JP2023034202A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023034202000001
【課題】燃焼室内の混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御されているときに、触媒からのNOxの流出量を増加させることなくアンモニアの生成量を低減する。
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に配置された触媒20と、内燃機関の燃焼室5内の混合気の空燃比を制御する空燃比制御部63と、混合気の点火時期を制御する点火時期制御部62とを備える。空燃比制御部が混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御しているときに、点火時期制御部は、触媒の温度が所定範囲内であるときには、触媒の温度が所定範囲外であるときと比べて、点火時期を遅角させる。
【選択図】図6

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、内燃機関の排気通路に触媒を配置し、排気ガス中の有害物質(HC、NOx等)を触媒において浄化することが知られている。所定の条件下では、触媒から流出するNOxの量を抑制すべく、燃焼室内の混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御するリッチ制御が実行される。
しかしながら、リッチ制御の実行時には触媒における化学反応によってNOxからアンモニアが生成され、生成されたアンモニアが触媒から流出する。これに対して、特許文献1に記載の内燃機関では、所定量以上のアンモニアが検出されたときには、アンモニアの発生量を低減すべく、リッチ制御における空燃比のリッチ度合が小さくされる。
特開2008-175173号公報
しかしながら、リッチ制御における空燃比のリッチ度合が小さくされると、触媒におけるNOxの浄化性能が低下し、この結果、NOxの流出量が増加し、排気エミッションが悪化するおそれがある。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、燃焼室内の混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御されているときに、触媒からのNOxの流出量を増加させることなくアンモニアの生成量を低減することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、内燃機関の排気通路に配置された触媒と、前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比を制御する空燃比制御部と、前記混合気の点火時期を制御する点火時期制御部とを備え、前記空燃比制御部が前記混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御しているときに、前記点火時期制御部は、前記触媒の温度が所定範囲内であるときには、該触媒の温度が該所定範囲外であるときと比べて、前記点火時期を遅角させる、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
本発明によれば、燃焼室内の混合気の空燃比が理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御されているときに、触媒からのNOxの流出量を増加させることなくアンモニアの生成量を低減することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置が設けられた内燃機関を概略的に示す図である。 図2は、三元触媒の浄化特性を示す図である。 図3は、ECUの機能ブロック図である。 図4は、内燃機関の始動後にリッチ制御が実行されたときのアンモニアの生成量及び触媒の温度のタイムチャートである。 図5は、点火時期の遅角量とNOxの増減率との関係を示す図である。 図6は、燃料カット制御後にリッチ制御が実行されるときの吸入空気量等のタイムチャートである。 図7は、アンモニア低減処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図8は、点火時期の遅角量と吸入空気量との関係の具体例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<内燃機関全体の説明>
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置が設けられた内燃機関を概略的に示す図である。図1に示される内燃機関は、火花点火式内燃機関であり、具体的には、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンである。内燃機関は車両に搭載される。
内燃機関は、シリンダブロック2及びシリンダヘッド4を含む機関本体1を備える。シリンダブロック2の内部には、複数(例えば4つ)の気筒が形成される。各気筒には、気筒の軸線方向に往復運動するピストン3が配置される。ピストン3とシリンダヘッド4との間には燃焼室5が形成される。
シリンダヘッド4には吸気ポート7及び排気ポート9が形成される。吸気ポート7及び排気ポート9は燃焼室5に接続される。
また、内燃機関は、シリンダヘッド4内に配置された吸気弁6及び排気弁8を備える。吸気弁6は吸気ポート7を開閉し、排気弁8は排気ポート9を開閉する。
また、内燃機関は点火プラグ10及び燃料噴射弁11を備える。点火プラグ10は、シリンダヘッド4の内壁面の中央部に配置され、点火信号に応じて火花を発生させる。燃料噴射弁11は、シリンダヘッド4の内壁面周辺部に配置され、噴射信号に応じて燃料を燃焼室5内に噴射する。本実施形態では、燃料噴射弁11に供給される燃料として、理論空燃比が14.6であるガソリンが用いられる。
また、内燃機関は、吸気マニホルド13、サージタンク14、吸気管15、エアクリーナ16及びスロットル弁18を備える。各気筒の吸気ポート7はそれぞれ対応する吸気マニホルド13を介してサージタンク14に連結され、サージタンク14は吸気管15を介してエアクリーナ16に連結される。吸気ポート7、吸気マニホルド13、サージタンク14、吸気管15等は、空気を燃焼室5に導く吸気通路を形成する。スロットル弁18は、サージタンク14とエアクリーナ16との間の吸気管15内に配置され、スロットル弁駆動アクチュエータ17(例えばDCモータ)によって駆動される。スロットル弁18は、スロットル弁駆動アクチュエータ17によって回動せしめられることで、その開度に応じて吸気通路の開口面積を変更することができる。
また、内燃機関は、排気マニホルド19、排気管22及び触媒20を備える。各気筒の排気ポート9は排気マニホルド19に連結される。排気マニホルド19は、各排気ポート9に連結される複数の枝部と、これら枝部が集合した集合部とを有する。排気マニホルド19の集合部は、触媒20を内蔵したケーシング21に連結される。ケーシング21は排気管22に連結される。排気ポート9、排気マニホルド19、ケーシング21、排気管22等は、燃焼室5における混合気の燃焼によって生じた排気ガスを排出する排気通路を形成する。
また、内燃機関を搭載した車両には、電子制御ユニット(ECU)31が設けられる。図1に示されるように、ECU31は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バス32を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)33、ROM(リードオンリメモリ)34、CPU(マイクロプロセッサ)35、入力ポート36及び出力ポート37を備える。
ECU31は、車両又は内燃機関に設けられた各種センサの出力等に基づいて内燃機関の各種制御を実行する。すなわち、ECU31は内燃機関の制御装置として機能する。
このため、ECU31には、各種センサの出力が送信される。本実施形態では、エアフロメータ40、空燃比センサ41、温度センサ42、負荷センサ43及びクランク角センサ44の出力がECU31に送信される。
エアフロメータ40は、内燃機関の吸気通路、具体的にはスロットル弁18よりも上流側の吸気管15内に配置される。エアフロメータ40は、吸気通路を流れる空気の流量を検出する。エアフロメータ40はECU31に電気的に接続され、エアフロメータ40の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
空燃比センサ41は、触媒20の上流側の排気通路、具体的には排気マニホルド19の集合部に配置される。空燃比センサ41は、内燃機関の気筒から排出されて触媒20に流入する排気ガスの空燃比を検出する。空燃比センサ41はECU31に電気的に接続され、空燃比センサ41の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
温度センサ42は、触媒20を内蔵したケーシング21に配置される。温度センサ42は触媒20の温度(床温)を検出する。温度センサ42はECU31に電気的に接続され、温度センサ42の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
負荷センサ43は、内燃機関を搭載した車両に設けられたアクセルペダル50に接続され、アクセルペダル50の踏み込み量を検出する。負荷センサ43はECU31に電気的に接続され、負荷センサ43の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。ECU31は負荷センサ43の出力に基づいて機関負荷を算出する。
クランク角センサ44は、内燃機関のクランクシャフトが所定角度(例えば10度)回転する毎に出力パルスを発生させる。クランク角センサ44はECU31に電気的に接続され、クランク角センサ44の出力は入力ポート36に入力される。ECU31はクランク角センサ44の出力に基づいて機関回転数を計算する。
一方、ECU31の出力ポート37は、対応する駆動回路39を介して、点火プラグ10、燃料噴射弁11及びスロットル弁駆動アクチュエータ17に接続され、ECU31はこれらを制御する。具体的には、ECU31は、点火プラグ10の点火時期、燃料噴射弁11から噴射される燃料の噴射時期及び噴射量、並びにスロットル弁18の開度を制御する。
なお、上述した内燃機関は、ガソリンを燃料とする無過給内燃機関であるが、内燃機関の構成は、上記構成に限定されるものではない。したがって、気筒配列、燃料の噴射態様、吸排気系の構成、動弁機構の構成、過給器の有無のような内燃機関の具体的な構成は、図1に示した構成と異なっていてもよい。例えば、燃料噴射弁11は、吸気ポート7内に燃料を噴射するように配置されてもよい。また、排気通路から吸気通路にEGRガスを還流させるための構成等が設けられていてもよい。
<内燃機関の排気浄化装置>
以下、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置(以下、単に「排気浄化装置」という)について説明する。排気浄化装置は触媒20及びECU31を備える。
触媒20は、内燃機関の排気通路に配置され、排気通路を流れる排気ガスを浄化するように構成される。本実施形態では、触媒20は、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を同時に浄化可能な三元触媒である。触媒20は、セラミック又は金属から成る担体(基材)と、触媒作用を有する貴金属(例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等)と、酸素吸蔵能力を有する助触媒(例えば、セリア(CeO2)等)とを有する。貴金属及び助触媒は担体に担持される。
図2は、三元触媒の浄化特性の一例を示す図である。図2に示されるように、三元触媒によるHC、CO及びNOxの浄化率は、三元触媒に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍領域(図2における浄化ウィンドウA)にあるときに非常に高くなる。したがって、触媒20は、排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍に維持されているときに、HC、CO及びNOxを効果的に浄化することができる。
また、触媒20は助触媒によって排気ガスの空燃比に応じて酸素を吸蔵し又は放出する。具体的には、触媒20は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときには、排気ガス中の過剰な酸素を吸蔵する。一方、触媒20は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチであるときには、HC及びCOを酸化させるのに不足している酸素を放出する。この結果、排気ガスの空燃比が理論空燃比から若干ずれた場合であっても、触媒20の表面上における空燃比が理論空燃比近傍に維持され、触媒20においてHC、CO及びNOxが効果的に浄化される。
図3は、ECU31の機能ブロック図である。本実施形態では、ECU31は、吸入空気量制御部61、点火時期制御部62及び空燃比制御部63を有する。吸入空気量制御部61、点火時期制御部62及び空燃比制御部63は、ECU31のROM34に記憶されたプログラムをECU31のCPU35が実行することによって実現される機能モジュールである。
吸入空気量制御部61は、内燃機関の気筒内に流入する吸入空気量を制御する。具体的には、吸入空気量制御部61はスロットル弁駆動アクチュエータ17を用いてスロットル弁18の開度を制御することによって吸入空気量を制御する。
点火時期制御部62は燃焼室5内の混合気の点火時期を制御する。具体的には、点火時期制御部62は点火プラグ10の点火時期を制御することによって混合気の点火時期を制御する。
空燃比制御部63は燃焼室5内の混合気の空燃比を制御する。具体的には、空燃比制御部63は、混合気の目標空燃比を設定すると共に、混合気の空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5に供給する燃料量を制御する。例えば、空燃比制御部63は、空燃比センサ41の出力空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5に供給する燃料量をフィードバック制御する。ここで、「出力空燃比」は、空燃比センサの出力値に相当する空燃比、すなわち空燃比センサによって検出される空燃比を意味する。
なお、空燃比制御部63は、空燃比センサ41を用いることなく、混合気の空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5に供給する燃料量を制御してもよい。この場合、空燃比制御部63は、燃焼室5に供給される燃料と空気との比率が目標空燃比に一致するように、エアフロメータ40によって検出された吸入空気量と目標空燃比とから算出された燃料量を燃焼室5に供給する。
本実施形態では、空燃比制御部63は、所定条件が満たされているときに、燃焼室5への燃料供給を停止する燃料カット制御を実行する。所定条件は、例えば、アクセルペダル50の踏込み量がゼロ又はほぼゼロ(すなわち、機関負荷がゼロ又はほぼゼロ)であり且つ機関回転数がアイドリング時の回転数よりも高い所定回転数以上であるときに満たされる。
燃料カット制御が実行されると、吸気通路から排気通路に空気が供給される。この結果、触媒20の酸素吸蔵量が過剰となり、触媒20におけるNOxの浄化性能が低下する。そこで、空燃比制御部63は、燃料カット制御の終了時に、触媒20の酸素吸蔵量が低下するように、混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御するリッチ制御を実行する。このことによって、燃料カット制御の終了後に排気エミッションが悪化することを抑制することができる。
また、内燃機関の始動直後の触媒20の温度が低い状態では、触媒20の酸素吸蔵能力が十分に発揮されず、排気ガス中のNOxが触媒20から流出しやすい状態となる。そこで、空燃比制御部63は、内燃機関が始動されてから所定時間が経過するまでの間、触媒20からのNOxの流出量が低減されるように、混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御するリッチ制御を実行する。このことによって、内燃機関の始動直後に排気エミッションが悪化することを抑制することができる。
しかしながら、リッチ制御によって理論空燃比よりもリッチな空燃比の排気ガスが触媒20に流入すると、触媒20における化学反応によってNOxからアンモニアが生成され、生成されたアンモニアが触媒20から流出する。これに関して、本願の発明者は、触媒20において生成されるアンモニアの量は触媒20の温度に応じて変化することを見出した。
図4は、内燃機関の始動後にリッチ制御が実行されたときのアンモニアの生成量及び触媒20の温度のタイムチャートである。図4に示されるように、内燃機関の暖機により触媒20の温度が上昇するにつれて、アンモニアの生成量が増加し、その後、触媒20の温度が更に上昇すると、アンモニアの生成量が低下する。図4に示されるように、アンモニアの生成量は、触媒20の温度が200℃~500℃であるときに最も多くなる。
上記のように、アンモニアは、内燃機関の気筒から排出されるNOxに起因して触媒20において生成される。このため、リッチ制御時のNOxの排出量を低減することによってアンモニアの生成量を低減することができる。本実施形態では、混合気の点火時期とNOxの排出量との関係に着目し、リッチ制御時に混合気の点火時期を変化させることによってNOxの排出量を低減する。
図5は、点火時期の遅角量とNOxの増減率との関係を示す図である。図5では、点火時期の遅角量が最適点火時期MBTからの遅角量として示され、点火時期が最適点火時期MBTであるときのNOxの増減率が1に設定されている。なお、最適点火時期MBTは、内燃機関の出力トルクが最大となる点火時期であり、機関回転数、吸入空気量等に応じて変化する。
図5に示されるように、混合気の点火時期が最適点火時期MBTから遅角されると、混合気の燃焼温度が低下し、NOxの排出量が減少する。一方、点火時期の遅角量が過剰になると、いわゆる後燃えが生じ、筒内温度が上昇してNOxの排出量が増加する。この結果、図5の例では、例えば、点火時期の遅角量が25degcAであるときにNOxの排出量が最小となる。
上述したように、リッチ制御時のアンモニアの生成は、触媒20の温度が特定の温度領域であるときに顕著となる。このため、本実施形態では、空燃比制御部63が混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御しているときに、点火時期制御部62は、触媒20の温度が所定範囲内であるときには、触媒20の温度が所定範囲外であるときに比べて、混合気の点火時期を遅角させる。このことによって、触媒20からのNOxの流出量を増加させることなくアンモニアの生成量を低減することができる。
また、吸入空気量制御部61は、点火時期制御部62が混合気の点火時期を遅角させるときに、点火時期の遅角により内燃機関の出力トルクが低下しないように吸入空気量を増加させる。すなわち、空燃比制御部63が混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御しているときに、吸入空気量制御部61は、触媒20の温度が所定範囲内であるときには、触媒20の温度が所定範囲外であるときに比べて、吸入空気量を増加させる。このことによって、アンモニアの生成量を低減すべく混合気の点火時期を遅角させたときに車両の加速性能が低下することを抑制することができる。また、触媒20の温度が所定範囲内であるときにのみ、点火時期の遅角及び吸入空気量の増加を実施することによって、吸入空気量の増加による燃費の悪化を抑制することができる。
<タイムチャートを用いた制御の説明>
以下、図6を参照して、リッチ制御時にアンモニアの生成量を低減するための制御について具体的に説明する。図6は、燃料カット制御後にリッチ制御が実行されるときの吸入空気量、混合気の目標空燃比、触媒20の温度、混合気の点火時期、触媒20へのNOxの流入量、並びに触媒20からのNOx及びアンモニア(NH3)の流出量のタイムチャートである。図6には、本実施形態による制御の結果が実線で示され、比較例による制御の結果が破線で示される。
図示した例では、時刻t0において、混合気の目標空燃比が理論空燃比(14.6)に設定され、混合気の点火時期が最適点火時期MBTに設定されている。その後、時刻t1において所定条件が成立すると、燃料カット制御が開始される。この結果、触媒20に空気が供給され、触媒20の温度が徐々に低下する。
時刻t1の後、時刻t2において車両の加速が要求され、燃料カット制御が終了する。また、時刻t2において燃料カット制御が終了すると、触媒20の酸素吸蔵量を減少させるべく、リッチ制御が開始される。すなわち、混合気の目標空燃比が理論空燃比よりもリッチな値に設定される。リッチ制御が実行されると、触媒20に流入する排気ガスによって触媒20の温度が徐々に上昇する。
比較例による制御(破線参照)では、リッチ制御において、混合気の点火時期が最適点火時期MBTに設定されたままであり、吸入空気量がアクセルペダル50の開度に応じた値に設定される。
一方、本実施形態による制御(実線参照)では、リッチ制御において、触媒20の温度が所定範囲(図6の例では200℃~500℃)内であるときに、アンモニアの生成量を低減するための制御が実行される。具体的には、触媒20の温度が所定範囲内である時刻t2から時刻t3までの間、混合気の点火時期が最適点火時期MBTから遅角され、点火時期の遅角によるトルクの低下が相殺されるように吸入空気量が増加される。この結果、比較例による制御と比べて、触媒20に流入するNOxの量が減少し、触媒20から流出するNOxの量及び触媒20においてNOxから生成されるアンモニアの量も減少する。
<フローチャート>
以下、図7のフローチャートを参照して、上述した制御のフローについて説明する。図7は、アンモニア低減処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU31によって所定の時間間隔で繰り返し実行される。
最初に、ステップS101において、点火時期制御部62は、空燃比制御部63がリッチ制御を実行しているか否かを判定する。例えば、点火時期制御部62は、空燃比制御部63によって設定される混合気の目標空燃比が所定のリッチ空燃比以下であるときに、空燃比制御部63がリッチ制御を実行していると判定する。なお、点火時期制御部62は、空燃比センサ41の出力空燃比が所定のリッチ空燃比以下であるときに、空燃比制御部63がリッチ制御を実行していると判定してもよい。リッチ空燃比は、理論空燃比よりもリッチな空燃比であり、例えば、13~14.4の範囲内の値に設定される。
ステップS101においてリッチ制御が実行されていると判定された場合、本制御ルーチンはステップS102に進む。ステップS102では、点火時期制御部62は、触媒20の温度が所定範囲内であるか否かを判定する。例えば、点火時期制御部62は温度センサ42の出力に基づいて触媒20の温度を取得する。所定範囲は、触媒20においてアンモニアの生成が促進される温度、例えば600℃以下の温度領域、好ましくは200℃~500℃に設定される。
なお、温度センサ42は、触媒20に流入する排気ガスの温度を検出するように触媒20の上流側の排気通路に配置され、又は触媒20から流出する排気ガスの温度を検出するように触媒20の下流側の排気通路に配置されていてもよい。すなわち、点火時期制御部62は、触媒20の上流側又は下流側の排気通路に配置された温度センサ43の出力に基づいて触媒20の温度を算出してもよい。また、点火時期制御部62は、温度センサ42を用いることなく、内燃機関の所定の状態量(例えば、機関水温、吸入空気量、機関負荷等)に基づいて触媒20の温度を算出してもよい。
ステップS102において触媒20の温度が所定範囲内であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS103に進む。ステップS103では、点火時期制御部62はリッチ制御における点火時期の遅角量を算出する。例えば、点火時期制御部62はマップ又は計算式を用いて内燃機関の所定の状態量(例えば機関負荷及び機関回転数)に基づいて点火時期の遅角量を算出する。マップ又は計算式は、NOxの排出量が最小となるように予め定められる。なお、内燃機関の運転状態が定常状態にあるときと、内燃機関の運転状態が過渡状態にあるときとで、異なるマップ又は計算式が用いられてもよい。
次いで、ステップS104において、点火時期制御部62は混合気の点火時期を遅角させる。具体的には、点火時期制御部62は、内燃機関の所定の状態量(例えば、機関回転数、吸気圧等)から決定される通常の点火時期(例えば最適点火時期MBT)に、ステップS103において算出された点火時期の遅角量を加算することによって最終的な点火時期を決定する。なお、内燃機関の回転安定性が確保されるように点火時期の上限値が予め定められ、最終的な点火時期はこの上限値以下の値に設定される。
次いで、ステップS105において、吸入空気量制御部61は、点火時期の遅角による出力トルクの減少量が吸入空気量の増加による出力トルクの増加量によって相殺されるように吸入空気量を増加させる。例えば、吸入空気量制御部61はマップ又は計算式を用いて要求トルク及び点火時期の遅角量に基づいて吸入空気量を算出する。図8は、要求トルクが30Nmであるときの点火時期の遅角量と吸入空気量との関係の具体例を示す図である。図8に示されるように、点火時期の遅角量が大きくなるにつれて、吸入空気量が増加される。ステップS105の後、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS101においてリッチ制御が実行されていないと判定された場合、又はステップS102において触媒20の温度が所定範囲外であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。この場合、通常の制御が行われ、点火時期を遅角することなく、内燃機関の所定の状態量に基づいて点火時期及び吸入空気量が決定される。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、内燃機関において、触媒20の下流側に別の触媒が設けられていてもよい。
また、内燃機関を搭載した車両がアイドルストップ機能を有し、車両の停止後に内燃機関が再始動されてから所定時間が経過するまでの間、触媒20からのNOxの流出量が低減されるようにリッチ制御が実行されてもよい。また、内燃機関を搭載した車両がハイブリッド車両であり、車両の走行中に内燃機関が再始動されるときにリッチ制御が実行されてもよい。これらの場合も、リッチ制御において触媒20の温度が所定範囲内であるときに、アンモニアの発生量を低減するための上述した制御が実行される。なお、内燃機関を搭載した車両がハイブリッド車両である場合、リッチ制御において点火時期を遅角させるときに内燃機関の回転がモータによってアシストされ、遅角後の点火時期の上限値が拡張されてもよい。
5 燃焼室
20 触媒
22 排気管
31 ECU
61 吸入空気量制御部
62 点火時期制御部
63 空燃比制御部

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に配置された触媒と、
    前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比を制御する空燃比制御部と、
    前記混合気の点火時期を制御する点火時期制御部と
    を備え、
    前記空燃比制御部が前記混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチな空燃比に制御しているときに、前記点火時期制御部は、前記触媒の温度が所定範囲内であるときには、該触媒の温度が該所定範囲外であるときと比べて、前記点火時期を遅角させる、内燃機関の排気浄化装置。
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