JP2008255025A - 遺体の処置装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性に優れ、挿入管の挿入に熟練を要することなく、ゼリー状の体液漏出防止剤を遺体の口、鼻、耳などの体腔に簡単に注入・装填できる遺体の処置装置を提供する。
【解決手段】遺体の処置装置は、先端部に開孔部42を有し、後端部に接続部43を有する可撓性の透明もしくは半透明の合成樹脂製挿入管40と、先端部に着色された吐出筒部22を有すると共に、後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部26を有する筒状本体20と、該筒状本体に後端部側から摺動自在に挿入されているピストン30とを有する注入器10とを備えている。注入器の吐出筒部は先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されている。好適には、上記注入器の吐出筒部と上記挿入管の接続部に抜け止め防止手段が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ゼリー状の体液漏出防止剤を遺体の体腔、特に口、鼻、耳などの体腔に装填して封止することにより、遺体からの体液漏出を防止するための遺体処置装置に関する。
一般に、ヒトや動物の死亡後には体腔各部の筋肉が弛緩し、胃液、肺液、腹水、排泄物などの体液が漏出することが多く、悪臭や、病原菌による感染の原因ともなっている。このため、例えば病院では、死亡確認後、遺体の口、鼻、耳、肛門、女性の膣等の体腔に多量のガーゼ、脱脂綿等を装填し、体液の漏出を防ぐことが行なわれており、また、事故や手術後の遺体の開口部にも同様な処置がとられている。しかしながら、体腔へのガーゼ、脱脂綿等の装填作業の多くは、従業者や看護師等の手によって行われることが多く、その作業の煩雑さや不衛生さと同時に、ガーゼ、脱脂綿等は吸水能力が低いため、作業中もしくは作業後にしばしば体液が漏出してしまうという問題や、作業従事中にこの漏出物質による死後感染の可能性もあり、その解決が強く求められていた。
このようなことから、ガーゼ、脱脂綿等に代えて高吸水性樹脂粉末を口、鼻、耳、咽喉などに装填することが知られており、例えば、注射器を使って口、鼻、耳に高吸水性樹脂粉末を装填する方法や(特許文献1:特開平10−298001号公報参照)、安定化二酸化塩素を含む吸水性樹脂粉末を、咽喉には粉末のまま、耳孔、鼻孔には水溶性シートに包んで使用する方法(特許文献2:特開平7−265367号公報参照)などが知られている。ところが、このような高吸水性樹脂粉末を装填しようとしても、流動性が悪いため、狭い体腔、例えば咽喉部、肛門等には装填することが困難である。また、鼻孔や耳孔の入口部分だけであれば、このような微粉末を注射器のような注入器で充填できるが、奥までは充填できない。また、奥まで充填するために注入器を動かしながら充填しようとすると、先端から出る微粉末が飛び散り、かえって遺体周辺を汚すだけである。
このような高吸水性樹脂粉末の充填性や作業性の悪さや、飛散等の問題を解決するために、近年、粉体でなく、ゼリーを用いることが提案されており、例えば、消臭剤入りの粉末ポリマーを適当量の水で溶かし適当に混合してゼリー状にしたものを用いる方法(特許文献3:特開平8−133901号公報参照)や、ジメチルアクリルアミドを主成分とする両親媒性ゲルを用いる方法(特許文献4:特開2001−288002号公報参照)、アルコールを主成分とするゼリーの中に高吸水性ポリマー粉体を多数分散させたものを用いる方法(特許文献5:特許第3586207号公報参照)が知られている。
このようなゼリー状の体液漏出防止剤を、例えば鼻孔奥の咽喉部に充填する場合の充填方法について図1を参照しながら説明すると、特許第3586207号公報(特許文献5)に記載のように、ゼリー状の体液漏出防止剤2が収容されている注入器1は、後端部からピストン3が摺動自在に挿入されていると共に、その先端に保護キャップ5を被せた注入口4を備え、フイルムパック(図示せず)で包んでシールした状態にされている。咽喉部B等の体腔に挿入される挿入管6は、一端に注入器1の注入口4に接続される接続部7を有し、他端に鼻孔Aに挿入される開口部8を有する。
次に、このようにして用意された遺体処置装置を使用する方法を説明する。図1において、Aは鼻孔、Bは咽喉部、Cは舌、Dは気管、Eは食道である。使用時には、フイルムパックから注入器1を取り出し、注入器1の注入口4の保護キャップ5を取り外し、挿入管6の接続部7を注入口4に嵌め合わせて挿入管6を接続する。次いで、挿入管6の開口部8を鼻孔Aから咽喉部Bに向けて挿入し、挿入管6のストッパ部9が鼻先Bに当たった時点で挿入を停止する。そして、注入器1のピストン3を押圧し、注入器1内のゼリー状の体液漏出防止剤2を挿入管6を経由して咽喉部Bに注入する。注入器1内の体液漏出防止剤2を押出し、充填した後は、注入器1と挿入管6を鼻孔Aから取り除く。
前記したようなゼリー状の体液漏出防止剤は、流動性が高く、鼻孔、耳穴等の狭い体腔であっても充填され易く、注入器で圧入しても飛散することがないという利点を有する。特に、高吸水性ポリマー粉体を多数分散させたゼリーの場合、吸水性能が高く、このポリマーが体腔から漏出する体液を吸収し、外部へ漏出することを防止することが可能となる。しかしながら、従来の注入器と挿入管の組合せの場合、その操作性に問題があると共に、細長い挿入管の中間部に挿入停止位置を示すマークやストッパ部を有しているため、挿入管の挿入に熟練を要し、常に一定した施用部位に確実に体液漏出防止剤を注入・装填することが難しいという問題がある。また、比較的に粘度の高いゼリー状の体液漏出防止剤を注入器から挿入管を介して押し出すときに、比較的小さな直径の挿入管に圧力がかかるため、注入操作時に注入器の先端から挿入管が抜け出て、ゼリー状の体液漏出防止剤が鼻孔や口等の体腔周囲に漏出して汚すなどの問題を生じていた。
特開平10−298001号公報 特開平7−265367号公報 特開平8−133901号公報 特開2001−288002号公報 特許第3586207号公報
従って、本発明の基本的な目的は、操作性に優れ、挿入管の挿入に熟練を要することなく、ゼリー状の体液漏出防止剤を遺体の口、鼻、耳などの体腔に簡単に注入・装填できる遺体の処置装置を提供することにある。
本発明のより具体的な目的は、常に一定した施用部位に確実に体液漏出防止剤を作業性良く注入・装填することができる遺体の処置装置を提供することにある。
本発明のより具体的な他の目的は、注入操作時に、注入器の先端から挿入管が抜け出てゼリー状の体液漏出防止剤が鼻孔や口等の体腔周囲に漏出して汚すなどの問題を生じることのない遺体の処置装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明によれば、遺体に体液漏出防止剤を注入するための処置装置が提供され、その第一の態様は、先端部に開孔部を有する挿入管本体の後端部に、体液漏出防止剤用注入器の吐出筒部に接続するための接続部が設けられている可撓性の合成樹脂製挿入管と、
先端部に上記挿入管の接続部に接続するための吐出筒部を有すると共に、後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部を有する筒状本体と、該筒状本体に後端部側から摺動自在に挿入されているピストンとを有する体液漏出防止剤用注入器
とを備える遺体の処置装置であって、上記注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されており、且つ、上記注入器の少なくとも吐出筒部は着色されており、上記挿入管は透明もしくは半透明であり、また、上記注入器の吐出筒部と上記挿入管の接続部に抜け止め防止手段が設けられていることを特徴としている。
また、第二の態様の遺体の処置装置は、先端部に開孔部を有する挿入管本体の後端部に、体液漏出防止剤用注入器の吐出筒部に接続するための接続部が設けられている可撓性の合成樹脂製挿入管と、
先端部に上記挿入管の接続部に接続するための吐出筒部を有すると共に、後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部を有する筒状本体と、該筒状本体に後端部側から摺動自在に挿入されているピストンとを有する体液漏出防止剤用注入器
とを備える遺体の処置装置であって、上記注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されており、且つ、上記注入器の少なくとも吐出筒部は着色されており、上記挿入管は透明もしくは半透明であることを特徴としている。
さらに、第三の態様の遺体の処置装置は、先端部に開孔部を有する挿入管本体の後端部に、体液漏出防止剤用注入器の吐出筒部に接続するための接続部が設けられている可撓性の合成樹脂製挿入管と、
先端部に上記挿入管の接続部に接続するための吐出筒部を有すると共に、後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部を有する筒状本体と、該筒状本体に後端部側から摺動自在に挿入されているピストンとを有する体液漏出防止剤用注入器
とを備える遺体の処置装置であって、上記注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されており、且つ、上記注入器の吐出筒部と上記挿入管の接続部に抜け止め防止手段が設けられていることを特徴としている。
好適な態様においては、前記注入器の吐出筒部と前記挿入管の接続部に設けられた抜け止め防止手段は、雄ねじと雌ねじの組合せ、円周方向の溝部と該溝部に嵌合される突条もしくは凸部との組合せ、又は円周方向に所定間隔で複数設けられた穴部と該穴部に嵌合される凸部との組合せのいずれか少なくとも1つの組合せからなる。より好適な態様においては、前記挿入管本体は、軸船方向に沿って曲がっている湾曲部を有する。
前記挿入管は、先端部に開孔部を有し、その一般的な態様は先端のみが開口されている態様である。但し、先端のみが開口されている場合、挿入管を体腔に挿入した時に、先端開口が施用部位に当接して塞がれる場合がある。このような問題は、挿入管の先端に丸みを付けて曲面状にしたり、先端開口部を斜めに切断して形成したり、先端開口部周囲にスリットを形成するなどの手段で低減できるが、より好適には、前記挿入管の先端部が略半球状に閉鎖されて形成され、且つその側面に複数の開孔部を設ける。別の好適な態様においては、前記挿入管の先端部は、半径方向中心へ向けて湾曲して延びる複数の舌片により略半球状に形成されていると共に、該複数の舌片の先端により形成される開口と舌片間のスリットからなる開口部が形成されている。さらに好適な態様においては、前記注入器の筒状本体は、先端部に吐出筒部を有する円筒状部材と、その外周に被冠されたカバー部材とからなり、前記鍔部は上記カバー部材に設けられており、また前記ピストンは上記円筒状部材内に摺動自在に挿入されている。
本発明に係る遺体の処置装置の第一乃至第三の態様によれば、注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されているため、注入操作時に、比較的に粘度の高いゼリー状の体液漏出防止剤も注入器から挿入管を介してスムーズに押し出され易くなり、注入器の先端から挿入管が抜け出てゼリー状の体液漏出防止剤が鼻孔や口等の体腔周囲に漏出して汚すなどの問題を低減することができる。特に第一及び第三の態様によれば、上記注入器の吐出筒部と上記挿入管の接続部に、雄ねじと雌ねじの組合せ、円周方向の溝部と該溝部に嵌合される突条もしくは凸部との組合せ、又は円周方向に所定間隔で複数設けられた穴部と該穴部に嵌合される凸部との組合せなどの抜け止め防止手段が設けられているため、注入操作時に、より確実に注入器の先端から挿入管が抜け出ることが防止でき、ゼリー状の体液漏出防止剤が鼻孔や口等の体腔周囲に漏出して汚すなどの問題をなくすことができる。また、注入器の筒状本体の後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部を有するため、注入操作がし易くなり、遺体の体腔への体液漏出防止剤の注入操作をより簡便に作業性良く行うことができる。
また、本発明に係る遺体の処置装置の第一及び第二の態様によれば、前記注入器の少なくとも吐出筒部は着色されており、上記挿入管は透明もしくは半透明であるため、注入操作時に、注入器の吐出筒部先端の位置を目で確認できるので、この吐出筒部先端の位置を挿入停止位置を示すマークとして利用できる。従って、挿入管の挿入に熟練を要することなく、常に一定した施用部位に確実に体液漏出防止剤を作業性良く注入・装填することができる。また、注入操作時に、体液漏出防止剤の注入状況を目で確認できる。さらに、細長い挿入管の中間部に挿入停止位置を示すマークやストッパ部を設けた場合に比べて挿入管の長さを短くでき、挿入管の挿入を熟練を要することなくスムーズに行うことができる。特に、前記挿入管本体が軸船方向に沿って曲がっている湾曲部を有する好適な態様においては、鼻孔や口から咽頭部奥まで挿入する際、抵抗なくスムーズに挿入管を挿入できる。
本発明に係る遺体の処置装置に用いる挿入管の好適な態様によれば、可撓性の合成樹脂製挿入管本体の先端部が略半球状に閉鎖されて形成され、且つその側面に複数の開孔部を有するため、鼻孔や口から咽喉部にかけてスムーズに挿入管を挿入できると共に、施用部位に先端開口が当接した時に塞がれて体液漏出防止剤を注入し難くなるというような問題はなく、スムーズに体液漏出防止剤を注入・装填することができる。
一方、本発明に係る遺体の処置装置に用いる挿入管の他の好適な態様によれば、可撓性の合成樹脂製挿入管本体の先端部が半径方向中心へ向けて湾曲して延びる複数の舌片により略半球状に形成されていると共に、該複数の舌片の先端により形成される開口と舌片間のスリットからなる開口部が形成されているため、注入器に充填されている体液漏出防止剤がピストンにより押し出される時、体液漏出防止剤が複数の舌片を押し広げて出ると共に、拡開された舌片間のスリットからも出るためにその表面積が広くなる。そのため、体腔内の体液と接触した際、素早く吸液して流動性の無い固いゲルになり、より効果的に迅速に体液漏出の防止が可能となる。
さらに、遺体処置装置の好適な態様においては、前記注入器の筒状本体は、先端部に吐出筒部を有する円筒状部材と、その外周に被冠されたカバー部材とからなり、前記鍔部は上記カバー部材に設けられており、また前記ピストンは上記円筒状部材に摺動自在に挿入されているため、一体成形の場合に比べて低コストで容易に筒状本体を製造できると共に、カバー部材を断面多角形の外形にしたり、カバー部材を着色したり、あるいはその色を他の部材の色と異なるように着色してカラフルな注入器とすることにより、病院で看護師が一般の注射器と間違えずに容易に判別できる。
本発明に係る遺体の処置装置は、注入操作時に、比較的に粘度の高いゼリー状の体液漏出防止剤が注入器から挿入管を介してスムーズに押し出され易いように、注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されている。そのため、注入操作時に挿入管に圧力がかかり難くなり、注入器の先端から挿入管が抜け出てゼリー状の体液漏出防止剤が鼻孔や口等の体腔周囲に漏出して汚すなどの問題を低減することができる。特に、注入操作時に、注入器の先端から挿入管が抜け出ることを確実に防止するためには、上記注入器の吐出筒部と上記挿入管の接続部に、雄ねじと雌ねじの組合せ、円周方向の溝部と該溝部に嵌合される突条もしくは凸部との組合せ、又は円周方向に所定間隔で複数設けられた穴部と該穴部に嵌合される凸部との組合せなどの抜け止め防止手段が設けられる。これによって、注入操作時に、より確実に注入器の先端から挿入管が抜け出ることが防止でき、ゼリー状の体液漏出防止剤が鼻孔や口等の体腔周囲に漏出して汚すなどの問題をなくすことができる。
また、挿入管の挿入に熟練を要することなく、常に一定した施用部位に確実に体液漏出防止剤を作業性良く注入・装填することができるようにするためには、挿入管の挿入停止位置を示すマークはできるだけ注入器に近い位置にあることが好ましい。そのため、本発明に係る遺体の処置装置の好適な態様によれば、前記注入器の少なくとも吐出筒部は着色されており、上記挿入管は透明もしくは半透明である。そのため、注入操作時に、注入器の吐出筒部先端の位置を目で確認できるので、この吐出筒部先端の位置を挿入停止位置を示すマークとして利用できる。また、注入操作時に、体液漏出防止剤の注入状況を目で確認できる。さらに、挿入管の挿入停止位置を示すマークはできるだけ注入器に近い位置にあれば、細長い挿入管の中間部に挿入停止位置を示すマークやストッパ部を設けた場合に比べて挿入管の長さを短くでき、挿入管の挿入を熟練を要することなくスムーズに行うことができる。特に、前記挿入管本体が軸船方向に沿って曲がっている湾曲部を有する好適な態様においては、鼻孔や口から咽頭部奥まで挿入する際、抵抗なくスムーズに挿入管を挿入できる。なお、注入器の少なくとも吐出筒部が着色されていない場合には、注入器の外径は挿入管の外径や鼻孔や口等の挿入部の開口径よりも大きいため、注入器の筒状本体(円筒状部材)の先端部をストッパ部として利用することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る遺体の処置装置の各種態様の具体例について説明する。
図2〜図5は、鼻孔や口等から挿入して咽喉部に前記体液漏出防止剤を注入・装填するための処置装置を示しており、注入器10と挿入管40とからなり、注入器10の先端部の吐出筒部22は挿入管40の接続部43に嵌挿して接続される。符号Xは、注入器10内に収容された体液漏出防止剤を示している。
図3及び図4は、注入器10を図2に示す状態から中心線のまわりに90°回転した状態を示しており、図3の(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は右側面図、図4は図3に示す注入器の中心軸線に沿った部分縦断面図、図5は図3に示す注入器のV−V線矢視断面図である。注入器10は、いずれも高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド等のプラスチックから作製された筒状本体20とピストン30とから構成されている。筒状本体20は、先端に吐出筒部22を有する円筒状部材21と、その外周に被冠されたカバー部材25とからなり、円筒状部材21は着色されている。なお、カバー部材25も、円筒状部材21と同一又は異なる色に着色してもよい。
カバー部材25は、図3から明らかなように断面八角形の筒体であり、病院で看護師が一般の注射器と間違えずに容易に判別できるように構成されていると共に、先端側がやや先細のテーパ状に形成され、円筒状部材21を嵌入したときに容易に脱落しないように構成されている。なお、カバー部材を着色したり、あるいはその色を他の部材の色と異なるように着色してカラフルな注入器とすることにより、施用場所を鮮明に把握できるようにすることも可能である。図2に明瞭に示されているように、カバー部材25は、その後端部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した一対の鍔部26を有する。鍔部26の先端部分は、吐出筒部22の方向に湾曲しており、指が容易に引っ掛かり易いようになっている。鍔部26の円筒状部材21の外周面からの高さは約5〜18mm、先端部の湾曲の程度は0〜50°の範囲内に設定することが好ましい。さらに、円筒状部材21の後端には一対の凸状の係止部23が形成されており、カバー部材25に円筒状部材21を挿入してこの係止部23を鍔部26の凹陥部に嵌め込むように組み立てると共に、鍔部26に指を引っ掛けて注入操作をした時に、カバー部材25が円筒状部材21の後端より後方向に移動しないように構成されている。また、吐出筒部22の先端開口部には、図3及び図4に示されているように、注入器10内に体液漏出防止剤が充填された後に、保護キャップ29が取り外し可能に被冠される。なお、本実施態様においては、円筒状部材21とカバー部材25は別体に形成されているが、一体成形してもよい。また、円筒状部材21とカバー部材25は、接着剤により接合してもよく、あるいはそれらの先端部分の接触箇所において、適当な係合手段、例えば、一方の部材に穴部を、他方の部材に該穴部に嵌合する爪部を形成して、これらの係合により互いに固定されるようにしてもよい。さらに、カバー部材25の内周面には、円筒状部材21とカバー部材25の隙間間隔に対応するような高さの軸線方向に延在する補強用リブ(突如う)を数カ所、好ましくは3箇所以上設け、円筒状部材21とカバー部材25とにガタが生じないようにすることもできる。
一方、ピストン30は、上記筒状本体20の円筒状部材21に、後端部側から摺動自在に挿入されている。ピストン30の長さは、内容物の体液漏出防止剤Xを全て押し出せるように、円筒状部材21の長さよりも長くなるように設計されている。ピストン30は、図5に明瞭に示されているように、断面十字形のピストンロッド31を有し、その先端部には該ピストンロッドの断面寸法よりも若干大きな直径の円形フランジ部32が形成されている。該円形フランジ部32から突出して形成されたフランジ部33周囲には、合成樹脂やゴム等から作製されたガスケット34が被冠されている。また、ピストンロッド31の後端には、ピストンロッド31を指で押圧し易いように、指を当てる円板状部35が形成されている。ピストン30は、筒状本体20の円筒状部材21に後端部側から挿入したときに、上記ガスケット34が注入器10の円筒状部材21内周面に接触した状態で円筒状部材21内を摺動するように構成されている。さらに、円筒状部材21の後端部近傍の内周面には僅かに内方に突出したリング状の突条部24が形成されており、この突条部24にピストンロッド31の円形フランジ部32が当たることによって、ピストン30が筒状本体20から容易に抜け出ないように構成されている。なお、本実施態様ではピストンロッド31は断面十字形であるが、断面円形等の棒状であってもよい。
挿入管40は、鼻孔や口に挿入した際、鼻腔形状や口蓋形状に沿って撓む柔軟性を有するポリエステルエラストマー、軟質塩化ビニル樹脂、ゴム等の可撓性の合成樹脂から作製されており、透明又は半透明である。図2に示されるように、挿入管40は挿入管本体40aと接続部43とからなり、挿入管本体40aの略中間部に湾曲部44が形成されていると共に、挿入管本体40aの先端部41は鼻孔や口から挿入し易いように略半球状に形成されて閉鎖されており、且つその側面に、位置をずらした2ヶ所に、互いに直行する方向のそれぞれ一対の開孔部42を有すると共に、後端部には、前記注入器10の吐出筒部22に接続するための後側にやや拡開したテーパ状の接続部43が設けられている。このような湾曲部44を形成することにより、鼻孔や口から咽頭部奥まで挿入する際、抵抗なくスムーズに挿入することができる。湾曲部44は、挿入管本体40aの先端から徐々になだらかに湾曲させてもよいが、好ましくは挿入管本体40aの先端から所定位置、例えば約22〜45mm、より好ましくは約20〜30mmの距離の任意の部分から徐々になだらかに湾曲させることが好ましい。また、湾曲部44の曲率半径や角度は、鼻孔や口蓋の曲面形状に対応することが好ましい。
上記挿入管40の先端部の開孔部42は、円形、楕円形等の所望の形状をした孔とすることができ、その位置は挿入管先端から約5〜30mmの距離が好ましい。なお、本実施態様では、挿入管本体40aの先端部は略半球状に形成されて閉鎖されているが、先端を開口させてもよい。この場合、挿入管40の体腔への挿入時に、先端開口が施用部位に当接して塞がれても、側面に開孔部42を有するため、体液漏出防止剤の注入に支障を生ずることはない。
上記遺体処置装置の使用に際しては、まず、注入器10の吐出筒部22の保護キャップ29を取り外し、挿入管40の接続部43に吐出筒部22を嵌め合わせて挿入管40と注入器10を接続する。次いで、挿入管本体40aを鼻孔A(図1参照)又は口から咽喉部Bに向けて挿入し、着色されている円筒状部材21の吐出筒部22先端が鼻先又は口元に位置した時点で挿入を停止する。この際、挿入抵抗を軽減するために、挿入管本体40aに潤滑剤を塗布してもよい。そして、注入器10のピストン30を押圧し、注入器10内のゼリー状の体液漏出防止剤Xを挿入管40を経由して咽喉部Bに注入する。注入器10内の体液漏出防止剤Xを押出し、充填した後は、注入器10と挿入管40を鼻孔A又は口から抜き出す。
図6〜図9は、本発明に係る遺体処置装置に用いる注入器と挿入管との接続構造(抜け止め防止手段)の好適な幾つかの態様を示している。
図6に示す抜け止め防止手段は、注入器10の吐出筒部22の外周面に形成した雄ねじ50と、挿入管40の接続部43の内周面に形成した雌ねじ51の組合せからなり、これらの螺合により注入器10の吐出筒部22と挿入管40を接続する。
一方、図7に示す抜け止め防止手段は、注入器10の吐出筒部22の外周面に円周方向に形成したリング状の突条52と、挿入管40の接続部43の内周面に円周方向に上記突条52と対応する位置に形成した円周溝部53の組合せからなり、上記突条52が円周溝部53に嵌合することにより、注入器10の吐出筒部22と挿入管40を接続する。
また、図8に示す抜け止め防止手段は、注入器10の吐出筒部22の外周面に円周方向に所定間隔で複数箇所(図示の例では4箇所であるが、任意の数でよい)形成した凸部54と、挿入管40の接続部43の内周面に円周方向に上記凸部54と対応する位置に形成した円周溝部53の組合せからなり、上記凸部54が円周溝部53に嵌合することにより、注入器10の吐出筒部22と挿入管40を接続する。尚、逆の構成、すなわち吐出筒部22の外周面に円周溝部を設け、挿入管40の接続部43の内周面に上記円周溝部と嵌合する凸部又は突条を設けることもできる。
また、図9に示す抜け止め防止手段は、注入器10の吐出筒部22の外周面に円周方向に所定間隔で複数箇所(図示の例では4箇所であるが、任意の数でよい)形成した凸部54と、挿入管40の接続部43の内周面に円周方向に上記凸部54と対応する位置に形成した穴部(貫通孔)55の組合せからなり、上記凸部54が穴部55に嵌合することにより、注入器10の吐出筒部22と挿入管40を接続する。
尚、本明細書において、用語「穴部」は、貫通孔及び非貫通穴の両方を包含するものであり、上記穴部(貫通孔)55は非貫通の穴部(凹部)であってもよい。また、前記突条52や凸部54の頂部は、挿入管側の端部がなだらかで、注入器側の端部が鋭角なことが好ましく、それにより注入器10の吐出筒部22が挿入管40の接続部に挿入し易く、且つ、一旦嵌合した後は抜け難くなる。尚、上記と逆の構成、すなわち吐出筒部22の外周面に非貫通の穴部を設け、挿入管40の接続部43の内周面に上記穴部と嵌合する凸部を設けることもできる。
図10は、本発明に係る遺体処置装置に用いる挿入管の他の例を示しており、湾曲部を有さない直線状の挿入管40である。このような直線状の挿入管であっても、挿入操作性の点では前記した湾曲部を有する挿入管よりも若干劣るが、可撓性を有しているため、鼻孔や口蓋の曲面形状に追従することができ、挿入可能である。なお、本実施態様の挿入管40も、挿入管本体40aの先端部は略半球状に形成されて閉鎖されているが、先端を開口させてもよい。この場合、挿入管40の体腔への挿入時に、先端開口が施用部位に当接して塞がれても、側面に開孔部42を有するため、体液漏出防止剤の注入に支障を生ずることはない。
図11は、本発明に係る遺体処置装置に用いる挿入管の先端部の変形例を示している。
この変形例においては、図11に示すように、挿入管本体40aの先端部が半径方向中心へ向けて外側に湾曲して延びる複数の舌片45により略半球状に形成されていると共に、該複数の舌片45の先端により形成される開口と舌片間のスリットからなる開口部が形成されている。各舌片45は、外側に曲げることができるような柔軟性を有する。そのため、注入器に充填されている体液漏出防止剤がピストンにより押し出される時、体液漏出防止剤は複数の舌片を押し広げて出ると共に、拡開された舌片間のスリットからも出るためにその表面積が広くなる。
前記した本発明の遺体処置装置により遺体の口、鼻、耳等の体腔に注入・装填する体液漏出防止剤としては、遺体の体腔に本発明の注入器によりスムーズに注入できる押出し流動性を有し、体液漏出を防止できるものであれば全て使用できる。特に、親水性の溶剤(A)と、これに溶解した分散安定剤(B)及び/又は増粘剤(C)とを含有する基剤に、高吸水性樹脂粉末(D)を分散させてなるゼリー状の体液漏出防止剤は、遺体の体腔に注入・装填したときに、速やかに体液を吸収・膨潤して流動性の無い固いゼリー状に固化してしまい、体液漏出を確実に防止できるので好ましい。
溶剤(A)としては、室温で液状のエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリエチレングリコール(重合度の平均分子量が600以下)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(ポリプロピレングリコールにエチレンオキシドを付加したプルロニック型非イオン界面活性剤)、ポリオキシエチレンアルキル(アルキル基の炭素数12〜14)エーテル(エチレンオキサイドの付加モル数:7〜12モル)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系などのノニオン性界面活性剤などが挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、ノニオン性界面活性剤は、親水性であると共に、油脂類の溶解性にも優れているため、水分だけでなく油脂分も含まれている遺体の体液との親和性に優れ、また、親油性でもあるため、高吸水性樹脂粉末(D)を比較的多量に分散させることが可能である。また、水と容易に混和し、混和時に水温が上昇する溶剤を用いた場合、高吸水性樹脂の吸水速度を大きくし、また、調製した体液漏出防止剤の流動性を良くし、低温時、ゼリー状体液漏出防止剤の凝固を防止するのに寄与できる。
前記分散安定剤(B)は、高吸水性樹脂粉末の均一な分散状態を保持させるためのものであり、アクリル酸重合体であるカルボキシビニルポリマー、アクリル酸重合体のカルボキシビニルポリマーをアルカリで中和したもの、ポリアルキレンオキサイド系の熱可塑性ノニオン型吸水性樹脂、親油性スメクタイト、合成ヘクトライト、天然ヘクトライト、ベントナイトなど、従来公知の各種分散安定剤を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
分散安定剤(B)の含有量は、特定の範囲に限定されるものではないが、一般に体液漏出防止剤全体量の約0.1〜40質量%の割合が適当であり、より好ましくは約1〜25質量%の割合である。分散安定剤(B)の含有量が低すぎると、高吸水性樹脂粉末の均一な分散性を保持し難くなり、一方、上記範囲を越えて多量に配合してもそれ以上の効果の改善は見られず、経済性の点から好ましくない。
前記増粘剤(C)は、組成物の粘性を上げ、安定したゼリー状物とするために添加されるものである。増粘剤(C)としては、特定のものに限定されないが、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、アルギン酸ナトリウムなどの従来公知の各種増粘剤を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。増粘剤の含有量は、特定の範囲に限定されるものではないが、一般に体液漏出防止剤全体量の約0.1〜20質量%の割合が適当であり、より好ましくは約0.2〜10質量%である。
前記高吸水性樹脂粉末(D)としては、従来公知の各種高吸水性樹脂の粉末を用いることができ、特定のものに限定されないが、それらの中でも、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体等のポリアクリル酸塩、アクリル酸グラフト共重合体架橋物、ポリビニルアクリレート、ビニルアルコールとポリアクリル酸の共重合体、ポリアクリル酸−マレイン酸の共重合体、アルギン酸塩、ポリエチレングリコール系ポリマー、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキサイド系ポリマー、ポリアルギン酸塩系ポリマーなどを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記高吸水性樹脂粉末(D)は、平均粒度が約15メッシュ〜180メッシュ(Tyler表示)の粉体が適当であり、より好ましくは約30メッシュ〜150メッシュである。
また、高吸水性樹脂粉末(D)の含有量は、遺体内の体液を体腔から漏出することなく直ちに吸収・膨脹して流動性のないゲルを作成するのに必要な量でなければならない。高吸水性樹脂粉末の含有量は、特定の範囲に限定されるものではないが、一般に体液漏出防止剤全体量の約5〜55質量%の割合が適当であり、より好ましくは約10〜40質量%の割合である。
本発明で用いるゼリー状の体液漏出防止剤は、さらに必要に応じて、酸化防止剤、紫外線防止剤、殺菌剤、防カビ剤、防腐剤、消臭剤、香料等の他の添加剤の1種以上を含有することができる。これら添加剤の含有量は、各成分の所望の効果を維持し、安全性及び良好な経済性が得られる量的割合であれば充分である。
以上のような各成分を含有するゼリー状の体液漏出防止剤の室温(20±5℃)における粘度は、特定の範囲に限定されるものではないが、良好な流動性を持つためには、一般に約6,000〜50,000cPsの範囲が適当であり、より好ましくは約10,000〜40,000cPsである。
なお、前記溶剤(A)の含有量が低くなるほど、従って高吸水性樹脂粉末(C)の含有量が高くなるほど、体液漏出防止剤がゼリー状になる時間は短くなり、また粘度は上昇するので、これらの配合量を調節することにより、ゼリー状になる時間や所望の用途(施用部位)に応じた粘度となるように調節することができる。
本発明の体液漏出防止剤を体腔に注入して充填する量は、施用部位に応じて適宜設定でき、特に限定されるものではない。また、ゼリー状の体液漏出防止剤中に含有されている高吸水性樹脂の吸水性能にもよるが、一般に約5〜100gの範囲が適当であり、より好ましくは10〜50gである。例えば、遺体の鼻孔や口からのど部に注入する体液漏出防止剤(高吸水性樹脂5〜55質量%含有)の充填量は約5〜50gの範囲が適当であり、より好ましくは10〜30g程度である。ゼリー状の体液漏出防止剤の注入量が多すぎると、注入器具が大きくなるので取り扱いが難しく、コストアップになる。一方、注入量が少なすぎると、体液をゲル状に固めることが困難になり、体液が漏出する危険性があるので好ましくない。
従来の遺体処置装置の使用状態を示す概略断面図である。 本発明に係る遺体処置装置の一実施態様を示す部分断面分解説明図である。 図2に示す遺体処置装置の注入器の一実施態様を示し、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は右側面図である。 図3に示す注入器の中心軸線に沿った部分縦断面図である。 図3に示す注入器のV−V線矢視断面図である。 本発明に係る遺体処置装置に用いる注入器と挿入管との接続構造の一例を示す部分断面側面図である。 本発明に係る遺体処置装置に用いる注入器と挿入管との接続構造の他の例を示す部分断面側面図である。 本発明に係る遺体処置装置に用いる注入器と挿入管との接続構造のさらに他の例を示す部分断面側面図である。 本発明に係る遺体処置装置に用いる注入器と挿入管との接続構造の別の例を示す部分断面側面図である。 本発明に係る遺体処置装置に用いる挿入管の他の実施態様を示す断面図である。 本発明に係る遺体処置装置に用いる挿入管の先端の他の実施態様を示す部分側面図である。
符号の説明
1,10 注入器
20 筒状本体
21 円筒状部材
22 吐出筒部
23 係止部
24 突条部
25 カバー部材
26 鍔部
29 保護キャップ
30 ピストン
31 ピストンロッド
32 円形フランジ部
33 フランジ部
34 ガスケット
35 円板状部
40 挿入管
40a 挿入管本体
42 開孔部
43 接続部
44 湾曲部
45 舌片
50 雄ねじ
51 雌ねじ
52 突条
53 円周溝部
54 凸部
55 穴部
X 体液漏出防止剤
A 鼻孔
B 咽喉部
C 舌
D 気管
E 食道

Claims (8)

  1. 先端部に開孔部を有する挿入管本体の後端部に、体液漏出防止剤用注入器の吐出筒部に接続するための接続部が設けられている可撓性の合成樹脂製挿入管と、
    先端部に上記挿入管の接続部に接続するための吐出筒部を有すると共に、後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部を有する筒状本体と、該筒状本体に後端部側から摺動自在に挿入されているピストンとを有する体液漏出防止剤用注入器
    とを備える遺体の処置装置であって、上記注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されており、且つ、上記注入器の少なくとも吐出筒部は着色されており、上記挿入管は透明もしくは半透明であり、また、上記注入器の吐出筒部と上記挿入管の接続部に抜け止め防止手段が設けられていることを特徴とする遺体の処置装置。
  2. 先端部に開孔部を有する挿入管本体の後端部に、体液漏出防止剤用注入器の吐出筒部に接続するための接続部が設けられている可撓性の合成樹脂製挿入管と、
    先端部に上記挿入管の接続部に接続するための吐出筒部を有すると共に、後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部を有する筒状本体と、該筒状本体に後端部側から摺動自在に挿入されているピストンとを有する体液漏出防止剤用注入器
    とを備える遺体の処置装置であって、上記注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されており、且つ、上記注入器の少なくとも吐出筒部は着色されており、上記挿入管は透明もしくは半透明であることを特徴とする遺体の処置装置。
  3. 先端部に開孔部を有する挿入管本体の後端部に、体液漏出防止剤用注入器の吐出筒部に接続するための接続部が設けられている可撓性の合成樹脂製挿入管と、
    先端部に上記挿入管の接続部に接続するための吐出筒部を有すると共に、後部に指を引っ掛けるための半径方向外側に突出した鍔部を有する筒状本体と、該筒状本体に後端部側から摺動自在に挿入されているピストンとを有する体液漏出防止剤用注入器
    とを備える遺体の処置装置であって、上記注入器の吐出筒部が、先端に向かって漸次縮小するテーパ状に形成されていると共に、上記挿入管の接続部の内径は、上記吐出筒部の形状に対応するように、後端に向かって漸次拡大するテーパ状に形成されており、且つ、上記注入器の吐出筒部と上記挿入管の接続部に抜け止め防止手段が設けられていることを特徴とする遺体の処置装置。
  4. 前記注入器の吐出筒部と前記挿入管の接続部に設けられた抜け止め防止手段は、雄ねじと雌ねじの組合せ、円周方向の溝部と該溝部に嵌合される凸条もしくは凸部との組合せ、又は円周方向に所定間隔で複数設けられた穴部と該穴部に嵌合される凸部との組合せのいずれか少なくとも1つの組合せからなることを特徴とする請求項1又は3に記載の遺体の処置装置。
  5. 前記挿入管本体は、軸船方向に沿って曲がっている湾曲部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の遺体の処置装置。
  6. 前記挿入管の先端部が略半球状に閉鎖されて形成され、且つその側面に複数の開孔部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の遺体の処置装置。
  7. 前記挿入管の先端部は、半径方向中心へ向けて湾曲して延びる複数の舌片により略半球状に形成されていると共に、該複数の舌片の先端により形成される開口と舌片間のスリットからなる開口部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の遺体の処置装置。
  8. 前記注入器の筒状本体は、先端部に吐出筒部を有する円筒状部材と、その外周に被冠されたカバー部材とからなり、前記鍔部は上記カバー部材に設けられており、また前記ピストンは上記円筒状部材内に摺動自在に挿入されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の遺体の処置装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101061369B1 (ko) 2011-02-14 2011-09-01 남승현 사체의 체액 누출 차단제 제조방법 및 이의 제조방법에 의해 제조된 사체의 체액 누출 차단제
JP2014034555A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Humex Co Ltd 遺体の処置装置

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