JP2023047498A - 金属ナノ粒子の分散液の製造方法 - Google Patents

金属ナノ粒子の分散液の製造方法 Download PDF

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真利 奥田
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崇充 森
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Abstract

【課題】導電性接着剤とした場合に、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成される、金属ナノ粒子の分散液の製造方法を提供する。【解決手段】金属ナノ粒子の分散液の製造方法であって、金属化合物(a)と、アミン化合物(b)とを有機溶媒(c)中で反応させて錯体を形成し、得られた錯体を加熱して熱分解させることにより、金属ナノ粒子の分散液を得る合成工程と、合成工程で得られた金属ナノ粒子の分散液の水分量を150ppm以下に調整する水分調整工程を含む、製造方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、金属ナノ粒子の分散液の製造方法に関する。
金属ナノ粒子(特に、銀ナノ粒子)の融点降下の性質により、低温でも焼結するため、基板上への電気配線や、パワーデバイス半導体の接合材として用いられている。しかし、金属ナノ粒子は凝集しやすいため、金属ナノ粒子の表面には保護層と呼ばれる有機物層を存在させている。これらの有機物層は、脂肪酸やアルキルアミン等が用いられており、特にアルキルアミンまたはアルキルジアミンで被覆された銀ナノ粒子は比較的低温で保護層が脱離し、低温焼成を有することが知られている(特許文献1、2)
このような低温焼成可能な金属ナノ粒子は、導電性材料として利用され、例えば、配線等の導電性材料としての信頼性や導電性を担保するために、配線を厚膜にする手法が知られている。厚膜化を目的としたものとして、特許文献3では、数nm~数十nm程度の一次粒子径を持った銀ナノ粒子を用いて、5~20μmの導電性銀塗膜が得られる銀塗料組成物(インク)が報告されている。また、特許文献4では、粒径100~200nmの銀粒子を粒子数基準で30%以上含むことにより焼結体とした際に、水分を銀化合物100重量部に対して5~100重量部反応系内に含ませることにより、そのような銀粒子を得ることができることが記載されている。
特許第5574761号公報 特開2012-162767号公報 特許第6001861号公報 特許第5795096号公
導電性接着剤の分野において、金属ナノ粒子を含む導電性接着剤を部材(例えば、電子部品に使用される基板、半導体チップ等)に塗布、焼結して得られる焼結体の空隙を少なくする(緻密度を高くする)ために、焼結時に加圧する(圧力は例えば10~30MPa程度)ことが一般的に行われている。導電性接着剤を加圧しながら焼結することで、焼結体の空隙を少なくすることができる。一方で、焼結時の加圧により、導電性接着剤を塗布した部材にダメ-ジを与える。また、加圧のために特殊な設備が必要となる等の問題点も挙げられる。また、複雑構造を有する半導体チップ等に焼結体を形成する場合には、導電性接着剤を加圧することができないという問題もある。
そこで、焼結時に加圧を行わなくとも、緻密度、及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成しうる、導電性接着剤に用いることができる金属ナノ粒子の分散液の開発が求められている。
しかし、従来の知られている特許文献1~4に記載の方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を導電性接着剤として用いた場合、機械的強度(せん断強度)が不十分になったり、焼結体に割れや欠けが生じやすい等、信頼性の点で問題となる。
さらに、導電性接着剤に用いた際に、一般に300℃程度の焼結温度で焼結されているが、より低温(例えば焼結温度が250℃以下)で焼結でき、且つ、ボイド、割れ欠け、内部クラック等の不良部が発生しにくい金属ナノ粒子の分散液の開発が求められている。
このような状況下、本発明は、導電性接着剤として用いられた際に、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高いが形成される、金属ナノ粒子の分散液を提供することのできる製造方法を目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、金属ナノ粒子の製造方法において、金属化合物(a)と、アミン化合物(b)とを有機溶媒(c)中で反応させて錯体を形成し、得られた錯体を加熱して熱分解させることによって得られた、金属ナノ粒子の分散液の水分量を150ppm以下に調整する工程に付することにより、水分量を150ppm以下に調整した金属ナノ粒子の分散液を導電性接着剤に用いた場合、焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、さらに、緻密度、及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成されることを見出した。また、割れやかけ、ボイドや内部クラックが生じにくい、焼結体を形成することも見出した。本発明は、このような知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.金属ナノ粒子の分散液の製造方法であって、
金属化合物(a)と、アミン化合物(b)とを有機溶媒(c)中で反応させて錯体を形成し、得られた錯体を加熱して熱分解させることにより、金属ナノ粒子の分散液を得る合成工程と、
合成工程で得られた金属ナノ粒子の分散液の水分量を150ppm以下に調整する水分調整工程を含む、製造方法。
項2. 金属化合物(a)が、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウムのいずれかである、項1に記載の製造方法。
項3. アミン化合物(b)が、1級アミン化合物(b-1)、2級アミン化合物(b-2)、3級アミン化合物(b-3)、ジアミン化合物(b-4)のいずれかである、項1又は2に記載の製造方法。
項4. 有機溶媒(c)が、芳香族化合物、ケトン類、脂肪族エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、ジオール類、アルコール類、グリコール若しくはグリコールエーテル類、テルペン類のいずれかである、項1~3のいずれかに記載の製造方法。
項5. 平均粒子径が20~600nmの金属ナノ粒子である、項1~4のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、水分量を調整した金属ナノ粒子の分散液を導電性接着剤として用いた場合に、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度、及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体を得ることができる。また、割れやかけ、ボイドや内部クラックが生じにくい、焼結体を得ることができる。
銀粒子1のSEM画像を示す。 実施例1の焼結体のSEM断面写真を示す。 比較例1の焼結体のSEM断面写真を示す。 実施例3の焼結体の断面SEM写真を示す。 比較例3の焼結体の断面SEM写真を示す。 実施例3の冷熱衝撃試験を300サイクル実施後の焼結体の断面SEM写真を示す。 比較例3の冷熱衝撃試験を300サイクル実施後の焼結体の断面SEM写真を示す。
本発明は、金属ナノ粒子の分散液の製造方法であって、
金属化合物(a)と、アミン化合物(b)とを有機溶媒(c)中で反応させて錯体を形成し、得られた錯体を加熱して熱分解させることにより、金属ナノ粒子の分散液を得る合成工程と、
合成工程で得られた金属ナノ粒子の分散液の水分量を150ppm以下に調整する工程を含む、製造方法である。
以下、本発明の金属ナノ粒子の分散液の製造方法について詳述する。なお、本明細書において、「~」で結ばれた数値は、「~」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と上限値を選択し、「~」で結ぶことができるものとする。
金属化合物(a)
本発明の製造方法に用いる金属化合物(a)として、金属のカルボン酸塩のような有機金属塩;金属のスルホン酸塩、チオール塩、塩化物、硝酸塩、又は炭酸塩のような無機金属塩等を例示することができる。中でも、金属ナノ粒子が生成した後、対イオン由来の物質の除去が容易である点で、有機金属塩及び炭酸塩が好ましく、有機金属塩がより好ましく、中でも、蟻酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸等のカルボン酸塩がより好ましく、熱分解の容易さの点から、蓚酸塩がさらにより好ましい。
金属化合物(a)は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。金属化合物(a)は、市販品を購入して用いることができる。
金属化合物(a)の金属種としては、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム等を例示することができる。中でも、導電性、及び耐酸化性の点で、金、銀、白金、銅が好ましく、コスト及び低温焼結性の点で、銀がより好ましい。また、銅、ニッケル、アルミニウムも好ましい。
本発明の金属化合物(a)として、蟻酸金、蟻酸銀、蟻酸銅、蟻酸白金、蟻酸パラジウム、蟻酸ニッケル、蟻酸アルミニウム、酢酸金、酢酸銀、酢酸銅、酢酸白金、酢酸パラジウム、酢酸ニッケル、酢酸アルミニウム、蓚酸金、蓚酸銀、蓚酸銅、蓚酸白金、蓚酸パラジウム、蓚酸ニッケル、蓚酸アルミニウム、マロン酸金、マロン酸銀、マロン酸銅、マロン酸白金、マロン酸パラジウム、マロン酸ニッケル、マロン酸アルミニウム、フタル酸金、フタル酸銀、フタル酸銅、フタル酸白金、フタル酸パラジウム、フタル酸ニッケル、フタル酸アルミニウム等を例示できる。中でも、蓚酸銀、蓚酸銅、蓚酸ニッケル、蓚酸アルミニウム等が好ましい。
製造方法に用いる反応組成物中の金属化合物(a)の含有量は、反応組成物の全体に対して、1重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、20重量%以上がさらにより好ましい。また、95重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましく、70重量%以下がさらにより好ましい。
反応組成物中の金属化合物(a)の含有量としては、約1~95重量%、約1~80重量%、約1~70重量%、約10~95重量%、約10~80重量%、約10~70重量%、約20~95重量%、約20~80重量%、約20~70重量%がげられる。上記範囲内であれば、本発明の効果を十分に得ることができる。
アミン化合物(b)
本発明の製造方法に用いるアミン化合物(b)は、金属化合物(a)と錯体形成し、かつ金属ナノ粒子が生成した際に、金属ナノ粒子の表面上で保護層を形成し得るものであれば、制限なく用いることができる。
例えば、アンモニアの3個の水素原子のうち、1個を直鎖、分岐、または環状の炭化水素基で置換した化合物である第1級アミン化合物(b-1)、2個を同様に置換した第2級アミン化合物(b-2)、及び3個を同様に置換した第3級アミン化合物(b-3)を例示することができる。中でも、金属化合物(a)と錯体形成する能力が高く、低温焼結処理によって金属ナノ粒子表面から容易に脱離する点で、第1級アミン化合物が好ましい。
第1級アミン化合物(b-1)としては、エチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、1,2-ジメチルプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、イソアミルアミン、tert-アミルアミン、3-ペンチルアミン、n-アミルアミン、n-ヘキシルアミン、n-ヘプチルアミン、n-オクチルアミン、2-オクチルアミン、tert-オクチルアミン、2-エチルヘキシルアミン、n-ノニルアミン、n-アミノデカン、n-アミノウンデカン、n-ドデシルアミン、n-トリデシルアミン、2-トリデシルアミン、n-テトラデシルアミン、n-ペンタデシルアミン、n-ヘキサデシルアミン、n-ヘプタデシルアミン、n-オクタデシルアミン、n-オレイルアミン等の直鎖又は分岐炭化水素基を有するアルキルアミン等を例示することができる。また、脂環式アミンであるシクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロオクチルアミンや、芳香族アミンであるアニリン等も例示することができる。さらに、3-イソプロポキシプロピルアミン、イソブトキシプロピルアミン等のエーテルアミンも例示することができる。
第2級アミン化合物(b-2)としては、N,N-ジプロピルアミン、N,N-ジブチルアミン、N,N-ジペンチルアミン、N,N-ジヘキシルアミン、N,N-ジペプチルアミン、N,N-ジオクチルアミン、N,N-ジノニルアミン、N,N-ジデシルアミン、N,N-ジウンデシルアミン、N,N-ジドデシルアミン、N,N-ジステアリルアミン、N-メチル-N-プロピルアミン、N-エチル-N-プロピルアミン、N-プロピル-N-ブチルアミン等のジアルキルモノアミン、およびピペリジン等の環状アミンを例示することができる。
第3級アミン化合物(b-3)としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジラウリルモノメチルアミン等を例示することができる。
さらに、本発明では、ひとつの化合物中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物(b-4)も用いることができる。ジアミン化合物(b-4)としては、エチレンジアミン、N,N-ジメチルエチレンジアミン、N,N’-ジメチルエチレンジアミン、N,N-ジエチルエチレンジアミン、N,N’-ジエチルエチレンジアミン、1,3-プロパンジアミン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジメチル‐1,3‐プロパンジアミン、N,N’‐ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジエチル-1,3-プロパンジアミン、N,N’-ジエチル-1,3-プロパンジアミン、1,4-ブタンジアミン、N,N-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、N,N’-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、N,N-ジエチル-1,4-ブタンジアミン、N,N’-ジエチル-1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,5-ジアミノ-2-メチルペンタン、1,6-ヘキサンジアミン、N,N-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン等を例示することができる。
ジアミン化合物(b-4)の中でも、一方が第1級アミン、他方が第3級アミンであるジアミン化合物が、金属化合物(a)との錯体形成能に優れ、金属ナノ粒子が生成した際に、金属ナノ粒子の表面上で保護層を形成し易い点で好ましい。一方が第1級アミン、他方が第3級アミンであるジアミン化合物としては、N,N-ジメチルエチレンジアミン、N,N-ジエチルエチレンジアミン、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジエチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、N,N-ジエチル-1,4-ブタンジアミン、N,N-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン等を例示することができる。
上述したアミン化合物(b)の中でも、金属ナノ粒子を導電性接着剤に用いた際の溶媒中での分散安定性、低温焼結時に容易に脱離可能な点で、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、シクロプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、シクロブチルアミン、n-アミルアミン、n-ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n-オクチルアミン、2-エチルヘキシルアミン、n-ドデシルアミン、n-オレイルアミン、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジエチル-1,3-プロパンジアミンが好ましく、n-ブチルアミン、n-ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n-オクチルアミン、n-ドデシルアミン、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N-ジエチル-1,3-プロパンジアミンがより好ましい。
アミン化合物(b)は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。具体的には、(b-1)、(b-2)、(b-3)、(b-4)の中の1つ以上を使用することができ、特に、(b-1)のみ、(b-4)のみ、及び(b-1)と(b-4)との組み合わせが好ましい。さらに、(b-1)、(b-2)、(b-3)、(b-4)の各群の中でも1種以上を使用することができる。
製造方法に用いる反応組成物中のアミン化合物(b)の含有量は、金属化合物(a)に含まれる金属化合物(a)の物質量1molに対して、約0molを超えて1.5mol以下の範囲であればよい。アミン化合物(b)の含有量は、金属化合物(a)の物質量1molに対して、0.1mol以上が好ましく、0.2mol以上がより好ましく、0.3mol以上がさらにより好ましい。また、アミン化合物(b)の含有量は、金属化合物(a)の物質量1molに対して、1.4mol以下が好ましく、1.3mol以下がより好ましい。上記範囲内であれば、本発明の効果を十分に得ることができる。
製造方法に用いる反応組成物中の金属化合物(a)の物質量1molに対するアミン化合物(b)の含有量としては、約0molを超え1.5mol以下、約0.1mol以上1.5mol以下、約0.2mol以上1.5mol以下、約0.3mol以上1.5mol以下、約0.1mol以上1.4mol以下、約0.2mol以上1.4mol以下、約0.3mol以上1.4mol以下、約0.1mol以上1.3mol以下、約0.2mol以上1.3mol以下、約0.3mol以上1.3mol以下が挙げられる。
なお、製造に用いる反応組成物中に含まれるアミン化合物(b)は、製造時の精製工程や得られた金属ナノ粒子の分散液を導電性接着剤に用いた際、低温焼結処理によって、アミン化合物(b)のほとんどが金属ナノ粒子の表面から脱離するため、反応組成物中にアミン化合物(b)を多量に添加しても焼結体の導電性にほとんど影響を与えない。
本発明におけるアミン化合物(b)の物質量(mol)は、アンモニアの3個の水素原子のうち1個、2個、又は3個を炭化水素基で置換した第1級アミン化合物(b-1)、第2級アミン化合物(b-2)、又は第3級アミン化合物(b-3)では、金属化合物(a)に配位する部位である第1級アミン、第2級アミン、又は第3級アミンの数を基準として算出する。即ち、分子のモル数を物質量(mol)とする。
また、アミン化合物(b)の物質量(mol)は、第1級アミン及び/又は第2級アミンを有するジアミン化合物(b-4)では、第1級アミン及び第2級アミンの数を基準とする。即ち、第1級アミン若しくは第2級アミンを2個、又は第1級アミンと第2級アミンをそれぞれ1個ずつ有するジアミン化合物の物質量(mol)は、分子のモル数の2倍となる。
また、アミン化合物(b)の物質量(mol)は、一方が第1級アミン若しくは第2級アミン、他方が第3級アミンであるジアミン化合物では、第1級アミン又は第2級アミンの数を基準として算出する。即ち、分子のモル数が物質量(mol)となる。これは、第3級アミンは立体障害が大きく金属化合物(a)との配位が困難であるため、金属化合物(a)との配位が容易である第1級アミン又は第2級アミンの数を基準とするのが適切だからである。
有機溶媒(c)
本発明の製造方法に用いる有機溶媒(c)は、金属化合物(a)とアミン化合物(b)の錯体形成を阻害しないものであれば、特に限定されないが、後述するものを適宜用いることができる。
有機溶媒(c)としては、ベンゼン、ベンゾニトリル等の芳香族化合物、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸エチル、蟻酸エチル等の脂肪酸エステル類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、1,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール等のジオール類、炭素数1~7の直鎖又は分岐アルキルを有するアルコール、シクロヘキサノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-1-ブタノール等のアルコール類、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、3-メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノエチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールもしくはグリコールエーテル類、メチル-n-アミルケトン、メチルエチルケトンオキシム、トリアセチン、γ-ブチロラクトン、2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N-(2-アミノエチル)ピペラジン、ジメチルスルホキシド、及びテルピネオール等のテルペン類などを例示することができる。
有機溶媒(c)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。有機溶媒(c)を用いて反応組成物の粘度を適宜調整することが可能である。
中でも、沸点が高く金属化合物(a)の熱分解反応時に蒸発して反応系から熱を奪う可能性が低く、また組成物中で各成分を良好に分散することができる点で、n-プロパノール、n-ブタノール、n-ヘキサノール エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノエチルヘキシルエーテルが好ましい。
製造方法に用いる反応組成物中の有機溶媒(c)の含有量は、特に制限されないが、金属化合物(a)100重量部に対して、5重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましく、30重量部以上がさらにより好ましい。この範囲であれば、反応組成物中の各成分を均一に混合することができる。
また、反応組成物中の有機溶媒(c)の含有量は、金属化合物(a)100重量部に対して、1000重量部以下が好ましく、500重量部以下が好ましく、300重量部以下が好ましい。この範囲であれば、反応液が希薄になりすぎて反応時間が長くなったり、回収コストが増大するという事態が避けられる。
反応組成物中の有機溶媒(c)の含有量としては、金属化合物(a)100重量部に対して、約5~1000重量部、約5~500重量部、約5~300重量部、約10~1000重量部、約10~500重量部、約10~300重量部、約30~1000重量部約30~500重量部、約30~300重量部が挙げられる。
脂肪酸、ヒロドキシ脂肪酸
本発明の製造方法に用いる反応組成物には、必要に応じてさらに脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸等を添加してもよい。脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸は、金属ナノ粒子の表面に強く結合するため、分散液中での金属ナノ粒子の分散性向上に寄与する脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸は、金属化合物(a)と結合する能力を有し、金属ナノ粒子が生成した際に、金属ナノ粒子の表面上で保護層として機能するものであれば、特に制限なく使用することができる。
脂肪酸(d)としては、アルキル基の炭素数が3以上18以下の脂肪酸、より好ましくはアルキル基の炭素数が4以上18以下の脂肪酸が挙げられる。
脂肪酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノ-ル酸、α-リノレン酸等が挙げられる。また、脂肪酸の具体例としては、シクロヘキサンカルボン酸のような環状アルキルカルボン酸等も挙げられる。
ヒドロキシ脂肪酸として、炭素数3~24で、かつ水酸基を1個以上(例えば、1個)有する化合物を使用できる。具体的には、2-ヒドロキシデカン酸、2-ヒドロキシドデカン酸、2-ヒドロキシテトラデカン酸、2-ヒドロキシヘキサデカン酸、2-ヒドロキシオクタデカン酸、2-ヒドロキシエイコサン酸、2-ヒドロキシドコサン酸、2-ヒドロキシトリコサン酸、2-ヒドロキシテトラコサン酸、3-ヒドロキシヘキサン酸、3-ヒドロキシオクタン酸、3-ヒドロキシノナン酸、3-ヒドロキシデカン酸、3-ヒドロキシウンデカン酸、3-ヒドロキシドデカン酸、3-ヒドロキシトリデカン酸、3-ヒドロキシテトラデカン酸、3-ヒドロキシヘキサデカン酸、3-ヒドロキシヘプタデカン酸、3-ヒドロキシオクタデカン酸、ω-ヒドロキシ-2-デセン酸、ω-ヒドロキシペンタデカン酸、ω-ヒドロキシヘプタデカン酸、ω-ヒドロキシエイコサン酸、ω-ヒドロキシドコサン酸、6-ヒドロキシオクタデカン酸、リシノ-ル酸、12-ヒドロキシステアリン酸、[R-(E)]-12-ヒドロキシ-9-オクタデセン酸等が挙げられる。中でも、炭素数4~18で、かつω位以外(特に、12位)に1個の水酸基を有するヒドロキシ脂肪酸が好ましく、リシノ-ル酸、12-ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸がより好ましい。脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸は、それぞれ、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
製造方法に用いる反応組成物中の脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸の含有量は、金属化合物(a)100重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、0.5重量部以上がより好ましく、1重量部以上がさらにより好ましい。この範囲であれば、金属ナノ粒子の分散性向上効果が十分に得られる。
また、製造方法に用いる反応組成物中の脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸の含有量は、金属化合物(a)100重量部に対して、15重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、8重量部以下がさらにより好ましい。一般に、脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸は、金属ナノ粒子と強く結合することが知られており、金属ナノ粒子を用いた導電性接着剤を基板上に塗布した際に通常実施される熱処理では脱離し難く、組成物中に含まれる脂肪酸の多くが金属ナノ粒子の表面に残留する傾向にあるが、上記範囲であれば、基板上の脂肪酸の残留が抑制される。
金属化合物(a)100重量部に対する脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸の含有量としては、約0.1重量部以上15重量部以下、約0.5重量部以上15重量部以下、約1重量部以上15重量部以下、約0.1重量部以上10重量部以下、約0.5重量部以上10重量部以下、約1重量部以上10重量部以下、約0.1重量部以上8重量部以下、約0.5重量部以上8重量部以下、約1重量部以上8重量部以下が挙げられる。
金属ナノ粒子の分散液の製造方法
本発明の金属ナノ粒子の分散液の製造方法は、金属化合物(a)と、アミン化合物(b)とを有機溶媒(c)中で反応させて錯体を形成し、得られた錯体を加熱して熱分解させることにより、金属ナノ粒子の分散液を得る合成工程と、合成工程で得られた金属ナノ粒子の分散液の水分量を150ppm以下に調整する水分調整工程を含む。
合成工程は、金属化合物(a)と、アミン化合物(b)とを有機溶媒(c)中で反応させて錯体を形成し、得られた錯体を加熱して熱分解させることにより、金属ナノ粒子の分散液が得られるが、より詳細を以下に記載する。
調整工程
本発明の製造方法には、上述した各成分を混合し、反応組成物の調整工程を含むことができるが、予め調整された反応組成物を使用することもできる。調整工程における各成分の混合方法、及び混合順序は、各成分が反応組成物中で均一に分散され、また混合された状態となる方法であれば、特に制限されない。混合方法として、メカニカルスターラー、マグネティックスターラー、ボルテックスミキサ、遊星ミル、ボールミル、三本ロール、ラインミキサー、プラネタリーミキサー、ディゾルバー等を用いる方法例示でき、製造設備の規模や能力に応じて、これらの方法から適宜選択して実施することができる。なお、混合時の溶解熱、摩擦熱等の影響で反応組成物の温度が上昇し、金属ナノ粒子の熱分解反応が開始することを回避するために、調整工程における混合は、組成物の温度が60℃以下となるように行うことが好ましく、40℃以下に抑えながら行うことがより好ましい。
より具体的には、金属化合物(a)と、アミン化合物(b)と、有機溶媒(c)を反応容器に添加し、各成分が混合するように分散させる。各成分が分散することにより、有機溶媒(c)中で、金属化合物(a)とアミン化合物(b)の金属錯体が形成する。
反応工程
上記説明した反応組成物(有機溶媒(c)中で、金属化合物(a)とアミン化合物(b)が金属錯体を形成したもの)を反応容器で熱反応(反応工程)に供することにより、金属錯体の熱分解反応が起こり、有機溶媒中で金属ナノ粒子(すなわち、金属ナノ粒子の分散液)が生成する。反応方法は、金属ナノ粒子の製造方法において通常行われる方法であれば、特に制限されない。例えば、予め加熱しておいた反応容器内に反応組成物を導入してもよく、反応組成物を反応容器内導入した後に加熱してもよい。
本発明の反応工程における熱分解反応の反応温度としては、金属錯体の熱分解反応が進行し、金属ナノ粒子が生成する温度であればよく、50℃以上であればよく、100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましい。この範囲であれば、金属ナノ粒子が効率よく生成する。また、反応温度は、約250℃以下であればよく、240℃以下が好ましく、230℃以下がより好ましい。この範囲であれば、保護層構成成分であるアミン化合物(b)の揮発が抑えられて、金属ナノ粒子表面に効率よく保護層を形成することができる。
反応温度としては、約50℃以上250℃以下、約100℃以上250℃以下、約120℃以上250℃以下、約50℃以上240℃以下、約100℃以上240℃以下、約120℃以上240℃以下、約50℃以上230℃以下、約100℃以上230℃以下、約120℃以上230℃以下が挙げられる。
また、反応時間は、所望する平均粒子径の大きさや、それに応じた反応組成物の組成に合せて、適宜選択すればよい。例えば、約1分から100時間であればよく、約1分から10時間が好ましい。
精製工程
金属錯体の熱分解反応により得られた金属ナノ粒子の分散液は、精製工程に付することによって、未反応の金属化合物(a)やアミン化合物(b)を除去することができる。精製方法としては、通常のフィルターろ過による固液分離方法に加えて、金属ナノ粒子と有機溶媒の比重差を利用した沈殿方法等を例示することができる。固液分離の具体的な方法として、遠心分離やサイクロン式、又はデカンタといった方法を例示することができる。これらの方法で精製を実施する際、金属ナノ粒子を含有する分散液の粘度を調整するために、アセトン、メタノール等の低沸点溶媒で混合物を希釈してもよい。
また、精製工程には、反応工程で用いた有機溶媒(c)と同じものを用いて精製を行ってもよく、反応工程で用いた有機溶媒(c)とは、異なる有機溶媒を用いておこなってもよい。なお、異なる有機溶媒(c)を用いる際には、上述した有機溶媒(c)の中から、適宜選択したものを用いることができる。
金属ナノ粒子のアミン化合物を置換・調整する方法
前記の合成工程で得られた金属ナノ粒子の分散液のアミン化合物(b)とは異なるアミン化合物へ置換させてもよい。すなわち、金属ナノ粒子の表面に付着しているアミン化合物(b)(保護層)を合成時に用いたアミン化合物(b)と、異なるアミン化合物(b)に置換してもよい。
具体的には、得られた金属ナノ粒子(表面にアミン化合物が付着)の分散液を準備し、次に、置換したいアミン化合物(b)を金属ナノ粒子の質量に対して、0.1~5倍量の範囲で添加し、室温~80℃で、1分~24時間撹拌を行う工程に付することで、金属ナノ粒子の表面に付着しているアミン化合物の種類を置換したり、付着量を調整することができる。アミン化合物を置換した金属ナノ粒子は、前記の固液分離法等によって回収することができる。なお、異なるアミン化合物(b)に置換する際には、目的に応じて、上述したアミン化合物(b)の中から、適宜選択したものへ置換することができる。
水分調整工程
前記合成工程で得られた金属ナノ粒子の分散液は、水分量を150ppm以下に調整する水分調整工程に付する。
本発明の製造方法における水分調整工程において、金属ナノ粒子の分散液の水分含有量を150ppm以下に調整する。金属ナノ粒子の分散液の水分含有量を150ppm以下とすることで、金属ナノ粒子の分散液を用いた導電性接着剤の焼結時に発生するアウトガスの抜けがスムーズとなり、割れ欠け、ボイドやクラックが発生することを抑制することができ、また、粒子同士のネッキングがよりよく進むことで、せん断強度の向上が期待できる。なお、金属ナノ粒子の分散液の水分含有量は、150ppm以下であればよく、140ppm以下が好ましく、130ppm以下がより好ましく、100ppm以下がさらに好ましい。
また、金属ナノ粒子の分散液の水分含有量の下限値は、水分含有量の測定方法の測定限界値以下であればよく、例えば、10ppm以上であればよい。導金属ナノ粒子の分散液の水分含有量を上記範囲とすることで、上述した効果を得ることができる。
金属ナノ粒子の分散液の水分含有量は、ガスクロマトグラフィー、カールフィッシャー法等で測定することができる。具体的には、カールフィッシャー法によって、金属ナノ粒子の分散液に用いる有機溶媒の水分含有量を測定し、上記範内となっているものを用いればよい。
なお、金属ナノ粒子の分散液の水分含有量を150ppm以下に調整するには、金属ナノ粒子の分散液に用いる有機溶媒中の水分含有量を、蒸留やモレキュラシーブ等を用いて、金属ナノ粒子の分散液に用いる前に金属ナノ粒子の分散液の水分含有量が150ppm以下になるよう調整したものを用いることができる、
本発明の製造方法では、反応条件や反応に用いる反応組成物の組成を適時調整することにより、所望する平均粒子径の金属ナノ粒子の分散液を得ることができる。例えば、平均粒子径は約20nm以上600nm以下の範囲、約30nm以上500nm以下の範囲、約50nm以上500nm以下の範囲であり得る。
本発明において、金属ナノ粒子の平均粒子径は、SEM画像について、画像解析ソフト(例えば、Macview(マウンテック社製))を用いて、無作為に選択した200個の粒子について測定した体積基準平均粒子径である。なお、観察にはSEDモード(二次電子検出器)を用いて、加速電圧を20kV、5000~30000倍の観察倍率にて、横幅1~20μmの範囲を観察する。なお、SEM画像の縦方向については、横幅1~20μmの範囲に200個以上(通常、200~300個程度)の金属ナノ粒子が含まれる幅とする。また、体積基準平均粒子径は、SEM画像に観察される粒子が、その直径を有する球形であると仮定して測定される値である。具体的な測定方法は、実施例に記載のとおりである。
本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液の金属ナノ粒子の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上である。
本発明の製造方法で得られた分散液における金属ナノ粒子のアミン化合物の付着量としては、特に制限されないが、金属ナノ粒子の質量を100質量%として、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.3質量%以下であり、下限については、好ましくは0.05質量%以上である。金属ナノ粒子に付着しているアミン化合物の含有量は、熱重量示差熱分析により測定することができる。
本発明の製造方法で得られた分散液における金属ナノ粒子において、脂肪酸やヒドロキシ脂肪酸の付着量についても、アミン化合物と同様、適宜調整する。具体的な脂肪酸やヒドロキシ脂肪酸の付着量は、特に制限されないが、金属ナノ粒子の質量を100質量%として、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.3質量%以下であり、下限については、好ましくは0.01質量%以上である。銀金属ナノ粒子に付着している脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸の含有量は示差熱分析により測定することができる。
<熱重量示差熱分析(TG-DTA)>
まず、風乾した金属ナノ粒子を用意する。例えば、分散液から金属ナノ粒子を取得して分析する場合には、各導分散液1gに対し、メタノ-ル2gを加えてよく分散させたのち、金属ナノ粒子をろ取、風乾して金属ナノ粒子乾燥粉末を得て、分析対象とする。金属ナノ粒子の乾燥粉末のTG-DTAを熱重量示差熱分析装置(例えば、HITACHI G300 AST-2)で測定する。測定条件は、雰囲気:空気、測定温度:30~500℃、昇温速度:10℃/minとする。得られたTG-DTAチャ-トから、TG-DTA分析における金属ナノ粒子の結合に起因する発熱ピ-クと、熱分析によって30℃から500℃まで加熱したときの重量減少率を得る。
導電性接着剤
本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液は、導電性接着剤として用いることができる。
導電性接着剤として用いる場合、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を単独で添加して、導電性接着剤として用いてもよく、他の粒子径の金属粒子と組み合わせて、導電性接着剤として用いてもよい。
導電性接着剤には、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を単独で用いてもよく、平均粒子径が20~600nmの金属ナノ粒子を複数組み合わせ用いてもよい。平均粒子径が20~600nmの金属ナノ粒子を複数組み合わせても用いる場合の比率は、目的とする物性が得られるよう適宜調整すればよく、例えば、平均粒子径20~600nmの範囲で、平均粒子径が小さい金属ナノ粒子1aと平均粒子径が大きい金属ナノ粒子1bを用いる場合、金属ナノ粒子1a:金属ナノ粒子bの比率は、1~50:50~99の範囲であればよい。
また、導電性接着剤には、金属ナノ粒子として、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液以外に、必要に応じて、0.6~5.5μmの金属粒子2を含んでいてもよい。金属粒子2の平均粒子径は、本発明の効果をより一層好適に奏する観点から、下限については、好ましくは0.6μm以上が挙げられ、上限については、好ましくは3.0μm以下、より好ましくは2.5μm以下、さらに好ましくは2.0μm以下が挙げられ、好ましい範囲としては、0.6~3.0μm、0.6~2.5μm、0.6~2.0μmが挙げられる。
本発明において、金属粒子2の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置により測定することができ、あるいは電子顕微鏡写真から実測することもでき、さらには当該電子顕微 鏡写真から、画像処理装置を用いて算出することもできる。一般的には、レーザー回折法やSEM画像の画像解析(例えば、Macview(マウンテック社製))によって、平均粒子径を測定する。
本発明における金属粒子2は、市販されているものを用いてもよく、公知の合成方法により、合成したものを用いてもよい。
導電性接着剤において、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を単独で用いてもよく、他の金属粒子2を併用して用いてもよい。金属ナノ粒子と金属粒子2を併用して用いる場合、金属ナノ粒子と金属粒子2の比率は、(金属ナノ粒子:金属粒子2)30~70:70~30の範囲であればよく、35~65:65~35の範囲が好ましく、40~60:60~40の範囲がより好ましい。上記範囲の比率で金属ナノ粒子と金属粒子2とを併用することで、より高いせん断強度を得ることができる。
導電性接着剤には、製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液をそのまま、用いてもよく、他の溶媒を用いてもよい。
溶媒としては、金属ナノ粒子を分散できるものであれば、特に制限されないが、極性有機溶媒を含むことが好ましい。極性有機溶媒としては、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジエチルエ-テル、ジプロピルエ-テル、ジブチルエ-テル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエ-テル類;1,2-プロパンジオ-ル、1,2-ブタンジオ-ル、1,3-ブタンジオ-ル、1,4-ブタンジオ-ル、2,3-ブタンジオ-ル、1,2-ヘキサンジオ-ル、1,6-ヘキサンジオ-ル、1,2-ペンタンジオ-ル、1,5-ペンタンジオ-ル、2-メチル-2,4-ペンタンジオ-ル、3-メチル-1,5-ペンタンジオ-ル、1,2-オクタンジオ-ル、1,8-オクタンジオ-ル、2-エチル-1,3-ヘキサンジオ-ル等のジオ-ル類;グリセロ-ル;炭素数1~5の直鎖又は分岐鎖のアルコ-ル、シクロヘキサノ-ル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノ-ル、3-メトキシ-1-ブタノ-ル等のアルコ-ル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸エチル、蟻酸エチル、テキサノール等の脂肪酸エステル類;ポリエチレングリコ-ル、トリエチレングリコ-ルモノメチルエ-テル、テトラエチレングリコ-ルモノメチルエ-テル、エチレングリコ-ルモノエチルエ-テル、ジエチレングリコ-ルモノエチルエ-テル、ジエチレングリコ-ルジメチルエ-テル、トリエチレングリコ-ルジメチルエ-テル、テトラエチレングリコ-ルジメチルエ-テル、3-メトキシブチルアセテ-ト、エチレングリコ-ルモノブチルエ-テル、エチレングリコ-ルモノブチルエ-テルアセテ-ト、エチレングリコ-ルモノヘキシルエ-テル、エチレングリコ-ルモノオクチルエ-テル、エチレングリコ-ルモノ-2-エチルヘキシルエ-テル、エチレングリコ-ルモノベンジルエ-テル、ジエチレングリコ-ルモノメチルエ-テル、ジエチレングリコ-ルモノメチルエ-テルアセテ-ト、ジエチレングリコ-ルモノエチルエ-テル、ジエチレングリコ-ルモノエチルエ-テルアセテ-ト、ジエチレングリコ-ルモノブチルエ-テル、ジエチレングリコ-ルモノブチルエ-テルアセテ-ト、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、ポリプロピレングリコ-ル、プロピレングリコ-ルモノプロピルエ-テル、プロピレングリコ-ルモノブチルエ-テル、ジプロピレングリコ-ルモノメチルエ-テル、ジプロピレングリコ-ルモノエチルエ-テル、ジプロピレングリコ-ルモノプロピルエ-テル、ジプロピレングリコ-ルモノブチルエ-テル、トリプロピレングリコ-ルモノメチルエ-テル、トリプロピレングリコ-ルモノエチルエ-テル、トリプロピレングリコ-ルモノプロピルエ-テル、トリプロピレングリコ-ルモノブチルエ-テル等のグリコ-ル又はグリコ-ルエ-テル類;N,N-ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;テルピネオ-ル等のテルペン類;アセトニトリル;γ-ブチロラクトン;2-ピロリドン;N-メチルピロリドン;N-(2-アミノエチル)ピペラジン等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果をより一層好適に奏する観点から、炭素数3~5の直鎖又は分岐鎖のアルコ-ル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノ-ル、3-メトキシ-1-ブタノ-ル、ジエチレングリコ-ルモノブチルエ-テル、ジエチレングリコ-ルモノブチルエ-テルアセテ-ト、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、テルピネオ-ル、テキサノール、ヘキシルカルビトールが好ましい。
溶媒は、極性有機溶媒に加えて、さらに非極性又は疎水性溶媒を含んでいてもよい。非極性有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、2-エチルヘキサン、シクロヘキサン等の直鎖、分枝、又は環状の飽和炭化水素;炭素数6以上の直鎖又は分岐鎖のアルコ-ル等のアルコ-ル類;ベンゼン、トルエン、ベンゾニトリル等の芳香族化合物;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;メチル-n-アミルケトン;メチルエチルケトンオキシム;トリアセチン等が挙げられる。これらの中でも、飽和炭化水素及び炭素数6以上の直鎖又は分岐鎖のアルコ-ル類が好ましく、ヘキサン、オクタン、デカン、オクタノ-ル、デカノ-ル、ドデカノ-ルがより好ましい。溶媒は、1種を単独で、又は2種以上を混合して使用できる。
極性有機溶媒と非極性有機溶媒との双方を含む場合、極性有機溶媒の比率は、溶媒の全量に対して、5容量%以上が好ましく、10容量%以上がより好ましく、15容量%以上がさらにより好ましい。また、60容量%以下とすることができ、55容量%以下とすることもでき、50容量%以下とすることもできる。溶媒は極性有機溶媒のみからなるものとすることもできる。導電性接着剤は、このように極性有機溶媒を多く含む場合にも、金属ナノ粒子の分散性が良い。
導電性接着剤において、溶媒の割合としては、特に制限されないが、20質量%以下が好ましく、5質量%~15質量%程度がより好ましい。
本発明の導電性接着剤に含まれる金属ナノ粒子の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上である。
導電性接着剤は、本発明の金属ナノ粒子と溶媒を混合する工程を備える方法により製造することができる。
本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を導電性接着剤に用いた際、導電性接着剤を200℃で加熱して得られた焼結体のせん断強度が、好ましくは70MPa以上、より好ましくは77MPa以上であり、さらに好ましくは80MPa以上である。なお、当該せん断強度の上限については、例えば200MPa以下である。また、本発明の金属ナノ粒子は、導電性接着剤とした際、導電性接着剤を250℃で加熱して得られた焼結体のせん断強度が、好ましくは70MPa以上、より好ましくは72MPa以上であり、さらに好ましくは75MPa以上である。なお、当該せん断強度の上限については、例えば200MPa以下である。焼結体のせん断強度の測定方法は、以下の通りであり、具体的には実施例に記載の方法で測定される。
<せん断強度>
まず、銅板上に無電解銀めっきを0.5μm施した基材を準備する。基材の上(銀めっきが形成された表面)に導電性接着剤(金属ナノ粒子90質量%、テキサノール10質量%の金属ナノ粒子分散液)を塗膜厚みが50μmとなるように、均一に塗布する。さらに、塗膜の上に、裏面(導電性接着剤と接する面)に金めっきが施されたシリコンウエハ(サイズ2mm×2mm)を積層して積層体を得る。次に、乾燥器(循環式)を用い、得られた積層体を所定の焼結温度(200℃又は250℃)で60分間の焼結条件で加熱し、基材とシリコンウエハとの間の各導電性接着剤が焼結し、基材とシリコンウエハとが焼結体を介して接合された積層体を9個作製する。得られた積層体について、それぞれ、室温でボンドテスター(例えば、西進商事製SS30-WD)を用い、0.120mm/sの条件で焼結体に負荷をかけ、各積層体のダイシェアテストを実施して破断時の最大荷重を測定する。このようにして得られた最大荷重を接合面積で除することでせん断強度値を得る。なお、測定結果は、せん断強度を測定した9個の金めっきシリコンウエハの平均値である。
また、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を導電性接着剤に用いた際、導電性接着剤を200℃で加熱して得られた焼結体の緻密度が、好ましくは80%以上、より好ましくは83%以上である。なお、当該緻密度の上限は、例えば95%以下である。また、本発明の金属ナノ粒子は、導電性接着剤とした際、導電性接着剤を250℃で加熱して得られた焼結体の緻密度が、好ましくは83%以上、より好ましくは85%以上である。なお、当該緻密度の上限は、例えば97%以下である。焼結体の緻密度の測定方法は、以下の通りであり、具体的には実施例に記載の方法で測定される。
<緻密度>
<せん断強度>の欄に記載の方法と同様にして、基材とシリコンウエハとが焼結体を介して接合された積層体を得る。次に、焼結体を、積層体ごとエポキシ樹脂(例えば、ビューラー社製)で樹脂包埋し、24時間静置して樹脂を硬化させる。次に、樹脂包埋された積層体を精密低速切断機(例えば、ALLIED社製TechCut4)で切断し、(例えば、日立ハイテクノロジーズ社製)イオンミリング(例えば、日立ハイテクノロジーズ社製のIM4000PLUS)により、断面ミリングを実施する。なお、断面ミリングは、放電電圧1.5kV、加速電圧6kVにて、アルゴンガス流量0.07cm3/min、±30°のスイングによってイオンビームを照射して実施する。断面ミリングによって得られた焼結体の断面を走査型電子顕微鏡で観察してSEM画像を取得する。観察にはSEDモード(二次電子検出器)を用いて、加速電圧20kV、2000倍の視野にて、横幅60μmの範囲を観察する。なお、SEM画像の縦方向については、銀の焼結層の縦幅10μm以上、200μm以下の範囲とする。これは銀の焼結層が10μm未満であると、接合体としての特性上、機械的強度を損なう恐れがあり、また、200μmを超えると、積層体の嵩が高くなることから、焼結時のアウトガスが均一に起こりづらいと想定され、信頼性の観点から不利であるからである。密度の算出は、得られたSEM画像を二値化ソフト(Imagej)で濃淡を白と黒の二階調に画像変換し、以下の関係式で求める。
緻密度(%)=焼結銀面積(白色画素数)÷焼結体全面積{焼結銀面積(白色画素数)+空孔面積(黒色画素数)}×100
また、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を導電性接着剤に用いた際、導電性接着剤を200℃で加熱して得られた焼結体の比抵抗値が、好ましくは3.5μΩ・cm以下、より好ましくは3.2μΩ・cm以下、さらに好ましくは3.0μΩ・cm以下である。なお、当該比抵抗値の下限は、例えば2.0μΩ・cm以上である。また、本発明の金属ナノ粒子は、導電性接着剤とした際、導電性接着剤を250℃で加熱して得られた焼結体の比抵抗値が、好ましくは3.2μΩ・cm以下、より好ましくは3.0μΩ・cm以下である。なお、当該比抵抗値の下限は、例えば1.8μΩ・cm以上である。焼結体の比抵抗値の測定方法は、前記の<比抵抗値>の欄で説明した通りであり、具体的には実施例に記載の方法で測定される。
導電性接着剤の焼結温度としては、特に制限されないが、低温において好適に焼結させつつ、得られる焼結体のせん断強度及び緻密度を高める観点から、例えば250℃以下、好ましくは150℃~250℃程度、より好ましくは200℃~250℃程度が挙げられる。同様の観点から、焼結時間としては、好ましくは0.4時間~2.0時間程度、より好ましくは0.5時間~1.5時間程度が挙げられる。なお、焼結時間とは本焼結(所定温度に到達してからその所定温度で維持している)時間のことを指し、それ以外に予備焼成(所定温度に到達する前に、100℃以下の低温で穏和に加熱する工程)をおこなっても良い。導電性接着剤に含まれる、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液の水分含有量が150ppm以下であることを充足することにより、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、250℃以下の低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成される。よって、本発明の導電性接着剤の焼結の際に加圧することを必須としない。即ち、本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液は、焼結時に無加圧で使用する導電性接着剤用途に好適に用いることができる。なお、導電性接着剤の焼結の際に加圧してもよく、加圧する場合の圧力は例えば10~30MPa程度である。焼結は、大気、不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)等の雰囲気下で行うことができる。焼結手段としては、特に制限されず、オ-ブン、熱風式乾燥炉、赤外線乾燥炉、レ-ザ-照射、フラッシュランプ照射、マイクロウェ-ブ等が挙げられる。
本発明の製造方法で得られた金属ナノ粒子の分散液を用いた導電性接着剤の焼結体は、基材上に均一に塗布したものを所定の温度で焼結することによって得られるが、基材に塗布する際の膜厚は目的に応じて、適宜調整することができ、例えば、10~100μm程度の厚みであればよい。また、大型(例えば、10mm×10mm程度)の半導体チップを用いる場合、より膜厚が厚いものが好まれるため、基材に塗布する際の膜厚は、例えば、30μm以上であればよく、40μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。なお、この場合の膜厚の上限値は200μm以下であればよく、100μm以下であることが好ましい。上記の膜厚とすることで、大型の半導体チップを用いた場合でも、十分なせん断強度が得られ、割れやかけ、ボイドやクラックが生じにくい焼結体が得られる。
以下の実施例において本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例及び比較例において使用した各成分の詳細は、以下の通りである。
・シュウ酸銀((COOAg))は、特許第5574761号公報に記載の方法で合成した。
・N,N-ジエチル-1,3-ジアミノプロパン(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・n-ヘキシルアミン(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・リシノ-ル酸(東京化成工業株式会社製)
・1-ブタノ-ル(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・2-(2-アミノエチルアミノ)エタノール(東京化成工業株式会社製)
・メタノ-ル(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・テキサノール(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル(富士フイルム和光純薬株式会社製)
・ヘキシルカルビトール(富士フイルム和光純薬株式会社製)
<銀ナノ粒子Aの合成>
(1)銀ナノ粒子A1(平均粒子径68nm)
磁気撹拌子を入れた50mLガラス製遠沈管に、リシノ-ル酸(2.34g)、N,N-ジエチル-1,3-プロパンジアミン(203g)、及び1-ブタノ-ル(375g)を投入し、1分間程度攪拌したのち、シュウ酸銀(250g)を投入し、約10分間攪拌することで、銀ナノ粒子A1調製用組成物を得た。その後、アルミブロックを備えたホットスタ-ラ-(小池精密機器製作所製HHE-19G-U)上に、これらのガラス製遠沈管を立てて設置し、40℃で30分間攪拌し、さらに、90℃で30分間攪拌した。放冷後、磁気撹拌子を取り出し、各組成物にメタノ-ル15gを添加してボルテックスミキサ-で攪拌した後、遠心分離機(日立工機製CF7D2)にて3000rpm(約1600×G)で1分間の遠沈操作を実施し、遠沈管を傾けることにより上澄みを除去した。メタノ-ル15gの添加、撹拌、遠心分離、及び上澄み除去の工程を2回繰り返し、銀ナノ粒子を回収した。
次に、得られた銀ナノ粒子の分散液(メタノ-ル溶液)を用いて、n-ヘキシルアミンを銀ナノ粒子の質量の3倍量を添加し、室温で4時間撹拌した。撹拌後、磁気撹拌子を取り出し、各組成物にメタノ-ル15gを添加してボルテックスミキサ-で攪拌した後、遠心分離機(日立工機製CF7D2)にて3000rpm(約1600×G)で1分間の遠沈操作を実施し、遠沈管を傾けることにより上澄みを除去した。メタノ-ル15gの添加、撹拌、遠心分離、及び上澄み除去の工程を2回繰り返し、銀ナノ粒子の表面に付着しているN,N-ジエチル-1,3-ジアミノプロパンをn-ヘキシルアミンに置換した銀ナノ粒子A1(平均粒子径68nm)を回収した。
銀ナノ粒子A1を表1に示される組成(質量比)となるようにして10質量%相当のジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、テキサノ-ル、またはヘキシルカルビトールを添加して、濃度が90質量%の各銀粒子分散液を調製した。混合には、クラボウ社製のマゼルスタ-を用い、2回撹拌優先モ-ドにて混合を行った。実施例には溶媒1000gに対し、モレキュラーシーブ100gを使用し、水分含有量を調整した溶媒を用い、比較例には、水分含有量を調整していない溶媒を用いた。実施例に用いた溶媒の水分量は後述する方法により測定した。
さらに表1に示される組成(質量比)となるようにして銀ナノ粒子A1と平均粒子径0.65μmの銀粒子B(DOWAエレクトロニクス株式会社製の製品名AG2-1C)、及び溶媒(テキサノ-ル)を混合して導電性接着剤を調製した。具体的には、はじめに、銀ナノ粒子A1及び銀粒子Bそれぞれについて、10質量%相当のテキサノ-ルを添加して、濃度が90質量%の各銀粒子分散液を調製した。混合には、クラボウ社製のマゼルスタ-を用い、2回撹拌優先モ-ドにて混合を行った。次に、表1に示される組成(質量比)となるようにして、各銀粒子分散液及びテキサノ-ルを混合して、各導電性接着剤を得た。なお、実施例には溶媒1000gに対し、モレキュラーシーブ100gを使用し、水分量を調整した溶媒を用い、比較例には、水分量を調整していない溶媒を用いた。実施例に用いた溶媒の水分量は後述する方法により測定した。
(2)銀ナノ粒子A2(平均粒子径440nm)
磁気撹拌子を入れた50mLガラス製遠沈管に、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノール(2.91g)、及び1-ブタノール(6.0g)を投入し、1分間程度攪拌したのち、シュウ酸銀(4.0g)を投入し、約10分間攪拌することで、銀ナノ粒子調製用組成物を得た。その後、アルミブロックを備えたホットスターラー(小池精密機器製作所製HHE-19G-U)上に、これらのガラス製遠沈管を立てて設置し、40℃で30分間攪拌し、さらに、90℃で30分間攪拌した。放冷後、磁気撹拌子を取り出し、各組成物にメタノール15gを添加してボルテックスミキサーで攪拌した後、遠心分離機(日立工機製CF7D2)にて3000rpm(約1600×G)で1分間の遠沈操作を実施し、遠沈管を傾けることにより上澄みを除去した。メタノール15gの添加、撹拌、遠心分離、及び上澄み除去の工程を2回繰り返し、製造された銀粒子A2を回収した。
次に、得られた銀ナノ粒子の分散液(メタノ-ル溶液)を用いて、n-ヘキシルアミンを銀粒子の質量の3倍量を添加し、室温で4時間撹拌した。撹拌後、磁気撹拌子を取り出し、各組成物にメタノ-ル15gを添加してボルテックスミキサ-で攪拌した後、遠心分離機(日立工機製CF7D2)にて3000rpm(約1600×G)で1分間の遠沈操作を実施し、遠沈管を傾けることにより上澄みを除去した。メタノ-ル15gの添加、撹拌、遠心分離、及び上澄み除去の工程を2回繰り返し、2-(2-アミノエチルアミノ)エタノールをn-ヘキシルアミンに置換した銀ナノ粒子A2(平均粒子径440nm)を回収した。
銀ナノ粒子A2を表2に示される組成(質量比)となるようにして10質量%相当のジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、またはテキサノ-ルを添加して、濃度が90質量%の各銀粒子分散液を調製した。混合には、クラボウ社製のマゼルスタ-を用い、2回撹拌優先モ-ドにて混合を行った。実施例5~6には溶媒1000gに対し、モレキュラーシーブ100gを使用し、水分含有量を調整した溶媒を用い、比較例5~6には、水分含有量を調整していない溶媒を用いた。実施例に用いた溶媒の水分量は後述する方法により測定した。
銀ナノ粒子A1,A2,銀粒子Bについて、それぞれ、走査型電子顕微鏡による観察(SEM画像の取得)、平均粒子径(体積基準平均粒子径)の測定、粒度分布の測定を以下の条件にて行った。
<電子顕微鏡による観察>
銀ナノ粒子A1,A2,銀粒子Bについて、それぞれ、走査型電子顕微鏡(SEM(日本電子製JSM-IT500HR))を用いて、SEM画像を取得した。例として、図1に銀ナノ粒子A1のSEM画像を示す。
<導電性接着剤における溶媒の水分含有量の測定方法>
水分測定にはカールフィッシャー式水分計CA-21(日東精工アナリテック製)を用いて、金属ナノ粒子の分散液における溶媒の水分含有量を測定した。具体的には溶媒0.200gを水分計セル内に直接注入し、検出量が0.30μg/s未満となった場合の水分検出量を終点とし、水分検出量/溶媒注入量から溶媒の水分含有量を算出した。
Figure 2023047498000002
Figure 2023047498000003
<焼結体(焼結温度200℃)の製造>
まず、銅板上に無電解銀めっきを0.5μm施した基材を準備した。基材の上(銀めっきもしくは金めっきが形成された表面)に表1および表2に示す各導電性接着剤を塗膜厚みが50-100μmとなるように、均一に塗布した。さらに、塗膜の上に、裏面(導電性接着剤と接する面)に金めっきが施されたシリコンウエハ(サイズ2mm×2mm)を積層して積層体を得た。次に、乾燥器(循環式)を用い、得られた積層体を所定の焼結温度(200℃)で60分間の焼結条件で加熱し、基材とシリコンウエハとの間の各導電性接着剤が焼結し、基材とシリコンウエハとが焼結体を介して接合された9個の積層体を得た。なお、焼結後の焼結体厚みは30μm~90μmとなるように作成した。
実施例1~6、比較例1~6の導電性接着剤から得られた各焼結体の各種物性を以下の測定条件で測定した。表3に実施例1、比較例1、表4に実施例2、比較例2、表5に実施例3、比較例3、表6に実施例4、比較例4、表7に実施例5、比較例5、表8に実施例6、比較例4の結果を示す。
<焼結体の機械的強度(せん断強度)>
得られた積層体について、室温でボンドテスター(西進商事製SS30-WD)を用い、0.120mm/sの条件で焼結体に負荷をかけ、各積層体のダイシェアテストを実施して破断時の最大荷重を測定した。このようにして得られた最大荷重を接合面積で除することでせん断強度値を得た。なお、測定結果は、せん断強度を測定した9個の金めっきシリコンウエハの平均値である。
<焼結体の緻密度>
各焼結体を、前記の積層体ごとエポキシ樹脂(ビュ-ラ-社製)で樹脂包埋し、24時間静置して樹脂を硬化させた。次に、樹脂包埋された焼結体を(ALLIED社製)精密低速切断機TechCut4で切断し、(日立ハイテクノロジーズ社製)イオンミリング(IM4000PLUS)により、3時間断面ミリングを実施した。なお、断面ミリングは、放電電圧1.5kV、加速電圧6kVにて、アルゴンガス流量0.07cm/min、±30°のスイングによってイオンビームを照射して実施した。断面ミリングによって得られた焼結体の断面を(日本電子製)走査型電子顕微鏡JSM-IT500HRで観察してSEM画像を取得した。なお、観察にはSEDモード(二次電子検出器)を用いて、加速電圧20kV、10000倍の視野にて、横幅10μmの範囲を観察した。緻密度の算出は、得られたSEM画像を2値化ソフト「image J」で濃淡を白と黒の二階調に画像変換し、以下の関係式で求めた。
緻密度(%)=焼結銀面積(白色画素数)÷焼結体全面積{焼結銀面積(白色画素数)+空孔面積(黒色画素数)}×100
<膜不良>
得られた各焼結体の表面を目視で観察し、焼結体の割れや欠けの有無を評価した。また、得られた各焼結体の断面SEM画像において、50~2000倍の倍率で断面図全体を観察し、ボイドやクラックの有無を評価した。これらの膜不良の有無の結果を表3、4、6、7、8に示す。また、得られた焼結体について、図2に実施例1の焼結体の断面SEM写真、図3に比較例1の焼結体の断面SEM写真を、図4に実施例3の焼結体の断面SEM写真、図5に比較例3の焼結体の断面SEM写真を示す。
示す。
Figure 2023047498000004
表3に示すように、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppm以下に制御された実施例1の導電性接着剤は、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成された。これに対して、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppmを超える比較例1の導電性接着剤は、実施例1と比較して、得られる焼結体のせん断強度が低下し、焼結体に割れ欠けが発生やボイドやクラックの発生がみられた。これは焼結体の緻密度が低下したことが大きく関与しており、銀粒子1の焼結性が悪くなったことが原因と考えられる。なお、比較例1の焼結体は割れ欠けが多く緻密度が低かった。
Figure 2023047498000005
表4に示すように、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppm以下に制御された実施例2の導電性接着剤は、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成された。これに対して、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppmを超える比較例2の導電性接着剤は、実施例2と比較して、得られる焼結体のせん断強度が低下し、焼結体に割れ欠けが発生やボイド、クラックの発生がみられた。
<焼結体の冷熱衝撃試験>
実施例3及び比較例3で得られた積層体について、-65℃から150℃間でそれぞれ10分間保持させる冷熱衝撃試験を300サイクル実施した。試験前後のせん断強度測定を実施した結果を表5に示す。また、試験後の焼結体のSEM断面より、焼結体とシリコンウェハの界面の接合状態を観察した。界面の接合状態がよいものを〇、界面の接合状態が悪いものを×とした。図6に実施例3の冷熱衝撃試験を300サイクル実施後の焼結体の断面SEM写真、図7に比較例3の冷熱衝撃試験を300サイクル実施後の焼結体の断面SEM写真を示す。
Figure 2023047498000006
図4及び図6に示すように、実施例3の焼結体は割れ欠けが生じず、冷熱衝撃試験後の焼結体とシリコンウェハの界面の接合状態の良好であった。一方で、図5及び図7に示すように、比較例3の焼結体は割れ欠けが生じ、冷熱衝撃試験後の焼結体とシリコンウェハの界面の接合状態の悪かった。
Figure 2023047498000007
表6に示すように、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppm以下に制御された実施例4の導電性接着剤は、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成された。これに対して、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppmを超える比較例4の導電性接着剤は、実施例4と比較して、得られる焼結体のやはり水分が多い場合において、せん断強度が低下し、焼結体に割れ欠けが発生やボイド、クラックの発生がみられた。
実施例1及び比較例1と同じ方法により、各導電性接着剤より焼結体を製造した。導電性接着剤から得られた各焼結体の各種物性を上述した測定条件で測定した。表7に実施例5、比較例5、表8に実施例6、比較例6の結果を示す。
Figure 2023047498000008
表7に示すように、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppm以下に制御された実施例5の導電性接着剤は、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成された。これに対して、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppmを超える比較例5の導電性接着剤は、実施例5と比較して、得られる焼結体のせん断強度が低下し、焼結体に割れ欠けが発生やボイド、クラックの発生がみられた。
Figure 2023047498000009
表8に示すように、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppm以下に制御された実施例6の導電性接着剤は、導電性接着剤の焼結の際に加圧しなくとも、低温において好適に焼結され、緻密度及び機械的強度(せん断強度)の高い焼結体が形成された。これに対して、導電性接着剤における溶媒の水分含有量が150ppmを超える比較例6の導電性接着剤は、実施例6と比較して、得られる焼結体のせん断強度が低下し、焼結体に割れ欠けが発生やボイド、クラックの発生がみられた。

Claims (5)

  1. 金属ナノ粒子の分散液の製造方法であって、
    金属化合物(a)と、アミン化合物(b)とを有機溶媒(c)中で反応させて錯体を形成し、得られた錯体を加熱して熱分解させることにより、金属ナノ粒子の分散液を得る合成工程と、
    合成工程で得られた金属ナノ粒子の分散液の水分量を150ppm以下に調整する水分調整工程を含む、製造方法。
  2. 金属化合物(a)が、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウムのいずれかである、請求項1に記載の製造方法。
  3. アミン化合物(b)が、1級アミン化合物(b-1)、2級アミン化合物(b-2)、3級アミン化合物(b-3)、ジアミン化合物(b-4)のいずれかである、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 有機溶媒(c)が、芳香族化合物、ケトン類、脂肪族エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、ジオール類、アルコール類、グリコール若しくはグリコールエーテル類、テルペン類のいずれかである、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 平均粒子径が20~600nmの金属ナノ粒子である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
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