JP2023037709A - 圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置 - Google Patents

圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力スウィング法に用いられる二つの吸着筒内部の圧力変化を経過時間と関連付けて監視し、圧縮気体の気体成分調整に係る工程をより適切に管理することができる圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置を提供する。【解決手段】吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させるために、吸着工程と、排気させて吸着剤を再生させるための排気工程と、前記排気工程の前記排気がなされたことで降下した吸着筒10、20内の圧力を昇圧させる昇圧工程と、予め設定された設定時間を基準とし、予め設定された設定圧力と圧力センサー45、46の検出圧力情報とを比較することで判断・実行される工程であって、前記吸着工程、前記排気工程及び前記昇圧工程における切替操作を行う切替工程や、警報を発報する警報発報工程を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置に関する。
従来から、圧縮気体成分調整装置の一種である吸着式の除湿装置(「ヒートレスドライヤー装置」ともいう)においては、乾燥した気体(例えば空気)を連続して吐出・供給するため、活性アルミナ、シリカゲル、合成ゼオライト或いは塩化リチウムなどの吸着剤を充填した吸着塔(以下、「吸着筒」ともいう。)が2塔設けられている。
一方の吸着塔に湿った圧縮空気を導いて吸着乾燥を行い、得られた乾燥空気を所定の供給先に供給する。同時に、得られた乾燥空気の一部を他方の吸着塔に導き、前段階の乾燥工程で吸湿して吸湿能力の低下した吸着剤から湿分を脱着し、さらにこの湿分を吸着塔からパージして吸着剤の再生を行う。なお、この再生工程では、一般的に、得られた乾燥空気の約20%の量を大気に放出する。
この一方の吸着塔における圧縮空気の乾燥工程と、他方の吸着塔における吸着剤の再生工程は同時に並行して行われる。また、これらの乾燥工程と再生工程は二つの吸着塔の間で交互に行われる。例えば、所定時間経過ごとに両吸着塔に接続された切換え弁を切換える。これにより、乾燥空気を製品空気として連続的に所定の供給先に供給することができる。
このような吸着剤を利用した気体成分の調整装置においては、運転停止時に適正に停止させないと、運転再開時に継続して好適な運転をすることができない場合がある。
このため、吸着剤を用いて圧力スウィング法によって空気から酸素を濃縮させる2塔式の装置にあっては、製品酸素富化ガスの酸素濃度を著しく速く規定濃度にするための運転開始及び運転停止操作を含む運転制御のうち、両方の吸着塔に必ず予め指定された大気圧以上の圧力をかけ、しかもこのうちの一方の吸着塔は再生工程が終わった状態で停止させ、再起動時には、必ず再生が終わった吸着塔から吸着工程が始まる酸素濃縮装置における開閉弁の制御方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、ヒートレスドライヤー装置においても同様に、機器管理者の停止作業によって運転中の装置を停止させる場合には、安全停止プログラムによって制御されて正常に停止される。
その停止制御の一例では、二つの吸着塔を均圧状態にして停止させるため、停止スイッチ(遠隔スイッチ等を含む)による停止信号の入力を受けて、バルブ切換時から昇圧までの時間検出(遅延)を行い、装置を安全停止させている。
特に、比較的大型のヒートレスドライヤー装置においては、圧縮空気で駆動する空圧式の開閉バルブによって、吸入空気の制御やパージ空気の制御を行う。このため、その空圧式の開閉バルブを好適に制御して装置を停止させることを要するが、上記のように停止信号が入力され、安全停止プログラムで制御される場合には正常に停止できる。
しかしながら、停電等の外乱によって停止信号が入力されない状態で停止動作が行われた場合は、空圧式の開閉バルブ(吸気バルブ、排気バルブ)が異常位置で停止し、再運転ができない場合がある。これによれば、除湿された圧縮気体を継続的に供給できなくなる。
具体的には、停電などの異常停止からの再開運転の場合において、電源再投入で予期しない吸気バルブの急激な切換えが起こることによって、圧縮空気の突入が発生し、吸着塔内部の部品が変形又は破損することがある。このように内部部品に損傷が発生すると、圧縮空気のリークなどが生じ、正常な運転状態に復帰できない。
なお、異常停止は、装置への供給電圧の異常低下、瞬停、数秒間停電、電磁波ノイズ等が発生する場合に起こる。また、異常停止は、人為的な原因でも発生する。機器管理者の運転スイッチ誤操作時には安全停止(完全停止動作)とはならず、同様の不具合が発生する。例えば、頻繁なスイッチ操作や急激なON-OFFがある。
これに対しては、従来、吸着剤が充填された二つの吸着塔のうち一方へ圧縮気体を導いて該圧縮気体の湿分が吸着除湿されることで乾燥気体を吐出させる乾燥工程と、該乾燥工程によって乾燥された圧縮気体の一部を前工程で圧縮気体の湿分を吸着除湿した他方の吸着塔へ導いて吸着能力が低下した吸着剤から湿分を脱着させると共に排気させて該吸着剤を再生させる再生工程とを並行して行い、これらの乾燥工程と再生工程とを二つの吸着塔の間で実質的に交互に行うことで乾燥気体を連続的に吐出させ、前記乾燥工程においては各吸着塔についてそれぞれ設けられ圧縮気体によって開閉駆動される吸気バルブを作動させて吸気の制御を行い、以上の工程を行う装置について電源の異常な切断が発生した場合には、二つの前記吸気バルブを開閉駆動する圧縮気体の供給を止め、二つの吸着塔内部の圧力が実質的に均一化するまでの所定の時間経過後に運転を再開することを特徴とする圧縮気体の除湿における継続供給方法などが、本出願人によって提案されている(特許文献2参照)。
さらに、従来、吸着剤が充填された二つの吸着塔のうち一方へ圧縮気体を導いて該圧縮気体の湿分が吸着除湿されることで乾燥気体を吐出させる乾燥工程と、該乾燥工程によって乾燥された圧縮気体の一部を前工程で圧縮気体の湿分を吸着除湿した他方の吸着塔へ導いて吸着能力が低下した吸着剤から湿分を脱着させると共に排気させて該吸着剤を再生させる再生工程とを並行して行い、これらの乾燥工程と再生工程とを二つの吸着塔の間で実質的に交互に行うことで乾燥気体を連続的に吐出させる圧縮気体の除湿における継続供給方法であって、前記再生工程においては各吸着塔についてそれぞれ設けられ、該吸着塔から供給される乾燥した圧縮気体によって開閉駆動される排気バルブを作動させて排気の制御を行い、前記排気バルブの開閉駆動に用いられる圧縮気体の圧力が予め設定した値よりも低下した場合に、二つの吸着塔の双方について再生工程の排気が止められた状態となるように、各吸着塔にかかるそれぞれの排気バルブを共に閉じた状態とし、その後に装置全体の運転を停止させることを特徴とする圧縮気体の除湿における継続供給方法が、本出願人によって提案されている(特許文献3参照)。
特開昭61-187916号公報(第1頁) 特開2006-192402号公報(請求項2) 特許第4351174号公報(請求項1)
圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置に関して解決しようとする問題点は、従来技術では、一方の吸着筒が「(1)昇圧、(2)(3)吸着、(4)再生(排気)」の工程順で1サイクルが運転されている際に、他方の吸着筒が「(1)吸着、(2)再生(排気)、(3)昇圧、(4)吸着」の工程順で1サイクルが運転され、順次繰り返すことで連続的に運転されているが、各工程時間は固定時間になっており、昇圧が不十分な状態で吸着筒を切り替えると、二つの吸着筒間で圧力差が生じ、圧力変動により吸着剤の粉化やバルブ類の故障が発生することにある。
なお、前記特許文献2の発明では、二つの吸着筒内部の圧力が実質的に均一化するまでの所定の時間経過(固定時間)後に運転を再開するように制御し、前記特許文献3の発明では、排気バルブの開閉駆動に用いられる圧縮気体の圧力が予め設定した値よりも低下した場合に各吸着筒にかかるそれぞれの排気バルブを共に閉じた状態とし、その後に装置全体の運転を停止させるように制御していることが開示されているが、二つの吸着筒内部の圧力と経過時間とを関連付けて圧縮気体の気体成分調整をより適切に管理することについては提案されていない。
そこで本発明の目的は、圧力スウィング法に用いられる二つの吸着筒内部の圧力変化を経過時間と関連付けて監視し、圧縮気体の気体成分調整に係る工程をより適切に管理することができる圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明に係る圧縮気体成分調整方法の一形態によれば、吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整方法であって、前記二つの吸着筒のうち一方へ圧縮気体を導いて該圧縮気体の所要成分が前記吸着剤に吸着されることで調整気体を吐出させる吸着工程と、該吸着工程によって調整された調整気体の一部を前工程で圧縮気体の所要成分を吸着した他方の吸着筒へ導いて吸着能力が低下した該他方の吸着筒に充填された前記吸着剤から前記所要成分を脱着パージさせるように排気させて該吸着剤を再生させる排気工程と、前記排気工程の前記排気を止めて前記吸着工程へ移行するまでに前記排気がなされたことで降下した前記他方の吸着筒内の圧力を昇圧させる昇圧工程と、予め設定された設定時間を基準とし、予め設定された設定圧力と前記吸着筒内の圧力を監視するように設けられた圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで判断がなされて実行される工程であって、所要の条件に到達した時点で、前記吸着工程と、前記排気工程及び前記昇圧工程とにかかる切替操作を行う切替工程や、警報を発報する警報発報工程を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整方法の一形態によれば、前記昇圧工程について予め設定された昇圧設定時間を基準とし、予め設定された昇圧設定圧力と前記吸着筒内の圧力を監視するように設けられた圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで判断がなされて、所要の条件に到達した時点で前記昇圧工程から前記吸着工程へ移行するように、前記吸着工程と、前記排気工程及び前記昇圧工程とにかかる切替操作を行う切替工程を含むことを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整方法の一形態によれば、前記昇圧設定時間として第1の昇圧設定時間と該第1の昇圧設定時間よりも長い時間の第2の昇圧設定時間との2つが設定され、前記第1の昇圧設定時間までに前記昇圧設定圧力に到達したことが前記圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、前記第1の昇圧設定時間になった時点で前記切替工程が行われ、前記第1の昇圧設定時間から前記第2の昇圧設定時間までに前記昇圧設定圧力に到達したことが前記圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、その検知された時点で前記切替工程が行われ、前記第2の昇圧設定時間までに前記昇圧設定圧力に到達したことが圧力センサーの検出圧力情報によって検知されない場合には、前記第2の昇圧設定時間になった時点で強制的に前記切替工程が行われることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整方法の一形態によれば、前記第2の昇圧設定時間内に前記昇圧設定圧力まで昇圧できずに前記切替工程を複数回連続で行った場合は、異常と判断して警報を発報する警報発報工程が行われることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整方法の一形態によれば、前記切替工程毎に前記昇圧工程にかかる昇圧時間を記憶し、前記圧力センサーの故障時には、記憶していた過去の前記昇圧時間に基づく切替時間によって前記切替工程を行うことを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整方法の一形態によれば、前記吸着工程の後の前記排気工程が始まった時点から、吸着筒内の圧力が予め設定された降圧設定圧力まで降下する時間として予め設定された降圧設定時間を経過しても、前記降圧設定圧力と前記吸着筒内の圧力を監視するように設けられた圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで、前記吸着筒内の圧力が前記降圧設定圧力まで下がらなかったことを検知した場合に警報を発報する警報発報工程とを含むことを特徴とすることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整方法の一形態によれば、吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整方法であって、前記二つの吸着筒のうち一方へ圧縮気体を導いて該圧縮気体の所要成分が前記吸着剤に吸着されることで調整気体を吐出させる吸着工程と、該吸着工程によって調整された調整気体の一部を前工程で圧縮気体の所要成分を吸着した他方の吸着筒へ導いて吸着能力が低下した該他方の吸着筒に充填された前記吸着剤から前記所要成分を脱着パージさせるように排気させて該吸着剤を再生させる排気工程と、前記排気工程の前記排気を止めて前記吸着工程へ移行するまでに前記排気がなされたことで降下した前記他方の吸着筒内の圧力を昇圧させる昇圧工程とを含み、前記吸着筒内の圧力を圧力センサーによって経時的に検出することで、過去の前記昇圧工程における昇圧時間に対する昇圧した圧力の比として規定される圧力上昇の勾配の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力上昇の勾配の傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力上昇の勾配の傾向とを比較し、前記過去の圧力上昇の勾配の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する圧力上昇にかかる警報発報工程と、前記吸着筒内の圧力を圧力センサーによって経時的に検出することで、過去の前記排気工程における前記排気を開始して前記吸着筒内の圧力が降下する際の降圧時間に対する降下した圧力の比として規定される圧力降下の勾配の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力降下の勾配の傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力降下の勾配の傾向とを比較し、前記過去の圧力降下の勾配の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する圧力降下にかかる警報発報工程と、前記吸着筒内の圧力を圧力センサーによって経時的に検出することで、過去の前記吸着工程における前記吸着筒内の圧力の変動の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力の変動の傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力の変動の傾向とを比較し、前記過去の圧力の変動の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する圧力の変動にかかる警報発報工程とのうち少なくとも一つの警報発報工程を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整装置の一形態によれば、吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整装置であって、導入された圧縮気体の所要成分を吸着する吸着剤が充填された第1吸着筒及び第2吸着筒と、前記第1吸着筒に圧縮気体を導く第1給気通路、及び前記第2吸着筒に圧縮気体を導く第2給気通路と、前記第1吸着筒から調整気体を吐出させる第1吐出通路、及び前記第2吸着筒から調整気体を吐出させる第2吐出通路と、前記第1吸着筒と前記第2吸着筒を連通する吸着筒間接続路と、前記第2吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第1吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第1排気通路、及び前記第1吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第2吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第2排気通路と、前記第1給気通路を開閉する第1給気バルブ、及び前記第2給気通路を開閉する第2給気バルブと、前記第1給気バルブ及び前記第2給気バルブの開閉切り替えを行うように作動する給気バルブ開閉手段と、前記第1排気通路を開閉する第1排気バルブ、及び前記第2排気通路を開閉する第2排気バルブと、前記第1排気バルブ及び前記第2排気バルブの開閉切り替えを行うように作動する排気バルブ開閉手段と、前記第1吸着筒内の圧力を監視する第1圧力センサー、及び前記第2吸着筒内の圧力を監視する第2圧力センサーと、前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーで得られた検出圧力情報が入力され、予め設定された設定時間を基準とし、前記検出圧力情報と予め設定された設定圧力とを比較することで判断し、所要の条件に到達した時点で、前記給気バルブ開閉手段と前記排気バルブ開閉手段とを作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号や、警告信号を出力する制御装置とを備える。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整装置の一形態によれば、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを閉じて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を昇圧させる際の前記設定時間として、第1の昇圧設定時間と該第1の昇圧設定時間よりも長い時間の第2の昇圧設定時間との2つが設定され、前記第1の昇圧設定時間までに設定圧力に到達したことが前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、前記第1の昇圧設定時間になった時点で前記給気バルブ開閉手段及び前記排気バルブ開閉手段を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号を出力し、前記第1の昇圧設定時間から前記第2の昇圧設定時間までに前記設定圧力に到達したことが前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、その検知された時点で前記給気バルブ開閉手段及び前記排気バルブ開閉手段を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号を出力し、前記第2の昇圧設定時間までに設定圧力に到達したことが前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報によって検知されない場合には、前記第2の昇圧設定時間になった時点で強制的に前記給気バルブ開閉手段及び前記排気バルブ開閉手段を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号を出力するように設けられた前記制御装置を備えることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整装置の一形態によれば、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを開いて前記排気を開始した時点から、前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力が予め設定された降圧設定圧力まで降下する時間として予め設定された降圧設定時間を経過しても、前記降圧設定圧力と前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力を監視するように設けられた前記第1圧力センサー又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで、前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力が前記降圧設定圧力の値まで下がらなかった場合に警報を発報するための警報信号を出力するように設けられた前記制御装置を備えることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整装置の一形態によれば、吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整装置であって、導入された圧縮気体の所要成分を吸着する吸着剤が充填された第1吸着筒及び第2吸着筒と、前記第1吸着筒に圧縮気体を導く第1給気通路、及び前記第2吸着筒に圧縮気体を導く第2給気通路と、前記第1吸着筒から調整気体を吐出させる第1吐出通路、及び前記第2吸着筒から調整気体を吐出させる第2吐出通路と、前記第1吸着筒と前記第2吸着筒を連通する吸着筒間接続路と、前記第2吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第1吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第1排気通路、及び前記第1吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第2吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第2排気通路と、前記第1給気通路を開閉する第1給気バルブ、及び前記第2給気通路を開閉する第2給気バルブと、前記第1給気バルブ及び前記第2給気バルブの開閉切り替えを行うように作動する給気バルブ開閉手段と、前記第1排気通路を開閉する第1排気バルブ、及び前記第2排気通路を開閉する第2排気バルブと、前記第1排気バルブ及び前記第2排気バルブの開閉切り替えを行うように作動する排気バルブ開閉手段と、前記第1吸着筒内の圧力を監視する第1圧力センサー、及び前記第2吸着筒内の圧力を監視する第2圧力センサーと、前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の圧力を前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出することで、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを閉じて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を昇圧させる過去の昇圧工程における昇圧時間に対する昇圧した圧力の比として規定される圧力上昇の勾配の傾向と、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを開いて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を降圧させる過去の排気工程における降圧時間に対する降下した圧力の比として規定される圧力降下の勾配の傾向と、過去の前記第1吸着筒又は前記第2吸着筒による吸着工程における前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力の変動の傾向との各傾向のうちの少なくとも一つについて、記憶・学習し、学習した過去の傾向と、前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出した前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の実際の圧力の傾向とを比較し、前記過去の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する記憶・学習機能が設けられた警告信号出力手段とを備える。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整装置の一形態によれば、前記制御装置と、前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の圧力を前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出することで、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを閉じて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を昇圧させる過去の昇圧工程における昇圧時間に対する昇圧した圧力の比として規定される圧力上昇の勾配の傾向と、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを開いて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を降圧させる過去の排気工程における降圧時間に対する降下した圧力の比として規定される圧力降下の勾配の傾向と、過去の前記第1吸着筒又は前記第2吸着筒による吸着工程における前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力の変動の傾向との各傾向のうちの少なくとも一つについて、記憶・学習し、学習した過去の傾向と、前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出した前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の実際の圧力の傾向とを比較し、前記過去の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する記憶・学習機能が設けられた警告信号出力手段とを備え、前記制御装置を構成する情報処理装置が、記憶・学習機能が設けられた警告信号出力手段を構成する情報処理装置を兼ねることを特徴とすることができる。
本発明に係る圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置によれば、圧力スウィング法に用いられる二つの吸着筒内部の圧力変化を経過時間と関連付けて監視し、圧縮気体の気体成分調整に係る工程をより適切に管理することができるという特別有利な効果を奏する。
本発明に係る圧縮気体成分調整装置の形態例を示す回路図である。 図1の圧縮気体成分調整装置における動作の実施例を説明するタイムチャートである。 図1の圧縮気体成分調整装置における昇圧工程に関して圧力監視を行うことによる管理方法の実施例を説明するタイムチャートである。 図1の圧縮気体成分調整装置における排気工程に関して圧力監視を行うことによる管理方法の実施例を説明するタイムチャートである。
以下、本発明に係る圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置の形態例を添付図面(図1~4)に基づいて詳細に説明する。本発明に係る圧縮気体成分調整方法及び圧縮気体成分調整装置は、吸着剤が充填された二つの吸着筒10、20(図1参照)を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させるものである。
本発明に係る圧縮気体成分調整方法では、以下に説明する吸着工程、排気工程、昇圧工程、切替工程や警報発報工程を備える。
吸着工程は、二つの吸着筒10(「CLM A」又は「A筒」とも表記する。)、20(「CLM B」又は「B筒」とも表記する。)のうち一方へ圧縮気体を導いて該圧縮気体の所要成分が吸着剤に吸着されることで調整気体(製品気体)を吐出させる工程である。なお、この吸着工程が一方の吸着筒(10又は20)で継続して実行されている間には、A筒(吸着塔10)とB筒(吸着塔20)との関係性が示された図2によるように、他方の吸着筒(20又は10)では排気工程と昇圧工程とが順次実行されることになる。なお、本発明における吸着工程が調整気体を吐出させる工程であるのに対し、排気工程と昇圧工程とでは調整気体が吐出しない工程(再生工程)になっている。従って、この排気工程と昇圧工程とによって、再生工程が構成されている。
排気工程は、前記吸着工程によって調整された調整気体の一部を前工程で圧縮気体の所要成分を吸着した前記他方の吸着筒(20又は10)へ導いて吸着能力が低下した該他方の吸着筒に充填された前記吸着剤から前記所要成分を脱着パージさせるように排気させて前記吸着剤を再生させる工程である。
昇圧工程は、前記排気工程の前記排気を止めて前記吸着工程へ移行するまでに前記排気がなされたことで降下した前記他方の吸着筒内の圧力を昇圧させる工程である。なお、この際の前記他方の吸着筒内の圧力を昇圧させる気体は、継続して前記吸着工程によって調整された調整気体の一部であり、前記一方の吸着筒から供給されている。また、図2に示すように、他方の吸着筒(20又は10)で昇圧工程が行われている際には、一方の吸着筒(10又は20)では継続して吸着工程が行われていることになる。
また、切替工程や警報を発報する警報発報工程は、予め設定された設定時間を基準とし、予め設定された設定圧力の値と前記吸着筒(10及び20)内の圧力を監視するように設けられた圧力センサー(45及び46)の検出圧力情報の値とを比較することで判断がなされて実行される工程であって、所要の条件に到達した時点で、前記吸着工程と、前記排気工程及び前記昇圧工程とにかかる切替操作(一方の吸着筒(10又は20)においては吸着工程から排気工程への切替操作であり、他方の吸着筒(20又は10)においては昇圧工程から吸着工程への切替操作であって、吸着工程と前記再生工程との相互間の切替操作)や、警報の発報を行う工程になっている。
以上の工程を備えることで、本発明に係る圧縮気体成分調整方法によれば、圧力スウィング法に用いられる二つの吸着筒10、20内部の圧力変化を経過時間と関連付けて監視し、圧縮気体の気体成分調整に係る工程をより適切に管理することができるという特別有利な効果を奏する。
また、本形態例の切替工程は、前記昇圧工程について予め設定された昇圧設定時間を基準とし、予め設定された昇圧設定圧力と前記吸着筒10、20内の圧力を監視するように設けられた圧力センサー45、46の検出圧力情報とを比較することで判断がなされて、所要の条件に到達した時点で前記昇圧工程から前記吸着工程へ移行するように、前記吸着工程と、前記排気工程及び前記昇圧工程とにかかる切替操作を行う工程になっている。なお、一方の吸着筒(10又は20)が昇圧工程から次の吸着工程へ移行する際に、同時に他方の吸着筒(20又は10)では吸着工程から排気工程に移行することになる。また、一方の吸着筒(10又は20)で昇圧時間(昇圧工程)を延長している間は、他方の吸着筒(20又は10)では吸着時間(吸着工程)を延長していることになる。
さらに具体的な例として昇圧工程に関連して本形態例では、図2に示すように、前記昇圧設定時間として第1の昇圧設定時間(<a>秒)とその第1の昇圧設定時間(<a>秒)よりも長い時間の第2の昇圧設定時間(<c>秒)との2つが設定され、第1の昇圧設定時間(<a>秒)までに昇圧設定圧力に到達したことが圧力センサー45、46の検出圧力情報によって検知された場合には、第1の昇圧設定時間(<a>秒)になった時点で前記切替工程が行われ、第1の昇圧設定時間(<a>秒)から第2の昇圧設定時間(<c>秒)までに昇圧設定圧力に到達したことが圧力センサー45、46の検出圧力情報によって検知された場合には、その検知された時点で前記切替工程が行われ、第2の昇圧設定時間(<c>秒)までに昇圧設定圧力に到達したことが圧力センサー45、46の検出圧力情報によって検知されない場合には、第2の昇圧設定時間(<c>秒)になった時点で強制的に前記切替工程が行われるように設定されている。
なお、本形態例における上述の昇圧工程に関連する昇圧設定圧力とは、例えば二つの吸着筒の間の圧力差とすることができ、例えば本形態例では圧力差が0(±0.05)MPaのタイミングで吸着筒の切り替えを行うように設定されている。なお、本発明はこのような相対的な圧力値(圧力差)を設定圧力として定めることに限定されるものではなく、それぞれの圧力値を設定圧力として定めることも可能である。
これによれば、二つの吸着筒10、20にそれぞれ圧力センサー45、46を取り付け、各吸着筒10、20の監視を行うことで、二つの吸着筒10、20にかかる切り替えを、一定の時間管理から、両吸着筒10、20の圧力が同じになったタイミングとする圧力管理にすることになり、例えば再生空気量が減少した場合にも、安定した切り替えができる。このように、昇圧工程において二つの吸着筒10、20内の圧力が極力均一となるように昇圧時間(経過時間)をフレキシブルに変更調整することができるため、切り替え時の衝撃をより確実に無くすことができ、スムースな切り替えが可能となって、圧力変動による吸着剤の粉化(劣化)やバルブ類の故障が発生することを防止できる。また、オリフィス径を変更した場合にも、適切に昇圧させることが可能になる。
また、本形態例では、前記第2の昇圧設定時間内に前記昇圧設定圧力まで昇圧できずに前記切替工程を複数回連続で行った場合は、異常と判断して警報を発報するように設定することができる。すなわち、通常工程で昇圧工程に入るため一方の排気バルブ(16又は26)を閉じて他方の排気バルブ(26又は16)と共に二つの排気バルブ(16及び26)を閉じた状態では、昇圧工程を完了することで二つの吸着筒(10及び20)内の圧力が均圧状態となるが、実際の昇圧が、昇圧設定時間(本形態例では第2の昇圧設定時間)を経過しても完了しない場合であって、それを繰り返す際には、異常と判断して警報を発報することになる。なお、本形態例では、昇圧が不十分な状態で前記切替工程を3回連続で行った場合を異常として判断するように設定されているが、本発明はこれに限定されず、その回数を適宜に設定すればよい。これによれば、気体洩れなどの故障の早期発見につながり、装置の信頼性を高め、稼働効率を高めることができる。
また、本形態例では、前記切替工程毎に前記昇圧工程にかかる昇圧時間を記憶し、前記圧力センサーの故障時には、記憶していた過去の前記昇圧時間に基づいて算出される過去の切替にかかる切替時間によって前記切替工程を行うように設定することができる。これによれば、圧力センサーが故障した場合でも装置の運転を停止することなく、適切に継続でき、稼働効率を高めることができる。
また、本形態例の警報発報工程は、図2に示すように、前記吸着工程の後に前記排気を開始して前記排気工程が始まった時点から、吸着筒10、20内の圧力が予め設定された降圧設定圧力まで降下する時間として予め設定された降圧設定時間(<b>秒)を経過しても、降圧設定圧力と吸着筒10、20内の圧力を監視するように設けられた圧力センサー45、46の検出圧力情報とを比較することで、吸着筒10、20内の圧力が降圧設定圧力まで下がらなかったことを検知した場合に警報を発報する工程になっている。すなわち、排気バルブ(16又は26)を開くと吸着筒(10又は20)内が大気に開放されるため圧力がかからない状態になるが、実際の降圧時間(Y秒)が降圧設定時間(<b>秒)よりも長くなった場合(図2(4)’)は、排気圧力の高圧異常と判断して警報を発報することになる。これによれば、通気路の詰まりなどの故障の早期発見につながり、装置の信頼性を高め、稼働効率を高めることができる。
また、本発明にかかる警報発報工程としては、前述した工程の他に、人工知能(AI)技術を応用し、検出データを記憶・学習して将来の不具合を予測することで警報を出力することができる警報発報工程であって、以下に説明する圧力上昇にかかる警報発報工程、圧力降下にかかる警報発報工程、圧力の変動にかかる警報発報工程を備えることができる。本形態例では、これらの警報発報工程のうち少なくとも一つの警報発報工程を含むことで、不具合を早期に発見することができ、装置の信頼性を向上できる。なお、検出データを記憶・学習する際には、例えば、前述したような吸着、排気及び昇圧の工程によって構成される吸着サイクルのタイムテーブルを作成してデータを記録し、そのデータを用いて学習させるという手法を採ることができる。
圧力上昇にかかる警報発報工程は、図3に示すように、吸着筒10、20内の圧力を圧力センサー45、46によって経時的に検出することで、過去の前記昇圧工程における昇圧時間Xに対する昇圧した圧力Δpの比[Δp/X]として規定される圧力上昇の勾配の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力上昇の勾配mの傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力上昇の勾配mX’の傾向とを比較し、前記過去の圧力上昇の勾配の傾向から外れる場合(過去の勾配線に対して上下の許容範囲から外れる場合を含む)に異常と判断して警報を発報する工程になっている。
圧力降下にかかる警報発報工程は、図4に示すように、吸着筒10、20内の圧力を圧力センサー45、46によって経時的に検出することで、過去の前記排気工程における前記排気を開始して前記吸着筒10、20内の圧力が降下する際の降圧時間Yに対する降下した圧力Δpの比[Δp/Y]として規定される圧力降下の勾配の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力降下の勾配mの傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力降下の勾配mY’の傾向とを比較し、前記過去の圧力降下の勾配の傾向から外れる場合(過去の勾配線に対して上下の許容範囲から外れる場合を含む)に異常と判断して警報を発報する工程になっている。
圧力の変動にかかる警報発報工程は、吸着筒10、20内の圧力を圧力センサー45、46によって経時的に検出することで、過去の前記吸着工程における吸着筒10、20内の圧力の変動の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力の変動の傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力の変動の傾向とを比較し、前記過去の圧力の変動の傾向から外れる場合(過去の勾配線に対して上下の許容範囲から外れる場合を含む)に異常と判断して警報を発報する工程になっている。
次に、本発明に係る圧縮気体成分調整装置の形態例について、図1~4に基づいて詳細に説明する。本発明に係る圧縮気体成分調整装置は、吸着剤が充填された二つの吸着筒10、20を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させるものであり、以下の構成を備える。
先ず、導入された圧縮気体の所要成分を吸着する吸着剤が充填された第1吸着筒10及び第2吸着筒20を備える。なお、図1では、第1吸着筒10が「CLM A」と表記され、第2吸着筒20が「CLM B」と表記されている。また、本形態例の吸着剤は、空気の湿分を吸着して乾燥空気を製品空気として吐出するもので、背景技術の欄で説明したような吸着式の除湿装置になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜選択的に湿分(水蒸気)とは異なる他の気体成分を吸着できる吸着剤を用いることができるのは勿論である。それによれば、本発明は、所要の気体成分を除去して所要の気体成分の濃度を高めるように機能する圧縮気体成分調整装置として好適に適用できる。
また、本形態例では、図1に示すように、気体通路として、第1吸着筒10に圧縮気体を導く第1給気通路11、及び第2吸着筒20に圧縮気体を導く第2給気通路21と、第1吸着筒10から調整気体を吐出させる第1吐出通路13、及び第2吸着筒20から調整気体を吐出させる第2吐出通路23と、第1吸着筒10と第2吸着筒20を連通する吸着筒間接続路33と、第2吸着筒20で調整された調整気体の一部が吸着筒間接続路33を介して第1吸着筒10に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第1排気通路15、及び第1吸着筒10で調整された調整気体の一部が吸着筒間接続路33を介して第2吸着筒20に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第2排気通路25とを備えている。
なお、吸着筒間接続路33には、図1に示すようにオリフィス34が設けられており、このオリフィス34は所定の一定の圧力をかけることによって所定の一定の流量が得られるように作用する。従って、本形態例では、第1排気通路15又は第2排気通路25が開通して第1吸着筒10又は第2吸着筒20が大気に開放された場合、その大気に開放された第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内と給気される圧縮気体との圧力差によって、オリフィス34を通過する空気量は一定の流量となるように自動的にコントロールされる。
また、本形態例では、図1に示すように、上述の気体通路のうち給気通路11、21を開閉して切り替える「切替弁(図2参照)」の弁機構の構成要素として、第1給気通路11を開閉する第1給気バルブ12、及び第2給気通路21を開閉する第2給気バルブ22と、第1給気バルブ12及び第2給気バルブ22の開閉切り替えを行うように作動する給気バルブ開閉手段30とを備えている。なお、図1に示す形態例では、第1給気バルブ12及び第2給気バルブ22がコントロールバルブ(CTV)によって構成されており、給気バルブ開閉手段30がパイロットバルブ(PV1)によって構成されている。
また、本形態例では、図1に示すように、上述の気体通路のうち排気通路15、25を開閉して切り替える「排気弁(図2参照)」の弁機構の構成要素として、第1排気通路15を開閉する第1排気バルブ16、及び第2排気通路25を開閉する第2排気バルブ26と、第1排気バルブ16の開閉を行うように作動する第1排気バルブ開閉装置17、及び第2排気バルブ26の開閉を行うように作動する第2排気バルブ開閉装置27とを備えている。なお、図1に示す形態例では、第1排気バルブ16及び第2排気バルブ26がエキゾーストバルブ(EXV)によって構成されており、排気バルブ開閉手段が、第1排気バルブ開閉装置17及び第2排気バルブ開閉装置27として配された二つのパイロットバルブ(PV2、PV3)によって構成されている。
なお、本形態例の切替弁(図2参照)の構成要素である給気バルブ開閉手段30を構成するパイロットバルブ(PV1)、第1排気バルブ開閉装置17及び第2排気バルブ開閉装置27を構成する二つのパイロットバルブ(PV2、PV3)は、電磁制御弁であり、特許文献2及び3に記載されているように作動し、二つの吸着筒10、20から供給される圧縮気体によって、前述のコントロールバルブ(CTV)及びエキゾーストバルブ(EXV)を作動させて、前述の切替工程や、排気工程から昇圧工程への移行のための切替操作を実行するように配設されている。
また、本形態例では、図1に示すように、第1吸着筒10内の圧力を監視する第1圧力センサー45、及び第2吸着筒20内の圧力を監視する第2圧力センサー46とが配されている。なお、本形態例の第1圧力センサー45(PS1)は、第1吸着筒10の調整気体(本形態例では乾燥空気)が吐出される側である下流側であって、吸着筒間接続路33のオリフィス34に至る手前の管路(通気路)に装着されて、第1吸着筒10の圧力を計測検出して検出圧力情報を後述する制御装置50へ出力するように設けられている。また、本形態例の第2圧力センサー46(PS2)は、第2吸着筒20の調整気体(本形態例では乾燥空気)が吐出される側である下流側であって、吸着筒間接続路33のオリフィス34に至る手前(通気路)の管路に装着されて、第2吸着筒20の圧力を計測検出して検出圧力情報を後述する制御装置50へ出力するように設けられている。
そして、本形態例では、第1圧力センサー45及び/又は第2圧力センサー46で得られた検出圧力情報が入力され、予め設定された設定時間を基準とし、前記検出圧力情報と予め設定された設定圧力とを比較することで判断し、所要の条件に到達した時点で、給気バルブ開閉手段30と排気バルブ開閉手段(第1排気バルブ開閉装置17及び第2排気バルブ開閉装置27)とを作動させるように制御信号や、警告信号を出力する制御装置50とを備えている。
以上の構成を備えることで、本発明に係る圧縮気体成分調整装置によれば、圧力スウィング法に用いられる二つの吸着筒10、20内部の圧力変化を経過時間と関連付けて監視し、圧縮気体の気体成分調整に係る工程を実行する装置の動作をより適切に管理することができるという特別有利な効果を奏する。
また、図1に示すように、本形態例では、以上構成の他に以下の構成を備えている。
14はチェックバルブ(CKV(1))であり、吐出される調整気体(本形態例では乾燥空気)が逆流しないように装着されている。また、42はチェックバルブ(CKV(2))であり、二つの吸着筒10、20の下流部から制御用としてパイロットバルブ(PV1)及び二つのパイロットバルブ(PV2、PV3)へ供給される圧縮気体が、逆流しないように装着されている。また、図1において、AFと表記されているのはエアフィルタであり、IFがインレットフィルタ、OFがアウトレットフィルタである。また、図1において、SLCはサイレンサであり、エキゾーストバルブ(EXV)の排気口となっており、排気騒音を低減するように配されている。さらに、MSは、温湿度センサーである。
次に、制御装置50の制御構成について、具体的な実施例を、図2に基づいて説明する。
本形態例では、図2に示すように、制御装置50では、第1排気バルブ16又は第2排気バルブ26を閉じて第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内を昇圧させる際の設定時間として、第1の昇圧設定時間(<a>秒)とその第1の昇圧設定時間(<a>秒)よりも長い時間の第2の昇圧設定時間(<c>秒)との2つが設定されている。
そして、図2及び3に示す(X秒)は、実際に昇圧設定圧力(本実施例では二つの吸着筒10、20間の差圧が例えば0(±0.05)MPa、又はΔpになる圧力)までに達する時間の長さであり、第1の昇圧設定時間(<a>秒)までに昇圧設定圧力に到達したことが第1圧力センサー45及び/又は第2圧力センサー46の検出圧力情報によって検知された場合には、第1の昇圧設定時間(<a>秒)になった時点で給気バルブ開閉手段30及び排気バルブ開閉手段(第1排気バルブ開閉装置17又は第2排気バルブ開閉装置27)を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号が、制御装置50によって出力される。なお、この昇圧設定圧力とは、第1圧力センサー45及び第2圧力センサー46の検出圧力情報によって算出される差圧であっても良いし、例えば圧縮気体成分調整装置に供給される給気圧が安定している場合は第1圧力センサー45又は第2圧力センサー46の検出圧力情報について個々に設定される圧力(Δp)であってもよい。これによる操作の例としては、例えば、図2のタイムチャートにおいて、工程(1)から(2)に移行する時点の第2吸着筒20(B筒)で、実際の経過時間(X秒)が第1の昇圧設定時間(<a>秒)と同じになった場合、給気バルブ開閉手段30によって第2給気バルブ22を開いて給気が第1吸着筒10(A筒)からB筒20に切り替えられることによってB筒20で吸着工程が始まり、A筒10では第1排気バルブ開閉装置17によって第1排気バルブ16が開いて排気工程が始まるように切替操作がなされる。
また、第1の昇圧設定時間(<a>秒)から第2の昇圧設定時間(<c>秒)までに昇圧設定圧力(差圧0(±0.05)MPa、又はΔp)に到達したことが第1圧力センサー45及び/又は第2圧力センサー46の検出圧力情報によって検知された場合には、その検知された時点で給気バルブ開閉手段30及び第1排気バルブ開閉装置17又は第2排気バルブ開閉装置27を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号が、制御装置50によって出力される。これによる操作の例としては、例えば、図2のタイムチャートにおいて、工程(1)’から(2)’に移行する時点のB筒20で、実際の経過時間(X秒)が第1の昇圧設定時間(<a>秒)よりも長くなった場合、その(X秒)の時点で、給気バルブ開閉手段30によって第2給気バルブ22を開いて給気がA筒10からB筒20に切り替えられることによってB筒20で吸着工程が始まり、A筒10では第1排気バルブ開閉装置17によって第1排気バルブ16が開いて排気工程が始まるように切替操作がなされる。なお、図2のタイムチャートにおいて、工程(3)から(4)に移行する際には、A筒10とB筒20の動作が逆になるが、上記と同様の切替操作がなされる。
さらに、第2の昇圧設定時間(<c>秒)までに昇圧設定圧力(差圧0(±0.05)MPa、又はΔp)に到達したことが第1圧力センサー45及び/又は第2圧力センサー46の検出圧力情報によって検知されない場合には、第2の昇圧設定時間(<c>秒)になった時点で強制的に給気バルブ開閉手段30及び第1排気バルブ開閉装置17又は第2排気バルブ開閉装置27を作動させて給気及び排気を切り替える制御信号が、制御装置50によって出力される。これによる操作の例としては、例えば、図2のタイムチャートにおいて、工程(3)’から(4)’に移行する時点のA筒10で、第2の昇圧設定時間(<c>秒)になっても設定圧力(Δp)に到達しない場合、その(<c>秒)の時点で、給気バルブ開閉手段30によって第1給気バルブ12を開いて給気がB筒20からA筒10に切り替えられることによってA筒10で吸着工程が始まり、B筒20では第2排気バルブ開閉装置27によって第2排気バルブ26が開いて排気工程が始まるように切替操作がなされる。
以上の昇圧工程にかかる切替操作によれば、前述のようにスムースな切り替えが可能となって、圧力変動による吸着剤の粉化(劣化)やバルブ類の故障が発生することを防止できる。
さらにまた、本形態例では、前記制御装置50によって、前記排気工程において排気を開始した時点から、第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内の圧力が予め設定された降圧設定圧力(Δp)の値まで降下する時間として予め設定された降圧設定時間(<b>秒)を経過しても、降圧設定圧力(Δp)の値と第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内の圧力を監視するように設けられた第1圧力センサー45又は第2圧力センサー46の検出圧力情報とを比較することで、第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内の圧力が降圧設定圧力(Δp)の値まで下がらなかった場合に警報を発報するための警報信号を出力するようになっている。
これによる操作の例としては、例えば、図2のタイムチャートにおいて、工程(4)’に示すようにB筒20で、降圧設定時間(<b>秒)になっても降圧設定圧力(Δp)に到達しない場合であって、実際の降圧時間(Y秒)が降圧設定時間(<b>秒)よりも長くなった場合には、前記制御装置50によって警報を発報するための警報信号が出力される。これによれば、前述のように信頼性と稼働効率を向上できる。
また、本発明に係る圧縮気体成分調整装置の他の形態例としては、警告信号出力手段として、第1吸着筒10内及び第2吸着筒20内の圧力を第1圧力センサー45及び第2圧力センサー46によって経時的に検出することで、第1排気バルブ16又は第2排気バルブ26を閉じて第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内を昇圧させる過去の昇圧工程における昇圧時間に対する昇圧した圧力の比[Δp/X]として規定される圧力上昇の勾配の傾向と、第1排気バルブ16又は第2排気バルブ26を開いて第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内を降圧させる過去の排気工程における降圧時間に対する降下した圧力の比[Δp/Y]として規定される圧力降下の勾配の傾向と、過去の第1吸着筒10又は第2吸着筒20による吸着工程における第1吸着筒10内又は第2吸着筒20内の圧力の変動の傾向との各傾向のうちの少なくとも一つについて、記憶・学習し、学習した過去の傾向値と、前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出した前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の実際の圧力の傾向とを比較し、前記過去の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する記憶・学習機能が設けられたものを備えるように構成することができる。これによれば、方法の発明として前述したように、装置の不具合を早期に発見することができ、装置の信頼性を向上できる。
また、本形態例では、制御装置50を構成する情報処理装置が、記憶・学習機能が設けられた警告信号出力手段を構成する情報処理装置を兼ねるように構成することができる。 これによれば、一つの情報処理装置(記憶装置と演算装置を備えるコンピュータ装置)によって、駆動制御と監視とを適切に行って管理することができる圧縮気体成分調整装置を合理的に構成することができる。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 第1吸着筒(A筒)
11 第1給気通路
12 第1給気バルブ
13 第1吐出通路
14 チェックバルブ(CKV(1))
15 第1排気通路
16 第1排気バルブ
17 第1排気バルブ開閉装置(パイロットバルブ(PV2))
20 第2吸着筒(B筒)第1排気バルブ
21 第2給気通路
22 第2給気バルブ
23 第2吐出通路
25 第2排気通路
26 第2排気バルブ
27 第2排気バルブ開閉装置(パイロットバルブ(PV3))
30 給気バルブ開閉手段(パイロットバルブ(PV1))
33 吸着筒間接続路
34 オリフィス
42 チェックバルブ(CKV(2))
45 第1圧力センサー
46 第2圧力センサー
50 制御装置

Claims (12)

  1. 吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整方法であって、
    前記二つの吸着筒のうち一方へ圧縮気体を導いて該圧縮気体の所要成分が前記吸着剤に吸着されることで調整気体を吐出させる吸着工程と、
    該吸着工程によって調整された調整気体の一部を前工程で圧縮気体の所要成分を吸着した他方の吸着筒へ導いて吸着能力が低下した該他方の吸着筒に充填された前記吸着剤から前記所要成分を脱着パージさせるように排気させて該吸着剤を再生させる排気工程と、
    前記排気工程の前記排気を止めて前記吸着工程へ移行するまでに前記排気がなされたことで降下した前記他方の吸着筒内の圧力を昇圧させる昇圧工程と、
    予め設定された設定時間を基準とし、予め設定された設定圧力と前記吸着筒内の圧力を監視するように設けられた圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで判断がなされて実行される工程であって、所要の条件に到達した時点で、前記吸着工程と、前記排気工程及び前記昇圧工程とにかかる切替操作を行う切替工程や、警報を発報する警報発報工程を含むことを特徴とする圧縮気体成分調整方法。
  2. 前記昇圧工程について予め設定された昇圧設定時間を基準とし、予め設定された昇圧設定圧力と前記吸着筒内の圧力を監視するように設けられた圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで判断がなされて、所要の条件に到達した時点で前記昇圧工程から前記吸着工程へ移行するように、前記吸着工程と、前記排気工程及び前記昇圧工程とにかかる切替操作を行う切替工程を含むことを特徴とする請求項1記載の圧縮気体成分調整方法。
  3. 前記昇圧設定時間として第1の昇圧設定時間と該第1の昇圧設定時間よりも長い時間の第2の昇圧設定時間との2つが設定され、前記第1の昇圧設定時間までに前記昇圧設定圧力に到達したことが前記圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、前記第1の昇圧設定時間になった時点で前記切替工程が行われ、前記第1の昇圧設定時間から前記第2の昇圧設定時間までに前記昇圧設定圧力に到達したことが前記圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、その検知された時点で前記切替工程が行われ、前記第2の昇圧設定時間までに前記昇圧設定圧力に到達したことが圧力センサーの検出圧力情報によって検知されない場合には、前記第2の昇圧設定時間になった時点で強制的に前記切替工程が行われることを特徴とする請求項2記載の圧縮気体成分調整方法。
  4. 前記第2の昇圧設定時間内に前記昇圧設定圧力まで昇圧できずに前記切替工程を複数回連続で行った場合は、異常と判断して警報を発報する警報発報工程が行われることを特徴とする請求項3記載の圧縮気体成分調整方法。
  5. 前記切替工程毎に前記昇圧工程にかかる昇圧時間を記憶し、前記圧力センサーの故障時には、記憶していた過去の前記昇圧時間に基づく切替時間によって前記切替工程を行うことを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載の圧縮気体成分調整方法。
  6. 前記吸着工程の後の前記排気工程が始まった時点から、吸着筒内の圧力が予め設定された降圧設定圧力まで降下する時間として予め設定された降圧設定時間を経過しても、前記降圧設定圧力と前記吸着筒内の圧力を監視するように設けられた圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで、前記吸着筒内の圧力が前記降圧設定圧力まで下がらなかったことを検知した場合に警報を発報する警報発報工程とを含むことを特徴とする請求項1~5のいずれかに圧縮気体成分調整方法。
  7. 吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整方法であって、
    前記二つの吸着筒のうち一方へ圧縮気体を導いて該圧縮気体の所要成分が前記吸着剤に吸着されることで調整気体を吐出させる吸着工程と、
    該吸着工程によって調整された調整気体の一部を前工程で圧縮気体の所要成分を吸着した他方の吸着筒へ導いて吸着能力が低下した該他方の吸着筒に充填された前記吸着剤から前記所要成分を脱着パージさせるように排気させて該吸着剤を再生させる排気工程と、
    前記排気工程の前記排気を止めて前記吸着工程へ移行するまでに前記排気がなされたことで降下した前記吸着筒内の圧力を昇圧させる昇圧工程とを含み、
    前記吸着筒内の圧力を圧力センサーによって経時的に検出することで、過去の前記昇圧工程における昇圧時間に対する昇圧した圧力の比として規定される圧力上昇の勾配の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力上昇の勾配の傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力上昇の勾配の傾向とを比較し、前記過去の圧力上昇の勾配の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する圧力上昇にかかる警報発報工程と、
    前記吸着筒内の圧力を圧力センサーによって経時的に検出することで、過去の前記排気工程における前記排気を開始して前記吸着筒内の圧力が降下する際の降圧時間に対する降下した圧力の比として規定される圧力降下の勾配の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力降下の勾配の傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力降下の勾配の傾向とを比較し、前記過去の圧力降下の勾配の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する圧力降下にかかる警報発報工程と、
    前記吸着筒内の圧力を圧力センサーによって経時的に検出することで、過去の前記吸着工程における前記吸着筒内の圧力の変動の傾向を記憶・学習し、学習した過去の圧力の変動の傾向と、前記圧力センサーによって経時的に検出した前記吸着筒内の実際の圧力の変動の傾向とを比較し、前記過去の圧力の変動の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する圧力の変動にかかる警報発報工程とのうち少なくとも一つの警報発報工程を含むことを特徴とする圧縮気体成分調整方法。
  8. 吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整装置であって、
    導入された圧縮気体の所要成分を吸着する吸着剤が充填された第1吸着筒及び第2吸着筒と、
    前記第1吸着筒に圧縮気体を導く第1給気通路、及び前記第2吸着筒に圧縮気体を導く第2給気通路と、
    前記第1吸着筒から調整気体を吐出させる第1吐出通路、及び前記第2吸着筒から調整気体を吐出させる第2吐出通路と、
    前記第1吸着筒と前記第2吸着筒を連通する吸着筒間接続路と、
    前記第2吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第1吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第1排気通路、及び前記第1吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第2吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第2排気通路と、
    前記第1給気通路を開閉する第1給気バルブ、及び前記第2給気通路を開閉する第2給気バルブと、
    前記第1給気バルブ及び前記第2給気バルブの開閉切り替えを行うように作動する給気バルブ開閉手段と、
    前記第1排気通路を開閉する第1排気バルブ、及び前記第2排気通路を開閉する第2排気バルブと、
    前記第1排気バルブ及び前記第2排気バルブの開閉切り替えを行うように作動する排気バルブ開閉手段と、
    前記第1吸着筒内の圧力を監視する第1圧力センサー、及び前記第2吸着筒内の圧力を監視する第2圧力センサーと、
    前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーで得られた検出圧力情報が入力され、予め設定された設定時間を基準とし、前記検出圧力情報と予め設定された設定圧力とを比較することで判断し、所要の条件に到達した時点で、前記給気バルブ開閉手段と前記排気バルブ開閉手段とを作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号や、警告信号を出力する制御装置とを備えることを特徴とする圧縮気体成分調整装置。
  9. 前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを閉じて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を昇圧させる際の前記設定時間として、第1の昇圧設定時間と該第1の昇圧設定時間よりも長い時間の第2の昇圧設定時間との2つが設定され、前記第1の昇圧設定時間までに設定圧力に到達したことが前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、前記第1の昇圧設定時間になった時点で前記給気バルブ開閉手段及び前記排気バルブ開閉手段を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号を出力し、前記第1の昇圧設定時間から前記第2の昇圧設定時間までに前記設定圧力に到達したことが前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報によって検知された場合には、その検知された時点で前記給気バルブ開閉手段及び前記排気バルブ開閉手段を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号を出力し、前記第2の昇圧設定時間までに設定圧力に到達したことが前記第1圧力センサー及び/又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報によって検知されない場合には、前記第2の昇圧設定時間になった時点で強制的に前記給気バルブ開閉手段及び前記排気バルブ開閉手段を作動させて給気及び排気にかかる切り替えを行うように制御信号を出力するように設けられた前記制御装置を備えることを特徴とする請求項8記載の圧縮気体成分調整装置。
  10. 前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを開いて前記排気を開始した時点から、前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力が予め設定された降圧設定圧力まで降下する時間として予め設定された降圧設定時間を経過しても、前記降圧設定圧力と前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力を監視するように設けられた前記第1圧力センサー又は前記第2圧力センサーの検出圧力情報とを比較することで、前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力が前記降圧設定圧力の値まで下がらなかった場合に警報を発報するための警報信号を出力するように設けられた前記制御装置を備えることを特徴とする請求項8又は9記載の圧縮気体成分調整装置。
  11. 吸着剤が充填された二つの吸着筒を交互に用いることで、圧縮気体の気体成分を調整し、気体成分が調整された調整気体を継続的に吐出させる圧縮気体成分調整装置であって、
    導入された圧縮気体の所要成分を吸着する吸着剤が充填された第1吸着筒及び第2吸着筒と、
    前記第1吸着筒に圧縮気体を導く第1給気通路、及び前記第2吸着筒に圧縮気体を導く第2給気通路と、
    前記第1吸着筒から調整気体を吐出させる第1吐出通路、及び前記第2吸着筒から調整気体を吐出させる第2吐出通路と、
    前記第1吸着筒と前記第2吸着筒を連通する吸着筒間接続路と、
    前記第2吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第1吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第1排気通路、及び前記第1吸着筒で調整された調整気体の一部が前記吸着筒間接続路を介して前記第2吸着筒に導かれて吸着剤から所要成分を脱着パージして該吸着剤を再生させるように排気させる第2排気通路と、
    前記第1給気通路を開閉する第1給気バルブ、及び前記第2給気通路を開閉する第2給気バルブと、
    前記第1給気バルブ及び前記第2給気バルブの開閉切り替えを行うように作動する給気バルブ開閉手段と、
    前記第1排気通路を開閉する第1排気バルブ、及び前記第2排気通路を開閉する第2排気バルブと、
    前記第1排気バルブ及び前記第2排気バルブの開閉切り替えを行うように作動する排気バルブ開閉手段と、
    前記第1吸着筒内の圧力を監視する第1圧力センサー、及び前記第2吸着筒内の圧力を監視する第2圧力センサーと、
    前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の圧力を前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出することで、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを閉じて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を昇圧させる過去の昇圧工程における昇圧時間に対する昇圧した圧力の比として規定される圧力上昇の勾配の傾向と、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを開いて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を降圧させる過去の排気工程における降圧時間に対する降下した圧力の比として規定される圧力降下の勾配の傾向と、過去の前記第1吸着筒又は前記第2吸着筒による吸着工程における前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力の変動の傾向との各傾向のうちの少なくとも一つについて、記憶・学習し、学習した過去の傾向と、前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出した前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の実際の圧力の傾向とを比較し、前記過去の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する記憶・学習機能が設けられた警告信号出力手段とを備えることを特徴とする圧縮気体成分調整装置。
  12. 前記制御装置と、
    前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の圧力を前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出することで、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを閉じて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を昇圧させる過去の昇圧工程における昇圧時間に対する昇圧した圧力の比として規定される圧力上昇の勾配の傾向と、前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブを開いて前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内を降圧させる過去の排気工程における降圧時間に対する降下した圧力の比として規定される圧力降下の勾配の傾向と、過去の前記第1吸着筒又は前記第2吸着筒による吸着工程における前記第1吸着筒内又は前記第2吸着筒内の圧力の変動の傾向との各傾向のうちの少なくとも一つについて、記憶・学習し、学習した過去の傾向と、前記第1圧力センサー及び前記第2圧力センサーによって経時的に検出した前記第1吸着筒内及び前記第2吸着筒内の実際の圧力の傾向とを比較し、前記過去の傾向から外れる場合に異常と判断して警報を発報する記憶・学習機能が設けられた警告信号出力手段とを備え、
    前記制御装置を構成する情報処理装置が、記憶・学習機能が設けられた警告信号出力手段を構成する情報処理装置を兼ねることを特徴とする請求項8~10のいずれかに記載の圧縮気体成分調整装置。
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