JP2023049251A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】3次元映像を表示する場合において、3次元映像によって遊技者が遊技球を見難くなることを防止した遊技機を提供する。【解決手段】透過性を有する材料で成形された遊技盤2と、遊技盤2の背面側に配置され、2次元映像と3次元映像とを夫々表示可能な演出表示装置7と、を備えた遊技機において、演出表示装置7において3次元映像を表示する場合に、演出表示装置7の表示領域の内、遊技盤2の遊技領域3と重複する表示領域において3次元映像の代わりに2次元映像を表示するように制御する。【選択図】図12

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
従来より、例えば遊技機の一つであるパチンコ遊技機では、始動入賞口にパチンコ球が入賞すると画像表示装置に表示された図柄が変動を開始するとともに、一定時間後に停止され、停止した図柄が特定の組み合わせに揃うと大当たりとなり大入賞口が開放され、遊技者が多くのパチンコ球を獲得できる構成となっている。また、上記パチンコ遊技機では遊技者を飽きさせない為に図柄の変動中や大当たり遊技中においてスピーカから出力される音、ディスプレイに表示される画像、枠に設置されたランプの光等を用いた各種の演出が行われる。
ここで、特にパチンコ遊技機において画像を表示する為のディスプレイは、より多彩で迫力ある演出を行う為に近年大型化する傾向がある。例えば特開2009-82599号公報には、遊技盤を透過部材により成形し、遊技盤の背面側に遊技盤と略同じサイズの大型のディスプレイを配置したパチンコ遊技機について開示されている。
特開2009-82599号公報
ここで、上記特許文献1のように大型のディスプレイを備えた遊技機では、遊技盤において遊技球が転動する遊技領域とその背面側にあるディスプレイに表示された映像が重複してしまい、遊技者が遊技球を見難くなる問題があった。特に、近年ではより多彩な演出を実現するためにディスプレイに対して2次元映像だけではなく、遊技者の左右の目の視差を利用して立体的に視認される3次元映像を表示することも行われている。そして、遊技球が転動する遊技領域と3次元映像とが重複した場合には、遊技球が更に見難くなることが懸念される。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、大型のディスプレイを備えた遊技機において3次元映像を表示する場合において、3次元映像によって遊技者が遊技球を見難くなることを防止した遊技機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に遊技機は、透過性を有する材料で成形され、遊技球が転動する遊技領域を備えた遊技盤と、前記遊技盤の背面側に配置され、2次元映像と3次元映像とを夫々表示可能なディスプレイと、を備えた遊技機であって、前記ディスプレイにおいて3次元映像を表示する場合に、前記ディスプレイの表示領域の内、前記遊技領域と重複する表示領域において3次元映像の代わりに2次元映像を表示することを特徴とする。
前記構成を有する本発明に係る遊技機によれば、大型のディスプレイを備えた遊技機において3次元映像を表示する場合において、遊技球が転動する遊技領域と重複する表示領域については3次元映像に代えて2次元映像を表示することにより、3次元映像によって遊技者が遊技球を見難くなることを防止することができる。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 本発明の実施形態に係る遊技機枠と演出表示装置について示した図である。 遊技盤とその背後に配置される演出表示装置を示した正面図である。 演出表示装置において表示される演出画像と装飾画像の一例を示した図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた主制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられたサブ制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 演出制御用マイコンが実行するサブ側主制御処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図7に示すサブ側主制御処理において実行する1msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図7に示すサブ側主制御処理において実行する10msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図9に示す10msタイマ割込処理において実行する3次元映像補正処理のフローチャートである。 3次元映像から2次元映像に変更される領域の一例を示した図である。 3次元映像から2次元映像に変更される領域の一例を示した図である。 3次元映像から2次元映像に変更される領域の一例を示した図である。 3次元映像から2次元映像に変更される領域の一例を示した図である。
本発明の実施形態に係る遊技機について図を参照しつつ説明する。本実施形態では、本発明の実施形態に係る遊技機としてパチンコ遊技機について説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向および上下方向は、遊技者から見た左右方向および上下方向とする。また、遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、図2に示すように前方側から順に、前面枠18、内枠41、外枠42によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25と、演出ボタン9と、演出レバー6と、スピーカ8と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bを備えている。
また、遊技機枠16は、左端側にヒンジ部44を備えて構成されている。このヒンジ部44により、前面枠18は、外枠42及び内枠41に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠41は、外枠42及び前面枠18に対してそれぞれ回動自在になっている。前面枠18の中央には開口部18aが形成されていて、遊技者が後述の遊技領域3を視認できるように透明のガラス板5が開口部43aに取付けられている。ガラス板5は、本形態ではガラス板であるが、透明な合成樹脂板であってもよい。即ちガラス板5は、前方から遊技領域3を視認可能なものであればよい。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(図5)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。尚、発射停止ボタン4bはハンドルを操作した状態の遊技者によって操作可能な位置にあり、パチンコ遊技機1は発射停止ボタン4bが操作されている間においてハンドル4が回動された状態にあっても遊技球の打ち出しを一時的に停止する。打球供給皿(上皿ともいう)24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、発射装置90(図5)に供給する遊技球を貯留するためのものである。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図5)および賞球払出装置400(図5)から払出された遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿ともいう)25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手または左手で押圧操作可能な位置に設けられている。本実施形態では、演出ボタン9はプッシュオン式のボタンスイッチである。演出ボタン9には、演出ボタンランプ9c(図6)と、演出ボタン振動モータ9b(図6)とが内蔵されている。演出ボタンランプ9cは、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときに点灯または点滅する。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるためのバネなどの弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、上記弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
また、前面枠18のうち余剰球受皿25の左方、つまり、前面枠18のうち下側の左端寄りには、演出レバー6が設けられている。換言すると、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられている。つまり、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられており、演出ボタン9は、前面枠18のうち、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で押圧操作可能な位置に設けられている。
演出レバー6は、左手で掴むことができる棒状に形成されており、右回転または左回転の回転操作の他、後方への押し込み操作が可能である。また、演出レバー6には、演出レバー振動モータ6d(図6)が設けられている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させるものであり、演出レバー6の操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。遊技者が、演出レバー6の操作が有効な期間に演出レバー6を操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出レバー6の操作を契機として行われる特定の演出のことをレバー演出という。
前面枠18のうち、左側には左サイドランプ23aが設けられており、右側には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音および報知音などの音を演出内容に応じて出力する。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7とを備える。遊技盤2は、遊技盤2の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。演出表示装置7は、遊技盤2の後側に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。また、後述の様に本実施形態では特に演出表示装置7として大型のディスプレイを用いており、遊技盤2と略同じ大きさとする。即ち露出した中央部分だけではなく遊技盤2の背後全てが演出表示装置7による画像の表示領域となっている。また、遊技盤2は透過性を有する部材に成形されているので、遊技者は遊技盤2を介して背後にある演出表示装置7の表示画面を視認可能となっている。
ここで、遊技盤2は、固定入賞装置10と、大入賞装置30と、ゲート12と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、一般入賞口13と、表示器類50と、センター装飾体14と、レール部材17とを備える。
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3aと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3bとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。また、図1には示さないが、遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられている。それら各LEDを総称して盤ランプ(図6において符号2aで示す)という。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。つまり、パチンコ遊技機1は、遊技制御中に演出内容に応じて左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aを点灯または点滅させ、各スピーカ8から音を出力する。
固定入賞装置10は、遊技盤2のうち下側の略中央に配置されている。固定入賞装置10は、遊技球が1個ずつ入賞(入球)可能な第1始動口11を有する。第1始動口11は常時開口しており、遊技球が第1始動口11に入賞する確率は略変動しない。ゲート12は、右遊技領域3bに配置されており、右遊技領域3bを流下する遊技球が通過可能に構成されている。普通可変入賞装置20は、右遊技領域3bのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材(電動チューリップ)21を備える。可動部材21は、基端を回動軸にして回動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、第2始動口22が開閉する。可動部材21が開作動すると、第2始動口22が開口され、遊技球が第2始動口22に1個ずつ入賞(入球)し易い状態になる。また、可動部材21が閉作動すると、第2始動口22が閉口され、遊技球が第2始動口22に入賞することができない状態になる。
尚、図1に示す例では普通可変入賞装置20は遊技領域3の右側に配置されているが、遊技領域3の下側に配置しても良い。
大入賞装置30は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の右方に配置されている。大入賞装置30は、大入賞口32を開閉する開閉部材31を備える。大入賞口32は、複数の遊技球が入賞(入球)可能な大きさに形成されている。本実施形態では、開閉部材31は、左右方向に長い板状に形成されており、左右の下端を回動軸にして回動可能に構成されている。
表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側であって大入賞装置30の下方に設けられている。表示器類50は、第1特別図柄(第1特図ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(第2特図ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する第1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。また、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。
本実施形態では、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52は、それぞれ8個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)がそれぞれ特別図柄を表しており、LEDの点灯箇所が所定方向(たとえば、左から右)へ流れる状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が確定表示されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。
また、本実施形態では、普通図柄表示器53は、2個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)が普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると、当たりか否かを判定する普通図柄の抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開閉し、第2始動口22が開閉する。
遊技球が第1始動口11に入賞すると大当たりか否かを判定する大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11に入賞したときは、その入賞を契機とする第1特別図柄表示器51の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口22に入賞すると大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22に入賞したときは、その入賞を契機とする第2特別図柄表示器52の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第2特図保留表示器52aによって表示される。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を第2特図保留数という。また、第1特図保留数および第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。
以下、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を確定表示するまでを特別図柄の1回の変動という。また、特別図柄が1回変動される毎に特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留数の消化という。また、大入賞口が開口してから閉口するまでに要する期間を大入賞口の開口期間といい、大入賞口が開口してから次回開口するまでの期間をラウンドという。また、最初のラウンド開始から最終ラウンドが終了するまでの遊技を大当たり遊技という。また、大当たり判定において大当たりと判定された場合は、大当たりの種類が抽選により決定される。大当たりの種類によって、大入賞口の開口期間、実行可能な最大ラウンド数などが異なる。
パチンコ遊技機1には、大当たり判定において大当たりと判定される確率(以下、大当たり確率という)として、通常の確率(以下、通常確率という)と、通常確率よりも高い確率(以下、高確率という)とが設定されている。以下、大当たり確率が通常確率に設定されている遊技状態を通常確率状態といい、大当たり確率が高確率に設定されている遊技状態を高確率状態という。尚、上記高確率状態と通常確率状態のどちらに移行するかは、大当たり時の抽選によって基本的に決定される。本実施形態のパチンコ遊技機1は、いわゆる確変機と呼ばれる機種である。
一般入賞口13は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の左方に配置されている。レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(図5)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。センター装飾体14は、遊技盤2のうち上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
また、パチンコ遊技機1は、可動体15を備える。可動体15は、センター装飾体14の後方に配置されている。図1は、可動体15がセンター装飾体14に略隠れた状態を示す。可動体15は、演出内容に応じて所定のタイミングで下方に降下し、遊技者から視認可能な状態に変位する。
一方、演出表示装置7(ディスプレイ)は、演出画像、装飾画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像などの動画像および静止画像を表示する。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。本実施形態では特にパチンコ遊技機1が備える演出表示装置7は、図2に示すように大型の液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイとし、具体的には遊技盤2とほぼ同じサイズする。また、演出表示装置7は遊技盤2の背面側に重ねて表示領域を正面に向けて設置される。演出表示装置7は遊技盤2に対して固定されていても良いし、内枠41に固定されていても良い。また、遊技盤2と演出表示装置7は近接して配置しても良いし、間に役物の稼働領域(空間)を設けても良い。例えば図3は、遊技盤2とその背面側に配置される演出表示装置7を遊技者側(正面)から示した図である。図3に示すように本実施形態では遊技盤2の露出した中央部分だけではなく遊技盤2の背後全てが演出表示装置7による画像の表示領域となっている。そして、演出表示装置7の表示領域は、遊技盤2が備える全ての遊技領域3(左遊技領域3a、右遊技領域3bを含む)と重複する。尚、遊技盤2は透過性を有する部材により成形されており、遊技者は遊技盤2を通して背面側にある演出表示装置7の表示領域を視認することが可能である。
ここで、演出表示装置7の表示領域は、図4に示すように少なくとも通常の遊技状態では、演出図柄の変動を行うとともに演出図柄の変動に伴う各種の演出画像(キャラクタ、セリフ、リーチ演出等)を表示する演出画像表示領域46と、演出図柄の変動と関連しない装飾画像を表示する装飾画像表示領域47とに分かれる。尚、演出画像表示領域46は演出表示装置7の表示領域の中央付近に位置し、遊技盤2の中央に設けられた開口部の大きさとほぼ同じ大きさとする。また、装飾画像表示領域47は演出画像表示領域46の周囲(外側)に位置する。尚、演出画像表示領域46と装飾画像表示領域47の比率は固定ではなくパチンコ遊技機1の遊技状態によって適宜変化する。例えば、図4に示すようにSPリーチ時等の遊技者に特に注目してほしい演出を行う場合では、装飾画像表示領域47を狭く或いは消去して、演出画像表示領域46をより広くし、演出表示装置7の広い表示領域を用いて迫力のある演出を行う。
また、本実施形態では特に演出表示装置7は、3次元映像が表示可能な3次元ディスプレイとする。尚、3次元ディスプレイとしては例えばパララックスバリア方式やレンチキュラーレンズ方式やインテグラル・フォトグラフィ方式等が可能であり形式については限定されないが、2次元映像と3次元映像を異なる表示領域に対して同時に表示可能な形式とする。また、ヘッドマウントディスプレイを用いても良い。そして、以下に説明する演出画像表示領域46に表示される演出(予告演出、リーチ演出等)の内、特定の演出において3次元映像による演出画像を表示する。但し、装飾画像表示領域47に表示される装飾画像についても3次元映像による画像を表示しても良い。
以下に、演出画像表示領域46に表示される演出画像について以下に説明する。
演出表示装置7は、演出画像の一つとして、演出(装飾)図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示する。本実施形態では、演出図柄は、1~10の算用数字を表した図柄である。なお、演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタなど、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。本実施形態では、演出画像表示領域46において左から順に、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域が設定されている。左演出図柄表示領域では左演出図柄9Lが、中演出図柄表示領域では中演出図柄9Cが、右演出図柄表示領域では右演出図柄9Rがそれぞれ変動表示される。以下、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域および右演出図柄表示領域に共通の事項を説明する場合は、単に演出図柄表示領域という。
本実施形態では、各演出図柄の主な変動パターン(変動態様)は、演出図柄が表す数字が昇順となるように画面の上から下に移動する変動パターン、つまり、縦方向にスクロールする変動パターンである。なお、変動パターンとして、演出図柄が画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄が同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される方式などを用いることもできる。また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。たとえば、背景画像は、テレビドラマや映画などの動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像などである。更に、背景画像以外に演出図柄の変動に合わせて登場するキャラクタの画像、キャラクタのセリフ、カットイン、タイトル、リーチ成立後のリーチ演出などについても演出画像として演出画像表示領域46に表示する。また、一部の演出画像については3次元映像により表示される。
演出表示装置7は、演出画像表示領域46において各演出図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示し、特別図柄が確定表示されると同時に各演出図柄を確定表示し、大当たり判定結果を表示する。ここで、確定表示とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすることなく、完全に停止した停止表示状態のことである。
以下、大当たり判定の結果が大当たりであったことを表す演出図柄を大当たり演出図柄といい、大当たり判定の結果がハズレであったことを表す演出図柄をハズレ演出図柄という。本実施形態では、大当たり演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態である。たとえば、図1に示すように、確定表示された左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9Rがそれぞれ「7」で揃った状態である。また、ハズレ演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃っていない状態、つまり、ぞろ目ではない状態の図柄である。たとえば、確定表示された左演出図柄9Lが「7」、中演出図柄9Cが「6」、右演出図柄9Rが「7」の状態である。
以下、演出表示装置7が特別図柄と同期させて変動表示する演出図柄を演出図柄変動パターンといい、その演出図柄変動パターンの背景に表示される画像を背景画像という。背景画像は、静止画像または動画像である。
演出図柄変動パターンは、特図変動パターンの変動表示と同期して変動表示され、特別図柄表示器の作動保留が発生した場合は、演出表示装置7の作動も保留される。つまり、特別図柄表示器の作動保留数と、演出表示装置7の作動保留数とは一致する。尚、第1特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数、及び第2特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数は、保留画像によって演出表示装置7に表示される。従って、遊技者は、演出表示装置7に表示される保留画像の数を数えることにより、第1特図保留数や第2特図保留数を知ることができるとともに、第1特図保留数や第2特図保留数に起因する演出表示装置7の作動保留数を知ることができる。尚、演出表示装置7の作動保留数については演出表示装置7に表示せずに演出表示装置7の周辺にあるランプ等を用いて遊技者に報知しても良い。
また、パチンコ遊技機1では、演出画像表示領域46において表示される上記演出図柄による大当たり判定の結果の報知に加えて、同じく演出画像表示領域46において表示される背景画像やキャラクタ画像、更には演出表示装置7以外のスピーカ8から出力される音、盤ランプ2aの点灯、役物の動作等を複合的に用いて、大当たり判定の結果の報知を行う。具体的には、予告演出、リーチ演出等の各種演出が該当する。
次に、装飾画像表示領域47に表示される装飾画像について以下に説明する。
演出表示装置7は、装飾画像として上記演出図柄の変動とは関連しない画像を表示する。例えば、画面を装飾する為の飾り枠であっても良いし、キャラクタの画像であっても良いし、機種名を表示するようにしても良い。尚、装飾画像は基本的に変化しない固定の画像とするが、遊技者或いは遊技店の従業員の操作に基づいて自在にカスタマイズ可能としても良い。例えば、色や柄を変えたり、表示されるキャラクタを変えることが可能である。更に、特定の日付、曜日、時刻となった場合に特別な装飾図柄を表示するように設定することも可能である。
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について図5および図6を参照しつつ説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(図5)と、払出制御基板73(図5)と、サブ制御基板100(図6)と、画像制御基板200(図6)と、ランプ制御基板79(図6)と、音声制御基板78(図6)とを備えている。
図5に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。CPU62は、入賞の検出、大当たり判定、各種乱数の更新などを実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブルTa1、大当たり種別判定テーブルTa2、リーチ判定テーブルTa3、特図変動パターン選択テーブルTa4などの各種のテーブルが記憶されている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数など、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリなどとして使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。第1特図保留記憶部64aは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第1特図保留記憶部64aに記憶される。
一方、第2特図保留記憶部64bは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第2特図保留記憶部64bに記憶される。
大当たり乱数などは作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため、大当たり乱数などが第1ないし第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている大当たり乱数などは、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。たとえば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数などは第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などに基づく判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示が始まる前に実行される。
普図保留記憶部64c(図5)は、遊技球がゲート12(図1)を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを判定(抽選)するための乱数)が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。本実施形態では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
また、主制御基板60には、RAMクリアスイッチ66が搭載されている。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ66が押下された状態で起動すると、RAM64およびサブ制御基板100のRAM120(図6)を初期化する。また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して第1始動口センサ11aと、第2始動口センサ22aと、ゲートセンサ12aと、大入賞口センサ32aと、一般入賞口センサ13aと、電チューソレノイド20aと、大入賞口ソレノイド30aとが電気的に接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11(図1)の直下に設けられており、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22(図1)の直下に設けられており、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12(図1)のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。大入賞口センサ32aは、大入賞口32(図1)の直下に設けられており、遊技球が大入賞口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ13aは、一般入賞口13(図1)の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21(図1)を開閉駆動する。大入賞口ソレノイド30aは、大入賞装置30の開閉部材31(図1)を開閉駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介して貸球払出装置80と、カードユニット76と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込みなどを行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24に払出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93と、発射停止ボタンスイッチ94とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4a(図1)の回転量に応じて、上記打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。発射停止ボタンスイッチ94は、発射停止ボタン4bが操作されたことを検出するスイッチであり、発射装置90は発射停止ボタンスイッチ94により発射停止ボタン4bの操作が検出されている間において、発射レバー4aが回転されている状態であっても遊技球の打ち出しを一時的に停止する。尚、発射レバー4aの回転量、即ち遊技球を打撃する強度やタッチスイッチ92及び発射停止ボタンスイッチ94の検出結果については、主制御基板60を経由してサブ制御基板100にも入力される。そして、サブ制御基板100は後述のように発射装置90から発射された遊技球の軌道を予測する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60および払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサおよびソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64などに対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100(図6)に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図6に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、演出選択テーブルTa5などの各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123とが設けられている。なお、演出制御用マイコン101が、本発明の制御手段の一例である。
第1特図保留演出記憶部121は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第1始動入賞コマンドなどを記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。
一方、第2特図保留演出記憶部122は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第2始動入賞コマンドなどを記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。
当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンドまたは第2始動入賞コマンドを記憶する。
入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板などとの間でデータの送信または受信を行う。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、画像制御用CPU202と、VDP201(Video Display Processor)と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、レバー演出画像および予告画像などの演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。CGROM205が本発明の演出記憶手段の一例である。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。なお、左サイドランプ23a、右サイドランプ23b、盤ランプ2a、演出ボタンランプおよびランプ制御基板79が、本発明の演出手段の一例である。
ランプ制御基板79には、中継基板77を介して可動体15が電気的に接続されている。可動体15は、可動体15を動作させるための装置(図示せず)が接続されており、その装置には、その装置を駆動するための可動体モータ(図示せず)が接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて可動体15の動作パターンを決める動作パターンデータを作成し、その動作パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、動作パターンデータを受信したランプ制御基板79は、その動作パターンに従って中継基板77を介して上記可動体モータを駆動し、可動体15の動作制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音などの音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読出し、その読出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
また、サブ制御基板100には、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出レバー押込検出スイッチ6gと、演出レバー回転検出スイッチ6hと、演出ボタン振動モータ9bと、演出レバー振動モータ6dとが電気的に接続されている。
演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押圧操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。演出レバー押込検出スイッチ6gは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー押込検出スイッチ6gから入力した信号に基づいて、演出レバー6が押込操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出レバー回転検出スイッチ6hは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー回転検出スイッチ6hから入力した信号に基づいて、演出レバー6が回転操作されたときに行うレバー演出を実行する。
演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位または演出レバー6の内部に設けられている。ROM110には、演出ボタン振動モータ9bの動作パターンを決める動作パターンデータと、演出レバー振動モータ6dの動作パターンを決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6dを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器および普通図柄表示器53には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが備わっている。特別図柄表示器の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。
また、特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始から確定表示までに要する時間)が、非時短状態よりも短くなっている。
特別図柄表示器の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。したがって、時短状態では、普通図柄の抽選において当たりと判定される確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器53が確定表示する普通図柄が、普通当たり図柄(普通図柄の抽選において当たりと判定されたことを示す普通図柄)となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。たとえば、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、普通可変入賞装置20の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における普通可変入賞装置20の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放回数増加機能が作動している。補助遊技とは、確定表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄である場合に、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22を開閉させる遊技のことである。
普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、普通可変入賞装置20が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、このように、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下で、普通可変入賞装置20により第2始動口22への入賞をサポートする制御を電サポ制御という。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、後述する確変大当たりで当選した後の大当たり遊技が終了した後の遊技状態は、電サポ制御が行われるとともに高確率状態かつ時短状態である。この遊技状態は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより一旦終了し、当選した大当たりが再度確変大当たりである場合には高確率状態が再度開始されることとなる。
また、通常大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技が終了した後の遊技状態は、電サポ制御が行われるとともに通常確率状態かつ時短状態である。この遊技状態は、所定回数(例えば50回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、あるいは、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、電サポ制御は行わないとともに通常確率状態かつ非時短状態である。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、演出制御用マイコン101(図6)が実行するサブ側主制御処理について図を参照しつつ説明する。
(サブ側主制御処理)
以下に演出制御用マイコン101(図6)が実行するサブ側主制御処理についてそれを示す図7を参照しつつ説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S100)。この初期設定では、たとえば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102(図6)の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどのリセットなどを行う。続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120(図6)の内容が正常であるか否かを判定し(S101)、ここで否定判定した場合は(S101:No)、RAM120を初期化し(S102)、S103に進む。また、S101において肯定判定した場合は(S101:Yes)、RAM120を初期化しないでS103に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、または、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S101:No)、RAM120を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S101:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどの値はリセットされる。また、このS100~S102は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S103)、乱数更新処理を実行する(S104)。この乱数更新処理では、種々の演出決定用乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出乱数などがある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S105)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78およびランプ制御基板79などに送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S106)。以降、S103~S106を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S107)、1msタイマ割込処理(S108)および10msタイマ割込処理(S109)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信割込処理(図7のS107)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図5)から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、たとえば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングでなはないと判定した場合は、この受信割込処理を終え、受信するタイミングであると判定した場合は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120(図6)の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込処理(S108、S109)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する1msタイマ割込処理(図6のS108)についてそれを示す図7を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1msec周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S110)。この入力処理では、演出ボタン検出スイッチ9a、演出レバー押込検出スイッチ6gおよび演出レバー回転検出スイッチ6h(図6)からの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S111)。この出力処理では、例えばRAM120(図6)のコマンドバッファにセットされる変動演出開始コマンドを画像制御基板200に出力する。
また、演出表示装置7の表示に合わせて盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23b(図6)を発光させるために、後述する10msタイマ割込処理におけるランプ処理(図9のS124)などで作成したランプデータをランプ制御基板79(図6)に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bを所定の発光態様で発光させる。また、演出表示装置7の表示に合わせて可動体15(図6)を駆動させるために、駆動データ(可動体15を駆動するためのデータ)を作成し、その作成した駆動データを出力する。つまり、駆動データにしたがって可動体15を所定の動作パターンで駆動させる。
続いて、演出制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドを出力したか否かを判定する(S112)。変動演出開始コマンドはRAM120(図6)のコマンドバッファにセットされ、S111において画像制御基板200に出力される。ここで、演出制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドを出力したと判定した場合は(S112:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S113)。続いて、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行い(S114)、この1msタイマ割込処理を終える。
(10msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する10msタイマ割込処理(図7のS109)についてそれを示す図9を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10msec周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、先ず受信コマンド解析処理を実行する(S120)。主制御基板60(図5)から送信される各コマンドに基づいて、送信されたコマンドに対応する処理を実行する。例えば現在の遊技状態(通常確率状態か高確率状態か、時短状態か非時短状態か)を示すコマンドが送信された場合には、現在の遊技状態を示すフラグを立てる。また、大当たり遊技の開始コマンドが送信された場合には、大当たり遊技に対応した演出を開始する。また、大当たり遊技の終了コマンドが送信された場合には、大当たり遊技の終了を示す演出を行う。変動開始コマンドを受信した場合には、主制御基板60で選択された特図の変動パターンや変動時間に応じて演出選択テーブルTa5から演出内容を選択し、画像制御基板200に対して選択された演出内容での演出を開始する変動演出開始コマンドをセットする。次に、スイッチ状態取得処理を実行する(S121)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(図8のS110)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出やレバー演出などの表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S122)。
その後、S123において演出制御用マイコン101は、所定の条件を満たした場合に演出表示装置7において表示されている3次元映像の一部を2次元映像へと差し替える後述の3次元映像補正処理を実行する。
続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S124)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bなど)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理などを行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S125)。この音声制御処理では、音声制御データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声制御データの音声制御基板78(図6)への出力、音声演出の時間管理などを行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S126)、この10msタイマ割込処理を終える。その他の処理(S126)では、変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数などを更新するなどの処理を実行する。
(3次元映像補正処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する3次元映像補正処理(図9のS123)についてそれを示す図10を参照しつつ説明する。
先ず、S130において演出制御用マイコン101は、上述した受信コマンド解析処理(S120)において主制御基板60(図5)から受信した変動開始コマンドに基づいて選択された演出内容と、前記S113で計測を開始した変動開始からの経過時間(即ち演出を開始してからの経過時間)とに基づいて、演出表示装置7に対して特に3次元映像が現時点で表示されているか否かを判定する。尚、画像制御基板200から入力された信号に基づいて3次元映像が表示されているか否かを判定しても良い。尚、前述したようにパチンコ遊技機1が備える演出表示装置7は、3次元映像が表示可能な3次元ディスプレイである。そして、主制御基板60(図5)から受信した変動開始コマンドに基づいて選択された演出内容(予告演出、リーチ演出等)の内、特定の演出において3次元映像による演出画像を表示するように設定されている。
そして、演出表示装置7に対して特に3次元映像が現時点で表示されていると判定された場合(S130:Yes)には、S131へと移行する。それに対して、演出表示装置7に対して特に3次元映像が現時点で表示されていないと判定された場合(S130:No)には、3次元映像補正処理を終了してS124へと移行する。
S131において演出制御用マイコン101は、発射装置90が備えるタッチスイッチ92と発射ボリューム93と発射停止ボタンスイッチ94の検出結果について主制御基板60から取得し、発射装置90が遊技球を打ち出している状態にあるか否かを判定する。具体的には、遊技者がハンドル4に触れ、且つ遊技領域3に遊技球が打ち出ことができる下限値以上の遊技球への打撃強度(即ち発射レバー4aの回転量)があり、更に発射停止ボタン4bが押されていないことが条件となる。
そして、発射装置90が遊技球を打ち出している状態にあると判定された場合(S131:Yes)には、S132へと移行する。それに対して、発射装置90が遊技球を打ち出していない状態にあると判定された場合(S131:No)には、3次元映像補正処理を終了してS124へと移行する。
次に、S132において演出制御用マイコン101は、発射装置90が備える発射ボリューム93の検出結果について主制御基板60から取得し、発射装置90における遊技球への打撃強度(即ち発射レバー4aの回転量)を取得する。
そして、S133において演出制御用マイコン101は、前記S132から取得した発射装置90における遊技球への打撃強度(即ち発射レバー4aの回転量)と、遊技盤2の構造(レール部材17、釘、役物、入賞装置の配置や形状など)とに基づいて、発射装置90から打ち出される遊技球の遊技領域3における軌道を予測して算出する。尚、遊技球の軌道としてはアウト口19或いはいずれかの入賞口に入るまでの軌道を予測しても良いし、発射装置90から発射された遊技球が最初に遊技領域3に設けられた部材(釘、役物、入賞装置、遊技盤2の壁面など)と衝突するまでの軌道のみを算出しても良い。或いは、遊技球と遊技領域3に設けられた部材との衝突は考慮しない(遊技領域3に何もないと仮定して)放物線の軌道を算出しても良い。
その後、S134において演出制御用マイコン101は、演出表示装置7の表示領域の内、遊技球が通過する遊技領域3と重複する表示領域を対象として、3次元映像の代わりに2次元映像を表示する。ここで、前記S134における“遊技球が通過する遊技領域3”とは、例えば図11に示すように発射装置90から打ち出された遊技球が通過する可能性のある遊技領域3の全領域としても良い。或いは、前記S133で算出された軌道に基づいて、発射装置90から打ち出された遊技球が左遊技領域3aを通過することが予想される場合には、図12に示すように左遊技領域3aのみを対象としても良い。同じく、前記S133で算出された軌道に基づいて、発射装置90から打ち出された遊技球が右遊技領域3bを通過することが予想される場合には、図13に示すように右遊技領域3bのみを対象としても良い。また、遊技球が左遊技領域3aを通過するか右遊技領域3bを通過するかを予測する場合には、前記S133で算出された軌道を用いても良いし、遊技機の遊技状態に基づいて予測しても良い。例えば、通常時であれば遊技者は左打ちを行うので左遊技領域3aを通過すると予測し、時短中や確変中であれば遊技者は右打ちを行うので右遊技領域3bを通過すると予測できる。
更に、パチンコ遊技機1に設置されたセンサやカメラによって遊技領域3を転動する遊技球の現在位置を正確に検出可能であるのであれば、図14に示すように現時点で遊技球が存在する位置周辺のみを“遊技球が通過する遊技領域3”としても良い。また、本実施形態では前述したように演出表示装置7の表示領域は、演出図柄の変動を行うとともに演出図柄の変動に伴う各種の演出画像(キャラクタ、セリフ、リーチ演出等)を表示する演出画像表示領域46と、演出図柄の変動と関連しない装飾画像を表示する装飾画像表示領域47とに分かれている(図4)が、遊技球が通過する遊技領域3と重複する表示領域であれば演出画像表示領域46であるか装飾画像表示領域47であるかに関わらず、2次元映像への差し替えの対象とする。但し、演出画像表示領域46のみ或いは装飾画像表示領域47のみを対象として2次元映像への差し替えを行っても良い。
また、前記S134において3次元映像の代わりに2次元映像を表示する際においては、差し替え対象となる3次元映像と同じ内容の2次元映像(即ち映像形式が3次元から2次元に変わったのみの映像)を表示するようにしても良いし、3次元映像から内容を変更した2次元映像を表示するようにしても良い。例えば、3次元映像についは実写映像とするが、差し替え後の2次元映像についてはアニメーション映像としても良い。
尚、前記S134において3次元映像の代わりに2次元映像を表示した後、遊技者がハンドル4から手を離したり、発射停止ボタン4bを押すなどして遊技球の発射が停止された場合には、元の3次元映像へと復帰する。但し、一旦2次元映像への差し替えが行われた後は当該演出が終了するまで2次元映像を継続して表示しても良い。その結果、少なくとも遊技領域3を遊技球が通過する間、即ち発射装置90により遊技球が発射されていることを検出する間において、遊技球が通過する遊技領域3と重複する演出表示装置7の表示領域では3次元映像の代わりに2次元映像が表示され、遊技者による遊技球の視認性を確保できる。
[実施形態の効果]
(1)上述した実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、透過性を有する材料で成形され、遊技球が転動する遊技領域を備えた遊技盤と、前記遊技盤の背面側に配置され、2次元映像と3次元映像とを夫々表示可能なディスプレイと、を備えた遊技機であって、前記ディスプレイにおいて3次元映像を表示する場合に、前記ディスプレイの表示領域の内、前記遊技領域と重複する表示領域において3次元映像の代わりに2次元映像を表示する。その結果、大型のディスプレイを備えた遊技機において3次元映像を表示する場合において、遊技球が転動する遊技領域と重複する表示領域については3次元映像に代えて2次元映像を表示することにより、3次元映像によって遊技者が遊技球を見難くなることを防止することができる。
(2)また、前記遊技領域を遊技球が通過する間において、前記遊技領域と重複する表示領域では3次元映像の代わりに2次元映像を表示する。その結果、遊技球が実際に遊技領域を通過する間において遊技者が遊技球を見難くなることを防止することができる。一方で、遊技球が遊技領域を通過する虞のない状況では3次元映像を用いた迫力ある演出を行うことが可能である。
(3)また、遊技球を前記遊技領域に対して発射する発射手段を有し、遊技球が前記発射手段により発射されていることを検出する間において、前記遊技領域と重複する表示領域では3次元映像の代わりに2次元映像を表示する。その結果、遊技球が遊技領域を通過する可能性のある間において遊技者が遊技球を見難くなることを防止することができる。
(4)また、前記ディスプレイの表示領域は、前記遊技盤が備える全ての遊技領域と重複する。その結果、特に大型のディスプレイを備えた遊技機において3次元映像を表示する場合において、3次元映像によって遊技者が遊技球を見難くなることを防止することができる。
〈他の実施形態〉
(1)前述した実施形態では、パチンコ遊技機1は遊技盤2と略同じサイズのディスプレイ(全面液晶)を備えているが、少なくとも一部の遊技領域と重複するのであればディスプレイは必ずしも遊技盤2と同じサイズの大きさである必要はない。但し、大型のディスプレイであればより高い効果が発揮できる。
(2)また、前述した実施形態では、図11~図14に示すように演出表示装置7の表示領域の内、遊技領域3と重複する一部の表示領域のみにおいて3次元映像の代わりに2次元映像を表示しているが、遊技領域3と重複する表示領域を含むすべての表示領域(即ち演出表示装置7の全表示領域)において3次元映像の代わりに2次元映像を表示しても良い。
(3)また、前述した実施形態では、演出表示装置7において3次元映像を表示していればその3次元映像の内容に関わらず2次元映像への差し替えを行っているが、特定の3次元映像を表示している場合のみにおいて2次元映像の差し替えを行っても良い。また、パチンコ遊技機1が特定の遊技状態(例えば時短でも確変でもない通常状態)である場合にのみ2次元映像の差し替えを行っても良い。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
2a 盤ランプ
3 遊技領域
3a 左遊技領域
3b 右遊技領域
7 演出表示装置
46 演出画像表示領域
47 装飾画像表示領域
78 音声制御基板
79 ランプ制御基板
101 演出制御用マイコン
202 画像制御用CPU
205 CGROM

Claims (4)

  1. 透過性を有する材料で成形され、遊技球が転動する遊技領域を備えた遊技盤と、
    前記遊技盤の背面側に配置され、2次元映像と3次元映像とを夫々表示可能なディスプレイと、を備えた遊技機であって、
    前記ディスプレイにおいて3次元映像を表示する場合に、前記ディスプレイの表示領域の内、前記遊技領域と重複する表示領域において3次元映像の代わりに2次元映像を表示することを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技領域を遊技球が通過する間において、前記遊技領域と重複する表示領域では3次元映像の代わりに2次元映像を表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技球を前記遊技領域に対して発射する発射手段を有し、
    遊技球が前記発射手段により発射されていることを検出する間において、前記遊技領域と重複する表示領域では3次元映像の代わりに2次元映像を表示することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記ディスプレイの表示領域は、前記遊技盤が備える全ての遊技領域と重複することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
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