JP2023045814A - ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム - Google Patents

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2023045814A
JP2023045814A JP2021154398A JP2021154398A JP2023045814A JP 2023045814 A JP2023045814 A JP 2023045814A JP 2021154398 A JP2021154398 A JP 2021154398A JP 2021154398 A JP2021154398 A JP 2021154398A JP 2023045814 A JP2023045814 A JP 2023045814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
vehicle
unit
route
volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021154398A
Other languages
English (en)
Inventor
貴之 佐藤
Takayuki Sato
富光夫 塚本
Tomio Tsukamoto
弘彦 安江
Hirohiko YASUE
雄介 山口
Yusuke Yamaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JVCKenwood Corp
Original Assignee
JVCKenwood Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JVCKenwood Corp filed Critical JVCKenwood Corp
Priority to JP2021154398A priority Critical patent/JP2023045814A/ja
Publication of JP2023045814A publication Critical patent/JP2023045814A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Instructional Devices (AREA)
  • Navigation (AREA)

Abstract

【課題】車外に与える騒音公害を抑制することが可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムを提供すること。【解決手段】実施の形態にかかるナビゲーション装置20は、車内で発生する音を推定する音推定部264と、推定された音と、その音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案するルート提案部266を備える。【選択図】図1C

Description

本発明はナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムに関する。
ナビゲーション装置は、現在地からの目的地へのルートを表示部に示すものであるが、近年、時間や料金といった、走行において通常用いられるファクター以外の要素に基づいてルートを決定する技術が進展している。
例えば、特許文献1には、車内の会話が盛り上がっている状態を判定部で検知した場合に、目的地への到着時刻を延長するルートを検索可能なナビゲーション装置が開示されている。
特許第6552118号公報
走行中の自動車等からの音漏れによる騒音は、様々なトラブルにつながる可能性があるため、大音量での音楽再生等、自動車のユーザが騒音を発生する行為を行う際には、ユーザの判断でその行為をする場所を選定する必要があった。そして、近年、ドラムセット等の楽器が車内に搭載可能となり、搭乗者が車内で楽器の演奏をすることが可能な自動車が販売されるようになった。このような自動車の車内で演奏がなされた場合に、車内から音漏れが生ずることにより、自動車が走行する道路周辺の住民等に騒音公害を与えてしまう可能性があった。
本発明は、車外に与える騒音公害を抑制することが可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るナビゲーション装置は、車内で発生する音を推定する推定部と、推定部で推定された音と、音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案する提案部を備える。
本発明の一態様に係るナビゲーション方法は、車内で発生する音を推定する推定ステップと、推定された音と、音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案する提案ステップをナビゲーション装置が実行するものである。
本発明の一態様に係るプログラムは、車内で発生する音を推定する推定ステップと、推定された音と、音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案する提案ステップをコンピュータに実行させるものである。
本発明により、車外に与える騒音公害を抑制することが可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムを提供することができる。
実施の形態1にかかるナビゲーションシステムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる道路周辺の防音のための設備例を示す模式図である。 実施の形態1にかかる制御部の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる楽器音量テーブルの一例を示す。 実施の形態1にかかる音楽ジャンルテーブルの一例を示す。 実施の形態1にかかる人物楽器テーブルの一例を示す。 実施の形態1にかかる人物音量テーブルの一例を示す。 実施の形態1にかかるナビゲーションシステムが実行する処理の一例を示したフローチャートである。 実施の形態1にかかるナビゲーションシステムが実行する処理の一例を示したフローチャートである。 実施の形態1にかかる制御部の別の構成例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、明記がない限り、以降で用いる音量の単位はdB(デシベル)である。また、道路は、その道幅、車線数、用途等により区分される概念を示す。以降の例では、道路の種類として、高速道路、国道、都道府県道、市町村道といった区分が設定されても良いし、幹線道路(例えば高規格幹線道路を含む)やそれ以外の一般道路といった区分が設定されても良い。
実施の形態1
(1A)
図1Aは、ナビゲーションシステムの構成例を示すブロック図である。ナビゲーションシステムS1は、人物が搭乗し、自動運転が可能な自動車等の車両に搭載されるシステムであり、通信部11、カメラ12、マイク13、通知部14、入力部15及びナビゲーション装置20を備える。以下、ナビゲーションシステムS1の各構成要素について説明する。
通信部11は、図示しないネットワークから、道路情報のマップ、ダイナミックマップ、自動運転可能な道路の情報、道路周辺の環境を示す環境マップといった地図情報を、通信で取得する。道路情報のマップには、例えば、道路自体のマップだけでなく、道路の種類を示す情報や、道路の制限速度(又は最高速度)の情報、走行に注意する道路の詳細情報(例えば道路が坂道の場合には、勾配及び坂道の全長の情報であり、道路がカーブの場合には、曲率又は曲率半径、及びカーブの全長の情報であり、道路が砂利道等未舗装の場合には、その全長の情報)、道路の通行止めを示す情報、事故情報、渋滞情報、道路工事情報、信号情報等が含まれても良い。
環境マップの例として、ここでは、道路周辺に存在する区域又は建造物の位置及び種類を示すものが含まれる。区域の種類は、例えば、都市計画法等の法律、条令又は規則で制定された用途地域(例えば各種の住居地域、商業地域、工業地域、あるいは文教地区)であっても良いし、その他の区域であっても良い。
さらに、環境マップには、道路周辺の環境として、道路周辺に設けられる騒音低減のための設備の情報(音が車外に放出された場合の、その音の減衰度合いを示す情報)が含まれる。例えば、道路になされた低騒音舗装、道路の中央分離帯や側方端部に設けられた遮音壁又は吸音板、環境施設帯といった情報が含まれる。これらの設備は、道路と住宅等との間に設けられることにより、住宅の住人に聞こえる車両からの騒音を低減させる働きをする。また、騒音低減のための設備の情報として、住宅、商業用又は工業用の建造物に設けられたコンクリート等の防音構造の情報が含まれていても良い。
ここで、環境マップには、騒音低減のための設備の情報として、各設備が音量を具体的にどの程度低減するか(例えば、遮音壁であれば音を10dB低減させ、吸音板であれば音を5dB低減させる)という情報が含まれても良い。さらに、環境マップには、環境施設帯の幅の情報も含まれていても良い。音は距離に応じて減衰するため、ナビゲーション装置20は、その幅の情報と、距離に応じた音の減衰量を示す情報に基づいて、住宅の住人まで届く音が環境施設帯によって減衰する量を算出することができる。
さらに、通信部11は、ネットワークから、道路周辺に存在する区域内又は区域内に存在する住宅内における、許容される騒音の許容値を取得する。例えば、日本の騒音規制法では、自動車騒音について、2車線以上の道路に面し、主として住居の用に供される区域又は相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される区域の騒音許容値は、昼間(午前6時~午後10時)で75dB、夜間(午後10時~午前6時)で70dBとなる。通信部11は、このような法律、条令又は規則で定義された騒音許容値を取得する。
図1Bは、道路周辺の防音のための設備例を示す。以下、図1Bにおいて内側を道路Rに近い側、外側を道路Rから離れた側として定義する。図1B中央に位置する道路Rにおいて、車両C1が車線R1を走行しており、車両C2が車線R2を走行している。道路Rの中央には防音壁W1、端部には防音壁W2、W3がそれぞれ設けられている。また、車線R1の外側には、防音壁W2を挟んで環境施設帯E1が設けられ、車線R2の外側には、防音壁W3を挟んで環境施設帯E2が設けられている。そして、環境施設帯E1の外側にある地域A1に集合住宅H1が設けられている。また、環境施設帯E2の外側にある地域A2には、内側に商業用建物B1が設けられ、その外側に集合住宅H2が設けられている。ここで、集合住宅H1及び商業用建物B1の外装には、防音構造S1、S2がそれぞれ取り付けられている。なお、防音壁W1~W3のそれぞれの音減衰量をw1~w3、環境施設帯E1~E2のそれぞれの音減衰量をe1~e2、防音構造S1~S2のそれぞれの音減衰量をs1~s2とする。なお、地域A1は、「主として住居の用に供される区域」であり、地域A2は、「相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される区域」である。
ナビゲーション装置20は、通信部11によってこの道路Rに関する道路情報のマップ及び環境マップを取得した場合に、図1Bに示した各防音壁、環境施設帯及び防音構造の有無及び具体的な音減衰量の情報を取得する。さらに、地域A1、地域A2における、許容される騒音の許容値を取得する。ここでは、上述の昼間の時間帯を仮定すると、地域A1、地域A2における許容される騒音の許容値は75dBである。これらのデータから、ナビゲーション装置20は、車線R1を走行する車両から音漏れすることが可能な最大の音量を求めることができる。具体的には、ナビゲーション装置20は、地域A1側に関して、音漏れすることが可能な最大の音量を、(75+w2+s1)dBと算出する。また、地域A2側に関して、音漏れすることが可能な最大の音量を、(75+w1+w3+s2)dBと算出する。その上で、ナビゲーション装置20は、両者の音量のうち小さい方を、車両が音漏れすることが可能な最大の音量として定義する。
また、ナビゲーション装置20は、通信部11によって、この道路Rに関する環境音に関する情報も取得しても良い。環境音とは、通常の状況において、道路R上の交通によって発生する騒音を示すものであり、これも、騒音の音量の許容値を示すものである。ナビゲーション装置20は、通信部11によって、道路Rの環境音の音量値のデータを直接取得しても良い。音量値のデータは、例えば、過去に取得された履歴に基づいて生成され、クラウドに格納されたビッグデータである。又は、ナビゲーション装置20は、通信部11によって、道路Rの環境音に関連する情報を取得し、その情報に基づいて、道路Rの環境音の音量値を推定しても良い。道路Rの環境音に関する情報は、例えば、マップ上における道路の種類を示す情報、道路上の渋滞情報や工事情報といった情報である。ナビゲーション装置20は、通信部11によって取得した情報を用いて、道路の種類、渋滞や工事の有無と環境音の音量値とを関連付けたテーブルを参照し、環境音の音量値を推定することができる。一例として、マップ上における道路Rが高速道路や幹線道路であると判定した場合には、ナビゲーション装置20は、道路Rが他の種類の道路である場合に比較して、環境音の音量を高く推定する。
ナビゲーション装置20は、道路Rに関して、上述の計算により算出した、車両が音漏れすることが可能な最大の音量と、取得した環境音の音量とを比較し、環境音の音量が大きい場合には、環境音の音量を、車両が音漏れすることが可能な最大の音量と定義し直しても良い。環境音の音量が大きい場合には、車両から音漏れした騒音に対して環境音によるマスキングの影響が大きくなり、その車両から音漏れした騒音による周囲への影響が比較的少なくなると考えられるためである。
なお、道路に関する道路情報のマップ、環境マップ及び環境音に関する情報は、適宜更新されても良い。通信部11は、更新されたそれらの情報を定期的に取得する。また、ナビゲーション装置20は、法律、条令又は規則で定義された騒音許容値、又は環境音の少なくともいずれかを用いて、車両が音漏れすることが可能な最大の音量を算出することもできる。
さらに、通信部11は、楽器とその音量に関するデータをネットワークから取得しても良い。
その他、通信部11は、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを用いることによって、車両の現在地の情報を定期的に受信する。また、通信部11は、運転等に必要なその他の情報をネットワークから取得しても良い。通信部11は、取得したこれらの情報をナビゲーション装置20に送信する。
図1Aに戻り、説明を続ける。カメラ12は、ナビゲーションシステムS1が搭載された車両内部を撮影する撮影機器であり、特に、車両内部に存在する人物と楽器を撮影する。撮影した映像により、ナビゲーション装置20は後述の通り、車内の楽器の種類や数量、人物の人数や特定人物の有無を認識することが可能となり、車内で演奏されると推定される各楽器が出す音量レベルに基づいて、演奏によって生じる合計音量(騒音)レベルを推定することができる。なお、カメラ12は、この例では車両内部を動画で撮影するが、静止画で撮影しても良い。
マイク13は、ナビゲーションシステムS1が搭載された車両内部の音を取得することが可能である。なお、カメラ12及びマイク13は、例えばドライブレコーダーとして車両に設けられても良い。
通知部14は、車両周辺の道路情報のマップ、車両の現在位置、車両の走行ルート及びその関連情報(走行ルートの距離、タイムスケジュールや料金)を表示するディスプレイを備える。また、通知部14は、ナビゲーション装置20が検出した演奏予定の楽器及び演奏する人物の情報も表示しても良い。さらに、通知部14は、ディスプレイに表示された情報を音声でさらに通知するスピーカ等をさらに備えても良い。
入力部15は、運転手等の人物がナビゲーション装置20の設定等を入力するためのインタフェースであり、例えば、ボタンや、ディスプレイの1種であるタッチパネルとして構成されている。ユーザは、例えば、車両の目的地や、現在地から目的地到着までの走行ルートで要求する各種条件(自動運転の可否、走行ルートが通る地域、必要な距離、時間、料金の少なくともいずれか)について、入力部15によって設定することができる。なお、ユーザは、目的地到着までに必要な時間として、最大の許容時間を指定することもできるし、演奏に必要な最小の許容時間を指定することもできる。また、ユーザは、車内で演奏される楽器の台数及び種類を入力部15によって指定しても良いし、通知部14に表示された提案対象となる走行ルートについて同意又は不同意の意思を示す情報を入力部15によって入力しても良い。
ナビゲーション装置20は、通信情報取得部21、カメラ情報取得部22、マイク情報取得部23、記憶部24、計時部25及び制御部26を有する。ナビゲーション装置20は通信情報取得部21、カメラ情報取得部22、マイク情報取得部23が取得した各種情報や、記憶部24に格納された各楽器における騒音情報、車両の車体によって減衰される音量値を用いて、車両内で演奏することが可能な車両のルートを決定する装置である。以下、ナビゲーション装置20の各部の詳細について説明する。
通信情報取得部21は、通信部11から出力された各種データを取得し、取得した各種データを制御部26に出力する。カメラ情報取得部22は、カメラ12から出力された映像データを取得し、取得した映像データを制御部26に出力する。また、マイク情報取得部23は、マイク13から出力された音データを取得し、取得した音データを制御部26に出力する。
記憶部24は、通信部11、カメラ12及びマイク13から取得した上述の各種データや、後述の処理において用いるテーブル、判定の閾値や基準といった各種情報を格納する記憶部で、例えばメモリーカードやHDD(Hard Disk Drive)などである。
また、記憶部24には、後述の映像判定において、映像に映った物体が人物であるか否かの判定に必要な人物判定用情報が格納されている。さらに、映った人物の判定に必要な情報として、映った人物が記憶部24に予め登録された人物であるか否かの判定に必要な登録人物情報、及び、映った人物の属性(人物属性)を判定するために必要な属性判定用情報が格納されていても良い。登録された人物とは、車両を使用するユーザのことであり、車内で演奏することが想定される人物である。例えば、ユーザは、自身の顔をカメラ12で撮影させることにより、自分の顔情報を登録人物情報として記憶部24に格納させて、自身をユーザ登録することができる。
人物属性は、例えば、人物の外観(髪型、化粧、服装等)を示す情報であり、この情報から、演奏される音楽ジャンルが推定可能となる情報である。例えば、人物の髪型がモヒカンヘアであれば、その人物が演奏する音楽はパンクロック、人物の顔のメイクがコープスペイントであれば、その人物が演奏する音楽はブラックメタルであると推定することができる。
さらに、記憶部24には、映像に映った物体が、各種の楽器であるか否かを識別するのに必要な楽器識別AI(Artificial Intelligence)モデルも格納されている。この識別AIモデルは、各種楽器の実物の画像が教師データとして用いられて学習されたものであり、任意の画像が入力されたときの出力結果として、画像に映る機器が特定の楽器であるか否かを示すモデルである。
制御部26は、処理を実行する場合にこれらの情報又はAIモデルを用いる。なお、これらの情報又はAIモデルは、ナビゲーション装置20により自動的に更新されても良いし、ユーザ等により手動で更新されても良い。
計時部25は、現在時刻の計時機能を有し、計時した現在時刻を、制御部26に出力する。
制御部26は、カメラ12によって撮影された映像を用いて、車内で演奏がなされると考えられる各楽器を推定し、演奏がなされる場合の合計の音量値を計算する。そして、その音量値、車体によって減衰される音量値、及びマップ上の目的地までの想定されるルートにおける車両が音漏れすることが可能な最大の音量値に基づいて、車両内で演奏することが可能な車両のルートを決定する。決定されたルートは、通知部14に表示される。以下、この詳細について後述する。
図1Cは、制御部26のブロック図である。制御部26は、メモリ261、I/O(Input/Output)部262及び情報処理部263を有する。
メモリ261は、揮発性メモリや不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせで構成される。メモリ261は、1個に限られず、複数設けられてもよい。なお、揮発性メモリは、例えば、DRAM (Dynamic Random Access Memory)、SRAM (Static Random Access Memory)等のRAM (Random Access Memory)であってもよい。不揮発性メモリは、例えば、PROM (Programmable ROM)、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)、Flash Memory であってもよい。
メモリ261は、1以上の命令を格納するために使用される。ここで、1以上の命令は、ソフトウェアモジュール群としてメモリ261に格納される。情報処理部263は、1以上の命令をメモリ261から読み出して実行することで、以下の処理を行うことができる。
I/O部262は、制御部26の外部と情報の入出力を実行するハードウェアインタフェースである。この実施形態では、制御部26は通信情報取得部21、カメラ情報取得部22、マイク情報取得部23、通知部14及び入力部15に接続されており、これらとI/O部262を介して情報の入出力を適宜行う。
情報処理部263は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)など任意のプロセッサ等で構成される。なお、メモリ261は、情報処理部263の外部に設けられるものに加えて、情報処理部263に内蔵されているものを含んでもよい。
情報処理部263は、メモリ261からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、音推定部264、ルート検索部265及びルート提案部266等の機能を実現する。以下、これらの各機能について説明する。
音推定部264は、カメラ12が撮影した1又は複数の映像に基づいて、演奏によって生じる合計音量(騒音)レベルを推定する。まず、音推定部264は、撮影した映像を楽器識別AIモデルに入力することによって、車両内部に存在する楽器の種類及び数量を判定する。その後、楽器とその演奏により生じる音量とを関連付けた楽器音量テーブルを参照して、音推定部264は、全ての楽器を演奏した際に生じる音量を推定する。
図2Aは、楽器音量テーブルの一例を示す。図2Aでは、ギターの音量として85dB、生ドラムセットの音量として130dB、アルトサックスの音量として110dB、フルートの音量として90dBが示される。音推定部264は、このテーブルを参照することにより、車両内部に存在する各楽器を演奏した際に生じる音量を推定する。そして、各楽器に関する音量を加算することにより、全楽器を演奏した際に生じる音量を推定する。例えば、映像中にフルート2台が映っていた場合、音推定部264は、フルート1台当たりの音量が90dBであることをテーブルから参照することにより、全楽器(フルート2台)を演奏した際に生じる音量を93dBであると推定する。
また、音量レベル推定の別の方法として、音推定部264は、映像に映っている楽器の種類を判定し、その種類に基づいて、演奏される音楽ジャンルを判定しても良い。例えば、音推定部264は、アコースティックギターが映像に映っている楽器である場合に、演奏される音楽ジャンルがフォークであると判定する。また、音推定部264は、生ドラムセット、ギター及びベースが映像に映っている楽器である場合に、演奏される音楽ジャンルがロックであると判定する。例えば、記憶部24には、各音楽ジャンルと、その音楽ジャンルで演奏される特徴的な楽器とが関連付けられたテーブルが格納され、音推定部264は、映像に映っている楽器の種類に基づいて、そのテーブルを参照することで、演奏されると想定される音楽ジャンルを特定する。
図2Bは、音楽ジャンルと、その音量とを関連付けた音楽ジャンルテーブルの一例を示す。図2Bでは、フォークの音量として90dB、ロックの音量として130dB、メタルの音量として135dB、クラシックの音量として110dBが示される。音楽ジャンルによって、演奏中に出される音量がある程度の正確性で予測できるため、音推定部264は、このテーブルを参照することにより、各音楽ジャンルを演奏した際に生じる音量を推定することができる。
また、音推定部264は、人物判定用情報を用いて、映像中にいる全人物をさらに検出しても良い。例えば、音推定部264は、映像中に映る車内の人物の人数を、演奏可能な人数であると判定し、その人数と、映像に映っている楽器の種類とに基づいて、全楽器を演奏した際に生じる音量を推定する。例えば、音推定部264が、映像中に映った楽器として生ドラムセットとギターとサックスを認識する一方、映像中において人物を2名認識したとする。この場合、音推定部264は、車内で演奏可能な楽器の台数は2台であると判定する。そして、図2Aを参照し、生ドラムセット、ギター及びサックスのうち、音量が最大となる2台の楽器の組み合わせを判断する。図2Aからは、生ドラムセットとサックスの組み合わせが最大の音量を生成することが分かるので、音推定部264は、その音量を、全楽器を演奏した際に生じる音量であると推定する。
別の例として、音推定部264は、映像中に映っている楽器を特定しなくても良い。この場合、音推定部264は、映像中にいる全人物を検出した後、各人物と登録人物情報とを比較することにより、映像中に映る車内の人物が誰であるかを特定することもできる。そして、特定された人物が演奏する楽器を、登録ユーザとそのユーザが演奏する楽器とを関連付けた楽器音量テーブルを参照することにより特定する。
図2Cは、登録ユーザと楽器とを関連付けた人物楽器テーブルの一例を示す。図2Cでは、登録ユーザA~Dが演奏する楽器として、それぞれギター、生ドラムセット、アルトサックス、フルートが示されている。音推定部264は、このテーブルを参照し、車内にいる登録ユーザが演奏する楽器を特定した後、図2Aにかかる楽器音量テーブルを参照して、上述の通り、登録ユーザが演奏する全楽器を演奏した際に生じる音量を推定する。
また、特に打楽器や管楽器といった楽器は、演奏者によってその音量が変わることになるため、演奏者に応じた音の推定がなされる方が好ましい。そのため、人物が楽器を演奏することにより生じる音量を、人物と、その人物が楽器を演奏することによって発生する音量とを関連付けた人物音量テーブルを参照することにより特定する。
図2Dは、登録ユーザと音量とを関連付けた人物音量テーブルの一例を示す。図2Dでは、登録ユーザA~Dが演奏する楽器として、それぞれギター、生ドラムセット、アルトサックス、フルートが示されるほか、各ユーザの演奏により生じる音量として、90dB、125dB、115dB、85dBが示されている。音推定部264は、このテーブルを参照し、車内にいる各登録ユーザが発生させる音量を特定した後、特定した音量を合計することにより、登録ユーザが演奏する全楽器を演奏した際に生じる音量を推定する。
なお、特定の人物がボーカルを担当する場合、人物音量テーブルには、登録ユーザと、そのユーザが発声する音量とがさらに関連付けられて含まれていても良い。音推定部264は、そのボーカルの音量と、他の各人物が発生する音量とを加算することにより、演奏した際に生じる音量を推定する。
さらに別の例として、音推定部264は、映像中にいる全人物を検出した後、各人物の外観と属性判定用情報とを比較することにより、演奏されると想定される音楽ジャンルを特定しても良い。例えば、映像中に映る全人物がモヒカンヘアであれば、音推定部264はパンクロックが演奏されると推定し、音楽ジャンルテーブルを参照することにより、演奏した際に生じる音量を推定することができる。
以上のようにして、音推定部264は、楽器が実際に演奏される前に、楽器の演奏する際に発生する騒音の音量値を推測することができる。なお、図2A~2Dに示したテーブルにかかる音量等のデータは、あくまで例示である。また、テーブルのデータは、記憶部24に格納されていなくとも良く、ネットワークから通信部11が取得したものを音推定部264が用いても良い。また、音推定部264は、カメラ12によって撮影された映像を用いずに、入力部15によって指定された、車内で演奏される楽器の台数及び種類の情報を用いて、上述の楽器音量テーブル又は音楽ジャンルテーブルを用いた音量の推定処理を実行しても良い。
次に、ルート検索部265の処理について説明する。ルート検索部265は、ユーザが入力した車両の目的地までの走行ルートであって、走行ルートに要求する各種条件を満たすような全てのルートを検索する。なお、ルート検索部265は、検索に必要な各種情報として、通信部11を介して道路情報のマップ又はダイナミックマップ、車両の現在地情報を取得し、入力部15を介して車両の目的地情報、現在地から目的地到着までの走行ルートで要求する各種条件を取得し、これらの情報を検索に用いる。なお、入力部15により、ユーザから車両が自動運転をするように指定された場合には、ルート検索部265は、ここで検索される走行ルートの少なくとも一部に、自動運転可能な道路を含むようにする。
なお、ルート検索部265は、検索された目的地までの走行ルートが最小の許容時間未満となってしまう(すなわち、移動時間が、演奏に必要な時間未満となってしまう)場合には、道路情報のマップを参照し、走行ルートが最小の許容時間を満たすだけの回数、同じ経路を繰り返し通るルートを検索しても良い。例えば、走行ルートが都市部であれば、ルート検索部265は、環状線(例えば、首都高速都心環状線、首都高速中央環状線等)を、走行ルートが最小の許容時間を満たすだけの回数分走行するような走行ルートを特定してもよい。
ルート提案部266は、ルート検索部265が検索で特定した全てのルートにおける各道路において、上述の環境マップを用いて、車両が音漏れすることが可能な最大の音量を算出する。この算出方法の詳細は、上述の通りであり、説明を省略する。なお、各道路における騒音の上限値を決定する際には、計時部25が計測する現在の時刻、又は、決定対象とする道路における走行ルートでの走行予定時刻に該当する騒音の上限値を特定すれば良い。そして、ルート提案部266は、各ルートについて、各道路において算出された音量値のうち、最小のものを、車両が音漏れすることが可能な最大の音量値(以下、音漏れ上限値)として設定する。
ルート提案部266は、音推定部264によって推定された騒音の音量値から、記憶部24に格納された、車両の車体によって減衰される音量値を減じた値(音漏れ推定値)を求める。そして、その音漏れ推定値と、各ルートにおける音漏れ上限値とを比較し、音漏れ推定値が音漏れ上限値以下となる走行ルートを特定し、特定した全ての走行ルートを、通知部14を介してユーザに提案する。この処理により、ルート提案部266は、車両が周囲に与える騒音の影響が少なくなると推測される道路(例えば、幹線道路、高速道路、鉄道の線路付近、繁華街又は人里離れた地域に面した道路)を走行するルートを提案し、騒音の影響が大きくなると推測される道路(例えば、昼間の学校又は夜間の住宅街に面した道路)を走行するルートを提案しないようにすることができる。
なお、ルート提案部266は、走行ルート毎に、車両の車体によって減衰される音量値を上述の音漏れ上限値に加算した値と、音推定部264によって推定された騒音の音量値とを比較することで、前者が後者以上となる走行ルートを特定し、特定した全ての走行ルートを、通知部14を介してユーザに提案しても良い。
また、ルート提案部266は、遮音壁、防音壁といった具体的な音量の減衰に関する情報に基づく上述の音漏れ上限値の計算処理をせずに、提案する走行ルートを決定することもできる。例えば、ルート提案部266は、ルート検索部265が検索した全てのルートにおける各道路について、環境マップの区域に関する情報を参照することにより、道路沿いにどのような区域があるかを把握する。そして、記憶部24またはネットワーク上に格納された、区域毎に音漏れ許容値が指定されたテーブルを参照し、各ルートの各道路における音漏れ許容値を特定する。なお、このテーブルには、区域によって、時間帯に応じて異なる音漏れ許容値が指定されていても良い。この場合、ルート提案部266は、計時部25が計測する現在の時刻、又は、決定対象とする道路における走行ルートでの走行予定時刻に該当するような、各ルートの各道路における音漏れ許容値を特定する。そして、各ルートについて、このように各道路に関連付けられた音漏れ許容値のうち、最小のものを音漏れ上限値として設定することができる。これにより、ルート提案部266は、住宅地区、文教地区といった、騒音が与える影響が大きいと想定される地域周辺の走行を回避することができる。
なお、走行ルートの提案の際に、ルート提案部266は、提案対象となる各走行ルートにおける騒音の許容度に応じて、通知部14の地図表示として表示される走行ルートの表示形態を変化させてもよい。例えば、ルート提案部266は、ある走行ルートの音漏れ上限値が130dBである場合には、その走行ルートを赤で表示し、別の走行ルートの音漏れ上限値が100dBである場合には、その走行ルートをオレンジで表示しても良い。このように、ルート提案部266は、走行ルートの色を変化させても良いし、走行ルートの表示の点滅状態等を変えても良い。あるいは、ルート提案部266は、走行ルート毎に音漏れ許容値を表示させても良い。
図3A、3Bは、ナビゲーションシステムS1が実行する処理の一例を示したフローチャートであり、以下、図3A、3Bを参照して、ナビゲーションシステムS1の処理を説明する。なお、ステップS11~S16の各処理の詳細については上述の通りであり、適宜説明を省略している。
まず、ルート検索部265は、通信部11及び入力部15を介して、検索に必要な各種情報を取得する(ステップS11)。また、カメラ12は車内を撮影する(ステップS12)。音推定部264は、その撮影された映像に基づいて、車両内部に存在する楽器の種類及び数量を判定する(ステップS13)。音推定部264は、ステップS13の判定結果に基づいて、全ての楽器を演奏した際に生じる音量(騒音レベル)を推定する(ステップS14)。
一方、ルート検索部265は、ステップS11で取得した検索用の情報に基づいて、走行ルートで要求される各種条件を満たす走行ルートを全て検索する(ステップS15)。なお、走行ルートで要求される各種条件を満たす走行ルートが存在しない場合は、ルート検索部265は、各種条件を満たす走行ルートが存在しないこと、又は走行ルートに要求される条件の変更を要請すること、の少なくともいずれの情報を、通知部14を介してユーザに通知しても良い。入力部15によってユーザが各種条件を変更したことを検知した場合には、ルート検索部265は、変更された各種条件の情報を用いて、ステップS15の処理を再度実行するか、又は、ステップS12に戻り、処理を再度実行する。
ルート提案部266は、ステップS15で特定された全ての走行ルートに関して音漏れ上限値を算出する。そして、音漏れ推定値と、各ルートにおける音漏れ上限値とを比較し、音漏れ推定値が音漏れ上限値以下となる音量条件を満たす走行ルート(特定ルート)を特定する(ステップS16)。そして、全ての特定ルートを、通知部14を介してユーザに提案する(ステップS17)。このとき、ルート提案部266は、提案した走行ルートにユーザが同意するか否かを問い合わせる旨を、通知部14を介してユーザに通知する。ユーザは、入力部15によって、提案された特定ルートについて同意又は不同意の意思を示す情報を入力する。
なお、ステップS17において、提案する特定ルートが複数ある場合には、最初に設定された各種条件を有利に満たす、又は、音漏れに関しての許容度が大きいことの少なくともいずれかを満たす特定ルートを、それ以外の特定ルートと比較して、優先度を上げて表示又は通知させても良い。各種条件を有利に満たすとは、例えば、他の特定ルートと比較して、ルートに係る距離又は時間が短い、料金が安いといったことを示す。音漏れに関しての許容度が大きいとは、例えば、音漏れ推定値が音漏れ上限値よりも所定の閾値以上離れていることを示す。そして、特定ルートの優先度を上げるとは、例えば、通知部14で特定ルートを表示又は音声で通知する際の順位を上げたり、優先度の低い特定ルートと比較して、より目立たせるような表示を通知部14にしたりすることをいう。
また、ステップS17における特定ルートの提案時に、通知部14は、ルート提案部266が提案した走行ルートだけでなく、音推定部264が検出した演奏予定の楽器の詳細、演奏する人物の情報(人数や登録ユーザの有無)、推定された騒音の音量値の少なくともいずれかをさらに表示しても良い。
ルート提案部266は、入力部15からの情報に基づいて、いずれかの特定ルートに対し、ユーザが同意したか否かを判定する(ステップS18)。ユーザがいずれかの特定ルートに対して同意した場合には(ステップS18のYes)、ルート提案部266は、同意された特定ルートを、実際の走行ルートとして設定する(ステップS19)。ルート提案部266は、設定された走行ルートを通知部14に表示させるとともに、車両がその走行ルートに則って自動運転を実行するよう、車両のエンジン及びステアリングの制御部(不図示)を制御する。
一方、ステップS18において、ユーザがいずれの特定ルートに対しても同意しなかった場合には(ステップS18のNo)、ユーザが最初に設定した各種条件によっては、ユーザが所望する演奏向けの走行ルートが得られないことになる。そのため、ルート提案部266は、最初に設定された各種条件の少なくともいずれかを変更することを通知部14に表示させて、ユーザに変更を促すようにする(ステップS20)。その後、ユーザが入力部15によって各種条件のいずれかを変更した場合に、ナビゲーション装置20は、ステップS15に戻って処理を実行する。
また、ステップS20の処理に代えて、又はその処理に並行して、ルート提案部266は以下の処理を実行しても良い。ルート提案部266は、ステップS16において、音漏れ推定値が音漏れ上限値よりも大きいと判定された走行ルートのうち、音漏れ推定値と音漏れ上限値との差分が所定値以下となる走行ルートを選択する。そして、選択された走行ルートについて、音推定部264が認識した車内にある楽器のうち少なくとも1台の種類を変更するか、又は演奏対象の楽器として除かれることにより、音漏れ推定値が下がり、走行ルートの音漏れ上限値以下となることを判定する。ルート提案部266は、これらの各走行ルートについて、特定の楽器を変更又は除くことにより、音漏れが許容される走行ルートとして提案可能となることを、通知部14を介してユーザに通知する。ユーザが、入力部15を介して、通知にかかる特定の楽器を変更又は除くことを受け入れることに同意した場合に、ルート提案部266は、その楽器の変更又は除去に応じて、音漏れ推定値が音漏れ上限値以下となる走行ルートを、改めて提案することができる。
また、別の例として、音推定部264が検出した演奏予定の楽器の詳細、演奏する人物の情報等がステップS17において通知部14に表示された場合に、ユーザは、入力部15を介して、演奏予定の楽器や、演奏する人物等を変更する内容を入力しても良い。この場合に、ナビゲーション装置20は、ステップS14に戻り、入力された情報に基づいて再度騒音レベルを推定する。そして、ステップS15以降の処理を実行する。
なお、ナビゲーションシステムS1は、定期的に図3A、3Bにかかるフローチャートの処理を実行しても良い。これにより、カメラ12が撮影した映像中において、今までにない楽器が映った場合、又は映っていた楽器が映らなくなった場合に、ユーザに提案する走行ルートを更新することができる。このとき、ルート提案部266は、ステップS17において、従前に設定された走行ルートを維持するか、それとも新たに提案される走行ルートを選択するかを問い合わせる旨を、通知部14を介してユーザに通知する。ユーザが、入力部15を介して前者の情報を入力した場合、ルート提案部266は現在の走行ルートをそのまま維持する一方、入力部15を介して後者の情報を入力した場合、ルート提案部266は、走行ルートを、新たに提案されたものに設定し直す。
また、ステップS11又はS15にかかる処理と、ステップS12~S14にかかる処理の順番は入れ替えても良いし、並列に処理が実行されても良い。
以上に示したように、ナビゲーション装置20において、音推定部264は、車内で発生する音(特に音量)を推定し、ルート提案部266は、音推定部264で推定された音と、音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案する。これにより、車両が与える騒音の影響が少なくなる地域を含む走行ルートが提案されるため、車外に与える騒音公害を抑制することができる。また、ナビゲーション装置20が自動的に楽器の演奏が可能な走行ルートを提案してくれるため、ユーザが走行ルートを検討する必要がなく、ユーザの手間を削減することもできる。
特に、この例では、ユーザが車内で演奏するのは生楽器であるため、楽器の音量を装置側で調整することができない。そのような場合でも、ナビゲーション装置20は、演奏により生じる騒音の音量を自動的に判定し、騒音の許容度が高い走行ルートを特定することができる。
また、音推定部264は、車内の映像に映るオブジェクト(楽器)又は人物の情報の少なくともいずれかに基づいて、音を推定しても良い。これにより、ナビゲーション装置20は、車内で生成される音を正確に推定することができるため、車両が与える騒音の影響が少なくなる走行ルートをより正確に提案することができる。
以下、実施の形態1に係るバリエーションについて説明する。以下に示す処理は、(1A)に示した処理、又は実施の形態2~4に係る処理と適宜組み合わせることが可能である。
(1B)
車両が高速で移動する場合、低速で移動する場合と比較して、車両の道路沿いにいる住民等が、車両からの騒音を聞く時間は短くなる。つまり、車両から同じ音量値の騒音が発生しても、住民等に与える騒音公害が小さくなる。
ルート提案部266は、この理由に基づき、(1A)に示した処理において、以下のことを実行できる。すなわち、ルート検索部265が検索で特定した全てのルートにおける各道路において、上述の環境マップを用いて、車両が音漏れすることが可能な最大の音量を算出する。このとき、ルート提案部266は、道路情報のマップに含まれる道路の制限速度(又は最高速度)の情報を用いて、ある道路の制限速度が所定の閾値以上の場合に、その道路について、車両が音漏れすることが可能な最大の音量を上げるような処理を実行する。この音量の上げ方は、例えば、最初に算出された音量に所定の係数を乗算する方法である。このような制限速度の閾値は複数設けられても良い。また、閾値の値に関わらず、制限速度がその閾値を超えた場合に、音量に乗算する所定の係数は同じものであっても良いし、閾値に応じて、乗算する所定の係数が異なるものとなっても良い。また、このような閾値を設けず、ルート提案部266は、制限速度が上がることに伴い、車両が音漏れすることが可能な最大の音量を連続的に上げるようにしても良い。
また、ルート提案部266は、道路における制限速度の代わりに、走行ルートにおいてある道路又はその一部区間を通過するタイムスケジュールに基づいて算出可能な、その道路又は区間を通過する平均速度(又は通過時間)を用いて、この処理を実行しても良い。この場合、ある区間に関するマップ情報にて、その区間上に事故、渋滞、道路工事等の事象が発生していない場合には、それらの事象が発生している場合と比較して、その区間について算出される、車両が音漏れすることが可能な最大の音量が大きくなることが予想される。
さらに別の例として、ルート提案部266は、ある道路の制限速度が所定の閾値以上の場合に、その道路において、車両が音漏れすることが可能な最大の音量値を設定しないようにしても良い。ある道路又は区間を通過する平均速度が所定の閾値以上、又は通過時間が所定の閾値以下である場合も、同様の処理を実行することができる。
そして、ルート提案部266は、各ルートについて、各道路又は区間において算出された音量値のうち、最小のものを音漏れ上限値として設定する。ルート提案部266が以降に実行する計算処理については、(1A)と同様であるため、説明を省略する。
上述の通り、車両が高速で走行する場合、低速で走行する場合と比較して、車両から同じ音量値の騒音が発生しても、住民等に与える騒音公害が小さくなる。そのため、車両は、同じ道路を高速で走行する場合、低速で移動する場合よりも、実際上、より大きな音量値の騒音を発生させることが可能と考えられる。また、車両が高速で走行可能な道路は、他の車両も高速で走行できるため、その道路周囲の環境音が大きくなりやすく、車両から発生する騒音がマスクされやすいことも、この理由として挙げられる。
(1C)
一般に、車室内から車外へ漏れ出る騒音は、車体を構成する板金や窓ガラス等の遮音の特性、車室内の騒音の周波数特性、位置や角度等の条件によって変化する。そのため、ルート提案部266は、車両の遮音性及び各楽器の周波数特性を用いることで、上述の音漏れ推定値を推定することができる。
具体的には、フルートや人の声といった音の周波数帯域(中高音)は、バスドラムやエレキベースといった楽器の音の周波数帯域(低音)よりも、板金やガラス等で構成された車両による音響透過損失が高く、音漏れしにくい傾向がある。このような車両の遮音性は、車両の各材質における音の透過損失、その透過損失に関する質量則、及びコインシデンス効果によって決定される。そのため、ルート提案部266は、車内にある楽器毎に出す音の周波数特性と、車両の遮音性の周波数特性とを考慮し、車内で生じる音を周波数帯別に分け、各周波数帯に関して、車両の車体によって減衰される音量値を変更することができる。これは、例えば、減衰される音量値に乗算する重みづけを変える等して実現することができる。以上の処理において用いる、楽器毎の音の周波数特性、音を区分する周波数帯の情報、重み、車両の遮音性の周波数特性については、ルート提案部266は、例えば記憶部24から取得可能である。
なお、楽器毎の音の周波数特性は、楽器によって異なる。また、各楽器が出す音の周波数帯域全てが騒音となるとは限らない。楽器の音はサイン波のような単一周波数ではなく基音、倍音等で構成され、一つの音階(和音でなく短音)においても、複数の周波数を含んでいる場合が多い。楽器毎の音の周波数特性は、そのような事情を考慮して設定されても良い。
ルート提案部266は、このようにして、減衰される音量値を各周波数帯について算出する。また、ルート提案部266は、音推定部264が特定した、車内にある楽器の種類及び台数に基づいて、車内の全楽器の演奏をした場合の周波数帯毎の音量を算出する。そして、各周波数帯について、車内で発生する音量値から減衰される音量値を減算することにより、音漏れ推定値を推定する。ルート提案部266は、推定した各周波数帯の音漏れ推定値のうち、最大のものを、音漏れ上限値との比較対象として用いても良い。又は、周波数帯のうち、人が不快に感じやすい周波数帯(例えば2000~5000Hz)のものを、音漏れ上限値との比較対象として用いても良い。
(1D)
記憶部24には、車内にいる人物(演奏者)に基づいて、演奏される音(音量及び音の周波数帯域)を推測するAIモデルも格納されていても良い。これは、演奏者が演奏する楽器は通常決まっていることが多いためである。また、上述の通り、特に打楽器や管楽器といった楽器は、演奏者によってその音量が変わることになるため、演奏者に応じた音の推定がなされる方が好ましいためでもある。制御部26は、このAIモデルを用いて、車内を撮影された映像に表示された楽器及び人物のデータに基づき、車内での演奏で出される音量を推定しても良い。
図4は、その場合の制御部26の構成例を示すブロック図である。情報処理部263は、図1Cに示された構成に、さらにモデル学習部267を有する。モデル学習部267は、マイク13が取得した、車内で演奏された音楽の音データを目的変数(正解ラベル)とし、カメラ12により撮影されたその時の演奏人物のデータを説明変数(学習データ)とする教師データを用いて、どのような人物でどのような音が演奏されるかをAIモデルに学習させる。音推定部264は、このAIモデルに、演奏前にカメラ12が撮影した映像を入力することで、騒音の音量値を推定する。ルート提案部266は、推定された音量値を用いて、(1A)に示した処理と同様の処理を実行し、走行ルートを提案する。
実施の形態2
以下、本発明の想定されるバリエーションについて更に説明する。
(2A)
車内で楽器を演奏する場合において、走行ルートによっては、急カーブ、急勾配、急な速度変化等が生じるため、演奏に支障が生じる場合があった。そのため、実施の形態2では、ナビゲーション装置20は、このような事象が生じにくい走行ルートを提案する。
具体的に、ルート提案部266は、図3BのステップS16において、音漏れ推定値が音漏れ上限値以下となる走行ルート(特定ルート)を特定した後、道路情報のマップにおける走行に注意する道路の詳細情報を参照し、各特定ルートにおいて、以下の条件を満たす道路があるか否かを判定する。
(1)上り若しくは下りの勾配が所定の閾値角度以上であり、走行ルートにおけるタイムスケジュールにおいて、坂道の全長を走行するのに必要な時間が所定の閾値時間以上である坂道
(2)曲率が所定の閾値以上であり、走行ルートにおけるタイムスケジュールにおいて、カーブの全長を走行するのに必要な時間が所定の閾値時間以上であるカーブ(例えば、高速道路におけるジャンクションやインターチェンジ)
(3)道路の舗装が砂利道等未舗装の状態であり、走行ルートにおけるタイムスケジュールにおいて、その道路の全長を走行するのに必要な時間が所定の閾値時間以上である道路
以上に示した道路では、走行中に大きな揺れが生じることが想定されるため、楽器の演奏に支障が生じる可能性がある。ルート提案部266は、(1)~(3)で示した道路が存在しない特定ルートを、ステップS17で提案しても良いし、(1)~(3)で示した道路が所定の閾値未満となる特定ルートを、ステップS17で提案しても良い。
また、ルート提案部266は、特定ルートに(1)~(3)で示した道路が存在しない場合には、存在する特定ルートと比較して、ステップS17において提案する際の優先度を上げても良い。優先度の詳細は実施の形態1で記載したため省略する。また、(1)~(3)で示した道路が存在する特定ルートがステップS19において走行ルートとして設定された場合には、ルート提案部266は、設定されたタイミング、あるいは車両が(1)~(3)で示した道路に差し掛かる前の所定のタイミングで、演奏に注意するべきことを、通知部14による表示や音声等で事前に報知させてもよい。
以上のようにして、ルート提案部266は、マップ上の道路の性質をさらに用いて、提案する車両の走行ルートを決定することができる。これにより、ユーザは、演奏に支障が生じにくい走行ルートを決定すること、あるいは、演奏に支障が生じる可能性がある箇所を認識することができる。
(2B)
(2A)の処理を実行する前に、ルート提案部266は、以下の処理をさらに実行することができる。ルート提案部266は、記憶部24に格納されたデータから、車内のスペースに関するデータを取得しても良い。この車内のスペースは、車両の車種によって異なるものであり、車内の座席や荷物といった、演奏に際して使用できないスペースが除かれたものである。また、ルート提案部266は、以下の2個のうち少なくともいずれかのファクターを取得することもできる。
(1)楽器演奏の際に必要となるスペース
(2)特定の登録ユーザが特定の楽器を演奏する場合に必要となるスペース
(1)におけるスペースの値は、音推定部264が検出した演奏予定の楽器の種類に基づいて、ルート提案部266が、楽器と、その演奏の際に必要となるスペースが関連付けられたテーブルを参照することにより判定することができる。このスペースは、楽器の種類により異なるものである。
(2)におけるスペースの値は、音推定部264が検出した演奏予定の楽器の種類及び登録ユーザの有無に基づいて、ルート提案部266が、特定の登録ユーザ及び楽器の組み合わせと、その演奏の際に必要となるスペースとが関連付けられたテーブルを参照することにより判定することができる。なお、ルート提案部266は、登録人物情報と楽器識別AIを用いて映像を解析し、登録ユーザ及び楽器の有無を判定する。そして、ルート提案部266は、映像を解析して、登録ユーザの手の位置が楽器を有する機器と映像中で重複しているか否かを判定し、重複している場合に、登録ユーザが楽器を構える(手に持っている)状態であると判定しても良い。なお、ルート提案部266は、例えば登録ユーザの顔の位置に基づいて画像中の登録ユーザの輪郭を抽出することにより、登録ユーザの手の位置を判定することができる。登録ユーザが楽器を構える場合に、ルート提案部266は、その登録ユーザと楽器の組み合わせに基づいて、上述のテーブルを参照し、(2)におけるスペースの値を求めることができる。(2)の処理は、同じ楽器を演奏する場合でも、誰がどの楽器を演奏するか(誰が演奏でどのようなパフォーマンスをするか)により、演奏に必要なスペースが異なる可能性があることを反映したものである。
ルート提案部266は、車内にいる全ての楽器及び人物に対してこれらの処理を実行することにより、全ての楽器について、(1)又は(2)に係るスペースを算出することができる。なお、(1)、(2)の判定に必要なテーブルは記憶部24に格納されている。ただし、ルート提案部266は、(1)、(2)の判定について、テーブルではなく、専用のAIモデルを用いることもできる。
ルート提案部266は、車内のスペースから、全ての楽器に関する(1)又は(2)に係るスペースを減算した結果である、余剰スペースを算出する。ルート提案部266は、その余剰スペースと所定の閾値との大小関係を判定し、余剰スペースが所定の閾値未満であれば、(2A)に係る判定処理を実行する。一方、余剰スペースが所定の閾値以上であれば、(2A)に係る判定処理を実行しない。
別の例として、ルート提案部266は、その余剰スペースを車内にいる人数で割った一人当たりの余剰スペースを算出し、そのスペースと所定の閾値との大小関係を判定しても良い。ルート提案部266は、このスペースが所定の閾値未満であれば、(2A)に係る判定処理を実行する一方、余剰スペースが所定の閾値以上であれば、(2A)に係る判定処理を実行しない。
車内の余剰スペースに余裕がある場合には、走行ルートに急カーブ等がある場合であっても、演奏者はその余剰スペース分だけ動くことができるため、演奏に支障が生じにくいと考えられる。そのため、このような場合には、ルート提案部266は、(2A)に関する処理を実行しないことで、より多くの走行ルートを提案することができ、ユーザにより多くの選択肢を提供することができる。
実施の形態3
実施の形態1において、ナビゲーション装置20が環境音に関する情報も取得している場合に、図3BのステップS16において、ルート提案部266は、判定対象となる各走行ルート中の各道路における環境音の最大値を、その走行ルートの環境音量値として設定する。そして、その環境音量値と、ステップS14で推定された音量値とを比較し、前者が後者以上の値である場合に、ルート提案部266は、その走行ルートを、ステップS17に係る提案対象としないように決定しても良い。
別の例として、ルート提案部266は、環境音量値から、車両の車体によって減衰される音量値を引いた音量値(車内で聞こえる環境音量値)と、ステップS14で推定された音量値とを比較し、前者が後者以上の値である場合に、その走行ルートを、ステップS17に係る提案対象としないように決定しても良い。また、ルート提案部266は、環境音量値又は車内で聞こえる環境音量値からステップS14で推定された音量値を減算し、その結果が所定の閾値以上である場合にも、判定対象となる走行ルートを、ステップS17に係る提案対象としないように決定しても良い。
車両の走行ルートが飛行場付近を通るものである場合、ジェット機の騒音によって演奏音がマスキングされ、演奏者が演奏しにくくなるという弊害が生じる可能性がある。この実施の形態3では、上述の処理をすることで、そのような事態を抑制することができる。
実施の形態4
実施の形態1において、ルート検索部265は、走行ルートで要求される各種条件を満たす走行ルートをステップS15で全て検索する際に、演奏等の休憩時間又は休憩場所の少なくともいずれかを考慮した走行ルートを検索で特定しても良い。例えば、ユーザの住宅を現在地として出発し、4時間以内の走行の後、目的地であるその住宅に戻るような走行ルートの条件を、ユーザが入力部15によって入力したとする。この場合に、ルート検索部265は、実演奏時間が所定の閾値時間(この例では1時間)以内となり、その実演奏時間帯同士の間に所定の閾値時間以上の休憩が挟まるような走行ルートを、道路情報のマップを用いて特定する。例えば、ルート検索部265は、次のような走行ルートのスケジュールを特定することができる。
・出発地(住宅)→自動車専用道路IC(Inter Change):15分
・自動車専用道路IC→PA(Parking Area):1時間(演奏)
・PA(休憩):10分
・PA→自動車専用道路IC:1時間(演奏)
・自動車専用道路IC→目的地(住宅):15分
このような長時間の走行においては、全ての工程で演奏をすることは実質的に厳しいため、ルート検索部265は、実演奏時間が1時間を経過したタイミングで、PAで休憩ができるようなルートを特定する。この走行ルートがステップS16に係る条件を満たす場合には、ルート提案部266は、ユーザに対してこの走行ルートを提案することができる。
なお、ルート検索部265は、実演奏時間が所定の閾値時間となるような走行ルートのスケジュール策定について、記憶部24から取得し、それに基づいて上述のスケジュールを決定することができる。ただし、ルート検索部265は、マイク13から出力された音データに基づいて、過去の演奏時間及び休憩時間のスケジュールを取得し、それに基づいて、上述の実演奏時間及び休憩の閾値時間を設定しても良い。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、上述の楽器識別AIモデルは、実際に撮影された楽器の映像に基づいて楽器の種類を判定するものとしたが、楽器のケースの映像を説明変数とし、実際にそのケースの中にある楽器の種類を目的変数とした教師データを用いて学習がなされるAIモデルであっても良い。音推定部264がこのAIモデルを用いることにより、車内の演奏者が楽器をケースから取り出す前に、音推定部264は演奏に用いる楽器を推定し、上述の音の推定を実行することができる。なお、AIモデルの代わりに、ケースの外観とケースの中にある楽器の種類とが関連付けられたテーブルが記憶部24に格納され、音推定部264がこのテーブルを用いることにより、同様の推定処理を実行することもできる。
上述の実施の形態では、車両は自動運転を行うものとしたが、手動により運転されても良い。この場合、上述の走行ルートは、自動運転ではなく、運転手にナビゲーションをするためのルートとして提案される。そして、音推定部264は、映像中において運転席に座っている人物を運転手と判定し、映像中に映る車内の合計の人数のうちから1名を減じたものを、上述の演奏可能な人数としてカウントしても良い。又は、運転手がバンドのボーカルを担当する場合、運転手の音声データ(音量及び音声の周波数帯域のデータ)が運転手の登録人物情報と関連付けられたテーブルを事前に記憶部24に格納されても良い。音推定部264は、運転席に座っている人物を運転手であると検知することで、そのテーブルを参照して、運転手の音量等のデータを取得することができる。例えば、音推定部264は、運転手以外で車両にいる人物又は楽器の少なくともいずかに基づいて推定した、楽器を演奏した場合の合計音量と、ボーカルである運転手の音量のデータとを加算することにより、車内で生ずる騒音の音量を推定することができる。ナビゲーション装置20は、推定した音量に基づいて、上述と同様の判定処理及びルート決定処理を実行する。
上述の実施の形態では、ナビゲーション装置20は、道路周辺の住民に対する騒音の影響が少なくなるような判定処理を実行した。ただし、ナビゲーション装置20の搭載車両と同じ道路を走行する他の車両の搭乗者、又は、その道路周辺の歩行者に対する騒音の影響が少なくなるような判定処理についても、ナビゲーション装置20は、歩行者又は搭乗者が許容する騒音の値や環境音のデータを用いて、同様の処理を実行することができる。
上述の実施の形態では、楽器が出す音を音推定部264が推定することによって走行ルートを提案していた。しかしながら、音推定部264は、楽器以外に、音を出すことが可能なオブジェクトの存在を映像等により検出し、その音を推定しても良い。この推定の処理の詳細は上述の通りである。
以上に説明したように、上述の実施形態におけるナビゲーション装置が有する1又は複数のプロセッサは、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。この処理により、各実施の形態に記載された処理が実現できる。
プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disk(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。また、プログラムは、例えばアプリケーションとしての形態をとることもできる。
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記によって限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
S1 ナビゲーションシステム
11 通信部 12 カメラ
13 マイク 14 通知部
15 入力部
20 ナビゲーション装置
21 通信情報取得部 22 カメラ情報取得部
23 マイク情報取得部 24 記憶部
25 計時部 26 制御部
261 メモリ 262 I/O部
263 情報処理部 264 音推定部
265 ルート検索部 266 ルート提案部
267 モデル学習部

Claims (5)

  1. 車内で発生する音を推定する推定部と、
    前記推定部で推定された音と、前記音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案する提案部と、を備えた
    ナビゲーション装置。
  2. 前記推定部は、車内の映像に映るオブジェクト又は人物の情報の少なくともいずれかに基づいて、前記音を推定する、
    請求項1に記載のナビゲーション装置。
  3. 前記提案部は、マップ上の道路の性質をさらに用いて、提案する車両の走行ルートを決定する、
    請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
  4. 車内で発生する音を推定する推定ステップと、
    推定された音と、前記音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案する提案ステップと、
    をナビゲーション装置が実行するナビゲーション方法。
  5. 車内で発生する音を推定する推定ステップと、
    推定された音と、前記音が車外に放出された際の減衰度合いを示す情報と、マップ上の騒音の許容値に基づいて、車両の走行ルートを提案する提案ステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
JP2021154398A 2021-09-22 2021-09-22 ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム Pending JP2023045814A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021154398A JP2023045814A (ja) 2021-09-22 2021-09-22 ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021154398A JP2023045814A (ja) 2021-09-22 2021-09-22 ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023045814A true JP2023045814A (ja) 2023-04-03

Family

ID=85777117

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021154398A Pending JP2023045814A (ja) 2021-09-22 2021-09-22 ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023045814A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117848365A (zh) * 2023-12-12 2024-04-09 西藏北斗森荣科技(集团)股份有限公司 一种基于北斗定位的导航路线规划系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117848365A (zh) * 2023-12-12 2024-04-09 西藏北斗森荣科技(集团)股份有限公司 一种基于北斗定位的导航路线规划系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9086294B2 (en) Navigation device with adaptive navigation instructions
US20170307396A1 (en) Navigation system with geographic familiarity mechanism and method of operation thereof
EP2867617B1 (en) Generating alternative routes
JP4255950B2 (ja) ナビゲーション装置
JP2002123894A (ja) プローブカー制御方法及び装置並びにプローブカーを用いた交通制御システム
JP2009293996A (ja) 運転者疲労度推定装置、運転者疲労度推定方法
CN102905941A (zh) 车辆提醒声产生装置以及车辆提醒声产生方法
JP6846617B2 (ja) 情報提供方法、サーバ、情報端末装置、システム及び音声対話システム
JP2002233001A (ja) 擬似エンジン音制御装置
Ibili et al. Traffic noise models and noise guidelines: A review
JP2012018719A (ja) 車載用楽曲再生装置および車載用楽曲再生装置における楽曲再生方法
JP6914323B2 (ja) 駐車場情報管理システム、駐車場案内システム、駐車場情報管理プログラムおよび駐車場案内プログラム
JP2017134577A (ja) 情報処理装置、情報処理サーバおよび情報処理方法
JP2023045814A (ja) ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム
JP6499438B2 (ja) ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびプログラム
JP2008082796A (ja) 安全経路探索装置
JP2012154635A (ja) 経路案内装置、経路案内プログラム、及び経路案内方法
JP4093040B2 (ja) ナビゲーション装置
JP2010026803A (ja) 渋滞予測装置、経路探索装置、渋滞予測方法、経路探索方法、渋滞予測プログラム、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体
JP2004085328A (ja) ナビゲーション装置
JP2022041677A (ja) 車載装置、及び運転学習の支援方法
JP5986742B2 (ja) 車載装置、楽曲選択制御方法、およびプログラム
JP6592471B2 (ja) ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びナビゲーションプログラム
CN113971892B (zh) 一种站点的播报方法、装置、多媒体设备和存储介质
JP5798472B2 (ja) 車載装置、楽曲再生方法、およびプログラム