JP2012048950A - 口金付ランプおよび照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】白熱電球等既存の光源の配光特性に近づけることが可能な口金付ランプおよび照明器具を提供する。
【解決手段】口金付ランプ10は本体11を有し、光源部12は固体発光素子12aが面状に配設され、本体の一端部に配設される。透光性のカバー部材13は、光源部に対向して設けられる光導入部13aの光出射側に、略多角形状をなす複数の反射面13bを、光軸x−x方向および光軸に略直交する周方向に傾斜させて連続させることにより、外方に拡開するように形成される凹部13cを外面側に有し、光源部を覆うように設けられる。口金部材14は、本体の他端部に設けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、発光ダイオード等の固体発光素子を光源とした口金付ランプおよび照明器具に関する。
近年、フィラメント電球に代わって、寿命が長く、また消費電力の少ない固体発光素子である発光ダイオードを光源とした電球形LEDランプ等の口金付ランプが各種照明器具の光源として採用されるようになってきている。この種の発光ダイオード等を光源とする口金付ランプは、省エネや電球の長寿命化をはかることから既存の白熱電球に代替が可能になるように構成され、白熱電球に近い配光特性が要求されている。
特開2008−251512号公報
しかしながら、発光ダイオードは輝度が高く光の直進性が強いため、図7(b)の配光曲線に示すように、放射される光のほとんどは前面側に放出され、電球の側面から背面にかけて光量が減少する問題がある。このため、グローブを乳白色にして光を拡散させているが、全光束が低下し光ロスが発生する。このため、この種の口金付ランプにおいては、光ロスを少なくして、白熱電球に近似した配光特性を如何にして達成するかが重要な課題となっている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、白熱電球等既存の光源の配光特性に近づけることが可能な口金付ランプおよび照明器具を提供しようとするものである。
本発明の実施形態における口金付ランプは本体を有し、光源部は、固体発光素子が面状に配設され本体の一端部に配設される。透光性のカバー部材は、光源部に対向して設けられる光導入部の光出射側に、略多角形状をなす複数の反射面を、光軸方向および光軸に略直交する周方向に傾斜させて連続させることにより、外方に拡開するように形成される凹部を外面側に有し、光源部を覆うように設けられる。口金部材は、本体の他端部に設けられる。
本実施形態によれば、白熱電球等既存の光源の配光特性に近づけることが可能な口金付ランプおよび照明器具を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施形態である口金付ランプを示す縦断面図。 同じく口金付ランプの斜視図。 同じく口金付ランプを、カバー部材と本体部分を分離した状態で示す斜視図。 同じく口金付ランプのカバー部材を示し、(a)は上面図、(b)は側面図。 同じく口金付ランプのカバー部材を示し、(a)は底面図、(b)は下面視の斜視図。 同じく口金付ランプにおけるカバー部材の光の反射および屈折の状態を示す図で、(a)は図4(a)のa−a線に沿う断面図、(b)は透視した状態で示す斜視図。 同じく口金付ランプの配光曲線を示し、(a)は本実施形態における口金付ランプの配光曲線、(b)は従来の口金付ランプにおける配光曲線。 同じく本実施形態の口金付ランプを装着した照明器具を示し、(a)はダウンライトを天井に設置した状態を概略的に示す断面図、(b)はブラケットを壁面に設置した状態を概略的に示す断面図。 同じく口金付ランプの変形例を示し、(a)は第1の変形例におけるカバー部材を示す上面図、(b)は第2の変形例におけるカバー部材を示す上面図。 同じく口金付ランプの変形例を示し、(a)は第3の変形例におけるカバー部材を示す上面図、(b)は第4の変形例におけるカバー部材を示す斜視図。
以下、本発明に係る口金付ランプおよび照明器具の実施形態について説明する。
実施形態1
図1〜図3に示すように、本実施形態は、電球形の口金付ランプ10を構成するもので、本体11と、固体発光素子12aが面状に配設され、本体11の一端部に配設される光源部12と、光源部を覆うように設けられる透光性のカバー部材13と、本体の他端部に設けられる口金部材14で構成する。
本体11は、本実施形態では、熱伝導性の良好な金属であるアルミニウムで構成され、横断面形状が略円形をなし一端部に径の大きな開口部11aを他端部に径の小さな開口部11bを形成し、内部に収納凹部11cを形成した筒状をなし、外周面が一端部から他端部に向かい順次直径が小さくなる略円錐状のテーパー面をなすようにして、外観が一般白熱電球におけるネック部のシルエットに近似させた形状に構成する。
外周面には、一端部から他端部に向かい本体11の中心軸線を中心として放射状に突出する多数の放熱フィン11dを一体に形成し、表面はメタリックシルバー色、または、白色の塗装が施されている。これら本体11は、例えば、鋳造、鍛造または切削等で加工されアルミニウム製の所定の熱容量をもったケース状をなす本体として構成される。本体11の一端部の開口部11aには、凹段部が形成されるように表面を平滑な面に形成した基板支持部11eを一体に形成し、この基板支持部に対して光源部12が配設される。
光源部12は、図1、図3に示すように、固体発光素子12aを面状に配設した発光モジュール12bと、発光モジュールを配設する基板12cからなる。固体発光素子12aは、本実施形態では発光ダイオード(以下「LED」と称す)で構成し、同一性能を有する青色LEDチップからなる高輝度・高出力の複数個のLEDからなり、各LED12aを配線基板12b1に実装することにより、LEDを円形の面状をなすように配設した発光モジュール12bが構成される。
発光モジュール12bは、次のようにして構成される。すなわち、配線基板12b1は、長方形をなし熱伝導性が良好な部材、本実施形態では、アルミニウムからなる基板上に絶縁層を形成した薄い平板で構成され、その一面側(表面側)の中央部分に内周面が略円形をなす土手部を形成して浅い円形の凹部を形成し、この凹部にCOB技術を使用して複数のLED12a(青色LEDチップ)が略マトリックス状に実装され、さらに、黄色蛍光体を分散・混合した封止部材が塗布または充填され、LEDが円形で面状をなすように配設された発光モジュール12bが構成される。この発光モジュールは、上述した青色LEDチップから放射される青色光を透過させると共に、青色光によって黄色蛍光体を励起して黄色光に変換し、透過した青色光と黄色光が混光して白色の光が放射される。
上記に構成された発光モジュール12bは、基板12cに配設されて光源部12を構成する。基板12cは、放熱部材を兼ねるもので、熱伝導性の良好な部材、本実施形態では、肉厚の略円板状をなすアルミニウムで構成する。基板12cの一面側(表面側)の中央部には、略長方形をなす浅い凹部を形成し、この凹部内に発光モジュール12bを嵌合しネジ等によって密着させて固定し、LED12aから発生する熱を、配線基板12b1から基板12cに伝達させるように構成する。なお、配線基板12b1は、基板12cと一体に形成してもよく、この場合には、熱伝導性がより良好になって一層放熱性がよくなる。これにより、固体発光素子であるLED12aが円形の面状をなすように配設された光源部12が構成される。なお、基板12cの外周部には、基板を貫通する電線挿通部12c1が形成され、LED11へ給電するための電線17が挿通されLEDに結線されたコネクタ12c2に接続される。
上記に構成された光源部12は、本体11の開口部11aに配設される。すなわち、基板12cの裏面側を平滑な凹段部からなる基板支持部11eに対して密着させてネジにより支持し、配線基板12b1から基板12cに伝達されたLED12aの熱を、さらに本体11に伝達させて外部に放熱させるようにする。なお、基板12cは、本体11と一体に形成してもよく、この場合には、熱伝導性がより良好になって一層放熱性がよくなる。これにより、図1に示すように、光源部12の光軸x−xに対して本体11の中心軸線が略合致し、全体として平面視で略円形の発光面を有する光源体が構成される。
カバー部材13は、ランプとしてのグローブを構成するもので、透明で光の屈折率が1.1以上で屈折率が高く内部に中空部がない合成樹脂やガラスなどの物質、本実施形態ではPMMA(アクリル)樹脂で構成される。そして、図1、図4、図6に示すように、カバー部材13は次のようにして構成される。先ず外面側は、光源部12に対向して設けられる光導入部13aの光出射側に、略多角形状、本実施形態では、略三角形状をなす平面状の複数の第1の反射面13bを、光軸x−x方向(図1中矢印a方向)および光軸に略直交する線y−yから周方向(図4(a)中矢印b方向)に傾斜させて連続させることにより、外方に拡開するように形成される凹部13cを外面側に有して構成される。光導入部13aは、横断面が円形をなす短い略円錐台柱に形成され、底面に円形の水平な面からなる光導入面13a1が形成されている(図6(a))。なお、光導入部13aは円柱や角柱であってもよい。さらには、角錐台柱等であってもよい。
そして、略三角形状をなす複数の第1の反射面13bは、全て同一の形状・面積を有して構成し、これら第1の反射面13bで形成される凹部13cは、光軸x−xを頂点とする三角錐状に凹む同一形状の複数の凹溝13c1が周方向に連続し、これら複数の凹溝13c1が光軸x−xを中心とした回転対称となるように構成される。
また、内面側は、図5、図6(a)に示すように、光導入部13aの光出射側に向けて傾斜し、かつ外方に拡開する第2の反射面13dによって形成される凹部13eを内面側に有して構成される。そして、外方に拡開する第2の反射面13dは、光軸x−xを中心として円錐体の平坦な内面をなすように形成し、この第2の反射面13dで形成される凹部13eは、光導入部13aを同心円状に囲み、その光出射側に向けて傾斜した回転対称のすり鉢状をなすように構成する。
さらに、外周面は、図4に示すように、略三角形状をなす第1の反射面13bの外周側に面して傾斜する一辺cを、上辺とする略台形状をなす平面状の複数の光透過面13fを、光軸x−x方向(図1中矢印d方向)および光軸に略直交する線y−yから周方向(図4(a)中矢印e方向)に傾斜させて連続させ、かつ内方に縮径するように形成した光出射部13gを外周面に有して構成される。そして、略台形状をなす複数の光透過面13fは、全て同一の形状・面積を有して構成し、これら光透過面13fで形成される外周面は、光軸x−xを中心とした回転対称となるように構成する。
また、本実施形態において、第1の反射面13b、第2の反射面13d、光透過面13fの各傾斜角度は、図4(b)および図6(a)に示すように形成した。すなわち、第1の反射面13bの角度α1(図4(b))は、導入された光を光透過面13fと第2の反射面13dに向けて全反射させるように約95°に形成し、第2の反射面13dの角度α2(図6(a))は、第1の反射面13bで反射された光を光透過面13fに向けて全反射させるように約20°、光透過面13fの角度α3(図6(a))は第1、第2の各反射面13b、13dで全反射された光を側方および背面方向に屈折させて放出できるように約25°に形成した。これにより、外面側の凹部13cを構成する反射面13bおよび光透過面13f、さらに内面側の凹部13eを構成する反射面13dが共に、LED12aが面状に配設された発光部とは平行とならないように構成される。
これにより、カバー部材13は、略三角形状をなす平面状の複数の反射面13bと、略台形状をなす平面状の複数の光透過面13fからなるポリゴンを組み合わせて形成され、略回転対称をなす凹部13cからなる多面体の外面をなし、内面が短い略円錐台柱の光導入部13aを中心としたすり鉢状の凹部13eを有するグローブとして構成される。また、グローブ全体の外観は、これら三角形状と台形状の各頂点を結ぶ仮想外郭線が、一般白熱電球のボール部分のシルエットより高さが低く、本体形状にマッチングさせることが可能な小形の透明なグローブとして形成される。
上記に構成されたカバー部材13は、本体11の一端部の開口部11aに対して凹部13eの開口側が嵌合され、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂等からなる接着剤により接着されて固定される(図1)。これにより、光源部12の光軸x−xにカバー部材13の中心軸線が合致し、光源部12を覆うように本体11に設けられるとともに、カバー部材13の光導入部13aが、光源部12の円形の面状に配設されたLED12aに対向した位置に設けられる。
光導入部13aの底面に位置する水平な面に形成された光導入面13a1は、図6(a)に示すように、水平に設けられた発光モジュール12bのLED12aからなる発光面と略平行し、かつ隙間t1を有して設けられる。この隙間t1により、LED12aからなる発光面がカバー部材13の光導入部13aによって損傷を受けることがなくなるとともに、樹脂からなる光導入部13aがLED12aから発生する熱の影響を受け難くすることが可能になる。また、円形の光導入面13a1の中心が、円形の面状に配設されたLED12aの中心に略合致するように位置される。これにより、LED12aから放射される光を、ロスなく光導入部13aに取り込むことが可能になる。
本実施形態において、隙間t1は、0.1〜2mmに形成した、0.1mm未満であるとLED12aの熱の影響を受けやすくなり、また製造誤差によって光導入面13a1がLED12aに接触する虞が生じる。また、2mmを越えると、LED12aから放射される光が拡散し易くなり、光導入部13aへ取り込む光にロスが発生する。製造性と光ロスを考慮すると0.3〜1.5mm程度が好ましい範囲である。
また、円形の光導入面13a1と、LED12aの円形に形成された面状部分の面積は、略同一に形成されていることが好ましいが、互いが多少異なる面積であってもよく、要はLED12aから放射される光を光導入部13aが、ロスを少なくして取り込むことができるような面積に構成されていればよい。
次に、口金部材14は、図1に示すように、エジソンタイプのE26形で、ねじ山を備えた導電性を有する金属、本実施形態では銅板からなる筒状のシェル部14aとこのシェル部の下端の頂部に絶縁部14bを介して設けられたアイレット部14cを備えている。シェル部14aの開口部が本体11の収納凹部11cに設けられた絶縁ケース15の口金取付部15aに嵌め込まれカシメによって固着され、アルミニウムからなる本体11と口金部材14との電気絶縁がなされる。
点灯装置16は、図1に示すように、各LED12aの点灯回路を構成する回路部品16aと、回路部品を実装した円板状の回路基板16bからなる。点灯回路は、交流電圧100Vを24V程度の直流電圧に変換して各LED12aに定電流の直流電流を供給するように構成される。回路基板16bは円板状のガラスエポキシ材からなり、片面または両面に電子部品が実装され、本体11の収納凹部11c内に設けられる絶縁ケース15内に、回路基板16bを横方向にして支持される。そして、回路基板の出力端子には電線17(図3)が接続され、回路基板16bの入力端子には口金部材14に接続される入力線(図示せず)が接続される。電線17は、図3に示すように、点灯装置16の出力をLED12aに給電するための電線で、基板12cの電線挿通部12c1を介してLED側のコネクタ12c2に接続される。
なお、点灯装置16は、上記のように、本体11内に内蔵させて、白熱電球とそのまま代替ができるように構成することが好適であるが、コンパクト形蛍光ランプのように点灯装置はランプを装着する器具側に別置きにして設け、ランプ本体には内蔵させないように構成してもよい。上記により、一端部に透明な多面体からなる高さの低いカバー部材13を有し、他端部にE26形の口金部材14が設けられ、全体の外観形状が従来の口金付ランプの高さより低く、本体にマッチングさせた違和感のない電球形の口金付ランプ10が構成される。
次に、上記に構成された口金付ランプ10の作動につき説明する。口金付ランプ10に口金部材14を介して電源を供給し点灯させると、図6に示すように、光源部12のLED12aからなる円形の面状をなす発光部から光が放射される。放射された光は、光導入部13aの光導入面13a1から導入される。導入された一部の光Aは、平面状をなす第1の反射面13bで光透過面13fに向けて全反射され、平面状をなす光透過面13fで屈折されて背面方向に放出され、電球の背面に光が回り込むように放出される。
他の光Bは、第1の反射面13bで平面状をなす第2の反射面13dに向けて全反射され、さらに第2の反射面13dで光透過面13fに向けて全反射され、平面状をなす光透過面13fで屈折されて光出射部13gから側面方向に向けて放出される。これにより、電球の側面から背面に光が回り込むように放出され、図7(a)に示すような天使形の配光曲線が得られ、電球の側面から背面にかけて光量が減少することが防止され、白熱電球に近づけた配光特性を得ることが可能になる。また、カバー部材13は透明であり全光束も低下することなく光ロスを少なくすることができる。
同時に、カバー部材13の外面側に形成される凹部13cは、三角錐状に凹む同一形状の複数の凹溝13c1が周方向に連続し、これら複数の凹溝13c1が光軸x−xを中心とした回転対称となるように構成されるので、電球の光軸を中心とする全周囲方向には、凹溝13c1によって光の放出がない輝度の低い部分と、光出射部13g(光透過面13f)によって光が放射される輝度の高い部分が交互に位置するキラキラとした配光となって程よい輝度ムラが発生する。これにより、シャンデリアのような装飾性の高い光源を実現することが可能になる。
また、消灯時には、第1の反射面13bと光透過面13fは、平面状をなす三角形状や台形をなし、それらが外部の光を反射してシャンデリアのようにキラキラと光って見え、同時に、カバー部材13が透明であっても光源部12が直接見えることがなく商品性を向上させることが可能になる。
次に、上記のように構成された電球形の口金付ランプ10を光源とした照明器具の構成を説明する。図8(a)に示すように、20は店舗等の天井面Xに埋め込み設置され、E26形の口金を有する一般白熱電球を光源としたダウンライト式の既存の照明器具で、下面に開口部21aを有する金属製の箱状をなした本体ケース21と、開口部に嵌合される金属製の反射体22と、一般白熱電球のE26形の口金をねじ込むことが可能なソケット23で構成されている。反射体22は、例えばステンレス等の金属板で構成し、反射体22の上面板の中央部にソケット23が設置される。
上記に構成された一般白熱電球用の既存の照明器具20において、省エネや長寿命化などのために白熱電球に替えて、上述したLEDを光源とする電球形の口金付ランプ10を装着する。すなわち、電球形の口金付ランプは口金部材14をE26形に構成してあるので、上記照明器具20の一般白熱電球用のソケット23にそのまま差し込むことができる。
また、口金付ランプ10は、本体11が略円錐状のテーパー面をなすようにして、外観が白熱電球におけるネック部のシルエットに近似させた形状に構成されているので、ネック部がソケット周辺の反射体22等に当たることなくスムーズに差し込むことができ、電球形の口金付ランプ10における既存照明器具への適合率が向上する。これにより、既存のダウンライトを、LEDを光源とした電球形の口金付ランプ10が設置された省エネ形のダウンライトに簡単に変えることができる。勿論、既存器具のみでなく、新規構成の照明器具も同様にして構成することができる。
次に、上記に構成された口金付ランプ10を光源としたダウンライト20の作動につき説明する。上記に構成されたダウンライトに電源を投入すると、ソケット23から口金付ランプ10に対し、口金部材14を介して商用電源が供給され、点灯装置16が動作して24Vの直流電圧が出力される。この直流電圧は点灯装置16から各LED12aに印加され、定電流の直流電流が供給されて全てのLEDが同時に点灯して白色の光が放射される。
各LED12aから放射された白色の光は、カバー部材13の光導入部13aから導入され、第1の反射面13b、第2の反射面13dで全反射され、さらに光透過面13fで屈折されて側面方向から周方向に向けて放出され、電球の側面から背面に光が回り込み、電球の側面から背面にかけて光量が減少することない。これは、光源となる口金付ランプ10の配光が一般白熱電球の配光に近づくことで、照明器具20内に配置されたソケット23近傍の反射体22への光の照射量が増大し、一般白熱電球用として構成された反射体22の光学設計通りの器具特性を得ることが可能となり、白熱電球に近づけた配光特性をもった照明を行うことができる。また、カバー部材13は透明であり全光束も低下することなく光ロスの少ない明るい照明を行うことができる。
同時に、電球の光軸x−xを中心とする全周囲方向には、程よい輝度ムラが発生し、これが反射体22に反射してキラキラと光り、シャンデリアのような装飾性の高い照明を行うことができる。これは、従来のシャンデリアのように、器具側に光をキラキラと反射させるための反射体や装飾部材等を設けることなく、電球自体で光を適度に拡散してシャンデリア効果を発揮させることができ、照明器具のコストダウンと小形化を図ることが可能になる。また、消灯時にもカバー部材13が外部の光を反射してシャンデリアのようにキラキラと光って見え、同時に、電球の光源部12も見え難くなり器具の商品性も向上させることが可能になる。なお、シャンデリア器具に本実施形態の口金付ランプ10を装着すれば、より光の濃淡を鮮明にすることができ、シャンデリア効果を一層強調させることも可能になる。
また、照明器具は、ダウンライトに限らず、図8(b)に示すように、壁面Xに設置されるブラケット形の照明器具を構成するようにしてもよい。このブラケット20は、上方を開放した透明なグローブ24を有し、本実施形態の口金付ランプ10がソケット23により上方に向けて設置される。これにより、口金付ランプ10からの光が上方、側方さらに下方に向けて放射され壁面等を均等に照らすことができる。また、口金付ランプ10は、電球の側面から背面に光が回り込み、電球の側面から背面にかけて光量が減少することないため、特に水平方向の明るさを生かした照明を行うことができるブラケット形の照明器具を提供することが可能になる。
同時に、点灯時は勿論、消灯時においても口金付ランプ10のカバー部材13が透明なグローブ24を通して、シャンデリアのようにキラキラと光って見え、装飾性にも優れた照明を行うことができる。そして、この照明器具は、器具側に光をキラキラと反射させるための反射体や装飾部材等を設けることなくランプのみによって構成することができる。また、既存のブラケットの白熱電球等を、本実施形態の口金付ランプに交換するのみで、簡単に装飾性に優れたシャンデリア器具に変えることができる。
以上、本実施形態において、カバー部材13は、略三角形状をなす平面状の複数の第1の反射面13bによって外方に拡開するように形成される凹部13cを外面側に有して構成したが、図9(a)に示すように、三角形状の頂点をカットして、上辺の狭い台形状をなすように形成し、中央部に円形をなす小さい凹部の底面13c2を形成するようにしてもよい。また図9(b)に示すように、三角形状の頂点を円弧状にカットして、上辺が狭くかつ上辺の角が丸い台形状をなすように形成し、中央部に家紋状の円形をなす小さい凹部の底面13c3を形成するようにしてもよく、要は、平面状の複数の第1の反射面13bは、光を側面から背面方向に回り込むように放出でき、また、全周囲方向に程よい輝度ムラができるように、三角形や角の丸い台形等の矩形状を含む、実質的に略多角形状をなすように構成されたもの全てが許容される。
また、略三角形状をなす複数の第1の反射面13bは、全て同一の形状・面積を有して構成したが、図10(a)に示すように、例えば、小溝13c4と大溝13c5が交互に形成されるように、形状・面積を変えるように構成してもよい。また、略三角形状をなす複数の第1の反射面13bは、全てを平面状に形成したが一部は曲面等の非平面状に形成してもよく、少なくとも一部が平面状をなしていればよい。
また、外周面は、略台形状をなす平面状の複数の光透過面13fを傾斜させて連続させた光出射部13gを外周面に有して構成したが、図10(b)に示すように、光軸x−xを中心とした円錐体の平坦な外周面をなすように形成してもよい。
また、本実施形態において、口金付ランプ10は、一般白熱電球の形状に近似させた電球形(A形またはPS形)、レフ形(R形)、ボール形(G形)、円筒形(T形)などに構成してもよい。また一般白熱電球の形状に近似させた口金付ランプに限らず、その他各種の外観形状、用途をなす口金付ランプに適用することができる。
また、固体発光素子12aは、発光ダイオードに限らず、有機ELまたは半導体レーザなどを発光源とした固体発光素子が許容される。固体発光素子は複数個で構成されていることが好ましいが、照明の用途に応じて必要な個数は選択され、例えば、4個程度の素子群を構成し、この群1個、若しくは複数の群をなすように構成してもよい。さらには1個の固体発光素子で構成されるものであってもよい。固体発光素子は、COB技術を用いて構成されたものが好ましいが、SMD形構成されたものであってもよい。固体発光素子は、白色で発光するように構成することが好ましいが、使用される照明器具の用途に応じ、赤色、青色、緑色等でも、さらには各種の色を組み合わせて構成してもよい。
基板12cおよび配線基板12b1は、熱伝導性の良好なアルミニウムで構成したが、銅、ステンレス等の金属で構成したものであってもよい。さらには、例えば、エポキシ樹脂等の合成樹脂やガラスエポキシ材、紙フェノール材等の非金属性の部材で構成されてもよい。さらにセラミックスで構成されたものであってもよい。また、光源部12の基板12cおよびLED12aを面状に配設した発光部の形状は、点または面モジュールを構成するために円形、四角形、六角形などの多角形状、さらには楕円形状等をなすものであってもよく、目的とする配光特性を得るための全ての形状が許容される。
本体11は、熱伝導性の良好なアルミニウムで構成したが、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)の少なくとも一種を含む金属で形成してもよい。この他に、窒化アルミニウム(AlN)、シリコーンカーバイト(SiC)などの工業材料で構成しても、さらに高熱伝導樹脂等の合成樹脂で構成してもよい。さらには、PBT等の合成樹脂で構成したものであってもよい。外観形状は、一端部から他端部に向けて直径が順次小さくなるような、一般白熱電球におけるシルエットに近似させた形状に形成したが、一般白熱電球に近似させることは条件でなく、限られた特定の外観形状には限定されない。
点灯装置16は、固体発光素子12aを調光するための調光機能や調色機能を有するものであってもよい。点灯装置は本体11の収納凹部11c内に全てが収容され配設されたものでも、本体の他端部に設けられる口金部材14に一部が収容されるものであってもよい。
口金部材14は、一般白熱電球が取付けられるソケットに装着可能な全ての口金が許容されるが、一般的に最も普及しているエジソンタイプのE26形やE17形等の口金が好適である。また、材質は口金全体が金属で構成されたものでも、電気的接続部分を銅板等の金属で構成し、それ以外の部分を合成樹脂で構成した樹脂製の口金であっても、さらには、ピン形の端子を有する口金でも、L字形の端子を有する口金でもよく、特定の口金には限定されない。
また、本実施形態において、照明器具は天井埋込形、直付形、吊下形、さらには壁面取付形等が許容され、器具本体に制光体としてグローブ、セード、反射体などが取付けられるものであっても光源となる口金付ランプが露出するものであってもよい。また、器具本体に1個の口金付ランプを取付けたものに限らず、複数個が配設されるものであってもよい。さらに、オフィス等、施設・業務用の大型の照明器具などを構成してもよい。以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、例えば、GX53形の口金を備える光源やコンパクト形蛍光ランプに代替が可能なLEDを光源とする口金付ランプを構成するなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の設計変更を行うことができる。
10 口金付ランプ
11 本体
12 光源部
12a 固体発光素子
13 カバー部材
13a 光導入部
13b 反射面
13c 凹部
x−x 光軸
13d 反射面
13e 凹部
13f 光透過面
13g 光出射部
14 口金部材
20 照明器具
21 器具本体
23 ソケット

Claims (4)

  1. 本体と;
    固体発光素子が面状に配設され、本体の一端部に配設される光源部と;
    光源部に対向して設けられる光導入部の光出射側に、略多角形状をなす複数の反射面を、光軸方向および光軸に略直交する周方向に傾斜させて連続させることにより、外方に拡開するように形成される凹部を外面側に有し、光源部を覆うように設けられる透光性のカバー部材と;
    本体の他端部に設けられる口金部材と;
    を具備していることを特徴とする口金付ランプ。
  2. 前記カバー部材は、光導入部の光出射側に向けて傾斜し、かつ外方に拡開する反射面によって形成される凹部を内面側に有することを特徴とする請求項1に記載の口金付ランプ。
  3. 前記カバー部材は、略多角形状をなす前記反射面の外周側に面して傾斜する一辺を、上辺とする略台形状をなす複数の光透過面を、光軸方向および光軸に略直交する周方向に傾斜させて連続させ、かつ内方に縮径するように形成した光出射部を外周面に有することを特徴とする請求項1または2に記載の口金付ランプ。
  4. ソケットが設けられた器具本体と;
    器具本体のソケットに装着される請求項1ないし3いずれか一に記載の口金付ランプと;
    を具備していることを特徴とする照明器具。
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