JP2023034336A - レンズ、及び照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 出射する光の拡散と高効率化との両立を可能とするレンズ、及び照明器具を提供する。【解決手段】 レンズ6は、照明器具1の光源42から発せられる光が透過する。レンズ6は、光が入射する入射面61と、光が出射する出射面62と、を備える。入射面61は、凹曲面611と、凹曲面611を囲む凸曲面612と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、レンズ、及び照明器具に関する。
特許文献1のような照明器具は、発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材と、光束制御部材からの出射光を拡散させつつ透過させる光拡散板と、を備えている。
特開2020-113516号公報
照明器具には、光を拡散させ、かつ、高効率で配光する、ことが求められるものがある。照明器具に対するこのような要求を満たすために、照明器具のレンズには、出射する光の拡散と高効率化との両立が求められる。しかしながら、従来の照明器具に用いられているレンズでは、このような要求を満たすことは困難であった。
本開示の目的は、出射する光の拡散と高効率化との両立を可能とするレンズ、及び照明器具を提供することにある。
本開示の一態様に係るレンズは、照明器具の光源から発せられる光が透過するレンズであって、前記光が入射する入射面と、前記光が出射する出射面と、を備える。前記入射面は、凹曲面と、前記凹曲面を囲む凸曲面と、を有する。
本開示の一態様に係る照明器具は、上述のレンズと、前記光源と、前記出射面から出射した前記光の一部を反射する反射部材と、を備える。
本開示は、出射する光の拡散と高効率化との両立を可能とするという効果がある。
図1は、実施形態のレンズを備える照明器具を示す斜視図である。 図2は、同上の照明器具を示す断面図である。 図3は、同上の照明器具を示す分解斜視図である。 図4は、同上のレンズを示す斜視図である。 図5は、同上のレンズを示す断面図である。 図6A及び図6Bは、第1比較例の光路を示す断面図である。 図7は、同上のレンズの配光曲線を示す特性図である。 図8A及び図8Bは、第2比較例の光路を示す断面図である。 図9は、同上のレンズの配光曲線を示す特性図である。 図10A及び図10Bは、実施形態のレンズの光路を示す断面図である。 図11は、同上のレンズの配光曲線を示す特性図である。 図12は、実施形態の第1変形例のレンズを示す平面図である。 図13は、実施形態の第2変形例のレンズを示す断面図である。 図14Aは、同上のレンズの光路を示す断面図である。図14Bは、同上のレンズの配光曲線を示す特性図である。
以下の実施形態は、一般に、レンズ、及び照明器具に関する。より詳細には、出射する光の拡散と高効率化との両立を可能とするレンズ、及び照明器具に関する。
以下、実施形態に係るレンズ、及び照明器具について、図1~図7を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
また、以下の説明では、特に断りのない限り、図1において、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸を規定する。便宜的に、X軸に沿う両方向のうち一方を右方向とし、他方を左方向とする。また、Y軸に沿う両方向のうち一方を前方向とし、他方を後方向とする。また、Z軸に沿う両方向のうち一方を上方向とし、他方を下方向とする。なお、これらの方向は、レンズ、及び照明器具の実際の使用時の方向を限定するものではない。
(実施形態)
(1)照明器具
実施形態に係る照明器具1の構成について、図面を参照して説明する。
照明器具1は、例えば店舗、事務所、劇場、商業施設、ホール、又は住宅などに設置される。照明器具1は、例えば埋込型ダウンライトであり、天井パネルなどの造営材に埋め込み配置されて、下方を照明する。
照明器具1は、図1~図3に示すように、基台2、光源ホルダ3、光源ユニット4、主反射部材5、レンズ6、枠体7、及び補助反射部材8を備える。
(1.1)基台
基台2は、筒体21を備えており、筒体21の上端は上壁211で閉塞されている。筒体21の下端は開放されており、筒体21の内部には、光源ホルダ3が収納される。上壁211の上面には、上方に突出する複数の放熱フィン22が形成されている。上壁211の上面には、3つの挿通孔213(図1参照)が形成されており、3つの挿通孔213に図示しない3本のねじがそれぞれ挿通される。3本のねじの下端が枠体7のねじ孔731(図3参照)にそれぞれねじ込まれることで、光源ホルダ3、光源ユニット4、主反射部材5、及び枠体7が、基台2に取り付けられる。
上壁211の下面には、下方に突出する四角錐台状の突起212が形成されている。突起212には、光源ユニット4のLED基板41の上面が接触する。すなわち、基台2は、LED基板41に実装されている光源42の発熱を周囲に放散する放熱部材として機能し、アルミニウム、銅、鉄などのように熱伝導率の高い金属によって形成されることが好ましい。筒体21と放熱フィン22とは、アルミダイカスト等で一体成形される構成、及び別体の筒体21と放熱フィン22とが接合などによって一体化される構成のいずれでもよい。なお、基台2は、放熱フィン22を備えていなくてもよい。
(1.2)光源ホルダ
光源ホルダ3は、略矩形板状のホルダ本体31、及びホルダ本体31の周縁から上方及び下方に延びて形成されている筒状の側壁32を備える。ホルダ本体31の下面中央には、上に向かって窪んだ凹部311が形成されている。凹部311は正方形状の断面を有している。凹部311の正方形状の底面には、正方形状の開口312が形成されている。
光源ホルダ3は、基台2の筒体21の内部に収納されており、側壁32の上端及び凹部311の底部が筒体21の上壁211の下面に接触する。
光源ホルダ3の凹部311には、光源ユニット4のLED基板41が収納され、基台2の突起212が開口312を上方から挿通して、LED基板41の上面に面接触する。
(1.3)光源ユニット
光源ユニット4は、LED基板41、光源42、及び一対の電極43を備える。
LED基板41及び光源42は、COB(Chip On Board)タイプのLED(Light Emitting Diode)チップを構成している。
LED基板41は、正方形の板形状であり、例えば、セラミックス基板、樹脂基板、又はメタルベース基板などを有する。LED基板41は、光源42、及び一対の電極43を実装されている。
光源42は、複数のLEDチップを備えており、複数のLEDチップは、LED基板41の下面において円形状に実装されて、封止部材で封止されている。LEDチップは、例えば、青色光を発する青色LEDチップなどの単色の可視光を発するベアチップである。なお、光源42は、1つのLEDチップを備える構成であってもよい。封止部材は、例えば、透光性樹脂で構成され、蛍光体を含む。蛍光体は、LEDチップからの光を波長変換する機能を有する。封止部材は、例えば、蛍光体粒子を含有するシリコーン樹脂である。LEDチップが青色光を発し、蛍光体粒子がYAG系の黄色蛍光体であれば、光源42は白色光を発する。封止部材は、全てのLEDチップを一括して封止してもよく、マトリクス状に配置された複数のLEDチップを列ごとにライン状に封止してもよく、複数のLEDチップをそれぞれ個別に封止してもよい。
一対の電極43は、銅、アルミニウムなどの高い導電性の材料によって形成され、LED基板41に実装されている。一対の電極43には、外部からの直流電力の供給路となる電線又は導体が接続される。光源42は、一対の電極43を介して直流電力を供給され、直流電力によって点灯する。
また、LED基板41は、外部からの交流電力を直流電力に変換する電源回路を実装していてもよい。この場合、一対の電極43には、外部からの交流電力の供給路となる電線又は導体が接続される。光源42は、電源回路が出力する直流電力によって点灯する。
光源ユニット4のLED基板41は、光源42を下に向けた状態で光源ホルダ3の凹部311に収納され、LED基板41の上面は、光源ホルダ3の開口312を上方から挿通した基台2の突起212に面接触している。したがって、光源42の発熱は、突起212を介して基台2に伝達され、基台2の放熱フィン22などから周囲に放散される。
(1.4)反射部材
主反射部材5は、Z軸に沿った上下方向を軸方向とする円筒形状の筒体51、及び筒体51の外周面に設けられた環状の鍔部52を備える。主反射部材5は、例えば白色樹脂材料によって形成される。主反射部材5を構成する樹脂材料は、ポリブチレンテレフタレートなどであることが好ましい。なお、主反射部材5は、アルミニウム等の金属材料によって形成されてもよく、樹脂成型品の内面にアルミニウム等の金属膜を形成したものでもよい。
筒体51は、円筒状の上筒部511、及び円筒状の下筒部512を一体に備えており、下筒部512の直径が上筒部511の直径より大きくなる2段構造を有する。上筒部511は、光源ユニット4の光源42の下方に位置し、上筒部511の上部(又は上端付近)に光源42が位置する。上筒部511及び下筒部512の各内面は光の反射面であり、光源42が下方に発した光は、上筒部511の内部を通過した後に、下筒部512の内部を通過して、レンズ6に入射する。上筒部511の内部を通過する光の一部は、上筒部511の内面で反射する。下筒部512の内部を通過する光の一部は、下筒部512の内面で反射する。
鍔部52は、円環部521、及び側壁522を備える。円環部521は、下筒部512の外周面において下筒部512の上端から外側に延びる円環状である。側壁522は、円環部521の外周縁から上方に延びている円環状の壁体である。また、円環部521の下面には3つの係止部523が、円周方向に等間隔に形成されている。係止部523は、円環部521の下面から下方に延びる一対の係止爪で構成されている。係止部523がレンズ6の図示しない係止突起に係止することで、主反射部材5の下端にレンズ6が取り付けられる。
(1.5)レンズ
レンズ6は、透光性を有する透光部材であり、主反射部材5の下筒部512の下端開口を覆うようにして、下筒部512に収納されている。レンズ6は、光源42から主反射部材5の内部を通過してレンズ6に到達した光を透過させる。
レンズ6は、図4及び図5に示すように、円板状のレンズ本体60を備える。レンズ本体60の上面は、光源42からの光が入射する入射面61を構成する。レンズ本体60の下面は、レンズ6を通過した光がレンズ6の外部に出射する出射面62を構成する。
入射面61は、凹曲面611と、凹曲面611を囲む凸曲面612と、を有する。入射面61は、凹曲面611と凸曲面612との間に、凹曲面611と凸曲面612との境界となる境界部614を更に有する。入射面61は、凸曲面612を囲むフレネルレンズ613を更に有する。すなわち、入射面61の外周に沿って、円環状のフレネルレンズ613が形成されている。入射面61においてフレネルレンズ613の内周側には、凸曲面612が形成されている。入射面61において凸曲面612の内周側には、境界部614が形成されている。入射面61において境界部614の内周側には、凹曲面611が形成されている。
レンズ6は、透光性を有する透光性材料によって構成され、例えば、アクリル、シリコーン系樹脂材料、若しくはポリカーボネート等の透明樹脂材料、又はガラス材料によって形成される。
なお、レンズ6の詳細については後述する。
(1.6)枠体
枠体7は、樹脂等によって円筒形状に形成されており、筒体71、鍔部72、及び3つの取付片73(図3では1つ取付片73のみを図示している)を備える。筒体71は、Z軸に沿った上下方向を軸方向とする円筒形状であり、筒体71の上面には円形の上開口711が形成され、筒体71の下面には円形の下開口712が形成されている。主反射部材5の下筒部512が上開口711を上方から挿通し、下筒部512は筒体71に収納されている。
鍔部72は、筒体71の下端において円環形状に形成され、下開口712の開口縁から筒体71の外側に向かって延びている。
3つの取付片73は、筒体71の上端において、上開口711の周方向に等間隔に形成されている。
さらに、取付片73には、ねじ孔731(図3では1つのねじ孔731のみを図示している)が形成されている。そして、基台2の3つの挿通孔213(図1参照)に上方から挿通した図示しない3本のねじの下端がねじ孔731にそれぞれねじ込まれることで、光源ホルダ3、光源ユニット4、主反射部材5、及び枠体7が基台2に取り付けられる。すなわち、基台2と枠体7とが、光源ホルダ3、光源ユニット4、及び主反射部材5を挟持している。
(1.7)補助反射部材
補助反射部材8は、本開示の反射部材に相当し、枠体7の内部に取り付けられる。補助反射部材8は、筒体81、及び3つの撓み片82を備える。
筒体81は、円筒形状であり、筒体81の上端に形成されている円形状の開口を入射口811とし、筒体81の下面に形成されている円形状の開口を出射口812とする。筒体81の直径は、筒体81の上端から下端に近付くにつれて、徐々に大きくなる。すなわち、出射口812の直径は入射口811の直径より大きくなる。筒体81の上端がレンズ6の出射面62の周縁を支持し、主反射部材5の下筒部512の下端が入射面61に当接することで、レンズ6は主反射部材5と補助反射部材8との間に挟持される。
筒体81の上端には、入射口811の周縁に沿って3つの撓み片82が等間隔に形成されている。撓み片82は、入射口811の周縁から上方に延びており、撓み片82の上端から外側に係止片821が延びている。
補助反射部材8は、筒体81の軸方向が上下に沿うように、枠体7の内部に収納される。補助反射部材8の上端は、枠体7の下開口712から枠体7の内部に挿入される。補助反射部材8が枠体7の内部に挿入されると、撓み片82が撓みながら上開口711を下方から挿通し、係止片821の下面が取付片73の上面に係止する。すなわち、補助反射部材8は、枠体7に取り付けられる。
筒体81の内面は、光を反射する反射面813を構成している。反射面813を備える補助反射部材8は、アルミニウムを表面に蒸着させた樹脂の筒体であることが好ましい。アルミニウムの筒体は、切削品、鋳造品、及び鍛造品のいずれでもよい。また、補助反射部材8は、アルミニウム等の金属膜を表面に蒸着させた樹脂製の筒体であってもよい。補助反射部材8を構成する樹脂材料としては、ポリブチレンテレフタレート等である。
(1.8)照明光
上述のように構成された照明器具1では、光源42が発した光は、主反射部材5の筒体51の内部を通って、レンズ6の入射面61に入射する。入射面61に入射した光は、レンズ6の内部を通ってレンズ6の出射面62から出射する。出射面62は、X-Y平面(図1のX軸及びY軸で規定される平面)に平行な平面である。出射面62から出射した光は、補助反射部材8の入射口811から筒体81の内部に入射する。すなわち、光源ユニット4の光源42が発した光は、主反射部材5及びレンズ6を通って筒体81の内部に到達する。筒体81の内部に到達した光のうち、反射面813で少なくとも1回反射した光を反射光とする。筒体81の内部に到達した光のうち、反射面813で1回も反射していない光を直接光とする。出射口812からは、反射光及び直接光を含む照明光が、照明器具1の下方の照明空間に向かって出力される。すなわち、照明器具1は、出射口812から照明光を照射する。
(2)レンズの詳細
レンズ6は、光源42が発した光の配光を制御して、照明光を拡散させて出射口812から出射させる。しかしながら、レンズ6から出射した光のうち反射面813で反射した光は、下方の照明空間から見た場合にグレアを生じさせる要因になる。そこで、フレネルレンズ613を用いることで、反射面813に光が当たりにくくして、グレアを抑えている。
例えば、フレネルレンズ613を用いたレンズとしては、以下の第1比較例のレンズ6R、又は第2比較例のレンズ6Sがある。なお、第1比較例及び第2比較例は、本実施形態とは異なる。
(2.1)第1比較例
図6A及び図6Bは、本実施形態のレンズ6とは異なるレンズ6Rを用いた第1比較例の照明器具の光路を示す。なお、図6A及び図6Bは、光源42、レンズ6R、及び補助反射部材8の筒体81のみを図示している。レンズ6Rにおいてレンズ6と同様の構成には、レンズ6と同一の符号を付している。
レンズ6Rは、レンズ6の入射面61の凹曲面611及び凸曲面612を平面68に変更したレンズである。平面68は、X-Y平面に平行な面である。
すなわち、レンズ6Rの入射面61では、円形状の平面68が円環状のフレネルレンズ613に囲まれている。そして、図6Aに示すように、光源42の中心から発せられた光のうち平面68に入射した光は、筒体81の中心軸から離れる方向(拡がり方向)に出射面62から出射する(図6Aの光L11参照)。光源42の中心から発せられた光のうちフレネルレンズ613に入射した光は、フレネルレンズ613で反射し、筒体81の中心軸に向かう方向(集光方向)に出射する(図6Aの光L12参照)。すなわち、フレネルレンズ613は、光L11に対して交差する方向に光L12を出射するクロス配光を行うことで、レンズ6Rの外周縁付近に入射した光が反射面813に当たることを抑制し、グレアの発生を抑える機能を有する。
また、入射面61に平面68を設けたレンズ6Rでは、図6Bに示すように、平面68の外周縁付近に入射し、出射面62から出射した光L13は、反射面813に当たらずに出射口812から出射する。
図7は、レンズ6Rを用いた第1比較例の照明器具の配光曲線を示す。第1比較例では、レンズ6Rから出射される光の拡散度合が低く、ビーム角も狭いために、直下方向に光度のピークを有しており、1/2ビーム角が比較的小さく(狭く)なっている。
(2.2)第2比較例
図8A及び図8Bは、本実施形態のレンズ6とは異なるレンズ6Sを用いた第2比較例の照明器具の光路を示す。なお、図8A及び図8Bは、光源42、レンズ6S、及び補助反射部材8の筒体81のみを図示している。レンズ6Sにおいてレンズ6と同様の構成には、レンズ6と同一の符号を付している。
レンズ6Sは、レンズ6の入射面61の凹曲面611及び凸曲面612を凹曲面69に変更することで、出射する光の配光範囲をレンズ6Rよりも拡げたレンズである。凹曲面69は、入射面61から下に向かって窪んだ曲面である。
すなわち、レンズ6Sの入射面61では、円形状の凹曲面69が円環状のフレネルレンズ613に囲まれている。そして、図8Aに示すように、光源42の中心から発せられた光のうち凹曲面69に入射した光は、レンズ6Rよりも拡がり方向に拡がりながら出射面62から出射する(図8Aの光L21参照)。光源42の中心から発せられた光のうちフレネルレンズ613に入射した光は、フレネルレンズ613で反射し、集光方向に出射する(図8Aの光L22参照)。
また、第2比較例では、レンズ6Sから出射される光が拡がりすぎるために、図8Bに示すように、凹曲面69の外周縁付近に入射して出射面62から出射した光L23は、反射面813に当たってしまう。反射面813に当たる光L23は、グレアの発生要因になる。
図9は、レンズ6Sを用いた第2比較例の照明器具の配光曲線を示す。第2比較例の配光曲線では、反射面813で反射する光L23によって、直下方向から見た光度のピークが第1比較例に比べて大きくなっており、1/2ビーム角が第1比較例に比べて更に小さくなっている。
(2.3)実施形態のレンズ
上述の第1比較例及び第2比較例の各照明器具は、フレネルレンズ613によってクロス配光を行うことで、反射面813で反射する光量を減らして、グレアの発生を抑えている。しかしながら、レンズ6Rを用いた第1比較例の照明器具では、1/2ビーム角が小さかった。また、レンズ6Sを用いた第2比較例の照明器具では、第1比較例に比べて、1/2ビーム角が更に小さく、かつ、反射面813に当たる光量が増加して、グレアが発生しやすくなり、配光効率が低くなってしまう。すなわち、レンズ6の出射側に補助反射部材8を配置した照明器具1(特にダウンライト)に対しては、1/2ビーム角を大きくし(広くし)、かつ、グレアの発生を抑えて高効率で配光することが求められている。言い換えると、出射する光の拡散と高効率化との両立が求められている。
そこで、本実施形態の照明器具1は、図4及び図5に示すレンズ6を備える。
レンズ6は、円板状のレンズ本体60を備え、レンズ本体60の上面が入射面61であり、レンズ本体60の下面が出射面62である。
入射面61は、凹曲面611と、凹曲面611を囲む凸曲面612と、を有する。入射面61は、凹曲面611と凸曲面612との間に、凹曲面611と凸曲面612との境界となる境界部614を更に有する。入射面61は、凸曲面612を囲むフレネルレンズ613を更に有する。
凹曲面611は、入射面61の中央が下に向かって窪んでいる領域であり、円形状の曲面である。凹曲面611の頂点611aは、円形状の入射面61の中心に位置する。頂点611aは、凹曲面611のうち最も下方に位置する。そして、凹曲面611は、頂点611aを通ってZ軸に沿って上下に延びる仮想軸Za1に対して軸対象に形成されており、頂点611aを囲む円形状の外周縁611bの内部に形成されている。
凸曲面612は、入射面61の外側が上に向かって突出している領域であり、円環形状の曲面である。凸曲面612は、仮想軸Za1に対して軸対象に形成されており、頂点611aを囲む円形状の内周縁612bと、内周縁612bを囲む外周縁612cとの間に形成されている。凸曲面612の頂部612aは、凸曲面612のうち最も上方に位置する円環形状となる。頂部612aは、内周縁612bより外周縁612cに近い位置に形成されている。
凹曲面611の外周縁611bと凸曲面612の内周縁612bとの間には、円環形状の境界部614が形成されている。境界部614は、凹曲面611と凸曲面612とが連続、かつ、滑らかとなるように(非連続とならないように)、曲面で構成されている。すなわち、境界部614は、凹曲面611の外周縁611bと凸曲面612の内周縁612bとをつなげる曲面である。この結果、レンズ6は、凹曲面611による配光と凸曲面612による配光とを滑らかにつなげることができ、配光の違和感を抑えることができる。
フレネルレンズ613は、ノコギリ波状の断面を有する円環形状の複数(図3及び図4では2つ)のレンズを、凸曲面612を囲んで同心円状に配置して構成されている。
図10A及び図10Bは、レンズ6の光路を示す。なお、図10A及び図10Bは、光源42、レンズ6、及び補助反射部材8の筒体81のみを図示している。
図10Aに示すように、光源42の中心から発せられた光のうち凹曲面611に入射した光は、筒体81の中心軸から離れる方向(拡がり方向)に拡がりながら出射面62から出射する(図10Aの光L1参照)。このとき、凹曲面611に入射した光は、第1比較例の平面68に入射した光に比べて、出射面62からより拡がりながら進む。出射面62から出射する光は、凹曲面611の深さが深いほど、より拡がる。すなわち、凹曲面611は、凹曲面611に入射した光を、出射面62から拡散させている。
また、光源42の中心から発せられた光のうち凸曲面612に入射した光は、以下のように配光される。
凸曲面612に入射した光のうち、凸曲面612の頂部612aよりレンズ6の中心に近い側(凹曲面611に近い側)に入射した光は、拡がり方向に拡がりながら出射面62から出射する(図10A及び図10Bの光L2参照)。凸曲面612に入射した光のうち、凸曲面612の頂部612aよりレンズ6の外周縁に近い側(フレネルレンズ613に近い側)に入射した光は、筒体81の中心軸に近づく方向(集光方向)に出射面62から出射する(図10Bの光L3参照)。凸曲面612に入射した光の集光度合は、凸曲面612の高さが高いほど、大きくなる。
レンズ6の入射面61では、凸曲面612が円環状のフレネルレンズ613に囲まれている。そして、図10Aに示すように、光源42の中心から発せられた光のうちフレネルレンズ613に入射した光は、フレネルレンズ613で反射し、集光方向に出射する(図10Aの光L4参照)。すなわち、フレネルレンズ613は、光L1、L2、L3に対して交差する方向に光L4を出射するクロス配光を行うことで、レンズ6の外周縁付近に入射した光が反射面813に当たることを抑制し、グレアの発生を抑える機能を有する。
すなわち、入射面61の中央部(凹曲面611)に入射した光によって出射面62から出射する光L1、L2は、拡がり方向に拡がっている。また、入射面61の外側に入射した光によって出射面62から出射する光L3、L4は、集光方向に進む。この結果、出射面62から出射する光の大部分は、反射面813に当たらずに出射口812から出射する。言い換えると、反射面813に当たる光量が減少して、グレアが発生し難くなり、配光効率が向上する。
図11は、レンズ6を用いた照明器具1の配光曲線を示す。レンズ6による直下方向の光度は、レンズ6Rを用いた第1比較例(図7参照)、及びレンズ6Sを用いた第2比較例(図9参照)に比べて低くなる。この結果、レンズ6による1/2ビーム角は、第1比較例及び第2比較例に比べて大きくなる。
上述のように、本実施形態のレンズ6は、光L1、L2によって出射面62から出射する光を拡散させ、かつ、光L3、L4によって出射面62から出射する光の拡がりを抑制できる。この結果、レンズ6を備えた照明器具1は、出射する光の拡散と高効率化との両立を実現している。
また、凸曲面612の頂部612aが、内周縁612bより外周縁612cに近い位置に形成されているので、レンズ6は、出射面62から出射する光に含まれる光L2の割合を光L3の割合より高くできる。すなわち、レンズ6は、凸曲面612による光の拡散度合を高めることができる。
(3)第1変形例
図12は、レンズ6の変形例であるレンズ6Aを示す。
レンズ6Aは、平面状の出射面62に凹凸形状のディンプル部63を有する。ディンプル部63は、円形状の出射面62の全領域に形成されており、レーザ加工、又はサンドブラストなどによって形成された多数の凹部631を有する。凹部631の形状は、六角形であることが好ましいが、円形、楕円形、三角形、又は四角形などの他の形状であってもよい。凹部631の大きさは、数mm以下であることが好ましい。また、ディンプル部63は、円形状の出射面62に全面に形成される構成、円形状の出射面62の一部に例えば同心円状に形成される構成のいずれであってもよい。
出射面62は平面であるので、ディンプル部63を出射面62に容易に形成できる。ディンプル部63は、光を拡散反射することで、出射面62から出射する光の光むら及び色むらを抑制する。なお、出射面62を構成する平面には、その表面粗さに応じた微細な凹凸が存在していてもよい。
(4)第2変形例
図13は、レンズ6の変形例であるレンズ6Bを示す。
レンズ6Bでは、凸曲面612の頂部612dが外周縁612cより内周縁612bに近い位置に形成されている。また、レンズ6Bでは、頂部612dが、実施形態の頂部612aよりも上方に位置する。すなわち、第2変形例のレンズ6Bの凸曲面612は、実施形態のレンズ6よりも上方に突出しており、凸曲面612に入射した光の拡がり度合がより抑えられている。
そして、レンズ6Bの凸曲面612に入射した光のうち、頂部612dよりレンズ6Bの外周縁に近い側(フレネルレンズ613に近い側)に入射した光は、出射面62から集光方向に出射する(図14Aの光L5参照)。
本変形例の凸曲面612のうち頂部612dよりレンズ6Bの外周縁に近い領域は、上述の実施形態よりも広くなっている。したがって、出射面62から集光方向に出射する光L5(図14A参照)は、上述の実施形態の光L2(図10A参照)よりも増加する。この結果、レンズ6Bは、凸曲面612に入射して出射面62から出射した光を、反射面813により当たりにくくし、グレアの発生をより抑制できる。
図14Bは、レンズ6Bを用いた照明器具1の配光曲線を示す。レンズ6Bを用いた照明器具1の配光曲線では、レンズ6を用いた照明器具1(図9参照)に比べて、直下方向から見た光度のピークが大きくなっている。
(5)第3変形例
光源42は、COBタイプのLEDチップを備える構成に限定されず、例えば表面実装(SMD:Surface Mount Device)型のLEDチップを備える構成であってもよい。光源42は、LED以外に、有機EL(Organic Electro Luminescence、OEL)、又はレーザダイオード(Laser Diode)などを備えていてもよい。
出射面62は、出射面62の全面を平面とする構成、及び出射面62の一部を平面とする構成のいずれであってもよい。出射面62の一部を平面とした場合、ディンプル部63は平面のみに形成されることが好ましい。
フレネルレンズ613は、ノコギリ波状の断面を有する円環形状のレンズを、少なくとも1つ備えていればよい。
また、照明器具1が設置される造営材は、天井パネルだけでなく、壁パネル、床パネル、塀、及びパーテーションなどの他の造営材であってもよい。
(6)まとめ
上述の実施形態に係る第1の態様のレンズ(6、6A、6B)は、照明器具(1)の光源(42)から発せられる光が透過する。レンズ(6、6A、6B)は、光が入射する入射面(61)と、光が出射する出射面(62)と、を備える。入射面(61)は、凹曲面(611)と、凹曲面(611)を囲む凸曲面(612)と、を有する。
上述のレンズ(6、6A、6B)は、出射する光の拡散と高効率化との両立を可能とする。
上述の実施形態に係る第2の態様のレンズ(6、6A、6B)では、第1の態様において、凹曲面(611)と凸曲面(612)との境界部(614)は、凹曲面(611)と凸曲面(612)とを連続させる曲面で構成されていることが好ましい。
上述のレンズ(6、6A、6B)は、凹曲面(611)による配光と凸曲面(612)による配光とを滑らかにつなげることができ、配光の違和感を抑えることができる。
上述の実施形態に係る第3の態様のレンズ(6、6A、6B)では、第1又は第2の態様において、出射面(62)の少なくとも一部は、平面であることが好ましい。
上述のレンズ(6、6A、6B)は、ディンプル部(63)を出射面(62)に容易に形成できる。
上述の実施形態に係る第4の態様のレンズ(6A)では、第3の態様において、平面は、凹凸形状のディンプル部(63)を有することが好ましい。
上述のレンズ(6A)は、ディンプル部(63)によって、出射面(62)から出射する光の光むら及び色むらを抑制することができる。
上述の実施形態に係る第5の態様のレンズ(6、6A)では、第1乃至第4の態様のいずれか1つにおいて、凸曲面(612)は、凹曲面(611)を囲む環形状である。凸曲面(612)の頂部(612a)は、凸曲面(612)の内周縁(612b)より凸曲面(612)の外周縁(612c)に近い位置に形成されていることが好ましい。
上述のレンズ(6、6A)は、凸曲面(612)による配光の拡散度合を高めることができる。
上述の実施形態に係る第6の態様のレンズ(6、6A、6B)は、第1乃至第5の態様のいずれか1つにおいて、凸曲面(612)を囲むフレネルレンズ(613)を更に備えることが好ましい。
上述のレンズ(6、6A、6B)は、クロス配光を行うことができる。
上述の実施形態に係る第7の態様の照明器具(1)は、第1乃至第6の態様のいずれか1つのレンズ(6、6A、6B)と、光源(42)と、出射面(62)から出射した光の一部を反射する反射部材(8)と、を備える。
上述の照明器具(1)は、出射する光の拡散と高効率化との両立を可能とする。
1 照明器具
42 光源
6、6A、6B レンズ
61 入射面
611 凹曲面
612 凸曲面
612a 頂部
612b 内周縁
612c 外周縁
613 フレネルレンズ
614 境界部
62 出射面
63 ディンプル部
8 補助反射部材(反射部材)

Claims (7)

  1. 照明器具の光源から発せられる光が透過するレンズであって、
    前記光が入射する入射面と、
    前記光が出射する出射面と、を備え、
    前記入射面は、
    凹曲面と、
    前記凹曲面を囲む凸曲面と、を有する
    レンズ。
  2. 前記凹曲面と前記凸曲面との境界部は、前記凹曲面と前記凸曲面とを連続させる曲面で構成されている
    請求項1のレンズ。
  3. 前記出射面の少なくとも一部は、平面である
    請求項1又は2のレンズ。
  4. 前記平面は、凹凸形状のディンプル部を有する
    請求項3のレンズ。
  5. 前記凸曲面は、前記凹曲面を囲む環形状であり、
    前記凸曲面の頂部は、前記凸曲面の内周縁より前記凸曲面の外周縁に近い位置に形成されている
    請求項1乃至4のいずれか1つのレンズ。
  6. 前記凸曲面を囲むフレネルレンズを更に備える
    請求項1乃至5のいずれか1つのレンズ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つのレンズと、
    前記光源と、
    前記出射面から出射した前記光の一部を反射する反射部材と、を備える
    照明器具。
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