JP2023035395A - 包装紙及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙シートを用いつつ、バリア性と熱シール性を付加した包装紙及びその製造方法を提供する。【解決手段】包装紙100は、第一面と第二面を有する紙製の第一ベース紙10と、第一面に設けられた熱シール性を有する熱シール層12と、第二面に設けられた、空気及び水分に対する透過性を抑制するバリア層14とを備える。上記構成により、熱シール層12とバリア層14を紙製の第一ベース紙10の両面に分離して塗工したことで、バリア性を阻害することなく熱シール性を発揮させることが可能となる。【選択図】図2

Description

本開示は、包装紙及びその製造方法に関する。
従来、食品を包装する容器や包装紙は、プラスチックなどの樹脂製シートが用いられてきた。このような容器や包装紙を構成する包装材料は、包装時に熱で接着、封止が容易なヒートシール(熱シール)が広く利用されている。熱シール材には、70~80%といった有機溶剤を多く含むものがあるところ、作業者の健康被害や製造地域、製造設備によっては溶剤無害化設備の導入が不十分で、揮発性有機化合物(VOCs)が大気中に放出されて環境汚染が生じる事態が懸念されている。
近年は、作業者の健康被害や環境保護の要請等から、包装容器や包装紙においても環境に優しく、また樹脂の使用量を低減することが求められている。そこで、樹脂製シートに代えて紙製のシートを利用することが考えられる。例えば、冷凍食品の分野においては、プラスチックのトレイに、食品を収納して、トップシール材等と呼ばれるPETなどの樹脂製のシートを熱シールして貼付することが行われている。このトップシール材を樹脂製から紙製のシートに変更する場合、紙シートをプラスチックトレイに熱シールで貼付できるよう、熱シール性を持たせる必要がある。従来は、紙シートに樹脂シートをラミネートした多層構造として、熱シール性を発揮させていた。
しかしながらこの方法では、紙シートに樹脂シートを貼付する積層構造のため、樹脂の使用量が多くなり、プラスチック材料の削減効果が不十分であった。一方で、紙シートの表面にオレフィン系水性ディスパージョン等のオレフィン系水性分散液を塗布し、これを硬化させることでオレフィン系コーティング層を形成することも行われている。この方法であれば、樹脂シートをラミネートする構成に比べ、樹脂層を薄くして樹脂の使用量を低減できる。また一般的なエマルジョンと比べて、界面活性剤や有機溶剤を含まないオレフィン系水性分散液を用いることで、環境に配慮した食品包装を実現できる。
一方で、食品の包装容器としてプラスチック材料に代えて紙を使用する場合は、収容する食品の保護のため、水や空気を通さない耐水性やガスバリア性が求められる。紙シートにこのような特性を付加するためには、水やガスに対するバリア性を有するバリア層を積層することが考えられる。
しかしながら、このようなバリア層を付加すると、食品を直接接触できないおそれがあった。すなわち、食品の包装容器として求められる耐水性やガスバリア性を紙シートに付加しようとすると、食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月28日厚生省告示第370号)による試験の過マンガン酸カリウム消費量が多くなり、規定外になることがあった。この結果、食品が直接接触する用途に使用できないことが、本願発明者による試験の結果判明した。
特開2021-20398号公報
本発明の目的の一は、紙シートを用いつつ、バリア性と熱シール性を付加した包装紙及びその製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の第1の側面に係る包装紙によれば、第一面と第二面を有する紙製の第一ベース紙と、前記第一面に設けられた熱シール性を有する熱シール層と、前記第二面に設けられた、空気及び水分に対する透過性を抑制するバリア層とを備える。上記構成により、熱シール層とバリア層を紙製の第一ベース紙の両面に分離して塗工したことで、バリア性を阻害することなく熱シール性を発揮させることが可能となる。
また、本発明の第2の側面に係る包装紙によれば、上記側面において、前記熱シール層が、界面活性剤及び有機溶剤を含まないオレフィン系コーティング層である。上記構成により、界面活性剤や有機溶剤を使用しない、環境に配慮した包装紙とできる。
さらに、本発明の第3の側面に係る包装紙によれば、上記いずれかの側面において、前記熱シール層が、ポリオレフィン水性コーティング層である。
さらにまた、本発明の第4の側面に係る包装紙によれば、上記いずれかの側面において、前記バリア層が、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール、炭酸カルシウム、タルク、クレイの少なくともいずれかを含む。
さらにまた、本発明の第5の側面に係る包装紙によれば、上記いずれかの側面において、前記熱シール層の膜厚が、0.5μm~10.0μmである。
さらにまた、本発明の第6の側面に係る包装紙によれば、上記いずれかの側面において、さらに、前記バリア層の、前記第一ベース紙と反対側の面に設けられた第二ベース紙とを備える。上記構成により、バリア層を包装紙の表面に表出させないことで、擦れや傷などから保護でき、バリア性を維持できる。
さらにまた、本発明の第7の側面に係る包装紙によれば、上記いずれかの側面において、前記熱シール層が、ポリプロピレン系粒子を含んでいる。
さらにまた、本発明の第8の側面に係る包装紙によれば、上記いずれかの側面において、冷凍食品を包装するための包装紙である。
さらにまた、本発明の第9の側面に係る食品用包装容器によれば、開口面を有するトレイと、前記開口面に貼付される、上記いずれかの側面に係る包装紙とを備える。
さらにまた、本発明の第10の側面に係る包装紙によれば、上記いずれかの側面において、前記トレイの開口面であって、前記包装紙を貼付する端縁に、PE層がコーティング、又はシール面にPEが配合されている。上記構成により、ヒートシールとイージーピールを共に実現できる。
さらにまた、本発明の第11の側面に係る包装紙の製造方法によれば、第一面と第二面を有する紙製の第一ベース紙を準備する工程と、前記第一ベース紙の第一面に、熱シール性を有するオレフィン系水性分散液をコーティングする工程と、前記オレフィン系水性分散液を乾燥させて熱シール層を形成する工程と、前記第一ベース紙の第二面に、バリア性を有するポリビニルアルコール液をコーティングする工程と、前記ポリビニルアルコール液を乾燥させてバリア層を形成する工程とを含む。これにより、熱シール層とバリア層を紙製の第一ベース紙の両面に分離して塗工したことで、バリア性を阻害することなく熱シール性を発揮させることが可能となる。
さらにまた、本発明の第12の側面に係る包装紙の製造方法によれば、第一面と第二面を有する紙製の第一ベース紙の第一面に、熱シール性を有する未硬化のオレフィン系水性分散液をコーティングする工程と、前記オレフィン系水性分散液を硬化させて熱シール層を形成する工程と、第三面と第四面を有する紙製の第二ベース紙の第三面に、バリア性を有する未硬化のポリビニルアルコール液をコーティングする工程と、前記ポリビニルアルコール液を硬化させてバリア層を形成する工程と、前記第一ベース紙の第二面と、前記第二ベース紙の第四面を貼付する工程とを含む。これにより、バリア層を包装紙の表面に表出させないことで、擦れや傷などから保護でき、バリア性を維持できる。
さらにまた、本発明の第13の側面に係る包装紙の製造方法によれば、上記いずれかの側面において、さらに、前記バリア層を形成する工程が、ケミパールに、ポリプロピレン系粒子を水に分散したものを添加する工程を含む。
さらにまた、本発明の第14の側面に係るトレイと包装紙を有する食品用包装容器の製造方法によれば、上記いずれかの側面に係る方法で製造された包装紙を準備する工程と、開口面を有する前記トレイの端縁に、PE層をコーティングする工程と、前記トレイの開口面に、前記包装紙を、ヒートシールにより貼付する工程とを含む。上記構成により、ヒートシールとイージーピールを共に実現できる。
トップシール包装されるプラスチック製トレイを示す分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る包装紙を示す模式断面図である。 本発明の実施形態2に係る包装紙を示す模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
[実施形態1]
本発明の実施形態に係る包装紙は、食品を包装する容器や包装紙として利用できる。好適には、図1に示すように、上面を開口した有底の容器であって、プラスチックを成形したトレイTRのトップシール包装に利用できる。すなわち、トレイTRの蓋として開口部を閉塞するように、開口端に設けた鍔部に熱シールするトップシール材として包装紙100を利用できる。また、包装紙自体を三方シール包装する用途、あるいはピロー包装する用途にも利用できる。さらには、食品以外に、化粧品や医薬品の包装にも利用できる。以下では、食品包装用として、プラスチック製容器であるトレイTRのトップシールとして利用する包装紙を例に挙げて説明する。ここでは、PP(ポリプロピレン製)のトレイTRに対して、熱シールにより貼付可能なトップシールを考える。
実施形態1に係る包装紙100を、図2の模式断面図に示す。この図に示す包装紙100は、第一ベース紙10と、熱シール層12と、バリア層14を備える。
(第一ベース紙10)
第一ベース紙10は、第一面と第二面を有する紙製のシートである。従来のイージーピールフィルム等と呼ばれるプラスチックフィルムに代えて、紙製のシートをトップシール材として用いることで、プラスチック材料を低減して環境に優しい包装材を実現できる。また紙製の第一ベース紙10は、好ましくは印刷面を有しており、予め印刷を施しておく。印刷面は、第二面側とする。さらに必要に応じて、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤などの添加剤を加えてもよい。加えて、第一ベース紙10の表面に対してコロナ処理、アンカーコート処理等の表面改質処理を行い、熱シール層12やバリア層14の密着性を向上させてもよい。
この第一ベース紙10には、クラフト紙やライナー紙、あるいはカード紙等の厚紙を利用できる。また表面を塗布する塗布剤が染み込み難い紙を使用することが好ましい。具体的には、薄紙としては王子製紙株式会社製OK未晒クラフト、アカシヤ、クジラ、白夜、大王製紙株式会社製リュウオーコート、ナゴヤ晒竜王、タイオウアトラス、王子エフテックス製シルビオバリア、日本製紙株式会社製シールドプラスを、厚紙としては王子マテリア株式会社製(製造O&Cアイボリーボード株式会社))OKフレースPRO、三菱製紙株式会社製Nパールカード等が利用できる。
(熱シール層12)
第一ベース紙10の第一面、図2において上面には、熱シール層12が設けられる。熱シール層12は、熱シール性を有する。熱シール層12は、界面活性剤及び有機溶剤を含まないオレフィン系コーティング層である。このように、ラミネート層でなくシール材を塗布したコーティング層とすることで、シール材の使用量を低減できる。また界面活性剤や有機溶剤を使用しないことで、環境に配慮した包装紙とできる。
好ましくは、熱シール層12をポリオレフィン水性コーティング層とする。これにより、耐水性や耐油性が得られ、またアクリル系ヒートシール剤に比べて低温でのシールが可能になる等の利点が得られる。熱シール層12の基質はポリオレフィンの内、ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩等が利用できる。ポリオレフィンは、一般に水分散が困難とされているところ、微粒状水性ディスパージョン化することで、水分散を実現している。また一般的なエマルジョンと比較して、界面活性剤や有機溶剤を含まないソープフリーを実現している。このような熱シール層12を構成するシール材には、低分子量PE、アイオノマー系、EVA系、低密度PE系、PE系エラストマー等が利用でき、好適には三井化学社製ケミパールが使用できる。
このようにして形成された包装紙100の、熱シール層12を設けた面が貼付面となる。すなわち、加熱により溶着して熱シールが可能となる。図2においては、第一ベース紙10の第一面側すなわち上面側が、貼付面となる。
(バリア層14)
一方で第一ベース紙10の第二面、図2において下面には、バリア層14が設けられる。バリア層14は、空気及び水分に対する透過性を抑制する。バリア性は、収納する食品等の被包装物に応じて、要求される特性が異なる。例えば冷凍食品の場合は、バリアはさほど必要ない一方で、冷蔵食品や常温食品では必要となる。またバリア層14は、第一ベース紙10の印刷面を視認できるよう、透明性を有することが好ましい。
バリア層14は、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール、炭酸カルシウム、タルク、クレイの少なくともいずれかを含むことが好ましい。このように無機物でバリア層14を構成することで、酸素や水蒸気に対する透過性を高めることができる。またタルク等の無機物を存在させることにより、酸素や水蒸気の被膜を抜ける際に経路を長くして透過し難くできる。さらに保香性を発揮させることもできる。さらにまた食品に直接触れる面であるため、水染みや油染みも抑止できることが好ましい。また、バリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など、既知の添加剤を加えてもよい。このようなバリア層14には、王子製紙製シルビオバリア、日本製紙製シールドプラス等が利用できる。
このように、熱シール層12とバリア層14を、第一ベース紙10の異なる層にそれぞれ塗工するという簡単な構成により、両者を物理的に分離してバリア性を阻害することなく熱シール性を発揮させることが可能となる。なお、熱シール層12やバリア層14は、単層とするほか、複数層としてもよい。
さらにバリア層14の表出面、すなわち第一ベース紙10と面する側と反対面側には、必要に応じて外装材を設けることができる。外装材としては、通常の包装材料に用いられる材料、例えば紙を任意に用いることができる。
また熱シール層12の膜厚は、0.5μm~10.0μmとすることが好ましい。これにより、塗布によるピンホールの可能性が低くなり、耐水性、耐油性、ヒートシール性が安定することが期待できる。特に熱シール層12を構成するコーティング剤の硬化後の熱シール層12の厚さが10.0μm以上では、膜にクラックが生じ易くなるため、0.5μm~10.0μmとすることが望ましい。より好ましくは、1.0~5.0μmとする。塗膜を厚くしすぎると乾燥性が悪くなり、コート材がしっかりと被膜化しないことでヒートルール性がバラつく、あるいは乾燥不良による巻き取り原紙同士のブロッキングが問題となる可能性がある。
さらにこの包装紙100は、食品の包装に適したものとして、電子レンジ加熱を行っても発火等が生じない材質で構成することが好ましい。これにより、冷凍食品や冷蔵食品、常温食品等の包装に好適となる。特に食品包装容器をトレイ状とすることで、袋状の容器と比べて保形性を有するためそのまま食べやすい利点が得られる。ただ本実施形態に係る包装紙100は、図1に示したトップシール包装に限られず、ピロー包装袋、四方シール袋、三方シール袋、ガゼット状袋、スタンディングパウチ、バッグインボックスの内袋等に形成することができる。このような袋状として、食品に直接接触して包装する包装材としても利用できる。
またヒートシール性の確保により水分バリア性も向上する。そこで、酸素バリア性が要求される包装紙においては、さらに酸素バリア性を有するバリアコート層を付加してもよい。さらに、印刷するインクのこすれ等を防止するコート層も酸素バリア性を備えている。
[包装紙の製造方法]
包装紙100は、以下のようにして製造できる。まず、紙製の第一ベース紙10を準備する。次に、この第一ベース紙10に、未硬化のオレフィン系水性分散液をコーティングする。ここでは、熱シール性を有するオレフィン系水性分散液を、第一ベース紙10の第一面に塗布する。そして、オレフィン系水性分散液を硬化させて熱シール層12を形成する。
さらに、第一ベース紙10の反対側の面に、ポリビニルアルコール液をコーティングする。ここでは、コーティング剤としてバリア性を有するポリビニルアルコール液を、第一ベース紙10の第二面に塗布する。コーティング剤の塗布方法には、ディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など、既知の方法を適宜利用できる。そして、このポリビニルアルコール液を乾燥させて、バリア層14を形成する。
バリア層14の形性は以下のようにして行う。まず株式会社クラレ製のPVA系樹脂「クラレポバール」を、1μmの膜厚で塗布する。この状態で、温度110℃で5秒間、IRランプやブロアー等を用いて樹脂を乾燥させる。
このようにして、熱シール層12とバリア層14を紙製の第一ベース紙10の両面に分離して塗工し、バリア性を阻害することなく熱シール性を発揮させることが可能となる。また得られた包装紙100は、ロール状に巻き取ることで、運搬や保管に好都合となる。
さらに、得られた包装紙100を所定の大きさに裁断して、図1に示すような開口面を有するトレイTRに貼付して、トップシールとして利用する。ここで、トレイTRを構成する材質がPPなどであり、熱シール層12の基質と異質の場合は、熱シールが困難となる。そこで、トレイTRの鍔部などの貼付領域に、予め下地層を形成しておく。下地層は、包装紙100の熱シール層12の基質と同質の材料とする。例えば下地層をオレフィン系とすることで、下地層と熱シール層12との馴染みが改善され、熱シール性を発揮できるようになる。またトレイを多層構造とし、表層のシール面についてはPPとPEの配合をPPよりもPEを多く配合することでシール強度を高めつつ、PEの配合率を簡単にピールできる割合に調整することで、ヒートシールとイージーピールを両立できる。また、バリア層14を構成するケミパールに、予め水にPP系の微粒子を分散したものを添加することで、一般的なPPトレイの素材を変えずにヒートシールを実現できる。
[実施形態2]
以上の例では、ベース紙を一層とした構成を示したが、本発明はこの構成に限られず、ベース紙を複数積層した多層構造としてもよい。このような例を実施形態2に係る包装紙200として、図3に示す。この図に示す包装紙200は、熱シール層12と、第一ベース紙10と、バリア層14と、第二ベース紙20を備える。この図において、上述した実施形態1に係る包装紙100と同様の部材については、同じ符号を付して詳細説明を省略する。
(第二ベース紙20)
第二ベース紙20は、バリア層14の、第一ベース紙10と反対側の面に設けられている。このような構成とすることで、バリア層14を包装紙200の表面に表出させない構造として、擦れや傷などから保護でき、バリア性を維持できる。第二ベース紙20には、第一ベース紙10と同様の材質、例えばクラフト紙やライナー紙、あるいはカード紙等の厚紙を利用できる。
このような包装紙200の製造方法を、以下説明する。まず、紙製の第一ベース紙10に、未硬化のオレフィン系水性分散液をコーティングする。ここでは熱シール性を有するオレフィン系水性分散液を、第一ベース紙10の第一面に塗布する。そして、このオレフィン系水性分散液を硬化させて、熱シール層12を形成する。次に、紙製の第二ベース紙20に、未硬化のポリビニルアルコール液をコーティングする。ここでは、バリア性を有するポリビニルアルコール液を、紙製の第二ベース紙20の第三面に塗布する。そして、このポリビニルアルコール液を硬化させて、バリア層14を形成する。
最後に、第一ベース紙10の第二面と、第二ベース紙20の第四面とを貼付する。これにより、バリア層14を包装紙200の表面に表出させないことで、擦れや傷などから保護でき、バリア性を維持できる。このような構成とすることで、バリア層14を第一ベース紙10と第二ベース紙20の間に挟み込むことで、バリア層14の外的要因による損傷を抑制できる。
[実施例1]
[水蒸気透過性]
ここでは、水蒸気の透過性の測定に際しては、測定方法としてJIS Z 0208のカップ法を用いた。規格されたカップの中に塩化カルシウムを入れ、試験片となるシート又はフィルムで蓋をして、25℃、90%の恒温恒湿状態に放置し、どれだけ重量が増加したかで透湿度を調べた。
比較例1として、味の素冷凍食品株式会社冷凍餃子のピロー袋を用いた。表面は印刷、アルミ蒸着が施されてり、裏面はヒートシール可能なフィルムとなっている。
比較例2として、厚さ25μmの三井化学東セロ株式会社CP-Sを用いた。表面、裏面は特に付加していない。
比較例3として、坪量310g/m2の王子マテリア株式会社サンコートを用いた。表面、裏面は特に付加していない。
比較例4として、坪量310g/m2の王子マテリア株式会社サンコートを用いた。表面は特に付加していない。裏面は東レ株式会社製トレイファン2248のポリプロピレンフィルムを15μmラミネートした。
比較例5として、坪量310g/m2の王子マテリア株式会社サンコートを用いた。表面は特に付加していない。裏面は東レ株式会社製トレイファンS648のポリプロピレンフィルムを20μmラミネートした。
比較例6として、坪量310g/m2の王子マテリア株式会社サンコートを用いた。表面は特に付加していない。裏面は東レ株式会社製ルミラーP025のPETを12μmラミネートした。
比較例7として、厚紙に相当する坪量350g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いた。表面は特に付加していない。裏面は東レ株式会社製トレイファン2248のポリプロピレンフィルムを15μmラミネートした。
実施例1として、同じく厚紙に相当する坪量350g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いた。表面は特に付加していない。裏面は三井化学株式会社製ケミパールS500、固形分1.0g/m2を塗布した。
実施例2として、同じく厚紙に相当する坪量350g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いた。表面はUVクリア5.0g/m2を塗布した。裏面は三井化学株式会社製ケミパールS500、固形分1.0g/m2を塗布した。
比較例8として、坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いた。表面、裏面は特に付加していない。
実施例3として、坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いた。表面はアクリル樹脂を塗布した。裏面は特に付加していない。
実施例4として、坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いた。表面は特に付加していない。裏面は三井化学株式会社製ケミパールS500、固形分8.0g/m2を塗布した。
実施例5として、坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いた。表面は特に付加していない。裏面は三井化学株式会社製ケミパールS500(90%)とタルク(10%)、固形分4.4g/m2を塗布した。
実施例6として、坪量55g/m2のナゴヤ晒竜王を用いた。表面は特に付加していない。裏面は三井化学株式会社製ケミパールS500、固形分7.0g/m2を塗布した。
比較例9として、坪量65g/m2の王子エフテックス株式会社シルビオバリアを用いた。表面はバリアコート(無機物)を塗布した。裏面は特に付加していない。
これら実施例1、比較例1~14の包装紙の試験片に対して、透湿度(g/m2・24h)を測定した結果を、表1に示す。
Figure 2023035395000002
この表に示すとおり、実施例1~6に係る包装紙において、塗布されているヒートシール材、表面加工により透湿度を抑制できていることが判明した。また、既存のPPフィルム並みに水蒸気透過度が必要な場合は、コーティング膜厚を厚くする、バリア性の高い比較例9に使用しているシルビオバリア等のバリア紙を使用することで水蒸気透過度をコントロールすることが可能となる。
[ヒートシール強度]
次にヒートシール強度を測定した。ここでは試験法として、各実施例、比較例に係る包装紙を切り出して幅15mm、展開長さ200mmの試験片を作成し、裏面にシーラでシールをヒートシールした。このシールを株式会社エー・アンド・デイ製フォーステスター MCT-1150を用いて引張速度300mm/分で引張試験を行い、引張応力[N]を測定した。
さらに実施例7では、原紙に同じく坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面に三井化学株式会社ケミパールS500(固形分35%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、バーコーターNo.4(WET9.16μm)を用いて塗布量(固形分)3.85g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
一方、比較例10では、原紙に同じく坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面にDIC株式会社HYDRECT HS(固形分20%のポリオレフィン系)を、バーコーターNo.4(WET9.16μm)を用いて塗布量(固形分)1.83g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
比較例11では、原紙に同じく坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面にDIC株式会社ディックシールW-701(固形分40%のEVA系)を、バーコーターNo.4(WET9.16μm)を用いて塗布量(固形分)3.66g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
比較例12では、原紙に同じく坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面に株式会社第一塗料製造所製HS-1(100%)(固形分39%のスチレン・アクリル酸エステル系共重合樹脂)を塗布量(固形分)3.57g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
比較例13では、同じく坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面に星光PMC株式会社製ハイロスX PE-2273(70%)とQE-2128(30%)(固形分39%のスチレンフリー オールアクリルタイプエマルション)を塗布量(固形分)3.57g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
実施例9では、原紙に同じく坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面に三井化学株式会社ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)5.50g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
実施例10では、原紙に同じく坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面に三井化学株式会社ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)8.00g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
実施例11では、原紙に坪量50g/m2の大王製紙株式会社製ナゴヤ晒竜王を用いて、裏面に三井化学株式会社ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)7.00g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
実施例12では、原紙に坪量65g/m2の王子エフテックス株式会社製を用いて、裏面に三井化学株式会社製ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)6.50g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールは、実施例7と同様に行った。
比比較例15では、原紙に坪量100g/m2の大王製紙株式会社製タイオウアトラスを用いて、裏面に同じく星光PMC株式会社製ハイロスXPE-2273(70%)QE-2128(30%)(固形分39%のスチレンフリー オールアクリルタイプエマルション)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)10.00g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールは、実施例2と同様に行った。
実施例13では、原紙に坪量55g/m2の大王製紙株式会社製ナゴヤ晒竜王を用いて、裏面に三井化学株式会社ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)7.00g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールによる包装形態として、製袋機を用いて機械速度20m/分、横:125℃、背:120℃で0.7秒かけて、ガゼット袋とした。
実施例14では、原紙に坪量55g/m2の大王製紙株式会社製リュウオーコートを用いて、裏面に三井化学株式会社ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)8.00g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールによる包装形態として、製袋機を用いて機械速度20m/分、120℃で0.7秒かけて、スタンディングパウチとした。
実施例15では、原紙に坪量65g/m2の王子エフテックス株式会社製を用いて、裏面に三井化学株式会社製ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、ロールコーターを用いて塗布量(固形分)6.50g/m2塗布し、約110℃×5秒(機械速度20m/分)乾燥させた。またシールによる包装形態として、製袋機を用いて機械速度20m/分、横:125℃、背:120℃で0.7秒かけて、ピロー袋とした。
これら実施例7~15、比較例10~15の包装紙の試験片に対して、引張応力[N]測定した結果を、表2に示す。ここでは15回の測定(実施例13~15は10回)を行い、その平均値と中間値を示している。
Figure 2023035395000003
この表に示すとおり、実施例7~15に係る包装紙において、ヒートシールの強度を確保できていることが判明した。実施例7と比較例10~13を比較すると、固形分濃度の差はあるものの、ヒートシール強度が高く、更にバラツキも小さくなっている。実施例8~12と比較例14~15を比較すると、固形分濃度の差はあるものの、実施例8、19、10と塗布量に応じてヒートシール強度が高くなっており、5~8g/m2での塗布量で3Nを超えており、更にバラツキも小さくなっている。実施例13~15と実施例7、実施例8~12を比較すると、試作ヒートシール機と実際の量産機でのヒートシール強度に大きな差はなく、理想的にヒートシール出来ていることが分かる。
[付着性]
次に包装紙への食品の付着性を測定した。ここでは試験方法として、実施例16~18、比較例16~19に係る包装紙から評価用台紙を作成し、ロールケーキを載せて、その付着性を観測した。手順は以下の通りである。まず市販のロールケーキである山崎製パン株式会社ロールちゃんを購入し、冷蔵下にて保管しつつ、ロールちゃんを収納するピロー袋の1短辺をカットし、ロールケーキと台紙を取り出す。そして台紙からロールケーキを剥がし、評価用台紙に載せ替える。ピロー袋に挿入後、再シールを行い、冷蔵下にて48時間保管する。その後、ピロー袋の1短辺をカットし、ロールケーキと台紙を取り出す。そして台紙からロールケーキを剥がし、台紙の生地付着状況を確認する。さらに付着重量を秤量した。各実施例、比較例における条件は、以下の通りである。
まず比較例16として、原紙として厚紙に相当する坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いた。付着性の試験では、原紙を共通とした。この裏面に、バーコーターNo.4(WET6.87μm)を用いて塗布を行わない(未処理)で、23℃×60%×24時間乾燥させた。
実施例16では、原紙として厚紙に相当する坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いた。この裏面に、三井化学株式会社ケミパールS100(固形分27%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、バーコーターNo.4(WET6.87μm)を用いて塗布量(固形分)1.85g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。
実施例17では、原紙として同じく坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いて、この裏面に、三井化学株式会社ケミパールS200(固形分35%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、バーコーターNo.4(WET6.87μm)を用いて塗布量(固形分)2.40g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。
実施例18では、原紙として同じく坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いて、この裏面に、三井化学株式会社ケミパールS500(固形分42%のアイオノマー系エチレン・メタクリル酸共重合物の金属塩)を、バーコーターNo.4(WET6.87μm)を用いて塗布量(固形分)2.89g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。
一方、比較例17では、原紙として同じく坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いて、この裏面に、DIC株式会社HYDRECT HS(固形分20%のポリオレフィン系)を、バーコーターNo.4(WET6.87μm)を用いて塗布量(固形分)1.37g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。
比較例18では、原紙として同じく坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いて、この裏面に、DIC株式会社ディックシールW-701(固形分40%のEVA系)を、バーコーターNo.4(WET6.87μm)を用いて塗布量(固形分)2.75g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。
比較例19では、原紙として同じく坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いて、この裏面に、株式会社第一塗料製造所製HS-1(100%)(固形分39%のスチレン・アクリル酸エステル系共重合樹脂)を塗布量(固形分)2.68g/m2を塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。
比較例20では、原紙として同じく坪量260g/m2の王子マテリア株式会社製OKフレースPROを用いて、この裏面に、星光PMC株式会社製ハイロスX PE-2273(70%)とQE-2128(30%)を塗布量(固形分)2.68g/m2塗布し、23℃×60%×24時間乾燥させた。これらの各実施例、比較例で付着量[g]を測定した結果を表3に示す。
Figure 2023035395000004
この表に示すとおり、実施例16~18に係る包装紙において、比較例16~20と比べ付着性を低減できていることが判明した。実施例16~18と比較例16~20を比較すると、固形分濃度の差はあるものの、実施例18、19、20と固形分濃度に応じて付着量が少なく、2g/m2以上での塗布量で、更比較例比較例16~20よりも付着量を低減でき、更にバラツキも小さくなっている。
本発明に係る包装紙及びその製造方法によれば、冷凍食品等の食品の包装容器、あるいはプラスチック製トレイのトップシール材として好適に使用できる。
100、200…包装紙
10…第一ベース紙
12…熱シール層
14…バリア層
20…第一ベース紙
TR…トレイ

Claims (14)

  1. 包装紙であって、
    第一面と第二面を有する紙製の第一ベース紙と、
    前記第一面に設けられた熱シール性を有する熱シール層と、
    前記第二面に設けられた、空気及び水分に対する透過性を抑制するバリア層と、
    を備える包装紙。
  2. 請求項1に記載の包装紙であって、
    前記熱シール層が、界面活性剤及び有機溶剤を含まないオレフィン系コーティング層である包装紙。
  3. 請求項1又は2に記載の包装紙であって、
    前記熱シール層が、ポリオレフィン水性コーティング層である包装紙。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の包装紙であって、
    前記バリア層が、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール、炭酸カルシウム、タルク、クレイの少なくともいずれかを含む包装紙。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の包装紙であって、
    前記熱シール層の膜厚が、0.5μm~10.0μmである包装紙。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の包装紙であって、さらに、
    前記バリア層の、前記第一ベース紙と反対側の面に設けられた第二ベース紙と
    を備える包装紙。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の包装紙であって、
    前記熱シール層が、ポリプロピレン系粒子を含んでなる包装紙。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の包装紙であって、
    冷凍食品を包装するための包装紙。
  9. 開口面を有するトレイと、
    前記開口面に貼付される、請求項1~6のいずれか一項に記載の包装紙と、
    を備える食品用包装容器。
  10. 請求項9に記載の食品用包装容器であって、
    前記トレイの開口面であって、前記包装紙を貼付する端縁に、PE層がコーティング、又はシール面にPEが配合されてなる食品用包装容器。
  11. 包装紙の製造方法であって、
    第一面と第二面を有する紙製の第一ベース紙を準備する工程と、
    前記第一ベース紙の第一面に、熱シール性を有する未硬化のオレフィン系水性分散液をコーティングする工程と、
    前記オレフィン系水性分散液を硬化させて熱シール層を形成する工程と、
    前記第一ベース紙の第二面に、バリア性を有する未硬化のポリビニルアルコール液をコーティングする工程と、
    前記ポリビニルアルコール液を硬化させてバリア層を形成する工程と、
    を含む包装紙の製造方法。
  12. 包装紙の製造方法であって、
    第一面と第二面を有する紙製の第一ベース紙の第一面に、熱シール性を有するオレフィン系水性分散液をコーティングする工程と、
    前記オレフィン系水性分散液を乾燥させて熱シール層を形成する工程と、
    第三面と第四面を有する紙製の第二ベース紙の第三面に、バリア性を有するポリビニルアルコール液をコーティングする工程と、
    前記ポリビニルアルコール液を乾燥させてバリア層を形成する工程と、
    前記第一ベース紙の第二面と、前記第二ベース紙の第四面を貼付する工程と、
    を含む包装紙の製造方法。
  13. 請求項11又は12に記載の包装紙の製造方法であって、さらに、
    前記バリア層を形成する工程が、ケミパールに、ポリプロピレン系粒子を水に分散したものを添加する工程を含む包装紙の製造方法。
  14. トレイと包装紙を有する食品用包装容器の製造方法であって、
    請求項11~13のいずれか一項に記載の方法で製造した前記包装紙を準備する工程と、
    開口面を有する前記トレイの端縁に、PE層をコーティングする工程と、
    前記トレイの開口面に、前記包装紙を、ヒートシールにより貼付する工程と、
    を含む食品用包装容器の製造方法。
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