JP2023046336A - 気化冷却ウェア - Google Patents

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Masashi Fujii
正晃 松岡
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Abstract

【課題】医学的見地から着用者の身体を効果的かつ適切に冷却可能な気化冷却ウェアを提供する。【解決手段】気化冷却ウェア(1)は、空気取込口(20)が設けられた表地(2)と、表地の裏側に設けられており、送風機により空気取込口から取り込まれた空気が流れる空気流路を表地との間に形成する流路形成裏地(3)と、その空気流路を流れる空気を着用者側へ排出可能な排気部と、流路形成裏地の縁部と表地とを止着して当該空気流路を画定する止着部と、を備え、当該流路形成裏地(3)は、表地の裏側における後身頃から前身頃にかけて延設されている一方で、当該前身頃の腹領域には設けられていない。【選択図】図3

Description

本発明は、送風機で外部からウェア内に風を送り込んで着用者の汗の蒸発を促進させ得る気化冷却ウェアに関する。
送風機(電動ファン)を装着して衣服内に風を送り込むことで着用者の汗を気化させて冷却させる作業服等が流通している。
下記特許文献1には、表地と裏地との間に送風機で外部の空気を送り込む構造を有した送風機付きの衣料が開示されている。この衣料では、裏地には着用者側に空気を排出する複数の排気口が設けられており、立襟部にもその排気口が設けられている。
また、下記特許文献2には、特に腹部を冷却する能力の向上を図ることができるファン付き衣服が開示されている。この衣服では、腹に対応する服本体の部位であって開閉手段に対して右側の部位及び左側の部位のうち少なくとも一方に腹部空気排出部を設けることにより、ファンから服本体内に取り込まれた空気の一部を腹に対応する服本体の部位に向かって流通させる。
特開2020-139240号公報 国際公開第2016/170626号
しかしながら、上述の各特許文献に開示されるウェアでは、医学的見地から着用者の身体を効果的かつ適切に冷やすという点において改善の余地がある。
例えば、上記特許文献2では着用者の腹部の冷却能力の向上を図っているが、人は腹部を冷やし過ぎると、腹痛や下痢等の身体の不調に繋がり易い。
また、発汗量は身体の部位によって異なり、頭部、脊柱(背骨)近辺、背中上部(首の付け根周辺)の逆三角形部位(僧帽筋周辺)、腋(脇の下)等において発汗量が多いため、このような発汗量が多い部位の冷却効果は高い。
本発明は、このような事情に鑑みて、医学的見地から着用者の身体を効果的かつ適切に冷却可能な気化冷却ウェアを提供する。
本発明の一態様は、送風機で外部からウェア内に風を送り込んで着用者の汗の蒸発を促進させ得る気化冷却ウェアである。本発明の一態様に係る気化冷却ウェアは、空気取込口が設けられた表地と、表地の裏側に設けられており、送風機により空気取込口から取り込まれた空気が流れる空気流路を表地との間に形成する流路形成裏地と、その空気流路を流れる空気を着用者側へ排出可能な排気部と、流路形成裏地の縁部と表地とを止着して当該空気流路を画定する止着部と、を備え、当該流路形成裏地は、表地の裏側における後身頃から前身頃にかけて延設されている一方で、当該前身頃の腹領域には設けられていない。
本発明によれば、医学的見地から着用者の身体を効果的かつ適切に冷却可能な気化冷却ウェアを提供することができる。
本実施形態に係る気化冷却ウェアの正面図である。 本実施形態に係る気化冷却ウェアの背面図である。 本実施形態に係る気化冷却ウェアの裏側を示す図である 本実施形態に係る気化冷却ウェアの裏側における右側のアームホールの周辺を部分的に示す図である。 本実施形態に係る気化冷却ウェアの裏側における後身頃の上方及び襟の周辺を部分的に示す図である。 変形例としての気化冷却ウェアの裏側における右側のアームホールの周辺を部分的に示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態(以降、本実施形態と表記)について図面を用いて説明する。なお、図面の寸法比率は、あくまで例示であり、図示されている寸法比率には限定されない。また、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は以下の本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る気化冷却ウェア1の正面図であり、図2は、本実施形態に係る気化冷却ウェア1の背面図であり、図3は、本実施形態に係る気化冷却ウェア1の裏側を示す図である。
本実施形態に係る気化冷却ウェア1(以降、本ウェア1と略称する場合がある)は、ファン(送風機)で外部からウェア内に風を送り込んで着用者の汗の蒸発を促進させて冷却する衣服であり、ここでは上半身に着る長袖の衣服が例示されている。
本ウェア1は、作業服、コート、ジャケット、ジャンパー等のような重ね着する上着である。但し、本ウェア1の着用の仕方や用途は何ら限定されない。例えば、本ウェア1は、肌の上に直接着用されてもよいし、作業用、スポーツ用、レジャー用、アウトドア用、街着用等、様々な用途で利用可能である。
本明細書において、本ウェア1を適切に着用した際における本ウェア1に対する着用者側を「裏側」又は「裏」と表記し、本ウェア1に対して着用者とは反対側を「表側」又は「表」と表記し、本ウェア1を適切に着用した際における着用者の身長方向を上下方向とし、その上下方向に直交する方向を水平方向又は左右方向とする。
また、本ウェア1の左右を区別する必要がある場合には、本ウェア1を着用した際の着用者の右側を右と表記し、着用者の左側を左と表記する。
また、本ウェア1の部位を示す用語として、衣服の分野で一般的に用いられている用語「襟」、「後身頃」、「袖」、「前身頃」、「アームホール」等を用いる。例えば、図1及び図2には、本ウェア1を構成する部位として襟5、後身頃6、袖7、前身頃8、アームホール13が示されている。即ち、本ウェア1は、襟5、後身頃6、袖7、前身頃8、アームホール13等を有している。
後身頃6及び前身頃8は、表側及び裏側を区別することなく、本ウェア1が着用された際に着用者の身体の前方(腹側)又は後方(背中側)を覆う部位の総称として用いられる。また、本明細書では、後身頃6は、背中側の襟5の下端から裾までの部分を指し示すものとし、ヨークと呼ばれる部分も含む(後身頃6とヨークとを区別しない)意味で用いる。
本ウェア1は、主に、表地2と裏地3とが縫製されることで形成されている。なお、表地2と裏地3との固定方法は、縫合のみであってもよいし、縫合のみでなく、全体的又は部分的に接着剤等による接着等、他の方法で固定されていてもよい。
表地2は、本ウェア1の表側に配置される生地であり、裏地3は、表地2の裏側に配置される生地である。表地2及び裏地3はそれぞれ一枚以上の生地から形成される。表地2若しくは裏地3のいずれか一方又は両方は一枚の生地で形成されてもよいし、複数の生地を積層して形成されてもよい。また、表地2と裏地3との間に、表地2及び裏地3のいずれにも止着されていない生地又は材料が挟められていてもよい。
表地2及び裏地3の素材は、衣服に使用され得る素材であればよく、特に限定されない。例えば、表地2及び裏地3の素材として、天然繊維、化学繊維或いは複数種の素材が混合された混紡素材が利用され得る。
また、表地2及び裏地3は、同等の通気度を有していてもよいし、相互に異なる通気度を有していてもよい。表地2及び裏地3は、後述する軸流ファンから取り込まれた空気が流れる流路を表地2と裏地3との間に形成可能な程度の通気性を有していればよい。
表地2の後身頃6には2つの空気取込口20が設けられている。本実施形態では、表地2の後身頃6における、着用時に着用者の腰上部に相当する左右二箇所に空気取込口20がそれぞれ設けられている。
空気取込口20は、表地2の後見頃6に設けられた、ファンユニット15の本体部をはめ込むことができる開口であり、各空気取込口20にはファンユニット15が着脱自在にそれぞれ取り付けられている。これにより、ファンユニット15の軸流ファンにより空気取込口20を介して外側の空気が取り込まれ、表地2と裏地3との間に取り込まれた空気が送り込まれる。
ファンユニット15の具体的構成は後述するが、ファンユニット15の構成及びファンユニット15の本ウェア1への取り付け形態は何ら制限されない。ファンユニット15は、本ウェア1から外すことができないよう各空気取込口20に固設されていてもよい。
また、表地2の後身頃6には、中央にボックスプリーツ12が設けられている。このボックスプリーツ12により裏地3の縫合箇所を外側から見えなくすることができ、本ウェア1の見栄えを良くすることができる。
表地2の前身頃8は、左見頃と右見頃とに分かれており、右見頃の縁部に上下方向に並設されている複数のボタン9と、左見頃の縁部に上下方向に並設されている複数のボタンホール10とにより開閉可能に形成されている。
ファンユニット15は、ファン本体部と、ファン本体部の外周にねじ作用ではめ込み固定可能な環状のリング部材とを有している。ファンユニット15は、ファン本体部の外周に設けられたフランジとリング部材とが空気取込口20の周囲の生地を挟むことで、空気取込口20に取り付けられる。
ファンユニット15のファン本体部は、主構成として、軸流ファン(以降、ファンと略称する場合もある)と、軸流ファンを駆動させるモータと、軸流ファン及びモータを内部に収容するハウジングとを有している。
ハウジングは、ファンユニット15が空気取込口20に取り付けられた状態で本ウェア1の外側に露出されており表地2から外側を向く外側ガード部16(図1参照)と、同状態で本ウェア1の表地2より裏側を向く裏側ガード部17(図3参照)とを含む。これにより、ファンユニット15は、軸流ファンの回転により、外側ガード部16を介して外側から空気が取り込まれ、取り込まれた空気が裏側ガード部17を介して表地2と裏地3との間に送り込まれる。このため、裏側ガード部17は、送風機(ファンユニット15の軸流ファン)の吐出側と表記することもできる。
ファンユニット15のファン本体部は、ケーブル18によりバッテリユニット19に電気的に接続されている。
バッテリユニット19は、バッテリ、表示パネル、操作部、制御部等を有している。バッテリは、充電可能であり、ファンユニット15のモータの電源として利用される。表示パネルは、バッテリ残量を表示可能である。操作部は、バッテリ出力のON/OFFを切り替える操作、出力電圧を上下させる操作等を受け付ける。制御部は、ユーザによる操作部の操作に伴って、ケーブル18を介してファンユニット15に制御信号を送ることでファンユニット15のモータの駆動制御(ON/OFF、回転数制御等)を行うことができる。また、制御部は、バッテリの蓄電残量を計測し、表示パネルに表示させることもできる。
なお、バッテリユニット19は、ファンユニット15に電力を供給するバッテリを有していればよく、表示パネル、操作部、制御部等を含まなくてもよい。
本ウェア1では表地2の前身頃の裏側下方にバッテリ収容ポケット25が設けられており、バッテリユニット19はそのバッテリ収容ポケット25に収容される。
裏地3は、表地2の裏側に設けられており、ファンユニット15により空気取込口18から取り込まれた空気が流れる空気流路を表地2との間に形成する。空気流路は、表地2及び裏地3、並びに裏地3の縁部と表地2とを止着する止着部により画定されており、ファンにより空気流路内に送り込まれた空気は、裏地3と表地2との間に形成された空気流路を流れ、排気部から着用者側に排出される。このため、本ウェア1は、流路形成裏地(裏地3)と、当該止着部と、当該排気部とを備えると表記することができ、更に、裏地3は、流路形成裏地と表記することもできる。
なお、当該排気部から着用者側へと排出された空気は、襟5、袖7、裾等の本ウェア1と着用者の身体との間隙から外部へ排出される。
ここで止着部は、裏地3を表地2に対して動かないように取り付けることができればよく、縫合、接着剤等を用いた接着等、具体的な止着方法は何ら限定されない。
また、止着部は、裏地3と表地2とを直接接合させた状態で止着させてもよいし、裏地3と表地2との間に他の部材や生地等を介在させた状態で止着させてもよい。本明細書では、後者の場合であっても、「表地2と裏地3とを止着する」と表記する場合がある。
上述の排気部は、表地2と裏地3との間に形成された空気流路を流れる空気を着用者側へ排出することができればどのような構造でもよい。本実施形態では、当該排気部として、裏地3の縁部のうち止着部が設けられていない箇所と表地2との間に形成される開口部、及び後述するメッシュ裏地が設けられている。但し、当該排気部は、裏地3に穿設された孔であってもよい。
裏地3は、表地2の裏側の全領域のうちの一部を覆うように設けられている。具体的には、図3に示されるように、裏地3は、表地2の裏側における後身頃6から前身頃8にかけて延設されている一方で、その前身頃8の腹領域には設けられていない。
ここで「前身頃8の腹領域」とは、表地2の裏側の前身頃8の全領域の中の、本ウェア1を着用した際に着用者の腹部を覆う局所領域を意味する。
裏地3は、表地2の裏側における前身頃8の腹領域には完全に存在していないことが好ましいが、当該腹領域の少なくとも半分(特に下半分)に存在していなければよい。
このような裏地3の形状及び配置により空気流路が後身頃6から前身頃8にかけて形成されることで、開口部から排出される空気により着用者の汗の気化を促進して冷却すると共に、空気流路が前身頃8の腹領域には形成されないため、着用者の腹部の冷えを抑制し、ひいては腹部の冷えからくる着用者の体調不良を防ぐことができる。
従って、本ウェア1によれば、医学的見地から着用者の身体を効果的かつ適切に冷却することができる。
更に言えば、本ウェア1によれば、裏地3により適切な配置及び形状で空気流路を形成し、かつ排気部を適切な箇所に設けることで、ボタン9等により前身頃8の前方を閉じることなく開けた状態で本ウェア1を羽織るように着用したとしても、上述のような冷却効果を維持することができる。これにより、前開きでも冷却能力を維持して着用できるため、ウェア自体のデザイン性に自由度を与えることができ、図1や図2のウェアデザインのみに限定されることなく、高デザインの気化冷却ウェアを実現することができる。
本実施形態における裏地3は、表地2の裏側における後身頃6の背骨領域には設けられておらず、その背骨領域を介して相互に離れて存在する右側裏地31及び左側裏地32から構成される。右側裏地31は右側流路形成裏地と表記可能であり、左側裏地32は左側流路形成裏地と表記可能である。
ここで「後身頃6の背骨領域」とは、表地2の裏側の後身頃6の全領域の中の、本ウェア1を着用した際に着用者の背骨部分を覆う局所領域、言い換えれば水平方向の中央において上下方向に延びる局所領域を意味する。
右側裏地31及び左側裏地32は、概ね同様の構造を有しているため、以降の説明では、両者を区別する必要がある場合を除き、裏地3と総称する場合がある。
本実施形態では、図3に示されるように、裏地3は、ファンユニット15の裏側ガード部17を覆うことができるよう、表地2の裏側における後身頃6から前身頃8にかけて、水平方向(左右方向)に直線状に形成された下方縁部31L及び32Lを含む。即ち、裏地3の下方縁部31L及び32Lは、裏地3がファンユニット15の裏側ガード部17を覆うことができる最上位置で水平方向に直線状に延設されている。
これにより、ファンユニット15を着用者の腰上部に相当する位置に配置することで、裏地3の下方縁部31L及び32Lを直線状に形成したとしても、必然的に空気流路が前身頃8の腹領域には形成されない。
更に、このようなファンユニット15の取り付け位置及び裏地3の下方縁部31L及び32Lの形状及び配置により、空気流路の容積を可能な限り小さくすることができ、ひいては空気流路内の静圧を上げて裏地3を着用者側に隆起させながら排気部から適切な風量を排出することができる。なお、裏地3の隆起の効果については後述する。
なお、本実施形態では、裏地3の下方縁部31L及び32Lは、ケーブル18を通す開口部を除いて全体的に表地2に止着されている。
また、図3に示されるように、裏地3におけるファンユニット15の裏側ガード部17を覆う位置にスライドファスナ35が設けられている。スライドファスナ35を開けることでファンユニット15の着脱を容易に行うことができる。
スライドファスナ35は、開けることで裏地3を介したファンユニット15へのアクセスが容易になり、閉めることで空気流路を形成することができるのであれば、どのような構造を有していてもよく、線ファスナ以外の面ファスナ等で構成されていてもよい。
図4は、本実施形態に係る気化冷却ウェア1の裏側における右側のアームホール13の周辺を部分的に示す図である。
裏地3は、更に、本ウェア1のアームホール13の少なくとも一部に沿うように形成されたアームホール縁部31H及び32Hを含む。本実施形態では、アームホール縁部31H及び32Hは、図4に示されるように、アームホール13の周囲の上部を除いた部分に沿うように形成されている。
本実施形態において、裏地3のアームホール縁部31H及び32Hは、表地2に止着されていない。即ち、アームホール縁部31H及び32Hと表地2との間には当該排気部としての開口38が設けられている
また、当該アームホール縁部31H及び32Hの排気部(開口38)が設けられている箇所の少なくとも一部は、相互に離間した状態で表地2に繋ぎ止められている。本実施形態では、アームホール縁部31H及び32Hと表地2との間に設けられている当該排気部は開口38であり、アームホール縁部31H及び32Hにおけるその開口38が設けられている箇所には、相互に離間した状態でアームホール縁部31H及び32Hを表地2に繋ぎ止める三本の紐状体39が設けられている。
紐状体39は、当該開口38が大きくなるようにアームホール縁部31H及び32Hに緩みを持たせつつ、裏地3を表地2に繋ぎ止める。このような作用を奏することができるのであれば、紐状体39の数や長さ、位置は何ら限定されない。例えば、紐状体39の長さは2cmから4cm程度とされる。
このように本実施形態では、裏地3をアームホール13の周囲まで延在させることでそこまで空気流路を形成し、裏地3のアームホール縁部31H及び32Hは表地2に止着されておらず、そこに大きな開口38が設けられている。着用時において衣服のアームホール13周辺は狭くなるため、表地2と裏地3との間に形成される空気流路も狭くなり気流抵抗も上がるところ、その箇所に大きい開口38を設けることで着用者の腋に向けて排出される空気の量を十分に確保することができる。
但し、当該開口38は、アームホール縁部31H及び32Hの少なくとも一部である、アームホール13を上下に二分割した場合の下側領域に沿うアームホール下側縁部にのみ設けられていてもよい。このような構成でも上述のような作用効果を奏することができる。
更に、本ウェア1では、紐状体39で裏地3のアームホール縁部31H及び32Hを表地2に繋ぎ止めて着用の際に裏地3が裏返ったり変形したりするのを抑制することで、空気流路の形状を保持して、着用者の腋への空気の流れを適切に維持している。
裏地3は、上述の背骨領域に沿って上下方向に延在する背骨縁部31S及び32Sを含む。そして、右側裏地31の背骨縁部31S及び左側裏地32の背骨縁部32Sは、当該背骨領域を介して相互に対向している。
裏地3の背骨縁部31S及び32Sには、その延在方向に複数の止着部37が間欠的に並設されており、背骨縁部31S及び32Sに沿って隣接する二つの止着部37の各ペア間には、裏地3と表地2との間の開口37が当該排気部としてそれぞれ設けられている。
裏地3の背骨縁部31S及び32Sと表地2との間に設けられた開口37は、アームホール縁部31H及び32Hの開口38よりも小さい。例えば、背骨縁部31S及び32Sの各開口37は、上下方向に3cmの幅を有する。
本ウェア1は、裏地3を当該背骨領域には設けずその背骨領域を介して対向する背骨縁部31S及び32Sと表地2との間に開口37を設けることで、表地2の裏側の後身頃6の背骨領域と着用者の背骨周辺との間に上下方向の空気流路(以降、背骨空気流路と表記する場合がある)を形成することができる。この背骨空気流路は、表地2と裏地3との間の空気流路内の静圧を上げて裏地3を着用者側に隆起させることで拡げることができ、結果、発汗量が多い着用者の体幹部分への気流を生じさせ当該体幹部分を効率よく冷却することができる。
一方で、表地2と裏地3との間の空気流路内の静圧を上げ過ぎると、その空気流路内の空気の流量が低下し、背骨空気流路に送出される風量及びアームホール縁部31H及び32Hの開口38から排出される風量が減少することになる。
そこで、本発明者らは、本ウェア1の試作及び実験を繰り返して、着用者の身体を効果的に冷やすことができる、アームホール縁部31H及び32Hの開口38と背骨縁部31S及び32Sの開口37との大きさのバランスを見出した。本発明者らは、表地2と裏地3との間の空気流路内の静圧と、裏地3の隆起状態と、背骨縁部31S及び32Sの開口37並びにアームホール縁部31H及び32Hの開口38から排出される風量との関係に着目し、アームホール縁部31H及び32Hの開口38はできる限り大きくし、背骨縁部31S及び32Sには複数の止着部36を設けて気流抵抗を作り出しつつ隣接する止着部ペアの間に開口37を設けることで、着用者の身体を効果的に冷やすことができることを見出したのである。
これにより、本ウェア1では、背骨縁部31S及び32Sの各々には、2cmから6cmの幅(上下方向の幅)で4個から12個の開口37がそれぞれ設けられることが好ましいことが分かった。
本ウェア1は、当該排気部として、表地2の裏側に設けられており、裏地3よりも通気性の高い排気裏地を更に有している。
排気裏地は、裏地3よりも通気性が高ければ具体的な素材等については限定されない。例えば、編物の表面に貫通孔を有する編物布帛であるメッシュ生地が当該排気裏地として採用可能である。
図5は、本実施形態に係る気化冷却ウェア1の裏側における後身頃6の上方及び襟5の周辺を部分的に示す図である。
図5に示されるように、本実施形態では、表地2の裏側における当該背骨領域を除く後身頃6の背中上部領域を覆うように設けられた右側排気裏地33及び左側排気裏地34が当該排気部として設けられている。右側排気裏地33及び左側排気裏地34は、当該後身頃6の背中上部領域を覆うため、右側背中上部排気裏地及び左側背中上部排気裏地と表記可能である。
ここで「背中上部領域」とは、肩の部分から背中上部にかけての領域を意味する。
右側排気裏地33及び左側排気裏地34は、裏地3の上方縁部に連結されており襟5の下端まで延設されている。右側排気裏地33及び左側排気裏地34の周縁は、裏地3との連結部を除き、表地2に止着されており、その裏地3との連結部は、開口が設けられている裏地3の上方縁部に止着されている。これにより、右側排気裏地33は、表地2との間に、裏地3と表地2との間の空気流路と連通する右側空間を形成しており、左側排気裏地34は、表地2との間に、裏地3と表地2との間の空気流路と連通する左側空間を形成している。
そして、裏地3と表地2との間の空気流路を流れる空気は、当該右側空間及び当該左側空間に流れ込み、右側排気裏地33及び左側排気裏地34の生地面から着用者側へ排出される。これによって、比較的発汗量が多い着用者の肩から背中上部にかけての領域を広く冷却することができる。
右側排気裏地33及び左側排気裏地34は、その生地面から空気を排出するものの開口37及び開口38と比べて気流抵抗が高くなる。これにより、右側排気裏地33及び左側排気裏地34は、右側空間及び左側空間の静圧により、裏地3と共に着用者側に隆起する。この隆起により、襟5の左右方向中央と着用者の首とに隙間ができ、この隙間が上述した背骨空気流路と連通することで、背骨空気流路を流れる空気を襟5と着用者の首との間の隙間から外部に排出することができる(図5の矢印参照)。
これにより着用者の首及び後頭部を冷却することができると共に、本ウェア1内の空気を外部に排気することができるため、本ウェア1内の空気流路の静圧及び風量を適度に保つことができる。
〔補足〕
上述の本ウェア1に関して、本発明者らは、実験及び試作の繰り返しを通じて比較ウェアとの冷却能力の違いを実証している。
比較ウェアとしては、裏地3が設けられておらず、ファンユニット15のファンにより取り込まれた空気がそのまま着用者側に送り込まれる構造、即ちウェア裏側と着用者との間に空気流路が設けられる構造の冷却ウェアが利用された。
結果、本ウェア1によれば、着用者の腋及び体幹部分(背骨から首の後ろにかけた部分)において比較ウェアよりも冷却能力が高く、着用者の腹部については比較ウェアよりも冷却されないことが確認されている。
[変形例]
上述の本ウェア1は、本発明の好ましい実施の形態の一例である。本発明は、上述の構成のみに限定されるわけではなく、上述の構成が部分的に適宜変形されてもよい。
上述の本ウェア1は上半身に着る衣服として例示されたが、本ウェア1は、ワンピースやつなぎ等のように上半身に着る衣服と下半身に着る衣服とが一体化されたつなぎ服であってもよい。また、上述の本ウェア1は長袖の衣服として例示されたが、半袖、七分袖、或いはベストのような袖のない衣服であってもよい。
また、本ウェア1の襟5、後身頃6、袖7及び前身頃8の形状は、図示される形状に限定されず、一般的な上半身に着る衣服と同様の形状であってもよい。
上述の本ウェア1では、ファンユニット15が取り付けられる空気取込口20は、表地2の後身頃における、着用時に着用者の腰上部に相当する左右二箇所にそれぞれ設けられたが、それ以外の箇所に設けられていてもよい。例えば、空気取込口20は、表地2の後見頃の腰部或いは腰より下部に設けられていてもよいし、3個以上設けられていてもよい。
また、上述の説明では、本ウェア1の裏地として、表地2との間に空気流路を形成する裏地3を例示したが、本ウェア1は、表地2の裏側に上述の裏地3以外の、空気流路を形成しない裏地を備えていてもよい。
また、上述の裏地3の形状は一例であり、裏地3は上述の形状に限定されない。例えば、裏地3の下方縁部31L及び32Lは、直線状に形成されていなくてもよい。
また、上述の本ウェア1では右側裏地31及び左側裏地32が相互に離れて設けられていたが、裏地3は、上述の背骨領域も覆うように一体化されていてもよい。
また、上述の本ウェア1では裏地3の上方に右側排気裏地33及び左側排気裏地34が設けられていたが、右側排気裏地33及び左側排気裏地34は設けられなくてもよい。この場合には、裏地3の上方縁部と表地2との間に開口が設けられてもよいし、右側排気裏地33及び左側排気裏地34に替えて裏地3を襟5の下端まで延設し、裏地3のその延設箇所に複数の孔を穿設するようにしてもよい。
また、裏地3のアームホール縁部31H及び32Hの形状についても上述の実施形態の例に限定されない。アームホール縁部31H及び32Hは、アームホール13の全周囲に沿って形成されてもよいし、アームホール13を上下に二分割した場合の下側領域のみに沿うように形成されてもよい。
このような構成であっても、裏地3が、表地2の裏側における前身頃8の腹領域を除いて、表地2の裏側における後身頃6から前身頃8にかけて延設されていて、所定箇所に排気部が設けられていれば、着用者の腹部の冷えを抑制することができるため、医学的見地から着用者の身体を効果的かつ適切に冷却することができる。
図6は、変形例としての気化冷却ウェア1の裏側における右側のアームホール13の周辺を部分的に示す図である。
上述の裏地3のアームホール縁部31H及び32Hには、排気部として開口38が設けられていたが、図6に示されるように、アームホール縁部31H及び32Hと表地2との間の開口38を塞ぐように排気裏地が設けられてもよい。この変形例における排気裏地はアームホール排気裏地40と表記される。
アームホール排気裏地40は、裏地3より通気性が高ければよく、右側排気裏地33及び左側排気裏地34と同じ生地とされてもよいし、それらとは異なる生地とされてもよい。
なお、図6には右側のアームホール13の周辺のみが図示されているが、左側のアームホール13の周辺も同様の構造となっていればよい。即ち、右側のアームホール13の周辺構造と左側のアームホール13の周辺構造とは左右対称に形成される。このため、以下では、右側のアームホール13の周辺を対象にして説明するものとする。
アームホール排気裏地40は、相互に離間しているアームホール縁部31Hと表地2との間に緩みのある状態で架け渡されている。即ち、アームホール排気裏地40は、裏地3のアームホール縁部31Hに連結されており、他方、表地2の裏側のアームホール13の外周に沿う位置で表地2に止着されている。アームホール排気裏地40におけるアームホール縁部31Hとの連結部は、アームホール縁部31Hの縁部に止着されており、アームホール縁部31Hと表地2との間の開口38は維持される。
これにより、アームホール排気裏地40は、裏地3のアームホール縁部31H及び表地2と共に内部空間(以降、アームホール空間と表記する場合がある)を形成する。
従って、裏地3と表地2との間の空気流路を流れる空気は、アームホール縁部31H及び32Hの開口38からアームホール空間に流れ込み、アームホール排気裏地40の生地面から着用者の腋のほうに排出される。これにより、発汗量が多い着用者の腋を適切に冷却することができる。
アームホール排気裏地40は、その生地面から空気を排出するものの開口38が露出している状態と比べて空気の排出抵抗が高くなる。これにより、表地2と裏地3との間の空気流路内の静圧を上げ、裏地3、右側排気裏地33及び左側排気裏地34の隆起を大きくし背骨空気流路に流れる空気の流量を増加させることができ、ひいては、発汗量が多い着用者の体幹部分、首の後ろ及び後頭部周辺へ当たる風量を大きくすることができる。
結果、着用者の腹部の冷えを抑制しつつ、発汗量の多い箇所を重点的に冷やすことができる。
ウェアのアームホール周辺(腋部周辺)は、着用者の腕の動きや体形の違いによって隙間の大きさが変わる。このため、着用者の腋への空気の排出量は、着用者の動きや体形によって差異が生じてしまう。このような排出量の差異は、更に、裏地3の背骨縁部31S及び32Sの開口37からの空気の排出量、背骨流路の空気の流量、並びに襟5からの空気の排出量の差異も生じさせ、結果として、本ウェア1全体の冷却機能バランスを崩す結果となる。
これに対して、本変形例ではアームホール排気裏地40により空気の排出抵抗を上げることで、着用者の動きや体形による着用者の腋への空気の排出量の差異を吸収している。結果、本変形例は、着用者の動きや体形に依存することなく本ウェア1全体の冷却機能バランスを維持することに成功している。
更に、アームホール排気裏地40は、右側排気裏地33と連接している。即ち、アームホール排気裏地40は、裏地3のアームホール縁部31H及び右側排気裏地33に連結されており、他方、表地2の裏側のアームホール13の外周に沿う位置で表地2に止着されている。アームホール排気裏地40におけるアームホール縁部31Hとの連結部及び右側排気裏地33との連結部は、アームホール縁部31H及び右側排気裏地33の縁部に止着されている。
これにより、アームホール排気裏地40は、裏地3のアームホール縁部31H及び表地2と共にアームホール空間を形成し、このアームホール空間が右側排気裏地33により形成される上述の右側空間と連通している。左側では、アームホール排気裏地40は、裏地3のアームホール縁部32H及び表地2と共にアームホール空間を形成し、このアームホール空間が左側排気裏地34により形成される左側空間と連通している。
これにより、アームホール排気裏地40により形成されるアームホール空間に流れ込んだ空気が、右側排気裏地33又は左側排気裏地34により形成される右側空間及び左側空間に流れるため、右側排気裏地33及び左側排気裏地34がより隆起しやすくなる。結果、襟5の左右方向中央と着用者の首とに隙間ができ易くなり、この隙間が上述した背骨空気流路と連通することで、首の後ろや後頭部へ当たる風量を増やすことができる。
上述した各実施形態の内容は、次のように特定することもできる。
(付記1)
送風機で外部からウェア内に風を送り込んで着用者の汗の蒸発を促進させ得る気化冷却ウェアであって、
空気取込口が設けられた表地と、
前記表地の裏側に設けられており、前記送風機により前記空気取込口から取り込まれた空気が流れる空気流路を前記表地との間に形成する流路形成裏地と、
前記空気流路を流れる空気を着用者側へ排出可能な排気部と、
前記流路形成裏地の縁部と前記表地とを止着して前記空気流路を画定する止着部と、
を備え、
前記流路形成裏地は、前記表地の裏側における後身頃から前身頃にかけて延設されている一方で、該前身頃の腹領域には設けられていない、
気化冷却ウェア。
(付記2)
前記流路形成裏地は、前記気化冷却ウェアのアームホールの少なくとも一部に沿うように形成されたアームホール縁部を含み、
前記アームホール縁部の少なくとも一部である、前記アームホールを上下に二分割した場合の下側領域に沿うアームホール下側縁部と、前記表地との間には、前記排気部が設けられており、
前記アームホール下側縁部における前記排気部が設けられている箇所の少なくとも一部は、相互に離間した状態で前記表地に繋ぎ止められている、
付記1に記載の気化冷却ウェア。
(付記3)
前記流路形成裏地は、前記後身頃の背骨領域には設けられておらず、該背骨領域を介して相互に離れて存在する右側流路形成裏地と左側流路形成裏地とからなり、
前記右側流路形成裏地及び前記左側流路形成裏地における前記背骨領域に沿って上下方向に延在する各縁部には、複数の前記止着部が間欠的にそれぞれ設けられており、該各縁部に沿って隣接する止着部の各ペア間の前記流路形成裏地と前記表地との間に開口が前記排気部としてそれぞれ設けられており、
各々の前記開口は、前記アームホール下側縁部に設けられている前記排気部の領域よりも小さい、
付記2に記載の気化冷却ウェア。
(付記4)
前記排気部は、前記背骨領域を除く前記後身頃の背中上部領域を覆うように設けられており、かつ前記流路形成裏地よりも通気性の高い右側背中上部排気裏地及び左側背中上部排気裏地を含み、
前記右側背中上部排気裏地は、前記表地との間に、前記右側流路形成裏地と前記表地との間の前記空気流路と連通する右側空間を形成し、
前記左側背中上部排気裏地は、前記表地との間に、前記左側流路形成裏地と前記表地との間の前記空気流路と連通する左側空間を形成する、
付記3に記載の気化冷却ウェア。
(付記5)
前記アームホール下側縁部と前記表地との間に設けられている前記排気部は、前記流路形成裏地よりも通気性の高いアームホール排気裏地であり、
前記アームホール排気裏地は、相互に離間している前記アームホール下側縁部と前記表地との間に架け渡されており、
前記右側背中上部排気裏地及び前記左側背中上部排気裏地は、前記アームホール排気裏地と連接しており、
前記右側背中上部排気裏地及び前記左側背中上部排気裏地により形成される前記右側空間及び前記左側空間は、前記アームホール排気裏地、前記流路形成裏地の前記アームホール下側縁部及び前記表地で画定される空間と連通する、
付記4に記載の気化冷却ウェア。
(付記6)
前記アームホール下側縁部と前記表地との間に設けられている前記排気部は、前記流路形成裏地よりも通気性の高いアームホール排気裏地であり、
前記アームホール排気裏地は、相互に離間している前記アームホール下側縁部と前記表地との間に架け渡されている、
付記2から4のいずれか一つに記載の気化冷却ウェア。
(付記7)
前記アームホール下側縁部と前記表地との間に設けられている前記排気部は開口であり、
前記アームホール下側縁部における前記開口が設けられている箇所には、相互に離間した状態で前記アームホール下側縁部を前記表地に繋ぎ止める一以上の紐状体が設けられている、
付記2から4のいずれか一つに記載の気化冷却ウェア。
(付記8)
前記送風機は、前記空気取込口に取り付けられており、
前記流路形成裏地は、前記流路形成裏地が前記送風機の吐出側を覆うことができるよう、前記後身頃から前記前見頃にかけて、上下方向に直交する方向に直線状に形成された下方縁部を含む、
付記1から7のいずれか一つに記載の気化冷却ウェア。
1 気化冷却ウェア(本ウェア)、2 表地、3 裏地、5 襟、6 後身頃、7 袖、8 前身頃、9 ボタン、10 ボタンホール、12 ボックスプリーツ、13 アームホール、15 ファンユニット、16 外側ガード部、17 裏側ガード部、18 ケーブル、19 バッテリユニット、20 空気取込口、25 バッテリ収容ポケット、31 右側裏地、31L 下方縁部、31H アームホール縁部、31S 背骨縁部、32 左側裏地、32L 下方縁部、32H アームホール縁部、32S 背骨縁部、33 右側排気裏地、34 左側排気裏地、35 スライドファスナ、36 止着部、37 開口、38 開口、40 アームホール排気裏地

Claims (8)

  1. 送風機で外部からウェア内に風を送り込んで着用者の汗の蒸発を促進させ得る気化冷却ウェアであって、
    空気取込口が設けられた表地と、
    前記表地の裏側に設けられており、前記送風機により前記空気取込口から取り込まれた空気が流れる空気流路を前記表地との間に形成する流路形成裏地と、
    前記空気流路を流れる空気を着用者側へ排出可能な排気部と、
    前記流路形成裏地の縁部と前記表地とを止着して前記空気流路を画定する止着部と、
    を備え、
    前記流路形成裏地は、前記表地の裏側における後身頃から前身頃にかけて延設されている一方で、該前身頃の腹領域には設けられていない、
    気化冷却ウェア。
  2. 前記流路形成裏地は、前記気化冷却ウェアのアームホールの少なくとも一部に沿うように形成されたアームホール縁部を含み、
    前記アームホール縁部の少なくとも一部である、前記アームホールを上下に二分割した場合の下側領域に沿うアームホール下側縁部と、前記表地との間には、前記排気部が設けられており、
    前記アームホール下側縁部における前記排気部が設けられている箇所の少なくとも一部は、相互に離間した状態で前記表地に繋ぎ止められている、
    請求項1に記載の気化冷却ウェア。
  3. 前記流路形成裏地は、前記後身頃の背骨領域には設けられておらず、該背骨領域を介して相互に離れて存在する右側流路形成裏地と左側流路形成裏地とからなり、
    前記右側流路形成裏地及び前記左側流路形成裏地における前記背骨領域に沿って上下方向に延在する各縁部には、複数の前記止着部が間欠的にそれぞれ設けられており、該各縁部に沿って隣接する止着部の各ペア間の前記流路形成裏地と前記表地との間に開口が前記排気部としてそれぞれ設けられており、
    各々の前記開口は、前記アームホール下側縁部に設けられている前記排気部の領域よりも小さい、
    請求項2に記載の気化冷却ウェア。
  4. 前記排気部は、前記背骨領域を除く前記後身頃の背中上部領域を覆うように設けられており、かつ前記流路形成裏地よりも通気性の高い右側背中上部排気裏地及び左側背中上部排気裏地を含み、
    前記右側背中上部排気裏地は、前記表地との間に、前記右側流路形成裏地と前記表地との間の前記空気流路と連通する右側空間を形成し、
    前記左側背中上部排気裏地は、前記表地との間に、前記左側流路形成裏地と前記表地との間の前記空気流路と連通する左側空間を形成する、
    請求項3に記載の気化冷却ウェア。
  5. 前記アームホール下側縁部と前記表地との間に設けられている前記排気部は、前記流路形成裏地よりも通気性の高いアームホール排気裏地であり、
    前記アームホール排気裏地は、相互に離間している前記アームホール下側縁部と前記表地との間に架け渡されており、
    前記右側背中上部排気裏地及び前記左側背中上部排気裏地は、前記アームホール排気裏地と連接しており、
    前記右側背中上部排気裏地及び前記左側背中上部排気裏地により形成される前記右側空間及び前記左側空間は、前記アームホール排気裏地、前記流路形成裏地の前記アームホール下側縁部及び前記表地で画定される空間と連通する、
    請求項4に記載の気化冷却ウェア。
  6. 前記アームホール下側縁部と前記表地との間に設けられている前記排気部は、前記流路形成裏地よりも通気性の高いアームホール排気裏地であり、
    前記アームホール排気裏地は、相互に離間している前記アームホール下側縁部と前記表地との間に架け渡されている、
    請求項2から4のいずれか一項に記載の気化冷却ウェア。
  7. 前記アームホール下側縁部と前記表地との間に設けられている前記排気部は開口であり、
    前記アームホール下側縁部における前記開口が設けられている箇所には、相互に離間した状態で前記アームホール下側縁部を前記表地に繋ぎ止める一以上の紐状体が設けられている、
    請求項2から4のいずれか一項に記載の気化冷却ウェア。
  8. 前記送風機は、前記空気取込口に取り付けられており、
    前記流路形成裏地は、前記流路形成裏地が前記送風機の吐出側を覆うことができるよう、前記後身頃から前記前見頃にかけて、上下方向に直交する方向に直線状に形成された下方縁部を含む、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の気化冷却ウェア。
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