JP2023041074A - 異物検出装置、送電装置、受電装置および電力伝送システム - Google Patents

異物検出装置、送電装置、受電装置および電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤレスで電力を伝送する装置に存在しうる異物の有無を正確に検出する。【解決手段】異物検出装置20は、配置面に相互に隣接して配列され、励磁されたことに応答して振動信号を発生する複数のコイル242と、複数のコイル242に接続され、各コイル242の応答信号から、異物の有無を検出する検出部26とを備える。配置面は、少なくとも2つのコイル242を含む複数の第1コイル組に区分けする第1領域を有する。検出部26は、複数の第1コイル組を構成するコイル242それぞれの振動信号に基づき異物の有無を検出する。第1コイル組は、各第1コイル組を構成するコイル242の組み合わせは異なっており、少なくとも1つの第1コイル組を構成する1つのコイル242と他の1つの第1コイル組を構成する1つのコイル242とが共通している。【選択図】図1

Description

本開示は、異物検出装置、送電装置、受電装置および電力伝送システムに関する。
電源ケーブルを用いずに電力を伝送するワイヤレス電力伝送技術が注目されている。ワイヤレス電力伝送技術は、送電装置から受電装置にワイヤレスで電力を送電できるので、電車、電気自動車等の輸送機器、家電製品、電子機器および無線通信機器といった様々な製品への応用が期待される。
ワイヤレス電力伝送技術においては、送電のために、磁気的に結合した送電コイルと受電コイルが用いられる。しかしながら、送電コイルおよび受電コイルの付近に、金属片など、本来存在すべきではない異物が存在することがあり、このような異物は、送電コイルから受電コイルへの送電に悪影響を与える可能性がある。従って、送電コイルおよび受電コイルの付近に存在する異物を適切に検出する必要がある。
特許文献1は、ワイヤレスで電力を伝送する装置において、異物検出用の複数のコイルに電圧を印加し、物理量を測定して、基準値との変化量を検出することにより、そのコイルの付近に異物が存在するか否かを検出する異物検出装置を開示する。この異物検出装置は、コイルに電圧を印加して得られた物理量の基準値からの変動分に基づいて異物の有無を判別する。しかし、この検出手法では、基準値が固定であるため、環境の変化により、コイルのインピーダンスが変化した場合等に、異物を誤検出してしまうおそれがある。例えば、温度の変化、外部から印加された磁化の有無等の外的要因により、コイルのインピーダンスが変動してしまった場合に、異物が存在しないにもかかわらず、異物を誤検出してしまうおそれがある。
このような問題に対処するため、特許文献2では、8の字状のループアンテナを用いて2つのループの検出信号を比較することにより、異物を検出している。
特開2017-034972号公報 特開2019-017168号公報
しかし、特許文献2の手法の場合、8の字を構成する2つのループの間に跨がって異物が存在する場合、8の字を構成する2つのループ部にそれぞれ異物が入り込んだ場合に、2つのループ部のそれぞれで検出される磁束の変化が互いに相殺され、異物を検出できないことがある。
本開示は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、電力を伝送する送電コイルと受電コイルとの間に存在する異物をより正確に検出可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示にかかる異物検出装置は、
配置面に相互に隣接して配列され、それぞれ、励磁されて振動信号を発生する複数のコイルと、
前記複数のコイルに接続され、各コイルが励磁されたときの振動信号から、異物の有無を検出する検出部と、
を備え、
前記配置面は、前記複数のコイルのうち、少なくとも2つのコイルを含む複数の第1コイル組に区分けする第1領域を有し、前記検出部は、前記複数の第1コイル組を構成するコイルそれぞれの振動信号に基づき異物の有無を検出し、
前記複数の第1コイル組は、各第1コイル組を構成するコイルの組み合わせは異なっており、少なくとも1つの第1コイル組を構成する1つのコイルと他の1つの第1コイル組を構成する1つのコイルとが共通している。
この開示の送電装置は、上述の異物検出装置を備えてもよい。
この開示の受電装置は、上述の異物検出装置を備えてもよい。
この開示の電力伝送システムは、
送電装置と、
受電装置と、を備え、
前記送電装置と前記受電装置の少なくとも一方は、上述の異物検出装置を備える。
上記構成の異物検出装置によれば、異物の有無を正確に検出できる。
本開示にかかる異物検出装置が適用される電力伝送システムの構成を例示する図である。 図1に示す送電コイルユニットと受電コイルユニットと異物検出装置の構成を示す断面図であり、図3のII-II線矢視断面図に相当する。 図1に示す送電コイルユニットと異物検出装置の構成を示す平面図である。 図1に示す異物検出装置の検出コイルユニットの平面図である。 図4に示すループコイルのコイルとコンデンサとが構成する共振回路の等価回路とその付近の異物を例示する図である。 (a)は、パルス状電圧が印加されたときの、図5に示す共振回路の両端の電圧の過渡的変化を例示する図であり、(b)は、(a)とは外部環境が異なる状態で、パルス状電圧が印加されたときの、共振回路の両端の電圧の過渡的変化を例示する図である。 図3に示すループコイルの組分けを説明するための図である。 図1に示す検出部の構成図である。 実施の形態に係る異物検出装置が実行する異物検出処理のフローチャートである。 (a)、(b)は、図9の異物検出処理により検出される異物の例を示す図である。 図3に示すループコイルの組分けの他の例を説明するための平面図である。 図3に示すループコイルの組分けの他の例を説明するための平面図である。 図3に示すループコイルの組分けの他の例を説明するための平面図である。 図3に示す検出コイル基板の変形例とループコイルの組分けの他の例を説明するための平面図である。 図9に示す異物検出処理の変形例のフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態に係る異物検出装置、送電装置、受電装置、電力伝送システムを説明する。なお、以下の説明および各図において、同様な構成要素に同じ符号を付す。また、構成要素の方向を明示するために、互いに直行するX軸、Y軸およびZ軸を含む座標系を図示する。各図に示す構成要素の数、形状、寸法および長さの比率などは例示的なものであり、また、本開示の技術的範囲を限定しない。
本実施の形態にかかる電力伝送システム1は、スマートフォンなどのモバイル機器、電気自動車、産業機器など様々な装置に利用できる。以下、電力伝送システム1が、電気自動車2の蓄電池(バッテリー)5の充電用である場合を例示する。
図1に示すように、電力伝送システム1は、送電側から受電側にワイヤレスで電力を伝送するワイヤレス電力伝送システムであって、送電装置3と、受電装置4と、異物検出装置20と、を備える。送電装置3は、交流電力を電気自動車2にワイヤレス送電するワイヤレス送電装置である。送電装置3は、電力供給装置11と、送電コイルユニット12と、を備える。
電力供給装置11は、商用電源15から、例えば、周波数75kHz~90kHzの送電用の交流電力を生成し、送電コイルユニット12に供給する。
送電コイルユニット12は、図2に示すように、フェライトなどの磁性体から製造された磁性体板122と、磁性体板122上に導線が渦巻状に巻回された送電コイル120と、を備える。送電コイル120には、電力供給装置11から交流電力が供給され、これにより、送電コイル120は、交番磁束Φを誘起する。
図1に示す受電装置4は、送電装置3が送電した電力をワイヤレスで受電して蓄電池5を充電するワイヤレス充電装置である。受電装置4は、受電コイルユニット13と、整流回路14と、を備える。図2に示すように、受電コイルユニット13は、磁性体板132と、磁性体板132上に導線が渦巻状に巻回された受電コイル130とを備える。受電コイルユニット13は、電気自動車2が予め設定された位置に停止した状態で、送電コイルユニット12に対向する。送電コイル120が交番磁束Φを誘起すると、この交番磁束Φが受電コイル130に鎖交することにより、受電コイル130に誘導起電力が誘起される。
図1に示す整流回路14は、受電コイル130に誘起された誘導起電力を整流および平滑化して、直流電力を蓄電池5に供給し、これを充電する。なお、整流回路14と蓄電池5との間に、充電回路を備えてもよい。
異物検出装置20は、送電コイルユニット12と受電コイルユニット13との間に位置する金属等の異物を検出する装置であり、検出コイルユニット22と、パルス発生部24と、検出部26とを備える。
検出コイルユニット22は、平板状に形成され、送電コイルユニット12の上に配置される。検出コイルユニット22と送電コイルユニット12とは、駐車場の床面などに設置され、この上に空き缶などの異物が進入するおそれがある。
図3にZ軸方向から見た図(以下、平面視)で示すように、検出コイルユニット22は、検出コイル基板222を備える。検出コイル基板222は、樹脂等の透磁性の材料から構成されている。本実施の形態では、検出コイル基板222は、ループコイル220を相互に隣接して配置するための配置面として機能し、全面が第1領域として機能する。第1領域は、後述するように、複数のコイル242を、複数の第1コイル組に区分けする領域である。検出コイル基板222のループコイル220の配置面は平坦な面である必要はなく、凹凸があってもよい。
検出コイル基板222には、送電コイルユニット12をほぼ覆ってX軸方向とY軸方向にマトリクス状に相互に隣接して配置された24個のループコイル220A~220Xと、各ループコイル220A~220Xおよびパルス発生部24および検出部26とを接続する外部接続コネクタ224と、が配置されている。以下、ループコイルを特に区別しない場合いは、ループコイル220と総称する。X軸方向に並んでいるループコイル220の列は、隣接する列と約1/2ピッチX軸方向にずれて配列されている。ループコイル220の構成の詳細については後述する。
パルス発生部24は、異物検出のためのパルス状電圧を発生し、ループコイル220を選択して印加する。
検出部26は、ループコイル220のパルス状電圧の印加により励磁されたときの応答信号である振動信号を処理して、付近に異物が存在するか否かを検出する。検出部26の詳細については、図8を参照して後述する。
各ループコイル220の詳細を、検出コイル基板222上に形成された回路パターンを示す図4を参照して説明する。なお、図面を見やすくするため、図4では、図3に示すループコイル220のうちの12個のみを示す。
図4に示すように、ループコイル220は、互いに実質的に同一の構成を有し、それぞれ、コイル242と、コンデンサ244と、スイッチ246,248と、配線パターン250とから構成される。なお、図面を見易くするため、1つのループコイル220についてのみ符号を付している。
コイル242は、例えば、検出コイル基板222の上面にZ軸を中心に1回または複数回巻かれた導線パターンを有し、導線パターンの両端に端子T1とT2を有する。
コイル242の一方の端子T1は第1接続配線230とスイッチ246の一方の端子とに接続される。コイル242の他方の端子T2はコンデンサ244一方の端子とスイッチ248の一方の端子とに接続される。スイッチ248の他方の端子は配線パターン250の一端に接続される。配線パターン250はビアを介して検出コイル基板222の下面に延在し、さらに下面を延在して第2接続配線232に接続される。コンデンサ244の他方の端子はスイッチ246の他方の端子に接続される。
スイッチ246,248は、図示せぬ制御線を介した検出部26からの制御に従って導通状態(オン)または非導通状態(オフ)になる。スイッチ246は、コイル242とコンデンサ244との間の導通状態と非導通状態を切り替える機能を有し、スイッチ246がオンになると、コイル242とコンデンサ244とは共振回路を形成する。スイッチ248は、この共振回路とパルス発生部24との間の導通状態と非導通状態を切り替える機能を有する。つまり、スイッチ246,248の両方がオンになると、コイル242とコンデンサ244とは共振回路を形成し、この共振回路には、外部接続コネクタ224、第1接続配線230と第2接続配線232、端子T1とT2とを介して、パルス発生部24からパルス状電圧が印加される。一方、共振回路の両端電圧、すなわち、端子T1とT2との間の電圧は、第1接続配線230と第2接続配線232、外部接続コネクタ224を介して検出部26に導かれる。
スイッチ246がオフになると、コイル242とコンデンサ244とは共振回路を形成しない。また、スイッチ248がオフになると、ループコイル220は、第1接続配線230と第2接続配線232から電気的に切断され、パルス発生部24および検出部26から電気的に切断される。
24個のループコイル220は、互いに同一の物理的特性を有する。これを実現するため、24個のループコイル220のコンデンサ244は相互に同一の構成を有し、スイッチ246は相互に同一の構成を有し、スイッチ248は相互に同一の構成を有し、配線パターン250は相互に同一の構成を有する。このため、温度の変化、湿度の変化、外部磁場の変化等の環境条件が変化した場合、24個のループコイル220の物理的特性は、互い同一の傾向で変化する。
図5は、コイル242とコンデンサ244とが構成する共振回路の等価回路とその付近の異物(FO;Foreign Object)を例示する図である。図6は、パルス発生部24から共振回路に単発のパルス状電圧が印加されたときに、共振回路に生じる電圧V(応答信号)の過渡的変化を例示する。
スイッチ246が閉じてコイル242とコンデンサ244とが共振回路を構成している状態で、スイッチ248が閉じてパルス発生部24からパルス状電圧が印加されると、共振回路の両端電圧、すなわち、端子T1とT2の間の電圧Vは、時間tの経過につれて波高値が徐々に減衰する振動信号になる。
ここで、コイル242の付近に異物FOが無く、環境が基準状態のときに、電圧Vが、図6(a)に実線で示すような波形の振動信号であるとする。
これに対し、コイル242の付近に金属あるいは磁性体の異物FOが存在すると、コイル242のインピーダンスに変化が生じる。このため、コイル242の付近に異物FOがあるときには、図6(a)に点線で例示するように、振動信号の周波数F、1周期目のピーク電圧V、ピーク電圧Vが約半分に減るまでの時間t等の物理量である特徴量が変化してしまう。
また、振動信号の波形は、温度の変化、外部磁場の有無等の環境の変化により、コイル242およびコンデンサ244の特性が変動することにより変化する。従って、振動信号の物理量を測定し、測定した物理量を固定の基準値と単純に比較するだけでは、異物FOの有無を誤判別するおそれがある。
振動信号の物理量の環境の変化による変動は、異物FOが存在する場合でも、存在しない場合でも同様の傾向を示す。例えば、図6(b)に実線で例示するように、環境の変化により、異物FOが存在しない場合に、振動信号の周波数Fが大きくなり、ピーク電圧Vpと時間tdがそれぞれ小さくなったとする。この場合、図6(b)に破線で例示するように、異物FOが存在する場合も、周波数F大きくなり、ピーク電圧Vpと時間tdがそれぞれ小さくなる傾向を示す。
そこで、本開示では、複数のループコイル220の共振回路の振動信号の物理量を互いに比較することにより、異物の有無を判別する。ただし、単純な比較では、2つのループコイル220の両方の近傍に異物FOが存在する場合には、異物の存在を判別できない。
そこで、本開示では、一のループコイル220の振動信号の物理量と、他の2つのループコイル220の振動信号の物理量とを比較することにより、異物が存在するか否かを判別する。
物理量を比較する対象の一対のループコイル220を組(コイル組:グループ)と呼ぶこととする。本実施の形態においては、組は、1)隣接する2つのループコイル220から構成され、2)異なる組を構成するループコイル220の組み合わせは異なり、3)ある組を構成するループコイル220は、他のいずれかの組を構成する。なお、ループコイル220の組は、換言すれば、それを構成するコイル242の組にも相当する。
図7を参照して、ループコイル220A~220Xの組分けの具体例を説明する。なお、以下の説明は組分けの一例を示すものであり、適宜変更可能である。
ループコイル220Aを例にとると、ループコイル220Aと220B、220Aと220Eを、それぞれ、組とする。また、ループコイル220Bについては、ループコイル220Bと220A、ループコイル220Bと220Fを、それぞれ、組とする。また、ループコイル220Cについては、ループコイル220Cと220D、220Cと220Gを、それぞれ、組とする。また、ループコイル220Dについては、220Dと220C、220Dと220Hを、それぞれ、組とする。以下、同様にして、あるループコイル220について、隣接する2つのループコイル220と組を構成する。
従って、例えば、ループコイル220Aから得られた物理量とループコイル220Bから得られた物理量とが比較され、ループコイル220Aから得られた物理量とループコイル220Eから得られた物理量とが比較される。例えば、図10(a)に示すように、ループコイル220Aの検知エリアに異物FOが存在すると仮定すると、ループコイル220Aから得られた物理量が標準の物理量からずれ、組を構成するループコイル220Bから得られた物理量との差が大きく、且つ、ループコイル220Eから得られた物理量とも差が大きくなる。これにより、異物FOの存在を判別できる。
また、例えば、図10(b)に示すように、ループコイル220Aと220Bの検出エリアに跨がって異物FOが存在すると仮定する。この場合に、ループコイル220Aから得られた物理量とループコイル220Bから得られた物理量は標準の物理量から同様にずれてしまい、ほぼ同じ値となる。一方、ループコイル220Aのもう1つの組みを構成するループコイル220Eから得られた物理量は標準の物理量であり、ループコイル220Aから得られた物理量との差が大きくなる。これにより、異物FOの存在を判別できる。
図1に示す検出部26は、ループコイル220A~220Xのいずれか1つを選択し、その共振回路にパルス状電圧を印加する。検出部26は、共振回路の共振信号に相当する振動信号を検出し、その特徴量を検出する。検出部26は、特徴量の検出を、ループコイル220の全てについて順次実行する。検出部26は、特徴量の検出が終了すると、図7に示すテーブルに従って、各ループコイル220について、組を構成するループコイル220との間で特徴量の差の絶対値を求め、差の絶対値が基準値より大きいときに、その組に異常ありと判定する。しかも、上述したように、ある組を構成する1つのコイル242と他の組を構成する1つのコイル242が共通しているため、仮に、ある組を構成する複数のコイル242に跨って異物が混入し、ある組を構成するコイル242の間で特徴量の差が発生せず、異常ありと判定できない場合であっても、ある組を構成する1つのコイル242を、組を構成する1つのコイル242として構成する他の組のコイル242の間で特徴量の差が発生し、異常ありと判定できるため、異物が複数のコイル242に跨って混入した場合であっても誤検出することなく、正確に異物を検出することができる。
この動作を可能とするため、検出部26は、図8に示すように、機能的に、検出制御部260、駆動部262、選択部264、変換部266、波形解析部268、記憶部270、異常判別部272および結果出力部274を備える。
検出制御部260は、検出部26の各構成要素の動作を制御し、ループコイル220それぞれの近傍に異物があるか否かを検出させ、検出の結果を出力させる。
選択部264は、検出制御部260の制御に従って、ループコイル220のいずれかを選択し、選択したループコイル220のスイッチ246,248をオンにする。
駆動部262は、選択部264によるループコイル220の選択とスイッチ246、248をオンにする操作とが終了した後に、検出制御部260の制御に従ってパルス発生部24を駆動する。パルス発生部24は、単発のパルス状電圧を出力する。このパルス状電圧は、外部接続コネクタ224、第1接続配線230と第2接続配線232、端子T1とT2と、オンしているスイッチ246,248を介して共振回路に印加される。並行して、共振回路の端子T1とT2の間の電圧Vは、第1接続配線230と第2接続配線232、外部接続コネクタ224を介して変換部266に導かれる。
変換部266は、検出制御部260の制御に従って、導かれてきたアナログの電圧波形をディジタル形式のデータに順次変換し、波形解析部268に出力する。
波形解析部268は、検出制御部260の制御に従って、入力された電圧波形のデータを解析し、ピーク電圧V、時間t、周波数F等の特徴量を求め、これを記憶部270に記憶させる。
異常判別部272は、検出制御部260の制御に従って、図7に示す各組を構成するループコイル220から得られたピーク電圧V、時間t、周波数F同士の差を求め、差の絶対値が基準値よりも大きいものが1つでもあれば、その組を異常と特定する。
異常判別部272は、各ループコイル220について、そのループコイル220が属す組が1つでも異常と判別されたか否かを判別し、異物検出結果を結果出力部274に出力する。
結果出力部274は、検出制御部260の制御に従って、異物検出結果を、ディスプレイ装置などの出力装置に出力し、ユーザに提示する。
また、結果出力部274は、結果記憶部270に記憶された検出結果を電力供給装置11にも出力する。電力供給装置11は、ワイヤレス電力伝送の開始前においては、入力された検出結果が、異物が存在することを示す結果であった場合、ワイヤレス電力伝送の動作を開始せず、ワイヤレス電力伝送中においては、入力された検出結果が、異物が存在することを示す結果であった場合、ワイヤレス電力伝送の動作を即座に停止する処理を行う。一方、異物が存在しないことを示す検出結果の場合、電力供給装置11は、ワイヤレス電力伝送の動作を開始し、或いは、ワイヤレス電力伝送の動作を継続する。
検出部26は、ハードウエア上は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、アナログ/ディジタル(A/D)変換装置など各種インターフェースを備えたコンピュータと動作プログラムにより実現される。
以下、異物検出装置20が実行する異物検出処理を、図9のフローチャートを参照して説明する。
検出部26の検出制御部260は、例えば、電力供給装置11からの指示に応答して、異物検出処理を開始する。まず、検出制御部260は、選択部264等を制御して、データの初期化、すべてのスイッチ246と248をオフにするなどの初期設定処理を行う(ステップS100)。
続いて、検出制御部260は、今回の検出サイクルで、ループコイル220A~220Xの全てについて特徴量が得られたか否かを判断する。
検出制御部260は、全てのループコイル220から特徴量が既に得られたとき(ステップS102:Yes)にはステップS112に進み、特徴量が得られていないループコイル220が残っているとき(ステップS102:No)、ステップS104に進む。
ステップS104において、検出制御部260は、選択部264を制御して、その時点でステップS104~S110の処理が終了していないいずれか1個のループコイル220を選択させる。
続いて、検出制御部260は、駆動部262を制御して、パルス発生部24にパルス状電圧を発生させる(ステップS106)。パルス状電圧は、外部接続コネクタ224,配線230,232を介して、選択したループコイル220の共振回路の両端T1,T2に印加される。
変換部266は、選択部264が選択したループコイル220の共振回路の両端間の電圧Vの振動信号を受信し、これをディジタル形式のデータに変換する(ステップS108)。
波形解析部268は、ディジタル形式の振動信号から、その特徴量を抽出し、記憶部270に記憶する(ステップS110)。その後処理は、ステップS102の処理に戻る。
全てのループコイル220について特徴量が得られると、ステップS102において、Yesと判別され、処理はステップS112に進む。
異常判別部272は、各ループコイル220について、そのループコイル220が属す各組を構成する一方のループコイル220について取得されたピーク電圧V1と、時間t1と、周波数F1と、他方のループコイル220について取得されたピーク電圧V2と、時間t2と、周波数F2と、の差の絶対値、即ち、|V1-V2|、|T1-T2|、|F1-F2|を求める(ステップS112)。
異常判別部272は、求めた各絶対値とそれぞれの基準値ThV,ThT、ThFとを比較し、いずれかが基準値以上であるとき、即ち、|V1-V2|≧ThV、または、|T1-T2|≧ThT、または、|F1-F2|≧ThFであるときにその組が異常であると判定する(ステップS114)。なお、以下の説明では、説明をわかりやすくするため、|V1-V2|≧ThV、または、|T1-T2|≧ThT、または、|F1-F2|≧ThFであることを、単に「特徴量の差の絶対値が基準値以上」と表現する。
異常判別部272は、ステップS114で、異常と判別された組が存在するか否かを判別する(ステップS116)。異常な組が存在すると検出された場合(ステップS116:Yes)、異常判別部272は、異物検出を出力する。すなわち、異常と判別された組が存在する判定結果を結果出力部274を介して電力供給装置11に出力する(ステップS118)。電力供給装置11は、通知に応答して、ワイヤレス電力伝送の開始前においては、ワイヤレス電力伝送の動作を開始せず、ワイヤレス電力伝送中においては、ワイヤレス電力伝送の動作を即座に停止する処理を行う。また、ステップS116で、異常と判別された組が存在しないと判別された場合(ステップS116:No)、その旨を結果出力部274を介して電力供給装置11に通知させる(ステップS120)。電力供給装置11は、ワイヤレス電力伝送の動作を開始し、或いは、ワイヤレス電力伝送の動作を継続する。また、結果出力部274は、異物が検出されたことおよび異物の位置を特定する情報をディスプレイ装置などの出力装置に出力し、ユーザに示す。
次に、ステップS122において、検出制御部260は、電力供給装置11から、異物検出処理を終了する旨の指示を受信しているか否かを判別する。終了の指示を受信している場合(ステップS122:Yes)、今回の異物検出処理を終了する。
一方、終了の指示を受信していない場合(ステップS122:No)、ステップS102に戻り、上述の動作を再度実行する。
上述の動作を具体例に基づいて説明する。一例として、図10(a)に示すように、ループコイル220Aの検出エリアに、コイル242のインピーダンスに影響を与える異物FOが存在すると仮定する。
検出部26は、ループコイル220A~220Xのそれぞれについて、パルス発生部24からパルス電圧を印加して、各共振回路の振動信号の特徴量を求める(ステップS102~S110)。
全てのループコイル220について特徴量を求め終わると、検出部26は、図7に示す各組を構成する2つのループコイル220について、特徴量の差の絶対値を求める(ステップS112)。本例では、ループコイル220Aの近傍にのみ異物が存在するので、ループコイル220Aを含む組、すなわち、ループコイル220Aと220Bの組と220Aと220Eの組では、特徴量の差の絶対値が比較的大きくなり異常と判別される。一方、その他の組では、組を構成する2つのループコイル220の特徴量がほぼ等しくなり差の絶対値はほぼ0となる。
次に、検出部26は、各組について、特徴量の差の絶対値が基準値以上であるか否かを判別する(ステップS114)。この例では、ループコイル220Aと220Bの組と220Aと220Eの組では、特徴量の差が比較的大きく、基準値以上となり、異常と判別される。具体的には、ループコイル220Aと220Bの組と220Aと220Eの組に関しては、ピーク電圧Vの差の絶対値と、時間tの差の絶対値と、周波数Fの差の絶対値のいずれかが基準値以上となり、異常と判別される。一方、他の組については、基準値未満となる。
このようにして、本実施の形態によれば、異物の存在を検出することができる。
さらに、組を構成する2つのループコイル220の共振回路の振動信号の物理量を比較するので、環境の変化による影響分をキャンセルして正確に異物を検出することができる。
また、1つのループコイルについて、2つの組の比較結果から異物の有無を検出するので、異物を正確に検出することができる。
なお、上述したループコイル220の組分けは例示であって、図7に示した組み合わせ以外の隣接する2個のループコイル220を1組としてもよい。
また、図7では、隣接して配置された2個のループコイル220で組を構成する例を示したが、組を構成する2個のループコイル220を、間を開けて選択するようにしてもよい。例えば、図11は、組を構成する2個のループコイル220の間に1つのループコイルを配置する例を示す。この例では、ループコイル220Aと220Cを1つの組、220Aと220Iを1つの組とする。ループコイル220Aと220Cの間には、ループコイル220の列が位置し、ループコイル220Aと220Iの間には、ループコイル220Eが位置する。
また、組を構成するループコイル220をランダム的、不規則的、一見しただけでは規則性を見いだせないように選択してもよい。この場合、複数の組のそれぞれを構成するループコイル220の配置パターンは、少なくとも一部が互いに異なるものとなる。
また、組を構成する2個のループコイル220を、2個以上のループコイル220を間に挟んで選択するようにしてもよい。例えば、図12は、ループコイル220Aと220Hを1つの組、220Aと220Mを1つの組とする例を示す。この例では、ループコイル220Aと220Hの間には、2列のループコイル220が位置し、ループコイル220Aと220Mの間には、2行のループコイル220が位置する。
上記実施の形態においては、1つの組を2個のループコイル220で構成する例を示したが、3個以上のループコイル220で1個の組を構成してもよい。例えば、図13は、3個のループコイル220A,220B,220Hから1つの組を構成し、3個のループコイル220A,220M,220Nから1つの組を構成する例を示す。さらに、4個以上のループコイル220で1個の組を構成してもよい。
なお、3個以上のループコイル220で1個の組を構成する場合には、図9に示したステップS112の処理において、各組に含まれるループコイルのうちの各2個のループコイル220の組み合わせの全てについて、ピーク電圧Vの差の絶対値、時間tの差の絶対値、周波数Fの差の絶対値を求める。そして、ステップS114において、各絶対値と基準値とを比較し、1つでも基準値以上のものがあれば、その組を異常と判別すればよい。
上記実施の形態においては、1つのループコイル220について2つの組を設定し、少なくとも1つの組が異常と判別されたときに、ループコイル220の近傍に異物が存在すると判別した。
上記実施の形態においては、検出コイル基板222を1枚の基板から構成する例を示したが、複数の基板を組み合わせて検出コイル基板222を構成してもよい。
図14は、第1基板222-1と第2基板222-2を組み合わせて1枚の検出コイル基板222を構成する例を示す。第1基板222-1と第2基板222-2は同一の構成を有し、背中合わせに組み合わされている。このような場合には、第1基板222-1上を第1領域とし、第2基板222-2上を第2領域とし、第1組を第1領域内のループコイル220のみで構成し、第2組(第2コイル組)を第2領域内のループコイル220でのみで構成してもよい。第2組でも、1)異なる組を構成するループコイル220の組み合わせは異なり、2)ある組を構成するループコイル220は、他の組を構成しない。なお、ループコイル220の組は、換言すれば、それを構成するコイル242の組にも相当する。なお、組を構成するループコイル220の配置パターンは、第1領域と同様に適宜選択可能である。また、第1基板222-1上を第1領域と第2領域とし、第1組を第1領域内のループコイル220のみで構成し、第2組(第2コイル組)を第2領域内のループコイル220でのみで構成してもよく、第2基板222-2上を第1領域と第2領域とし、第1組を第1領域内のループコイル220のみで構成し、第2組(第2コイル組)を第2領域内のループコイル220でのみで構成してもよい。
第2組を備えることにより、第1組だけで構成した場合に比べて、組の数を減らすことができるため、異物検出速度を向上させることができる。
ただし、各組を構成するループコイル220を、領域に係わらず選定してもよい。すなわち、第1領域のループコイル220と第2領域のループコイル220を含む組を形成してもよい。
図9に示すフローチャートにおいては、全てのループコイル220について、特徴量を求めてから、異物が存在するか否かの判別を行った。この開示はこれに限定されない。例えば、ある組を構成するループコイル220について、異物が存在するか否かを判別するために必要な特徴量のみを取得して、異物検出処理を行い、その後、別の組を構成するループコイル220についての処理を行ようにしてもよい。
このような動作を実行する場合の、異物検出処理のフローチャートの一例を図15に示す。この処理では、検出部26は、まず、異物検出対象のループコイル220を選択し(ステップS200)、選択したループコイル220にパルス発生部24からパルス状電圧を印加し、振動信号の特徴量を取得する。続いて、選択したループコイル220と組を構成するループコイル220に、パルス発生部24からパルス状電圧を印加し、振動信号の特徴量を取得する(ステップS202)。つまり、選択したループコイル220と、そのループコイル220と組を構成するループコイル220に、パルス発生部24からパルス状電圧を順次印加し、振動信号の特徴量を取得する。この際、選択したループコイル220と組を構成しないループコイル220には、パルス状電圧を印加しない。
続いて、選択したループコイル220と組を構成するループコイル220について、特徴量の差の絶対値を求める(ステップS204)。
続いて、特徴量の差の絶対値≧基準値となるか否かを判別し(ステップS206)、判別結果を出力する(ステップS208)。
続いて、処理が終了しているか否かを判別し(ステップS210)、終了していなければ(ステップS210:No)、ステップS200にリターンして、他のループコイル220について同様の処理を実行する。このような構成によっても、環境の変化にかかわらず正確に、異物を検出することが可能となる。なお、上述の動作は、第1コイル組と第2コイル組の両方に適用可能であるが、第2コイル組を対象に適用する方が好ましい。
上記実施の形態では、振動信号の特徴量として、周波数F、1周期目のピーク電圧V、ピーク電圧Vが約半分に減るまでの時間t等の物理量を採用しが、他の物理量を採用することも可能である。また、周波数Fのみ、ピーク電圧Vのみ、或いは、時間tのみを特徴量として採用してもよい。
上記実施の形態では、環境の変化の影響を相殺するため、組を構成するループコイル220から得られた振動信号の特徴量の差の絶対値を求めたが、環境の影響を相殺できるならば他の手法を採用してもよい。例えば、2つのループコイル220から得られた振動信号の特徴量の比を求め、1:1と認められる基準範囲にあるときには、その組は正常、基準範囲から外れるときには、その組は異常というように処理してもよい。
以上の構成では、コイル242として、開口部が矩形のものを例示したが、他の形状、例えば、長方形状、楕円形状、円形等でもよい。
また、上記実施の形態では、パルス発生部24から各ループコイル220にパルス状電圧を印加したが、印加電圧は、正弦波信号等でもよい。また、送電コイルユニット12の送電コイル120を励磁し、例えば、パルス状或いは正弦波状の磁界を印加してもよい。
上記実施の形態では、送電コイルユニット12の上に重ねて異物検出装置20の検出コイルユニット22を配置する例を示したが、受電コイルユニット13の下に重ねて異物検出装置20の検出コイルユニット22を配置して、異物を検出してもよい。
上記実施の形態においては、全てのループコイル220が第1領域または第2領域に含まれた。この発明はこれに限定されない。例えば、検出コイル基板222上に、組を構成しないループコイルと、第1組または第2組を構成するループコイル220とが混在する形態でもよい。
以上のように、本開示にかかる異物検出装置は、
配置面に相互に隣接して配列され、それぞれ、励磁されて振動信号を発生する複数のコイルと、
上記複数のコイルに接続され、各コイルが励磁されたときの振動信号に基づき、異物の有無を検出する検出部と、
を備え、
上記配置面は、上記複数のコイルのうち、少なくとも2つのコイルを含む複数の第1コイル組に区分けする第1領域を有し、上記検出部は、上記複数の第1コイル組を構成するコイルそれぞれの振動信号に基づき異物の有無を検出し、
上記複数の第1コイル組は、各第1コイル組を構成するコイルの組み合わせは異なっており、少なくとも1つの第1コイル組を構成する1つのコイルと他の1つの第1コイル組を構成する1つのコイルとが共通している。
本開示にかかる異物検出装置においては、異物の有無を、正確に検出できる。
また、例えば、上記複数の第1コイル組の少なくとも一部は、第1コイル組を構成するコイルの組み合わせが、間に少なくとも1つのコイルを介して隣り合う2つのコイルを含んでもよい。
また、例えば、上記複数のコイルは、上記配置面の上記第1領域のみに配列されていてもよい。
また、例えば、上記複数の第1コイル組は、各第1コイル組を構成するコイルの配置パターンとして異なる配置パターンを含んでもよい。
また、例えば、上記配置面は、上記複数のコイルのうち、少なくとも2つのコイルを含む複数の第2コイル組に区分けする第2領域を有し、上記検出部は、上記複数の第2コイル組を構成するコイルそれぞれの振動信号に基づき異物の有無を検出し、上記複数の第2コイル組は、各第2コイル組を構成するコイルが互いに異なるように配置してもよい。
また、例えば、上記複数の第2コイル組は、例えば、各第2コイル組を構成するコイルの配置パターンとして異なる配置パターンを含んでもよい。
また、例えば、上記検出部は、例えば、一の第1コイル組を構成する上記複数のコイルが発生する上記振動信号に基づき、異物の有無を検出した後、他の第1コイル組を構成する上記複数のコイルが発生する上記振動信号に基づき、異物の有無を検出してもよい。
また、例えば、上記検出部は、例えば、一の第2コイル組を構成する上記複数のコイルが発生する上記振動信号に基づき、異物の有無を検出した後、他の第2コイル組を構成する上記複数のコイルが発生する上記振動信号に基づき、異物の有無を検出してもよい。
本開示の送電装置は、上述の異物検出装置を備えてもよい。
本開示の受電装置は、上述の異物検出装置を備えてもよい。
本開示の電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、を備え、
上記送電装置と上記受電装置の少なくとも一方は、上述の異物検出装置を備えてもよい。
本開示のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載した発明とその均等の範囲に含まれる。
1 電力伝送システム
2 電気自動車
3 送電装置
4 受電装置
5 蓄電池
11 電力供給装置
12 送電コイルユニット
13 受電コイルユニット
14 整流回路
15 商用電源
20 異物検出装置
22 検出コイルユニット
24 パルス発生部
26 検出部
120 送電コイル
122 磁性体板
130 受電コイル
132 磁性体板
220 ループコイル
222 検出コイル基板
224 外部接続コネクタ
230 第1接続配線
232 第2接続配線
242 コイル
244 コンデンサ
246、248 スイッチ
250 配線パターン
260 検出制御部
262 駆動部
264 選択部
266 変換部
268 波形解析部
270 記憶部
272 異常判別部
274 結果出力部

Claims (11)

  1. 配置面に相互に隣接して配列され、それぞれ、励磁されて振動信号を発生する複数のコイルと、
    前記複数のコイルに接続され、各コイルが励磁されたときの振動信号に基づき、異物の有無を検出する検出部と、
    を備え、
    前記配置面は、前記複数のコイルのうち、少なくとも2つのコイルを含む複数の第1コイル組に区分けする第1領域を有し、前記検出部は、前記複数の第1コイル組を構成するコイルそれぞれの振動信号に基づき異物の有無を検出し、
    前記複数の第1コイル組は、各第1コイル組を構成するコイルの組み合わせは異なっており、少なくとも1つの第1コイル組を構成する1つのコイルと他の1つの第1コイル組を構成する1つのコイルとが共通している、
    異物検出装置。
  2. 前記複数の第1コイル組の少なくとも一部は、第1コイル組を構成するコイルの組み合わせが、間に少なくとも1つのコイルを介して隣り合う2つのコイルを含む、
    請求項1に記載の異物検出装置。
  3. 前記複数のコイルは、前記配置面の前記第1領域のみに配列されている、
    請求項1または2に記載の異物検出装置。
  4. 前記複数の第1コイル組は、各第1コイル組を構成するコイルの配置パターンとして異なる配置パターンを含む、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の異物検出装置。
  5. 前記配置面は、前記複数のコイルのうち、少なくとも2つのコイルを含む複数の第2コイル組に区分けする第2領域を有し、前記検出部は、前記複数の第2コイル組を構成するコイルそれぞれの振動信号に基づき異物の有無を検出し、
    前記複数の第2コイル組は、各第2コイル組を構成するコイルが互いに異なる、
    請求項1または2に記載の異物検出装置。
  6. 前記複数の第2コイル組は、各第2コイル組を構成するコイルの配置パターンとして異なる配置パターンを含む、
    請求項5に記載の異物検出装置。
  7. 前記検出部は、一の第1コイル組を構成する前記複数のコイルが発生する前記振動信号に基づき、異物の有無を検出した後、他の第1コイル組を構成する前記複数のコイルが発生する前記振動信号に基づき、異物の有無を検出する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の異物検出装置。
  8. 前記検出部は、一の第2コイル組を構成する前記複数のコイルが発生する前記振動信号に基づき、異物の有無を検出した後、他の第2コイル組を構成する前記複数のコイルが発生する前記振動信号に基づき、異物の有無を検出する、
    請求項5または6に記載の異物検出装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の異物検出装置を備える送電装置。
  10. 請求項1から8のいずれか一項に記載の異物検出装置を備える受電装置。
  11. 送電装置と、
    受電装置と、を備え、
    前記送電装置と前記受電装置の少なくとも一方は、請求項1から8のいずれか一項に記載の異物検出装置を備える、
    電力伝送システム。
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