JP2023038018A - 振動発生装置 - Google Patents

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Yuki Ikezoe
一成 高橋
Kazunari Takahashi
剛教 高橋
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Abstract

【課題】長寿命化を図ることができるとともに、所望の振動方向以外の方向に振動してしまうのを抑制できる振動発生装置を提供すること。【解決手段】振動発生装置101は、可動体MBを筐体HS内で往復動可能に案内する案内手段GMと、磁束源5とコイル4とで構成される駆動手段DMと、筐体HSの一部として可動体MBの上側に配置される上側磁性部材1MUと、筐体HSの一部として可動体MBの下側に配置される下側磁性部材1MDとを備える。磁束源5に含まれる四つの磁石のそれぞれは、上下方向(Z軸方向)においてN極部分とS極部分とが隣接するように配置されている。そして、振動発生装置101は、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間に作用する磁気的な吸引力の大きさと、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間に作用する磁気的な吸引力の大きさとが互いに異なるように構成される。【選択図】図2

Description

本開示は、振動発生装置に関する。
従来、筐体内で可動子(可動体)を振動可能に支持するリニア振動アクチュエータ(振動発生装置)が知られている(特許文献1参照)。この振動発生装置は、可動体が所望の振動方向(左右方向)に沿って移動できるように可動体をガイドするガイド溝を備えたレール部材を有する。また、この振動発生装置では、可動体に複数の磁石が取り付けられている。そして、複数の磁石は、隣り合う二つの磁石のそれぞれの着磁方向が上下方向に沿うとともに互いに逆向きとなるように構成されている。すなわち、隣り合う二つの磁石は、一方の磁石の上側がN極の場合に他方の磁石の上側がS極となるように配置されている。また、この振動発生装置では、可動体に取り付けられた磁石と磁性材料でできた筐体の天井壁部との間に作用する磁気的な吸引力と、可動体に取り付けられた磁石と筐体の底壁部との間に作用する磁気的な吸引力とが略均等な大きさとなるように構成されている。
国際公開第2019/151232号
上述の構成では、可動体の上側における吸引力と下側における吸引力とが互いに打ち消し合うため、可動体は、レール部材(ガイド溝)に対して上側又は下側の何れか一方に過度に押し付けられることがない。そのため、上述の構成は、可動体の上側又は下側の何れか一方のみで吸引力を作用させて可動体がレール部材(ガイド溝)に対して上側又は下側の何れか一方に過度に押し付けられて可動体とレール部材との間の接触部分が過度に摩耗してしまうのを防止でき、ひいては、振動発生装置の寿命が短くなってしまうのを防止できる。
しかしながら、上述の構成では、可動体は、レール部材(ガイド溝)に対して上側又は下側の何れか一方に過度に押し付けられることがない反面、筐体の僅かな振動に反応して上下方向に振動してしまうおそれがある。
そこで、長寿命化を図ることができるとともに、所望の振動方向以外の方向に振動してしまうのを抑制できる振動発生装置を提供することが望まれる。
本発明の実施形態に係る振動発生装置は、固定体と、前記固定体内に収容される可動体と、前記可動体を前記固定体内で左右方向に沿って往復動可能に案内する案内手段と、前記可動体に取り付けられる磁束源と、前記固定体に取り付けられるとともに前後方向に沿って延在し左右方向に沿って並設されるコイルとによって構成される駆動手段と、前記固定体の一部として前記可動体の上側に配置される上側磁性部材と、前記固定体の一部として前記可動体の下側に配置される下側磁性部材と、を備え、前記磁束源は、1又は複数の磁石を含み、前記磁束源に含まれる1又は複数の前記磁石のそれぞれは、上下方向においてN極部分とS極部分とが隣接するように配置されており、前記磁束源と前記上側磁性部材との間に作用する磁気的な吸引力の大きさと、前記磁束源と前記下側磁性部材との間に作用する磁気的な吸引力の大きさとが互いに異なるように構成されている。
上述の振動発生装置は、長寿命化を図ることができるとともに、所望の振動方向以外の方向に振動してしまうのを抑制できる。
振動発生装置の斜視図である。 振動発生装置の上面図である。 振動発生装置の分解斜視図である。 可動体の斜視図である。 サイドカバーの内側に収容された可動体の下面図である。 振動発生装置の左側面図である。 下前側ボールセット、下前側ボールガイド、及び下前側レールの斜視図である。 下前側ボールセット、下前側ボールガイド、及び下前側レールの正面図である。 振動発生装置の断面図である。 振動発生装置の斜視図である。 筐体に固定されたコイルの斜視図である。 筐体に固定されたコイルの上面図である。 カバー、コイル、及び磁束源の断面図である。 下側カバー、下側コイル、及び磁束源の上面図である。 振動発生装置の断面図である。 振動発生装置の断面図である。 振動発生装置の別の構成例の分解斜視図である。 振動発生装置の別の構成例の断面図である。 振動発生装置の別の構成例の断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態に係る振動発生装置101について説明する。図1Aは、振動発生装置101の斜視図であり、図1Bは、振動発生装置101の上面図である。図2は、振動発生装置101の分解斜視図である。
図1AにおけるX1は三次元直交座標系を構成するX軸の一方向を表し、X2はX軸の他方向を表す。また、Y1は三次元直交座標系を構成するY軸の一方向を表し、Y2はY軸の他方向を表す。同様に、Z1は三次元直交座標系を構成するZ軸の一方向を表し、Z2はZ軸の他方向を表す。本実施形態では、振動発生装置101のX1側は、振動発生装置101の前側(正面側)に相当し、振動発生装置101のX2側は、振動発生装置101の後側(背面側)に相当する。また、振動発生装置101のY1側は、振動発生装置101の左側に相当し、振動発生装置101のY2側は、振動発生装置101の右側に相当する。そして、振動発生装置101のZ1側は、振動発生装置101の上側に相当し、振動発生装置101のZ2側は、振動発生装置101の下側に相当する。他の図においても同様である。また、振動発生装置101を構成している他の部材についても同様である。
振動装置VEは、制御部CTR及び振動発生装置101を有する。振動発生装置101は、固定体としての筐体HSと、筐体HS内に収容される可動体MBと、筐体HSに取り付けられるコイル4と、筐体HS内で左右方向に沿って可動体MBを往復動可能に案内する案内手段GMと、を有する。制御部CTRは、筐体HSに固定された絶縁基板(図示せず。)上に設けられた入力端子(図示せず。)に接続されている。なお、図1Aの破線は、制御部CTRと絶縁基板上に設けられた入力端子とが電気的に接続されていることを模式的に示している。なお、本実施形態では、制御部CTRは、筐体HSの外部に設置されているが、筐体HSの内部に設置されていてもよい。
筐体HSは、固定体の一例であり、図1Aに示すように、略直方体の外形を有し、XY平面に平行な面(上面及び下面)の面積が最も広くなるように構成されている。本実施形態では、筐体HSは、カバー1及びサイドカバー2で構成され、内部に収容される部材を完全に覆うように構成されている。但し、筐体HSは、内部に収容される部材の一部が露出するように構成されていてもよい。
カバー1は、図2に示すように、筐体HSの天面を形成する上側カバー1Uと、筐体HSの底面を形成する下側カバー1Dとを含む。上側カバー1U及び下側カバー1Dは何れも平板状の部材である。本実施形態では、上側カバー1U及び下側カバー1Dは同じ形状及び同じ大きさを有する。すなわち、上側カバー1U及び下側カバー1Dは同一部品として構成されている。
また、上側カバー1Uは、前後対称且つ左右対称となるように形成されている。下側カバー1Dについても同様である。そして、上側カバー1Uと下側カバー1Dとは、互いに上下対称となるように配置されている。
具体的には、上側カバー1Uは、上側磁性部材1MU及び上側枠体1WUを含む。同様に、下側カバー1Dは、下側磁性部材1MD及び下側枠体1WDを含む。なお、以下では、上側磁性部材1MU及び下側磁性部材1MDは磁性部材1Mとも称され、上側枠体1WU及び下側枠体1WDは枠体1Wとも称される。
磁性部材1Mは、付勢手段BMを構成する部材の一つであり、付勢手段BMを構成する部材の別の一つである磁束源5から離れたところに磁束源5と磁気的に引き合うように配置される。付勢手段BMは、可動体MBの可動範囲の中心からずれた位置にある可動体MBを可動範囲の中心に向けて移動させる力を発生させるための手段である。
本実施形態では、磁性部材1Mは、可動体MBを構成する磁束源5とは接触しないように、且つ、磁束源5を所定位置に磁気的に保持できるように、枠体1Wに固定されている。磁束源5が所定位置から変位している場合、磁束源5が発生させる磁力に基づく磁束源5と磁性部材1Mとの間の磁気的な吸引力により、磁性部材1Mは、磁束源5を所定位置に引き戻すように作用する。所定位置は、例えば、可動体MBが可動範囲の中心に位置するときの磁束源5の位置である。
枠体1Wは、磁性部材1Mを支持するための非磁性部材である。本実施形態では、枠体1Wは、オーステナイト系ステンレス鋼で形成されている。但し、枠体1Wは、合成樹脂で形成されていてもよい。磁性部材1Mは、接着剤によって枠体1Wに接合されている。
サイドカバー2は、筐体HSの側面を構成するように形成されている。本実施形態では、サイドカバー2は、非磁性部材(オーステナイト系ステンレス鋼)で形成されている。但し、サイドカバー2は、合成樹脂で形成されていてもよい。具体的には、サイドカバー2は、平板状に形成された四つの側板部を備えている。より具体的には、四つの側板部は、図2に示すように、互いに対向する第1側板部2A1及び第3側板部2A3と、第1側板部2A1及び第3側板部2A3のそれぞれに垂直で且つ互いに対向する第2側板部2A2及び第4側板部2A4とを含む。
カバー1は、締結部材によりサイドカバー2に締結される。具体的には、締結部材は、上側締結部材及び下側締結部材を含む。より具体的には、上側締結部材は、第1上側雄ネジ3U1~第4上側雄ネジ3U4を含み、下側締結部材は第1下側雄ネジ3D1~第4下側雄ネジ3D4を含む。以下では、説明の便宜上、第1上側雄ネジ3U1~第4上側雄ネジ3U4は上側締結部材3Uとも称され、第1下側雄ネジ3D1~第4下側雄ネジ3D4は下側締結部材3Dとも称され、上側締結部材3U及び下側締結部材3Dは締結部材3とも称される。
本実施形態では、締結部材3は、プラスドライバで操作できるように構成された雄ネジであり、サイドカバー2の四隅に形成された雌ネジ孔とかみ合うように構成されている。サイドカバー2の四隅に形成された雌ネジ孔は、Z軸方向に沿ってサイドカバー2の角部を貫通するように形成されており、第1雌ネジ孔2T1~第4雌ネジ孔2T4を含む。そして、上側カバー1U(上側枠体1WU)は、四つの上側締結部材3U(第1上側雄ネジ3U1~第4上側雄ネジ3U4)により、サイドカバー2に締結されている。具体的には、第1上側雄ネジ3U1は、サイドカバー2の右前隅に形成された第1雌ネジ孔2T1の上側開口にねじ込まれ、第2上側雄ネジ3U2は、サイドカバー2の左前隅に形成された第2雌ネジ孔2T2の上側開口にねじ込まれ、第3上側雄ネジ3U3は、サイドカバー2の左後隅に形成された第3雌ネジ孔2T3の上側開口にねじ込まれ、第4上側雄ネジ3U4は、サイドカバー2の右後隅に形成された第4雌ネジ孔2T4の上側開口にねじ込まれる。同様に、下側カバー1D(下側枠体1WD)は、四つの下側締結部材3D(第1下側雄ネジ3D1~第4下側雄ネジ3D4)により、サイドカバー2に締結されている。具体的には、第1下側雄ネジ3D1は、サイドカバー2の右前隅に形成された第1雌ネジ孔2T1の下側開口にねじ込まれ、第2下側雄ネジ3D2は、サイドカバー2の左前隅に形成された第2雌ネジ孔2T2の下側開口にねじ込まれ、第3下側雄ネジ3D3は、サイドカバー2の左後隅に形成された第3雌ネジ孔2T3の下側開口にねじ込まれ、第4下側雄ネジ3D4は、サイドカバー2の右後隅に形成された第4雌ネジ孔2T4の下側開口にねじ込まれる。
コイル4は、駆動手段DMを構成する部材である。本実施形態では、コイル4は、絶縁材料で表面を被覆された導電線が巻回されて形成される巻き線コイルであり、カバー1に固定されるように構成されている。図2は、明瞭化のため、導電線の詳細な巻回状態の図示を省略している。コイル4を図示する他の図においても同様である。コイル4は、積層コイル又は薄膜コイル等であってもよい。具体的には、コイル4は、上側カバー1U(上側磁性部材1MU)の下側(Z2側)の面に固定される上側コイル4Uと、下側カバー1D(下側磁性部材1MD)の上側(Z1側)の面に固定される下側コイル4Dと、を含む。そして、上側コイル4Uは、Y軸方向に沿って並置され且つ直列接続される第1上側コイル4U1、第2上側コイル4U2、及び第3上側コイル4U3を含み、下側コイル4Dは、Y軸方向に沿って並置され且つ直列接続される第1下側コイル4D1、第2下側コイル4D2、及び第3下側コイル4D3を含む。なお、以下では、第1上側コイル4U1及び第1下側コイル4D1は左側コイル4Lとも称され、第2上側コイル4U2及び第2下側コイル4D2は中央コイル4Cとも称され、第3上側コイル4U3及び第3下側コイル4D3は右側コイル4Rとも称される。
制御部CTRは、可動体MBの動きを制御できるように構成されている。本実施形態では、制御部CTRは、電子回路及び不揮発性記憶装置等を含む装置であり、コイル4を流れる電流の向き及び大きさを制御できるように構成されている。制御部CTRは、コンピュータ等の外部装置からの制御指令に応じてコイル4を流れる電流の向き及び大きさを制御するように構成されていてもよく、外部装置からの制御指令を受けずにコイル4を流れる電流の向き及び大きさを制御するように構成されていてもよい。
可動体MBは、筐体HSを振動させることができるように構成されている。本実施形態では、可動体MBは、筐体HS内に収容された状態で往復動することにより、筐体HSを振動させることができるように構成されている。
ここで、図3及び図4を参照し、可動体MBの詳細について説明する。図3は、可動体MBの構成例を示す図である。具体的には、図3の上図は、可動体MBの全体の斜視図であり、図3の下図は、可動体MBの分解斜視図である。図4は、サイドカバー2の内側に収容された可動体MBの下面図である。
可動体MBは、磁束源5及び磁束源保持部材6を含むように構成されている。具体的には、可動体MBは、所定方向に延びる振動軸VA(図3の上図参照)に沿って筐体HSに対して往復動(振動)できるように構成されている。
磁束源5は、駆動手段DMを構成する部材であり、磁束を発生させることができるように構成されている。本実施形態では、磁束源5は、永久磁石であり、左側磁石5L、中央磁石5C、及び右側磁石5Rを含む。図3では、明瞭化のため、磁束源5としての永久磁石には、N極部分に粗いクロスパターンが付され、S極部分に細かいクロスパターンが付されている。他の図においても同様である。
中央磁石5Cは、第1中央磁石5C1及び第2中央磁石5C2を含む。左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5Rは何れも、二極に着磁された永久磁石であり、Y軸方向に沿って並置されている。
磁束源保持部材6は、磁束源5を保持できるように構成されている。本実施形態では、磁束源保持部材6は、非磁性部材で形成された矩形枠状の部材であり、図2に示すように、本体部6M及び張出部6Gを有する。張出部6Gは、本体部6Mから前後方向に張り出すように一体的に形成されている。また、張出部6Gは、後掲の図5の下図(ブロック矢印よりも下にある図)に示すように、後側張出部6GB及び前側張出部6GFを含む。上下方向における張出部6G(後側張出部6GB)の寸法M1は、上下方向における本体部6Mの寸法M2よりも小さい。
具体的には、磁束源保持部材6は、図3及び図4に示すように、左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5RをY軸方向に沿って略等間隔で保持できるように構成されている。磁束源保持部材6を構成する非磁性部材は、例えば、非磁性金属である。好適には、非磁性金属としては、比較的比重の大きい金属が採用される。可動体MBの重量を大きくすることで可動体MBによってもたらされる振動力を大きくするためである。但し、非磁性部材は、合成樹脂で形成されていてもよい。
駆動手段DMは、振動力発生部の一例であり、可動体MBを振動軸VAに沿って振動させることができるように構成されている。本実施形態では、駆動手段DMは、コイル4及び磁束源5で構成され、制御部CTRを通じてコイル4に供給される電流の向き及び大きさに応じた、コイル4と磁束源5との間に作用する電磁力を利用し、可動体MB(磁束源5)を振動軸VAに沿って振動させることができるように構成されている。
次に、図5を参照し、案内手段GMについて説明する。図5は、振動発生装置101の左側面図である。図5では、明瞭化のため、カバー1、磁束源保持部材6、ボールセット7、ボールガイド8、及びレール9以外の部材の図示が省略されている。具体的には、図5の上図(ブロック矢印よりも上にある図)は、分解された状態にあるカバー1、磁束源保持部材6、ボールセット7、ボールガイド8、及びレール9の左側面図である。図5の下図は、組み合わされた状態にあるカバー1、磁束源保持部材6、ボールセット7、ボールガイド8、及びレール9の左側面図である。図5の上図及び下図では、明瞭化のため、上側磁性部材1MU及び下側磁性部材1MDには細かいドットパターンが付され、レール9には粗いドットパターンが付され、磁束源保持部材6には更に粗いドットパターンが付されている。
案内手段GMは、筐体HS内で左右方向(Y軸方向)に沿って可動体MBを往復動可能に案内できるように構成されている。本実施形態では、案内手段GMは、図2に示すように、ボールセット7、ボールガイド8、及びレール9を含む。案内手段GMは、可動体MBを構成する磁束源保持部材6に形成された張出部6Gが、ボールセット7を介し、上下に配置された一対のレール9の間に挟まれ、一対のレール9によって左右方向に移動自在に案内されるように構成されている。
具体的には、磁束源保持部材6に形成された張出部6Gは、サイドカバー2の第1側板部2A1に対向してY軸方向に延びる前側張出部6GFと、サイドカバー2の第3側板部2A3に対向してY軸方向に延びる後側張出部6GBと、を含む。
レール9は、固定体の一例であり、図5に示すように、上側カバー1Uと張出部6Gとの間に配置される上側レール9Uと、可動体MBと下側カバー1Dとの間に配置される下側レール9Dとを含む。そして、上側レール9Uは、サイドカバー2の第1側板部2A1に対向してY軸方向に延びる上前側レール9UFと、サイドカバー2の第3側板部2A3に対向してY軸方向に延びる上後側レール9UBと、を含む。同様に、下側レール9Dは、サイドカバー2の第1側板部2A1に対向してY軸方向に延びる下前側レール9DFと、サイドカバー2の第3側板部2A3に対向してY軸方向に延びる下後側レール9DBと、を含む。
ボールセット7は、転動部材の一例であり、複数の球体状のボールで構成される。具体的には、ボールセット7は、図5の上図に示すように、上側レール9Uと張出部6Gとの間に配置される上側ボールセット7Uと、下側レール9Dと張出部6Gとの間に配置される下側ボールセット7Dと、を含む。そして、上側ボールセット7Uは、上前側レール9UFと前側張出部6GFとの間に配置される上前側ボールセット7UFと、上後側レール9UBと後側張出部6GBとの間に配置される上後側ボールセット7UBと、を含む。同様に、下側ボールセット7Dは、下前側レール9DFと前側張出部6GFとの間に配置される下前側ボールセット7DFと、下後側レール9DBと後側張出部6GBとの間に配置される下後側ボールセット7DBと、を含む。
ボールガイド8は、ボールセット7を構成する複数のボールのそれぞれの間の間隔を維持するための部材である。なお、ボールガイド8は省略されてもよい。ボールガイド8は、上側ボールセット7Uを構成する複数のボールのそれぞれの間の間隔を維持する上側ボールガイド8Uと、下側ボールセット7Dを構成する複数のボールのそれぞれの間の間隔を維持する下側ボールガイド8Dと、を含む。そして、上側ボールガイド8Uは、上前側ボールセット7UFを構成する複数のボールのそれぞれの間の間隔を維持する上前側ボールガイド8UFと、上後側ボールセット7UBを構成する複数のボールのそれぞれの間の間隔を維持する上後側ボールガイド8UBと、を含む。同様に、下側ボールガイド8Dは、下前側ボールセット7DFを構成する複数のボールのそれぞれの間の間隔を維持する下前側ボールガイド8DFと、下後側ボールセット7DBを構成する複数のボールのそれぞれの間の間隔を維持する下後側ボールガイド8DBと、を含む。
ここで、図6~図8を参照し、ボールセット7とボールガイド8とレール9との関係について説明する。図6は、下前側ボールセット7DF、下前側ボールガイド8DF、及び下前側レール9DFの斜視図である。具体的には、図6の上図(ブロック矢印よりも上にある図)は、下前側ボールセット7DF、下前側ボールガイド8DF、及び下前側レール9DFの分解斜視図であり、図6の下図(ブロック矢印よりも下にある図)は、下前側ボールセット7DF、下前側ボールガイド8DF、及び下前側レール9DFの組立斜視図である。図7は、下前側ボールセット7DF、下前側ボールガイド8DF、及び下前側レール9DFの正面図である。具体的には、図7の上図(ブロック矢印よりも上にある図)は、下前側ボールセット7DF、下前側ボールガイド8DF、及び下前側レール9DFの分解正面図であり、図7の下図(ブロック矢印よりも下にある図)は、下前側ボールセット7DF、下前側ボールガイド8DF、及び下前側レール9DFの組立正面図である。図8は、振動発生装置101の断面図である。具体的には、図8の上図は、図1Bに示す一点鎖線VIIIA-VIIIAを含むXZ平面に平行な平面における振動発生装置101の断面を矢印で示すようにY1側から見たときの図である。図8の下図は、図8の上図における破線で囲まれた範囲R1の拡大図である。なお、図6~図8を参照する以下の説明は、下前側ボールセット7DFと下前側ボールガイド8DFと下前側レール9DFとの位置関係に関するが、上前側ボールセット7UFと上前側ボールガイド8UFと上前側レール9UFとの位置関係、上後側ボールセット7UBと上後側ボールガイド8UBと上後側レール9UBとの位置関係、及び、下後側ボールセット7DBと下後側ボールガイド8DBと下後側レール9DBとの位置関係にも同様に適用される。
具体的には、下前側ボールセット7DFは、図6及び図7に示すように、五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)を含む。五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)は、下前側ボールガイド8DFに形成された五つの貫通孔(第1貫通孔HL1~第5貫通孔HL5)内に配置される。
また、五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)は、磁束源保持部材6の前側張出部6GFの下端面に形成されたV溝6VDF(図4及び図5の上図参照)と、下前側レール9DFの上端面に形成されたV溝9VDFとの間に配置される。この場合、前側張出部6GFの下端面は可動側端面MS(下可動側端面MSD)として機能し、下前側レール9DFの上端面は固定側端面FS(下固定側端面FSD)として機能する。
下前側ボールガイド8DFは、図7の上図及び図8の下図に示すように、Z軸方向における厚みHT1が第1ボール7DF1~第5ボール7DF5のそれぞれの直径DT2よりも小さくなるように構成されている。具体的には、下前側ボールガイド8DFの厚みHT1は、図8の下図に示すように、下前側ボールセット7DFが前側張出部6GFの下端面と下前側レール9DFの上端面との間に挟持されたときの、前側張出部6GFの下端面と下前側レール9DFの上端面との間の隙間GP1よりも小さくなるように構成されている。また、五つの貫通孔(第1貫通孔HL1~第5貫通孔HL5)のそれぞれの直径DT1は、図8の下図に示すように、五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)のそれぞれの直径DT2よりも僅かに大きくなるように構成されている。但し、五つの貫通孔(第1貫通孔HL1~第5貫通孔HL5)のそれぞれの直径DT1は、五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)のそれぞれの直径DT2よりも僅かに小さくなるように構成されていてもよい。
下前側ボールセット7DFを構成する各ボールは、図8の下図に示すように、二つの接触点でV溝6VDFと接触し、且つ、二つの接触点でV溝9VDFと接触するように、V溝6VDFとV溝9VDFとの間で挟持される。図8の下図は、第3ボール7DF3が、接触点CP1及び接触点CP2でV溝6VDFと接触し、且つ、接触点CP3及び接触点CP4でV溝9VDFと接触した状態を示す。
また、本実施形態では、下前側ボールガイド8DFの五つの貫通孔(第1貫通孔HL1~第5貫通孔HL5)は、下前側ボールセット7DFを構成する五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)のうちの隣り合う二つのボールの間隔が同じになるように間隔を空けて形成されている。具体的には、下前側ボールガイド8DFは、図6の下図及び図7の下図に示すように、第1貫通孔HL1と第2貫通孔HL2との間の間隔CL1、第2貫通孔HL2と第3貫通孔HL3との間の間隔CL2、第3貫通孔HL3と第4貫通孔HL4との間の間隔CL3、及び、第4貫通孔HL4と第5貫通孔HL5との間の間隔CL4がいずれも等しくなるように形成されている。
次に、図9を参照し、案内手段GMの詳細について説明する。図9は、振動発生装置101の斜視図である。図9では、明瞭化のため、カバー1、磁束源5、磁束源保持部材6、ボールセット7、ボールガイド8、及びレール9以外の部材の図示が省略されている。具体的には、図9の上図は、組み合わされた状態にあるカバー1、磁束源5、磁束源保持部材6、ボールセット7、ボールガイド8、及びレール9の斜視図である。図9の下図は、組み合わされた状態にある下側カバー1D、下側レール9D、及び磁束源保持部材6の斜視図である。図9の上図及び図9の下図では、明瞭化のため、磁束源保持部材6に粗いドットパターンが付され、レール9に細かいドットパターンが付されている。
上前側レール9UFの先端(下端)と下前側レール9DFの先端(上端)とは、図5の下図に示すように、前側張出部6GFを挟んで互いに対向するように組み合わされ、且つ、上後側レール9UBの先端(下端)と下後側レール9DBの先端(上端)とは、図5の下図に示すように、後側張出部6GBを挟んで互いに対向するように組み合わされる。
本実施形態では、図9の上図に示すように、上前側レール9UFの先端は、前側張出部6GFの上端面と間に僅かな間隔を空けて対向するように配置され、下前側レール9DFの先端は、前側張出部6GFの下端面との間に僅かな間隔を空けて対向するように配置される。すなわち、前側張出部6GFは、上前側レール9UFの先端と下前側レール9DFの先端との間に形成される空間と略同じ形状を有するように構成されている。具体的には、前側張出部6GFは、磁束源保持部材6の長手方向の全長の大部分にわたって連続的に延びる一つの略直方体形状の突出部として形成されている。しかしながら、前側張出部6GFは、磁束源保持部材6の長手方向に沿って断続的に配置される複数の突出部の組み合わせであってもよい。後側張出部6GBについても同様である。また、本実施形態では、磁束源保持部材6は、前後対称となるように形成されている。すなわち、前側張出部6GFと後側張出部6GBとは同じ形状及び同じ大きさを有するように形成されている。但し、前側張出部6GFと後側張出部6GBとは異なる形状を有していてもよい。
上述のように、張出部6Gは、上側レール9Uと下側レール9Dとの間で、図9の上図及び図9の下図のそれぞれにおける双方向矢印AR1で示す方向に移動できるように構成されている。具体的には、張出部6Gは、可動側端面MS(上可動側端面MSU)として機能するその上端面に形成されたV溝6VU(図5の上図のV溝6VUB及びV溝6VUFを参照)と、固定側端面FS(上固定側端面FSU)として機能する上側レール9Uの先端面(下端面)に形成されたV溝9VU(図5の上図のV溝9VUB及びV溝9VUF)との間に上側ボールセット7Uが挟持されるように構成されている。また、張出部6Gは、可動側端面MS(下可動側端面MSD)として機能するその下端面に形成されたV溝6VD(図5の上図のV溝6VDB及びV溝6VDFを参照)と、固定側端面FS(下固定側端面FSD)として機能する下側レール9Dの先端面(上端面)に形成されたV溝9VD(図5の上図のV溝9VDB及びV溝9VDF)との間に下側ボールセット7Dが挟持されるように構成されている。そして、張出部6Gは、V溝6VUとV溝9VUとの間で上側ボールセット7Uを転動させ、且つ、V溝6VDとV溝9VDとの間で下側ボールセット7Dを転動させながら、左右方向(Y軸方向)に往復動できるように構成されている。
この構成により、磁束源保持部材6は、前後方向及び上下方向のそれぞれにおける移動が制限される一方で、左右方向における円滑な移動が許容される。
次に、図10A、図10B、図11、及び図12を参照し、駆動手段DMの詳細について説明する。図10A及び図10Bは、筐体HSに固定されたコイル4の詳細図である。具体的には、図10Aは、下側カバー1Dに固定された下側コイル4Dの斜視図である。図10Bは、下側カバー1Dに固定された下側コイル4Dの上面図である。図10A及び図10Bでは、明瞭化のため、下側コイル4Dに粗いドットパターンが付され、下側磁性部材1MD及び下側レール9Dに細かいドットパターンが付されている。図11は、図1Bに示す一点鎖線XI-XIを含むYZ平面に平行な平面における振動発生装置101の断面を矢印で示すようにX1側から見たときの図である。具体的には、図11の上段は、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の中心に位置するときのカバー1、コイル4、及び磁束源5の断面図である。図11の中段は、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の右端に位置するときのカバー1、コイル4、及び磁束源5の断面図である。図11の下段は、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の左端に位置するときのカバー1、コイル4、及び磁束源5の断面図である。図12は、下側カバー1Dに固定された下側コイル4Dの上を左右方向(Y軸方向)に移動可能な磁束源5の上面図である。具体的には、図12の上段は、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の中心に位置するときの下側カバー1D、下側コイル4D、及び磁束源5の上面図である。図12の中段は、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の右端に位置するときの下側カバー1D、下側コイル4D、及び磁束源5の上面図である。図12の下段は、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の左端に位置するときの下側カバー1D、下側コイル4D、及び磁束源5の上面図である。
駆動手段DMの構成要素の一つであるコイル4は、図2に示すように、上側カバー1Uの下側(Z2側)の面に固定される上側コイル4Uと、下側カバー1Dの上側(Z1側)の面に固定される下側コイル4Dと、を含む。
下側コイル4Dは、図10A及び図10Bに示すように、下側カバー1Dの上面(Z1側の面)に接着剤で固定される三つのコイル(第1下側コイル4D1、第2下側コイル4D2、及び第3下側コイル4D3)を含む。図10A及び図10Bを参照する以下の説明は、下側コイル4Dに関するが、上側コイル4Uにも同様に適用される。上側カバー1Uと下側カバー1Dとは同じ形状及び同じ大きさを有し、上側コイル4Uと下側コイル4Dとは同じ形状及び同じ大きさを有するためである。
下側コイル4Dを構成している三つのコイルのそれぞれは、図10Bに示すように、下側内部空間1DPを囲むように巻回されている。具体的には、第1下側コイル4D1は、左下側内部空間1DPLを囲むように巻回され、第2下側コイル4D2は、中央下側内部空間1DPCを囲むように巻回され、第3下側コイル4D3は、右下側内部空間1DPRを囲むように巻回されている。
第1下側コイル4D1は、左下側内部空間1DPLの左側(Y1側)に位置し且つ左下側内部空間1DPLに沿って延びる左側束線部4D1Lと、左下側内部空間1DPLの右側(Y2側)に位置し且つ左下側内部空間1DPLに沿って延びる右側束線部4D1Rと、を含む。なお、束線部は、コイル4を構成する導電線が前後方向(X軸方向)に沿って延びる部分を意味する。
図10Bでは、明瞭化のため、第1下側コイル4D1における左側束線部4D1L及び右側束線部4D1Rには、第1下側コイル4D1における他の部分に付されているドットパターンよりも細かいドットパターンが付されている。第2下側コイル4D2及び第3下側コイル4D3についても同様である。
第2下側コイル4D2は、中央下側内部空間1DPCの左側(Y1側)に位置し且つ中央下側内部空間1DPCに沿って延びる左側束線部4D2Lと、中央下側内部空間1DPCの右側(Y2側)に位置し且つ中央下側内部空間1DPCに沿って延びる右側束線部4D2Rと、を含む。
同様に、第3下側コイル4D3は、右下側内部空間1DPRの左側(Y1側)に位置し且つ右下側内部空間1DPRに沿って延びる左側束線部4D3Lと、右下側内部空間1DPRの右側(Y2側)に位置し且つ右下側内部空間1DPRに沿って延びる右側束線部4D3Rと、を含む。
第1下側コイル4D1の左側束線部4D1L及び右側束線部4D1Rは、磁束源5が発生させる磁束が通過する部分、すなわち、可動体MBを左右方向に移動させるためのローレンツ力に基づく駆動力を発生させる部分である。第2下側コイル4D2の左側束線部4D2L及び右側束線部4D2R、並びに、第3下側コイル4D3の左側束線部4D3L及び右側束線部4D3Rについても同様である。
駆動手段DMの構成要素の別の一つである磁束源5は、図11に示すように、上側コイル4Uと下側コイル4Dとの間の空間内において、左右方向(Y軸方向)に移動可能に配置されている。具体的には、磁束源5は、左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5Rを含む。そして、左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5Rのそれぞれは、図11では不図示の磁束源保持部材6により、互いに所定の間隔を空けた状態で保持されている。
本実施形態では、図11の中段に示すように、左側磁石5Lは、その幅W1が右側磁石5Rの幅W2と略同じになるように構成されている。また、第1中央磁石5C1は、その幅W3が第2中央磁石5C2の幅W4と略同じになるように構成されている。また、左側磁石5Lは、その幅W1が第1中央磁石5C1の幅W3の略2分の1となるように構成されている。
本実施形態では、コイル4を構成している六つのコイルは、同じ形状及び同じ大きさを有するように構成されている。すなわち、図11の中段及び図11の下段に示すように、第1上側コイル4U1の左側束線部4U1Lの幅W5、第1上側コイル4U1の右側束線部4U1Rの幅W6、第2上側コイル4U2の左側束線部4U2Lの幅W7、第2上側コイル4U2の右側束線部4U2Rの幅W8、第3上側コイル4U3の左側束線部4U3Lの幅W9、第3上側コイル4U3の右側束線部4U3Rの幅W10、第1下側コイル4D1の左側束線部4D1Lの幅W11、第1下側コイル4D1の右側束線部4D1Rの幅W12、第2下側コイル4D2の左側束線部4D2Lの幅W13、第2下側コイル4D2の右側束線部4D2Rの幅W14、第3下側コイル4D3の左側束線部4D3Lの幅W15、及び、第3下側コイル4D3の右側束線部4D3Rの幅W16は全て同じ大きさである。
そして、左側磁石5Lは、その幅W1が第1上側コイル4U1の左側束線部4U1Lの幅W5と略同じになるように構成されている。また、第1中央磁石5C1は、その幅W3が、第1上側コイル4U1の右側束線部4U1Rの幅W6と第2上側コイル4U2の左側束線部4U2Lの幅W7との合計と略同じになるように構成されている。
可動体MB(磁束源5)が可動範囲の中心に位置するときには、図11の上段に示すように、左側磁石5Lは、N極部分(上側部分)が第1上側コイル4U1の左側束線部4U1Lと対向するように、且つ、S極部分(下側部分)が第1下側コイル4D1の左側束線部4D1Lと対向するように配置されている。また、第1中央磁石5C1は、S極部分(上側部分)が第1上側コイル4U1の右側束線部4U1R及び第2上側コイル4U2の左側束線部4U2Lのそれぞれと対向するように、且つ、N極部分(下側部分)が第1下側コイル4D1の右側束線部4D1R及び第2下側コイル4D2の左側束線部4D2Lのそれぞれと対向するように配置されている。また、第2中央磁石5C2は、N極部分(上側部分)が第2上側コイル4U2の右側束線部4U2R及び第3上側コイル4U3の左側束線部4U3Lのそれぞれと対向するように、且つ、S極部分(下側部分)が第2下側コイル4D2の右側束線部4D2R及び第3下側コイル4D3の左側束線部4D3Lのそれぞれと対向するように配置されている。また、右側磁石5Rは、S極部分(上側部分)が第3上側コイル4U3の右側束線部4U3Rと対向するように、且つ、N極部分(下側部分)が第3下側コイル4D3の右側束線部4D3Rと対向するように配置されている。
図12の中段の破線矢印で示すように下側コイル4Dに電流が流れると、可動体MB(磁束源5)は、案内手段GMによってガイドされながら、右方向(Y2方向)に移動する。具体的には、第1下側コイル4D1に上面視で反時計回りに電流が流れ、第2下側コイル4D2に上面視で時計回りに電流が流れ、且つ、第3下側コイル4D3に上面視で反時計回りに電流が流れると、可動体MB(磁束源5)は、右方向(Y2方向)に移動する。
下側カバー1Dに固定された下側コイル4Dを構成している導電線内を移動する荷電粒子にローレンツ力が作用し、その反力によって磁束源5としての左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5Rが右方向に移動させられるためである。
同様に、図12の下段の破線矢印で示すように下側コイル4Dに電流が流れると、可動体MB(磁束源5)は、案内手段GMによってガイドされながら、左方向(Y1方向)に移動する。具体的には、第1下側コイル4D1に上面視で時計回りに電流が流れ、第2下側コイル4D2に上面視で反時計回りに電流が流れ、且つ、第3下側コイル4D3に上面視で時計回りに電流が流れると、可動体MB(磁束源5)は、左方向(Y1方向)に移動する。
本実施形態では、右側磁石5Rの一部は、図11の上段に示すように、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の中心に位置するときであっても、磁性部材1Mの内側面(コイル4に対向する側の面)の右端REよりも右側に突出している。また、左側磁石5Lの一部は、図11の上段に示すように、可動体MB(磁束源5)が可動範囲の中心に位置するときであっても、磁性部材1Mの内側面(コイル4に対向する側の面)の左端LEよりも左側に突出している。
そして、可動体MB(磁束源5)が右方向(Y2方向)に移動すると、図11の中段に示すように、右側磁石5Rの一部は、磁性部材1Mの内側面の右端REよりも右側に更に突出する。具体的には、右側磁石5Rの一部は、上側磁性部材1MUの内側面の右端UREよりも右側に更に突出し、且つ、下側磁性部材1MDの内側面の右端DREよりも右側に更に突出する。そして、右側磁石5Rと磁性部材1Mとの間には吸引力が作用しているため、右側磁石5Rのうち、磁性部材1Mの内側面の右端REよりも右側に突出した部分5Raは、磁性部材1Mの内側面の右端REによって左方向に引き付けられる。この状態において、磁性部材1Mの内側面の右端REは、部分5Raから最も近い位置にある、磁性部材1Mの部位である。なお、図11の中段では、右側磁石5Rを磁性部材1Mの右端REに引き付ける吸引力を発生させる磁界を表す磁力線(部分5Raと右端REとの間に延びる磁力線)の一部が点線で表されている。また、図11の中段では、明瞭化のため、磁束源5によって生成される磁界の他の部分を表す磁力線の図示が省略されている。
また、可動体MB(磁束源5)が右方向(Y2方向)に移動すると、図11の中段に示すように、磁性部材1Mの左端部分は、左側磁石5Lの左端よりも左側に突出する。具体的には、上側磁性部材1MU及び下側磁性部材1MDのそれぞれの左端部分は、左側磁石5Lの左端よりも左側に突出する。そして、左側磁石5Lと磁性部材1Mとの間には吸引力が作用しているため、磁性部材1Mのうち、左側磁石5Lの左端よりも左側に突出した部分1MLaは、左側磁石5Lを左側に引き付ける。この状態において、左側磁石5Lの左端は、磁性部材1Mの部分1MLaから最も近い位置にある、左側磁石5Lの部位である。なお、図11の中段では、左側磁石5Lを磁性部材1Mの左端に引き付ける吸引力を発生させる磁界を表す磁力線(部分1MLaと左側磁石5Lの左端との間に延びる磁力線)の一部が点線で表されている。
このように、可動範囲の中心から右方向に変位した可動体MB(磁束源5)は、可動体MB(磁束源5)を可動範囲の中心に引き戻そうとする力(吸引力)を受ける。そして、可動範囲の中心から右方向に変位した可動体MB(磁束源5)は、可動体MBを右方向に移動させようとする力(電磁力)が消失したとき、すなわち、コイル4を流れる電流が消失したときに、その力(吸引力)によって左方向に移動し、可動範囲の中心に向かって戻る。
反対に、可動体MB(磁束源5)が左方向(Y1方向)に移動すると、図11の下段に示すように、左側磁石5Lの一部は、磁性部材1Mの内側面(コイル4に対向する側の面)の左端LEよりも左側に更に突出する。具体的には、左側磁石5Lの一部は、上側磁性部材1MUの内側面の左端ULEよりも左側に更に突出し、且つ、下側磁性部材1MDの内側面の左端DLEよりも左側に更に突出する。そして、左側磁石5Lと磁性部材1Mとの間には吸引力が作用しているため、左側磁石5Lのうち、磁性部材1Mの内側面の左端LEよりも左側に突出した部分5Laは、磁性部材1Mの内側面の左端LEによって右方向に引き付けられる。この状態において、磁性部材1Mの内側面の左端LEは、部分5Laから最も近い位置にある、磁性部材1Mの部位である。なお、図11の下段では、左側磁石5Lを磁性部材1Mの左端LEに引き付ける吸引力を発生させる磁界を表す磁力線(部分5Laと左端LEとの間に延びる磁力線)の一部が点線で表されている。また、図11の下段では、明瞭化のため、磁束源5によって生成される磁界の他の部分を表す磁力線の図示が省略されている。
また、可動体MB(磁束源5)が左方向(Y1方向)に移動すると、図11の下段に示すように、磁性部材1Mの右端部分は、右側磁石5Rの右端よりも右側に突出する。具体的には、上側磁性部材1MU及び下側磁性部材1MDのそれぞれの右端部分は、右側磁石5Rの右端よりも右側に突出する。そして、右側磁石5Rと磁性部材1Mとの間には吸引力が作用しているため、磁性部材1Mのうち、右側磁石5Rの右端よりも右側に突出した部分1MRaは、右側磁石5Rを右側に引き付ける。この状態において、右側磁石5Rの右端は、磁性部材1Mの部分1MRaから最も近い位置にある、右側磁石5Rの部位である。なお、図11の下段では、右側磁石5Rを磁性部材1Mの右端に引き付ける吸引力を発生させる磁界を表す磁力線(部分1MRaと右側磁石5Rの右端との間に延びる磁力線)の一部が点線で表されている。
このように、可動範囲の中心から左方向に変位した可動体MB(磁束源5)は、可動体MB(磁束源5)を可動範囲の中心に引き戻そうとする力(吸引力)を受ける。そして、可動範囲の中心から左方向に変位した可動体MB(磁束源5)は、可動体MBを左方向に移動させようとする力(電磁力)が消失したとき、すなわち、コイル4を流れる電流が消失したときに、その力(吸引力)によって右方向に移動し、可動範囲の中心に向かって戻る。
そのため、可動範囲の中心からずれた位置にある可動体MBは、コイル4に対する電流の供給が停止されると、磁束源5と磁性部材1Mとの間の吸引力によって可動範囲の中心に戻される。このようにして、付勢手段BM及び駆動手段DMは、可動体MBを左右方向に振動させることができる。
上述のように、本発明の実施形態に係る振動発生装置101は、固定体(筐体HS)と、固定体(筐体HS)内に収容される可動体MBと、可動体MBを固定体(筐体HS)内で左右方向に沿って往復動可能に案内する案内手段GMと、可動体MBに取り付けられるとともに上下方向に沿う磁束を発生させる磁束発生部材(磁束源5)と、固定体(筐体HS)に取り付けられるとともに前後方向に沿って延在し左右方向に沿って並設されるコイル4と、可動体MBの可動範囲の中心からずれた位置にある可動体MBを可動範囲の中心に向けて移動させる力を発生させる付勢手段BMと、を備える。案内手段GMは、固定体(レール9)に左右方向に沿って設定される固定側端面FSと、可動体MBに左右方向に沿って設定される可動側端面MSと、固定側端面FSと可動側端面MSとの間に転動自在に挟持された転動部材(ボールセット7)とを含む。付勢手段BMが発生させる力は、例えば、磁力である。
図2に示す例では、振動発生装置101は、筐体HSと、筐体HS内に収容される可動体MBと、可動体MBを筐体HS内で左右方向(Y軸方向)に沿って往復動可能に案内する案内手段GMと、可動体MBに取り付けられるとともに上下方向に沿う磁束を発生させる磁束源5と、筐体HSに取り付けられるとともに前後方向に沿って延在し左右方向に沿って並設されるコイル4と、可動体MBの可動範囲の中心からずれた位置にある可動体MBを可動範囲の中心に向けて移動させる磁気的な吸引力を発生させる磁性部材1Mと、を備えている。そして、案内手段GMは、レール9に左右方向に沿って設定される固定側端面FSと、磁束源保持部材6の張出部6Gに左右方向に沿って設定される可動側端面MSと、固定側端面FSと可動側端面MSとの間に転動自在に挟持されたボールセット7とを含んでいる。
この構成は、可動体MB(磁束源保持部材6)と固定体(レール9)との間にボールセット7を介在させるため、スティックスリップ現象による異音の発生を抑制し或いは防止できる。具体的には、この構成は、可動体MB(磁束源保持部材6)と固定体(レール9)とが直接接触しないようにするため、可動体MB(磁束源保持部材6)と固定体(レール9)との間の摩擦(静止摩擦力と動摩擦力との差)に起因するスティックスリップ現象による異音の発生を防止できる。
また、図2に示す振動発生装置101は、磁束源5と磁性部材1Mとの間の吸引力を利用し、電磁力によって動かされた可動体MBを可動範囲の中心に向けて戻すことができる。そのため、振動発生装置101は、コイルバネ等のバネ部材が用いられることなしに、且つ、磁気バネのための別の磁石が筐体HSに取り付けられることなしに、電磁力によって動かされた可動体MBを可動範囲の中心に向けて戻すことができる。
但し、振動発生装置101は、コイルバネ等のバネ部材を利用し、或いは、磁気バネを利用し、電磁力によって動かされた可動体MBを可動範囲の中心に向けて戻すことができるように構成されていてもよい。
可動体MBとしての磁束源保持部材6は、望ましくは、図5に示すように、本体部6Mと、本体部6Mから前後方向に張り出すように一体的に形成されるとともに上下方向の寸法が本体部より小さい張出部6Gと、を有する。この場合、可動側端面MSは、少なくとも張出部6Gの下端面に設定されており、転動部材としてのボールセット7は、本体部6Mの下端面より上側の位置で固定側端面FSに当接する。図8の下図に示す例では、前側張出部6GFの下端面BF1は可動側端面MS(下可動側端面MSD)として機能し、下前側ボールセット7DFの第3ボール7DF3は、本体部6Mの下端面BF2より上側(Z1側)の位置で固定側端面FS(下前側レール9DFの上端面TF1)と接触している。具体的には、第3ボール7DF3は、下前側レール9DFの上端面TF1に形成されたV溝9VDFに対して接触点CP3及び接触点CP4で接触している。
この構成は、磁束源保持部材6の上下方向の寸法が大きくなってしまうのを抑制しながらも、上側ボールセット7U(張出部6Gの上端面に配置される複数のボール)と下側ボールセット7D(張出部6Gの下端面に配置される複数のボール)とを介し、張出部6Gを上側レール9Uと下側レール9Dとで挟持することによって磁束源保持部材6の姿勢を安定化させることができるという効果をもたらす。
磁束発生部材としての磁束源5は、望ましくは、図3に示すように、可動体MBとしての磁束源保持部材6に取り付けられている。また、コイル4は、望ましくは、図10A及び図10Bに示すように、固定体としてのカバー1に取り付けられている。そして、可動体MBを可動範囲の中心に向けて移動させる力を発生させる付勢手段BMは、望ましくは、図2に示すように、磁束源5と、固定体としての枠体1Wに取り付けられるとともにコイル4の外側(可動体MBがある側の反対側)に配置される磁性部材1Mとを構成要素として含む。
案内手段GMは、固定側端面FSが形成されるレール9を含んでいてもよい。また、固定体は、磁性部材1Mが取り付けられるカバー1を含んでいてもよい。そして、レール9及びボールセット7は、磁束源5と磁性部材1Mとの間に作用する磁気的な吸引力によって互いに引き付けられるカバー1と可動体MB(磁束源保持部材6)との間で挟持されていてもよい。
図9に示す例では、磁束源5は、上下方向に二極着磁された永久磁石であり、左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5Rを含む。そして、磁束源5(左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5R)と磁性部材1M(上側磁性部材1MU及び下側磁性部材1MD)との間には磁気的な吸引力が作用するように構成されている。
この構成は、磁束源5と磁性部材1Mとの間に作用する磁気的な吸引力によって磁束源保持部材6と枠体1Wとが互いに引き付け合うような力を作用させ、磁束源保持部材6の張出部6Gとレール9とによるボールセット7の挟持を確かなものとすることができる。具体的には、この構成は、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間に作用する磁気的な吸引力(上側吸引力)によって磁束源保持部材6と上側枠体1WUとが互いに引き付け合うような力を作用させ、張出部6Gと上側レール9Uとによる上側ボールセット7Uの挟持を確かなものとすることができる。同様に、この構成は、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間に作用する磁気的な吸引力(下側吸引力)によって磁束源保持部材6と下側枠体1WDとが互いに引き付け合うような力を作用させ、張出部6Gと下側レール9Dとによる下側ボールセット7Dの挟持を確かなものとすることができる。また、この構成により、レール9及びボールセット7は、磁束源保持部材6の張出部6Gと枠体1Wとの間で挟持され且つ磁気的な吸引力によって締め付けられる。そのため、レール9は、接着剤を用いて枠体1Wに接着固定される必要は無い。上述の実施形態では、枠体1Wとレール9との間には接着剤は塗布されていない。但し、上側レール9Uは、接着剤によって上側枠体1WUに接着固定されてもよく、下側レール9Dは、接着剤によって下側枠体1WDに接着固定されてもよい。
ボールセット7は、望ましくは、固定側端面FSと可動側端面MSとの間に挟持された複数のボールで構成される。そして、複数のボールは、所定の間隔を空けて配置される。本実施形態では、ボールセット7は、図5に示すように、上後側ボールセット7UB、上前側ボールセット7UF、下後側ボールセット7DB、及び下前側ボールセット7DFを含んでいる。そして、下前側ボールセット7DFは、図6及び図7に示すように、五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)で構成されており、下前側ボールガイド8DFによって、左右方向(Y軸方向)において等間隔を隔てて配置されている。上後側ボールセット7UB、上前側ボールセット7UF、及び下後側ボールセット7DBについても同様である。なお、上後側ボールセット7UB、上前側ボールセット7UF、下後側ボールセット7DB、及び下前側ボールセット7DFのそれぞれを構成するボールの数は、四つ以下であってもよく、六つ以上であってもよい。
この構成では、磁束源保持部材6の張出部6Gの上端面と上側レール9Uの下端面との間に複数のボールが配置され、且つ、張出部6Gの下端面と下側レール9Dの上端面との間に複数のボールが配置される。そのため、この構成は、張出部6Gの上端面と上側レール9Uの下端面との間に一つのボールが配置される構成、或いは、張出部6Gの下端面と上側レール9Uの上端面との間に一つのボールが配置される構成に比べ、磁束源保持部材6を低摩擦で左右方向(Y軸方向)に移動させることができるという効果をもたらす。一つのボールに荷重が集中してしまうのを防止できるためである。また、この構成は、所定の間隔を空けて配置される複数のボールを用いることにより、磁束源保持部材6が傾いてしまうのを抑制できる。但し、上後側ボールセット7UB、上前側ボールセット7UF、下後側ボールセット7DB、及び下前側ボールセット7DFの少なくとも一つは、一つのボールで構成されていてもよい。
振動発生装置101は、図11の中段に示すように可動体MBが可動範囲の右端に位置するときには、磁性部材1Mの左端が磁束源5の左端(左側磁石5Lの左端)よりも外側(左側)に位置する一方で、磁性部材1Mの右端が磁束源5の右端(右側磁石5Rの右端)よりも内側(左側)に位置するように構成されていてもよい。
反対に、振動発生装置101は、図11の下段に示すように可動体MBが可動範囲の左端に位置するときには、磁性部材1Mの右端が磁束源5の右端(右側磁石5Rの右端)よりも外側(右側)に位置する一方で、磁性部材1Mの左端が磁束源5の左端(左側磁石5Lの左端)よりも内側(右側)に位置するように構成されていてもよい。
なお、振動発生装置101は、図11の上段に示すように可動体MBが可動範囲の中心(中央)に位置するときには、磁性部材1Mの右端が磁束源5の右端(右側磁石5Rの右端)よりも内側(左側)に位置し、且つ、磁性部材1Mの左端が磁束源5の左端(左側磁石5Lの左端)よりも内側(右側)に位置するように構成されている。
この構成により、振動発生装置101は、可動体MBが可動範囲の中心から左右方向に移動しているときには、付勢手段BMにより、すなわち、磁束源5と磁性部材1Mとの間の吸引力により、可動体MBを可動範囲の中心に向けて付勢することができる。
案内手段GMは、可動体MBに中心復帰力を付与しないように構成されていてもよい。中心復帰力は、可動範囲の中心に位置していない可動体MBを可動範囲の中心に復帰させようとする、バネ部材等の機械要素による機械的な弾性力である。具体的には、可動体MB(磁束源保持部材6)は、図9の上図に示すように、案内手段GMを構成しているボールセット7及びレール9によって左右方向に移動可能に支持されており、バネ部材等の機械要素が接続されていない。バネ部材等の機械要素によって可動体MBに中心復帰力が付与されなくとも、可動体MBが可動範囲の中心から左右方向に移動すると、可動体MBは、付勢手段BMにより、すなわち、磁束源5と磁性部材1Mとの間の吸引力により、可動範囲の中心に引き戻されるためである。すなわち、可動体MBは、バネ部材等の機械要素による中心復帰力が付与されなくとも、可動範囲の中心に戻ることができるためである。
この構成により、振動発生装置101は、中心復帰力を発生させるためのバネ部材等の機械要素を省略できる。但し、可動体MB(磁束源保持部材6)には、中心復帰力を付与するためのバネ部材等の機械要素が接続されていてもよい。
振動発生装置101は、図11の上段に示すように可動体MBが可動範囲の中心に位置するときには、磁束源5の左端よりも磁性部材1Mの左端が内側(右側)に位置し、且つ、磁束源5の右端よりも磁性部材1Mの右端が内側(左側)に位置するように構成されている。しかしながら、振動発生装置101は、可動体MBが可動範囲の中心に位置するときには、磁性部材1Mの左端が磁束源5の左端(左側磁石5Lの左端)と同じか磁束源5の左端(左側磁石5Lの左端)よりも外側(左側)に位置し、且つ、磁性部材1Mの右端が磁束源5の右端(右側磁石5Rの右端)と同じか磁束源5の右端(右側磁石5Rの右端)よりも外側(右側)に位置するように構成されていてもよい。
このように、振動発生装置101は、振動方向である左右方向における磁束源5の全幅が磁性部材1Mの全幅よりも大きいか否かにかかわらず、可動体MBが可動範囲の中心から左右方向に移動しているときには、磁束源5と磁性部材1Mとの間の吸引力により、可動体MBを可動範囲の中心に向けて付勢することができる。
コイル4は、図2に示すように、可動体MBの上方に配置される上側コイル4Uと、可動体MBの下方に配置される下側コイル4Dと、を含んでいてもよい。また、磁性部材1Mは、可動体MBの上方に配置される上側磁性部材1MUと、可動体MBの下方に配置される下側磁性部材1MDと、を含んでいてもよい。
この構成により、振動発生装置101は、可動体MBの上方又は下方の何れかにコイル4及び磁性部材1Mが配置される構成に比べ、筐体HS内のスペースを有効活用しながら、駆動手段DMによる駆動力を大きくすることができる。但し、上側コイル4U及び下側コイル4Dのうちの何れか一方は省略されてもよい。また、上側磁性部材1MU及び下側磁性部材1MDのうちの何れか一方は省略されてもよい。
案内手段GMは、図5に示すように、張出部6Gが上側レール9Uと下側レール9Dとの間でボールセット7を介して挟持され且つ左右方向に沿って移動自在にガイドされるように構成されていてもよい。
具体的には、図5の上図に示すように、上側レール9Uは、磁束源保持部材6の前側に配置される上前側レール9UFと磁束源保持部材6の後側に配置される上後側レール9UBとを含んでいてもよい。また、下側レール9Dは、磁束源保持部材6の前側に配置される下前側レール9DFと磁束源保持部材6の後側に配置される下後側レール9DBとを含んでいてもよい。そして、磁束源保持部材6の張出部6Gは、磁束源保持部材6の本体部6Mの前側に配置される前側張出部6GFと、本体部6Mの後側に配置される後側張出部6GBとを含んでいてもよい。
より具体的には、磁束源保持部材6は、上前側レール9UFの先端面(下端面)と下前側レール9DFの先端面(上端面)との間に形成された略直方体形状の空間内に嵌め込まれるように、本体部6Mの前面から前方に突出するように形成された凸状の前側張出部6GFを有していてもよい。また、磁束源保持部材6は、上後側レール9UBの先端面と下後側レール9DBの先端面との間に形成された略直方体形状の空間内に嵌め込まれるように、本体部6Mの後面から後方に突出するように形成された凸状の後側張出部6GBを有していてもよい。
この構成では、案内手段GMは、張出部6Gが左右方向(Y軸方向)以外の方向に移動するのを抑制できる。すなわち、案内手段GMは、可動体MBが前後方向(X軸方向)及び上下方向(Z軸方向)に移動するのを抑制できる。
筐体HSは、矩形筒状のサイドカバー2を含んでいてもよい。この場合、筐体HSは、図8の上図に示すように、上側カバー1Uがサイドカバー2の上端部に上から当接して位置決めされるとともに、下側カバー1Dがサイドカバー2の下端部に下から当接して位置決めされるように構成されていてもよい。
この構成は、上後側レール9UBの先端面(下端面)と下後側レール9DBの先端面(上端面)との間に形成される空間の所望のサイズが高精度に実現されるのを可能にする。そのため、この構成は、左右方向における可動体MBの滑らかな移動を実現できる。
カバー1は、図2に示すように、締結部材3によりサイドカバー2に締結されてもよい。具体的には、上側カバー1Uは、第1上側雄ネジ3U1~第4上側雄ネジ3U4によりサイドカバー2の上端部に締結され、下側カバー1Dは、第1下側雄ネジ3D1~第4下側雄ネジ3D4によりサイドカバー2の下端部に締結されてもよい。
この構成は、上側カバー1Uと下側カバー1Dとの間の隙間GP2(図9の上図参照。)を調整できるという効果をもたらす。すなわち、この構成は、枠体1W、磁束源保持部材6、ボールセット7、及びレール9の寸法誤差及び組立誤差を吸収できるという効果をもたらす。
上側カバー1Uと下側カバー1Dとは、同じ形状及び同じ大きさを有するように構成されていてもよい。この構成は、振動発生装置101を構成する部品の点数を更に削減できるという効果をもたらす。
次に、図13A及び図13Bを参照し、振動発生装置101の詳細について説明する。図13Aは、振動発生装置101の断面図であり、図8の上図に対応している。図13Bは、振動発生装置101の別の断面図であり、図11の上段に対応している。具体的には、図13Aは、図13Bにおける一点鎖線で示す切断線XIIIA-XIIIAを含む平面をY1側から見たときの振動発生装置101の断面を示す。図13Bは、図13Aにおける一点鎖線で示す切断線XIIIB-XIIIBを含む平面をX1側から見たときの振動発生装置101の断面を示す。
振動発生装置101は、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間に作用する磁気的な吸引力(上側吸引力)の大きさが、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間に作用する磁気的な吸引力(下側吸引力)の大きさよりも大きくなるように構成されている。
図示例では、振動発生装置101は、上側吸引力の大きさが20(N)となり、下側吸引力の大きさが19(N)となり、その差が1(N)となるように構成されている。すなわち、下側吸引力は上側吸引力によって相殺されるため、最終的に可動体MBに作用する力は、可動体MBを上側磁性部材1MUに引き付ける1(N)の力となる。換言すれば、最終的に可動体MBに作用する力は、可動体MBを上側磁性部材1MUに引き付ける、上側吸引力の20分の1の大きさの力となる。以下では、最終的に可動体MBに作用する力は、可動体MBを固定体(レール9)に押し付ける力を意味する「押し付け力」と称され、押し付け力の大きさは、上側吸引力と下側吸引力との差に相当する。
この構成は、上側吸引力の大きさが2(N)となり、下側吸引力の大きさが1(N)となり、押し付け力の大きさが1(N)となる構成と比べ、可動体MBを左右方向に移動させるためのローレンツ力に基づく駆動力を顕著に大きくできるという効果をもたらす。駆動力は、磁束源5が発生させる磁力が大きいほど、すなわち、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれが大きいほど大きいためである。なお、図示の構成において、仮に上側吸引力の大きさが2(N)であり、下側吸引力の大きさが1(N)である場合、押し付け力の大きさは適切な値(1(N))となるが、駆動力は不十分となる。そのため、振動発生装置101は、可動体MBを円滑に振動させることができない。なお、図示例では、適切な押し付け力の大きさは、好適には、吸引力の8分の1から40分の1程度であり、より好適には、吸引力の15分の1から25分の1程度であり、最も好適には、吸引力の20分の1程度である。具体的には、適切な押し付け力の大きさは、好適には、0.5(N)から2.5(N)程度であり、より好適には、0.8(N)から1.3(N)程度であり、最も好適には1(N)程度である。
また、この構成は、可動体MBに上側吸引力が作用する一方で下側吸引力が作用しない構成と比べ、可動体MBをより確実に振動させることができるという効果をもたらす。なお、可動体MBに上側吸引力が作用する一方で下側吸引力が作用しない構成は、例えば、下側磁性部材1MDが省略された構成である。例えば、上側吸引力の大きさが20(N)の場合、振動発生装置101は、所望の駆動力を発生させることができるが、可動体MBを上側レール9U(上側ボールセット7U)に押し付ける押し付け力の大きさが過度に大きくなってしまうため(上側吸引力の大きさと同じになってしまうため)、摩擦力の増大によって可動体MBの動きを妨げてしまう。一方で、上側吸引力の大きさが仮に1(N)の場合、振動発生装置101は、所望の押し付け力を発生させることができるが、駆動力の大きさが過度に小さくなってしまうため(押し付け力の大きさと同じになってしまうため)、可動体MBを円滑に移動させることができなくなってしまう。
上述した特性に鑑み、振動発生装置101は、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれの大きさが所望の大きさとなるようにしながら押し付け力もが所望の大きさとなるように構成されることが望まれる。
そこで、振動発生装置101は、図13Aに示すように、上側レール9U(上後側レール9UB及び上前側レール9UF)のZ軸方向における長さLT1が、下側レール9D(下後側レール9DB及び下前側レール9DF)のZ軸方向における長さLT2よりも短くなるように構成されている。すなわち、振動発生装置101は、可動体MBを上側レール9U(上側ボールセット7U)に押し付ける押し付け力の大きさを1(N)とすべく、図13Bに示すように、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間の距離DS1が、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間の距離DS2よりも小さくなるように構成されている。
或いは、振動発生装置101は、磁束源保持部材6の本体部6MのZ軸方向における長さ(高さHG)を維持しながら、張出部6Gの上端面と本体部6Mの上端面との間の距離DS5が、張出部6Gの下端面と本体部6Mの下端面との間の距離DS6よりも大きくなるように構成されていてもよい。磁束源5と上側磁性部材1MUとの間の距離DS1が、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間の距離DS2よりも小さくなるようにするためである。
或いは、振動発生装置101は、上側磁性部材1MUの上下方向における厚みTK1(図13A参照)が下側磁性部材1MDの上下方向における厚みTK2(図13A参照)よりも大きくなるように構成されていてもよい。上側磁性部材1MUの体積を下側磁性部材1MDの体積よりも大きくすることによって上側吸引力を下側吸引力よりも大きくするためである。或いは、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間の距離DS1を磁束源5と下側磁性部材1MDとの間の距離DS2よりも小さくことによって上側吸引力を下側吸引力よりも大きくするためである。この構成は、上側磁性部材1MUの厚みTK1を厚くすることによって実現されてもよく、下側磁性部材1MDの厚みTK2を薄くすることによって実現されてもよい。
或いは、振動発生装置101は、磁束源保持部材6における磁束源5の配置位置を所望の距離だけ上方(Z1方向)にずらすことにより、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれの大きさが所望の大きさとなるようにしながら押し付け力もが所望の大きさとなるように構成されていてもよい。
或いは、振動発生装置101は、上側磁性部材1MUの形状又は材料等と下側磁性部材1MDの形状又は材料等とを異ならせることにより、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれの大きさが所望の大きさとなるようにしながら押し付け力もが所望の大きさとなるように構成されていてもよい。
なお、図13A及び図13Bを参照する上述の例では、振動発生装置101は、張出部6Gの上端面である上可動側端面MSUと、上側ボールセット7U(上後側ボールセット7UB及び上前側ボールセット7UF)と、上側レール9Uの先端面である上固定側端面FSUとが密接し、且つ、張出部6Gの下端面である下可動側端面MSDと、下側ボールセット7D(下後側ボールセット7DB及び下前側ボールセット7DF)と、下側枠体1WDに一体化された下側レール9Dの先端面である下固定側端面FSDとが密接するように構成されている。しかしながら、振動発生装置101は、上可動側端面MSUと上側ボールセット7Uと上固定側端面FSUとが密接する一方で、下可動側端面MSDと下側ボールセット7Dと下固定側端面FSDとが密接しないように、すなわち、下可動側端面MSDと下側ボールセット7Dとが僅かな隙間を隔てて対向するように構成されていてもよい。この構成は、例えば、下側レール9D(下後側レール9DB及び下前側レール9DF)のZ軸方向における長さLT2をより短くすることによって実現される。そして、上述の隙間は、磁束源保持部材6が上側吸引力によって上側レール9Uの先端面である上固定側端面FSUに押し付けられるためにもたらされる。
また、図13A及び図13Bを参照する上述の例では、振動発生装置101は、上側吸引力が下側吸引力よりも大きくなるように構成されているが、上側吸引力が下側吸引力よりも小さくなるように構成されていてもよい。そして、上側吸引力が下側吸引力よりも小さくなるように構成される振動発生装置101においても、上側吸引力が下側吸引力よりも大きくなるようにするために採用された上述の様々な構成は同様に利用される。
次に、図14、図15A、及び図15Bを参照し、本発明の実施形態に係る振動発生装置101の別の構成例である振動発生装置101Aについて説明する。図14は、振動発生装置101Aの分解斜視図であり、図2に対応している。図15Aは、振動発生装置101Aの断面図であり、図13Aに対応している。図15Bは、振動発生装置101Aの別の断面図であり、図13Bに対応している。具体的には、図15Aは、図15Bにおける一点鎖線で示す切断線XVA-XVAを含む平面をY1側から見たときの振動発生装置101の断面を示す。図15Bは、図15Aにおける一点鎖線で示す切断線XVB-XVBを含む平面をX1側から見たときの振動発生装置101の断面を示す。
振動発生装置101Aは、ボールセット7及びボールガイド8が省略されている点、レール9が枠体1Wに一体化されている点、上側コイル4Uが二つのコイル(第1上側コイル4U1及び第2上側コイル4U2)を含む点、下側コイル4Dが二つのコイル(第1下側コイル4D1及び第2下側コイル4D2)を含む点、並びに、磁束源保持部材6が三つの磁石(左側磁石5L、中央磁石5C、及び右側磁石5R)を保持する点で、振動発生装置101と異なる。
また、振動発生装置101Aは、張出部6Gの端面である可動側端面MSとレール9の先端面である固定側端面FSとが直接的に接触する点で、振動発生装置101と異なる。
振動発生装置101では、可動側端面MSと固定側端面FSとはボールセット7を挟んで互いに対向するように(互いに直接的に接触しないように)配置されるためである。
具体的には、振動発生装置101Aは、図15Aに示すように、張出部6Gの上端面である上可動側端面MSUと、上側枠体1WUに一体化された上側レール9Uの先端面である上固定側端面FSUとが直接的に接触し、且つ、張出部6Gの下端面である下可動側端面MSDと、下側枠体1WDに一体化された下側レール9Dの先端面である下固定側端面FSDとが直接的に接触するように構成されている。
振動発生装置101Aは、振動発生装置101と同様に、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間に作用する磁気的な吸引力(上側吸引力)の大きさが、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間に作用する磁気的な吸引力(下側吸引力)の大きさよりも大きくなるように構成されている。
図示例では、振動発生装置101Aは、上側吸引力の大きさが10(N)となり、下側吸引力の大きさが9(N)となり、その差が1(N)となるように構成されている。すなわち、下側吸引力は上側吸引力によって相殺されるため、最終的に可動体MBに作用する力は、可動体MBを上側磁性部材1MUに引き付ける1(N)の力となる。換言すれば、最終的に可動体MBに作用する力は、可動体MBを上側磁性部材1MUに引き付ける、上側吸引力の10分の1の大きさの力となる。以下では、最終的に可動体MBに作用する力は、可動体MBを固定体(レール9)に押し付ける力を意味する「押し付け力」と称され、押し付け力の大きさは、上側吸引力と下側吸引力との差に相当する。
この構成は、上側吸引力の大きさが2(N)となり、下側吸引力の大きさが1(N)となり、押し付け力の大きさが1(N)となる構成と比べ、可動体MBを左右方向に移動させるためのローレンツ力に基づく駆動力を顕著に大きくできるという効果をもたらす。駆動力は、磁束源5が発生させる磁力が大きいほど、すなわち、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれが大きいほど大きいためである。なお、図示の構成において、仮に上側吸引力の大きさが2(N)であり、下側吸引力の大きさが1(N)である場合、押し付け力の大きさは適切な値(1(N))となるが、駆動力は不十分となる。そのため、振動発生装置101は、可動体MBを円滑に振動させることができない。
また、この構成は、可動体MBに上側吸引力が作用する一方で下側吸引力が作用しない構成と比べ、可動体MBをより確実に振動させることができるという効果をもたらす。なお、可動体MBに上側吸引力が作用する一方で下側吸引力が作用しない構成は、例えば、下側磁性部材1MDが省略された構成である。例えば、上側吸引力の大きさが20(N)の場合、振動発生装置101は、所望の駆動力を発生させることができるが、可動体MBを上側レール9U(上側ボールセット7U)に押し付ける押し付け力の大きさが過度に大きくなってしまうため(上側吸引力の大きさと同じになってしまうため)、摩擦力の増大によって可動体MBの動きを妨げてしまう。一方で、上側吸引力の大きさが仮に1(N)の場合、振動発生装置101は、所望の押し付け力を発生させることができるが、駆動力の大きさが過度に小さくなってしまうため(押し付け力の大きさと同じになってしまうため)、可動体MBを円滑に移動させることができなくなってしまう。
上述した特性に鑑み、振動発生装置101Aは、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれの大きさが所望の大きさとなるようにしながら押し付け力もが所望の大きさとなるように構成されることが望まれる。
そこで、振動発生装置101Aは、図15Aに示すように、上側枠体1WUに一体化された上側レール9U(上後側レール9UB及び上前側レール9UF)のZ軸方向における長さLT1が、下側枠体1WDに一体化された下側レール9D(下後側レール9DB及び下前側レール9DF)のZ軸方向における長さLT2よりも短くなるように構成されている。すなわち、振動発生装置101Aは、可動体MBを上側レール9Uに押し付ける押し付け力の大きさを1(N)とすべく、図15Bに示すように、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間の距離DS1が、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間の距離DS2よりも小さくなるように構成されている。
或いは、振動発生装置101Aは、磁束源保持部材6の本体部6MのZ軸方向における長さ(高さHG)を維持しながら、張出部6Gの上端面と本体部6Mの上端面との間の距離DS5が、張出部6Gの下端面と本体部6Mの下端面との間の距離DS6よりも大きくなるように構成されていてもよい。磁束源5と上側磁性部材1MUとの間の距離DS1が、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間の距離DS2よりも小さくなるようにするためである。
或いは、振動発生装置101Aは、上側磁性部材1MUの上下方向における厚みTK1(図15A参照)が下側磁性部材1MDの上下方向における厚みTK2(図15A参照)よりも大きくなるように構成されていてもよい。上側磁性部材1MUの体積を下側磁性部材1MDの体積よりも大きくすることによって上側吸引力を下側吸引力よりも大きくするためである。或いは、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間の距離DS1を磁束源5と下側磁性部材1MDとの間の距離DS2よりも小さくことによって上側吸引力を下側吸引力よりも大きくするためである。この構成は、上側磁性部材1MUの厚みTK1を厚くすることによって実現されてもよく、下側磁性部材1MDの厚みTK2を薄くすることによって実現されてもよい。
或いは、振動発生装置101Aは、磁束源保持部材6における磁束源5の配置位置を所望の距離だけ上方(Z1方向)にずらすことにより、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれの大きさが所望の大きさとなるようにしながら押し付け力もが所望の大きさとなるように構成されていてもよい。
或いは、振動発生装置101は、上側磁性部材1MUの形状又は材料等と下側磁性部材1MDの形状又は材料等とを異ならせることにより、上側吸引力及び下側吸引力のそれぞれの大きさが所望の大きさとなるようにしながら押し付け力もが所望の大きさとなるように構成されていてもよい。
なお、図15A及び図15Bを参照する上述の例では、振動発生装置101Aは、張出部6Gの上端面である上可動側端面MSUと、上側枠体1WUに一体化された上側レール9Uの先端面である上固定側端面FSUとが直接的に接触し、且つ、張出部6Gの下端面である下可動側端面MSDと、下側枠体1WDに一体化された下側レール9Dの先端面である下固定側端面FSDとが直接的に接触するように構成されている。しかしながら、振動発生装置101Aは、上可動側端面MSUと上固定側端面FSUとが直接的に接触する一方で、下可動側端面MSDと下固定側端面FSDとが接触しないように、すなわち、下可動側端面MSDと下固定側端面FSDとが僅かな隙間を隔てて対向するように構成されていてもよい。この構成は、例えば、下側レール9D(下後側レール9DB及び下前側レール9DF)のZ軸方向における長さLT2をより短くすることによって実現される。そして、上述の隙間は、磁束源保持部材6が上側吸引力によって上側レール9Uの先端面である上固定側端面FSUに押し付けられるためにもたらされる。
また、図15A及び図15Bを参照する上述の例では、振動発生装置101Aは、上側吸引力が下側吸引力よりも大きくなるように構成されているが、上側吸引力が下側吸引力よりも小さくなるように構成されていてもよい。そして、上側吸引力が下側吸引力よりも小さくなるように構成される振動発生装置101Aにおいても、上側吸引力が下側吸引力よりも大きくなるようにするために採用された上述の様々な構成は同様に利用される。
上述のように、本発明の実施形態に係る振動発生装置101、101Aは、図2及び図14に示すように、固定体(筐体HS)と、固定体(筐体HS)内に収容される可動体MBと、可動体MBを固定体(筐体HS)内で左右方向(Y軸方向)に沿って往復動可能に案内する案内手段GMと、可動体MBに取り付けられる磁束源5と、固定体(筐体HS)に取り付けられるとともに前後方向(X軸方向)に沿って延在し左右方向(Y軸方向)に沿って並設されるコイル4とによって構成される駆動手段DMと、固定体(筐体HS)の一部として可動体MBの上側(Z1側)に配置される上側磁性部材1MUと、固定体(筐体HS)の一部として可動体MBの下側(Z2側)に配置される下側磁性部材1MDと、を備えている。磁束源5は、1又は複数の磁石を含み、磁束源5に含まれる1又は複数の磁石のそれぞれは、上下方向においてN極部分とS極部分とが隣接するように配置されている。振動発生装置101では、図3に示すように、磁束源5は、四つの磁石(左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5R)を含み、四つの磁石(左側磁石5L、第1中央磁石5C1、第2中央磁石5C2、及び右側磁石5R)のそれぞれは、上下方向(Z軸方向)に二極に着磁されている。また、振動発生装置101Aでは、図15Aに示すように、磁束源5は、三つの磁石(左側磁石5L、中央磁石5C、及び右側磁石5R)を含み、三つの磁石(左側磁石5L、中央磁石5C、及び右側磁石5R)のそれぞれは、上下方向(Z軸方向)に二極に着磁されている。なお、磁束源5を構成する1又は複数の磁石は、上下方向においてN極部分とS極部分とが隣接するように配置される構成であれば、前後方向(X軸方向)又は左右方向(Y軸方向)に二極に着磁された磁石を含んでいてもよく、四極磁石等の多極磁石を含んでいてもよい。そして、振動発生装置101、101Aは、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間に作用する磁気的な吸引力の大きさと、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間に作用する磁気的な吸引力の大きさとが互いに異なるように構成されている。典型的には、振動発生装置101、101Aは、可動体MBと可動体MBの上側にある固定体(上側ボールセット7U又は上側レール9U)との間の上側接触圧と、可動体MBと可動体MBの下側にある固定体(下側ボールセット7D又は下側レール9D)との間の下側接触圧とが互いに異なるように構成されている。例えば、振動発生装置101、101Aは、上側接触圧が下側接触圧よりも大きくなるように構成されていてもよい。この場合、下側接触圧はゼロであってもよい。すなわち、可動体MBと可動体MBの下側にある固定体とは接触していなくてもよい。
この構成は、振動発生装置101、101Aの長寿命化を実現できるとともに、所望の振動方向以外の方向に可動体MBが振動してしまうのを抑制できる。振動発生装置101、101Aの長寿命化を実現できる理由は、例えば、磁束源5と磁性部材1Mとの間に作用する吸引力に比べて顕著に小さい押し付け力を実現できるためである。また、所望の振動方向以外の方向、すなわち、Y軸方向以外の方向であるX軸方向及びZ軸方向のそれぞれに可動体MBが振動してしまうのを抑制できる理由は、例えば、磁束源保持部材6を上側レール9U又は下側レール9Dの何れか一方に押し付けることができるためである。
また、この構成は、可動体MBを上側レール9U又は下側レール9Dの何れか一方に押し付けることができるため、可動体MBの位置決め精度を高めることができる。また、この構成は、同様の理由により、上下方向(Z軸方向)における可動体MBの振動を抑制できる。
また、この構成は、レール9等の部品の寸法のバラつきが大きく、可動体MBと固定体との間に形成される隙間が大きくなってしまう場合であっても、磁気的な吸引力によって可動体MBを片側(上側又は下側)に寄せることができるため、可動体MBがガタつくのを抑制できる。
具体的には、振動発生装置101、101Aは、図13B、図15Bに示すように、磁束源5と上側磁性部材1MUとの間の距離DS1が、磁束源5と下側磁性部材1MDとの間の距離DS2よりも小さくなるように構成されていてもよい。
或いは、振動発生装置101、101Aは、図13A、図15Aに示すように、上側磁性部材1MUの上下方向における厚みTK1が下側磁性部材1MDの上下方向における厚みTK2よりも大きくなるように構成されていてもよい。
振動発生装置101では、案内手段GMは、図2に示すように、固定体(筐体HS)に左右方向(Y軸方向)に沿って設定される固定側端面FSと、可動体MBに左右方向(Y軸方向)に沿って設定される可動側端面MSと、固定側端面FSと可動側端面MSとの間に転動自在に挟持された転動部材(ボールセット7)とを含んでいてもよい。
この構成は、可動側端面MSと固定側端面FSとが直接的に接触する場合に比べ、可動体MBを円滑に移動させることができるという効果をもたらす。摩擦を低減できるためである。
振動発生装置101Aでは、案内手段GMは、図14に示すように、固定体(筐体HS)に左右方向(Y軸方向)に沿って設定される固定側端面FSと、可動体MBに左右方向(Y軸方向)に沿って設定される可動側端面MSとを含んでいてもよい。そして、固定側端面FSと可動側端面MSとは摺動可能に接触していてもよい。
この構成は、可動側端面MSと固定側端面FSとの間に転動部材が配置される構成に比べ、少ない部品点数を実現できるという効果をもたらす。転動部材が省略されるためである。
固定側端面FSは、図13A及び図15Aのそれぞれに示すように、上固定側端面FSUと下固定側端面FSDとを含んでいてもよい。また、可動側端面MSは、図13A及び図15Aのそれぞれに示すように、上固定側端面FSUに対向する上可動側端面MSUと下固定側端面FSDに対向する下可動側端面MSDとを含んでいてもよい。この場合、上固定側端面FSU及び下固定側端面FSDは、図13A及び図15Aのそれぞれに示すように、上下方向における上側磁性部材1MUと下側磁性部材1MDとの間の距離の中点を含む上下方向(Z軸方向)に垂直な平面PL1と上固定側端面FSUとの間の第1距離DS3と、平面PL1と下固定側端面FSDとの間の第2距離DS4とが異なるように配置されていてもよい。図13Aに示す例では、振動発生装置101は、第1距離DS3が第2距離DS4よりも大きくなるように構成されている。但し、振動発生装置101は、第1距離DS3が第2距離DS4よりも小さくなるように構成されていてもよい。同様に、図15Aに示す例では、振動発生装置101Aは、第1距離DS3が第2距離DS4よりも大きくなるように構成されている。但し、振動発生装置101Aは、第1距離DS3が第2距離DS4よりも小さくなるように構成されていてもよい。
この構成は、上述のように、振動発生装置101、101Aの長寿命化を実現できるとともに、所望の振動方向以外の方向に可動体MBが振動してしまうのを抑制できるという効果をもたらす。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形又は置換等が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、上述の実施形態では、下側カバー1D、上側カバー1U、及びサイドカバー2は互いに独立した別個の部材として形成されている。しかしながら、サイドカバー2は、下側カバー1D又は上側カバー1Uに一体化されていてもよい。例えば、上側カバー1Uとサイドカバー2とは、統合されて一部品として形成されていてもよい。
また、上側レール9U及び下側レール9Dは、第2側板部2A2及び第4側板部2A4のそれぞれと対向するように配置されていてもよい。すなわち、上側レール9U及び下側レール9Dは、可動体MBの左側及び右側のそれぞれに配置されていてもよい。この場合、張出部6Gは、可動体MBの左端部及び右端部に形成されていてもよい。例えば、張出部6Gは、磁束源保持部材6の左端部から左方に突出する左側張出部と、磁束源保持部材6の右端部から右方に突出する右側張出部とを含んでいてもよい。また、この場合、案内手段GMは、上側レール9Uが上右側レール及び上左側レールを有し、下側レール9Dが下右側レール及び下左側レールを有するように構成されていてもよい。そして、左側張出部は、上左側レールの先端面(下端面)と下左側レールの先端面(上端面)との間でボールセット7を介して挟持され且つ左右方向に移動可能にガイドされるように構成され、右側張出部は、上右側レールの先端面(下端面)と下右側レールの先端面(上端面)との間でボールセット7を介して挟持され且つ左右方向に移動可能にガイドされるように構成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、レール9は、カバー1とは別の部材として設けられているが、カバー1に一体化されていてもよい。
また、上述の実施形態では、V溝6VD、V溝6VU、V溝9VD、及びV溝9VUのそれぞれは、Y軸方向に沿って連続する一つのV溝で構成されているが、Y軸方向に沿って複数のV溝が断続的に並ぶように構成されていてもよい。この場合、断続的に並ぶ複数のV溝のそれぞれに一つのボールが対応するように構成されていてもよい。この場合、ボールガイド8は省略されてもよい。また、V溝6VD、V溝6VU、V溝9VD、及びV溝9VUのそれぞれは、U溝又は矩形溝等の他の断面形状を有する溝であってもよい。
また、上述の実施形態では、図6及び図7に示すように、下前側ボールセット7DFを構成する五つのボール(第1ボール7DF1~第5ボール7DF5)は、下前側ボールガイド8DFによって等間隔を隔てて配置されている。しかしながら、五つのボールは、非等間隔に配置されていてもよい。上後側ボールセット7UB、上前側ボールセット7UF、及び下後側ボールセット7DBについても同様である。
1・・・カバー 1D・・・下側カバー 1DP・・・下側内部空間 1DPC・・・中央下側内部空間 1DPL・・・左下側内部空間 1DPR・・・右下側内部空間 1M・・・磁性部材 1MD・・・下側磁性部材 1MLa、1MRa・・・部分 1MU・・・上側磁性部材 1U・・・上側カバー 1W・・・枠体 1WD・・・下側枠体 1WU・・・上側枠体 2・・・サイドカバー 2A1・・・第1側板部 2A2・・・第2側板部 2A3・・・第3側板部 2A4・・・第4側板部 2T1・・・第1雌ネジ孔 2T2・・・第2雌ネジ孔 2T3・・・第3雌ネジ孔 2T4・・・第4雌ネジ孔 3・・・締結部材 3D・・・下側締結部材 3D1・・・第1下側雄ネジ 3D2・・・第2下側雄ネジ 3D3・・・第3下側雄ネジ 3D4・・・第4下側雄ネジ 3U・・・上側締結部材 3U1・・・第1上側雄ネジ 3U2・・・第2上側雄ネジ 3U3・・・第3上側雄ネジ 3U4・・・第4上側雄ネジ 4・・・コイル 4C・・・中央コイル 4D・・・下側コイル 4D1・・・第1下側コイル 4D1L・・・左側束線部 4D1R・・・右側束線部 4D2・・・第2下側コイル 4D2L・・・左側束線部 4D2R・・・右側束線部 4D3・・・第3下側コイル 4D3L・・・左側束線部 4D3R・・・右側束線部 4L・・・左側コイル 4R・・・右側コイル 4U・・・上側コイル 4U1・・・第1上側コイル 4U1L・・・左側束線部 4U1R・・・右側束線部 4U2・・・第2上側コイル 4U2L・・・左側束線部 4U2R・・・右側束線部 4U3・・・第3上側コイル 4U3L・・・左側束線部 4U3R・・・右側束線部 5・・・磁束源 5C・・・中央磁石 5C1・・・第1中央磁石 5C2・・・第2中央磁石 5L・・・左側磁石 5La・・・部分 5R・・・右側磁石 5Ra・・・部分 6・・・磁束源保持部材 6G・・・張出部 6GB・・・後側張出部 6GF・・・前側張出部 6M・・・本体部 6VD、6VDB、6VDF、6VU、6VUB、6VUF・・・V溝 7・・・ボールセット 7D・・・下側ボールセット 7DB・・・下後側ボールセット 7DF・・・下前側ボールセット 7DF1・・・第1ボール 7DF2・・・第2ボール 7DF3・・・第3ボール 7DF4・・・第4ボール 7DF5・・・第5ボール 7U・・・上側ボールセット 7UB・・・上後側ボールセット 7UF・・・上前側ボールセット 8・・・ボールガイド 8D・・・下側ボールガイド 8DB・・・下後側ボールガイド 8DF・・・下前側ボールガイド 8U・・・上側ボールガイド 8UB・・・上後側ボールガイド 8UF・・・上前側ボールガイド 9・・・レール 9D・・・下側レール 9DB・・・下後側レール 9DF・・・下前側レール 9U・・・上側レール 9UB・・・上後側レール 9UF・・・上前側レール 9VD、9VDB、9VDF、9VU、9VUB、9VUF・・・V溝 101、101A・・・振動発生装置 BF1、BF2・・・下端面 BM・・・付勢手段 CP1~CP4・・・接触点 CTR・・・制御部 DLE・・・左端 DM・・・駆動手段 DRE・・・右端 FS・・・固定側端面 FSD・・・下固定側端面 FSU・・・上固定側端面 GM・・・案内手段 HL1・・・第1貫通孔 HL2・・・第2貫通孔 HL3・・・第3貫通孔 HL4・・・第4貫通孔 HL5・・・第5貫通孔 HS・・・筐体 LE・・・左端 MB・・・可動体 MS・・・可動側端面 MSD・・・下可動側端面 MSU・・・上可動側端面 RE・・・右端 TF1・・・上端面 ULE・・・左端 URE・・・右端 VA・・・振動軸 VE・・・振動装置

Claims (6)

  1. 固定体と、
    前記固定体内に収容される可動体と、
    前記可動体を前記固定体内で左右方向に沿って往復動可能に案内する案内手段と、
    前記可動体に取り付けられる磁束源と、前記固定体に取り付けられるとともに前後方向に沿って延在し左右方向に沿って並設されるコイルとによって構成される駆動手段と、
    前記固定体の一部として前記可動体の上側に配置される上側磁性部材と、
    前記固定体の一部として前記可動体の下側に配置される下側磁性部材と、を備え、
    前記磁束源は、1又は複数の磁石を含み、前記磁束源に含まれる1又は複数の前記磁石のそれぞれは、上下方向においてN極部分とS極部分とが隣接するように配置されており、
    前記磁束源と前記上側磁性部材との間に作用する磁気的な吸引力の大きさと、前記磁束源と前記下側磁性部材との間に作用する磁気的な吸引力の大きさとが互いに異なるように構成されている、
    ことを特徴とする振動発生装置。
  2. 前記磁束源と前記上側磁性部材との間の距離は、前記磁束源と前記下側磁性部材との間の距離よりも小さい、
    請求項1に記載の振動発生装置。
  3. 前記上側磁性部材の上下方向における厚みは、前記下側磁性部材の上下方向における厚みよりも大きい、
    請求項1又は請求項2に記載の振動発生装置。
  4. 前記案内手段は、前記固定体に左右方向に沿って設定される固定側端面と、前記可動体に左右方向に沿って設定される可動側端面と、を含み、
    前記固定側端面と前記可動側端面とは摺動可能に接触している、
    請求項1乃至請求項3の何れかに記載の振動発生装置。
  5. 前記案内手段は、前記固定体に左右方向に沿って設定される固定側端面と、前記可動体に左右方向に沿って設定される可動側端面と、前記固定側端面と前記可動側端面との間に転動自在に挟持された転動部材とを含む、
    請求項1乃至請求項3の何れかに記載の振動発生装置。
  6. 前記固定側端面は、上固定側端面と下固定側端面とを含み、
    前記可動側端面は、前記上固定側端面に対向する上可動側端面と前記下固定側端面に対向する下可動側端面とを含み、
    前記上固定側端面及び前記下固定側端面は、上下方向における前記上側磁性部材と前記下側磁性部材との間の距離の中点を含む上下方向に垂直な平面と前記上固定側端面との間の第1距離と、前記平面と前記下固定側端面との間の第2距離とが異なるように配置されている、
    請求項4又は請求項5に記載の振動発生装置。
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