JP2023043726A - レーザ加工装置 - Google Patents

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    • B23K26/70Auxiliary operations or equipment

Abstract

【課題】光学素子に不純物が付着することを抑制できるレーザ加工装置を提供すること。【解決手段】レーザ加工装置は、加工対象物を加工するためのレーザ光LWを出射するレーザ光源を備える。また、レーザ加工装置は、レーザ光源から出射されたレーザ光LWを走査する走査部を有しレーザ光LWを加工対象物に対して照射するレーザヘッドと、レーザ光源及び走査部を制御する制御部と、を備える。レーザ光源は、レーザ光LWを透過させる光学素子である光学窓23を有する。光学窓23は、レーザ光LWの一部を吸収する薄膜体28を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、レーザ加工装置に関するものである。
従来、レーザ加工装置は、加工対象物にレーザ光を照射することにより、当該加工対象物の表面に文字等のマーキング加工を行う。このようなレーザ加工装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源から出射されるレーザ光を加工対象物に照射するレーザ照射部とを有するものがある。レーザ照射部は、例えば、マーキング加工を行う所望の文字等に基づいてレーザ光源から出射されるレーザ光の方向を変更して加工対象物に対して走査する走査部を有する。レーザ光源及びレーザ照射部の各々は、少なくとも1つの光学素子を有する。光学素子としては、例えば、光学窓、レンズ、フィルタ、ガルバノミラーなどが挙げられる。
ところで、塵埃等の空気中を漂う不純物が光学素子に付着すると、加工対象物に照射するレーザ光の出力が低下することがある。すると、所望の加工状態を得られない場合がある。このため、光学素子に不純物が付着することを抑制することが求められる。
例えば、特許文献1に記載されたレーザ加工装置は、不純物が付着するとレーザ光の出力の低下に影響を及ぼしやすい波長変換素子を、ハウジングの内部に気密状に収容している。これにより、波長変換素子が収容され、且つその紫外光が細い状態で伝送される部分の空間の内部に空気中の不純物が侵入することを抑制している。
特開2019-106511号公報
ところで、波長変換素子などの光学素子を含む部品が収容された空間に当該空間の外部の空気中を漂う不純物が侵入することを抑制するためには、ハーメチックシール等の封止構造を用いることが好ましい。しかしながら、ハーメチックシール等の封止構造は、例えば半導体発光素子(例えばレーザダイオード)等の小さな光学部品には有効である一方、大型なレーザ加工装置に適用するには技術的に難しい。また、気密封止する方法では、湿気による結露の問題が生じる。結露を防止するためには、光学素子が収容された空間に除湿剤を配置したり、当該除湿剤を交換したりするなどの手間が生じる。これらのことから、光学素子に不純物が付着することを抑制する構成について、改善の余地があった。
本開示のレーザ加工装置は、加工対象物を加工するためのレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を走査する走査部を有し前記レーザ光を前記加工対象物に対して照射するレーザ照射部と、前記レーザ光源及び前記走査部を制御する制御部と、を備え、前記レーザ光源及び前記レーザ照射部の各々は、前記レーザ光を透過させるもしくは反射する少なくとも1つの光学素子を有し、少なくとも1つの前記光学素子は、当該光学素子における前記レーザ光を透過させるもしくは反射する部分に一体的に設けられ前記レーザ光の一部を吸収する薄膜体を有する。
本開示のレーザ加工装置によれば、光学素子に不純物が付着することを抑制できる。
図1は、一実施形態におけるレーザ加工装置を示す概略構成図である。 図2は、同実施形態における光学素子の1つを模式的に示す側面図である。 図3は、変更例のレーザ加工装置における光学素子の1つを模式的に示す側面図である。 図4は、変更例のレーザ加工装置における光学素子の1つを模式的に示す側面図である。
以下、レーザ加工装置の一実施形態について説明する。
なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。添付図面において、構成要素の寸法比率は、実際のものと、または別の図中のものと異なる場合がある。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内の全ての変更が含まれることが意図される。
図1に示すレーザ加工装置10は、レーザ出射ユニット11と、レーザヘッド12とを備えている。レーザヘッド12は、「レーザ照射部」の一例に該当する。
[レーザ出射ユニット11の構成]
レーザ出射ユニット11は、例えば、制御部21と、レーザ光源22とを有している。制御部21は、レーザ加工装置10の全体の稼働を制御する。制御部21は、レーザ光源22及びレーザヘッド12の各々と電気的に接続されている。そして、制御部21は、レーザ光源22の駆動を制御する。また、制御部21は、レーザヘッド12の駆動を制御する。
[レーザ光源22の構成]
レーザ光源22は、所定の波長を含むレーザ光LWを出射する。このレーザ光LWは、加工対象物Wを加工するためのものである。レーザ光LWに含まれる波長は、例えば、近赤外線領域の波長である。例えば、レーザ光LWは、1064nmの波長を含む。レーザ光源22は、YAGレーザ、COレーザ、ファイバーレーザ、等のレーザ光源である。
レーザ光源22は、レーザ光LWを出射する光学窓23を有する。光学窓23は、レーザ加工装置10における光学系を構成する複数の光学素子のうちの1つである。なお、本明細書において、レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子は、レンズ、反射鏡、フィルタなどの一般的な光学素子だけでなく、レーザ光LWを透過させる光学窓や保護ガラスも含まれるものとする。即ち、本明細書における光学素子は、レーザ光LWを透過させるもしくはレーザ光LWを反射する部品を意味する。光学窓23は、近赤外線領域のレーザ光LWを透過させる。レーザ光源22は、光学窓23を透過したレーザ光LWを出射する。
図1及び図2に示すように、光学窓23は、レーザ光LWが入射する入射面23aと、レーザ光LWが出射する出射面23bとを有する。入射面23aは、光学窓23におけるレーザ光LWが入射する表面である。出射面23bは、光学窓23におけるレーザ光LWが出射する表面である。出射面23bは、レーザヘッド12の内部に露出する。光学窓23は、入射面23aに反射防止膜(ARコート)25を有する。また、光学窓23は、出射面23bに反射防止膜26を有する。即ち、光学窓23は、同光学窓23の表面に反射防止膜25,26を有する。
図2に示すように、光学窓23は、基材27を有する。基材27は、例えばガラス基板である。ガラス基板は、例えば溶融石英から構成されている。反射防止膜25,26は、基材27の表面に一体的に形成されている。反射防止膜25,26は、基材27におけるレーザ光の反射量(反射率)を低減することにより、基材27におけるレーザ光の透過量(透過率)を向上させる。反射防止膜25,26の各々は、酸化物、金属、希土類元素、等の材料の複数の薄膜から構成された多層膜である。反射防止膜25,26の各々は、例えば、酸化アルミニウム(Al)、五酸化タンタル(Ta)、フッ化マグネシウム(MgF)、等の薄膜から構成される。反射防止膜25,26の各々は、蒸着により基材27の表面に一体的に形成されている。
例えば、光学窓23は、光学窓23におけるレーザ光LWを透過させる部分に一体的に設けられレーザ光LWの一部を吸収する薄膜体28を有する。薄膜体28は、例えば、光学窓23の出射面23bに一体的に設けられている。光学窓23は、例えば、出射面23bにおける、少なくともレーザ光LWが通過する範囲の全体に、薄膜体28を有する。即ち、薄膜体28は、少なくとも、出射面23bにおいて、同出射面23bをレーザ光LWが通過するときの当該レーザ光LWのビーム径の範囲の全体にわたって設けられている。光学窓23は、例えば、出射面23bの全体にわたって薄膜体28を有する。
薄膜体28は、レーザ光LWの一部を吸収することにより所望の温度まで発熱できる構成である。具体的には、例えば、薄膜体28が吸収するレーザ光の波長及び薄膜体28の膜厚は、薄膜体28におけるレーザ光LWの吸収量が、薄膜体28が所望の温度まで発熱できる吸収量となるように設定されている。即ち、薄膜体28のレーザ光の吸収率は、レーザ光LWの一部を吸収することにより同薄膜体28が所望の範囲の温度に上昇できる値である。
ここで、レーザヘッド12の内部の気体には、不純物が含まれる。不純物は、微小な液体や、固体の粒子を含む。一般的に、不純物を含む気体中にレーザ光を照射すると、当該気体中の不純物は、レーザ光やレーザ光が照射された光学素子に向かって移動する光集塵効果を受ける。不純物が受ける光集塵効果は、レーザ光の強度が高いほど大きくなる。また、不純物が温度勾配を有する気体内にある場合、当該不純物は、高温側から低温側へ移動する熱泳動力を受ける。不純物が受ける熱泳動力は、高温側と低温側との温度勾配が大きいほど大きくなる。
そして、薄膜体28は、レーザ光LWの一部を吸収することにより、レーザヘッド12の内部の気体に含まれる不純物に出射面23bの近傍で光集塵効果よりも大きな熱泳動力を働かせることができるだけの温度上昇をする構成である。即ち、上記の「所望の温度」は、出射面23bの近傍を漂う不純物に光集塵効果よりも大きな熱泳動力を働かせることができるだけの温度勾配を、出射面23bの近傍に形成できる温度である。例えば、薄膜体28は、レーザ光LWの一部を吸収して発熱することにより、レーザ加工装置10が配置される場所の室温よりも数度高い温度、例えば5℃程度高い温度になる構成である。なお、薄膜体28は、レーザ光LWの一部を吸収しても、レーザ光源22の周辺温度、例えばレーザヘッド12の内部全体の温度を上昇させるほどには発熱しない構成であることが好ましい。また、薄膜体28は、レーザ光LWの一部を吸収しても、光学窓23の耐熱温度以上の温度になるほどには発熱しない構成である。
薄膜体28は、例えば、反射防止膜26に含まれる。薄膜体28が反射防止膜26に含まれる場合、薄膜体28は、反射防止膜26を蒸着により形成する際に、蒸着により形成される。このため、薄膜体28は、反射防止膜26を構成する複数の薄膜とともに基材27の表面に積層されている。近赤外線領域のレーザ光LWを透過させる光学窓23が有する薄膜体28は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)系の薄膜である。
薄膜体28が反射防止膜26に含まれる場合、薄膜体28は、反射防止膜26を構成する複数の薄膜に対してどの薄膜と隣り合うように積層されてもよい。例えば、反射防止膜26は、光学窓23の周囲の空気に触れる第1層が薄膜体28とは異なる薄膜、当該第1層と隣り合う第2層が薄膜体28、当該第2層と隣り合い且つ基材27の表面と隣り合う第3層が薄膜体28とは異なる薄膜である構成であってもよい。この場合、第1層及び第3層は、1つの薄膜のみで構成されていてもよいし、複数の薄膜が積層された構成であってもよい。また、例えば、反射防止膜26は、光学窓23の周囲の空気に触れる第1層が薄膜体28、当該第1層と隣り合い且つ基材27の表面と隣り合う第2層が薄膜体28とは異なる薄膜である構成であってもよい。この場合、第2層は、複数の薄膜が積層された構成である。また、例えば、反射防止膜26は、光学窓23の周囲の空気に触れる第1層が薄膜体28とは異なる薄膜、当該第1層と隣り合い且つ基材27の表面と隣り合う第2層が薄膜体28である構成であってもよい。この場合、第1層は、複数の薄膜が積層された構成である。
また、薄膜体28における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、例えば、光学窓23を透過するレーザ光LWのスペクトルのピーク波長とは異なる波長である。なお、より好ましくは、薄膜体28における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、薄膜体28を有する光学窓23を透過するレーザ光LWのスペクトル上のピークから離れた部分のなるべく平坦な部分の波長に設定する。同レーザ光LWのスペクトル上にピークが複数存在する場合には、薄膜体28における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、ピークや極大点から離れた部分のなるべく平坦な部分、つまり、ピークから離れた部分の急峻でない部分の波長に設定することが好ましい。
そして、この薄膜体28においては、出射面23bの近傍で光集塵効果よりも大きな熱泳動力を不純物に働かせることができるように、材料(材質)、吸収波長、反射防止膜26における積層順等が設定されている。
[レーザヘッド12の構成]
図1に示すように、レーザヘッド12は、例えば、ビームエキスパンダ31と、焦点調整部32と、走査部33と、保護ガラス34とを有する。レーザヘッド12は、筐体35を有する。ビームエキスパンダ31、焦点調整部32及び走査部33は、筐体35の内部に収容されている。
[ビームエキスパンダ31の構成]
ビームエキスパンダ31は、レーザ光源22と走査部33との間に配置されている。ビームエキスパンダ31は、レーザ光源22から出射されたレーザ光LWのビーム径を拡大する。ビームエキスパンダ31は、複数の光学素子を有する。例えば、ビームエキスパンダ31は、レーザ光LWが入射する第1レンズ41と、第1レンズ41を透過したレーザ光LWが入射する第2レンズ42との2つのレンズを有する。第1レンズ41及び第2レンズ42の各々は、レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子である。即ち、ビームエキスパンダ31は、光学素子を2つ有していてもよい。
ビームエキスパンダ31における入射側の第1レンズ41は、例えば凹レンズである。ビームエキスパンダ31における出射側の第2レンズ42は、凸レンズである。なお、第1レンズ41及び第2レンズ42は、共に凸レンズであってもよい。ビームエキスパンダ31は、第1レンズ41と第2レンズ42との間の距離に応じた倍率で、入射されるレーザ光LWのビーム径を拡大して出射する。第2レンズ42を透過するレーザ光LWのビーム径は、第1レンズ41を透過するレーザ光LWのビーム径よりも大きい。
ビームエキスパンダ31は、第1レンズ41及び第2レンズ42を保持する筐体43を有する。ビームエキスパンダ31は、例えば、密閉型のものである。即ち、ビームエキスパンダ31は、筐体43の内部に筐体43の外部の空気や当該空気中の不純物が侵入することが抑制される構成である。
第1レンズ41は、レーザ光LWが入射する入射面41aと、レーザ光LWが出射する出射面41bとを有する。入射面41a及び出射面41bは、第1レンズ41の表面の一部である。入射面41aは、筐体43の外部、即ちレーザヘッド12の内部に露出している。出射面41bは、筐体43の内部に露出している。また、第2レンズ42は、第1レンズ41を透過したレーザ光LWが入射する入射面42aと、レーザ光LWが出射する出射面42bとを有する。入射面42a及び出射面42bは、第2レンズ42の表面の一部である。入射面42aは、筐体43の内部に露出している。出射面42bは、筐体43の外部に露出している。
第1レンズ41は、入射面41aに反射防止膜45を有する。また、第1レンズ41は、出射面41bに反射防止膜46を有する。即ち、第1レンズ41は、同第1レンズ41の表面に反射防止膜45,46を有する。第2レンズ42は、入射面42aに反射防止膜47を有する。また、第2レンズ42は、出射面42bに反射防止膜48を有する。即ち、第2レンズ42は、同第2レンズ42の表面に反射防止膜47,48を有する。
第1レンズ41は、基材51を有する。基材51は、例えば基材27と同様のガラス基板である。反射防止膜45,46は、基材51の表面に一体的に形成されている。反射防止膜45,46の各々は、反射防止膜25,26と同様の、酸化物、金属、希土類元素、等の材料の複数の薄膜から構成された多層膜である。各反射防止膜45,46は、反射防止膜25もしくは反射防止膜26と同じ構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。反射防止膜45,46の各々は、蒸着により基材51の表面に一体的に形成されている。
第2レンズ42は、基材52を有する。基材52は、例えば、基材51と同様のガラス基板である。反射防止膜47,48は、基材52の表面に一体的に形成されている。反射防止膜47,48の各々は、反射防止膜45,46と同様の、酸化物、金属、希土類元素、等の材料の複数の薄膜から構成された多層膜である。各反射防止膜47,48は、反射防止膜46と同じ構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。反射防止膜47,48の各々は、蒸着により基材52の表面に一体的に形成されている。
例えば、第1レンズ41は、第1レンズ41におけるレーザ光LWを透過させる部分に一体的に設けられレーザ光LWの一部を吸収する薄膜体53を有する。薄膜体53は、例えば、第1レンズ41の入射面41aに一体的に設けられている。第1レンズ41は、例えば、入射面41aにおける、少なくともレーザ光LWが照射される範囲の全体に、薄膜体53を有する。即ち、薄膜体53は、少なくとも、入射面41aにおいて、同入射面41aにレーザ光LWが照射されるときの当該レーザ光LWのビーム径の範囲の全体にわたって設けられている。第1レンズ41は、例えば、入射面41aの全体にわたって薄膜体53を有する。
薄膜体53は、光学窓23が有する薄膜体28と同様の構成である。即ち、薄膜体53は、レーザ光LWの一部を吸収することにより、レーザヘッド12の内部の気体に含まれる不純物に入射面41aの近傍で光集塵効果よりも大きな熱泳動力を働かせることができるだけの温度上昇をする構成である。
薄膜体53は、例えば、反射防止膜45に含まれる。薄膜体53が反射防止膜45に含まれる場合、薄膜体53は、反射防止膜45を蒸着により形成する際に、蒸着により形成される。このため、薄膜体53は、反射防止膜45を構成する複数の薄膜とともに基材51の表面に積層されている。近赤外線領域のレーザ光LWを透過させる第1レンズ41が有する薄膜体53は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)系の薄膜である。薄膜体53が反射防止膜45に含まれる場合、薄膜体53は、反射防止膜26に含まれる薄膜体28と同様に、反射防止膜45を構成する複数の薄膜に対してどの薄膜と隣り合うように積層されてもよい。
また、薄膜体53における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、例えば、薄膜体53を有する第1レンズ41を透過するレーザ光LWのスペクトルのピーク波長とは異なる波長である。なお、より好ましくは、薄膜体53における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、薄膜体53を有する第1レンズ41を透過するレーザ光LWのスペクトル上のピークから離れた部分のなるべく平坦な部分の波長に設定する。同レーザ光LWのスペクトル上にピークが複数存在する場合には、薄膜体53における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、ピークや極大点から離れた部分のなるべく平坦な部分、つまり、ピークから離れた部分の急峻でない部分の波長に設定することが好ましい。
そして、この薄膜体53においては、入射面41aの近傍で光集塵効果よりも大きな熱泳動力を不純物に働かせることができるように、材料(材質)、吸収波長、反射防止膜45における積層順等が設定されている。
なお、光学窓23及び第1レンズ41は、ビームエキスパンダ31によってレーザ光LWのビーム径が拡大される前のレーザ光LWの光路上に配置された光学素子である。レーザ光LWの強度は、ビームエキスパンダ31によってレーザ光LWのビーム径が拡大された後よりも、ビームエキスパンダ31によってレーザ光LWのビーム径が拡大される前の方が高い。従って、光学窓23及び第1レンズ41は、レーザ光LWの強度の高い場所に配置されている。
[焦点調整部32の構成]
焦点調整部32は、レンズ部61と、駆動部62とを有する。レンズ部61は、少なくとも2枚のレンズを含む。当該レンズは、レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子である。各レンズは、レーザ光LWの光路上に配置されている。レンズ部61に含まれる少なくとも1枚のレンズは、リニアスライダ等の図示しない支持部材によって、レーザ光LWの通過経路に沿って移動可能に支持されている。駆動部62は、制御部21からの制御により、移動可能に支持されたレンズをレーザ光LWの通過経路に沿って移動させる。これにより、焦点調整部32は、レーザ光LWの焦点位置を調整する。
[走査部33の構成]
走査部33は、ガルバノミラー63X,63Yと、駆動部64とを有する。ガルバノミラー63X,63Yは、レーザ光LWを反射する。ガルバノミラー63X,63Yの各々は、レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子である。駆動部64は、ガルバノミラー63X,63Yを回動させる。駆動部64は、例えばモータである。駆動部64は、制御部21により制御される。ガルバノミラー63X,63Y及び駆動部64は、レーザ光LWを2次元方向に走査するように構成されている。例えば、ガルバノミラー63X及び駆動部64は、レーザ光LWをX軸方向に走査する。また、例えば、ガルバノミラー63Y及び駆動部64は、レーザ光LWをY軸方向に走査する。
[保護ガラス34の構成]
保護ガラス34は、レーザヘッド12の筐体35に取り付けられている。筐体35は、レーザ光LWが通過する開口35aを有する。保護ガラス34は、開口35aを閉塞するように筐体35に取り付けられている。保護ガラス34は、開口35aからレーザヘッド12の内部へ、加工によって生じた物体(例えば有機物)や塵埃が侵入することを抑制する。保護ガラス34は、レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子である。
[実施形態の作用]
本実施形態の作用について説明する。
レーザ加工装置10では、レーザ光源22は、光学窓23からレーザ光LWを出射する。光学窓23を透過して出射されたレーザ光LWは、ビームエキスパンダ31の第1レンズ41に入射する。そして、レーザ光LWは、第1レンズ41及び第2レンズ42によってビーム径が拡大されるとともに、第2レンズ42から出射される。第2レンズ42から出射されたレーザ光LWは、焦点調整部32のレンズ部61、走査部33のガルバノミラー63X,63Y、及び保護ガラス34を介して加工対象物Wに照射される。このレーザ光LWによって加工対象物Wを加工できる。
レーザ加工装置10においては、レーザヘッド12の内部に露出する光学窓23の出射面23bに、レーザ光LWの一部を吸収する薄膜体28が設けられている。また、レーザヘッド12の内部に露出する第1レンズ41の入射面23aに、レーザ光LWの一部を吸収する薄膜体53が設けられている。
レーザ光源22がレーザ光LWを出射している時には、光学窓23が有する薄膜体28は、レーザ光LWの一部を吸収することにより発熱する。詳しくは、薄膜体28におけるレーザ光LWが通過する部分が発熱する。このため、薄膜体28が設けられている光学窓23の出射面23bの温度が上昇する。そして、薄膜体28の熱は、出射面23bにおけるレーザ光LWが通過する部分の近傍の空気に伝達される。このため、出射面23bにおけるレーザ光LWが通過する部分の近傍が局所的に温度上昇する。そして、薄膜体28の熱が伝達された部分と、当該部分の周囲の薄膜体28の熱が伝達されていない部分との間に、温度差が生じる。このような温度差を生じさせることにより、出射面23bの近傍で薄膜体28の熱が伝達された部分を漂う不純物に、熱泳動効果を生じさせることができる。出射面23bの近傍で薄膜体28の熱が伝達された部分を漂う不純物は、高温側から低温側へ移動する熱泳動力、即ち出射面23bから遠ざかる方向に移動する熱泳動力を受ける。
レーザ光LWの一部を吸収した薄膜体28は、出射面23bの近傍で不純物に働く熱泳動力が、レーザヘッド12の内部にレーザ光LWを照射したことによって同不純物に働く光集塵効果よりも大きくなる温度勾配を出射面23bの近傍に生じさせるほどに発熱する。従って、出射面23bの近傍を漂う不純物は、光集塵効果よりも大きな熱泳動力を受ける。そのため、出射面23bの近傍を漂う不純物は、出射面23bから遠ざかる方向に移動する。従って、レーザヘッド12の内部を漂う不純物が出射面23bに付着することを抑制できる。
レーザ光源22がレーザ光LWを出射している時には、第1レンズ41が有する薄膜体53も、薄膜体28と同様に、レーザ光LWの一部を吸収することにより発熱する。そして、出射面23bの近傍を漂う不純物と同様に、第1レンズ41の入射面41aの近傍を漂う不純物は、光集塵効果よりも大きな熱泳動力を受ける。よって、入射面41aの近傍を漂う不純物は、入射面41aから遠ざかる方向に移動する。従って、レーザヘッド12の内部を漂う不純物が入射面41aに付着することを抑制できる。
[実施形態の効果]
本実施形態の効果について説明する。
(1)レーザ加工装置10は、加工対象物Wを加工するためのレーザ光LWを出射するレーザ光源22を備える。また、レーザ加工装置10は、レーザ光源22から出射されたレーザ光LWを走査する走査部33を有しレーザ光LWを加工対象物Wに対して照射するレーザヘッド12と、レーザ光源22及び走査部33を制御する制御部21と、を備える。レーザ光源22は、レーザ光LWを透過させる光学素子である光学窓23を有する。レーザヘッド12は、レーザ光LWを透過させる光学素子である第1レンズ41を有する。光学窓23は、光学窓23におけるレーザ光LWを透過させる部分に一体的に設けられレーザ光LWの一部を吸収する薄膜体28を有する。第1レンズ41は、第1レンズ41におけるレーザ光LWを透過させる部分に一体的に設けられレーザ光LWの一部を吸収する薄膜体53を有する。
この構成によれば、薄膜体28,53は、レーザ光LWの一部を吸収することにより発熱する。薄膜体28,53の熱によって、薄膜体28,53の近傍の気体中を漂う不純物に、光集塵効果よりも大きな熱泳動力を働かせることができる。この熱泳動力によって、当該不純物は、薄膜体28,53から遠ざかる方向に移動する。即ち、当該不純物は、光学窓23及び第1レンズ41から遠ざかる方向に移動する。従って、レーザ光源22がレーザ光LWを出射しているときに、不純物が光学窓23及び第1レンズ41に付着することを抑制できる。その結果、レーザヘッド12から加工対象物Wに向けて出射するレーザ光LWのレーザ出力が低下することを抑制できる。
また、レーザ加工装置10は、内蔵する光学素子の清掃や交換等のメンテナンスが必要である。本実施形態では、光学窓23及び第1レンズ41に対する不純物の付着が低減されるため、光学窓23及び第1レンズ41についてのメンテナンス間隔を長くできる。
(2)レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子の1つである光学窓23は、自身の表面に反射防止膜26を有する。光学窓23が有する薄膜体28は、反射防止膜26に含まれる。また、同光学系を構成する光学素子の1つである第1レンズ41は、自身の表面に反射防止膜45を有する。第1レンズ41が有する薄膜体53は、反射防止膜45に含まれる。
例えば、反射防止膜26は、光学窓23の周囲の空気に触れる第1層が薄膜体28とは異なる薄膜、当該第1層と隣り合う第2層が薄膜体28、当該第2層と隣り合い且つ基材27の表面と隣り合う第3層が薄膜体28とは異なる薄膜である構成になる場合がある。また、例えば、反射防止膜26は、光学窓23の周囲の空気に触れる第1層が薄膜体28、当該第1層と隣り合い且つ基材27の表面と隣り合う第2層が薄膜体28とは異なる薄膜である構成になる場合がある。また、例えば、反射防止膜26は、光学窓23の周囲の空気に触れる第1層が薄膜体28とは異なる薄膜、当該第1層と隣り合い且つ基材27の表面と隣り合う第2層が薄膜体28である構成になる場合がある。薄膜体53を含む反射防止膜45についても同様である。
なお、これら薄膜体28,53には、各薄膜体28,53の近傍で光集塵効果よりも大きな熱泳動力を不純物に働かせることができるものが選択されていることは言うまでもない。
この構成によれば、反射防止膜26を構成する複数の薄膜と同様にして薄膜体28を形成できるため、薄膜体28を容易に形成できる。また、例えば光学窓23の表面に薄膜体28を構成する材料を塗布して薄膜体28を形成する場合に比べて、薄膜体28が光学窓23の表面から剥がれ難い。第1レンズ41が有する薄膜体53についても同様の効果を奏する。
(3)光学窓23及び第1レンズ41は、近赤外線領域のレーザ光LWを透過させるものである。光学窓23が有する薄膜体28及び第1レンズ41が有する薄膜体53は、酸化亜鉛系の薄膜である。
この構成によれば、薄膜体28,53の各々は、近赤外線領域のレーザ光LWの一部を容易に吸収できる。
(4)レーザヘッド12は、レーザ光源22と走査部33との間に配置されてレーザ光LWのビーム径を拡大するビームエキスパンダ31を有する。ビームエキスパンダ31は、複数の光学素子を有する。当該複数の光学素子のうち1つの光学素子は、レーザ光LWが入射する第1レンズ41であり、当該複数の光学素子のうち第1レンズ41とは異なる1つの光学素子は、第1レンズ41を透過したレーザ光LWが入射する第2レンズ42である。第1レンズ41は、薄膜体53を有する。
この構成によれば、入射側の第1レンズ41は、出射側の第2レンズ42に比べてビーム径の小さいレーザ光LWを透過させる。そのため、レーザ光LWは、第2レンズ42を透過するときよりも第1レンズ41を透過するときの方が強度が高い。従って、第1レンズ41の近傍を漂う不純物が受ける光集塵効果は、第2レンズ42の近傍を漂う不純物が受ける光集塵効果に比べて大きい。そのため、第1レンズ41は、薄膜体53を有していない場合には、第2レンズ42に比べて不純物が付着しやすい。そこで、第1レンズ41が薄膜体53を有することにより、不純物が付着する懸念が大きい第1レンズ41について当該第1レンズ41への不純物の付着を抑制できる。そして、このように不純物の付着がより懸念される光学素子である第1レンズ41が薄膜体53を有することにより、レーザヘッド12から加工対象物Wに向けて出射するレーザ光LWのレーザ出力が低下することをより効果的に抑制できる。
(5)レーザ光源22は、レーザ光LWを出射する光学窓23を有する。光学窓23は、レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子の1つである。光学窓23は、レーザ光LWが入射する入射面23aと、レーザ光LWが出射する出射面23bとを有し、出射面23bに薄膜体28が設けられている。
この構成によれば、レーザヘッド12の内部に露出する出射面23bに薄膜体28が設けられている。レーザヘッド12の内部の気体には、不純物が含まれている。従って、レーザヘッド12の内部に露出する出射面23bには、レーザ光源22がレーザ光LWを出射しているときに光泳動効果により不純物が付着することが懸念される。そこで、出射面23bに薄膜体28が設けられることにより、出射面23bに不純物が付着することを熱泳動効果によって抑制できる。
また、光学窓23を透過するレーザ光LWは、ビームエキスパンダ31によってビーム径が拡大される前のレーザ光LWである。このため、光学窓23を透過するレーザ光LWの強度は、ビームエキスパンダ31から出射されるレーザ光LWの強度よりも高い。従って、光学窓23の近傍を漂う不純物が受ける光集塵効果は、ビームエキスパンダ31から出射されるレーザ光LWによって生じる光集塵効果に比べて大きい。そのため、光学窓23は、薄膜体28を有していない場合には、ビームエキスパンダ31によってビーム径が拡大されたレーザ光LWを透過させるもしくは反射させる光学素子に比べて不純物が付着しやすい。そこで、光学窓23が薄膜体28を有することにより、不純物が付着する懸念が大きい光学窓23について当該光学窓23への不純物の付着を抑制できる。そして、このように不純物の付着がより懸念される光学素子である光学窓23が薄膜体28を有することにより、レーザヘッド12から加工対象物Wに向けて出射するレーザ光LWのレーザ出力が低下することをより効果的に抑制できる。
(6)光学窓23は、レーザ光LWが入射する入射面23aと、レーザ光LWが出射する出射面23bとを有する。光学窓23は、入射面23a及び出射面23bのうち一方の出射面23bにおける、少なくともレーザ光LWが通過する範囲の全体に、薄膜体28を有する。また、第1レンズ41は、レーザ光LWが入射する入射面41aと、レーザ光LWが出射する出射面41bとを有する。第1レンズ41は、入射面41a及び出射面41bのうち一方の入射面41aにおける、少なくともレーザ光LWが照射される範囲の全体に、薄膜体53を有する。
光学窓23が薄膜体28を有していない場合、光学窓23の出射面23bにおいてレーザ光LWが通過する範囲は、出射面23bの近傍でレーザ光LWによって生じる光集塵効果を受けた不純物が付着しやすい部分である。同様に、第1レンズ41が薄膜体53を有していない場合、入射面41aにおいてレーザ光LWが照射される範囲は、入射面41aの近傍でレーザ光LWによって生じる光集塵効果を受けた不純物が付着しやすい部分である。また、光学窓23の出射面23bにおいてレーザ光LWが通過する範囲に不純物が付着すると、当該範囲の外に不純物が付着する場合に比べて、レーザヘッド12から加工対象物Wに向けて出射するレーザ光LWのレーザ出力に影響を与えやすい。同様に、第1レンズ41の入射面41aにおいてレーザ光LWが照射される範囲に不純物が付着すると、当該範囲の外に不純物が付着する場合に比べて、レーザヘッド12から加工対象物Wに向けて出射するレーザ光LWのレーザ出力に影響を与えやすい。従って、光学窓23が、出射面23bにおける少なくともレーザ光LWが通過する範囲の全体に薄膜体28を有することにより、レーザヘッド12から加工対象物Wに向けて出射するレーザ光LWのレーザ出力が低下することを更に効果的に抑制できる。また、第1レンズ41が、入射面41aにおける少なくともレーザ光LWが照射される範囲の全体に薄膜体53を有することにより、レーザヘッド12から加工対象物Wに向けて出射するレーザ光LWのレーザ出力が低下することを更に効果的に抑制できる。
(7)薄膜体28における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、薄膜体28を有する光学窓23を透過するレーザ光LWのスペクトルのピーク波長とは異なる波長である。なお、より好ましくは、薄膜体28における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、薄膜体28を有する光学窓23を透過するレーザ光LWのスペクトル上のピークから離れた部分のなるべく平坦な部分の波長に設定する。同レーザ光LWのスペクトル上にピークが複数存在する場合には、薄膜体28における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、ピークや極大点から離れた部分のなるべく平坦な部分、つまり、ピークから離れた部分の急峻でない部分の波長に設定することが好ましい。
薄膜体53における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、薄膜体53を有する第1レンズ41を透過するレーザ光LWのスペクトルのピーク波長とは異なる波長である。なお、より好ましくは、薄膜体53における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、薄膜体53を有する第1レンズ41を透過するレーザ光LWのスペクトル上のピークから離れた部分のなるべく平坦な部分の波長に設定する。同レーザ光LWのスペクトル上にピークが複数存在する場合には、薄膜体53における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、ピークや極大点から離れた部分のなるべく平坦な部分、つまり、ピークから離れた部分の急峻でない部分の波長に設定することが好ましい。
なお、これら薄膜体28,53には、各薄膜体28,53の近傍で光集塵効果よりも大きな熱泳動力を不純物に働かせることができるものが選択されていることは言うまでもない。
この構成によれば、光学窓23が薄膜体28を有するとともに、第1レンズ41が薄膜体53を有することによるレーザ加工装置10のレーザ出力の低下を抑制できる。
(8)本実施形態では、不純物の付着を抑制したい光学素子、例えば、光学窓23及び第1レンズ41を気密状に収容しなくてもよい。従って、光学窓23及び第1レンズ41が配置された空間に、結露防止のための除湿剤を配置したり、当該除湿剤を交換したりしなくてもよい。従って、レーザ加工装置10のメンテナンスの負担を増大させることなく、光学窓23及び第1レンズ41に不純物が付着することを抑制できる。
(9)不純物の付着を抑制したい光学素子、例えば、光学窓23及び第1レンズ41の表面を薄膜体28,53の発熱により局所的に温度上昇させることにより、光学窓23及び第1レンズ41の表面に不純物が付着することを抑制している。そのため、光学窓23を保持する部品をヒータで全体的に加熱したり、第1レンズ41を保持する部品をヒータで全体的に加熱したりしなくてもよい。従って、レーザ光源22の内部の広い範囲が高温になったり、レーザヘッド12の内部の広い範囲が高温になったりし難い。そのため、レーザ光源22の動作温度や、レーザヘッド12の動作温度を考慮しなくとも、光学窓23及び第1レンズ41に不純物が付着することを抑制できる。更に、部品点数の増大を抑制しつつ、光学窓23及び第1レンズ41に不純物が付着することを抑制できる。
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、レーザ加工装置10における光学系を構成する複数の光学素子のうち、光学窓23及び第1レンズ41がそれぞれ薄膜体28,53を有する。しかし、レーザ加工装置10における光学系を構成する複数の光学素子のうち、少なくとも1つの光学素子が、当該光学素子におけるレーザ光LWを透過させるもしくは反射する部分に一体的に設けられてレーザ光LWの一部を吸収する薄膜体を有していればよい。例えば、光学窓23が薄膜体28を有する場合で、光学窓23から拡散光が出射される場合、第1レンズ41は、薄膜体53を有していなくてもよい。また、例えば、光学窓23及び第1レンズ41以外の光学素子が、薄膜体を有していてもよい。例えば、第2レンズ42が薄膜体53を有していてもよい。また、例えば、レーザ光LWを反射するガルバノミラー63X,63Yの各々が、薄膜体を有していてもよい。なお、ガルバノミラー63X,63Yの各々においては、レーザ光LWが入射する入射面とレーザ光LWが出射する出射面とは同じ面になる。因みに、レーザ光LWのビーム径が同様となる光路上の光学素子、例えば、光学窓23から第1レンズ41まで平行光で、第1レンズ41から拡散光となる場合には、光学窓23と、第1レンズ41の少なくとも入射面41a側とに、薄膜体を有することが好ましい。
また、例えば、レーザ加工装置10において、レーザ光LWの光路上に配置されてレーザ光LWを透過させるもしくは反射する全ての光学素子が、レーザ光LWの一部を吸収する薄膜体を有していてもよい。このようにすると、全ての光学素子において、不純物が付着することを抑制できる。
・光学窓23は、入射面23a及び出射面23bのうち少なくとも一方の面における、レーザ光LWが通過する範囲にのみ薄膜体28を有していてもよい。また、光学窓23は、入射面23a及び出射面23bのうち少なくとも一方の面における、レーザ光LWが通過する範囲の一部に薄膜体28を有していてもよい。
同様に、第1レンズ41は、入射面41a及び出射面41bのうち少なくとも一方の面における、レーザ光LWが照射される範囲にのみ薄膜体53を有していてもよい。また、第1レンズ41は、入射面41a及び出射面41bのうち少なくとも一方の面における、レーザ光LWが照射される範囲の一部に薄膜体53を有していてもよい。
・光学窓23は、入射面23aに薄膜体28が設けられていてもよい。
・第1レンズ41は、入射面41a及び出射面41bの各々に薄膜体53が設けられていてもよい。このようにすると、入射面41a及び出射面41bの両方の面に不純物が付着することを抑制できる。例えば、ビームエキスパンダ31が密閉型ではない場合には、出射面41bにも不純物の付着が懸念される。この場合において、出射面41bに薄膜体53が設けられていると、当該不純物の出射面41bへの付着を抑制できる。
・ビームエキスパンダ31は、第1レンズ41及び第2レンズ42に加えて、更に別の光学素子を有していてもよい。
・近赤外線領域のレーザ光LWを透過させる光学素子が有する薄膜体は、必ずしも酸化亜鉛系の薄膜でなくてもよい。レーザ光LWの一部を吸収できるのであれば、当該薄膜体は、酸化亜鉛系の材料以外の材料よりなるものであってもよい。
・レーザ光源22は、紫外線領域の波長を含むレーザ光LWを出射してもよい。この場合、レーザ光源22は、例えば、基本波を生成するレーザ発振器と、2つの波長変換素子とを有する。一方の波長変換素子は、基本波よりも高い周波数を有する第2高調波を生成する(SHG:Second Harmonic Generation)。第2高調波の波長は、例えば532nmである。他方の波長変換素子は、第2高調波よりも高い周波数を有する第3高調波を生成する(THG:Third Harmonic Generation)。第3高調波の波長は、紫外線領域の波長であって、例えば355nmである。
この場合において、レーザ加工装置10における光学系を構成する光学素子のうちの少なくとも1つは、紫外線領域のレーザ光LWを透過させるもしくは反射するものである。例えば、光学窓23及び第1レンズ41は、紫外線領域のレーザ光LWを透過させる。また、ガルバノミラー63X,63Yは、紫外線領域のレーザ光LWを反射する。そして、紫外線領域のレーザ光LWを透過させるもしくは反射する光学素子のうちの少なくとも1つは、紫外線領域のレーザ光LWの一部を吸収する酸化チタン(TiO)系の薄膜である薄膜体を有していてもよい。例えば、光学窓23及び第1レンズ41が有する薄膜体28,53は、酸化チタン系の薄膜である。このようにすると、薄膜体28,53の各々は、紫外線領域のレーザ光LWの一部を容易に吸収できる。そして、光学窓23及び第1レンズ41に不純物が付着することを抑制できる。
なお、この場合において、レーザ発振器が有する光学素子及び第2高調波を生成する波長変換素子が薄膜体を有する場合、当該薄膜体は、酸化亜鉛(ZnO)系の薄膜であることが好ましい。
・レーザ加工装置10は、増反射膜(HRコート)を有する光学素子を備えてもよい。そして、当該光学素子は、自身の表面に、レーザ光LWの一部を吸収する薄膜体を有していてもよい。この場合、薄膜体は、増反射膜に含まれてもよい。このようにすると、増反射膜を構成する複数の薄膜と同様にして薄膜体を形成できるため、薄膜体を容易に形成できる。また、例えば光学素子の表面に薄膜体を構成する材料を塗布して薄膜体を形成する場合に比べて、薄膜体が光学素子の表面から剥がれ難い。
・図3に示すように、薄膜体28は、反射防止膜26に含まれていなくてもよい。図3に示す例では、光学窓23は、入射面23a及び出射面23bの各々に、薄膜体28を含まない反射防止膜25を有する。そして、薄膜体28は、反射防止膜25の表面に一体的に設けられている。例えば、薄膜体28は、反射防止膜25が基材27の表面に形成された後に、反射防止膜25の表面に塗布されることにより光学窓23に一体的に設けられている。なお、反射防止膜25の表面は、反射防止膜25における基材27と反対側の面である。図3に示す例では、入射面23a及び出射面23bの各々に薄膜体28が設けられているが、薄膜体28は、入射面23a及び出射面23bのいずれか一方の面にのみ設けられてもよい。第1レンズ41が有する薄膜体53についても同様にしてもよい。
・図4に示すように、光学窓23は、薄膜体28に変えて薄膜体71を有していてもよい。薄膜体71は、反射防止膜25の表面に一体的に設けられている。レーザ光LWの波長が近赤外線領域の波長を含む場合、薄膜体71は、例えば酸化チタン系の薄膜である。そして、薄膜体71は、当該薄膜体71の表面にレーザ光LWを吸収する多数の微細な凹凸を有する凹凸構造部72を有する。凹凸構造部72における各凹部及び各凸部は、ナノメートルオーダーのサイズのものである。このようにすると、凹凸構造部72においてレーザ光LWの一部を吸収できる。従って、上記実施形態の(1)と同様の効果を奏することができる。なお、図4に示す例では、入射面23a及び出射面23bの各々に薄膜体71が設けられているが、薄膜体71は、入射面23a及び出射面23bのいずれか一方の面にのみ設けられてもよい。
また、反射防止膜25の表面に凹凸構造部72を設けてもよい。この場合、凹凸構造部72を有する反射防止膜25は、レーザ光LWの一部を吸収する薄膜体に該当する。
10 レーザ加工装置
11 レーザ出射ユニット
12 レーザヘッド(レーザ照射部)
21 制御部
22 レーザ光源
23 光学窓
23a 入射面
23b 出射面
25 反射防止膜
26 反射防止膜
27 基材
28 薄膜体
31 ビームエキスパンダ
32 焦点調整部
33 走査部
34 保護ガラス
35 筐体
35a 開口
41 第1レンズ
41a 入射面
41b 出射面
42 第2レンズ
42a 入射面
42b 出射面
43 筐体
45 反射防止膜
46 反射防止膜
47,48 反射防止膜
51 基材
52 基材
53 薄膜体
61 レンズ部
62 駆動部
63X,63Y ガルバノミラー
64 駆動部
71 薄膜体
72 凹凸構造部
LW レーザ光
W 加工対象物

Claims (11)

  1. 加工対象物を加工するためのレーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を走査する走査部を有し前記レーザ光を前記加工対象物に対して照射するレーザ照射部と、
    前記レーザ光源及び前記走査部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記レーザ光源及び前記レーザ照射部の各々は、前記レーザ光を透過させるもしくは反射する少なくとも1つの光学素子を有し、
    少なくとも1つの前記光学素子は、当該光学素子における前記レーザ光を透過させるもしくは反射する部分に一体的に設けられ前記レーザ光の一部を吸収する薄膜体を有するレーザ加工装置。
  2. 少なくとも1つの前記光学素子は、自身の表面に反射防止膜を有し、
    前記薄膜体は、前記反射防止膜に含まれる請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 少なくとも1つの前記光学素子は、自身の表面に増反射膜を有し、
    前記薄膜体は、前記増反射膜に含まれる請求項1または請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 少なくとも1つの前記光学素子は、紫外線領域の前記レーザ光を透過させるもしくは反射するものであり、当該光学素子が有する前記薄膜体は、酸化チタン系の薄膜である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. 少なくとも1つの前記光学素子は、近赤外線領域の前記レーザ光を透過させるもしくは反射するものであり、当該光学素子が有する前記薄膜体は、酸化亜鉛系の薄膜である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記レーザ照射部は、前記レーザ光源と前記走査部との間に配置されて前記レーザ光のビーム径を拡大するビームエキスパンダを有し、
    前記ビームエキスパンダは、複数の前記光学素子を有するとともに、当該複数の前記光学素子のうち1つの前記光学素子は、前記レーザ光が入射する第1レンズであり、当該複数の前記光学素子のうち前記第1レンズとは異なる1つの前記光学素子は、前記第1レンズを透過した前記レーザ光が入射する第2レンズであり、
    前記第1レンズは、前記薄膜体を有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記第1レンズは、前記レーザ光が入射する入射面と、前記レーザ光が出射する出射面とを有し、前記第1レンズの前記入射面及び前記第1レンズの前記出射面の各々に前記薄膜体が設けられている請求項6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記レーザ光源は、前記レーザ光を出射する光学窓である前記光学素子を有し、
    前記光学窓は、前記レーザ光が入射する入射面と、前記レーザ光が出射する出射面とを有し、前記光学窓の前記出射面に前記薄膜体が設けられている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  9. 少なくとも1つの前記光学素子は、前記レーザ光が入射する入射面と、前記レーザ光が出射する出射面とを有するとともに、当該光学素子の前記入射面及び当該光学素子の前記出射面の少なくとも一方の面における、少なくとも前記レーザ光が照射されるもしくは通過する範囲の全体に、前記薄膜体を有する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記レーザ光の光路上に配置されて前記レーザ光を透過させるもしくは反射する全ての前記光学素子は、前記薄膜体を有する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記薄膜体における吸収率の最も高いレーザ光の波長は、当該薄膜体を有する前記光学素子を透過するもしくは当該薄膜体を有する前記光学素子が反射する前記レーザ光のスペクトルのピーク波長とは異なる波長である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
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