JP2023047488A - 超音波内視鏡用バルーン - Google Patents

超音波内視鏡用バルーン Download PDF

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Abstract

【課題】超音波伝達媒体を貯留する貯留部の液密性を確保することができる超音波内視鏡用バルーンを提供する。【解決手段】挿入部12の先端側の先端部本体34に設けられた超音波トランスデューサ50の外表面を覆うように装着される超音波内視鏡用バルーン120であって、超音波トランスデューサ50の振動子面51を覆うバルーン本体121を有し、バルーン本体121は、インナー部122と、インナー部122を覆うアウター部124と、を含む少なくとも二層構造であり、インナー部122は、挿入部12の長手方向に相当する第1方向の一端に設けられ且つ先端部本体34に取り付けられる開口部122aを有し、アウター部124は、インナー部122の開口部122aの側でインナー部122に貼り合わされ、インナー部122とアウター部124の間に超音波伝達媒体を貯める貯留部121aを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、超音波内視鏡用バルーンに係り、特に、超音波内視鏡の挿入部の先端部本体に装着される超音波内視鏡用バルーンに関する。
医療分野において超音波内視鏡が利用されている。超音波内視鏡は、被検体の体腔内に挿入される挿入部の先端部に、撮像素子と超音波トランスデューサとを一体的に配置したものである。超音波トランスデューサは、体腔内の被観察部位に向けて超音波を放射し、被観察部位で反射したエコー信号を受信し、受信したエコー信号に応じた電気信号が超音波観測装置に出力される。そして、超音波観測装置において各種の信号処理がなされた後、超音波断層画像としてモニタ等に表示される。
超音波及びエコー信号は、空気中で著しく減衰するため、超音波トランスデューサと被観察部位の間に、水又はオイル等の超音波伝達媒体を介在させる必要がある。そこで、超音波内視鏡の先端部に伸縮性のバルーンを装着し、このバルーンに超音波伝達媒体を注入して膨張させ、被観察部位に当接させている。これにより、超音波トランスデューサと被観察部位の間から空気が排除され、超音波及びエコー信号の減衰が防止される。
このような挿入部の先端部に装着されるバルーンとして、種々のバルーンが提案されている。例えば、下記の特許文献1は、振動子とバルーンとの間に超音波伝達媒体を貯めるように構成され、先端部にバルーン装着用の突起又は係止溝を備え、バルーンには係止溝に嵌まる係止リングを備えることを開示している。特許文献2は、超音波送受面の前方に密閉空間を形成するように探触子本体に取付けられた柔軟性の膜体と、密閉空間に充填された流動体とを有する、超音波診断装置を開示している。
特開2019-068931号公報 特開昭53-107190号公報
バルーンと振動子との間に超音波伝達媒体を貯める場合、先端部とバルーンとの間で液密を保つ必要がある。また、先端部とバルーンの間で液密を確保し、バルーンが外れることを防止するために、先端部に溝形状を設け、バルーンの係止部を溝形状に係止している。先端部の溝形状は、先端部の細径化及び穿刺針(処置具)の導出ルートを考慮すると、先端部の長手方向に垂直な方向に切断した断面形状が、直線部分を含むように溝形状が形成されていることが好ましい。しかしながら、先端部とバルーンの液密を担保するためには、円環の溝形状が求められている。円環の溝形状とすることで、先端部の太径化及び大型化を招いていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、超音波内視鏡用バルーン内の超音波伝達媒体を貯留する貯留部の液密性を確保することができる超音波内視鏡用バルーンを提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、挿入部の先端側の先端部本体に設けられた超音波トランスデューサの外表面を覆うように装着される超音波内視鏡用バルーンであって、超音波トランスデューサの振動子面を覆うバルーン本体を有し、バルーン本体は、インナー部と、インナー部を覆うアウター部と、を含む少なくとも二層構造であり、インナー部は、挿入部の長手方向に相当する第1方向の一端に設けられ且つ先端部本体に取り付けられる開口部を有し、アウター部は、インナー部の開口部の側でインナー部に貼り合わされ、インナー部とアウター部の間に超音波伝達媒体を貯める貯留部を備える。
本発明の一形態によれば、貯留部の内部に連通するチューブを備えることが好ましい。
本発明の一形態によれば、バルーン本体は、チューブよりも膨張しやすいことが好ましい。
本発明の一形態によれば、アウター部は、バルーン本体が先端部本体に装着された場合、超音波トランスデューサの振動子面に対向する振動子面領域を有し、チューブは、先端部本体を挟んで振動子面領域とは反対側の位置に設けられることが好ましい。
本発明の一形態によれば、インナー部とアウター部の間にクリアランスを有することが好ましい。
本発明の一形態によれば、アウター部は、バルーン本体が先端部本体に装着された場合、超音波トランスデューサの振動子面に対向する振動子面領域を有し、振動子面領域は、アウター部の他の部分より膜厚が薄いことが好ましい。
本発明の一形態によれば、振動子面領域は、超音波トランスデューサの振動子面の外形形状に沿った形状を有することが好ましい。
本発明の一形態によれば、第1方向に垂直な方向であり、かつ、振動子面の面方向に平行な方向を幅方向とした場合、先端部本体に装着される前のインナー部により形成される内部空間の幅が、先端部本体の幅より小さいことが好ましい。
本発明の一形態によれば、インナー部は、先端部本体の側に突出し、先端部本体の超音波トランスデューサの基端側に形成された溝部に嵌合する凸部を備えることが好ましい。
本発明によれば、超音波内視鏡用バルーンの超音波伝達媒体を貯める貯留部の液密性を確保することができる。
図1は、超音波内視鏡(内視鏡)の全体図である。 図2は、先端部本体の斜視図である。 図3は、先端部本体の断面図である。 図4は、先端部本体の斜視図である。 図5は、先端部本体の側面図である。 図6は、先端部本体の平面図である。 図7は、チューブを省略した超音波内視鏡用バルーンの分解組み立て図である。 図8は、超音波内視鏡用バルーンの断面図である。 図9は、超音波内視鏡用バルーンに供給される超音波伝達媒体の流れを説明するための断面図である。 図10は、超音波内視鏡用バルーンの振動子面領域が膨出した状態を示す断面図である。 図11は、チューブを省略した超音波内視鏡用バルーンの先端部本体への装着を説明するための斜視図である。 図12は、チューブを省略した超音波内視鏡用バルーンを装着した先端部本体を、XZ面で切断した斜視図である。 図13は、超音波内視鏡用バルーンを装着した先端部本体を、YZ面で切断した断面図である。 図14は、チューブを省略した超音波内視鏡用バルーンを基端の側から見た斜視図である。
以下、添付図面に従って、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンが装着される超音波内視鏡1について説明する。
[超音波内視鏡の全体構成]
図1は、超音波内視鏡1の全体図である。図1に示すように、超音波内視鏡1(以下、単に「内視鏡1」と略す)は、病変部(観察部位、検査部位、診察部位でも可)の細胞組織の採取などに用いられる。なお、本実施形態では病変部として気管支のリンパ節を例に挙げて説明を行う。
内視鏡1は、施術者が把持して各種操作を行う操作部10と、患者の体内に挿入される挿入部12と、ユニバーサルコード14と、から構成される。内視鏡1は、ユニバーサルコード14を介して、内視鏡システムを構成する不図示のプロセッサ装置、光源装置および超音波観測装置等のシステム構成装置に接続される。
操作部10には、施術者によって操作される各種操作部材が設けられており、例えば、アングルレバー16及び吸引ボタン22などが設けられている。
また、操作部10には、挿入部12内を挿通する処置具挿通チャンネル23(図3参照)に処置具を挿入する処置具導入口24が設けられている。
挿入部12は、操作部10の先端から延出されており、全体が細径で長尺状に形成されている。挿入部12は、基端側から先端側に向かって順に軟性部30、湾曲部32、及び先端部である先端部本体34により構成されている。
軟性部30は、挿入部12の基端側からの大部分を占めており、任意の方向に湾曲する可撓性を有している。挿入部12を体腔内に挿入した際には、軟性部30が体腔内への挿入経路に沿って湾曲する。
湾曲部32は、操作部10のアングルレバー16をA1方向に回転操作することによって上下方向(A2方向)に湾曲動作するようになっており、湾曲部32を湾曲動作させることによって先端部本体34を所望の方向に向けることができる。
先端部本体34は、詳しくは後述の図2と図3を用いて説明するが、体内の観察画像を撮影するための観察光学系40及び照明光学系44と、超音波画像を取得するための超音波トランスデューサ50と、処置具導入口24から挿入された処置具を導出する処置具導出口52(以下、導出口52)と、を備える。
ユニバーサルコード14は、詳しくは後述の図3に示す信号ケーブル54、信号ケーブル56、及びライトガイド58を内包している。このユニバーサルコード14の不図示の端部にはコネクタが備えられている。このコネクタは、プロセッサ装置、光源装置および超音波観測装置等の内視鏡システムを構成する所定のシステム構成装置に接続される。これにより、システム構成装置から内視鏡1に対して、内視鏡1の運用に必要な電力、制御信号、及び照明光等が供給される。観察光学系40により取得された観察画像の信号及び超音波トランスデューサ50により取得された超音波画像の信号が内視鏡1からシステム構成装置に対して伝送される。なお、システム構成装置に伝送された信号は画像処理され、観察画像および超音波画像はモニタに表示され、施術者等が観察することができる。
なお、操作部10の構成は、図1に示す態様に限定されない。アングルレバー16の代わりに一対のアングルノブを設け、一対のアングルノブを回転操作することにより、湾曲部32を上下方向及び左右方向に湾曲操作させてもよい。また、操作部10に送気送水ボタンを設け、送気送水ボタンを操作することで、先端部本体34に空気等の気体及び洗浄用液体等を供給してもよい。
[先端部本体の構成]
図2は、穿刺針が導出された先端部本体34の斜視図である。図3は、先端部本体34の断面図である。
以下、各部の構成を説明するに当たっては、X軸、Y軸及びZ軸の三次元直交座標系を用いて説明する。なお、図中のZ方向は先端部本体34(挿入部12)の長手軸38に対して平行な方向である。図中のZ方向のZ(+)方向側が先端部本体34の先端側であり、Z(-)方向側が先端部本体34の基端側である。図中のZ方向は本発明の第1方向に相当する。図中のY方向は、Z方向に垂直で、本実施形態では各図における上下方向である。このY方向の一方向側であるY(+)方向側が図中の上方向であり、Y方向の一方向側とは反対の他方向側であるY(-)方向側が図中の下方向である。図中のX方向は、Z方向及びY方向の双方に垂直な方向であり、本発明の第2方向に相当する。
図2と図3に示すように、先端部本体34は、先端部本体34の先端側から基端側に向かって、超音波取付部34aと、導出口形成部34bと、本体部34cと、を備える(図2及び図3参照)。
超音波取付部34aには、先端部本体34をX方向側から見た場合に、超音波トランスデューサ50が長手軸38に対してY(-)方向側に前傾(傾斜)した姿勢で取り付けられている。この超音波トランスデューサ50は、超音波を送受する超音波振動子が長手軸38(第1方向)の方向に沿って円弧状に配列された振動子面51を有するコンベックス型である。振動子面51から生体に向けて超音波を送信する一方、振動子面51によって生体組織で反射した超音波エコーを受信する。この超音波トランスデューサ50によりリンパ節の超音波画像を生成する信号が取得される。なお、超音波トランスデューサ50を構成する超音波振動子の数は限定されない。
導出口形成部34bは、Y(+)方向側に開口した処置具の導出口52と、この導出口52が開口しているXZ面に平行で且つZ方向(長手軸38を含む、以下同じ)に沿った略矩形状の開口形成面71と、を有する。開口形成面71は、XZ面に平行で且つZ方向に沿った面であり、先端部本体34の外周面の一部を構成する。なお、本実施形態では、導出口52が平面状の開口形成面71内で開口しているが、曲面、傾斜面、或いは凹凸面等の各種形状の面内で開口していてもよい。なお、本実施形態では処置具として、リンパ節の組織採取に用いられる穿刺針100を例に挙げて説明を行う。
導出口形成部34b及び本体部34cの内部には管路74が形成されている。この管路74の先端側は導出口52に接続され、且つ管路74の基端側は挿入部12内を挿通された処置具挿通チャンネル23に接続している。これにより、処置具導入口24から挿入された穿刺針100の先端が処置具挿通チャンネル23及び管路74を経て導出口52まで案内され、この導出口52から外部に導出される。
本体部34cは、観察光学系40及び照明光学系44が配置される光学系収納部82を備える。光学系収納部82は、略半円筒形状を有しており、凸面84と段差面85とを有する。凸面84は、先端部本体34(光学系収納部82)の外周面の一部を構成する。この凸面84は、開口形成面71よりもY(+)方向側に位置し且つZ方向に沿った形状を有する。なお、凸面84についても曲面、傾斜面、或いは凹凸面等の各種形状に形成されていてもよい。
段差面85は、開口形成面71の基端側と凸面84の先端側とを接続する斜面であり、先端部本体34の外周面の一部を構成する。なお、ここでいう斜面には、Z方向に対する傾斜角度が90°の垂直面も含まれる。
段差面85には、観察光学系40の観察窓40aと、一対の照明光学系44の照明窓44aとが設けられている。
観察光学系40は、段差面85に設けられた観察窓40aと、光学系収納部82内に設けられたレンズ系40b及び撮像素子40cと、を含む。撮像素子40cは、CCD(Charge Coupled Device)型又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型のイメージセンサであり、観察窓40aからレンズ系40bを介して取り込まれた観察像を撮像する。そして、撮像素子40cは、観察像の撮像信号を、挿入部12内に挿通された信号ケーブル56を介してシステム構成装置へ出力する。
照明光学系44は、観察光学系40のX方向の両側に設けられており、段差面85に設けられた照明窓44aと、挿入部12内に挿通されたライトガイド58と、を含む。各照明窓44aの後方には、ライトガイド58の出射端が配設されている。これにより、光源装置から各ライトガイド58に供給された照明光が各照明窓44aから出射される。
以上のように、この先端部本体34では、その先端側から基端側に向かって、超音波トランスデューサ50、導出口52、及び段差面85(観察窓40a)が順番に配置される。すなわち超音波トランスデューサ50と観察窓40aとの間に導出口52が配置される。このため、穿刺針100による気管支壁面におけるリンパ節に向けての穿刺箇所を観察光学系40で観察することができる。
<超音波内視鏡システム>
次に、実施形態の超音波内視鏡システムについて説明する。超音波内視鏡システムは、既述の挿入部12の先端側に設けられた先端部本体34と、先端部本体34に設けられた超音波トランスデューサ50とを備えた内視鏡1と、超音波トランスデューサ50の外表面を覆う超音波内視鏡用バルーン120(図7参照、以下「バルーン」)と、を有する。
バルーン120が装着される先端部本体34の構成について説明する。図4は、先端部本体34の斜視図である。図5は先端部本体34の側面図である。図6は、先端部本体34の平面図である。
先端部本体34は、第1方向(Z方向)に垂直な方向であり、超音波トランスデューサ50の振動子面51の面方向に平行な方向である幅方向(X方向)に、超音波トランスデューサ50を挟んで両側面に立ち壁部91を有する。2個の立ち壁部91は、YZ面に平行な面で構成される。立ち壁部91は、全面において、YZ面に平行である必要はなく、また平行は略平行を含む。2個の立ち壁部91の幅方向の距離、すなわち、超音波取付部34aの幅は、Y方向から見た場合、先端部本体34の他の部分(導出口形成部34b及び本体部34c)と比較して短い(図6参照)。
後述するバルーン120の固定部が立ち壁部91に密着固定されることで、バルーンが、先端部本体34に固定される。
また、先端部本体34は、超音波トランスデューサ50と導出口52との間には平面部93を有する。平面部93は、XZ面に略平行な平面で、X方向の長さがZ方向の長さより長い。平面部93は、既述した連続平面90の先端側で連接し、平面部93と開口形成面71とは一体の平面を構成する。
また、先端部本体34は、超音波トランスデューサ50と導出口52との間となる先端部本体34のX方向の両側の側面にそれぞれ溝部92を有する。換言すれば、図6に示すように、先端部本体34をY(+)方向側から見た場合、溝部92は、超音波トランスデューサ50と導出口52との間に配置される。溝部92は、平面部93の両端部から(Y(-)方向側)にY方向に平行に延び(図5参照)、平面部93の両側に配置される(図6参照)。すなわち、溝部92は超音波トランスデューサ50の基端側(Z(-)方向側)に配置され、且つ、先端部本体34をZ(+)方向側から見た場合、超音波トランスデューサ50を挟んで両側に配置されている。なお、図4から図6においては、溝部92は、超音波トランスデューサ50の基端側に設けられているが、溝部92が形成される位置は、超音波トランスデューサ50の基端側に限定されず、立ち壁部91に設けられていてもよい。
後述するように、溝部92は、バルーン120の固定部に設けられた凸部122jが、この溝部92に嵌合する。溝部92と凸部122jとが嵌合することで、バルーン120が先端部本体34から抜けにくくすることができる。
先端部本体34は、超音波トランスデューサ50の基端側(Z(-)方向側)で、且つ振動子面51と反対側の面に段差部94を有する(図5参照)。段差部94はXY面に略平行な平面であり、Z(-)方向側から見てY(-)方向に突出する。
後述するように、段差部94は、バルーン120の固定部に設けられた係止部122kに係止することで、バルーン120が、先端部本体34から抜けることを防止することができる。
[バルーンの構成]
次に、実施形態のバルーンについて説明する。図中において、図2から図6と同様に、X軸、Y軸及びZ軸の三次元直交座標系を用いて説明する。バルーン120が先端部本体34に装着された際の、X方向、Y方向及びZ方向に一致する。Z(+)方向側が先端側であり、Z(-)方向側が基端側となる。図中のZ方向は本発明の第1方向に相当し、挿入部の長手方向に相当する。図中のY方向は、Z方向に垂直で、本実施形態では各図における上下方向である。このY方向の一方向側であるY(+)方向側が図中の上方向であり、Y方向の一方向側とは反対の他方向側であるY(-)方向側が図中の下方向である。図中のX方向は、Z方向及びY方向の双方に垂直な方向であり、本発明の第2方向に相当する。
図7は、チューブを省略したバルーン120の組み立て図であり、図7の700Aは組立後の斜視図であり、図7の700Bは組立前の斜視図である。図7に示すように、バルーン120は、インナー部122とアウター部124とを含む、二層構造のバルーン本体121により構成される。
<インナー部>
インナー部122は、第1方向(Z方向)の一端に開口部122aを有し、対向配置された2個の側面部122bと、上面部122cと、傾斜面部122dと、底面部122eと、を備える。インナー部122は、開口部122aを有する有底筒状で構成されており、2個の側面部122bと、上面部122cと、傾斜面部122dと、底面部122eとにより開口部122a以外が塞がれている。
開口部122aを画定する、2個の側面部122bと上面部122cと底面部122eの各辺は直線状であり、開口部122aの形状は略矩形状となる。
開口部122aは、基端側(Z(-)側)から先端側(Z(+)側)に向かうにしたがい、下側(Y(-)側)から上側(Y(+)側)に傾斜する。
側面部122bは、第1方向(Z方向)に沿って延び、YZ面に略平行な面で構成され、上面部122c及び傾斜面部122dの側に位置する第1側面部122fと、開口部122aの側に位置する第2側面部122gと、を備える。対向する第1側面部122f間の距離は、対向する第2側面部122g間の距離より小さい。第1側面部122fと第2側面部122gとの間には段差部122hが形成される。
また、インナー部122は、インナー部122の外周を囲うフランジ部122iを備える。フランジ部122iは、上面部122cの基端側であり、且つ、第1側面部122fの基端側に設けられ、底面部122e(不図示)にも設けられる。フランジ部122iは連結された4つの直線部により構成され、インナー部122の外周を囲うように設けられる。
傾斜面部122dは、既述の超音波トランスデューサ50の振動子面51に倣う形状を有しており、基端側(Z(-)側)から先端側(Z(+)側)に向かうにしたがい、上側(Y(+)側)から下側(Y(-)側)に円弧状に傾斜する。
側面部122bは、第2側面部122gの内面に、対向する2個の凸部122jを有する。2個の凸部122jはY方向に平行に延び、相互に近づく方向に突出する。
<アウター部>
アウター部124は、第1方向(Z方向)の一端に開口部124aを有し、対向配置された2個の側面部124bと、上面部124cと、傾斜面部124dと、底面部124eと、を備える。アウター部124は、開口部124aを有する有底筒状で構成されており、2個の側面部124bと、上面部124cと、傾斜面部124dと、底面部124eとにより開口部124a以外が塞がれている。
開口部124aを画定する、2個の側面部122bと上面部122cと底面部122eの各辺は直線状であり、開口部124aの形状は略矩形状となる。
側面部124bは、第1方向(Z方向)に沿って延び、YZ面に略平行な面で構成される。アウター部124の開口部124aは、インナー部122の段差部122hを収容するため、側面部124bの側(X方向)に広がっている。
傾斜面部124dは、既述の超音波トランスデューサ50の振動子面51に倣う形状を有しており、基端側(Z(-)側)から先端側(Z(+)側)に向かうにしたがい、上側(Y(+)側)から下側(Y(-)側)に湾曲状に傾斜している。
<バルーン本体>
700Aに示すように、インナー部122は、アウター部124の開口部124aを介して、アウター部124に収容され、アウター部124はインナー部122を覆う。ただし、アウター部124はインナー部122の全てを覆う必要ない。アウター部124は、インナー部122の2個の第1側面部122fと、上面部122cと、傾斜面部122dと、底面部122eの一部(先端側)を覆う。一方、アウター部124は、インナー部122の第2側面部122gと底面部122eの一部(基端側)を覆っていない。
700Aに示すように、インナー部122とアウター部124を構成する、2個の側面部122bと2個の側面部124bとがそれぞれ対向配置され、上面部122cと上面部124cとが対向配置され、傾斜面部122dと傾斜面部124dとが対向配置され、底面部122eと底面部124eとが対向配置される。
アウター部124の開口部124aの周縁部は、インナー部122のフランジ部122iに当接する。フランジ部122iにより、インナー部122に対するアウター部124の相対位置が決定される。
アウター部124がインナー部122の開口部122aの側で貼り合わされ、二層構造のバルーン本体121が構成される。バルーン本体121は、挿入部12の第1方向(Z方向)の一端に設けられ、且つ先端部本体34に取り付けられる開口部122aを有する有底筒状に構成される。
バルーン本体121の材質としては、インナー部122とアウター部124とがくっつかない構成とするため、インナー部122とアウター部124とが異なる材質であることが好ましい。ただし、後述するように、インナー部122とアウター部124との間にはクリアランスを設けることで、インナー部122とアウター部124とがくっつくことを防止することができる。したがって、インナー部122とアウター部124とは同じ材質としてもよい。インナー部122及びアウター部124の材質としては、シリコンゴム、又は、天然ゴム等を用いることができる。
バルーン120が先端部本体34に装着された際、インナー部122の第1側面部122fと立ち壁部91とが対向配置され、傾斜面部122dと超音波トランスデューサ50とが対向配置される。アウター部124の側面部124bと立ち壁部91とが第1側面部122fを挟んで対向配置され、傾斜面部124dと超音波トランスデューサ50とが傾斜面部122dを挟んで対向配置される。
インナー部122に設けられた開口部122aは、既述の先端部本体34が挿入される挿入口となる。インナー部122の内部空間は、先端部本体34の形状の相似形状であり、先端部本体34の外形より小さい形状で形成される。先端部本体34に装着される前のバルーン120の2個の側面部122bの幅(X方向の長さ)が、2個の立ち壁部91の幅方向の距離より小さく設けられている。これにより、インナー部122の開口部122aから先端部本体34に挿入した際に、インナー部122の2個の側面部122bがX方向に膨張し、戻ろうとする収縮力により、側面部122bが、立ち壁部91に密着することで固定される。インナー部122の2個の側面部122bが先端部本体34に密着固定する固定部として機能する。
インナー部122の側面部122bを構成する第2側面部122gに設けられた2つの凸部122jは、バルーン120を先端部本体34に装着した際、既述の先端部本体34の溝部92と嵌合する。先端部本体34の溝部92と嵌合する2つの凸部122jは固定部として機能する側面部122bに設けられる。なお、溝部92が立ち壁部91に設けられている場合、2つの凸部122jは側面部122bを構成する第1側面部122fに設けられる。
また、インナー部122の内部を先端部本体34の相似形状であり、先端部本体34の外形より小さい形状とすることで、振動子面51及び振動子面51の反対側の面からも密着固定することができる。これにより、インナー部122は、先端部本体34の振動子面51及び振動子面51の反対側の面とも密着固定することができ、バルーン120を先端部本体34に強固に固定することができる。インナー部122の傾斜面部122dと底面部122eとが先端部本体34に密着固定する固定部として機能する。
また、バルーン本体121は、既述の超音波トランスデューサ50の振動子面の外形形状に沿った形状を有することが好ましい。バルーン本体121をこのような構成とすることで、先端部本体34にバルーン120を装着させる際の向きを安定させることができる。
図8は、バルーン120の断面図である。800Aは、バルーン120をYZ面で切断した断面図であり、800Bは、バルーン120をXY面で切断した断面図である。図8に示すように、アウター部124がインナー部122を覆い、アウター部124とインナー部122とを貼り合わせることによりバルーン本体121が構成される。
800Aに示すように、インナー部122とアウター部124とが貼り合わされ、インナー部122とアウター部124との間に閉塞した空間を形成することができる。この空間が、超音波伝達媒体を貯める貯留部121aとなる。貯留部121aに超音波伝達媒体を貯めることにより、アウター部124の傾斜面部124dを構成する振動子面領域124fを膨出可能であり、振動子面領域124fが膨出部として機能する。振動子面領域124fは、超音波トランスデューサ50の振動子面51に対向する領域である。
上述したようにバルーン120の貯留部121aが、インナー部122とアウター部124との間の閉塞した空間で構成されるので、バルーン120自体で液密を確保できる。したがって、先端部本体とバルーンとの間で液密を確保する従来とは異なり、先端部本体とバルーンとの係止において、バルーン120は円環の溝形状を必須しない。バルーン120は、円環の溝形状とすることに起因する、先端部本体34の太径化及び大型化を回避することを可能にする。また、バルーン120は、先端部本体34の形状に設計の自由度を与える。図7に示すように、バルーン120の開口部122aは、円環形状でなく矩形状にできる。
インナー部122とアウター部124との間は、密着せず、クリアランスを有することが好ましい。インナー部122とアウター部124とが密着しないことで、貯留部121aに超音波伝達媒体を供給する際に、インナー部122の外面とアウター部124の内面とがくっついて超音波伝達媒体が供給されにくくなることを防止することができる。また、後述するように、インナー部122とアウター部124とを接着させて組み立てる際に、インナー部122とアウター部124とをくっつきにくくすることができる。クリアランスとはインナー部122の外面とアウター部124の内面とが一定の距離だけ離間している状態を意味する。
800Aに示すように、四角で囲まれた領域において、インナー部122とアウター部124とが、接着剤などにより貼り合わされる。接着剤により貼り合わされたインナー部122とアウター部124との接着部121bには、クリアランスは存在しない。クリアランスは、インナー部122とアウター部124との間の全域になくてもよい。
接着部121bは、例えばインナー部122の上面部122c(不図示)とアウター部124の上面部124c(不図示)に対応する位置であってもよい。
接着部121bは、超音波伝達媒体をバルーン120内に供給しても膨らまないため、穿刺針100が導出口52から導出されても、バルーン120の基端側(Z(-)側)は膨らまないので、導出口52から導出された穿刺針100が膨らんだバルーン120に接触することを防止することができる。接着部121bは、後述する振動子面領域124f以外の膨出を抑制でき、膨出規制部として機能する。接着部121bは、振動子面領域124fの基端側(Z(-)側)が膨出することを抑制する。
アウター部124の傾斜面部124dは、振動子面領域124fと厚肉部124gとを含んでいる。厚肉部124gは、第1方向(Z方向)の一端(Z(-)側)とは反対側(Z(+)側)となる他端の側に配置され、振動子面領域124fの厚みより大きな寸法の厚みで形成される。厚肉部124gは、超音波伝達媒体が貯留部121aに供給された際に、アウター部124の振動子面領域124fの先端側(Z(+)側)が膨出することを抑制する。厚肉部124gは、膨出規制部として機能し、振動子面領域124fをより効果的に膨出させることができる。
振動子面領域124fは、厚肉部124gを含めアウター部124の他の領域より薄い膜厚で形成されているので、振動子面領域124fを、他の領域と比較し、膨出しやすくできる。
バルーン120の固定部として機能するインナー部122の底面部122eは、内側に係止部122kを有する。係止部122kは、XY面に略平行な平面で構成され、先端側(Z(+)側)から見て、Y(+)方向に立ち上がる。係止部122kは、バルーン120を先端部本体34に装着した際、既述の先端部本体34の段差部94と係止する。
バルーン本体121のインナー部122は、振動子面領域124fの反対側の底面部122eに貯留部121aに連通する連通路122mを有する。連通路122mは、Z(-)の方向に開口を有し、貯留部121aは連通路122mを介して外部と連通される。
バルーン120の固定部として機能するインナー部122の底面部122eの連通路122mにチューブ140を差し込むことで、バルーン120にチューブ140を取り付けることができる。バルーン120へのチューブ140の取り付けは、着脱自在であっても、分離不能であってもよい。チューブ140は、内部に流路となる空間を有する筒状の部材である。チューブ140の流路から、連通路122mを介して、バルーン120内の貯留部121aに超音波伝達媒体を供給できる。これにより、バルーン120のアウター部124を構成する振動子面領域124fを膨らませることができる。チューブ140を、バルーン120に取り付けることにより、超音波伝達媒体をバルーン120に供給するための供給管路を内視鏡1の挿入部12に設ける必要がないため、挿入部12を細径化することができる。また、バルーン120(及びチューブ140)を使い捨て(ディスポーザブル)とすることで、チューブ140の洗浄及び滅菌を行う必要が無くなる。近年、滅菌装置が滅菌対象とする最小管路径を規定しており、洗浄、消毒及び滅菌に対する要求が大きくなっており、チューブ140を使い捨てとすることで、供給管路の洗浄及び滅菌の作業を省略することができる。
チューブ140は、バルーン本体121(インナー部122及びアウター部124)より膨張しにくく構成されている。すなわち、バルーン本体121は、チューブ140より膨張しやすい構成である。バルーン本体121をチューブ140より膨張しやすくするためには、例えば、バルーン本体の膜厚をチューブの膜厚より薄くしたり、バルーン本体121の材質をチューブ140の材質より膨張係数の大きい材質としたりすることで実現可能である。
800Bに示すように、アウター部124は、振動子面領域124fの第1方向(Z方向)に直交する第2方向(X方向)の両側に、振動子面領域124fの厚みより大きな寸法の厚みで形成される側面部124b(すなわち厚肉部)を有する。アウター部124は、振動子面領域124fと側面部122bとを繋ぐ移行部124hを有する。移行部124hは振動子面領域124fから側面部124bに近づくにしたがい厚みが厚くなる。移行部124hは超音波伝達媒体が貯留部121aに供給された際に、振動子面領域124fがX方向に膨出することを抑制でき、膨出規制部として機能する。移行部124hは側面部124bのY(+)側の一部により構成できる。
800Bに示すように、バルーン本体121において、振動子面領域124fの第1方向(Z(+)方向)に直交する第2方向(X方向)の両側にインナー部122の側面部122bとアウター部124の側面部124bとが対向配置される。バルーン本体121は、対向する側面部122bと側面部124bとの間に、インナー部122とアウター部124とを接着剤等により接着するための接着領域121cを有する。接着領域121cは、超音波伝達媒体が貯留部121aに供給された際に、振動子面領域124fがX方向に膨出することを抑制し、膨出規制部として機能する。接着領域121cは、800Bに示すように、側面部122bと側面部124bとの間の一部の領域であってもよいし、対向する側面部122bと側面部124bとの間の全領域であってもよい。
800Bに示すように、アウター部124の底面部124eは、幅方向(X方向)の略中央に、断面視において半球状で、Z方向に延びる凹部124iを有する。凹部124iは、クリアランスの一部を構成し、インナー部122の連通路122mに連通される部分である。凹部124iにより超音波伝達媒体を貯留部121aに容易に供給できる。
図9は、バルーン120に供給される超音波伝達媒体の流れを説明するためのバルーン120の断面図である。900Aは、バルーン120をYZ面で切断した断面図であり、900Bは、バルーン120をXY面で切断した断面図である。
図9に基づいて、超音波伝達媒体が貯留部121aに供給される流路について説明する。900Aに示すように、貯留部121aに超音波伝達媒体を供給するためアウター部124の連通路122mにチューブ140が取り付けられる。チューブ140は振動子面領域124fの反対側(Y(-)側)に配置されているので、振動子面領域124fの膨出を阻害しない。また、観察光学系40により観察画像の取得を阻害しない。
超音波伝達媒体がチューブ140を通ってバルーン120に供給される。インナー部122の連通路122mを介して、インナー部122とアウター部124との間のクリアランスを有する領域に、超音波伝達媒体が供給される。超音波伝達媒体は、インナー部122の底面部122eとアウター部124の底面部124eとの間に充填され、さらに、インナー部122の傾斜面部122dとアウター部124の傾斜面部124dとの間に充填される。超音波伝達媒体は、最終的には、振動子面領域124fと傾斜面部122dとにより主として構成される貯留部121aに貯えられる。
また、900Bに示すように、超音波伝達媒体は、インナー部122の底面部122eとアウター部124の底面部124eの間に充填され、さらに、インナー部122の側面部122bとアウター部124の側面部124bとの間に充填される。超音波伝達媒体は、最終的には、振動子面領域124fと傾斜面部122dとより主として構成される貯留部121aに貯えられる。
図10は、超音波内視鏡用バルーンの振動子面領域が膨出した状態を示す断面図であり、バルーン120をYZ面で切断した断面図である。図10に示すように、超音波伝達媒体が貯留部121aに貯えられると、振動子面領域124fが最も膨出する。
既述したように、振動子面領域124fは、厚肉部124gを含めアウター部124の他の領域より薄い膜厚で形成されている。これにより、振動子面領域124fが、他の領域と比較し、膨出しやすい。
振動子面領域124f以外の領域に、例えば、膨出規制部として機能する厚肉部124g、接着部121b、移行部124h(不図示)及び接着領域121c(不図示)が設けられている。厚肉部124g、及び接着部121bにより、振動子面領域124f以外の領域(振動子面領域124fを挟んでZ(+)方向及びZ(-)方向の領域)が膨出することが抑制される。また、移行部124h及び接着領域121cにより、振動子面領域124f以外の領域(振動子面領域124fを挟んでX方向の領域)が膨出することが抑制される。
バルーン120において、振動子面領域124fを最も膨出させることにより、バルーン120の底面側、また側面側の膨らみは抑制することができ、バルーン120を装着した先端部本体34を体腔内に挿入した際、より末梢まで挿入することができる。
なお、チューブ140はバルーン120と比較すると最も膨張しない部材である。したがって、チューブ140を介して超音波伝達媒体をバルーン120に供給する際、チューブ140の膨張が抑制されるので、超音波伝達媒体をバルーン120に効果的に供給できる。
次に、バルーン120と先端部本体34との装着について説明する。図11は、チューブを省略したバルーン120の先端部本体34への装着を説明するための斜視図である。1100Aはバルーン120を先端部本体34に装着する前の状態を示す。バルーン120の開口部122aと先端部本体34の先端側が位置合わせされる。1100Bはバルーン120を先端部本体34に装着した後の状態を示す。バルーン120の開口部122aが先端部本体34に取り付けられ、バルーン120が先端部本体34に装着される。インナー部122は、超音波取付部34aの超音波トランスデューサ50を覆い、さらに、導出口形成部34bの開口形成面71以外の外周面の一部を覆う。アウター部124は、超音波取付部34aの超音波トランスデューサ50を覆う位置に配置される。
既述したように、インナー部122の固定部である側面部122b(不図示)の収縮力により少なくとも側面部122bが立ち壁部91に密着固定する。
固定部として機能するインナー部122の、バルーン120の膨出部として機能する振動子面領域124fの基端側には、平坦部122qを備える。超音波トランスデューサ50と導出口52との間の平面部93とバルーン120の平坦部122qとが密着固定する。また、平坦部122qを有することで、振動子面領域124fと、導出口52までの距離を長くすることができるので、導出口52から導出された穿刺針100が膨らんだバルーン120に接触することを防止することができる。平坦部122qは、既述した接着部121bの位置としてもよい。
なお、バルーン120は全体として、超音波トランスデューサ50をオフセットした形状を有しているので、作業者はバルーン120を先端部本体34に装着する向きを容易に把握できる。
本実施形態のバルーン120によれば、インナー部122とアウター部124を貼り合わせて密閉空間とし、超音波伝達媒体を貯留する貯留部121aとしている。したがって、先端部本体34の外形の形状は、液密を確保するための形状に限定されず、先端部本体34の細径化、及び、穿刺針100の導出ルートを考慮して設計することができる。
バルーン120にチューブ140を取り付け、チューブ140を介して貯留部121aに超音波伝達媒体を供給する場合、図11に示すように、供給管路を内視鏡1の先端部本体34に設ける必要がない。
図12は、チューブを省略したバルーン120が装着された先端部本体34をXZ面で切断した図である。図12に示すように、バルーン120を構成するインナー部122の固定部である側面部122bは凸部122jを有する。また、超音波トランスデューサ50と導出口52との間に溝部92が設けられる。凸部122jと溝部92とが嵌合する。溝部92と凸部122jとが嵌合することで、バルーン120と先端部本体34とが離間する方向への移動することが規制され、バルーン120が先端部本体34から抜けにくくすることができる。
なお、立ち壁部91が溝部(不図示)を有する場合、バルーン120の超音波トランスデューサ50に対向する側面部122bに凸部(不図示)が設けられ、この凸部と溝部とが嵌合することで、バルーン120が先端部本体34から抜けにくくすることができる。
バルーン120は、振動子面51に対向する振動子面領域124fと傾斜面部122dとの間に貯留部121aを有する。
図13は、バルーン120が装着された先端部本体34をYZ面で切断した断面である。図13に示すように、先端部本体34は、超音波トランスデューサ50の基端側(Z(-)方向側)で、且つ振動子面51と反対側の面に段差部94を有する。バルーン120を構成するインナー部122の固定部である底面部122eは係止部122kを有する。段差部94と係止部122kとが係止することで、バルーン120が、先端部本体34から抜けることを防止することができる。バルーン120が装着された内視鏡1の挿入部12をZ(-)方向に体腔内から引き抜く際に、バルーン120が脱落することを防止することができる。また、チューブ140は挿入部12と並走して取り付けられ、操作部10付近でシリンジ等の超音波伝達媒体の給排手段と接続される。
図14は、チューブを省略したバルーン120をZ(-)方向からZ(+)方向に見た斜視図である。インナー部122の底面部122eは、基端側(Z(-)側)にテーパ部122nを有する。テーパ部122nは、Z(-)方向に延びるにしたがい、Y(+)方向に傾斜する。また、インナー部122の2個の側面部122bは、基端側(Z(-)側)に、それぞれテーパ部122pを有する。2個のテーパ部122pは、Z(-)方向に延びるにしたがい、近づき合う向きに傾斜する。
テーパ部122nを有することで、第1方向(Z方向)の力をY方向に逃がすことができる。また、テーパ部122pを有することで、第1方向(Z方向)の力をX方向に逃がすことができる。これにより、先端部を体腔内に挿抜する際に、体内組織との接触によりかかる力をY方向及びX方向に逃がすことができるので、バルーン120が先端部本体34から脱落することを防止することができる。
バルーン120がテーパ部122nとテーパ部122pとを有する場合を例示したが、いずれか、一方だけでもよい。
本実施形態の超音波内視鏡用バルーンによれば、インナー部122とアウター部124とを含む二層構造とし、インナー部122とアウター部124とを接着部121bで貼り合わせることで、インナー部122とアウター部124との間に閉塞した空間を形成することができる。これにより、バルーン120自体が液密性を確保した貯留部121aを有する。したがって、従来のように、先端部本体34とバルーン120との間で液密性を確保する必要がないため、先端部本体34の細径化、及び、穿刺針100の導出ルートを考慮して先端部本体34の形状を設計することができる。
なお、上記実施形態においては、バルーン120が、インナー部122とアウター部124からなる2層構造のバルーン本体121で説明したが、二層構造のバルーン本体121に限定されない。例えば、インナー部122及びアウター部124の他に、さらに、別部材を積層して三層以上の構造のバルーン本体とすることもできる。
1 超音波内視鏡
10 操作部
12 挿入部
14 ユニバーサルコード
16 アングルレバー
22 吸引ボタン
23 処置具挿通チャンネル
24 処置具導入口
30 軟性部
32 湾曲部
34 先端部本体
34a 超音波取付部
34b 導出口形成部
34c 本体部
34d 傾斜面
38 長手軸
40 観察光学系
40a 観察窓
40b レンズ系
40c 撮像素子
44 照明光学系
44a 照明窓
50 超音波トランスデューサ
51 振動子面
52 処置具導出口
54 信号ケーブル
56 信号ケーブル
58 ライトガイド
71 開口形成面
74 管路
82 光学系収納部
84 凸面
85 段差面
90 連続平面
91 立ち壁部
92 溝部
93 平面部
94 段差部
100 穿刺針
120 超音波内視鏡用バルーン
120 バルーン
121 バルーン本体
121a 貯留部
121b 接着部
121c 接着領域
122 インナー部
122a 開口部
122b 側面部
122c 上面部
122d 傾斜面部
122e 底面部
122f 第1側面部
122g 第2側面部
122h 段差部
122i フランジ部
122j 凸部
122k 係止部
122m 連通路
122n テーパ部
122p テーパ部
122q 平坦部
124 アウター部
124a 開口部
124b 側面部
124c 上面部
124d 傾斜面部
124e 底面部
124f 振動子面領域
124g 厚肉部
124h 移行部
124i 凹部
140 チューブ

Claims (9)

  1. 挿入部の先端側の先端部本体に設けられた超音波トランスデューサの外表面を覆うように装着される超音波内視鏡用バルーンであって、
    前記超音波トランスデューサの振動子面を覆うバルーン本体を有し、
    前記バルーン本体は、インナー部と、前記インナー部を覆うアウター部と、を含む少なくとも二層構造であり、
    前記インナー部は、前記挿入部の長手方向に相当する第1方向の一端に設けられ且つ前記先端部本体に取り付けられる開口部を有し、前記アウター部は、前記インナー部の前記開口部の側で前記インナー部に貼り合わされ、
    前記インナー部と前記アウター部の間に超音波伝達媒体を貯める貯留部を備える、
    超音波内視鏡用バルーン。
  2. 前記貯留部の内部に連通するチューブを備える、
    請求項1に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  3. 前記バルーン本体は、前記チューブよりも膨張しやすい、
    請求項2に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  4. 前記アウター部は、前記バルーン本体が前記先端部本体に装着された場合、前記超音波トランスデューサの振動子面に対向する振動子面領域を有し、
    前記チューブは、前記先端部本体を挟んで前記振動子面領域とは反対側の位置に設けられる、
    請求項2又は3に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  5. 前記インナー部と前記アウター部の間にクリアランスを有する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  6. 前記アウター部は、前記バルーン本体が前記先端部本体に装着された場合、前記超音波トランスデューサの振動子面に対向する振動子面領域を有し、
    前記振動子面領域は、前記アウター部の他の部分より膜厚が薄い、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  7. 前記振動子面領域は、前記超音波トランスデューサの前記振動子面の外形形状に沿った形状を有する、
    請求項6に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  8. 前記第1方向に垂直な方向であり、かつ、前記振動子面の面方向に平行な方向を幅方向とした場合、前記先端部本体に装着される前の前記インナー部により形成される内部空間の幅が、前記先端部本体の幅より小さい、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  9. 前記インナー部は、前記先端部本体の側に突出し、前記先端部本体の前記超音波トランスデューサの基端側に形成された溝部に嵌合する凸部を備える、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の超音波内視鏡用バルーン。
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