JP2023045338A - 遺体の処置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、遺体処置装置等の器具に収容された体液漏出防止剤を遺体の体腔に注入するものにおいて、体液漏出防止剤に混合することなく、消臭性能を発揮する消臭剤を体腔に注入する遺体の処置方法を提供することにある。【解決手段】体液漏出防止剤2が収容された注入器10を用意し、体液漏出防止剤2を注入器10から押し出して遺体Sの体腔に向けて注入することで、体腔からの体液漏出を防止する。体液漏出防止剤2を体腔に注入する前に、消臭剤3を体腔に注入する。消臭剤によって死臭を抑制でき、且つ体液だけでなく消臭剤3が体腔から漏れ出ることを防止できる。【選択図】図2

Description

本発明は、死亡した人間に使用される遺体処置装置を用いた遺体の処置方法に関し、特に、遺体の体腔から体内物が漏出するのを抑制する遺体の処置方法に関する。
一般に、ヒトや動物が死亡すると、体腔各部に対応する筋肉が弛緩するので、胃液、肺液、腹水、排泄物などの体内物が遺体の各孔部から体外に漏出する。このような遺体からの体内物の漏出は、衛生的に好ましくなく、その後の遺体の搬送作業等に悪影響を与えることになってしまう。
これに対応するために、例えば、特許文献1に開示されているような装填器等を使用して遺体の孔部を封止して体内物の漏出を抑制することが一般的に知られている。 特許文献1は、装填器等の器具を使用して遺体の体腔に体液漏出防止剤を注入するものであり、体液漏出防止剤が充填された注入器を挿入管に接続した後、挿入管を鼻孔又は口腔に挿入するとともに体液漏出防止剤を注入器から押し出すことにより、挿入管を介して体液漏出防止剤を咽喉部に注入するようになっている。
特許文献1の遺体の処置方法は、体液の咽喉部から漏出を確実に防止できる方法として実用化されているが、近年においては、更に性能の向上が求められている。特に、遺体を処置する際における遺体の悪臭を消臭したいという要求が強くなっている。
これに対応するために、例えば、特許文献1では、装填器内に充填されたゼリー状の体液漏出防止剤に消臭剤等の添加剤を更に含んでいてもよいということが開示されている。
また、特許文献2では、消臭性を高めるために、特許文献1の如きゼリー状体液漏出防止剤にκ-カラギーナンまたはキサンタンガムなどのイオン性多糖類を混合させることが開示されている。
特開2002-275001号公報 特許第6763100号公報
しかし、特許文献1では、体液漏出防止剤に消臭剤等の添加剤を更に含んでいてもよいと開示されてはいるものの、ゼリー状の体液漏出防止剤のメリットを維持しつつ消臭性能を発揮させる具体的な添加剤を見出してはいない。
また、特許文献2では、体液漏出防止剤にイオン性多糖類を含ませることで消臭機能が改善されるが、体液漏出防止剤に添加させて混合するイオン性多糖類の量を体液漏出防止剤の機能を妨げない程度にする必要があり、体液漏出防止剤に対するイオン性多糖類の添加量を制限しなければならないという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遺体処置装置等の器具に収容された体液漏出防止剤を遺体の体腔に注入するものにおいて、消臭性能を発揮する消臭剤を体液漏出防止剤に混合させた状態にすることなく体腔に注入することが可能な遺体の処置方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、消臭剤を体液漏出防止剤に混合させない状態で体腔に注入し、その後、体液漏出防止剤を体腔に注入するようにしたことを特徴とする。
具体的には、第1の発明は、体液漏出防止剤が収容された注入器を用意し、前記体液漏出防止剤を前記注入器から押し出して遺体の体腔に向けて注入することで、前記体腔からの体液の漏出を防止する遺体の処置方法において、前記体液漏出防止剤を前記体腔に注入する前に、消臭剤を前記体腔に注入することを特徴とする。
第1の発明では、消臭剤を体液漏出防止剤に混合させずに体腔に注入するので、体液漏出防止剤の機能を妨げることなく任意の種類及び適量の消臭剤を体腔に注入可能になる。また、体腔に消臭剤を注入した後に体液漏出防止剤を注入するので、体液だけではなく消臭剤が体腔から漏れ出ることも体液漏出防止剤によって防止できる。尚、体腔とは、遺体から体液が漏出する可能性のある部分であって、例えば、咽喉部、肛門、膣、耳、傷口、褥瘡部、栄養導入孔、点滴孔等のことである。
第2の発明は、第1の発明の遺体の処置方法において、前記消臭剤がヨード系消臭剤であることを特徴とする。
第2の発明では、消臭剤がヨード系消臭剤であるので、アンモニア、ガダベリン(アミン類)、プトレシン、酪酸(ブタン酸)、硫化水素、メチルメルカプタンといった色々な死臭を消臭することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記遺体の鼻孔又は口腔に挿入され、前記注入器内の前記体液漏出防止剤を前記遺体の咽喉部に導く挿入管を用意し、前記挿入管を介して前記注入器内の前記体液漏出防止剤を前記遺体の咽喉部に注入する前に、前記消臭剤を前記咽喉部に注入することを特徴とする。
第3の発明では、注入器内の体液漏出防止剤が挿入管を通過して遺体の咽喉部に注入される前に、消臭剤を咽喉部に注入するので、消臭剤が咽喉部から漏れ出るのが体液漏出防止剤により防止される。また、消臭剤を体液漏出防止剤に混合させずに注入するので、体液漏出防止剤の機能を妨げることなく任意の種類及び適量の消臭剤を咽喉部に注入することができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記体液漏出防止剤は、アルコール系を主成分とするゼリーの中に高吸水性ポリマー粉体が多数分散してなるゼリー状体液漏出防止剤であることを特徴とする。
第4の発明では、体液漏出防止剤が、アルコール系を主成分とするゼリーの中に高吸水性ポリマー粉体が多数分散してなるゼリー状体液漏出防止剤であるので、注入器内の体液漏出防止剤が挿入管を通過して遺体の咽喉部に向けて滑らかに注入されるようになる。また、ゼリー状体液漏出防止剤は、咽喉部中の水分を吸水して膨張することにより咽喉部を封止するようになるので、体液の漏出を防止できるだけでなく消臭剤の漏出及び死臭の漏出も防止できる。
第5の発明は、第3又は第4の発明において、前記鼻孔又は口腔に挿入する前記挿入管を介して前記消臭剤を前記咽喉部に向けて注入することを特徴とする。
第5の発明では、鼻孔又は口腔に挿入した挿入管を使用して消臭剤を注入できるので、消臭剤を簡単且つ確実に遺体の咽喉部に注入することができる。
第6の発明は、第5の発明において、消臭剤入り容器を用意し、該前記消臭剤入り容器内の前記消臭剤を前記挿入管に流し込んだ後、当該挿入管に前記体液漏出防止剤を流し込んで前記咽喉部に注入することを特徴とする。
第6の発明では、鼻孔又は口腔に挿入した挿入管を入れ替える手間が無いので、作業性に優れる。また、挿入管内を消臭剤が流れるので、その後に通過する体液漏出防止剤が挿入管内を流れ易くなる。
第7の発明は、第6の発明において、前記消臭剤入り容器を前記挿入管に接続した後、当該挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入するとともに前記挿入管を介して前記消臭剤を前記咽喉部に注入し、次いで、前記消臭剤入り容器を前記挿入管から外した後、当該挿入管に前記体液漏出防止剤入り注入器を接続し、その後、前記挿入管を介して前記体液漏出防止剤を前記咽喉部に注入することを特徴とする。
第7の発明では、鼻孔又は口腔に挿入した挿入管を入れ替える手間が無いので、作業性に優れる。また、挿入管内を消臭剤が流れるので、その後に通過する体液漏出防止剤が挿入管内を流れ易くなる。
第8の発明は、第6の発明において、前記挿入管は、前記注入器を接続可能な第1接続管部及び前記消臭剤入り容器を接続可能な第2接続管部を備えた二又挿入管であり、前記注入器及び前記消臭剤入り容器を前記二又挿入管における前記第1接続管部と前記第2接続管部とにそれぞれ接続した後、前記二又挿入管を前記鼻孔及び口腔に挿入し、その後、まず、前記容器の消臭剤を前記二又挿入管を介して前記咽喉部に向けて注入し、その後、前記注入器の体液漏出防止剤を前記二又挿入管を介して前記咽喉部に向けて注入することを特徴とする。
第8の発明では、二又挿入管に注入器と消臭剤入り容器とがそれぞれ接続されているので、注入器と消臭剤入り容器とを取り代えたりする必要がなく、二又挿入管を差し替えることも必要ないので利便性に富む。
第9の発明は、第6の発明において、前記挿入管は、前記注入器を接続可能な第1接続管部及び前記消臭剤入り容器を接続可能な第2接続管部を備えた二又挿入管であり、前記二又挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入した後、前記体液漏出防止剤入り注入器を前記二又挿入管の第1接続管部に、前記消臭剤入り容器を前記挿入管の第2接続管部にそれぞれ接続し、しかる後、まず、前記容器の消臭剤を前記二又挿入管を介して前記咽喉部に向けて注入し、その後、前記注入器の体液漏出防止剤を前記挿入管を介して咽喉部に向けて注入することを特徴とする。
第9の発明では、二又挿入管に注入器と消臭剤入り容器とが接続されているので、注入器と消臭剤入り容器とを取り代えたりする必要がなく、二又挿入管を差し替えることも必要ないので利便性に富む。
第10の発明は、第6の発明において、前記消臭剤入り容器は、前記挿入管に接続可能な前側連結部が前側に設けられる一方、前記注入器に接続可能な後側連結部が後側に設けられた筒状部材を備え、該筒状部材の前記前側連結部を前記挿入管に接続し、且つ、前記後側連結部を前記注入器に接続した後、前記挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入し、その後、前記注入器の体液漏出防止剤を前記後側連結部を介して前記筒状部材に向けて押し込んで前記筒状部材の前記消臭剤を前記前側連結部を介して前記挿入管に押し出し、前記消臭剤に続いて前記体液漏出防止剤を前記挿入管に押し出して、順次前記咽喉部に注入することを特徴とする。
第10の発明では、内部に消臭剤が収容された筒状部材を備える消臭剤入り容器を、挿入管と注入器との間に接続するので、筒状部材の消臭剤を挿入管に押し出すと、該消臭剤に続いて体液漏出防止剤が挿入管に押し出され、順次咽喉部に注入されるようになる。したがって、鼻孔又は口腔に挿入した挿入管を入れ替えたりする手間が無くなり、作業性に優れる。また、挿入管内を消臭剤が流れることによって、後から通る体液漏出防止剤が流れ易くなる。
第11の発明は、第6の発明において、前記挿入管に接続可能な前側連結部が前側に、前記注入器に接続可能な後側連結部が後側に、前記消臭剤入り容器を差し込み可能な差込み口が中途部に設けられた中間筒体を用意し、該中間筒体の前記前側連結部を前記挿入管に接続し、前記後側連結部を前記注入器に接続した後、前記挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入し、その後、前記中間筒体の差込み口に前記消臭剤入り容器を差し込んで、前記消臭剤を前記中間筒体内に流し込み、前記注入器の前記体液漏出防止剤を前記後側連結部を介して前記中間筒体に向けて押し込み、当該中間筒体の消臭剤を前記前側連結部を介して前記挿入管に押し出すとともに前記消臭剤に続いて前記体液漏出防止剤を前記挿入管に押し出して、順次咽喉部に注入することを特徴とする。
第11の発明では、中間筒体を設けることで、任意の消臭剤入り容器を接続でき、任意の量の消臭剤や任意の種類の消臭剤を注入することができる。また、鼻孔又は口腔に挿入した挿入管を入れ替えたりする手間がなく、作業性に優れる。また、挿入管内を消臭剤が流れることによって、その後に通過する体液漏出防止剤が流れ易くなる。
第12の発明は、第6の発明において、前記消臭剤入り容器は、溶融可能か、或いは、破損可能に前記注入器内に設けられ、前記消臭剤入り容器を溶融或いは破損させた後、前記注入器内の体液漏出防止剤を前記挿入管に向かって押し出すと共に前記消臭剤入り容器の消臭剤も押し出すことを特徴とする。
第12の発明では、注入器内に設けられた消臭剤入り容器が溶融可能か或いは破損可能であるので、注入器と挿入器とを接続した後、注入器内の体液漏出防止剤を押し出すと、消臭剤が先に挿入管に導かれ、その後体液漏出防止剤を咽喉部に注入することができる。
第13の発明は、第6の発明において、前記消臭剤入り容器は、溶融可能か、或いは、破損可能に前記挿入管の先端部に取り付けられ、前記注入器内から前記挿入管を通過させて前記咽喉部に向かって押し出す体液漏出防止剤により前記消臭剤入り容器を消臭剤を収容したまま前記咽喉部に押し出し、その後、前記消臭剤入り容器を前記咽喉部において溶融或いは破損させることを特徴とする。
第13の発明では、溶融可能或いは破損可能な消臭剤入り容器が挿入管の先端部に取り付けられているので、咽喉部に向かって押し出す体液漏出防止剤によって消臭剤を収容しまままの容器を咽喉部へと押し出すようになる。このとき、挿入管内を体液漏出防止剤が流れているので、その後に通過する消臭剤入り容器を簡単に咽喉部へと注入することができる。
第14の発明は、第6の発明において、前記消臭剤入り容器は、破損可能に前記挿入管内に配置され、前記注入器内の該体液漏出防止剤を前記挿入管に送って前記消臭剤入り容器を破損させることにより前記消臭剤を前記挿入管から咽喉部に押し出し、それに続いて、前記体液漏出防止剤も前記咽喉部に向かって押し出すことを特徴とする。
第14の発明では、注入器内の体液漏出防止剤を挿入管に送ると、挿入管内に配置された消臭剤入り容器が破損して消臭剤が挿入管から咽喉部に押し出されるようになるので、消臭剤と体液漏出防止剤とを順に簡単に注入することができる。
第15の発明は、第5の発明において、前記挿入管は、前記体液漏出防止剤を通過させる第1挿通管と、前記消臭剤を通過させる第2挿通管とを備え、前記第2挿通管を前記鼻孔又は口腔に挿入した後、前記第2挿通管を介して前記消臭剤を前記咽喉部に注入し、その後、前記第1挿通管を前記鼻孔又は口腔に挿入して、前記第1挿通管を介して前記体液漏出防止剤を前記咽喉部に注入することを特徴とする。
第15の発明では、体液漏出防止剤を通過させる第1挿通管と消臭剤を通過させる第2挿通管とを備えるので、注入器と消臭剤とを使用する際に、注入器と消臭剤入り容器とを挿入管に対して入れ替えたりする手間がなく、作業が簡単になる。
第16の発明は、第15の発明において、前記第2挿通管の外径は、前記第1挿通管の外径よりも細いことを特徴とする。
第16の発明では、該第2挿通管の外径が、第1挿通管の外径よりも細いので、消臭剤用の第2挿通管を鼻孔に通しやすい。
第17の発明は、第15又は第16の発明において、前記第2挿通管は、前記第1挿通管と一体に設けられており、当該第1挿通管と一緒に前記鼻孔又は口腔に挿入することを特徴とする。
第17の発明では、第1及び第2挿通管が一体に設けられおり、一緒に鼻孔又は口腔に挿入するので、作業効率が良い。
第18の発明は、第15又は第16の発明において、前記第2挿通管は、前記第1挿通管と別体に設けられおり、当該第1挿通管とは別に前記鼻孔又は口腔に挿入することを特徴とする。
第18の発明では、第2挿通管が第1挿通管と別体であり、それぞれ別々に鼻孔又は口腔に挿入するので、第2挿通管と第1挿通管とを、別々の鼻孔に挿入することも可能であり、第2挿通管を挿入して消臭剤を注入した後に第2挿通管を引き抜き、その後、鼻孔に第1挿通管を挿入して体液漏出防止剤を注入するようにすることもできる。この場合には、第2挿通管が第1挿通管を挿入するガイド的な役割を持たせるように、例えば、第2挿通管を小径にする、或いは、柔らかい素材で形成するようにしてもよい。
第19の発明は、第1から第4のいずれか1つの発明において、前記消臭剤は、溶融可能な包みに収容されたカプセルか、或いは、粉体を所定の大きさに固めた錠剤からなり、前記カプセルか、或いは、前記錠剤を前記遺体の体腔に挿入し、その後、前記注入器内の前記体液漏出防止剤を前記体腔に注入することを特徴とする。
第19の発明では、カプセルか、或いは、錠剤からなる消臭剤を遺体の体腔に挿入した後、注入器内の体液漏出防止剤を体腔に注入するので、確実に体腔に消臭剤を挿入でき、しかも、後から注入する体液漏出防止剤で体腔を封止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ゼリー状の体液漏出防止剤を装填器等の器具に充填して遺体の体腔に注入するものにおいて、消臭性を発揮する消臭剤を体液漏出防止剤に混合することなく体腔に注入するので、死臭を防止することができる。また、消臭剤の後に体液漏出防止剤を体腔に注入するので、体液漏出防止剤によって消臭剤が体腔から漏れ出ることを防止することができる。
本発明の実施形態1に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置を示す概略図である。 図1の遺体処置装置を使用して、本発明の実施形態1に係る消臭剤及び体液漏出防止剤を遺体に注入している状態を説明する概略図である。 本発明の実施形態1に係る消臭剤を用いた遺体の悪臭成分の1つに対する消臭性能を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る消臭剤を用いた遺体の悪臭成分の他の1つに対する消臭性能を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る消臭剤を用いた遺体の悪臭成分の他の1つに対する消臭性能を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る消臭剤を用いた遺体の悪臭成分の他の1つに対する消臭性能を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る消臭剤を用いた遺体の悪臭成分の他の1つに対する消臭性能を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置を示す概略図である。 本発明の実施形態3に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置を示す概略図である。 本発明の実施形態4に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置を示す概略図である。 本発明の実施形態5に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置を示す概略図である。 本発明の実施形態6に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置を示す概略図である。 本発明の実施形態7に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置の例を示す概略図である。 図14は、本発明の実施形態8に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置の例を示す概略図である。 図15は、本発明の実施形態9に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置の例を示す概略図である。 図16は、本発明の実施形態10に係る遺体の処置方法を実施する際に使用する遺体処置装置を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の遺体処置装置について、概略を図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る遺体処置装置を示す概略図である。図2は、本発明の実施形態1に係る遺体処置装置を用いて消臭剤及び体液漏出防止剤を遺体に注入する状態を説明する概略図である。図3~図7は、本発明の実施形態1で用いる消臭剤の遺体の各種の悪臭成分に対する消臭性能を示すグラフである。
実施形態1は、遺体処置装置1(装填器)の挿入管20を鼻孔Aに挿入して、消臭剤入り容器30内の消臭剤3及び注入器10内の体液漏出防止剤2を、遺体Sの咽喉部Bに注入する場合に本発明を適用した例である。図1は、本発明の実施形態1に係る体液漏出防止剤2を収容する注入器10と、遺体Sの鼻孔Aに挿入する挿入管20と、消臭剤入り容器30とを有する遺体処置装置1を示す。図2は、消臭剤入り容器30を挿入管20および注入器10に接続し、消臭剤入り容器30内の消臭剤3及び注入器10内の体液漏出防止剤2を同じ挿入管20を通過させて遺体Sの体腔(咽喉部B)に注入する使用状態を示す。図2において、Sは遺体、Aは鼻孔、Bは咽喉部、Cは舌、Dは気管、Eは食道、Fは頚椎、Gは口腔をそれぞれ示している。
次に、消臭剤3及び体液漏出防止剤2を咽喉部Bに注入する遺体処置装置1を図1及び図2に基づいて説明する。
図1に示すように、注入器10は、シリンジ11及びピストン12で構成されている。シリンジ11は、内部に体液漏出防止剤2が充填される筒状の収容部13と、収容部13の先端に突出するノズル14とを有している。ノズル14は、先端に向かってテーパー状に徐々に細くなっており、外周面に2つの突出部15を有する。突出部15の先端には、保護キャップ16が着脱可能に取り付けられている。
挿入管20は、例えば軟質塩化ビニル等の柔軟性及び可撓性を有する合成樹脂材からなる管本体部21を備え、該管本体部21は、鼻孔Aから咽喉部Bへ向けて挿入される際に撓むようになっている。管本体部21の後端側には、注入器10のノズル14に接続可能で、且つ消臭剤入り容器30にも接続可能な接続管部23が設けられている。
管本体部21は、中空管のように細長い円筒形状をなしている。この管本体部21は、鼻孔Aから咽喉部Bまでの内部形状に応じて変形可能な柔軟性と、鼻孔Aに挿入した際に管本体部21の内部通路が潰れないような固さとを兼ね備えている。
管本体部21の軸方向先端側には、当該管本体部21の内部に連通する注入孔22が設けられている。注入孔22は、4つの側面注入孔22aと、先端注入孔22bとを備える。各注入孔22は、注入器10内から管本体部21の内部に注入された消臭剤3及び体液漏出防止剤2を遺体Sの咽喉部B内に案内するようになっている。接続管部23には、径方向外側に突出するとともに周方向に延びる略C字形状をなすストッパ24が一体に形成されている。該ストッパ24は、管本体部21の注入孔22等が咽喉部Bに達したときに鼻先A1に当接するような位置に設けられている。接続管部23の軸方向中間部には、周方向に延びる溝部25が設けられている。該溝部25は、周方向に所定の間隔をあけて2つ形成されている。溝部25は、消臭剤入り筒状部材31の突出部35が係合するようになっている。なお、図1では、突出部35を分かり易く図示するために、消臭剤3の表示を一部省略している。
消臭剤入り容器30は、内部に消臭剤3が収容された筒状部材31を備える。筒状部材31は、前側に挿入管20の接続管部23と接続可能な前側連結部33及び後側に注入器10のノズル14と接続可能な後側連結部34を備える。消臭剤3は、破損可能な合成樹脂製の収納袋体32に包まれていて、前側連結部33及び後側連結部34に跨って、筒状部材31内に配置されている。
前側連結部33は、接続管部23の内側に挿入されて密着して係合するように、接続管部23のテーパー形状に対応するテーパー状に形成されている。前側連結部33は、外側に、接続管部23の溝部25に挿入されて係合する突出部35を備える。前側連結部33の先端には、収納袋体32が前方に押し出されてきたときに、収納袋体32を破損させる鋭利な突起37が設けられている。なお、後側連結部34は、注入器10のノズル14に外嵌合するように、注入器10のノズル14のテーパー形状に対応するテーパー状になっている。後側連結部34の外側には、注入器10の突出部15が係合可能な溝部36が設けられている。
(消臭剤の調整)
実施形態1では、消臭剤3として、ヨード系消臭剤であるポビドンヨード粉末を使用した。ポビドンヨード粉末は、以下のようにして、製造した。ポリビニルピロリドン41.5gと粉砕したヨウ素8.5gとを300ミリリットルのビーカーにとり、マグネチックスターラーで半日間撹拌した。反応物は薄黄色から茶色に変化した。続いて、95℃のオイルバスに浸けて、24時間熱処理した。得られた茶色の粉末物質をポリビニルピロリドン-ヨウ素錯体、即ちポビドンヨードとした。得られたポビドンヨードは、チオ硫酸ナトリウム滴定法によると有効ヨウ素濃度が12.2パーセントであった。
(体液漏出防止剤の調製)
体液漏出防止剤2の調製について説明する。攪拌機を備えた注入装置に溶媒としてのエチレングリコール55.55重量%及びポリエチレングリコール16重量%を入れて攪拌しながら、更にカルボキシビニルポリマー0.3重量%を少量ずつ加えて、2~8時間攪拌した。そして得られた粘液基材に吸水性樹脂26重量%を加え、更にポリアクリル酸部分中和物0.1重量%を加え、十分に攪拌した。その後、吸水性樹脂が分散した粘液基材を攪拌しながら、更にトリエタノールアミン2.05重量%を少量ずつ滴下し、これによりpH7.0の体液漏出防止剤を調製して、サンプル1とした。サンプル1の粘度は、119,300cPであった。
なお、体液漏出防止剤の詳細は、特開2002-275001号公報に開示されているものを流用するものであり、ここでは詳細な説明を省略する。
(実施形態1の遺体処置装置を使用した遺体の処置方法の例)
次に、遺体処置装置1を使用した遺体の処置方法の例を説明する。この処置方法は、鼻孔Aに挿入した挿入管20を使って、遺体Sの咽喉部Bに消臭剤3及び体液漏出防止剤2を注入する例である。
まず、フィルムパック(図示省略)から注入器10を取り出し、別のフィルムパック(図示省略)から筒状部材31を取り出す。
筒状部材31の前側連結部33を挿入管20の接続管部23に挿入して嵌め合わせ、ノズル14に被せられた保護キャップ16を取り外すとともに、筒状部材31の後側連結部34にノズル14を嵌め合わせて、挿入管20、筒状部材31及び注入器10を互いに接続する。
次いで、挿入管20の管本体部21を鼻孔Aから咽喉部Bに挿入し、挿入管20のストッパ24が鼻先A1に当たる時点で挿入を停止する。そして、注入器10のピストン12を押圧し、シリンジ11内の体液漏出防止剤2を筒状部材31に押し込む。すると、収納袋体32が挿入管20側に移動し、前側連結部33に設けた突起37で収納袋体32が破れて当該収納袋体32から消臭剤3が出てくるとともに挿入管20内に流れ出て咽喉部Bへと流れる。それとともに、シリンジ11内の体液漏出防止剤2が筒状部材31及び挿入管20を通って咽喉部Bに注入される。消臭剤3及び体液漏出防止剤2が咽喉部Bに注入された後、注入器10及び筒状部材31を引っ張ると、挿入管20が鼻孔Aから引き抜かれる。
この作業によって、遺体Sの咽喉部Bに消臭剤3及び体液漏出防止剤2を同じ挿入管20を介して注入することができる。
なお、作業手順としては、例えば、先に、筒状部材31と注入器10とを接続し、後から筒状部材31と挿入管20とを接続しても良い。また、挿入管20を先に鼻孔Aに挿入し、後から消臭剤入り容器30や注入器10を接続するようにしても良い。また、接続時に筒状部材31の消臭剤3が漏れ出ることを防止するためには、消臭剤3がゼリー状或いはゲル状のように少し粘性がある方が好ましい。
実施形態1では、消臭剤入り容器30を用いているが、当該消臭剤入り容器30を用いずに挿入管20と注入器10とを直接的に接続して使用することも可能である。注入器10と挿入管20とを直接的に接続するときに、ノズル14のテーパー面と接続管部23のテーパー面とが密着した状態になり、ノズル14の突出部15が、接続管部23の溝部25に嵌合する。このような接続にすれば、単に、挿入管20を介して注入器10内の体液漏出防止剤2を咽喉部Bに注入することができる。
すなわち、注入器10と挿入管20との間に筒状部材31を接続することで、挿入管20を介して消臭剤3を咽喉部Bに注入できる。また、消臭剤3の注入を必要としない遺体であれば、筒状部材31を省略して使用することも可能である。
また、実施形態1では、体液漏出防止剤2によって、筒状部材31の収納袋体32を挿入管20側に押し込むようにしたが、ノズル14で収納袋体32を挿入管20側に押し込むようにしても良い。また、ノズル14の先端で収納袋体32を破損するようにしても良い。また、別の手段で、例えば、針状突起(図示省略)を、筒状部材31の前側連結部33の開口部分等から差し込んで、筒状部材31の収納袋体32を破損するようにしても良い。
実施形態1では、消臭剤3を収納袋体32に収容して筒状部材31に収容したが、収納袋体32に収容しないで、消臭剤3を直接筒状部材31に収容し、漏洩しないように前後をカバーなどで覆うようにしても良い。
実施形態1では、体液漏出防止剤2に消臭剤3を混合させるのではなく、体液漏出防止剤2と消臭剤3とを別々に咽喉部Bに向けて注入するので、体液漏出防止剤2の性能を妨げることがなく、任意の種類の消臭剤3を任意の量で注入できる。その上、消臭剤3を注した後に体液漏出防止剤2を咽喉部Bに注入するので、体液漏出防止剤2が体液の漏出だけでなく消臭剤3や臭気の漏出も防止することができる。
また、同じ挿入管20内を先に消臭剤3が流れ、後から体液漏出防止剤2が流れるので、消臭剤3が挿入管20内を流れたことによって挿入管20内を体液漏出防止剤2が流れ易くなった。この要因は明確でないが、乾いた管内よりも消臭剤が流れて摩擦抵抗が少なくなっているものと予想している。
(遺体の悪臭化合物)
遺体には、アンモニア、アミン類(イソプロピルアミン)、酪酸(ブタン酸)、硫化水素、メチルメルカプタンなどのいろいろの死臭成分が含まれる。また、遺体に含まれる死臭成分として、カダベリン(ペンタン-1,5-ジアミン)やプトレシンが含まれる場合もある。
本発明では、消臭性能をテストするための悪臭化合物のサンプルとして、アンモニア、イソプロピルアミン、ブタン酸、硫化水素、メチルメルカプタンを選定した。カダベリンやプトレシンは、どちらもアミノ基(-NH2)を2つ持っており、アミノ基を1個含有するイソプロピルアミンと同等の傾向を示し、実験結果を容易に予測することができるので、カダベリンやプトレシンの消臭試験を省略した。
アンモニアガスは、和光純薬工業(株)製のアンモニア水を90℃に加熱してガスを発生させた。アミン類は、東京化成工業(株)製のイソプロピルアミンを90℃に加熱してガスを発生させた。ブタン酸(酪酸)は、東京化成工業(株)製のものを90℃に加熱してガスを発生させた。いずれも、注射器で気体の濃度が100ppmになるように注入してすぐに密閉した。硫化水素は、和光純薬工業(株)製の硫化アンモニア水と和光純薬工業(株)製の塩酸から、気体を発生させた。メチルメルカプタン(メタンチオール)は、和光純薬工業(株)製のものが、気体がベンゼン溶液としてアンプルで得られるので、開封後直ちに注射器で全量採取し、テドラーパック内のシャーレに入れ、直ちに密封した。アンプルを冷却しているので、開始後10分経過して、メチルメルカプタンとした。
(測定機器)
気体採取器として(株)ガステック製のGV-100Sを使用し、(株)ガステック製のガス検知管を使用した。
(消臭試験)
上述したようにして得られたポビドンヨード粉末1gを直径10cmのシャーレにできるだけ均一になるように広げた。これを消臭剤Aとした。また、得られたポビドンヨード粉末1gを水10gに溶解させた溶液を直径10cmのシャーレに均一になるように広げた。これを消臭剤Bとした。
10リットルのポリフッ化ビニリデン樹脂製のテトラーバッグに、上記のように調整した消臭剤A、Bをそれぞれ別々に入れてテープで密封した後、ポンプ式空気入れで純粋な空気を挿入して10リットルにした。
このようにして、消臭剤A、Bを入れた2種類のテトラーバッグを、悪臭成分であるアンモニアガス、イソプロピルアミン、ブタン酸、硫化水素、メチルメルカプタン用にそれぞれ用意した。トータル10種類用意した。それぞれの消臭剤A、Bを入れたテトラーバッグについて、注射器で気体の濃度が100ppmになるように、それぞれの悪臭成分を別々に挿入し、すぐに蓋をした。
このようにして用意した各テトラーバッグについて、0分、10分、30分、60分、120分、180分、240分後に、気体採取器にガス検知管を取り付け、ガス検知管をテトラーバッグ内に挿入して測定した。なお、検知した値がほぼゼロに近い場合や、或いは、傾向が予測できるものは、それ以上の測定を中断した。
(測定結果)
図3~図7は、上記消臭剤A、Bを使用する場合の消臭性能を示すグラフである。図3が、アンモニアガス、図4がイソプロピルアミン、図5がブタン酸、図6が硫化水素、図7がメチルメルカプタンに対する消臭試験結果を示す。
図3に示すように、ポビドンヨード系の消臭剤Aは、アンモニア臭に対しては、30分後には60%消臭でき、60分後には85%消臭でき、消臭性能を発揮することが明確となっている。特に、ポビドンヨードの水溶液にすると、10分後には半減でき、60分後には80%消臭でき、更に消臭性能が向上した。
図4に示すように、イソプロピルアミン臭に対しては、60分後には濃度を半減させ、120分後には85%消臭でき、消臭性能を発揮することが明確となっている。特に、ポビドンヨードの水溶液にすると、10分後には半減させ、60分後には90%消臭でき、更に消臭性能が向上した。
図5に示すように、ブタン酸の臭気に対しては、10分で急激にブタン酸濃度が10パーセント以下に低下しており、特に顕著な消臭性能を発揮できている。ポビドンヨードの水溶液にしても、同様な消臭性能であった。
図6に示すように、硫化水素臭に対しては、30分後には濃度を半減させ、120分後には80%消臭でき、消臭性能を発揮することが明確となっている。特に、ポビドンヨードの水溶液にすると、30分後には70%消臭でき、120分後には0%になり、顕著な消臭性能を示した。
図7に示すように、メチルメルカプタン臭に対しては、60分後に20%消臭でき、120分後に半減させ、後は緩やかに消臭効果が発揮された。なお、理由はわからないが、ポビドンヨードでは、水溶液にすると30~60分では、粉体よりも消臭効果が高く出るが、その後が緩やかに消臭するようになり、100分後では、ポビドンヨード水溶液よりも、ポビドンヨード粉末の方が高い消臭効果を示す。
以上述べたように、ポビドンヨード系の消臭剤は、アンモニア、アミン類(イソプロピルアミン)、酪酸(ブタン酸)、硫化水素、メチルメルカプタン等の各種の死臭成分に対して高い消臭機能を示す。
上記消臭実験から、遺体の処置方法として、上記消臭剤を遺体の体腔に注入すれば、遺体の悪臭を消臭することができ、実施形態1の処置装置に上記消臭剤を使用した場合の消臭性能についても、十分に消臭性能を発揮できるものと予測される。
即ち、本発明では、消臭剤、ヨード系消臭剤、特にポビドンヨードを遺体の体腔、例えば、咽喉部に入れることで、体液中の臭気や内臓からの臭気が、咽喉部を通じて出てくる各種の臭気を消臭できる。そして、消臭剤の後に体液漏出防止剤で封止することによって、消臭剤や臭気が漏れ出ることを封止できる。
また、実験してないが、ポビドンヨード等のヨード系消臭剤は、各種のウイルスなどに対して抗菌効果や殺菌効果があると言われており、遺体の抗菌及び殺菌にも効果があると思われる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2について、図8に基づいて説明する。なお実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態2が実施形態1と異なる点は、実施形態1では、消臭剤入り容器30として、消臭剤入りの筒状部材31を用いたが、実施形態2では、消臭剤入りの筒状部材31の代わりに、消臭剤3が入ってない中間筒体41と消臭剤入り伸縮袋40とを用いている。
中間筒体41は、挿入管20と接続される前側連結部42及び注入器10と接続される後側連結部43を備える。中間筒体41の前側連結部42及び後側連結部43は、筒状部材31の前側連結部33及び後側連結部34と同様なものであり、説明を省略する。この中間筒体41には、予め消臭剤3が収納されておらず、消臭剤入り伸縮袋40における差込みノズル部40aが接続されて、消臭剤入り伸縮袋40の消臭剤3が中間筒体41に導入されるようになっている。
より具体的には、中間筒体41の前側連結部42と後側連結部43との間には、ノズル受け部44が設けられている。ノズル受け部44は、テーパー状をなす前側連結部42の拡径部分とテーパー状をなす後側連結部43の縮径部分とを連結する逆テーパー壁部45に設けられている。逆テーパー壁部45は、前側連結部42及び後側連結部43と逆向きにテーパー状に設けられている。ノズル受け部44の側面には、後側連結部43側の斜め外側に飛び出す突出筒部46が設けられている。該突出筒部46の内面側はテーパー状に形成され、ノズル受け部44の内部に連通している。ノズル受け部44の突出筒部46に、消臭剤入り伸縮袋40の差込みノズル部40aを差し込むと、差込みノズル部40aとノズル受け部44とが密着するようになっている。消臭剤入り伸縮袋40の差込みノズル部40aをノズル受け部44に差し込んだ際、差込みノズル部40aの最先端が、前側連結部42の内面側に露出するが、露出する部分が前側連結部42の内面側でもテーパー状に広くなった部分であり、後側連結部43の内面側のテーパー状に狭くなった部分の内径と比較すると、ほとんど差がない状態であり、差込みノズル部40aの最先端が体液漏出防止剤2の通過に妨げとなることはない。
以下に、実施形態2の遺体の処置方法を説明する。
注入器10を中間筒体41に接続するとともに中間筒体41に挿入管20を接続することにより、注入器10、中間筒体41及び挿入管20を順に接続した状態にした後、挿入管20を鼻孔Aに挿入する。挿入管20のストッパ24が鼻先A1に達した時点で、挿入管20の先端が咽喉部Bに達したと判断して挿入管20の鼻孔Aへの挿入をやめる。その後、中間筒体41のノズル受け部44に伸縮袋40の差込みノズル部40aを差し込んだ後、伸縮袋40を収縮させて当該伸縮袋40中の消臭剤3を中間筒体41内に押し出す。消臭剤3を十分に押し出した後、注入器10の体液漏出防止剤2を中間筒体41に押し出す。すると、中間筒体41の消臭剤3が体液漏出防止剤2に押されて先に挿入管20を通過し、その後に体液漏出防止剤2が挿入管20を通過して両者が咽喉部Bに注入される。なお、体液漏出防止剤2が伸縮袋40に流れ込むような当該伸縮袋40への体液漏出防止剤2の逆流を防ぐ必要がある場合、消臭剤3を伸縮袋40から中間筒体41内に押し出した後に、例えば、クリップなどで差込みノズル部40aの通路を塞ぐようにすればよい。
伸縮袋40の差込みノズル部40aには、不使用時において蓋(図示省略)が取り付けられていて、使用時において蓋を取り外すようになっている。なお、伸縮袋40の差込みノズル部40aに取り付けられた蓋を取り外さずに、伸縮袋40を収縮させることにより、蓋が破損するような構造になっていても良い。または、針状に尖った突起(図示省略)で蓋に孔を開けてノズル受け部44に挿入するか、ノズル受け部44に挿入すると、蓋が破けるような突起(図示省略)が、ノズル受け部44に設けてある等でも良い。なお、伸縮袋40の差込みノズル部40aに蓋がなくて、キャップ(図示省略)を外すと、先端に微細な孔が開いており、伸縮袋40を押圧すると消臭剤3が出るような構造であっても良い。
なお、注入器10を中間筒体41に接続するとともに中間筒体41に挿入管20を接続した後に、中間筒体41のノズル受け部44に伸縮袋40の差込みノズル部40aを差し込むようにしたが、中間筒体41のノズル受け部44に伸縮袋40の差込みノズル部40aが差し込まれるタイミングと、注入器10を中間筒体41に接続するとともに中間筒体41を挿入管20に接続するタイミングとは、使用時に任意に調整できるものであり、実施形態2の接続タイミングに限定されるものではない。
この実施形態2では、実施形態1と同様、遺体Sの各種臭気を消臭できるとともに、遺体Sの体液及び消臭剤3の漏洩が体液漏出防止剤2で防止される。また、同じ挿入管20内を消臭剤3が通った後に体液漏出防止剤2が通るので、体液漏出防止剤2が通り易くなっており、体液漏出防止剤2がスムーズに咽喉部Bに注入される。また、実施形態2では、伸縮袋40の容量を任意に設定することで、遺体Sに応じた消臭剤3の種類及び量を注入することができる。
なお、伸縮袋40の代わりに、注入器10と同様な注入器をノズル受け部44に接続するようにしても良い。
なお、実施形態2では、中間筒体41には消臭剤3が入ってないこととして説明したが、予め中間筒体41にも消臭剤3を収容しておき、伸縮袋40を接続して、更に消臭剤3を中間筒体41に追加するようにすることも可能であり、このような方法も本発明に含まれるものである。
(実施形態3)
本発明の実施形態3について、図9に基づいて説明する。なお実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態3が実施形態1と異なる点は、実施形態1では、消臭剤入り容器30を注入器10と挿入管20との間に接続して用いたが、実施形態3では、消臭剤入り容器30の変形例として、消臭剤入り収容体50を用いた。注入器10と挿入管20との間に消臭剤入り容器30を接続するのではなく、消臭剤入り収容体50を挿入管20の先端に消臭剤入り収容体50を取り付けるようにした点である。
具体的には、図9に示すように、実施形態3では、破損可能な消臭剤入り消臭剤収容体50を用いた。消臭剤収容体50は、細長い筒状の本体部51と、先端側に設けられた先端部52とを備えている。先端部52には、薄肉部52aが設けられており、破損し易くなっている。この薄肉部52aを針状の突起等で簡単に破損させることができる。消臭剤収容体50の後端側は、注入器10のノズル14に外嵌合可能な取付部53を有する。取付部53は、挿入管20の先端に被さって密着するようになっている。
以下に、実施形態3の遺体の処置方法を説明する。
使用時には、消臭剤収容体50の先端部52の薄肉部52aに、針などの鋭利なものを刺し込むことにより破損して消臭剤3が消臭剤収容体50内から流れ出る状態にする。なお、この消臭剤3は、消臭剤収容体50が破損された時にすぐに流れ出ない方が好ましいので、たとえばゼリー状にして少し粘性を有するようにした方が好ましい。或いは、ゼリー状のものを消臭剤収容体50の前方側に配置し、この後側に消臭剤3を配置するようにしても良い。このような2重の配置にするのであれば、消臭剤3は液状でも粉体でも良い。また、薄肉部52aを破損する場合、針などを刺す代わりに、破損用の針状の突起(図死省略)を、挿入管20の先端に脱落可能に配置しておき、体液漏出防止剤2がノズル14から押し出される時に、当該突起をノズル14から脱落させて消臭剤収容体50に押し込んで、当該消臭剤収容体50を破損するようにしても良い。そうすれば、体液漏出防止剤2が挿入管20から押し出されるときに、消臭剤収容体50が破損されるので、消臭剤3が消臭剤収容体50内から外に漏れ出る恐れがなくなり、消臭剤3は液体でも粉体でも適用可能になる。また、消臭剤収容体50を挿入管20に挿入した際に、消臭剤収容体50が破損するように、挿入管20に鋭利な突起を設けても良い。
実施形態3では、実施形態1と同様な効果を有するとともに、既存の注入器10および挿入管20を使って、そのまま接続するだけで良く、作業が既存の作業とほぼ変わらないので、作業者にとって作業がやり易い。
(実施形態4)
本発明の実施形態4について、図10に基づいて説明する。なお実施形態3と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態4が実施形態3と異なる点は、実施形態3では、消臭剤収容体50を挿入管20の先端に取り付けたが、実施形態4では、消臭剤入りのカプセル60を注入器10の中、特に、ノズル14の付近に設けるようにした点である。
カプセル60は、側面視で楕円形状をなすとともに破損可能か、或いは、溶融可能な素材で形成され、内部に消臭剤3が収容されている。カプセル60の殻は、内部の消臭剤3が注入器10内の体液漏出防止剤2と混合しないような材質で形成されている。
使用時には、カプセル60の先端に、針などの鋭利なものを刺して破損させ、カプセル60内の消臭剤3を流出させる。なお、消臭剤3は、カプセル60を破損させた際にすぐに流れ出ない方が好ましいので、たとえばゼリー状にして少し粘性を有するようにした方が好ましい。或いは、ゼリー状のものをカプセル60の前方側に配置し、この後側に消臭剤3を配置するようにしても良い。このような2重の配置にすれば、消臭剤3は液状でも粉体でも良い。また、針などを刺してカプセル60を破損する代わりに、破損用の針状の突起(図死省略)を、ノズル14の先端に脱落可能に配置しておき、そして、体液漏出防止剤2がノズル14から押し出される時に、破損用の針状の突起をノズル14から脱落させてカプセル60に押し込んで、当該カプセル60を破損するようにしても良い。そうすれば、挿入管20と注入器10を接続した後、カプセル60が移動するときに、当該カプセル60が破損されるようになるので、カプセルの消臭剤3が外に漏れ出す恐れがなくなり、消臭剤3は液体でも粉体でも適用可能になる。
また、カプセル60は、破損するものでなくてもよく、例えば、殻が溶ける材質のもので形成して体液漏出防止剤2と一緒に挿入管20を通過させて鼻孔Aに挿入するようにしても良い。この場合には、カプセル60が挿入管20および鼻孔Aで抵抗にならないように、カプセル60も挿入管20と同様に柔軟性のある素材とすることが好ましい。この場合には、カプセル60は、咽喉部Bに注入されたときに溶けるようになっている。
実施形態4では、実施形態1と同様な効果を有するとともに、既存の注入器10および挿入管20を使って、そのまま接続するだけで良く、作業が既存の作業と変わらないので、作業者にとって作業がやり易い。
(実施形態5)
本発明の実施形態5について、図11に基づいて説明する。なお実施形態4と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態5が実施形態4と異なる点は、実施形態4では、カプセル60を注入器10のノズル14付近に配置したが、実施形態5では、カプセル60を挿入管20内に設けた点である。挿入管20を鼻孔Aに挿入する際に、カプセル60が抵抗にならないように、カプセル60も挿入管20と同様に柔軟性のある素材としている。消臭剤3は、液体、粉末、ゼリー状のいずれでも構わない。
なお、カプセル60を挿入管20の先端に配置したが、必ずしも先端でなくても良く、任意の位置に配置すればよい。ただ、カプセル60を配置する位置が挿入管20の先端である方が、挿入管20内をカプセル60が長く移動しないで済むので、挿入管20内を簡単にカプセル60及び体液漏出防止剤2を通過させることができる。
実施形態5では、実施形態1と同様な効果を備えるとともに、既存の注入器10および挿入管20を使って、そのまま接続するだけで良く、作業が既存の作業とほぼ変わらないので、作業者にとって作業がやり易い。
(実施形態6)
本発明の実施形態6について、図12に基づいて説明する。なお実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態6が実施形態1と異なる点は、実施形態1では、注入器10と挿入管20との間に消臭剤入り容器30を設けたが、実施形態6では、第1注入器10aに体液漏出防止剤2を収容する一方、第2注入器10bに消臭剤3を収容し、挿入管20に第1注入器10aと第2注入器10bとを交互に接続するようにした点である。すなわち、実施形態6では、体液漏出防止剤2が収容された第1注入器10aと消臭剤3が収容された第2注入器10bとをそれぞれ用意し、同じ挿入管20に対して第1注入器10aと第2注入器10bとを接続し直すようになっている。
第1注入器10aは、実施形態1の注入器10と同様であり説明を省略する。第2注入器10bは、第1注入器10aと同様に挿入管20に接続可能なものであり、異なる点は、体液漏出防止剤2の代わりに消臭剤3が収容されている点であり、容量が少ない点である。第2注入器10bは、第1注入器10aのシリンジ11、ピストン12、筒状の収容部13、ノズル14、突出部15及びキャップ16と同様なシリンジ11a、ピストン12a、筒状の収容部13a、ノズル14a、突出部15a及びキャップ16aを備えている。
使用時には、実施形態6では、第2注入器10bを接続した挿入管20を鼻孔Aに挿入するとともに、挿入管20を介して第2注入器10b内の消臭剤3を咽喉部Bに注入する。その後、第2注入器10bを挿入管20から取り外すとともに、体液漏出防止剤2が収容された第1注入器10aを挿入管20に接続する。そして、挿入管20を介して体液漏出防止剤2を咽喉部Bに注入する。これらの作業で、消臭剤3及び体液漏出防止剤2を咽喉部Bに注入することができる。その後、第1注入器10aが接続されたままの状態で挿入管20を鼻孔Aから引き抜く。
実施形態6では、消臭剤3が収容された第2注入器10bと体液漏出防止剤2が収容された第1注入器10aとを取り代える手間があるが、遺体Sの状態に応じた種類の消臭剤3及び必要量の消臭剤3を咽喉部Bに注入することができる。
消臭剤3は、液状、粉末状でも良いが、体液漏出防止剤2のようなゼリー状としても良い。消臭剤3をゼリー状とすれば、第2注入器10bを第1注入器10aに交換する際に、挿入管20から第2注入器10bを引き抜いても挿入管20や第2注入器10bから消臭剤3が漏れ難い。
なお、第2注入器10bは、消臭剤3の量が体液漏出防止剤2の量よりも少なくて良い場合には、小さい注入器とすればよい。
第2注入器10bは、第1注入器10aと同様なものとしたが、この第2注入器10bに限られるものでは無く、例えば、実施形態2の消臭剤入り伸縮袋40のような袋状とし、挿入管20に接続するようにしても良い。
実施形態6では、実施形態1と同様な効果を備えるとともに、既存の注入器10および挿入管20を使用できるので、既存の注入器10および挿入管20を無駄にしなくて済む。
また、消臭剤3を注入しない遺体の場合には、第2注入器10bを挿入管20に接続しないで、今まで通りに、挿入管20に注入器10を接続して使用すればよいので、消臭剤3を使用する場合と使用しない場合とで器具を併用することができて無駄がなくなる。
(実施形態7)
本発明の実施形態7について、図13に基づいて説明する。なお実施形態6と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態7が実施形態6と異なる点は、実施形態6では、消臭剤3が収容された第2注入器10bと体液漏出防止剤2が収容された第1注入器10aとを差し替えて挿入管20に接続するようにしていたが、実施形態7では、挿入管20の形状に工夫を凝らして消臭剤3が収容された第2注入器10bと体液漏出防止剤2が収容された第1注入器10aとを差し替えなくても良いようにした点である。
具体的には、挿入管20として、実施形態6に示すような挿入管20ではなく、実施形態7では、図13に示すように、二又挿入管80を用いるようにした。
実施形態7の二又挿入管80の管本体部81及び注入孔82は、実施形態6の挿入管20の管本体部21及び注入孔22と同様であり、詳細な説明を省略する。挿入管20と異なる点は、二又挿入管80では、接続管部83が第1接続管部83a及び第2接続管部83bを備えている点である。体液漏出防止剤2が収納された第1注入器10aが第1接続管部83aに接続されるようになっており、消臭剤3が収納された第2注入器10bが第2接続管部83bに接続されるようになっている。実施形態7の第1注入器10a及び第2注入器10bとも実施形態6の第1注入器10a及び第2注入器10bと同様であり、詳細な説明を省略する。
使用時には、実施形態7では、例えば、第1注入器10aを第1接続管部83aに接続するとともに第2注入器10bを第2接続管部83bに接続し、その後、二又挿入管80の管本体部81を鼻孔Aに挿入する。挿入後、第2注入器10b内の消臭剤3を、二又挿入管80の第2接続管部83b及び管本体部81を通過させて咽喉部Bに導き、その後、第1注入器10a内の体液漏出防止剤2を、二又挿入管80の第1接続管部83a及び管本体部81を通過させて咽喉部Bに導く。この作業により、咽喉部Bに先に消臭剤3を注入し、その後、体液漏出防止剤2を咽喉部Bに注入することができる。これにより、各種の死臭成分を消臭することができ、咽喉部から死臭や体液が漏れ出るのを防ぐことができる。
なお、鼻孔Aに二又挿入管80を挿入する前に、第1注入器10a及び第2注入器10bを二又挿入管80に接続したが、一方だけ接続してから鼻孔Aに挿入して、その後、他方を二又挿入管80に接続しても良い。また、先に二又挿入管80を鼻孔Aに挿入しておき、それから第1注入器10a及び第2注入器10bを二又挿入管80にそれぞれ接続するようにしても良い。
実施形態7では、実施形態1と同様な効果を有するとともに、挿入管を二又挿入管80とすることで、体液漏出防止剤2及び消臭剤3を注入する際に、第1注入器10a及び第2注入器10bを抜き差しして交代する必要がなく、作業性に優れる。また、二又挿入管80の管本体部81は、挿入管20の管本体部21と同様であり、鼻孔Aに今まで通りに挿入できるので、作業者にとっては、全く違和感なく作業できる。
実施形態7では、二又挿入管80の管本体部81を先に消臭剤3が通過し、その後、体液漏出防止剤2が通過するので、管本体部81内を体液漏出防止剤2が通り易くなっている。
(実施形態8)
本発明の実施形態8について、図14に基づいて説明する。なお実施形態7と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態8が実施形態7と異なる点は、実施形態7では、第1注入器10a及び第2注入器10bにそれぞれ接続可能な二又挿入管80を用いたが、実施形態8では、二又挿入管80ではなく、2種類の挿通管90を用意することとした。具体的には、体液漏出防止剤2を通すものとして第1挿通管91を用い、消臭剤3を通すものとして第2挿通管92を設け、第1挿通管91と第2挿通管92とを別々に鼻孔Aに挿入するようになっている。
第1挿通管91は、管本体部91aが先端で湾曲している点が実施形態7の管本体部21と異なるが、基本的には、実施形態2の挿入管20の管本体部21と同様な構成であり、説明を省略する。管本体部91aの最先端に注入孔91bが設けられている。第2挿通管92は第1挿通管91よりも小径であり、第1挿通管91と同様に軟質塩化ビニル等の柔軟性及び可撓性を有する合成樹脂材のチューブからなっており、最先端に注入孔92bが形成されている。第2挿通管92の管本体部92aは、第1挿通管91の管本体部91aの形状に対応するように湾曲して設けられている。
使用時には、第1注入器10aと第1挿通管91とを接続する一方、第2注入器10bと第2挿通管92とを接続する。そして、第2挿通管92を鼻孔Aに挿入して、第2挿通管92を介して消臭剤3を咽喉部Bに注入する。その後、第2注入器10bを引っ張って、鼻孔Aから第2挿通管92を引き抜く。そして、第2挿通管92を引き抜いた鼻孔Aに、体液漏出防止剤2が収容された第1注入器10aが接続された第1挿通管91を挿入する。この時、鼻孔Aは一度小径の第2挿通管92が通った鼻孔Aであり、第2挿通管92よりも少し大経である第1挿通管91が鼻孔Aに挿入し易くなっており、楽に挿入できる。そして、第1挿通管91を介して体液漏出防止剤2を咽喉部Bに注入する。注入後、鼻孔Aから第1挿通管91を引き抜く。同じ鼻孔Aに小径の第2挿通管92を先に通して、後から大径の第2挿通管92を通すようにすることで、鼻孔Aに対して、小径の第2挿通管92が通路をある程度拡径させているので、大径の第2挿通管92を通しやすくなっている。
なお、実施形態8では、同じ鼻孔Aに、第1挿通管91及び第2挿通管92を挿入したが、第1挿通管91と第2挿通管92とを別々の鼻孔Aに挿入して使用することも可能である。この場合には、第1挿通管91と第2挿通管92とを抜き替える必要がない。
実施形態8では、実施形態1と同様な効果を備えるとともに、体液漏出防止剤2を通過させる第1挿通管91と消臭剤3を通過させる第2挿通管92とをそれぞれ設けたので、必要な種類の消臭剤を必要な量で注入でき、且つ消臭剤が漏れ出る恐れが全くない。
(実施形態9)
本発明の実施形態9について、図15に基づいて説明する。なお実施形態8と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態9が実施形態8と異なる点は、実施形態8では、挿通管90の第1挿通管91と第2挿通管92とが別体になっているが、実施形態9では、第1挿通管91と該第1挿通管91より小径の第2挿通管92とが一体になっている。
第2挿通管92は、第1挿通管91の外周に取り付けられており、第1挿通管91と第2挿通管92とが、一緒に鼻孔Aに挿入されるようになっている。第2挿通管92には、第2注入器10bでなく、実施形態2と同様に消臭剤入り伸縮袋40が接続されている。図15では、第1注入器10aを省略したが、第1挿通管91に第1注入器10aが接続されていて、体液漏出防止剤2が注入されるようになっている。
使用時には、第1挿通管91に第1注入器10aを接続して、第1挿通管91及び第2挿通管92を一緒に鼻孔Aに挿入する。挿入後、消臭剤入り伸縮袋40を縮小させて、第2挿通管92を介して伸縮袋40中の消臭剤3を咽喉部Bに導き、その後、第1注入器10a内の体液漏出防止剤2を第1挿通管91を通過させて咽喉部Bに導く。
実施形態9では、実施形態1と同様な効果を備えるとともに、体液漏出防止剤2を通過させる第1挿通管91と消臭剤3を通過させる第2挿通管92とをそれぞれ設けたので、挿入管20と注入器10とを抜き替えたりする必要がなく、また、必要な種類の消臭剤を必要な量で注入でき、且つ消臭剤が漏れ出る恐れが全くない。
また、実施形態9では、消臭剤入り伸縮袋40を使用したが、消臭剤入り伸縮袋40に限られるものでは無く、消臭剤を含む容器であれば他のものでも良く、例えば、実施形態8のような第2注入器10bを使用しても良い。
なお、図15では、第2挿通管92が第1挿通管91の注入孔91bと重なる位置にあるが、各注入孔91bの間を通すように設けても良い。
また、第1挿通管91の外周に設ける第2挿通管92が、図15では、上面側に設けられているが、この位置に限られるものでは無く、下面側でも側面側に設けても良い。
また、実施形態9では、第1挿通管91の外周に第2挿通管92を設けたが、第1挿通管91の内部に第2挿通管92を設けるようにしても良い。このようにすれば、既存の挿入管の太さのままで、鼻孔Aに挿入できる。
なお、実施形態1から9は、鼻孔Aに挿入管20や挿通管90を挿入した例であるが、挿入管20や挿通管90を口腔Gに挿入して、咽喉部Bに消臭剤3及び体液漏出防止剤2を注入することも可能であり、このような方法も本発明に含まれる。
(実施形態10)
本発明の実施形態10について、図16に基づいて説明する。なお実施形態9と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明を省略する。実施形態10が実施形態9と異なる点は、実施形態9では、挿入管20として、体液漏出防止剤2を収容する第1挿通管91と、消臭剤3を収容する第2挿通管92とを用意したが、実施形態10では、第1挿通管91及び第1注入器10aは用いるが、消臭剤入り伸縮袋40及び第2挿通管92は用いないで、簡便に作業できるようにした点である。すなわち、消臭剤入りカプセル60か、或いは、錠剤からなる消臭剤(以下錠剤と称す)70を用意して、このカプセル60又は錠剤70を鼻孔A又は口腔Gを通過させて咽喉部Bに挿入する点である。図16(a)が、ソフトカプセル60を、図16(b)が錠剤70を示す。ソフトカプセル60としては、楕円状のタイプと座薬のような形状のものを例として記載した。なお、カプセル60の形状は、これらに限られるものでは無く、他の形状でも良い。また、錠剤70としては、円柱形状のものを例として記載した。なお、錠剤70の形状は、これらに限られるものでは無く、他の形状でも良い。
カプセル60か、或いは、錠剤70を咽喉部Bに挿入する手段としては、例えば、カプセル60か、或いは、錠剤70を、口腔から挿入する経口エアウェイ(図示省略)で口腔Gを大きく開けて、作業者の手やツール(図示省略)で保持して咽喉部Bにカプセル60か、或いは、錠剤70を挿入する。その他、経口エアウェイの先端にカプセル60或いは錠剤70を取り付けて、口腔Gから咽喉部Bに挿入するなどの手法が利用可能である。
なお、カプセル60でなくて、マイクロカプセルを使用することも可能である。本発明において、マイクロカプセルとは、ポビドンヨードの微細な粉末を個々に被膜形成材で包んだものである。被膜形成材としては、例えば、水溶性でかつ耐アルコールであって、ポビドンヨードの粉末の外周を覆ってゼリー中で保持できるものであればよく、例えば、被膜形成材としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシルセルロース、メチルセルロース及びモルホリン脂肪酸塩などが、有効である、被膜形成材は、0.01μm以上3.00μm以下の厚さであることが好ましい。
ポビドンヨードの粉末を、体液漏出防止剤2のゼリー中に混在させると、ゼリー中の成分と反応して、消臭機能が損なわれることが判明しているので、ポビドンヨードの粉末のままゼリー中に分散混合することはできない。しかし、上述したように、マイクロカプセルを使用すれば、被膜形成材でポビドンヨードの微細な粉末を包むことができるので、体液漏出防止剤2のゼリー中に混在させることができる。
なお、ポビドンヨードの粉末が、体液漏出防止剤2のゼリー中のどの成分と反応して消臭機能が劣化するのかは、明確ではないが、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸部分中和物、トリエタノールアミンのいずれかと反応するものと予測している。
上記実施形態では、咽喉部Bに消臭剤3及び体液漏出防止剤2を注入する例を述べたが、咽喉部Bに限らず、他の体腔、例えば肛門、女性の膣、耳、傷口、褥瘡部、気孔孔等にも適用することができる。
本発明は、体液漏出防止剤を収容する遺体処置装置(装填器)を用いて、遺体の咽喉部や肛門等の体腔に体液漏出防止剤及び消臭剤を注入する遺体の処置方法として利用することができる。
1 遺体処置装置
2 体液漏出防止剤
3 消臭剤
10 注入器
10a 第1注入器
10b 第2注入器
20 挿入管
30 消臭剤入り容器
31 筒状部材
33 前側連結部
34 後側連結部
40 消臭剤入り伸縮袋(容器)
40a 差込みノズル部
41 中間筒体(容器)
42 前側連結部
43 後側連結部
50 消臭剤収容体(容器)
60 カプセル
70 錠剤
80 二又挿入管
81 管本体部
82 注入孔
83a 第1接続管部
83b 第2接続管部
90 挿通管
91 第1挿通管
91a 管本体部
91b 注入孔
92 第2挿通管
92a 管本体部
92b 注入孔
S 遺体
A 鼻孔
B 咽喉部
G 口腔

Claims (19)

  1. 体液漏出防止剤が収容された注入器を用意し、
    前記体液漏出防止剤を前記注入器から押し出して遺体の体腔に向けて注入することで、前記体腔からの体液の漏出を防止する遺体の処置方法において、
    前記体液漏出防止剤を前記体腔に注入する前に、消臭剤を前記体腔に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  2. 請求項1に記載の遺体の処置方法において、
    前記消臭剤がヨード系消臭剤であることを特徴とする遺体の処置方法。
  3. 請求項1又は2に記載の遺体の処置方法において、
    前記遺体の鼻孔又は口腔に挿入され、前記注入器内の前記体液漏出防止剤を前記遺体の咽喉部に導く挿入管を用意し、
    前記挿入管を介して前記注入器内の前記体液漏出防止剤を前記遺体の咽喉部に注入する前に、前記消臭剤を前記咽喉部に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  4. 請求項3に記載の遺体の処置方法において、
    前記体液漏出防止剤は、アルコール系を主成分とするゼリーの中に高吸水性ポリマー粉体が多数分散してなるゼリー状体液漏出防止剤であることを特徴とする遺体の処置方法。
  5. 請求項3又は4に記載の遺体の処置方法において、
    前記鼻孔又は口腔に挿入する前記挿入管を介して前記消臭剤を前記咽喉部に向けて注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  6. 請求項5に記載の遺体の処置方法において、
    消臭剤入り容器を用意し、
    該前記消臭剤入り容器内の前記消臭剤を前記挿入管に流し込んだ後、当該挿入管に前記体液漏出防止剤を流し込んで前記咽喉部に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  7. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記消臭剤入り容器を前記挿入管に接続した後、当該挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入するとともに前記挿入管を介して前記消臭剤を前記咽喉部に注入し、
    次いで、前記消臭剤入り容器を前記挿入管から外した後、当該挿入管に前記体液漏出防止剤入り注入器を接続し、その後、前記挿入管を介して前記体液漏出防止剤を前記咽喉部に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  8. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記挿入管は、前記注入器を接続可能な第1接続管部及び前記消臭剤入り容器を接続可能な第2接続管部を備えた二又挿入管であり、
    前記注入器及び前記消臭剤入り容器を前記二又挿入管における前記第1接続管部と前記第2接続管部とにそれぞれ接続した後、前記二又挿入管を前記鼻孔及び口腔に挿入し、その後、まず、前記容器の消臭剤を前記二又挿入管を介して前記咽喉部に向けて注入し、その後、前記注入器の体液漏出防止剤を前記二又挿入管を介して前記咽喉部に向けて注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  9. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記挿入管は、前記注入器を接続可能な第1接続管部及び前記消臭剤入り容器を接続可能な第2接続管部を備えた二又挿入管であり、
    前記二又挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入した後、前記体液漏出防止剤入り注入器を前記二又挿入管の第1接続管部に、前記消臭剤入り容器を前記挿入管の第2接続管部にそれぞれ接続し、
    しかる後、まず、前記容器の消臭剤を前記二又挿入管を介して前記咽喉部に向けて注入し、その後、前記注入器の体液漏出防止剤を前記挿入管を介して咽喉部に向けて注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  10. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記消臭剤入り容器は、前記挿入管に接続可能な前側連結部が前側に設けられる一方、前記注入器に接続可能な後側連結部が後側に設けられた筒状部材を備え、
    該筒状部材の前記前側連結部を前記挿入管に接続し、且つ、前記後側連結部を前記注入器に接続した後、前記挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入し、
    その後、前記注入器の体液漏出防止剤を前記後側連結部を介して前記筒状部材に向けて押し込んで前記筒状部材の前記消臭剤を前記前側連結部を介して前記挿入管に押し出し、前記消臭剤に続いて前記体液漏出防止剤を前記挿入管に押し出して、順次前記咽喉部に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  11. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記挿入管に接続可能な前側連結部が前側に、前記注入器に接続可能な後側連結部が後側に、前記消臭剤入り容器を差し込み可能な差込み口が中途部に設けられた中間筒体を用意し、
    該中間筒体の前記前側連結部を前記挿入管に接続し、前記後側連結部を前記注入器に接続した後、前記挿入管を前記鼻孔又は口腔に挿入し、
    その後、前記中間筒体の差込み口に前記消臭剤入り容器を差し込んで、前記消臭剤を前記中間筒体内に流し込み、
    前記注入器の前記体液漏出防止剤を前記後側連結部を介して前記中間筒体に向けて押し込み、当該中間筒体の消臭剤を前記前側連結部を介して前記挿入管に押し出すとともに前記消臭剤に続いて前記体液漏出防止剤を前記挿入管に押し出して、順次咽喉部に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  12. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記消臭剤入り容器は、溶融可能か、或いは、破損可能に前記注入器内に設けられ、
    前記消臭剤入り容器を溶融或いは破損させた後、前記注入器内の体液漏出防止剤を前記挿入管に向かって押し出すと共に前記消臭剤入り容器の消臭剤も押し出すことを特徴とする遺体の処置方法。
  13. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記消臭剤入り容器は、溶融可能か、或いは、破損可能に前記挿入管の先端部に取り付けられ、
    前記注入器内から前記挿入管を通過させて前記咽喉部に向かって押し出す体液漏出防止剤により前記消臭剤入り容器を消臭剤を収容したまま前記咽喉部に押し出し、その後、前記消臭剤入り容器を前記咽喉部において溶融或いは破損させることを特徴とする遺体の処置方法。
  14. 請求項6記載の遺体の処置方法において、
    前記消臭剤入り容器は、破損可能に前記挿入管内に配置され、
    前記注入器内の該体液漏出防止剤を前記挿入管に送って前記消臭剤入り容器を破損させることにより前記消臭剤を前記挿入管から咽喉部に押し出し、それに続いて、前記体液漏出防止剤も前記咽喉部に向かって押し出すことを特徴とする遺体の処置方法。
  15. 請求項5に記載の遺体の処置方法において、
    前記挿入管は、前記体液漏出防止剤を通過させる第1挿通管と、前記消臭剤を通過させる第2挿通管とを備え、
    前記第2挿通管を前記鼻孔又は口腔に挿入した後、前記第2挿通管を介して前記消臭剤を前記咽喉部に注入し、
    その後、前記第1挿通管を前記鼻孔又は口腔に挿入して、前記第1挿通管を介して前記体液漏出防止剤を前記咽喉部に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
  16. 請求項15記載の遺体の処置方法において、
    前記第2挿通管の外径は、前記第1挿通管の外径よりも細いことを特徴とする遺体の処置方法。
  17. 請求項15又は16記載の遺体の処置方法において、
    前記第2挿通管は、前記第1挿通管と一体に設けられおり、当該第1挿通管と一緒に前記鼻孔又は口腔に挿入することを特徴とする遺体の処置方法。
  18. 請求項15又は16記載の遺体の処置方法において、
    前記第2挿通管は、前記第1挿通管と別体に設けられおり、当該第1挿通管とは別に前記鼻孔又は口腔に挿入することを特徴とする遺体の処置方法。
  19. 請求項1から4のいずれか1つに記載の遺体の処置方法において、
    前記消臭剤は、溶融可能な包みに収容されたカプセルか、或いは、粉体を所定の大きさに固めた錠剤からなり、
    前記カプセルか、或いは、前記錠剤を前記遺体の体腔に挿入し、
    その後、前記注入器内の前記体液漏出防止剤を前記体腔に注入することを特徴とする遺体の処置方法。
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