JP2023035972A - 2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2s)-オキセタン-2-イルメチル]-1h-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の固体形態 - Google Patents

2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2s)-オキセタン-2-イルメチル]-1h-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の固体形態 Download PDF

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Abstract

【課題】2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の固体形態を提供すること。【解決手段】本発明は、2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の固体形態、例えば、形態1または形態2、ならびに、ヒト等の哺乳動物においてGLP-1Rによって変調される疾患、状態または障害を処置する際の、それらの医薬組成物および使用を提供する。

Description

本発明は、2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の固体形態(例えば結晶性および/または非晶質形態);それを調製するための方法;ヒト等の哺乳動物においてGLP-1Rによって変調される疾患、状態または障害を処置する際の、それらの医薬組成物、剤形および使用を提供する。
糖尿病は、その増大しつつある有病率および関連する健康リスクが理由で、主要な公衆衛生上の懸念である。該疾患は、インスリン生成、インスリン作用または両方の欠陥から生じる高レベルの血中グルコースによって特徴付けられる。糖尿病の2つの主要な形態、1型および2型が認識されている。1型糖尿病(T1D)は、血中グルコースを調節するホルモンインスリンを産生する体内の唯一の細胞である膵臓ベータ細胞を体の免疫システムが破壊すると、発病する。生き延びるために、1型糖尿病がある人々は、注射またはポンプによってインスリンを投与されなくてはならない。2型真性糖尿病(概してT2DMと称される)は、通常、インスリン抵抗性または許容できるグルコースレベルを維持するためのインスリンの生成が不十分である場合のいずれかから始まる。
現在、種々の薬理学的アプローチが高血糖症およびその後T2DMを処置するために利用可能である(Hampp,C.ら、Use of Antidiabetic Drugs in the U.S.、2003~2012、Diabetes Care 2014、37、1367~1374)。これらは、それぞれ異なる一次機構を通して作用する以下の6つの主要なクラスに群分けされうる:(A)スルホニル尿素(例えば、グリピジド、グリメピリド、グリブリド)、メグリチニド(例えば、ナテグリニド(nateglidine)、レパグリニド)、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)阻害剤(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、サキサグリプチン(saxogliptin))、およびグルカゴン様ペプチド-1受容体(GLP-1R)アゴニスト(例えば、リラグルチド、アルビグルチド、エキセナチド、リキシセナチド、デュラグルチド、セマグルチド)を含むインスリン分泌促進物質(これらは、膵臓ベータ細胞に対して作用することによってインスリンの分泌を強化する)。スルホニル尿素およびメグリチニドは、限定された効能および忍容性を有し、体重増加を引き起こし、多くの場合、低血糖症を誘発する。DPP-IV阻害剤は、限定された効能を有する。販売されているGLP-1Rアゴニストは、皮下注射によって投与されるペプチドである。リラグルチドは、肥満の処置のために追加で承認されている。(B)ビグアニド(例えば、メトホルミン)は、主に肝グルコース生成を減少させることによって作用すると考えられる。ビグアニドは、多くの場合、消化管障害および乳酸アシドーシスを引き起こし、それらの使用をさらに限定している。(C)アルファ-グルコシダーゼの阻害剤(例えば、アカルボース)は、腸内グルコース吸収を減少させる。これらの作用物質は、多くの場合、消化管障害を引き起こす。(D)チアゾリジンジオン(例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン)は、肝臓、筋肉および脂肪組織における特異的受容体(ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体-ガンマ)に対して作用する。それらは、脂質代謝を調節して、その後、インスリンの作用に対するこれらの組織の応答を強化する。これらの薬物の頻繁な使用は、体重増加につながる場合があり、浮腫および貧血を誘発しうる。(E)インスリンは、より重度の症例では、単独でまたは上記の作用物質と組み合わせてのいずれかで使用され、頻繁な使用は、体重増加につながる場合もあり、低血糖症のリスクを抱える。(F)ナトリウム-グルコースとリンクしたトランスポーターコトランスポーター2(SGLT2)阻害剤(例えば、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、エルツグリフロジン)は、腎臓においてグルコースの再吸収を阻害し、それにより、血液中のグルコースレベルを低下させる。この新興クラスの薬物は、ケトアシドーシスおよび尿路感染症に関連しうる。
しかしながら、GLP-1RアゴニストおよびSGLT2阻害剤を除いて、薬物は、限定された効能を有し、最も重要な問題であるβ細胞機能低下および関連する肥満には対処しない。
肥満は、現代社会において高度にまん延している慢性疾患であり、高血圧症、高コレステロール血症および冠状動脈性心疾患を含む多数の医学的問題に関連する。これはさらにT2DMおよびインスリン抵抗性と高度に相関しており、この後者には概して高インスリン血症または高血糖症または両方が付随する。加えて、T2DMは、冠動脈疾患の2から4倍のリスク増大に関連する。現在、高い効能で肥満を排除する唯一の処置は減量外科手術であるが、この処置は高価かつ危険である。薬理学的介入は概してあまり効果的ではなく、副作用に関連する。したがって、副作用が少なく好都合な投与による、より効果的な薬理学的介入が明らかに必要とされている。
T2DMは、最も一般的には高血糖症およびインスリン抵抗性に関連するが、T2DMに関連する他の疾患は、肝臓インスリン抵抗性、耐糖能異常、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、肥満、脂質異常症、高血圧症,高インスリン血症および非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を含む。
NAFLDは、代謝症候群の肝臓の兆候であり、脂肪症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、線維症、肝硬変および最終的に肝細胞癌を包含する一連の肝臓の状態である。NAFLDおよびNASHは、肝臓の脂質の上昇がある個体の最も大きな割合を占めることから、原発性脂肪肝疾患とみなされる。NAFLD/NASHの重症度は、脂質の存在、炎症性細胞浸潤、肝細胞風船化、および線維症の程度に基づく。脂肪症があるすべての個体がNASHに進行するとは限らないが、相当な割合が進行する。
GLP-1は、食物の摂取に応答して腸内でL細胞によって分泌される30アミノ酸長インクレチンホルモンである。GLP-1は、インスリン分泌を生理学的およびグルコース依存性方式で刺激し、グルカゴン分泌を減少させ、胃内容物排出を阻害し、食欲を減少させ、ベータ細胞の増殖を刺激することが示されている。非臨床実験において、GLP-1は、グルコース依存性インスリン分泌に重要な遺伝子の転写を刺激することによっておよびベータ細胞新生を促進することによって、ベータ細胞能力の継続を促進する(Meierら、Biodrugs.2003;17(2):93~102)。
健康な個体において、GLP-1は、膵臓によるグルコース依存性インスリン分泌を刺激して末梢におけるグルコース吸収の増大をもたらすことにより、食後血中グルコースレベルを調節するという重要な役割を果たす。GLP-1は、グルカゴン分泌も抑制し、肝グルコース生産の低減につながる。加えて、GLP-1は、胃内容物排出を遅延させ、小腸運動性を減速させて食物吸収を遅延させる。T2DMがある人々では、GLP-1における通常の食後上昇は存在しないかまたは低減されている(Vilsboll Tら、Diabetes.2001.50;609~613)。
Holst(Physiol.Rev.2007、87、1409)およびMeier(Nat.Rev.Endocrinol.2012、8、728)は、GLP-1、リラグルチドおよびエキセンジン-4等のGLP-1受容体アゴニストが、空腹時および食後グルコース(FPGおよびPPG)を低減させることにより、T2DMがある患者において血糖コントロールを改善するための3つの主要な薬理学的活性:(i)グルコース依存性インスリン分泌の増大(第1および第2相の改善)、(ii)高血糖状態下でのグルカゴン抑制活性、(iii)食事由来のグルコースの遅滞吸収をもたらす胃内容物排出速度の遅延を有することを記述している。
心血管代謝および関連疾患のための簡単に投与される予防および/または処置が依然として必要である。
2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、または薬学的に許容できるその塩[例えば、その1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩、その2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール塩またはそのトリス(ヒドロキシエチル)メチルアミン塩またはそのトリス塩としても公知である]は、米国特許第10,208,019号(該特許の実施例4A-01を参照)で記述されているGLP-1Rアゴニストであり、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
Figure 2023035972000001
2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸のトリス塩は、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミンを使用することによって作製された化合物1の塩を意味する。トリスは、化合物1のカルボン酸部分と会合している。別段の記載がない限り、化合物1のトリス塩に言及する場合、対イオンおよび化合物1は、約1:1(すなわち、0.9:1.0から1.0:0.9まで、例えば、0.95:1.00から1.00:0.95まで、または0.99:1.00から1.00:1.01まで)の化学量論比である。化合物1のトリス塩の別の化学名は、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミニウム2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボキシレートであり、これは、例えば、以下の構造の1つによって表すこともできる。
Figure 2023035972000002
固体形態、例えば特定の薬物の結晶性形態(例えば、無水物、水和物、溶媒和物等を含む)は、多くの場合、薬物の調製の容易さ、安定性、溶解度、貯蔵安定性、製剤化の容易さ、取り扱いの容易さならびにインビボ薬理および/または効能の、重要な決定要因であることが周知である。同じ組成の物質が異なる格子配列で結晶化して、特定の多形形態に特異的な異なる熱力学的特性および安定性をもたらす場合、異なる結晶性形態が出現する。2つ以上の固体形態(例えば、2つ以上の結晶性形態、または非晶質形態および1つもしくは複数の結晶性形態)が生成されうる場合、固体形態のそれぞれを純粋な形態で作製するための方法を有することが望ましい。いずれの固体形態が好ましいかを決定する際、固体形態の多数の特性を比較し、好ましい固体(例えば結晶性)形態を多くの物理特性変数に基づいて選択しなくてはならない。調製の容易さ、安定性等のある特定の側面が重大であると考えられる一部の状況において1つの結晶性形態が好ましいものでありうることが完全に可能である。他の状況では、異なる結晶性形態が、より大きい溶解度および/または優れた薬物動態により好ましい場合がある。その上、1つの純粋な結晶性形態に関連する潜在的利点が理由で、1つの物質の2つ以上の固体形態が存在しうる場合に、多形変換(すなわち、1つの結晶形態から別の結晶形態への変換、または1つの結晶形態と非晶質形態との間の変換)を防止するまたは最小化することが望ましい。そのような多形変換は、固体形態(例えば結晶性形態)を含有する製剤の調製中および固体形態(例えば結晶性形態)を含有する医薬剤形の貯蔵中の両方において生じうる。
米国特許第10,208,019号 米国特許第10,071,992号 WO2019102311 国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号 米国特許第8,859,577号 国際出願第PCT/IB2011/054119号 米国特許第9,809,579号 米国特許第9,150,568号 米国特許第4,485,045号 米国特許第4,544,545号 米国特許第5,013,556号 米国特許第3,773,919号
Hampp,C.ら、Use of Antidiabetic Drugs in the U.S.、2003~2012、Diabetes Care 2014、37、1367~1374 Meierら、Biodrugs.2003;17(2):93~102 Vilsboll Tら、Diabetes.2001.50;609~613 Holst(Physiol.Rev.2007、87、1409) Meier(Nat.Rev.Endocrinol.2012、8、728) Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use、StahlおよびWermuth著(Wiley-VCH、2002) Polymorphism in Pharmaceutical Solids、K.R.Morris著(H.G.Brittain編、Marcel Dekker、1995) Chem Commun、17、1889~1896、O.AlmarssonおよびM.J.Zaworotko著(2004) J Pharm Sci、64(8)、1269~1288、Haleblian著(1975年8月) Crystals and the Polarizing Microscope、N.H.HartshorneおよびA.Stuart著、第4版(Edward Arnold、1970) Int J Mol Sci 29682~29716、A.C.L.M.Carvahoら著(2015) Smith,Roger M.、Loughborough University、Loughborough、UK;Chromatographic Science Series(1998)、75(SFC with Packed Columns)、223~249頁 Stereochemistry of Organic Compounds、E.L.ElielおよびS.H.Wilen著(Wiley、1994) B.C.FinninおよびT.M.Morgan、J.Pharm.Sci.、第88巻、955~958頁、1999 Hoover、John E.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania、1975 Libermanら編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker、New York、N.Y.、1980 Kibbeら編、Handbook of Pharmaceutical Excipients(第3版)、American Pharmaceutical Association、Washington、1999 Remington、The Science and Practice of Pharmacy、第20版、Mack Publishing(2000) Comprehensive Organic Chemistry、BartonおよびOllis編、Elsevier Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、Larock、John Wiley and Sons Compendium of Organic Synthetic Methods、第I~XII巻(Wiley-Interscience刊行) T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons、New York、1991
例えば、より良好なバイオアベイラビリティまたはより良好な安定性を示す改善された薬物製剤が一貫して求められることから、既存の薬物分子の新たなまたはより純粋な固体(例えば結晶性)形態の継続的な必要性がある。本明細書において記述されている化合物1のトリス塩の新規固体形態(例えば結晶性および/または非晶質形態)は、これおよび他の重要な目的に向けたものである。
一実施形態(実施形態A1)では、本発明は、2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の結晶性形態(例えば形態1)を提供する。本発明の結晶性形態は、本明細書で提供されている粉末X線回折(PXRD)データ、固体核磁気共鳴(ssNMR)データ(例えば13C ssNMRデータ)および/またはFT-ラマン分光データに従って特徴付けられうる。
一実施形態(実施形態B1)では、本発明は、2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の非晶質形態(例えば形態2)を提供する。本発明の非晶質形態は、本明細書で提供されている粉末X線回折(PXRD)データ、固体核磁気共鳴(ssNMR)データ(例えば13C ssNMRデータ、15N ssNMRデータおよび19F ssNMRデータ)および/またはFT-ラマン分光データに従って特徴付けられうる。
本発明は、本発明の結晶性形態(例えば形態1)を含有する医薬組成物をさらに提供する。
本発明は、本発明の非晶質形態(例えば形態2)を含有する医薬組成物をさらに提供する。
本発明は、化合物1のトリス塩の形態1を調製するための方法であって、形態1を溶液から沈殿させる(結晶化する(crystalizing))ステップを含み、溶液が化合物1のトリス塩および溶媒を含み、溶媒が1-プロパノールを含む、方法をさらに提供する。
本発明は、化合物1のトリス塩の形態1を調製するための方法であって、形態1を溶液から沈殿させる(結晶化する)ステップを含み、溶液が化合物1のトリス塩および混合溶媒を含み、混合溶媒が水およびDMSO(ジメチルスルホキシド)を含む、方法をさらに提供する。
本発明は、本発明の非晶質形態を調製するための方法、例えば、化合物1のトリス塩の形態2を調製するための方法であって、化合物1のトリス塩の形態1をボールミルして、化合物1のトリス塩の形態2を提供するステップを含む方法をさらに提供する。
本発明は、疾患または障害を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療有効量の本発明の結晶性形態(例えば形態1)または本発明の非晶質形態(例えば形態2)を投与するステップを含み、疾患または障害が、T1D、T2DM、前糖尿病、特発性T1D、LADA、EOD、YOAD、MODY、栄養不良関連糖尿病、妊娠性糖尿病、高血糖症、インスリン抵抗性、肝臓インスリン抵抗性、耐糖能異常、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、腎臓病、糖尿病性網膜症、脂肪細胞機能不全、内臓脂肪沈着、睡眠時無呼吸、肥満、摂食障害、他の作用物質の使用による体重増加、過度の砂糖渇望、脂質異常症、高インスリン血症、NAFLD、NASH、線維症、線維症を伴うNASH、肝硬変、肝細胞癌、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、末梢血管疾患、高血圧症、内皮機能不全、血管コンプライアンス異常、うっ血性心不全、心筋梗塞、脳卒中、出血性脳卒中、虚血性脳卒中、外傷性脳損傷、肺高血圧症、血管形成術後の再狭窄、間欠性跛行、食後脂肪血症、代謝性アシドーシス、ケトン症、関節炎、骨粗しょう症、パーキンソン病、左室肥大、末梢動脈疾患、黄斑変性症、白内障、糸球体硬化症、慢性腎不全、代謝症候群、症候群X、月経前症候群、狭心症、血栓症、アテローム性動脈硬化症、一過性虚血発作、血管再狭窄、グルコース代謝異常、空腹時血漿グルコース異常の状態、高尿酸血症、痛風、勃起機能不全、皮膚および結合組織障害、乾癬、足潰瘍、潰瘍性大腸炎、高アポBリポタンパク質血症、アルツハイマー病、統合失調症、認知障害、炎症性腸疾患、短腸症候群、クローン病、大腸炎、過敏性腸症候群、多嚢胞性卵巣症候群ならびに中毒からなる群から選択される、方法をさらに提供する。
本発明は、GLP-1Rによって変調される疾患または障害を処置する際に使用するための、本発明の結晶性形態(例えば形態1)または本発明の非晶質形態(例えば形態2)をさらに提供する。
本発明は、医薬として使用するための、本発明の結晶性形態(例えば形態1)または本発明の非晶質形態(例えば形態2)の使用をさらに提供する。
本発明は、GLP-1Rによって変調される疾患または障害を処置する際の、本発明の結晶性形態(例えば形態1)または本発明の非晶質形態(例えば形態2)の使用をさらに提供する。
本発明は、治療有効量の本発明の結晶性形態(例えば形態1)と、追加の作用物質とを含む、医薬組合せをさらに提供する。
本発明は、治療有効量の本発明の非晶質形態(例えば形態2)と、(2)追加の作用物質とを含む、医薬組合せをさらに提供する。
Cu Kα放射線源(1.5406Åの波長)を備えたBruker AXS D8エンデバー回折計で行われた化合物1のトリス塩の形態1についての取得された粉末X線回折パターン(PXRD)を示す図である。 BrukerアバンセIII HD 400MHz(H周波数)NMR分光計内に位置付けられた4mmマジック角スピニング(MAS)プローブで10kHzのMAS速度で行われた化合物1のトリス塩の形態1の観察された13C ssNMRパターンを示す図である。 4mM MASプローブを備えたBrukerアバンセネオ400MHz NMR分光計で20kHzのスピン速度で行われた化合物1のトリス塩の形態1の観察された15N ssNMRパターンを示す図である。 BrukerアバンセIII HD 400MHz(H周波数)NMR分光計内に位置付けられた3.2mmのMASプローブで20kHzのスピン速度で行われた化合物1のトリス塩の形態1の観察された19F ssNMRパターンを示す図である。 バーテックス70分光計に取り付けられたRAM II FT-ラマンモジュール(Bruker Optik GmbH)を使用した、化合物1のトリス塩の代表的な観察されたFT-ラマンスペクトルを示す図である。 Cu Kα放射線源(1.5406Åの波長)を備えたBruker AXS D8エンデバー回折計で行われた化合物1のトリス塩の形態2についての取得された粉末X線回折パターン(PXRD)を示す図である。 BrukerアバンセIII HD 400MHz(H周波数)NMR分光計内に位置付けられた4mmマジック角スピニング(MAS)プローブで10kHzのMAS速度で行われた化合物1のトリス塩の形態2の観察された13C ssNMRパターンを示す図である。 BrukerアバンセIII HD 400MHz(H周波数)NMR分光計内に位置付けられた4mmマジック角スピニング(MAS)プローブで8kHzのMAS速度で行われた化合物1のトリス塩の形態2の観察された15N ssNMRパターンを示す図である。 BrukerアバンセIII HD 400MHz(H周波数)NMR分光計内に位置付けられた3.2mmのMASプローブで20kHzのスピン速度で行われた化合物1のトリス塩の形態2の観察された19F ssNMRパターンを示す図である。 バーテックス70分光計に取り付けられたRAM II FT-ラマンモジュール(Bruker Optik GmbH)を使用した、化合物1のトリス塩の形態2の代表的な観察されたFT-ラマンスペクトルを示す図である。
本発明は、本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な記述およびその中に含まれる例を参照することにより、より容易に理解されうる。
本発明は、具体的な調製方法に限定されず、これらは当然ながら変動しうることを理解されたい。本明細書で使用される術語は、特定の実施形態を記述することのみを目的としたものであり、限定的であることを意図したものではないことも理解されたい。
本発明の実施形態A1は、2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の結晶性形態(例えば形態1)を提供する。本発明の結晶性形態は、例えば、本明細書で提供されている粉末X線回折(PXRD)データ、固体核磁気共鳴(ssNMR)データ(例えば13C ssNMRデータ、15N ssNMRデータおよび/または19F ssNMR)および/またはFT-ラマン分光データに関して、その独自の固体状態痕跡によって同定されうる。
実施形態A2は、結晶性形態が90%より大きい純度を有する、実施形態A1のさらなる実施形態である。
実施形態A3は、結晶性形態が95%より大きい純度を有する、実施形態A1のさらなる実施形態である。
実施形態A4は、結晶性形態が97%より大きい純度を有する、実施形態A1のさらなる実施形態である。
実施形態A5は、結晶性形態が99%より大きい純度を有する、実施形態A1のさらなる実施形態である。
実施形態A6は、結晶性形態が形態1と指定される、実施形態A1からA5のいずれか1つのさらなる実施形態である。本発明の形態1は、例えば、本明細書で提供されている粉末X線回折(PXRD)データ、固体核磁気共鳴(ssNMR)データ(例えば13C ssNMRデータ、15N ssNMRデータおよび/または19F ssNMR)および/またはFT-ラマン分光データに関して、その独自の固体状態痕跡によって同定されうる。
実施形態A7は、結晶性形態が、2θ(Cu Kα放射線源、1.5406Åの波長)に関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°および18.0±0.2°におけるものから選択される1つのピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA6のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A8は、結晶性形態が、2θに関して、14.3±0.2°において1つのピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA7のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A9は、結晶性形態が、2θに関して、17.5±0.2°において1つのピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA8のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A10は、結晶性形態が、2θに関して、18.0±0.2°において1つのピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA9のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A11は、結晶性形態が、2θに関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°および18.0±0.2°におけるものから選択される2つのピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA6のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A12は、結晶性形態が、2θに関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°および18.0±0.2°においてピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA11のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A13は、結晶性形態が、2θに関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°、18.0±0.2°および23.4±0.2°においてピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA12のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A14は、結晶性形態が、2θに関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°、18.0±0.2°、23.4±0.2°および24.7±0.2°においてピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、実施形態A1からA13のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図1と実質的に同じ粉末X線回折パターン(PXRD)を有する。
実施形態A15は、結晶性形態が、化学シフトに関して、171.0±0.2ppmおよび141.3±0.2ppmにおけるものから選択される1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA14のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A16は、結晶性形態が、化学シフトに関して、171.0±0.2ppmにおいて1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA15のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A17は、結晶性形態が、化学シフトに関して、141.3±0.2ppmにおいて1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA15のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A18は、結晶性形態が、化学シフトに関して、171.0±0.2ppmおよび141.3±0.2ppmにおいてピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA17のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A19は、結晶性形態が、化学シフトに関して、171.0±0.2ppm、141.3±0.2ppmおよび64.0±0.2ppmにおいてピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA18のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A20は、結晶性形態が、化学シフトに関して、171.0±0.2ppm、141.9±0.2ppm、141.3±0.2ppm、120.7±0.2ppmおよび64.0±0.2ppmにおいてピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA19のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図2と実質的に同じ13C ssNMRスペクトルを有する。
実施形態A21は、結晶性形態が、化学シフトに関して、-339.9±0.2ppmまたは-223.4±0.2ppmにおいて1つのピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA20のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A22は、結晶性形態が、化学シフトに関して、-339.9±0.2ppmにおいて1つのピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA21のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A23は、結晶性形態が、化学シフトに関して、-223.4±0.2ppmにおいて1つのピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA22のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A24は、結晶性形態が、化学シフトに関して、-339.9±0.2ppmおよび-223.4±0.2ppmにおいてピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA23のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図3と実質的に同じ15N ssNMRスペクトルを有する。
実施形態A25は、結晶性形態が、化学シフトに関して、-118.8±0.2ppmにおいて1つのピークを含む19F ssNMRスペクトルを有する、実施形態A1からA24のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図4と実質的に同じ19F ssNMRスペクトルを有する。
実施形態A26は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1、430±2cm-1および416±2cm-1におけるものから選択される1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態A1からA25のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A27は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1において1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態A1からA26のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A28は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、430±2cm-1において1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態A1からA27のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A29は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、416±2cm-1において1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態A1からA28のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A30は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1、430±2cm-1および416±2cm-1におけるものから選択される2つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態A1からA26のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A31は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1および430±2cm-1において2つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態30のさらなる実施形態である。
実施形態A32は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1および416±2cm-1において2つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態30のさらなる実施形態である。
実施形態A33は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、430±2cm-1および416±2cm-1において2つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態30のさらなる実施形態である。
実施形態A34は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1、430±2cm-1および416±2cm-1においてピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態A1からA33のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A35は、結晶性形態が、波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1、430±2cm-1、416±2cm-1および3026±2cm-1においてピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態A1からA34のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図5と実質的に同じFT-ラマンスペクトルを有する。
実施形態A36は、結晶性形態が、約1.0重量%、約0.8重量%、約0.7重量%、約0.6重量%、約0.5重量%、約0.4重量%または約0.3重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
Figure 2023035972000003
実施形態A37は、結晶性形態が、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA36のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A38は、結晶性形態が、約0.2重量%、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA37のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A39は、結晶性形態が、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA38のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A40は、結晶性形態が、約1.0重量%、約0.8重量%、約0.7重量%、約0.6重量%、約0.5重量%、約0.4重量%または約0.3重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA39のいずれか1つのさらなる実施形態である。
Figure 2023035972000004
実施形態A41は、結晶性形態が、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA40のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A42は、結晶性形態が、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA41のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A43は、結晶性形態が、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA42のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A44は、結晶性形態が、約1.0重量%、約0.8重量%、約0.7重量%、約0.6重量%、約0.5重量%、約0.4重量%または約0.3重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA43のいずれか1つのさらなる実施形態である。
Figure 2023035972000005
実施形態A45は、結晶性形態が、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA44のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A46は、結晶性形態が、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA45のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態A47は、結晶性形態が、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態A1からA46のいずれか1つのさらなる実施形態である。
本発明は、化合物1のトリス塩の形態1(例えば実施形態A1からA47のいずれか1つ)を調製するための方法であって、形態1を溶液から沈殿させる(結晶化する)ステップを含み、溶液が化合物1のトリス塩および溶媒を含み、溶媒が1-プロパノールを含む、方法をさらに提供する。一部のさらなる実施形態では、溶媒は、水および1-プロパノールを含む。
本発明は、化合物1のトリス塩の形態1(例えば実施形態A1からA47のいずれか1つ)を調製するための方法であって、形態1を溶液から沈殿させる(結晶化する)ステップを含み、溶液が化合物1のトリス塩および混合溶媒を含み、混合溶媒が水およびDMSOを含む、方法をさらに提供する。さらなる実施形態では、方法は、化合物1のトリス塩の形態1の種晶を溶液に添加するステップをさらに含む。
化合物1のトリス塩の形態1(例えば実施形態A1からA47のいずれか1つ)の沈殿(結晶化するステップ)は、沈殿(結晶化)の種々の周知の方法のいずれかによって誘発されうる。例えば、沈殿は、溶液を冷却することまたは溶媒の蒸発(場合により減圧下で)によって誘発されうる。別の例として、沈殿は、(容器/ベッセルの底部または側面を)擦ることによって誘発されうる。さらに別の例として、沈殿は、化合物1のトリス塩の形態1の種晶を添加することによって誘発されうる。
本発明の実施形態B1は、治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物であって、化合物1のトリス塩の少なくとも5%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、医薬組成物を提供する。
実施形態B2は、化合物1のトリス塩の少なくとも10%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B3は、化合物1のトリス塩の少なくとも20%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B4は、化合物1のトリス塩の少なくとも30%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B5は、化合物1のトリス塩の少なくとも40%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B6は、化合物1のトリス塩の少なくとも50%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B7は、化合物1のトリス塩の少なくとも60%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B8は、化合物1のトリス塩の少なくとも70%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B9は、化合物1のトリス塩の少なくとも80%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B10は、化合物1のトリス塩の少なくとも90%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B11は、化合物1のトリス塩の少なくとも95%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B12は、化合物1のトリス塩の少なくとも97%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
実施形態B13は、化合物1のトリス塩の少なくとも99%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態B1のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態C1は、2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の非晶質形態を提供する。化合物1のトリス塩の非晶質形態は、顕著な粉末X線回折パターンを与えない(すなわち、そのPXRDは、形態1についてのPXRDのような鋭いピークを有さない)。本発明の非晶質形態は、例えば、本明細書で提供されている粉末X線回折(PXRD)データ、固体核磁気共鳴(ssNMR)データ(例えば13C ssNMRデータ、15N ssNMRデータおよび/または19F ssNMR)および/またはFT-ラマン分光データに関して、その独自の固体状態痕跡によって同定されうる。
実施形態C2は、非晶質形態が実質的に純粋である、実施形態C1のさらなる実施形態である。
実施形態C3は、非晶質形態が90%より大きい純度を有する、実施形態C1のさらなる実施形態である。
実施形態C4は、非晶質形態が95%より大きい純度を有する、実施形態C1のさらなる実施形態である。
実施形態C5は、非晶質形態が97%より大きい純度を有する、実施形態C1のさらなる実施形態である。
実施形態C6は、非晶質形態が99%より大きい純度を有する、実施形態C1のさらなる実施形態である。
実施形態C7は、非晶質形態が形態2と指定される、実施形態C1からC7のいずれか1つのさらなる実施形態であり、これは、例えば、本明細書で提供されている粉末X線回折(PXRD)データ、固体核磁気共鳴(ssNMR)データ(例えば13C ssNMRデータ、15N ssNMRデータおよび/または19F ssNMR)および/またはFT-ラマン分光データに関して、その独自の固体状態痕跡によって同定されうる。
実施形態C8は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppm、143.9±0.3ppmおよび62.2±0.3ppmにおけるものから選択される1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC7のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C9は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppmにおいて1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC8のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C10は、非晶質形態が、化学シフトに関して、143.9±0.3ppmにおいて1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC9のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C11は、非晶質形態が、化学シフトに関して、62.2±0.3ppmにおいて1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC10のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C12は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppm、143.9±0.3ppmおよび62.2±0.3ppmにおけるものから選択される2つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC11のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C13は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppmおよび143.9±0.3ppmにおいて2つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC12のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C14は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppmおよび62.2±0.3ppmにおいて2つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC12のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C15は、化学シフトに関して、143.9±0.3ppmおよび62.2±0.3ppmにおいて2つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC12のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C16は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppm、143.9±0.3ppmおよび62.2±0.3ppmにおけるものから選択されるピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC12のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C17は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppm、143.9±0.3ppm、62.2±0.3ppmおよび29.6±0.2ppmにおけるものから選択されるピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC16のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C18は、非晶質形態が、化学シフトに関して、174.0±0.2ppm、143.9±0.3ppm、62.2±0.3ppm、29.6±0.2ppmおよび130.8±0.3ppmにおけるものから選択されるピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC17のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図7と実質的に同じ13C ssNMRスペクトルを有する。
実施形態C19は、非晶質形態が、化学シフトに関して、-332.7±0.8ppmまたは-229±1.0ppmにおいて1つのピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC18のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C20は、非晶質形態が、化学シフトに関して、-332.7±0.8ppmにおいて1つのピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC19のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C21は、非晶質形態が、化学シフトに関して、-229±1.0ppmにおいて1つのピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC19のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C22は、非晶質形態が、化学シフトに関して、-332.7±0.8ppmおよび-229±1.0ppmにおいてピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC19のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図8と実質的に同じ15N ssNMRスペクトルを有する。
実施形態C23は、非晶質形態が、化学シフトに関して、-116.3±0.8ppmにおいて1つのピークを含む19F ssNMRスペクトルを有する、実施形態C1からC22のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図9と実質的に同じ19F ssNMRスペクトルを有する。
実施形態C24は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1513±2cm-1、1278±2cm-1および1378±2cm-1におけるものから選択される1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C25は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1513±2cm-1において1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC24のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C26は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1278±2cm-1において1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC24のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C27は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1378±2cm-1において1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC24のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C28は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1513±2cm-1および1278±2cm-1において2つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC24のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C29は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1513±2cm-1および1378±2cm-1において2つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC24のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C30は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1278±2cm-1および1378±2cm-1において2つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC24のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C31は、非晶質形態が、波数(cm-1)に関して、1513±2cm-1、1278±2cm-1および1378±2cm-1においてピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、実施形態C1からC30のいずれか1つのさらなる実施形態である。さらなる実施形態では、結晶性形態は、図7と実質的に同じFT-ラマンスペクトルを有する。
実施形態C32は、非晶質形態が、約1.0重量%、約0.8重量%、約0.7重量%、約0.6重量%、約0.5重量%、約0.4重量%または約0.3重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC31のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C33は、非晶質形態が、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC32のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C34は、非晶質形態が、約0.2重量%、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC33のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C35は、非晶質形態が、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC34のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C36は、非晶質形態が、約1.0重量%、約0.8重量%、約0.7重量%、約0.6重量%、約0.5重量%、約0.4重量%または約0.3重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC35のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C37は、非晶質形態が、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC36のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C38は、非晶質形態が、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC37のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C39は、非晶質形態が、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC38のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C40は、非晶質形態が、約1.0重量%、約0.8重量%、約0.7重量%、約0.6重量%、約0.5重量%、約0.4重量%または約0.3重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC39のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C41は、非晶質形態が、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC40のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C42は、非晶質形態が、約0.2重量%または約0.1重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC41のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態C43は、非晶質形態が、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する、実施形態C1からC42のいずれか1つのさらなる実施形態である。
本発明の実施形態D1は、治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物であって、化合物1のトリス塩の少なくとも5%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、医薬組成物を提供する。
本発明は、化合物1のトリス塩の形態2(例えば実施形態C1からC43のいずれか1つ)を調製するための方法であって、化合物1のトリス塩の形態1をボールミルして、化合物1のトリス塩の形態2を提供するステップを含む方法をさらに提供する。
実施形態D2は、化合物1のトリス塩の少なくとも10%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D3は、化合物1のトリス塩の少なくとも20%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D4は、化合物1のトリス塩の少なくとも30%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D5は、化合物1のトリス塩の少なくとも40%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D6は、化合物1のトリス塩の少なくとも50%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D7は、化合物1のトリス塩の少なくとも60%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D8は、化合物1のトリス塩の少なくとも70%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D9は、化合物1のトリス塩の少なくとも80%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D10は、化合物1のトリス塩の少なくとも90%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D11は、化合物1のトリス塩の少なくとも95%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D12は、化合物1のトリス塩の少なくとも97%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
実施形態D13は、化合物1のトリス塩の少なくとも99%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態D1のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態E1は、治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物であって、化合物1のトリス塩が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態および実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態を含む、医薬組成物を提供する。
実施形態E2は、化合物1のトリス塩の少なくとも1%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在し、化合物1のトリス塩の少なくとも1%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態E1のさらなる実施形態である。
実施形態E3は、化合物1のトリス塩の少なくとも2%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在し、化合物1のトリス塩の少なくとも2%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態E1のさらなる実施形態である。
実施形態E4は、化合物1のトリス塩の少なくとも5%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在し、化合物1のトリス塩の少なくとも5%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態E1のさらなる実施形態である。
実施形態E5は、化合物1のトリス塩の少なくとも10%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在し、化合物1のトリス塩の少なくとも10%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態E1のさらなる実施形態である。
実施形態E6は、化合物1のトリス塩の少なくとも10%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在し、化合物1のトリス塩の少なくとも5%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、実施形態E1のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態F1は、疾患または障害を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療有効量の実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態を投与するステップを含み、疾患または障害が、T1D、T2DM、前糖尿病、特発性T1D、LADA、EOD、YOAD、MODY、栄養不良関連糖尿病、妊娠性糖尿病、高血糖症、インスリン抵抗性、肝臓インスリン抵抗性、耐糖能異常、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、腎臓病、糖尿病性網膜症、脂肪細胞機能不全、内臓脂肪沈着、睡眠時無呼吸、肥満、摂食障害、他の作用物質の使用による体重増加、過度の砂糖渇望、脂質異常症、高インスリン血症、NAFLD、NASH、線維症、線維症を伴うNASH、肝硬変、肝細胞癌、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、末梢血管疾患、高血圧症、内皮機能不全、血管コンプライアンス異常、うっ血性心不全、心筋梗塞、脳卒中、出血性脳卒中、虚血性脳卒中、外傷性脳損傷、肺高血圧症、血管形成術後の再狭窄、間欠性跛行、食後脂肪血症、代謝性アシドーシス、ケトン症、関節炎、骨粗しょう症、パーキンソン病、左室肥大、末梢動脈疾患、黄斑変性症、白内障、糸球体硬化症、慢性腎不全、代謝症候群、症候群X、月経前症候群、狭心症、血栓症、アテローム性動脈硬化症、一過性虚血発作、血管再狭窄、グルコース代謝異常、空腹時血漿グルコース異常の状態、高尿酸血症、痛風、勃起機能不全、皮膚および結合組織障害、乾癬、足潰瘍、潰瘍性大腸炎、高アポBリポタンパク質血症、アルツハイマー病、統合失調症、認知障害、炎症性腸疾患、短腸症候群、クローン病、大腸炎、過敏性腸症候群、多嚢胞性卵巣症候群ならびに中毒からなる群から選択される、方法を提供する。
実施形態F2は、疾患または障害が、肥満、NAFLD、NASH、線維症を伴うNASH、T2Dおよび心血管疾患から選択される、実施形態F1のさらなる実施形態である。
実施形態F3は、実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態が、追加の作用物質と組み合わせて投与される、実施形態F1またはF2のさらなる実施形態である。
実施形態F4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態F13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態G1は、実施形態F1のような疾患または障害を処置するための、実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態の使用を提供する。
実施形態G2は、疾患または障害が、実施形態F2のようなものである、実施形態G1のさらなる実施形態である。
実施形態G3は、実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態が、追加の作用物質と組み合わせて使用される、実施形態G1またはG2のさらなる実施形態である。
実施形態G4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態G7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
実施形態G13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態G3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態H1は、実施形態F1のような疾患または障害を処置するための医薬を製造する(manufacaturing)際における、実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態の使用を提供する。
実施形態H2は、疾患または障害が、実施形態F2のようなものである、実施形態H1のさらなる実施形態である。
実施形態H3は、実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態が、追加の作用物質と組み合わせて使用される、実施形態H1またはH2のさらなる実施形態である。
実施形態H4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
実施形態H13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態H3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態J1は、実施形態F1のような疾患または障害を処置する際に使用するための、実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態を提供する。
実施形態J2は、疾患または障害が、実施形態F2のようなものである、実施形態J1のさらなる実施形態である。
実施形態J3は、実施形態A1からA47のいずれか1つの化合物1のトリス塩の結晶性形態が、追加の作用物質と組み合わせて使用される、実施形態J1またはJ2のさらなる実施形態である。
実施形態J4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態J7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
実施形態J13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態J3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態K1は、疾患または障害を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療有効量の実施形態C1からC43の化合物1のトリス塩の非晶質形態を投与するステップを含み、疾患または障害が、T1D、T2DM、前糖尿病、特発性T1D、LADA、EOD、YOAD、MODY、栄養不良関連糖尿病、妊娠性糖尿病、高血糖症、インスリン抵抗性、肝臓インスリン抵抗性、耐糖能異常、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、腎臓病、糖尿病性網膜症、脂肪細胞機能不全、内臓脂肪沈着、睡眠時無呼吸、肥満、摂食障害、他の作用物質の使用による体重増加、過度の砂糖渇望、脂質異常症、高インスリン血症、NAFLD、NASH、線維症、線維症を伴うNASH、肝硬変、肝細胞癌、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、末梢血管疾患、高血圧症、内皮機能不全、血管コンプライアンス異常、うっ血性心不全、心筋梗塞、脳卒中、出血性脳卒中、虚血性脳卒中、外傷性脳損傷、肺高血圧症、血管形成術後の再狭窄、間欠性跛行、食後脂肪血症、代謝性アシドーシス、ケトン症、関節炎、骨粗しょう症、パーキンソン病、左室肥大、末梢動脈疾患、黄斑変性症、白内障、糸球体硬化症、慢性腎不全、代謝症候群、症候群X、月経前症候群、狭心症、血栓症、アテローム性動脈硬化症、一過性虚血発作、血管再狭窄、グルコース代謝異常、空腹時血漿グルコース異常の状態、高尿酸血症、痛風、勃起機能不全、皮膚および結合組織障害、乾癬、足潰瘍、潰瘍性大腸炎、高アポBリポタンパク質血症、アルツハイマー病、統合失調症、認知障害、炎症性腸疾患、短腸症候群、クローン病、大腸炎、過敏性腸症候群、多嚢胞性卵巣症候群ならびに中毒からなる群から選択される、方法を提供する。
実施形態K2は、疾患または障害が、肥満、NAFLD、NASH、線維症を伴うNASH、T2Dおよび心血管疾患から選択される、実施形態K1のさらなる実施形態である。
実施形態K3は、実施形態C1からC43のいずれか1つの化合物1のトリス塩の非晶質形態が、追加の作用物質と組み合わせて使用される、実施形態K1またはK2のさらなる実施形態である。
実施形態K4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態K7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
実施形態K13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態K3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態L1は、実施形態K1のような疾患または障害を処置するための、実施形態C1からC43の化合物1のトリス塩の非晶質形態の使用を提供する。
実施形態L2は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態L1のさらなる実施形態である。
実施形態L3は、実施形態C1からC43のいずれか1つの化合物1のトリス塩の非晶質形態が、追加の作用物質と組み合わせて使用される、実施形態L1またはL2のさらなる実施形態である。
実施形態L4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態L7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
実施形態L13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態L3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態M1は、実施形態K1のような疾患または障害を処置するための医薬を製造する際における、実施形態C1からC43の化合物1のトリス塩の非晶質形態の使用を提供する。
実施形態M2は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態M1のさらなる実施形態である。
実施形態M3は、実施形態C1からC43のいずれか1つの化合物1のトリス塩の非晶質形態が、追加の作用物質と組み合わせて使用される、実施形態M1またはM2のさらなる実施形態である。
実施形態M4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態M7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
実施形態M13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態M3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態N1は、実施形態K1のような疾患または障害を処置する際に使用するための、実施形態C1からC43の化合物1のトリス塩の非晶質形態を提供する。
実施形態N2は、疾患または障害が、実施形態F2におけるものと同じである、実施形態N1のさらなる実施形態である。
実施形態N3は、実施形態C1からC43のいずれか1つの化合物1のトリス塩の非晶質形態が、追加の作用物質と組み合わせて使用される、実施形態N1またはN2のさらなる実施形態である。
実施形態N4は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N5は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N6は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態F3のさらなる実施形態である。
実施形態N7は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N8は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N9は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N10は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N11は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N12は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
実施形態N13は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態N3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態P1は、実施形態K1のような疾患または障害を処置する際に使用するための、実施形態B1からB13のいずれか1つの医薬組成物を提供する。実施形態P2は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態P1のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態P3は、実施形態K1のような疾患または障害を処置する際における、実施形態B1からB13のいずれか1つの医薬組成物の使用を提供する。実施形態P4は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態P3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態P5は、実施形態K1のような疾患または障害を処置するための医薬を製造する際における、実施形態B1からB13のいずれか1つの医薬組成物の使用を提供する。実施形態P6は、疾患または障害が、実施形態K2のようなものである、実施形態P5のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態P7は、疾患または障害を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療有効量の実施形態B1からB13のいずれか1つの医薬組成物を投与するステップを含み、疾患または障害が、実施形態K1におけるものと同じである、方法を提供する。実施形態P8は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態P7のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態Q1は、実施形態K1のような疾患または障害を処置する際に使用するための、実施形態D1からD13のいずれか1つの医薬組成物を提供する。
本発明の実施形態Q3は、実施形態K1のような疾患または障害を処置する際における、実施形態D1からD13のいずれか1つの医薬組成物の使用を提供する。実施形態Q4は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態Q3のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態Q5は、実施形態K1のような疾患または障害を処置するための医薬を製造する際における、実施形態D1からD13のいずれか1つの医薬組成物の使用を提供する。実施形態Q6は、疾患または障害が、実施形態K2のようなものである、実施形態Q5のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態Q7は、疾患または障害を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療有効量の実施形態D1からD13のいずれか1つの医薬組成物を投与するステップを含み、疾患または障害が、実施形態K1におけるものと同じである、方法を提供する。実施形態Q8は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態Q7のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態R1は、実施形態K1のような疾患または障害を処置する際に使用するための、実施形態E1からE5のいずれか1つの医薬組成物を提供する。
本発明の実施形態R3は、実施形態K1のような疾患または障害を処置する際における、実施形態E1からE5のいずれか1つの医薬組成物の使用を提供する。
実施形態R4は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態R2のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態R5は、実施形態K1のような疾患または障害を処置するための医薬を製造する際における、実施形態E1からE5のいずれか1つの医薬組成物の使用を提供する。
実施形態R6は、疾患または障害が、実施形態K2のようなものである、実施形態R5のさらなる実施形態である。
本発明の実施形態R7は、疾患または障害を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする哺乳動物に、治療有効量の実施形態E1からE5のいずれか1つの医薬組成物を投与するステップを含み、疾患または障害が、実施形態K1におけるものと同じである、方法を提供する。
実施形態R8は、疾患または障害が、実施形態K2におけるものと同じである、実施形態R7のさらなる実施形態である。
本発明の任意の固体形態は、実質的に純粋であることができる。本明細書において使用される場合、特定の固体形態(例えば結晶性形態)に関連する用語「実質的に純粋」は、特定の固体形態(例えば結晶性形態)が、15重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、3重量%未満または1重量%未満の化合物1のトリス塩の任意の他の物理的形態を含むことを意味する。
用語「実質的に同じ」は、X線粉末回折パターンを記述するために使用される場合、ピークが(2θに関して)本明細書で指定される偏差内であるパターンを含むようになっている。
用語「実質的に同じ」は、ssNMRスペクトルを記述するために使用される場合、ピークが(化学シフトに関して)本明細書で指定される偏差内であるssNMRスペクトルを含むようになっている。
用語「実質的に同じ」は、FT-ラマンスペクトルを記述するために使用される場合、ピークが(波数に関して)本明細書で指定される偏差内であるFT-ラマンスペクトルを含むようになっている。
用語「約」は、概して、所与の値または範囲の、10%内、好ましくは5%内、より好ましくは1%内を意味する。代替として、用語「約」は、当業者が考慮する場合、許容できる標準誤差内を意味する。
用語「トリス」は、THAM、トロメタミンまたは2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオールとしても公知である、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミンを意味する。
化合物1のトリス塩は、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミンおよび化合物1を使用して作製された化合物1の塩を意味する。トリスは、化合物1のカルボン酸部分と会合している。別段の記載がない限り、化合物1のトリス塩に言及する場合、対イオンおよび化合物1は、約1:1(すなわち、0.9:1.0から1.0:0.9まで、例えば、0.95:1.00から1.00:0.95まで)の化学量論比である。化合物1のトリス塩の別の化学名は、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミニウム2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボキシレートであり、これは、例えば、以下の構造の1つによって表すこともできる。
Figure 2023035972000006
当業者ならば、同じ化合物(同じ塩を含む)を命名するために複数の命名法が使用されうることを容易に理解するであろう。
本明細書において使用される場合、用語「GLP-1Rによって変調される疾患または障害」は、T1D、T2DM、前糖尿病、特発性T1D、LADA、EOD、YOAD、MODY、栄養不良関連糖尿病、妊娠性糖尿病、高血糖症、インスリン抵抗性、肝臓インスリン抵抗性、耐糖能異常、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、腎臓病、糖尿病性網膜症、脂肪細胞機能不全、内臓脂肪沈着、睡眠時無呼吸、肥満、摂食障害、他の作用物質の使用による体重増加、過度の砂糖渇望、脂質異常症、高インスリン血症、NAFLD、NASH、線維症、線維症を伴うNASH、肝硬変、肝細胞癌、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、末梢血管疾患、高血圧症、内皮機能不全、血管コンプライアンス異常、うっ血性心不全、心筋梗塞、脳卒中、出血性脳卒中、虚血性脳卒中、外傷性脳損傷、肺高血圧症、血管形成術後の再狭窄、間欠性跛行、食後脂肪血症、代謝性アシドーシス、ケトン症、関節炎、骨粗しょう症、パーキンソン病、左室肥大、末梢動脈疾患、黄斑変性症、白内障、糸球体硬化症、慢性腎不全、代謝症候群、症候群X、月経前症候群、狭心症、血栓症、アテローム性動脈硬化症、一過性虚血発作、血管再狭窄、グルコース代謝異常、空腹時血漿グルコース異常の状態、高尿酸血症、痛風、勃起機能不全、皮膚および結合組織障害、乾癬、足潰瘍、潰瘍性大腸炎、高アポBリポタンパク質血症、アルツハイマー病、統合失調症、認知障害、炎症性腸疾患、短腸症候群、クローン病、大腸炎、過敏性腸症候群、多嚢胞性卵巣症候群ならびに中毒からなる群から選択される疾患または障害を指す。
本発明の固体形態のあらゆる例または実施形態は、個々に、または本明細書において記述されている任意の数のありとあらゆる実施形態と任意の組合せで一緒に群分けされて、特許請求されうる。
室温(RT)または周囲温度:15から25℃。
ジメチルスルホキシド:DMSO。
H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、いずれの場合でも、推定構造と一致していた。特徴的な化学シフト(δ)は、重水素化溶媒中の残留プロトンシグナルと相対的なパーツ・パー・ミリオンで記され(7.27ppmのCHCl;3.31ppmのCDHOD;1.94ppmのMeCN;2.50ppmのDMSO)、主要ピークの呼称の従来の略語:例えば、s、一重線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;br、広域を使用して報告される。記号∧は、ピークが水ピークによって部分的に覆い隠されたためH NMRピーク面積が推測されたことを表示する。記号∧∧は、ピークが溶媒ピークによって部分的に覆い隠されたためH NMRピーク面積が推測されたことを表示する。
後述する化合物および中間体は、ACD/ケムスケッチ2012、ケムドロー、ファイルバージョンC10H41、ビルド69045(Advanced Chemistry Development,Inc.、Toronto、Ontario、Canada)が提供する命名規則を使用して命名した。ACD/ケムスケッチ2012が提供する命名規則は、当業者に周知であり、ACD/ケムスケッチ2012が提供する命名規則は、概して、有機化合物の命名法およびCASインデックスルールにおけるIUPAC(国際純正応用化学連合)勧告に適合すると考えられる。化学名は、丸括弧のみを有してよいか、または丸括弧および角括弧を有してよいことに留意されたい。命名規則に応じて、その名称自体の中の異なる場所に立体化学記述子を置いてもよい。当業者ならば、これらのフォーマットの変動を認識し、それらが同じ化学構造を提供することを理解するであろう。
薬学的に許容できる塩は、酸付加および塩基塩を含む。
好適な酸付加塩は、非毒性塩を形成する酸から形成される。例は、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、べシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グロクロン酸塩、六フッ化リン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2-ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、糖酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩、1,5-ナフタレンジスルホン(naphathalenedisulfonic)酸およびキシナホ酸塩を含む。
好適な塩基塩は、非毒性塩を形成する塩基から形成される。例は、アルミニウム塩、アルギニン塩、ベンザチン塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ビス(2-ヒドロキシエチル)アミン(ジオールアミン)塩、グリシン塩、リジン塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、2-アミノエタノール(オラミン)塩、カリウム塩、ナトリウム塩、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール(トリスまたはトロメタミン)塩および亜鉛塩を含む。
酸および塩基のヘミ塩、例えばヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩が形成されてもよい。好適な塩についての総説は、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use、StahlおよびWermuth著(Wiley-VCH、2002)を参照されたい。
薬学的に許容できる塩は、3つの方法の1つまたは複数によって、調製されうる:
(i)化合物を所望の酸または塩基と反応させることによって、
(ii)化合物の好適な前駆体から酸もしくは塩基に不安定な保護基を除去することによって、または所望の酸もしくは塩基を使用して、好適な環式前駆体、例えばラクトンもしくはラクタムを開環することによって、または
(iii)適切な酸もしくは塩基との反応によりまたは好適なイオン交換カラムを利用して化合物の1つの塩を別の塩に変換することによって。
3つすべての反応は、典型的には溶液中で行われる。得られた塩は、凝結するかまたは濾過によって収集されてよく、または溶媒の蒸発によって回収されてよい。得られた塩におけるイオン化の程度は、完全なイオン化からほぼ非イオン化まで変動しうる。
化合物および薬学的に許容できる塩は、非溶媒和および溶媒和形態で存在しうる。用語「溶媒和物」は、本明細書において、化合物またはその塩と、1つまたは複数の薬学的に許容できる溶媒分子、例えばエタノールとを含む、分子錯体を記述するために使用される。用語「水和物」は、前記溶媒が水である場合に用いられる。本明細書において記述されている形態1および形態2は、非溶媒和(および故に無水)であると考えられる。
有機水和物のための現在認可されている分類システムは、単離部位、チャネルまたは金属イオン配位水和物を定義するものであり、Polymorphism in Pharmaceutical Solids、K.R.Morris著(H.G.Brittain編、Marcel Dekker、1995)を参照されたい。単離部位水和物は、有機分子を介入させることによって水分子が互いに直接接触から単離されているものである。チャネル水和物では、水分子は格子チャネルにあり、ここで他の水分子に隣接している。金属イオン配位水和物では、水分子は金属イオンと結合されている。
溶媒または水が密接に結合している場合、錯体は、湿度とは無関係な明確に定義された化学量論を有しうる。しかしながら、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物のように溶媒または水が弱く結合している場合、水/溶媒含有量は、湿度および乾燥条件に依存しうる。そのような場合、非化学量論が標準となる。
薬物および少なくとも1つの他の成分が化学量論または非化学量論量で存在する、多成分錯体(塩および溶媒和物以外)も、本発明の範囲内に含まれる。この種類の錯体は、クラスレート(薬物宿主包接錯体)および共結晶を含む。後者は、典型的には、非共有相互作用を介して一緒に結合している中性分子成分の結晶性錯体として定義されるが、中性分子と塩との錯体であってもよい。共結晶は、融解結晶化によって、溶媒からの再結晶によって、または成分を一緒に物理的に粉砕することによって調製することができ、Chem Commun、17、1889~1896、O.AlmarssonおよびM.J.Zaworotko著(2004)を参照されたい。多成分錯体の一般的総説については、J Pharm Sci、64(8)、1269~1288、Haleblian著(1975年8月)を参照されたい。
本発明の化合物は、完全に非晶質から完全に結晶性に及ぶ一連の固体状態で存在しうる。用語「非晶質」は、材料が分子レベルで長距離秩序を欠く状態を指し、温度に応じて、固体または液体の物理的特性を呈しうる。典型的には、そのような材料は顕著なX線回折パターンを与えず、固体の特性を呈しながら、より正式には液体として記述される。加熱すると、状態変化、典型的には二次(「ガラス転移」)を特徴とする固体から液体特性への変化が出現する。用語「結晶性」は、材料が分子レベルで規則的秩序のある内部構造を有し、定義されたピークを持つ顕著なX線回折パターンを与える固相を指す。そのような材料は、十分に加熱されると、液体の特性も呈することになるが、固体から液体への変化は、相変化、典型的には一次(「融点」)を特徴とする。
化合物は、好適な条件に供された場合、中間状態(中間相または液晶)でも存在しうる。中間状態は、真の結晶性状態と真の液体状態との間の中間体(融解または溶液のいずれか)である。温度の変化の結果として生じる液晶性は、「サーモトロピック」として記述され、水または別の溶媒等の第2の成分の添加によって生じるものは、「リオトロピック」として記述される。リオトロピック中間相を形成する潜在性を有する化合物は、「両親媒性」として記述され、イオン性(-COONa、-COOまたは-SO Na等)または非イオン性(-N(CH等)極性頭基を保有する分子からなる。さらなる情報については、Crystals and the Polarizing Microscope、N.H.HartshorneおよびA.Stuart著、第4版(Edward Arnold、1970)を参照されたい。
一部の化合物は、多形および/または1もしくは複数種の異性(例えば光学、幾何または互変異性異性)を呈しうる。本発明の固体形態(例えば結晶性および/または非晶質形態)は、同位体標識されていてもよい。そのような変動は、それらの構造的特色を参照することにより定義される化合物1またはその塩には暗黙であり、従って、本発明の範囲内である。
1個または複数の不斉炭素原子を含有する化合物は、2つ以上の立体異性体として存在しうる。化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含有する場合、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体が可能である。構造異性体が低エネルギー障壁を介して相互変換可能である場合、互変異性異性(「互変異性」)が出現しうる。これは、例えば、イミノ、ケトもしくはオキシム基を含有する化合物においてはプロトン互変異性、または芳香族部分を含有する化合物においてはいわゆる原子価互変異性の形態をとることができる。単一の化合物は、複数種の異性を呈しうるということになる。
化合物1のある特定の薬学的に許容できる塩は、光学活性(例えばd-乳酸またはl-リジン)またはラセミ(例えばdl-酒石酸またはdl-アルギニン)である対イオンも含有しうる。
シス/トランス異性体は、当業者に周知である従来の技術、例えばクロマトグラフィーおよび分別結晶によって分離されうる。
個々の鏡像異性体の調製/単離のための従来の技術は、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成または例えばキラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用するラセミ体(または塩もしくは誘導体のラセミ体)の分割を含む。代替として、キラルエステルを含有するラセミ前駆体は、酵素分割によって分離されうる(例えば、Int J Mol Sci 29682~29716、A.C.L.M.Carvahoら著(2015)を参照)。化合物が酸性または塩基性部分を含有する場合、1-フェニルエチルアミンまたは酒石酸等の光学的に純粋な塩基または酸との間に塩が形成されうる。得られたジアステレオマー混合物は、分別結晶によって分離されてよく、ジアステレオマー塩の一方または両方は、当業者に周知の手段によって対応する純粋な鏡像異性体に変換されてよい。代替として、ラセミ体(またはラセミ前駆体)は、好適な光学活性化合物、例えば、アルコール、アミンまたはベンジル型塩化物と共有結合的に反応しうる。得られたジアステレオマー混合物を、当業者に周知の手段によるクロマトグラフィーおよび/または分別結晶によって分離して、分離されたジアステレオマーを2つ以上のキラル中心を持つ単一の鏡像異性体として得ることができる。キラル化合物(およびそのキラル前駆体)は、0から50体積%まで、典型的には2%から20%までのイソプロパノール、および0から5体積%までのアルキルアミン、典型的には0.1%ジエチルアミンを含有する、炭化水素、典型的にはヘプタンまたはヘキサンからなる移動相を用いる不斉樹脂上でのクロマトグラフィー、典型的にはHPLCを使用して、鏡像異性的に富化された形態で取得されうる。溶離物の濃縮により、富化混合物が生じる。亜臨界または超臨界流体を使用するキラルクロマトグラフィーを用いてよい。本発明の一部の実施形態において有用なキラルクロマトグラフィーのための方法は、当技術分野において公知である(例えば、Smith,Roger M.、Loughborough University、Loughborough、UK;Chromatographic Science Series(1998)、75(SFC with Packed Columns)、223~249頁およびその中で引用されている参考文献を参照)。本明細書における一部の関連する例において、カラムは、Chiral Technologies,Inc、West Chester、Pennsylvania、USA、Daicel(登録商標)Chemical Industries,Ltd.の子会社、東京、日本から入手した。
任意のラセミ体が結晶化する場合、2つの異なる種類の結晶が可能である。第1の種類は、両方の鏡像異性体を等モル量で含有する1つの均質な形態の結晶が生成される上記で言及したラセミ化合物(真のラセミ体)である。第2の種類は、単一の鏡像異性体をそれぞれ含む2つの形態の結晶が等モル量で生成されるラセミ混合物または集塊である。ラセミ混合物中に存在する結晶形態の両方が同一の物理的特性を有する場合、それらは真のラセミ体と比較して異なる物理的特性を有しうる。ラセミ混合物は、当業者に公知である従来の技術によって分離されてよく、例えば、Stereochemistry of Organic Compounds、E.L.ElielおよびS.H.Wilen著(Wiley、1994)を参照されたい。
強調しなければならないのは、化合物1およびその塩は本明細書において単一の互変異性形態で描画されているが、すべての考えられる互変異性形態が本発明の範囲内に含まれることである。
本発明は、1個または複数の原子が、同じ原子数を有するが自然界において優勢である原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置きかえられている、すべての薬学的に許容できる同位体標識化合物1またはその塩を含む。
本発明の化合物への包含に好適な同位体の例は、HおよびH等の水素、11C、13Cおよび14C等の炭素、36Cl等の塩素、13Nおよび15N等の窒素、ならびに15O、17Oおよび18O等の酸素の同位体を含む。
ある特定の同位体標識化合物1またはその塩、例えば放射性同位体を組み込んだものは、薬物および/または基質組織分布研究において有用である。放射性同位体トリチウム、すなわちH、および炭素-14、すなわち14Cは、それらの組み込みの容易性および即時の検出手段を考慮すると、この目的のために特に有用である。
重水素、すなわちH等のより重い同位体による置換は、より優れた代謝安定性から生じるある特定の治療上の利点、例えばインビボ半減期の増大または必要投薬量の低減を生じさせうる。
11C、18F、15Oおよび13N等の陽電子放出同位体による置換は、基質受容体占有率を検査するための陽電子放出断層撮影(Topography)(PET)研究において有用となることができる。
同位体標識化合物は、概して、当業者に公知である従来の技術によってまたは添付の実施例および調製で記述されているものに類似のプロセスによって、以前用いられていた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、調製することができる。
本発明に従う薬学的に許容できる溶媒和物は、結晶化の溶媒が同位体で置換されていてよいもの、例えば、DO、d-アセトン、d-DMSOを含む。
投与および投薬
典型的には、本発明の化合物(結晶性形態または非晶質形態等)は、本明細書において記述されている通りの状態を処置するために有効な量で投与される。本発明の化合物は、化合物それ自体として、または代替として、薬学的に許容できる塩として、投与されうる。投与および投薬目的のために、化合物それ自体または薬学的に許容できるその塩を、単に本発明の化合物と称することとする。
本発明の化合物は、任意の好適なルートによって、そのようなルートに適応している医薬組成物の形態で、意図される処置のために有効な用量で、投与される。本発明の化合物は、経口的に、経直腸的に、経膣的に、非経口的にまたは局所的に投与されてよい。
本発明の化合物は、経口的に投与されてよい。経口投与は、化合物が消化管に入るような嚥下を伴いうるか、または化合物が口から血流に直接入る口腔内もしくは舌下投与が用いられうる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、血流中に、筋肉内にまたは内臓器官内に直接投与されてもよい。非経口投与のための好適な手段は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下を含む。非経口投与のための好適なデバイスは、針(顕微針を含む)注射器、無針注射器および注入技術を含む。
別の実施形態では、本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、すなわち、真皮にまたは経皮的に投与されてもよい。別の実施形態では、本発明の化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって投与することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、経直腸的にまたは経膣的に投与されてよい。別の実施形態では、本発明の化合物は、目または耳に直接投与されてもよい。
本発明の化合物および/または前記化合物を含有する組成物のための投薬量レジメンは、患者の種類、年齢、体重、性別および医学的状態;状態の重症度;投与ルート;ならびに用いられる特定の化合物の活性を含む様々な要因に基づく。故に、投薬量レジメンは広く変動しうる。一実施形態では、本明細書において論じられる指示された状態の処置のための本発明の化合物の総1日用量は、典型的には、約0.001から約100mg/kgまで(すなわち、体重1kg当たりの本発明の化合物のmg)である。別の実施形態では、本発明の化合物の総1日用量は、約0.01から約30mg/kgまで、別の実施形態では、約0.03から約10mg/kgまで、さらに別の実施形態では、約0.1から約3までである。本発明の化合物の投与が1日に複数回(典型的には4回以下)繰り返されることは稀ではない。所望ならば、総1日用量を増大させるために、典型的には1日当たり複数回用量を使用してよい。
経口投与では、組成物は、患者への投薬量の症候性調整のために、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、30.0、50.0、75.0、100、125、150、175、200、250および500ミリグラムの活性原料を含有する錠剤の形態で提供されてよい。医薬は、典型的には、約0.01mgから約500mgまでの活性原料、または別の実施形態では、約1mgから約100mgまでの活性原料を含有する。静脈内に、一定速度の注入の間、用量は約0.01から約10mg/kg/分までの範囲に及びうる。
本発明に従う好適な対象は、哺乳動物対象を含む。一実施形態では、ヒトは、好適な対象である。ヒト対象は、いずれのジェンダーおよび任意の発達段階であってもよい。
医薬組成物
別の実施形態では、本発明は、医薬組成物を含む。そのような医薬組成物は、薬学的に許容できる担体とともに提示される本発明の化合物を含む。他の薬理活性物質も存在することができる。本明細書において使用される場合、「薬学的に許容できる担体」は、生理学的に適合する、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌および抗真菌剤、等張剤ならびに吸収遅延剤等を含む。薬学的に許容できる担体の例は、水、生理食塩水、リン酸緩衝溶液、デキストロース、グリセロール、エタノール等の1つまたは複数、およびそれらの組合せを含み、等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウム、またはマンニトールもしくはソルビトール等の多価アルコールを組成物中に含みうる。湿潤剤等の薬学的に許容できる物質または湿潤もしくは乳化剤、保存剤もしくは緩衝剤等の少量の補助物質は、抗体または抗体部分の貯蔵寿命または有効性を強化する。
本発明の組成物は、様々な形態であってよい。これらは、例えば、液体溶液(例えば、注射用および注入用溶液)、分散体または懸濁剤、錠剤、丸剤、散剤、リポソーム剤および坐剤等の、液体、半固体および固体剤形を含む。形態は、意図される投与モードおよび治療用途によって決まる。
典型的な組成物は、抗体によるヒトの受動免疫化に概して使用されるものと同様の組成物等の、注射用または注入用溶液の形態である。1つの投与モードは、非経口(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内)である。別の実施形態では、抗体は、静脈内注入または注射によって投与される。さらに別の実施形態では、抗体は、筋肉内または皮下注射によって投与される。
固体投薬形態の経口投与は、例えば、所定量の本発明の少なくとも1つの化合物をそれぞれ含有する、硬もしくは軟カプセル剤、丸剤、カシェ剤、キャンディー剤または錠剤等の不連続な単位で提示されてよい。別の実施形態では、経口投与は、散剤または顆粒剤形態であってよい。別の実施形態では、経口投薬形態は、例えばキャンディー剤等の舌下である。そのような固体剤形において、本発明の化合物は、通常、1つまたは複数のアジュバントと組み合わされる。そのようなカプセル剤または錠剤は、制御放出製剤を含有してよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は緩衝剤も含んでよく、または腸溶コーティングを用いて調製されてよい。
別の実施形態では、経口投与は、液体投薬形態であってよい。経口投与のための液体剤形は、例えば、当技術分野において一般的に使用される不活性賦形剤(例えば、水)を含有する、薬学的に許容できる乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含む。そのような組成物は、湿潤、乳化、懸濁化、香味(例えば、甘味)および/または着香剤等のアジュバントも含みうる。
別の実施形態では、本発明は、非経口投薬形態を含む。「非経口投与」は、例えば、皮下注射、静脈内注射、腹腔内に、筋肉内注射、胸骨内注射および注入を含む。注射用調製物(すなわち、滅菌注射用水性または油脂性懸濁液)は、公知の技術に従い、好適な分散、湿潤剤および/または懸濁化剤を使用して製剤化されうる。
別の実施形態では、本発明は、局所投薬形態を含む。「局所投与」は、例えば、経皮パッチ剤もしくはイオントフォレーシスデバイスを介するもの等の経皮投与、眼内投与、または鼻腔内もしくは吸入投与を含む。局所投与のための組成物は、例えば、局所ゲル剤、スプレー剤、軟膏剤およびクリーム剤も含む。局所製剤は、皮膚または他の患部を通る活性原料の吸収または浸透を強化する化合物を含んでよい。本発明の化合物が経皮デバイスによって投与される場合、投与は、レザバーおよび多孔膜型または固体マトリックス種類のいずれかのパッチ剤を使用して遂行されることになる。この目的のための典型的な製剤は、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、撒布剤、包帯剤、フォーム剤、フィルム剤、皮膚パッチ剤、ウエハー剤、移植片、スポンジ、繊維、絆創膏およびマイクロ乳剤を含む。リポソーム剤を使用してもよい。典型的な担体は、アルコール、水、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールを含む。浸透促進剤が組み込まれてよく、例えば、B.C.FinninおよびT.M.Morgan、J.Pharm.Sci.、第88巻、955~958頁、1999を参照されたい。
目への局所投与に好適な製剤は、例えば、本発明の化合物が好適な担体に溶解または懸濁された点眼剤を含む。眼内または耳内投与に好適である典型的な製剤は、等張のpH調整した滅菌生理食塩水中の微粒化懸濁液または溶液の滴の形態であってよい。眼内および耳内投与に好適な他の製剤は、軟膏剤、生物分解性(すなわち、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)ならびに非生物分解性(すなわち、シリコーン)移植片、ウエハー、レンズおよび微粒子、またはニオソームもしくはリポソーム等の小胞系を含む。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース性ポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースもしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えばジェラン(gelan)ガム等のポリマーを、塩化ベンザルコニウム等の保存剤と一緒に組み込んでよい。そのような製剤は、イオントフォレーシスによって送達されてもよい。
鼻腔内投与または吸入による投与では、本発明の化合物は、患者が圧搾するもしくは噴出させるポンプスプレー容器からの液剤または懸濁剤の形態で、または加圧コンテナもしくはネブライザーからのエアゾールスプレー提示として、好適な噴射剤を使用して、好都合に送達される。鼻腔内投与に好適な製剤は、典型的には、乾燥粉末吸入器からの乾燥粉末(単独で、混合物として、例えばラクトースとの乾式混和物で、またはホスファチジルコリン等のリン脂質と混合された混合成分粒子としてのいずれか)の形態で、または加圧コンテナ、ポンプ、スプレー、噴霧器(好ましくは霧状ミストを生成するために電気流体力学を使用する噴霧器)もしくはネブライザーからのエアゾールスプレーとして、1,1,1,2-テトラフルオロエタンもしくは1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン等の好適な噴射剤を使用してもしくは使用せずに、投与される。鼻腔内使用のために、粉末は、生体接着剤、例えばキトサンまたはシクロデキストリンを含んでよい。
別の実施形態では、本発明は、経直腸投薬形態を含む。そのような経直腸投薬形態は、例えば、坐剤の形態であってよい。ココアバターは慣習的な坐剤基剤であるが、種々の代替物を適宜使用してよい。
薬学分野において公知である他の担体材料および投与モードを使用してもよい。本発明の医薬組成物は、有効な製剤および投与手順等の周知の調剤技術のいずれかによって調製されうる。有効な製剤および投与手順に関する上記の考慮事項は、当技術分野において周知であり、標準教科書において記述されている。薬物の製剤は、例えば、Hoover、John E.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania、1975;Libermanら編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker、New York、N.Y.、1980;およびKibbeら編、Handbook of Pharmaceutical Excipients(第3版)、American Pharmaceutical Association、Washington、1999において論じられている。
共投与および併用療法
本発明の化合物(例えば結晶性形態または非晶質形態)は、単独で、または他の治療剤と組み合わせて使用されうる。本発明は、本明細書における任意の実施形態の化合物もしくは薬学的に許容できるその塩、または前記化合物もしくは塩の薬学的に許容できる溶媒和物が、本明細書において論じられる1つまたは複数の他の治療剤と組み合わせて使用される、本明細書で定義されている通りの使用、方法または組成物のいずれかを提供する。これは、本明細書において記述されている実施形態のいずれかで定義されている通りの本発明の結晶性形態および/または非晶質形態と、本明細書において論じられる1つまたは複数の他の治療剤とを含む、GLP-1Rのアゴニストが指示されている疾患または状態の処置のための医薬組合せ(例えば医薬組成物)を含むであろう。
2つ以上の化合物を「組み合わせた」投与は、化合物のすべてが、同じ時間枠でそれぞれ生物学的効果を産生しうるよう、時間的に十分に近く投与されることを意味する。1つの作用物質の存在は、他の化合物の生物学的効果を変化させうる。2つ以上の化合物は、同時に、同時発生的に、順次にまたは別個に(場合により異なる投薬サイクルで)投与されうる。加えて、同時投与は、化合物を投与前に混合すること(または固定用量組合せを使用すること)によって、または化合物を同じ時点であるが別個の剤形として(および場合により異なる投与ルートによって)同じまたは異なる投与部位に投与することによって、行われうる。
語句「同時発生的投与」、「共投与」、「同時投与」および「同時に投与される」は、化合物が組み合わせて投与されることを意味する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物を1つまたは複数の他の医薬作用物質と組み合わせて投与するステップを含む、処置の方法を提供し、ここで、1つまたは複数の他の医薬作用物質は、本明細書において論じられる作用物質から選択されうる。
一実施形態では、本発明の化合物(例えば結晶性形態または非晶質形態)は、ビグアニド(例えば、メトホルミン)、スルホニル尿素(例えば、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリドまたはグリピジド)、チアゾリジンジオン(例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾンまたはロベグリタゾン)、グリタザル(例えば、サログリタザル、アレグリタザル、ムラグリタザルまたはテサグリタザル)、メグリチニド(例えば、ナテグリニド、レパグリニド)、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)阻害剤(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、リナグリプチン、ゲミグリプチン、アナグリプチン、テネリグリプチン、アログリプチン、トレラグリプチン、デュトグリプチンまたはオマリグリプチン)、グリタゾン(例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、バラグリタゾン、リボグリタゾンまたはロベグリタゾン)、ナトリウム-グルコースとリンクしたトランスポーター2(SGLT2)阻害剤(例えば、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、イプラグリフロジン、イプラグリフロジン、トフォグリフロジン、セルグリフロジンエタボネート、レモグリフロジンエタボネートまたはエルツグリフロジン)、SGLTL1阻害剤、GPR40アゴニスト(FFAR1/FFA1アゴニスト、例えばファシグリファム)、グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド(GIP)およびその類似体、アルファグルコシダーゼ阻害剤(例えば、ボグリボース、アカルボースまたはミグリトール)、またはインスリンもしくはインスリン類似体を含むがこれらに限定されず、具体的に名前を挙げた作用物質の薬学的に許容できる塩ならびに前記作用物質および塩の薬学的に許容できる溶媒和物を含む抗糖尿病剤とともに投与される。
別の実施形態では、本発明の化合物は、ペプチドYYもしくはその類似体、神経ペプチドY受容体2型(NPYR2)アゴニスト、NPYR1もしくはNPYR5アンタゴニスト、カンナビノイド受容体1型(CB1R)アンタゴニスト、リパーゼ阻害剤(例えば、オルリスタット)、ヒトプロ膵島ペプチド(HIP)、メラノコルチン受容体4アゴニスト(例えば、セトメラノチド)、メラニン凝集ホルモン受容体1アンタゴニスト、ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニスト(例えば、オベチコール酸)、ゾニサミド、フェンテルミン(単独でまたはトピラメートと組み合わせて)、ノルエピネフリン/ドーパミン再取り込み阻害剤(例えば、ブプロピオン(buproprion))、オピオイド受容体アンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、ノルエピネフリン/ドーパミン再取り込み阻害剤およびオピオイド受容体アンタゴニストの組合せ(例えば、ブプロピオンおよびナルトレキソンの組合せ)、GDF-15類似体、シブトラミン、コレシストキニンアゴニスト、アミリンおよびその類似体(例えば、プラムリンチド)、レプチンおよびその類似体(例えば、メトレレプチン(metroleptin))、セロトニン作動剤(例えば、ロルカセリン)、メチオニンアミノペプチダーゼ2(MetAP2)阻害剤(例えば、ベロラニブ(beloranib)またはZGN-1061)、フェンジメトラジン、ジエチルプロピオン、ベンズフェタミン、SGLT2阻害剤(例えば、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、イプラグリフロジン、イプラグリフロジン、トフォグリフロジン、セルグリフロジンエタボネート、レモグリフロジンエタボネートまたはエルツグリフロジン)、SGLTL1阻害剤、デュアルSGLT2/SGLT1阻害剤、線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)モジュレーター、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)活性化因子、ビオチン、MAS受容体モジュレーター、またはグルカゴン受容体アゴニスト(単独で、または別のGLP-1Rアゴニスト、例えば、リラグルチド、エキセナチド、デュラグルチド、アルビグルチド、リキシセナチドまたはセマグルチドと組み合わせて)を含むがこれらに限定されず、具体的に名前を挙げた作用物質の薬学的に許容できる塩ならびに前記作用物質および塩の薬学的に許容できる溶媒和物を含む抗肥満剤とともに投与される。
別の実施形態では、本発明の化合物は、以下の1つまたは複数と組み合わせて投与される:PF-05221304、FXRアゴニスト(例えば、オベチコール酸)、PPARα/δアゴニスト(例えば、エラフィブラノール)、合成脂肪酸-胆汁酸コンジュゲート(例えば、アラムコール)、カスパーゼ阻害剤(例えば、エムリカサン)、抗リシルオキシダーゼホモログ2(LOXL2)モノクローナル抗体(例えば、シムツズマブ(simtuzumab))、ガレクチン3阻害剤(例えば、GR-MD-02)、MAPK5阻害剤(例えば、GS-4997)、ケモカイン受容体2(CCR2)およびCCR5のデュアルアンタゴニスト(例えば、セニクリビロック)、線維芽細胞成長因子21(FGF21)アゴニスト(例えば、BMS-986036)、ロイコトリエンD4(LTD4)受容体アンタゴニスト(例えば、タイペルカスト)、ナイアシン類似体(例えば、ARI3037MO)、ASBT阻害剤(例えば、ボリキシバット)、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤(例えば、NDI010976またはPF-05221304)、ケトヘキソキナーゼ(KHK)阻害剤、ジアシルグリセリルアシルトランスフェラーゼ2(DGAT2)阻害剤、CB1受容体アンタゴニスト、抗CB1R抗体またはアポトーシスシグナル調節キナーゼ1(ASK1)阻害剤を含むがこれらに限定されず、具体的に名前を挙げた作用物質の薬学的に許容できる塩ならびに前記作用物質および塩の薬学的に許容できる溶媒和物を含む、NASHを処置するための作用物質。
本明細書において記述されている疾患または障害(例えばNASH)を処置するために本発明の化合物と組み合わせて使用されうる一部の具体的な化合物は、以下を含む:
選択性ACC阻害剤の例であり、国際出願第PCT/IB2011/054119号の米国国内移行である米国特許第8,859,577号の実施例9において遊離酸として調製された、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸であり、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。無水モノ-トリス形態(形態1)およびモノ-トリス塩の三水和物(形態2)を含む4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶形態は、国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述され、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる;
(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩、およびその結晶性固体形態(形態1および形態2)は、米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されているDGAT2阻害剤の例であり、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる;
[(1R,5S,6R)-3-{2-[(2S)-2-メチルアゼチジン-1-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル}-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-6-イル]酢酸、または薬学的に許容できるその塩(その結晶性遊離酸形態を含む)は、ケトヘキソキナーゼ阻害剤の例であり、米国特許第9,809,579号の実施例4で記述されており、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる;
FXRアゴニストトロピフェクサーまたは薬学的に許容できるその塩は、米国特許第9,150,568号の実施例1-1Bで記述されており、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明のこれらの作用物質および化合物は、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液等の薬学的に許容できるビヒクルと組み合わせることができる。特定の投薬量レジメン、すなわち、用量、タイミングおよび繰り返しは、特定の個体および該個体の病歴によって決まることになる。
本発明の実施形態S1は、治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、追加の作用物質とを含み、化合物1のトリス塩の少なくとも5%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、医薬組合せを提供する。一部のさらなる実施形態では、追加の作用物質は、DGAT2阻害剤である。他のさらなる実施形態では、追加の作用物質は、選択的ACC阻害剤である。
実施形態S2は、化合物1のトリス塩の少なくとも10%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S3は、化合物1のトリス塩の少なくとも20%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S4は、化合物1のトリス塩の少なくとも30%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S5は、化合物1のトリス塩の少なくとも40%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S6は、化合物1のトリス塩の少なくとも50%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S7は、化合物1のトリス塩の少なくとも60%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S8は、化合物1のトリス塩の少なくとも70%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S9は、化合物1のトリス塩の少なくとも80%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S10は、化合物1のトリス塩の少なくとも90%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S11は、化合物1のトリス塩の少なくとも95%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S12は、化合物1のトリス塩の少なくとも97%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S13は、化合物1のトリス塩の少なくとも99%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態S1のさらなる実施形態である。
実施形態S14は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S15は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S16は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S17は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S18は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S19は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S20は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S21は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S22は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S23は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態S1からS13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S24は、化合物1のトリス塩および追加の作用物質を含む医薬組合せが、固定用量組合せである、実施形態S1からS23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態S25は、化合物1のトリス塩および追加の作用物質を含む医薬組合せが、固定用量組合せではない、実施形態S1からS23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
本発明の実施形態T1は、治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、追加の作用物質とを含み、化合物1のトリス塩の少なくとも5%が、実施形態C1からC43のいずれか1つの非晶質形態として存在する、医薬組合せを提供する。
実施形態T2は、化合物1のトリス塩の少なくとも10%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T3は、化合物1のトリス塩の少なくとも20%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T4は、化合物1のトリス塩の少なくとも30%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T5は、化合物1のトリス塩の少なくとも40%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T6は、化合物1のトリス塩の少なくとも50%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T7は、化合物1のトリス塩の少なくとも60%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T8は、化合物1のトリス塩の少なくとも70%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T9は、化合物1のトリス塩の少なくとも80%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T10は、化合物1のトリス塩の少なくとも90%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T11は、化合物1のトリス塩の少なくとも95%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T12は、化合物1のトリス塩の少なくとも97%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T13は、化合物1のトリス塩の少なくとも99%が、実施形態A1からA47のいずれか1つの結晶性形態として存在する、実施形態T1のさらなる実施形態である。
実施形態T14は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T15は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドである、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T16は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの結晶性固体形態である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T17は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態1(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T18は、追加の作用物質が、(S)-2-(5-((3-エトキシピリジン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N-(テトラヒドロフラン-3-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの形態2(米国特許第10,071,992号の実施例1で記述されている通り)である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T19は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸、または薬学的に許容できるその塩である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T20は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T21は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸の結晶性トリス塩である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T22は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の無水結晶性形態(形態1)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T23は、追加の作用物質が、4-(4-(1-イソプロピル-7-オキソ-1,4,6,7-テトラヒドロスピロ[インダゾール-5,4’-ピペリジン]-1’-カルボニル)-6-メトキシピリジン-2-イル)安息香酸のトリス塩の三水和物結晶性形態(形態2)(WO2019102311として公開された国際PCT出願第PCT/IB2018/058966号で記述されている通り)である、実施形態T1からT13のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T24は、化合物1のトリス塩および追加の作用物質を含む医薬組合せが、固定用量組合せである、実施形態T1からT23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
実施形態T25は、化合物1のトリス塩および追加の作用物質を含む医薬組合せが、固定用量組合せではない、実施形態T1からT23のいずれか1つのさらなる実施形態である。
許容できる担体、添加剤または安定剤は、用いられる投薬量および濃度でレシピエントに非毒性であり、リン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸等の緩衝液;塩化ナトリウム等の塩;アスコルビン酸およびメチオニンを含む酸化防止剤;保存剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾール等);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチンもしくはIg等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリジン等のアミノ酸;単糖、二糖、およびグルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTA等のキレート化剤;スクロース、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトール等の糖;ナトリウム等の塩を形成する対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);ならびに/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤を含んでよい。
これらの作用物質および/または本発明の化合物を含有するリポソームは、米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号で記述されているもの等、当技術分野において公知の方法によって調製される。循環時間が強化されたリポソームは、米国特許第5,013,556号で開示されている。特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロールおよびPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物を用いる逆相蒸発法によって産生されうる。リポソームは、定義された細孔径のフィルターに通して押出されて、所望の直径を持つリポソームを産出する。
これらの作用物質および/または本発明の化合物は、例えばコアセルベーション技術によってまたは界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチンマイクロカプセルおよびポリ-(メチルメタクリレート)マイクロカプセルにコロイド状薬物送達システムで(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルション、ナノ粒子およびナノカプセル)またはマクロエマルションに封入されてもよい。そのような技術は、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、第20版、Mack Publishing(2000)で開示されている。
持続放出調製物を使用してよい。持続放出調製物の好適な例は、式I、II、III、IVまたはVの化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスを含み、これらのマトリックスは、造形品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形態である。持続放出マトリックスの例は、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸およびL-グルタミン酸7エチルのコポリマー、非分解性エチレン-酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸-グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドで構成される注射用マイクロスフェア)において使用されるもの等の分解性乳酸-グリコール酸コポリマー、イソ酪酸酢酸スクロース、ならびにポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸を含む。
静脈内投与に使用される製剤は、無菌でなくてはならない。これは、例えば、滅菌濾過膜に通す濾過によって容易に遂行される。本発明の化合物は、概して、無菌アクセスポートを有する容器、例えば、皮下注射針によって貫通可能な栓を有する静脈注射溶液バッグまたはバイアルに入れられる。
好適な乳剤は、Intralipid(商標)、Liposyn(商標)、Infonutrol(商標)、Lipofundin(商標)およびLipiphysan(商標)等の市販の脂肪乳剤を使用して調製されうる。活性原料は、予め混合されたエマルション組成物に溶解されてよいか、または代替として、油(例えば、大豆油、サフラワー油、綿実油、ゴマ油、コーン油またはアーモンド油)ならびにリン脂質(例えば、卵リン脂質、大豆リン脂質または大豆レシチン)および水との混合時に形成された乳剤に溶解されてよいかのいずれかである。他の原料、例えばグリセロールまたはグルコースを添加して、乳剤の張性を調整してよいことが分かるであろう。好適な乳剤は、典型的には、最大20%、例えば5から20%の間の油を含有することになる。脂肪乳剤は、0.1から1.0μmの間、特に0.1から0.5μmの間の脂肪小滴を含むことができ、5.5から8.0の範囲内のpHを有することができる。
エマルション組成物は、本発明の化合物を、Intralipid(商標)またはその成分(大豆油、卵リン脂質、グリセロールおよび水)と混合することによって調製されたものであることができる。
吸入または吹送のための組成物は、薬学的に許容できる水性もしくは有機溶媒またはそれらの混合物中の溶液および懸濁液、ならびに粉末を含む。液体または固体組成物は、上記で明記した通りの好適な薬学的に許容できる添加剤を含有してよい。一部の実施形態では、組成物は、局部的または全身的効果のために経口または鼻呼吸ルートによって投与される。好ましくは無菌の薬学的に許容できる溶媒中の組成物を、ガスの使用によって噴霧してよい。噴霧溶液は、噴霧デバイスから直接吸い込まれてよく、または噴霧デバイスは、フェイスマスク、テントもしくは間欠陽圧呼吸器に取り付けられてよい。溶液、懸濁液または粉末組成物は、製剤を適切な方式で送達するデバイスから、好ましくは経口的にまたは鼻内に投与されてよい。
キット
本発明の別の態様は、本発明の固体形態(例えば形態1または形態2)または本発明の固体形態(例えば形態1または形態2)を含む医薬組成物を含む、キットを提供する。キットは、本発明の固体形態(例えば形態1または形態2)またはその医薬組成物に加えて、診断または治療剤を含んでよい。キットは、診断または治療方法における使用説明書を含んでもよい。一部の実施形態では、キットは、本発明の結晶性形態および診断剤を含む。他の実施形態では、キットは、本発明の結晶性形態、またはその医薬組成物を含む。
さらに別の実施形態では、本発明は、本明細書において記述されている処置の方法を実施する際に使用するために好適なキットを含む。一実施形態では、キットは、本発明の方法を行うために十分な分量の、本発明の固体形態(例えば形態1または形態2)の1つまたは複数を含む第1の剤形を含有する。別の実施形態では、キットは、本発明の方法を行うために十分な分量の、本発明の1つまたは複数の固体形態(例えば形態1または形態2)および投薬量に合わせた容器および投薬量に合わせた容器を含む。
調製
化合物1、そのトリス塩、および化合物1のトリス塩の固体形態は、合成有機化学および/または医薬化合物の固体形態の当業者の普遍的な一般知識と合わせて、後述する一般的および具体的な方法によって調製されうる。そのような普遍的な一般知識は、Comprehensive Organic Chemistry、BartonおよびOllis編、Elsevier;Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、Larock、John Wiley and Sons;およびCompendium of Organic Synthetic Methods、第I~XII巻(Wiley-Interscience刊行)等の標準的な参考図書において見ることができる。本明細書で使用される出発材料は、市販されているか、または当技術分野において公知の日常的方法によって調製されうる。
本発明の化合物、塩、および固体形態(例えば結晶性形態および非晶質)の調製において、本明細書において記述されている調製方法の一部は、遠隔官能基(例えば、前駆体中の第一級アミン、第二級アミン、カルボキシル)の保護を要求しうることに留意されたい。そのような保護の必要性は、遠隔官能基の性質および調製方法の条件に応じて変動することになる。そのような保護の必要性は、当業者によって容易に決定される。そのような保護/脱保護方法の使用も、当業者が備える技能の範囲内である。保護基およびそれらの使用の概要については、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons、New York、1991を参照されたい。
例えば、ある特定の化合物は、保護しないまま放置すると分子の他の部位における反応に干渉しうる第一級アミンまたはカルボン酸官能基を含有する。したがって、そのような官能基を、その後のステップで除去されうる適切な保護基によって保護してよい。アミンおよびカルボン酸保護のための好適な保護基は、記述されている反応条件下では概して化学的に反応性ではなく、典型的には化合物中の他の官能基を化学的に変化させることなく除去されうる、ペプチド合成において一般的に使用される保護基(アミンについてはN-t-ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(fluorenylmethylenoxycarbonyl)(Fmoc)、ならびにカルボン酸については低級アルキルまたはベンジルエステル等)を含む。
以下の記述は、本発明の化合物および固体形態の調製において用いられる方法論の概要を提供することが意図されている。本発明の化合物の一部は、立体化学指定(R)または(S)を持つ単一のまたは複数のキラル中心を含有しうる。合成転換のすべては、材料がエナンチオ富化されているかラセミであるかにかかわらず類似の方式で行われうることが当業者には明らかであろう。その上、所望の光学活性材料への分割は、本明細書においておよび化学文献において記述されているもの等の周知の方法を使用して、シーケンスの任意の所望の時点で起こりうる。例えば、中間体および最終物は、キラルクロマトグラフ法を使用して分離されうる。代替として、キラル塩を利用して、鏡像異性的に富化された中間体および最終化合物を単離してよい。
以下は、本発明の非限定的な化合物(その固体形態を含む)の合成を例証する。
実験は概して、特に酸素または水分に感受性の試薬または中間体を用いた場合、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行った。市販の溶媒および試薬は、概してさらに精製することなく使用した。適切な場合、無水溶媒、概して、Acros Organics製のAcroSeal(登録商標)製品、Sigma-Aldrich製のAldrich(登録商標)Sure/Seal(商標)、またはEMD Chemicals製のDriSolv(登録商標)製品を用いた。他の場合は、市販の溶媒を、以下の水のQC基準に達するまで、4Å分子篩を詰めたカラムに通過させた:a)ジクロロメタン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミドおよびテトラヒドロフランについては100ppm未満;b)メタノール、エタノール、1,4-ジオキサンおよびジイソプロピルアミンについては180ppm未満。非常に感受性が高い反応では、溶媒を、金属ナトリウム、水素化カルシウムまたは分子篩でさらに処理し、使用直前に蒸留した。生成物を概して真空下で乾燥させた後、さらなる反応に持ち越すか、または生物学的試験に提出した。質量分析データは、液体クロマトグラフィー-質量分析(LCMS)、大気圧化学イオン化(APCI)またはガスクロマトグラフィー-質量分析(GCMS)設備のいずれかにより報告される。記号◆は、質量スペクトルにおいて塩素同位体パターンが観察されたことを表示する。
本発明の化合物の調製中に、キラル分離を使用して、一部の中間体の鏡像異性体またはジアステレオマーを分離した。
検出可能な中間体を経由して進む反応に続いて、概してLCMSが行われ、その後の試薬の添加前に完全変換まで進むことを可能にした。他の実施例または方法における手順を参照する合成では、反応条件(反応時間および温度)は変動しうる。概して、反応に続いて薄層クロマトグラフィーまたは質量分析が行われ、適切な場合、ワークアップに供した。精製は実験間で変動しうる:概して、溶離液/勾配に使用される溶媒および溶媒比は、適切なRまたは保持時間を提供するように選択した。これらの調製および実施例におけるすべての出発材料は、市販されているか、または当技術分野において公知のもしくは本明細書において記述されている通りの方法によって調製されうるかのいずれかである。
(実施例1)
2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸の1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の形態1(化合物1のトリス塩の形態1)の調製。
2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸は、例えば、米国特許第10,208,019号(該特許の実施例4A-01を参照)で記述されている通りに調製されうる。
2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸(固体、1500mg、2.70mmol)を、撹拌子付きの丸底フラスコに添加した。1-プロパノール(131.0mL)を添加し、フラスコを撹拌しながら70℃に加熱した。トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの水溶液(2.00M、1.42mL、2.84mmol)を滴下添加した。混合物は、添加中均質なままであった。添加が完了した後、撹拌を数分間にわたって続け、次いで、熱を約55℃まで下げた。3時間後、加熱を止め、試料を、アルミニウム箔で覆われた加熱ブロック内で、撹拌することなく終夜室温に冷却させた。終夜静置した後、固体は形成されなかった。フラスコの側壁をスパチュラで擦った。室温で数分間の撹拌後、固体が形成された。固体を室温で30分間にわたって撹拌し、次いで、80℃の油浴に10分間にわたって入れた。混合物を室温に冷却させ、追加で3時間にわたって撹拌させた。白色結晶性固体を真空濾過で収集し、真空オーブン内、室温で終夜乾燥させた(1600mg、2.364mmol、収率:87.6%)。
(実施例2)
化合物1のトリス塩の形態1の代替調製
反応ベッセルにDMSO(16mL)を添加し、溶媒を25℃に保持した。次いで、ベッセルに水(2mL)を添加し、混合溶媒を25℃に保持した。ベッセルに化合物1のトリス塩(2.0g、2.96mmol)を、25℃±5.0℃の温度を維持しながら添加した。結果として生じた混合物を65℃に30分間かけて加熱し、次いで、65℃に最低30分間にわたって保持した。温度を65℃に維持しながら、ベッセルに水(2mL)を30分間かけてゆっくりと添加した。次いで、結果として生じた溶液/混合物を65℃に最低30分間にわたって保持した。温度を65℃に維持しながら、ベッセルに化合物1のトリス塩の形態1の種晶(10mg、0.01mmol、例えば実施例1を参照)を添加した。次いで、混合物を65℃に最低1時間にわたって保持し、次いで、約0.2℃/分の速度で30℃に冷却した。次いで、混合物を30℃に1時間にわたって保持した。次いで、混合物(mixure)を45℃に30分間かけて加熱した。混合物を45℃に保持し、次いで、約0.2℃/分の速度で15℃に冷却した。混合物を15℃に少なくとも8時間にわたって保持し、次いで、濾過し、結果として生じたケーキを風乾した。次いで、ケーキをブタン-2-オン(MEKまたはメチルエチルケトン、6mL、15℃に予冷したもの)で洗浄し、次いで、風乾させた。次いで、結果として生じた結晶性固体を、真空オーブン内、55℃で少なくとも8時間にわたってさらに乾燥させた。
乾燥した結晶性固体(形態1)は、再結晶プロセスのための出発材料(DMSO/HO溶媒系を使用する)と比較して、低減された量の以下の不純物の1つまたは複数(式IMP-1、IMP-2もしくはIMP-3の化合物またはその塩)を含有することが決定された。
Figure 2023035972000007
一部の実施形態では、結晶性形態1は、約1.0重量%、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-1の化合物またはその塩を含有する。
一部の実施形態では、結晶性形態1は、約1.0重量%、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%、約0.1重量%または約0.05重量%を超えない式IMP-2の化合物またはその塩を含有する。
一部の実施形態では、結晶性形態1は、約1.0重量%、約0.5重量%、約0.4重量%、約0.3重量%、約0.2重量%または約0.1重量%、約0.05重量%または約0.025重量%を超えない式IMP-3の化合物またはその塩を含有する。
(実施例3)
化合物1のトリス塩の形態1の粉末X線回折分析
形態1についての粉末X線回折パターンを、銅(Cu)Kα放射線源、1.5406Åの波長を備えたBruker AXS D8エンデバー回折計を使用して産生した。管電圧およびアンペア数はそれぞれ40kVおよび40mAに設定した。電動発散スリットは、11mmの連続照明に設定した。LYNXEYE XE-Tエネルギー分散型X線検出器を使用して回折される放射線を検出し、位置検知形検出器(PSD)開口部は4.00°に設定した。データは、シータ・シータゴニオメーターで、2.0から55.0度2-シータ(2θ)までのCu波長にて、0.019 2θのステップ幅および0.2秒のステップ当たりの時間を使用して収集した。試料をシリコン低バックグラウンド小型ディボットホルダーに入れることによって分析のために調製し、データ収集中に15rpmで回転させた。Bruker DIFFRACプラスソフトウェアを使用してデータを収集し、DIFFRAC.EVA V5.0ソフトウェアによって分析を実施した。
ピークリストは、各それぞれの回折パターンにおいて相対強度5%以上の最も強力なバンドを持つ反射を使用して調製した。ピーク位置における±0.2 2θの典型的な誤差(USP-941)がこのデータに当てはまる。この測定に関連する些細な誤差は、(a)試料調製(例えば試料高さ)、(b)機器特徴、(c)機器較正、(d)(例えばピーク場所を決定する際における)操作者入力、および(e)材料の性質(例えば好ましい配向および透明効果)を含む様々な要因が理由で、出現しうる。
絶対ピーク位置を取得するために、粉末パターンは基準物質に対して整列されるべきである。これは、室温で溶解された同じ形態の結晶構造、または内部標準、例えばシリカもしくはコランダムからの擬似粉末パターンのいずれかでありうる。化合物1のトリス塩の形態1の収集された粉末パターンは、結晶構造からの擬似粉末パターンに対して整列される。化合物1のトリス塩の形態1についてのPXRDパターンを図1で提供し、対応するピークリストを表1で提供する。
PXRDについて、ピークの相対強度は、例えば、試料調製技術および試料取り付け手順に応じて変動しうる。その上、機器変動および他の要因は、多くの場合、2-シータ値に影響を及ぼしうる。したがって、結晶性材料を特徴付けるために使用されうる形態1についての回折パターンのピーク位置割り当ては、プラスまたはマイナス約0.2°だけ変動しうる。
Figure 2023035972000008
(実施例4)
化合物1のトリス塩の形態1の固体状態NMR分析
固体状態NMR(ssNMR)分析は、BrukerアバンセIII HD 400MHz(H周波数)NMR分光計で行った。10kHzのMAS速度の4mmマジック角スピニング(MAS)プローブを13C分析に使用した。3.2mmのMASプローブを20kHzのスピン速度で使用して、19Fスペクトルを記録した。15N ssNMR分析は、4mM MASプローブを備えたBrukerアバンセネオ400MHz NMR分光計で20kHzのスピン速度で行った。すべてのスペクトルは、20℃に調節された温度で獲得した。
TOSSスピニングサイドバンド抑制による13C交差分極(CP)測定を、4ミリ秒のCP接触時間および40秒のリサイクル遅延で記録した(図2および表2を参照)。約100kHzの位相変調プロトンデカップリング場をスペクトル獲得中に印加した。炭素スペクトル参照は、未希釈のテトラメチルシランと相対的であり、アダマンタンの外部試料からの高周波シグナルを、38.5ppmに設定することによって行う。
19Fスペクトルを、直接励起によりプロトンデカップリングおよび120秒のリサイクル遅延で収集した(図3および表3を参照)。スペクトル参照は、CFClと相対的であり、HO中50%v/vトリフルオロ酢酸の外部試料からの共鳴を-76.54ppmに設定することによって行う。
15N CPスペクトルを、10ミリ秒のCP接触時間および3秒のリサイクル遅延で記録した(図4および表4を参照)。窒素スペクトル参照は、未希釈のニトロメタンと相対的であり、グリシンの外部試料からのシグナルを-346.8ppmに設定することによって行う。
Figure 2023035972000009
Figure 2023035972000010
Figure 2023035972000011
Figure 2023035972000012
ピーク位置および相対強度は、ACD Labsスペクトラスプロセッサー2019ソフトウェアを使用して取得した。13C、15Nおよび19F ssNMRデータの報告されたピーク位置における誤差は、±0.2ppmであると推定される。ssNMR強度は、実験パラメーターの設定および試料の熱履歴に応じて変動しうる。
(実施例5)
化合物1のトリス塩の形態1のラマン分光分析
ラマンスペクトルは、バーテックス70分光計に取り付けられたRAM II FT-ラマンモジュール(Bruker Optik GmbH)を使用して収集した。機器は、1064nm固体状態(Nd:YAG)レーザーおよび液体窒素冷却ゲルマニウム検出器を備えていた。データ獲得前に、白色光源ならびにポリスチレンおよびナフタレン基準物質を使用して、機器性能および較正検証を行った。
切断されたNMR管中で、試料を調製し、分析した。測定中に試料回転機(Ventacon、UK)を使用して、データ収集中にレーザーに曝露された材料の体積を最大化した。試料からの後方散乱したラマンシグナルを最適化し、500mWのレーザー出力を使用して、2cm-1のスペクトル分解能でデータを収集した。ブラックマンハリス4タームアポダイゼーション関数を当てはめて、スペクトル収差を最小化した。スペクトルが3500から50cm-1の間で産生され、妥当なシグナル対ノイズを確実にするために適宜走査数を調整した。
最も強力なピークの強度を2.00に設定することによって、スペクトルを正規化した。次いで、感度を2%に設定したOPUS v8.2ソフトウェア(Bruker Optik GmbH)で自動ピークピッキング関数を使用して、ピークを同定した。ピーク位置および相対ピーク強度を抽出し、表にした。この実験配置でのピーク位置の変動性は、±2cm-1内である。
図5は、収集された化合物1のトリス塩の形態1の代表的なFT-ラマンスペクトルを示し、表5は、化合物1のトリス塩の形態1についてのFT-ラマンピークリストを示す。
Figure 2023035972000013
Figure 2023035972000014
(実施例6)
化合物1のトリス塩の形態2の調製
化合物1のトリス塩の形態1(実施例2、2g)を、35mLのボールミルジャーに添加した。20mmのボールベアリングをボールミルジャーに入れた。ミリングジャーを密閉し、Retsch MM400ボールミルに載置し、ここで、試料を30Hzおよび周囲温度で60分間にわたってミルした。結果として生じた固体は、化合物1のトリス塩の形態2と指定される。
(実施例7)
化合物1のトリス塩の形態2の粉末X線回折分析
形態2(非晶質形態)についての粉末X線回折パターンを、銅(Cu)Kα放射線源、1.5406Åの波長を備えたBruker AXS D8エンデバー回折計を使用して産生した。管電圧およびアンペア数はそれぞれ40kVおよび40mAに設定した。電動発散スリットは、11mmの連続照明に設定した。LYNXEYE XE-Tエネルギー分散型X線検出器を使用して回折される放射線を検出し、位置検知形検出器(PSD)開口部は4.00に設定した。データは、シータ・シータゴニオメーターで、2.0から55.0度2-シータ(2θ)までのCu波長にて、0.019 2θのステップ幅および0.2秒のステップ当たりの時間を使用して収集した。試料をシリコン低バックグラウンド小型ディボットホルダーに入れることによって分析のために調製し、データ収集中に15rpmで回転させた。Bruker DIFFRACプラスソフトウェアを使用してデータを収集し、DIFFRAC.EVA V5.0ソフトウェアによって分析を実施した。
形態2について収集されたPXRDプロファイルを図6で提供し、これは非晶質材料に典型的である、すなわち、顕著な粉末X線回折パターンを与えない(形態1についてのPXRDのようないかなる鋭いピークも有さない)。
一部の実施形態では、形態2は、図6と実質的に同じPXRDを有する。
(実施例8)
化合物1のトリス塩の形態2の固体状態NMR分析
固体状態NMR(ssNMR)分析は、BrukerアバンセIII HD 400MHz(H周波数)NMR分光計で行った。10kHzおよび8kHzのMAS速度の4mmマジック角スピニング(MAS)プローブをそれぞれ13Cおよび15Nスペクトルに使用した。同じ分光計および3.2mmのMASプローブを20kHzのスピン速度で使用して、19Fスペクトルを記録した。すべてのスペクトルは、20℃に調節された温度で獲得した。
TOSSスピニングサイドバンド抑制による13C交差分極(CP)測定を、1ミリ秒のCP接触時間および2秒のリサイクル遅延で記録した(図7を参照)。約100kHzの位相変調プロトンデカップリング場をスペクトル獲得中に印加した。炭素スペクトル参照は、未希釈のテトラメチルシランと相対的であり、アダマンタンの外部試料からの高周波シグナルを、38.5ppmに設定することによって行う。15N CPスペクトルを、4ミリ秒のCP接触時間および2秒のリサイクル遅延で記録した(図8を参照)。窒素スペクトル参照は、未希釈のニトロメタンと相対的であり、グリシンの外部試料からのシグナルを-346.8ppmに設定することによって行う。19Fスペクトルを、直接励起によりプロトンデカップリングおよび10秒のリサイクル遅延で収集した(図9を参照)。スペクトル参照は、CFClと相対的であり、HO中50%v/vトリフルオロ酢酸の外部試料からの共鳴を-76.54ppmに設定することによって行う。
ピーク位置および相対強度は、ACD Labsスペクトラスプロセッサー2019ソフトウェアを使用して取得して、各ピークについて相対強度を提供した。共鳴重複およびノイズレベルと組み合わさった若干数のピークについての比較的高い線幅により、13Cスペクトルにおけるピーク位置については±0.2から0.5ppmの間の範囲の推定誤差がある(表6を参照)。±0.8から1.5ppmの間の推定誤差が15Nおよび19Fスペクトルにおけるピーク位置について提供される(表7および8を参照)。
Figure 2023035972000015
Figure 2023035972000016
Figure 2023035972000017
(実施例9)
化合物1のトリス塩の形態2のラマン分光分析
ラマンスペクトルは、バーテックス70分光計に取り付けられたRAM II FT-ラマンモジュール(Bruker Optik GmbH)を使用して収集した。機器は、1064nm固体状態(Nd:YAG)レーザーおよび液体窒素冷却ゲルマニウム検出器を備えていた。データ獲得前に、白色光源ならびにポリスチレンおよびナフタレン基準物質を使用して、機器性能および較正検証を行った。
切断されたNMR管中で、試料を調製し、分析した。測定中に試料回転機(Ventacon、UK)を使用して、データ収集中にレーザーに曝露された材料の体積を最大化した。試料からの後方散乱したラマンシグナルを最適化し、500mWのレーザー出力を使用して、2cm-1のスペクトル分解能でデータを収集した。ブラックマンハリス4タームアポダイゼーション関数を当てはめて、スペクトル収差を最小化した。スペクトルが3500から50cm-1の間で産生され、妥当なシグナル対ノイズを確実にするために適宜走査数を調整した。
最も強力なピークの強度を2.00に設定することによって、スペクトルを正規化した。次いで、感度を2%に設定したOPUS v8.2ソフトウェア(Bruker Optik GmbH)で自動ピークピッキング関数を使用して、ピークを同定した。ピーク位置および相対ピーク強度を抽出し、表にした。この実験配置でのピーク位置の変動性は、±2cm-1内である。
図10は、収集された化合物1のトリス塩の形態2の代表的なFT-ラマンスペクトルを示し、表9は、化合物1のトリス塩の形態2についてのFT-ラマンピークリストを示す。
Figure 2023035972000018
(実施例AA)
CHO GLP-1RクローンH6-アッセイ1
GLP-1R媒介性アゴニスト活性は、細胞中のcAMPレベルを測定するHTRF(均一時間分解蛍光)cAMP検出キット(cAMP HI範囲アッセイキット;CisBioカタログ番号62AM6PEJ)を利用する細胞ベースの機能アッセイで決定した。方法は、細胞によって生成されたネイティブcAMPと色素d2で標識された外因性cAMPとの間の競合イムノアッセイである。トレーサー結合は、クリプテートで標識されたmAb抗cAMPによって可視化される。特異的シグナル(すなわちエネルギー移動)は、標準または実験試料のいずれかにおいてcAMPの濃度に反比例する。
ヒトGLP-1Rコード配列(NCBI参照配列NP_002053.3、天然に存在するバリアントGly168Serを含む)をpcDNA3(Invitrogen)にサブクローニングし、受容体を安定に発現している細胞株(クローンH6と指定される)を単離した。125I-GLP-17~36(Perkin Elmer)を使用する飽和結合分析(濾過アッセイ手順)は、この細胞株に由来する原形質膜が、高いGLP-1R密度を発現することを示した(K:0.4nM、Bmax:1900fmol/mgタンパク質)。
細胞を凍結保存から除去し、40mLのダルベッコリン酸緩衝溶液(DPBS-Lonzaカタログ番号17-512Q)に再懸濁し、800×gにて22℃で5分間にわたって遠心分離した。次いで、細胞ペレットを10mLの増殖培地[HEPES、L-Gln、500mL(DMEM/F12 Lonzaカタログ番号12-719F)、10%熱不活性化ウシ胎児血清(Gibcoカタログ番号16140-071)、5mLの100×ペニシリン-ストレプトマイシン(Gibcoカタログ番号15140-122)、5mLの100×L-グルタミン(Gibcoカタログ番号25030-081)および500μg/mLジェネテシン(G418)(Invitrogen番号10131035)を加えたDMEM/F12 1:1混合物]に再懸濁した。増殖培地中の細胞懸濁液の1mLの試料をBecton Dickinsonバイセルでカウントして、細胞生存およびmL当たりの細胞カウントを決定した。次いで、残りの細胞懸濁液を増殖培地で調整して、Matrixコンビマルチドロップ試薬ディスペンサーを使用してウェル当たり2000個の生存細胞を分配し、細胞を白色384ウェル組織培養処理アッセイプレート(Corning3570)に分注した。次いで、アッセイプレートを、5%二酸化炭素中の加湿環境内、37℃で48時間にわたってインキュベートした。
試験される様々な濃度の各化合物(DMSO中)を、100μM 3-イソブチル-1-メチルキサンチン(IBMX;Sigmaカタログ番号I5879)を含有するアッセイ緩衝液(カルシウム/マグネシウムを加えたHBSS(Lonza/BioWhittakerカタログ番号10-527F)/0.1%BSA(Sigma Aldrichカタログ番号A7409-1L)/20mM HEPES(Lonza/BioWhittakerカタログ番号17-737E)中で希釈した。最終DMSO濃度は1%である。
48時間後、増殖培地をアッセイプレートウェルから除去し、細胞を、アッセイ緩衝液中の20μLの連続希釈化合物により、5%二酸化炭素中の加湿環境内、37℃で30分間にわたって処理した。30分間のインキュベーション後、10μLの標識されたd2 cAMPおよび10μLの抗cAMP抗体(いずれも細胞溶解緩衝液中で1:20希釈したもの;製造業者のアッセイプロトコールで記述されている通り)をアッセイプレートの各ウェルに添加した。次いで、プレートを室温でインキュベートし、60分後、330nmの励起ならびに615および665nmの発光を使用するエンビジョン2104マルチラベルプレートリーダーでHTRFシグナルにおける変化を読み取った。cAMP標準曲線からの補間によって生データをnM cAMPに変換し(製造業者のアッセイプロトコールで記述されている通り)、各プレートに含まれるフルアゴニストGLP-17~36(1μM)の飽和濃度と比べたパーセント効果を決定した。EC50決定は、4パラメーターロジスティック用量応答方程式を使用する曲線当てはめプログラムで分析したアゴニスト用量応答曲線から行った。
(実施例BB)
CHO GLP-1RクローンC6-アッセイ2
GLP-1R媒介性アゴニスト活性は、細胞中のcAMPレベルを測定するHTRF(均一時間分解蛍光)cAMP検出キット(cAMP HI範囲アッセイキット;CisBioカタログ番号62AM6PEJ)を利用する細胞ベースの機能アッセイで決定した。方法は、細胞によって生成されたネイティブcAMPと色素d2で標識された外因性cAMPとの間の競合イムノアッセイである。トレーサー結合は、クリプテートで標識されたmAb抗cAMPによって可視化される。特異的シグナル(すなわちエネルギー移動)は、標準または実験試料のいずれかにおいてcAMPの濃度に反比例する。
ヒトGLP-1Rコード配列(NCBI参照配列NP_002053.3、天然に存在するバリアントLeu260Pheを含む)をpcDNA5-FRT-TOにサブクローニングし、Flp-In(商標)T-Rex(商標)システムを使用して、製造業者(ThermoFisher)によって記述されている通り、低い受容体密度を安定に発現しているクローナルCHO細胞株を単離した。125I-GLP-1(Perkin Elmer)を使用する飽和結合分析(濾過アッセイ手順)は、この細胞株に由来する原形質膜(クローンC6と指定される)が、クローンH6細胞株と比べて低いGLP-1R密度(K:0.3nM、Bmax:240fmol/mgタンパク質)を発現することを示した。
細胞を凍結保存から除去し、40mLのダルベッコリン酸緩衝溶液(DPBS-Lonzaカタログ番号17-512Q)に再懸濁し、800×gにて22℃で5分間にわたって遠心分離した。DPBSを吸引し、細胞ペレットを10mLの完全増殖培地(HEPES、L-Gln、500mL(DMEM/F12 Lonzaカタログ番号12-719F)、10%熱不活性化ウシ胎児血清(Gibcoカタログ番号16140-071)、5mLの100×ペニシリン-ストレプトマイシン(Gibcoカタログ番号15140-122)、5mLの100×L-グルタミン(Gibcoカタログ番号25030-081)、700μg/mLハイグロマイシン(Invitrogenカタログ番号10687010)および15μg/mLブラストサイジン(Gibcoカタログ番号R21001)を加えたDMEM/F12 1:1混合物)に再懸濁した。増殖培地中の細胞懸濁液の1mLの試料をBecton Dickinsonバイセルでカウントして、細胞生存およびmL当たりの細胞カウントを決定した。次いで、残りの細胞懸濁液を増殖培地で調整して、Matrixコンビマルチドロップ試薬ディスペンサーを使用してウェル当たり1600個の生存細胞を分配し、細胞を白色384ウェル組織培養処理アッセイプレート(Corning3570)に分注した。次いで、アッセイプレートを、加湿環境(95%O、5%CO)内、37℃で48時間にわたってインキュベートした。
試験される様々な濃度の各化合物(DMSO中)を、100μM 3-イソブチル-1-メチルキサンチン(IBMX;Sigmaカタログ番号I5879)を含有するアッセイ緩衝液[カルシウム/マグネシウムを加えたHBSS(Lonza/BioWhittakerカタログ番号10-527F)/0.1%BSA(Sigma Aldrichカタログ番号A7409-1L)/20mM HEPES(Lonza/BioWhittakerカタログ番号17-737E)]中で希釈した。化合物/アッセイ緩衝液混合物中における最終DMSO濃度は1%である。
48時間後、増殖培地をアッセイプレートウェルから除去し、細胞を、アッセイ緩衝液中の20μLの連続希釈化合物により、加湿環境(95%O、5%CO)内、37℃で30分間にわたって処理した。30分間のインキュベーション後、10μLの標識されたd2 cAMPおよび10μLの抗cAMP抗体(いずれも細胞溶解緩衝液中で1:20希釈したもの;製造業者のアッセイプロトコールで記述されている通り)をアッセイプレートの各ウェルに添加した。次いで、プレートを室温でインキュベートし、60分後、330nmの励起ならびに615および665nmの発光を使用するエンビジョン2104マルチラベルプレートリーダーでHTRFシグナルにおける変化を読み取った。cAMP標準曲線からの補間によって生データをnM cAMPに変換し(製造業者のアッセイプロトコールで記述されている通り)、各プレートに含まれるフルアゴニストGLP-1(1μM)の飽和濃度と比べたパーセント効果を決定した。EC50決定は、4パラメーターロジスティック用量応答方程式を使用する曲線当てはめプログラムで分析したアゴニスト用量応答曲線から行った。
表X-1において、アッセイデータは、収載されている反復の数(数)に基づく幾何平均(EC50)および算術平均(Emax)として2桁の有効数字で提示される。
Figure 2023035972000019
本明細書において言及されるすべての特許、特許出願および参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

Claims (20)

  1. 2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の結晶性形態であって、形態1であり、90%より大きい純度を有する結晶性形態。
  2. 2θ(Cu Kα放射線源、1.5406Åの波長)に関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°および18.0±0.2°におけるものから選択される1つのピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、請求項1に記載の結晶性形態。
  3. 2θに関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°および18.0±0.2°においてピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、請求項2に記載の結晶性形態。
  4. 2θに関して、14.3±0.2°、17.5±0.2°、18.0±0.2°、23.4±0.2°および24.7±0.2°においてピークを含む粉末X線回折パターン(PXRD)を有する、請求項2に記載の結晶性形態。
  5. 化学シフトに関して、171.0±0.2ppmおよび141.3±0.2ppmにおいてピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の結晶性形態。
  6. 化学シフトに関して、-339.9±0.2ppmおよび-223.4±0.2ppmにおいてピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の結晶性形態。
  7. 化学シフトに関して、-118.8±0.2ppmにおいて1つのピークを含む19F ssNMRスペクトルを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の結晶性形態。
  8. 波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1、430±2cm-1および416±2cm-1におけるものから選択される1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の結晶性形態。
  9. 波数(cm-1)に関して、1371±2cm-1、430±2cm-1および416±2cm-1においてピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の結晶性形態。
  10. 治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物であって、前記化合物1のトリス塩の少なくとも90%が、請求項1から9のいずれか一項に記載の結晶性形態として存在する、医薬組成物。
  11. 2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩の非晶質形態であって、非晶質が形態2であり、90%より大きい純度を有する、非晶質形態。
  12. 化学シフトに関して、174.0±0.2ppm、143.9±0.3ppmおよび62.2±0.3ppmにおけるものから選択される1つのピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、請求項11に記載の非晶質形態。
  13. 化学シフトに関して、174.0±0.2ppm、143.9±0.3ppmおよび62.2±0.3ppmにおいてピークを含む13C ssNMRスペクトルを有する、請求項11に記載の非晶質形態。
  14. 化学シフトに関して、-332.7±0.8ppmおよび-229±1.0ppmにおいてピークを含む15N ssNMRスペクトルを有する、請求項11から13のいずれか一項に記載の非晶質形態。
  15. 化学シフトに関して、-116.3±0.8ppmにおいて1つのピークを含む19F ssNMRスペクトルを有する、請求項11から14のいずれか一項に記載の非晶質形態。
  16. 波数(cm-1)に関して、1513±2cm-1、1278±2cm-1および1378±2cm-1におけるものから選択される1つのピークを含むFT-ラマンスペクトルを有する、請求項11から15のいずれか一項に記載の非晶質形態。
  17. 治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物であって、前記化合物1のトリス塩の少なくとも50%が、請求項11から16のいずれか一項に記載の非晶質形態として存在する、医薬組成物。
  18. 治療有効量の2-[(4-{6-[(4-シアノ-2-フルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-イル}ピペリジン-1-イル)メチル]-1-[(2S)-オキセタン-2-イルメチル]-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボン酸、1,3-ジヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-2-アミン塩(「化合物1のトリス塩」)と、薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物であって、前記化合物1のトリス塩が、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物1のトリス塩の結晶性形態および請求項11から16のいずれか一項に記載の化合物1のトリス塩の非晶質形態を含む、医薬組成物。
  19. 疾患または障害を処置するための、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物1のトリス塩の結晶性形態の使用、または請求項11から16のいずれか一項に記載の化合物1のトリス塩の非晶質形態の使用、または請求項10、17および18のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用であって、前記疾患または障害が、T1D、T2DM、前糖尿病、特発性T1D、LADA、EOD、YOAD、MODY、栄養不良関連糖尿病、妊娠性糖尿病、高血糖症、インスリン抵抗性、肝臓インスリン抵抗性、耐糖能異常、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、腎臓病、糖尿病性網膜症、脂肪細胞機能不全、内臓脂肪沈着、睡眠時無呼吸、肥満、摂食障害、他の作用物質の使用による体重増加、過度の砂糖渇望、脂質異常症、高インスリン血症、NAFLD、NASH、線維症、線維症を伴うNASH、肝硬変、肝細胞癌、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、末梢血管疾患、高血圧症、内皮機能不全、血管コンプライアンス異常、うっ血性心不全、心筋梗塞、脳卒中、出血性脳卒中、虚血性脳卒中、外傷性脳損傷、肺高血圧症、血管形成術後の再狭窄、間欠性跛行、食後脂肪血症、代謝性アシドーシス、ケトン症、関節炎、骨粗しょう症、パーキンソン病、左室肥大、末梢動脈疾患、黄斑変性症、白内障、糸球体硬化症、慢性腎不全、代謝症候群、症候群X、月経前症候群、狭心症、血栓症、アテローム性動脈硬化症、一過性虚血発作、血管再狭窄、グルコース代謝異常、空腹時血漿グルコース異常の状態、高尿酸血症、痛風、勃起機能不全、皮膚および結合組織障害、乾癬、足潰瘍、潰瘍性大腸炎、高アポBリポタンパク質血症、アルツハイマー病、統合失調症、認知障害、炎症性腸疾患、短腸症候群、クローン病、大腸炎、過敏性腸症候群、多嚢胞性卵巣症候群ならびに中毒からなる群から選択される、使用。
  20. 前記疾患または障害が、肥満、NAFLD、NASH、線維症を伴うNASH、T2Dおよび心血管疾患から選択される、請求項19に記載の使用。
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