実施することが好ましい。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)酸化工程
酸化工程では、導電性を有するカーボン原料に比較的強い酸化処理が施される。使用されるカーボン原料としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、グラフェン、無定形炭素、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化ケッチェンブラック、メソポーラス炭素、気相法炭素繊維等の、従来の導電性カーボンを特に限定なく使用することができるが、カーボン原料としては、酸化の容易性の点から、多孔質炭素粉末、ケッチェンブラック、空隙を有するファーネスブラック、カーボンナノファイバ及びカーボンナノチューブのような空隙を有する導電性カーボンが好ましく、中でも、BET法で測定した比表面積が200m/g以上の空隙を有する導電性カーボンが好ましく、特に、ケッチェンブラック、空隙を有するファーネスブラックのような球状の導電性カーボンが好ましい。
カーボン原料の酸化処理のためには、公知の酸化方法を特に限定なく使用することができる。例えば、酸又は過酸化水素の溶液中でカーボン原料を処理することにより、酸化処理カーボンを得ることができる。酸としては、硝酸、硝酸硫酸混合物、次亜塩素酸水溶液等を使用することができる。また、カーボン原料を酸素含有雰囲気、水蒸気、二酸化炭素中で加熱することにより、酸化処理カーボンを得ることができる。さらに、カーボン原料をアルカリ金属水酸化物と混合して酸素含有雰囲気中で加熱し、水洗などによりアルカリ金属を除去することにより、酸化処理カーボンを得ることができる。また、カーボン原料の酸素含有雰囲気中でのプラズマ処理、紫外線照射、コロナ放電処理及びグロー放電処理、オゾン水又はオゾンガスによる処理、水中での酸素バブリング処理により、酸化処理カーボンを得ることができる。
カーボン原料、好ましくは上述した空隙を有するカーボン原料に酸化処理を施すと、カーボン粒子の表面から酸化され、カーボンにヒドロキシル基、カルボキシル基やエーテル結合が導入され、またカーボンの共役二重結合が酸化されて炭素単結合が生成し、部分的に炭素間結合が切断され、粒子表面に親水性に富む部分が生成する。そして、酸化処理の強度を強めていくと、カーボン粒子における親水性部分の割合が増加し、圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを得ることができる。酸化処理カーボンにおける親水性部分の含有量は、酸化処理カーボン全体の10質量%以上であるのが好ましい。このような酸化処理カーボンは、圧力を受けると一体的に圧縮されて糊状に広がりやすく且つ緻密化しやすい。
全体の10質量%以上の親水性部分を含む酸化処理カーボンは、
(a1)空隙を有するカーボン原料を酸で処理する工程、
(b1)酸処理後の生成物と遷移金属化合物とを混合する工程、
(c1)得られた混合物を粉砕し、メカノケミカル反応を生じさせる工程、
(d1)メカノケミカル反応後の生成物を非酸化雰囲気中で加熱する工程、及び、
(e1)加熱後の生成物から、上記遷移金属化合物及び/又はその反応生成物を除去する工程
を含む第1の製造方法によって、好適に得ることができる。
(a1)工程では、空隙を有するカーボン原料を酸に浸漬して放置する。この浸漬の際に超音波を照射しても良い。酸としては、硝酸、硝酸硫酸混合物、次亜塩素酸水溶液等のカーボンの酸化処理に通常使用される酸を使用することができる。浸漬時間は酸の濃度や処理されるカーボン原料の量などに依存するが、一般に5分~5時間の範囲である。酸処理後のカーボンを十分に水洗し、乾燥した後、(b1)工程において遷移金属化合物と混合する。
(b1)工程においてカーボン原料に添加される遷移金属化合物としては、遷移金属のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩等の無機金属塩、ギ酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド等の有機金属塩、或いはこれらの混合物を使用することができる。これらの化合物は、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。異なる遷移金属を含む化合物を所定量で混合して使用しても良い。また、本発明の効果に悪影響を与えない限り、遷移金属化合物以外の化合物、例えば、アルカリ金属化合物を共に添加しても良い。
(c1)工程では、(b1)工程で得られた混合物を粉砕し、メカノケミカル反応を生じさせる。この反応のための粉砕機の例としては、ライカイ器、ボールミル、ビーズミル、ロッドミル、ローラミル、攪拌ミル、遊星ミル、振動ミル、ハイブリダイザー、メカノケミカル複合化装置及びジェットミルを挙げることができる。粉砕時間は、使用する粉砕機や処理されるカーボンの量などに依存し、厳密な制限が無いが、一般には5分~3時間の範囲である。(d1)工程は、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの非酸化雰囲気中で行われる。加熱温度及び加熱時間は使用される遷移金属化合物に応じて適宜選択される。続く(e1)工程において、加熱後の生成物から遷移金属化合物及び/又はその反応生成物を酸で溶解する等の手段により除去した後、十分に洗浄し、乾燥することにより、酸化処理カーボンを得ることができる。
第1の製造方法では、(c1)工程において、遷移金属化合物がメカノケミカル反応によりカーボン原料の酸化を促進するように作用し、カーボン原料の酸化が迅速に進む。この酸化によって、導電性カーボン全体の10質量%以上の親水性部分を含む酸化処理カーボンが得られる。
全体の10質量%以上の親水性部分を含む酸化処理カーボンはまた、
(a2)空隙を有するカーボン原料と遷移金属化合物とを混合する工程、
(b2)得られた混合物を酸化雰囲気中で加熱する工程、及び、
(c2)加熱後の生成物から、上記遷移金属化合物及び/又はその反応生成物を除去する工程
を含む第2の製造方法によっても、好適に得ることができる。
(a2)工程においてカーボン原料に添加される遷移金属化合物としては、遷移金属のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩等の無機金属塩、ギ酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド等の有機金属塩、或いはこれらの混合物を使用することができる。これらの化合物は、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。異なる金属を含む化合物を所定量で混合して使用しても良い。また、本発明の効果に悪影響を与えない限り、遷移金属化合物以外の化合物、例えば、アルカリ金属化合物を共に添加しても良い。
(b2)工程は、酸素含有雰囲気、例えば空気中で行われ、カーボンが部分的には消失するものの完全には消失しない温度、好ましくは200~350℃の温度で行われる。続く(c2)工程において、加熱後の生成物から遷移金属化合物及び/又はその反応生成物を酸で溶解する等の手段により除去した後、十分に洗浄し、乾燥することにより、酸化処理カーボンを得ることができる。
第2の製造方法では、遷移金属化合物が、酸化雰囲気中での加熱工程において、カーボン原料を酸化する触媒として作用し、カーボン原料の酸化が迅速に進む。この酸化によって、導電性カーボン全体の10質量%以上の親水性部分を含む酸化処理カーボンが得られる。
全体の10質量%以上の親水性部分を含む好適な酸化処理カーボンは、カーボン原料に強い酸化処理を施すことにより得られ、第1の製造方法、第2の製造方法以外の方法でカーボン原料の酸化を促進することも可能である。
(2)混合工程
カーボン被覆層が、上記酸化処理カーボンの導電率より高い導電率を有する別の導電性カーボンを含む場合には、酸化工程に続いて上記酸化処理カーボンと上記別の導電性カーボンとの予備カーボン混合物を得る混合工程を実施することが好ましい。尤も、上記別の導電性カーボンを併用する場合でも、混合工程を省略することができる。
上記別の導電性カーボンとしては、従来導電剤として使用されている導電性カーボンを特に限定することなく使用することができ、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、グラフェン、無定形炭素、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化ケッチェンブラック、メソポーラス炭素、気相法炭素繊維が例示される。上記酸化処理カーボンと、上記別の導電性カーボンとの質量比は、一般に3:1~1:3の範囲である。
混合工程は、上記酸化処理カーボンの少なくとも一部が糊状に広がって上記別の導電性カーボンの表面を覆うように実施される。混合工程の実施により、上記別の導電性カーボンの凝集を好適に抑制することができる。混合工程を実施するための混合方法には特に限定がなく、公知の混合方法を使用することができるが、上記酸化処理カーボンと上記別の導電性カーボンとを乾式混合により混合することが好ましい。乾式混合のためには、ライカイ器、ボールミル、ビーズミル、ロッドミル、ローラミル、攪拌ミル、遊星ミル、振動ミル、ハイブリダイザー、メカノケミカル複合化装置及びジェットミルを使用することができる。
(3)陰極形成工程
陰極形成工程では、電極基体の表面に、上記酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層を積層し、次いで得られた積層体に圧力を加える処理を行う。
陰極における電極基体としては、集電体として使用可能な基体であれば特に限定なく使用することができ、1層から成る電極基体であっても良く、2層以上の異なる層から構成された電極基体であっても良い。アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、ハフニウム、亜鉛、ビスマス、アンチモン等の弁金属から成る層を有する基体が好ましく、安定性に優れたアルミニウムから成る層を有する基体が特に好ましい。電極基体の形状には特別な限定がないが、箔状の基体が好ましい。
特に、表面に拡面層が形成されている電極基体を好適に使用することができ、この場合には拡面層の表面にカーボン被覆層が設けられる。この好ましい電極基体を使用することにより、カーボン被覆層における糊状の酸化処理カーボンが電極基体の拡面層にも進入し、カーボン被覆層と電極基体との間の接触面積が糊状の酸化処理カーボンによってさらに増加して両者の密着性が向上する。また、陰極の表面積が増加するため、陰極容量が増加する。拡面層は、電極基体に公知のサンドブラスト処理、化学的或いは電気化学的なエッチング処理などを施すことにより得ることができる。
また、弁金属から成る層と、該弁金属から成る層を被覆しており且つ上記弁金属から成る層の劣化を抑制する保護層と、を有する電極基体を好適に使用することができ、この場合には上記保護層の表面に上記カーボン被覆層が設けられる。この好ましい電極基体を使用することにより、電解コンデンサを保管している間の弁金属から成る層の安定性が向上し、また、電解質として電解液を用いる電解コンデンサにおいては、電解液による上記弁金属から成る層の劣化が抑制される。このような電極基体の例としては、必要に応じて拡面処理が施されたアルミニウム箔と、この箔をリン酸水溶液やリン酸アンモニウムなどのリン酸塩水溶液に浸漬して化成処理を行うことにより得られる、リンを含む酸化アルミニウムから成る保護層と、を有する電極基体や、必要に応じて拡面処理が施されたアルミニウム箔と、この箔の上に熱化学気相成長法等によって形成された、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の無機酸化物から成る保護層と、を有する電極基体が挙げられる。
電極基体の表面には、上述した酸化工程において得られた圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層が積層される。このカーボン被覆層は、一般的には、上記酸化処理カーボンとバインダーとを分散媒に分散させたスラリーを形成し、得られたスラリーを導電性基体の表面に塗布し、乾燥することによって形成される。カーボンとして上述した別の導電性カーボンを併用する場合には、上記酸化処理カーボンと上記別の導電性カーボンとを別々に分散媒に分散させても良いが、上述した混合工程において得られた予備カーボン混合物を分散媒に分散させることが好ましい。
バインダーとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、ポリフッ化ビニル、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴムなどの公知のバインダーを単独で或いは2種以上を混合して使用することができる。分散媒としては、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、イソプロピルアルコール、水等の他の構成要素に悪影響を及ぼさない分散媒を単独で或いは2種以上を混合して使用することができる。
スラリーを得るための、カーボンと、バインダーと、分散媒との湿式混合方法には特別な限定がなく、乳鉢を用いて手混合により行っても良く、攪拌機、ホモジナイザー等の公知の混合装置を用いて行っても良い。均一なスラリーが得られれば混合温度及び混合時間には特別な限定がない。カーボンとバインダーとは、一般的には、質量比で80:20~98:2の範囲で含まれている。従来のカーボン被覆層では、スラリーを得るために必要なバインダーがカーボン粒子間に入り込むためカーボン粒子間の接触抵抗が増加することが指摘されている。本発明では、圧力が加えられると酸化処理カーボンが糊状に広がるため、バインダーの影響が現れにくく、またバインダーの量を好適に減少させることができる。
得られたスラリーを、常圧下或いは減圧下で、ドクターブレード法、キャスト法等の公知の塗布法を用いて、電極基体の表面に塗布し、乾燥することにより、上記酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層を形成することができる。
次いで、カーボン被覆層と電極基体との間に押圧処理が施される。押圧処理はロールプレスや垂直プレスにより行うことができる。印加される圧力値は使用するプレス装置や電極基体の種類等によって変化するが、カーボン被覆層中の酸化処理カーボンの糊状化が進行して緻密化するように圧力を印加する必要がある。この押圧処理によって、電極基体の表面に少なくとも一部が糊状である酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層が形成された陰極が得られる。陰極におけるカーボン被覆層の平均厚さは、電極基体とカーボン被覆層との密着性を向上させる観点から、0.5~20μmの範囲が好ましく、0.5~8μmの範囲がより好ましく、0.5~4μmの範囲が特に好ましい。スラリーのために酸化処理カーボンを用いずカーボンブラック、黒鉛、或いは活性炭のみを用いている従来のカーボン被覆層においては、スラリーの厚さを厚くすると押圧処理の過程で電極基体が破損することがあるが、本発明では、圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを含むスラリーを使用しているため、スラリーの厚さを厚くしても、電極基体の破損の危険性が極めて低くなる。
(4)陽極形成工程
陽極形成工程では、弁金属から成る陽極基体の表面を酸化することにより誘電体層を形成する。陽極基体としては、従来の電解コンデンサにおいて陽極基体として使用されている弁金属から成る基体を特に限定なく使用することができる。例えば、アルミニウム、タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、ハフニウム、亜鉛、ビスマス、アンチモン等の弁金属から成る基体であって、化学的或いは電気化学的なエッチング処理を施すことにより表面積を増大させた基体を使用することができ、安定性に優れたアルミニウムから成る基体が特に好ましい。陽極基体の形状には特別な限定がないが、箔状の基体が好ましい。陽極基体の表面の誘電体層は、陽極基体にホウ酸アンモニウム水溶液、アジピン酸アンモニウム水溶液、リン酸アンモニウム水溶液等の化成液を使用した化成処理を施す公知の方法により形成することができる。
(5)電解質含有工程
この工程では、陰極形成工程において得られた陰極におけるカーボン被覆層と陽極形成工程において得られた陽極における誘電体層との間に電解質を含有させる。陰極のカーボン被覆層と陽極の誘電体層との間には通常セパレータが配置され、このセパレータにカーボン被覆層及び誘電体層の両方に接触している電解質が保持される。例えば、帯状の上記陽極と上記陰極とをセパレータを介して陰極のカーボン被覆層と陽極の誘電体層とが対向するように積層した後これを巻回することにより形成したコンデンサ素子に電解質を含有させることにより、この工程を実施することができる。また、所望形状の上記陰極と上記陽極とをセパレータを介して陰極のカーボン被覆層と陽極の誘電体層とが対向するように積層することにより形成したコンデンサ素子に電解質を含有させることにより、この工程を実施することができる。複数組の陰極と陽極とをセパレータを間に挟んで陰極のカーボン被覆層と陽極の誘電体層とが対向するように交互に積層したコンデンサ素子に電解質を含有させても良い。開口部を有する外装ケース内に電解質を含有させたコンデンサ素子を導入し、開口部に封口体を取り付けて外装ケースを密封することにより、電解コンデンサを得ることができる。電解質が液状である場合には、開口部を有する外装ケース内に上記コンデンサ素子を収容した後に電解質を含有させても良い。
セパレータとしては、セルロース系繊維で構成された織布又は不織布、例えば、マニラ紙、クラフト紙、エスパルト紙、ヘンプ紙、コットン紙、レーヨン及びこれらの混抄紙や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びこれらの誘導体などのポリエステル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ビニロン系樹脂、脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、トリメチルペンテン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、アクリル樹脂等で構成された織布又は不織布、ガラスペーパー、ガラスペーパーとマニラ紙、クラフト紙との混抄紙等を使用することができる。
湿式電解コンデンサの場合には、上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間に、溶質とこれを溶解する溶媒とを少なくとも含む電解液が電解質として含有される。本発明では、従来の湿式電解コンデンサにおいて使用されていた電解液を特に制限なく使用することができ、電解コンデンサに要求される使用温度などの要件に応じて適宜選択される。
電解液としては、例えば、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、メチルセロソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル、スルホラン、3-メチルスルホラン、2,4-ジメチルスルホラン、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、水等の溶媒に、安息香酸塩、酪酸塩、フタル酸塩、イソフタル酸塩、テレフタル酸塩、サリチル酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、リンゴ酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、アゼライン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、ピロメリット酸塩、トリメリット酸塩、1,6-デカンジカルボン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、1-ナフトエ酸塩、マンデル酸塩、シトラコン酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸塩、2,5-ジヒドロキシ安息香酸塩、2,6-ジヒドロキシ安息香酸塩、ボロジサリチル酸塩、ボロジ蓚酸塩、ボロジマロン酸塩等の溶質を溶解させた電解液を使用することができる。塩としては、アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリエチルメチルアンモニウム塩のような四級アンモニウム塩、エチルジメチルイミダゾリニウム塩、テトラメチルイミダゾリニウム塩のような四級化アミジニウム塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩のようなアミン塩が例示される。上記溶媒は、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。上記溶質も、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
これらの電解液には、上述した溶媒及び溶質に加えて、公知の添加物が含まれていても良く、例えば、コンデンサの耐電圧性の向上を目的として、リン酸、リン酸エステル等のリン酸化合物、ホウ酸等のホウ酸化合物、マンニット等の糖アルコール、ホウ酸と糖アルコールとの錯化合物、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレンポリオール等が含まれていても良く、さらに、特に高温下で急激に発生する水素を吸収する目的で、ニトロフェノール、ニトロ安息香酸、ニトロアニソール、ニトロベンジルアルコール等のニトロ化合物が含まれていても良い。
固体電解コンデンサの場合には、上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間に導電性高分子を含む固体電解質層が含有される。導電性高分子を得るためのモノマーとしては、従来導電性高分子の製造のために用いられているπ-共役二重結合を有するモノマーを特に限定なく使用することができ、例えば、チオフェン及びチオフェン誘導体、ピロール及びピロール誘導体、アニリン及びアニリン誘導体、及び、フラン及びフラン誘導体を使用することができる。これらのモノマーは、単独で使用しても良く、2種以上の混合物として使用しても良い。
固体電解質層の形成は、電解重合によって行っても良く、化学重合によって行っても良く、導電性高分子の粒子と分散媒とを少なくとも含む分散液を用いて固体電解質層を形成しても良い。電解重合は、モノマーと、ドーパントを放出する支持電解質と、所望量のモノマー及び支持電解質を溶解することができ電解重合に悪影響を及ぼさない溶媒とを少なくとも含む重合液に上記コンデンサ素子を導入し、陽極と陰極との間に電圧を印加することにより行われる。電解重合の過程で、支持電解質から放出されるアニオンがドーパントとして導電性高分子層に含まれる。電解重合は、定電位法、定電流法、電位掃引法のいずれかの方法により行われる。化学重合による固体電解質層の形成は、溶媒にモノマーと酸化剤の両方を溶解させた液を用意し、この液を上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間に含浸させた後に加熱する方法、又は、溶媒にモノマーを溶解させた液と、溶媒に酸化剤を溶解させた液とを用意し、これらの液を交互に上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間に含浸させた後に加熱する方法により行うことができる。
さらに、導電性高分子の粒子と分散媒とを少なくとも含む分散液を上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間に含浸させた後に乾燥することにより、固体電解質層を形成することもできる。この分散液は、例えば、水に、モノマーと、ドーパントを放出する酸又はその塩と、酸化剤とを添加し、化学酸化重合が完了するまで攪拌し、次いで、限外濾過、陽イオン交換、及び陰イオン交換等の精製手段により酸化剤及び残留モノマーを除去した後、必要に応じて超音波分散処理、高速流体分散処理、高圧分散処理等の分散処理を施すことにより得ることができる。また、水に、モノマーと、ドーパントを放出する酸又はその塩を添加し、攪拌しながら電解酸化重合し、次いで、限外濾過、陽イオン交換、及び陰イオン交換等の精製手段により残留モノマーを除去した後、必要に応じて超音波分散処理、高速流体分散処理、高圧分散処理等の分散処理を施すことにより得ることができる。さらに、上述した化学酸化重合法又は電解重合法により得られた液をろ過して凝集体を分離し、十分に洗浄した後水に添加し、超音波分散処理、高速流体分散処理、高圧分散処理等の分散処理を施すことにより得ることができる。
ハイブリッド型固体電解コンデンサの場合には、上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間に導電性高分子を含む固体電解質層を含有させた後、得られた固体電解質層に電解液を含浸させる。上述した導電性高分子の粒子と分散媒とを少なくとも含む分散液を上記陰極のカーボン被覆層と上記陽極の誘電体層との間に含浸させた後に乾燥する方法を用いて固体電解質層を形成すると、電解液が固体電解質層に含浸されやすいため好ましい。電解液としては、湿式電解コンデンサに関連して説明した電解液を使用することができる。
本発明を以下の実施例を用いて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
実施例
60%硝酸300mLにケッチェンブラック(商品名EC300J、ケッチェンブラックインターナショナル社製)10gを添加し、得られた液に超音波を10分間照射した後、ろ過してケッチェンブラックを回収した。回収したケッチェンブラックを3回水洗し、乾燥することにより、酸処理ケッチェンブラックを得た。この酸処理ケッチェンブラック0.5gと、Fe(CHCOO)1.98gと、Li(CHCOO)0.77gと、C・HO1.10gと、CHCOOH1.32gと、HPO1.31gと、蒸留水120mLとを混合し、得られた混合液をスターラーで1時間攪拌した後、空気中100℃で蒸発乾固させて混合物を採集した。次いで、得られた混合物を振動ボールミル装置に導入し、20Hzで10分間の粉砕を行なった。粉砕後の粉体を、窒素中700℃で3分間加熱し、ケッチェンブラックにLiFePOが担持された複合体を得た。
濃度30%の塩酸水溶液100mLに、得られた複合体1gを添加し、得られた液に超音波を15分間照射させながら複合体中のLiFePOを溶解させ、残った固体をろ過し、水洗し、乾燥させた。乾燥後の固体の一部を、TG分析により空気中900℃まで加熱し、重量損失を測定した。重量損失が100%、すなわちLiFePOが残留していないことが確認できるまで、上述の塩酸水溶液によるLiFePOの溶解、ろ過、水洗及び乾燥の工程を繰り返し、LiFePOフリーの導電性カーボンを得た。
次いで、得られた酸化処理カーボンの0.1gをpH11のアンモニア水溶液20mLに添加し、1分間の超音波照射を行なった。得られた液を5時間放置して固相部分を沈殿させた。固相部分の沈殿後、上澄み液を除去した残余部分を乾燥させ、乾燥後の固体の重量を測定した。乾燥後の固体の重量を最初の酸化処理カーボンの重量0.1gから差し引いた重量の最初の酸化処理カーボンの重量0.1gに対する重量比を、酸化処理カーボンにおける「親水性部分」の含有量とした。親水性部分の含有量は酸化処理カーボン全体の15.2質量%であった。
得られた酸化処理カーボンとアセチレンブラックとを1:1の質量比で乾式混合し、予備カーボン混合物を得た。次いで、得られた予備カーボン混合物の0.10gと、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデンの0.0175gとを混錬し、さらにN-メチルピロリドンの0.95gを加えて混錬することによりカーボンスラリーを得た。このスラリーを電極基体としての厚さ30μmのアルミニウムエッチング箔の片面に塗布し、60℃で乾燥した後、圧延処理を施し、投影面積5cmに打ち抜くことにより、カーボン被覆層を有する陰極を形成した。陰極全体の厚さは32μmであり、カーボン被覆層の厚さは4μmであり、20℃、120Hzの条件下での陰極容量は4512μF/cmであった。
図2の(A)は、得られたカーボン被覆層の表面のSEM写真である。比較のために、予備カーボン混合物に代えてアセチレンブラックのみを用いて上述の手順を繰り返すことにより得られたカーボン被覆層の表面のSEM写真を図2の(B)に示した。図2の(B)では、アセチレンブラックの一次粒子の形状が明瞭に認められるが、図2の(A)では、カーボンの粒子形状がもはや認められにくくなっている。この糊状に広がっている部分が、圧力を受けて糊状に広がった酸化処理カーボンである。
アルミニウムエッチング箔の両面に化成電圧5.9Vの酸化アルミニウム誘電体層を形成した、静電容量288μF/cm、厚さ100μmの箔を投影面積5cmに打ち抜くことにより、陽極を形成した。
得られた陰極と陽極とを、ガラスプレート/陰極/セパレータ/陽極/セパレータ/陰極/ガラスプレートの順番で、カーボン被覆層と誘電体層とが対向するように重ねてコンデンサ素子を得た。セパレータとしては、厚さ30μmのセルロース系セパレータを用いた。このコンデンサ素子に、スルホランと、γ-ブチロラクトンと、フタル酸1-エチル-2,3-ジメチルイミダゾリニウムとを質量比で37.5:37.5:25の割合で混合した電解液を含浸させることにより、電解コンデンサを得た。
得られた電解コンデンサについて、85℃、4.1Vの条件下で1時間の再化成処理を施した後、温度20℃、120Hzの条件下で初期の静電容量とESRとを測定した。次いで、105℃、無負荷の条件下で200時間放置する耐久試験を行った後、初期静電容量の測定条件と同じ条件にて200時間耐久試験後の静電容量を測定し、さらに105℃、無負荷の条件下で400時間(合計で600時間)放置する耐久試験を行った後、初期静電容量の測定条件と同じ条件にて600時間耐久試験後の静電容量を測定した。
比較例1
平均粒径4μmの鱗片状黒鉛の0.32gと、平均粒径0.35μmのケッチェンブラックの0.1gと、分散剤としてのカルボキシメチルセルロースアンモニウムの0.03gと、水の1.97gとを混合した。得られた混合物にさらに、バインダーとしてのスチレンブタジエンゴムの0.05gと、水の1gと、イソプロピルアルコールの0.13gとを添加してさらに混合することにより、スラリーを得た。このスラリーを実施例において用いた電極基体の表面に塗布し、100℃で乾燥し、圧延処理を施した後、投影面積5cmに打ち抜くことにより、カーボン被覆層を有する陰極を形成した。陰極全体の厚さは32μmであり、カーボン被覆層の厚さは4μmであり、20℃、120Hzの条件下での陰極容量は616μF/cmであった。この陰極を用いた以外は実施例の手順を繰り返した。
比較例2
実施例において用いた電極基体を投影面積5cmに打ち抜くことにより陰極を形成した。この陰極の20℃、120Hzの条件下での容量は107μF/cmであった。この陰極を用いた以外は実施例の手順を繰り返した。
表1に、実施例及び比較例1,2において得られた電解コンデンサのESR、初期静電容量、200時間耐久試験後の静電容量(容量200)、600時間耐久試験後の静電容量(容量600)、及び比較例2の初期静電容量を1としたときの初期静電容量の相対比を、陽極の容量及び厚さ、陰極の容量及び厚さと共に示す。
Figure 2023049627000002
表1から明らかなように、比較例1における黒鉛とケッチェンブラックとを用いたカーボン被覆層を有する従来の陰極は、比較例2におけるカーボン被覆層を有しない陰極と比較して、顕著に増加した陰極容量を示した。そのため、比較例1の電解コンデンサは、比較例2の電解コンデンサと比較して、顕著に高い初期容量を示した。また、電解コンデンサの耐久試験前後の容量変化については、比較例1の電解コンデンサは比較例2の電解コンデンサよりも改善された性能を示した。さらに、ESRについても、比較例1の電解コンデンサは比較例2の電解コンデンサよりも低い値を示した。
しかし、実施例における糊状化した酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層を有する陰極は、比較例1における陰極の7.3倍もの高い陰極容量を示し、これに伴い実施例のコンデンサは比較例1のコンデンサよりもさらに高い容量を示した。電解コンデンサの耐久試験前後の容量変化及びESRについては、実施例1の電解コンデンサは比較例1の電解コンデンサとほぼ同等の性能を示した。したがって、本発明により低いESRを有する上に高い容量を有する電解コンデンサが得られた。
ところで、巻回型電解コンデンサは、陽極/セパレータ/陰極/セパレータの順に積層した長尺の積層体を巻回することによって形成されるが、この巻回型電解コンデンサの素子体積効率(単位体積当たりのコンデンサ容量)は以下の式に従って算出される。
Figure 2023049627000003
そこで、表1に示した実施例及び比較例1,2における陽極容量、陰極容量、陰極厚さ、陽極厚さ、及びセパレータ厚さの値を上の式に代入して素子体積効率を算出した。表2に、得られた素子体積効率と、比較例2の素子体積効率を1としたときの素子体積効率の相対比とを示す。
Figure 2023049627000004
表2から明らかなように、比較例1の巻回型電解コンデンサについては、比較例2の巻回型電解解コンデンサの2.67倍の素子体積効率が期待されるが、実施例の巻回型電解コンデンサについては、比較例2の巻回型電解コンデンサの3.63倍、比較例1の巻回型電解コンデンサと比較しても1.36倍もの素子体積効率が期待される。
本発明により、高容量化の要請に答えることができる電解コンデンサが得られる。

Claims (8)

  1. 電極基体と、該電極基体の表面に設けられたカーボン被覆層と、を有する陰極と、
    弁金属から成る陽極基体と、該陽極基体の表面に設けられた前記陽極基体を構成している弁金属の酸化物から成る誘電体層と、を有する陽極と、
    前記陰極のカーボン被覆層と前記陽極の誘電体層との間の電解質と、
    を備えた電解コンデンサであって、
    前記カーボン被覆層が、導電性を有し且つ少なくとも一部が糊状である酸化処理カーボンを含むことを特徴とする電解コンデンサ。
  2. 前記カーボン被覆層が、前記酸化処理カーボンの導電率より高い導電率を有する別の導電性カーボンを含み、
    前記酸化処理カーボンが前記別の導電性カーボンの表面を被覆している、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記酸化処理カーボンが親水性部分を含み、該親水性部分の含有量が酸化処理カーボン全体の10質量%以上である、請求項1又は2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記陰極における電極基体の表面に拡面層が形成されており、
    前記拡面層の表面に前記カーボン被覆層が設けられている、請求項1~3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記陰極における電極基体が、弁金属から成る層と、該弁金属から成る層を被覆しており且つ前記弁金属から成る層の劣化を抑制する保護層と、を有しており、
    前記保護層の表面に前記カーボン被覆層が設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  6. 電解コンデンサの製造方法であって、
    カーボン原料に酸化処理を施すことにより、圧力を受けると糊状に広がる性質を有する酸化処理カーボンを得る、酸化工程、
    電極基体の表面に、前記酸化処理カーボンを含むカーボン被覆層を積層し、次いで得られた積層体に圧力を加えて前記酸化処理カーボンの少なくとも一部を糊状に広げることにより、電解コンデンサのための陰極を得る、陰極形成工程、
    弁金属から成る陽極基体の表面を酸化して誘電体層を形成することにより、電解コンデンサのための陽極を得る、陽極形成工程、及び、
    前記陰極におけるカーボン被覆層と前記陽極における誘電体層との間に電解質を含有させる、電解質含有工程、
    を含むことを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
  7. 前記酸化工程と前記陰極形成工程との間に、
    前記酸化処理カーボンと、該酸化処理カーボンの導電率より高い導電率を有する別の導電性カーボンとを混合して、前記酸化処理カーボンの少なくとも一部が糊状に広がって前記別の導電性カーボンの表面を被覆している予備カーボン混合物を形成する、混合工程
    をさらに含み、
    前記陰極形成工程において、前記予備カーボン混合物を用いて前記カーボン被覆層を形成し、圧力の印加によって前記酸化処理カーボンをさらに糊状に広げる、請求項6に記載の電解コンデンサの製造方法。
  8. 前記酸化工程において、酸化処理を、得られる酸化処理カーボンにおける親水性部分の含有量が酸化処理カーボン全体の10質量%以上になるように実施する、請求項6又は7に記載の電解コンデンサの製造方法。
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