JP2023034661A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Shingo Wakamatsu
陽 細谷
Akira Hosoya
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Abstract

【解決手段】空調ケース12の前方通路122には、エバポレータ16が配置される。空調ケース12の後方通路128には、ヒータコア18が配置される。上側通路132及び下側通路104の各々は、前方通路122と後方通路128とを接続する。上側通路132は、エバポレータ16及びヒータコア18の上方を迂回する。下側通路104は、エバポレータ16及びヒータコア18の下方を迂回する。下側通路104の最小通路断面積が、上側通路132の最小通路断面積より小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、温度調整のなされた空気を車室内へと送風して車室内の温度調整を行う車両用空調装置に関する。
車両に搭載される車両用空調装置は、特許文献1に開示されるように、送風機と、エバポレータと、ヒータコアとを備える。送風機は、外部の空気を空調ケースの内部へと取り込む。エバポレータ及びヒータコアは、空調ケースの内部に配置される。エバポレータは、空気を冷却する。ヒータコアは、エバポレータの下流に配置される。ヒータコアは、前記空気を加熱する。
送風機が駆動して空調ケースの外部から空気が空調ケースの内部へと取り込まれる。この空気は、エバポレータによって冷却及び除湿された後、エアミックスダンパによってヒータコアを通過する空気と、該ヒータコアを迂回する空気との割合が調整される。これにより、車両用空調装置から車室内へ送風される送風空気の温度が調整される。
特許第5910285号公報
特許文献1の車両用空調装置は、送風機から空調ケース内へと取り込まれた全ての空気が、エバポレータを通過する。そのため、空気を加熱して車室内へと送風する暖房運転時において、空調ケースの内部に取り込まれた空気がエバポレータを通過した後にヒータコアへと流れて加熱される。空気を加熱する暖房運転を行うときでも、空気が一旦エバポレータを通過することで、空気の通気抵抗が増加する。この空気の通気抵抗の増加に伴って車両用空調装置の送風能力が低下するという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
本発明の態様は、空気の流れる通路を内部に有した空調ケースと、該空調ケースの通路に前記空気を送風する送風機と、前記空調ケースの内部に収容される冷却器及び加熱器と、前記空調ケースに設けられ前記冷却器及び前記加熱器によって温度調整がなされた前記空気を送風する複数の送風口とを備えた車両用空調装置において、
前記冷却器と前記加熱器とが互いに向かい合って並列に配置され、
前記空調ケースの通路は、前記冷却器の配置される冷風通路と、
前記加熱器の配置される温風通路と、
前記冷風通路と前記温風通路とを接続し、前記冷却器及び前記加熱器の上方を迂回する上側通路と、
前記冷風通路と前記温風通路とを接続し、前記冷却器及び前記加熱器の下方を迂回する下側通路と、
前記冷風通路と前記温風通路との間に配置され、前記送風機からの前記空気が導入される導入通路とを有し、
前記導入通路には、該導入通路の空気を前記冷風通路及び前記温風通路へと分流すると共に、前記冷風通路及び前記温風通路へ流通する前記空気の流通量を調整する切替ドアを備え、
前記送風口は、前記上側通路に向かい合って配置され前記上側通路と連通して車室内へ送風する第1送風口と、前記下側通路に向かい合って配置され前記下側通路と連通して前記車室内へ送風する第2送風口とを備え、
前記下側通路の最小通路断面積が、前記上側通路の最小通路断面積よりも小さい。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、冷却器と加熱器とを並列に配置し、冷却器と加熱器との間の導入通路に切替ドアを配置することで、導入通路へ導入された空気を、切替ドアを切り替えることで冷風通路又は温風通路へ向けて選択的に送風できる。その結果、冷却器による空気の熱交換が必要とされない暖房運転時において、空気を導入通路から加熱器へと直接供給できる。そのため、暖房運転を行うときに空気が冷却器を通過しないため空気の通気抵抗を低減できる。これにより、空調ケース内を流通する空気の通気抵抗を低減させて送風効率を向上できる。
冷却器によって熱交換された冷風は、冷風通路から上側通路及び下側通路へと流通して第1送風口へ供給される。加熱器で熱交換された温風は、温風通路から上側通路及び下側通路へと流通して第2送風口へ供給される。下側通路の最小通路断面積を、上側通路の最小通路断面積より小さくすることで、下側通路を流れる空気の流量を、上側通路を流れる空気の流量より少なく調整可能である。
その結果、第1送風口及び第2送風口から同時に冷風と温風を送風する送風モードにおいて、上側通路の最小通路断面積と下側通路の最小通路断面積との差に応じて、第1送風口から送風される冷風と第2送風口から送風される温風との温度差を調整できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置を上方から見た全体平面構成図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1に示す車両用空調装置を側面から見た全体側面図である。 図4は、図3に示す車両用空調装置の分解斜視図である。 図5は、フットモードで運転されるときの車両用空調装置を示す全体平面構成図である。 図6は、図5のVI-VI線に沿った断面図である。 図7は、デフロスタモードで運転されるときの車両用空調装置を示す全体平面構成図である。 図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面図である。 図9は、第1変形例に係る車両用空調装置を示す全体断面図である。 図10Aは、第2変形例に係る車両用空調装置の全体断面図であり、図10Bは、図10Aの車両用空調装置がフェイスモードで運転されるときの全体断面図である。 図11は、第3変形例に係る車両用空調装置を示す全体断面図である。 図12は、本発明の第2の実施の形態に係る車両用空調装置を上方から見た全体平面構成図である。 図13は、図12の車両用空調装置がバイレベルモードで運転されるときの全体平面構成図である。 図14は、本発明の第3の実施の形態に係る車両用空調装置を上方から見た全体平面構成図である。 図15は、図14の車両用空調装置がバイレベルモードで運転されるときの全体平面構成図である。
車両用空調装置10は、図1~図4に示されるように、空調ケース12と、送風機14と、エバポレータ(冷却器)16と、ヒータコア(加熱器)18と、切替ドア20とを備える。車両用空調装置10が車両に搭載されたとき、エバポレータ16が車両の前方(矢印A1方向)に配置され、ヒータコア18が車両の後方(矢印A2方向)に配置される。前方とは、車両用空調装置10の搭載される車両においてエンジンルームに向かう方向である。後方は、車両の車室内に向かう方向である。
空調ケース12は、樹脂製材料から形成される。空調ケース12の内部は、通路22を有する。通路22には空気が流通する。空調ケース12の内部には、仕切り壁24を備える。仕切り壁24は、空調ケース12の前後方向略中央に配置される。空調ケース12の内部には、仕切り壁24の端部に向かい合うように切替ドア20が配置される。すなわち、切替ドア20は、空調ケース12の前後方向略中央に配置される。
空調ケース12の内部には、切替ドア20及び仕切り壁24を挟んでエバポレータ16及びヒータコア18が前後方向(矢印A1、A2方向)に離間して配置される。エバポレータ16は、切替ドア20及び仕切り壁24より前方(矢印A1方向)に配置される。ヒータコア18は、切替ドア20及び仕切り壁24より後方(矢印A2方向)に配置される。
車両用空調装置10は、空調ケース12においてエバポレータ16及びヒータコア18が前後方向(矢印A1、A2方向)に並列配置された横置き構造である。
空調ケース12は、下ケース(分割ケース部)26と、中間ケース(分割ケース部)28と、上ケース(分割ケース部)30と、インナホルダ32とを備える。下ケース26と、中間ケース28と、上ケース30とは、上下方向(矢印B1、B2方向)に分割可能である。すなわち、空調ケース12は、上下方向に分割可能な下ケース26、中間ケース28、上ケース30から構成される。
下ケース26は、空調ケース12の最も下部に配置される。下ケース26は、第1ケース本体34と、第1ブロア収容部36とを備える。下ケース26は上方(矢印B1方向)に向けて開口する。下ケース26の内部には、エバポレータ16の下部、ヒータコア18の下部、インナホルダ32の下部が収容される。
第1ケース本体34は、上方から見て略矩形状である。第1ケース本体34の下端は、底壁38と、ドレン部40と、フット送風口(第2送風口)42とを備える。底壁38は、下ケース26の前後方向略中央に配置される。底壁38は、略水平方向に延在する。
ドレン部40は、底壁38の前方(矢印A1方向)に配置される。ドレン部40は、後述するエバポレータ16の下端に向かい合う。ドレン部40は、エバポレータ16で発生した凝縮水(水分)を受け入れ可能である。ドレン部40は、底壁38から下方(矢印B2方向)に向けて突出する。ドレン部40の底面は、底壁38から下方に向けて徐々に先細となるテーパ状である。ドレン部40の断面形状は、下方(矢印B2方向)に向けて幅狭となる三角形状である。
最も下方となるドレン部40の下端は、該ドレン部40の前後方向に沿った略中央に配置される。ドレン部40の下端は、ドレンポート44を備える。ドレンポート44は管状である。ドレンポート44は、ドレン部40の下端から下方(矢印B2方向)へ向けて突出する。ドレンポート44は、ドレン部40の内部と連通する。ドレンポート44は、下ケース26の外部と連通する。
これにより、ドレン部40の内部へ落下した凝縮水は、ドレンポート44を通じて下ケース26の外部へ排出される。
フット送風口42は、底壁38の後方(矢印A2方向)に配置される。フット送風口42は、下ケース26の前後方向と直交する幅方向に沿って開口する。フット送風口42は、ヒータコア18の下端に向かい合う。フット送風口42は、底壁38から下方へ突出した接続部42aを有する。フット送風口42の接続部42aは、図示しない送風ダクトによって車両の車室内における乗員の足元近傍の吹出口と接続される。フット送風口42の内部には、フットダンパ46が取り付けられる。
フットダンパ46は、フット送風口42を開閉可能に配置される。フットダンパ46は、フット送風口42の内部において回転可能である。フットダンパ46は、フット送風口42の内部において底壁38と略同一高さに配置される。フットダンパ46は、シャフト48と、一対のドア部50とを備える。フットダンパ46は、シャフト48及びドア部50を有したバタフライ式のドアである。
シャフト48は、下ケース26における幅方向一方の第1側壁52(図1参照)と幅方向他方の第2側壁54(図1参照)に支持される。シャフト48は回転可能である。シャフト48は、図示しない駆動源に連結されて回転駆動する。
一対のドア部50は、シャフト48の外周面から径方向外方へ向けて延在する。一方のドア部50と他方のドア部50とがシャフト48を中心として互いに相反する方向へ延在する。一方のドア部50と他方のドア部50とは一直線状に配置される。
フットダンパ46は、図示しない駆動源が駆動することでフット送風口42の内部で回転する。フットダンパ46の回転に伴って、一対のドア部50が下ケース26の前後方向(矢印A1、A2方向)に沿って配置されることでフット送風口42が閉塞される(図2参照)。フットダンパ46の回転に伴って、一対のドア部50が上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って配置されることでフット送風口42が開放される(図6参照)。
第1ブロア収容部36は、送風機14の一部が収容可能である。第1ブロア収容部36は、上方(矢印B1方向)に向けて開口する。第1ブロア収容部36は、上下方向(矢印B1、B2方向)に延在する略円筒状である。第1ブロア収容部36は、第1ケース本体34の幅方向一方に配置される。第1ブロア収容部36は、第1ケース本体34の第2側壁54に接続される。第1ブロア収容部36は、第2側壁54の前後方向略中央に接続される。
第1ブロア収容部36の中央には、図示しない孔部を通じて送風機14が挿入される。第1ブロア収容部36の内部は、送風通路56の一部を備える。送風通路56は、孔部及び送風機14を中心とした渦巻き状である。送風通路56は、上流から下流に向かって徐々に径方向外方へ向けて幅広になる。送風通路56の下流端は、第1ケース本体34の第1取込口58に接続される。第1取込口58は、第2側壁54の上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って延在する長方形状である。送風通路56と第1ケース本体34の内部とが第1取込口58を通じて連通する。
中間ケース28は、下ケース26の上部に配置される。中間ケース28は、空調ケース12において下ケース26と上ケース30との間に配置される。中間ケース28は、第2ケース本体60と、第2ブロア収容部62とを備える。中間ケース28は上下方向(矢印B1、B2方向)に向けて開口する。中間ケース28の内部には、エバポレータ16の上部、ヒータコア18の上部、インナホルダ32の上部が収容される。
第2ケース本体60は、上方から見て略矩形状である。空調ケース12を上方から見て、第2ケース本体60と第1ケース本体34とが同一形状である。第2ケース本体60の下端は、第1ケース本体34の上端に接続される。
第2ケース本体60の上端は、前方においてエバポレータ16の上部に向かい合う。第2ケース本体60の上端は、後方においてヒータコア18の上部に向かい合う。第2ケース本体60の上端は、前方と後方とを繋ぐ中央部を有する。中央部は、前方の上端と後方の上端とを接続するように傾斜する。
第2ケース本体60の内部には、第1上側保持部64と、第2上側保持部66と、上側仕切片68とを備える。第1及び第2上側保持部64、66は、第2ケース本体60の前後方向と直交する幅方向に沿ってそれぞれ延在する。
第1上側保持部64は、後述する第2取込口72の前方(矢印A1方向)に配置される。第1上側保持部64は、第2取込口72の上端から上方(矢印B1方向)に配置される。第1上側保持部64は、エバポレータ16の上端を保持可能である。
第2上側保持部66は、後述する第2取込口72の後方(矢印A2方向)に配置される。第2上側保持部66は、第2取込口72の上端より下方(矢印B2方向)に配置される。第2上側保持部66は、ヒータコア18の上端を保持可能である。
上側仕切片68は、仕切り壁24の一部を構成する。上側仕切片68は、中間ケース28の前後方向略中央に配置される。上側仕切片68は、第1上側保持部64と第2上側保持部66との間に配置される。上側仕切片68は、第1上側保持部64と第2上側保持部66とを繋ぐ上側接続部70に接続される。上側仕切片68は、上側接続部70から下方(矢印B2方向)に向けて直線状に延在する。
上側仕切片68は、第2取込口72に向かい合う。上側仕切片68は、第2取込口72の前後方向中央に向かい合う。上側仕切片68の下端と中間ケース28の下端とが、上下方向(矢印B1、B2方向)において同一位置である。上側仕切片68の下端は、後述するインナホルダ32の下側仕切片112の上端と接続される。
第2ブロア収容部62は、送風機14の上部が収容可能である。第2ブロア収容部62は、下方(矢印B2方向)に向けて開口する。第2ブロア収容部62は、上下方向に延在する略円筒状である。第2ブロア収容部62は、第2ケース本体60の幅方向一方に配置される。第2ブロア収容部62は、第2側壁54の前後方向中央に接続される。
第2ブロア収容部62は、第1ブロア収容部36の上方(矢印B1方向)に配置される。第2ブロア収容部62の下端が第1ブロア収容部36の上端に接続される。第2ブロア収容部62の内部には、送風機14のファン114が収容される。すなわち、下ケース26と中間ケース28とが上下方向(矢印B1、B2方向)に分割可能に構成される。
第2ブロア収容部62の内部は、送風通路56の一部を備える。送風通路56は、第1ブロア収容部36と第2ブロア収容部62に跨っている。第2ブロア収容部62における送風通路56の下流端は、第2ケース本体60の第2取込口72に接続される。第2取込口72は、第2側壁54の上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って延在する長方形状である。第2取込口72の下端と第1取込口58の上端とが接続される。第1取込口58と第2取込口72とが接続されて1つの取込口74を構成する。取込口74は、中間ケース28及び下ケース26の第2側壁54に開口する。取込口74は、上下方向に長尺な長方形状である。第1及び第2ケース本体34、60の内部と送風通路56とが取込口74を通じて連通する。
中間ケース28及び下ケース26の内部は、導入通路76を備える。導入通路76は、中間ケース28及び下ケース26の前後方向中央に配置される。導入通路76は、取込口74と連通する。導入通路76は、中間ケース28及び下ケース26の第2側壁54から幅方向一方に向けて延在する。導入通路76は、エバポレータ16とヒータコア18との間に配置される。送風機14で取り込まれた空気が、送風通路56から取込口74を通じて導入通路76に導入される。
上ケース30は、中間ケース28の上部に配置される。上ケース30は、空調ケース12において最も上部に配置される。上ケース30は、中間ケース28における第2ケース本体60の上部を覆う。上ケース30は、上方から見て略矩形状である。空調ケース12を上方から見て、上ケース30と第1及び第2ケース本体34、60とが同一形状である。
上ケース30の下端は、第2ケース本体60の上端に対応して段付状である。上ケース30の下端が第2ケース本体60の上端に接続される。すなわち、上ケース30と中間ケース28とが上下方向(矢印B1、B2方向)に分割可能に構成される。
上ケース30の上端は、天井壁78と、フェイス送風口(第1送風口)80と、デフロスタ送風口(第1送風口)82と、取付部84とを備える。天井壁78は、上ケース30の前後方向略中央に配置される。天井壁78は、前方(矢印A1方向)に向けて上方へ傾斜する。
フェイス送風口80は、天井壁78の後方(矢印A2方向)に配置される。フェイス送風口80は、上ケース30の前後方向と直交する幅方向に沿って開口する。フェイス送風口80は、ヒータコア18の上端に向かい合う。フェイス送風口80は、天井壁78から上方(矢印B1方向)へ突出した接続部80aを有する。フェイス送風口80の接続部80aは、図示しない送風ダクトによって車両の車室内における乗員の顔近傍の吹出口と接続される。
フェイス送風口80の内部には、フェイスダンパ86が取り付けられる。フェイスダンパ86は、フェイス送風口80を開閉可能に配置される。フェイスダンパ86は、フェイス送風口80の内部で回転可能である。フェイスダンパ86は、シャフト88と、一対のドア部90とを備える。フェイスダンパ86は、フットダンパ46と同様に、シャフト88及びドア部90を有したバタフライ式のドアである。
シャフト88は、上ケース30における幅方向一方の第1側壁52(図1参照)と幅方向他方の第2側壁54(図1参照)に支持される。シャフト88は回転可能である。シャフト88は、図示しない駆動源に連結されて回転駆動する。
一対のドア部90は、シャフト88の外周面から径方向外方へ向けて延在する。一方のドア部90と他方のドア部90とがシャフト88を中心として互いに相反する方向へ延在する。一方のドア部90と他方のドア部90とは一直線状に配置される。
フェイスダンパ86は、図示しない駆動源が駆動することでフェイス送風口80の内部で回転する。フェイスダンパ86の回転に伴って、一対のドア部90が上ケース30の前後方向(矢印A1、A2方向)に沿って配置されることでフェイス送風口80が閉塞される(図6参照)。フェイスダンパ86の回転に伴って、一対のドア部90が上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って配置されることでフェイス送風口80が開放される(図2参照)。
デフロスタ送風口82は、天井壁78の前方(矢印A1方向)に配置される。デフロスタ送風口82は、上ケース30の前後方向と直交する幅方向に沿って開口する。デフロスタ送風口82は、エバポレータ16の上端に向かい合う。デフロスタ送風口82は、天井壁78から上方へ突出した接続部82aを有する。デフロスタ送風口82の接続部82aは、図示しない送風ダクトによって車両の車室内におけるフロントウィンドウ近傍の吹出口と接続される。
デフロスタ送風口82の内部には、デフロスタダンパ92が取り付けられる。デフロスタダンパ92は、デフロスタ送風口82を開閉可能に配置される。デフロスタダンパ92は、デフロスタ送風口82の内部で回転可能である。デフロスタダンパ92は、シャフト94と、一対のドア部96とを備える。デフロスタダンパ92は、フットダンパ46及びフェイスダンパ86と同様に、シャフト94及びドア部96を有したバタフライ式のドアである。
シャフト94は、上ケース30における幅方向一方の第1側壁52(図1参照)と幅方向他方の第2側壁54(図1参照)に支持される。シャフト94は回転可能である。シャフト94は、図示しない駆動源に連結されて回転駆動する。
一対のドア部96は、シャフト94の外周面から径方向外方へ向けて延在する。一方のドア部96と他方のドア部96とがシャフト94を中心として互いに相反する方向へ延在する。一方のドア部96と他方のドア部96とは一直線状に配置される。
デフロスタダンパ92は、図示しない駆動源が駆動することでデフロスタ送風口82の内部で回転する。デフロスタダンパ92の回転に伴って、一対のドア部96が上ケース30の前後方向(矢印A1、A2方向)に沿って配置されることでデフロスタ送風口82が閉塞される(図2参照)。デフロスタダンパ92の回転に伴って、一対のドア部96が上下方向(矢印B1、B2方向)に配置されることでデフロスタ送風口82が開放される(図8参照)。
取付部84は、図3及び図4に示されるように、アクチュエータ(駆動源)98を取り付け可能である。取付部84は、フェイス送風口80とデフロスタ送風口82との間に配置される。取付部84は、複数の取付用ボス100を備える。取付用ボス100は、天井壁78から上方(矢印B1方向)へ向けて突出する。各取付用ボス100は互いに離間して配置される。複数の取付用ボス100は略同一高さである。複数の取付用ボス100の上端には、アクチュエータ98が取り付けられる。
アクチュエータ98は、図示しないコントローラからの制御信号によって駆動可能である。アクチュエータ98は、切替ドア20を回動させる。アクチュエータ98は、ハウジング101と、駆動シャフト102とを備える。ハウジング101の内部には、図示しない回転駆動機構を収容する。ハウジング101は、取付用ボス100の上端に載置される。ハウジング101は、図示しない締結ボルトによって上方から取付用ボス100の上端に固定される。駆動シャフト102は、ハウジング101の中央から突出する。駆動シャフト102は、図示しない回転駆動機構が駆動することで回転する。駆動シャフト102は、上ケース30に向けて延在する。駆動シャフト102の下端は、切替ドア20のドアシャフト134と連結される。
図1~図4に示されるように、インナホルダ32は、下ケース26の内部に収容される。インナホルダ32は、エバポレータ16の下端及びヒータコア18の下端を保持可能である。インナホルダ32は、下ケース26の底壁38から上方(矢印B1方向)へ所定距離離間して配置される。空調ケース12において、インナホルダ32と底壁38との間に下側通路104を備える。下側通路104は、通路22の一部である。
下側通路104は、下ケース26に沿って前後方向(矢印A1、A2方向)に延在する。下側通路104は、後述する前方通路122の下部に接続されて前方通路122と連通する。下側通路104は、後述する後方通路128の下部に接続されて後方通路128と連通する。下側通路104を介して前方通路122と後方通路128とが接続されて連通する。下側通路104の前方は、ドレン部40に向かい合う。下側通路104は、フット送風口42と連通する。
インナホルダ32は、下ケース26の前後方向(矢印A1、A2方向)に沿って延在する。インナホルダ32は、下ケース26の前後方向と直交する下ケース26の幅方向に沿って延在する。インナホルダ32は、取込口74(第1取込口58)の下端、エバポレータ16の下端、ヒータコア18の下端に向かい合う。インナホルダ32は、ホルダ本体106と、第1下側保持部108と、第2下側保持部110と、下側仕切片112とを備える。
ホルダ本体106は、第1取込口58の下端に向かい合う。ホルダ本体106は、第1取込口58の下端を囲む。ホルダ本体106の下部と下ケース26の底壁38とが略平行である。ホルダ本体106の前後方向に沿った長さは、第1取込口58の前後方向に沿った長さと略同一である。
第1下側保持部108は、ホルダ本体106より前方(矢印A1方向)に配置される。第1下側保持部108とホルダ本体106とが接続される。第1下側保持部108は、ホルダ本体106より下方(矢印B2方向)に配置される。第1下側保持部108は、エバポレータ16の下端に向かい合う。第1下側保持部108は、ドレン部40の前後方向略中央に向かい合う。換言すれば、第1下側保持部108は、空調ケース12の上下方向(矢印B1、B2方向)においてエバポレータ16とドレン部40との間に配置される。
第1下側保持部108の内部には、エバポレータ16の下端が挿入される。第1下側保持部108は、エバポレータ16の下端を保持可能である。
第2下側保持部110は、ホルダ本体106より後方(矢印A2方向)に配置される。第2下側保持部110とホルダ本体106とが接続される。第2下側保持部110は、ホルダ本体106より上方(矢印B1方向)に配置される。第2下側保持部110は、ヒータコア18の下端に向かい合う。第2下側保持部110は、フット送風口42に向かい合う。第2下側保持部110は、空調ケース12の上下方向(矢印B1、B2方向)においてヒータコア18とフット送風口42との間に配置される。
第2下側保持部110の断面形状は、上方(矢印B1方向)に向けて開口したU字状である。第2下側保持部110の内部には、ヒータコア18の下端が挿入される。第2下側保持部110は、ヒータコア18の下端を保持可能である。
下側仕切片112は、仕切り壁24の一部を構成する。下側仕切片112は、ホルダ本体106から上方(矢印B1方向)へ向けて直線状に延在する。下側仕切片112は板状である。下側仕切片112は、インナホルダ32の前後方向略中央に配置される。下側仕切片112は、第1下側保持部108と第2下側保持部110との間に配置される。
下側仕切片112は、第1取込口58(取込口74)に向かい合う。下側仕切片112は、第1取込口58の前後方向中央に向かい合う。下側仕切片112の上端と下ケース26の上端とが、上下方向(矢印B1、B2方向)において同一位置である。下側仕切片112の上端は、中間ケース28の上側仕切片68の下端と接続される。これにより、下側仕切片112と上側仕切片68とが上下方向(矢印B1、B2方向)に一直線状に配置される。下側仕切片112と上側仕切片68とによって仕切り壁24が構成される。仕切り壁24は、導入通路76の内部に配置される。仕切り壁24は、空調ケース12の前後方向と直交する幅方向に延在する。仕切り壁24によって導入通路76の一部が前後方向に2分割される。
送風機14は、第1及び第2ブロア収容部36、62に装着される。送風機14は、ファン114と、モータ116とを備える。ファン114は、ファン114の周面に沿って複数の羽根を有した円筒状である。ファン114の中心が、モータ116の回転シャフト118に連結される。ファン114は、送風通路56の内部に収容される。ファン114は、第1及び第2ブロア収容部36、62の中央に収容される。モータ116は、第1ブロア収容部36の外部に取り付けられる。
図示しないコントローラから送風機14へ制御信号が入力されると、モータ116が駆動して回転シャフト118と共にファン114が回転する。ファン114の回転に伴って、第2ブロア収容部62の外部の空気が送風通路56へと取り込まれる。送風通路56に沿って空気が流通して取込口74から空調ケース12の内部へ供給される。
エバポレータ16は、空調ケース12の内部で切替ドア20及び仕切り壁24より前方(矢印A1方向)に配置される。エバポレータ16は、切替ドア20及び仕切り壁24と所定距離離間して配置される。エバポレータ16と仕切り壁24とが略平行に配置される。
エバポレータ16の下端は、インナホルダ32の第1下側保持部108に保持される。エバポレータ16の下端は、ドレン部40に向かい合う。エバポレータ16の上端は、中間ケース28の第1上側保持部64に保持される。エバポレータ16の上端は、デフロスタ送風口82に向かい合う。エバポレータ16は、下ケース26と中間ケース28とに跨るように収容される。エバポレータ16は、取込口74から前方(矢印A1方向)へ所定距離離間して配置される。
エバポレータ16と空調ケース12の前方壁120との間に前方通路(冷風通路)122を備える。前方通路122は、上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って延在する。前方通路122は、上下方向に沿って一直線状に配置される。前方通路122の下端は、ドレン部40に向かい合う。前方通路122の下端は、下側通路104と接続され下側通路104と連通する。前方通路122の上端は、デフロスタ送風口82と向かい合ってデフロスタ送風口82と連通する。前方通路122は、通路22の一部である。
エバポレータ16は、第1熱交換部124を備える。第1熱交換部124の内部には冷媒が循環可能である。第1熱交換部124の内部には、通路22を流通する空気が通過可能である。第1熱交換部124の内部を循環する冷媒の冷熱と第1熱交換部124を通過する空気との間で熱交換が行われる。これにより、第1熱交換部124を通過する空気は、冷媒の冷熱によって冷却された冷風となる。
ヒータコア18は、空調ケース12の内部で切替ドア20及び仕切り壁24より後方(矢印A2方向)に配置される。ヒータコア18は、切替ドア20及び仕切り壁24と所定距離離間して配置される。ヒータコア18と仕切り壁24とは略平行である。
ヒータコア18の下端は、インナホルダ32の第2下側保持部110に保持される。ヒータコア18の下端は、フット送風口42に向かい合う。ヒータコア18の上端は、中間ケース28の第2上側保持部66に保持される。ヒータコア18の上端は、フェイス送風口80に向かい合う。ヒータコア18は、下ケース26と中間ケース28とに跨るように収容される。ヒータコア18は、取込口74から後方(矢印A2方向)へ所定距離離間して配置される。
ヒータコア18と空調ケース12の後方壁126との間に後方通路128を備える。後方通路128は上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って延在する。後方通路128は、上下方向に沿って一直線状に配置される。後方通路128の下端は、フット送風口42に向かい合ってフット送風口42と連通する。後方通路128の下端は、下側通路104と接続されて下側通路104と連通する。後方通路128の上端は、フェイス送風口80と向かい合って連通する。後方通路128は、通路22の一部である。
ヒータコア18は、図示しない車両における内燃機関の冷却水回路と配管によって接続される。ヒータコア18は、第2熱交換部130を備える。第2熱交換部130の内部には、図示しない内燃機関から供給される温水(冷却水)が循環可能である。第2熱交換部130の内部には、通路22を流通する空気が通過可能である。第2熱交換部130の内部を循環する温水の温熱と第2熱交換部130を通過する空気との間で熱交換が行われる。これにより、第2熱交換部130を通過する空気は、温水の温熱によって加熱された温風となる。
エバポレータ16の上端及びヒータコア18の上端と上ケース30との間に上側通路132を備える。上側通路132は、上ケース30及び中間ケース28に跨っている。上側通路132は、上ケース30に沿って前後方向(矢印A1、A2方向)に延在する。上側通路132は、前方通路122の上部に接続されて前方通路122と連通する。上側通路132は、後方通路128の上部に接続されて後方通路128と連通する。上側通路132は、通路22の一部である。
上側通路132を介して前方通路122と後方通路128とが接続されて連通する。上側通路132は、フェイス送風口80と連通する。上側通路132は、デフロスタ送風口82と連通する。上側通路132における最小通路断面積は、下側通路104における最小通路断面積よりも大きい(図2参照)。例えば、上側通路132の通路断面積は、中間ケース28における上側接続部70の近傍で最小となる。下側通路104の通路断面積は、ホルダ本体106と底壁38との間で最小となる。
エバポレータ16の第1熱交換部124とヒータコア18の第2熱交換部130とが、切替ドア20及び仕切り壁24を挟んで互いに向かい合って配置される(図2参照)。
切替ドア20は、導入通路76に配置される。切替ドア20は、下ケース26と中間ケース28とに跨って配置される。切替ドア20は、仕切り壁24に向かい合う。切替ドア20は、仕切り壁24の幅方向他方に配置される。切替ドア20は、導入通路76において取込口74に向かい合う位置に配置される。切替ドア20は、ドアシャフト134と、遮蔽部136とを備える。切替ドア20は、ドアシャフト134及び遮蔽部136を有した片持ち式である。
ドアシャフト134は、空調ケース12の上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って延在する。ドアシャフト134は、仕切り壁24の幅方向他端に隣接する。ドアシャフト134の下端が、インナホルダ32のホルダ本体106に支持される。ドアシャフト134の上端は、中間ケース28の上側接続部70に支持される。これにより、ドアシャフト134は、空調ケース12の内部で回転可能に配置される。
ドアシャフト134の上端は、アクチュエータ98の駆動シャフト102と同軸に配置される。ドアシャフト134の上端が駆動シャフト102と連結される。これにより、アクチュエータ98が駆動して駆動シャフト102が回転することで、駆動シャフト102と共にドアシャフト134が回転する。
遮蔽部136は、板状である。遮蔽部136は、ドアシャフト134の外周面から径方向外方へ延在する。遮蔽部136は、ドアシャフト134より幅方向他方に配置される。すなわち、遮蔽部136は、空調ケース12の第2側壁54に向かい合う(図1参照)。遮蔽部136は、ドアシャフト134と共に回転する。遮蔽部136は、導入通路76の内部でドアシャフト134を中心として所定角度回動する。遮蔽部136の回動範囲は、遮蔽部136の端部がエバポレータ16に接近した位置から遮蔽部136の端部がヒータコア18に接近する位置までである。
導入通路76の内部において、ドアシャフト134の中心を通り、ドアシャフト134の軸方向と直交して幅方向へ延在する仮想線Lに対し、図5に示される遮蔽部136がエバポレータ16へ向けて最大回動したときの回動角度と、図1に示される遮蔽部136がヒータコア18へ向けて最大回動したときの回動角度とが同一である。
図示しないコントローラからの制御信号に基づいてアクチュエータ98が駆動することで、切替ドア20は、ドアシャフト134と共に遮蔽部136が導入通路76の内部で所定の方向へ向けて回動する。
取込口74を通じて送風機14から導入通路76へ空気が導入されるとき、切替ドア20が回動することで前記空気の流通方向及び流通量を調整可能(切替可能)となる。
次に、車両用空調装置10を組み付ける場合について説明する。
図4に示されるように、先ず、空調ケース12における下ケース26、中間ケース28、上ケース30を上下方向に沿って順番に配置する。送風機14を、下ケース26の第1ブロア収容部36に下方から挿入する。そして、送風機14を第1ブロア収容部36に固定する。これにより、送風機14のファン114が、第1ブロア収容部36の内部に収容される。
次に、インナホルダ32を下ケース26の第1ケース本体34の内部に収容し、第1取込口58に向かい合う位置に配置する。インナホルダ32は、下ケース26の幅方向に沿って延在するように配置される。インナホルダ32は、下ケース26に固定される。
エバポレータ16の下端を、下ケース26の上方から下ケース26の内部へと挿入し、前記下端をインナホルダ32の第1下側保持部108に上方から挿入する。ヒータコア18の下端を、下ケース26の上方から下ケース26の内部へと挿入し、前記下端を、インナホルダ32の第2下側保持部110に上方から挿入する。これにより、エバポレータ16の下端及びヒータコア18の下端が下ケース26の内部に収容される。エバポレータ16の下端及びヒータコア18の下端が、インナホルダ32によって保持される。
切替ドア20を、下ケース26の上方から下ケース26の内部へと挿入し、ドアシャフト134の下端をインナホルダ32のホルダ本体106の孔部(図示せず)へ挿入する。これにより、切替ドア20は、ドアシャフト134によってインナホルダ32に回転可能に保持される。切替ドア20のドアシャフト134は、上下方向に延在して配置される。
フット送風口42には、フットダンパ46が挿入され回転可能に固定される。
次に、下ケース26の上方から中間ケース28を下ケース26に向けて接近させる。下ケース26の上端に中間ケース28の下端を当接させて接続する。エバポレータ16の上端は、第1上側保持部64に挿入され保持される。ヒータコア18の上端は、第2上側保持部66に挿入され保持される。切替ドア20におけるドアシャフト134の上端は、上側接続部70に回転可能に支持される。ドアシャフト134の上端は、中間ケース28の上端より上方(矢印B1方向)へ突出する。
中間ケース28の上側仕切片68と下ケース26の下側仕切片112とが上下に接続される。上側仕切片68と下側仕切片112によって仕切り壁24となる。
第2ブロア収容部62の下端が、第1ブロア収容部36の上端に当接する。第2ブロア収容部62は、第1ブロア収容部36の上部を覆う。これにより、第1及び第2ブロア収容部36、62の内部に送風機14のファン114が収容される。第1及び第2ブロア収容部36、62の内部に送風通路56が形成される。
次に、中間ケース28の上端と上ケース30の下端とを互いに上下方向に接近させる。中間ケース28の上端に上ケース30の下端を当接させて接続する。これにより、上ケース30のフェイス送風口80がヒータコア18の上方(矢印B1方向)に配置されて開口する。上ケース30のデフロスタ送風口82が、エバポレータ16の上方(矢印B1方向)に配置されて開口する。
次に、フェイスダンパ86及びデフロスタダンパ92が上ケース30に取り付けられる。具体的には、フェイス送風口80にフェイスダンパ86が挿入される。これにより、フェイスダンパ86は、フェイス送風口80の内部に回転可能に支持される。デフロスタ送風口82にデフロスタダンパ92が挿入される。これにより、デフロスタダンパ92は、デフロスタ送風口82の内部に回転可能に支持される。
アクチュエータ98を上ケース30の取付部84に上方から取り付ける。そして、アクチュエータ98のハウジング101を、図示しない締結ボルトによって取付用ボス100に固定する。
このように、車両用空調装置10の空調ケース12は、下ケース26、中間ケース28、上ケース30を上下方向に組付可能である。エバポレータ16、ヒータコア18、切替ドア20は、インナホルダ32及び中間ケース28に対して上下方向に組付可能である。送風機14を、下ケース26の第1ブロア収容部36に下方から組付可能である。すなわち、車両用空調装置10を、同一方向(上下方向)で組み付けることができる。
次に、車両用空調装置10の動作並びに作用効果について説明する。
先ず、図1及び図2に示される車室内における乗員の顔近傍へ冷風を送風するフェイスモード(冷房運転)を選択した場合について説明する。
図示しないコントローラからの制御信号に基づいてアクチュエータ98が駆動する。アクチュエータ98の駆動に伴って、駆動シャフト102からの駆動力によって切替ドア20のドアシャフト134が反時計回りに回動する。切替ドア20が回動することで、遮蔽部136がヒータコア18に向けて移動する。これにより、導入通路76とエバポレータ16とが連通する。切替ドア20の遮蔽部136によって導入通路76とヒータコア18との連通は遮断される。
図示しない駆動装置によってフェイスダンパ86を回動させ、フェイス送風口80を開放する。このとき、デフロスタ送風口82及びフット送風口42は閉塞されている。
そして、送風機14へ通電してモータ116を駆動させることでファン114が回転する。ファン114の回転に伴って、空調ケース12の外部の空気が第1及び第2ブロア収容部36、62の内部へと取り込まれる。空気は送風通路56に沿って流通する。空気は、送風通路56の下流から取込口74を通じて空調ケース12の導入通路76へと供給される。
空気は、導入通路76から開放されているエバポレータ16に向けて流れる。空気は、エバポレータ16の第1熱交換部124を通過する。このとき、第1熱交換部124を循環する冷媒と第1熱交換部124を通過する空気との熱交換が行われる。空気は、冷媒の冷熱によって冷却されて冷風となる。この冷風は、エバポレータ16の下流の前方通路122へと流れる。冷風は、前方通路122に沿って上下方向へと分岐して流れる。上方(矢印B1方向)へ流れる上側冷風は、上側通路132に沿って後方(矢印A2方向)へ向けて流れる。上側冷風は、後方通路128まで流れた後に、開放されたフェイス送風口80へと供給される。
前方通路122に沿って下方(矢印B2方向)へ流れる下側冷風は、下側通路104に沿って後方(矢印A2方向)へ向けて流れる。下側冷風は、後方通路128まで流れた後に、後方通路128に沿って上方(矢印B1方向)へと流れてフェイス送風口80へ供給される。上側冷風と下側冷風とが、それぞれ異なる経路でフェイス送風口80へと供給される。上側冷風と下側冷風とがフェイス送風口80で合流し、冷風としてフェイス送風口80から車室内における乗員の顔近傍へと送風される。すなわち、冷風は、エバポレータ16、導入通路76、ヒータコア18を回り込むように上側、下側の2方向からフェイス送風口80に向けて流通する。
上述した車両用空調装置10のフェイスモードでは、エバポレータ16の第1熱交換部124を空気が通過して冷媒と熱交換が行われるとき、空気中に含まれる水分が冷却されて結露する。結露した水分(凝縮水)が、エバポレータ16に付着して重力によって下方(矢印B2方向)へと落下する。水分は、第1熱交換部124を通過する空気によってエバポレータ16の前方端に押されて移動し、前記前方端に沿って下方(矢印B2方向)へ向けて移動する。
水分は、エバポレータ16の下端まで移動した後、重力によって下方のドレン部40へと落下する。水分は、ドレン部40の底面に沿って下方へと移動してドレンポート44から空調ケース12の外部に排出される。
水分がエバポレータ16からドレン部40へと落下するとき、エバポレータ16を通過した空気(冷風)によって前記水分が後方(矢印A2方向)へ向けて飛ばされることがある。このとき、ドレン部40の前後方向(矢印A1、A2方向)に沿った前後寸法C(図2参照)を、下ケース26の前方壁120から第2取込口72の下方(矢印B2方向)まで後方へ向けて十分に確保している。そのため、水分が、前方通路122の下端から下側通路104に向けて飛ばされても、ドレン部40内に前記水分を確実に落下させることができる。これにより、冷風によって飛散した水分が下側通路104まで到達することを防止できる。
次に、車室内における乗員の足元近傍へ温風を送風するフットモード(暖房運転)を選択した場合について図5及び図6を参照しながら説明する。
図示しないコントローラからの制御信号に基づいてアクチュエータ98が駆動する。アクチュエータ98の駆動に伴って、切替ドア20のドアシャフト134が時計回りに回動する。切替ドア20が回動することで、遮蔽部136がエバポレータ16に向けて移動する。これにより、導入通路76とヒータコア18とが連通する。切替ドア20の遮蔽部136によって導入通路76とエバポレータ16との連通が遮断される。
図示しない駆動装置によってフットダンパ46を回動させ、フット送風口42を開放する。このとき、フェイス送風口80及びデフロスタ送風口82は閉塞される。
送風機14のファン114を回転駆動させて空調ケース12の外部の空気を内部へと取り込む。空気が送風通路56に沿って流通して空調ケース12の導入通路76へ供給される。空気は、導入通路76からヒータコア18に向けて流れ、ヒータコア18の第2熱交換部130を通過する。このとき、第2熱交換部130を循環する温水と、第2熱交換部130を通過する空気との熱交換が行われる。空気は、温水の温熱によって加熱されて温風となる。温風は、ヒータコア18の下流の後方通路128へと流れる。
温風は、後方通路128において後方通路128に沿って上下方向に分流する。温風の一部であり上方(矢印B1方向)へ流れる上側温風は、後方通路128から上側通路132へと流れる。上側温風は、上側通路132に沿って前方(矢印A1方向)へ向けて流れる。上側温風は、前方通路122まで流れた後に、前方通路122に沿って下方(矢印B2方向)へと流れる。上側温風は、前方通路122の下端から下側通路104に沿って後方(矢印A2方向)へと流れた後、フット送風口42へと供給される。
温風の一部であり後方通路128に沿って下方(矢印B2方向)へ流れる下側温風は、後方通路128に沿ってフット送風口42へと供給される。上側温風と下側温風が、それぞれ異なる経路でフット送風口42へと供給される。上側温風と下側温風とがフット送風口42で合流し、温風としてフット送風口42から車室内における乗員の足元近傍へと送風される。すなわち、温風は、エバポレータ16、導入通路76、ヒータコア18を回り込むように上側、下側の2方向からフット送風口42に向けて流通する。
次に、車室内のフロントウィンドウ近傍へ送風を行うデフロスタモードを選択した場合について図7及び図8を参照しながら説明する。
図示しないコントローラからの制御信号に基づいてアクチュエータ98を駆動させる。アクチュエータ98の駆動に伴って、切替ドア20を回動させて遮蔽部136を仮想線Lに沿った中間位置とする。遮蔽部136は、空調ケース12の幅方向に沿って延在する。これにより、エバポレータ16及びヒータコア18の各々と導入通路76とが連通する。
図示しない駆動装置によってデフロスタダンパ92を回動させ、デフロスタ送風口82を開放する。このとき、フェイス送風口80及びフット送風口42は閉塞される。
送風機14のファン114を回転駆動させて、空調ケース12の外部の空気を送風通路56及び取込口74を通じて導入通路76の内部へ供給する。導入通路76において、切替ドア20の遮蔽部136によって空気が前後方向(矢印A1、A2方向)に分流する。空気の半分は、遮蔽部136の前方を通ってエバポレータ16へ向けて流れる。エバポレータ16の第1熱交換部124を通過することで冷却された後、冷風が前方通路122に沿ってデフロスタ送風口82へ向けて流通する。
導入通路76に供給された空気の残りの半分は、遮蔽部136の後方を通ってヒータコア18へ向けて流れる。空気の残りの半分は、ヒータコア18の第2熱交換部130を通過することで加熱された後、温風が後方通路128へと流れる。温風は、後方通路128において後方通路128に沿って上下方向に分流する。
温風の一部であり上方(矢印B1方向)へ流れる上側温風は、後方通路128に沿って上方へ流れた後、上側通路132へと流通する。上側温風は、上側通路132に沿って前方(矢印A1方向)へ向けて流れる。上側温風は、前方通路122まで流れた後にデフロスタ送風口82へと供給される。
温風の一部であり後方通路128に沿って下方(矢印B2方向)へ流れる下側温風は、後方通路128の下端まで流れた後、下側通路104に沿って前方へ向けて流れる。下側温風は、下側通路104から前方通路122に沿って上方(矢印B1方向)へと流れ、冷風と共にデフロスタ送風口82へと供給される。上側温風と下側温風とが、それぞれ異なる経路でデフロスタ送風口82へと供給される。冷風、上側温風と下側温風とがデフロスタ送風口82で合流し、デフロスタ送風口82から車室内のフロントウィンドウ近傍へと送風される。これにより、フロントウィンドウの内面に発生した曇りが、送風によって好適に解消される。
前方通路122において、ヒータコア18を通過して加熱された下側温風と、エバポレータ16を通過して除湿された冷風とが所定割合で混合される。そのため、デフロスタ送風口82へ送風される空気は、所定温度で加熱され、且つ、除湿されている。これにより、デフロスタ送風口82から送風される温風(空気)によってフロントウィンドウの曇りを好適に解消可能である。
前方通路122において、冷風と下側温風との混合割合を調整することで、デフロスタ送風口82から送風される温風の温度及び湿度を調整可能である。
下側温風の流通する下側通路104の最小通路断面積は、上側温風の流通する上側通路132の最小通路断面積よりも小さい。そのため、下側温風の流量を上側温風の流量より小さくできる。これにより、冷風に混合される下側温風の流量を上側温風の流量より絞ることで、上側温風の流量を多くして送風温度を維持しつつ、湿度を低下させることが可能である。
最後に、車室内における乗員の顔近傍へ冷風を送風し、前記乗員の足元近傍へ温風を同時に送風するバイレベルモードを選択した場合について説明する。
図示しないコントローラからの制御信号によってアクチュエータ98を駆動させ、切替ドア20の遮蔽部136を仮想線Lに沿った切替ドア20の中間位置とする。図示しない駆動装置によってフェイスダンパ86及びフットダンパ46をそれぞれ回動させる。フェイス送風口80及びフット送風口42を開放する。このとき、デフロスタ送風口82は閉塞する。
送風機14を駆動させ、空調ケース12の外部の空気を送風通路56及び取込口74を通じて導入通路76の内部へと供給する。導入通路76において、切替ドア20の遮蔽部136によって空気が前後方向に分流する。空気の半分は、遮蔽部136の前方を通ってエバポレータ16へ向けて流れる。エバポレータ16の第1熱交換部124を通過することで冷却された後、冷風が前方通路122へと流れる。
この冷風は、前方通路122において上下方向に分流する。冷風の一部であり上方(矢印B1方向)へ流れる上側冷風は、前方通路122の上端から上側通路132に沿って後方へと流れる。そして、上側冷風は、上側通路132の後方からフェイス送風口80へ供給される。
冷風の一部であり前方通路122に沿って下方(矢印B2方向)へ流れる下側冷風は、前方通路122の下端から下側通路104に沿って後方(矢印A2方向)へ向けて流れる。そして、下側冷風は、下側通路104の後方からフット送風口42へ供給される。
一方、導入通路76に供給された空気の残りの半分は、遮蔽部136の後方(矢印A2方向)を通ってヒータコア18へ向けて流れる。ヒータコア18の第2熱交換部130を通過することで加熱された後、温風として後方通路128へと流れる。温風は、後方通路128において上下方向に分流する。
温風の一部であり上方(矢印B1方向)へ流れる上側温風は、後方通路128に沿って上方へと流れてフェイス送風口80へと供給される。そして、フェイス送風口80において、上側温風と上側冷風とが混合される。このとき、上側温風の供給量は上側冷風の供給量よりも少ない。そのため、フェイス送風口80で混合された送風は、比較的冷たい冷風として車室内における乗員の顔近傍へと送風される。
温風の一部であり後方通路128に沿って下方(矢印B2方向)へ流れる下側温風は、後方通路128に沿って流れてフット送風口42へと供給される。そして、フット送風口42において、下側温風と下側冷風とが混合される。このとき、下側冷風の供給量は、下側温風の供給量より少ない。上側通路132の最小通路断面積が下側通路104の最小通路断面積よりも大きい。そのため、上側通路132を通ってフェイス送風口80へ流通する上側冷風の流量は、下側通路104を通ってフット送風口42へ流通する下側冷風の流量よりも多い。
そのため、フット送風口42で混合された送風は、比較的暖かい温風として車室内における乗員の足元近傍へと送風される。すなわち、温風は、エバポレータ16、導入通路76、ヒータコア18を回り込むように上側、下側の2方向からフット送風口42に向けて流通する。
例えば、図9に示される第1変形例に係る車両用空調装置140を採用してもよい。
車両用空調装置140は、図9に示されるように、ヒータ(加熱装置)142を備える。ヒータ142は、デフロスタ送風口82の内部に配置される。ヒータ142は、通電によって加熱する。ヒータ142は、例えば、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ等の熱電素子である。ヒータ142は、デフロスタ送風口82の開口方向と略直交するように配置される。
この車両用空調装置140でデフロスタモードが選択されたときには、ヒータ142に通電を行うことで該ヒータ142を加熱させる。図示しないコントローラからの制御信号によってデフロスタダンパ92を回動させてデフロスタ送風口82を開放する。切替ドア20を回動させ、導入通路76とエバポレータ16とを連通させる。
送風機14から導入通路76へと空気が供給され、空気は、エバポレータ16の第1熱交換部124を通過することで冷却されると共に除湿されて冷風となる。冷風は、空調ケース12の前方通路122へと流れた後に、開放されたデフロスタ送風口82へと供給される。
冷風がデフロスタ送風口82を通過するとき、冷風がヒータ142によって加熱されて所定温度の温風となる。この温風は、予め除湿された冷風が加熱されている。すなわち、空調ケース12の空気を取り込んでヒータコア18で加熱したときと比べて空気の湿度が低い。
ヒータ142で加熱された温風を、デフロスタ送風口82から車室内のフロントウィンドウ近傍へと送風する。これにより、フロントウィンドウの内面に発生した曇りが、除湿のなされた温風によって好適に解消できる。
例えば、図10A及び図10Bに示される第2変形例に係る車両用空調装置150を採用してもよい。
この車両用空調装置150は、第1サブダンパ152と、第2サブダンパ154とを備える。第1サブダンパ152は、空調ケース12の内部において、インナホルダ32のホルダ本体106に配置される。第1サブダンパ152は、ホルダ本体106において下側仕切片112よりも後方(矢印A2方向)に配置される。
第1サブダンパ152は、インナホルダ32の前後方向と直交する幅方向に沿って延在する。第1サブダンパ152は、第1ダンパシャフト156と、第1ドア部158とを備える。第1サブダンパ152は、第1ダンパシャフト156及び第1ドア部158を有した片持ち式である。
第1ダンパシャフト156は、ホルダ本体106の後端に回転可能に支持される。第1ダンパシャフト156は、インナホルダ32の幅方向に沿って延在する。第1ドア部158は、第1ダンパシャフト156より前方(矢印A1方向)に配置される。第1ドア部158は、板状である。第1ドア部158は、ホルダ本体106に開口した連通孔160を開閉可能である。連通孔160は、ホルダ本体106を上下方向(矢印B1、B2方向)に貫通する。連通孔160は、導入通路76と下側通路104とを連通する。
図示しない駆動装置の駆動に伴って、第1ダンパシャフト156を支点として第1ドア部158が回動する。第1ドア部158がホルダ本体106に向けて回動することで、連通孔160が第1ドア部158によって閉塞される。
第1ドア部158がホルダ本体106から離間する方向へ回動することで、第1ドア部158が連通孔160から離間して連通孔160が開放される。第1ドア部158がホルダ本体106から離間する方向へ回動することで、第1ドア部158によって下側通路104の連通が遮断される。
第2サブダンパ154は、空調ケース12の内部において、中間ケース28の前方通路122に配置される。第2サブダンパ154は、前方通路122において第1上側保持部64と同一高さに配置される。第2サブダンパ154は、デフロスタ送風口82及びデフロスタダンパ92に向かい合う。第2サブダンパ154は、中間ケース28の前後方向と直交する幅方向に沿って延在する。第2サブダンパ154は、第2ダンパシャフト162と、一対の第2ドア部164とを備える。第2サブダンパ154は、第2ダンパシャフト162及び第2ドア部164を有したバタフライ式のドアである。
第2ダンパシャフト162は、前方通路122の前後方向略中央に回転可能に支持される。第2ダンパシャフト162は、中間ケース28の幅方向に沿って延在する。第2ドア部164は、第2ダンパシャフト162の外周面から径方向外方に向けてそれぞれ延在する。第2ドア部164は、板状である。第2ドア部164は、前方通路122の上端を開閉可能である。第2ドア部164は、前方通路122と上側通路132との連通を切替可能である。
図示しない駆動装置の駆動に伴って、第2ダンパシャフト162を支点として第2ドア部164が回動する。一対の第2ドア部164が前後方向(矢印A1、A2方向)に沿って配置されることで、前方通路122の上端が閉塞される(図10A参照)。前方通路122と上側通路132及びデフロスタ送風口82との連通が遮断される。
第2ドア部164が回動して一対の第2ドア部164が上下方向(矢印B1、B2方向)に沿って配置されることで、前方通路122の上端が開放される(図10B参照)。前方通路122と上側通路132及びデフロスタ送風口82とが連通する。
図10Aに示される車両用空調装置150のデフロスタモードが選択されたとき、第1サブダンパ152を回動させて連通孔160を開放する。第2サブダンパ154を回動させて前方通路122の上端を閉塞する。切替ドア20を反時計回りに回動させ、切替ドア20によって導入通路76とエバポレータ16とを連通させる。送風機14から導入通路76へと空気が供給され、この空気はエバポレータ16の第1熱交換部124を通過することで冷却されて冷風となる。
冷風は、前方通路122を通じて下方(矢印B2方向)へと流通した後、下側通路104に沿って後方(矢印A2方向)へと流れる。第2サブダンパ154によって冷風のデフロスタ送風口82へ向けた上方(矢印B1方向)への流れが遮断される。
冷風は、下側通路104に沿って流れた後、第1サブダンパ152の第1ドア部158によって上方へと導かれる。冷風は、開放された連通孔160を通じて導入通路76の内部へと供給される。冷風は、導入通路76における仕切り壁24の後方(矢印A2方向)に流入する。そして、冷風は、導入通路76からヒータコア18の第2熱交換部130へと流通する。冷風は、第2熱交換部130を循環する温水によって加熱されて温風となる。温風は、ヒータコア18から後方通路128へと流れ、後方通路128に沿って上方(矢印B1方向)へと流れて上側通路132へと流通する。
上側通路132に沿って前方(矢印A1方向)へ温風が流れ、デフロスタ送風口82から車室内のフロントウィンドウ近傍へ向けて送風される。
この車両用空調装置150では、エバポレータ16を通過させて空気を除湿して冷風とした後、ヒータコア18で加熱してデフロスタ送風口82へ供給する。これにより、湿度が低く加熱された温風をデフロスタ送風口82から車室内のフロントウィンドウ近傍へ送風できる。その結果、フロントウィンドウの曇りを迅速に除去できる。
次に、図10Bに示される車両用空調装置150のフェイスモードが選択されたとき、第1サブダンパ152を回動させて連通孔160を閉塞する。下側通路104を通じて前方通路122と後方通路128とを連通させる。第2サブダンパ154を回動させて前方通路122の上端を開放する。切替ドア20によって導入通路76とエバポレータ16とが連通する。
送風機14からエバポレータ16に供給された空気は、冷風として前方通路122から上下方向(矢印B1、B2方向)に流れて上側通路132及び下側通路104へと流通する。このとき、連通孔160が第1サブダンパ152によって閉塞されている。そのため、下側通路104を流れる冷風は、連通孔160から導入通路76内へは流入しない。第2サブダンパ154によって前方通路122の上端が開放されているため、前方通路122から冷風が上側通路132へと流通する。
下側通路104及び上側通路132に沿って後方へと流れた冷風は、後方通路128を通じてフェイス送風口80から車室内における乗員の顔近傍へ送風される。
上述した車両用空調装置150では、デフロスタモード以外の送風モードで送風を行うとき、第1サブダンパ152によって連通孔160を閉塞し、第2サブダンパ154で前方通路122の上端を開放する。
例えば、図11に示される第3変形例に係る車両用空調装置170を採用してもよい。
この車両用空調装置170は、ドレン部172と、ドレンポート174とを備える。ドレン部172は、第1ケース本体176の下端に配置される。ドレン部172は、底壁38の前方(矢印A1方向)に配置される。ドレン部172の底面は、前方に向けて下方(矢印B2方向)へと傾斜する。ドレン部172の底面は、前方端が最も低く配置される。ドレンポート174は、ドレン部172の前方端に配置される。ドレンポート174は管状である。ドレンポート174は、ドレン部172の下端から下方(矢印B2方向)へ向けて突出する。ドレンポート174は、ドレン部172の内部と連通する。ドレンポート174は、第1ケース本体176の外部と連通する。
これにより、ドレン部172の内部へ溜まった凝縮水が、ドレンポート174を通じて第1ケース本体176(下ケース26)の外部へ排出される。
本発明の実施の形態では、空調ケース12の内部には、エバポレータ16とヒータコア18とが互いに向かい合って並列に配置される。空調ケース12の通路22は、前方通路122と、後方通路128と、上側通路132と、下側通路104と、導入通路76とを備える。前方通路122には、エバポレータ16が配置される。後方通路128には、ヒータコア18が配置される。
上側通路132は、前方通路122と後方通路128とを接続する。上側通路132は、エバポレータ16及びヒータコア18の上方(矢印B1方向)を迂回する。下側通路104は、前方通路122と後方通路128とを接続する。下側通路104は、エバポレータ16及びヒータコア18の下方(矢印B2方向)を迂回する。導入通路76は、前方通路122と後方通路128との間に配置される。導入通路76には、送風機14からの前記空気が導入される。導入通路76は、切替ドア20を備える。切替ドア20は、導入通路76の空気を前方通路122及び後方通路128へと分流する。切替ドア20は、前方通路122及び後方通路128へ流通する前記空気の流通量を調整する。
空調ケース12は、フェイス送風口80と、フット送風口42と、デフロスタ送風口82とを備える。フェイス送風口80は、車室内における乗員の顔近傍へ空気を送風する。フット送風口42は、車室内における乗員の足元近傍へ空気を送風する。デフロスタ送風口82は、車室内のフロントウィンドウ近傍へ空気を送風する。フェイス送風口80及びデフロスタ送風口82が、上側通路132に向かい合って配置される。フット送風口42は、下側通路104に向かい合って配置される。下側通路104の最小通路断面積が、上側通路132の最小通路断面積より小さい。
これにより、エバポレータ16とヒータコア18とを並列に配置し、エバポレータ16とヒータコア18との間の導入通路76に切替ドア20を配置することで、導入通路76へ導入された空気を、切替ドア20を切り替えることで前方通路122又は後方通路128へ選択的に送風できる。その結果、エバポレータ16による空気の熱交換が必要とされないフットモードのとき、空気がエバポレータ16を通過しない。そのため、フットモードにおける空気の通気抵抗を低減できる。
そのため、空調ケース12の通路22を空気が流通するときの空気の通気抵抗を低減させて送風効率の向上を図ることができる。
エバポレータ16で熱交換された冷風は、前方通路122から上側通路132及び下側通路104へと流通して開放したフェイス送風口80へ供給される。ヒータコア18で熱交換された温風は、後方通路128から上側通路132及び下側通路104へと流通して開放したフット送風口42、デフロスタ送風口82へ供給される。下側通路104の最小通路断面積を、上側通路132の最小通路断面積より小さくすることで、下側通路104を流れる空気の流量を、上側通路132を流れる空気の流量より少なくできる。
その結果、フェイス送風口80、フット送風口42及びデフロスタ送風口82から送風される空気の送風温度を、切替ドア20の開度と、上側通路132及び下側通路104の最小通路断面積によって好適に調整できる。そのため、フェイス送風口80及びフット送風口42から同時に冷風と温風を送風するバイレベルモード、フット送風口42及びデフロスタ送風口82から同時に送風するフットデフモードにおいて、冷風と温風との温度差を大きくできる。これにより、車室内における乗員の快適性を高めることができる。
上側通路132を通じてフェイス送風口80又はデフロスタ送風口82から大流量で送風を行うことができる。
上側通路132は、前方通路122及び後方通路128と連通し、前記上側通路132は、フェイス送風口80及びデフロスタ送風口82へ流れる空気の温度を調整する。下側通路104は、前方通路122及び後方通路128と連通し、前記下側通路104は、フット送風口42へ供給される空気の温度を調整する。
フェイスモードにおいて、エバポレータ16から前方通路122へと冷風が流通した後、上側通路132及び下側通路104に沿って冷風を後方へ流通させてフェイス送風口80へ供給できる。デフロスタモードでは、ヒータコア18から後方通路128へと温風が流通した後、上側通路132及び下側通路104に沿って温風を前方へ流通させてデフロスタ送風口82へ供給できる。このように、上側通路132及び下側通路104は、前後方向に沿って異なる2方向に冷風及び温風が流通可能である。
その結果、冷風が前後方向へ流通する冷風用流路と、温風が前後方向へ流通する温風用流路とを別に備えるときと比べ、空調ケース12の小型化が可能となる。デフロスタモードにおいて、下側通路104を通じて前方通路122へと供給される温風と、前方通路122に供給される冷風とを好適に混合させることができる。そのため、温風と冷風とを所望の流量で混合させてデフロスタ送風口82から送風できる。その結果、デフロスタ送風口82からの送風温度の調整をより高精度に行うことができる。
空調ケース12は、上下方向(矢印B1、B2方向)に分割可能な下ケース26、中間ケース28及び上ケース30とを備える。上ケース30が最も上方(矢印B1方向)に配置される。アクチュエータ98は、切替ドア20を駆動する。アクチュエータ98は、上ケース30の取付用ボス100に固定される。これにより、空調ケース12を組み付けるとき、下ケース26、中間ケース28及び上ケース30を一方向(上下方向)から容易に組み付け可能である。そのため、空調ケース12の組み付け工数を削減できる。空調ケース12の組み付けコストを削減できる。アクチュエータ98を空調ケース12の上部に配置することで、車両に車両用空調装置10を搭載したとき、下方からアクチュエータ98への水分の浸入又は塵埃の進入が好適に防止される。
デフロスタ送風口82の近傍に、デフロスタ送風口82を通過する空気を加熱するヒータ142を備える。これにより、除湿された冷風をデフロスタ送風口82から送風するとき、冷風をヒータ142によって加熱して温風としてフロントウィンドウ近傍へ向けて送風する。その結果、湿度が低く送風温度の高い温風によってフロントウィンドウの曇りを確実に除去することができる。
下側通路104とヒータコア18との連通状態を切り替える第1サブダンパ152と、エバポレータ16とデフロスタ送風口82との連通状態を切り替える第2サブダンパ154とを備える。デフロスタ送風口82から車室内へ送風を行うデフロスタモードにおいて、第2サブダンパ154によってエバポレータ16とデフロスタ送風口82との連通を遮断し、第1サブダンパ152によって下側通路104とヒータコア18とを連通させる。
これにより、デフロスタモードにおいて、エバポレータ16で冷却され除湿された空気(冷風)を、第1サブダンパ152で開放されたヒータコア18へ向けて供給して加熱できる。その結果、除湿された冷風を加熱して温風とした後に、デフロスタ送風口82から車室内のフロントウィンドウ近傍へと送風できる。そのため、湿度が低く送風温度の高い温風によってフロントウィンドウの曇りを確実且つ迅速に除去できる。
空調ケース12は、ドレン部40及びドレンポート44を備える。ドレン部40は、エバポレータ16の下方に配置される。ドレン部40及びドレンポート44は、エバポレータ16で発生した凝縮水を外部へ排水可能である。ドレン部40は、空調ケース12の下側通路104に向かい合い、且つ、前記下側通路104の延在方向に沿った位置に配置される。
ドレン部40が空調ケース12の前後方向に所定長さを有することで、エバポレータ16の下方において後方へ流れる冷風によって凝縮水が飛散したとき、冷風の風速を低下させることができる。そのため、凝縮水がドレン部40に落下して下側通路104まで到達することが防止される。これにより、凝縮水が下側通路104を通じてフット送風口42又はフェイス送風口80から車室内へと浸入することが防止される。また、ドレン部40を下側通路104の延在方向に沿った任意の位置に配置することで、近接する車両の他部品との干渉を好適に回避することができる。
空調ケース12は、フェイス送風口80と、デフロスタ送風口82と、フット送風口42とを備える場合に限定されない。
第2の実施の形態に係る車両用空調装置180について、図12及び図13を参照しながら説明する。なお、上述した第1の実施の形態に係る車両用空調装置10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
車両用空調装置180は、空調ケース182を備える。空調ケース182の内部は、仕切り壁184と、切替ドア186とを備える。
仕切り壁184は、空調ケース12の前後方向中央からヒータコア18に近接した位置に配置される。換言すれば、仕切り壁184は、導入通路76の前後方向中央よりもヒータコア18に向けて所定距離だけオフセットして配置される。
切替ドア186は、仕切り壁184の端部に向かい合う。切替ドア186は、空調ケース12の前後方向中央よりヒータコア18に近接して配置される。切替ドア186は、仕切り壁184と同様に、導入通路76の前後方向中央よりもヒータコア18に向けて所定距離だけオフセットする。
これにより、導入通路76は、仕切り壁184及び切替ドア186によって第1空間761と第2空間762とに分離される。第1空間761は、エバポレータ16に向かい合う。第2空間762は、ヒータコア18に向かい合う。第1空間761の前後方向長さは、第2空間762の前後方向長さより長い。第1空間761の容積は、第2空間762の容積よりも大きい。そのため、送風機14から取込口74を通じて導入通路76へ空気が供給されるとき、第1空間761と第2空間762との前後方向の長さの比に応じて、第1空間761への空気の供給量が、第2空間762への空気の供給量より多い。
次に、車両用空調装置180の動作について説明する。
先ず、車室内における乗員の顔近傍へ冷風を送風するフェイスモード(冷房運転)を選択した場合について、図12を参照しながら説明する。
このフェイスモードでは、切替ドア186が回動して遮蔽部136がヒータコア18に向けて移動する。これにより、導入通路76の第1空間761とエバポレータ16とが連通する。切替ドア186の遮蔽部136によって導入通路76の第2空間762とヒータコア18との連通が遮断される。
送風機14から取込口74を通じて導入通路76の第1空間761へ空気が供給される。第1空間761の空気は、開放されているエバポレータ16に向けて流れて冷却される。冷風は、エバポレータ16から前方通路122へと流れた後、フェイス送風口80を通じて車室内における乗員の顔近傍へと供給される。
このとき、エバポレータ16に向かい合う第1空間761が、ヒータコア18に向かい合う第2空間762よりも大きいため、送風機14から供給される空気を大流量でエバポレータ16へと供給可能である。その結果、フェイスモードにおいて、車室内における乗員の顔近傍へ冷風を大流量で送風できる。
次に、車両用空調装置180において、バイレベルモードを選択した場合について、図13を参照しながら説明する。
このバイレベルモードでは、切替ドア186の遮蔽部136が取込口74に向けて延在した中間位置(仮想線L上)である。これにより、導入通路76の第1空間761及び第2空間762がいずれも取込口74と連通する。
送風機14から取込口74を通じて導入通路76へ空気が供給され、空気の一部は、第1空間761からエバポレータ16に向けて流通する。空気の一部は、第2空間762からヒータコア18に向けて流通する。このとき、第1空間761が第2空間762よりも大きい。そのため、エバポレータ16へ流通して冷却される冷風の流量が、ヒータコア18へ流通して加熱される温風の流量よりも多い。これにより、フェイス送風口80から車室内における乗員の顔近傍へ向かう冷風の送風量を、フット送風口42から車室内における乗員の足元近傍へ向かう温風の送風量よりも多くできる。
この車両用空調装置180は、仕切り壁184及び切替ドア186を空調ケース182の前後方向中央よりヒータコア18に近接させている。これにより、車室内へ冷風と温風とを同時に送風するバイレベルモードにおいて、第1空間761からエバポレータ16に向けて流れる空気の流量を、第2空間762からヒータコア18に向けて流れる空気の流量よりも多くできる。
その結果、車室内への冷風の送風量と温風の送風量とを調整可能である。そのため、冷風の送風量を温風の送風量よりも多くして温度調整をより高精度に行うことができる。
フェイスモードにおいて、フェイス送風口80から車室内へ冷風を大流量で送風することが可能である。
第3の実施の形態に係る車両用空調装置190について、図14及び図15を参照しながら説明する。なお、上述した第1の実施の形態に係る車両用空調装置10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
車両用空調装置190は、空調ケース192を備える。空調ケース192の内部は、仕切り壁194と、切替ドア196とを備える。
仕切り壁194は、空調ケース192の前後方向中央からエバポレータ16に近接して配置される。換言すれば、仕切り壁194は、導入通路76の前後方向中央よりもエバポレータ16に向けて所定距離だけオフセットして配置される。
切替ドア196は、仕切り壁194の端部に向かい合う。切替ドア196は、空調ケース192の前後方向中央よりエバポレータ16に近接して配置される。切替ドア196は、仕切り壁194と同様に、導入通路76の前後方向中央よりもエバポレータ16に向けて所定距離だけオフセットする。
これにより、導入通路76は、仕切り壁194及び切替ドア196によって第1空間763と第2空間764とに分離される。第1空間763は、エバポレータ16に向かい合う。第2空間764は、ヒータコア18に向かい合う。第1空間763の前後方向長さは、第2空間764の前後方向長さより短い。第1空間763の容積は、第2空間764の容積よりも小さい。そのため、送風機14から取込口74を通じて導入通路76へ空気が供給されるとき、第1空間763と第2空間764との前後方向の長さの比に応じて、第1空間763への空気の供給量が、第2空間764への空気の供給量より少ない。
次に、車両用空調装置190の動作について説明する。
先ず、車室内における乗員の足元近傍へ温風を送風するフットモード(暖房運転)を選択した場合について、図14を参照しながら説明する。
このフットモードでは、切替ドア196が回動して遮蔽部136がエバポレータ16に向けて移動する。これにより、導入通路76の第2空間764とヒータコア18とが連通する。切替ドア196の遮蔽部136によって導入通路76とエバポレータ16との連通が遮断される。
送風機14から取込口74を通じて導入通路76の第2空間764へ空気が供給される。第2空間764の空気は、開放されているヒータコア18に向けて流れて加熱される。温風は、ヒータコア18から後方通路128へと流れた後、フット送風口42を通じて車室内における乗員の足元近傍へと供給される。このとき、ヒータコア18に向かい合う第2空間764が、エバポレータ16に向かい合う第1空間763よりも大きい。
そのため、送風機14から供給される空気を大流量でヒータコア18へと供給可能である。その結果、フットモードにおいて、車室内における乗員の足元近傍へ温風を大流量で送風することができる。
次に、車両用空調装置190において、バイレベルモードを選択した場合について、図15を参照しながら説明する。
このバイレベルモードでは、切替ドア196の遮蔽部136が取込口74に向けて延在した中間位置(仮想線L上)である。これにより、導入通路76の第1空間763及び第2空間764がいずれも取込口74と連通する。
送風機14から取込口74を通じて導入通路76へ空気が供給され、空気の一部は、第1空間763からエバポレータ16に向けて流通する。空気の一部は、第2空間764からヒータコア18に向けて流通する。このとき、第2空間764が第1空間763よりも大きい。
そのため、ヒータコア18へ流通して加熱される温風の流量が、エバポレータ16へ流通して冷却される冷風の流量よりも多い。これにより、フット送風口42から車室内における乗員の足元近傍へ向かう温風の送風量を、フェイス送風口80から車室内における乗員の顔近傍へ向かう冷風の送風量をよりも多くできる。
この車両用空調装置190は、仕切り壁194及び切替ドア196を空調ケース192の前後方向中央よりエバポレータ16に近接させている。これにより、車室内へ冷風と温風とを同時に送風するバイレベルモードにおいて、第2空間764からヒータコア18に向けて流れる空気の流量を、第1空間763からエバポレータ16に向けて流れる空気の流量より多くできる。
その結果、車室内への冷風の送風量と温風の送風量とを調整可能である。そのため、温風の送風量を、冷風の送風量よりも多くして車室内の温度調整をより高精度に行うことができる。
フットモードにおいて、フット送風口42から車室内における乗員の足元近傍へ温風を大流量で送風することが可能である。
上記の実施の形態をまとめると、以下のようになる。
上記の実施の形態は、空気の流れる通路(22)を内部に有した空調ケース(12)と、該空調ケースの通路に前記空気を送風する送風機(14)と、前記空調ケースの内部に収容される冷却器(16)及び加熱器(18)と、前記空調ケースに設けられ前記冷却器及び前記加熱器によって温度調整がなされた前記空気を送風する複数の送風口(42、80、82)とを備えた車両用空調装置(10、140、150、170)において、
前記冷却器と前記加熱器とが互いに向かい合って並列に配置され、
前記空調ケースの通路は、前記冷却器の配置される冷風通路(122)と、
前記加熱器の配置される温風通路(128)と、
前記冷風通路と前記温風通路とを接続し、前記冷却器及び前記加熱器の上方を迂回する上側通路(132)と、
前記冷風通路と前記温風通路とを接続し、前記冷却器及び前記加熱器の下方を迂回する下側通路(104)と、
前記冷風通路と前記温風通路との間に配置され、前記送風機からの前記空気が導入される導入通路(76)とを有し、
前記導入通路には、該導入通路の空気を前記冷風通路及び前記温風通路へと分流すると共に、前記冷風通路及び前記温風通路へ流通する前記空気の流通量を調整する切替ドア(20)を備え、
前記送風口は、前記上側通路に向かい合って配置され前記上側通路と連通して車室内へ送風する第1送風口と、前記下側通路に向かい合って配置され前記下側通路と連通して前記車室内へ送風する第2送風口とを備え、
前記下側通路の最小通路断面積が、前記上側通路の最小通路断面積よりも小さい。
前記第1送風口は、車室内における乗員の顔近傍へ送風するフェイス送風口(80)と、前記車室内のフロントウィンドウ近傍へ送風するデフロスタ送風口(82)とを備え、
前記上側通路は、前記冷風通路及び前記温風通路と連通し、前記フェイス送風口及び前記デフロスタ送風口へ流れる空気の温度を調整すると共に、前記第2送風口は、前記車室内における乗員の足元近傍へ送風するフット送風口(42)を有し、前記下側通路は、前記冷風通路及び前記温風通路と連通し、前記フット送風口へ供給される空気の温度を調整する。
前記空調ケースは、上下方向に分割可能な複数の分割ケース部(26、28、30)を備え、前記切替ドアを駆動する駆動源(98)は、最も上方に配置される分割ケース部の上部に配置される。
前記デフロスタ送風口の近傍に、該デフロスタ送風口を通過する前記空気を加熱する加熱装置(142)を備える。
前記下側通路と前記加熱器との連通状態を切り替える第1サブダンパ(152)と、
前記冷却器と前記デフロスタ送風口との連通状態を切り替える第2サブダンパ(154)と、
を備え、
前記デフロスタ送風口から送風を行う送風モードにおいて、前記第2サブダンパによって前記冷却器と前記デフロスタ送風口との連通を遮断し、前記第1サブダンパによって前記下側通路と前記加熱器とを連通させる。
前記空調ケースは、前記冷却器の下方に配置され該冷却器で発生した凝縮水を外部へ排水するドレン部(40、172)を備え、
前記ドレン部は、前記下側通路に向かい合い、且つ、前記下側通路の延在方向に沿った位置に配置される。
前記導入通路には、前記切替ドアに向かい合い該導入通路を分離する仕切り壁(24、184、194)を備え、前記仕切り壁及び前記切替ドアは、前記冷却器と前記加熱器との間で任意の位置に配置される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を取り得る。
10、140、150、170、180、190…車両用空調装置
12、182、192…空調ケース 14…送風機
16…エバポレータ 18…ヒータコア
20、186、196…切替ドア 24、184、194…仕切り壁
26…下ケース 28…中間ケース
30…上ケース 40、172…ドレン部
98…アクチュエータ 104…下側通路
122…前方通路 128…後方通路
132…上側通路 142…ヒータ
152…第1サブダンパ 154…第2サブダンパ

Claims (7)

  1. 空気の流れる通路を内部に有した空調ケースと、該空調ケースの通路に前記空気を送風する送風機と、前記空調ケースの内部に収容される冷却器及び加熱器と、前記空調ケースに設けられ前記冷却器及び前記加熱器によって温度調整がなされた前記空気を送風する複数の送風口とを備えた車両用空調装置において、
    前記冷却器と前記加熱器とが互いに向かい合って並列に配置され、
    前記空調ケースの通路は、前記冷却器の配置される冷風通路と、
    前記加熱器の配置される温風通路と、
    前記冷風通路と前記温風通路とを接続し、前記冷却器及び前記加熱器の上方を迂回する上側通路と、
    前記冷風通路と前記温風通路とを接続し、前記冷却器及び前記加熱器の下方を迂回する下側通路と、
    前記冷風通路と前記温風通路との間に配置され、前記送風機からの前記空気が導入される導入通路とを有し、
    前記導入通路には、該導入通路の空気を前記冷風通路及び前記温風通路へと分流すると共に、前記冷風通路及び前記温風通路へ流通する前記空気の流通量を調整する切替ドアを備え、
    前記送風口は、前記上側通路に向かい合って配置され前記上側通路と連通して車室内へ送風する第1送風口と、前記下側通路に向かい合って配置され前記下側通路と連通して前記車室内へ送風する第2送風口とを備え、
    前記下側通路の最小通路断面積が、前記上側通路の最小通路断面積よりも小さい、車両用空調装置。
  2. 請求項1記載の車両用空調装置において、
    前記第1送風口は、車室内における乗員の顔近傍へ送風するフェイス送風口と、前記車室内のフロントウィンドウ近傍へ送風するデフロスタ送風口とを備え、
    前記上側通路は、前記冷風通路及び前記温風通路と連通し、前記フェイス送風口及び前記デフロスタ送風口へ流れる空気の温度を調整すると共に、前記第2送風口は、前記車室内における乗員の足元近傍へ送風するフット送風口を有し、前記下側通路は、前記冷風通路及び前記温風通路と連通し、前記フット送風口へ供給される空気の温度を調整する、車両用空調装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用空調装置において、
    前記空調ケースは、上下方向に分割可能な複数の分割ケース部を備え、前記切替ドアを駆動する駆動源は、最も上方に配置される分割ケース部の上部に配置される、車両用空調装置。
  4. 請求項2記載の車両用空調装置において、
    前記デフロスタ送風口の近傍に、該デフロスタ送風口を通過する前記空気を加熱する加熱装置を備える、車両用空調装置。
  5. 請求項2又は4記載の車両用空調装置において、
    前記下側通路と前記加熱器との連通状態を切り替える第1サブダンパと、
    前記冷却器と前記デフロスタ送風口との連通状態を切り替える第2サブダンパと、
    を備え、
    前記デフロスタ送風口から送風を行う送風モードにおいて、前記第2サブダンパによって前記冷却器と前記デフロスタ送風口との連通を遮断し、前記第1サブダンパによって前記下側通路と前記加熱器とを連通させる、車両用空調装置。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記空調ケースは、前記冷却器の下方に配置され該冷却器で発生した凝縮水を外部へ排水するドレン部を備え、
    前記ドレン部は、前記下側通路に向かい合い、且つ、前記下側通路の延在方向に沿った位置に配置される、車両用空調装置。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記導入通路には、前記切替ドアに向かい合い該導入通路を分離する仕切り壁を備え、前記仕切り壁及び前記切替ドアは、前記冷却器と前記加熱器との間で任意の位置に配置される、車両用空調装置。
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