JP2023034778A - 試料分析装置及び試料分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つように適切に分析する。【解決手段】シリンジポンプ10と、流路切換バルブ20と、混合容器30と、試料液に含まれる特定物質の濃度を検出する検出部40と、シリンジポンプ10及び流路切換バルブ20を制御する制御部60と、を備え、流路切換バルブ20は、試料ポートPs1と、試薬ポートPs3と、検出部40が配置される検出配管Ls2に接続される検出ポートPs2と、を有し、制御部60は、試薬配管から混合容器30へ試薬液を引き込み、試料配管から混合容器30へ試料液を引き込み、試薬配管から混合容器30へ試薬液を引き込み、混合容器30から検出部40へ試料液と試薬液とを含む混合液を供給するようシリンジポンプ10及び流路切換バルブ20を制御する試料分析装置100を提供する。【選択図】図2

Description

本開示は、試料分析装置及び試料分析方法に関するものである。
従来、処理対象の液体に含まれる特定物質の濃度を検出する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、石炭火力発電所において生ずる排煙脱硫排水中のアルミニウム濃度を検出する濃度分析計を備えた装置が開示されている。
特開平6-15279号公報
例えば、アルミニウム合金等の金属材料により形成される航空機部品を生産する際に、処理液を用いて、金属材料のエッチングや皮膜処理などの表面処理が行われる。処理液により所望の表面処理を行うためには、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つ必要がある。そのため、例えば、工場において作業員等により定期的(1回/週など)に処理液から試料液を抽出し、分析装置が設置された場所へ輸送し、分析装置を用いて処理液に含まれる特定物質の濃度の分析が行われる。
しかしながら、工場において処理液から試料液を抽出する間に一定の期間(例えば、1週間)が経過するため、この期間内に処理液に含まれる特定物質の濃度が何らかの要因によって大きく変動してしまうと、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つことができず、適切な表面処理を行うことができなくなる可能性がある。
また、分析装置を用いて試料液の分析をする際には、試料液に試薬液を混合する作業や、試料液と試薬液とが混合した混合液を分析装置に設置する作業などが必要であり、それらの作業を行う作業員や分析装置を設置するスペースを確保する必要がある。しかしながら、工場において、各種の作業を行う作業員や分析装置を設置するスペースを確保することは容易ではない。
また、試料液と試薬液とを自動的に混合して試料液に含まれる特定物質の濃度を検出する分析装置を工場に設置することができれば、試料液を分析する頻度を高め、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つことができる。しかしながら、試料液と試薬液とを十分に混合することができない場合には、試料液に含まれる特定物質の濃度を正確に分析することができない。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に試薬液を混合する作業を行う作業員やその作業を行うスペースを確保することなく、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つように適切に分析すること可能な試料分析装置および試料分析方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る試料分析装置は、主配管に配置されるポンプと、前記主配管に接続される主ポートと複数の副ポートとを有し、前記主ポートに接続される前記副ポートを切り換える流路切換部と、前記ポンプと前記主ポートとの間の前記主配管に設けられる混合容器と、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に含まれる特定物質の濃度を検出する検出部と、前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する制御部と、を備え、複数の前記副ポートは、前記試料液が供給される試料配管に接続される試料ポートと、前記試薬液が供給される試薬配管に接続される試薬ポートと、前記検出部が配置される検出配管に接続される検出ポートと、を有し、前記制御部は、前記主ポートと前記試薬ポートとを接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記試薬ポートとを再び接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記試料液と前記試薬液とを含む混合液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する。
本開示の一態様に係る試料分析方法は、試料分析装置を用いて試料液に含まれる特定物質の濃度を検出する試料分析方法であって、前記試料分析装置は、主配管に配置されるポンプと、前記主配管に接続される主ポートと複数の副ポートとを有し、前記主ポートに接続される前記副ポートを切り換える流路切換部と、前記ポンプと前記主ポートとの間の前記主配管に設けられる混合容器と、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に含まれる前記特定物質の濃度を検出する検出部と、を備え、複数の前記副ポートは、前記試料液が供給される試料配管に接続される試料ポートと、前記試薬液が供給される試薬配管に接続される試薬ポートと、前記検出部が配置される検出配管に接続される検出ポートと、を有し、前記主ポートと前記試薬ポートとを接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記試薬ポートとを再び接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記試料液と前記試薬液とを含む混合液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する制御工程と、前記検出部により前記混合液に含まれる前記特定物質の濃度を検出する検出工程と、を備える。
本開示によれば、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に試薬液を混合する作業を行う作業員やその作業を行うスペースを確保することなく、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つように適切に分析すること可能な試料分析装置および試料分析方法を提供することができる。
試料分析システムを示す概略構成図である。 試料分析装置の概略構成を示す図である。 図2に示す制御部の構成を示すブロック図である。 本実施形態の試料分析方法を示すフローチャートである。 図4の混合工程を示すフローチャートである。
以下、本開示の一態様に係る試料分析システムについて、図面を参照して説明する。図1は、本開示の試料分析システムを示す概略構成図である。図1に示すように、試料分析システムは、試料分析装置100と、表面処理装置200と、を有する。試料分析装置100の詳細な構成については後述する。
表面処理装置200は、金属材料により形成される金属部品300の表面処理を行う装置である。金属部品(対象部品)300は、例えば、アルミニウム合金により形成される航空機部品である。表面処理装置200は、クレーン210と、搬送方向TDに沿って間隔を空けて配置される複数の処理槽220と、各処理槽220に対応して設けられた複数のバルブ230と、を有する。
表面処理装置200は、例えば、アルミニウム合金により形成される航空機部品の表面に被膜を形成するために、アノダイズ処理(アルミニウム陽極酸化処理)を行う装置である。アノダイズ処理を行う処理液として、例えば、クロム酸、硫酸、りん酸、および硼酸・硫酸が使用される。
複数の処理槽220に含まれる第1処理槽221には、アノダイズ処理を行う処理液が保持されている。第2処理槽222および第3処理槽223には、純水が保持されている。表面処理装置200は、金属部品300を、クレーン210によって吊るし、搬送方向TDに移動させながら上下動作により第1処理槽221、第2処理槽222、第3処理槽223の順に各処理槽に保持される処理液に浸漬させる。
また、第4処理槽224、第5処理槽225、第6処理槽226には、それぞれ他の表面処理を行うための処理液が保持されている。表面処理装置200は、金属部品300を、搬送方向TDに沿って第1~第6処理槽の順で順次処理液に浸漬させることにより、金属部品300に所望の表面処理を行う。なお、表面処理装置200が有する処理槽220の数は、任意の数とすることができる。
図1に示すように、第1処理槽221,第2処理槽222,第3処理槽223,第4処理槽224,第5処理槽225,第6処理槽226のそれぞれには、処理液から抽出された試料液を試料分析装置100へ導く第1配管SL1,第2配管SL2,第3配管SL3,第4配管SL4,第5配管SL5,第6配管SL6が接続されている。
第1配管SL1,第2配管SL2,第3配管SL3,第4配管SL4,第5配管SL5,第6配管SL6には、それぞれ第1バルブ231,第2バルブ232,第3バルブ233,第4バルブ234,第5バルブ235,第6バルブ236が設けられている。試料分析装置100の制御部60は、複数のバルブ230(第1~第6バルブ)の開閉状態を切り換えることにより、複数の処理槽220の中から任意の処理槽の処理液を抽出し、試料分析装置100へ供給することができる。
次に、本実施形態の試料分析装置100の詳細について、図2を参照して説明する。図2は、試料分析装置100の概略構成を示す図である。図2に示すように、試料分析装置100は、シリンジポンプ10と、流路切換バルブ(流路切換部)20と、混合容器30と、検出部40と、三方バルブ50と、制御部60と、除去部70と、を備える。
シリンジポンプ10は、主配管Lmに配置され、所定量の液体を吸引または送出する装置である。シリンジポンプ10は、外筒11に対して、外筒11の内周面に接触するガスケット12aが先端に取り付けられたプランジャ12を挿入する長さをモータ13で調整することにより、液体の吸引量および送出量を調整する。
流路切換バルブ20は、主ポートPmと複数の副ポートPs(Ps1-Ps12)とを有し、主ポートPmに接続される副ポートPsを切り換える装置である。主ポートPmおよび副ポートPsは、液体を流通させるための流路である。流路切換バルブ20は、制御部60から伝達される制御信号に応じて、主ポートPmに対して複数の副ポートPs(Ps1-Ps12)のいずれか1つを接続するように切り換える。
試料ポートPs1は、複数の処理槽220のいずれかで保持される処理液を抽出した試料液が供給される試料配管Ls1に接続されるポートである。検出ポートPs2は、検出部40が配置される検出配管Ls2に接続されるポートである。反応試薬ポートPs3は、反応試薬容器Co3から反応試薬液が供給される反応試薬配管Ls3に接続されるポートである。反応試薬液は、例えば、水約70mLに濃硝酸1mLを加え、無水硫酸マグネシウム12.2g(7水和物の場合は25g)、アスコルビン酸5g、o-フェナントロリン1水和物0.25gを溶解する。この溶液にアルミニウム標準液10ppmを5mL加え、水で全量を100mLとしたものである。
発色試薬ポートPs4は、発色試薬容器Co4から発色試薬液(例えば、ピロカテコールバイオレット(PCV)溶液)が供給される発色試薬配管Ls4に接続されるポートである。緩衝液ポートPs5は、緩衝液容器Co5から緩衝液(例えば、ヘキサミン溶液)が供給される緩衝液配管Ls5に接続されるポートである。六価クロム除去用カートリッジ洗浄用ポートPs6は、洗浄容器Co6から洗浄液である0.1M NaOHが供給される洗浄配管Ls6に接続されるポートである。洗浄容器Co6に保持される洗浄液を除去部70に供給することにより、除去部70を洗浄することができる。
除去ポートPs8は、除去部70が設けられた除去配管Ls8に接続されるポートである。戻しポートPs7は、試薬液容器Co8に保持された試薬液が供給される戻し配管Ls7に接続されるポートである。第1希釈ポートPs9は、純水で希釈された試料液が供給される第1希釈配管Ls9に接続されるポートである。第2希釈ポートPs10は、純水で希釈された試料液が供給される第2希釈配管Ls10に接続されるポートである。
標準ポートPs11は、標準液容器Co11から既知の濃度(所定濃度)のアルミニウムイオンを含む標準液が供給される標準配管Ls11に接続されるポートである。純水ポートPs12は、純水容器Co12から純水が供給される純水配管Ls12に接続されるポートである。
混合容器30は、シリンジポンプ10と主ポートPmとの間の主配管Lmに設けられるループ状(コイル状)の容器である。制御部60が三方バルブ50を混合容器30側の主配管Lmとシリンジポンプ10とを接続するように制御する場合、シリンジポンプ10の動作に応じて、主ポートPmから混合容器30に液体が吸引され、あるいは混合容器30から主ポートPmに液体が送出される。
検出部40は、アルミニウム合金の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に含まれるアルミニウムイオン(特定物質)の濃度を検出する装置である。検出部40は、試料液と試薬液とを混合した混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する光量を測定することにより、アルミニウムイオンの濃度を検出する。
なお、本実施形態では、検出部がアルミニウムイオンの濃度を検出するものとしたが、他の態様であってもよい。例えば、シリカイオンなど他の特定物質の濃度を検出するようにしてもよい。
三方バルブ50は、主配管Lmの混合容器30側とシリンジポンプ10とを接続する第1状態と、主配管Lmの純水容器Co12側とシリンジポンプ10とを接続する第2状態とを切り換える装置である。第1状態においてシリンジポンプ10で液体を吸引する動作をすると、主ポートPmから混合容器30に液体が導かれる。第2状態においてシリンジポンプ10で液体を吸引する動作をすると、純水容器Co12からシリンジポンプ10に純水が導かれる。
制御部60は、シリンジポンプ10、流路切換バルブ20、三方バルブ50を含む試料分析装置100の全体を制御する装置である。図3に示すように、制御部60は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU61と、CPU61が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)62と、各プログラム実行時のワーク領域として機能するRAM(Random Access Memory)63と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)64と、ネットワーク等に接続するための通信部65とを備えている。これら各部は、バス66を介して接続されている。
除去部70は、試料液に含まれる除去対象物質を除去するための装置である。本実施形態の除去対象物質は、クロム酸イオン(六価クロム)である。アノダイズ処理を行う処理液として、クロム酸が用いられる場合、処理液にはクロム酸イオンが含まれたものとなる。クロム酸イオンが試料液に残存した状態であると、試料液と試薬液とを混合した混合液を検出部40で検出する際に適切な検出結果が得られない。
そこで、除去部70によりクロム酸イオンを除去する。除去部70は、陰イオン交換樹脂カートリッジを有し、除去部70を通過する試料液からクロム酸イオンを除去する。クロム酸イオンが除去された試料液は、除去配管Ls8を介して試薬液容器Co8に供給される。
次に、本実施形態の試料分析装置100を用いた試料分析方法について、図4および図5に示すフローチャートを参照して説明する。図4は、本実施形態の試料分析方法を示すフローチャートである。図5は、図4の混合工程を示すフローチャートである。図4および図5に示す各処理は、制御部60が制御プログラムを動作させることにより実行される。なお、以下で特に説明する場合を除き、制御部60は、主配管Lmの混合容器30側とシリンジポンプ10とを接続する第1状態となるよう三方バルブ50を制御するものとする。
ステップS101で制御部60は、試料液と純水を混合させて希釈液を生成する(希釈工程)。制御部60は、主ポートPmと試料ポートPs1とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、試料配管Ls1から混合容器30へ試料液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の試料液が保持される状態となる。
次に、制御部60は、主ポートPmと純水ポートPs12とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、純水配管Ls12から混合容器30へ純水を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の試料液と所定量の純水が保持される状態となる。
次に、制御部60は、主ポートPmと第1希釈ポートPs9とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、混合容器30から第1希釈配管Ls9に接続された第1希釈容器Co9へ希釈液を供給するようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、第1希釈容器Co9に希釈液が保持される状態となる。
制御部60は、第1希釈容器Co9に保持される希釈液を更に純水で希釈する場合には、以下の処理を実行する。具体的には、制御部60は、主ポートPmと第1希釈ポートPs9とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、第1希釈配管Ls9から混合容器30へ希釈液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の希釈液が保持される状態となる。
次に、制御部60は、主ポートPmと純水ポートPs12とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、純水配管Ls12から混合容器30へ純水を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の希釈液と所定量の純水が保持される状態となる。
次に、制御部60は、主ポートPmと第2希釈ポートPs10とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、混合容器30から第2希釈配管Ls10に接続された第2希釈容器Co10へ希釈液を供給するようにシリンジポンプ10を制御する。
以上により、第2希釈容器Co10に希釈液が保持される状態となる。第1希釈容器Co9を用いて試料液を希釈した後に更に第2希釈容器Co10を用いて希釈することができる。したがって、試料液を検出部40で検出するのに適した所望の希釈液となるように広範囲の倍率で試料液を希釈することができる。
なお、複数の処理槽220から抽出した試料液を希釈する必要の無い場合には、ステップS101の希釈工程を省略してもよい。希釈工程を省略する場合、ステップS102の除去工程では、試料配管Ls1から混合容器30に吸引した試料液を除去部70に送出するものとする。
ステップS102で制御部60は、希釈液に含まれる除去対象物質を除去部70により除去する(除去工程)。制御部60は、主ポートPmと第1希釈ポートPs9または第2希釈ポートPs10とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、第1希釈配管Ls9または第2希釈配管Ls10から混合容器30へ希釈液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の希釈液が保持される状態となる。
次に、制御部60は、主ポートPmと除去ポートPs8とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、混合容器30から除去配管Ls8に配置された除去部70へ希釈液を供給するようにシリンジポンプ10を制御する。除去部70は、除去部70を通過する希釈液からクロム酸イオンを除去し、除去配管Ls8を介して希釈液を試薬液容器Co8に供給する。
ステップS103で制御部60は、希釈液(試薬液)に対して反応試薬および発色試薬を混合させて検出部40に送出する(混合工程)。ステップS103の混合工程は、図5のステップS201からステップS208までの一連の処理を含む。
図5に示すように、ステップS201で、制御部60は、緩衝液を混合容器30へ吸引する。制御部60は、主ポートPmと緩衝液ポートPs5とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、緩衝液配管Ls5から混合容器30へ緩衝液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の緩衝液が保持される状態となる。
ステップS202で、制御部60は、発色試薬液を混合容器30へ吸引する。制御部60は、主ポートPmと発色試薬ポートPs4とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、発色試薬配管Ls4から混合容器30へ発色試薬液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の発色試薬液が保持される状態となる。
ステップS203で、制御部60は、反応試薬液を混合容器30へ吸引する。制御部60は、主ポートPmと反応試薬ポートPs3とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、反応試薬配管Ls3から混合容器30へ反応試薬液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の反応試薬液が保持される状態となる。
ステップS204で、制御部60は、希釈した試料液を混合容器30へ吸引する。制御部60は、主ポートPmと第1希釈ポートPs9または第2希釈ポートPs10とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、第1希釈配管Ls9または第2希釈配管Ls10から混合容器30へ希釈液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の希釈液が保持される状態となる。
ステップS205で、制御部60は、反応試薬液を混合容器30へ吸引する。ステップS205の動作はステップS203の動作と同様であるため説明を省略する。
ステップS206で、制御部60は、発色試薬液を混合容器30へ吸引する。ステップS206の動作はステップS202の動作と同様であるため説明を省略する。
ステップS207で、制御部60は、緩衝液を混合容器30へ吸引する。ステップS207の動作はステップS201の動作と同様であるため説明を省略する。
ステップS205でステップS203と同じ動作を実行し、ステップS206でステップS202と同じ動作を実行し、ステップS207でステップS201と同じ動作を実行しているのは、試料液の両側に反応試薬液を配置し、さらにそれらの両側に発色試薬液を配置し、さらにそれらの両側に緩衝液を配置するためである。混合容器30の内部には、シリンジポンプ10に近い側から、緩衝液、発色試薬液、反応試薬液、試料液、反応試薬液、発色試薬液、緩衝液の順に配置される。
ステップS208で、制御部60は、混合容器30に保持される試料液と反応試薬液と発色試薬液と緩衝液との混合液を検出部40に送出する。制御部60は、主ポートPmと検出ポートPs2とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、混合容器30から検出配管Ls2を介して検出部40へ混合液を供給するようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に保持される混合液が検出部40に送出される。
混合容器30の内部に保持される状態では、試料液に対して反応試薬液と発色試薬液と緩衝液とが濃度分布をもった状態で保持されるが、混合容器30から送出されて流路切換バルブ20を介して検出部40に到達する過程において、試料液と反応試薬液と発色試薬液と緩衝液とが良好に混合する。以上により、ステップS103の混合工程が終了する。
ステップS104で制御部60は、混合液中の試料液に含まれるアルミニウムイオンの濃度を検出する(検出工程)。制御部60は、ステップS208で混合容器30から送出された混合液が検出部40を通過する際に、混合液に特定の波長の光を照射し、光を照射した際に通過する第1光量を測定するよう検出部40を制御する。
次に、制御部60は、主ポートPmと標準ポートPs11とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、標準配管Ls11から混合容器30へ標準液を引き込むようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に所定量の標準液が保持される状態となる。
次に、制御部60は、混合容器30に保持される標準液を検出部40に送出する。制御部60は、主ポートPmと検出ポートPs2とを接続するよう流路切換バルブ20を制御する。また、制御部60は、混合容器30から検出配管Ls2を介して検出部40へ標準液を供給するようにシリンジポンプ10を制御する。以上により、混合容器30に保持される標準液が検出部40に送出される。
次に、制御部60は、混合容器30から送出された標準液が検出部40を通過する際に、標準液に特定の波長の光を照射し、光を照射した際に通過する第2光量を測定するよう検出部40を制御する。検出部40は、混合液から測定された第1光量と、標準液から測定された第2光量とに基づいて、混合液中の試料液に含まれるアルミニウムイオンの濃度を検出する。
検出部40は、アルミニウムイオンの濃度が既知である標準液から測定された第2光量に対する第1光量の比を算出することにより、アルミニウムイオンの濃度を検出する。検出部40が検出したアルミニウムイオンの濃度は制御部60に伝達される。
制御部60は、検出部40の検出結果を表示装置(図示略)に表示し、あるいは通信部65を介して検出結果を所定の通知先へ通知する。制御部60は、例えば、検出部40が検出したアルミニウムイオンの濃度が予め定めた設定値を上回る場合には、作業者に対して表示画面等を介して警告する。
制御部60は、図4に示す試料分析処理の頻度を任意の頻度に設定することができる。例えば、制御部60は、前回の試料分析処理で検出したアルミニウムイオンの濃度と今回の試料分析処理で検出したアルミニウムイオンの濃度から、単位時間当たりのアルミニウムイオンの濃度の上昇率を算出し、上昇率が高いほど次回に試料分析処理を行うまでの間隔を短くするように試料分析処理の頻度を設定することができる。これは、アルミニウムイオンの濃度の上昇率が高い場合、試料分析処理の頻度を短くしないとアルミニウムイオンの濃度が予め定めた設定値を上回ることを適切なタイミングで検出できない可能性があるからである。
以上説明した本実施形態の試料分析装置が奏する作用及び効果について説明する。
本実施形態の試料分析装置100によれば、シリンジポンプ10および流路切換バルブ20を制御することにより、シリンジポンプ10が配置される主配管Lmに接続される主ポートPmと反応試薬配管Ls3に接続される反応試薬ポートPs3とを接続して反応試薬配管Ls3から混合容器30へ反応試薬液を引き込み、主ポートPmと試料ポートPs1とを接続して試料配管Ls1から混合容器30へ試料液を引き込み、主ポートPmと反応試薬ポートPs3とを再び接続して反応試薬配管Ls3から混合容器30へ反応試薬液を引き込む。これにより、混合容器30には、試料液の両側を反応試薬液で挟んだ状態で試料液と反応試薬液の混合液が保持される。
その後、主ポートPmと検出ポートPs2とを接続して混合容器30から検出部40へ混合液が供給される。混合液は、主配管Lmから主ポートPmへ導かれ、主ポートPmから検出ポートPs2へ導かれ、検出ポートPs2から検出配管Ls2を介して検出部40に導かれる。混合液が試料液の両側を反応試薬液で挟んだ状態で混合容器30に保持されているため、混合液を混合容器30から検出部40に導く際に、試料液と反応試薬液とが適切に混合される。
このように、本実施形態の試料分析装置100によれば、作業者が作業をすることなく試料液と反応試薬液とが自動的に混合されるため、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に反応試薬液を混合する作業を行う作業員やその作業を行うスペースを確保する必要がない。また、試料液と反応試薬液とが適切に混合されるため、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つように適切に分析すること可能な試料分析装置100を提供することができる。
また、本実施形態の試料分析装置100によれば、所定の濃度のアルミニウムイオンを含む標準液を用意し、混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する第1光量と、標準液に特定の波長の光を照射した際に通過する第2光量とを測定し、第1光量と第2光量に基づいてアルミニウムイオンの濃度を正確に検出することができる。
また、本実施形態の試料分析装置100によれば、混合容器30へ試料液および純水を引き込み、主ポートPmと第1希釈ポートPs9とを接続して混合容器30から第1希釈容器Co9へ希釈液を供給することにより、試料液を適切に希釈して第1希釈容器Co9に保持させることができる。
また、本実施形態の試料分析装置100によれば、試料液を除去部70へ供給することにより試料液からクロム酸イオンが適切に除去されるため、検出部40において試料液に含まれるアルミニウムイオンの濃度を正確に検出することができる。
以上説明した本実施形態に記載の試料分析装置は、例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る試料分析装置(100)は、主配管(Lm)に配置されるポンプ(10)と、前記主配管に接続される主ポート(Pm)と複数の副ポート(Ps)とを有し、前記主ポートに接続される前記副ポートを切り換える流路切換部(20)と、前記ポンプと前記主ポートとの間の前記主配管に設けられる混合容器(30)と、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に含まれる特定物質の濃度を検出する検出部(40)と、前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する制御部(50)と、を備え、複数の前記副ポートは、前記試料液が供給される試料配管(Ls1)に接続される試料ポート(Ps1)と、試薬液が供給される試薬配管(Ls4)に接続される試薬ポート(Ps4)と、前記検出部が配置される検出配管(Ls2)に接続される検出ポート(Ps2)と、を有し、前記制御部は、前記主ポートと前記試薬ポートとを接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記試薬ポートとを再び接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記試料液と前記試薬液とを含む混合液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する。
本開示の一態様に係る試料分析装置によれば、ポンプおよび流路切換部を制御することにより、ポンプが配置される主配管に接続される主ポートと試薬配管に接続される試薬ポートとを接続して試薬配管から混合容器へ試薬液を引き込み、主ポートと試料ポートとを接続して試料配管から混合容器へ試料液を引き込み、主ポートと試薬ポートとを再び接続して試薬配管から混合容器へ試薬液を引き込む。これにより、混合容器には、試料液の両側を試薬液で挟んだ状態で試料液と試薬液の混合液が保持される。
その後、主ポートと検出ポートとを接続して混合容器から検出部へ混合液が供給される。混合液は、主配管から主ポートへ導かれ、主ポートから検出ポートへ導かれ、検出ポートから検出配管を介して検出部に導かれる。混合液が試料液の両側を試薬液で挟んだ状態で混合容器に保持されているため、混合液を混合容器から検出部に導く際に、試料液と試薬液とが適切に混合される。
このように、本開示の一態様に係る試料分析装置によれば、作業者が作業をすることなく試料液と試薬液とが自動的に混合されるため、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に試薬液を混合する作業を行う作業員やその作業を行うスペースを確保する必要がない。また、試料液と試薬液とが適切に混合されるため、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つように適切に分析すること可能な試料分析装置を提供することができる。
本開示の一態様に係る試料分析装置において、複数の前記副ポートは、所定濃度の前記特定物質を含む標準液が供給される標準配管(Ls11)に接続される標準ポート(Ps11)を有し、前記制御部は、前記主ポートと前記標準ポートとを接続して前記標準配管から前記混合容器へ前記標準液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記標準液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御し、前記検出部は、前記混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する第1光量を測定し、前記標準液に前記特定の波長の光を照射した際に通過する第2光量を測定し、前記第1光量および前記第2光量に基づいて前記特定物質の濃度を検出する構成としてもよい。
本構成に係る試料分析装置によれば、所定の濃度の特定物質を含む標準液を用意し、混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する第1光量と、標準液に特定の波長の光を照射した際に通過する第2光量とを測定し、第1光量と第2光量に基づいて特定物質の濃度を正確に検出することができる。
本開示の一態様に係る試料分析装置において、複数の前記副ポートは、純水が供給される純水配管(Ls12)に接続される純水ポート(Ps12)と、前記試料液と前記純水とが混合した希釈液を保持する希釈容器(Co9)に接続される希釈ポート(Ps9)と、を有し、前記制御部は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記純水ポートとを接続して前記純水配管から前記混合容器へ前記純水を引き込み、前記主ポートと前記希釈ポートとを接続して前記混合容器から前記希釈容器へ前記希釈液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する構成としてもよい。
本構成に係る試料分析装置によれば、混合容器へ試料液および純水を引き込み、主ポートと希釈ポートとを接続して混合容器から希釈容器へ希釈液を供給することにより、試料液を適切に希釈して希釈容器に保持させることができる。
本開示の一態様に係る試料分析装置において、複数の前記副ポートは、前記試料液に含まれる除去対象物質を除去するための除去部(70)が設けられた除去配管(Ls8)に接続される除去ポート(Ps8)を有し、前記制御部は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記除去ポートとを接続して前記混合容器から前記除去部へ前記試料液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する構成としてもよい。
本構成に係る試料分析装置によれば、試料液を除去部へ供給することにより試料液から除去対象物質が適切に除去されるため、検出部において試料液に含まれる特定物質の濃度を正確に検出することができる。
以上説明した本実施形態に記載の試料分析方法は、例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る試料分析方法は、試料分析装置を用いて試料に含まれる特定物質の濃度を検出する試料分析方法であって、前記試料分析装置は、主配管に接続されるポンプと、前記主配管に接続される主ポートと複数の副ポートとを有し、前記主ポートに接続される前記副ポートを切り換える流路切換部と、前記ポンプと前記主ポートとの間の前記主配管に設けられる混合容器と、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に含まれる前記特定物質の濃度を検出する検出部と、を備え、複数の前記副ポートは、前記試料液が供給される試料配管に接続される試料ポートと、試薬液が供給される試薬配管に接続される試薬ポートと、前記検出部が配置される検出配管に接続される検出ポートと、を有し、前記主ポートと前記試薬ポートとを接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記試薬ポートとを再び接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記試料液と前記試薬液とを含む混合液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する制御工程と、前記検出部により前記混合液に含まれる前記特定物質の濃度を検出する検出工程と、を備える。
本開示の一態様に係る試料分析方法によれば、ポンプおよび流路切換部を制御することにより、ポンプが配置される主配管に接続される主ポートと試薬配管に接続される試薬ポートとを接続して試薬配管から混合容器へ試薬液を引き込み、主ポートと試料ポートとを接続して試料配管から混合容器へ試料液を引き込み、主ポートと試薬ポートとを再び接続して試薬配管から混合容器へ試薬液を引き込む。これにより、混合容器には、試料液の両側を試薬液で挟んだ状態で試料液と試薬液の混合液が保持される。
その後、主ポートと検出ポートとを接続して混合容器から検出部へ混合液が供給される。混合液は、主配管から主ポートへ導かれ、主ポートから検出ポートへ導かれ、検出ポートから検出配管を介して検出部に導かれる。混合液が試料液の両側を試薬液で挟んだ状態で混合容器に保持されているため、混合液を混合容器から検出部に導く際に、試料液と試薬液とが適切に混合される。
このように、本開示の一態様に係る試料分析方法によれば、作業者が作業をすることなく試料液と試薬液とが自動的に混合されるため、金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に試薬液を混合する作業を行う作業員やその作業を行うスペースを確保する必要がない。また、試料液と試薬液とが適切に混合されるため、処理液に含まれる特定物質の濃度を所望の範囲に保つように適切に分析すること可能な試料分析方法を提供することができる。
本開示の一態様に係る試料分析方法において、複数の前記副ポートは、所定濃度の前記特定物質を含む標準液が供給される標準配管に接続される標準ポートを有し、前記制御工程は、前記主ポートと前記標準ポートとを接続して前記標準配管から前記混合容器へ前記標準液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記標準液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御し、前記検出工程は、前記混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する第1光量を測定し、前記標準液に前記特定の波長の光を照射した際に通過する第2光量を測定し、前記第1光量および前記第2光量に基づいて前記特定物質の濃度を検出する構成としてもよい。
本構成に係る試料分析方法によれば、所定の濃度の特定物質を含む標準液を用意し、混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する第1光量と、標準液に特定の波長の光を照射した際に通過する第2光量とを測定し、第1光量と第2光量に基づいて特定物質の濃度を正確に検出することができる。
本開示の一態様に係る試料分析方法において、複数の前記副ポートは、純水が供給される純水配管に接続される純水ポートと、前記試料液と前記純水とが混合した希釈液を保持する希釈容器に接続される希釈ポートと、を有し、前記制御工程は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記純水ポートとを接続して前記純水配管から前記混合容器へ前記純水を引き込み、前記主ポートと前記希釈ポートとを接続して前記混合容器から前記希釈容器へ前記希釈液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する構成としてもよい。
本構成に係る試料分析方法によれば、混合容器へ試料液および純水を引き込み、主ポートと希釈ポートとを接続して混合容器から希釈容器へ希釈液を供給することにより、試料液を適切に希釈して希釈容器に保持させることができる。
本開示の一態様に係る試料分析方法において、複数の前記副ポートは、前記試料液に含まれる除去対象物質を除去するための除去部が設けられた除去配管に接続される除去ポートを有し、前記制御部は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記除去ポートとを接続して前記混合容器から前記除去部へ前記試料液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する構成としてもよい。
本構成に係る試料分析方法によれば、試料液を除去部へ供給することにより試料液から除去対象物質が適切に除去されるため、検出部において試料液に含まれる特定物質の濃度を正確に検出することができる。
10 シリンジポンプ
20 流路切換バルブ(流路切換部)
30 混合容器
40 検出部
50 三方バルブ
60 制御部
70 除去部
100 試料分析装置
200 表面処理装置
300 金属部品(対象部品)
Lm 主配管
Ls1 試料配管
Ls2 検出配管
Ls3 反応試薬配管
Ls4 発色試薬配管
Ls5 緩衝液配管
Ls6 配管
Ls7 戻し配管
Ls8 除去配管
Ls9 第1希釈配管
Ls10 第2希釈配管
Ls11 標準配管
Ls12 純水配管
Pm 主ポート
Ps 副ポート
Ps1 試料ポート
Ps2 検出ポート
Ps3 反応試薬ポート
Ps4 発色試薬ポート
Ps5 緩衝液ポート
Ps6 ポート
Ps7 戻しポート
Ps8 除去ポート
Ps9 第1希釈ポート
Ps10 第2希釈ポート
Ps11 標準ポート
Ps12 純水ポート
TD 搬送方向

Claims (8)

  1. 主配管に配置されるポンプと、
    前記主配管に接続される主ポートと複数の副ポートとを有し、前記主ポートに接続される前記副ポートを切り換える流路切換部と、
    前記ポンプと前記主ポートとの間の前記主配管に設けられる混合容器と、
    金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された試料液に含まれる特定物質の濃度を検出する検出部と、
    前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する制御部と、を備え、
    複数の前記副ポートは、
    前記試料液が供給される試料配管に接続される試料ポートと、
    試薬液が供給される試薬配管に接続される試薬ポートと、
    前記検出部が配置される検出配管に接続される検出ポートと、を有し、
    前記制御部は、前記主ポートと前記試薬ポートとを接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記試薬ポートとを再び接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記試料液と前記試薬液とを含む混合液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する試料分析装置。
  2. 複数の前記副ポートは、所定濃度の前記特定物質を含む標準液が供給される標準配管に接続される標準ポートを有し、
    前記制御部は、前記主ポートと前記標準ポートとを接続して前記標準配管から前記混合容器へ前記標準液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記標準液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御し、
    前記検出部は、前記混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する第1光量を測定し、前記標準液に前記特定の波長の光を照射した際に通過する第2光量を測定し、前記第1光量および前記第2光量に基づいて前記特定物質の濃度を検出する請求項1に記載の試料分析装置。
  3. 複数の前記副ポートは、純水が供給される純水配管に接続される純水ポートと、前記試料液と前記純水とが混合した希釈液を保持する希釈容器に接続される希釈ポートと、を有し、
    前記制御部は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記純水ポートとを接続して前記純水配管から前記混合容器へ前記純水を引き込み、前記主ポートと前記希釈ポートとを接続して前記混合容器から前記希釈容器へ前記希釈液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する請求項1または請求項2に記載の試料分析装置。
  4. 複数の前記副ポートは、前記試料液に含まれる除去対象物質を除去するための除去部が設けられた除去配管に接続される除去ポートを有し、
    前記制御部は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記除去ポートとを接続して前記混合容器から前記除去部へ前記試料液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の試料分析装置。
  5. 試料分析装置を用いて試料液に含まれる特定物質の濃度を検出する試料分析方法であって、
    前記試料分析装置は、
    主配管に配置されるポンプと、
    前記主配管に接続される主ポートと複数の副ポートとを有し、前記主ポートに接続される前記副ポートを切り換える流路切換部と、
    前記ポンプと前記主ポートとの間の前記主配管に設けられる混合容器と、
    金属材料の表面処理を行うための処理液から抽出された前記試料液に含まれる前記特定物質の濃度を検出する検出部と、を備え、
    複数の前記副ポートは、
    前記試料液が供給される試料配管に接続される試料ポートと、
    試薬液が供給される試薬配管に接続される試薬ポートと、
    前記検出部が配置される検出配管に接続される検出ポートと、を有し、
    前記主ポートと前記試薬ポートとを接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記試薬ポートとを再び接続して前記試薬配管から前記混合容器へ前記試薬液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記試料液と前記試薬液とを含む混合液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する制御工程と、
    前記検出部により前記混合液に含まれる前記特定物質の濃度を検出する検出工程と、を備える試料分析方法。
  6. 複数の前記副ポートは、所定濃度の前記特定物質を含む標準液が供給される標準配管に接続される標準ポートを有し、
    前記制御工程は、前記主ポートと前記標準ポートとを接続して前記標準配管から前記混合容器へ前記標準液を引き込み、前記主ポートと前記検出ポートとを接続して前記混合容器から前記検出部へ前記標準液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御し、
    前記検出工程は、前記混合液に特定の波長の光を照射した際に通過する第1光量を測定し、前記標準液に前記特定の波長の光を照射した際に通過する第2光量を測定し、前記第1光量および前記第2光量に基づいて前記特定物質の濃度を検出する請求項5に記載の試料分析方法。
  7. 複数の前記副ポートは、純水が供給される純水配管に接続される純水ポートと、前記試料液と前記純水とが混合した希釈液を保持する希釈容器に接続される希釈ポートと、を有し、
    前記制御工程は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記純水ポートとを接続して前記純水配管から前記混合容器へ前記純水を引き込み、前記主ポートと前記希釈ポートとを接続して前記混合容器から前記希釈容器へ前記希釈液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する請求項5または請求項6に記載の試料分析方法。
  8. 複数の前記副ポートは、前記試料液に含まれる除去対象物質を除去するための除去部が設けられた除去配管に接続される除去ポートを有し、
    前記制御工程は、前記主ポートと前記試料ポートとを接続して前記試料配管から前記混合容器へ前記試料液を引き込み、前記主ポートと前記除去ポートとを接続して前記混合容器から前記除去部へ前記試料液を供給するよう前記ポンプ及び前記流路切換部を制御する請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の試料分析方法。
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