JP2023043702A - ガスバリア積層体及び包装袋 - Google Patents

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純一 神永
Junichi Kaminaga
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Yoshiki Koshiyama
里佳 石井
Rika Ishii
寛之 若林
Hiroyuki Wakabayashi
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Abstract

【課題】紙の特徴である折り目保持性を有し且つ折り曲げられた後であっても十分な水蒸気バリア性を有するとともに、プラスチック材料の使用量削減に寄与するガスバリア積層体、及びこれを含む包装袋を提供する。【解決手段】本開示に係るガスバリア積層体は、紙基材と、蒸着層と、シーラント層と、をこの順で備え、蒸着層の紙基材側の主面から紙基材の蒸着層とは反対側の主面までの距離をXとし、蒸着層のシーラント層側の主面からシーラント層の蒸着層とは反対側の主面までの距離をYとすると、XをYで除した値X/Yが、0.6~2.5である。【選択図】図1

Description

本開示は、ガスバリア積層体及び包装袋に関する。
食品、飲料、医薬品及び化学品等の多くの分野では、それぞれの内容物に応じた包装材が使用されている。包装材は、内容物の変質の原因となる水蒸気等の透過防止性(ガスバリア性)が求められる。
近年、海洋プラスチックごみ問題等に端を発する環境意識の高まりから、脱プラスチックの機運が高まっている。プラスチック材料の使用量削減の観点から、種々の分野において、プラスチック材料の代わりに、紙を使用することが検討されている。
例えば、特許文献1には、紙基材層、ドライラミネート用接着剤層、及び該ドライラミネート用接着剤層上に隣接して積層された特定のシーラント層を有する包装材料が開示されている。
特開2012-250486号公報
紙は、折り目保持性(デッドホールド性とも称される)を有することから、加工がしやすいという特徴を有する。しかしながら、本発明者らの検討によれば、より鋭角な折り目がある包装袋(ピロー包装、三方シール包装及びガゼット包装)とする場合、層にクラックが生じてガスバリア性が低下する点において、未だ改善の余地があることが判明した。
また、資源有効利用促進法の観点から、ガスバリア積層体においてもプラスチック材料の使用量を削減することが求められている。
本開示は、紙の特徴である折り目保持性を有し且つ折り曲げられた後であっても十分な水蒸気バリア性を有するとともに、プラスチック材料の使用量削減に寄与するガスバリア積層体、及びこれを含む包装袋を提供する。
本発明の一側面に係るガスバリア積層体は、紙基材と、蒸着層と、シーラント層と、をこの順で備え、上記蒸着層の上記紙基材側の主面から上記紙基材の上記蒸着層とは反対側の主面までの距離をXとし、上記蒸着層の上記シーラント層側の主面から上記シーラント層の上記接着剤層とは反対側の主面までの距離をYとすると、XをYで除した値X/Yが、0.6~2.5である。
一態様において、ガスバリア積層体は、上記紙基材と、上記蒸着層との間にアンカーコート層を更に備えていてもよい。
上記アンカーコート層が、ポリビニルアルコール系樹脂及び極性基を有するポリオレフィンのうち少なくとも一方を含んでいてもよい。
上記アンカーコート層が、上記極性基を有するポリオレフィンを含み、上記極性基を有するポリオレフィンが、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、カルボン酸無水物基、及びカルボン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を有していてもよい。
上記アンカーコート層が、上記極性基を有するポリオレフィンを含み、上記極性基を有するポリオレフィンが、アクリル酸エステルと無水マレイン酸との共重合体であってもよい。
上記アンカーコート層が、上記極性基を有するポリオレフィンを含み、上記極性基を有するポリオレフィンが、エチレン-酢酸ビニル共重合体であってもよい。
上記アンカーコート層が、上記極性基を有するポリオレフィンを含み、上記極性基を有するポリオレフィンが、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体であってもよい。
上記アンカーコート層が、上記ポリビニルアルコール系樹脂を含んでいてもよい。
一態様において、ガスバリア積層体は、上記蒸着層と上記シーラント層との間、及び、上記紙基材と上記蒸着層との間の少なくとも一方に接着剤層を更に備えていてもよい。
上記接着剤層が、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であり、エポキシ樹脂硬化剤が、メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンジアミンと、下記式(1)で示される不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体との反応生成物であってもよい。
Figure 2023043702000002

[式(1)中、Rは炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアラルキル基又はアリール基を表す。]
上記接着剤層が、1分子中に水酸基を2個以上有するポリオールと、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物と、を含む樹脂組成物の硬化物であってもよい。
上記紙基材の重量は、ガスバリア積層体全体を基準として、50質量%以上であってよい。
本発明の他の一側面に係る包装袋は、上記ガスバリア積層体を含む。
上記包装袋は、折り目を有していてもよい。
本開示によれば、紙の特徴である折り目保持性を有し且つ折り曲げられた後であっても十分な水蒸気バリア性を有するとともに、プラスチック材料の使用量削減に寄与するガスバリア積層体及びこれを含む包装袋が提供される。
本発明の一実施形態に係るガスバリア積層体を示す模式断面図である。 本発明の他の実施形態に係るガスバリア積層体を示す模式断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係るガスバリア積層体を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る包装袋を示す斜視図である。
以下、場合により図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<ガスバリア積層体>
図1は、一実施形態に係るガスバリア積層体を示す模式断面図である。一実施形態に係るガスバリア積層体10は、紙基材1と、アンカーコート層2と、蒸着層3と、接着剤層4と、シーラント層5と、をこの順に備える。蒸着層3の紙基材1側の主面から紙基材1の蒸着層3とは反対側の主面までの距離をXとし、蒸着層3のシーラント層5側の主面からシーラント層5の蒸着層3とは反対側の主面までの距離をYとすると、XをYで除した値X/Yが、0.6~2.5である。
X/Yが、0.6~2.5であることで、ガスバリア積層体10は、ガスバリア性に優れる。このような効果が奏されるメカニズムについて発明者らは以下のように考えている。すなわち、ガスバリア積層体を折り曲げると、折り目の内側には圧縮力が、折り目の外側には引張力が掛かる。通常、ガスバリア積層体を曲げると、圧縮力又は引張力により割れが発生しやすい蒸着層に割れが生じる。しかし、X/Yを上記範囲とすることで、蒸着層に加わる圧縮力と引張力とが相殺されるため、蒸着層が割れにくい傾向にある。その結果、ガスバリア積層体10は、ガスバリア性に優れる。
X/Yは、0.6以上であり、ガスバリア性が一層向上することから、1.0以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、2.5以下であり、ガスバリア性が一層向上することから、2.2以下であることが好ましく、2.0以下であることがより好ましい。
[紙基材]
紙基材1としては、特に限定されるものではなく、ガスバリア積層体10が適用される包装袋の用途に応じて適宜選択すればよい。植物由来のパルプを主成分としている紙であれば特に制限はない。紙基材1の具体例として、上質紙、特殊上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、模造紙及びクラフト紙及びグラシン紙が挙げられる。紙基材1の厚さは、例えば、30μm以上100μm以下であってよく、30μm以上70μm以下であってよい。
紙基材1には、少なくとも後述するアンカーコート層2と接する側にコート層を設けてあってもよい。コート層を設けることで、紙にアンカーコート層が染み込むことを防ぐことができるほか、紙の凹凸を埋める目止めの役割を果たすこともでき、アンカーコート層を欠陥なく均一に製膜することができる。その結果、ガスバリア積層体10はガスバリア性に一層優れる。コート層には、例えば、バインダー樹脂として、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、などの各種共重合体、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂、パラフィン(WAX)等を用い、填料としてクレー、カオリン、炭酸カルシウム、タルク、マイカ等が含まれていてもよい。
コート層の厚さは、例えば、1~10μm、又は3~8μmであってよい。
紙基材1の重量は、ガスバリア積層体全体を基準として、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。紙の重量がガスバリア積層体全体を基準として、50質量%以上であれば、プラスチック材料の使用量を十分に削減することができ、ガスバリア積層体全体として紙製であるということができるとともに、リサイクル性に優れる。
[アンカーコート層]
アンカーコート層2は、紙基材1の表面上に設けられ、紙基材1と後述する蒸着層3との間の密着性向上や、ガスバリア積層体のガスバリア性の向上のために設けられるものである。アンカーコート層2は、特に制限されないが、ガスバリア性(特に、水蒸気バリア性)に一層優れることから、ポリビニルアルコール系樹脂及び極性基を有するポリオレフィンを含むことが好ましく、水蒸気バリア性及び酸素バリア性に一層優れることから、ポリビニルアルコール系樹脂を含むことが好ましい。
アンカーコート層2が極性基を有するポリオレフィンを含むことで、ポリオレフィンの結晶性による緻密な膜の形成が可能であり、水蒸気バリア性が発現する。ポリオレフィンの結晶性により水蒸気バリア性が発現し、極性基を有することで蒸着層3との密着が発現する。
極性基を有するポリオレフィンは、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、カルボン酸無水物基及びカルボン酸エステルより選ばれる少なくとも1種を有していてもよい。
極性基を有するポリオレフィンとして、エチレンやプロピレンに、不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等カルボキシル基を有する不飽和化合物)や、不飽和カルボン酸エステルを共重合したもの、及びカルボン酸を塩基性化合物で中和した塩などを用いてもよく、その他、酢酸ビニル、エポキシ系化合物、塩素系化合物、ウレタン系化合物、ポリアミド系化合物等と共重合したものなどを用いてもよい。
極性基を有するポリオレフィンとして、具体的には、アクリル酸エステルと無水マレイン酸との共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂とは、例えば、完全けん化のポリビニルアルコール樹脂、部分けん化のポリビニルアルコール樹脂、変性ポリビニルアルコール樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂等である。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、300以上、1700以下が好ましい。重合度が300以上であれば、ガスバリア積層体のガスバリア性及び屈曲耐性が良好になり、重合度が1700以下であれば、後述するポリビニルアルコール系樹脂の塗液の粘度が低くなり、塗布性が良好になる。
アンカーコート層2がポリビニルアルコール系樹脂を含む場合には、柔軟性に優れ、屈曲後(折り曲げ後)に後述する蒸着層の割れを抑制してガスバリア性の劣化を抑えることができるとともに、蒸着層とアンカーコート層2との密着性を向上させることができる。
アンカーコート層2には、上記ポリオレフィン及びポリビニルアルコール系樹脂のほかに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、上記ポリオレフィン以外のポリオレフィン、ポリアクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレンイミン、ポリ乳酸、ポリアミド、でんぷん及びその誘導体、及びセルロース誘導体等の樹脂、並びにシランカップリング剤、有機チタネート、グリセリン、グリコール類、カゼイン及びワックス等の添加剤が挙げられる。
アンカーコート層2におけるポリオレフィン及びポリビニルアルコール系樹脂の合計含有量は、例えば、50質量%以上であってよく、70質量%以上であってよく、90質量%以上であってよく、100質量%であってよい。
アンカーコート層2の厚さは、例えば、1μm以上であってよく、2μm以上であってよく、20μm以下であってよく、10μm以下であってよく、5μm以下であってよい。アンカーコート層2の厚さが1μm以上であれば、上述した紙基材1の凹凸を効率的に埋めることができ、後述する蒸着層3を均一に積層させることができる。また、アンカーコート層2の厚さが20μm以下であれば、コストを抑えつつ蒸着層3を均一に積層させることができる。
アンカーコート層2の塗液に含まれる溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、n-ペンチルアルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチルが挙げられる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、特性の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、水が好ましい。また環境の観点から、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、水が好ましい。
アンカーコート層2を設ける方法としては、特に制限されない。アンカーコート層2が、上述したポリオレフィン及びポリビニルアルコール系樹脂のうち少なくとも一方を含む場合、紙基材上に少なくとも上述したポリオレフィン及びポリビニルアルコール系樹脂のうち少なくとも一方と、溶媒とを含む塗液を塗布し、乾燥させることで得ることができる。塗液中におけるポリオレフィンは、ブロッキングを防止する観点から、接触面積が小さくなるよう、粒径は大きい方がよい。特に限定されるものではないが、粒径は具体的には1nm以上であってよく、0.1μm以上であってよく、1μm以下、0.7μm以下、0.5μm以下であってよい。
[蒸着層]
蒸着層3は、金属又は無機化合物を蒸着した層である。蒸着層としては、アルミニウムを蒸着して得られたものであってもよく、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ケイ素(SiO)等を含むものであってもよい。
蒸着層3の厚さは、使用用途によって適宜設定すればよいが、好ましくは10nm以上、30nm以上、50nm以上であってよく、300nm以下、100nm以下、80nm以下であってよい。蒸着層3の厚さを10nm以上とすることで蒸着層3の連続性を十分なものとしやすく、300nm以下とすることでカールやクラックの発生を十分に抑制でき、十分なガスバリア性能及び可撓性を達成しやすい。
蒸着層3は、真空成膜手段によって成膜することが、酸素ガスバリア性能や膜均一性の観点から好ましい。成膜手段には、真空蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)などの公知の方法があるが、成膜速度が速く生産性が高いことから真空蒸着法が好ましい。また真空蒸着法の中でも、特に電子ビーム加熱による成膜手段は、成膜速度を照射面積や電子ビーム電流などで制御しやすいことや蒸着材料への昇温降温が短時間で行えることから有効である。
[接着剤層]
接着剤層4は、蒸着層3の表面上に、蒸着層3に接するように設けられる。接着剤層4としては、蒸着層3とシーラント層5とを密着させるものであれば、様々なものを用いることができるが、例えば、ウレタン系接着剤の硬化物及びエポキシ系接着剤の硬化物が挙げられる。
<ウレタン系接着剤>
ウレタン系接着剤は、1分子中に水酸基を2個以上有するポリオールと、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物と、を含む樹脂組成物である。ウレタン系接着剤を硬化させることでウレタン結合が生成される。ウレタン系接着剤は、2液硬化型であることが好ましい。
ウレタン系接着剤は、ガスバリア性を有するものであってよい。ウレタン系接着剤にガスバリア性を付与する方法としては、例えば、ガスバリア性を有する骨格を有するポリオールを用いる方法、上記樹脂組成物にリン酸変性化合物を含有させる方法、上記樹脂組成物に板状無機化合物を含有させる方法が挙げられる。これらの方法は、1つの方法を単独で又は2以上の方法を組み合わせることができる。
バリア性を有する骨格を有するポリオールとしては、主骨格がポリエステル又はポリエステルポリウレタンであって、ポリエステルがオルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物に由来する構造を含むものが好ましい。主骨格のポリエステル部分は、多価カルボン酸と多価アルコールとを重縮合反応させて得られたものであってよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族多価カルボン酸及び芳香族多価カルボン酸が挙げられる。脂肪族多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸及び1,4-シクロヘキサンジカルボン酸が挙げられる。
芳香族多価カルボン酸としては、例えば、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,2-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン-p,p’-ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物、並びにp-ヒドロキシ安息香酸及びp-(2-ヒドロキシエトキシ)安息香酸等の多塩基酸が挙げられる。多価カルボン酸は、1種を単独で又は2種以上を併用することができる。
多価カルボン酸としては、オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物が好ましい。オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物の含有率は、ポリエステルを構成する多価カルボン酸成分の全量を基準として、70~100質量%であることが好ましい。
オルト配向芳香族ジカルボン酸としては、例えば、オルトフタル酸、1,2-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、及びこれらジカルボン酸の無水物が挙げられる。
多価アルコールとしては、脂肪族多価アルコール及び芳香族多価フェノールが挙げられる。脂肪族多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコールが挙げられる。
芳香族多価フェノールとしては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF及びテトラメチルビフェノール、並びにこれらのエチレンオキサイド伸長物、水添化脂環族が挙げられる。
イソシアネート化合物は、芳香環を有する芳香族であってもよく、芳香環を有しない脂肪族であってよもよく、低分子化合物又は高分子化合物であってもよく、イソシアネート基が2個のジイソシアネート化合物又は3個以上のポリイソシアネート化合物であってもよい。イソシアネート化合物は、イソシアネートブロック化剤を付加反応させて得られたブロック化イソシアネート化合物であってもよい。
イソシアネート化合物は、接着剤層4の接着性の観点から、ポリイソシアネート化合物が好ましい。イソシアネート化合物は、接着剤層4に酸素バリア性付与することから、芳香環を有するものが好ましく、特に、メタキシレン骨格を含むイソシアネート化合物が好ましい。
イソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びこれらのイソシアネート化合物の3量体が挙げられる。これらのイソシアネート化合物は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、メタキシリレンアルコール、1,3-ビスヒドロキシエチルベンゼン、1,4-ビスヒドロキシエチルベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メタキシリレンジアミンなどの低分子活性水素化合物及びそのアルキレンオキシド付加物、各種ポリエステル樹脂類、ポリエーテルポリオール類並びにポリアミド類の高分子活性水素化合物と、イソシアネート化合物とを反応させて得られるアダクト体、ビュレット体、アロファネート体であってもよい。
<エポキシ系接着剤>
エポキシ系接着剤は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂硬化剤とを含む樹脂組成物である。
エポキシ樹脂は、飽和結合又は不飽和結合を有していてもよく、脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化合物、又は複素環式化合物のいずれであってよい。エポキシ樹脂は、より高いガスバリア性を発現させるため、芳香環又は脂環式構造を分子内に含むエポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては、例えば、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシジルアミノ基及び/又はグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、及び、レゾルシノールから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。エポキシ樹脂は、ガスバリア性の観点から、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、及びビスフェノールFから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましく、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂がより好ましい。
エポキシ樹脂硬化剤は、メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンジアミンと、下記式(1)で示される不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体との反応生成物であってよい。
Figure 2023043702000003

[式(1)中、Rは炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアラルキル基又はアリール基を表す。]
エポキシ樹脂硬化剤の前駆体として、メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンジアミンを用いることにより、ガスバリア性が一層向上する。メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンジアミンは、ガスバリア性の観点から、メタキシリレンジアミンが好ましい。メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンジアミンは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂硬化剤の前駆体として、上記式(1)で示される不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を用いることにより、良好な接着性を発現する。上記式(1)で示される不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体としては、クロトン酸、2-ペンテン酸、2-ヘキセン酸、4-メチル-2-ペンテン酸、2-ヘプテン酸、4-メチル-2-ヘキセン酸、5-メチル-2-ヘキセン酸、4,4-ジメチル-2-ペンテン酸、4-フェニル-2-ブテン酸、桂皮酸、o-メチル桂皮酸、m-メチル桂皮酸、p-メチル桂皮酸、2-オクテン酸、2-ノネン酸、2-デセン酸、2-ウンデセン酸などの不飽和カルボン酸、及びその誘導体(例えば、エステル、アミド、酸無水物、酸塩化物など)が挙げられるが、これらに特に限定されない。上記式(1)で示される不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(1)で示される不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体は、ガスバリア性及び接着性を一層向上させるため、上記式(1)におけるRが炭素数1~3の炭化水素基又はフェニル基である不飽和カルボン酸及びその誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、クロトン酸及びクロトン酸誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、クロトン酸及びクロトン酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。クロトン酸エステルとしては、炭素数1~3のアルキルエステルがより好ましく、クロトン酸メチルがさらに好ましい。
接着剤層4は、一液硬化型又は二液硬化型の接着剤を用いて形成されてもよく(ドライラミネート法)、無溶剤接着剤を用いて形成されてもよく(ノンソルベントドライラミネート法)、溶融した樹脂を蒸着層3の表面上に押し出すことで形成されてもよい(押出しラミネート法)。
接着剤層4の厚さは、接着剤層4の接着性を向上させる観点から、0.01μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、プラスチック材料の使用量が一層削減されることから、10μm以下であることが好ましい。
[シーラント層]
シーラント層5は、接着剤層4の表面上に、接着剤層4に接するように設けられる。シーラント層5の材質としては、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、並びにポリ乳酸及びポリブチレンサクシネート等の生分解性樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられるが、ポリオレフィン樹脂が一般的に使用される。具体的に、ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-αオレフィン共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体などのエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-エチレンブロック共重合体、プロピレン-αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂、又はこれらの混合物等を使用することができる。
シーラント層の厚さは、シール強度が向上することから、5μm以上であることが好ましく、プラスチック材料の使用量が一層削減されることから、50μm以下であることが好ましい。
以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、他の実施形態に係るガスバリア積層体は、アンカーコート層に代えて接着剤層を備えていてもよい。また、他の実施形態に係るガスバリア積層体は、蒸着層と、接着剤層との間にフィルム基材を備えていてもよい。図2に示すガスバリア積層体30は、紙基材1と、第1の接着剤層4と、フィルム基材層12と、蒸着層3と、第2の接着剤層4と、シーラント層5と、をこの順で備える。
フィルム基材層の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが挙げられる。
また、更に他の実施形態に係るガスバリア積層体は、蒸着層3とシーラント層5との間に接着剤層4が設けられていなくてもよい。図3に示すガスバリア積層体40は、紙基材1と、接着剤層4と、蒸着層3と、シーラント層5と、をこの順で備える。
<包装袋>
図4は、ガスバリア積層体10からなるガゼット袋20を示す斜視図である。ガゼット袋20の上部の開口部をシールすることで包装袋が製造される。ガゼット袋20はガスバリア積層体10が折り曲げられている箇所(折り曲げ部B1,B2)を有する。折り曲げ部B1は、最内層側からみてガスバリア積層体10が谷折りされている箇所であり、他方、折り曲げ部B2は、最内層側からみてガスバリア積層体10が山折りされている箇所である。
包装袋は、1枚のガスバリア積層体をシーラント層5が対向するように二つ折りにした後、所望の形状になるように適宜折り曲げてヒートシールすることによって袋形状としたものであってもよく、2枚のガスバリア積層体をシーラント層5が対向するように重ねた後、ヒートシールすることによって袋形状としたものであってもよい。
本実施形態に係る包装袋において、ヒートシール強度は、2N以上であってよく、10N以上であってよい。なお、ヒートシール強度の上限値は特に制限されるものではないが、例えば20N以下であってよい。
包装袋は、内容物として、食品、医薬品等の内容物を収容することができる。特に食品として、お菓子等を収容するのに適している。本実施形態に係る包装袋は、折り曲げ部を有する形状であっても高いガスバリア性を維持することができる。
なお、本実施形態においては、包装袋の一例としてガゼット袋を挙げたが、本実施形態に係るガスバリア積層体を使用して、例えば、ピロー袋、三方シール袋又はスタンディングパウチを作製してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
<ガスバリア積層体の作製>
(実施例1)
紙(クレーコート紙、紙の厚さ:50μm、クレーコート層の厚さ:5μm、坪量:55g/m)の表面上に、カルボキシル基の塩を含む塗液(商品名:ケミパールS100、アイオノマー系、粒径:<0.1μm、溶媒:水、IPA、三井化学製)をバーコーターで塗工し、オーブンで乾燥させ、アンカーコート層(厚さ:3μm)を形成した。アンカーコート層上にAL蒸着を施してAL蒸着層(厚さ:50nm)を形成した。蒸着層上に、シーラント層としての直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルム(商品名:TUX-MCS、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)を接着剤(商品名:タケラックA525/タケネートA52、ウレタン系2液タイプ、三井化学株式会社製)を用いてドライラミネートしてガスバリア積層体を得た。接着剤層の厚さは5μmであった。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例2)
アクリル酸エステルと、無水マレイン酸の共重合体であるボンダインHX-8290(商品名、アルケマ製)を水/IPA混合溶媒中トリエチルアミンで中和して、ポリオレフィン水分散体を調液した。なお、無水マレイン酸は、水溶媒中で一部あるいは全部が開環し、カルボン酸となるが、乾燥後は再び一部又は全部が脱水し環化するものである。カルボキシル基の塩を含む塗液に代えて、ポリオレフィン水分散体を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例3)
カルボキシル基の塩を含む塗液に代えて、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体(商品名:セポルジョンG515、住友精化製)を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例4)
カルボキシル基の塩を含む塗液に代えて、エチレン-酢酸ビニル共重合体からなる塗液(商品名:ケミパールV300、三井化学株式会社製)を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例5)
蒸着層をALに代えてシリカとしたこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例6)
タケラックA525/タケネートA52に代えてマクシーブM-100/C-93(商品名、三菱ガス化学株式会社製、ガスバリア性を有するエポキシ系接着剤)を用いて接着剤層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例7)
タケラックA525/タケネートA52に代えてPASLIM VM001/108CP(商品名、DIC株式会社製、ガスバリア性を有するウレタン系接着剤)を用いて接着剤層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例8)
実施例1と同様にして紙の表面上にアンカーコート層を、アンカーコート層上にAL蒸着層を形成した。蒸着層上に、シーラント層としての直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルム(商品名:TUX-MCS、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)をNSRD011/NSRD006(商品名、DIC株式会社製、ガスバリア性を有するウレタン系接着剤)を用いてノンソルベントドライラミネートしてガスバリア積層体を得た。接着剤層の厚さは5μmであった。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例9)
実施例1と同様にして紙の表面上にアンカーコート層を、アンカーコート層上にAL蒸着層を形成した。蒸着層上にA-3210/A-3075(商品名、三井化学株式会社製)を押出し、蒸着層と、シーラント層としての低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)フィルム(商品名:ノバティックLC-600A、日本ポリエチレン株式会社製)とをA-3210/A-3075を介してラミネートしてガスバリア積層体を得た。接着剤層の厚さは5μmであった。ガスバリア積層体における紙の重量は、57質量%であった。
(実施例10)
カルボキシル基の塩を含む塗液に代えて、ポリビニルアルコール系樹脂(けん化度:98%、重合度:500)を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例11)
カルボキシル基の塩を含む塗液に代えて、ポリビニルアルコール系樹脂(けん化度:88%、重合度:500)を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例12)
カルボキシル基の塩を含む塗液に代えて、変性ポリビニルアルコール系樹脂(商品名:エクセバールAQ4104、株式会社クラレ製)を用いてアンカーコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例13)
蒸着層をALに代えてシリカとしたこと以外は、実施例10と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例14)
タケラックA525/タケネートA52に代えてEA-N370A/B(商品名、東洋インキ株式会社製)を用いて接着剤層を形成したこと以外は、実施例10と同様にしてガスバリア積層体を得た。ガスバリア積層体における紙の重量は、53質量%であった。
(実施例15)
実施例10と同様にして紙の表面上にアンカーコート層を、アンカーコート層上にAL蒸着層を形成した。蒸着層上にA-3210/A-3075(商品名、三井化学株式会社製)を押出し、蒸着層と、シーラント層としての低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)フィルム(商品名:ノバティックLC-600A、日本ポリエチレン株式会社製)とをA-3210/A-3075を介してラミネートしてガスバリア積層体を得た。接着剤層の厚さは0.2μmであった。ガスバリア積層体における紙の重量は、57質量%であった。
(実施例16)
紙(クレーコート紙、紙の厚さ:50μm、クレーコート層の厚さ:5μm、坪量:55g/m)と、シリカ蒸着層が一方の表面上に設けられたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとを準備した。紙の表面上に、接着剤(商品名:タケラックA525/タケネートA52、ウレタン系2液タイプ、三井化学株式会社製)を塗工し、紙と、PETフィルムの蒸着層が設けられていない表面とを貼り合わせた。蒸着層上に、シーラント層としての直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルム(商品名:TUX-MCS、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)を接着剤(商品名:タケラックA525/タケネートA52、ウレタン系2液タイプ、三井化学株式会社製)を用いてドライラミネートしてガスバリア積層体を得た。2つの接着剤層の厚さは5μmであった。ガスバリア積層体における紙の重量は、36質量%であった。
(実施例17)
紙(クレーコート紙、紙の厚さ:50μm、クレーコート層の厚さ:5μm、坪量:55g/m)と、シリカ蒸着層が一方の表面上に設けられた直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルム(商品名:TUX-MCS、三井化学東セロ社製、厚さ:30μm)を準備した。紙の表面上に、接着剤(商品名:タケラックA525/タケネートA52、ウレタン系2液タイプ、三井化学株式会社製)を塗工し、紙と、シーラント層の蒸着層が設けられている表面とを貼り合わせた。接着剤層の厚さは5μmであった。ガスバリア積層体における紙の重量は、58質量%であった。
<水蒸気透過度の測定>
実施例及び比較例に係るガスバリア積層体の水蒸気透過度をMOCON法で測定した。測定条件は、温度40℃、相対湿度90%とした。600gのローラーを300mm/分の速さで転がしながら、ガスバリア積層体に折り目を付け、開いた後のガスバリア積層体の水蒸気透過度も同様に測定した。表1~5における「外折り」は、紙基材側からみてガスバリア積層体を谷折りした後のガスバリア積層体を示す。表1~5に結果を単位[g/m・day]で表記した。
<酸素透過度の測定>
実施例及び比較例に係るガスバリア積層体の酸素透過度をJIS K7126、B法(等圧法)により測定した。測定装置は、MOCON社製 OXTRAN 2/20を用い、温度30℃、相対湿度70%で測定した。表1~5に結果を単位[cc/m/d/atm]で示す。
<ヒートシール強度の測定>
2枚のガスバリア性積層体を、シーラント層が対向するように重ねて、ヒートシーラーで、120℃、0.2MPa、1秒の条件でヒートシールを行い、そこから15mm幅の短冊に切り出して、剥離速度300mm/分でT字剥離した時の最大荷重を測定した。表1~5に結果を単位[N/15mm]で示す。
Figure 2023043702000004
Figure 2023043702000005
Figure 2023043702000006
Figure 2023043702000007
Figure 2023043702000008
1…紙基材、2…アンカーコート層、3…蒸着層、4…接着剤層、5…シーラント層、10、30、40…ガスバリア積層体、12…フィルム基材層、20…ガゼット袋、B1,B2…折り曲げ部。

Claims (14)

  1. 紙基材と、
    蒸着層と、
    シーラント層と、
    をこの順で備え、
    前記蒸着層の前記紙基材側の主面から前記紙基材の前記蒸着層とは反対側の主面までの距離をXとし、前記蒸着層の前記シーラント層側の主面から前記シーラント層の前記蒸着層とは反対側の主面までの距離をYとすると、XをYで除した値X/Yが、0.6~2.5である、ガスバリア積層体。
  2. 前記紙基材と、前記蒸着層との間にアンカーコート層を更に備える、請求項1に記載のガスバリア積層体。
  3. 前記アンカーコート層が、ポリビニルアルコール系樹脂及び極性基を有するポリオレフィンのうち少なくとも一方を含む、請求項2に記載のガスバリア積層体。
  4. 前記アンカーコート層が、前記極性基を有するポリオレフィンを含み、
    前記極性基を有するポリオレフィンが、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、カルボン酸無水物基、及びカルボン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、請求項3に記載のガスバリア積層体。
  5. 前記アンカーコート層が、前記極性基を有するポリオレフィンを含み、
    前記極性基を有するポリオレフィンが、アクリル酸エステルと無水マレイン酸との共重合体である、請求項3に記載のガスバリア積層体。
  6. 前記アンカーコート層が、前記極性基を有するポリオレフィンを含み、
    前記極性基を有するポリオレフィンが、エチレン-酢酸ビニル共重合体である、請求項3に記載のガスバリア積層体。
  7. 前記アンカーコート層が、前記極性基を有するポリオレフィンを含み、
    前記極性基を有するポリオレフィンが、エチレン-グリシジルメタクリレート共重合体である、請求項3に記載のガスバリア積層体。
  8. 前記アンカーコート層が、前記ポリビニルアルコール系樹脂を含む、請求項3に記載のガスバリア積層体。
  9. 前記蒸着層と前記シーラント層との間、及び、前記紙基材と前記蒸着層との間の少なくとも一方に接着剤層を更に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  10. 前記接着剤層が、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であり、
    前記エポキシ樹脂硬化剤が、メタキシリレンジアミン又はパラキシリレンジアミンと、下記式(1)で示される不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体との反応生成物である、請求項9に記載のガスバリア積層体。
    Figure 2023043702000009

    [式(1)中、Rは炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアラルキル基又はアリール基を表す。]
  11. 前記接着剤層が、1分子中に水酸基を2個以上有するポリオールと、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物と、を含む樹脂組成物の硬化物である、請求項9に記載のガスバリア積層体。
  12. 前記紙基材の重量が、ガスバリア積層体全体を基準として、50質量%以上である、請求項1~11のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載のガスバリア積層体を含む包装袋。
  14. 折り曲げ部を有する、請求項13に記載の包装袋。
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