JP2023048343A - 駆動ユニット、及びロボット - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動ユニットを交換する際に、信号線の着脱を行なうことで、交換作業が容易となる駆動ユニットおよびロボットを提供する。【解決手段】第1駆動ユニット2は、貫通孔221が設けられる回転軸22を有するモーター20と減速機30とを備えている。減速機30は、入力部、固定部、出力部を有する。また、第1駆動ユニット2は、外部に接続する第1配線53と接続する第1コネクターと、出力部に固定され、外部に接続する第2配線57と接続する第2コネクター55と、第1コネクター51と接続される第1光通信部52と、第2コネクター55と接続される第2光通信部56と、を備えている。そして、第1光通信部52及び第2光通信部56の一方は、外部からの信号が入力された場合、回転軸22の貫通孔221を通る光信号を出力し、第1光通信部52及び第2光通信部56の他方は、光信号を受けて外部に信号を出力する。【選択図】図2
Description
本発明は、駆動ユニット、及びロボットに関する。
従来、減速機を備えた駆動ユニットが多関節ロボット等に複数用いられている。特許文献1の減速機構内蔵アクチュエーター(駆動ユニットに相当)では、多関節ロボットの先端側のハンドや、先端側の減速機構内蔵アクチュエーター等に接続される信号線は、各減速機構内蔵アクチュエーターの出力軸に形成される中空部を通して配線されていることが開示されている。
しかし、特許文献1では、減速機構内蔵アクチュエーターを用いて多関節ロボットを組立てる場合や、多関節ロボットの減速機構内蔵アクチュエーターを交換する場合には、信号線が中空部を通して配線されているため、信号線を各減速機構内蔵アクチュエーターの中空部に引き入れたり、引き抜いたりする必要があり、組立て作業や交換作業が煩雑となっていた。
駆動ユニットは、貫通孔が設けられる回転軸、当該回転軸を回転させる駆動部、及び当該駆動部の少なくとも一部を覆うケースを有するモーターと、前記回転軸の一方の端部に係合する入力部、前記モーターに対してずれないように固定される固定部、及び前記回転軸の回転を減速して出力する出力部を有する減速機と、前記モーターの前記ケースに固定され、外部に接続する第1配線と接続する第1コネクターと、前記減速機の前記固定部に固定され、外部に接続する第2配線と接続する第2コネクターと、前記回転軸に沿って延びる仮想直線上に配置され、前記第1コネクターと接続される第1光通信部と、前記仮想直線上に配置され、前記第2コネクターと接続される第2光通信部と、を備え、前記第1光通信部及び前記第2光通信部の一方は、外部からの信号が入力された場合、前記回転軸の前記貫通孔を通る光信号を出力し、前記第1光通信部及び前記第2光通信部の他方は、前記光信号を受けて外部に信号を出力する。
ロボットは、上述する駆動ユニットと、第1筐体を有して前記第1配線を内部に通す第1部材と、第2筐体を有して前記第2配線を内部に通し、前記第1部材に対して相対的に回転する第2部材と、を備え、前記モーターは、前記第1部材に固定され、前記出力部は、前記第2部材に固定される。
以下、実施形態について図面に従って説明する。なお、各図面における各部材は、説明の便宜上、必要に応じて寸法を適宜誇張して図示しており、各部材間の寸法比は実際の寸法比とは必ずしも一致しない。
1.第1実施形態
本実施形態に係るロボット1の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るロボット1の概略構成を示す側面図である。図1に示すロボット1は、スカラ(SCARA:Selective Compliance Assembly Robot Arm)ロボット(水平多関節ロボット)である。
本実施形態に係るロボット1の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るロボット1の概略構成を示す側面図である。図1に示すロボット1は、スカラ(SCARA:Selective Compliance Assembly Robot Arm)ロボット(水平多関節ロボット)である。
ロボット1は、精密機器やこれを構成する部品の給材、除材、搬送、組立等の作業を行うことができる。なお、以下の説明においてはXYZ座標系を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、鉛直方向をZ軸方向とし、水平方向で、かつ、基台10の長さ方向をY軸方向とし、水平方向で、かつ、基台10の幅方向をX軸方向とする。また、Z軸方向で重力方向を下方向、下側と言い、重力方向と反対方向を上方向、上側と言う。
ロボット1は、基台10と、第1アーム11と、第1駆動ユニット2と、を備える。基台10は、ロボット1を任意の設置箇所に取り付ける部分である。基台10は、例えば、図示省略する床面にボルト等によって固定される。なお、基台10の設置箇所は、特に限定されず、例えば、床、壁、天井、移動可能な台車上などが挙げられる。
第1アーム11は、基台10に搭載された第1駆動ユニット2を介して、基台10の上端部に連結している。第1アーム11は、基台10に対して鉛直方向(Z軸方向)に沿う第1軸J1回りに回転可能となっている。なお、本実施形態では、回転とは、図1に示すように、中心軸に対して回転方向が時計回り方向及び反時計回り方向の回転をいう。
また、ロボット1は、第2アーム12と、第2駆動ユニット3と、を備える。第2アーム12は、第2アーム12に搭載された第2駆動ユニット3を介して、第1アーム11の先端部に連結されている。第2アーム12は、第1アーム11に対して鉛直方向(Z軸方向)に沿う第2軸J2回りに回転可能となっている。
第2アーム12の先端部には、作業ヘッド13が配置されている。作業ヘッド13は、第2アーム12の先端部に同軸的に配置されたスプラインナット14及びボールネジナット15と、スプラインナット14及びボールネジナット15に挿通されたスプラインシャフト16とを備える。スプラインシャフト16は、第2アーム12に対して、鉛直方向(Z軸方向)に沿う第3軸J3回りに回転可能であり、かつ、上下方向に移動(昇降)可能となっている。
スプラインシャフト16の下側の先端部17には、図示省略するエンドエフェクターが連結される。エンドエフェクターとしては、特に限定されず、例えば、被搬送物を把持するもの、被加工物を加工するものなどが挙げられる。
第2アーム12内に配置された各電子部品(例えば、第2駆動ユニット3等)に接続される複数の電力系の配線(図示省略)は、第2アーム12と基台10とを連結する管状の配線引回し部18内を通って基台10内に案内される。そして、複数の電力系の配線は、基台10内でまとめられることによって、第1駆動ユニット2に接続される配線と共に、基台内に設置される制御装置19まで引き回される。制御装置19は、ロボット1を統括制御する。
なお、本実施形態では、第1駆動ユニット2、第2駆動ユニット3を介して双方向に光通信を行う信号系の配線が、電力系の配線と同様に制御装置19まで引き回される。光通信に関しては後述する。第1駆動ユニット2、第2駆動ユニット3の駆動は、この制御装置19によって制御される。
このようなロボット1では、第1駆動ユニット2が、第1アーム11を基台10に対して回転させる駆動力を、基台10側から第1アーム11側へ伝達する。また、第2駆動ユニット3が、第2アーム12を第1アーム11に対して回転させる駆動力を、第2アーム12側から第1アーム11側へ伝達する。
駆動ユニットについて説明する。
駆動ユニットとしての第1駆動ユニット2と第2駆動ユニット3とは、同様の構成であるため、以下では、第1駆動ユニット2のみを説明する。
駆動ユニットとしての第1駆動ユニット2と第2駆動ユニット3とは、同様の構成であるため、以下では、第1駆動ユニット2のみを説明する。
図2は、本実施形態に係る駆動ユニット(第1駆動ユニット2)の概略構成を示す断面図である。なお、図2では、第1軸J1を通りXZ平面に平行な断面を示している。
第1駆動ユニット2は、概略、モーター20と、減速機30と、支持部材40と、送受信構成部50と、を備えている。
支持部材40は、モーター20を支持する部位であるモーター支持部41と、減速機30を支持する部位である減速機支持部43と、本実施形態では第1駆動ユニット2のモーター20を基台10の基台筐体101に取り付ける部位である取付けプレート45とを有している。なお、モーター支持部41と減速機支持部43とは、一体的に1つの部品で構成されている。取付けプレート45は、一体に構成されるモーター支持部41と減速機支持部43に対して、別体に構成されている。
モーター支持部41は、後述するモーター20の回転軸22の回転の中心軸Aを中心にした概円筒状に形成されている。減速機支持部43は、モーター支持部41の径方向外側にフランジ状に突出して形成されている。また、減速機支持部43には、支持部材40の取付けプレート45と、後述する剛性歯車35の固定部351とを減速機支持部43に固定する挿通孔431が、外周に沿って所定の間隔で形成されている。
取付けプレート45は、中心軸Aを中心にした環状に形成され、内側の領域が減速機30を支持部材40の減速機支持部43と共に固定する支持部451と、外側の領域がモーター20を第1部材としての基台10に固定する取付部453とを備えている。また、取付けプレート45の支持部451には、本実施形態では、取付けプレート45及び剛性歯車35の固定部351を支持部材40の減速機支持部43に固定するための挿通孔452が、減速機支持部43の挿通孔431に対応して形成されている。また、取付けプレート45の取付部453には、本実施形態では、基台10を構成する基台筐体101に第1駆動ユニット2のモーター20を固定するための挿通孔454が、外周に沿って所定間隔で形成されている。
モーター20の構成と動作について説明する。
モーター20は、いわゆるサーボモーターを用いている。具体的には、ACサーボモーターを用いている。なお、モーター20としては、例えば、DCサーボモーター等が挙げられる。モーター20は、図2に示すように、ローター21と、ステーター23と、第1ケース24と、第2ケース25と、第3ケース26と、回転検出器としての光学式のエンコーダー28と、回転検出基板としてのエンコーダー基板29と、を備えている。また、モーター20は、ベアリング271,272を備えている。
モーター20は、いわゆるサーボモーターを用いている。具体的には、ACサーボモーターを用いている。なお、モーター20としては、例えば、DCサーボモーター等が挙げられる。モーター20は、図2に示すように、ローター21と、ステーター23と、第1ケース24と、第2ケース25と、第3ケース26と、回転検出器としての光学式のエンコーダー28と、回転検出基板としてのエンコーダー基板29と、を備えている。また、モーター20は、ベアリング271,272を備えている。
本実施形態では、回転検出器としてエンコーダー28を用いているが、これには限定されず、例えば、回転角度を2相の交流電圧(アナログ信号)として出力するレゾルバや、磁界を検出してその大きさに比例したアナログ信号を出力するホールセンサー等を用いることができる。
第1ケース24、第2ケース25、第3ケース26、及び、支持部材40のモーター支持部41は、モーター20を取り囲むケースを兼ねている。
図2に示すように、モーター支持部41と第2ケース25の中心部には、ベアリング271,272が設置されている。なお、ローター21を構成する回転軸22の回転の中心軸Aは、本実施形態では、第1アーム11の回転の中心となる第1軸J1と同一としている。
ベアリング271,272は、内輪と外輪とを含んで構成される転がり軸受けである。回転軸22の両端側は、ベアリング271,272の内輪にそれぞれ締まり嵌めで固定される。一方のベアリング271の外輪は、支持部材40のモーター支持部41に支持される。また、他方のベアリング272の外輪は、第2ケース25に支持される。なお、第1ケース24、第2ケース25、第3ケース26は、モーター支持部41に固定される。
モーター20の回転軸22は、ベアリング271,272を介して、モーター支持部41及び第2ケース25に支持され、中心軸A周りに回転する。回転軸22は、ベアリング271側の端部で、減速機30と連結し、駆動力を減速機30に伝達する。また、回転軸22は、ベアリング272側の端部で、回転軸22の回転を検出する回転検出器としてのエンコーダー28が回転軸22の外周面に設置されている。このため、回転軸22の回転に合せてエンコーダー28が回転する。
なお、エンコーダー28からの信号を取り込む回転検出基板としてのエンコーダー基板29が、エンコーダー28が取り付けられる回転軸22の部位よりも下側端部で、回転軸22の外周面を取り囲むように、基板支持部261に固定されている。また、エンコーダー28、エンコーダー基板29は、第3ケース26に囲まれる。
ローター21は、回転軸22と磁石211とを備えている。回転軸22は、中心軸Aの方向に沿って縮径された円柱状に形成されている。また、回転軸22には、中心軸Aの方向に沿って形成される中空の貫通孔221が形成されている。回転軸22は、鉄等の軟磁性材料で構成されている。なお、中心軸Aは、回転軸22に沿って延びる仮想直線Lとも言える。
磁石211は、回転軸22の中心軸A周りに沿った外周面に固定されている。磁石211は、環状に形成され、周方向に複数並べられ、複数の磁極が形成された多極構造を有している。磁石211は、例えば、6つの磁石片で構成され、極性は周方向でNSNSNSとなるように構成されている。磁石211はステーター23に囲まれる。
ステーター23は、ローター21(回転軸22、磁石211)を中心軸A周りに囲む。ステーター23は、円筒状に形成され、周方向に所定間隔で配置され、それぞれコアとなる鉄芯231の周りにコイル232を備えている。
このように構成されるモーター20に対して、ステーター23に交流電流を流した場合、ステーター23は電磁石となり、交流のため電流の向きと大きさが交互に切り替わることにより、ステーター23はN極やS極に切り替わる。それに伴い、ローター21の磁石211を引き付けたり反発させたりすることで、ローター21(回転軸22)が回転する。
なお、ステーター23(鉄芯231、コイル232)は、回転軸22を回転させる駆動部として機能する。また、第1ケース24は、ローター21およびステーター23の少なくとも一部を囲んでいる、すなわち、駆動部の少なくとも一部を覆っている。
減速機30の構成と動作について説明する。
減速機30は、通称、波動歯車減速機と呼ばれる波動歯車機構を用いた減速機である。減速機30は、モーター20の回転軸22から入力された駆動力の回転を減速して出力する。そして、減速機30の出力側では、減速比に比例したトルクを得ることができる。
減速機30は、通称、波動歯車減速機と呼ばれる波動歯車機構を用いた減速機である。減速機30は、モーター20の回転軸22から入力された駆動力の回転を減速して出力する。そして、減速機30の出力側では、減速比に比例したトルクを得ることができる。
図2に示すように、減速機30は、波動発生器31と、可撓性の外歯歯車としての可撓性歯車33と、内歯歯車で構成される剛性歯車35と、を備える。波動発生器31は、本実施形態では、回転軸22の一方の端部に係合する入力部として働く。また、可撓性歯車33は、本実施形態では、回転軸22の回転を減速して出力する出力部として働く。また、剛性歯車35は、本実施形態では、モーター20に対して減速機30がずれないように固定される固定部として働く。
本実施形態では、剛性歯車35を固定部として、可撓性歯車33を出力部として機能させている。しかし、これには限定されず、可撓性歯車33を固定部として、また、剛性歯車35を出力部として機能させることでもよい。
剛性歯車35は、中心線Aの径方向に、実質的に撓まない剛体で構成された歯車であって、内歯352を備える環状の内歯歯車である。本実施形態では、剛性歯車35は、平歯車である。すなわち、内歯352は、中心線Aに対して平行な歯スジを備える。なお、内歯352の歯スジは、中心線Aに対して傾斜していてもよい。すなわち、剛性歯車35は、ハスバ歯車又はヤマバ歯車であってもよい。
剛性歯車35は、剛性歯車35を支持部材40の減速機支持部43に固定する固定部351と、ロボット1のアーム(図1では、第1アーム11)に連結させる連結部354との2つの部位で構成されている。
固定部351は、中心軸Aの径方向内側で下側端部に、上述した内歯352を備えて形成される。固定部351には、支持部材40の減速機支持部43に、取付けプレート45の支持部451を介して固定する固定用ネジ孔353が形成されている。固定用ネジ孔353は、挿通孔431,452に相対して形成されている。連結部354には、本実施形態では、第1アーム11と連結するための固定用ネジ孔355が形成されている。
なお、固定部351と連結部354とは、ベアリング356により連結されており、固定部351に対して連結部354が回転可能に構成されている。なお、ベアリング356は、いわゆるクロスローラーベアリングであり、回転軸に対して+45°と-45°との角度で交互にローラーが配置され、ラジアルとスラストの両方の荷重を受けられる軸受けである。
可撓性歯車33は、剛性歯車35の内側に挿通されている。この可撓性歯車33は、中心線Aの径方向に撓み変形可能な可撓性の筒状部331を備える歯車である。また、可撓性歯車33は、剛性歯車35の内歯352に噛み合う外歯332を備える外歯歯車である。また、可撓性歯車33の歯数は、剛性歯車35の歯数よりも少ない。
可撓性歯車33は、筒状部331に加え、筒状部331の上側端部から中心線Aの径方向外側に伸びる鍔部333を備えたシルクハット型の形状に構成されている。外歯332は、筒状部331の下側端部において中心線Aの径方向外側に形成される。可撓性歯車33には、減速機30を第1アーム11に固定すると共に、剛性歯車35の連結部354に固定する挿通孔334が、鍔部333の外周に沿って所定間隔で形成されている。なお、挿通孔334は、固定用ネジ孔355に相対して形成されている。
波動発生器31は、波動発生部311と固定部318とを備える。固定部318は、例えば、ネジまたはボルトで構成され、波動発生部311と、モーター20の回転軸22とを中心線Aの径方向から固定する。
波動発生部311は、本体部312と、本体部312の外周に装着されるベアリング313と、を備える。本体部312は、中心線Aの方向から見た場合、外周が楕円形又は長円形に形成されている。
ベアリング313は、可撓性の内輪315及び外輪316と、これらの間に配置されている複数のボール317と、を備える転がり軸受である。内輪315は、本体部312の外周に嵌め込まれ、本体部312の外周面に沿って楕円形又は長円形に弾性変形している。それに伴って、外輪316も楕円形又は長円形に弾性変形している。また、内輪315の外周面及び外輪316の内周面は、それぞれ、複数のボール317を周方向に沿って案内させつつ転動させる軌道面となっている。また、複数のボール317は、周方向での互いの間隔を一定に保つように図示省略する保持器により保持されている。
以上の構成により、波動発生器31は、可撓性歯車33の内側に位置し、中心軸Aの周りに回転可能となる。そして、波動発生部311は、可撓性歯車33の筒状部331の内周面に接し、筒状部331を、長軸及び短軸とする楕円形又は長円形に撓めて外歯332を剛性歯車35の内歯352に部分的に噛み合わせる。ここで、可撓性歯車33及び剛性歯車35は、中心軸A周りに回転可能に互いに内外で噛み合わされる。
このような減速機30において、波動発生器31に、上述したモーター20からの駆動力が入力されると、可撓性歯車33及び剛性歯車35は、互いの噛み合い位置を周方向に移動させながら、歯数差に起因して中心軸A周りに相対的に回転する。これにより、駆動源であるモーター20の回転軸22から、波動発生器31に入力された駆動力の回転が減速され、可撓性歯車33から出力される。そして、出力側では、減速比に比例したトルクを得ることができる。すなわち、波動発生器31を入力側、可撓性歯車33を出力側とする減速機30を実現することができる。
本実施形態では、可撓性歯車33と噛み合う剛性歯車35の固定部351が、支持部材40に固定される構成のため、可撓性歯車33が剛性歯車35の連結部354と共に回転する構成となる。従って、本実施形態では、モーター20からの駆動力が波動発生器31に入力され、波動発生器31が回転した場合、可撓性歯車33は、剛性歯車35(固定部351)との互いの噛み合い位置を周方向に移動させ、歯数差に起因して中心軸A周りに相対的に回転する。なお、波動発生器31の回転方向と、可撓性歯車33の回転方向とは逆方向となる。
本実施形態における第1駆動ユニット2の組立て方法の一例について簡単に説明する。なお、モーター20の組立てに関しては省略する。また、組立ての順序については下記には限定されない。
最初に、モーター20を、支持部材40(モーター支持部41)に組付ける。このとき、モーター20の第1ケース24は、モーター支持部41と当接する。また、予めモーター20の回転軸22に内輪が締まり嵌めで固定されているベアリング271の外輪が、モーター支持部41の内周面に支持される。
次に、支持部材40において、別体となっている取付けプレート45を減速機支持部43の上側に設置する。この場合、減速機支持部43に形成される挿通孔431と、取付けプレート45の支持部451に形成される挿通孔452とが重なるように位置を調整する。
次に、減速機30の波動発生器31の本体部312と、モーター20の回転軸22とが、固定部318により、中心軸Aの径方向から固定される。なお、固定方法は特に限定されないが、ネジ又はボルトによる固定以外に、接着剤、溶接などによる固定であってもよい。
次に、サブ組立てとして、剛性歯車35に可撓性歯車33を組立てる。詳細には、剛性歯車35の固定部351の内周面に沿って、上方向から、可撓性歯車33の筒状部331を挿入する。そして、可撓性歯車33の鍔部333を連結部354の上面に当接させる。これにより、可撓性歯車33の外歯332と、剛性歯車35の内歯352とが、断面的に向かい合った状態となる。
次に、サブ組立てを行った剛性歯車35と可撓性歯車33とを上方から波動発生器31の外周面に係合させる。これにより、可撓性歯車33の筒状部331が、波動発生器31の外周面(ベアリング313の外輪316の外周面)沿って弾性変形して係合し、可撓性歯車33の外歯332と剛性歯車35の内歯352とが部分的に噛み合う状態とする。この場合、剛性歯車35の固定部351に形成される固定用ネジ孔353と、取付けプレート45の挿通孔452とが重なるように位置を調整する。
次に、ボルトB1を減速機支持部43の下側から、減速機支持部43の挿通孔431、取付けプレート45の挿通孔452に挿通させて、剛性歯車35の固定用ネジ孔353に螺合させる。これにより、取付けプレート45も含めて、支持部材40に剛性歯車35の固定部351を固定する。
この組立てにより、モーター20と減速機30とが固定される。
この組立てにより、モーター20と減速機30とが固定される。
なお、上述の組立てにより、モーター20と減速機30とが固定された状態で、後述する送受信構成部50が設置された状態が、第1駆動ユニット2の組立が完了した状態となる。なお、この状態は、後述する第1コネクター51への第1配線53(第1コネクト部531)の接続や、後述する第2コネクター55への第2配線57(第2コネクト部571)の接続は行われていない状態である。
ロボット1への第1駆動ユニット2の組立てについて説明する。
第1駆動ユニット2は、本実施形態では、第1部材としての基台10に対し、第2部材としての第1アーム11を相対的に回転させる駆動ユニットである。
第1駆動ユニット2は、本実施形態では、第1部材としての基台10に対し、第2部材としての第1アーム11を相対的に回転させる駆動ユニットである。
第1駆動ユニット2は、本実施形態では、モーター20を、第1部材としての基台10に固定する。詳細には、第1駆動ユニット2において、支持部材40の取付けプレート45を、基台10を構成する基台筐体101に固定する。
基台筐体101には、取付けプレート45の外径に合せた形状(例えば、段差部102)を有し、挿通孔454に相対して固定用ネジ孔103が形成されている。支持部材40の基台10への固定は、支持部材40(取付けプレート45)を基台筐体101の上方向から、段差部102に位置させた後、ボルトB2を上方向から挿通孔454に挿通させて、固定用ネジ孔103に螺合させることにより固定する。これにより、第1配線53は、第1部材としての基台10の内部を引き回される。
また、第1駆動ユニット2は、本実施形態では、出力部としての可撓性歯車33を、第2部材としての第1アーム11に固定する。詳細には、第1駆動ユニット2において、減速機30の可撓性歯車33を、第1アーム11を構成する第1アーム筐体111に固定する。
第1アーム筐体111には、後述する開口部112の他、可撓性歯車33の外径に合せた形状(例えば、段差部113)を有し、挿通孔334に相対して挿通孔114が形成されている。可撓性歯車33の第1アーム11への固定は、可撓性歯車33(鍔部333)を第1アーム筐体111の下方向から、段差部113に位置させた後、ボルトB3を上方向から挿通孔114,334に挿通させて、固定用ネジ孔355に螺合させることにより固定する。これにより、第2配線57は、第2部材としての第1アーム11の内部を引き回される。
この組立てにより、本実施形態では、床面などに固定される基台10から、基台10に固定されたモーター20の回転による駆動力が波動発生器31に入力され、波動発生器31が回転した場合、可撓性歯車33に固定される第1アーム11が基台10に対して中心軸A(第1軸J1)周りに回転する。
送受信構成部50の構成と動作について説明する。
送受信構成部50は、第1駆動ユニット2を構成する部分であり、信号系の配線を引き回す部分である。送受信構成部50は、回転軸22の中心軸A方向の両端部において、回転軸22に設けた貫通孔221を介して光通信が行えるように構成されている。貫通孔221は、本実施形態では、中空となっており、この中空部分を光が進行する構成となっている。なお、貫通孔221の内部は、石英ガラスやプラスチックで充填された形態であってもよい。
送受信構成部50は、第1駆動ユニット2を構成する部分であり、信号系の配線を引き回す部分である。送受信構成部50は、回転軸22の中心軸A方向の両端部において、回転軸22に設けた貫通孔221を介して光通信が行えるように構成されている。貫通孔221は、本実施形態では、中空となっており、この中空部分を光が進行する構成となっている。なお、貫通孔221の内部は、石英ガラスやプラスチックで充填された形態であってもよい。
送受信構成部50の動作として、例えば、第1駆動ユニット2において、モーター20の回転数を検出する場合、制御装置19からの回転数検出指示の信号を光通信により受信し、第1駆動ユニット2で検出したモーター20の回転数のデータを光通信により制御装置19に送信する。これにより、制御装置19は、第1アーム11の回転角度を適正に制御及び動作させることができる。また、本実施形態では、第2アーム12に設置される第2駆動ユニット3と制御装置19との送受信においても、第1駆動ユニット2の送受信構成部50を介して行われる。
また、図1に示すロボット1のエンドエフェクターとして、物を把持するハンド(図示省略)等を備える場合には、ハンドに設けられた把持力を測定する触覚センサー等の力覚センサーの信号を制御装置19に送信する場合等には、第2駆動ユニット3と第1駆動ユニット2とを介して行われる。また、図1に示すスプラインシャフト16にカメラが設置されている場合等には、カメラで撮像した画像信号を制御装置19に送信する場合等にも、第2駆動ユニット3と第1駆動ユニット2とを介して行われる。なお、通信線の数が増える場合には、光の波長を変えて、必要な本数分の通信を行うことでよい。
送受信構成部50は、図2に示すように、回転軸22の下端部22a側で、モーター20の第3ケース26の下面側に、エンコーダー基板29と電気信号を送受信する第1送受信回路基板511を有する第1コネクター51が固定されている。第1コネクター51は、第1送受信回路基板511を有して、エンコーダー基板29と電気信号を送受信する。
なお、第1送受信回路基板511は光信号を電気信号に変換する。これにより、制御装置19からの回転数検出指示の信号が、後述する第1配線53を介して第1コネクター51に入力された場合、第1送受信回路基板511は、第1配線53からの光信号を電気信号に変換して出力し、エンコーダー基板29を動作させる。また逆に、第1送受信回路基板511は、エンコーダー基板29からの電気信号を光信号に変換する。これにより、エンコーダー基板29からの回転数のデータを光信号に変換して、第1配線53に出力して制御装置19に送信する。なお、第1送受信回路基板511は、光信号を光信号として送信することも可能である。
第1コネクター51は、外部に接続する第1配線53と接続されている。ここで、「外部」とは、本実施形態では、制御装置19に相当する。なお、第1配線53は、光ファイバーで構成され、第1コネクター51に脱着可能な、第1配線53の端部となる第1コネクト部531を備えている。また、第1配線53は、本実施形態では、制御装置19に接続される。
送受信構成部50は、第1ケース24、第2ケース25、第3ケース26の内部で回転軸22に沿って延びる仮想直線L(中心軸A)上に配置され、第1コネクター51と接続される第1光通信部52を備えている。なお、第1光通信部52は、第1発光素子521と第1受光素子522とを有している。
第1光通信部52は、第1配線53から入力する光信号を受けて、第1送受信回路基板511により第1発光素子521を発光させ、回転軸22の貫通孔221の内部を進行する光信号を出力する。また、後述する第2光通信部56の第2発光素子561の発光による光信号を、貫通孔221を介して第1受光素子522により受光して入力し、第1送受信回路基板511により第1配線53に光信号を出力する。
さらに、送受信構成部50は、図2に示すように、回転軸22の上端部22b側で、減速機30の固定部としての剛性歯車35の固定部351に有する支持部材357に、第2送受信回路基板551を有する第2コネクター55が固定されている。
また、第2コネクター55は、第1駆動ユニット2の出力側を固定する第1アーム11の後述する第1アーム筐体111に形成される開口部112の領域に配置されている。
第2コネクター55は、外部に接続する第2配線57と接続されている。ここで、「外部」とは、本実施形態では、第2駆動ユニット3の第2コネクター55に相当する。なお、第2配線57は、第1配線53と同様に、光ファイバーで構成され、第2コネクター55に脱着可能な、第2配線57の端部となる第2コネクト部571を備えている。また、第2配線57は、本実施形態では、第2駆動ユニット3の第2コネクター55に接続される。
送受信構成部50は、固定部としての剛性歯車35(固定部351)の内部で回転軸22に沿って延びる仮想直線L(中心軸A)上に配置され、第2コネクター55と接続される第2光通信部56を備えている。なお、第2光通信部56は、第2発光素子561と第2受光素子562とを有している。
第2光通信部56は、第2配線57から入力する光信号を受けて、第2送受信回路基板551により第2発光素子561を発光させ、回転軸22の貫通孔221の内部を進行する光信号を出力する。また、上述する第1光通信部52の第1発光素子521の発光による光信号を、貫通孔221を介して第2受光素子562により受光して入力し、第2送受信回路基板551により第2配線57に光信号を出力する。
第1光通信部52と第2光通信部56との動作において、第1光通信部52及び第2光通信部56の一方は、外部からの信号が入力された場合、回転軸22の貫通孔221を通る光信号を出力し、第1光通信部52及び第2光通信部56の他方は、光信号を受けて外部に信号を出力する。
第1駆動ユニット2を交換する場合について簡単に説明する。
第1駆動ユニット2を交換する場合には、第1駆動ユニット2を基台10及び第1アーム11から取外すことになる。
第1駆動ユニット2を交換する場合には、第1駆動ユニット2を基台10及び第1アーム11から取外すことになる。
最初に、第1駆動ユニット2において、第1コネクター51に接続している第1コネクト部531を、第1コネクター51から引き抜くことで、第1配線53を第1駆動ユニット2から取外す。同様に、第1駆動ユニット2において、第2コネクター55に接続している第2コネクト部571を、第2コネクター55から引き抜くことで、第2配線57を第1駆動ユニット2から取外す。
次に、ボルトB2を取外すことにより、基台筐体101と支持部材40との固定を解除する。また、ボルトB3を取外すことにより、第1アーム筐体111と可撓性歯車33との固定を解除する。
以上により、第1駆動ユニット2を基台10及び第1アーム11から取外すことができる。
以上により、第1駆動ユニット2を基台10及び第1アーム11から取外すことができる。
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の第1駆動ユニット2は、貫通孔221が設けられる回転軸22、回転軸22を回転させる駆動部(ローター21およびステーター23)、及び駆動部(ローター21およびステーター23)の少なくとも一部を覆うケース(第1ケース24)を有するモーター20を備えている。また、第1駆動ユニット2は、回転軸22の一方の端部に係合する入力部(波動発生器31)、モーター20に対してずれないように固定される固定部(剛性歯車35)、及び回転軸22の回転を減速して出力する出力部(可撓性歯車33)を有する減速機30を備えている。また、第1駆動ユニット2は、モーター20のケース(第3ケース26)に固定され、外部(制御装置19)に接続する第1配線53(第1コネクト部531)と接続する第1コネクター51と、減速機30の固定部(剛性歯車35)に固定され、外部(第2駆動ユニット3の第2コネクター55)に接続する第2配線57(第2コネクト部571)と接続する第2コネクター55と、を備えている。また、第1駆動ユニット2は、第1ケース24、第2ケース25、第3ケース26の内部で回転軸22に沿って延びる仮想直線L上に配置され、第1コネクター51と接続される第1光通信部52と、固定部(剛性歯車35)の内部で回転軸22に沿って延びる仮想直線L上に配置され、第2コネクター55と接続される第2光通信部56と、を備えている。そして、第1光通信部52及び第2光通信部56の一方は、外部からの信号(光信号)が入力された場合、回転軸22の貫通孔221を通る光信号を出力し、第1光通信部52及び第2光通信部56の他方は、光信号を受けて外部に信号(光信号)を出力する。
この構成により、回転軸22の貫通孔221を介して、第1光通信部52及び第2光通信部56の一方は、外部からの信号が入力された場合、回転軸22の貫通孔221を通る光信号を発し、第1光通信部52及び第2光通信部56の他方は、光信号を受けて外部に信号を送ることができる。
なお、多関節ロボットにおいて第1駆動ユニット2を交換する場合には、第1コネクター51に接続する第1配線53(第1コネクト部531)を引き抜き、また、第2コネクター55に接続する第2配線57(第2コネクト部571)を引き抜く。その後、ボルトB2,B3を取外すことにより、第1駆動ユニット2と基台10、及び第1駆動ユニット2と第1アーム11の固定を解除する。これにより、交換する第1駆動ユニット2を取り外すことができる。そして、新たな第1駆動ユニット2を基台10及び第1アーム11に固定して、第1コネクター51に第1配線53(第1コネクト部531)を差し込み、第2コネクター55に第2配線57(第2コネクト部571)を差し込みことで交換することができる。従って、第1駆動ユニット2を用いて多関節ロボットを組立てる場合や、多関節ロボットの第1駆動ユニット2を交換する場合には、従来のように信号線を各駆動ユニットの貫通孔に引き入れたり、引き抜いたりする必要が無いため、組立て作業や交換作業を容易に行うことができる。
従来のロボットは、駆動ユニットを交換することを想定しておらず、基台から駆動ユニットの中空部を通ってハンドやスプラインシャフトのカメラまで1つの信号線により接続されている。そのため、駆動ユニットを交換しようとしても、信号線がハンド等に取り付いたままでは交換できず、信号線をハンド等から取り外す作業やハンド等に取り付ける作業を行う必要がある。また、信号線が別の駆動ユニットの中空部を通っている場合には、別の駆動ユニットから信号線を引き抜く作業や信号線を差し込む作業についても行う必要がある。このように煩雑な作業が必要であった従来の駆動ユニットと比べて、第1駆動ユニットに第1コネクター51および第2コネクター55を設けることにより、第1駆動ユニット2について上述の配線の作業を行うだけで交換することが可能となる。
この構成により、回転軸22の貫通孔221を介して、第1光通信部52及び第2光通信部56の一方は、外部からの信号が入力された場合、回転軸22の貫通孔221を通る光信号を発し、第1光通信部52及び第2光通信部56の他方は、光信号を受けて外部に信号を送ることができる。
なお、多関節ロボットにおいて第1駆動ユニット2を交換する場合には、第1コネクター51に接続する第1配線53(第1コネクト部531)を引き抜き、また、第2コネクター55に接続する第2配線57(第2コネクト部571)を引き抜く。その後、ボルトB2,B3を取外すことにより、第1駆動ユニット2と基台10、及び第1駆動ユニット2と第1アーム11の固定を解除する。これにより、交換する第1駆動ユニット2を取り外すことができる。そして、新たな第1駆動ユニット2を基台10及び第1アーム11に固定して、第1コネクター51に第1配線53(第1コネクト部531)を差し込み、第2コネクター55に第2配線57(第2コネクト部571)を差し込みことで交換することができる。従って、第1駆動ユニット2を用いて多関節ロボットを組立てる場合や、多関節ロボットの第1駆動ユニット2を交換する場合には、従来のように信号線を各駆動ユニットの貫通孔に引き入れたり、引き抜いたりする必要が無いため、組立て作業や交換作業を容易に行うことができる。
従来のロボットは、駆動ユニットを交換することを想定しておらず、基台から駆動ユニットの中空部を通ってハンドやスプラインシャフトのカメラまで1つの信号線により接続されている。そのため、駆動ユニットを交換しようとしても、信号線がハンド等に取り付いたままでは交換できず、信号線をハンド等から取り外す作業やハンド等に取り付ける作業を行う必要がある。また、信号線が別の駆動ユニットの中空部を通っている場合には、別の駆動ユニットから信号線を引き抜く作業や信号線を差し込む作業についても行う必要がある。このように煩雑な作業が必要であった従来の駆動ユニットと比べて、第1駆動ユニットに第1コネクター51および第2コネクター55を設けることにより、第1駆動ユニット2について上述の配線の作業を行うだけで交換することが可能となる。
なお、光通信を行う場合に、発光素子、受光素子、及び回転軸のうち1つでも別体になっている場合、駆動ユニットを交換する際に、発光素子、受光素子、及び回転軸が光軸の直線上(本実施形態では、中心軸A上、又は仮想直線L上)に並ぶように光軸調整(位置調整)する工程が必要となり、取り付け作業が煩雑になってしまう。これに対して、本実施形態の第1駆動ユニット2は、発光素子、受光素子、及び回転軸が一体に構成されているため、第1駆動ユニット2を交換した際に、光軸調整(位置調整)する工程が不必要となり、取り付け作業が容易となる。
本実施形態の第1駆動ユニット2において、第1光通信部52は、第1発光素子521及び第1受光素子522を有し、第2光通信部56は、第2発光素子561及び第2受光素子562を有している。
この構成により、第1光通信部52と第2光通信部56とで双方向の光通信を行うことができる。
この構成により、第1光通信部52と第2光通信部56とで双方向の光通信を行うことができる。
本実施形態の第1駆動ユニット2は、回転軸22の回転を検出する回転検出器としてのエンコーダー28と、エンコーダー28からの信号を取り込むと共に、第1コネクター51に接続される回転検出基板としてのエンコーダー基板29と、を有している。また、第1コネクター51は、エンコーダー基板29と電気信号を送受信する送受信回路基板(第1送受信回路基板511)を有し、第1送受信回路基板511は、光信号を電気信号に変換し、電気信号を光信号に変換する。
この構成により、第1コネクター51は、送受信回路基板(第1送受信回路基板511)により、外部からの光信号を電気信号に変換することで、エンコーダー基板29と電気信号を送受信でき、また、エンコーダー基板29から受信した電気信号を光信号に変換して外部に出力することができる。
この構成により、第1コネクター51は、送受信回路基板(第1送受信回路基板511)により、外部からの光信号を電気信号に変換することで、エンコーダー基板29と電気信号を送受信でき、また、エンコーダー基板29から受信した電気信号を光信号に変換して外部に出力することができる。
本実施形態の第1駆動ユニット2において、ケースとしての支持部材40は、回転軸22の回転の中心軸Aに沿う方向において、モーター20のケース(支持部材40)と減速機30の固定部(剛性歯車35)との間に取付けプレート45を有し、取付けプレート45は、他の部材(例えば、第1部材としての基台10)に取り付いている。
この構成により、取付けプレート45を有することにより、第1駆動ユニット2を他の部材(例えば、第1部材としての基台10)と固定させることができる。なお、取付けプレート45を他の部材の形状に合わせることにより、固定する他の部材との取付けの自由度が向上する。
この構成により、取付けプレート45を有することにより、第1駆動ユニット2を他の部材(例えば、第1部材としての基台10)と固定させることができる。なお、取付けプレート45を他の部材の形状に合わせることにより、固定する他の部材との取付けの自由度が向上する。
本実施形態のロボット1は、上述した第1駆動ユニット2と、第1筐体としての基台筐体101を有して第1配線53を内部に通す第1部材としての基台10と、第2筐体としての第1アーム筐体111を有して第2配線57を内部に通し、第1部材に対して相対的に回転する第2部材としての第1アーム11と、を備えている。そして、第1駆動ユニット2のモーター20は、第1部材(基台10)に固定され、出力部(可撓性歯車33)は、第2部材(第1アーム11)に固定される。
この構成により、交換が容易な第1駆動ユニット2を有すると共に、第1部材(基台10)に対して、第2部材(第1アーム11)を相対的に回転させるロボット1を実現することができる。
この構成により、交換が容易な第1駆動ユニット2を有すると共に、第1部材(基台10)に対して、第2部材(第1アーム11)を相対的に回転させるロボット1を実現することができる。
本実施形態のロボット1において、第2部材(第1アーム11)は、開口部112を有し、第2コネクター55は、開口部112の領域に配置される。
この構成により、開口部112を介して、第2コネクター55から第2部材(第1アーム11)の内部に、第2配線57を通すことができるため、別途、コネクター等が必要なく、構成を簡略化することができる。
この構成により、開口部112を介して、第2コネクター55から第2部材(第1アーム11)の内部に、第2配線57を通すことができるため、別途、コネクター等が必要なく、構成を簡略化することができる。
2.第2実施形態
本実施形態では、ロボット1への第2駆動ユニット3の組立てについて説明する。
図3は、本実施形態に係る駆動ユニット(第2駆動ユニット3)の概略構成を示す断面図である。なお、図3は、第2軸J2を通りXZ平面に平行な断面を示している。
第2駆動ユニット3は、第1実施形態で説明したように、第1駆動ユニット2と同様に構成されるため、以降では、異なる部分を主に説明する。なお、同様の構成部には同様の符号を付記している。
本実施形態では、ロボット1への第2駆動ユニット3の組立てについて説明する。
図3は、本実施形態に係る駆動ユニット(第2駆動ユニット3)の概略構成を示す断面図である。なお、図3は、第2軸J2を通りXZ平面に平行な断面を示している。
第2駆動ユニット3は、第1実施形態で説明したように、第1駆動ユニット2と同様に構成されるため、以降では、異なる部分を主に説明する。なお、同様の構成部には同様の符号を付記している。
第1実施形態の第1駆動ユニット2は、第1部材としての基台10に対し、第2部材としての第1アーム11を相対的に回転させる駆動ユニットである。本実施形態の第2駆動ユニット3は、第1部材としての第2アーム12に対し、第2部材としての第1アーム11を相対的に回転させる駆動ユニットである。なお、第1アーム11は第1軸J1回りに回転し、第2アーム12は第2軸J2回りに回転する。
このように互いに回転するため、第2駆動ユニット3は、第2部材としての第1アーム11に対し、第1部材としての第2アーム12を相対的に回転させる駆動ユニットであるとしても同様である。言い換えると、第2アーム12は、第1アーム11に対して第2軸J2回りに回転可能となっている。
本実施形態では、モーター20を、第1部材としての第2アーム12に固定する。詳細には、第2駆動ユニット3において、支持部材40の取付けプレート45を、第2アーム12を構成する第2アーム筐体121に固定する。
第2アーム筐体121には、取付けプレート45の外径に合せた形状(例えば、段差部122)を有し、挿通孔454に相対して固定用ネジ孔123が形成されている。支持部材40の第2アーム筐体121への固定は、支持部材40(取付けプレート45)を第2アーム筐体121の下方向から、段差部122に位置させた後、ボルトB2を下方向から挿通孔454に挿通させて、固定用ネジ孔123に螺合させることにより固定する。これにより、第1配線53は、第1部材としての第2アーム12の内部を引き回される。
また、第2駆動ユニット3は、本実施形態では、出力部としての可撓性歯車33を、第2部材としての第1アーム11に固定する。詳細には、第2駆動ユニット3において、減速機30の可撓性歯車33を、第1アーム11を構成する第1アーム筐体111に固定する。
第1アーム筐体111には、後述する開口部115の他、可撓性歯車33の外径に合せた形状(例えば、段差部116)を有し、挿通孔334に相対して挿通孔117が形成されている。可撓性歯車33の第1アーム11への固定は、可撓性歯車33(鍔部333)を第1アーム筐体111の上方向から、段差部116に位置させた後、ボルトB3を下方向から挿通孔117,334に挿通させて、固定用ネジ孔355に螺合させることにより固定する。これにより、第2配線57は、第2部材としての第1アーム11の内部を引き回される。
この組立てにより、本実施形態では、第2アーム12に固定されたモーター20の回転による駆動力が波動発生器31に入力され、波動発生器31が回転した場合、可撓性歯車33に固定される第1アーム11が第2アーム12に対して中心軸A(第2軸J2)周りに回転する。第1アーム11が固定されているとした場合、第2アーム12が中心軸A(第2軸J2)周りに回転する。
送受信構成部50の構成と動作について説明する。
第2駆動ユニット3の送受信構成部50も、第1実施形態の送受信構成部50と同様に構成されている。また、第2駆動ユニット3の第2コネクター55は、第2駆動ユニット3の出力側を固定する第1アーム11の第1アーム筐体111に形成される開口部115の領域に配置されている。
第2駆動ユニット3の送受信構成部50も、第1実施形態の送受信構成部50と同様に構成されている。また、第2駆動ユニット3の第2コネクター55は、第2駆動ユニット3の出力側を固定する第1アーム11の第1アーム筐体111に形成される開口部115の領域に配置されている。
そして、第2コネクター55は、外部に接続する第2配線57と接続されている。ここで、「外部」とは、本実施形態では、第1駆動ユニット2の第2コネクター55に相当する。なお、第2駆動ユニット3の第2コネクター55に接続する第2配線57は、第1駆動ユニット2の第2配線57に接続し、最終的に第2コネクター55に接続する。
第2駆動ユニット3の第1コネクター51は、外部に接続する第1配線53と接続されている。ここで、「外部」とは、本実施形態では、ロボット1のエンドエフェクターとして、ハンド(図示省略)等を備える場合には、力覚センサーの情報を送受信する回路基板(図示省略)に相当する。
第2駆動ユニット3の第2光通信部56は、第2配線57から入力する光信号を受けて、第2送受信回路基板551により第2発光素子561を発光させ、回転軸22の貫通孔221の内部を進行する光信号を出力する。また、第1光通信部52の第1発光素子521の発光による光信号を、貫通孔221を介して第2受光素子562により受光して入力し、第2送受信回路基板551により第2配線57に光信号を出力する。
第1光通信部52と第2光通信部56との動作において、第1光通信部52及び第2光通信部56の一方は、外部からの信号が入力された場合、回転軸22の貫通孔221を通る光信号を出力し、第1光通信部52及び第2光通信部56の他方は、光信号を受けて外部に信号を出力する。
第2駆動ユニット3を交換する場合について簡単に説明する。
第2駆動ユニット3を交換する場合には、第2駆動ユニット3を第2アーム12及び第1アーム11から取外すことになる。
第2駆動ユニット3を交換する場合には、第2駆動ユニット3を第2アーム12及び第1アーム11から取外すことになる。
最初に、第2駆動ユニット3において、第1コネクター51に接続している第1コネクト部531を、第1コネクター51から引き抜くことで、第1配線53を第2駆動ユニット3から取外す。同様に、第2駆動ユニット3において、第2コネクター55に接続している第2コネクト部571を、第2コネクター55から引き抜くことで、第2配線57を第2駆動ユニット3から取外す。
次に、ボルトB2を取外すことにより、第2アーム筐体121と支持部材40との固定を解除する。また、ボルトB3を取外すことにより、第1アーム筐体111と可撓性歯車33との固定を解除する。
以上により、第2駆動ユニット3を第2アーム12及び第1アーム11から取外すことができる。
以上により、第2駆動ユニット3を第2アーム12及び第1アーム11から取外すことができる。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
3.変形例1
本実施形態では、第1配線53及び第2配線57は、光ファイバーで構成されているが、これには限られず、通常のリード線で構成されて電気信号を伝達することでもよい、なお、この場合、第1光通信部52、第2光通信部56では、第1配線53、第2配線57から入力する電気信号を光信号に変換することが必要であり、また、光信号を第1配線53、第2配線57に出力する場合、光信号を電気信号に変換することが必要である。
本実施形態では、第1配線53及び第2配線57は、光ファイバーで構成されているが、これには限られず、通常のリード線で構成されて電気信号を伝達することでもよい、なお、この場合、第1光通信部52、第2光通信部56では、第1配線53、第2配線57から入力する電気信号を光信号に変換することが必要であり、また、光信号を第1配線53、第2配線57に出力する場合、光信号を電気信号に変換することが必要である。
4.変形例2
本実施形態では、駆動ユニット(第1駆動ユニット2や第2駆動ユニット3)を組込むロボットとして、水平多関節ロボットを取り上げて説明している。しかし、これには限られず、駆動ユニット(第1駆動ユニット2や第2駆動ユニット3)を組込むロボットとして、垂直多関節ロボットであってもよく、同様の効果を得ることができる。
本実施形態では、駆動ユニット(第1駆動ユニット2や第2駆動ユニット3)を組込むロボットとして、水平多関節ロボットを取り上げて説明している。しかし、これには限られず、駆動ユニット(第1駆動ユニット2や第2駆動ユニット3)を組込むロボットとして、垂直多関節ロボットであってもよく、同様の効果を得ることができる。
1…ロボット、2…第1駆動ユニット、3…第2駆動ユニット、10…基台、11…第1アーム、12…第2アーム、20…モーター、21…駆動部としてのローター、22…回転軸、23…駆動部としてのステーター、24…ケースとしての第1ケース、25…ケースとしての第2ケース、26…ケースとしての第3ケース、28…回転検出器としてのエンコーダー、29…回転検出基板としてのエンコーダー基板、30…減速機、31…入力部としての波動発生器、33…出力部としての可撓性歯車、35…固定部としての剛性歯車、40…ケースとしての支持部材、45…取付けプレート、51…第1コネクター、52…第1光通信部、53…第1配線、55…第2コネクター、56…第2光通信部、57…第2配線、101…基台筐体、111…第1アーム筐体、112…開口部、115…開口部、121…第2アーム筐体、221…回転軸の貫通孔、511…第1送受信回路基板、521…第1発光素子、522…第1受光素子、531…第1配線の端部としての第1コネクト部、551…第2送受信回路基板、561…第2発光素子、562…第2受光素子、571…第2配線の端部としての第2コネクト部、L…仮想直線。
Claims (6)
- 貫通孔が設けられる回転軸、当該回転軸を回転させる駆動部、及び当該駆動部の少なくとも一部を覆うケースを有するモーターと、
前記回転軸の一方の端部に係合する入力部、前記モーターに対してずれないように固定される固定部、及び前記回転軸の回転を減速して出力する出力部を有する減速機と、
前記モーターの前記ケースに固定され、外部に接続する第1配線と接続する第1コネクターと、
前記減速機の前記固定部に固定され、外部に接続する第2配線と接続する第2コネクターと、
前記回転軸に沿って延びる仮想直線上に配置され、前記第1コネクターと接続される第1光通信部と、
前記仮想直線上に配置され、前記第2コネクターと接続される第2光通信部と、を備え、
前記第1光通信部及び前記第2光通信部の一方は、外部からの信号が入力された場合、前記回転軸の前記貫通孔を通る光信号を出力し、前記第1光通信部及び前記第2光通信部の他方は、前記光信号を受けて外部に信号を出力することを特徴とする駆動ユニット。 - 前記第1光通信部は、第1発光素子及び第1受光素子を有し、
前記第2光通信部は、第2発光素子及び第2受光素子を有していることを特徴とする、請求項1に記載の駆動ユニット。 - 前記回転軸の回転を検出する回転検出器と、
前記回転検出器からの信号を取り込むと共に、前記第1コネクターに接続される回転検出基板と、を有し、
前記第1コネクターは、前記回転検出基板と電気信号を送受信する送受信回路基板を有し、
前記送受信回路基板は、前記光信号を前記電気信号に変換し、また、前記電気信号を前記光信号に変換することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の駆動ユニット。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の駆動ユニットと、
第1筐体を有して前記第1配線を内部に通す第1部材と、
第2筐体を有して前記第2配線を内部に通し、前記第1部材に対して相対的に回転する第2部材と、を備え、
前記モーターは、前記第1部材に固定され、
前記出力部は、前記第2部材に固定されることを特徴とするロボット。 - 前記第2部材は、開口部を有し、
前記第2コネクターは、前記開口部の領域に配置されることを特徴とする、請求項4に記載のロボット。 - 前記回転軸の回転の中心軸に沿う方向において、前記モーターの前記ケースと前記減速機の前記固定部との間に取付けプレートを有し、
前記取付けプレートは、前記第1部材に取り付いていることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載のロボット。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021157607A JP2023048343A (ja) | 2021-09-28 | 2021-09-28 | 駆動ユニット、及びロボット |
CN202211180656.7A CN115870957A (zh) | 2021-09-28 | 2022-09-27 | 驱动单元及机器人 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021157607A JP2023048343A (ja) | 2021-09-28 | 2021-09-28 | 駆動ユニット、及びロボット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023048343A true JP2023048343A (ja) | 2023-04-07 |
Family
ID=85770063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021157607A Pending JP2023048343A (ja) | 2021-09-28 | 2021-09-28 | 駆動ユニット、及びロボット |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023048343A (ja) |
CN (1) | CN115870957A (ja) |
-
2021
- 2021-09-28 JP JP2021157607A patent/JP2023048343A/ja active Pending
-
2022
- 2022-09-27 CN CN202211180656.7A patent/CN115870957A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN115870957A (zh) | 2023-03-31 |
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