JP2023035078A - 電磁継電器 - Google Patents

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Machiko Nishiyama
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Abstract

Figure 2023035078000001
【課題】接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能な電磁継電器を得る。
【解決手段】電磁継電器1は、第1本体部412、第2本体部422、ヨーク80および固定部90を備える。また、第1本体部412および第2本体部422のうち少なくともいずれか一方の本体部は、配置面4222を備える。また、ヨーク80は、少なくとも一部が配置面4222の特定領域R1と重なり合うように配置されている。さらに、固定部90は、ヨーク80が配置された本体部422およびヨーク80が配置された本体部422が有する接点421のうち少なくともいずれか1つの部材に形成された突起422bを有している。そして、固定部90は、ヨーク80に設けられ、突起422bが当接可能な当接部81baを有している。
【選択図】図24

Description

本開示は、電磁継電器に関する。
従来、電磁継電器として、次の特許文献1に開示されているように、固定接点を有する固定接点部と、固定接点に対して相対移動し、固定接点に接離可能な可動接点を有する可動接点部と、を備えるものが知られている。
この特許文献1では、固定接点と可動接点とを接離させることで、固定接点部と可動接点部との導通、非導通を切り替えることができるようにしている。
特開2012-104277号公報
上記従来の技術のように、固定接点と可動接点とを接離させることで、固定接点部と可動接点部との導通、非導通を切り替える際には、可動接点や固定接点が、接点開極時に発生するアークの影響を受けてしまうことを抑制できるようにするのが好ましい。
そこで、本開示は、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能な電磁継電器を得ることを目的とする。
本開示にかかる電磁継電器は、コイルを有する電磁石装置と、第1接点と、前記第1接点と第1軸に沿って対向しており、前記第1接点に対して相対移動して接離可能な第2接点と、前記第1接点を有する第1本体部と、前記第2接点を有する第2本体部と、前記第1本体部および前記第2本体部のうち少なくともいずれか1つの本体部側に配置されるヨークと、前記ヨークと前記ヨークが配置される本体部とを固定する固定部と、を備え、前記ヨークが配置される本体部は、前記第1接点と前記第2接点とが対向する側に位置する対向面と、前記第1軸において前記対向面の反対側に位置する配置面と、を有しており、前記配置面は、前記第1接点と前記第2接点とが接触している状態で前記第1軸に沿って見たときに、相手側本体部と重なり合う特定領域を有しており、前記ヨークは、前記第1軸に沿って見たときに、少なくとも一部が前記特定領域と重なり合うように配置されており、前記ヨークが配置された本体部は、前記特定領域において前記第1軸と交差する第2軸に沿って電流が流れるように構成されており、前記固定部は、前記ヨークが配置された本体部および前記ヨークが配置された本体部が有する接点のうち少なくともいずれか1つの部材に形成された突起と、前記ヨークに設けられ、前記突起が当接可能な当接部と、を有している。
本開示によれば、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能な電磁継電器を得ることができる。
第1実施形態にかかる電磁継電器を第1の斜め上方から見た斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器を第2の斜め上方から見た斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器を示す図であって、カバーを外した状態を第1の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器を示す図であって、カバーを外した状態を第2の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器のカバー以外の部材を示す平面図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器のカバー以外の部材を第1の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器のカバー以外の部材を第2の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器が備える電磁石装置を第1の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器が備える移動部材、可動部および主可動接点部を第1の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器が備える移動部材、可動部および主可動接点部を第2の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器が備える補助接点部を第1の斜め上方から見た分解斜視図である。 第1実施形態にかかる主接点部および補助接点部の接離を示す図であって、主接点部および補助接点部が第2位置にある状態を示す斜視図である。 第1実施形態にかかる主接点部および補助接点部の接離を示す図であって、主接点部および補助接点部が第1位置にある状態を示す斜視図である。 第1実施形態にかかる主接点部および補助接点部の接離を示す図であって、主接点部および補助接点部が第2位置にある状態を示す垂直断面図である。 第1実施形態にかかる主接点部および補助接点部の接離を示す図であって、主接点部および補助接点部が第1位置にある状態を示す垂直断面図である。 第1実施形態にかかるカバーの内部を示す斜視図である。 第1実施形態にかかるカバーを示す裏面図である。 第1実施形態にかかる主固定接点部を第1の斜め上方から見た斜視図である。 第1実施形態にかかる主固定接点部を第2の斜め上方から見た斜視図である。 第1実施形態にかかる主固定接点部を示す正面図である。 第1実施形態にかかる主固定接点部を示す背面図である。 第1実施形態にかかる主固定接点部を示す側面図である。 第1実施形態にかかる主固定接点部を示す平面図である。 第1実施形態にかかる主接点部を第1の斜め上方から見た斜視図である。 第1実施形態にかかる主接点部を示す側面図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を第1の斜め上方から見た斜視図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を第2の斜め上方から見た斜視図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を示す側面図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す平面図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す裏面図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す正面図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す背面図である。 第1実施形態にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す側面図である。 第1実施形態にかかる可動接触子の配置面が備える特定領域を説明する図である。 第1実施形態にかかる可動接触子に一方向の電流が流れた際に生じる磁束を説明する図である。 第1実施形態にかかる可動接触子に他の方向の電流が流れた際に生じる磁束を説明する図である。 第1実施形態にかかる固定接点部、可動接触子およびヨークを示す図であって、接点が第1位置にある状態を示す平面図である。 第1実施形態にかかる固定接点部、可動接触子およびヨークを示す図であって、接点が第2位置にある状態を示す平面図である。 第1実施形態にかかる電磁継電器においてアークが突出部に向けて移動する様子を説明する図である。 第1変形例にかかる電磁継電器においてアークが突出部に向けて移動する様子を説明する図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を第1の斜め上方から見た斜視図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を第2の斜め上方から見た斜視図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を示す側面図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す裏面図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す正面図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す背面図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す側面図である。 第2変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を斜め下方から見た斜視図である。 第2変形例にかかる主接点部を示す側面図である。 第3変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を第1の斜め上方から見た斜視図である。 第3変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を第2の斜め上方から見た斜視図である。 第3変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられる前の状態を示す側面図である。 第3変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す裏面図である。 第3変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す正面図である。 第3変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す背面図である。 第3変形例にかかる可動接触子にヨークが取り付けられた状態を示す側面図である。 第3変形例にかかる主接点部を示す側面図である。 第2実施形態にかかる電磁継電器を示す図であって、カバーを外した状態を第2の斜め上方から見た分解斜視図である。 第2実施形態にかかる電磁継電器を一部破断して示す断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下では、引出端子414がハウジング10から上下軸の下側に引き出されるようにした状態で、電磁継電器1の上下軸、前後軸および幅軸を規定する。この上下軸、前後軸および幅軸は、各構成を説明するために便宜的に規定したものに過ぎず、電磁継電器1の実際の配置状態を規定するものではない。また、上下軸、前後軸および幅軸は、仮想の構成であり、電磁継電器1が上下軸等の軸部を実際に備えることを意味するものではない。
そして、主固定接点と主可動接点とが対向する方向をX軸(第1軸:前後軸)として説明する。
また、第1実施形態では、一対の主固定接点(一対の固定接点)が並設される方向をY軸(第2軸:幅軸:可動接触子の長手方向)として説明する。そして、X軸およびY軸と交差する軸をZ軸(第3軸)として説明する。なお、第2実施形態では、上下軸をZ軸(第2軸)として説明し、X軸およびZ軸と交差する軸をY軸(第3軸)として説明する。
また、本実施形態では、3次元直交座標におけるZ軸に沿って延在する軸が上下軸となっており、X軸に沿って延在する軸が前後軸となっており、Y軸に沿って延在する軸が幅軸となっている。すなわち、前後軸(X軸に沿って延在する方向)と直交する軸が幅軸(Y軸に沿って延在する方向)となっており、前後軸(X軸に沿って延在する方向)および幅軸(Y軸に沿って延在する方向)と直交する軸が上下軸(Z軸に沿って延在する方向)となっている。
また、上下軸の下側をZ軸の第1端側、上側をZ軸の第2端側と規定して説明する。さらに、主固定接点(固定接点)が配置されている側を前後軸上の前方、主可動接点(可動接点)が配置されている側を前後軸上の後方と規定して説明する。
また、以下の複数の実施形態およびその変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
本実施形態にかかる電磁継電器1は、図1および図2に示すように、樹脂材料によって中空箱型に形成されたハウジング10を備えている。本実施形態では、ハウジング10は、ベース110と、ベース110を覆うケース120と、を有しており、実質的に直方体形状の外側表面を有している。また、ケース120をベース110に取り付けた状態で、ハウジング10内に内部空間S1が形成されるようになっている。なお、ハウジング10の外側表面の形状は、直方体形状に限られるものではなく、いかなる形状をしていてもよい。
そして、ハウジング10の内部空間S1内における前後軸(X軸:第1軸)上の後方に電磁石装置(駆動部)20が配置されており、前後軸(X軸:第1軸)の前方に主接点部40が配置されている。さらに、ハウジング10の内部空間S1内における前後軸(X軸:第1軸)の後方かつ上下軸(Z軸:第3軸)の上方(第2端側)に補助接点部60が配置されている。
ここで、本実施形態では、主接点部40を初期状態において接点オフとなる所謂常開型の接点部としており、補助接点部60を初期状態において接点オンとなる所謂常閉型の接点部としている。なお、主接点部40を初期状態において接点オンとなる所謂常閉型の接点部とし、補助接点部60を初期状態において接点オフとなる所謂常開型の接点部とすることも可能である。
ベース110は、略水平面(Z軸と交差する平面:XY平面)に沿うように延在する略矩形板状の基台部111と、基台部111の周縁に連設され、上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在する周壁112と、を備えている(図3~図7参照)。
この周壁112の上端側の開口周縁には段部が形成されており、下端側に比べて外周が小さくなっている。そして、周壁112の段部よりも上方の前面および後面のそれぞれには、一対の突部112aが幅軸(左右に延在する方向)に沿って並設されている。
一方、ケース120は、下方に開口する略箱形状をしており、このケース120が上方からベース110に取り付けられている。
ケース120は、略水平面(Z軸と交差する平面:XY平面)に沿うように延在する略矩形板状の天壁121と、天壁121の周縁から上下軸(Z軸:第3軸)の下方(第1端)に延設された周壁122と、を備えている(図3~図5参照)。
周壁122は、前後軸(X軸:第1軸)の前方に位置し、幅軸(Y軸:第2軸)および上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在する前壁1221を備えている。また、周壁122は、前後軸(X軸:第1軸)の後方に位置し、幅軸(Y軸:第2軸)および上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在する後壁1222を備えている。また、周壁122は、幅軸(Y軸:第2軸)の両側で前壁1221および後壁1222に連設され、前後軸(X軸:第1軸)および上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在する一対の側壁1223を備えている。
そして、前壁1221および後壁1222のそれぞれの下部には、ケース120をベース110に取り付ける際にベース110の突部112aが挿入される一対の挿入孔122aが幅軸(左右に延在する方向)に沿って並設(幅軸に沿って並設)されている。
また、本実施形態では、ベース110は、基台部111の底面111aから上方に立ち上がるように連設されて幅軸(Y軸:第2軸)に沿って延在する第1側壁131を備えている。さらに、ベース110は、第1側壁131の幅軸(Y軸:第2軸)の両端から前後軸(X軸:第1軸)の後方に向けてそれぞれ連設される一対の第2側壁132を備えている。この一対の第2側壁132も、基台部111の底面111aから上方に立ち上がるように延設されている。そして、基台部111の底面111aから上方に立ち上がるように延設された第1側壁131および一対の第2側壁132によって、電磁石装置20の継鉄240が保持され、コイル210の側面210aの三方(少なくとも一部)が囲まれるようにしている。
このように、本実施形態では、第1側壁131よりも後方に電磁石装置20が配置されるようにしている。そして、第1側壁131よりも前方に主接点部40が配置されている(図2から図4参照)。すなわち、本実施形態では、電磁石装置20および主接点部40は、第1側壁131によって前後に仕切られた状態で内部空間S1内に配置されている。
また、ベース110の第1側壁131よりも前方には突壁113が形成されており、この突壁113によって、後述する一対の主固定接点部410,410間の沿面距離が確保されるようにしている。
また、ベース110には、電磁継電器1を図示せぬプリント基板に配置する際に、ベース110とプリント基板との間に隙間を設けるための嵩上げ部材114が形成されている。
電磁石装置(駆動部)20は、電磁力を発生させる装置であり、通電されることで磁束を発生させるコイル210と、コイル210が巻回される中空円筒状のコイルボビン220と、を備えている(図8参照)。
コイル210としては、例えば、導線を用いることができる。本実施形態では、コイル210は、ベース110をケース120の下方に位置させた状態で、軸方向が上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在するようにハウジング10の内部空間S1に配置されている。
また、コイルボビン220は、絶縁材料である樹脂によって形成されており、このコイルボビン220の中央部には上下軸(Z軸:第3軸:コイルの軸方向)に沿って延在する円筒状の筒状部221が形成されている。そして、この筒状部221の内側には、上下に貫通する貫通孔2211が形成されている。
また、コイルボビン220は、外表面にコイル210が巻回される筒状部221の上端に連設されて、筒状部221の径方向外側に突出した略矩形の上側フランジ部(上側鍔部)222を備えている。そして、コイルボビン220は、筒状部221の下端に連設されて、筒状部221の径方向外側に突出した略矩形の下側フランジ部(下側鍔部)223を備えている。
さらに、本実施形態では、上側フランジ部222には、補助接点部60を保持する上側補助接点保持部2221が形成されている。この上側補助接点保持部2221は、上側フランジ部222の前後軸(X軸:第1軸)の後端部における幅軸(Y軸:第2軸)の両端にそれぞれ形成されている。また、それぞれの上側補助接点保持部2221には、幅軸(Y軸:第2軸)の外側に開口し、補助接点部60の後述する圧入片6141a,6241aが圧入される圧入開口2221aが形成されている(図6~図8参照)。そして、上側補助接点保持部2221における圧入開口2221aの周囲には、圧入片6141a,6241aの抜けや回転を規制する規制壁2221bが形成されている(図6~図8参照)。
一方、下側フランジ部223には、補助接点部60を保持する下側補助接点保持部2231が形成されている。本実施形態では、下側フランジ部223は、前後軸(X軸:第1軸)の後端側が前端側よりも幅広となるように形成されており、この幅広となる部分の前端側における幅軸(Y軸:第2軸)の両端に、下側補助接点保持部2231がそれぞれ形成されている。また、それぞれの下側補助接点保持部2231には、幅軸(Y軸:第2軸)の外側に開口し、補助接点部60の後述する圧入片6143a,6243aが圧入される圧入開口2231aが形成されている(図6~図8参照)。そして、下側補助接点保持部2231における圧入開口2231aの周囲には、圧入片6143a,6243aの抜けや回転を規制する規制壁2231bが形成されている(図6~図8参照)。
また、電磁石装置20は、コイルボビン220の筒状部221に形成された貫通孔2211に挿入され、通電されたコイル210によって磁化される(磁束が通過する)鉄芯230を備えている。そして、鉄芯230はコイル210の内部に配置されている。
鉄芯230は、上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在する略円柱状の軸部231と、軸部231よりも大径に形成されて、軸部231の上端に連設される略円柱状の頭部232と、を備えている(図8参照)。
また、電磁石装置20は、筒状部221に巻回されたコイル210の周囲に配置される継鉄240を備えている。この継鉄240は、本実施形態では、磁性材料からなる略板状の部材で、側面視(Y軸に沿って見た状態)で略L字状をしている。すなわち、継鉄240は、筒状部221に巻回されたコイル210の前方に略鉛直面に沿って延在するように配置される鉛直壁部(起立部)241と、鉛直壁部241の下端から後方に延びるように延設された水平壁部242と、を備えている(図8参照)。このような継鉄240は、例えば、一枚の板を折曲することにより形成することができる。
この継鉄240は、上述したように、基台部111の底面111aから上方に立ち上がるように延設された第1側壁131および一対の第2側壁132によって支持されている(図3および図4参照)。そして、継鉄240の鉛直壁部(起立部)241における幅軸(Y軸:第2軸)の両端には上方に突出する一対の突出部(延長部)2411が形成されており、一対の突出部(延長部)2411の間に接極子310が配置されるようになっている。
さらに、電磁石装置20は、コイル210の両端がそれぞれ接続される一対のコイル端子250を備えており、この一対のコイル端子250を介してコイル210に通電することで電磁石装置20が駆動されるようにしている。本実施形態では、コイル端子250は、先端(接続片)251をハウジング10から上下軸(Z軸:第3軸)の下方(外方:第1端側)に突出させた状態で、コイルボビン220に固定されている。具体的には、コイル端子250は、一対の延設部2232に形成された一対のコイル端子保持溝223aにそれぞれ保持されている(図8参照)。
そして、この電磁石装置20の駆動状態を切り替えることで、移動部材30を移動させるようにしている。
本実施形態では、移動部材30は、鉄芯230の頭部232と上下軸(Z軸:第3軸)に沿って対向するように配置される接極子310と、接極子310と継鉄240とに亘って取り付けられるヒンジばね320と、を備えている。
接極子310は、導電性を有する金属で形成されており、コイル210の励磁・非励磁に応じて、鉄芯230の頭部232に対して、上下軸(Z軸:第3軸)に沿って揺動できるように配置されている。
本実施形態では、この接極子310は、鉄芯230の頭部232と上下軸(Z軸:第3軸)に沿って対向する水平壁部311と、水平壁部311の前後軸(X軸:第1軸)の前端から下方に延びるように延設された鉛直壁部312と、を備えている(図9および図10参照)。
そして、鉛直壁部241の上端に、接極子310の水平壁部311が、上下軸(Z軸:第3軸)に沿って揺動できるように取り付けられており、接極子310が、継鉄240に支持された部位を中心として上下軸(Z軸:第3軸)に沿って回動できるようにしている。
具体的には、水平壁部311の前後軸(X軸:第1軸)の前端部における幅軸(Y軸:第2軸)の両端には、切り欠き3111がそれぞれ形成されている。そして、この切り欠き3111に継鉄240の突出部(延長部)2411を挿入させることで、接極子310が継鉄240に支持されるようにしている。このように、本実施形態では、切り欠き3111が、接極子310の継鉄240に支持される部位になっている。
さらに、本実施形態では、接極子310の前後軸(X軸:第1軸)の前端には、上下に貫通する貫通孔313が形成されている。そして、ヒンジばね320が、この貫通孔313に挿入させた状態で、接極子310と継鉄240とに亘って取り付けられている。このとき、接極子310が、ヒンジばね320によって、水平壁部311が鉄芯230の頭部232から離れる方向に付勢されるようにしている。
そして、コイル210に通電した際に、水平壁部311が鉄芯230の頭部232に近づくように接極子310を回動させるようにしている。具体的には、コイル210に通電することで接極子310の水平壁部311が鉄芯230の頭部232に吸引されるようにし、水平壁部311が鉄芯230の頭部232に近づくように接極子310を回動させるようにしている。すなわち、一対のコイル端子250を介してコイル210に通電することで、接極子310の水平壁部311が上下軸(Z軸:第3軸)の下方に回動するようにしている。このとき、水平壁部311に連設された鉛直壁部312は、前後軸(X軸:第1軸)の前方に回動することになる。
この接極子310の揺動範囲は、水平壁部311が鉄芯230の頭部232から最も離れた位置と、水平壁部311が鉄芯230の頭部232に最も近づいた位置との間に設定されている。
本実施形態では、接極子310の揺動範囲は、水平壁部311が鉄芯230の頭部232から所定の間隙だけ上方に離間配置された初期位置と、水平壁部311が鉄芯230の頭部232に当接する当接位置との間に設定されている。
したがって、本実施形態では、コイル210に通電すると、接極子310は、水平壁部311が鉄芯230の頭部232に当接する当接位置まで移動し、コイル210への通電を停止すると、ヒンジばね320の付勢力により初期位置に復帰することになる。
このように、本実施形態にかかる接極子310は、コイル210の非通電時には、所定の間隙を介して鉄芯230の頭部232に対向配置されるとともに、コイル210の通電時には、鉄芯230の頭部232側に吸引されるように揺動するものである。
そして、電磁石装置20の駆動状態を切り替え、接極子310を揺動させることで、互いに対になる(互いに接離する主接点を有する)主固定接点部(固定接点部)410と主可動接点部(可動接点部)420との導通、非導通を切り替えることができるようにしている。
本実施形態では、電磁石装置20の前方に、コイル210の通電の入切に応じて主接点を開閉する主接点部40が設けられている。
主接点部40は、主固定接点部410と主可動接点部420とを備えており、主固定接点部410は、主固定接点(固定接点:第1接点)411と、主固定接点411を有する本体部(第1本体部)412と、を備えている。一方、主可動接点部420は、主固定接点411と第1軸に沿って対向しており、主固定接点411に対して相対移動し、主固定接点411に接離可能な主可動接点(可動接点:第2接点)421を備えている。また、主可動接点部420は、主可動接点421を有する可動接触子(第2本体部)422を備えている。
また、本実施形態では、主接点部40は、互いに対になる(互いに接離する主接点を有する)主固定接点部410と主可動接点部420との組を1組だけ備えている(図6および図7参照)。
本実施形態では、互いに接離する主接点を有する主固定接点部410と主可動接点部420との組は、一対の主固定接点部410と、1つの主可動接点部420とで構成されている。
具体的には、XZ平面に対して対称な形状をした2つの主固定接点部410を、一対の主固定接点部410としている。そして、対になる2つの主固定接点部410が、幅軸(Y軸:第2軸)に離間した状態でベース110(ハウジング10)に固定されている。
ここで、本実施形態では、それぞれの主固定接点部410は、1つの主固定接点411を有する本体部412を備えている(図6および図7参照)。そして、対になる2つの主固定接点部410をベース110(ハウジング10)に固定させることで、一対の主固定接点411を幅軸(Y軸:第2軸)に沿って並ぶように配置させている。
このように、本実施形態では、主固定接点(固定接点:第1接点)411が、第1の固定接点411Aと第2の固定接点411Bとを有している。さらに、本体部(第1本体部)412が、第1の固定接点411Aを有する第1の固定接点側端子412Aと、第2の固定接点411Bを有する第2の固定接点側端子412Bと、を有している。
なお、本実施形態では、便宜上、図6の右側に位置する本体部(第1本体部)412を第1の固定接点411Aを有する第1の固定接点側端子412Aとしている。すなわち、この第1の固定接点411Aを有する第1の固定接点側端子412Aは、図6の左側に位置する本体部(第1本体部)412とすることも可能である。
本実施形態では、本体部412に板厚方向に貫通するように形成された挿通孔412aに主固定接点となる予定の部材(第1接点部材4111)を挿入し、リベット接合を施すことで、本体部412が主固定接点411を有するようにしている(図14および図15参照)。このように、本実施形態では、本体部412は、主固定接点411を保持する固定側主接点保持体としての機能を有している。
なお、本体部412への主固定接点411の形成は、リベット接合により行う必要はなく、様々な方法により行うことができる。例えば、本体部412にダボ加工を施すことで突出させた部位を主固定接点として機能させることも可能である。また、本体部412の平坦な表面の一部に主可動接点421を接触させる構成とすることで、本体部412の平坦な表面の一部を主固定接点として機能させることも可能である。
また、主固定接点部410には、主固定接点部410をベース110(ハウジング10)に固定させた際に、ベース110(ハウジング10)の下方(外部)に引き出される引出端子414が設けられている。さらに、主固定接点部410は、主固定接点411に対して上下軸の下方(第1端側)で引出端子414に連結される端子接続部413を備えている。そして、主固定接点部410は、引出端子414の先端(接続部)をベース110(ハウジング10)の下方(外方)に突出させた状態でベース110(ハウジング10)に固定されている。
本実施形態では、ベース110には、上下に貫通する挿入孔115が形成されている。そして、この挿入孔115に引出端子414の先端(接続部:下端)を上方から挿入するようにしている。また、ベース110には、内側圧入溝116および外側圧入溝117が形成されており、この内側圧入溝116および外側圧入溝117に主固定接点部410が圧入されるようにしている。こうすることで、引出端子414の先端(接続部:下端)をベース110の下方(外方)に突出させた状態で、主固定接点部410がベース110(ハウジング10)に固定されるようにしている(図14および図15参照)。なお、主固定接点部410を、接着剤等によってベース110(ハウジング10)に固定させるようにしてもよい。
このとき、主固定接点部410は、主固定接点411が前後軸(X軸:第1軸)の後方を向くようにした状態でベース110(ハウジング10)に固定されるようにしている。すなわち、主固定接点部410は、本体部412の主固定接点411が形成された側の面(正面:対向面:主可動接点部420と対向する側の面)410aが後方を向くようにした状態でベース110(ハウジング10)に固定されている。
なお、主固定接点411、本体部412、端子接続部413および引出端子414は、例えば、銀系材料や銅系材料等の導電性材料によって形成することができる。
このように、本実施形態では、2つの主固定接点411が、主固定接点411と主可動接点421とが相対移動する方向と直交(交差)する方向であるY軸に沿って並んで配置されている。そして、2つの本体部412のうちの一方の本体部(第1の固定接点側端子412A)が一方の主固定接点(第1の固定接点411A)411を有している。また、他方の本体部(第2の固定接点側端子412B)が他方の主固定接点(第2の固定接点411B)411を有している。
一方、1つの主可動接点部420は、1つの可動接触子(第2本体部)422を備えており、この1つの可動接触子422は、幅軸(Y軸:第2軸)に並設された一対の主可動接点(第2接点)421を有している(図9および図10参照)。
このように、本実施形態では、第2本体部が可動接触子422であって、この可動接触子422に設けられた主可動接点(第2接点)421が、第2軸に沿って並んで配置された第1の可動接点421Aと第2の可動接点421Bとを有している。すなわち、主可動接点(第2接点)421が、第1の固定接点411Aと接離する第1の可動接点421Aと、第2の固定接点411Bと接離する第2の可動接点421Bと、を有している。
本実施形態では、略矩形板状の可動接触子422の長手方向の両側に板厚方向に貫通するように形成された挿通孔422aに主可動接点となる予定の部材(第2接点部材4211)を挿入してリベット接合を施している。こうすることで、可動接触子422が主可動接点421を有するようにしている(図14および図15参照)。このように、本実施形態では、可動接触子422は、主可動接点421を保持する可動側主接点保持体としての機能を有している。
なお、可動接触子422への主可動接点421の形成は、リベット接合により行う必要はなく、様々な方法により行うことができる。例えば、可動接触子422にダボ加工を施すことで突出させた部位を主可動接点として機能させることも可能である。また、可動接触子422の平坦な表面の一部を主固定接点411と接触させる構成とすることで、可動接触子422の平坦な表面の一部を主可動接点として機能させることも可能である。
そして、1つの主可動接点部420は、板厚方向を前後軸(X軸:第1軸)に略一致させつつ長手方向を幅軸(Y軸:第2軸)に略一致させた状態で、対になる2つの主固定接点部410よりも前後軸(X軸:第1軸)の後方に位置するように配置されている。このとき、主可動接点部420は、主可動接点421を主固定接点411に前後軸(X軸:第1軸)で対向させた状態で配置されるようにしている。具体的には、可動接触子422は、幅軸(Y軸:第2軸)の第1端側に形成された主可動接点421が、幅軸(Y軸:第2軸)の第1端側に配置された主固定接点部410の主固定接点411と前後軸(X軸:第1軸)に沿って対向するように配置されている。同様に、可動接触子422は、幅軸(Y軸:第2軸)の第2端側に形成された主可動接点421が、幅軸(Y軸:第2軸)の第2端側に配置された主固定接点部410の主固定接点411と前後軸(X軸:第1軸)に沿って対向するように配置されている。
こうすることで、一方の主可動接点(第1の可動接点421A)421が、2つの主固定接点411のうちの一方の主固定接点(第1の固定接点411A)411に接離するようにしている。そして、他方の主可動接点(第2の可動接点421B)421が他方の主固定接点(第2の固定接点411B)411に接離するようにしている。また、1つの可動接触子422が2つの主可動接点421を有するようにしている。
なお、本実施形態では、便宜上、図7の左側に位置する主可動接点(第1の可動接点421A)421を第1の固定接点411Aと接離する第1の可動接点421Aとしている。すなわち、第1の固定接点411Aと接離する第1の可動接点421Aは、図7の右側に位置する主可動接点(第2接点)421とすることも可能である。
この主可動接点421および可動接触子422も、例えば、銀系材料や銅系材料等の導電性材料によって形成することができる。
そして、このような構成をした一対の主固定接点部410と、1つの主可動接点部420とで構成される組が、内部空間S1内における第1側壁131よりも前後軸(X軸:第1軸)の前方に収容されている(図12~図15参照)。
ここで、主可動接点部420は、一対の主固定接点部410に対して前後軸(X軸:第1軸)に沿って相対的に揺動できるように配置されている。
本実施形態では、主接点部40は、可動部50を介して接極子310に連設されている。そして、接極子310の揺動に伴って可動部50を前後軸(X軸:第1軸)に沿って揺動させることで、可動部50の動作に連動して主可動接点部420が前後軸(X軸:第1軸)に沿って揺動するようにしている。すなわち、可動部50に主可動接点部420を保持させることで、主可動接点部420が、一対の主固定接点部410に対して前後軸(X軸:第1軸)に沿って相対的に揺動するようにしている。
本実施形態では、可動部50は、絶縁性の樹脂材料で形成され、上部に接極子310の鉛直壁部312が挿入保持される挿入孔511が形成されたホルダ部51を備えている。また、可動部50は、ホルダ部51の下部に連設される可動板52と、可動板52と可動接触子422とを連結する可動ばね(接続部材)53と、を備えている。
本実施形態では、可動板52の上下軸(Z軸:第3軸)の上部には、板厚方向に貫通する貫通孔521が形成されている。そして、可動板52の上端をホルダ部51の下端に形成された図示せぬ挿入孔に挿入した状態で、ホルダ部51の図示せぬ挿入孔内に形成された突起を貫通孔521に挿入させることで、可動板52がホルダ部51に保持されるようにしている。
また、可動板52の上下軸(Z軸:第3軸)の中央部には、後方に向けて突出する突起522が形成されており、可動ばね53の上下軸(Z軸:第3軸)の上部には、板厚方向に貫通する上側貫通孔531が形成されている。そして、可動板52の突起522を可動ばね53の上側貫通孔531に挿入させることで、可動ばね53が可動板52に保持されるようにしている。
さらに、可動ばね53の上下軸(Z軸:第3軸)の下部には、板厚方向に貫通する下側貫通孔532が形成されており、可動接触子422の幅軸(Y軸:第2軸)の中央部には、後方に向けて突出する突起422bが形成されている。なお、可動接触子422の幅軸(Y軸:第2軸)の中央部における上下軸(Z軸:第3軸)の両側には、切り欠き部422cが形成されている。そして、可動接触子422の突起422bを可動ばね53の下側貫通孔532に挿入させることで、可動接触子422が可動ばね53に保持されるようにしている。
こうして、主接点部40が可動部50を介して接極子310に連設されるようにしている。
そして、このような構成とすることで、接極子310の揺動に伴って、主可動接点部420が、一対の主固定接点部410に対して前後軸(X軸:第1軸)に沿って相対的に揺動するようにしている。そのため、主可動接点421は、鉛直壁部312の上端を中心とした円弧を描くように揺動することになる。
さらに、本実施形態では、ハウジング10の内部空間S1内には、主接点部40とは別に補助接点部60が配置されている。この補助接点部60は、前後軸(X軸:第1軸)の後方であってコイル210の上端側となる位置に補助接点(補助固定接点611および補助可動接点621)が存在するようにした状態で、内部空間S1内に配置されている。具体的には、補助接点部60の補助固定接点611および補助可動接点621は、コイル210の軸よりも前後軸(X軸:第1軸)の第2端側(後側)に配置されるとともに、軸方向が上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在するようにコイル210を配置しつつコイル端子250の先端(接続片)251がコイル210よりも下側(第1端側)に位置するようにした状態で、コイル210の軸方向の上端側(第2端側)に配置されている。
この補助接点部60は、補助固定接点部610と補助可動接点部620とを備えており、補助固定接点部610は、補助固定接点611と、補助固定接点611を有する第1補助接点用端子612と、を備えている。一方、補助可動接点部620は、補助固定接点611に対して相対移動し、補助固定接点611に接離可能な補助可動接点621と、補助可動接点621を有する第2補助接点用端子622と、を備えている。
また、本実施形態では、補助接点部60は、互いに対になる(互いに接離する補助接点を有する)補助固定接点部610と補助可動接点部620との組を1組だけ備えている(図6および図7参照)。
本実施形態では、互いに接離する補助接点を有する補助固定接点部610と補助可動接点部620との組は、1つの補助固定接点部610と、1つの補助可動接点部620とで構成されている。そして、1つの補助固定接点部610には1つの補助固定接点611が形成されており、1つの補助可動接点部620には、1つの補助固定接点611に接離する補助可動接点621が1つだけ形成されている。
本実施形態では、上述したように、補助固定接点部610は、1つの補助固定接点611を有する第1補助接点用端子612を備えている。
また、第1補助接点用端子612は、コイル210の上端側において、幅軸(Y軸:第2軸)に延在する上部片613を備えている。そして、この上部片613に補助固定接点611が形成されている。本実施形態では、上部片613に板厚方向に貫通するように形成された挿通孔613aに補助固定接点となる予定の部材を挿入し、リベット接合を施すことで、上部片613が補助固定接点611を有するようにしている(図11参照)。このように、本実施形態では、上部片613が、補助固定接点611を保持する固定側補助接点保持体としての機能を有している。
なお、上部片613への補助固定接点611の形成は、リベット接合により行う必要はなく、様々な方法により行うことができる。例えば、上部片613にダボ加工を施すことで突出させた部位を補助固定接点として機能させることも可能である。また、上部片613の平坦な表面の一部に補助可動接点621を接触させる構成とすることで、上部片613の平坦な表面の一部を補助固定接点として機能させることも可能である。なお、補助固定接点611が上部片613(第1補助接点用端子612)に複数設けられていてもよい。
また、第1補助接点用端子612は、上部片613における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部に連設され、XZ平面に沿って延在し、上下に細長い側部片614を備えている。本実施形態では、この側部片614は、上部片613から上下軸(Z軸:第3軸)の下方に延在するように上部片613に連結されており、コイル210の幅軸(Y軸:第2軸)の側方に配置されている。
また、第1補助接点用端子612は、側部片614の下端から下方に向けて突出するように延設された接続片615を備えている。この接続片615は、ベース110上に配置したコイルボビン220に側部片614を保持した状態で、ベース110の下方(外方)に突出するように形成されている。
また、側部片614は、上部片613における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部に連設される第1側部片6141と、第1側部片6141の下端から前後軸(X軸:第1軸)の前方に向けて延設された連結部6142と、を備えている。さらに、側部片614は、連結部6142の前端下部から上下軸(Z軸:第3軸)の下方に向けて延設された第2側部片6143を備えている。そして、第2側部片6143の下端には、接続片615がハウジング10から下方(外方)に突出するように連結されている。本実施形態では、この接続片615の先端6151がコイル210よりも上下軸(Z軸:第3軸)の下側(第1端側)に位置するようにしている。
このように、本実施形態では、側部片614は、上部片613に連結される第1側部片6141と、接続片615に連結され、第1側部片6141に対して前後軸(X軸:第1軸)の前方にずれた位置に配置される第2側部片6143と、第1側部片6141と第2側部片6143とを連結する連結部6142と、を備えており、幅軸(Y軸:第2軸)に沿って見た状態でクランク状に折り曲げられた形状をしている。
そして、本実施形態では、この補助固定接点部610がコイルボビン220に保持されるようにしている。
具体的には、第1側部片6141の前後軸(X軸:第1軸)の両端に、幅軸(Y軸:第2軸)の内側に向けて突出する圧入片6141aをそれぞれ設けている。そして、一対の圧入片6141aを、上側フランジ部222に形成された上側補助接点保持部2221の一対の圧入開口2221aに圧入するようにしている。
また、第2側部片6143における前後軸(X軸:第1軸)の前端側の下端に、幅軸(Y軸:第2軸)の内側に向けて突出する圧入片6143aを設けている。そして、この圧入片6143aを、下側フランジ部223に形成された下側補助接点保持部2231の圧入開口2231aに圧入するようにしている。
このように、一対の圧入片6141aを一対の圧入開口2221aにそれぞれ圧入し、圧入片6143aを圧入開口2231aに圧入することで、補助固定接点部610がコイルボビン220に保持されるようにしている。
なお、本実施形態では、補助固定接点部610は、補助固定接点611が上下軸(Z軸:第3軸)の下方を向くようにした状態でコイルボビン220に保持されるようにしている。すなわち、補助固定接点部610は、上部片613の補助固定接点611が形成された側の面(下面:補助可動接点621と対向する側の面)が下方を向くようにした状態でコイルボビン220に保持されている。
また、補助固定接点611および第1補助接点用端子612は、例えば、銀系材料や銅系材料等の導電性材料によって形成することができる。
一方、補助可動接点部620は、上述したように、1つの補助可動接点621を有する第2補助接点用端子622を備えている。
また、第2補助接点用端子622は、コイル210の上端側において、幅軸(Y軸:第2軸)に延在する上部片623を備えている。そして、この上部片623に補助可動接点621が形成されている。
本実施形態では、上部片623が、略矩形板状の本体部6231と、水平方向に延在して幅軸(Y軸:第2軸)に細長い板ばね6232と、を備えている。そして、板ばね6232が補助可動接点621を有している。
本実施形態では、板ばね6232は、先端(Y軸の内側の端部)が下方に位置するようにクランク状に折り曲げられた形状をしている。そして、この板ばね6232の先端に板厚方向に貫通するように形成された挿通孔6232aに補助可動接点となる予定の部材を挿入し、リベット接合を施すことで、板ばね6232が補助可動接点621を有するようにしている(図11参照)。このように、本実施形態では、板ばね6232が、補助可動接点621を保持する可動側補助接点保持体としての機能を有している。
なお、板ばね6232への補助可動接点621の形成は、リベット接合により行う必要はなく、様々な方法により行うことができる。例えば、板ばね6232にダボ加工を施すことで突出させた部位を補助可動接点として機能させることも可能である。また、板ばね6232の平坦な表面の一部に補助可動接点621を接触させる構成とすることで、板ばね6232の平坦な表面の一部を補助可動接点として機能させることも可能である。なお、補助可動接点621が板ばね6232(上部片623:第2補助接点用端子622)に複数設けられていてもよい。
また、板ばね6232における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部に本体部6231が連設されている。具体的には、板ばね6232における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部には、一対の挿通孔6232bが前後軸(X軸:第1軸)に沿って並ぶように形成されている。また、本体部6231には、一対の突起6231aが前後軸(X軸:第1軸)に沿って並ぶように形成されている。そして、一対の突起6231aを一対の挿通孔6232bにそれぞれ挿入させた状態でリベット接合を施すことで、本体部6231に板ばね6232が連設されるようにしている。
また、第2補助接点用端子622は、本体部6231(上部片623)における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部に連設され、XZ平面に沿って延在し、上下に細長い側部片624を備えている。本実施形態では、この側部片624は、本体部6231(上部片623)から上下軸(Z軸:第3軸)の下方に延在するように本体部6231(上部片623)に連結されており、コイル210の幅軸(Y軸:第2軸)の側方に配置されている。
また、第2補助接点用端子622は、側部片624の下端から下方に向けて突出するように延設された接続片625を備えている。この接続片625は、ベース110上に配置したコイルボビン220に側部片624を保持した状態で、ベース110の下方(外方)に突出するように形成されている。
また、側部片624は、本体部6231(上部片623)における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部に連設される第1側部片6241と、第1側部片6241の下端から前後軸(X軸:第1軸)の前方に向けて延設された連結部6242と、を備えている。さらに、側部片624は、連結部6242の前端下部から上下軸(Z軸:第3軸)の下方に向けて延設された第2側部片6243を備えている。そして、第2側部片6243の下端には、接続片625がハウジング10から下方(外方)に突出するように連結されている。本実施形態では、この接続片625の先端6251がコイル210よりも上下軸(Z軸:第3軸)の下側(第1端側)に位置するようにしている。
このように、本実施形態では、側部片624は、本体部6231(上部片623)に連結される第1側部片6241と、接続片625に連結され、第1側部片6241に対して前後軸(X軸:第1軸)の前方にずれた位置に配置される第2側部片6243と、第1側部片6241と第2側部片6243とを連結する連結部6242と、を備えており、幅軸(Y軸:第2軸)に沿って見た状態でクランク状に折り曲げられた形状をしている。
さらに、本実施形態では、この補助可動接点部620はコイルボビン220に保持されるようにしている。
具体的には、第1側部片6241の前後軸(X軸:第1軸)の両端に、幅軸(Y軸:第2軸)の内側に向けて突出する圧入片6241aをそれぞれ設けている。そして、一対の圧入片6241aを、上側フランジ部222に形成された上側補助接点保持部2221の一対の圧入開口2221aに圧入するようにしている。
また、第2側部片6243における前後軸(X軸:第1軸)の前端側の下端に、幅軸(Y軸:第2軸)の内側に向けて突出する圧入片6243aを設けている。そして、この圧入片6243aを、下側フランジ部223に形成された下側補助接点保持部2231の圧入開口2231aに圧入するようにしている。
このように、一対の圧入片6241aを一対の圧入開口2221aにそれぞれ圧入し、圧入片6243aを圧入開口2231aに圧入することで、補助可動接点部620がコイルボビン220に保持されるようにしている。
なお、本実施形態では、補助可動接点部620は、補助可動接点621が上下軸(Z軸:第3軸)の上方を向くようにした状態でコイルボビン220に保持されるようにしている。すなわち、補助可動接点部620は、板ばね6232の補助可動接点621が形成された側の面(上面:補助固定接点611と対向する側の面)が上方を向くようにした状態でコイルボビン220に保持されている。
また、補助可動接点621および第2補助接点用端子622は、例えば、銀系材料や銅系材料等の導電性材料によって形成することができる。
そして、このような構成をした1つの補助固定接点部610と、1つの補助可動接点部620とで構成される組が、内部空間S1内における第1側壁131よりも前後軸(X軸:第1軸)の後方かつコイル210の上端側に収容されている(図12~図15参照)。そして、補助固定接点611および補助可動接点621は、鉄芯230の頭部232よりも上下軸(Z軸:第3軸)の上方に配置されている。
ここで、補助可動接点部620は、板ばね6232が補助固定接点部610に対して上下軸(Z軸:第3軸)に沿って相対的に揺動できるように配置されている。本実施形態では、補助駆動部70によって板ばね6232が補助固定接点部610に対して上下軸(Z軸:第3軸)に沿って相対的に揺動できるようにしている。すなわち、電磁石装置20の駆動状態を切り替え、補助駆動部70を揺動させることで、互いに対になる(互いに接離する補助接点を有する)補助固定接点部610と補助可動接点部620との導通、非導通を切り替えることができるようにしている。
本実施形態では、補助駆動部70は、絶縁性の樹脂材料で形成されており、接極子310の水平壁部311に保持されている。そして、接極子310の揺動に伴って、補助駆動部70を上下軸(Z軸:第3軸)に沿って揺動させるようにしている。こうすることで、補助駆動部70の上下軸(Z軸:第3軸)に沿う揺動に伴って、板ばね6232を上下軸(Z軸:第3軸)に沿って揺動させるようにしている。
この補助駆動部70は、本体部71と、本体部71から幅軸(Y軸:第2軸)の外側に向けて突出するように連設され、接極子310の水平壁部311に保持される固定部72と、を備えている。さらに、補助駆動部70は、本体部71から前後軸(X軸:第1軸)の後側に向けて突出するように連設され、板ばね6232を上方に押し上げる押し上げ部73を備えている。
また、本実施形態では、固定部72は、幅軸(Y軸:第2軸)の外側に向けて突出するアーム部721と、アーム部721における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部から上下軸(Z軸:第3軸)の下方(第1端側)に向けて連設されたフック部722と、を備えている。
また、接極子310の水平壁部311における前後軸(X軸:第1軸)の後部には補助駆動部70を保持する被保持部3112が形成されている。そして、一対のフック部722をこの被保持部3112に引っ掛けることで、補助駆動部70が接極子310の水平壁部311に保持されるようにしている。
このように、本実施形態では、接極子310の揺動に連動して補助駆動部70を揺動させるようにすることで、互いに接離する補助接点を有する補助固定接点部610と補助可動接点部620との導通、非導通が切り替えられるようにしている。すなわち、接極子310の一端部によって主接点部40が接離され、接極子310の他端部によって補助接点部60が接離されるようにしている。
このような構成とすることで、接極子310の揺動に伴って、補助可動接点部620が、補助固定接点部610に対して上下軸(Z軸:第3軸)に沿って相対的に揺動するようにしている。このとき、補助可動接点621は、板ばね6232における幅軸(Y軸:第2軸)の外側の端部を中心とした円弧を描くように揺動することになる。
なお、本実施形態では、板ばね6232は、自然状態では、補助可動接点621が補助固定接点611から離間した状態となるようにした状態で、コイルボビン220の保持された第2補助接点用端子622に連設されている。そして、コイル210への通電を停止した状態では、補助駆動部70の押し上げ部73が板ばね6232に接触することによって上方に押し上げられ、補助可動接点621が補助固定接点611に接触した状態となるようにしている。
一方、コイル210が通電された状態では、接極子310の水平壁部311の後端側が下方に回動することになり、この水平壁部311の後端側の下方への回動に伴って、補助駆動部70が下方に移動することになる。そして、補助駆動部70が下方に移動すると、板ばね6232が弾性復元力により下方に移動して、補助可動接点621が補助固定接点611から離間することになる。
また、他の方法を用いて補助駆動部70が板ばね6232を駆動するようにしてもよい。補助駆動部70が板ばね6232を駆動する他の方法としては、例えば、補助駆動部70が板ばね6232から離間しているときに、板ばね6232の弾性復元力により補助可動接点621が補助固定接点611に接触して導通状態となるようにし、補助駆動部70が板ばね6232を押し下げることにより補助可動接点621が補助固定接点611から離間して非導通状態となるようにする方法がある。
このように、本実施形態では、オン状態とオフ状態とが主接点部40とは反対となるように補助接点部60を設けている。
次に、上述の構成をした電磁継電器1の動作の一例について説明する。
まず、コイル210が通電されていない状態では、ヒンジばね320の弾性力によって、接極子310の水平壁部311が鉄芯230の頭部232から離れる方向に移動している。このとき、接極子310の鉛直壁部312が前後軸(X軸:第1軸)の後方に位置することになるため、可動部50も、前後軸(X軸:第1軸)の後方に位置することになる。すなわち、可動部50に保持された主可動接点部420が主固定接点部410から離れた状態となって、主可動接点421が主固定接点411から離反した状態となる(図12および図14参照)。
一方、補助駆動部70も鉄芯230の頭部232から離れる方向に移動することになるため、補助駆動部70の押し上げ部73によって板ばね6232が押し上げられて、補助可動接点621が補助固定接点611に接触した状態となる(図12および図14参照)。
このオフ状態からコイル210が通電されると、接極子310の水平壁部311が電磁力により下方(鉄芯230側)に吸引されて、ヒンジばね320の弾性力に抗して鉄芯230の頭部232に接近移動する。そして、この水平壁部311の下方(鉄芯230側)への回動に伴って、鉛直壁部312が前方に回動し、鉛直壁部312の前方への回動に伴って、可動部50が前方に回動する。これにより、可動部50に保持された可動接触子422が、主固定接点部410に向けて前方に回動し、可動接触子422の主可動接点421が主固定接点部410の主固定接点411に接触する。こうすることで、一対の主固定接点部410が主可動接点部420によって電気的に接続される(図13および図15参照)。
一方、補助駆動部70も鉄芯230の頭部232に近づく方向に移動することになるため、補助駆動部70の押し上げ部73が下方に下げられて、補助可動接点621が補助固定接点611から離間した状態となる。こうすることで、補助固定接点部610と補助可動接点部620との電気的接続が解除される(図13および図15参照)。(図12および図14参照)。
そして、この状態で、コイル210への通電を停止すると、接極子310の水平壁部311がヒンジばね320の付勢力により上方(鉄芯230から離れる側)に回動して、初期位置に復帰する。また、この水平壁部311の上方への回動に伴って、鉛直壁部312が後方に回動し、鉛直壁部312の後方への回動に伴って、可動部50が後方に回動する。これにより、可動部50に保持された可動接触子422が、主固定接点部410から離れるように後方に回動し、可動接触子422の主可動接点421が主固定接点部410の主固定接点411から離間する。こうすることで、一対の主固定接点部410,410間の電気的な接続が解除される。
一方、補助駆動部70も鉄芯230の頭部232から離れる方向に移動することになるため、補助駆動部70の押し上げ部73によって板ばね6232が押し上げられて初期位置に復帰することになる。その結果、補助可動接点621が補助固定接点611に接触した状態となって、補助固定接点部610と補助可動接点部620とが電気的に接続される。
このように、本実施形態では、接極子310が初期位置にあるときは、主可動接点421と主固定接点411とが互いに離間し、補助可動接点621と補助固定接点611とが接触する第2位置となっている(図12および図14参照)。一方、接極子310が当接位置にあるときは、主可動接点421と主固定接点411とが接触し、補助可動接点621と補助固定接点611とが互いに離間する第1位置となっている(図13および図15参照)。
したがって、コイル210を通電していない期間には、一対の主固定接点部410,410間が絶縁され、コイル210を通電している期間には、一対の主固定接点部410,410間が導通することになる。このように、本実施形態では、主可動接点421は、第1位置と第2位置との間で、主固定接点411に対して前後軸(X軸:第1軸)に沿って相対的に往復移動(回動)できるように構成されている。
一方、コイル210を通電していない期間には、補助固定接点部610と補助可動接点部620とが絶縁され、コイル210を通電している期間には、補助固定接点部610と補助可動接点部620とが導通することになる。このように、本実施形態では、補助可動接点621は、第1位置と第2位置との間で、補助固定接点611に対して上下軸(Z軸:第3軸)に沿って相対的に往復移動(回動)できるように構成されている。
ここで、主可動接点421と主固定接点411とが接触する第1位置に位置するときには、可動接触子422には、主として長手方向(Y軸:第1軸と交差する第2軸)に沿って電流Iが流れることになる。
このとき、例えば、図35に示すように、左側(図35の手前側)の主可動接点421から右側(図35の奥側)の主可動接点421に向かって電流Iが流れている場合、可動接触子422の主可動接点421が形成された側の面4221には、上方から下方に向かう磁束Bが生じている。なお、可動接触子422の主可動接点421が形成された側の面4221とは、主固定接点部410と対向する側に位置する面のことであり、以下では、正面4221または対向面4221と表記する場合がある。
そして、コイル210への通電を停止すると、主可動接点421が主固定接点411から離間する(図37の状態から図38の状態へと移動する)開極が開始されることになる。
この開極が開始されると、開極の初期には、主可動接点421と主固定接点411との間にアークAが発生し、アークAによって電流の通電状態が継続されることになる(図38参照)。
このとき、図38の右側の主可動接点421から左側の主可動接点421に向かって電流Iが流れている場合(図35と同一方向に電流が流れている場合)、図38の左側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主可動接点421から主固定接点411に向かう電流Iが流れることになる。
一方、図38の右側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主固定接点411から主可動接点421に向かう電流Iが流れることになる。
そして、上述したように、可動接触子422の正面4221側、すなわち、アークAが存在する空間には、上方から下方に向かう磁束Bが生じている。
したがって、図38の左側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主可動接点421から主固定接点411に向かう電流Iおよび上方から下方に向かう磁束Bによって、左側(Y軸の外側)のローレンツ力が作用することになる。
その結果、図38の左側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAは、図38の左側(Y軸の外側)に引き伸ばされることになる。
また、図38の右側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主固定接点411から主可動接点421に向かう電流Iおよび上方から下方に向かう磁束Bによって、右側(Y軸の外側)のローレンツ力が作用することになる。
その結果、図38の右側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAは、図38の右側(Y軸の外側)に引き伸ばされることになる。
そして、それぞれの主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAは、それぞれY軸の外側に引き伸ばされて消弧される。こうして、主固定接点部410と主可動接点部420との間の通電が切断されることになる。
なお、図示省略したが、図38の左側の主可動接点421から右側の主可動接点421に向かって電流Iが流れている場合(図36と同一方向に電流が流れている場合)、図38の左側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主固定接点411から主可動接点421に向かう電流Iが流れることになる。
また、図38の右側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主可動接点421から主固定接点411に向かう電流Iが流れることになる。
この場合、上述したように、可動接触子422の正面4221側、すなわち、アークAが存在する空間には、下方から上方に向かう磁束Bが生じている。
したがって、図38の左側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主固定接点411から主可動接点421に向かう電流Iおよび下方から上方に向かう磁束Bによって、左側(Y軸の外側)のローレンツ力が作用することになる。
その結果、図38の左側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAは、図38の左側(Y軸の外側)に引き伸ばされることになる。
また、図38の右側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAには、主可動接点421から主固定接点411に向かう電流Iおよび下方から上方に向かう磁束Bによって、右側(Y軸の外側)のローレンツ力が作用することになる。
その結果、図38の右側の主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAは、図38の右側(Y軸の外側)に引き伸ばされることになる。
そして、それぞれの主可動接点421および主固定接点411に発生するアークAは、それぞれY軸の外側に引き伸ばされて消弧されることになる。
このように、本実施形態にかかる電磁継電器1は、電流の向きにかかわらず、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークAがY軸の外側に引き伸ばされて消弧されるように構成されている。
したがって、AC用リレーのように主接点部40に交流電流が流れている場合であっても、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークAをY軸の外側に引き伸ばして消弧させることができるようになっている。
このとき、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークは、第2側壁132とケース120の側壁1223との間に形成される空間内で引き伸ばされることになる。したがって、本実施形態では、第2側壁132とケース120の側壁1223との間に形成される空間がアークを引き伸ばすアーク伸長空間S4となっている(図5参照)。
ところで、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークAを幅軸(Y軸:第2軸)の外側に引き伸ばすと、消耗粉等がアーク伸長空間S4に飛び散ってしまうことがある。このとき、ハウジング10の内部空間S1における主接点部40が配置される空間S2と補助接点部60が配置される空間S3とが大きな通路で連通されていると、補助接点部60が消耗粉等の影響を受けてしまうことがある。特に、大電流が流れる電磁継電器では、補助接点部60が消耗粉等による影響を大きく受けることになる。
そこで、本実施形態では、主接点部40に流れる電流が大きな場合であっても補助接点部60の接触信頼性が低下してしまうことをより確実に抑制することができるようにしている。具体的には、内部空間S1を、主接点部40が存在する主接点側空間S2と、補助接点部60が存在する補助接点側空間S3と、に分割する隔壁130を形成している。すなわち、隔壁130の連続する部分によって、内部空間S1の主接点側空間S2と補助接点側空間S3とを規定することができるようにしている。
そして、この隔壁130を設けることで、主接点部40が配置される主接点側空間S2と補助接点部60が配置される補助接点側空間S3とがより狭い空隙を介して連通させることができるようにしている。つまり、隔壁130を設けることで、接点側空間S2と補助接点側空間S3とが比較的広い空隙で連通されてしまうことが極力抑制されるようにしている。こうすることで、主接点部40で発生した消耗粉等が、補助接点部60が存在する補助接点側空間S3内に侵入してしまうことをより確実に抑制できるようにしている。
本実施形態では、隔壁130は、コイル210の前後軸(X軸:第1軸)の前側(第1軸の第1端側)で、上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在するようにベース110に連設される第1側壁131を備えている。
また、隔壁130は、幅軸(Y軸:第2軸)の両側にそれぞれ配置され、上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在するようにベース110に連設される一対の第2側壁132を備えている。
このように、本実施形態では、継鉄240を支持するための第1側壁131および一対の第2側壁132を、主接点部40が存在する主接点側空間S2と補助接点部60が存在する補助接点側空間S3とに分割する隔壁130としても機能させている。
また、第1側壁131は、前後軸(X軸:第1軸)の前側に主接点部40および可動部50が位置し、前後軸(X軸:第1軸)の後側(第1軸の第2端側)に補助接点部60およびコイル210が位置するようにベース110に連設されている。
そして、第1側壁131と一対の第2側壁132とでコイル210の側面210aの少なくとも一部が囲まれるようにしている。
さらに、本実施形態では、隔壁130は、幅軸(Y軸:第2軸)に沿って並んで配置され、上下軸(Z軸:第3軸)に沿うとともに第2側壁132に沿うように設けられる一対の第3側壁133を備えている(図16および図17参照)。
本実施形態では、第3側壁133はケース120の内側に形成されている。具体的には、第3側壁133は、天壁121の内側面から前後軸(X軸:第1軸)および上下軸(Z軸:第3軸)に沿うように延設されている。また、第3側壁133は、前後軸(X軸:第1軸)の後端が後壁1222の内側面に接するように形成されている。
さらに、一対の第3側壁133は、Z軸と直交する方向から見て、補助接点部60の接点周辺部の少なくとも一部と重なるように形成されている。こうすることで、主接点側空間S2のアーク伸長空間S4と補助接点側空間S3とが第3側壁133によって分割されるようにしている。そして、主接点部40で発生した消耗粉等がアーク伸長空間S4を通って補助接点側空間S3内に侵入してしまうことを、この第3側壁133によって、より確実に抑制できるようにしている。
また、本実施形態では、主接点側空間S2は、主接点部40の上方に位置し、幅軸(Y軸:第2軸)に沿って見た状態で略L字状をした空間を有している。この空間は、接極子310が配置される接極子配置空間S5となっている(図14および図15参照)。そして、接極子310は、揺動が許容された状態で接極子配置空間S5内に配置されているため、接極子配置空間S5内では、接極子310とケース120との間に比較的大きな隙間が形成されることになる。そのため、接極子310が揺動時に位置ずれしてしまったり、接極子310とケース120との間に形成される比較的大きな隙間を通って、主接点部40で発生した消耗粉等が補助接点側空間S3内に侵入してしまったりするおそれがある。
そこで、本実施形態では、隔壁130が、ベース110をケース120の下方に位置させた状態で、上下軸(Z軸:第3軸)の下方に突出するようにケース120に設けられる第4側壁134を備えるようにしている。そして、この第4側壁134を、幅軸(Y軸:第2軸)に沿うように延在させつつ接極子310と上下で対向させるようにしている(図14および図15参照)。
さらに、本実施形態では、第4側壁134が、継鉄240の鉛直壁部(起立部)241よりも前後軸(X軸:第1軸)の前方(主接点部40側)に配置され、接極子310を押さえることが可能な押さえ壁1341を有するようにしている。そして、押さえ壁1341をケース120に設けることで、接極子310が揺動時に位置ずれしてしまうことが抑制されるようにしている。また、押さえ壁1341によって、接極子配置空間S5が前後に分割されるため、主接点部40で発生した消耗粉等が補助接点側空間S3内に侵入してしまうことが、押さえ壁1341によってより確実に抑制できるようになる。
さらに、第4側壁134が、継鉄240の鉛直壁部(起立部)241よりも前後軸(X軸:第1軸)の後方(補助接点部60側)に配置され、接極子310の上部の空間S5を分割することが可能な仕切り壁1342を有するようにしている。そして、仕切り壁1342をケース120に設けることで、押さえ壁1341によって阻止しきれなかった消耗粉等が補助接点側空間S3内に侵入してしまうことを、この仕切り壁1342によって抑制できるようにしている。
さらに、本実施形態では、隔壁130が、上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在するとともに、幅軸(Y軸:第1軸)において第2側壁132の外側に配置されるようにケース120に設けられる第5側壁135を有するようにしている。
本実施形態では、第5側壁135は、ケース120の天壁121から上下軸(Z軸:第3軸)の下方に突出するように延設されている。そして、ケース120をベース110に取り付けた状態で、第5側壁135の下端がベース110の基台部111とケース120の天壁121との中間部分に位置するようにしている。
なお、第5側壁135の下端の位置は、ベース110の基台部111とケース120の天壁121との間に位置していればよく、第5側壁135の天壁121からの突出量は適宜設定することが可能である。このような形状をした第5側壁135を設けることで、アーク伸長空間S4が前後に分割されるため、主接点部40で発生した消耗粉等が補助接点側空間S3内に侵入してしまうことが、第5側壁135によってより確実に抑制できるようになる。
また、本実施形態では、第2側壁132が、幅軸(Y軸:第2軸)の外側に延在する延在部1321を有している。この延在部1321は、第2側壁132の前後軸(X軸:第1軸)の後端から幅軸(Y軸:第2軸)および上下軸(Z軸:第3軸)に沿って延在するように延設されている。本実施形態では、延在部1321は、第2側壁132の下端から上端側(上端の途中)にかけて形成されている。すなわち、延在部1321は、第2側壁132の上端が延在部1321の上端よりも上方に突出するようにした状態で第2側壁132に連設されている(図6および図7参照)。
また、主可動接点421と主固定接点411との間にアークAが発生すると、アーク熱によって主可動接点421と主固定接点411とが溶着してしまうことがある。さらに、アーク熱により主可動接点421や主固定接点411が劣化してしまうこともある。
このように、主可動接点421と主固定接点411との間にアークAが発生すると、接点(主可動接点421や主固定接点411)がアークによる影響を受けてしまうことがある。特に、大電流が流れる電磁継電器では、接点(主可動接点421や主固定接点411)がアークによる影響を大きく受けることになる。
そのため、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークAをより確実かつより迅速に消弧させ、接点(主可動接点421や主固定接点411)がアークによる影響を受けてしまうことを抑制できるようにするのが好ましい。
そこで、本実施形態では、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークAをより確実かつより迅速に消弧させることができるようにしている。具体的には、電磁継電器1が、本体部(第1本体部)412および可動接触子(第2本体部)422のうち少なくともいずれか1つの本体部422,412側に配置されるヨーク80を備えるようにしている。すなわち、本体部412および可動接触子422のうちの少なくともいずれか一方の部材側にヨーク80を配置させている。
このように、本体部412および可動接触子422のうちの少なくともいずれか一方の部材側にヨーク80を配置することで、ヨーク80が配置される側の部材(本体部412や可動接触子422)の周りに生じる磁束Bの強度を高め、アークAをより確実かつより迅速に消弧させることができるようにしている。
さらに、本実施形態では、電磁継電器1が、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とを固定する固定部90を備えるようにしている。すなわち、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とが固定部90によって固定されるようにしている。こうすることで、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とが位置ずれしてしまうことを抑制できるようにしている。
ここで、本実施形態では、図26から図33に示すように、本体部412および可動接触子422のうちの少なくともいずれか一方の部材である可動接触子422側にヨーク80を配置している。すなわち、本実施形態では、可動接触子422が、ヨーク80が配置された本体部となっている。
そして、ヨーク80が配置される本体部である可動接触子422が、第1接点411と第2接点412とが対向する側に位置する対向面4221を有している。また、可動接触子422が、前後軸(X軸:第1軸)において対向面4221の反対側に位置する配置面4222を有している。
さらに、本実施形態では、配置面4222が、第1接点411と第2接点421とが接触している状態で前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、相手側本体部である本体部412と重なり合う特定領域R1を有するようにしている。
すなわち、本実施形態では、主固定接点411と主可動接点421とが接触している状態を、主固定接点411と主可動接点421とが相対移動する方向に沿って見たときに、本体部(第1本体部)412と可動接触子(第2本体部)422とが重なる領域を、特定領域R1と定義している(図34参照)。
この可動接触子422は、特定領域R1において前後軸(X軸:第1軸)と交差する幅軸(Y軸:第2軸)に沿って電流Iが流れるように構成されている。
そして、ヨーク80は、前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、少なくとも一部が特定領域R1と重なり合うように配置されている。
具体的には、ヨーク80は、幅軸(Y軸:第2軸)に細長い略長方形状の側壁81と、側壁81の上端に連設される天壁82と、側壁81の下端に連設されて、天壁82と同じ方向に延設された底壁83と、を備えている。
そして、天壁82の先端82bおよび底壁83の先端83bが前後軸(X軸:第1軸)の前側を向くようにした状態で、側壁81の正面81aが可動接触子422の背面(配置面)4222と対向するように配置されている。
したがって、本実施形態では、ヨーク80の側壁81が、可動接触子422の主可動接点421が形成された側とは反対側の面(配置面)4222側に配置される部位となっている。
このとき、ヨーク80の側壁81は、前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、ヨーク80が配置される側の本体部(可動接触子422)が有する接点(主可動接点421)と重なるように配置されている。そのため、ヨーク80の側壁81は、前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、主固定接点(第1接点)411と主可動接点(第2接点)421とが接する接触領域R2と重なるように配置されている。言い換えると、ヨーク80は、ヨーク80が配置された本体部である可動接触子422が有する接点(主可動接点)421と、前後軸(X軸:第1軸)に沿って並ぶようにした状態で配置されている。
したがって、本実施形態では、ヨーク80の側壁81の一部が、主固定接点(第1接点)411と主可動接点(第2接点)421とが相対移動する方向に沿って見たときに、主固定接点(第1接点)411と主可動接点(第2接点)421とが接する接触領域R2と重なる部位となっている(図34参照)。このとき、側壁81は、接触領域R2の全域と重なるように配置されている。
こうすることで、ヨーク80の少なくとも一部が、可動接触子(ヨーク80が配置される側の本体部)422を流れる電流Iにより生じる磁束Bであって、特定領域R1に発生する磁束Bに沿うように配置されるようにしている。
すなわち、可動接触子(第2本体部)422の近傍の空間のうち特定領域R1に属する空間に、ヨーク80の少なくとも一部が、可動接触子(第2本体部)422の周りに生じる磁束Bに沿って配置されるようにしている。
このように、本実施形態では、ヨーク80を上述したように配置することで、可動接触子(第2本体部)422の周りに生じる磁束Bをヨーク80内に集中させることができるようにしている。そして、可動接触子(第2本体部)422の周りに生じる磁束Bの強度が高められ(可動接触子422の周りの磁界が強められ)、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークAをより確実かつより迅速に消弧させることができるようにしている。
また、本実施形態では、ヨーク80が配置された本体部である可動接触子422には、可動接触子422が有する接点(主可動接点)421を形成する接点部材4211が挿通される挿通孔(貫通孔)422aが形成されている。そして、可動接触子422の配置面4222には、接点部材4211が収容される凹部4222aが形成されている。
こうすることで、ヨーク80を可動接触子422に配置する際に接点部材4211と干渉してしまうことが抑制されるようにしている。そして、ヨーク80と可動接触子422との位置決め精度をより向上させることができるようにしている。
また、ヨーク80が配置された本体部である可動接触子422は、対向面4221と配置面4222とに連設される側面(上面4223および下面4224)を有している。そして、ヨーク80が、側面(上面4223および下面4224)に沿って配置される腕部を有している。本実施形態では、天壁82が、上面4223に沿って配置される腕部となっており、底壁83が、下面4224に沿って配置される腕部となっている。
また、固定部90は、突起422bと突起422bが当接可能な当接部81baとを有している。本実施形態では、突起422bは、ヨーク80が配置された本体部である可動接触子422に設けられている。すなわち、突起422bは、ヨーク80が配置された本体部である可動接触子422に直接設けられている。
そして、当接部81baがヨーク80に形成されている。具体的には、ヨーク80の側壁81に貫通孔(開口部)80bが形成されている。そして、可動接触子422の突起422bを貫通孔80bに挿入させた状態で、突起422bの先端にカシメ部91が形成されるように、ヨーク80と可動接触子422とをカシメ固定することで、ヨーク80を可動接触子422に固定させている。したがって、本実施形態では、貫通孔80bの内周面や側壁81の背面81bにおける貫通孔80bの周縁部が、突起422bが当接可能な当接部81baとなっている。
そして、ヨーク80を可動接触子422に固定した際に、天壁82の下面82aを可動接触子422の上面4223に面接触させるとともに、底壁83の上面83aを可動接触子422の下面4224に面接触させている。
ここで、本実施形態では、1つの可動接触子422には、2つの主可動接点(第1の可動接点421Aおよび第2の可動接点421B)が、幅軸(Y軸:第2軸:第1接点と第2接点とが相対移動する方向と交差する方向)に並んで配置されている。また、2つの本体部(第1の固定接点側端子412Aおよび第2の固定接点側端子412B)が、第1の固定接点411Aおよび第2の固定接点411Bを有している。
そして、第1の可動接点421Aが第1の固定接点411Aに接離するとともに、第2の可動接点421Bが第2の固定接点411Bに接離している。
そのため、本実施形態では、ヨーク80は、第1の可動接点421Aが位置する側に配置される第1ヨーク840と、第2の可動接点421Bが位置する側に配置される第2ヨーク850と、を有している。そして、第1ヨーク840と第2ヨーク850とが連結部860によって連結されている。
このように、本実施形態では、ヨーク80として、第1ヨーク840と第2ヨーク850とを連結部860によって一体化させたものを例示している。
また、本実施形態では、ヨーク80は、Y軸の中央部に切り欠き80aが設けられた形状をしており、Y軸の中央部におけるZ軸の長さがY軸の両端部よりも短くなっている。この切り欠き80aは、ヨーク80が可動部50と干渉してしまうことを抑制するために設けられたものである。
そして、Y軸の中央部に切り欠き80aが形成された部位が連結部860となっており、Y軸の両端側の部位がそれぞれ第1ヨーク840および第2ヨーク850となっている。このように、連結部860のZ軸の長さを第1ヨーク840および第2ヨーク850よりも短くすれば、可動接触子422の周りに生じる磁束Bをより効率的に第1ヨーク840や第2ヨーク850側に集中させることができ、接点(互いに接離する主固定接点411と主可動接点421)の周りに生じる磁束Bの強度をより高めることができるようになる。
また、ヨーク80の天壁82および底壁83も切り欠き80aによってY軸の両側に1つずつ形成されるようになっており、それぞれが第1ヨーク840および第2ヨーク850の腕部となっている。
具体的には、第1ヨーク840に連設されて、可動接触子422の上面(第1端面)4223に配置される天壁82が、第1腕部841となっている。そして、第2ヨーク850に連設されて、可動接触子422の上面(第1端面)4223に配置される天壁82が、第2腕部851となっている。
なお、本実施形態では、第1ヨーク840および第2ヨーク850にそれぞれ連設されて、可動接触子422の下面(第2端面)4224に配置される底壁83が、第3腕部となっている。この底壁83は、可動接触子422の切り欠き部422cが形成されていない部位の下方に配置されている。したがって、本実施形態では、主固定接点(第1接点)411と主可動接点(第2接点)421とが離間している状態で、ヨーク80と相手側本体部である主固定接点部410の本体部412との間の最短距離D1が、本体部(第1本体部)412と可動接触子(第2本体部)422との間の最短距離D2よりも短くなっている(図25参照)。
また、本実施形態では、ヨーク80を可動接触子422に固定するための貫通孔(開口部)80bが連結部860に形成されている。すなわち、突起422bが、ヨーク80が配置された本体部である可動接触子422が有する主可動接点421から外れた部位に設けられている。
こうすることで、主可動接点421に邪魔されることなくヨーク80を可動接触子422に固定できるようにし、ヨーク80の可動接触子422への組付け作業性をより向上させられるようにしている。
また、本実施形態では、可動接触子422には、コイル210の励磁・非励磁に応じて可動接触子422と一体に移動する可動ばね(接続部材)53が連結されている。そして、ヨーク80も、可動接触子422とともに可動ばね(接続部材)53に連結されている。具体的には、ヨーク80は、連結部860において可動接触子422とともに可動ばね(接続部材)53に連結されている。
さらに、本実施形態では、ヨーク80と可動接触子422とを固定部90によって固定する際に、可動ばね(接続部材)53も固定部90によって固定されるようにしている。このとき、可動ばね(接続部材)53が、可動接触子422と連結部860との間に配置されるようにしている。
こうすることで、可動接触子422とヨーク80との位置ずれを抑制しつつ、可動接触子422と可動ばね(接続部材)53との位置ずれも抑制できるようにしている。
なお、本実施形態では、可動接触子422にヨーク80を配置させたものを例示したが、本体部412にヨーク80を配置させるようにしてもよい。また、可動接触子422および本体部412の両方にヨーク80を配置させるようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、主可動接点421と主固定接点411との間に発生するアークAを、より迅速に主可動接点421および主固定接点411から離れるように移動させることができるような構成としている。
具体的には、図18~図23に示すように、本体部412に、可動接触子422に向けて突出する突出部417を形成している。このとき、主固定接点411の先端(頂部)411aよりも後方(可動接触子422側)に位置するように、突出部417を形成している。
本実施形態では、主固定接点部410は、幅軸に沿って並ぶように配置される主固定接点411間の外側に配置される外側延長部415を有している。そして、この外側延長部415に突出部417が連結されるようにしている。
ここで、本実施形態では、突出部417が、外側延長部415の上面(端面)415cから上下軸の上方(第2端側)に突出する第1部位4171を有するようにしている。また、突出部417が、主固定接点部410の正面(対向面:主可動接点部420と対向する側の面)に対して主可動接点421側に突出する第2部位4173を有するようにしている。そして、突出部417が、第1部位4171と第2部位4173とを連結する湾曲部4172を有するようにしている。
このような突出部417は、例えば、外側延長部415の上面(端面)415cから上下軸の上方(第2端側)に突出する板状の部材の上部を前後軸の後方に向けて180度折り曲げることで形成することができる。
このように、本実施形態では、主固定接点部410の通電部(引出端子414と主固定接点411との間の電流が流れる部分)から外れた部位に上下に折り曲げられた突出部417が形成されるようにしている。さらに、Y軸に沿って並ぶように配置された一対の主固定接点411間の外方に突出部417が形成されるようにしている。
こうすることで、主固定接点411間の外側近傍に突出部417が形成されるようにし、接点開極時に発生するアークAを、主可動接点421や主固定接点411から突出部417に素早く移動させることができるようにしている。
なお、本実施形態では、主固定接点部410の板厚を厚くすることで、電磁継電器1に大電流が流れるようにしている。そのため、主固定接点部410の幅軸の両側端を折り曲げることで突出部を形成した場合、主固定接点部410の幅寸法を小さくしつつ突出部の折り曲げ加工を容易にするために、主固定接点部410の通電部に大きな切り欠きを設ける必要がある。そして、主固定接点部410の通電部に大きな切り欠きを設けると、切り欠きを設けない場合と比較し主固定接点部410の通電部の幅が狭くなってしまい、大電流を流し難くなる。
これに対して、本実施形態では、主固定接点部410の幅軸の両側端に突出部を形成する場合とは違い、主固定接点部410の通電部に切り欠きを設けることなく突出部417が形成されるようにしている。具体的には、主固定接点部410の通電部から外れた部位に突出部417が形成されるようにしている。
そして、端子接続部413を、少なくとも突出部417の幅軸の内側端(主固定接点411側の端)417aから主固定接点411までの間に存在するように幅軸に沿って延在させている。本実施形態では、端子接続部413を、突出部417の幅軸の外側端417bから主固定接点411までの間に存在するように幅軸に沿って延在させている。
こうすることで、主固定接点部410の通電部の幅を狭くする(通電部の端子断面積を減少させる)ことなく、主固定接点部410に突出部417を形成することができるようにしている。そして、主固定接点部410の通電部の端子断面積が大きくなるようにすれば、大電流により生じる発熱をより確実に抑制することができるようになる。
このように、本実施形態では、主固定接点部410の板厚を厚くした場合であっても、通電部の端子断面積を確保しつつ、主可動接点421や主固定接点411が、接点開極時に発生するアークAの影響を受けてしまうことをより確実に抑制することができるようになっている。
また、本実施形態では、第1部位4171と第2部位4173とがU字状の湾曲部4172により連結されるようにしている。そして、第2部位4173が外側延長部415と前後で対向するようにしている。
こうすることで、板を180度折り曲げるだけで突出部417を形成することができるようにし、より容易に突出部417を形成することができるようにしている。なお、第1部位4171と第2部位4173とをU字状の湾曲部4172により連結させた構成とすれば、より容易に突出部417を主固定接点411に近づけることができるようになる。また、板を180度折り曲げることで突出部417を形成するようにすれば、板厚を設定することで突出部417の前後軸(X軸:第1軸)の後方へ突出する突出量を決めることができるようになるため、突出部417の突出量をより容易にコントロールすることができるようになる。
さらに、本実施形態では、湾曲部4172のY軸に沿っての幅W1が、湾曲部4172の湾曲頂部4172aと第2部位4173の下端(先端)4173aとを結ぶ長さL1よりも小さくなるようにしている。こうすることで、突出部417となる部位の板をより容易に曲げ加工することができるようにしている。
また、第2部位4173と主固定接点411とが幅軸に沿って並んだ状態で配置されるようにしている。すなわち、第2部位4173および主固定接点411の上下の位置がほぼ同じ位置となるように突出部417を形成している。こうすることで、第2部位4173と主固定接点411とを、アークAが引き伸ばされる方向である幅軸に沿って対向させるようにしている。こうすれば、より容易かつ確実に、接点開極時に発生するアークAを、主可動接点421や主固定接点411から突出部417に素早く移動させることができるようになる。
さらに、外側延長部415における第1部位4171よりも幅軸の内側に切り欠き4152が形成されるようにしている。本実施形態では、主固定接点411よりも上下軸の上方に位置するように切り欠き4152を形成している。こうすることで、原材料を打ち抜き加工して主固定接点部410を形成するための原材料が少なくなるようにしている。
そして、第2部位4173に先端(下端)に向かうにつれて幅狭となる(Y軸に沿った幅が狭くなる)テーパ部4174を形成している。具体的には、主固定接点部410を前後軸に沿って見た状態で、第2部位4173における幅軸の内側(固定接点部側)のうち主固定接点411に近い側が、幅軸の内側(固定接点部側)に向かうにつれて上下軸の上側となるように傾斜するようにしている。こうすることで、第2部位4173にテーパ部4174が形成されるようにしている。
このような構成とすることで、装置の小型化を図りつつ、主固定接点部410と主可動接点部420との間の接点ギャップ(接点が開いたときに絶縁性をより保つために要求される距離)を確保できるようにしている。
なお、突出部417にテーパ部4174が形成されないようにすることも可能であるし、外側延長部415の上面(端面)415cから上方に突出する板を90度折り曲げることで突出部417が形成されるようにすることも可能である。そして、90度折り曲げることで形成した突出部417がテーパ部4174を有するようにすることも可能である。すなわち、突出部417の形状は、様々な形状とすることが可能である。
さらに、本実施形態では、主固定接点部410が、主固定接点411間に配置され、主可動接点部420と前後軸に沿って対向する内側延長部416を備えている。そして、主固定接点部410をベース110(ハウジング10)に固定させる際には、この内側延長部416をベース110に形成された内側圧入溝116に圧入し、外側延長部415を外側圧入溝117に圧入するようにしている。このとき、内側圧入溝116には前後軸に沿って突出する圧入突起116aが設けられており、この圧入突起116aによって内側延長部416が内側圧入溝116に圧入されるようにしている。同様に、外側圧入溝117には前後軸に沿って突出する圧入突起117aが設けられており、この圧入突起117aによって外側延長部415が外側圧入溝117に圧入されるようにしている。
したがって、本実施形態では、主固定接点部410をベース110(ハウジング10)に固定させたときには、内側延長部416の端部4161の両面(正面416aおよび背面416b)がハウジング10に接触し、外側延長部415の端部4151の両面(正面415aおよび背面415b)がハウジング10に接触することになる。
こうすることで、主固定接点部410のハウジング10への位置決め精度をより向上させることができるようにしている。こうすれば、主可動接点421と主固定接点411とが第2位置となっているときにおける接点ギャップをより精度よく決めることができる上、主可動接点421と主固定接点411とが第1位置となっているときの接圧を確保することができるようになる。また、主固定接点部410の幅軸の両側をハウジング10に圧入固定しているため、主固定接点部410を、より強固にハウジング10に固定させることができるようになる。
さらに、本実施形態では、可動接触子422における幅軸(Y軸:第2軸)の端部4225に、本体部412に向けて突出する可動側突出部4226を形成している。
本実施形態では、Y軸に細長い略矩形板状の部材のY軸の端部を、前方(本体部412側)に屈曲させた形状とすることで、可動接触子422に可動側突出部4226が形成されるようにしている。
このとき、可動側突出部4226の先端4226aが主可動接点421の先端(頂部)421aよりも前方(本体部412側)に位置するように、可動側突出部4226を形成している。
さらに、本実施形態では、可動側突出部4226が突出部417よりも、幅軸(Y軸:第2軸)の内方に位置するようにしている(図37参照)。
そして、本体部412および可動接触子422を上述したような形状とすることで、主可動接点421と主固定接点411との間にアークAが発生した際には、主可動接点421側および主固定接点411側で、アークAの発弧点(放電点)A1を突出部417側および可動側突出部4226側に移動させるようにしている。
具体的には、主可動接点421と主固定接点411との間で発生したアークAに、Y軸の外側のローレンツ力が作用し、Y軸の外側に引き伸ばされることにより、主可動接点421と主固定接点411との間で発生したアークAが突出部417側および可動側突出部4224側に移動することになる。
そして、本実施形態では、可動側突出部4226が突出部417よりもY軸の内方に位置しているため、突出部417側および可動側突出部4226側に移動したアークAは、Y軸の外方かつX軸の後方に引き伸ばされることになる。
そのため、本実施形態では、図39に示すように、本体部412および可動接触子422をハウジング10内に収容した状態で、突出部417や可動側突出部4226のY軸の外方かつX軸の後方に空間が形成されるようにしている。
こうすることで、ハウジング10やハウジング10内に収容された部材が、Y軸の外方かつX軸の後方に引き伸ばされたアークAの影響を受けてしまうことを、より確実に抑制できるようにしている。
なお、図40に示すように、可動側突出部4226が突出部417よりもY軸の外方に位置するようにしてもよい。
例えば、本体部412および可動接触子422をハウジング10内に収容した状態で、突出部417や可動側突出部4226のY軸の外方かつX軸の前方に空間が形成される場合には、図40に示す構成とするのが好ましい。
なお、本実施形態では、本体部412および可動接触子422の両方に、突出部を設けたものを例示したが、本体部412のみに突出部を設けるようにしてもよい。
また、ヨーク80の形状は、上記第1実施形態で説明した形状に限られるものではなく、様々な形状とすることができる。
例えば、図41~図49に示すヨーク80とすることができる。
図41~図49に示すヨーク80も、幅軸(Y軸:第2軸)に細長い略長方形状の側壁81と、側壁81の上端に連設される天壁82と、側壁81の下端に連設されて、天壁82と同じ方向に延設された底壁83と、を備えている。
そして、天壁82の先端82bおよび底壁83の先端83bが前後軸(X軸:第1軸)の前側を向くようにした状態で、側壁81の正面81aが可動接触子422の背面(配置面)4222と対向するように配置されている。
また、天壁82が、上面4223に沿って配置される腕部となっており、底壁83が、下面4224に沿って配置される腕部となっている。
さらに、図41~図49に示すヨーク80も、第1の可動接点421Aが位置する側に配置される第1ヨーク840と、第2の可動接点421Bが位置する側に配置される第2ヨーク850と、を有している。そして、第1ヨーク840と第2ヨーク850とが連結部860によって連結されている。
また、ヨーク80は、固定部90によってヨーク80が配置される本体部である可動接触子422に固定されるようになっている。
ここで、図41~図49に示すヨーク80では、第1ヨーク840、第2ヨーク850および連結部860のうち、連結部860のみが、底壁(第3腕部)83を有するようにしている。
そして、連結部860に形成された底壁(第3腕部)83が可動接触子422の切り欠き部422c内に収容されるようにしている。こうすることで、第3腕部83が可動接触子422の下側に突出してしまうことを抑制できるようにしている。
さらに、ヨーク80を可動接触子422に固定した状態で、第1ヨーク840および第2ヨーク850となる部位における側壁81の下側の終端面(下端面)81cが可動接触子422の下面4224よりも上方に位置するようにしている。
こうすることで、主固定接点(第1接点)411と主可動接点(第2接点)421とが離間している状態で、ヨーク80と相手側本体部である主固定接点部410の本体部412との間の最短距離D1が、本体部(第1本体部)412と可動接触子(第2本体部)422との間の最短距離D2以上となるようにしている。
こうすれば、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制しつつ、ヨーク80による電気的絶縁性の影響を低減させることができるようになる。
また、図50~図57に示すヨーク80とすることも可能である。
図50~図57に示すヨーク80は、幅軸(Y軸:第2軸)に細長い略長方形状の側壁81と、側壁81の上端に連設される天壁82と、を備えているが、このヨーク80には、底壁83が形成されていない。
そして、天壁82の先端82bが前後軸(X軸:第1軸)の前側を向くようにした状態で、側壁81の正面81aが可動接触子422の背面(配置面)4222と対向するように配置されている。また、天壁82が、上面4223に沿って配置される腕部となっている。
さらに、図50~図57に示すヨーク80も、第1の可動接点421Aが位置する側に配置される第1ヨーク840と、第2の可動接点421Bが位置する側に配置される第2ヨーク850と、を有している。そして、第1ヨーク840と第2ヨーク850とが連結部860によって連結されている。
また、ヨーク80は、固定部90によってヨーク80が配置される本体部である可動接触子422に固定されるようになっている。
そして、ヨーク80を可動接触子422に固定した状態で、第1ヨーク840および第2ヨーク850となる部位における側壁81の下側の終端面(下端面)81cが可動接触子422の下面4224よりも上方に位置するようにしている。
こうすることで、主固定接点(第1接点)411と主可動接点(第2接点)421とが離間している状態で、ヨーク80と相手側本体部である主固定接点部410の本体部412との間の最短距離D1が、本体部(第1本体部)412と可動接触子(第2本体部)422との間の最短距離D2以上となるようにしている。
こうすれば、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制しつつ、ヨーク80による電気的絶縁性の影響を低減させることができるようになる。
(第2実施形態)
本実施形態にかかる電磁継電器1は、図58および図59に示すように、樹脂材料によって中空箱型に形成されたハウジング10を備えている。本実施形態では、ハウジング10は、ベース110と、ベース110を覆うケース120と、を有しており、実質的に直方体形状の外側表面を有している。また、ケース120をベース110に取り付けた状態で、ハウジング10内に内部空間S1が形成されるようになっている。なお、ハウジング10の外側表面の形状は、直方体形状に限られるものではなく、いかなる形状をしていてもよい。
そして、ハウジング10の内部空間S1内における前後軸(X軸:第1軸)上の後方に電磁石装置(駆動部)20が配置されており、前後軸(X軸:第1軸)の前方に接点部40が配置されている。
電磁石装置20は、コイル210が巻回されたコイルボビン220と、鉄芯230と、継鉄240と、コイル端子250と、を備えている。また、本実施形態では、電磁石装置20は、継鉄240のベース110から立設される部分によって挟持される永久磁石260を備えている。
そして、この電磁石装置20の駆動状態を切り替えることで、移動部材30を移動させるようにしている。
本実施形態では、移動部材30は、鉄芯230と上下軸(Z軸)に沿って対向するように配置される接極子310と、接極子310と継鉄240とに亘って取り付けられるヒンジばね320と、を備えている。
接極子310は、導電性を有する金属で形成されており、コイル210の励磁・非励磁に応じて、鉄芯230に対して、上下軸(Z軸)に沿って揺動できるように配置されている。
この接極子310は、鉄芯230と上下軸(Z軸)に沿って対向する水平壁部311と、水平壁部311の前後軸(X軸)の前端から下方に延びるように延設された鉛直壁部312と、を備えている。
そして、電磁石装置20の駆動状態を切り替え、接極子310を揺動させることで、互いに対になる(互いに接離する接点を有する)固定接点部410と可動接点部420との導通、非導通を切り替えることができるようにしている。
接点部40は、固定接点部410と可動接点部420とを備えており、固定接点部410は、固定接点411と、固定接点411を有する本体部412と、を備えている。一方、可動接点部420は、固定接点411に対して相対移動し、固定接点411に接離可能な可動接点421と、可動接点421を有する可動ばね422と、を備えている。本実施形態では、接点部40は、1つの固定接点411を有する1つの本体部412と、1つの可動接点421を有する1つの可動ばね422と、を備えている。
この接点部40は、可動部50を介して接極子310に連設されている。そして、接極子310の揺動に伴って可動部50を前後軸(X軸)に沿って揺動させることで、可動部50の動作に連動して可動接点部420が前後軸(X軸)に沿って揺動するようにしている。
この可動部50は、本体部54を備えており、接極子310の鉛直壁部312と接点部40の可動接点部420との間に配置されている。そして、本体部54の下端部に設けた回転支軸55がベース110に揺動可能に取り付けられている。
また、本体部54の鉛直壁部312と対向する側には、鉛直壁部312に当接する第1突起部56が設けられており、接点部40と対向する側には、第1突起部56よりも上方に位置する第2突起部57が設けられている。
そして、電磁石装置20の駆動により鉛直壁部312が継鉄240から離れる方向に移動した際に、この移動力が第1突起部56を介して本体部54に入力されて本体部54が接点部40方向に移動するようにしている。
本実施形態では、接点部40は、接極子310の水平壁部311が鉄芯230に吸引されていない状態では、固定接点411と可動接点421とが離間しており、水平壁部311が鉄芯230に吸引されるように電磁石装置20を駆動させると、固定接点411と可動接点421とが接触する接点として構成されている。
また、ケース120は、図58に示すように、全体的に下方に開放した直方体状の筺体として形成されており、下端開放口をベース110の外周に形成された段差部に略密接して嵌合させることで、ケース120がベース110に取り付けられるようにしている。このとき、ベース110の突部112aがケース120の挿入孔122aに挿入されるようになっており、ケース120の抜止めがなされている。
そして、このケース120の内側には隔壁130が形成されている。この隔壁130は、接極子310の鉛直壁部312と可動部50との間に位置するように設けられている。なお、隔壁130には、第1突起部56を貫通させる切欠部130aが形成されている。
ここで、本実施形態においても、可動接点421と固定接点411との間に発生するアークAをより確実かつより迅速に消弧させることができるようにしている。なお、本実施形態では、アークAが上側(Z軸の外側)に引き伸ばされるようにしている。
具体的には、電磁継電器1が、本体部(第1本体部)412および可動ばね(第2本体部)422のうち少なくともいずれか1つの本体部422,412側に配置されるヨーク80を備えるようにしている。
さらに、電磁継電器1が、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とを固定する固定部90を備えるようにしている。
ここで、本実施形態では、図58および図59に示すように、本体部412および可動ばね422のうちの少なくともいずれか一方の部材である本体部412側にヨーク80を配置している。すなわち、本実施形態では、固定接点部410の本体部412が、ヨーク80が配置された本体部となっている。
そして、ヨーク80が配置される本体部412が、第1接点411と第2接点412とが対向する側に位置する対向面4121を有している。また、本体部412が、前後軸(X軸:第1軸)において対向面4121の反対側に位置する配置面4122を有している。
さらに、配置面4122が、第1接点411と第2接点421とが接触している状態で前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、相手側本体部である可動ばね422と重なり合う特定領域R1を有するようにしている。
この本体部412は、特定領域R1において前後軸(X軸:第1軸)と交差する上下軸(Z軸:第2軸)に沿って電流Iが流れるように構成されている。
そして、ヨーク80は、前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、少なくとも一部が特定領域R1と重なり合うように配置されている。
具体的には、ヨーク80は、上下軸(Z軸:第2軸)に細長い略長方形状の側壁81と、側壁81の幅軸の第1端に連設される第1壁82と、側壁81の第2端に連設されて、第1壁82と同じ方向に延設された第2壁83と、を備えている。
そして、第1壁82の先端および第2壁83の先端が前後軸(X軸:第1軸)の後側を向くようにした状態で、側壁81の正面81aが本体部412の背面(配置面)4122と対向するように配置されている。
このとき、ヨーク80の側壁81は、前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、ヨーク80が配置される側の本体部(本体部412)が有する接点(固定接点411)と重なるように配置されている。そのため、ヨーク80の側壁81は、前後軸(X軸:第1軸)に沿って見たときに、固定接点(第1接点)411と可動接点(第2接点)421とが接する接触領域R2と重なるように配置されている。すなわち、ヨーク80は、ヨーク80が配置された本体部412が有する接点(固定接点)421と、前後軸(X軸:第1軸)に沿って並ぶようにした状態で配置されている。
このように、本実施形態では、ヨーク80を上述したように配置することで、本体部(第1本体部)412の周りに生じる磁束Bをヨーク80内に集中させることができるようにしている。そして、本体部(第1本体部)412の周りに生じる磁束Bの強度が高められ(本体部412の周りの磁界が強められ)、可動接点421と固定接点411との間に発生するアークAをより確実かつより迅速に消弧させることができるようにしている。
また、ヨーク80が配置された本体部である本体部412は、対向面4121と配置面4122とに連設される側面(第1面4123および第2面4124)を有している。そして、ヨーク80が、側面(第1面4123および第2面4124)に沿って配置される腕部を有している。本実施形態では、第1壁82が、第1面4123に沿って配置される腕部となっており、第2壁83が、第2面4124に沿って配置される腕部となっている。
また、固定部90は、突起411bと突起411bが当接可能な当接部81baとを有している。本実施形態では、突起411bは、ヨーク80が配置された本体部412が有する接点411に設けられている。
そして、当接部81baがヨーク80に形成されている。本実施形態においても、貫通孔80bの内周面や側壁81の背面81bにおける貫通孔80bの周縁部が、突起422bが当接可能な当接部81baとなっている。
なお、本実施形態では、固定接点部410の本体部412にヨーク80を配置させたものを例示したが、可動ばね422にヨーク80を配置させるようにしてもよい。また、本体部412および可動ばね422の両方にヨーク80を配置させるようにしてもよい。
[作用・効果]
以下では、上記各実施形態およびその変形例で示した電磁継電器の特徴的構成およびそれにより得られる効果を説明する。
(1) 上記各実施形態およびその変形例で示した電磁継電器1は、コイル210を有する電磁石装置20を備えている。また、電磁継電器1は、第1接点411と、第1接点411と第1軸に沿って対向しており、第1接点411に対して相対移動して接離可能な第2接点421と、を備えている。また、電磁継電器1は、第1接点411を有する第1本体部412と、第2接点421を有する第2本体部422と、を備えている。さらに、電磁継電器1は、第1本体部412および第2本体部422のうち少なくともいずれか1つの本体部422,412側に配置されるヨーク80と、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とを固定する固定部90と、を備えている。
ここで、ヨーク80が配置される本体部422,412は、第1接点411と第2接点421とが対向する側に位置する対向面4221,4121と、第1軸において対向面4221,4121の反対側に位置する配置面4222,4122と、を有している。
また、配置面4222,4122は、第1接点411と第2接点421とが接触している状態で第1軸に沿って見たときに、相手側本体部412,422と重なり合う特定領域R1を有している。そして、ヨーク80は、第1軸に沿って見たときに、少なくとも一部が特定領域R1と重なり合うように配置されている。
また、ヨーク80が配置された本体部422,412は、特定領域R1において第1軸と交差する第2軸に沿って電流Iが流れるように構成されている。
ここで、固定部90は、ヨーク80が配置された本体部422,412およびヨーク80が配置された本体部422,412が有する接点421,411のうち少なくともいずれか1つの部材に形成された突起422b,411bを有している。さらに、固定部90は、ヨーク80に設けられ、突起422bが当接可能な当接部81baを有している。
こうすれば、ヨーク80が配置される側の本体部422,412の周りに生じる磁束Bをヨーク80内に集中させることができるようになる。その結果、ヨーク80が配置される側の本体部422,412の周りに生じる磁束Bの強度が高められ(磁界が強められ)、第1接点411と第2接点421との間に発生するアークAをより確実かつより迅速に消弧させることができるようになる。
また、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とを固定部90で固定しているため、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とが位置ずれしてしまうことを抑制することができるようになる。その結果、ヨーク80が配置される側の本体部422,412の周りに生じる磁束Bの強度をより確実に高めることができるようになる。
このように、上記各実施形態およびその変形例で示した電磁継電器1とすれば、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(2) また、ヨーク80とヨーク80が配置された本体部422,412とが、突起422b,411bによりカシメ固定されていてもよい。
こうすれば、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412とをより確実に固定することができ、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(3) また、突起422bが、ヨーク80が配置された本体部422に形成されていてもよい。
このように、ヨーク80が配置された本体部422に直接突起422bを設けるようにすれば、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422との位置決め精度をより向上させることが可能になる。その結果、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(4) また、突起411bが、ヨーク80が配置された本体部412が有する接点411に形成されていてもよい。
こうすれば、本体部412の形状をより簡素化させることが可能になるため、本体部412の製造がより容易になる。また、本体部412に接点411を取り付ける工程でヨーク80の固定も行うことができるようになるため、ヨーク80の本体部412への組付け作業性をより向上させることもできるようになる。
(5) また、ヨーク80が、突起422b,411bが収容される開口部80bを有していてもよい。
こうすれば、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412との位置決め精度をより向上させることが可能になる。
(6) また、ヨーク80とヨーク80が配置された本体部422,412が有する接点421,411とが、第1軸に沿って並んで配置されていてもよい。
こうすれば、磁束Bをより確実に接点421,411の周囲に集中させることができるようになって、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(7) また、ヨーク80が配置された本体部422が、ヨーク80が配置された本体部422が有する接点421を形成する接点部材4211が挿通される挿通孔(貫通孔)422aを有していてもよい。そして、配置面4222に設けられて接点部材4211が収容される凹部4222aを有していてもよい。
こうすれば、ヨーク80を本体部422に配置する際に接点部材4211と干渉してしまうことが抑制されるため、ヨーク80とヨーク80が配置される本体部422,412との位置決め精度をより向上させることが可能になる。
(8) また、ヨーク80が配置された本体部422、412が、対向面4221,4121と配置面4222,4122とに連設される側面4223,4224,4123,4124を有していてもよい。そして、ヨーク80が、側面4223,4224,4123,4124に沿って配置される腕部82,83を有していてもよい。
こうすれば、磁束Bをより確実に本体部422、412の周囲に集中させることができるようになって、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(9) また、ヨーク80が配置された本体部422が、腕部82,83を収容する切り欠き部422cを有していてもよい。
こうすれば、腕部82,83が本体部422から突出してしまうことを抑制することができるようになる。その結果、電磁継電器1の小型化を図ることができるようになる。
(10) また、第1接点411と第2接点421とが離間している状態で、ヨーク80と相手側本体部412,422との間の最短距離D1が、第1本体部412と第2本体部422との間の最短距離D2以上であってもよい。
こうすれば、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制しつつ、ヨーク80による電気的絶縁性の影響を低減させることができるようになる。
(11) また、突起422bが、ヨーク80が配置された本体部422が有する接点421から外れた部位に設けられていてもよい。
こうすれば、接点421に邪魔されることなくヨーク80を本体部422に固定することが可能になるため、ヨーク80の本体部422への組付け作業性をより向上させることができるようになる。
(12) また、第1接点411が、第1の固定接点411Aと第2の固定接点411Bとを有していてもよい。さらに、第2接点421が、第1の固定接点411Aと接離する第1の可動接点421Aと、第2の固定接点411Bと接離する第2の可動接点421Bと、を有していてもよい。また、第1本体部412が、第1の固定接点411Aを有する第1の固定接点側端子412Aと、第2の固定接点411Bを有する第2の固定接点側端子412Bとを有していてもよい。また、第2本体部422が、可動接触子であって、第2軸に沿って並んで配置された第1の可動接点421Aと第2の可動接点421Bとを有していてもよい。そして、ヨーク80が配置された本体部422が可動接触子422であってもよい。
こうすれば、第1接点411と第2接点421との組が1つのみの電磁継電器よりも大電流が流れる電磁継電器1とすることができるようになる。
(13) また、ヨーク80が、第1の可動接点421Aが位置する側に配置される第1ヨーク840と、第2の可動接点421Bが位置する側に配置される第2ヨーク850と、を有していてもよい。さらに、ヨーク80が、第1ヨーク840と第2ヨーク850とを連結する連結部860を有していてもよい。
このように、2つのヨーク840,850を連結部860で連結させるようにすれば、第1の固定接点側端子412Aの周囲および第2の固定接点側端子412Bの周囲に磁束Bをより集中させることが可能になる。その結果、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(14) また、コイル210の励磁・非励磁に応じて可動接触子422と一体に移動する接続部材53を、さらに備えていてもよい。そして、接続部材53が、可動接触子422と連結部860との間に配置されていてもよい。
こうすれば、可動接触子422とヨーク80との位置決め精度をより向上させることが可能になる。
(15) また、可動接触子422が、対向面4221と配置面4222とに連設される側面4223,4224を有していてもよい。そして、側面4223,4224が、第1軸および第2軸と交差する第3軸に沿って並ぶ第1端面4223と第2端面4224とを有していてもよい。また、第1ヨーク840が、第1端面4223に配置される第1腕部841を有していてもよい。そして、第2ヨーク850が、第1端面4223に配置される第2腕部851を有していてもよい。
こうすれば、電磁継電器1の小型化を図りつつ、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(16) また、ヨーク80が、第2端面4224に配置される第3腕部83を有していてもよい。そして、第1ヨーク840、第2ヨーク850および連結部860のうち、連結部860のみが第3腕部83を有していてもよい。
こうすれば、電磁継電器1の小型化を図りつつ、接点がアークによる影響を受けてしまうことをより確実に抑制することが可能になる。
(17) また、可動接触子422における第2軸の端部4225が、第1の固定接点側端子412Aおよび第2の固定接点側端子412Bのうち少なくともいずれか1つの固定接点側端子412A,412Bに向けて突出する突出部4226を有していてもよい。
こうすれば、接点開極時に発生するアークAを、第1接点411や第2接点421から突出部422に素早く移動させることができるようになる。
[その他]
以上、本開示にかかる電磁継電器の内容を説明したが、これらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
例えば、上記各実施形態およびその変形例で示した構成を適宜組み合わせた構成とすることが可能である。
また、上記第1実施形態およびその変形例では、主接点部40がオン状態のときに補助接点部60がオフ状態となるようにしたものを例示しているが、主接点部40がオン状態のときに補助接点部60もオン状態となるようにすることも可能である。このとき、主接点部40および補助接点部60を初期状態において接点オンとなる所謂常閉型の接点部とすることも可能であるし、主接点部40および補助接点部60を初期状態において接点オフとなる所謂常開型の接点部とすることも可能である。
また、上記第1実施形態およびその変形例では、補助接点部60を備える電磁継電器1を例示しているが、補助接点部60を備えていない電磁継電器1とすることも可能である。
また、上記各実施形態およびその変形例では、接続部材として可動ばね53を例示したが、ばね以外の部材を用いて接続部材を形成することも可能である。
また、上記各実施形態およびその変形例では、開口部として貫通孔を例示したが、開口部の形状は、これに限られるものではなく、切り欠き、凹部等様々な形状とすることが可能である。
また、上記各実施形態およびその変形例では、ヨーク80とヨーク80が配置された本体部422,412とが、突起422b,411bによりカシメ固定されたものを例示している。しかしながら、ヨーク80とヨーク80が配置された本体部422,412とは、例えば、圧入固定等、カシメ固定以外の方法で固定することができる。
また、上記第2実施形態で示した本体部412,422に、接点開極時に発生するアークAを素早く移動させる突出部を設けるようにすることも可能である。この場合、本体部412,422の上部に突出部が設けられることになる。
また、固定接点部や可動接点部、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
1 電磁継電器
20 電磁石装置
210 コイル
411 主固定接点(第1接点)
411A 第1の固定接点
411B 第2の固定接点
411b 突起
412 本体部(第1本体部)
412A 第1の固定接点側端子
412B 第2の固定接点側端子
4121 正面(対向面)
4122 背面(配置面)
421 主可動接点(第2接点)
421A 第1の可動接点
421B 第2の可動接点
4211 第2接点部材(接点部材)
422 可動接触子(第2本体部)
422a 挿通孔(貫通孔)
422b 突起
422c 切り欠き部
4221 正面(対向面)
4222 背面(配置面)
4222a 凹部
4223 上面(側面:第1端面)
4224 下面(側面:第2端面)
4225 端部
4226 可動側突出部(突出部)
53 可動ばね(接続部材)
80 ヨーク
80b 貫通孔(開口部)
81ba 当接部
82 天壁(腕部)
83 底壁(腕部:第3腕部)
840 第1ヨーク
841 第1腕部
850 第2ヨーク
851 第2腕部
860 連結部
90 固定部
D1 第1本体部と第2本体部との間の最短距離
D2 ヨークとヨークが配置された本体部とは別の本体部との間の最短距離
I 電流
R1 特定領域
X 前後軸(第1軸)
Y 幅軸(第2軸)
Z 上下軸(第3軸)

Claims (17)

  1. コイルを有する電磁石装置と、
    第1接点と、
    前記第1接点と第1軸に沿って対向しており、前記第1接点に対して相対移動して接離可能な第2接点と、
    前記第1接点を有する第1本体部と、
    前記第2接点を有する第2本体部と、
    前記第1本体部および前記第2本体部のうち少なくともいずれか1つの本体部側に配置されるヨークと、
    前記ヨークと前記ヨークが配置される本体部とを固定する固定部と、
    を備え、
    前記ヨークが配置される本体部は、前記第1接点と前記第2接点とが対向する側に位置する対向面と、前記第1軸において前記対向面の反対側に位置する配置面と、を有しており、
    前記配置面は、前記第1接点と前記第2接点とが接触している状態で前記第1軸に沿って見たときに、相手側本体部と重なり合う特定領域を有しており、
    前記ヨークは、前記第1軸に沿って見たときに、少なくとも一部が前記特定領域と重なり合うように配置されており、
    前記ヨークが配置された本体部は、前記特定領域において前記第1軸と交差する第2軸に沿って電流が流れるように構成されており、
    前記固定部は、
    前記ヨークが配置された本体部および前記ヨークが配置された本体部が有する接点のうち少なくともいずれか1つの部材に形成された突起と、
    前記ヨークに設けられ、前記突起が当接可能な当接部と、
    を有している、
    電磁継電器。
  2. 前記ヨークと前記ヨークが配置された本体部とが、前記突起によりカシメ固定されている、
    請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 前記突起は、前記ヨークが配置された本体部に形成されている、
    請求項1または請求項2に記載の電磁継電器。
  4. 前記突起は、前記ヨークが配置された本体部が有する接点に形成されている、
    請求項1~3のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  5. 前記ヨークは、前記突起が収容される開口部を有している、
    請求項1~4のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  6. 前記ヨークと前記ヨークが配置された本体部が有する接点とが、前記第1軸に沿って並んで配置されている、
    請求項1~5のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  7. 前記ヨークが配置された本体部は、前記ヨークが配置された本体部が有する接点を形成する接点部材が挿通される貫通孔と、前記配置面に設けられて前記接点部材が収容される凹部と、を有している、
    請求項1~6のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  8. 前記ヨークが配置された本体部は、前記対向面と前記配置面とに連設される側面を有しており、
    前記ヨークは、前記側面に沿って配置される腕部を有している、
    請求項1~7のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  9. 前記ヨークが配置された本体部は、前記腕部を収容する切り欠き部を有している、
    請求項8に記載の電磁継電器。
  10. 前記第1接点と前記第2接点とが離間している状態で、前記ヨークと前記相手側本体部との間の最短距離が、前記第1本体部と前記第2本体部との間の最短距離以上である、
    請求項1~9のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  11. 前記突起は、前記ヨークが配置された本体部が有する接点から外れた部位に設けられている、
    請求項1~10のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  12. 前記第1接点は、第1の固定接点と第2の固定接点とを有し、
    前記第2接点は、前記第1の固定接点と接離する第1の可動接点と、前記第2の固定接点と接離する第2の可動接点と、を有しており、
    前記第1本体部は、前記第1の固定接点を有する第1の固定接点側端子と、前記第2の固定接点を有する第2の固定接点側端子とを有しており、
    前記第2本体部は、可動接触子であって、前記第2軸に沿って並んで配置された前記第1の可動接点と前記第2の可動接点とを有しており、
    前記ヨークが配置された本体部が前記可動接触子である、
    請求項1~11のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
  13. 前記ヨークは、
    前記第1の可動接点が位置する側に配置される第1ヨークと、
    前記第2の可動接点が位置する側に配置される第2ヨークと、
    前記第1ヨークと前記第2ヨークとを連結する連結部と、
    を有している、
    請求項12に記載の電磁継電器。
  14. 前記コイルの励磁・非励磁に応じて前記可動接触子と一体に移動する接続部材を、さらに備えており、
    前記接続部材が、前記可動接触子と前記連結部との間に配置されている、
    請求項13に記載の電磁継電器。
  15. 前記可動接触子は、前記対向面と前記配置面とに連設される側面を有しており、
    前記側面が、前記第1軸および前記第2軸と交差する第3軸に沿って並ぶ第1端面と第2端面とを有しており、
    前記第1ヨークは、前記第1端面に配置される第1腕部を有しており、
    前記第2ヨークは、前記第1端面に配置される第2腕部を有している、
    請求項13または請求項14に記載の電磁継電器。
  16. 前記ヨークは、前記第2端面に配置される第3腕部を有しており、
    前記第1ヨーク、前記第2ヨークおよび前記連結部のうち、前記連結部のみが前記第3腕部を有している、
    請求項15に記載の電磁継電器。
  17. 前記可動接触子における前記第2軸の端部が、前記第1の固定接点側端子および前記第2の固定接点側端子のうち少なくともいずれか1つの固定接点側端子に向けて突出する突出部を有している、
    請求項12~16のうちいずれか1項に記載の電磁継電器。
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