JP2023046925A - 異常音調査システム、異常音調査方法、及び、エレベーターシステム - Google Patents

異常音調査システム、異常音調査方法、及び、エレベーターシステム Download PDF

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Abstract

【課題】異常音の発生位置の特定精度の向上を図ることができる異常音検知システム、異常音検知方法、及び、エレベーターシステムを提供する。【解決手段】エレベーターの昇降路内の異なる高さに設置され、昇降路内の音データを収集する少なくとも2つの昇降路内マイク装置と、エレベーターの乗りかごに設置され、乗りかごが昇降動作する際の音データを収集するかご側マイク装置とを備える。また、かご側マイク装置で収集された音データと、少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データとを比較し、異常音発生位置を検出する異常音発生位置検出部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーターの異常音調査システム、異常音調査方法、及びエレベーターシステムに関する。
従来、エレベーターの乗りかごの上下に設けたマイクを用いて、乗りかごの移動音やプーリの回転する音等のエレベーターの音データを取得し、その音データから故障有無を診断する方法が開示されている(特許文献1)。特許文献1では、かごの外側にマイクを取り付けることにより、故障診断の対象となる機器や、その機器の近傍にマイクを取り付ける必要が無くなるため、故障診断のコストの削減を図ることができる効果が期待されている。
特開2011-178544号公報
このように、特許文献1の構成では、かごが上昇したり、下降したりする際に、マイクに近づいた機器の故障に関する音データを検知することができる。しかしながら、特許文献1では、検知した音データからは、おおまかな故障箇所の特定しかできないという問題がある。そうすると、故障箇所の有無を判定できるものの、故障箇所の保全時には、作業者がもう一度故障箇所の検証をする必要があり、保全作業に時間がかかってしまう。
そこで、本発明は、異常音の発生位置の特定精度の向上を図り、作業効率の向上が図られた異常音検知システム、異常音検知方法、及び、エレベーターシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の異常音調査システムは、エレベーターの昇降路内の異なる高さに設置され、昇降路内の音データを収集する少なくとも2つの昇降路内マイク装置と、エレベーターの乗りかごに設置され、乗りかごが昇降動作する際の音データを収集するかご側マイク装置とを備える。また、かご側マイク装置で収集された音データと、少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データとを比較し、異常音発生位置を検出する異常音発生位置検出部を備える。
本発明の異常音検知方法は、エレベーターの昇降路内の異なる高さに、昇降路内の音データを収集する少なくとも2つの昇降路内マイク装置を設置し、エレベーターの乗りかごに、乗りかごが昇降動作する際の音データを収集するかご側マイク装置を設置する。また、かご側マイク装置で収集された音データと、少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データとを比較し、異常音発生位置を検出する。
本発明のエレベーターシステムは、乗りかごを昇降移動させるエレベーターと、上記異常音検出システムとを備える。
本発明によれば、異常音の発生位置の特定精度の向上及び作業効率の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るエレベーターシステム1の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るエレベーターシステム1を構成する異常音調査システム10の制御系を示したブロック図である。 故障DB3に蓄積されたデータベースの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る異常音調査方法を示すフローである。 本発明の一実施形態に係る異常音発生位置及び異常発生箇所の検出方法を示すフローである。 第1マイクM1、第2マイクM2、及び、第3マイクM3で収集された音データ(音圧)の時間変化の一例を示した図である。 図5のステップS15における異常音発生位置検出方法を示すフローである。 図7のフローで検出される異常音発生位置の区分を示した図である。
以下、本発明の実施形態に係る異常音調査システム、異常音調査方法、及び、エレベーターシステムの一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部材には同一の符号を付している。
<エレベーターシステムの構成>
まず、本発明の一実施形態に係るエレベーターシステムについて、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態とする)に係るエレベーターシステム1が適用されたエレベーター100の概略構成図である。また、図2は、本実施形態に係るエレベーターシステムを構成する異常音調査システム10の制御系を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のエレベーターシステム1は、エレベーター100と、第1~第3マイク装置101、102、103によって構成される異常音調査システム10(図2参照)によって構成されている。なお、第1マイク装置101及び第2マイク装置102は、本発明の昇降路内マイク装置に相当するものであり、第3マイク装置103は、本発明の乗りかご側マイク装置に相当するものである。
[エレベーター]
エレベーター100は、図1に示すように、建物構造物内に形成された昇降路110内を昇降動作する。エレベーター100は、人や荷物を載せる乗りかご120と、主ロープ130と、釣合おもり140と、巻上機170とを備える。
昇降路110は、乗りかご120が昇降するための空間であり、建物内部の各階を上下方向に貫いて設けられている。昇降路110の内壁面には、乗りかご120の昇降を案内するガイドレール(図示を省略する)が取り付けられている。また、昇降路110の壁面における各階に相当する高さ位置には、各階に通じる乗場ドア111が設けられている。また、昇降路110の頂部には、機械室160が設けられ、下部には、ピット180が設けられている。
乗りかご120は、中空の略直方体状に形成されている。乗りかご120は、主ロープ130を介して、釣合おもり140と連結され、昇降路110内を昇降する。この乗りかご120は、昇降路110内の壁面に設けられたガイドレールに案内され、昇降路110内の上下方向に昇降する。乗りかご120の側面には、乗場ドア111に対応する位置に、かごドア(図示を省略する)が設けられており、各階に乗りかご120が停止した際に、かごドア及び乗場ドア111が開くことで、乗りかご120への人や荷物の乗り降りが行われる。
主ロープ130は、軸方向の一端が乗りかご120の上部に接続されており、他端が、釣合おもり140の上部に接続されている。また、主ロープ130の中間部は、機械室160に配置された巻上機170に巻き掛けられると共に、巻上機170近傍に配置された反らせ車150に装架されている。
釣合おもり140は、昇降路110内において、主ロープ130の他端に吊り下げられた状態で収容されている。釣合おもり140は、図示を省略するおもり側ガイドレールに沿って昇降路110内を昇降動作する。
[第1マイク装置]
第1マイク装置101は、昇降路110内における最下階の乗場ドア111付近に取り付けられている。本実施形態では、例えば、乗りかご120が最下階に無い状態において最下階の乗場ドア111を開状態にし、その後、作業者が第1マイク装置101を、昇降路110のピット180側の内壁に取り付ける。第1マイク装置101は、昇降路110のピット180側で発生する異常音を含む音データを収集する。
[第2マイク装置]
第2マイク装置102は、昇降路110内における最上階の乗場ドア111付近に取り付けられている。本実施形態では、例えば、乗りかご120が最上階に無い状態において、最上階の乗場ドア111を開状態にし、その後、作業者が第2マイク装置102を昇降路110内の機械室160側の内壁に取り付ける。第2マイク装置102は、昇降路110の機械室160側で発生する異常音を含む音データを収集する。
[第3マイク装置]
第3マイク装置103は、昇降路110内を昇降動作する乗りかご120内に取り付けられている。本実施形態では、例えば、乗りかご120の内部の床面か、側壁に第3マイク装置103を取りつける。第3マイク装置103は、乗りかご120が昇降路110を昇降動作する際に発生する異常音を含む音データを収集する。
第1~第3マイク装置101、102、103の詳細については、後で詳述する。
<異常音調査システムの構成>
次に、エレベーターシステム1の一部を構成する異常音調査システム10について説明する。異常音調査システム10は、図2に示すように、第1~第3マイク装置101、102、103と、保守端末2と、故障データベース(DB)3とで構成されている。第1マイク装置101、第2マイク装置102、及び第3マイク装置103の構成はそれぞれ同じであるから、以下では、代表して第1マイク装置101について説明する。
[第1マイク装置]
第1マイク装置101は、第1マイクM1、通信部14、処理部12及び保存部13を備える。また、第1マイク装置101は、図示を省略するが、電源を供給する電源供給部を備える。
第1マイクM1は、少なくとも20Hz~15000Hzの音を測定することができるマイクロホンである。第1マイクM1は、処理部12の制御処理に基づいて、エレベーター100で発生する音データを収集する。第1マイクM1で収集された音データは、随時、処理部12に送信される。第2マイク装置102を構成する第2マイクM2及び第3マイク装置103を構成する第3マイクM3の構成も第1マイクM1と同様である。
処理部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)により構成されている。ROMには、第1マイク装置101のCPUが実行するプログラム又はプログラムの実行時に使用するデータ等が記憶されている。CPUは、ROMに保存されたプログラムに基づく処理を実行する。なお、ROMは、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の内容の書き換えが可能な不揮発メモリでもよい。また、CPUに代えてMPU(Micro-Processing Unit)を用いてもよい。
より具体的には、処理部12は、通信部14を介して保守端末2から送信されてくる音データ収集開始信号、及び、音データ収集停止信号に基づいて、第1マイクM1を制御する。また、処理部12は、第1マイクM1から収集された音データを指定された型式の信号に変換する処理を行う。さらに、処理部12は、第1マイクM1によって収集された音データを、保存部13に保存する処理を行う。
保存部13は、例えば、HDD(Hard disk drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。保存部13には、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、第1マイク装置101を機能させるためのプログラムが記憶されている。さらに、保存部13には、第1マイクM1から収集された音データが記憶される。
通信部14は、処理部12による制御処理の下、後述する保守端末2との間で情報の送受信を行う。例えば、保守端末2から、音データの収集開始又は収集停止の指示が入力された場合には、通信部14は、その指示に基づく信号を処理部12に送信する。また、通信部14は、処理部12による制御処理の下、第1マイクM1で収集され、保存部13に保存された音データを保存部13から取り出し、保守端末2に送信する。
[保守端末]
保守端末2は、例えば、保守作業員が携帯するスマートホンやタブレットPC等の携帯端末、保守作業員又は管理者が使用するコンピュータ装置である。保守端末2は、端末側通信部21と、端末側処理部22と、端末側保存部23と、操作表示部24と、音データ処理部25と、異常音発生位置検出部26と、異常箇所検出部27とを備える。
端末側処理部22は、例えば、CPU、RAM、ROMにより構成されている。ROMには、第1保守端末のCPUが実行するプログラム又はプログラムの実行時に使用するデータ等が記憶されている。CPUは、ROMに保存されたプログラムに基づく処理を実行する。なお、ROMは、EEPROM等の内容の書き換えが可能な不揮発メモリでもよい。また、CPUに代えてMPUを用いてもよい。
端末側通信部21は、端末側処理部22による制御処理の下、第1~第3マイク装置101、102、103のそれぞれの通信部14と、故障DB3との間で情報の送受信を行う。端末側通信部21は、音データの収集開始及び収集停止の指示に関する信号を第1~第3マイク装置101、102、103の通信部14に送信する。また、端末側通信部21は、第1~第3マイク装置101、102、103で収集された音データを、第1~第3マイク装置101、102、103のそれぞれの通信部14を介して受信する。さらに、端末側通信部21は、故障DB3から、異常音発生に関する過去の故障データを受信する。
操作表示部24は、例えば、タッチパネルディスプレイで構成され、端末側処理部22の制御処理の下、所定の入力画像や、異常音発生位置検出部26、及び、異常箇所検出部27で検出された検出結果を表示する。作業員は、操作表示部24を介して、異常音調査に係る入力操作や、出力された情報の確認を行う。
異常音調査に係る操作表示部24で行われる入力操作としては、第1~第3マイク装置101、102、103の取付高さ位置の入力、音データの収集開始及び収集停止の指示に関する入力がある。音データの収集開始及び収集停止の指示の入力があった場合、端末側処理部22は、音データの収集開始及び収集停止の指示に関する信号を、端末側通信部21を介して第1~第3マイク装置101、12、103に送信する。
また、本実施形態では、異常音調査において、作業者は、聞こえた異常音を表す擬音語を操作表示部24から入力する。異常音を表す擬音語としては、例えば、「ゴロゴロ」、「ギーギー」等種々の擬音語が挙げられる。これらの擬音語は、操作表示部24に選択可能な状態で表示され、作業者は、操作表示部24に表示された複数の擬音語の中から適した擬音語を選択できるような構成としてもよい。操作表示部24で選択され入力された擬音語の情報は、端末側処理部22による制御の下、端末側保存部23に記憶されると共に、異常箇所検出部27に送信される。
異常音調査に係る操作表示部24に表示される情報としては、異常音調査によって特定された異常音発生位置、異常音発生の原因機器、発生原因、及び、修理方法がある。
なお、本実施形態では、操作部と表示部が一体に構成された操作表示部24を用いる構成とするが、液晶パネルで構成される表示部と、キーボードで構成される操作部とによって構成されていてもよい。
端末側保存部23は、例えば、HDD(Hard disk drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。端末側保存部23には、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、保守端末を機能させるためのプログラムが記憶されている。また、端末側保存部23には、操作表示部24から入力された第1~第3マイク装置101、102、103の取付位置の高さ、第1~第3マイク装置101、102、103から送信されてくる音データ、作業者によって入力された擬音語の情報が記憶される。さらに、端末側保存部23には、後述する音データ処理部25、異常音発生位置検出部26、及び異常箇所検出部27において取得した各データが記憶される。
音データ処理部25は、端末側処理部22による制御処理の下、端末側通信部21を介して第1~第3マイク装置101、102、103から送信されてきた音データの音圧を調整し、ピーク値の検出を行う。音データ処理部25で処理された音データは、端末側処理部22による制御処理の下、端末側保存部23に記憶されると共に、故障DB3に送信される。音データ処理部25におけるデータ処理方法については後で詳述する。
異常音発生位置検出部26は、端末側処理部22による制御処理の下、音データ処理部25で処理された音データのピーク値から、異常音発生位置(高さ)を特定する。異常音発生位置検出部26における異常音発生位置の検出方法については後で詳述する。
異常箇所検出部27は、端末側処理部22による制御処理の下、故障DB3から異常音発生位置別の原因機器、発生原因、修理方法に関する過去の故障データを取得する。そして、異常箇所検出部27は、異常音発生位置検出部26で特定された異常音発生位置と、故障DB3から取得した過去の故障データとを照合し、原因機器、発生機器、及び、修理方法を特定する。
異常箇所検出部27において特定された原因機器、発生原因、及び、修理方法に関する情報は、端末側保存部23に記憶されると共に、故障DB3に送信される。これにより、故障DB3における故障データが更新される。また、特定された原因機器、発生原因、及び修理方法に関する情報は、端末側処理部22による制御処理の下、操作表示部24に表示され、作業員に提示される。
[故障DB]
故障DB3は、過去のエレベーターの故障時に係る各種情報が蓄積されたデータベースである。図3は、故障DB3に蓄積されたデータベースの一例を示す図である。図3に示すように、故障DB3には、『原因機器』、『発生位置』、『擬音語』、『発生原因』、『修理方法』、『顧客番号』、『音データ』の情報が蓄積されている。
『原因機器』は、故障の原因となった機器であり、例えば、マシン(巻上機170)、頂部プーリ、かごファン・・・等と、故障DB3に記憶されている。また、『発生位置』は、故障が発生した位置であり、ピット、頂部、かご内・・・等と、故障DB3に記憶されている。『擬音語』は、故障の際の異常音発生時に、作業者等によって聞き取られた異常音を言葉で表現した際の擬音語であり、例えば、ゴロゴロ、カンカン、キュルキュル・・・等と、故障DB3に記憶されている。『発生原因』は、故障が発生した原因であり、例えば、マシンベアリング劣化、異物混入、ファン軸劣化・・・等と、故障DB3に記憶されている。『修理方法』は、異常音発生時において為された修理方法を示したものであり、例えば、グリスアップ、ベアリング交換、プーリの清掃、ファンの交換・・・等と、故障DB3に記憶されている。
『顧客No.』は、顧客毎に付された番号であり、顧客ナンバーによって、エレベーター100の機種や、顧客情報を特定できる。『音データ』は、第1~第3マイク装置101、102、103で収集され、音データ処理部25によって処理された音データである。
上述した『原因機器』、『発生位置』、『発生原因』、及び、『修理方法』は、作業者が現場で異常音発生の位置、原因機器、発生原因の特定を行い、必要な修理を行った後に入力されることで更新される項目である。また、『擬音語』は、作業者等が異常音調査を開始するにあたって、作業者が現場で聞いた異常音を表す擬音語を操作表示部24から入力することで更新される項目である。『音データ』は、異常音調査時における音データ収集によって更新される項目である。
<異常音調査方法>
次に、本実施形態の異常音調査システム10を用いた異常音調査方法について説明する。図4は、異常音調査方法を示すフローである。
異常音が発生した場合、まず、現場の作業員が異常音を確認し、聞こえた異常音を表す擬音語を、保守端末2の操作表示部24から入力する(ステップS1)。操作表示部24における擬音語の入力は、例えば、操作表示部24に表示された複数の擬音語の候補群から作業者が選択するような仕様とすることができる。なお、ステップS1における擬音語の入力は、エレベーター100の管理人や、顧客が入力する構成であってもよい。
次に、作業者は、第1~第3マイク装置101、102、103のそれぞれを、昇降路110、及び、乗りかご120の所定の位置に設置し、第1マイク装置101及び第2マイク装置102の高さ位置を操作表示部24から入力する(ステップS2)。本実施形態では、図1に示したように、第1マイク装置101は、最下階の乗場ドア111よりも下方の昇降路110内に設置する例とした。第2マイク装置102は、最上階の乗場ドア111よりも上方の昇降路110内に設置する例とした。また、第3マイク装置103は、乗りかご120内に設置する例とした。また、作業者が入力する第1マイク装置101及び第2マイク装置102の高さ位置は、昇降路110のピット180の床面からの高さとする。第3マイク装置103は、乗りかご120の昇降動作に伴い移動する。
次に、乗りかご120を一往復昇降動作させ、第1~第3マイク装置101、102、103において、その間の音データを収集する(ステップS3)。第1~第3マイク装置101、102、103における音データの収集開始及び収集停止は、操作表示部24からの作業者による入力指示に従って行われる。作業者が、操作表示部24から、音データの収集の指示を入力した場合には、第1~第3マイク装置101、102、103では、それぞれ、処理部12における制御処理の下、乗りかご120が一往復する間に音データの録音を行う。
例えば、第1~第3マイク装置101、102、103では、処理部12による制御処理の下、乗りかご120が動き始めると同時に音データの収集を開始し、乗りかご120が一往復後停止すると同時に、音データの収集を停止する。なお、乗りかご120の昇降動作は、巻上機170を制御するエレベーター制御装置(図示を省略する)によって制御される。したがって、第1~第3マイク装置101、102、103による音データの収集は、エレベーター制御装置における乗りかご120の昇降動作の制御と連動して行われる。
次に、保守端末2では、第1~第3マイク装置101、102、103で収集された音データを取得し、異常音発生位置検出部26において、その音データから、異常音発生位置(高さ)を検出する(ステップS4)。保守端末2における異常音発生位置(高さ)の検出方法については後で詳述する。
次に、異常箇所検出部27は、端末側処理部22の制御処理の下、異常音発生箇所(原因機器及び発生原因)を検出する(ステップS5)。異常音発生箇所の検出は、故障DB3から取得した過去の故障データと、ステップS4で特定された異常音発生位置、及び、ステップS1で入力された擬音語とを照合することで検出される。また、この時、異常音発生箇所の検出に伴い、過去の故障データから、修理方法も検出される。ステップS5における異常音発生箇所の特定については後で詳述する。
次に、操作表示部24は、端末側処理部22の制御処理の下、ステップS5で検出された異常音発生箇所、及び、修理方法を表示する(ステップS6)。これにより、作業者は、異常発生箇所(原因機器及び発生原因)、及び、修理内容を確認することができる。
次に、作業者は、ステップS6で操作表示部24に表示された異常音発生箇所及び修理方法に基づいて、異常部位の修理を行う(ステップS7)。
異常部位の修理が終わった後は、作業者は、実際の作業によって確認した原因機器、故障原因、及び、実際に行った修理内容を操作表示部24から入力し、レポートを作成する(ステップS8)。
端末側処理部22による制御処理の下、ステップS8によって作成されたレポートが端末側保存部に記憶されると共に、端末側通信部21を介して故障DB3に送信される。これにより、故障DB3では、新たな故障データが故障履歴に記録される(ステップS9)。
<異常音発生位置及び異常発生箇所の検出方法>
次に、図4のステップS4及びステップS5の処理内容をより詳しく説明する。図5は、本実施形態の異常音発生位置及び異常発生箇所の検出方法を示すフローである。また、図6は、図5のステップS3において、第1マイクM1、第2マイクM2、及び、第3マイクM3で収集された音データ(音圧)の時間変化を示した図である。
まず、音データ処理部25は、端末側処理部22による制御処理の下、第3マイクM3で収集された音データにおける異常音のピーク値P3(最大音圧)を検出する(ステップS11)。ステップS11では、音データ処理部25は、第3マイクM3で収集された音データと、所定の閾値とを比較し、所定の閾値以上である音圧波形を異常音であるとし、その異常音の音圧のピーク値P3のマッチングサンプルを作成する。ここで、異常音を判定するための所定の閾値は、過去の故障時に発生した音圧データを基に決定されてもよく、適宜設定されるものである。
次に、音データ処理部25は、端末側処理部22による制御処理の下、第3マイクM3で収集された音データにおけるピーク値(P3)部分の音圧波形のゲインを調節すると共に、第1マイクM1及び第2マイクM2で収集された音データとマッチングする(ステップS12)。図6に示すように、本実施形態では、第1マイクM1で収集された音データにおいては、音圧P1で示す部分の音圧波形がピーク値P3の部分の音圧波形とマッチングした場合を例とする。また、図6に示すように、第2マイクM2で収集された音データにおいては、音圧P2で示す部分の音圧波形がピーク値P3の部分の音圧波形とマッチングした場合を例とする。
次に、異常音発生位置検出部26は、端末側処理部22による制御処理の下、第3マイクM3で収集されたピーク値P3と一致した第1マイクM1及び第2マイクM2におけるそれぞれの音圧のピーク値P1、P2を抽出する。さらに、異常音発生位置検出部26は、端末側処理部22による制御処理の下、そのピーク値P1、P2を検出した時間情報t1、t2を抽出する(ステップS13)。時間情報t1、t2は、それぞれ、異常音が第マイクM1、第2マイクM2に到達するまでの到達時間である。
次に、異常音発生位置検出部26は、端末側処理部22による制御処理の下、第1マイクM1で収集されたピーク値P1と、第2マイクで収集されたピーク値P2の位相差uを算出する(ステップS14)。ここで、第1マイクM1までの異常音の伝達時間t1と、第2マイクM2までの異常音の伝達時間t2とにより、位相差uは、u=t2-t1で表される。
次に、異常音発生位置検出部26は、端末側処理部22による制御処理の下、ステップS12でマッチングした音圧のピーク値P1、P2、P3の大小関係を比較して異常音発生の推定位置を特定する(ステップS15)。ここでは、異常音発生の位置が、昇降路内の上下いずれかであるか、また、乗りかご120の内側であるか外側であるかの特定、異常発生位置の高さXが算出される。ステップS15における異常音発生位置の特定方法については後で詳述する。
次に、異常箇所検出部27は、端末側処理部22による制御処理の下、特定された異常音発生位置と、故障DB3から送信された過去の故障データとを比較して、異常発生の可能性のある第1原因機器群IIを抽出する(ステップS16)。図3に示すように、例えば、過去の故障データにより、発生位置がピットであった場合には、第1原因機器群Iの一つとして、『マシン』が抽出される。また、発生位置が頂部であった場合には、第1原因機器群Iの一つとして『頂部プーリ』が抽出される。
次に、異常箇所検出部27は、端末側処理部22による制御の下、図4のステップS1で入力された擬音語と、故障DB3から送信された過去の故障データとを比較して、異常発生の可能性のある第2原因機器群IIを抽出する(ステップS17)。図5に示すように、作業者によってステップS1で入力された擬音語が、『ゴロゴロ』であった場合には、第2原因機器群IIの一つとして、『マシン』が抽出される。また、図4のステップS1で入力された擬音語『カンカン』であった場合には、第2原因機器群IIの一つとして、『頂部プーリ』が抽出される。
次に、異常箇所検出部27は、端末側処理部22による制御処理の下、ステップS16で抽出された第1原因機器群IとステップS17で抽出された第2原因機器群IIとを比較して原因機器、発生原因、及び、修理方法を検出する。ここでは、第1原因機器群Iと第2原因機器群IIとで重複する原因機器が、検出した異常音の原因機器であると特定される。なお、発生原因、及び、修理方法は、故障DB3に蓄積された過去の故障データに、原因機器毎に記録されており、原因機器を特定することで同時に特定可能である。
以上のようにして、本実施形態では、異常音発生位置の特定及び、異常発生箇所の特定が為される。これにより、作業時において、異常音発生位置や、異常発生箇所、及び、修理内容を作業者に提示することができるため、作業時における効率化の向上が図られる。
次に、図5のステップS15における異常音発生位置検出方法について説明する。図7は、ステップS15における異常音発生位置検出方法を示すフローである。また、図8は、図7のフローで検出される異常音発生位置の区分を示した図である。本実施形態では、異常音発生位置を図8に示すG1~G6の区分に分けて検出する。
まず、異常音発生位置検出部26は、端末側処理部22による制御処理の下、位相差uを算出する(ステップS21)。ステップS21は、図5におけるステップS14に相当する。
次に、異常音発生位置検出部26は、端末側処理部22による制御処理の下、位相差u=h2-h1であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、h1は、第1マイク装置が設置された高さ(ピット180の床面からの高さ)であり、h2は、第2マイク装置が設置された高さ(ピット180の床面からの高さ)である。位相差u=h2-h1である場合には、異常音の発生位置は、第1マイク装置101よりも下方か、第2マイク装置102よりも上方にあることとなる。一方、位相差u=h2-h1ではない場合には、異常音の発生位置は、第1マイク装置101と第2マイク装置102の間の区間にあることとなる。
ステップS22において「NO」と判定された場合、すなわち、位相差u=h2-h1でないと判定された場合には、異常音発生位置検出部26は、音圧P1又はP2>音圧P3であるか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25において「YES」と判定された場合、すなわち、音圧P1又はP2>音圧P3であると判定された場合には、異常音発生位置検出部26において、異常音発生位置は、図8の『G5』と判定される。『G5』は、昇降路110内における、第1マイク装置101の設置位置と、第2マイク装置102の設置位置の間の区間である。
ステップS25において、「NO」と判定された場合、すなわち、音圧P1又はP2>音圧P3でないと判定された場合には、異常音発生位置検出部26において、異常音発生位置は、図8の『G6』と判定される。『G6』は、第1マイク装置101の設置位置と、第2マイク装置102の設置位置の間であり、乗りかご120のかご周りである。『G6』で発生する異常音としては、例えば、乗りかご120の液晶回路の振動による異常音等が挙げられる。
また、ステップS25の段階で異常音発生位置が、図1のBで示すように、第1マイク装置の設置位置と第2マイク装置の設置位置の間であると判定されている場合、異常音発生位置検出部26は、ピット180の床面からの距離Xを算出する。
音速をSとすると、第1マイクM1までの異常音の伝達時間t1は、t1=(X-h1)/Sであり、第2マイクM2までの異常音の伝達時間t2は、t2=(X-h2)/Sで算出できる。異常音における第1マイクM1及び第2マイクM2の位相差u=t1-t2であるから、このときのt1及びt2に、上述のt1=(X-h1)/S及びt2=(X-h2)/Sを代入すると、u=h1-h2+2Xとなる。したがって、異常音発生位置のピット床面からの距離Xは、X=0.5*(h2+h1-u)で算出できる。
一方、ステップS22において、「YES」と判定された場合、すなわち、位相差u=h2-h1であると判定された場合には、異常音発生位置検出部26は、音圧P1>音圧P2であるか否かを判定する(ステップS23)。ステップS23において、「YES」と判定された場合、すなわち、音圧P1が音圧P2よりも大きいと判定された場合、ステップS24に進む。一方、ステップS23において、「NO」と判定された場合、すなわち、音圧P1が音圧P2よりも小さいと判定された場合、ステップS24に進む。
ステップS24では、異常音発生位置検出部26は、音圧P1>P3であるか否かを判定する。ステップS24で、「YES」と判定された場合、すなわち、音圧P1が音圧P3よりも大きいと判定された場合には、異常音発生位置検出部26において、異常音発生位置は、図8の『G1』と判定される。『G1』は、ピット180や、第1マイク装置101が設置された位置よりも低い低階床の昇降路110内(塔内)である。『G1』で発生する異常音としては、例えば、ピット180に設置されたモータ等の異常音が挙げられる。
ステップS24において、「NO」と判定された場合、すなわち、音圧P1が音圧P3よりも小さいと判定された場合、異常音発生位置検出部26において、異常音発生位置は、図8の『G2』と判定される。『G2』は、第1マイク装置101の設置位置よりも低い低階床に乗りかご120が有る場合のかご周りである。『G2』で発生する異常音としては、例えば、低階床に乗りかご120がいる場合のかごドア(乗場ドア)の開閉時における異常音等が挙げられる。
一方、ステップS26でも、異常音発生位置検出部26は、音圧P1>P3であるか否かを判定する。ステップS26で、「YES」と判定された場合、すなわち、音圧P1が音圧P3よりも大きいと判定された場合には、異常音発生位置検出部26において、異常音発生位置は、図8の『G3』と判定される。『G3』は、機械室160のある頂部や、第2マイク装置102が設置された位置よりも高い高階床の昇降路110内(塔内)である。『G3』で発生する異常音としては、例えば、機械室160に設置された各種制御部や巻上機170等の異常音が挙げられる。
ステップS26において、「NO」と判定された場合、すなわち、音圧P1が音圧P3よりも小さいと判定された場合、異常音発生位置検出部26において、異常音発生位置は、図8の『G4』と判定される。『G4』は、第2マイク装置102の設置位置よりも高い位置におけるかご周りである。『G4』で発生する異常音としては、例えば、高階床に乗りかご120がいる場合のかごドア(乗場ドア)の開閉時における異常音等が挙げられる。
本実施形態では、以上のようにして、G1~G6までの区分された中で、異常音発生位置が特定される。なお、図7の、ステップS23~ステップS26における音圧の比較において、等号は考慮していない。第3マイク装置103は、乗りかご120の内部に設置され、第1及び第2マイク装置101、102は、昇降路110内に設置されるため、音圧P3=音圧P1又は音圧P3=音圧P2となることはない。また、ステップS23~ステップS26のフローが実施されるのは、異常音がG1~G4にある場合であるから、音圧P1=音圧P2となることがないと考えられる。なお、例えば、第1マイク装置と第2マイク装置との中間位置で異常音が発生した場合には、P1=P2となる可能性があるが、この場合には、『G5』又は『G6』であるため、ステップS25のフローに進む。このため、音圧P1と音圧P2の等号の比較はない。
また、本実施形態では、第1マイク装置101を、最下階よりも下方の昇降路110内に設置し、第2マイク装置102を最上階よりも上方の昇降路110内に設置する例としたが、これに限られるものではない。昇降路110内に2つ以上のマイク装置を設置し、乗りかご120内に1以上のマイク装置を設置することで、本実施形態と同様にして、異常音の原因機器、発生原因を特定することができる。
さらに、本実施形態では、乗りかご120の内部に第3マイク装置103を設置する例としたが、かご枠に設置する等、乗りかご120の外側に設置してもよい。本実施形態のように、乗りかご120の内部に第3マイク装置103を設置することで、液晶部分等、かご周りの異常音をより確実に収集することができる。また、乗りかご120の内部に第3マイク装置103を設置することで、第3マイク装置103に収集される音データの音圧と、昇降路110内に設置する第1マイク装置101及び第2マイク装置102に収集される音データの音圧との差が大きくなる。このため、異常発生位置が乗りかご120の内部又は乗りかご120に接触している部分(かご周り)であるか、昇降路側であるかの判定をより確実に行うことができる。
ところで、本実施形態では、第1マイク装置101と第2マイク装置102との間で異常音が発生した場合、X=0.5*(h2+h1-u)で異常音発生位置のピット180の床面からの高さXを算出できる。したがって、本実施形態のように、第1マイク装置101を最下階よりも下方の昇降路110内に設置し、第2マイク装置102を最上階よりも上方の昇降路110内に設置することにより、異常音発生位置Xを算出できる範囲を広く確保することができる。
また、本実施形態では、第1~第3マイク装置101、102、103のそれぞれに、処理部12、及び保存部13を設ける例としたが、これに限られるものではない。例えば、第1マイク装置101おいて、第1マイクM1及び通信部14のみで構成し、第2マイク装置102を第2マイクM2及び通信部14のみで構成し、第3マイク装置103を第3マイクM3及び通信部14のみで構成する例としてもよい。この場合、保存部13及び処理部12は、例えば、管理会社等が保有するサーバーに設けられ、このサーバーと通信することで第1~第3マイク装置101、102、103が制御される構成としてもよい。さらに、第1~第3マイク装置101、102、103に係る保存部13及び処理部12を保守端末2側に備える例としてもよい。また、本実施形態において、保守端末2に構成された音データ処理部25、異常音発生位置検出部26、異常箇所検出部27の機能が、管理会社等に設置されたサーバーに構成されていてもよい。
また、本実施形態では、異常音が発生した後に、作業者が第1~第3マイク装置101、102、103を設置する例としたが、これらのマイク装置は、常時設置してあってもよい。
上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成について他の構成を加えることも可能である。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…エレベーターシステム、2…保守端末、3…故障データベース、10…異常音調査システム、12…処理部、13…保存部、14…通信部、21…端末側通信部、22…端末側処理部、23…端末側保存部、24…操作表示部、25…音データ処理部、26…異常音発生位置検出部、27…異常箇所検出部、100…エレベーター、101…第1マイク装置、101…第1マイク装置、101…第2マイク装置、101…第3マイク装置、102…第2マイク装置、103…第3マイク装置、110…昇降路、111…乗場ドア、130…主ロープ、140…釣合錘、160…機械室、170…巻上機、180…ピット

Claims (11)

  1. エレベーターの昇降路内の異なる高さに設置され、昇降路内の音データを収集する少なくとも2つの昇降路内マイク装置と、
    エレベーターの乗りかごに設置され、乗りかごが昇降動作する際の音データを収集するかご側マイク装置と、
    かご側マイク装置で収集された音データと、前記少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データとを比較し、異常音発生位置を検出する異常音発生位置検出部と、
    を備える異常音調査システム。
  2. 前記かご側マイク装置及び前記昇降路内マイク装置は、前記乗りかごが前記昇降路を一往復する間の音データを収集する
    請求項1に記載の異常音調査システム。
  3. 前記かご側マイク装置で収集された音データにおいて、所定の閾値と前記音データとを比較して異常音を検出し、前記少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データから、前記異常音に相当する音圧と該音圧が収集された時間情報を抽出するデータ処理部を備え、
    前記異常音発生位置検出部は、前記少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集された異常音に相当する音圧と、前記時間情報とから、異常音発生位置を検出する
    請求項2に記載の異常音調査システム。
  4. 前記異常音発生位置検出部は、前記少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データの位相差、及び、前記少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集された異常音に相当するそれぞれの音圧と、前記かご側マイク装置で収集された前記異常音の音圧とを比較して、異常音発生位置を検出する
    請求項3に記載の異常音調査システム。
  5. 過去の故障データに関する情報が蓄積された故障データベースと、
    前記異常音発生位置検出部で検出された異常音の発生位置を前記故障データベースに蓄積された過去の故障データに照らし合わせて、異常音の原因機器、及び、異常音の発生原因を検出する異常箇所検出部と
    を備える請求項1~4のいずれか一項に記載の異常音調査システム。
  6. 作業者が確認した異常音に相当する擬音語を入力する入力部を備え、
    前記異常箇所検出部は、前記入力部で入力された擬音語、及び、前記異常音発生位置検出部で検出された異常音の発生位置を前記故障データベースに蓄積された過去の故障データに照らし合わせて、異常音の原因機器、及び、異常音の発生原因を検出する
    請求項5に記載の異常音調査システム。
  7. 前記故障データベースは、作業者の入力部からの入力によって更新される
    請求項5に記載の異常音調査システム。
  8. 前記異常音発生位置検出部は、前記異常音発生位置が前記2つの昇降路内マイク装置の間にあると判定した場合には、前記異常音発生位置のピットからの高さを算出する
    請求項4に記載の異常音調査システム。
  9. 前記乗りかご側マイク装置は、前記乗りかごの内部に設置される
    請求項1~8に記載の異常音調査システム。
  10. エレベーターの昇降路内の異なる高さに、昇降路内の音データを収集する少なくとも2つの昇降路内マイク装置を設置し、
    エレベーターの乗りかごに、前記乗りかごが昇降動作する際の音データを収集するかご側マイク装置を設置し、
    かご側マイク装置で収集された音データと、前記少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データとを比較し、異常音発生位置を検出する
    異常音調査方法。
  11. エレベーターの運行を制御するエレベーターシステムにおいて、
    乗りかごを昇降移動させるエレベーターと、
    前記エレベーターの昇降路内の異なる高さに設置され、昇降路内の音データを収集する少なくとも2つの昇降路内マイク装置と、エレベーターの乗りかごに設置され、乗りかごが昇降動作する際の音データを収集するかご側マイク装置と、かご側マイク装置で収集された音データと、前記少なくとも2つの昇降路内マイク装置で収集されたそれぞれの音データとを比較し、異常音発生位置を検出する異常音発生位置検出部と、を備える異常音調査システムを有する
    エレベーターシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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