JP2017139899A - 非接触送電装置、非接触受電装置、及び非接触電力伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】装置コストを増加させることなく異物検知と無線通信とを両立させることができ、かつ、無線通信に用いられるアンテナが異物であると誤検知されない非接触送電装置、非接触受電装置、及び非接触電力伝送システムを提供する。【解決手段】制御装置485は、複数のコイルペアを順次切り替えて使用することにより、送電コイルと受電コイルとの間の異物検知を行なう。制御装置485は、複数の第2コイル478のうち異物検知に使用中の第2コイル478を無線通信のためのアンテナにも使用することにより、異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を車両100との間で行なう。【選択図】図4
Description
この発明は、非接触送電装置、非接触受電装置、及び非接触電力伝送システムに関し、特に、送電装置と受電装置との間に存在する異物を検知する技術に関する。
特開2015−204707号公報(特許文献1)は、送電装置と受電装置との間で非接触で電力伝送を行なう非接触電力伝送システムを開示する。送電装置は、送電装置と受電装置との間に存在する異物を検知するための異物検知用コイルを備える。この非接触電力伝送システムにおいては、異物検知用コイルに生じる誘導電圧を検知することで、送電装置と受電装置との間に異物が存在するか否かが判定される(特許文献1参照)。
非接触電力伝送システムにおいては、非接触電力伝送のために必要な情報を送電装置と受電装置との間でやり取りするために無線通信が行なわれる。送電装置と受電装置との間における無線通信を実現するためには、送電装置と受電装置との各々に無線通信用のアンテナを設ける必要がある。
しかしながら、上記特許文献1に開示される非接触電力伝送システムのように異物検知用コイルを設けた場合に、異物検知用コイルの他に無線通信用アンテナも設けると、装置のコストが増加してしまう。また、異物検知用コイルと無線通信用アンテナとの両方を送電装置上又は受電装置上に設けると、無線通信用アンテナが異物であると誤検知される恐れもある。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、装置コストを増加させることなく異物検知と無線通信とを両立することができ、かつ、無線通信に用いられるアンテナが異物であると誤検知されない非接触送電装置、非接触受電装置、及び非接触電力伝送システムを提供することである。
この発明のある局面に従う非接触送電装置は、送電コイルと、複数の異物検知用コイルと、制御装置とを備える。送電コイルは、受電装置の受電コイルに非接触で送電するように構成される。複数の異物検知用コイルは、送電コイルの上面に沿って配設される。制御装置は、複数の異物検知用コイルを順次切り替えて使用することにより、送電コイルと受電コイルとの間の異物検知を行なう。制御装置は、複数の異物検知用コイルのうち異物検知に使用中の異物検知用コイルを無線通信のためのアンテナにも使用することにより、異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を受電装置との間で行なう。
この発明の別の局面に従う非接触受電装置は、受電コイルと、複数の異物検知用コイルと、制御装置とを備える。受電コイルは、送電装置の送電コイルから非接触で受電するように構成される。複数の異物検知用コイルは、受電コイルの下面に沿って配設される。制御装置は、複数の異物検知用コイルを順次切り替えて使用することにより、受電コイルと送電コイルとの間の異物検知を行なう。制御装置は、複数の異物検知用コイルのうち異物検知に使用中の異物検知用コイルを無線通信のためのアンテナにも使用することにより、異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を送電装置との間で行なう。
この発明の別の局面に従う非接触電力伝送システムは、送電装置と、送電装置から非接触で受電する受電装置とを備える。非接触電力伝送システムは、送電コイルと、受電コイルと、複数の異物検知用コイルと、制御装置とを含む。送電コイルは、受電装置の受電コイルに非接触で送電するように構成される。受電コイルは、送電コイルから非接触で受電するように構成される。複数の異物検知用コイルは、送電コイルと受電コイルとの間に配設される。制御装置は、複数の異物検知用コイルを順次切り替えて使用することにより、送電コイルと受電コイルとの間の異物検知を行なう。制御装置は、複数の異物検知用コイルのうち異物検知に使用中の異物検知用コイルを無線通信のためのアンテナにも使用することにより、異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を送電装置と受電装置との間で行なう。
これらの発明においては、異物検知用コイルが無線通信アンテナにも用いられる。したがって、無線通信用のアンテナを特別に設ける必要がないため、装置コストの増加を抑制することができる。また、無線通信用のアンテナが特別に設けられないため、アンテナが異物であると誤検知されることもない。これらの発明によれば、装置コストを増加させることなく異物検知と無線通信とを両立させることができ、かつ、無線通信用のアンテナが異物であると誤検知されることを防止することができる。
この発明によれば、装置コストを増加させることなく異物検知と無線通信とを両立することができ、かつ、無線通信に用いられるアンテナが異物であると誤検知されない非接触送電装置、非接触受電装置、及び非接触電力伝送システムを提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
[非接触電力伝送システムの構成]
図1は、この発明の実施の形態1に従う非接触送電装置が適用される非接触電力伝送システムの概略構成図である。なお、図中、矢印Dは鉛直方向下方を示し、矢印Uは鉛直方向上方を示す。これらについては、図2,3,6においても共通する。
[非接触電力伝送システムの構成]
図1は、この発明の実施の形態1に従う非接触送電装置が適用される非接触電力伝送システムの概略構成図である。なお、図中、矢印Dは鉛直方向下方を示し、矢印Uは鉛直方向上方を示す。これらについては、図2,3,6においても共通する。
図1を参照して、非接触電力伝送システム1000は、車両100と送電装置300とを備える。車両100は、受電ユニット200を含み、受電ユニット200は、不図示の受電コイルを含む。受電ユニット200の受電コイルは、送電装置300から非接触で受電するように構成される。なお、受電コイルにおける導線の巻き数は、Q値(たとえばQ≧100)及び結合係数κが大きくなるように適宜設計される。
車両100においては、受電ユニット200により受電された電力が不図示の蓄電装置に供給される。車両100は、蓄電装置の電力により走行駆動力を生じ、走行することができる。
送電装置300は、送電ユニット400と、制御装置485とを含む。送電ユニット400は、交流電源330に接続されており、交流電源330から供給される電力を非接触で受電ユニット200に送電する。交流電源330は、たとえば系統電源である。送電ユニット400は不図示の送電コイルを含む。送電コイルは、交流電源330から交流電力の供給を受けることにより磁界を形成し、形成された磁界を通じて受電ユニット200の受電コイルへ非接触で送電する。なお、送電コイルにおける導線の巻き数は、Q値(たとえばQ≧100)及び結合係数κが大きくなるように適宜設計される。制御装置485については、後ほど図4において説明する。
[送電ユニットの構成]
図2は、図1に示した送電ユニット400の分解斜視図である。図2を参照して、送電ユニット400は、送電コイル410と、筐体430と、異物検知器460と、送電コイル410に対して矢印D方向に配置される不図示の共振コンデンサとを含む。送電コイル410は、コア440と、コア440の周囲に巻回された導線450とを含む。一例として、コア440はフェライト製である。送電コイル410及び不図示の共振コンデンサは、筐体430内に収容される。筐体430は、シールド432と、蓋部材434とを含む。
図2は、図1に示した送電ユニット400の分解斜視図である。図2を参照して、送電ユニット400は、送電コイル410と、筐体430と、異物検知器460と、送電コイル410に対して矢印D方向に配置される不図示の共振コンデンサとを含む。送電コイル410は、コア440と、コア440の周囲に巻回された導線450とを含む。一例として、コア440はフェライト製である。送電コイル410及び不図示の共振コンデンサは、筐体430内に収容される。筐体430は、シールド432と、蓋部材434とを含む。
送電ユニット400と受電ユニット200(図1)との間に異物(存在すべきでない物)が存在すると、送電コイル410から受電ユニット200の受電コイルへの電力伝送時に、異物が発熱したり、電力伝送効率が低下したりする。異物検知器460は、送電ユニット400と受電ユニット200(図1)との間に異物が存在している場合に、そのような異物を検知する。異物としては、たとえば、飲料缶やお金等の金属片や、動物が想定される。
異物検知器460は、複数の第1コイル468と、複数の第2コイル478とを含む。複数の第1コイル468及び複数の第2コイル478は、送電コイル410の上方(矢印U方向)に設けられ、この実施の形態1では、蓋部材434の内面上に配設されている。複数の第2コイル478は、複数の第1コイル468に対応して設けられ、各第1コイル468及び各第2コイル478は、同一の大きさ及び形状を有する。
各第2コイル478は、対応の第1コイル468に対向して配置され、対応の第1コイル468とともにコイルペアを構成する。そして、複数の第1コイル468(複数の第2コイル478)の数に相当する複数組のコイルペアが、蓋部材434の内面上に行列状に配設される。このような、送電コイル410よりも外形の小さいコイルペアによって、受電ユニット200の受電状態の変化では検知できないような小さい異物も検知することができる。
なお、異物は、コイルペアを構成する第1コイル468と第2コイル478との間ではなく、コイルペアの上方に存在し得ることになるが、そのような場合でも、異物の存在によって第1コイル468と第2コイル478との間の結合係数が変化する。その結果、第2コイル478の受電状態が変化する。したがって、異物検知器460によれば、第2コイル478の受電状態に基づいて異物を検知することができる。なお、第2コイル478の受電状態とは、代表的には、第2コイル478に生じる誘導電圧であるが、第2コイル478に生じる誘導電流や誘導電力等であってもよい。
図3は、第1コイル468と第2コイル478とにより構成されるコイルペアの斜視図である。図3を参照して、第1コイル468及び第2コイル478の各々は、矩形状の形状を有する。第2コイル478は、対応の第1コイル468と対向して配置される。
第1コイル468に検知用の交流電圧が印加されると、第1コイル468は、検知用の磁界AR1を形成する。そうすると、第1コイル468に対向して配置された第2コイル478に、検知用磁界AR1によって誘導電圧が発生する。このとき、コイルペアの近傍に異物が存在すると、検知用磁界AR1が異物により影響を受けて第1コイル468と478との間の結合係数が変化し、第2コイル478の受電状態が変化する。
[異物検知器の構成]
図4は、図2に示した異物検知器460の電気的な構成を示した図である。図4を参照して、異物検知器460は、複数の第1コイル468及び複数の第2コイル478に加えて、発振器461と、パワーアンプ462と、共振コンデンサ463と、マルチプレクサ464,465と、複数の共通配線466,467とを含む。また、異物検知器460は、信号処理回路471と、共振コンデンサ472と、共振抵抗473と、分波器479と、WiFiモジュール480と、マルチプレクサ474,475と、複数の共通配線476,477とをさらに含む。
図4は、図2に示した異物検知器460の電気的な構成を示した図である。図4を参照して、異物検知器460は、複数の第1コイル468及び複数の第2コイル478に加えて、発振器461と、パワーアンプ462と、共振コンデンサ463と、マルチプレクサ464,465と、複数の共通配線466,467とを含む。また、異物検知器460は、信号処理回路471と、共振コンデンサ472と、共振抵抗473と、分波器479と、WiFiモジュール480と、マルチプレクサ474,475と、複数の共通配線476,477とをさらに含む。
なお、説明上の便宜のため、複数の第1コイル468と複数の第2コイル478とは、離れて図示されているが、実際には、図2で説明したように、各第2コイル478は、対応の第1コイル468と対向して配置され、対応の第1コイル468とコイルペアを構成している。
本実施の形態1に従う送電装置300においては、マルチプレクサ464,465,474,475によって、複数の第1コイル468のうち検知用の交流電圧が印加される1つの第1コイル468と、その検知用交流電圧が印加される第1コイル468に対応する1つの第2コイル478とのペア(コイルペア)が順次切替えられる。送電ユニット400上において異物を検知可能な領域を広く確保するためである。以下、具体的に説明する。
発振器461は、任意の周波数(たとえば13.56MHz)を有する信号を発生し、その信号はパワーアンプ462によって増幅される。パワーアンプ462から出力される異物検知用の交流電圧は、共振コンデンサ463を通じてマルチプレクサ464に入力される。マルチプレクサ464は、共振コンデンサ463、制御装置485及び4本の共通配線466に接続される。一方、マルチプレクサ465は、接地線、制御装置485及び4本の共通配線467に接続される。
各共通配線466は、4つの第1コイル468の一方の端子に接続される。各共通配線467は、4つの第1コイル468の他方の端子に接続される。マルチプレクサ464は、制御装置485からの切替指令に従って、4本のうちのいずれか1本の共通配線466に交流電圧を出力する。マルチプレクサ465は、制御装置485からの切替指令に従って、4本のうちのいずれか1本の共通配線467を接地線と導通させる。
複数の第1コイル468は、4×4の行列状に配列される。マルチプレクサ464及びマルチプレクサ465によって、あるタイミングでは、16個の第1コイル468のいずれかにマルチプレクサ464からの交流電圧が印加される。どの第1コイル468に交流電圧が印加されるかについては、制御装置485からマルチプレクサ464,465に与えられる切替指令に従って決定される。そして、各第1コイル468は、検知用交流電圧が印加された際に、検知用磁界を形成する。
一方、複数の第2コイル478も、4×4の行列状に配列される。マルチプレクサ474は、分波器479、制御装置485及び4本の共通配線476に接続される。マルチプレクサ475は、接地線、制御装置485及び4本の共通配線477に接続される。各共通配線476は、4つの第2コイル478の一方の端子に接続される。各共通配線477は、4つの第2コイル478の他方の端子に接続される。
信号処理回路471は、共振コンデンサ472を通じて分波器479に接続される。また、信号処理回路471は、共振抵抗473に接続される。なお、共振抵抗473は、周波数のずれに対してロバストな電力伝送を実現するために設けられている。
分波器479は、複数の周波数帯の信号を含むマルチプレクサ474の出力信号を各周波数帯の信号に分ける電子部品である。分波器479は、第2コイル478により検知された信号のうち、発振器461の周波数(たとえば、13.56MHz)帯の信号を共振コンデンサ472を通じて信号処理回路471に出力する。また、詳細については後述するが、第2コイル478は、発振器461の周波数とは異なる周波数帯(たとえば、2.4GHz及び5.0GHz)の無線通信におけるアンテナとしても機能する。分波器479は、第2コイル478により検知された信号のうち、無線通信の周波数帯の信号をWiFiモジュール480に出力する。WiFiモジュール480は、たとえば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11に準拠した無線LANモジュールである。
また、分波器479は、無線通信におけるデータ送信及びデータ受信でアンテナを共有するためのデュプレクサとしても機能する。したがって、この送電装置300においては、第2コイル478を用いたデータ受信と同時に、第2コイル478を用いたデータ送信を行なうことができる。
16個の第1コイル468のいずれかに交流電圧が印加された際、その第1コイル468は検知用磁界を形成する。この第1コイル468に対向して配置された第2コイル478は、この第1コイル468が形成した検知用磁界により誘導電圧を発生する。この第2コイル478は、制御装置485からマルチプレクサ474,475に送出される切替指令に応じて予め特定される。
検知用の交流電圧が印加された第1コイル468に対応する第2コイル478に生じた誘導電圧は、マルチプレクサ474、分波器479、共振コンデンサ472及び共振抵抗473を介して信号処理回路471(たとえばAC/DC回路)に伝達される。信号処理回路471は、共振コンデンサ472から受ける電圧を、制御装置485が受信するのに適した信号に変換して制御装置485へ出力する。
第1コイル468及び第2コイル478の付近に異物が存在していた場合には、第1コイル468及び第2コイル478の周囲に形成される磁界がその異物に鎖交することによって、第2コイル478の受電状態が変化する。制御装置485は、第2コイル478の受電状態の変化を監視することにより異物の有無を検知することができる。
[異物検知用コイルの無線通信アンテナとしての利用]
上記のような非接触電力伝送システム1000においては、非接触電力伝送のために必要な情報を送電装置300と車両100との間でやり取りするために、送電装置300と車両100との間で無線通信を行なう必要がある。送電装置300と車両100との間における無線通信を実現するために、たとえば、送電装置300と車両100との各々に無線通信用のアンテナを設けることが考えられる。
上記のような非接触電力伝送システム1000においては、非接触電力伝送のために必要な情報を送電装置300と車両100との間でやり取りするために、送電装置300と車両100との間で無線通信を行なう必要がある。送電装置300と車両100との間における無線通信を実現するために、たとえば、送電装置300と車両100との各々に無線通信用のアンテナを設けることが考えられる。
しかしながら、送電装置300の送電ユニット400のように複数の異物検知用コイル(第2コイル478)を設けた場合に、複数の第2コイル478の他に無線通信用アンテナも設けるとすると、装置のコストが増加してしまう。また、複数の第2コイル478と無線通信用アンテナとの両方を送電ユニット400上に設ける場合に、無線通信用アンテナが複数の第2コイル478の何れかの近くに配置されると、無線通信用アンテナが異物であると誤検知される恐れもある。
そこで、この実施の形態1に従う送電装置300において、制御装置485は、複数の第2コイル478のうち異物検知に使用中の第2コイル478を無線通信のためのアンテナにも使用することにより、異物検知において用いられる周波数帯(たとえば、13.56MHz)とは異なる周波数帯(たとえば、2.4GHz又は5.0GHz)の無線通信を車両100との間で行なう。
このように、送電装置300においては、第2コイル478が異物検知用コイルの他、無線通信用のアンテナとしても用いられる。したがって、無線通信用のアンテナを特別に設ける必要がないため、装置コストの増加を抑制することができる。また、無線通信用のアンテナが特別に設けられないため、アンテナが異物であると誤検知されることもない。さらに、送電装置300においては、異物検知において用いられる周波数帯と無線通信の周波数帯とが異なる。したがって、送電装置300によれば、異物検知と無線通信とを同一の第2コイル478によって同時に実行しても問題が生じない。以下、異物検知と無線通信とを同時に実行する場合の具体的処理手順について説明する。
[異物検知及び無線通信を同時実行する場合の処理手順]
図5は、異物検知と無線通信とを同時に実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、異物検知と無線通信とを同時に行なう必要がある場合に制御装置485により繰り返し実行される。たとえば、このフローチャートに示される処理は、送電装置300に対する車両100の駐車動作中や、送電装置300と車両100との間の非接触電力伝送中に制御装置485により繰り返し実行される。
図5は、異物検知と無線通信とを同時に実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、異物検知と無線通信とを同時に行なう必要がある場合に制御装置485により繰り返し実行される。たとえば、このフローチャートに示される処理は、送電装置300に対する車両100の駐車動作中や、送電装置300と車両100との間の非接触電力伝送中に制御装置485により繰り返し実行される。
図5を参照して、制御装置485は、複数のコイルペア(第1コイル468と第2コイル478とから構成される)から何れかのコイルペアを選択し、選択されたコイルペアを用いて異物検知及び無線通信を実行する(ステップS100)。
具体的には、制御装置485は、選択されたコイルペアに含まれる第1コイル468に電圧を印加するようにマルチプレクサ464,465を制御し、選択されたコイルペアに含まれる第2コイル478により検知される信号を出力するようにマルチプレクサ474,475を制御する。分波器479は、第2コイル478により検知される信号のうち、発振器461の周波数帯の信号(第2コイル478の受電電圧を示す信号)を共振コンデンサ472を通じて信号処理回路471に出力する。制御装置485は、信号処理回路471の出力に基づいて第2コイル478の受電電圧の変化を監視することにより異物検知を行なう。
また、分波器479は、選択されたコイルペアに含まれる第2コイル478により検知される信号のうち、無線通信の周波数帯の信号をWiFiモジュール480に出力する。制御装置485は、選択されたコイルペアに含まれる第2コイル478及びWiFiモジュール480を通じて、車両100からデータを受信(無線通信)することができる。
また、分波器479は、WiFiモジュール480から入力される信号をマルチプレクサ474に出力する。WiFiモジュール480から入力された信号は、選択されたコイルペアに含まれる第2コイル478を通じて、車両100に送信される。すなわち、制御装置485は、WiFiモジュール480及び選択されたコイルペアに含まれる第2コイル478を通じて、車両100にデータを送信(無線通信)することができる。
なお、コイルペアの選択は、所定の順序に従って行なわれる。たとえば、行列状(4×4)に配置されるコイルペアのうち、1行1列目のコイルペアから1行4列目のコイルペアに向けて順番にコイルペアが選択され、次に2行1列目のコイルペアから2行4列目のコイルペアに向けて順番にコイルペアが選択される。その後コイルペアの変更が順次行なわれ、4行4列目のコイルペアが選択されると、再び1行1列目のコイルペアが選択されるようにすることができる。
ステップS100において、選択されたコイルペアによる異物検知と無線通信とが行なわれると、制御装置485は、コイルペアの切り替えタイミングが到来したか否かを判定する(ステップS110)。コイルペアの切り替えタイミングが到来していないと判定されると(ステップS110においてNO)、制御装置485は、選択されたコイルペアによる異物検知と無線通信とを継続する。
なお、送電装置300においては、送電装置300と車両100との無線通信が一定時間以上途絶えた場合に無線通信が切断される。無線通信の切断後、再び無線通信を確立するためには所定の手続きを経る必要があり時間を要する。コイルペアの切り替えタイミングは、無線通信が切断される上記一定時間よりも十分に短い時間間隔で到来する。これにより、たとえば、一部の第2コイル478による電波の受信感度が悪かったとしても、無線通信の切断が生じる可能性を抑制することができる。
コイルペアの切り替えタイミングが到来したと判定されると(ステップS110においてYES)、制御装置485は、所定の順番に従って次のコイルペアを選択する(ステップS120)。その後、処理はリターンに移行する。
以上のように、この実施の形態1に従う送電装置300において、制御装置485は、複数の第2コイル478のうち異物検知に使用中の第2コイル478を無線通信のためのアンテナにも使用することにより、異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を車両100との間で行なう。したがって、送電装置300によれば、装置コストを増加させることなく異物検知と無線通信とを両立することができ、かつ、無線通信に用いられるアンテナが異物であると誤検知されないようにすることができる。
なお、送電装置300においては、異物検知と無線通信とが常に同時に実行される必要はない。たとえば、異物検知を行なわずに無線通信のみを行なう場合には、制御装置485は、第2コイル478を順次切り替え続ける必要はなく、複数の第2コイル478のうち最も通信特性の良い第2コイル478を無線通信用アンテナとして継続的に使用することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、異物検知器460は、送電ユニット400側に設けられた。この実施の形態2においては、異物検知器は、受電ユニット側に設けられる。以下、この実施の形態2における受電ユニットの構成について説明する。
実施の形態1においては、異物検知器460は、送電ユニット400側に設けられた。この実施の形態2においては、異物検知器は、受電ユニット側に設けられる。以下、この実施の形態2における受電ユニットの構成について説明する。
図6は、この実施の形態2における受電ユニット200Aの分解斜視図である。図6を参照して、受電ユニット200Aは、受電コイル210と、筐体230と、異物検知器560と、受電コイル210に対して矢印U方向に配置される不図示の共振コンデンサとを含む。受電コイル210は、コア240と、コア240の周囲に巻回された導線250とを含む。筐体230は、シールド232と、蓋部材234とを含む。
異物検知器560は、複数の第1コイル568と、複数の第2コイル578とを含む。複数の第1コイル568及び複数の第2コイル578は、受電コイル210の下方(矢印D方向)に設けられ、この実施の形態2では、蓋部材234の内面上に配設される。
図7は、図6に示した異物検知器560の電気的な構成を示した図である。図7を参照して、異物検知器560〜制御装置585は、それぞれ、異物検知器460〜制御装置485(図4)に対応し、同等の機能を有する。
すなわち、この実施の形態2において、制御装置585は、複数の第2コイル578のうち異物検知に使用中の第2コイル578を無線通信のためのアンテナにも使用することにより、異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を送電装置との間で行なう。したがって、受電ユニット200Aが搭載される車両によれば、装置コストを増加させることなく異物検知と無線通信とを両立することができ、かつ、無線通信に用いられるアンテナが異物であると誤検知されないようにすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 車両、200,200A 受電ユニット、210 受電コイル、230,430 筐体、232,432 シールド、234,434 蓋部材、240,440 コア、250,450 導線、300 送電装置、330 交流電源、400 送電ユニット、410 送電コイル、460,560 異物検知器、461,561 発振器、462,562 パワーアンプ、463,472,563,572 共振コンデンサ、464,465,474,475,564,565,574,575 マルチプレクサ、466,467,476,477,566,567,576,577 共通配線、468,568 第1コイル、471,571 信号処理回路、473,573 共振抵抗、478,578 第2コイル、479,579 分波器、480,580 WiFiモジュール、485,585 制御装置、1000 非接触電力伝送システム。
Claims (3)
- 受電装置の受電コイルに非接触で送電するように構成された送電コイルと、
前記送電コイルの上面に沿って配設される複数の異物検知用コイルと、
前記複数の異物検知用コイルを順次切り替えて使用することにより、前記送電コイルと前記受電コイルとの間の異物検知を行なう制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記複数の異物検知用コイルのうち前記異物検知に使用中の異物検知用コイルを無線通信のためのアンテナにも使用することにより、前記異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を前記受電装置との間で行なう、非接触送電装置。 - 送電装置の送電コイルから非接触で受電するように構成された受電コイルと、
前記受電コイルの下面に沿って配設される複数の異物検知用コイルと、
前記複数の異物検知用コイルを順次切り替えて使用することにより、前記受電コイルと前記送電コイルとの間の異物検知を行なう制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記複数の異物検知用コイルのうち前記異物検知に使用中の異物検知用コイルを無線通信のためのアンテナにも使用することにより、前記異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を前記送電装置との間で行なう、非接触受電装置。 - 送電装置と、前記送電装置から非接触で受電する受電装置とを備える非接触電力伝送システムであって、
前記受電装置の受電コイルに非接触で送電するように構成された送電コイルと、
前記送電コイルから非接触で受電するように構成された受電コイルと、
前記送電コイルと前記受電コイルとの間に配設される複数の異物検知用コイルと、
前記複数の異物検知用コイルを順次切り替えて使用することにより、前記送電コイルと前記受電コイルとの間の異物検知を行なう制御装置とを含み、
前記制御装置は、前記複数の異物検知用コイルのうち前記異物検知に使用中の異物検知用コイルを無線通信のためのアンテナにも使用することにより、前記異物検知において用いられる周波数帯とは異なる周波数帯の無線通信を前記送電装置と前記受電装置との間で行なう、非接触電力伝送システム。
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JP2016019828A JP2017139899A (ja) | 2016-02-04 | 2016-02-04 | 非接触送電装置、非接触受電装置、及び非接触電力伝送システム |
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US11848573B2 (en) | 2021-04-08 | 2023-12-19 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Wireless power transmission apparatus and control method thereof |
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2016
- 2016-02-04 JP JP2016019828A patent/JP2017139899A/ja active Pending
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