JP2021049106A - 遊技機 - Google Patents

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昌範 相坂
Masanori Aisaka
昌範 相坂
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Abstract

【課題】スペックの設定を確実に行うことができる遊技機を提供すること。【解決手段】パチンコ遊技機は、遊技機のスペックを設定可能なスペック設定手段と、スペック設定手段によってスペックが設定されたことに応じて、所定の音を出力する音出力手段と、を備えている。【選択図】図15

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、遊技機として、大当たりの発生確率を設定する確率設定スイッチを備えたパチンコ遊技機が知られている(特許文献1)。
特開2001−29571号公報
上述した従来のパチンコ遊技機においては、大当たりの発生確率等のスペックを設定するスイッチが比較的小さく設けられている場合がある。この場合、スペックが設定されたことを視認しづらく、スペックの設定が行われていないことへの不安があった。
そこで、本発明は、上記の問題を解決するために創出されたものであって、スペックの設定を確実に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明の遊技機は、遊技機のスペックを設定可能なスペック設定手段と、スペック設定手段によってスペックが設定されたことに応じて、所定の音を出力する音出力手段と、を備えている。
これによれば、スペックが設定されたことに応じて所定の音が出力されるため、スペックが設定されたことを聴覚で確認することができる。よって、スペックが設定されたことを視認しづらい場合においても、スペックの設定が確実に行われる。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた表示器類を拡大して示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた主制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられたサブ制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 確率設定スイッチの説明図である。 確率設定テーブルの説明図である。 遊技制御用マイコンが実行するメイン側主制御処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図7に示すメイン側主制御処理において実行するメイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図8に示すメイン側タイマ割込処理において実行する始動口センサ検出処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図8に示すメイン側タイマ割込処理において実行する確率変更判定処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが実行するサブ側主制御処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図11に示すサブ側主制御処理において実行する1msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図11に示すサブ側主制御処理において実行する10msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図13に示す10msタイマ割込処理において実行する受信コマンド解析処理のフローチャートである。 効果音選択テーブルの説明図である。
本発明の実施形態に係る遊技機について図を参照しつつ説明する。本実施形態では、本発明の実施形態に係る遊技機としてパチンコ遊技機について説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向および上下方向は、遊技者から見た左右方向および上下方向とする。また、遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、前方側から順に、前面枠18、内枠(図示せず)、外枠(図示せず)によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25と、演出ボタン9と、演出レバー6と、スピーカ8と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bとを備えている。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(図3)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。
発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。打球供給皿24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、発射装置90(図3)に供給する遊技球を貯留するためのものである。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図3)および賞球払出装置400(図3)から払出された遊技球を貯留する。余剰球受皿25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手または左手で押圧操作可能な位置に設けられている。本実施形態では、演出ボタン9はプッシュオン式のボタンスイッチである。演出ボタン9には、演出ボタンランプ9c(図4)と、演出ボタン振動モータ9b(図4)とが内蔵されている。演出ボタンランプ9cは、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときに点灯または点滅する。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるため
のバネなどの弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、上記弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
前面枠18のうち余剰球受皿25の左方、つまり、前面枠18のうち下側の左端寄りには、演出レバー6が設けられている。換言すると、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられている。つまり、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられており、演出ボタン9は、前面枠18のうち、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で押圧操作可能な位置に設けられている。
演出レバー6は、左手で掴むことができる棒状に形成されており、右回転または左回転の回転操作の他、後方への押し込み操作が可能である。また、演出レバー6には、演出レバー振動モータ6d(図4)が設けられている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させるものであり、演出レバー6の操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。遊技者が、演出レバー6の操作が有効な期間に演出レバー6を操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出レバー6の操作を契機として行われる特定の演出のことをレバー演出という。
前面枠18のうち、左側には左サイドランプ23aが設けられており、右側には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音および報知音などの音を演出内容に応じて出力する。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7とを備える。遊技盤2は、遊技盤2の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。演出表示装置7は、遊技盤2の後側に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。遊技盤2は、固定入賞装置10と、第1大入賞装置30と、第2大入賞装置33と、ゲート12と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、一般入賞口13と、表示器類50と、センター装飾体14と、レール部材17とを備える。
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3aと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3bとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。
また、図1には示さないが、遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられている。それら各LEDを総称して盤ランプ(図4において符号2aで示す)という。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。つまり、パチンコ遊技機1は、遊技制御中に演出内容に応じて左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aを点灯または点滅させ、各スピーカ8から音を出力する。
固定入賞装置10は、遊技盤2のうち下側の略中央に配置されている。固定入賞装置10は、遊技球が1個ずつ入賞(入球)可能な第1始動口11を有する。第1始動口11は常時開口しており、遊技球が第1始動口11に入賞する確率は略変動しない。ゲート12は、右遊技領域3bに配置されており、右遊技領域3bを流下する遊技球が通過可能に構成されている。ゲート12は、後述する第1大入賞装置30および第2大入賞装置33の上方に配置されている。
普通可変入賞装置20は、右遊技領域3bのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材(電動チューリップ)21を備える。
可動部材21は、基端を回動軸にして回動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、第2始動口22が開閉する。可動部材21が開作動すると、第2始動口22が開口され、遊技球が第2始動口22に1個ずつ入賞(入球)し易い状態になる。また、可動部材21が閉作動すると、第2始動口22が閉口され、遊技球が第2始動口22に入賞することができない状態になる。
尚、図1に示す例では普通可変入賞装置20は遊技領域3の右側に配置されているが、遊技領域3の下側に配置しても良い。
第1大入賞装置30は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の右方に配置されており、第2大入賞装置33は、第1大入賞装置30の上側に配置されている。第1大入賞装置30および第2大入賞装置33は、右遊技領域3bのうちゲート12および普通可変入賞装置20の下方に配置されている。
また、第1大入賞装置30は、第1大入賞口32を開閉する第1開閉部材31を備えており、第2大入賞装置33は、第2大入賞口35を開閉する第2開閉部材34を備える。第1大入賞口32および第2大入賞口35は、それぞれ同時に複数の遊技球が入賞(入球)可能な大きさに形成されている。本実施形態では、第1開閉部材31および第2開閉部材34は、それぞれ左右方向に長い板状に形成されており、左右の下端を回動軸にして回動可能に構成されている。以下、第1大入賞口32および第2大入賞口35に共通の事項を説明する場合は、単に大入賞口という。
第2大入賞装置33の内部には、第2大入賞口35に入賞した遊技球が通過可能な領域である特定領域(V入賞領域ともいう、図示せず)および非特定領域(図示せず)が形成されている。また、第2大入賞装置33の内部には、第2大入賞口35に入賞した遊技球を特定領域または非特定領域に振り分ける振分部材(図示せず)と、この振分部材を駆動する振分部材ソレノイド35d(図3)とが設けられている。
表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側であって第1大入賞装置30の下方に設けられている。図2に示すように、表示器類50は、第1特別図柄(第1特図ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(第2特図ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する第1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。また、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。
本実施形態では、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52は、それぞれ8個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)がそれぞれ特別図柄を表しており、LEDの点灯箇所が所定方向(たとえば、左から右)へ流れる状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が確定表示されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。
また、本実施形態では、普通図柄表示器53は、2個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)が普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると、当たりか否かを判定する抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開閉し、第2始動口22が開放または閉鎖する。
普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)される。その作動保留の数を示す記憶数が普図保留表示器53aによって表示される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
遊技球が第1始動口11に入賞すると大当たりか否かを判定する大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、第1大入賞装置30が作動して第1開閉部材31が開閉し、第1大入賞口32が開閉する。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11に入賞したときは、その入賞を契機とする第1特別図柄表示器51の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口22に入賞すると大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、第2大入賞装置33が作動して第2開閉部材34が開閉し、第2大入賞口35が開閉する。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22に入賞したときは、その入賞を契機とする第2特別図柄表示器52の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第2特図保留表示器52aによって表示される。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を第2特図保留数という。また、第1特図保留数および第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。
以下、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を確定表示するまでを特別図柄の1回の変動という。また、特別図柄が1回変動される毎に特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留数の消化という。また、大入賞口が開口してから閉口するまでに要する期間を大入賞口の開口期間といい、大入賞口が開口してから次回開口するまでの期間をラウンドという。また、最初のラウンド開始から最終ラウンドが終了するまでの遊技を大当たり遊技という。また、大当たり判定において大当たりと判定された場合は、大当たりの種類が抽選により決定される。大当たりの種類によって、開閉する大入賞口(第1大入賞口32および第2大入賞口35の一方または両方)、大入賞口の開口期間、実行可能な最大ラウンド数などが異なる。
パチンコ遊技機1には、大当たり判定において大当たりと判定される確率(以下、大当たり確率という)として、通常の確率(以下、通常確率という)と、通常確率よりも高い確率(以下、高確率という)とが設定されている。通常確率および高確率は、後述する確率設定スイッチ300(図3および図5)の操作により、変更することができる。以下、大当たり確率が通常確率に設定されている遊技状態を通常確率状態といい、大当たり確率が高確率に設定されている遊技状態を高確率状態という。尚、以下に説明する本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技中に第2大入賞口35に入賞した遊技球が、前述した特定領域を通過(V入賞)すると、大当たり遊技が終了した後の遊技状態が高確率状態に移行する。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機1は、いわゆるV確機と呼ばれる機種である。大当たり確率は、本発明のスペックの一例である。
一般入賞口13は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の左方に配置されている。レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(図3)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。センター装飾体14は、遊技盤2のうち上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
また、パチンコ遊技機1は、可動体15を備える。可動体15は、センター装飾体14の後方に配置されている。図1は、可動体15がセンター装飾体14に略隠れた状態を示す。可動体15は、演出内容に応じて所定のタイミングで下方に降下し、遊技者から視認可能な状態に変位する。
演出表示装置7は、演出画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像などの動画像および静止画像を表示する。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。演出表示装置7は、演出画像として、演出(装飾)図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示する。本実施形態では、演出図柄は、1〜9の算用数字を表した図柄である。なお、演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタなど、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。本実施形態では、演出表示装置7が演出図柄を変動表示する領域として、左から順に、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域が設定されている。左演出図柄表示領域では左演出図柄9Lが、中演出図柄表示領域では中演出図柄9Cが、右演出図柄表示領域では右演出図柄9Rがそれぞれ変動表示される。以下、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域および右演出図柄表示領域に共通の事項を説明する場合は、単に演出図柄表示領域という。
本実施形態では、各演出図柄の主な変動パターン(変動態様)は、演出図柄が表す数字が昇順となるように画面の上から下に移動する変動パターン、つまり、縦方向にスクロールする変動パターンである。なお、変動パターンとして、演出図柄が画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄が同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される方式などを用いることもできる。
また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。たとえば、背景画像は、テレビドラマや映画などの動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像などである。本実施形態では、演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置などを用いることもできる。
演出表示装置7は、各演出図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示し、特別図柄が確定表示されると同時に各演出図柄を確定表示し、大当たり判定結果を表示する。ここで、確定表示とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすることなく、完全に停止した停止表示状態のことである。
以下、大当たり判定の結果が大当たりであったことを表す演出図柄を大当たり演出図柄といい、大当たり判定の結果がハズレであったことを表す演出図柄をハズレ演出図柄という。本実施形態では、大当たり演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態である。たとえば、図1に示すように、確定表示された左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9Rがそれぞれ「7」で揃った状態である。また、ハズレ演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃っていない状態、つまり、ぞろ目ではない状態の図柄である。たとえば、確定表示された左演出図柄9Lが「7」、中演出図柄9Cが「6」、右演出図柄9Rが「7」の状態である。
以下、演出表示装置7が特別図柄と同期させて変動表示する演出図柄を演出図柄変動パターンといい、その演出図柄変動パターンの背景に表示される画像を背景画像という。背景画像は、静止画像または動画像である。
演出図柄変動パターンは、特図変動パターンの変動表示と同期して変動表示され、特別図柄表示器の作動保留が発生した場合は、演出図柄に対する演出表示装置7の作動も保留される。つまり、特別図柄表示器の作動保留数と、演出図柄に対する演出表示装置7の作動保留数とは一致する。尚、第1特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数、及び第2特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数は、保留画像によって演出表示装置7に表示される。従って、遊技者は、演出表示装置7に表示される保留画像の数を数えることにより、第1特図保留数や第2特図保留数を知ることができるとともに、第1特図保留数や第2特図保留数に起因する演出表示装置7の作動保留数を知ることができる。尚、演出図柄に対する演出表示装置7の作動保留数については演出表示装置7に表示せずに演出表示装置7の周辺にあるランプ等を用いて遊技者に報知しても良い。
また、パチンコ遊技機1では、上記演出図柄による大当たり判定の結果の報知に加えて、演出表示装置7に表示される背景画像、スピーカ8から出力される音、盤ランプ2aの点灯、役物の動作等を複合的に用いて、大当たり判定の結果の報知を行う。具体的には、予告演出、リーチ演出等の各種演出が該当する。
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について図3および図4を参照しつつ説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(図3)と、払出制御基板73(図3)と、サブ制御基板100(図4)と、画像制御基板200(図4)と、ランプ制御基板79(図4)と、音声制御基板78(図4)とを備えている。
図3に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。CPU62は、入賞の検出、大当たり判定、各種別乱数の更新などを実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブルTa1、大当たり種別判定テーブルTa2、リーチ判定テーブルTa3、特図変動パターン選択テーブルTa4、普通当たり判定テーブルTa5、及び、確率設定テーブルTa6などの各種のテーブルが記憶されている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、普通当たり乱数など、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。普通当たり乱数は、普通図柄の抽選にて使用する乱数である。遊技制御用マイコン61は、本発明の判定手段の一例である。
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリなどとして使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。第1特図保留記憶部64aは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第1特別図柄表示器51(図2)が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第1特図保留記憶部64aに記憶される。
一方、第2特図保留記憶部64bは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第2特別図柄表示器52(図2)が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第2特図保留記憶部64bに記憶される。
大当たり乱数などは作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため、大当たり乱数などが第1ないし第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている大当たり乱数などは、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。たとえば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数などは第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などに基づく判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示が始まる前に実行される。
普図保留記憶部64cは、遊技球がゲート12(図1)を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数が記憶される。上述したように、普通図柄が変動表示されているときに遊技球がゲート12を通過したことに起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。本実施形態では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有する。普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。
また、主制御基板60には、スイッチ検出回路303を介して確率設定スイッチ300が電気的に接続されている。確率設定スイッチ300は、確率設定テーブルTa6(図6)に設定されている大当たり確率を設定するスイッチである。図5に示すように、確率設定スイッチ300は、ロータリスイッチであり、回動部301および摘まみ302を備えている。回動部301は、平面視円板状に形成されており、回動可能になっている。摘まみ302は、回動部301の表面から突出形成されており、指で摘まむことができる形状および大きさに形成されている。
回動部301の周囲には、確率設定テーブルTa6に設定されている設定1〜設定5(図6)に対応する1〜5の数字が表示されている。回動部301は、回動したときに数字と対応する位置に半固定される構造になっており、振動などで回動しないようになっている。大当たり確率を設定する場合は、摘まみ302を摘まんで回動部301を回動し、摘まみ302に表示されている矢印が、設定を希望する数字を指したところで回動を停止する。例えば、大当たり確率を設定3に設定する場合は、摘まみ302に表示されている矢印が、数字の3を指す位置になるまで回動部301を回動させる。なお、確率設定スイッチ300として、スイッチのONまたはOFFにより設定を選択するディップスイッチを各設定毎に設けた構成でも良い。また、摘まみ302を無くし、ドライバの先端を挿入する凹部を形成し、その凹部に挿入したドライバによって回動部301を回動させる構造でも良い。
また、主制御基板60には、RAMクリアスイッチ66が搭載されている。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ66が押下された状態で起動すると、RAM64およびサブ制御基板100のRAM120(図4)を初期化する。また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して第1始動口センサ11aと、第2始動口センサ22aと、ゲートセンサ12aと、第1大入賞口センサ32aと、第2大入賞口センサ35aと、特定領域センサ35bと、非特定領域センサ35cと、一般入賞口センサ13aと、電チューソレノイド20aと、第1大入賞口ソレノイド30aと、第2大入賞口ソレノイド33aと、振分部材ソレノイド35dとが電気的に接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11(図1)の直下に設けられており、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22(図1)の直下に設けられており、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12(図1)のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第1大入賞口センサ32aは、第1大入賞口32(図1)の直下に設けられており、遊技球が第1大入賞口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35(図1)の直下に設けられており、遊技球が第2大入賞口35に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。特定領域センサ35bは、第2大入賞口35(図1)の内部の特定領域内に設けられており、遊技球が特定領域を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。非特定領域センサ35cは、第2大入賞口35(図1)の内部の非特定領域に設けられており、遊技球が非特定領域を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ13aは、一般入賞口13(図1)の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21(図1)を開閉駆動する。第1大入賞口ソレノイド30aは、第1大入賞装置30の第1開閉部材31(図1)を開閉駆動する。第2大入賞口ソレノイド33aは、第2大入賞装置33の第2開閉部材34(図1)を開閉駆動する。振分部材ソレノイド35dは、第2大入賞装置33の内部に設けられた振分部材を駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介して貸球払出装置80と、カードユニット76と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込みなどを行う。
貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24に払出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4a(図1)の回転量に応じて、上記打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60および払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサおよびソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64などに対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100(図4)に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図4に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、特図演出選択テーブルTa7、効果音選択テーブルTa8などの各種テーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123と、が設けられている。
第1特図保留演出記憶部121は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第1始動入賞コマンドなどを記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。
一方、第2特図保留演出記憶部122は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第2始動入賞コマンドなどを記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンドや第2始動入賞コマンドなどを記憶する。入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板などとの間でデータの送信または受信を行う。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、画像制御用CPU202と、VDP201(Video Display Processor)と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。
画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、レバー演出画像、予告画像などの演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。
ランプ制御基板79には、中継基板77を介して可動体15が電気的に接続されている。可動体15は、可動体15を動作させるための装置(図示せず)が接続されており、その装置には、その装置を駆動するための可動体モータ(図示せず)が接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて可動体15の動作パターンを決める動作パターンデータを作成し、その動作パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、動作パターンデータを受信したランプ制御基板79は、その動作パターンに従って中継基板77を介して上記可動体モータを駆動し、可動体15の動作制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用マイコン78aと、音声データ記憶部78bと、音源IC78cと、音声合成回路78dと、アンプ78eとが搭載されている。音声制御用マイコン78aには、音声制御を行うためのコンピュータプログラムなどが記憶されたROM、ワークメモリなどとして使用されるRAM、ROMに記憶されたコンピュータプログラムを実行するCPUが含まれている。音声データ記憶部78bには、各スピーカ8が楽曲や効果音などの音を出力するための音声データが記憶されている。
音声制御用マイコン78aは、入出力回路103を介してサブ制御基板100とデータ(各種のコマンドなど)の送受信を行う。音声制御用マイコン78aは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて、音声選択信号を音源IC78cに出力する。音源IC78cは、入力した音声選択信号に対応する音声データを音声データ記憶部78bから読出し、その読出した音声データを音声合成回路78dに出力する。音声合成回路78dは、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプ78eに出力する。アンプ78eは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力(再生)する。スピーカ8および音声制御用マイコン78aは、本発明の音出力手段の一例である。
また、サブ制御基板100には、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出レバー押込検出スイッチ6gと、演出レバー回転検出スイッチ6hと、演出ボタン振動モータ9bと、演出レバー振動モータ6dとが電気的に接続されている。演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押圧操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。演出レバー押込検出スイッチ6gは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー押込検出スイッチ6gから入力した信号に基づいて、演出レバー6が押込操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出レバー回転検出スイッチ6hは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー回転検出スイッチ6hから入力した信号に基づいて、演出レバー6が回転操作されたときに行うレバー演出を実行する。
演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位または演出レバー6の内部に設けられている。ROM110には、演出ボタン振動モータ9bの動作パターンを決める動作パターンデータと、演出レバー振動モータ6dの動作パターンを決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6dを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器および普通図柄表示器53には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが備
わっている。特別図柄表示器の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。
また、特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始から確定表示までに要する時間)が、非時短状態よりも短くなっている。
特別図柄表示器の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。したがって、時短状態では、普通図柄の抽選において当たりと判定される確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器53が確定表示する普通図柄が、普通当たり図柄(普通図柄の抽選において当たりと判定されたことを示す普通図柄)となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。さらに時短状態では、普通可変入賞装置20の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における普通可変入賞装置20の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放回数増加機能が作動している。補助遊技とは、確定表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄である場合に、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22を開閉させる遊技のことである。
普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、普通可変入賞装置20が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、このように、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下で、普通可変入賞装置20により第2始動口22への入賞をサポートする制御を電サポ制御という。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、後述する特別大当たりで当選した後の大当たり遊技中に遊技球が第2大入賞口35(図1)の内部の特定領域(V入賞領域)を通過した場合、その大当たり遊技が終了した後の遊技状態は、電サポ制御が行われるとともに高確率状態かつ時短状態である。この遊技状態は、所定回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、あるいは、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、特別大当たりに当選したとしても大当たり遊技中に遊技球が第2大入賞口35(図1)の内部の特定領域(V入賞領域)を通過しなかった場合、或いは通常大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技が終了した後の遊技状態は、電サポ制御が行われるとともに通常確率状態かつ時短状態である。この遊技状態は、所定回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、あるいは、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、電サポ制御は行わないとともに通常確率状態かつ非時短状態である。
[大当たり判定テーブル]
大当たり判定テーブルTa1は、遊技制御用マイコン61(図3)が大当たりか否かの大当たり判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり判定テーブルTa1は、遊技状態(通常確率状態および高確率状態)と大当たり乱数とを対応付けて構成されている。大当たり乱数は、大当たり乱数カウンタが発生する大当たり乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり乱数カウンタが動作して大当たり乱数が発生する。大当たり乱数カウンタは、カウンタICなどの乱数生成回路を利用したものでも良い。大当たり判定テーブルTa1に基づいて、大当たりカウンタによってカウントされた大当たり乱数および遊技状態から、大当たりか、大当たりでないハズレかが判定される。遊技状態に応じて、図5に示す大当たり確率となるように、大当たり乱数と大当たりとが対応付けられている。
[大当たり種別判定テーブル]
大当たり種別判定テーブルTa2は、大当たりと判定された場合に遊技制御用マイコン61(図3)が大当たりの種別判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり種別判定テーブルTa2は、抽選の種類(特図1の抽選か特図2の抽選か)と大当たり種別乱数とを対応付けて構成されている。大当たり種別乱数は、大当たり種別乱数カウンタが発生する大当たり種別乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり種別乱数カウンタが動作して大当たり種別乱数が発生する。大当たり種別乱数カウンタは、カウンタICなどの乱数生成回路を利用したものでも良い。
本実施形態のパチンコ遊技機1では,大当たりの種別として、「10R特別大当たり」と、「10R通常大当たり」と、「16R特別大当たり」と、「16R通常大当たり」がある。特別大当たりは、その大当たり遊技中に特定領域(V入賞領域)への遊技球の通過が可能な開放パターンで、第1大入賞装置30及び第2大入賞装置33を作動させる大当たりである。通常大当たりは,その大当たり遊技中に特定領域(V入賞領域)への遊技球の通過が実質的に不可能な開放パターンで、第1大入賞装置30及び第2大入賞装置33を作動させる大当たりである。大当たり種別判定テーブルTa2に基づいて、大当たり種別乱数カウンタによってカウントされた大当たり種別乱数及び抽選の種類から、大当たりの種別が判定される。
[リーチ判定テーブル]
リーチ判定テーブルTa3は、遊技制御用マイコン61(図3)が大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定する際に参照するテーブルである。ここで、リーチとは、複数の特別図柄のうち変動表示されている特別図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている特別図柄がどの特別図柄で確定表示されるか次第で大当たりを示す特別図柄の組み合わせとなる状態のことである。また、リーチとは、演出表示装置7の複数の表示領域においてそれぞれ変動表示されている演出図柄のうち、変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの演出図柄で確定表示されるか次第で大当たり演出図柄の組み合わせとなる状態のことである。
たとえば、大当たり演出図柄の組み合わせの1つが「777」である場合に、左演出図柄表示領域において左演出図柄9Lとして「7」が確定表示されており、右演出図柄表示領域において右演出図柄9Rとして「7」が確定表示されており、中演出図柄表示領域において中演出図柄9Cが変動表示されている状態のことである。なお、リーチの概念には、中演出図柄9Cがスクロールしている状態の他、揺れている状態、拡大と縮小を繰り返す状態などが含まれる。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定するための乱数である。リーチ判定テーブルTa3は、遊技状態(非時短状態および時短状態)とリーチ乱数とを対応付けて構成されている。リーチ乱数は、リーチ乱数カウンタが発生するリーチ乱数の中から所定の乱数を選択したものである。リーチ判定テーブルTa3に基づいて、リーチ乱数カウンタによってカウントされたリーチ乱数及び遊技状態から、大当たり判定の結果がハズレであった場合におけるリーチの有無が判定される。
リーチ有りと判定されるリーチ乱数は、非時短状態よりも時短状態の方が少なく設定されている。これにより、時短状態ではリーチ有りと判定される確率が非時短状態よりも低くなる。つまり、リーチ無しと判定される確率が高くなるため、その分、特図変動パターンを選択する際に、リーチ無しの特図変動パターンを選択する確率が高くなる。このため、時短状態では、特図保留数の消化のペースが速くなる。
[特図変動パターン選択テーブル]
特図変動パターン選択テーブルTa4は、遊技制御用マイコン61(図3)が特図変動パターンを抽選により決定する際に参照するテーブルである。特図変動パターン選択テーブルTa4は、遊技状態(非時短状態および時短状態)と、判定(大当たり判定およびリーチ判定)結果と、特図保留数と、変動パターン乱数と、特図変動パターンと、変動時間と、停止時間とを対応付けて構成されている。尚、大当たり種別について対応付けても良い。変動パターン乱数は、変動パターン乱数カウンタが発生する変動パターン乱数の中から所定の乱数を選択したものである。変動パターン乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、変動パターン乱数カウンタが動作して変動パターン乱数が発生する。特図変動パターン選択テーブルTa4に基づいて、変動パターン乱数カウンタによってカウントされた変動パターン乱数、遊技状態、判定結果および特図保留数から、特図変動パターン、特別図柄の変動時間および停止時間が決定される。
[普通当たり判定テーブル]
普通当たり判定テーブルTa5は、遊技制御用マイコン61(図3)が普通図柄の抽選を実行する際に参照するテーブルである。普通当たり判定テーブルTa5は、遊技状態(時短状態および非時短状態)と、普通当たり乱数とを対応付けて構成されている。
普通当たり乱数は、普通当たり乱数カウンタが発生する普通当たり乱数の中から所定の乱数を選択したものである。普通当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、普通当たり乱数カウンタが動作して普通当たり乱数が発生する。普通当たり乱数カウンタは、カウンタICなどの乱数生成回路を利用したものでも良い。普通当たり判定テーブルTa5に基づいて、普通当たりカウンタによってカウントされた普通当たり乱数および遊技状態から、普通図柄の抽選の当たりに相当する普通当たりか、普通当たりでないハズレかが判定される。
[確率設定テーブル]
図6に示すように、確率設定テーブルTa6には、大当たり確率が設定1〜設定5の5段階に設定されている。また、各設定毎に通常確率および高確率が設定されている。大当たり確率は、設定1が最も低く、設定1から順に高くなっており、設定5が最も高くなっている。図示の例では、設定1の通常確率は、1/139.73であり、高確率は、1/45.95である。また、設定5の通常確率は、1/95.81であり、高確率は、1/31.50である。
[特図演出選択テーブル]
特図演出選択テーブルTa7は、演出表示装置7やスピーカ8等によって実行される演出内容を演出制御用マイコン101(図4)が選択する際に参照するテーブルである。特図演出選択テーブルTa7は、特図変動パターンと、判定結果(大当たり判定およびリーチ判定)と、特図演出選択乱数と、演出内容とを対応付けて構成されている。特図変動パターン及び判定結果は、前述した特図変動パターン選択テーブルTa4に設定されている特図変動パターン及び判定結果と対応しており、実行される演出時間は、特図変動パターン選択テーブルTa4に設定されている特図変動パターンの変動時間と同一である。特図演出選択乱数は、特図演出選択乱数カウンタが発生する特図演出選択乱数の中から所定の乱数を選択したものである。特図演出選択テーブルTa7に基づいて、特図演出選択乱数カウンタによってカウントされた特図演出選択乱数、特図変動パターンおよび判定結果から、演出内容が決定される。
[効果音選択テーブル]
図15に示すように、効果音選択テーブルTa8には、大当たり確率の設定1〜設定5と、効果音SE1〜SE5とが対応付けられている。効果音SE1〜SE5は、確率設定スイッチ300によって大当たり確率が設定されたときに各スピーカ8から出力される効果音である。各効果音SE1〜SE5を出力するための音声データは、音声データ記憶部78bに記憶されている。効果音SE1〜SE5は、それぞれ種類の異なる効果音であり、各効果音の種類の違いは、遊技者が聞き分けることができる違いである。例えば、効果音毎に音階が異なり、効果音SE1〜SE5は、それぞれド・レ・ミ・ファ・ソである。効果音SE1〜SE5が出力される時間は、例えば1秒である。効果音SE1〜SE5は、本発明の所定の音の一例である。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、遊技制御用マイコン61(図3)が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。(メイン側主制御処理)
最初に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側主制御処理の内容についてそれを示す図7を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM63(図3)から図7に示すメイン側主制御処理のコンピュータプログラムを読み出して実行する。遊技制御用マイコン61は、最初に初期設定を行う(ステップ(以下、Sと略す)1)。この初期設定では、たとえば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU62の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどのリセットなどを行う。
続いて、遊技制御用マイコン61は、確率設定処理を行う(S2)。確率設定処理は、大当たり確率を設定する処理である。確率設定スイッチ300の摘まみ302の矢印の指す位置がスイッチ検出回路303によって検出され、その検出された検出信号は、スイッチ検出回路303から遊技制御用マイコン61へ出力される。遊技制御用マイコン61は、確率設定テーブルTa6を参照し、入力された検出信号に対応する大当たり確率を選択し、その選択した大当たり確率をRAM64に記憶する。これにより、大当たり確率が設定される。
さらに、確率設定処理においては、RAM64に記憶された大当たり確率の設定を含む効果音出力コマンドをセットする。効果音出力コマンドは、スピーカ8に効果音を出力させるコマンドである。効果音出力コマンドは、主制御基板60のRAM64(図3)に設けられた出力バッファにセットされ、サブ制御基板100(図4)に出力される。確率設定スイッチ300および確率設定テーブルTa6は、本発明のスペック設定手段の一例である。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込禁止を実行し(S3)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S4)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、前述した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数および普通当たり乱数を発生する各乱数カウンタの初期値をそれぞれ「1」加算して更新する。各乱数カウンタのカウント値は上限値に達すると「0」に戻って再び「1」加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数カウンタのカウント値にそれぞれ「2」以上の数値を加算して更新してもよい。また、各乱数は、カウンタICなどから成る公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。このハードウェア乱数を用いる場合は、ソフトウェアによる乱数の更新処理(S4)は必要ない。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込許可を実行する(S5)。割込許可中は、メイン側タイマ割込処理(S6)の実行が可能となる。メイン側タイマ割込処理(S6)は、たとえば、4msec周期でCPU62に対して入力される割込パルスに基づいて実行される。つまり、4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割込処理(S6)が終了してから、次にメイン側タイマ割込処理(S6)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S4)による各種カウンタの初期値更新処理が実行される。なお、割込禁止状態のときにCPU62に割込パルスが入力された場合は、メイン側タイマ割込処理(S6)は直ぐには開始されず、割込許可(S5)が実行されてから開始される。
(メイン側タイマ割込処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側タイマ割込処理(図7のS6)の内容についてそれを示す図8を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、出力処理を実行する(S10)。この出力処理では、以下に説明する各処理において主制御基板60のRAM64(図3)に設けられた出力バッファにセットされたコマンドなどをサブ制御基板100(図4)や払出制御基板73(図3)、表示器類50などに出力する。特に本実施形態では普通図柄の変動を開始させる普図変動開始コマンド、普通図柄の変動が停止した時に第2始動口22を開口させる普通当たり開始コマンド、及び、特別図柄の変動を開始させる特図変動開始コマンドについても出力する。以下、普図変動開始コマンドおよび特図変動開始コマンドに共通の事項を説明する場合は、単に変動開始コマンドという。
続いて、遊技制御用マイコン61は、入力処理を実行する(S11)。この入力処理では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ22a、第1大入賞口センサ32a、第2大入賞口センサ35a、ゲートセンサ12aなど(図3))が検出した各検出信号を読み込む。続いて、遊技制御用マイコン61は、タイマ更新処理を実行する(S12)。このタイマ更新処理では、タイマとして作動している減算カウンタの更新(減算)を行う。
続いて、遊技制御用マイコン61は、賞球制御処理を実行する(S13)。この賞球制御処理では、入力処理(S11)において読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板73に対して出力されるコマンドである。続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S14)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理は、図7のメイン側主制御処理で実行する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S4)と同じである。つまり、各乱数カウンタの初期値の更新処理は、メイン側タイマ割込処理(S6)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割込処理(S6)の終了後、次のメイン側タイマ割込処理(S6)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する始動口センサ検出処理(S15)、普通動作処理(S16)、特別図柄待機処理(S17)、特別図柄変動処理(S18)、確率変更判定処理(S19)、その他の処理(S20)を実行して、メイン側タイマ割込処理(S6)を終了する。その他の処理(S20)は、不正入賞を検知して報知するセキュリティ制御処理、磁気を利用した不正行為を検知して報知する磁気検出処理、前面枠18(図1)や内枠の開放を検知して報知する扉開放処理、電波を利用した不正行為を検知して報知する不正電波検出処理、パチンコ遊技機1を振動させる不正行為を検知して報知する衝撃検出処理などである。
そして、次にCPU62に割込パルスが入力されるまではメイン側主制御処理のS3〜S5の処理が繰り返し実行され(図7)、割込パルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割込処理(S6)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割込処理(S6)の出力処理(S10)においては、前回のメイン側タイマ割込処理(S6)にてRAM64(図3)の出力バッファにセットされたコマンドなどが所定の基板へ出力される。
(始動口センサ検出処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する始動口センサ検出処理(図8のS15)の内容についてそれを示す図9を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技球がゲート12(図1)を通過したか否かを判定し(S21)、通過したと判定した場合は(S21:Yes)、ゲート通過処理を実行する(S22)。このゲート通過処理では、普図保留数が4以上であるか否か判定し、普図保留数が4以上でなければ、普図保留数に「1」を加算し、普通図柄の抽選を行うための普通当たり乱数を取得して記憶する処理を行う。
また、S21において、遊技球がゲート12を通過していないと判定した場合は(S21:No)、遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したか否かを判定する(S23)。ここで、遊技球が第2始動口22に入賞したと判定した場合は(S23:Yes)、第2特図保留数U2が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S24)。ここで、第2特図保留数U2が「4」に達していると判定した場合は(S24:Yes)、S29に進むが、第2特図保留数U2が「4」に達していないと判定した場合は(S24:No)、第2特図保留数U2に1を加算する(S25)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図関係乱数取得処理を実行する(S26)。この第2特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数カウンタがカウントする大当たり乱数と、大当たり種別乱数カウンタがカウントする大当たり種別乱数と、リーチ乱数カウンタがカウントするリーチ乱数と、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第2特図保留記憶部64bのうち、現在の第2特図保留数に応じた記憶領域に記憶する。たとえば、現在の第2特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2始動入賞コマンド作成処理を実行する(S27)。この第2始動入賞コマンド作成処理では、S26において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数群に基づいて第2始動入賞コマンドを作成する。この第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示すデータ、S26において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数を示すデータなどにより構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S27において作成した第2始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S28)。このセットされた第2始動入賞コマンドは、出力処理(図8のS10)においてサブ制御基板100(図4)に出力され、演出制御用マイコン101が第2始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したか否かを判定する(S29)。ここで、遊技球が第1始動口11に入賞したと判定した場合は(S29:Yes)、第1特図保留数U1が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S30)。ここで、第1特図保留数U1が「4」に達していると判定した場合は(S30:Yes)、この始動口センサ検出処理を終了するが、第1特図保留数U1が「4」に達していないと判定した場合は(S30:No)、第1特図保留数U1に1を加算する(S31)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図関係乱数取得処理を実行する(S32)。この第1特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第1特図保留記憶部64aのうち、現在の第1特図保留数に応じた記憶領域に格納する。たとえば、現在の第1特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1始動入賞コマンド作成処理を実行する(S33)。この第1始動入賞コマンド作成処理では、S32において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数群に基づいて第1始動入賞コマンドを作成する。この第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示すデータ、S32において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数を示すデータなどにより構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S33において作成した第1始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S34)。このセットされた第1始動入賞コマンドは、出力処理(図8のS10)においてサブ制御基板100(図4)に出力され、演出制御用マイコン101が第1始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
(普通動作処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する普通動作処理(図8のS16)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、普図保留数が「0」でない場合、遊技制御用マイコン61は、RAM64の普図保留記憶部64cの第1記憶領域に記憶されている普通当たり乱数を読出す。続けて、遊技制御用マイコン61は、普通当たり判定テーブルTa5に基づいて、読出した普通当たり乱数および現時点の遊技状態から、普通図柄の抽選の判定結果を選択する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄の抽選の判定結果に基づいて、普通図柄表示器53に確定表示させる普通図柄を設定する。遊技状態に関わらず、抽選結果が当たりである場合には普通当たり図柄が選択され、かつ、抽選結果がハズレである場合には普通ハズレ図柄(普通図柄の抽選においてハズレと判定されたことを示す普通図柄)が選択される。また、普通図柄の変動時間および第2始動口22の開放時間は、遊技状態に基づいて決定される。遊技制御用マイコン61によって選択された普通図柄、変動時間および開放時間は、普図変動開始コマンドにセットされる。
続いて、遊技制御用マイコン61は、普図保留数U3を「1」を減算し、普図保留記憶部64cの各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする。さらに、遊技制御用マイコン61は、普図変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。RAM64の出力バッファにセットされた普図変動開始コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図8のS10)において、表示器類50およびサブ制御基板100に出力される。
普通図柄表示器53は、普図変動開始コマンドに含まれる変動時間のデータに基づいて普通図柄の変動表示を行う。また、普通図柄表示器53が普通図柄の変動表示を行う毎に、普図保留記憶部64cの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
さらに、遊技制御用マイコン61は、普通図柄の変動時間が終了した場合は、普通図柄の変動表示を停止させるための普図変動停止コマンドをRAM64(図3)に設けた出力バッファにセットする。RAM64の出力バッファにセットされた普図変動停止コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図8のS10)において、表示器類50およびサブ制御基板100に出力される。普図変動停止コマンドによって、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を停止して、普図変動開始コマンドに含まれる普通図柄(普通当たり図柄または普通ハズレ図柄)を確定表示する。さらに、遊技制御用マイコン61は、普通図柄の抽選が当たりである場合、可動部材21を駆動させて、普図変動開始コマンドに含まれる開放時間だけ第2始動口22を開放させる処理を実行する。
(特別図柄待機処理)
特別図柄待機処理(図8のS17)において、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルTa1に基づいた特別図柄が当たりか否かの大当たり判定の処理、大当たり判定が当たりであった場合における大当たり種別判定テーブルTa2に基づいた大当たり種別の判定、大当たり判定がハズレであった場合におけるリーチ判定テーブルTa3に基づいたリーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かの判定の処理、特図変動パターン選択テーブルTa4に基づいた特図変動パターンの選択の処理を実行する。遊技制御用マイコン61は、大当たりの種類に応じた特図の大当たり図柄を確定表示するための特図停止図柄データ、および、選択した変動パターンを示す変動パターンデータを含む、特図変動開始コマンドをRAM64(図3)に設けた出力バッファにセットする。特図変動開始コマンドが出力されることにより、特図保留数の消化、特別図柄表示器による特別図柄の変動表示が実行される。
(特別図柄変動処理)
特別図柄変動処理(図8のS18)において、遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動時間が終了した時に、特別図柄の変動表示を停止させるための特図変動停止コマンドをRAM64(図3)に設けた出力バッファにセットする。特図変動停止コマンドが出力されることにより、特別図柄の変動表示が停止され、特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり演出図柄またはハズレ演出図柄)が確定表示される特別図柄停止処理が実行される。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定において大当たりと判定された場合、大当たり遊技を開始するために、大当たりオープニングを実行させるためのオープニングコマンドをセットする。大当たりオープニングとは、大当たりの発生を祝う演出画像を演出表示装置7に表示したり、大当たりの発生を祝う楽曲を各スピーカ8から再生したりする演出のことである。オープニング設定では、大当たり遊技のオープニングの実行時間を所定のタイマにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン61は、特別電役作動有効カウンタの値をセットし、この特別図柄変動処理を終える。特別電役作動有効カウンタは、大当たり遊技におけるラウンド数の残回数をカウントするカウンタである。
(設定変更判定処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する設定変更判定処理(図8のS19)の内容についてそれを示す図10を参照しつつ説明する。遊技制御用マイコン61は、大当たり確率が変更されたか否かを判定する(S40)。
パチンコ遊技機1が稼働しているときに、確率設定スイッチ300が操作された場合、摘まみ302の矢印の指す位置がスイッチ検出回路303によって検出され、その検出された検出信号は、スイッチ検出回路303から遊技制御用マイコン61へ出力される。遊技制御用マイコン61によって、確率設定テーブルTa6が参照され、入力された検出信号に対応する大当たり確率が設定される。この設定された大当たり確率が既に設定されていた大当たり確率から変更された場合(S40:YES)、遊技制御用マイコン61は、新たな大当たり確率の設定を含む効果音出力コマンドをセットして(S41)、設定変更判定処理を終了する。
一方、設定された大当たり確率が既に設定されていた大当たり確率と同じ場合、または、スイッチ検出回路303の検出信号の入力がない場合(S41:NO)、遊技制御用マイコン61は、設定変更判定処理を終了する。
(サブ側主制御処理)
次に、演出制御用マイコン101(図4)が実行するサブ側主制御処理についてそれを示す図11を参照しつつ説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S100)。この初期設定では、たとえば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102(図4)の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどのリセットなどを行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120(図4)の内容が正常であるか否かを判定し(S101)、ここで否定判定した場合は(S101:No)、RAM120を初期化し(S102)、S103に進む。また、S101において肯定判定した場合は(S101:Yes)、RAM120を初期化しないでS103に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、または、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S101:No)、RAM120を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S101:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどの値はリセットされる。また、このS100〜S102は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S103)、乱数更新処理を実行する(S104)。この乱数更新処理では、種々の演出決定用乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数などがある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。
続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S105)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78およびランプ制御基板79などに送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S106)。以降、S103〜S106を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S107)、1msタイマ割込処理(S108)および10msタイマ割込処理(S109)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信割込処理(図10のS107)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図3)から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、たとえば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングでなはないと判定した場合は、この受信割込処理を終え、受信するタイミングであると判定した場合は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120(図4)の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込処理(S108、S109)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する1msタイマ割込処理(図10のS108)についてそれを示す図12を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1msec周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S110)。この入力処理では、演出ボタン検出スイッチ9a、演出レバー押込検出スイッチ6gおよび演出レバー回転検出スイッチ6h(図4)からの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S111)。この出力処理では、RAM120(図4)の出力バッファにセットされる変動開始コマンドを画像制御基板200に出力する。変動開始コマンドは、後述する演出図柄変動表示開始コマンドなどである。
続いて、演出制御用マイコン101は、変動開始コマンドを出力したか否かを判定する(S112)。ここで、演出制御用マイコン101は、変動開始コマンドを出力したと判定した場合は(S112:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S113)。続いて、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行い(S114)、この1msタイマ割込処理を終える。
(10msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する10msタイマ割込処理(図10のS109)についてそれを示す図13を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10msec周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、後述する受信コマンド解析処理(図14)を実行し(S120)、スイッチ状態取得処理を実行する(S121)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(図12のS110)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出やレバー演出などの表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S122)。続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S123)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bなど)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理などを行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S124)。この音声制御処理では、音声制御データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声制御データの音声制御基板78(図4)への出力、音声演出の時間管理などを行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S125)、この10msタイマ割込処理を終える。その他の処理(S125)では、変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数などを更新するなどの処理を実行する。
(受信コマンド解析処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信コマンド解析処理(図13のS120)についてそれを示す図14を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図3)から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S130)、受信したと判定した場合は(S130:Yes)、サブ側遊技状態設定処理を実行する(S131)。遊技状態指定コマンドには、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か、時短状態か非時短状態か)を示す情報などが含まれている。このサブ側遊技状態設定処理では、受信した遊技状態指定コマンドを解析し、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、現時点で設定されている遊技状態を示すフラグである。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からオープニングコマンドを受信したか否かを判定し(S132)、受信したと判定した場合は(S132:Yes)、オープニング演出選択処理を実行する(S133)。このオープニング演出選択処理では、オープニングコマンドを解析し、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。詳しくは、オープニングコマンド毎にオープニング演出パターンが対応付けて設定されたオープニング演出パターン選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したオープニングコマンドと対応付けられているオープニング演出パターンを選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM120(図4)の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からエンディングコマンドを受信したか否かを判定し(S134)、受信したと判定した場合は(S134:Yes)、エンディング演出選択処理を実行する(S135)。このエンディング演出選択処理では、実行中の大当たり遊技の契機となった大当たりの種類に応じて、大当たりの終了時に演出表示装置7および各スピーカ8により実行するエンディング演出の種類を選択することなどを行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から効果音出力コマンドを受信したか否かを判定し(S136)、受信したと判定した場合は(S136:Yes)、効果音出力処理を実行する(S137)。効果音出力処理は、演出制御用マイコン101が効果音を出力する処理である。演出制御用マイコン101は、効果音選択テーブルTa8を参照し、効果音出力コマンドに含まれる大当たり確率の設定に対応する効果音を選択し、その選択した効果音を音声制御基板78によってスピーカ8に出力させる。
このように、確率設定スイッチ300によって大当たり確率が設定または変更されたことに応じて、その大当たり確率に対応する効果音がスピーカ8から出力される。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から特図変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S138)、受信したと判定した場合は(S138:Yes)、特図変動演出開始処理を実行する(S139)。特図変動演出開始処理では、特図変動パターンの情報を含む特図変動開始コマンドを解析する。続いて、演出制御用マイコン101は、特図変動開始コマンドが第1特図変動開始コマンドである場合は、第1特図保留演出カウンタの値を「1」減算し、第2特図変動開始コマンドである場合は、第2特図保留演出カウンタの値を「1」減算する。
さらに、演出制御用マイコン101は、特図保留演出記憶部(第1特図保留演出記憶部121または第2特図保留演出記憶部122)に記憶されている始動入賞コマンドおよび先読み大当たりフラグなどの各データを古い記憶領域の方にシフトする。続いて、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7が変動演出パターンを表示する際に最終的に確定表示する左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9R(図1)の組み合わせを、演出図柄選択テーブル(図示せず)を参照して選択する。
続いて、演出制御用マイコン101は、特図演出内容選択処理(図示省略)を実行する。特図演出内容選択処理では、演出図柄の変動に伴ってパチンコ遊技機1で行われる演出の内容を、特図演出選択テーブルTa7を用いて選択する。特図演出選択テーブルTa7は、前述したように特図変動パターンと、判定結果と、特図演出選択乱数と、演出内容とを対応付けて構成されている。特図変動パターンは、特図変動開始コマンドの解析により得た特図変動パターンと対応している。特図演出選択乱数は、特図演出選択乱数カウンタがカウントする乱数の範囲の中で選択した乱数である。演出制御用マイコン101は、特図演出選択乱数カウンタがカウントする特図演出選択乱数を取得する。そして、特図演出選択テーブルTa7を参照し、特図変動開始コマンドの解析により得た特図変動パターンの情報に基づいて、その特図変動パターンと対応付けられている演出内容のうち、上記の取得した特図演出選択乱数と対応付けられている演出内容を選択する。続いて、演出制御用マイコン101は、選択した演出内容の表示を演出表示装置7に開始させるための演出図柄変動表示開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
更に、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から特図変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S140)、受信したと判定した場合は(S140:Yes)、特図変動演出終了処理を実行する(S141)。この特図変動演出終了処理では、演出制御用マイコン101は、特別図柄の変動演出を終了させるための特図変動演出終了コマンドをRAM120(図4)の出力バッファにセットする。セットした特図変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(図10のS105)によって画像制御基板200(図4)に送信されると、画像制御基板200は、演出表示装置7において左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9R(図1)を所定の停止パターンを経て確定表示する。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S142)、この受信コマンド解析処理を終える。その他の処理(S142)では、上記各コマンド以外のコマンドに基づく処理などを行う。
[実施形態の効果]
(1)上述したパチンコ遊技機1によれば、大当たり確率が設定されたことに応じて効果音が出力されるため、大当たり確率が設定されたことを聴覚で確認することができる。よって、大当たり確率が設定されたことを視認しづらい場合においても、大当たり確率の設定が確実に行われる。
(2)また、効果音が設定された大当たり確率によって異なるため、どの大当たり確率に設定されたかを聴覚で確認することができる。
(3)また、大当たり確率の設定に対応した効果音が出力されるため、どの大当たり確率の設定かを聴覚でより確実に確認することができる。
〈他の実施形態〉
(1)また、前述した実施形態では、効果音は、大当たり確率の設定のそれぞれに対応しているが、これに代えて、一つの効果音が複数の大当たり確率の設定に対応してもよい。
(2)また、確率設定テーブルTa6において、大当たり確率は、通常確率および高確率がそれぞれ設定されているが、これに代えて、通常確率および高確率の一方のみを設定してもよい。
(3)また、確率設定テーブルTa6において、大当たり確率は、段階的に設定されているが、これに代えて、連続的に設定してもよい。この場合、効果音選択テーブルTa8においては、効果音を一つに設定するか、大当たり確率を複数の範囲に分けて、その複数の範囲に対応させて効果音を複数に設定してもよい。
(4)また、確率設定テーブルTa6には、大当たり確率が設定されているが、これに代えて、大当たり遊技終了後の遊技状態が高確率状態に移行する大当たりの割合など、遊技者の利益(出玉の期待度)に影響を及ぼす確率としてもよい。
(5)また、本発明のスペックは、大当たり確率であるが、これに代えて、例えば、大当たり遊技における最大ラウンド数、時短状態の下における変動可能な特別図柄の最大変動回数(時短回数)、電サポ制御の下における普通可変入賞装置による第2始動口の最大開閉回数(電サポ回数)、1ラウンドにおける大入賞口に入賞可能な最大入賞数、大入賞口に入賞したときの賞球数、大当たり遊技において獲得可能な最大の賞球数などとしてもよい。
例えば、通常確率状態における時短回数を設定「1」(30回)〜設定「5」(100回)、高確率状態における時短回数(ST回数)を設定「1」(30回)〜設定「5」(100回)、高確率状態から高確率状態に継続される確率(確変継続率)を設定「1」(60%)〜設定「5」(100%)、大当たり遊技後が高確率状態に変化する割合(確変割合)を設定「1」(60%)〜設定「5」(100%)、大当たり遊技において最大ラウンド数(例えば、10ラウンド)を実行することになる大当たりの確率を設定「1」(30%)〜設定「5」(50%)、大当たり遊技において獲得可能な賞球数を設定「1」(1000個)〜設定「5」(1500個)に設定することができる。また、各設定内容は、設定可能な各大当たり確率毎に同一でも良いし、異なっても良い。
(6)また、効果音SE1〜SE5は、スピーカ8から出力されるが、これに代えて、効果音SE1〜SE5を出力するための専用スピーカをさらに設け、この専用スピーカを主制御基板60などに設けるようにしてもよい。
(7)本発明は、パチンコ遊技機以外の遊技機、例えば、回胴式遊技機(スロットマシンまたはパチスロともいう)にも適用することができる
(8)なお、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、確率設定スイッチ300の形状や大きさ、確率の設定の方法、および、効果音の種類や長さを変更してもよい。
1 パチンコ遊技機
8 スピーカ
61 遊技制御用マイコン
78a 音声制御用マイコン
300 確率設定スイッチ
Ta6 確率設定テーブル
Ta8 効果音選択テーブル

Claims (4)

  1. 当該遊技機のスペックを設定可能なスペック設定手段と、
    前記スペック設定手段によって前記スペックが設定されたことに応じて、所定の音を出力する音出力手段と、を備えている遊技機。
  2. 前記所定の音は、前記スペック設定手段によって設定された前記スペックに応じて異なるように構成されている請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記スペック設定手段は、前記スペックを段階的に設定可能であり、
    前記所定の音は、前記スペック設定手段によって設定された前記スペックの段階に対応して複数種類設けられており、
    前記音出力手段は、前記スペック設定手段によって設定された前記スペックの段階に対応した種類の前記所定の音を出力する請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 当たりか否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記スペックの少なくとも1つは、前記判定手段によって当たりと判定される確率である請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の遊技機。
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