JP2023043369A - 映像モニタリング装置、映像モニタリングシステム、及び映像モニタリング方法 - Google Patents

映像モニタリング装置、映像モニタリングシステム、及び映像モニタリング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導入コストを抑えながら対象設備の異常を監視し、検出した異常に対するユーザの対応行動を支援する。【解決手段】映像モニタリングシステム100において、映像モニタリング装置1は、監視カメラ22が撮影した映像から設備23の異常を検出し、その異常内容を特定するカメラ映像分析部15と、異常に対する対応行動が異常内容毎に紐付けられた対応行動情報に基づいて、特定した異常内容の対応行動を取得する対応行動選択部16と、設備23の映像を表示するモニタリング画面を顧客操作端末3に表示させるための表示データを生成し、それを用いて顧客操作端末にモニタリング画面を表示させる可視化処理部14と、を備える。設備の異常を検出した場合に、可視化処理部14は、異常が検出された映像の表示とそれに対する対応行動の提示とを含む異常時用の表示データを生成し、対応行動の決定操作が可能な態様でモニタリング画面を表示させる。【選択図】図1

Description

本発明は、映像モニタリング装置、映像モニタリングシステム、及び映像モニタリング方法に関し、監視カメラが撮影した映像を用いて対象設備の異常を監視する映像モニタリング装置、映像モニタリングシステム、及び映像モニタリング方法に適用して好適なものである。
従来、火災感知器等の異常感知センサとセンサに関連付けて設置されたカメラとによって異常を感知した際に、上記カメラが撮影した映像をユーザが操作する端末に表示し、予め設定された通報先に通報する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2013-089092号公報
しかし、特許文献1に記載された異常通報システムでは、ユーザは異常が発生したときの映像しか確認することができず、ビル内の様々な設備をまとめて監視するビル管理者にとっては利便性が十分ではないという問題があった。また、特許文献1に記載された異常通報システムの場合、監視対象とするビル内の様々な設備にそれぞれ、異常感知センサ及びカメラを取り付ける必要があり、導入コストが嵩むといった問題もあった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、検出した異常に対するユーザの対応行動を支援することが可能な映像モニタリング装置、映像モニタリングシステム、及び映像モニタリング方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、監視対象の設備を撮影する監視カメラの映像を用いて当該設備の異常を監視する映像モニタリング装置であって、前記監視カメラが撮影した前記設備の映像データを取得するカメラ映像取得部と、前記映像データの映像から前記設備の異常を検出し、検出した異常の異常内容を特定するカメラ映像分析部と、前記設備に対する監視の保守契約を締結した顧客、当該保守契約の監視対象の前記設備、及び当該設備を撮影する前記監視カメラに関する情報が関連付けられた顧客情報と、前記異常が検出された場合に次に行うべき対応行動が当該異常の前記異常内容ごとに紐付けられた対応行動情報と、を格納する記憶装置と、前記記憶装置に格納された前記対応行動情報に基づいて、前記カメラ映像分析部が特定した前記異常内容に対応付けられた前記対応行動を取得する対応行動選択部と、前記カメラ映像取得部が取得した前記映像データの映像を表示するモニタリング画面を前記顧客が操作する顧客操作端末に表示させるための表示データを生成し、当該表示データを用いて前記顧客操作端末に前記モニタリング画面を表示させる可視化処理部と、を備え、前記カメラ映像分析部が前記設備の異常を検出した場合に、前記可視化処理部は、当該異常が検出された映像の表示と当該異常の検出に対して前記対応行動選択部が取得した前記対応行動の提示とを含む異常時用の表示データを生成し、当該異常時用の表示データを用いて、前記顧客操作端末から前記対応行動の実行を決定する操作を実行可能な態様で前記モニタリング画面を表示させる、映像モニタリング装置が提供される。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、監視対象の設備の異常を監視する映像モニタリングシステムであって、前記設備を撮影する監視カメラと、前記監視カメラが撮影した前記設備の映像データを記録するカメラ映像記録装置と、前記設備に対する監視の保守契約を締結した顧客が操作する顧客操作端末と、前記設備の映像データを用いて当該設備の異常を検出し、前記異常を検出した場合に次に行うべき対応行動を前記顧客操作端末に提示する映像モニタリング装置と、を備え、前記映像モニタリング装置は、前記カメラ映像記録装置から前記設備の映像データを取得するカメラ映像取得部と、前記映像データの映像から前記設備の異常を検出し、検出した異常の異常内容を特定するカメラ映像分析部と、前記保守契約を締結した顧客、当該保守契約の監視対象の前記設備、及び当該設備を撮影する前記監視カメラに関する情報が関連付けられた顧客情報と、前記異常に対する前記対応行動が当該異常の前記異常内容ごとに紐付けられた対応行動情報と、を格納する記憶装置と、前記記憶装置に格納された前記対応行動情報に基づいて、前記カメラ映像分析部が特定した前記異常内容に対応付けられた前記対応行動を取得する対応行動選択部と、前記カメラ映像取得部が取得した前記映像データの映像を表示するモニタリング画面を前記顧客が操作する顧客操作端末に表示させるための表示データを生成し、当該表示データを用いて前記顧客操作端末に前記モニタリング画面を表示させる可視化処理部と、を有する映像モニタリングシステムが提供される。この映像モニタリングシステムにおいて、前記カメラ映像分析部が前記設備の異常を検出した場合に、前記可視化処理部は、当該異常が検出された映像の表示と当該異常の検出に対して前記対応行動選択部が取得した前記対応行動の提示とを含む異常時用の表示データを生成し、当該異常時用の表示データを用いて、前記顧客操作端末から前記対応行動の実行を決定する操作を実行可能な態様で前記モニタリング画面を表示させ、前記顧客操作端末は、前記モニタリング画面に提示された前記対応行動から、実行する対応行動を決定する。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、監視対象の設備を撮影する監視カメラの映像を用いて当該設備の異常を監視する映像モニタリング装置による映像モニタリング方法であって、前記映像モニタリング装置は、前記設備に対する監視の保守契約を締結した顧客、当該保守契約の監視対象の前記設備、及び当該設備を撮影する前記監視カメラに関する情報が関連付けられた顧客情報と、前記設備の異常が検出された場合に次に行うべき対応行動が当該異常の異常内容ごとに紐付けられた対応行動情報と、を記憶装置に格納し、前記映像モニタリング装置が、前記監視カメラが撮影した前記設備の映像データを取得するカメラ映像取得ステップと、前記映像モニタリング装置が、前記映像データの映像から前記設備の異常を検出し、検出した異常の異常内容を特定するカメラ映像分析ステップと、前記映像モニタリング装置が、前記記憶装置に格納された前記対応行動情報に基づいて、前記カメラ映像分析ステップで特定した前記異常内容に対応付けられた前記対応行動を取得する対応行動選択ステップと、前記映像モニタリング装置が、前記カメラ映像取得ステップで取得した前記映像データの映像を表示するモニタリング画面を前記顧客が操作する顧客操作端末に表示させるための表示データを生成し、当該表示データを用いて前記顧客操作端末に前記モニタリング画面を表示させる可視化処理ステップと、を備え、前記カメラ映像分析ステップにおいて前記設備の異常が検出された場合に、前記可視化処理ステップにおいて前記映像モニタリング装置は、当該異常が検出された映像の表示と当該異常の検出に対して前記対応行動選択ステップで取得した前記対応行動の提示とを含む異常時用の表示データを生成し、当該異常時用の表示データを用いて、前記顧客操作端末から前記対応行動の実行を決定する操作を実行可能な態様で前記モニタリング画面を表示させる、映像モニタリング方法が提供される。
本発明によれば、検出した異常に対するユーザの対応行動を支援することができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、後述する実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る映像モニタリングシステム100の構成例を示すブロック図である。 顧客情報の一例を示す図である。 対応行動情報の一例を示す図である。 映像モニタリングシステム100における全体処理の処理フローの一例を示す図である。 映像データ分析処理におけるデータ参照等のイメージを示す図である。 対応行動取得処理におけるデータ参照等のイメージを示す図である。 モニタリング画面の画面構成例を説明するための図である。 異常時のモニタリング画面の表示例を示す図である。 異常時のモニタリング画面の別の表示例を示す図である。
以下の説明では、「インタフェース装置」は、1以上のインタフェースデバイスであればよい。当該1以上のインタフェースデバイスは、下記のうちの少なくとも何れかであればよい。
・1以上のI/O(Input/Output)インタフェースデバイス。I/Oインタフェースデバイスは、I/Oデバイスと遠隔の表示用計算機とのうちの少なくとも何れかに対するインタフェースデバイスである。表示用計算機に対するI/Oインタフェースデバイスは、通信インタフェースデバイスでもよい。少なくとも1つのI/Oデバイスは、ユーザインタフェースデバイス、例えば、キーボードやポインティングデバイスのような入力デバイスと、表示デバイスのような出力デバイスとのうちの何れであってもよい。
・1以上の通信インタフェースデバイス。1以上の通信インタフェースデバイスは、1以上の同種の通信インタフェースデバイス(例えば1以上のNIC(Network Interface Card))であってもよいし、2以上の異種の通信インタフェースデバイス(例えばNICとHBA(Host Bus Adapter))であってもよい。
また、以下の説明では、「メモリ」は、1以上のメモリデバイスであり、典型的には主記憶デバイスである。メモリにおける少なくとも1つのメモリデバイスは、揮発性メモリデバイスであってもよいし、不揮発性メモリデバイスであってもよい。
また、以下の説明では、「永続記憶装置」は、1以上の永続記憶デバイスである。永続記憶デバイスは、典型的には、不揮発性の記憶デバイス(例えば補助記憶デバイス)であり、具体的には例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)である。
また、以下の説明では、「記憶装置」は、上記のメモリまたは永続記憶装置の少なくとも何れかのデバイスである。
また、以下の説明では、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサデバイスである。少なくとも1つのプロセッサデバイスは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサデバイスであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサデバイスでもよい。少なくとも1つのプロセッサデバイスは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。また、少なくとも1つのプロセッサデバイスは、プロセッサコアでもよい。あるいは、少なくとも1つのプロセッサデバイスは、処理の一部または全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサデバイスでもよい。
また、以下の説明では、「kkk部」といった表現を用いて機能を説明することがあるが、当該機能は、1以上のコンピュータプログラムがプロセッサによって実行されることで実現されてもよいし、1以上のハードウェアデバイス(例えばFPGAまたはASIC)によって実現されてもよいし、それらの組合せによって実現されてもよい。各機能の説明は一例であり、複数の機能が1つの機能にまとめられたり、1つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。
また、以下の説明では、「xxxDB」といった表現を用いて、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、当該情報は、どのような構造のデータでもよいし(例えば、構造化データでも、非構造化データでもよい)、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxDB」を「xxx情報」と言うことができる。また、以下の説明において、各DBの構成は一例であり、1つのDBは、2つ以上のDBに分割されてもよいし、2以上のDBの全部または一部が1つのDBで実現されてもよい。なお、「DB」は、データベースの略である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述する。本明細書においては、同種の要素(同一機能を有する要素)を区別せずに説明する場合には、添字や枝番を含む参照符号のうちの共通部分(添字や枝番を除く部分)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合には、添字や枝番を含む参照符号を使用することがある。例えば、監視カメラを特に区別せずに説明する場合には「監視カメラ22」と記載するのに対して、個々の監視カメラ22を区別して説明する場合には「監視カメラ22a」、「監視カメラ22b」、「監視カメラ22c」のように記載することがある。また、上記のように同一機能を有する要素については、その説明の繰り返しを省略する。また、エレベーターを構成する一般的な構成要素、具体的には、主ロープ、釣合い錘、乗りかご、巻上機、防犯カメラ、及び映像記録装置等については、その説明を省略する。
(1)構成
図1は、本発明の一実施形態に係る映像モニタリングシステム100の構成例を示すブロック図である。図1に示したように、映像モニタリングシステム100は、映像モニタリング装置1と、ビル(建屋)2におけるカメラ映像記録装置21及び監視カメラ22と、顧客操作端末3とを備える。映像モニタリング装置1は、通信ネットワーク4を通じて、カメラ映像記録装置21と通信可能に接続され、通信ネットワーク5を通じて顧客操作端末3と通信可能に接続される。
本実施形態では、ビル2内の設備23(具体的には、屋上23a,エレベーター23b,消防設備23c,自動ドア23d,駐車場23e)を監視対象とし、それぞれの設備23を撮影するために監視カメラ22a~22eが設置されている。各監視カメラ22で撮影された映像は、カメラ映像記録装置21に記憶される。カメラ映像記録装置21は、例えば一般的なコンピュータやストレージ装置であって、少なくとも、映像データを記録するためのストレージ機能と、記録した映像データを映像モニタリング装置1に送信するための通信機能とを備えた装置であればよい。なお、図1に示した設備23は一例であって、これらに限定されず、例えば、外通路やゴミ集積所等を監視対象の設備23としてもよい。
なお、監視対象の設備23を監視する監視カメラ22が設置されるビル2は、1つに限定されるものではなく、複数であってもよい。また、本実施形態では、監視カメラ22を1つの管理単位として扱うが、管理単位はこれに限定されない。例えば、複数のビル(建屋)2で構成されるビル群を管理単位としてもよい。また、監視対象の設備23はビル内の設備に限定されず、工場や駅等のビル以外の構造物における設備が監視対象となってもよく、さらに、これらの構造物が管理単位とされてもよい。
顧客操作端末3は、顧客が所持または利用する情報処理端末であって、表示装置、入力装置、及びインタフェース装置を備える。入力装置は、例えばキーボード及びマウスであるが、この他にも例えば、表示装置と一体とされたタッチパネル等であってもよい。顧客操作端末3の具体例は特に限定されないが、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、またはスマートフォン等が該当する。また、顧客操作端末3は1つに限定されるものではなく、複数であってもよい。なお、本実施形態における「顧客」とは、ビル2についての保守や管理に関する契約(以下、保守契約)を締結している者や組織(契約者)を意味する。
映像モニタリング装置1とカメラ映像記録装置21とを接続する通信ネットワーク4、及び映像モニタリング装置1と顧客操作端末3とを接続する通信ネットワーク5は、同種の通信ネットワークでもよいし異種の通信ネットワークでもよい。通信ネットワーク4,5はそれぞれ、例えば、インターネット、移動体通信網、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、または専用回線、あるいはこれらの組み合わせであってよい。また、通信ネットワーク4,5は1つの通信ネットワーク(例えばインターネット)であってもよい。
映像モニタリング装置1は、不図示のインタフェース装置、記憶装置12、及びそれらに接続されたプロセッサを備えた情報処理装置であってもよいし、当該装置(例えばクラウド基盤)上に実現された装置であってもよい。上記インタフェース装置は、映像モニタリング装置1に対するデータの入出力を行う。具体的には、映像モニタリング装置1にキーボードやディスプレイを設けてもよいし、作業員や営業員が用いる操作端末(不図示)を映像モニタリング装置1のインタフェース装置として利用してもよい。
映像モニタリング装置1において、プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)である。記憶装置12にはメモリが含まれ、メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)である。映像モニタリング装置1は、ROMに格納されたプログラムコードをCPUが読み出して実行することにより、ソフトウェアとハードウェアとが協働して、後述する各処理部(顧客情報入力部11、カメラ映像取得部13、可視化処理部14、カメラ映像分析部15、対応行動選択部16)の機能を実現する。また、記憶装置12は、上記したROM及びRAMの他に、HDD(Hard Disk Drive)のような永続記憶装置を含めて実現されてもよい。また、通信部17は、通信機能を有するインタフェース装置によって実現される。
図1に示したように、映像モニタリング装置1は、顧客情報入力部11、記憶装置12、カメラ映像取得部13、可視化処理部14、カメラ映像分析部15、対応行動選択部16、及び通信部17を備える。
顧客情報入力部11は、設備23に対する映像監視の保守契約を締結した顧客及びその監視対象に関する情報(顧客情報)を記憶装置12の顧客情報DB12aに入力する機能を有する。顧客情報には、保守サービスを受ける者、契約者、ビル2を特定するためのビルIDやビル住所を示す情報などを含むことができる。後述する図2には、顧客情報の具体例が示される。本実施形態では、ビル2における監視対象の設備23に関する情報と、設備23を監視する監視カメラ22に関する情報とが、関連付けて顧客情報に登録されるようにしている。
記憶装置12は、所定の情報を格納する機能を有する。本実施形態では、記憶装置12は、格納する情報の種別によって異なるDB(データベース)が構成されるとしており、具体的には記憶装置12は、顧客情報DB12aと、カメラ映像管理DB12bと、異常記録DB12cと、対応行動DB12dと、を有する。
顧客情報DB12aは、設備23に対する映像監視の保守契約を締結した顧客及びその監視対象に関する情報(顧客情報)を格納する。前述したように、顧客情報は顧客情報入力部11から入力され、後述する図2にはその具体例が示される。カメラ映像管理DB12bは、各監視カメラ22が撮影した映像データに関する情報(カメラ映像情報)を格納する。カメラ映像情報は、カメラ映像記録装置21から取得されてカメラ映像管理DB12bに格納される。異常記録DB12cは、監視カメラ22ごとのカメラ映像情報を分析して検出された異常に関する情報(異常情報)を格納する。カメラ映像情報の分析は、カメラ映像分析部15によって行われる。対応行動DB12dは、検出された異常に対する対応の選択肢とされる対応行動に関する情報(対応行動情報)を格納する。後述する図3には対応行動情報の具体例が示される。
カメラ映像取得部13は、所定間隔(例えば5分に1回)で、顧客情報DB12aに格納された顧客情報に示される各カメラ(監視カメラ22)に基づいて、各監視カメラ22の映像データを記録しているカメラ映像記録装置21に通信ネットワーク4を介して接続する。そして、カメラ映像取得部13は、カメラ映像記録装置21から、各監視カメラ22による設備23の監視映像(映像データ)を定期的に取得し、取得した映像データに基づくカメラ映像情報をカメラ映像管理DB12bに登録する。なお、カメラ映像取得部13は、カメラ映像記録装置21に常時接続するよう構成されてもよい。また、カメラ映像取得部13は、カメラ映像記録装置21から取得した映像データをそのままカメラ映像情報としてカメラ映像管理DB12bに登録してもよいが、好適には、当該映像データに関連する所定の情報(例えば、当該映像データ自身に関する情報や、当該映像データの撮影環境に関して顧客情報に登録された諸情報など)を付加した上で、カメラ映像情報としてカメラ映像管理DB12bに登録する。
可視化処理部14は、顧客操作端末3に出力するべきデータを加工する機能、及び、顧客操作端末3に出力する画面データを生成する機能を有する。具体的には例えば、可視化処理部14は、ユーザ名とパスワードの入力を求める画面や、ビル2の監視対象の設備23のモニタリング画面、異常検出時の対応選択画面等を生成し、顧客操作端末3に提供することができる。
カメラ映像分析部15は、カメラ映像記録装置21から取得した監視カメラ22のカメラ映像情報から異常を検出し、検出した異常の種類(異常種別)を特定する機能を有する。カメラ映像分析部15は、カメラ映像情報の分析(すなわち、上記した異常の検出及び異常種別の特定)において、顧客情報DB12a及びカメラ映像管理DB12bを参照し、必要なデータを異常を検出する所定のアルゴリズムに入力することにより、分析結果を得る。そして、カメラ映像分析部15は、得られた分析結果を、異常情報として異常記録DB12cに登録する。また、カメラ映像分析部15は、得られた分析結果を可視化処理部14に出力する機能も有する。
対応行動選択部16は、カメラ映像分析部15による分析結果(異常の検出、異常種別の特定)を受けて、特定された異常種別に対応付けられた対応行動のうちから、推奨される対応行動を取得する機能を有する。具体的には、対応行動選択部16は、異常記録DB12c及び対応行動DB12dを参照し、異常情報に記録された異常に対応する行動(対応行動)に関する情報を、対応行動情報から選択して取得する。また、対応行動選択部16は、取得した対応行動に関する情報を可視化処理部14に出力する機能も有する。
通信部17は、映像モニタリング装置1の各部が、カメラ映像記録装置21、顧客操作端末3、または保守員や営業員の操作端末(不図示)等との間で、データの入出力を行うための入出力部としての機能を有する。
(2)各種情報
以下では、記憶装置12に格納される各種情報について、映像監視の実行前に設定される顧客情報及び対応行動情報を中心に詳しく説明する。
まず、顧客情報について説明する。顧客情報は、保守契約を締結した顧客に関する情報であって、営業活動を行う営業員や保守作業を行う保守員からの入力操作に応じて、顧客情報入力部11によって、顧客情報DB12aに登録される。
図2は、顧客情報の一例を示す図である。図2に示した顧客情報121は、顧客情報DB12aに登録される顧客情報の具体例である。ビル2を単位として映像監視の保守契約が顧客と締結される場合、顧客情報121は、映像監視の保守契約の締結がなされたビル2ごとに、顧客及び監視対象に関する情報をまとめた顧客レコードから形成される。
具体的には、図2の顧客情報121において、顧客レコードは、顧客1211、顧客ID1212、ビルID1213、ビル住所1214、ビル設備1215、ビル設備ID1216、カメラ1217、及びカメラID1218の項目から構成される。なお、図2に示した項目は一例に過ぎず、本実施形態に係る顧客情報は、図2に例示した以外の項目を含んで顧客レコードが形成されるものであってもよい。
顧客1211には、保守契約を締結した顧客の名称等が登録され、顧客ID1212には、当該顧客を一意に識別するために割り当てられた識別子(顧客ID)が登録される。ビルID1213には、保守契約における映像監視の対象設備が設置されたビル2を一意に識別するために割り当てられた識別子(ビルID)が登録され、ビル住所1214には、当該ビル2の住所が登録される。ビル設備1215には、映像監視の対象設備(設備23)の名称が登録され、ビル設備ID1216には、当該設備23を識別するために割り当てられた識別子(ビル設備ID)が登録される。カメラ1217には、映像監視の対象設備(設備23)を監視する監視カメラ22の名称が登録され、カメラID1218には、当該監視カメラ22を識別するために割り当てられた識別子(カメラID)が登録される。
ところで、図1には図示していないが、本実施形態では、記憶装置12に、ユーザDBを格納するようにしてもよい。本実施形態で言う「ユーザ」とは、顧客に属する者(例えば、顧客の会社の従業員)である。上記ユーザDBは、ユーザごとにユーザレコードを有していてよく、各ユーザレコードは個別に、ユーザIDとパスワードと顧客IDとを含むことが望ましい。ユーザID及びパスワードは、映像モニタリング装置1にアクセス可能なユーザを識別するための認証情報である。
ここで、ユーザID及びパスワードの使われ方について説明する。顧客操作端末3は、ユーザの操作により、通信ネットワーク5を通じて映像モニタリング装置1に接続する。この接続に応じて可視化処理部14は、ユーザに、ユーザID及びパスワードの入力を要求する。すなわち、可視化処理部14は、顧客操作端末3に対して、ユーザID及びパスワードの入力を促す情報を出力する。そして、顧客操作端末3からユーザDBに登録されているユーザID及びパスワードの組み合わせが入力された場合に限り、可視化処理部14は、顧客情報DB12a、カメラ映像管理DB12b、異常記録DB12c、及び対応行動DB12dから取得した各種情報を、顧客操作端末3に対して出力(例えば表示)することが可能となる。なお、可視化処理部14が作成する出力用データは、特定のデータ形式に限定されず、具体的には例えば、画像形式、動画形式、HTML形式、XML形式、またはCSV形式等を採用することができる。
また、本実施形態では主に、監視カメラ22による映像データ、当該映像データを分析することによって検出される異常(異常種別や異常内容)、及び当該異常に対する行動(対応行動)の参照について説明するが、本発明に係る映像モニタリング装置1は、これらの情報に代えてまたは加えて、ビル設備に係る問い合わせ対応、点検予定日、または点検実績等を表示するようにしてもよい。このように構成することで、本発明に係る映像モニタリング装置1は、ビル設備に関する各種契約情報を扱うことが可能である。
次に、対応行動情報について説明する。対応行動情報は、保守契約における映像監視の対象設備(設備23)で検出された異常に対して推奨される行動(対応行動)に関する情報であって、異常内容に応じて1以上の対応行動が予め設定される。対応行動情報は、映像モニタリング装置1による映像監視が実行される前に対応行動DB12dに登録されて入ればよく、その登録方法は様々な方法を採用し得る。具体的には例えば、システム管理者によって予め対応行動情報が対応行動DB12dに登録されるとしてもよいし、映像モニタリング装置1の製造または販売時に、代表的な異常内容についての対応行動情報がメーカによって対応行動DB12dに登録されるとしてもよい。また、顧客側(例えば、ビル2のオーナや管理会社等)が対応行動情報を適宜カスタマイズ可能としてもよい。
図3は、対応行動情報の一例を示す図である。図3に示した対応行動情報124は、対応行動DB12dに登録される対応行動情報の具体例であり、対応行動情報124は、監視カメラ22による映像監視の保守契約の締結がなされたビル2の設備23と異常内容との組み合わせごとに、異常の検出時に次に取るべき1以上の対応行動が紐付けられた対応行動レコードから形成される。
具体的には、図3の対応行動情報124において、対応行動レコードは、ビル設備1241、ビル設備ID1242、異常種別1243、異常内容1244、異常内容優先度1245、行動番号1246、行動内容1247、及び連絡先1248の項目から構成される。なお、図3に示した項目は一例に過ぎず、本実施形態に係る対応行動情報は、図3に例示した以外の項目を含んで対応行動レコードが形成されるものであってもよい。また、図3では、ビル設備ID「S001」の「消防設備」とビル設備ID「E001」の「エレベーター」についてそれぞれ、対応行動レコードが示されているが、実際の対応行動情報124には、図2の顧客情報121でビル設備1215に示される全ての設備について、対応行動レコードが登録されると考えてよい。
ビル設備1241及びビル設備ID1242は、図2に示した顧客情報121におけるビル設備1215及びビル設備ID1216と対応する。異常種別1243は、カメラ映像分析部15による映像データ分析によって検出され得る異常の種別を示すものであり、図3の場合は、火災の異常に属する「発煙・発火」と、人間行動の異常に属する「異常行動」とが例示されている。
異常内容1244には、異常の具体的な事象を示す異常内容が登録される。この異常内容は、異常種別1243を詳細に分類したものと捉えることもできる。また、異常内容優先度1245には、異常内容1244に登録される各異常内容に対応する優先度が登録される。それぞれの異常内容に対応する優先度は予め設定されるとするが、運用途中で管理者等によって変更されてもよい。また、異常内容優先度1245は、異常種別1243ごとに優先度が設定されてもよいが、複数の異常種別に属する異常が同時発生した場合を考慮すると、全ての異常種別1243に属する全ての異常内容1244を対象として優先度が設定されることが好ましい。図3に示した例の場合、「発煙・発火」に属する異常内容として、映像データから煙が検出された異常を意味する「発煙検出」、映像データから炎が検出された異常を意味する「発火検出」、及び、映像データからは煙も炎も検出されないが映像内の他の状況(例えばランプの点滅等)から発煙または発火が推定される異常を意味する「発煙・発火無し作動」の3種類が登録されている。また、「異常行動」に属する異常内容として、映像データから人が暴れていることが検出された異常を意味する「異常行動(あばれ)検出」、映像データから人が滞留していることが検出された異常を意味する「異常行動(滞留)検出」、及び、あばれ及び滞留以外の人間行動の異常が映像データから検出されたことを意味する「異常行動(その他)検出」の3種類が登録されている。そして、上記6種類の異常内容1244に対して、異常内容優先度1245には「1」~「6」の優先度が設定されており、優先度の値が小さいほど、高い優先度を表している。例えば、上記6種類の異常内容1244のなかでは、「発火検出」が最も危険な異常であるため、最も高い優先度「1」が設定されている。
行動内容1247には、異常内容1244が検出された場合に推奨される1以上の対応行動が登録され、連絡先1248には、当該対応行動を実行する際に連絡される連絡先が登録される。また、行動番号1246には、異常内容1244ごとに推奨される1以上の対応行動(行動内容1247)について、各対応行動が推奨される順番が登録される。図3の場合、例えば、検出された異常が「発煙検出」である場合、「1」番目に推奨される行動番号1246が紐付けられた対応行動として「消防車を呼ぶ」が行動内容1247に登録され、連絡先1248には当該対応行動の連絡先として消防署の電話番号である「119」が登録されている。また、「発煙検出」には、「2」番目に推奨される行動番号1246が紐付けられた対応行動として「館内放送で知らせる」が行動内容1247に登録されるが、当該対応行動には連絡先が不要なため、連絡先1248には特定の連絡先は登録されていない。本実施形態では、上記のように1つの異常内容に対して複数の対応行動を登録することができ、さらに、これらの対応行動について推奨される順番が設定されることで、異常が検出された場合に、顧客がどのような行動をとるべきかを分かりやすく提示することができる。
なお、図3の例では、ビル設備1241ごとに異常種別1243が異なることから、異常種別1243に属する異常内容1244及び異常内容1244に対応する行動内容1247も、ビル設備1241ごとに異なるものとなっているが、本実施形態に係る対応行動情報124は、異なるビル設備1241であっても共通または重複する異常種別1243が登録されてもよい。さらに言えば、本実施形態に係る対応行動情報124(対応行動レコード)においては、少なくとも、異常内容1244ごとに個別に行動内容1247が定められるものであればよい。
また、対応行動情報124(対応行動DB12d)は、例えばシステム管理者によって予め登録するようにしているが、ユーザが管理会社の社員である場合には、異常発生を把握した際にビルオーナに連絡が必要になる等、保守会社では想定できない連絡先の登録が必要になる可能性がある。そこで、本実施形態の変形例として、対応行動情報124において、行動番号1246、行動内容1247、または連絡先1248等を、ユーザが変更または新規登録できるようにしても良い。
また、前述したように異常情報DB12cには、映像データから検出された異常に関する異常情報が登録されるが、この異常情報において、検出された異常に関するデータ項目には、対応行動情報124と対応するデータ形式(具体的には異常種別1243、異常内容1244等)が用いられるとする。
(3)処理
以下では、本実施形態に係る映像モニタリングシステム100が、監視カメラ22の映像データを用いて顧客操作端末3にモニタリング画面を提供するとともに、監視カメラ22の映像データから異常の発生を監視し、異常を検出したときに顧客操作端末3に通知して異常に対する適切な対応行動(例えば通報)を支援する処理について説明する。
図4は、映像モニタリングシステム100における全体処理の処理フローの一例を示す図である。図4では、モニタリング画面への情報表示及びモニタリング画面における操作に関する処理を中心に示しており、システム(映像モニタリング装置1)へのログインやログアウト等の基本操作については説明を省略する。
図4によればまず、カメラ映像記録装置21が、ビル2に設置された監視カメラ22が撮影した設備23の映像データを常に取得して記録する(ステップS11)。そして、映像モニタリング装置1のカメラ映像取得部13が、常時または定期的に、カメラ映像記録装置21にアクセスし、監視カメラ22の映像データを取得し、当該映像データに基づくカメラ映像情報をカメラ映像管理DB12bに登録する(ステップS21)。なお、ステップS21においてカメラ映像取得部13は、映像データに基づくカメラ映像情報を生成するために必要な諸情報を、カメラ映像記録装置21や顧客情報DB12aから合わせて取得するようにしてもよい。
次に、映像モニタリング装置1において所定の条件が成立すると、カメラ映像分析部15が、各映像データに対する映像データ分析処理を開始する。なお上記の所定の条件とは、例えば、顧客操作端末3においてモニタリング画面が起動された後の所定周期のタイミングであってもよいし、モニタリング画面の機能に関係なく所定周期のタイミングであってもよい。前者の場合は、顧客操作端末3でモニタリング画面が起動されているときに限って、異常の検出が行われるため、映像モニタリング装置1における処理負荷を低減することができる。一方、後者の場合は、顧客操作端末3での操作状況にかかわらず、カメラ映像記録装置21から取得されるすべての映像データに対して定期的に映像データ分析を行うため、処理負荷は高くなるが異常の発生を迅速かつ確実に検出することができる。また、上記以外の所定の条件を定めていてもよい。
映像データ分析処理において、カメラ映像分析部15は、カメラ映像管理DB12bに登録された分析対象の映像データのうちから、未分析の映像データを1つ選択し、選択した映像データに関するカメラ映像情報と顧客情報とをカメラ映像管理DB12b及び顧客情報DB12aから取得する(ステップS22)。例えば、顧客操作端末3においてモニタリング画面が起動されている場合には、当該画面の起動時に顧客から入力された顧客ID及びビルIDが映像モニタリング装置1に送信されているため、顧客情報121においてこれらのIDに紐付けられたビル設備1215の映像データ(すなわち、カメラ1217によって撮影された映像データ)が分析対象の映像データとなる。
次に、カメラ映像分析部15は、ステップS22で取得した情報を用いて、分析対象の映像データの映像に異常がないかを画像分析する(ステップS23)。ステップS23における画像分析では、対応行動情報124(図3参照)の異常種別1243及び異常内容1244に対応する異常の検出が行われる。
次いで、カメラ映像分析部15は、ステップS23の画像分析で異常が検出されたか否かを判定する(ステップS24)。ステップS24において異常が検出されなかった場合には(ステップS24のNO)、異常が検出されなかった当該映像データの映像(静止画像または動画像)を可視化処理部14に送信し、後述するステップS28に進む。ステップS24において異常が検出された場合には(ステップS24のYES)、カメラ映像分析部15は、検出された異常についてその種別及び内容を特定し、特定した情報を含む分析結果から異常情報を生成し、生成した異常情報を異常記録DB12cに登録する(ステップS25)。
なお、後述する図5には、ステップS22~S25の映像データ分析処理におけるデータ参照等のイメージが示される。
ステップS25の処理後は、対応行動選択部16によって、検出された異常に対応付けられた対応行動を取得する対応行動取得処理が行われる。
対応行動取得処理において、対応行動選択部16は、ステップS25で異常記録DB12cに登録された異常情報を参照し、異常種別及び異常内容をキーとして、対応行動DB12dを参照し、異常種別1243及び異常内容1244に一致するすべての対応行動レコードを取得する(ステップS26)。なお、映像モニタリング装置1が異常の検出を報知するポップアップ通知の機能を有する場合には、ステップS26のタイミングで、対応行動選択部16が可視化処理部14に異常の検出を通知し、可視化処理部14が通信部17を介して顧客操作端末3に対してポップアップ通知を送信するようにしてもよい。ポップアップ通知を行うタイミングは、後述するステップS27~S29の何れかのタイミングであってもよいが、ステップS26のように早期のタイミングを採用することにより、顧客に対して迅速に、異常の検出を報知することができる。
次いで、対応行動選択部16は、ステップS26で取得した対応行動レコードの異常内容優先度1245を参照し、これまでに実施された他の映像データに対する映像データ分析において異常が検出されていた場合には、複数の異常検出に関する情報を、異常内容優先度1245に基づいて並べ替える(ステップS27)。ステップS27の処理は、同時期に複数の設備23で異常が検出された場合に、どの異常を優先的に通知するか(例えば、モニタリング画面で上位に表示するか)を決定するための処理である。そのため、これまでに実施された他の映像データに対する映像データ分析において異常が検出されていない場合には、ステップS27の処理はスキップしてもよい。そして、ステップS27の処理終了後、対応行動選択部16は、並べ替えた後の1以上の対応行動レコードの情報を可視化処理部14に送信し、ステップS28に進む。
なお、後述する図6には、ステップS26~S27の対応行動取得処理におけるデータ参照等のイメージが示される。
ステップS28では、映像モニタリング装置1の所定の処理部(例えば、カメラ映像分析部15でもよいし、図示しない全体制御部等でもよい)が、未分析の映像データが残っていないかを判定する。未分析の映像データが存在する場合には(ステップS28のYES)、ステップS22に戻り、前述した処理を繰り返す。分析対象のすべての映像データに対して映像データ分析が終了していた場合は(ステップS28のNO)、ステップS29に進む。ここでいう「分析対象のすべての映像データ」とは、ビル2のすべての設備23に対する監視カメラ22の映像データと置き換えてもよい。
ステップS29では、可視化処理部14が、ステップS22~S28の処理でカメラ映像分析部15及び対応行動選択部16から受信した各種情報を用いて、モニタリング画面用の表示データを生成する。ここで生成される表示データには、異常が検出された設備23に関する表示データだけでなく、異常が検出されなかった設備23に関する表示データも含まれる。そして、可視化処理部14が顧客操作端末3に表示データを送信することにより、顧客操作端末3は、起動済みのモニタリング画面に受信した表示データを表示することができる(後述するステップS33に相当)。
なお、図4の処理フローでは、分析対象のすべての映像データに対して映像データ分析処理(及び対応行動取得処理)が終了した後に、可視化処理部14が表示データを生成するとしたが、変形例として、各映像データに対する映像データ分析処理(及び対応行動取得処理)が終了するごとに表示データを生成し、任意の段階で表示データを顧客操作端末3に送信する等してもよい。
ステップS29の処理が完了すると、原則的には、映像モニタリング装置1は一連の処理を終了する。但し、顧客操作端末3から特定の対応行動の実行が決定された場合には、映像モニタリング装置1側で当該対応行動を実行するようにしてもよい(ステップS30)。例えば、映像モニタリング装置1の不図示の対応行動処理部が実行可能な対応行動(具体的には「館内放送で知らせる」など)が設定されているときに、対応行動処理部は、顧客操作端末3のモニタリング画面における操作(後述するステップS35)に応じて、当該対応行動を実行する。
次に、図4を参照しながら、顧客操作端末3における処理を説明する。なお、図4に示した処理フローは、顧客操作端末3における一処理例に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、異常検出のポップアップ通知を受け取る前に、顧客が顧客操作端末3を操作してモニタリング画面を起動することもできる。
図4によれば、ステップS26において映像モニタリング装置1の可視化処理部14からポップアップ通知を受信すると、顧客操作端末3は、音、表示、または振動等によるポップアップ通知を行い、異常の検出を顧客に報知する(ステップS31)。ポップアップ通知の機能は一般的に知られた技術であるので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS31のポップアップ通知を受けて、あるいは顧客の意志によって、顧客が所定の操作を行うことにより、顧客操作端末3は、モニタリング画面を起動する(ステップS32)。モニタリング画面の起動時には、顧客に割り当てられた顧客ID(ユーザID)と、監視する設備23を備えるビル2のビルIDとの入力が要求され、これらの顧客ID及びビルIDは、通信ネットワーク5を通じて映像モニタリング装置1に送信される。また、モニタリング画面の起動時には、前述したユーザIDとパスワードによる認証が行われてもよい。
モニタリング画面の起動後は、顧客操作端末3は、映像モニタリング装置1の可視化処理部14から受信した表示データを用いて、モニタリング画面を表示する(ステップS33)。
そして顧客は、ステップS33で表示されたモニタリング画面を見ることにより、異常が検出されたか否かを確認する(ステップS34)。異常が検出されていない場合は、モニタリング画面では「正常時」の表示が行われ(ステップS34のNO)、顧客は特段の操作を行う必要はなく、ステップS33に戻り、モニタリング画面の表示(表示内容の更新を含む)が継続される。なおこのとき、顧客は、モニタリング画面を終了する等してもよい。一方、異常が検出された場合は、モニタリング画面では「異常時」の表示が行われ(ステップS34のYES)、この場合はステップS35の操作が顧客に要求される。
なお、後述する図7には、モニタリング画面の「正常時」及び「異常時」の画面構成例が示される。
モニタリング画面に「異常時」の表示が行われた場合、ステップS35において、顧客は、異常を検出した映像を確認するとともに、対応行動表示ボタン(後述する図7の対応行動表示ボタン3022)を押して、一覧で表示される対応行動(後述する図7における対応行動一覧3203)のうちから、実行する対応行動を決定する。
次に、顧客がステップS35で決定した対応行動を実行するための所定の操作を行うことにより、顧客操作端末3または映像モニタリング装置1が、当該対応行動を実行する(ステップS30またはステップS36)。対応行動を実行するための所定の操作とは例えば、モニタリング画面に表示された当該対応行動の「連絡先」を押下する操作に相当する。なお、顧客操作端末3または映像モニタリング装置1の何れが対応行動を実行するかは、予め対応行動情報(対応行動DB12d)に設定されていると考えてよい。具体的には例えば、連絡先に特定の電話番号が登録されている対応行動の場合には、ステップS36で顧客操作端末3がそのまま電話を掛けるようにする方が効率的である。また、連絡先に特定の電話番号が登録されておらず、ビル2の館内放送等を行うような対応行動の場合には、ステップS30で映像モニタリング装置1が主導して当該対応行動を実行するようにした方が効率的であることもある。
対応行動の実行後は、顧客はモニタリング画面に対する操作を終了することができるが、実際に異常が解消するまでは、モニタリング画面で情報を更新しながら表示が続けられることが好ましい。
なお、対応行動の実行に関して、次のように様々な構成を採用することが考えられる。例えば、対応行動に従って連絡先に連絡をとる際、異常状況を伝えやすくするために、異常を検出した映像をモニタリング画面において繰り返し再生する等してもよい。また例えば、異常時の対応行動として、ビル2の館内放送設備やエレベーター乗りかご内のインターフォンに、顧客操作端末3から直接あるいは間接的に接続し、ビル2の利用者に問い掛け等ができるように構成してもよい。また例えば、異常時の対応行動として、ビル2内のサイネージやエレベーター乗りかご内の液晶ディスプレイに、顧客操作端末3から直接あるいは間接的に接続し、異常時の映像を配信し、駆けつけた警備員や救急隊などに情報を伝えやすくするように構成してもよい。また例えば、異常時の対応行動として、ビル2内の設備(防災設備など)を遠隔的に制御する等の対応行動を用意してもよい。
また、異常が検出されていない場合には、定期的にモニタリング画面を更新し、更新の都度、映像データの分析とモニタリング画面への映像表示を行うようにしてもよい。
また、異常検出の有無や、異常検出時の通知については、履歴情報(ログ)を映像モニタリング装置1の記憶装置12に保存し蓄積するようにしてもよい。このような構成とすることで、蓄積されたログを、検出された異常に対する事後検証等に役立てることができる。
また、図4の処理フローでは、顧客操作端末3において、異常検出時のポップアップ通知が行われた後に、モニタリング画面が起動される手順を示したが、本実施形態における異常検出時の処理フローは、上記手順に限定されるものではない。例えば、モニタリング画面の表示中に異常が検出された場合に、当該異常の検出をポップアップ通知等の所定の手段で別途、顧客操作端末3に通知するようにしてもよい。また例えば、モニタリング画面の表示中に異常が検出された場合に、ポップアップ通知なしで、モニタリング画面の表示を、後述する図8や図9等で説明する異常時のモニタリング画面に切り替えるようにしてもよい。
また、上記説明では、一例として、モニタリング画面の起動時などの顧客操作端末3の状態に基づいて、ステップS22のカメラ映像(映像データ)の分析を行うことを説明したが、本実施形態で映像データを分析する契機はこれに限定されるものではない。例えば、カメラ映像取得部13がカメラ映像記録装置21から映像データを取得するたびに、カメラ映像分析部15が映像データ分析を行う等としてもよい。
以上のように、図4を参照して映像モニタリングシステム100における全体処理を説明したが、以下では、詳細な説明として、映像モニタリング装置1における映像データ分析処理と対応行動取得処理、及び顧客操作端末3におけるモニタリング画面の表示について、図面を参照しながら説明する。
(3-1)映像データ分析処理
図5は、映像データ分析処理におけるデータ参照等のイメージを示す図である。図5においてカメラ映像分析部15の内部に示したように、図5に示すデータの参照等(参照、取得、送信、記録)は、図4のステップS22~S25の処理に対応するものである。
図5を参照しながら、映像データ分析処理におけるデータの流れを説明する。
まず、顧客の顧客操作端末3の操作に応じてモニタリング画面の表示が要求されると、通信部17を経由して当該要求を受信した可視化処理部14は、当該要求に含まれる、顧客操作端末3を操作する顧客の顧客ID(ユーザID)と監視対象のビル2のビルIDとをカメラ映像分析部15に送信する。
次に、カメラ映像分析部15は、受信した顧客ID及びビルIDをキーとして、顧客情報DB12aを参照することにより、該当する顧客レコードのカメラID1218を取得する。さらに、カメラ映像分析部15は、取得したカメラID1218と、上記した顧客ID及びビルIDをキーとして、カメラ映像管理DB12bを参照することにより、映像データを分析するために必要な情報として、対象の映像データの記録日時を示す「映像記録日時(開始)」及び「映像記録日時(終了)」と、対象の映像データ本体である「映像データ」とを取得する。
次に、カメラ映像分析部15は、取得した映像データの映像に対して、異常が発生していないかの画像分析(映像データ分析)を行う。なお、カメラ映像分析部15には、機械学習などによるカメラ映像(静止画像または動画像)の異常検出アルゴリズムを含むプログラムを搭載し、異常検出アルゴリズムは、例えば、自動ドアが閉まらないなどの設備故障、発煙、発火、ビル利用者の異常行動(あばれや滞留)、不審行動(落書きなどのいたずら)などを検出できるものとする。
カメラ映像分析部15は、映像データ分析によって、自動ドアが閉まらないなどの設備故障や、発煙、発火、ビル利用者の異常行動(あばれや滞留)、不審行動(落書きなどのいたずら)等を検出した場合には、異常種別及び異常内容を特定し、これらを含む分析結果から異常情報を生成し、異常記録DB12cに登録する。異常情報の具体的なデータ構成例は図5に示した通りであり、異常種別及び異常内容、ステップS22で顧客情報DB12a及びカメラ映像管理DB12bから取得した各種情報の他に、異常の検出日時、異常状態の映像を含む映像データ等が含まれる。なお、異常記録DB12cに登録する異常情報の「映像データ」は、画像分析を行った映像データ全体である必要はなく、例えば、異常検出日時を基準点とした前後5秒間(合計10秒)の映像を示す映像データを生成し、これを異常情報の「映像データ」とすることが好ましい。このように、画像分析を行った元の映像データの一部分を異常情報の「映像データ」とすることにより、検出した異常を示す映像を担保しながら、異常情報のデータ容量の増大を抑制することができる。
(3-2)対応行動取得処理
図6は、対応行動取得処理におけるデータ参照等のイメージを示す図である。図6に示すデータの参照等(参照、取得、送信)は、図4のステップS26~S27の処理に対応するものである。
図6を参照しながら、対応行動取得処理におけるデータの流れを説明する。
カメラ映像分析部15による映像データ分析によって異常記録DB12cに分析結果が異常情報として保存された後、対応行動選択部16は、異常記録DB12cを参照し、検出された異常の異常種別及び異常内容を取得する。次に、対応行動選択部16は、取得した異常種別及び異常内容をキーとして、対応行動DB12dを参照することにより、該当する対応行動レコードの行動番号1246、行動内容1247、及び連絡先1248を取得する。
その後、対応行動選択部16が、異常記録DB12cから取得した異常情報(図5に示したように、顧客情報の一部が含まれる)と対応行動DB12dから取得した対応行動情報とを組み合わせて可視化処理部14に送信する。そして可視化処理部14は、受信した情報を用いてモニタリング画面用の表示データを生成し、通信部17及び通信ネットワーク5を介して顧客操作端末3に出力することにより、顧客操作端末3のモニタリング画面において検出された異常に関する情報が表示される。一方、異常が検出されなかった場合は、図5で説明したカメラ映像分析部15がカメラ映像管理DB12bから取得した情報に基づいて、可視化処理部14がモニタリング画面用の表示データを生成し、顧客操作端末3のモニタリング画面において正常時の情報が表示される。このようにして、顧客(ユーザ)は、平常時または異常時の何れにおいても、モニタリング画面を通じて、設備23を撮影した監視カメラ22のカメラ映像を確認することができ、異常時には、後述するように異常への対応行動等を確認することが可能となる。
(3-3)モニタリング画面
図7は、モニタリング画面の画面構成例を説明するための図である。顧客操作端末3に表示されるモニタリング画面300は、例えばGUI(Graphical User Interface)であり、可視化処理部14で生成された表示データに基づいて、監視カメラ22が撮影した設備23の映像と、設備23の映像から検出された異常及びその対応行動等を表示する。
モニタリング画面300は、図7に示すように、正常時(異常が検出されていない時)のモニタリング画面301と、異常時(異常の検出が一つ以上存在する時)のモニタリング画面302とで、異なる画面構成が用意されている。
正常時のモニタリング画面301は、監視対象の設備23が設置されているビル2に関する情報を表示するビル情報表示欄3011と、異常が検出されていない旨のメッセージを表示するメッセージ表示欄3012と、監視対象の各設備23の名称と当該設備23を撮影したカメラ映像(静止画像または動画像)を表示するカメラ映像表示欄3013と、を有して構成される。
異常時のモニタリング画面302は、正常時のモニタリング画面301と同様のビル情報表示欄3011及びカメラ映像表示欄3013に加えて、検出された異常に関する情報を表示する異常検出情報表示欄3021と、検出された異常に対して推奨される対応行動(次に取るべき行動)の一覧を表示するための対応行動表示ボタン3022と、対応行動表示ボタン3022が押下されたときに対応行動の一覧を表示し、対応行動の実行を決定する操作を受け付け可能な対応行動一覧3023と、を有して構成される。
ここで、異常検出情報表示欄3021には、少なくとも異常を検出した設備名、異常発生時の映像、異常発生日時、及び異常内容が含まれる。そして、異常検出情報表示欄3021は、正常時ではないことが直観的に認識できるようにするために、正常時よりも強調された表示態様であることが好ましい。この場合、正常時に表示されるメッセージ表示欄3012とは異なる表示態様で、異常検出情報表示欄3021を表示するとし、具体的には、異常が検出された映像の表示枠を、赤色で表示(正常時は例えば緑色や黒色)したり、点滅表示(正常時は点滅なし)したりする。また、異常検出情報表示欄3021に表示する文字の文字色を正常時とは異なる色にする、等としてもよい。また、異常時のモニタリング画面302では、図7に示したように、異常が検出された設備のカメラ映像を表示する異常検出情報表示欄3021の表示態様についてもまた、異常が検出されていない設備のカメラ映像を表示するカメラ映像表示欄3013よりも上位に(言い換えると、強調された表示態様で)表示されることが好ましい。
また、対応行動一覧3023に表示可能な対応行動は、検出された異常内容に紐付けられた対応行動情報の行動内容1247であり、その表示数は1つでも複数でもよい。また、対応行動一覧3023においても、前述した異常検出情報表示欄3021の表示態様と同様に、異常時であることを示すために、文字色を赤色にする、等としてもよい。また、異常時のモニタリング画面302は、図7に例示した構成に加えて、異常発生時の映像と現在の映像とを取得して切替表示するボタンを設けるなどしてもよい。
上記したモニタリング画面301,302における表示領域3011~3013,3021~3023のそれぞれは、例えばGUI部品で実現される。
以上のようにモニタリング画面300が構成されることで、正常時には異常が検出されていないことを表示できるとともに、異常時には、検出された異常の状態と異常内容に対応付けられた対応行動とを直観的に分かりやすく表示することができるため、ビル管理者等の顧客による管理業務を支援することができる。
図8は、異常時のモニタリング画面の表示例を示す図である。図8には、消防設備で「発煙検出」の異常が検出されたときのモニタリング画面303と、エレベーターで「異常行動(あばれ)」の異常が検出されたときのモニタリング画面304とを示しているが、これらのモニタリング画面303,304の画面構成は、図7で説明したモニタリング画面302の画面構成に準じている。なお、図8及び後述する図9では、図2の顧客情報121において顧客1211が「○○管理組合」、顧客ID1212が「001」、ビルID1213が「ビルA」である顧客レコードを対象として、監視対象のカメラ映像を表示するモニタリング画面300についての説明を行う。
モニタリング画面303は、消防設備で「発煙検出」の異常が検出されたときの表示例である。
モニタリング画面303において、ビル情報表示欄3031には、顧客情報DB12aから取得したビルID「ビルA」と、ビル住所「茨城県□□市○○1-2-3」とが出力される(具体値は、図2のビルID1213及びビル住所1214に記載されている)。
異常検出情報表示欄3032には、異常記録DB12cから取得したビル設備「消防設備」(具体値は、図2の顧客情報121に記載されている)、映像データ、異常検出日時、及び異常内容「発煙検出」が出力される。なお、図7に示した異常時のモニタリング画面302で前述したように、異常検出情報表示欄3032は、異常時であることが直観的に認識できるように、正常時とは異なる表示態様とされることが好ましい。具体的には例えば、異常が検出されていない他の設備(図中では「自動ドア」等)のカメラ映像の表示枠が緑色である場合に、異常検出情報表示欄3032に表示されるカメラ映像の表示枠を赤色にする、等が考えられる。
対応行動一覧3033には、検出された異常の異常種別「発煙・発火」及び異常内容「発煙検出」の組み合わせに対応する対応行動レコードにおける行動番号1246、行動内容1247、及び連絡先1248の値が出力される。具体的には、対応行動一覧3033には、行動番号「1」に対応する行動内容として「消防車を呼ぶ」ことが表示され、その連絡先として「119」の電話番号が表示される。また、行動番号「2」に対応する行動内容として「館内放送で知らせる」ことが表示され、連絡先の代わりに「放送実行」という表記がなされたボタンが表示される。ここで顧客操作端末3にスマートフォンを利用している場合には、顧客は、対応行動一覧3033に表示された「119」や「放送実行」をタップする操作を行うことにより、表示されている連絡先に電話を掛けたり、館内放送を実行したりすることができる。
モニタリング画面304は、エレベーターで「異常行動(あばれ)」の異常が検出されたときの表示例である。モニタリング画面304の画面構成(例えばビル情報表示欄3041,異常検出情報表示欄3042,対応行動一覧3043)はモニタリング画面303と同様であり、モニタリング画面304に出力される各種情報の取得等についても、モニタリング画面303における説明と同様に考えればよいことから、具体的な説明を省略する。
図9は、異常時のモニタリング画面の別の表示例を示す図である。図9に示すモニタリング画面305は、監視対象の複数の設備23で異常が検出されたときのモニタリング画面300の表示例である。
具体的には、図9のモニタリング画面305の場合は、消防設備における「発火検出」の異常と自動ドアにおける「発煙検出」の異常とが検出されている。そして本例では、対応行動DB12dに登録された対応行動情報124において、消防設備における発火検出の異常内容優先度1245が、自動ドアにおける発煙検出の異常内容優先度1245よりも高い、とする。
このとき、図9のモニタリング画面305では、ビル情報表示欄3051の下に、第1の異常検出情報表示欄3052が配置され、その下に、第2の異常検出情報表示欄3054が配置される。第1の異常検出情報表示欄3052には、現時点で検出されている異常の内で、最も異常内容優先度を有する異常に関する情報が表示され、第2の異常検出情報表示欄3054には、次点の異常内容優先度を有する異常に関する情報が表示される。すなわち、第1の異常検出情報表示欄3052には消防設備における発火検出が表示され、第2の異常検出情報表示欄3054には自動ドアにおける発煙検出が表示される。また、第2の異常検出情報表示欄3054の下には、異常が検出されていない設備23(エレベーター、駐車場、屋上)の映像を示す正常情報表示欄3055が配置されている。
上記のように表示されたモニタリング画面305においては、例えば、第1の異常検出情報表示欄3052に対応する対応行動表示ボタンが押下されると、消防設備における発火検出に紐付けられた対応行動の一覧が対応行動一覧3053に表示され、顧客は、「消防車を呼ぶ」または「館内放送で知らせる」という対応行動のうちから、対応行動を選択し実行することができる。同様に、第2の異常検出情報表示欄3054に対応する対応行動表示ボタンが押下された場合には、自動ドアにおける発煙検出に紐付けられた対応行動の一覧が対応行動一覧に表示され、顧客は実行する対応行動を選択することができる。
モニタリング画面305のように、複数の異常が検出された場合には、対応行動情報124に設定された異常内容優先度に基づいて、重要性が高い異常内容を優先して、上位(目立つ場所)に表示することで、顧客は、優先的に対応するべき異常を直観的に認識することができ、効率的に異常への対応行動を実行することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る映像モニタリングシステム100(映像モニタリング装置1)によれば、異常感知センサを必要とすることなく、監視対象の設備23に関連付けた監視カメラ22の映像を分析することで異常状態の判定を行うことができ、その判定結果に応じた次に取るべき行動、つまり対応行動の情報を、異常を検出した映像とともにユーザ(顧客)の顧客操作端末3に表示することで、導入コストを抑えながら、検出した異常に対するユーザの対応行動を支援することができる。またこのとき、顧客操作端末3に対して、監視カメラ22の映像だけでなく、直観的で分かり易い表示画面を提供することで、ビル管理者などの管理業務の負担を軽減することができる。
なお、本発明は上記した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、さらに様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、図面において制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 映像モニタリング装置
2 ビル(建屋)
3 顧客操作端末
4,5 通信ネットワーク
11 顧客情報入力部
12 記憶装置
12a 顧客情報DB
12b カメラ映像管理DB
12c 異常記録DB
12d 対応行動DB
13 カメラ映像取得部
14 可視化処理部
15 カメラ映像分析部
16 対応行動選択部
17 通信部
21 カメラ映像記録装置
22 監視カメラ
23 設備
100 映像モニタリングシステム
121 顧客情報
124 対応行動情報
300 モニタリング画面

Claims (10)

  1. 監視対象の設備を撮影する監視カメラの映像を用いて当該設備の異常を監視する映像モニタリング装置であって、
    前記監視カメラが撮影した前記設備の映像データを取得するカメラ映像取得部と、
    前記映像データの映像から前記設備の異常を検出し、検出した異常の異常内容を特定するカメラ映像分析部と、
    前記設備に対する監視の保守契約を締結した顧客、当該保守契約の監視対象の前記設備、及び当該設備を撮影する前記監視カメラに関する情報が関連付けられた顧客情報と、前記異常が検出された場合に次に行うべき対応行動が当該異常の前記異常内容ごとに紐付けられた対応行動情報と、を格納する記憶装置と、
    前記記憶装置に格納された前記対応行動情報に基づいて、前記カメラ映像分析部が特定した前記異常内容に対応付けられた前記対応行動を取得する対応行動選択部と、
    前記カメラ映像取得部が取得した前記映像データの映像を表示するモニタリング画面を前記顧客が操作する顧客操作端末に表示させるための表示データを生成し、当該表示データを用いて前記顧客操作端末に前記モニタリング画面を表示させる可視化処理部と、
    を備え、
    前記カメラ映像分析部が前記設備の異常を検出した場合に、前記可視化処理部は、当該異常が検出された映像の表示と当該異常の検出に対して前記対応行動選択部が取得した前記対応行動の提示とを含む異常時用の表示データを生成し、当該異常時用の表示データを用いて、前記顧客操作端末から前記対応行動の実行を決定する操作を実行可能な態様で前記モニタリング画面を表示させる
    ことを特徴とする映像モニタリング装置。
  2. 前記対応行動情報には、1の前記異常内容に対応する前記対応行動として、異なる行動優先度を付与して複数の対応行動を登録することが可能であり、
    前記カメラ映像分析部が検出した異常から特定した異常内容に、前記対応行動情報において前記複数の対応行動が対応付けられていた場合、
    前記対応行動選択部は、該当する前記複数の対応行動をすべて取得し、
    前記可視化処理部は、前記対応行動選択部が取得した前記複数の対応行動を前記行動優先度に応じた表示態様で前記モニタリング画面に提示するように、前記異常時用の表示データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像モニタリング装置。
  3. 前記カメラ映像分析部が前記異常を検出した場合に、前記可視化処理部は、前記異常の発生を前記顧客操作端末に通知する所定の出力処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像モニタリング装置。
  4. 前記顧客操作端末から前記モニタリング画面の起動が要求されたとき、前記可視化処理部は、前記顧客情報を用いた認証に適合する場合にのみ、前記顧客操作端末への前記モニタリング画面の表示を許可する
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像モニタリング装置。
  5. 前記保守契約において監視対象とされる複数の前記設備が存在するとき、前記可視化処理部は、各前記複数の設備の映像を前記モニタリング画面に表示するように前記表示データを生成し、
    前記カメラ映像分析部が前記複数の設備のうちの何れかの設備の異常を検出した場合、
    前記可視化処理部は、前記モニタリング画面において、異常が検出された設備の映像を異常が検出されていない設備の映像よりも強調された表示態様で表示するように、前記異常時用の表示データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像モニタリング装置。
  6. 前記カメラ映像分析部は、前記複数の設備のうちの2以上の設備で異常を検出した場合に、検出したそれぞれ異常について異常内容を特定し、
    前記対応行動選択部は、前記対応行動情報に基づいて、前記検出された異常ごとにそれぞれの異常内容に対応付けられた対応行動を取得し、
    前記可視化処理部は、前記検出された異常ごとに、当該異常が検出された映像の表示と当該異常に対する前記対応行動の提示とが前記モニタリング画面で行われるように、前記異常時用の表示データを生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の映像モニタリング装置。
  7. 前記対応行動情報に登録された複数の異常内容のそれぞれに異常優先度が付与され、
    前記カメラ映像分析部が、前記複数の設備のうちの2以上の設備で異常を検出し、それぞれの異常について異なる異常内容を特定した場合には、
    前記対応行動選択部は、前記対応行動情報に基づいて、前記検出された異常ごとにそれぞれの異常内容に対応付けられた対応行動を取得し、
    前記可視化処理部は、前記検出された異常ごとに、それぞれの異常の異常内容に付与された前記異常優先度に応じた表示順で、当該異常が検出された映像の表示と当該異常に対する前記対応行動の提示とが前記モニタリング画面で行われるように、前記異常時用の表示データを生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の映像モニタリング装置。
  8. 前記異常時用の表示データを用いて前記顧客操作端末に表示された前記モニタリング画面において特定の対応行動の実行を決定する操作が行われた場合に、当該特定の対応行動を実行する対応行動処理部を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像モニタリング装置。
  9. 監視対象の設備の異常を監視する映像モニタリングシステムであって、
    前記設備を撮影する監視カメラと、
    前記監視カメラが撮影した前記設備の映像データを記録するカメラ映像記録装置と、
    前記設備に対する監視の保守契約を締結した顧客が操作する顧客操作端末と、
    前記設備の映像データを用いて当該設備の異常を検出し、前記異常を検出した場合に次に行うべき対応行動を前記顧客操作端末に提示する映像モニタリング装置と、
    を備え、
    前記映像モニタリング装置は、
    前記カメラ映像記録装置から前記設備の映像データを取得するカメラ映像取得部と、
    前記映像データの映像から前記設備の異常を検出し、検出した異常の異常内容を特定するカメラ映像分析部と、
    前記保守契約を締結した顧客、当該保守契約の監視対象の前記設備、及び当該設備を撮影する前記監視カメラに関する情報が関連付けられた顧客情報と、前記異常に対する前記対応行動が当該異常の前記異常内容ごとに紐付けられた対応行動情報と、を格納する記憶装置と、
    前記記憶装置に格納された前記対応行動情報に基づいて、前記カメラ映像分析部が特定した前記異常内容に対応付けられた前記対応行動を取得する対応行動選択部と、
    前記カメラ映像取得部が取得した前記映像データの映像を表示するモニタリング画面を前記顧客が操作する顧客操作端末に表示させるための表示データを生成し、当該表示データを用いて前記顧客操作端末に前記モニタリング画面を表示させる可視化処理部と、
    を有し、
    前記カメラ映像分析部が前記設備の異常を検出した場合に、
    前記可視化処理部は、当該異常が検出された映像の表示と当該異常の検出に対して前記対応行動選択部が取得した前記対応行動の提示とを含む異常時用の表示データを生成し、当該異常時用の表示データを用いて、前記顧客操作端末から前記対応行動の実行を決定する操作を実行可能な態様で前記モニタリング画面を表示させ、
    前記顧客操作端末は、前記モニタリング画面に提示された前記対応行動から、実行する対応行動を決定する
    ことを特徴とする映像モニタリングシステム。
  10. 監視対象の設備を撮影する監視カメラの映像を用いて当該設備の異常を監視する映像モニタリング装置による映像モニタリング方法であって、
    前記映像モニタリング装置は、前記設備に対する監視の保守契約を締結した顧客、当該保守契約の監視対象の前記設備、及び当該設備を撮影する前記監視カメラに関する情報が関連付けられた顧客情報と、前記設備の異常が検出された場合に次に行うべき対応行動が当該異常の異常内容ごとに紐付けられた対応行動情報と、を記憶装置に格納し、
    前記映像モニタリング装置が、前記監視カメラが撮影した前記設備の映像データを取得するカメラ映像取得ステップと、
    前記映像モニタリング装置が、前記映像データの映像から前記設備の異常を検出し、検出した異常の異常内容を特定するカメラ映像分析ステップと、
    前記映像モニタリング装置が、前記記憶装置に格納された前記対応行動情報に基づいて、前記カメラ映像分析ステップで特定した前記異常内容に対応付けられた前記対応行動を取得する対応行動選択ステップと、
    前記映像モニタリング装置が、前記カメラ映像取得ステップで取得した前記映像データの映像を表示するモニタリング画面を前記顧客が操作する顧客操作端末に表示させるための表示データを生成し、当該表示データを用いて前記顧客操作端末に前記モニタリング画面を表示させる可視化処理ステップと、
    を備え、
    前記カメラ映像分析ステップにおいて前記設備の異常が検出された場合に、前記可視化処理ステップにおいて前記映像モニタリング装置は、当該異常が検出された映像の表示と当該異常の検出に対して前記対応行動選択ステップで取得した前記対応行動の提示とを含む異常時用の表示データを生成し、当該異常時用の表示データを用いて、前記顧客操作端末から前記対応行動の実行を決定する操作を実行可能な態様で前記モニタリング画面を表示させる
    ことを特徴とする映像モニタリング方法。
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