JP2023044077A - シート状ヒータ連結体 - Google Patents

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Yosuke Sugawara
誠 後藤
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Abstract

【課題】短時間、低コストで、作業者によらず一定品質以上のものを製造することができ、熱膨張によって変形し難いシート状ヒータ連結体の提供。【解決手段】導電性の発熱層を2枚の絶縁層で挟んだ積層構造を備える複数のシート状ヒータが、各々の端部において重なり、その重なった部分Xにおいて、積層方向に導電性の貫通部材が貫通していることで、複数の前記シート状ヒータに含まれる前記発熱層の各々が前記貫通部材を介して電気的に繋がっている、シート状ヒータ連結体。【選択図】図4

Description

本発明はシート状ヒータ連結体に関する。
従来、複数のシート状ヒータを連結させたヒータ装置が提案されている。
例えば特許文献1には、ベースフィルム上に箔状に設けられ発熱体として機能する抵抗体と、上記抵抗体に連続して形成され電気母線として機能する一対の電極と、を具備した面状ヒータを任意個数用意して、該任意個数の面状ヒータを、上記一対の電極の端部で、溶接により接続してなることを特徴とするヒータ装置が記載されている。そして、このようなヒータ装置は、従来のように任意個数の面状ヒータを接続端子で接続した構成でなく、溶接によって接続した構成であるため、接続部分が厚くなることはなく、ヒータ装置全体が平坦な状態になっていて、又、接続部分においても可撓性に優れていることから、接続部分を曲面に対応して変形させることができ、そのため、ヒータ装置の全面を加熱対象物の表面に隙間無く密着した状態で装着することができ、例えば、配管やダクト等の加熱対象物の外周面に取り付けられ、凍結を防止するヒータ装置などに好適に用いることができると記載されている。
特開2004-071407号公報
しかしながら特許文献1に記載のヒータは、電極の端部を溶接して接続するため、作業時間やコストがかかり、また、作業者によって溶接の質のバラツキが大きくなる傾向があった。
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、短時間、低コストで、作業者によらず一定品質以上のものを製造することができ、熱膨張によって変形し難いシート状ヒータ連結体を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討し、本発明を完成させた。
本発明は以下の(1)~(7)である。
(1)導電性の発熱層を2枚の絶縁層で挟んだ積層構造を備える複数のシート状ヒータが、各々の端部において重なり、
その重なった部分Xにおいて、積層方向に導電性の貫通部材が貫通していることで、複数の前記シート状ヒータに含まれる前記発熱層の各々が前記貫通部材を介して電気的に繋がっている、シート状ヒータ連結体。
(2)導電性の発熱層を2枚の絶縁層で挟んだ積層構造を備える複数のシート状ヒータが、各々の端部において重なり、
前記シート状ヒータは、少なくともその重なった部分Xであって、かつ、前記発熱層に隣り合う層として、前記発熱層と電気的に繋がり、前記発熱層よりも抵抗が低い電極箔を有し、
前記部分Xにおいて、積層方向に導電性の貫通部材が貫通していることで、前記貫通部材と前記電極箔とが電気的に繋がり、
複数のシート状ヒータに含まれる前記発熱層の各々が前記貫通部材を介して電気的に繋がっている、シート状ヒータ連結体。
(3)前記部分Xにおける両外面において、前記貫通部材と接する箇所には前記絶縁層がなく、その箇所には代わりに平座金が配置され、
前記平座金は、前記発熱層および/または前記電極箔と電気的に繋がっている、上記(1)または(2)に記載のシート状ヒータ連結体。
(4)前記部分Xにおいて重なる2つの前記シート状ヒータの間に層状のスペーサーを備える、上記(1)~(3)のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
(5)前記貫通部材がハトメである、上記(1)~(4)のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
(6)前記貫通部材が真鍮からなる、上記(1)~(5)のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
(7)前記平座金が真鍮からなる、上記(3)~(6)のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
本発明によれば、短時間、低コストで、作業者によらず一定品質以上のものを製造することができ、熱膨張によって変形し難いシート状ヒータ連結体を提供することができる。
本発明の第1の連結体の好適態様の概略断面図である。 本発明の第1の連結体の好適態様における端部の構造を説明するための概略斜視図である。 本発明の第2の連結体の好適態様の概略断面図である。 本発明の第2の連結体の好適態様における端部の構造を説明するための概略斜視図である。 別の本発明の連結体の上面を表す概略上面図である。 さらに別の本発明の連結体を得るために用いるシート状ヒータの上面を表す概略上面図である。 図6に示すシート状ヒータからなる本発明の連結体の上面を表す概略上面図である。
本発明について説明する。
本発明は、導電性の発熱層を2枚の絶縁層で挟んだ積層構造を備える複数のシート状ヒータが、各々の端部において重なり、その重なった部分Xにおいて、積層方向に導電性の貫通部材が貫通していることで、複数の前記シート状ヒータに含まれる前記発熱層の各々が前記貫通部材を介して電気的に繋がっている、シート状ヒータ連結体である。
このようなシート状ヒータ連結体を、以下では「本発明の第1の連結体」ともいう。
また、本発明は、導電性の発熱層を2枚の絶縁層で挟んだ積層構造を備える複数のシート状ヒータが、各々の端部において重なり、前記シート状ヒータは、少なくともその重なった部分Xであって、かつ、前記発熱層に隣り合う層として、前記発熱層と電気的に繋がり、前記発熱層よりも抵抗が低い電極箔を有し、前記部分Xにおいて、積層方向に導電性の貫通部材が貫通していることで、前記貫通部材と前記電極箔とが電気的に繋がり、複数のシート状ヒータに含まれる前記発熱層の各々が前記貫通部材を介して電気的に繋がっている、シート状ヒータ連結体である。
このようなシート状ヒータ連結体を、以下では「本発明の第2の連結体」ともいう。
本発明の第2の連結体は電極箔を有する態様であり、これに対して本発明の第1の連結体は電極箔を有さなくてもよい態様である。
また、本発明の第2の連結体では貫通部材と電極箔とが電気的に繋がっており、電極箔と発熱層とが電気的に繋がっている。すなわち、貫通部材と発熱層とは電極箔を介して電気的に繋がっているのであって、貫通部材と発熱層とが直接、電気的に繋がっていなくてもよい。
ただし、本発明の第2の連結体では貫通部材と発熱層とが直接、電気的に繋がっていることが好ましく、この場合、この態様は本発明の第1の連結体がさらに電極箔を有する態様に該当する。
以下において単に「本発明の連結体」と記した場合、「本発明の第1の連結体」および「本発明の第2の連結体」のいずれをも意味しているものとする。
<好適態様1>
本発明の第1の連結体の好適態様について、図を用いて説明する。
図1は本発明の第1の連結体の好適態様の概略断面図を示している。また、図2は本発明の第1の連結体の好適態様における端部の構造を説明するための概略斜視図である。図2は、2つのシート状ヒータを繋げる直前の状態を示す概略斜視図とも言える。
図1、図2は、本発明の第1の連結体の好適態様を示しており、本発明の第1の連結体はこれに限定されない。
また、図1、図2は理解を容易にするために単純化した図(概略図)であり、縮尺等はこれに限定されない。
図1、図2において本発明の第1の連結体10は、2枚のシート状ヒータ20が、各々端部において重なってなる。その重なっている部分Xの大きさや幅等は特に限定されない。本発明の第1の連結体10が図1(および後述する図3)のように見える方向から見た場合において、シート状ヒータ20の主面と平行方向における部分Xの長さ(図1および図3における左右方向の部分Xの幅)は5~15mmであることが好ましく、7~12mmであることがより好ましい。本発明の連結体において同様である。
また、本発明の第1の結合体10を積層方向から見た場合、すなわち、後述する図5、図7のように見える方向から見た場合において、本発明の第1の結合体10の全面積に対する部分Xが占める面積の比率は4~20%であることが好ましく、6~10%であることがより好ましい。本発明の連結体において同様である。
なお、本発明の連結体においてシート状ヒータの枚数は限定されない。
そして、1枚のシート状ヒータ20は導電性の発熱層22を、2枚の絶縁層24、26で挟んだ積層構造を備える。
本発明の連結体において絶縁層の枚数は2以上であればよく、そのうちの2枚の絶縁層によって発熱層22を挟んでいればよい。
本発明の連結体を構成する各層間を密着する方法は特に限定されず、例えば接着によって密着することができる。ただし、後述するように発熱層22と電極箔28とは接着剤によって着けられていない方が好ましい。
発熱層22について説明する。
発熱層22は通電することで発熱するシート状のものであればよい。
発熱層22は、例えば金属箔、シート状の金属メッシュ、シート状の金属繊維であってよい。
発熱層22の材質は、通電することで発熱するものであれば特に限定されず、ステンレスであることが好ましいが、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、ニクロムであってもよい。
発熱層22の厚さは10~600μmであることが好ましく、20~150μmであることがより好ましく、可撓性や強度の観点から30μm程度であることが好ましい。
発熱層22の主面の形状や大きさは、加熱対象物の形状や大きさ等に合わせて、適宜、調整することができる。
発熱層22は、その抵抗値が10~800Ωのものであることが好ましく、80~200Ωのものであることがより好ましい。
ここで発熱層の抵抗は、JIS K 7194に準拠して求めた値とする。
発熱層22は主として金属繊維からなることが好ましく、金属繊維のみからなることがより好ましい。
ここで「主として」とは、70質量%以上であることを意味するものとする。すなわち、発熱層22はその70質量%以上が金属繊維であることが好ましい。発熱層22に含まれる金属繊維の割合は80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
なお、発熱層22に含まれる金属繊維の割合は次の方法によって特定するものとする。
発熱層22の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて1,000倍に拡大して得たSEM像において、その視野内に占める全ての成分(空隙を除く)の面積を画像処理装置を用いて求め、2分の3乗とすることで体積比に換算し、さら比重を乗じることで質量比を求めて、金属繊維の含有率を算出する。
金属繊維は、断面の等面積円相当径が2~100μm(好ましくは5~20μm)、長さが2~20mmの金属製の繊維であることが好ましい。
また、発熱層22は、このような金属性の繊維が無数に複雑に絡み合ってシート状に構成されたもの(金属繊維シート)であることが好ましい。ここで金属繊維シートは金属繊維のみからなってよいが、金属繊維に加え、発熱性を妨げない範囲で金属繊維以外(例えばバインダーとしての機能がある樹脂繊維等)も含むものであってよい。
ここで、金属繊維シートを構成する金属繊維同士は通電する程度に接している。金属繊維同士は接点においてつながっていることが好ましい。例えば高温にて焼結することで金属繊維の一部が溶けた後、凝固した履歴を有することで、金属繊維同士が接点において融着していることが好ましい。
金属繊維シートは耐熱性や耐薬品性が高いことからSUS繊維シートであることが好ましい。SUS繊維シートとして、ステンレス繊維シート(例えば、トミーファイレックSS、巴川製紙所社製)が挙げられる。
金属繊維シートは坪量が25g/m2以上であることが好ましく、50g/m2以上であることが好ましい。また、1000g/m2以下であることが好ましく、200g/m2以下であることがより好ましい。
なお、坪量はJIS P 8124に準拠して求めた値とする。
金属繊維シートの密度は1.0~5.0g/cm3であることが好ましく、1.4~2.0g/cm3であることがより好ましく、1.7g/cm3程度であることが好ましい。
なお、金属繊維シートの密度は、JIS P 8118に従い、密度(g/cm3)=坪量(g/m2)/厚さ(mm)×1000により求めた値とする。
金属繊維シートは、乾式不織布の製造方法によっても、湿式抄造法によっても製造することができる。湿式抄造法によって製造する場合には、断面の等面積円相当径が2~100μm、長さが2~20mmの無数の金属性の繊維を分散媒(水や有機溶媒等)内で撹拌した後、有機系の凝集剤等を加え、角形手漉き装置(東洋精機社製など)を用いてシート化し、フェロタイプの乾燥装置を用いて坪量が50~1100g/m2の乾燥シートを得る。その後、400~1300℃で焼成すると金属繊維シートが得られる。なお、原則として、金属繊維シート内に有機系の凝集剤は残存しないことが好ましい。
絶縁層24、26について説明する。
なお、絶縁層24と絶縁層26とは同一のものであってよいし、異なるものであってもよい。
絶縁層24、26は発熱層22と他層とを電気的に絶縁する役割を果たす。したがって絶縁性が高い材質からなるシート状のものであることが好ましい。
また、絶縁層24、26は絶縁性に加え、熱伝導性を備えることが好ましい。
絶縁層24、26は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PI(ポリイミド)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、TAC(トリアセチルセルロース)、セラミック等からなるものであることが好ましい。これらは絶縁性が高いからである。これらの中でもPI(ポリイミド)からなる絶縁層24、26は耐熱性、絶縁性が優れるため好ましい。
絶縁層24、26の厚さは特に限定されないが、50~700μmであることが好ましく、100~600μmであることがより好ましく、200~500μmであることがさらに好ましい。
ここで絶縁層の厚さは、次のように求めるものとする。
図1に示すような、本発明の連結体の主面に垂直な方向における断面の拡大写真(200倍)を得た後、その断面の拡大写真において絶縁層24、26の厚さを無作為に選択した100か所にて測定し、それらの単純平均値を求める。そして、得られた平均値をその絶縁層24、26の厚さとする。
なお、本発明の連結体が備える他の層(電極箔、平座金、スペーサーを含む)の厚さも、上記の絶縁層の場合と同様の方法によって測定して得た値を意味するものとする。
絶縁層24、26の主面の形状や大きさは特に限定されない。ただし、絶縁層24、26は発熱層22と他層とを電気的に絶縁する役割を果たすため、絶縁層24、26の主面の大きさは、通常、発熱層22の主面と同じか、発熱層22の主面よりも大きい。
貫通部材30について説明する。
本発明の第1の連結体10は、図1、図2に示すように、2枚のシート状ヒータ20が、各々端部において重なっており、その重なった部分Xにおいて積層方向に導電性の貫通部材30が貫通している。これによって2枚のシート状ヒータ20は繋がった状態が保たれる。
また、積層方向に導電性の貫通部材30が貫通し、発熱層22が貫通部材30に接していることで、複数のシート状ヒータ20に含まれる発熱層22の各々は貫通部材30を介して電気的に繋がっている。発熱層22および貫通部材30は共に導電性を備えるため、これらが接触していれば、通常、2つの発熱層22は電気的に繋がる。
貫通部材30は通電可能であり、一定以上の強度を備えるものであって、2枚のシート状ヒータ20の各々の端部(部分X)において積層方向に貫通し、これらを繋げた状態で保つことができるものであれば特に限定されない。
貫通部材30は円筒状の部分を有し、その円筒状の部分が2枚のシート状ヒータ20をその積層方向に貫通していることが好ましい。また、その円筒状の部分の外径Φが3~10mmであることが好ましく、5~8mmであることがより好ましい。貫通部材30の円筒状の部分における外径Φがこの範囲よりも小さいと、ヒータ連結時の作業性が悪くなる傾向があり、逆に、この範囲よりも大きいとシート状ヒータ連結体としての発熱効率が悪くなる傾向がある。
貫通部材30は、例えば図1、図2に示すようなハトメであってよい。ハトメは従来公知のものであってよい。
貫通部材30の材質は導電性を備えるものであれば特に限定されず、例えばステンレス、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、ニクロムまたはこれらの合金であってよく、真鍮であることが好ましい。
<好適態様2>
本発明の第2の連結体の好適態様について、図を用いて説明する。
図3は本発明の第2の連結体の好適態様の概略断面図を示している。また、図4は本発明の第2の連結体の好適態様における端部の構造を説明するための概略斜視図である。図4は、2つのシート状ヒータを繋げる直前の状態を示す概略斜視図とも言える。
図3、図4は、本発明の第2の連結体の好適態様を示しており、本発明の第2の連結体はこれに限定されない。
また、図3、図4は理解を容易にするために単純化した図(概略図)であり、縮尺等はこれに限定されない。
なお、本発明の第2の連結体における発熱層22、絶縁層24、26および貫通部材30の各々は、前述の本発明の第1の連結体が備えるものと同様であってよい。
図3、図4において、これらは図1、図2と同じ符号を付して示した。
図3、図4において本発明の第2の連結体10´は、本発明の第1の連結体と同様、2枚のシート状ヒータ20´が、各々端部において重なってなり、1枚のシート状ヒータ20は導電性の発熱層22を2枚の絶縁層24、26で挟んだ積層構造を備える。
そして、本発明の第2の連結体10´は、本発明の第1の連結体10と同様、図3、図4に示すように、2枚のシート状ヒータ20´が各々端部において重なっており、その重なった部分Xにおいて積層方向に導電性の貫通部材30が貫通している。これによって2枚のシート状ヒータ20´は繋がった状態が保たれる。
また、積層方向に導電性の貫通部材30が貫通していることで、貫通部材30と後述する電極箔28とが電気的に繋がっている。貫通部材30と後述する電極箔28とが接触していれば、通常、これらは電気的に繋がるし、貫通部材30と電極箔28とが導電性を備えるものを介して電気的に繋がる場合もある。また、電極箔28と発熱層22とは隣り合う層であり電気的に繋がっている。つまり、本発明の第2の結合体10´では貫通部材30は電極箔28と電気的に繋がり、さらに電極箔28は発熱層22と電気的に繋がるので、発熱層22は貫通部材30と電気的に繋がることとなる。そして、複数のシート状ヒータ20に含まれる発熱層22の各々は電気的に繋がる。
ここで、さらに発熱層22と貫通部材30とが直接接していて電気的に繋がっていてもよい。発熱層22および貫通部材30は共に導電性を備えるため、これらが接触していれば、通常、これらは電気的に繋がる。この場合、図3、図4に示す態様は、本発明の第1の連結体の好適態様に該当することとなる。
電極箔28について説明する。
本発明の第2の連結体は電極箔28を有する。
電極箔28は複数のシート状ヒータ20´が重なった部分Xに少なくとも存在する。
ここで電極箔28は部分Xの一部に存在していてもよいし、部分Xの少なくとも一部に存在したうえで部分X以外の部分にも存在してよい。
電極箔28は発熱層22に隣り合う層として存在する。すなわち、電極箔28と発熱層22とは主面同士が接している。電極箔28は発熱層22の外側(絶縁層24に近い側)に存在することが好ましい。そして、電極箔28は導電性を備えるので、電極箔28は発熱層22と電気的に繋がる。
これらの主面同士は密着していることが好ましい。
これらの主面の間に接着剤は無いことが好ましい。
電極箔28の材質は特に限定されず、例えば、発熱層22と同様の材料からなるものであってよい。
電極箔28の厚さは特に限定されず、10~600μmであることが好ましく、20~150μmであることがより好ましく、50μm程度であることが好ましい。
電極箔28の主面の形状や大きさは、加熱対象物の形状や大きさ等に合わせて、適宜、調整することができる。
電極箔28の主面の面積は、貫通部材30の主面の投影面積の2~5倍であることが好ましい。電極箔28の主面の面積がこの範囲よりも小さいと電気的な接続が不安定となる可能性があり、逆にこの範囲よりも大きいとシート状ヒータ連結体の発熱効率が悪くなる可能性がある。なお、本発明の第2の結合体10´を積層方向から見た(後述する図5のような)場合において貫通部材30が占める面積を、その主面の投影面積とする。
このように電極箔28の材質、厚さ、形状、大きさ等は特に限定されないものの、その抵抗値は発熱層22よりも低い。
具体的には、電極箔28の抵抗値は、発熱層22の抵抗値の2.5×10-4~0.3倍であることが好ましい。
電極箔28の抵抗値は0.2~2.0Ωであることが好ましく、0.4~0.6Ωであることがより好ましい。
なお、電極箔の抵抗値は、発熱層の場合と同様の方法によって測定して得た値を意味するものとする。
例えば、発熱層22がステンレス製の金属繊維からなるものであり、電極箔28がステンレス製のシートであることが好ましい。この場合、通常、電極箔28は発熱層22よりも抵抗値は低くなる。
また、例えば、発熱層22がステンレス製のシートであり、電極箔28が銅製のシートであってもよい。この場合も、通常、電極箔28は発熱層22よりも抵抗値は低くなる。
電極箔28は発熱層22よりも抵抗値が低いので、電極箔28における発熱層22と接触している部分では、発熱層22に流れる電気が電極箔28へ移動する。その結果、発熱層22のうち電極箔28に接触している部分は発熱が抑制される。そして、部分Xにおける発熱層22の温度上昇が抑制され、部分Xの熱変形を抑制することができる。部分Xにおける発熱層22の温度が高くなり、本発明の第2の連結体の端部が熱変形してしまうと、2つの発熱層22の間の電気的な接続が不安定になる可能性がある。
平座金32について説明する。
本発明の第2の連結体10´は、図3、図4に示すように、部分Xにおける両外面(絶縁層24側)において、貫通部材30と接する箇所には絶縁層24がなく、その箇所には代わりに平座金32が配置されていることが好ましい。
平座金32の形状、材質、大きさ等は、例えば従来公知のものであってよい。
平座金32の厚さは例えば0.3~1.0mmであることが好ましく、0.5mm程度であることがより好ましい。
平座金32は真鍮からなるものであることが好ましい。この場合、2つの発熱層22の間の電気的な接続の安定性が増す傾向がある。
また、平座金32と貫通部材30の材質は同種であっても異種であってもよいが、同種であることが好ましく、いずれも真鍮からなることがより好ましい。平座金32と貫通部材30と同種であると電蝕の影響が少なく、長期耐久性に優れるからである。
図3、図4に示す態様において、平座金32は貫通部材30および電極箔28と直接接しており、電気的にも繋がっている。また、平座金32は発熱層22と直接は接していないが、電極箔28を介して発熱層22と電気的には繋がっている。つまり、図3、図4に示す態様の本発明の第2の結合体10´では、貫通部材30は平座金32と電気的に繋がり、平座金32は電極箔28と電気的に繋がり、さらに電極箔28は発熱層22と電気的に繋がるので、発熱層22は貫通部材30と電気的に繋がることとなる。そして、複数のシート状ヒータ20´に含まれる発熱層22の各々は電気的に繋がる。
なお、前述の本発明の第1の連結体であって電極箔を有さない態様の場合でも、平座金を有してよい。この場合、平座金は発熱層と電気的に繋がる。
スペーサー40について説明する。
本発明の第2の連結体10´は、図3、図4に示すように、部分Xにおいて重なる2つのシート状ヒータ20´の間に層状のスペーサー40を備えることが好ましい。
スペーサー40は貫通部材30を設置しやすくする役割を果たすので、変形し難いものであることが好ましい。厚さがある程度以上あれば剛性を備えるので変形し難い。例えば貫通部材30がハトメである場合、一定以上の厚さを備え、剛性が高いスペーサー40が存在すると、ハトメを取り付ける際の押圧が安定するので好ましい。
スペーサー40の厚さは例えば0.05~0.3mmであることが好ましく、0.125mm程度であることがより好ましい。
また、スペーサー40は絶縁性を備えるものであることが好ましい。
スペーサー40の材質は特に限定されないが、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PI(ポリイミド)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、TAC(トリアセチルセルロース)、セラミック等からなるものであることが好ましい。これらは絶縁性が高いからである。これらの中でもPI(ポリイミド)からなるスペーサー40は耐熱性、絶縁性が優れるため好ましい。
<別の好適態様>
本発明の連結体の別の好適態様を、図5を用いて説明する。図5は本発明の連結体の上面を表す概略上面図である。
図5において本発明の連結体10´´は、3枚のシート状ヒータ20´´が各々端部において重なり、その重なった部分Xにおいて貫通部材30が積層方向に貫通して、結合されている。
また、本発明の連結体10´´の短手方向において2つの貫通部材30が用いられている。このように1カ所の部分Xにおいて2以上の貫通部材30が用いられてもよい。
また、図5では発熱層22を点線で示している。本発明の連結体において発熱層22の形状は、図5に示すような帯が蛇行した形状であってもよい。
<さらに別の好適態様>
本発明の連結体のさらに別の好適態様を、図6、図7を用いて説明する。図6は2つのシート状ヒータ20a、20bの上面を表す概略上面図であり、図7は本発明の連結体10´´´の上面を表す概略上面図である。
図6に示す2つのシート状ヒータ20a、20bを、図7に示すように重ね、その重なった部分X(部分Xを図7では太線で示す)において貫通部材30が積層方向に貫通して、結合されている。
また、図6、図7では発熱層22を点線で示している。図5に示した態様と同様、本発明の連結体において発熱層22の形状は、図6、図7に示すような帯が蛇行した形状であってもよい。
図6、図7に示す態様の本発明の連結体は、例えば分岐配管等のヒータとして用いることができる。配管用ヒータは多種多様な形状、大きさが有り得るが、本発明の連結体は多種多様な形状、大きさとすることができるため、これに対応することができる。
また、本発明の連結体は、従来公知のシート状ヒータを組み合わせて得ることができるので、基本的パーツのシート状ヒータの形状、大きさ等は変更せずに接続態様を変更するだけで多種多様な形状の配管へ対応することができる。
本発明の連結体は、配管用途以外では、例えば成膜装置用途や温風発生装置用途に適用可能である。
10 本発明の第1の連結体
10´ 本発明の第2の連結体
10´´、10´´´ 本発明の連結体
20、20´、20´´、20a、20b シート状ヒータ
22 発熱層
24、26 絶縁層
28 電極箔
30 貫通部材
32 平座金
40 スペーサー

Claims (7)

  1. 導電性の発熱層を2枚の絶縁層で挟んだ積層構造を備える複数のシート状ヒータが、各々の端部において重なり、
    その重なった部分Xにおいて、積層方向に導電性の貫通部材が貫通していることで、複数の前記シート状ヒータに含まれる前記発熱層の各々が前記貫通部材を介して電気的に繋がっている、シート状ヒータ連結体。
  2. 導電性の発熱層を2枚の絶縁層で挟んだ積層構造を備える複数のシート状ヒータが、各々の端部において重なり、
    前記シート状ヒータは、少なくともその重なった部分Xであって、かつ、前記発熱層に隣り合う層として、前記発熱層と電気的に繋がり、前記発熱層よりも抵抗が低い電極箔を有し、
    前記部分Xにおいて、積層方向に導電性の貫通部材が貫通していることで、前記貫通部材と前記電極箔とが電気的に繋がり、
    複数のシート状ヒータに含まれる前記発熱層の各々が前記貫通部材を介して電気的に繋がっている、シート状ヒータ連結体。
  3. 前記部分Xにおける両外面において、前記貫通部材と接する箇所には前記絶縁層がなく、その箇所には代わりに平座金が配置され、
    前記平座金は、前記発熱層および/または前記電極箔と電気的に繋がっている、請求項1または2に記載のシート状ヒータ連結体。
  4. 前記部分Xにおいて重なる2つの前記シート状ヒータの間に層状のスペーサーを備える、請求項1~3のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
  5. 前記貫通部材がハトメである、請求項1~4のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
  6. 前記貫通部材が真鍮からなる、請求項1~5のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
  7. 前記平座金が真鍮からなる、請求項3~6のいずれかに記載のシート状ヒータ連結体。
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