JP2023036411A - 導電性貼付フィルム - Google Patents

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Abstract

Figure 2023036411000001
【課題】皮膚に貼り付けられた状態での抵抗率の変動を抑えつつ、貼り付けられた状態を安定化することを可能とした導電性貼付フィルムを提供する。
【解決手段】導電性貼付フィルム10は、皮膚に貼り付けられる粘着層11と、ウレタン系樹脂層12と、ウレタン系樹脂層12において対向する一対の面のいずれかに位置し、かつ、導電性樹脂組成物から形成された導電層13とを備える。ウレタン系樹脂層12の厚さが50μm以下であり、導電性貼付フィルム10の透湿度が750g/m・dayであり、JIS Z 0237:2009に準拠した剥離強度が1N/25mm以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性貼付フィルムに関する。
測定対象から生体信号を取得するための積層シートが提案されている。積層シートは、接着性および絶縁性を有した第1層と、電気伝導性を有した第2層とを備え、第1層が第2層に積層されている。第1層は、測定対象が身につける衣服に対する接着性を有している。積層シートは、積層シートが取得対象に接触することが可能であるように、第1層によって衣服に接着された状態で、生体信号の取得に用いられる(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開第2019/073839号
ところで、測定対象における測定位置のずれを抑える観点では、積層シートは、測定対象の皮膚に直接貼り付けられることが好ましい。しかしながら、積層シートが皮膚に貼り付けられた場合には、積層シートと皮膚との間に閉じ込められる汗が、積層シートを皮膚から剥がすように作用する。そのため、皮膚に貼り付けられる積層シートでは、貼り付けられた状態での抵抗率の変動を抑えつつ、貼り付けられた状態の安定化を図ることが望まれている。
上記課題を解決するための導電性貼付フィルムは、皮膚に貼り付けられる粘着層と、ウレタン系樹脂層と、前記ウレタン系樹脂層において対向する一対の面のいずれかに位置し、かつ、導電性樹脂組成物から形成された導電層と、を備える。前記ウレタン系樹脂層の厚さが50μm以下であり、前記導電性貼付フィルムの透湿度が750g/m・day以上であり、JIS Z 0237:2009に準拠した剥離強度が1N/25mm以上である。
上記導電性貼付フィルムによれば、ウレタン系樹脂層の厚さが50μm以下であるから、750g/m・day以上の透湿度が得られやすく、これによって、導電性貼付フィルムと皮膚との間に汗が篭もることが抑えられる。さらには、導電性貼付フィルムの剥離強度が1N/25mm以上であるから、750g/m・day以上の透湿度のもとで、剥がれにくい導電性貼付フィルムを提供することが可能である。加えて、ウレタン系樹脂層の厚さが50μm以下であるから、ウレタン系樹脂層の伸長時にウレタン系樹脂層に作用する荷重が抑えられ、これによって、導電層における抵抗の増加が抑えられる。
上記導電性貼付フィルムにおいて、前記ウレタン系樹脂層の厚さは、15μm以上30μm以下であってよい。導電性貼付フィルムの貼付対象である皮膚は、複雑な曲面形状を有している。この点、ウレタン系樹脂層の厚さが15μm以上30μm以下であれば、導電性貼付フィルムが皮膚の形状に追従しやすく、かつ、剥がれにくい。
上記導電性貼付フィルムにおいて、前記導電性樹脂組成物は、導電性高分子を含んでもよい。この導電性貼付フィルムによれば、貼付対象が複雑な曲面形状を有した皮膚であっても、導電層が、皮膚の形状に追従しやすく、かつ、導電層において導電性のばらつきを抑えることが可能である。
上記導電性貼付フィルムにおいて、前記導電性樹脂組成物は、非導電性樹脂と導電性フィラーとを含んでもよい。導電層に要求される導電性は、導電性貼付フィルムを備えたデバイスによって様々である。導電性樹脂組成物が非導電性樹脂と導電性フィラーとを含む場合には、導電性樹脂組成物における非導電性樹脂の含有量を増大することによって、導電層の追従性を高めること、あるいは、導電性フィラーの含有量を増大することによって、導電層に要求される導電性を高めることが可能である。
上記導電性貼付フィルムにおいて、前記導電層の厚さは、前記ウレタン系樹脂層の厚さよりも薄くてもよい。皮膚は、複雑な曲面形状を有する。この点、導電層の厚さがウレタン系樹脂層の厚さよりも薄い場合には、導電層が皮膚の形状に追従しやすい。また、ウレタン系樹脂層の伸縮量が、導電性貼付フィルムの伸縮量において支配的になりやすいから、導電層において抵抗の増加を抑えることの実効性が高められる。
本発明によれば、皮膚に貼り付けられた状態での抵抗率の変動を抑えつつ、貼り付けられた状態を安定化することができる。
一実施形態の導電性貼付フィルムにおける模式的な構造を示す断面図である。
図1を参照して、導電性貼付フィルムの一実施形態を説明する。
図1が示すように、導電性貼付フィルム10は、粘着層11、ウレタン系樹脂層12、および、導電層13を備えている。粘着層11は、導電性貼付フィルム10の貼付対象である皮膚に貼り付けられる。導電層13は、粘着層11とウレタン系樹脂層12との間に位置している。導電層13は、導電性樹脂組成物から形成されている。粘着層11およびウレタン系樹脂層12は、非導電性である。
導電性貼付フィルム10は、以下の条件を満たす。
(条件1)ウレタン系樹脂層12の厚さが50μm以下である。
(条件2)導電性貼付フィルム10の透湿度が750g/m・day以上である。
(条件3)JIS Z 0237:2009に準拠した剥離強度が1N/25mm以上である。
ウレタン系樹脂層12の厚さが50μm以下であるから、750g/m・day以上の透湿度が得られやすく、これによって、導電性貼付フィルム10と皮膚との間に汗が篭もることが抑えられる。さらには、導電性貼付フィルム10の剥離強度が1N/25mm以上であるから、750g/m・day以上の透湿度のもとで、剥がれにくい導電性貼付フィルム10を提供することが可能である。加えて、ウレタン系樹脂層12の厚さが50μm以下であるから、ウレタン系樹脂層12の伸長時にウレタン系樹脂層に作用する荷重が抑えられ、これによって、導電層13における抵抗の増加が抑えられる。
なお、条件2における透湿度は、JIS Z 0208-1976「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準拠した方法によって測定される。透湿度は、40℃かつ相対湿度90%の条件における測定値である。
また、条件3における剥離強度は、JIS Z 0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準拠した方法によって測定される。剥離強度は、ステンレス製の試験板に対する導電性貼付フィルム10の剥離強度である。導電性貼付フィルム10の剥離強度は、上述したように1N/25mm以上である。導電性貼付フィルム10の剥離強度は、3.5N/25mm以上であることがより好ましい。これにより、導電性貼付フィルム10が皮膚から剥がれることがさらに抑えられる。
粘着層11の厚さは、例えば5μm以上25μm以下であってよい。粘着層11は、合成樹脂製である。粘着層11は、例えばウレタン系樹脂から形成される。粘着層11を形成する材料は、ISO 10993に規定される生体適合性を満たすことが好ましい。粘着層11がウレタン系樹脂から形成されることによって、高い透湿度を有した粘着層11を得ることが可能である。
ウレタン系樹脂層12の厚さは、例えば15μm以上30μm以下であってよい。導電性貼付フィルム10の貼付対象である皮膚は、複雑な曲面形状を有している。この点、ウレタン系樹脂層12の厚さが15μm以上30μm以下であれば、導電性貼付フィルム10が皮膚の形状に追従しやすく、かつ、剥がれにくい。
ウレタン系樹脂層12は、以下の条件のうち、少なくとも1つを満たすことができる。
(条件4)引張破断伸度が、130%以上である。
(条件5)100%伸び引張強度が、4N/cm以下である。
条件4における引張破断伸度は、JIS K 7161‐1:2014(ISO 527‐1)「プラスチック-引張特性の求め方-第1部:通則」、および、JIS K 7127:1999(ISO 527‐3)「プラスチック-引張特性の試験方法-第3部:フィルム及びシートの試験条件」に準拠して求めることができる。測定対象物が降伏点を有しない場合には引張破壊ひずみを測定し、降伏点を有する場合には引張破壊時呼びひずみを測定し、これらの測定値を用いて引張破断伸度を求めることができる。
条件5における100%伸び引張強度は、JIS K 7161‐1:2014(ISO 527‐1)「プラスチック-引張特性の求め方-第1部:通則」に定義されたひずみが規定の値(100%)に達したときに測定された力の大きさを試験片の幅によって除算した値である。100%伸び引張強度(T)(N/cm)は、以下の式によって求めることができる。
T = F/W
なお、上記式において、Fは測定された力の大きさ(N)であり、Wは試験片の幅(cm)である。
ウレタン系樹脂層12は、条件4および条件5の両方を満たすことが好ましい。これにより、ウレタン系樹脂層12は、皮膚に対する貼り付けに適した引張破断強度と、100%伸び引張強度とを有する。そのため、こうしたウレタン系樹脂層12によれば、皮膚に対する貼り付けが容易である。また、ウレタン系樹脂層12に加えられる外力が小さくとも、ウレタン系樹脂層12はよく延びる。これにより、ウレタン系樹脂層12は皮膚に対する高い追従性を有し、かつ、皮膚に対する高い密着性を有することが可能である。
ウレタン系樹脂層12は、エーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、および、カーボネート系ポリウレタン樹脂から構成される群から選択されるいずれかを含むことができる。これにより、貼合適正が高く、かつ、透湿度が高いウレタン系樹脂層12を得ることが可能である。
エーテル系ポリウレタン樹脂は、エーテル結合(‐O‐)を含むエーテル系ポリオールを用いて生成されたポリウレタン樹脂である。エステル系ポリウレタン樹脂は、エステル結合(‐COO‐)を含むエステル系ポリオールを用いて生成されたポリウレタン樹脂である。カーボネート系ポリウレタン樹脂は、カーボネート結合(‐OC(=O)O‐)を含むポリオールを用いて生成されたポリウレタン樹脂である。
導電層13において、導電性樹脂組成物は、導電性高分子を含んでよい。この場合には、貼付対象が複雑な曲面形状を有した皮膚であっても、導電層13が、皮膚の形状に追従しやすく、かつ、導電層13において導電性のばらつきを抑えることが可能である。導電性高分子は、例えば(3,4‐エチレンジオキシチオフェン):ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)であってよい。なお、導電性高分子は、光透過性を有し、かつ、透明を呈することが可能である。そのため、導電性高分子を含む導電性樹脂組成物によれば、導電層13が呈する色が導電性貼付フィルム10の用途を制約することが抑えられる。
導電性樹脂組成物は、非導電性樹脂と導電性フィラーとを含んでもよい。導電層13に要求される導電性は、導電性貼付フィルム10を備えたデバイスによって様々である。導電性樹脂組成物が非導電性樹脂と導電性フィラーとを含む場合には、導電性樹脂組成物における非導電性樹脂の含有量を増大することによって、導電層13の追従性を高めること、あるいは、導電性フィラーの含有量を増大することによって、導電層13に要求される導電性を高めることが可能である。すなわち、導電性樹脂組成物が非導電性樹脂と導電性フィラーとを含む場合には、導電層13が有する追従性および導電性などの特性を調整することが容易である。
非導電性樹脂は、例えば熱可塑性樹脂であってよい。熱可塑性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、塩化ビニル‐酢酸ビニル樹脂、および、ポリエステル樹脂などであってよい。導電性フィラーは、例えば、ニッケル、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、スズ、鉛、クロム、プラチナ、パラジウム、タングステン、モリブデンなどから形成されてよい。または、導電性フィラーはこれら金属のうちの2種以上を含む合金から形成されてもよいし、これら金属の混合体から形成されてもよい。なお、導電性フィラーは、これら金属の化合物のうちで、良好な導電性を有する化合物から形成されてもよい。
なお、導電性樹脂組成物の一例は、導電性インキである。また、導電性樹脂組成物が導電性高分子のみから形成される、すなわち導電層13が導電性高分子のみから形成される場合には、導電性フィラーの分散性を均一にすることを要しない。そのため、面内における導電性のばらつきが抑えられた導電層13を形成することが容易である。一方で、導電性の差異を導電層13のなかで存在させたい適用対象においては、導電性樹脂組成物が、非導電性樹脂組成物と導電性フィラーとを含むことが好ましい。
導電層13の厚さは、ウレタン系樹脂層12の厚さよりも薄くてよい。皮膚は、複雑な曲面形状を有する。この点、導電層13の厚さがウレタン系樹脂層12の厚さよりも薄い場合には、導電層13が皮膚の形状に追従しやすい。また、ウレタン系樹脂層12の伸縮量が、導電性貼付フィルム10の伸縮量において支配的になりやすいから、導電層13において抵抗の増加を抑えることの実効性が高められる。
導電層13の厚さは、10μm以上であってよい。導電層13の厚さが10μm以上であれば、導電層13が配線として用いられる場合、および、電極として用いられる場合に導電層13に要求される導電性を満たすことが可能である。導電層13は、導電性貼付フィルム10が広がる平面と対向する視点から見て、導電層13は、ウレタン系樹脂層12のうち、導電層13が接する面に沿う平面状を有してもよい。すなわち、導電層13は、ベタ膜であってもよい。あるいは、導電層13は、導電性貼付フィルム10が広がる平面と対向する視点から見て、所定の形状を有してもよい。例えば、導電層13が配線として用いられる場合には、導電層13は、1つの方向に沿って延びる線状を有した部分を含んでよい。
なお、導電性貼付フィルム10が広がる平面と対向する視点から見て、導電性貼付フィルム10は、ウレタン系樹脂層12を覆うセパレートフィルムと、粘着層11を覆う保護フィルムとを備えてもよい。セパレートフィルムは、ウレタン系樹脂層12からの剥離が可能にウレタン系樹脂層12に積層されている。保護フィルムは、粘着層11からの剥離が可能に粘着層11に積層されている。各フィルムは、例えば、基材と、基材の1つの面に位置する離型層とを備えている。基材は、合成樹脂製のフィルムであってもよいし、紙であってもよい。
[実施例]
表1を参照して、実施例および比較例を説明する。
[実施例1]
ポリプロピレン(PP)ラミネート離型紙(リンテック(株)製、EV130TPD)をセパレートフィルムとして準備した。そして、セパレートフィルムのうち、PPがラミネートされた面に、エーテル系ポリオールを含む水性ポリウレタン(三井化学(株)、タケラックWS‐6021)(タケラックは登録商標)を塗工した後、水性ポリウレタンを乾燥させた。次いで、乾燥後の水性ポリウレタンを常温にてエージングさせることによって、15μmの厚さを有した非導電性のウレタン系樹脂層を得た。
ウレタン系樹脂層上に、PEDOT:PSSを含む導電塗料(ナガセケムテックス(株)製、デナトロンPT‐436)(デナトロンは登録商標)を塗工した後、導電塗料を基材とともに乾燥させることによって、10μmの厚さを有した導電層を形成した。この際に、導電塗料をウレタン系樹脂層が有する1つの面の全体に塗工した。
PETフィルムと、PETフィルム上に形成された離型層とを備え、38μmの厚さを有した保護フィルム(東レフィルム加工(株)製、セラピールWZ)(セラピールは登録商標)を準備した。主剤であるウレタン系粘着剤(トーヨーケム(株)製、サイアバインSP‐205)(サイアバインは登録商標)と、硬化剤(トーヨーケム(株)製、T‐501B)とを準備した。そして、主剤が含む水酸基のモル数(Mm)に対する硬化剤が含むイソシアネート基のモル数(Mh)の比(Mh/Mm)が0.13になるように、硬化剤を主剤に添加した後、硬化剤が添加された主剤を攪拌することによって、粘着層を形成するための塗液を得た。なお、以下において、主剤が含む水酸基のモル数に対する硬化剤が含むイソシアネート基のモル数の比を、主剤と硬化剤とのモル比とも称する。保護フィルムの離型層に対して塗液を塗工し、次いで、塗液を乾燥させることによって、15μmの厚さを有した粘着層を得た。
そして、導電層に粘着層を貼り合わせることによって積層体を得た。次いで、40℃の環境において積層体をエージングさせた後、ウレタン系樹脂層からセパレートフィルムを剥がすことによって、実施例1の導電性貼付フィルムを得た。
[比較例1]
実施例1において、主剤と硬化剤とのモル比を0.25に変更した以外は、実施例1と同様の方法によって、比較例1の導電性貼付フィルムを得た。
[実施例2]
実施例1において、ウレタン系樹脂層の厚さを30μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって、実施例2の導電性貼付フィルムを得た。
[実施例3]
実施例1において、ウレタン系樹脂層の厚さを50μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって、実施例3の導電性貼付フィルムを得た。
[比較例2]
実施例1において、ウレタン系樹脂層の厚さを100μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって、比較例2の導電性貼付フィルムを得た。
[比較例3]
実施例1において、ウレタン系樹脂層を12μmの厚さを有したポリエチレンテレフタ-レート(PET)フィルム(フタムラ化学(株)製、FE2001)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によって、比較例3の導電性貼付フィルムを得た。
[比較例4]
実施例1の導電性フィルムにおいて、ウレタン系樹脂層を40μmの厚さを有した二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(フタムラ化学(株)製、FOS)に変更した以外は、実施例1と同様の方法によって、比較例4の導電性貼付フィルムを得た。
[評価方法]
[透湿度]
JIS Z 0208-1976「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準拠した方法によって、導電性貼付フィルムの透湿度を測定した。透湿度の測定時には、吸湿剤として塩化カルシウム(無水)を透湿カップに測り取った。次いで、電子天秤によって吸湿剤を含む透湿カップの初期重量を測定した。そして、導電性貼付フィルムによって透湿カップを封止した状態で、透湿カップを40℃かつ相対湿度90%の環境下に2時間放置した後に、透湿カップの試験後重量を測定した。その後、透湿カップの初期重量に対する試験後重量の増加分を水蒸気の透過量として算出した。
[電気抵抗]
15mmの幅を有し、かつ、120mmの長さを有する試験片を、導電性貼付フィルムから切り出した。そして、低抵抗率計((株)三菱ケミカルアナリテック製、ロレスタ‐GP MCP‐T610)(ロレスタは登録商標)を用いて、試験片の電気抵抗(Ω/□)を測定した。
次いで、引張試験機((株)島津製作所製、オートグラフAGS‐X ロードセル1kN)が備えるチャック間の距離が50mmになるように、試験片が撓まない状態で、試験片の長さ方向において並ぶ2点をチャックで挟んだ。そして、長さ方向での引張伸び率が10%になるまで、すなわちチャックの変位量が5mmになるまで、50mm/minの速度で試験片を引っ張った。
その後、試験片を引っ張る前と同様の方法で、引っ張り後の試験片における電気抵抗(Ω/□)を測定した。そして、引っ張り前の電気抵抗を1に設定した場合における、引っ張り後の電気抵抗の増加比を算出した。
[剥離強度]
JIS Z 0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」の「方法1:試験板に対する180°引きはがし粘着力」に準拠した方法によって、導電性貼付フィルムの剥離強度を測定した。この際に、25mmの幅を有した試験片を、導電性貼付フィルムから切り出した。そして、粘着層から保護フィルムを剥離した後に、粘着層をステンレス試験板に貼り付けた。次いで、2kgの重さを有したローラーに試験片上を2往復させることによって試験片に加重を加えた後に、試験片を30分以上静置した。その後、引張試験機((株)島津製作所製、オートグラフAGS‐X ロードセル1kN)を用いて、剥離速度が300mm/minであり、かつ、試験片をステンレス試験板に対して180°引き剥がし際の剥離強度を測定した。
[貼付適性]
導電性貼付フィルムから、5cm角の大きさを有した試験片を切り出した。試験片を被検者の腕に5日間貼り付けた後、試験片の状態を確認した。そして、試験片の貼付適性を以下の2段階で評価した。
○ 皮膚が蒸れず、かつ、試験片が皮膚から剥がれなかった。
× 皮膚の蒸れ、および、試験片の少なくとも一部における剥がれの少なくとも一方が認められた。
[評価結果]
透湿度、電気抵抗、剥離強度、および、貼付適性の評価結果は、以下に示す表1に記載の通りであった。
Figure 2023036411000002
表1が示すように、導電性貼付フィルムの透湿度は、実施例1において840g/m・dayであり、比較例1において825g/m・dayであり、実施例2において786g/m・dayであり、実施例3において752g/m・dayであることが認められた。また、導電性貼付フィルムの透湿度は、比較例2において485g/m・dayであり、比較例3において60g/m・dayであり、比較例4において82g/m・dayであることが認められた。すなわち、実施例1,2,3、および、比較例1の導電性貼付フィルムでは、透湿度が750g/m・day以上であることが認められた。これに対して、比較例2,3,4の導電性貼付フィルムでは、透湿度が750g/m・day未満であることが認められた。
導電性貼付フィルムにおける電気抵抗の増加比は、実施例1および比較例1において、1.8であり、実施例2において2.0であり、実施例3において2.2であることが認められた。また、導電性貼付フィルムにおける電気抵抗の増加比は、比較例2において3.5であり、比較例3において1.6であり、比較例4において2.6であることが認められた。
導電性貼付フィルムにおける剥離強度は、実施例1において3.5N/25mmであり、比較例1において0.8N/25mmであり、実施例2において3.6N/25mmであり、実施例3において3.8N/25mmであることが認められた。また、導電性貼付フィルムにおける剥離強度は、比較例2において4.1N/25mmであり、比較例2において5.1N/25mmであり、比較例3において3.6N/25mmであることが認められた。
導電性貼付フィルムの皮膚に対する貼付適性を評価したところ、実施例1,2,3の貼付適性は「○」であり、比較例1,2,3,4の貼付適性は「×」であることが認められた。すなわち、実施例1,2,3では皮膚の発汗に伴う蒸れ、および、試験片の剥がれの両方が認められなかった。これに対して、比較例1では、皮膚の蒸れが認められない一方で、試験片の一部が皮膚から剥がれていた。また、比較例2,3,4では、試験片の剥がれが認められない一方で、皮膚の蒸れが認められた。特に、比較例3,4では、比較例2に比べて、皮膚と試験片との間に篭もった水分量が多いことが認められた。
以上説明したように、導電性貼付フィルムの一実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)導電性貼付フィルム10と皮膚との間に汗が篭もることが抑えられる程度に高い透湿度を有した導電性貼付フィルム10において、剥がれにくい導電性貼付フィルム10を提供することが可能である。また、導電層13における抵抗の増加も抑えられる。
(2)ウレタン系樹脂層12の厚さが15μm以上30μm以下であれば、導電性貼付フィルム10が皮膚の形状に追従しやすく、かつ、剥がれにくい。
(3)導電性樹脂組成物が導電性高分子を含む場合には、導電層13が皮膚の形状に追従しやすく、かつ、導電層13において導電性のばらつきを抑えることができる。
(4)導電性樹脂組成物が非導電性樹脂と導電性フィラーとを含む場合には、導電層13が有する追従性および導電性などの特性を調整することが容易である。
(5)導電層13の厚さがウレタン系樹脂層12の厚さよりも薄い場合には、導電層13において抵抗の増加を抑えることの実効性が高められる。
なお、上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
[導電層]
・導電層13が、ウレタン系樹脂層12よりも厚くてもよい。この場合であっても、導電性貼付フィルム10が上述した条件1,2,3を満たすことによって、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・導電層13は、ウレタン系樹脂層12のうち、粘着層11と対向する面とは反対側に位置してもよい。この場合には、導電層13と粘着層11との間に、ウレタン系樹脂層12が位置する。すなわち、導電層13は、ウレタン系樹脂層12において対向する一対の面のうちのいずれかに位置していればよい。
[ウレタン系樹脂]
・ウレタン系樹脂層12の厚さは15μm未満でもよいし、30μmよりも厚くてもよい。この場合であっても、導電性貼付フィルム10が上述した条件1,2,3を満たすことによって、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
10…導電性貼付フィルム
11…粘着層
12…ウレタン系樹脂層
13…導電層

Claims (5)

  1. 皮膚に貼り付けられる粘着層と、
    ウレタン系樹脂層と、
    前記ウレタン系樹脂層において対向する一対の面のいずれかに位置し、かつ、導電性樹脂組成物から形成された導電層と、を備える導電性貼付フィルムであって、
    前記ウレタン系樹脂層の厚さが50μm以下であり、
    前記導電性貼付フィルムの透湿度が750g/m・dayであり、
    JIS Z 0237:2009に準拠した剥離強度が1N/25mm以上である
    導電性貼付フィルム。
  2. 前記ウレタン系樹脂層の厚さは、15μm以上30μm以下である
    請求項1に記載の導電性貼付フィルム。
  3. 前記導電性樹脂組成物は、導電性高分子を含む
    請求項1または2に記載の導電性貼付フィルム。
  4. 前記導電性樹脂組成物は、非導電性樹脂と導電性フィラーとを含む
    請求項1または2に記載の導電性貼付フィルム。
  5. 前記導電層の厚さは、前記ウレタン系樹脂層の厚さよりも薄い
    請求項1から4のいずれか一項に記載の導電性貼付フィルム。
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