JP2023042420A - プレスシステム及びプレスシステムの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル材の終端に近い状態においても、可能な限り生産性を低下させないようにすることができるプレスシステム及びプレスシステムの制御方法を提供すること。【解決手段】ループテーブル300は、ブレーキロール250がコイル材の終端を挟持している状態で、ループの有無を検知する運転切替センサ341、342、異常センサ330を有し、プレスシステムは、ブレーキロール250がコイル材の終端を挟持した後であっても、運転切替センサ341、342又は異常センサ330がループのなしを検知するまでは、フィーダ400及びプレス装置500を連続して運転させる連続運転を行い、運転切替センサ341、342又は異常センサ330がループのなしを検知すると、プレス装置500を停止させ、フィーダ400により連続運転の際の送り速度よりも遅い送り速度で、所定の送り長さのコイル材を送り出す。【選択図】図2

Description

本発明は、プレスシステム及びプレスシステムの制御方法に関する。
従来、コイル材が搬送される搬送方向の上流から下流に向かって、アンコイラ、レベラ、ループテーブル、フィーダ、プレス装置の順に配置された各装置が、互いに協働して加工を行うタンデムラインのプレスシステムがある(例えば、特許文献1参照)。このようなプレスシステムにおいては、段取り工程が自動化されている場合が多い。例えば、アンコイラにおいてコイル材(ワーク)がなくなった際に、アンコイラよりも下流に配置された各装置においては、コイル材の終端に対して行われる処理動作(以下、終端処理動作という)も同様に自動化されている。
ここで、装置がコイル材の終端を検出しないで通常動作し続けると、特にタンデムラインのプレスシステムでは、コイル材の終端がタンデムラインの各装置を傷つけたり、コイル材自体に傷がついたりする。そこで、終端処理動作に移行した後、送り長さ及びライン速度に応じて、フィーダ及びプレス装置が連続して動作する連続運転が継続される場合と、フィーダとプレス装置とが交互に動作する交互運転となる場合とがある。具体的には、送り長さが所定の長さ未満かつライン速度が所定のライン速度未満である場合には、フィーダ及びプレス装置は連続運転を維持した状態で終端処理動作が行われる。一方、送り長さが所定の長さ以上かつライン速度が所定のライン速度以上である場合には、フィーダとプレス装置とが交互運転となり、終端処理動作が行われる。このようにすることで、コイル材の終端がタンデムラインの各装置を傷つけたり、コイル材自体に傷がついたりすることを防止している。
特開2006-224165号公報
しかしながら、大型のタンデムラインのプレスシステムでは、送り長さが所定の送り長さ以上かつライン速度が所定のライン速度以上であるような加工が行われ、終端処理動作に移行すると交互運転が行われる。このため、このようなプレスシステムでは、終端処理動作に移行すると、生産性が低下するという課題がある。そこで、タンデムラインのプレスシステムにおいて、コイル材の終端に近い状態においても、可能な限り生産性を低下させないようにすることが求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、コイル材の終端に近い状態においても、可能な限り生産性を低下させないようにすることができるプレスシステム及びプレスシステムの制御方法を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を有する。
(1)コイル材の巻き癖を矯正する矯正装置であって、前記コイル材の終端を検知する終端検知手段と、前記終端検知手段が前記コイル材の終端を検知すると前記コイル材の終端を挟持する挟持手段と、を有する前記矯正装置と、
前記コイル材に加工を行うプレス装置と、
前記プレス装置に所定の送り長さの前記コイル材を所定の送り速度で送り出す送り装置と、
前記矯正装置と前記送り装置との間で前記コイル材を撓ませてループを形成するループ形成装置であって、前記コイル材の終端を挟持した前記挟持手段が前記コイル材を開放するタイミングを検知する排出検知手段と、前記ループの上昇に伴い上昇し前記ループを支持する支持部と、を有する前記ループ形成装置と、
前記矯正装置、前記プレス装置、前記送り装置及び前記ループ形成装置を制御する制御手段と、
を備えるプレスシステムであって、
前記ループ形成装置は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持している状態で、前記ループの有無を検知するループ検知手段を有し、
前記制御手段は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持した後であっても、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知するまでは、前記送り装置及び前記プレス装置を連続して運転させる連続運転を行い、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知すると、前記プレス装置を停止させ、前記送り装置により前記連続運転の際の送り速度よりも遅い送り速度で、前記所定の送り長さの前記コイル材を送り出す、プレスシステム。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、コイル材の終端に近い状態においても、可能な限り生産性を低下させないようにすることができるプレスシステム及びプレスシステムの制御方法を提供することができる。
図1は、実施形態のプレスシステムの構成を示す概略正面図 図2は、実施形態のプレスシステムのブロック図 図3は、実施形態のループテーブルの構成を示す概略正面図 図4は、実施形態のプレス装置の構成を示す概略斜視図 図5は、実施形態の終端処理動作を示すフローチャート
以下の説明において、コイル材の終端を検知していない状態で行われる、加工を含む動作を通常処理動作という。通常処理動作において、生産性を最も重視してプレス装置が動作を停止させずに加工を連続して行い、プレス装置の動作に応じてフィーダがプレス装置にコイル材を供給している状態を連続運転という。一方、コイル材の終端を検知した後に行われる、加工を含む動作を終端処理動作といい、安全性が生産性よりも重要視される。また、プレスシステムのプレス装置において加工が行われているときにプレスシステムにおいて搬送されているコイル材の高さ(例えば、プレスシステムが設置されている床面を基準とした高さ)を加工高さという。また、フィーダが、1回の送り動作でコイル材を送る長さを送り長さ(ミリメートル(mm))といい、1回の送り長さのコイル材を送るときの速度を送り速度という。送り長さは、プレス装置が1回加工を行う(1回打つ、とも表現する)ごとにフィーダがプレス装置にコイル材を送り込む長さである。
さらに、プレス装置の回転数(1分間に打つ回数)に、送り長さを乗じた、1分間にコイル材が送られる長さを、ライン速度(メートル毎分(m/min))という。プレスシステムにおいて、最大の送り長さ(以下、最大送り長さという)と最大のライン速度(以下、最大ライン速度)は、プレスシステムの性能を表す指標に含まれる。
[実施形態]
<プレスシステム>
図1は、本実施形態のプレスシステム1の構成を示す概略正面図である。図1にはコイル材の搬送方向及び上流、下流も示す。本実施形態のプレスシステム1は、アンコイラ100、レベラ200、ループテーブル300、フィーダ400、プレス装置500を備えている。アンコイラ100、レベラ200、ループテーブル300、フィーダ400は、プレス装置500の加工動作に連動して動作する。プレスシステム1は、床面10に設置される。なお、ループテーブル300は、床面10より下方に設けられたピット305内に設置される。
図2は、本実施形態のプレスシステム1のブロック図である。以降の説明では、図1、図2を参照しながら各装置の構成・機能について説明する。
<アンコイラ>
コイル材120を保持する保持装置であるアンコイラ100は、マンドレル110、制御部130、駆動部140を有している。マンドレル110には、プレス装置500の加工の対象物であるコイル材120が保持されている。例えば、コイル状に巻かれたコイル材120の内径がマンドレル110によって保持される。制御部130は、プレス装置500による加工動作と連動するように、駆動部140によってマンドレル110を回転させ、コイル材120の巻きほぐしを行う。
アンコイラ100は、コイル材120がなくなるまで、一定の速度でコイル材120をレベラ200に供給する。すなわち、アンコイラ100は、フィーダ400及びプレス装置500の動作に応じた速度でコイル材120を供給するが、フィーダ400のように運転・停止を繰り返す動作はせず、連続して動作している。
<レベラ>
レベラ200は、アンコイラ100に保持されたコイル材120についた巻き癖等を矯正する矯正装置として機能している。レベラ200は、後述する終端処理動作に移行するまでは、一定の速度でコイル材120をループテーブル300に供給する。すなわち、レベラ200は、フィーダ400及びプレス装置500の動作に応じた速度でコイル材120を搬送するが、フィーダ400のように運転・停止を繰り返す動作はせず、連続して動作している。
レベラ200は、レベラ入口センサ210、入口ロール220、複数のワークロール230、ブレーキロール入口センサ240、ブレーキロール250、制御部260、記憶部270、シリンダ280、モータ290を有している。なお、図1では、各センサを黒い逆三角形で表しており、以降に説明する装置においても同様とする。
レベラ入口センサ210は、例えば光を出射する発光部(不図示)と、発光部により出射された光を受光する受光部(不図示)と、を有している。レベラ入口センサ210の位置にコイル材120があるときは、発光部から出射された光がコイル材120によって遮光され、レベラ入口センサ210は、例えば、ローレベルの信号を出力する。一方、コイル材120の終端がレベラ入口センサ210の位置を通過すると、発光部から出射された光が受光部により受光され(以下、通光ともいう)、レベラ入口センサ210は、例えば、ハイレベルの信号を出力する。もっとも、安全性を考慮するという観点から、遮光状態が安全側である又は定常時であるならば、そのときハイレベルの信号を出力し、安全でない又は定常時でない場合にローレベルの信号を出力することであってもよい。
制御部260は、レベラ入口センサ210から出力される信号のレベルを監視することにより、レベラ入口センサ210の位置においてコイル材120の終端が通過したか否かを判断することが可能である。具体的には、制御部260は、レベラ入口センサ210から出力されている信号がローレベルからハイレベルに変化したことに基づいて、コイル材120の終端が通過したと判断する。以降、レベラ入口センサ210においてコイル材120の終端が通過したことを、終端を検知した、と表現し、他のセンサにおいても同様とする。なお、レベラ入口センサ210は、コイル材120の終端を検知することが可能なセンサであればよく、また、出力される信号の論理が逆であってもよいし、制御部260への通知手段は他の態様であってもよい。以降、制御部260がレベラ入口センサ210の検知結果に基づいてコイル材120の終端が通過したと判断したことを、レベラ入口センサ210がコイル材120の終端を検知した、と表現することもある。
入口ロール220は、アンコイラ100によってほぐされたコイル材120をレベラ200内に受け入れ、ワークロール230に搬送するためのロールである。入口ロール220は、閉状態となってコイル材120を挟持し、開状態となってコイル材120を挟持していた状態を解除し、コイル材120を開放する。
ワークロール230は、閉状態でコイル材120の巻き癖等を矯正する。複数のワークロール230は、例えば、互い違いに段差をもった配列、すなわち千鳥配列されており、アンコイラ100で巻きほぐされたコイル材120を挟持し搬送することで、コイル材120の搬送方向の上流側から下流側に向かって、コイル材120についた巻き癖等を徐々に矯正していく。
ブレーキロール入口センサ240は、コイル材120の有無を検知することで、コイル材120の終端を検知する終端検知手段として機能する。ブレーキロール入口センサ240の構成は、レベラ入口センサ210と同様の構成とすることが可能であるため、説明を省略する。
ブレーキロール250は、閉状態となってコイル材120を挟持し、開状態となってコイル材120を開放する。ブレーキロール250は、ブレーキロール入口センサ240がコイル材120の終端を検知すると閉状態となりコイル材120を挟持する挟持手段として機能する。ブレーキロール250は、通常処理動作が行われている間は開状態となっている。なお、ブレーキロール250が開状態のとき、ブレーキロール250は、モータ290により回転していてもよいし、クラッチ等の伝達手段を有し、伝達手段によりモータ290の駆動が伝達されない状態としてもよい、すなわち、回転が停止していてもよい。レベラ入口センサ210によりコイル材120の終端が検知され終端処理動作が開始されると、ブレーキロール250はシリンダ280により開状態から閉状態に移行する。
ブレーキロール入口センサ240によりコイル材120の終端が検知されると、ブレーキロール250は、モータ290による駆動を停止されることで回転を停止し、閉状態でコイル材120の終端を挟持した状態を維持する。この状態を、以降、レベラ200が停止している、という。
シリンダ280は、入口ロール220、ブレーキロール250の閉状態と開状態とを切り替える。モータ290は、入口ロール220、ワークロール230、ブレーキロール250の回転を駆動する。なお、シリンダ280はレシプロ式であれば足り、例えば、バネを用いることも可能である。
制御部260は、プレスシステム1の他の装置の動作と連動してシリンダ280及びモータ290を制御することでコイル材120の巻き癖等の矯正しつつ、コイル材120をループテーブル300に送り出す(供給する、搬送する、ともいう)。なお、制御部260は、入口ロール220、ワークロール230、ブレーキロール250の回転制御を、例えばエンコーダ等の不図示の検知手段を用いて公知の方法によって制御しているものとする。同様に、制御部260は、入口ロール220、ブレーキロール250の開状態・閉状態の切り替え制御についても公知の方法によって制御しているものとする。
制御部260は、記憶部270に記憶されている各種プログラムに従ってプレスシステム1の他の装置と連動しながらレベラ200を制御する。記憶部270には、例えば、コイル材120を搬送する速度が記憶されており、制御部260はフィーダ400及びプレス装置500に合わせてコイル材120を搬送する。なお、レベラ200は、表示部や入力部を有していてもよい。
<ループテーブル>
図3は、ループテーブル300の構成を示す概略正面図である。ループテーブル300は、一定の速度でコイル材120を供給するレベラ200と、プレス装置500の動作に同期して運転・停止を繰り返すフィーダ400との、コイル材120を供給する速度の差(以下、速度差という)を吸収するために設けられている。具体的には、ループテーブル300は、コイル材120を下方に撓ませてループ状の部分(以下、単にループという)を形成し、コイル材120に搬送過程におけるゆとり(バッファ)をもたせる。これによりループテーブル300は、ループテーブル300の入口側(レベラ200側)の供給速度と出口側(フィーダ400側)の排出速度とのコイル材120の搬送速度差を吸収している。なお、ピット305内で形成されるループの長さをループ量ともいい、ループの長さが長い場合ループ量が大きいと表現し、ループの長さが短い場合ループ量が小さいと表現する。図1では、ループ量が小さい場合を実線で示し、ループ量が大きい場合を破線で示す。ループテーブル300は、レベラ200とフィーダ400との間でコイル材120を撓ませてループを形成するループ形成装置として機能する。
(ループ量)
ここで、レベラ200が、コイル材120を供給する速度を、以下、レベラ200の供給速度という。また、フィーダ400が、コイル材120をプレス装置500に供給する速度を、以下、フィーダ400の消費速度という。フィーダ400の消費速度がレベラ200の供給速度よりも速い場合、ループ量は小さくなり、ピット305内でのループの最も低い位置(以下、最下点という)が高くなる。一方、レベラ200の供給速度がフィーダ400の消費速度よりも速い場合は、ループ量は大きくなり、ピット305内でのループの最下点は低くなる。フィーダ400はプレス装置500の動作に同期して動作しているので、フィーダ400の消費速度がレベラ200の供給速度を上回っていても、プレス装置500の加工動作中はフィーダ400の消費速度がゼロである。したがって、レベラ200の供給速度は、フィーダ400の消費速度がゼロである時間も加味したフィーダ400の消費速度の平均速度と一致している限り、ループ量が極端に大きくなったり小さくなったりすることはない。
レベラ200とフィーダ400との間には、床面10から下方に向かって所定の深さのピット305が設けられ、ループテーブル300はピット305内及びピット305の上方に設けられている。ここで、例えば、アンコイラ100からプレス装置500までの長さ(全長)が約25m程度の大型のプレスシステム1では、最大送り長さが1000mm~2500mm、最大ライン速度が50m/min~80m/minと仮定する。このような大型のプレスシステム1では、ピット305の所定の深さは、例えば5m、床面10から加工高さまでの高さは、例えば2m~3mとなる。ここで、このようなプレスシステム1で用いられるコイル材120は、例えば幅(搬送方向に直交する方向の長さ)が2m、板厚が0.6mm~9mmである。なお、これらの数値はプレスシステム1の規模や加工の種類(言い換えれば、プレス装置500に装着する金型の種類)等により決定されてよい。図3に加工高さを破線で示す。
ループテーブル300は、テーブル310、接触センサ312、エンコーダ315、ループセンサ321、ループセンサ322、ループセンサ323、異常センサ330、運転切替センサ341、運転切替センサ342、排出センサ350を有している。ループテーブル300は、さらに、制御部360、記憶部370、モータ380を有している。図3には、搬送方向、上流、下流、上下方向も示す。
テーブル310は、ピット305内で形成されたコイル材120のループを支持する。テーブル310は、ループの上昇に伴い上昇しループを支持する支持部として機能する。テーブル310には接触センサ312が設けられている。接触センサ312は、コイル材120のループがテーブル310に接触しているか否かを制御部360が判断するために用いられる。接触センサ312は、例えば圧電センサ、導電センサ等、ループがテーブル310に接触したことを検知できるものであればよい。
テーブル310は、例えば、図3に二点鎖線で示すテーブル310Lの位置まで下降することが可能である。テーブル310は、テーブル310Lの位置において、ループテーブル300によって形成することができる最大のループ量となったコイル材120を支持する。なお、テーブル310Lはこの位置よりも下の位置まで移動可能であってもよい。また、テーブル310は、同様に二点鎖線で示すテーブル310Hの位置まで上昇することが可能である。テーブル310は、テーブル310Hの位置において、後述する払い出されたコイル材120を安全に受けることが可能である。なお、テーブル310Hはこの位置よりも上の位置まで移動可能であってもよい。
破線で示すテーブル310Aは、テーブル310の上面が、排出センサ350よりも低く、かつ、床面10から上方にh1の高さにあるときの状態を示しており、以下、h1を材料排出可能高さという。ここで、レベラ200が終端処理動作に移行し更に終端を開放するとき、ブレーキロール250が閉状態から開状態となってコイル材120の終端が開放され、コイル材120はテーブル310上に落下する。材料排出可能高さh1は、落下したコイル材120に傷等が発生しないような高さに設定される。例えば、本実施形態では、材料排出可能高さh1は、床面10から少し高い位置に設定されている。一点鎖線で示す一定高さh2については後述する。
エンコーダ315は、テーブル310の高さを検知し、テーブル310の高さの情報を制御部360に通知する。例えば、制御部360は、エンコーダ315の検知結果に基づいてテーブル310が材料排出可能高さh1に到達したことを判断し、レベラ200の制御部260に通知する。一定高さh2についても同様である。
ループセンサ321、ループセンサ322、ループセンサ323、異常センサ330、運転切替センサ341、運転切替センサ342、排出センサ350は、いずれも、上述したレベラ入口センサ210と同様の構成であればよく、構成についての説明を省略する。これらのセンサは、いずれも、ループがあるときとループがないときとで、制御部360に出力する信号の論理が切り替わる。以降の説明において、ループを検知したという場合は、各センサの位置(高さ)にループがある状態を意味する。一方、ループを検知しないという場合は、各センサの位置(高さ)で、ループの最下点が下方から上方に向かって移動し、そのセンサの位置にループがない状態となったこと、言い換えれば、ループの最下点の高さを検知することを意味する。このため、以降、これらのセンサでループを検知しなくなったことを、ループの高さを検知した、と表現する場合もある。
ループセンサ323は、ピット305内であって、テーブル310が下降可能な最も低い位置の近傍に配置されている。ループセンサ322は、ピット305内であって、ループセンサ323よりも高い位置に配置されている。ループセンサ321は、ピット305内であって、ループセンサ322よりも高い位置、かつ、プレスシステム1による加工が正常に行われる範囲(許容範囲)内でループ量が最も小さくなる位置、又はその位置よりも低い位置に配置される。
ループセンサ321、ループセンサ322、ループセンサ323の検知結果は、レベラ200の供給速度とフィーダ400の消費速度がゼロである時間も加味したフィーダ400の消費速度の平均速度とが一致した状態となる通常処理動作が行われている間に、制御部360がピット305内で適切なループ量を形成するための制御に用いられる。制御部360は、通常処理動作における加工中、ループセンサ321、ループセンサ322、ループセンサ323の検知結果を監視し、ループ量が、ループセンサ321の高さとループセンサ323の高さとの間になるように、レベラ200の制御部260及び後述するフィーダ400の制御部440に通知する。
ここで、例えば、通常処理動作中、何らかの原因でループ量が小さくなり、これ以上ループ量が小さくなるとプレスシステム1や加工に影響を及ぼすような場合がある。異常センサ330は、このような場合に、小さくなったループを検知し、プレスシステム1を安全に停止させる又は適切なループ量となるまでライン速度を低速にする等の処理を行うために設けられている。すなわち、異常センサ330は、ブレーキロール入口センサ240によりコイル材120の終端が検知されていないとき、ループの量が所定の量よりも小さくなり異常であることを検知する異常検知手段として機能する。異常センサ330は、通常処理動作中にプレスシステム1が正常に加工を継続することができるループ量の中で最下点が最も高い位置又はその位置よりも低い位置に設けられる。本実施形態では、異常センサ330は、例えば、床面10よりも低いピット305内であって、床面10の近傍に配置されている。
制御部360は、異常センサ330の検知結果に基づいてループ量が小さくなったと判断した場合、プレスシステム1の他の装置の制御部にその情報を通知し、プレスシステム1の他の装置の制御部は、通知された情報に応じて各装置を停止させる。
運転切替センサ341、運転切替センサ342および異常センサ330は、本実施形態の終端処理動作中の制御に用いられるセンサである。なお、異常センサ330は前述した通常運転時の役割と後述する終端処理動作の役割とを、動作状態の変遷により機能を切り替える。運転切替センサ341又は運転切替センサ342によりループを検知しなくなった場合、制御部360は、連続運転から後述する非連続運転に切り替えるよう、所定の装置の制御部に通知する。プレスシステム1の所定の装置の制御部は、制御部360からの通知に応じて、連続運転から非連続運転に切り替える。運転切替センサ341、342は、連続運転から後述する非連続運転に切り替えるタイミングを検知するための切替検知手段であるともいえる。つまり、運転切替センサ341又は運転切替センサ342は、プレス装置が1回加工を行うごとにフィーダがプレス装置にコイル材を送り込む送り長さの範囲の種類によってその位置が決められている。なお、異常センサ330は通常運転時と共用するセンサであるから、送り長さの範囲の種類と一致しない場合は、別のセンサを設けてもよい。
本実施形態の運転切替センサ341は、異常センサ330よりも低い位置に設けられている。運転切替センサ342は、運転切替センサ341よりも低く、かつ、ループセンサ321よりも高い位置に設けられている。運転切替センサ341、342は、ブレーキロール250がコイル材120を挟持している状態で、ループの有無を検知するループ検知手段として機能する。なお、運転切替センサ(341,342)はプレスシステム1の都合で、数を増減させてもよい。
ここで、上述した異常センサ330は、レベラ入口センサ210によりコイル材120の終端が検知されたタイミング以降は、運転切替センサ341、342と同様の目的のために用いられる。すなわち、異常センサ330は、ブレーキロール入口センサ240によりコイル材120の終端が検知された後は、ループ検知手段に含まれる。異常センサ330は、レベラ入口センサ210によりコイル材120の終端が検知されると、プレスシステム1を連続運転から非連続運転に切り替えるタイミングを検知するための切替検知手段の1つとして機能するともいえる。
(運転切替センサ341、342、異常センサの使い分け)
ここで、3つのセンサの使い分けについて説明する。3つのセンサは、プレスシステム1が行っている加工に応じた送り長さ及び/又はライン速度に基づき使い分けられる。例えば、本実施形態では、説明を簡略化するため、表1に示すように、送り長さLに応じて、3つのセンサが次のように使い分けられる。
Figure 2023042420000002
プレスシステム1においては、送り長さLが長くなるほど、早いタイミング、言い換えればループ量が大きい(ループの最下点の高さが低い)うちに連続運転から非連続運転に切り替える必要がある。このため、3つのセンサ中、最も高い位置に配置されている異常センサ330は、送り長さLがL1以下の加工の際に用いられる。異常センサ330の次に高い位置に配置されている運転切替センサ341は、送り長さLがL1よりも長くL2以下の加工の際に用いられる。そして、3つのセンサ中、一番低い位置に配置されている運転切替センサ342は、送り長さLがL2よりも長くL3以下の加工の際に用いられる。このように、運転切替センサ341、342、異常センサ330は、排出センサ350よりも低い位置に設けられ、かつ、送り長さに応じて高さが異なる位置に複数設けられる。そして、運転切替センサ341、342、異常センサ330は、送り長さが短いほど高い位置に設けられる。このため、運転切替センサ341、342、異常センサ330は、ループの高さを検知する高さ検知手段であるともいえる。なお、送り長さLは、L1<L2<L3の関係にあり、プレス装置が1回加工を行うごとにフィーダがプレス装置にコイル材を送り込む送り長さの範囲の種類によってその位置が決められている任意の数値である。
なお、異常センサ330の位置は、送り長さに対応して高さが決定されているわけではなく、通常処理動作中、どのタイミングで異常を検知するかに応じて高さが決定されている。このため、送り長さに応じて高さが決定される運転切替センサ341、342と異常センサ330との位置関係(高さ関係)は、上述した位置関係、すなわち異常センサ330が3つのセンサの中で最も高い位置に設けられているという位置関係に限定されない。例えば、異常センサ330は、3つのセンサの中で最も低い位置に設けられていてもよいし、運転切替センサ341と運転切替センサ342との間に設けられていてもよい。
運転切替センサ341、342の位置は、これらのセンサがループを検知してから、フィーダ400が1回分の送り長さLのコイル材120をプレス装置500に送り出したときに、排出センサ350によりコイル材120を検知するような位置(高さ)に設けられている。なお、運転切替センサ341、342は、フィーダ400が1回分の送り長さLのコイル材120をプレス装置500に送り出しても、排出センサ350によりまだコイル材120を検知しないような位置(高さ)に設けられてもよい。
排出センサ350は、コイル材120の終端を挟持しているレベラ200のブレーキロール250を閉状態から開状態にするタイミング(後述する払い出しのタイミング)の判断に用いられる。排出センサ350は、コイル材120を挟持したブレーキロール250がコイル材120を開放するタイミングを決定するために用いられコイル材120を検知する排出検知手段として機能する。
排出センサ350は、異常センサ330よりも高く、かつ、加工高さよりも低い位置に設けられている。本実施形態では、床面10よりも高く、かつ、加工高さよりも低い位置に設けられている。排出センサ350は、通常処理動作中にはコイル材120を検知することはなく、終端処理動作に切り替わった後にコイル材120を検知する。
レベラ200のレベラ入口センサ210によりコイル材120の終端が検知され閉状態となり、ブレーキロール入口センサ240によりコイル材120の終端が検知され回転が停止したブレーキロール250は、コイル材120の挟持を維持している。この状態で、フィーダ400によりコイル材120の送り出しが継続されると、ループは上昇し、やがて排出センサ350によりコイル材120が検知される。そうすると、制御部360は、ブレーキロール250を閉状態から開状態にしてコイル材120を開放するよう、レベラ200の制御部260に通知する。レベラ200の制御部260は、この通知に応じて、ブレーキロール250を閉状態から開状態にするようにシリンダ280を制御する。なお、回転を停止してコイル材120の終端を挟持していたブレーキロール250が開状態となり、コイル材120の終端を開放する動作を払い出しともいう。
制御部360は、記憶部270に記憶されている各種プログラムに従って、接触センサ312の検知結果に基づいてモータ380を制御しテーブル310がループに接触するよう、言い換えれば、テーブル310がループに追従するようにモータ380を制御する。制御部360は、テーブル310がループに接触すると、テーブル310の上昇を一旦停止させる。その後ループが上昇してテーブル310から離れると、制御部360はテーブル310がループに接触するまでテーブル310を上昇させる。制御部360は、この動作を繰り返すことで、テーブル310をループに追従させる。
また、制御部360は、ループセンサ321、322、323、異常センサ330、運転切替センサ341、342、排出センサ350の検知結果に基づいて、プレスシステム1の他の装置の制御部に所定の制御を行うように通知する。モータ380は、例えば、ギヤードモータ等であり、テーブル310がループに追従できるよう、テーブル310を上昇させる。モータ380は、例えば、加速制御・減速制御の精度が低く、上昇する速度の上限が低いような安価なモータを使用してもよい。
<フィーダ>
フィーダ400は、プレス装置500にコイル材120を所定の送り速度で所定の送り長さずつ送り出す送り装置である。フィーダ400は、フィードロール410、終端センサ420、430、制御部440、記憶部450、シリンダ460、モータ470を有している。
フィードロール410は、コイル材120をプレス装置500に送り出す送り手段として機能する。プレス装置500の後述するスライド512が加工を終えてコイル材120から離れ、次の加工が開始されるまでの間に、フィードロール410は閉状態となって、プレス装置500にコイル材120を送り出す。フィードロール410は、プレス装置500で行われる加工に応じて、設定された送り長さ及び送り速度でプレス装置500にコイル材120を送り出す(供給する)。フィードロール410は、プレス装置500において加工が行われている間は、開状態となってコイル材120を開放する。なお、あらゆる状況を鑑み、閉状態を維持してコイル材120を把持したままの設定をすることも可能である。
終端センサ420、430は、レベラ200によりコイル材120の終端が開放された後、フィーダ400においてコイル材120の終端を検知する。終端センサ420、430によりコイル材120の終端が検知されると、制御部440は、フィーダ400を停止させ、プレス装置500の後述するコントローラ514にプレス装置500を停止させるよう通知する。
ここで、プレス装置500により行われる加工に応じて送り長さは異なり、また、送り長さに応じて、コイル材120の終端を検知すべきタイミングは異なる。すなわち、送り長さが長い加工ほど早いタイミングでコイル材120の終端を検知する必要がある。このため、本実施形態では、表2に示すように、2つの終端センサ420、430が使い分けられる。
Figure 2023042420000003
例えば、終端センサ420は、フィードロール410よりも搬送方向の上流側であって、フィードロール410の近傍に設けられている。終端センサ420は、例えば送り長さLがL4未満の加工の際に用いられる。一方、例えば、終端センサ430は、終端センサ420よりも搬送方向の上流側に設けられている。終端センサ430は、例えば送り長さLがL4以上L5未満の加工の際に用いられる。なお、本実施形態では、終端センサ430は、ループテーブル300よりも搬送方向の下流側に設けられているが、送り長さがさらに長い場合には、終端センサがループテーブル300に設けられる場合もある。すなわち、終端センサの個数、配置する位置は、送り長さLに応じて決定されればよい。なお、送り長さLは、L4<L5の関係にあり、プレス装置が1回加工を行うごとにフィーダがプレス装置にコイル材を送り込む送り長さの範囲の種類によってその位置が決められている任意の数値である。
シリンダ460は、フィードロール410がコイル材120を挟持している閉状態と、コイル材120を挟持していない開状態と、を切り替える。モータ470は、フィードロール410の回転を駆動する。
制御部440は、プレスシステム1の他の装置と連動してシリンダ460及びモータ470を制御することで、プレス装置500にコイル材120を送り出す。なお、制御部440は、フィードロール410の回転制御を、例えばエンコーダ等の検知手段を用いて公知の方法によって制御しているものとする。同様に、制御部440は、フィードロール410の開状態・閉状態の切り替え制御についても公知の方法によって制御しているものとする。
制御部440は、記憶部450に記憶されている各種プログラムに従ってプレスシステム1の他の装置と連動しながらフィーダ400を制御する。記憶部450は、例えば、各加工に関連付けて送り長さ及び送り速度を記憶しており、制御部440はプレス装置500の加工に応じて、所定の送り長さ及び所定の送り速度でコイル材120を送り出す。なお、本実施形態の記憶部450には、所定の加工において、所定の送り長さを送り出すための所定の送り速度について、2つの送り速度が記憶されている。1つは、連続運転中の送り速度(第1送り速度)であり、1つは、連続運転中の送り速度よりも遅い、後述する非連続運転中の送り速度(第2送り速度)である。なお、フィーダ400が表示部や入力部を有していてもよい。
<プレス装置>
図1のプレス装置500について、図4も用いて説明する。図4は、本実施形態のプレス装置500の構成を示す概略斜視図であり、例えば、一体型ストレートサイドフレーム型又はCフレーム型のプレス装置500の概略図である。図4には、コイル材120の搬送方向や搬送方向における上流、下流、上下方向、及び前後方向(正面、背面)を示している。プレス装置500は、筐体502の内外に、駆動モータ504(駆動手段)、伝達機構506、クランク軸508、コンロッド510、スライド512、ボルスタ522を有して構成される。また、プレス装置500は、コントローラ514、記憶部515、表示部516、入力部518、を有している。さらに、プレス装置500は、センサ524、ロータリーエンコーダ525、ギブ526を有している。本実施形態のプレス装置500は、順送プレス加工(以下、順送加工という)を行う順送式のプレス装置であってもよく、その場合は複数の加工ステージを有する。
駆動モータ504は、例えばサーボ制御されるサーボモータであり、回転量及び回転方向を制御しつつ伝達機構506、クランク軸508、コンロッド510を介して後述する金型503を上下移動させるものである。伝達機構506は、例えばギアやベルト等の伝達部材を有して構成され、駆動モータ504のモータ軸の回転をクランク軸508へと伝達するものである。駆動モータ504への制御信号はコントローラ514から送られるようになっている。
クランク軸508及びコンロッド510は、伝達機構506により伝達されたモータ軸の回転移動を往復移動(本実施形態では、上下移動。)に変換するためのものである。モータ軸の回転によりクランク軸508が回転し、クランク軸508に一端近傍が連結されたコンロッド510にその回転が伝達されてコンロッド510が上下移動(昇降移動)するようになっている。
また、クランク軸508には、クランク軸508の回転に連動して、オン信号又はオフ信号を出力するロータリーカムスイッチ(不図示)が設けられている。ロータリーカムスイッチは、例えばクランク軸508の回転が所定の角度となったとき、言い換えれば加工動作中の所定のタイミングとなったときに、オン信号又はオフ信号を出力する。ロータリーカムスイッチがオン信号(又はオフ信号)を出力するタイミングを、以下、出力タイミングという。コントローラ514は、ロータリーカムスイッチから出力される信号に基づいて、プレスシステム1の他の装置と連動し、加工動作を行っている。
コンロッド510の他端近傍にはスライド512が連結されている。コンロッド510の上下移動に伴いスライド512がギブ526に沿って上下移動するようになっている。プレス装置500においては、スライド512と対向するようにボルスタ522が配置されている。スライド512のボルスタ522と対向する側の面(本実施形態では下面。)に金型503の一部としての上型503aが装着される。ボルスタ522のスライド512と対向する側の面(本実施形態では上面。)に金型503の一部として、上型503aと対になる下型503bが装着される。
上型503aと下型503bとの間に加工の対象物としてのコイル材120を配置し、上型503aと下型503bとで押圧することにより、プレス装置500によるコイル材120に対するプレス加工が行われる。コイル材120は、例えば図4中左(上流)側から右(下流)側に搬送され、以降、コイル材120の搬送方向を左右方向ともいう。
詳しくは、コントローラ514により制御されて駆動モータ504が回転する。駆動モータ504の回転が伝達機構506、クランク軸508を介してコンロッド510へと伝達され、スライド512が上下移動する。スライド512の下方移動によって上型503aと下型503bとが押圧され、コイル材120のプレス加工が行われる。すなわち、プレス装置500において、駆動モータ504、伝達機構506、クランク軸508、コンロッド510、スライド512がプレス部を構成する。伝達機構506には、クランク軸508の回転数を検知するための回転数検知手段であるロータリーエンコーダ525が設けられている。コントローラ514は、ロータリーエンコーダ525によりクランク軸の回転数を検知することで、スライド512の位置を検知することが可能である。
加工の際の荷重を検知する荷重検知手段であるセンサ524は、プレス装置500がコイル材120にプレス加工を行う際に、コンロッド510に働く荷重を検知するためのセンサで、例えばロードセルである。センサ524は、例えば、筐体502に設置された歪ゲージであってもよい。センサ524は、コンロッド510のいずれかの位置(例えば、中央近傍位置)に設置されていてもよい。さらに、センサ524は複数設置されていてもよく、例えば筐体502の左右の歪をそれぞれ検知し、検知した結果を加算してトータルの荷重としてもよい。なお、図4において、表示部516が配置されている側がプレス装置500の前側である。
コントローラ514は、記憶部515に記憶されている各種プログラムに従ってプレス装置500を制御する。表示部516は、プレス装置500の状態を示すデータを表示する。入力部518は、プレス装置500を操作するために必要なデータを入力するために用いられる。入力部518は、加工に必要なパラメータをユーザーが入力する際に用いられる。コントローラ514は、プレス装置500とプレスシステム1の他の装置とが互いに連動して加工を行うように制御している。
また、プレスシステム1の各装置の制御部やコントローラは、公知の通信手段を用いて他の装置と情報・信号の送受信を行っているものとする。なお、図1、2の説明では、プレスシステム1の各装置の制御部が他の制御部と協働して動作するように説明したが、これに限定されない。例えば、プレスシステム1全体を制御する制御部を別途備え、全体を制御する制御部が、各装置の制御部を制御してもよい。また、所定の装置が制御部を備えず、他の装置の制御部によって制御されてもよく、プレスシステム1全体として、通常処理動作及び終端処理動作が制御できる態様であればよい。なお、制御部260、制御部360、制御部440、コントローラ514は、レベラ200、ループテーブル300、フィーダ400、プレス装置500、言い換えればプレスシステム1を制御する制御手段に含まれる。
<従来の終端処理動作>
後述する本実施形態の終端処理動作との比較のために、従来の終端処理動作について説明する。レベラ200のレベラ入口センサ210によりコイル材120の終端が検知されると、プレスシステム1は通常処理動作から終端処理動作に切り替わる。このタイミングで、レベラ200の制御部260は、コイル材120を搬送する速度(以下、運転速度という)を、通常処理動作時の運転速度(以下、通常運転速度という)よりも遅い運転速度(以下、終端運転速度という)にする。終端運転速度は、例えば、ブレーキロール入口センサ240が通光した際に、すぐにレベラ200の運転を停止できるような速度に設定されている。その後、ブレーキロール入口センサ240がコイル材120の終端を検知すると、制御部260は、モータ290によるブレーキロール250の回転を停止させ、レベラ200の運転を停止する。これにより、閉状態となり、かつ、回転を停止したブレーキロール250はコイル材120の終端を挟持した状態を維持する。これにより、レベラ200からループテーブル300へのコイル材120の供給が停止される。
なお、レベラ200が終端運転速度で動作しているとき、ループテーブル300において、ループとテーブル310とが接触した場合、制御部260はレベラ200(ブレーキロール250を含む)を停止させる。レベラ200の運転が停止された後、ループが小さくなることによりループがテーブル310から再び離れると、制御部260は、レベラ200の終端運転速度での運転を再開する。制御部260は、終端処理動作が開始されてから、ブレーキロール入口センサ240によりコイル材120の終端が検知されるまでは、この動作を繰り返す。なお、制御部360が、接触センサ312の検知結果に基づいて、ループとテーブル310との接触・非接触の情報を制御部260に通知する。
一方、フィーダ400及びプレス装置500の動作は、そのとき行われている加工の送り長さ及びライン速度に応じて異なる。ここで、説明を簡単にするため、送り長さが500mm未満かつライン速度が15m/min未満の場合をパターン1とし、送り長さが500mm以上かつライン速度が15m/min以上をパターン2として、以降説明する。なお、パターン1、2については、後述する本実施形態においても同様の分け方とする。
(パターン1)
例えば、送り長さが500mm未満かつライン速度が15m/min未満の場合、レベラ200が停止しても、プレス装置500は停止せず、連続運転が継続される。このような動作をパターン1と表現する。パターン1では、ループテーブル300におけるループ量は加工が進むにつれ小さくなり、ループの最下点は上昇していく。パターン1では、ライン速度が15m/min未満であるため、テーブル310がループの上昇に追従しながら上昇することが可能である。
ループが上昇し、やがてテーブル310が材料排出可能高さh1以上となる、又は、排出センサ350によりコイル材120が検知されると、レベラ200の制御部260は、シリンダ280によりブレーキロール250を開状態とする。すなわち、テーブル310が材料排出可能高さh1以上となったタイミングと、排出センサ350によりコイル材120が検知されたタイミングのうち、早い方のタイミングで、制御部260は、シリンダ280によりブレーキロール250を開状態とする。これにより、ブレーキロール250により挟持されていたコイル材120の終端が開放され(払い出され)、ループテーブル300に排出される。
パターン1の場合、連続運転が継続されるが、コイル材120の終端が払い出しされたとしても、テーブル310はコイル材120に追従して所定の高さまで上昇しているため、排出されたコイル材120の終端を安全に受け止めることができる。したがって、コイル材120の終端を受け止め損ねることでコイル材120の終端がピット305内に落下し装置や設備を破損させること等はなく、また、コイル材120自体が破損することもない。
払い出しの後さらに、プレス装置500での加工が進み、フィーダ400の終端センサ420によりコイル材120の終端が検知されると、フィーダ400の制御部440はフィーダ400を停止するとともに、プレス装置500のコントローラ514にプレス装置500を停止するように通知する。
(パターン2)
次に、送り長さが500mm以上又はライン速度が15m/min以上の場合をパターン2として、以下説明する。パターン2の場合、レベラ200が停止した後、プレス装置500を連続運転させると、テーブル310がループの上昇に追従することができなくなる。これは、テーブル310がギヤードモータ等のモータ380で駆動されており、テーブル310が上昇する速度に上限があるためである。このような状態でレベラ200からコイル材120の終端が排出されると、コイル材120の終端を受け止め損ねてしまい、コイル材120の終端はピット305内に落下し、装置や設備を破損させるおそれや、コイル材120自体が破損するおそれがある。また、ループが上昇する速度が速い状態でコイル材120の終端が排出されると、コイル材120が上方へ跳ね上がり、装置や設備を破損させるおそれや、コイル材120自体が破損するおそれがある。
このため、パターン2では、従来、レベラ200が停止すると、プレス装置500は、スライド512を上死点まで移動させて加工を一旦停止する。一方、フィーダ400は、フィードロール410の送り速度を下げつつ、一旦停止したプレス装置500に送り長さ分のコイル材120を送り出す。コイル材120を送り出されたプレス装置500は回転数を下げて加工を再開し、再開した加工が終了すると、再び一旦停止する。このように、プレス装置500は回転数を下げ、フィーダ400は送り速度を下げた状態で、フィーダ400とプレス装置500とが交互に動作する運転(以下、交互運転という)が開始される。
このように、従来のパターン2の場合、プレスシステム1が終端処理動作に移行すると交互運転が行われる。交互運転が行われている間は、ループの上昇の速さが遅くなるため、テーブル310がループの高さに上昇してループに追いつくことができる。その後、テーブル310は、ループに追従しながら、ループに接触したら停止、ループが離れたら上昇、という動作を繰り返しつつ上昇していく。具体的には、テーブル310は、ループに接触したら減速制御により停止し、ループが離れたら加速制御により所定の上昇の速度となって上昇する。
ループが上昇し、やがてテーブル310が材料排出可能高さh1以上となる、又は、排出センサ350によりコイル材120が検知されると、レベラ200の制御部260は、シリンダ280によりブレーキロール250を開状態とする。これにより、ブレーキロール250により挟持されていたコイル材120の終端が開放され、ループテーブル300に排出される。パターン2では、交互運転とすることで、テーブル310がループに追従するようにしているため、コイル材120の終端が払い出しされたとしても、テーブル310は排出されたコイル材120の終端を安全に受け止めることができる。したがって、コイル材120の終端を受け止め損ねてピット305内に落下し装置や設備を破損させること等はなく、また、コイル材120自体が破損することもない。
レベラ200からコイル材120の終端が排出されると、フィーダ400及びプレス装置500は交互運転から連続運転に移行する。その後はパターン1と同様であるため、説明を省略する。
このように従来のパターン2では、レベラ200が停止してからレベラ200からコイル材120が排出されるまでの間、プレスシステム1は交互運転となるため、生産性が低下するという課題がある。特に、パターン2の条件の中で送り長さが短い場合(例えば、510mm等)、生産性の低下が顕著に現れる。
<本実施形態の終端処理動作>
本実施形態では、特に上述したパターン2で、所定の送り長さ以下の送り長さの場合において、従来のような交互運転は行わない。本実施形態では、プレスシステム1は、レベラ200が停止した後も連続運転を継続し、運転切替センサ341、運転切替センサ342又は異常センサ330によりループを検知できなくなったタイミングで非連続運転に切り替わる。ここで、非連続運転とは、後述するように、プレス装置500が例えば1回停止し、その間にフィーダ400が1回の送り長さ分のコイル材120を低速で送り出す動作をいう。なお、本実施形態のパターン1の動作は、従来のパターン1の動作と同様であるため、説明を省略する。
図5は、本実施形態の終端処理動作を説明するフローチャートである。ステップ(以下、Sとする)100でプレスシステム1は、コイル材120の加工を開始する。S102でプレスシステム1は、レベラ200の制御部260により、レベラ入口センサ210がコイル材120の終端を検知したか否かを判断する。S102でプレスシステム1は、レベラ入口センサ210によりコイル材120の終端を検知していないと判断した場合、処理をS102に戻し、終端を検知したと判断した場合、処理をS104に進める。
S104でプレスシステム1は、終端処理動作を開始する。具体的には、レベラ200の制御部260が、シリンダ280を介してブレーキロール250を閉状態にするとともに、通常運転速度から終端運転速度にする。なお、ブレーキロール250はモータ290の駆動を受け回転する。また、このタイミングでは、フィーダ400の制御部440及びプレス装置500のコントローラ514も連続運転を継続させる。
S106でプレスシステム1は、レベラ200の制御部260により、ブレーキロール入口センサ240がコイル材120の終端を検知したか否かを判断する。S106でプレスシステム1は、ブレーキロール入口センサ240によりコイル材の120の終端を検知していないと判断した場合、処理をS106に戻し、終端を検知したと判断した場合、処理をS108に進める。
S108でプレスシステム1は、レベラ200の制御部260により、モータ290を介してブレーキロール250の回転を停止させる。これにより、コイル材120の終端が回転を停止したブレーキロール250によって挟持された状態、すなわちレベラ200が停止した状態となる(挟持工程)。一方、フィーダ400のフィードロール410は連続運転を継続しているため、これ以降、ループテーブル300におけるコイル材120のループ量は減少し、ループの最下点は上昇していくこととなる(連続運転工程)。
このとき、テーブル310は一定高さh2までループに追従し上昇を開始する。ここで、一定高さh2とは、材料排出可能高さh1とは異なる高さであり、材料排出可能高さh1よりも低い位置に設定されている(h2<h1)。一定高さh2は、運転切替センサ341、342及び異常センサ330のいずれかがループを検知しなくなり、プレス装置500を停止させたときのループの高さよりやや低い位置に設定されている。やや低い位置とは、テーブル310が運転切替センサ341、342の位置とはならない位置である。
制御部360は、エンコーダ315の検知結果に基づいて、テーブル310が一定高さh2まで上昇したと判断した場合にはテーブル310の上昇を停止させる。これは、後述する低速送り工程前にテーブル310が一定高さh2よりも高い位置に上昇してしまうと、テーブル310がループを突き上げるおそれがあるからである。また、例えば、テーブル310の上昇速度がループの上昇に十分に追従することが可能な速度である場合に、運転切替センサ341、342及び異常センサ330がループではなくテーブル310を検知してしまい、誤検知となるおそれがあるためである。ここで、運転切替センサ341、342及び異常センサ330がテーブル310を検知するとは、テーブル310が運転切替センサ341、342及び異常センサ330を遮光してしまうことを意味する。
S110でプレスシステム1は、上述したパターン2か否かを判断する。S110でプレスシステム1は、パターン2ではなくパターン1であると判断した場合、処理をS143に進め、パターン2であると判断した場合、処理をS112に進める。S112でプレスシステム1は、送り長さが所定の送り長さ以下であるか否かを判断する。S122でプレスシステム1は、送り長さが所定の送り長さより長いと判断した場合、処理をS146に進め、所定の送り長さ以下であると判断した場合、処理をS114に進める。所定の送り長さは、例えば上述したL3である。S114からS122までの処理の間、フィーダ400及びプレス装置500は非連続運転となる。
S114でプレスシステム1は、ループテーブル300の制御部360により、運転切替センサ341、運転切替センサ342又は異常センサ330がループを検知できなくなり、かつ、テーブル310が一定高さh2まで上昇したか否かを判断する。ここで、上述した通り、運転切替センサ341、運転切替センサ342及び異常センサ330の3つのセンサのうち、どのセンサを用いてS112の判断を行うかは、送り長さLに応じて決定される。
S114でプレスシステム1は、上述の条件を満たしていないと判断した場合、処理をS114に戻す。S114でプレスシステム1は、運転切替センサ341、運転切替センサ342又は異常センサ330により、ループを検知することができなくなり、かつ、テーブル310が一定高さh2まで上昇したと判断した場合、処理をS116に進める(検知工程)。
S116でプレスシステム1は、ループテーブル300のテーブル310の上昇を停止させる。また、プレスシステム1は、プレス装置500のコントローラ514により、このタイミングで行っている加工が終了した後に、次に送られてくるコイル材120への加工を開始させることなく、プレス装置500を一旦停止させる(停止工程)。なお、加工の途中でプレス装置500を一旦停止させる制御については公知技術であるため、説明を省略する。また、フィーダ400は、このタイミングで、プレス装置500にコイル材120を送る際の送り速度を、連続運転時の送り速度(第1送り速度)よりも遅い送り速度(第2送り速度)(以下、低速の送り速度ともいう)にする。フィーダ400の制御部440は、1回の送り長さのコイル材120を低速の送り速度で、一旦停止しているプレス装置500に送り出す(以下、低速送りともいう)(低速送り工程)。
S118でプレスシステム1は、低速送りが完了したか、すなわち、低速の送り速度で1回分の送り長さのコイル材120を送り終えたか否かを判断する。S118でプレスシステム1は、低速送りが完了したと判断した場合、処理をS120に進め、低速送りが完了していないと判断した場合、処理をS132に進める。S120でプレスシステム1は、フィーダ400を停止させ、ループテーブル300の制御部360によって、モータ380を介してテーブル310を上昇させる。上述したように、パターン2に該当する加工では、ループの上昇が速くテーブル310はループに追従することができていない。本実施形態では、低速送りが完了した後にテーブル310が上昇するようにしている。
S122でプレスシステム1は、ループテーブル300の制御部360によって、接触センサ312によりテーブル310がループに接触したか否か、言い換えれば、テーブル310がループに追いついたか否かを判断する。S122でプレスシステム1は、テーブル310がループに接触していないと判断した場合、処理をS122に戻し、接触したと判断した場合、処理をS124に進める。ここまでの処理で、本実施形態では、パターン2であっても、この後レベラ200が払い出したコイル材120をテーブル310によって安全に受け止めることができるような状態となる。
S124でプレスシステム1は、ループテーブル300の制御部360によってテーブル310の上昇を停止させる。また、プレスシステム1は、レベラ200の制御部260によって、シリンダ280を介してブレーキロール250を開状態にする。これにより、レベラ200からコイル材120の終端が開放される(払い出し)。S126でプレスシステム1は、非連続運転から連続運転に移行し、連続運転を再開し、処理を終了する。すなわち、プレス装置500は、一旦停止していた加工を再開する。なお、一旦停止していたプレス装置500を再開させる制御については公知技術であるため、説明を省略する。また、フィーダ400は、フィードロール410の送り速度を低速から連続運転時の送り速度に戻す。
なお、この後プレスシステム1は、フィーダ400の制御部440により、終端センサ420又は終端センサ430がコイル材120の終端を検知したか否かを判断する。ここで、上述した通り、終端センサ420及び終端センサ430の2つのセンサのうち、どちらのセンサを用いるかは、送り長さLに応じて決定される。プレスシステム1は、終端センサ420又は終端センサ430によりコイル材120の終端を検知したら、その時点で行っている加工を終了させた後、運転を停止する。具体的には、各装置の制御部により各装置を停止させる。なお、プレスシステム1の運転を停止させるまでの、例えば減速の制御等については公知技術であるため、説明を省略する。この後、アンコイラ100には、新たなコイル材120が取り付けられ、コイル材120の始端が引き出され、各装置にセットされることで、プレスシステム1による加工が再開される。
S132でプレスシステム1は、ループテーブル300の制御部360によって、排出センサ350がコイル材120を検知したか否かを判断する。S132でプレスシステム1は、排出センサ350によりコイル材120を検知していないと判断した場合、処理をS118に戻し、検知したと判断した場合、処理をS134に進める。S134でプレスシステム1は、フィーダ400の制御部440により低速送りを一旦停止させる。S136でプレスシステム1は、ループテーブル300の制御部360によりテーブル310を上昇させる。
S138でプレスシステム1は、ループテーブル300の制御部360によって、接触センサ312によりテーブル310がループに接触したか否かを判断する。S138でプレスシステム1は、テーブル310がループに接触していないと判断した場合、処理をS138に戻し、接触したと判断した場合、処理をS140に進める。
S140でプレスシステム1は、ループテーブル300の制御部360によって、テーブル310の上昇を停止させる。また、プレスシステム1は、レベラ200の制御部260によってブレーキロール250を開状態とする(払い出し)。そしてプレスシステム1は、フィーダ400により途中で停止していた送り長さの残り分のコイル材120を、低速の送り速度でプレス装置500に送り出す。S142でプレスシステム1は、低速送りが完了したか否かを判断し、低速送りが完了していないと判断した場合は処理をS142に戻し、低速送りが完了したと判断した場合は、処理をS126に進める。
S110でパターン1であった場合、S143でプレスシステム1は、連続運転を維持する。S144でプレスシステム1は、テーブル310が材料排出可能高さh1より高い位置にあるか否かを判断し、テーブル310が材料排出可能高さh1より高い位置にあると判断した場合は、処理をS124に進め、材料排出可能高さh1より高い位置にないと判断した場合、処理をS144に戻す。また、S112で送り長さが所定の送り長さよりも長い場合は、S146でプレスシステム1は、従来と同様、交互運転に移行する。S147でプレスシステム1は、排出センサ350がコイル材120を検知したか否かを判断する。S147でプレスシステム1は、排出センサ350によりコイル材120を検知していないと判断した場合、処理をS147に戻し、検知したと判断した場合、処理をS124に進める。
以上説明したように、本実施形態のプレスシステムは、ブレーキロールがコイル材の終端を挟持した後であっても、運転切替センサ(又は異常センサ)がループのなしを検知するまでは、フィーダ及びプレス装置を連続して運転させる連続運転を行う。その後、プレスシステムは、運転切替センサ(又は異常センサ)がループのなしを検知すると、プレス装置を停止させ、フィーダにより連続運転の際の送り速度よりも遅い送り速度で、所定の送り長さのコイル材を送り出す。ここで、プレスシステムは、プレス装置を1回だけ停止させる。これにより、大型のプレスシステムにおいても、可能な限りプレス装置を停止させずに終端処理動作を行うことが可能となる。また、プレス装置が停止する時間は、送り長さの1回分のコイル材120が搬送される時間になるため、プレス装置が停止してから再起動するまでの時間を可能な限り短くすることもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能であり、例えば以下のような変形例がある。
例えば、ループテーブル300は、テーブル310の高さを検知する検知手段を有し、この検知手段の検知結果に基づいてテーブル310の上昇を制御してもよい。
例えば、本実施形態では、図5のS114でフィードロール410の送り速度を低速にして1回分の送り長さのコイル材120を送ったが、これに限定されない。例えば、所定の時間だけフィードロール410の回転を停止させ、言い換えれば、コイル材120の送りを停止させて、テーブル310がループに追い付いてから、低速の送り速度で送ってもよい。このように、送り速度について、低速と停止とを組み合わせてもよい。
例えば、図5のS124で、フィードロール410の送り速度を低速から元の送り速度に戻したが、コイル材120の終端のばたつきを抑制する等の安全面を重視する等の場合には、低速のままとしてもよい。
例えば、上述した実施形態では、フィーダ400の終端センサ420、430によりコイル材120の終端を検知したらフィーダ400及びプレス装置500を停止させた(図5 S128)。しかし、その後、コイル材120の残りの部分に、さらに加工を行ってもよい。例えば、フィーダ400が、公知のマイクロフィーダ(不図示)を有していてもよい。フィーダ400がマイクロフィーダを有する場合、マイクロフィーダの移動量及び送り長さに基づいて、プレス装置500により加工を行うことができる残りの回数が求められる。マイクロフィーダは、求められた残りの回数分の長さのコイル材120を搬送することで、プレス装置500の連続運転又は交互運転を再開することができる。マイクロフィーダにより送り出されたコイル材120に対して、求められた残りの回数分の加工が終了すると、フィーダ400及びプレス装置500は停止する。図5のS126の処理の後に、このような制御が行われてもよい。
以上、本実施形態によれば、コイル材の終端に近い状態においても、可能な限り生産性を低下させないようにすることができるプレスシステム及びプレスシステムの制御方法を提供することができる。
[趣旨1]
本発明のプレスシステムは、
コイル材の巻き癖を矯正する矯正装置であって、前記コイル材の終端を検知する終端検知手段と、前記終端検知手段が前記コイル材の終端を検知すると前記コイル材の終端を挟持する挟持手段と、を有する前記矯正装置と、
前記コイル材に加工を行うプレス装置と、
前記プレス装置に前記コイル材を所定の送り速度で所定の送り長さずつ送り出す送り装置と、
前記矯正装置と前記送り装置との間で前記コイル材を撓ませてループを形成するループ形成装置であって、前記コイル材の終端を挟持した前記挟持手段が前記コイル材を開放するタイミングを検知する排出検知手段と、前記ループの上昇に伴い上昇し前記ループを支持する支持部と、を有する前記ループ形成装置と、
前記矯正装置、前記プレス装置、前記送り装置及び前記ループ形成装置を制御する制御手段と、
を備えるプレスシステムであって、
前記ループ形成装置は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持している状態で、前記ループの有無を検知するループ検知手段を有し、
前記制御手段は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持した後であっても、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知するまでは、前記送り装置及び前記プレス装置を連続して運転させる連続運転を行い、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知すると、前記プレス装置を停止させ、前記送り装置により前記連続運転の際の送り速度よりも遅い送り速度で、前記所定の送り長さの前記コイル材を送り出す。
[趣旨2]
前記制御手段は、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知すると、前記プレス装置を1回だけ停止させてもよい。
[趣旨3]
前記排出検知手段は、前記矯正装置の加工高さよりも低い位置に設けられ、
前記ループ検知手段は、前記排出検知手段よりも低い位置に設けられ、かつ、高さが異なる位置に複数設けられてもよい。
[趣旨4]
前記ループ検知手段は、前記送り長さが短いほど高い位置に設けられてもよい。
[趣旨5]
前記ループ形成装置は、前記終端検知手段により前記コイル材の終端が検知されていないとき、前記ループの量が所定の量よりも小さくなり異常であることを検知する異常検知手段を有し、
前記異常検知手段は、前記終端検知手段により前記コイル材の終端が検知された後は、前記ループ検知手段に含まれてもよい。
[趣旨6]
前記異常検知手段は、複数の前記ループ検知手段の中で最も高い位置に設けられてもよい。
[趣旨7]
本発明のプレスシステムの制御方法は、
コイル材の巻き癖を矯正する矯正装置であって、前記コイル材の終端を検知する終端検知手段と、前記終端検知手段が前記コイル材の終端を検知すると前記コイル材の終端を挟持する挟持手段と、を有する前記矯正装置と、前記コイル材に加工を行うプレス装置と、前記プレス装置に前記コイル材を所定の送り速度で所定の送り長さずつ送り出す送り装置と、前記矯正装置と前記送り装置との間で前記コイル材を撓ませてループを形成するループ形成装置であって、前記コイル材の終端を挟持した前記挟持手段が前記コイル材を開放するタイミングを決定するために用いられ前記コイル材を検知する排出検知手段と、前記ループの上昇に伴い上昇し前記ループを支持する支持部と、を有する前記ループ形成装置と、前記矯正装置、前記プレス装置、前記送り装置及び前記ループ形成装置を制御する制御手段と、を備えるプレスシステムの制御方法であって、
前記ループ形成装置は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持している状態で、前記ループの有無を検知するループ検知手段を有し、
前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持する挟持工程と、
前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知するまで、前記制御手段により前記送り装置及び前記プレス装置を連続して運転させる連続運転工程と、
前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知する検知工程と、
前記制御手段により前記プレス装置を停止させる停止工程と、
前記送り装置により前記連続運転の際の送り速度よりも遅い送り速度で、前記所定の送り長さの前記コイル材を送り出す低速送り工程と、
を備える。
1 プレスシステム
10 床面
100 アンコイラ
110 マンドレル
120 コイル材
130 制御部
140 駆動部
200 レベラ
210 レベラ入口センサ
220 入口ロール
230 ワークロール
240 ブレーキロール入口センサ
250 ブレーキロール
260 制御部
270 記憶部
280 シリンダ
290 モータ
300 ループテーブル
305 ピット
310、310H、310L テーブル
312 接触センサ
315 エンコーダ
321、322、323 ループセンサ
330 異常センサ
341、342 運転切替センサ
350 排出センサ
360 制御部
370 記憶部
380 モータ
400 フィーダ
410 フィードロール
420、430 終端センサ
440 制御部
450 記憶部
460 シリンダ
470 モータ
500 プレス装置
502 筐体
503 金型
503a 上型
503b 下型
504 駆動モータ
506 伝達機構
508 クランク軸
510 コンロッド
512 スライド
514 コントローラ
515 記憶部
516 表示部
518 入力部
522 ボルスタ
524 センサ
525 ロータリーエンコーダ
526 ギブ

Claims (7)

  1. コイル材の巻き癖を矯正する矯正装置であって、前記コイル材の終端を検知する終端検知手段と、前記終端検知手段が前記コイル材の終端を検知すると前記コイル材の終端を挟持する挟持手段と、を有する前記矯正装置と、
    前記コイル材に加工を行うプレス装置と、
    前記プレス装置に前記コイル材を所定の送り速度で所定の送り長さずつ送り出す送り装置と、
    前記矯正装置と前記送り装置との間で前記コイル材を撓ませてループを形成するループ形成装置であって、前記コイル材の終端を挟持した前記挟持手段が前記コイル材を開放するタイミングを検知する排出検知手段と、前記ループの上昇に伴い上昇し前記ループを支持する支持部と、を有する前記ループ形成装置と、
    前記矯正装置、前記プレス装置、前記送り装置及び前記ループ形成装置を制御する制御手段と、
    を備えるプレスシステムであって、
    前記ループ形成装置は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持している状態で、前記ループの有無を検知するループ検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持した後であっても、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知するまでは、前記送り装置及び前記プレス装置を連続して運転させる連続運転を行い、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知すると、前記プレス装置を停止させ、前記送り装置により前記連続運転の際の送り速度よりも遅い送り速度で、前記所定の送り長さの前記コイル材を送り出す、プレスシステム。
  2. 前記制御手段は、前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知すると、前記プレス装置を1回だけ停止させる、請求項1に記載のプレスシステム。
  3. 前記排出検知手段は、前記矯正装置の加工高さよりも低い位置に設けられ、
    前記ループ検知手段は、前記排出検知手段よりも低い位置に設けられ、かつ、高さが異なる位置に複数設けられる、請求項2に記載のプレスシステム。
  4. 前記ループ検知手段は、前記送り長さが短いほど高い位置に設けられる、請求項3に記載のプレスシステム。
  5. 前記ループ形成装置は、前記終端検知手段により前記コイル材の終端が検知されていないとき、前記ループの量が所定の量よりも小さくなり異常であることを検知する異常検知手段を有し、
    前記異常検知手段は、前記終端検知手段により前記コイル材の終端が検知された後は、前記ループ検知手段に含まれる、請求項3又は請求項4に記載のプレスシステム。
  6. 前記異常検知手段は、複数の前記ループ検知手段の中で最も高い位置に設けられる、請求項5に記載のプレスシステム。
  7. コイル材の巻き癖を矯正する矯正装置であって、前記コイル材の終端を検知する終端検知手段と、前記終端検知手段が前記コイル材の終端を検知すると前記コイル材の終端を挟持する挟持手段と、を有する前記矯正装置と、前記コイル材に加工を行うプレス装置と、前記プレス装置に前記コイル材を所定の送り速度で所定の送り長さずつ送り出す送り装置と、前記矯正装置と前記送り装置との間で前記コイル材を撓ませてループを形成するループ形成装置であって、前記コイル材の終端を挟持した前記挟持手段が前記コイル材を開放するタイミングを決定するために用いられ前記コイル材を検知する排出検知手段と、前記ループの上昇に伴い上昇し前記ループを支持する支持部と、を有する前記ループ形成装置と、前記矯正装置、前記プレス装置、前記送り装置及び前記ループ形成装置を制御する制御手段と、を備えるプレスシステムの制御方法であって、
    前記ループ形成装置は、前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持している状態で、前記ループの有無を検知するループ検知手段を有し、
    前記挟持手段が前記コイル材の終端を挟持する挟持工程と、
    前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知するまで、前記制御手段により前記送り装置及び前記プレス装置を連続して運転させる連続運転工程と、
    前記ループ検知手段が前記ループのなしを検知する検知工程と、
    前記制御手段により前記プレス装置を停止させる停止工程と、
    前記送り装置により前記連続運転工程の際の送り速度よりも遅い送り速度で、前記所定の送り長さの前記コイル材を送り出す低速送り工程と、
    を備える、プレスシステムの制御方法。
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