JP2023034032A - 水洗大便器装置 - Google Patents

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寛大 川原
Kandai Kawahara
裕允 山本
Hiromasa Yamamoto
真弥 吉武
Masaya Yoshitake
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【課題】停電時でも適切な便器洗浄を行うことができる水洗大便器装置を提供すること。【解決手段】実施形態に係る水洗大便器装置は、停電対応機能を有するものであり、便器本体と、排水ソケットと、弁体と、弁体操作部と、給水装置と、伝達手段と、検知手段と、通知手段とを備える。便器本体は、汚物を受けるボウル部と、ボウル部から延びた排水トラップ管路とを有する。排水ソケットは、排水トラップ管路と排水配管とを接続する。弁体は、開位置と閉位置との間を移動して排水ソケットの流路を開閉する。弁体操作部は、停電対応機能の実行時、使用者の操作に応じて弁体を閉位置へ移動させる。給水装置は、弁体が閉位置のときにボウル部へ洗浄水を供給する。伝達手段は、使用者の操作力を弁体へ伝達する。検知手段は、ボウル部に溜まった洗浄水の水位を検知する。通知手段は、検知手段の検知に基づいて伝達手段の操作終了のタイミングを通知する。【選択図】図4

Description

開示の実施形態は、水洗大便器装置に関する。
従来、水洗大便器装置において、停電時に電磁弁などを機械的に動作させるような便器洗浄操作を行うことができる構造が知られている。水洗大便器装置における停電時の便器洗浄操作では、一般的に、1つ又は2つの操作部を用いて、ボウル部に一定以上の洗浄水を溜めた後、溜まった洗浄水を排出することで便器洗浄を行う(たとえば、特許文献1参照)。
特開2018-165452号公報
しかしながら、従来の水洗大便器装置では、ボウル部に溜める洗浄水には通常使用時の溜水よりも多量の洗浄水が必要となることから、使用者は停電時に便器洗浄操作を行う場合にどの程度の洗浄水を溜めればよいか判断することができず、洗浄水の過不足が発生する可能性があり、適切な便器洗浄を行うことができないことがある。なお、停電時には暗闇の中の操作となるため、使用者がどの程度の洗浄水を溜めればよいか判断することは難しく、たとえば、洗浄水が少なくて汚物が流れなかったり、洗浄水が多くて水を無駄に消費してしまったりすることがある。また、たとえば、洗浄水が多過ぎてボウル部から洗浄水が溢れ出る可能性もある。
また、ボウル部に洗浄水を溜めるための操作時間を測定し、操作時間(給水時間)からボウル部の溜水量を予測して報知する技術があるが、この場合も、停電が発生するような災害時には給水量が一定でないことがあるため、洗浄水の過不足が発生する可能性があり、適切な便器洗浄を行うことができないことがある。
実施形態の一態様は、停電時でも適切な便器洗浄を行うことができる水洗大便器装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る水洗大便器装置は、停電時の便器洗浄操作を可能とする停電対応機能を有する水洗大便器装置であって、汚物を受けるボウル部および該ボウル部の底部から延びた排水トラップ管路を有する便器本体と、前記排水トラップ管路の下流側に設けられ、前記排水トラップ管路および排水配管を接続する排水ソケットと、前記排水ソケットに設けられ、開位置および閉位置の間を移動して前記排水ソケットの流路を開閉するを弁体と、前記停電対応機能の実行時において、使用者の操作に応じて前記弁体を前記閉位置へ移動させる弁体操作部と、前記弁体操作部によって前記弁体が前記閉位置にある場合に前記ボウル部へ洗浄水を供給する給水装置と、前記弁体を移動させるための前記使用者の操作力を、前記弁体操作部を介して前記弁体へ伝達する伝達手段と、前記給水装置によって供給され前記ボウル部に溜まった洗浄水の水位および該水位に関連する指標の少なくともいずれかを検知する検知手段と、前記検知手段の検知に基づいて前記伝達手段の操作終了のタイミングを通知する通知手段とを備える。
このような構成によれば、停電時の便器洗浄操作において、使用者に操作される伝達手段の操作終了のタイミングを使用者が容易に認識することができるため、便器洗浄に必要な量の洗浄水をボウル部に溜めることができ、たとえば、ボウル部から洗浄水が溢れ出るなどの操作ミスを防ぐことができる。すなわち、停電時の便器洗浄操作における洗浄水の過不足の発生を抑えることができ、これにより、停電時でも適切な便器洗浄を行うことができる。
また、上記水洗大便器装置において、前記検知手段は、前記伝達手段の操作開始に基づいて検知を開始する。
このような構成によれば、検知手段の誤動作を抑制することができる。たとえば、検知手段が常時動作している場合、通常の便器洗浄操作時や便器使用時に検知手段が誤動作を起こす可能性があるが、使用者により伝達手段が操作されることで検知を開始することから、検知手段が必要な場合のみ動作することになる。これにより、検知手段の誤動作を抑制することができる。また、電力の無駄な消費を抑えることができ、停電時でも検知手段を長い時間使用することができる。
また、上記水洗大便器装置において、前記検知手段は、前記伝達手段の操作終了に基づいて検知を終了する。
このような構成によれば、使用者による伝達手段の操作が終了すると検知手段の動作も終了するため、電力の無駄な消費を抑えることができる。これにより、停電時でも検知手段を長い時間使用することができる。
また、上記水洗大便器装置において、前記通知手段は、音および光の少なくともいずれかによって通知する。
このような構成によれば、音や光で通知することで、停電が発生するような災害時や使用者の状態にかかわらず、使用者が伝達手段の操作終了のタイミングを認識することができる。たとえば、光で通知される場合は、停電時の暗闇で使用者が認識しやすく、また、音で通知される場合は、目の不自由な使用者も認識しやすい。
また、上記水洗大便器装置において、前記通知手段は、前記伝達手段の操作終了に基づいて通知を終了する。
このような構成によれば、ボウル部から洗浄水が溢れ出るのを抑制することができる。たとえば、通知時間が短く使用者が通知に気付かなかった場合、ボウル部から洗浄水が溢れ出るリスクが発生するが、使用者による伝達手段の操作終了まで通知することで、このようなリスクの発生を抑えることができる。
また、上記水洗大便器装置において、前記検知手段は、水位検知センサであり、前記ボウル部における便器洗浄に必要な所定水位よりも下方に配置される。
このような構成によれば、ボウル部に洗浄水が過剰に溜まるのを抑制することができる。使用者が通知手段による通知を受けてから伝達手段の操作を終了するまでにはタイムラグがあるため、たとえば、検知手段が便器洗浄に必要な所定水位に配置されている場合、ボウル部に洗浄水が過剰に溜まる可能性があるが、検知手段が所定水位よりも下方に配置されることで、通知手段による通知を受けてから伝達手段の操作終了までにタイムラグがあってもボウル部に洗浄水が過剰に溜まるのを抑制することができ、便器洗浄を問題なく行うことができる。
また、上記水洗大便器装置において、前記検知手段および前記通知手段の少なくともいずれかへ電力を供給する給電部を備え、前記給電部は、前記検知手段および前記通知手段の少なくともいずれかの動作に必要な電力を洗浄水の流れを用いて発電する。
このような構成によれば、便器洗浄のための洗浄水の流れを利用して発電する自己発電式であるため、停電時でも検知手段や通知手段に対して半永久的に電力を供給することができる。
実施形態の一態様によれば、停電時でも適切な便器洗浄を行うことができる。
図1は、第1実施形態に係る水洗大便器装置全体を示す図である。 図2は、停電時の便器洗浄操作における各部の動作を示すタイムチャートである。 図3は、停電時の伝達手段の操作手順の説明図である。 図4は、検知手段および通知手段を示す図である。 図5は、停電時の便器洗浄操作における検知制御および通知制御の処理手順を示すフローチャートである。 図6は、給電部を示す図である。 図7は、第2実施形態に係る水洗大便器装置における表示手段(その1)を示す図である。 図8は、第2実施形態に係る水洗大便器装置における表示手段(その2)を示す図である。 図9は、停電時の便器洗浄操作における表示制御の処理手順を示すフローチャートである。 図10は、給電部を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する水洗大便器装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<第1実施形態>
まず、図1を参照して第1実施形態に係る水洗大便器装置1の全体構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る水洗大便器装置1全体を示す図である。
図1に示すように、水洗大便器装置1は、停電時おいても使用者が手動で便器洗浄操作を実行することができる停電対応機能を有し、便器本体10と、給水装置20と、排水ソケット30と、弁体41と、弁体操作部42と、第1伝達手段51と、第2伝達手段52とを備える。
便器本体10は、ボウル部11と、スカート部12と、排水トラップ管路13とを備える。ボウル部11は、便器本体10の上面において凹状に形成された、汚物を受ける部位である。スカート部12は、ボウル部11の少なくとも前方領域の外側を覆い、便器本体10の外観を形成する部位である。排水トラップ管路13は、ボウル部11の底部に接続され、ボウル部11の底部から延びた管路である。
ボウル部11には、ボウル部11の上縁部に形成されたリムにおいて洗浄水を吐出してボウル部11の内部へ洗浄水の旋回流を形成するリム吐水口111と、排水トラップ管路13へ向けて洗浄水を吐出するゼット吐水口1112とが形成される。
排水トラップ管路13は、ボウル部11との接続部分に位置する入口から上方へ延びた上昇路と、上昇路の末端から下方へ延びた、後述する排水ソケット30に接続される下降路とを備える。なお、ボウル部11から排水トラップ管路13の上昇路にかけては、水封状態を形成するための洗浄水(溜水)が貯留される。
給水装置20は、たとえば、便器本体10の後部に設けられる。給水装置20は、たとえば、外部電源(図示せず)に接続されており、非停電時には、外部電源から供給される外部電力を用いて電磁弁203などの部品を駆動させることで、ボウル部11へと洗浄水を供給する。
給水装置20は、給水路201上に、定流量弁202と、開閉弁(以下、電磁弁という)203と、リム吐水用バキュームブレーカ204とを備える。給水路201には、タンク205と、洗浄水を貯留するタンク205への給水とリム吐水とを切り替える切替弁206と、加圧ポンプ207と、ゼット吐水用バキュームブレーカ208と、水抜栓209とが配設される。
また、給水装置20は、電磁弁203の開閉動作、切替弁206の切り替え動作および加圧ポンプ207の加圧動作などを制御する制御部200を備える。
定流量弁202は、止水栓210、ストレーナ211および分岐金具212を介して流入した洗浄水を、所定の流量以下に絞る。定流量弁202は、たとえば、洗浄水の流量を16リットル/分以下に制限する。定流量弁202を通過した洗浄水は、電磁弁203へ流入し、電磁弁203を通過した洗浄水は、切替弁206によって、リム吐水口114またはタンク205へと供給される。
電磁弁203は、制御部200の制御によって開閉するダイヤフラム式の電磁開閉弁である。給水路201には、ダイヤフラム213と、ダイヤフラム213と隣接する圧力室214が設けられる。電磁弁203は、圧力室214の圧力を変化させることで、ダイヤフラム213を動作させて給水路201における洗浄水の流れを制御する。
具体的には、電磁弁203は、制御部200から開信号が入力されると開弁状態となり、圧力室214の圧力が下がり、ダイヤフラム213が給水路201を開放し、供給された洗浄水を切替弁206へ流入させる。一方、電磁弁203は、制御部200から閉信号が入力されると閉弁状態となり、圧力室214の圧力が上がり、ダイヤフラム213が給水路201を閉塞し、切替弁206へ洗浄水の供給を停止させる。
切替弁206は、制御部200の制御信号によって切り替えられる。切替弁206は、電磁弁203を介して流入した洗浄水を、リム吐水口111から吐出するかまたはタンク205へ流入させる。
リム吐水用バキュームブレーカ204は、切替弁206を通過した洗浄水をリム吐水口111へ導くリム側給水路215の途中に配置され、洗浄水のリム吐水口111からの逆流を防止している。また、リム吐水用バキュームブレーカ204は、ボウル部11の上端面よりも上方に配置されることで、逆流を確実に防止している。また、リム吐水用バキュームブレーカ204の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路216を流れてフロート式逆止弁217を介してタンク205へと流入する。
タンク205は、ゼット吐水口112から吐水する洗浄水を貯水する。タンク205は、たとえば、約2.5リットルの内容積を有する。
なお、本実施形態においては、タンク側給水路218の先端(下端)がフロート式逆止弁217に接続されており、タンク205からタンク側給水路218への逆流を防止している。また、タンク205の内部には、上端フロートスイッチ219および下端フロートスイッチ220が配置されており、タンク205の内部の水位を検出できるようになっている。上端フロートスイッチ219は、タンク205の内部の水位が所定の上限水位に達するとオンへと切り替わり、制御部200がこれを検知して、電磁弁203を閉鎖させる。一方、下端フロートスイッチ220は、タンク205の内部の水位が所定の下限水位まで低下するとオンへと切り替わり、制御部200がこれを検知して、加圧ポンプ207を停止させる。
加圧ポンプ207は、タンク205に貯水された洗浄水を加圧して、加圧した洗浄水をゼット吐水口112から吐出させる。加圧ポンプ207は、タンク205から延びたポンプ側給水路21により接続され、タンク205に貯留された洗浄水を加圧する。加圧ポンプ207は、たとえば、タンク205の内部の洗浄水を加圧して、洗浄水を最大約120リットル/分の流量でゼット吐水口112から吐出させる。
水抜栓209は、タンク205の下端部付近であって、加圧ポンプ207よりも下方の位置に配置される。このため、水抜栓209を開放することにより、メンテナンス時などにタンク205の内部および加圧ポンプ207の内部の洗浄水を排出することができる。また、加圧ポンプ207の下方には、水受けトレイ222が配置される。水受けトレイ222は、結露した水滴や漏水を受ける。
一方、加圧ポンプ207の流出口は、ゼット側給水路223を介して、ボウル部11の底部のゼット吐水口112に接続される。ゼット側給水路223の途中は、上方へ向けて凸状に形成されており、凸状部分の最も高い部分であるゼット側給水路頂部223aは、タンク205からゼット吐水口112に至る洗浄水管路の中で最も高い部分となっている。また、ゼット側給水路223のゼット側給水路頂部223aよりも下流側は、ゼット吐水口112と同じ高さに設定される。
ゼット側給水路223は、オーバーフロー口224aを有するオーバーフロー流路224が一端に接続される。オーバーフロー口224aは、上端フロートスイッチ219よりも上方に設けられる。タンク205の内部の水位が上端フロートスイッチ219よりも高くなった場合には、タンク205の内部の洗浄水は、オーバーフロー口224aからオーバーフロー流路224へ流入し、加圧ポンプ207によって加圧され、フラッパー弁225を介してゼット吐水口112から吐出される。
ゼット吐水用バキュームブレーカ208は、切替弁206を通過した洗浄水をタンク205へ導くタンク側給水路218の途中に配置され、洗浄水のタンク205からの逆流を防止している。ゼット吐水用バキュームブレーカ208の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路216を流れてフロート式逆止弁217を介してタンク205へと流入する。
また、給水装置20は、切替部226を備える。切替部226は、上記圧力室214に接続される流路227に設けられる。なお、流路227は、圧力室214の内部から水を流出させて圧力室214の圧力を開放する流路であり、パイロット流路ともいう。
制御部200は、使用者による便器洗浄スイッチ(図示せず)の操作によって、電磁弁203、切替弁206、加圧ポンプ207を順次作動させ、リム吐水口111およびゼット吐水口112からの吐水を順次開始させて、ボウル部11を洗浄する。制御部200は、洗浄終了後、電磁弁203を開放し、切替弁206をタンク205側へと切り替えて、洗浄水をタンク205へ補給する。制御部200は、タンク205の内部の水位が上昇し、上端フロートスイッチ219が規定の貯水量を検知すると、電磁弁203を閉鎖して給水を停止する。
なお、制御部200は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などにより、記憶部(図示せず)に記憶されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)を作業領域として実行することで実現される。また、記憶部は、たとえば、RAMやフラッシュメモリなどの半導体メモリ素子などによって実現される。
また、制御部200には、停電検知部(図示しない)が接続されてもよい。停電検知部は、たとえば、通電信号を監視することで、停電を検知する。停電検知部は、たとえば、通常時でも一瞬だけ通電信号が途切れる、いわゆる瞬間停電(瞬停、瞬断ともいう)の時間よりも長い時間通電信号が途切れた場合に停電として検知する。
排水ソケット30は、排水トラップ管路13の下流側に設けられる。排水ソケット30は、排水トラップ管路13と排水配管100とを接続する。排水配管100は、便器本体10の外部に配設された設備配管である。
排水ソケット30は、たとえば、床排水方式であり、ソケット本体31と、パッキン32とを備える。パッキン32は、ソケット本体31の上端部に設けられ、たとえば、ゴムなどの弾力性を有する材料により形成される。パッキン32は、上下方向に貫通する貫通孔を有し、貫通孔に排水トラップ管路13の下流側の端部が接続される。
このように、便器本体10には、排水トラップ管路13によって、ボウル部11と排水配管100とを接続する排水路が形成される。便器本体10は、水道の直圧でリム吐水口111から洗浄水をリム吐水する。また、便器本体10は、ゼット吐水口112から洗浄水を吐出(ゼット吐水)することで発生させたサイホン作用を利用して、ボウル部11の内部の汚物を排水路へと引き込んで、汚物を排水配管100へ排出する。
弁体41は、たとえば、フラッパー弁であり、排水ソケット30の内部に設けられる。弁体41は、排水ソケット30の内部において「開位置」と「閉位置」との間を移動して、排水路の一部である排水ソケット30の流路を開閉する。
弁体操作部42は、停電対応機能の実行時(すなわち、停電時の使用者による便器洗浄操作時)において、使用者の操作に応じて弁体41を閉位置へ移動させる。弁体操作部42は、回転軸(図示せず)を有し、回転軸によって弁体41を回転(揺動)可能に軸支する。なお、回転軸には、後述する第2伝達手段52が接続される。
第1伝達手段51は、使用者の手動による操作力を伝達するものである。第1伝達手段51は、第1操作部511と、第1ワイヤ512とを備える。第1伝達手段51は、使用者による手動操作力を伝達する伝達部である第1ワイヤ512を介して、切替部226に接続される。第1操作部511は、停電時に便器洗浄を行う場合に使用者の手動操作を受け付ける、たとえば、リング状の部材である。
第1ワイヤ512としては、たとえば、レリースワイヤを用いることができる。図示しないが、具体的には、第1ワイヤ512は、アウターチューブと、アウターチューブの内部に挿設されたインナーワイヤとを備える。第1ワイヤ512のインナーワイヤは、一端が切替部226に接続され、他端が第1操作部511に接続される。
第2伝達手段52は、使用者の手動による操作力を、弁体操作部42を介して弁体へ伝達するものである。第2伝達手段52は、第2操作部521と、第2ワイヤ522とを備える。第2伝達手段52は、使用者による手動操作力を伝達する伝達部である第2ワイヤ522を介して、弁体41に接続される。第2操作部521は、停電時に便器洗浄を行う場合に使用者の手動操作を受け付ける、たとえば、リング状の部材である。
第2ワイヤ522としては、上記第1ワイヤ512と同様、たとえば、レリースワイヤを用いることができる。この場合も、第2ワイヤ522は、第1ワイヤ512と同様、アウターチューブと、アウターチューブの内部に挿設されたインナーワイヤとを備える。第2ワイヤ522は、弁体41と第2操作部521との間を接続し、第2操作部521の操作を弁体41へ伝達する。
たとえば、使用者が、第2操作部521(および第2ワイヤ522)を引っ張るなど、第2伝達手段52に対して手動で操作(引っ張り操作)を行うと、第2ワイヤ522のインナーワイヤが移動して、弁体41を揺動させる。
第2操作部521が操作されていない通常時において、弁体41は、開状態に維持される。したがって、弁体41は、通常時においては排水ソケット30の流路断面積を変化させてはいない。
一方、使用者が第2操作部521を引っ張ると、インナーワイヤの移動に伴って弁体41が回動して閉状態、すなわち、排水ソケット30の流路断面積を狭くした状態となる。
なお、弁体41は、排水ソケット30の流路を完全に閉じる必要はない。すなわち、リム吐水口111(およびゼット吐水口112)から供給される洗浄水によってボウル部11の内部の水位を初期水位よりも上昇させることができればよいため、弁体41と排水ソケット30の流路との間に多少の隙間が存在していてもよい。
また、第1伝達手段51および第2伝達手段52は、便器本体10の後部に設けられた化粧パネル(図示せず)の内部に配置され、外部から視認できない状態となっている。使用者は、化粧パネルを取り外すことで、第1伝達手段51および第2伝達手段52の手動操作が可能となる。
次に、図2を参照して停電時の便器洗浄操作における各部の動作について説明する。図2は、停電時の便器洗浄操作における各部の動作を示すタイムチャートである。
図2に示すように、停電時、水洗大便器装置1(図1参照)は、待機状態では、ボウル部11(図1参照)に洗浄水が溜まっており、排水ソケット30の弁体41(図1参照)が開いた状態である。使用者によって第1伝達手段51(図1参照)が引っ張り操作されると、ボウル部11への給水が開始される。
使用者によって第2伝達手段52(図1参照)が引っ張り操作されると、弁体41が閉じた状態となり、ボウル部11のに内部の水位が上昇し、便器洗浄が開始される。
水洗大便器装置1は、使用者が引っ張り力を緩めるなどして使用者による第2伝達手段52の引っ張り操作が終了すると、弁体41が開いた状態となる。このとき、ボウル部11への給水は継続されているため、ボウル部11へ洗浄水が補給(リフィール)される。そして、水洗大便器装置1は、使用者が第1伝達手段51の操作を終了すると、ボウル部11への給水が停止し、便器洗浄を終了する。
また、図3を参照して停電時の伝達手段(第2伝達手段)52の操作手順について説明する。図3は、停電時の伝達手段(第2伝達手段)52の操作手順の説明図である。なお、図3には、使用者が第2操作部521を手指で握った状態から手指を離した状態として引っ張りの解除を示しているが、実際の操作では、第2操作部521を手指で握ったまま引っ張る力を緩めることで引っ張りを解除する。
上記したように、使用者は、第2伝達手段52を操作することで、弁体41を開閉操作する。使用者は、第2伝達手段52を操作することで、ボウル部11の内部の水位を上昇させてからボウル部11に溜まった洗浄水Wを排出して、洗浄水Wと共に汚物を排出する。
図3に示すように、第1伝達手段51(図1参照)を先に操作することで洗浄水Wが供給されると、使用者は、手指で握った第2操作部521を介して第2ワイヤ522を引っ張り、開位置にある弁体41を閉位置へと移動させる。これにより、ボウル部11の内部の水位(洗浄水Wの水面)が上昇する。
使用者は、ボウル部11の内部の水位が便器洗浄に必要な所定水位WLに到達すると、第2ワイヤ522の引っ張りを解除することで弁体41を開位置へと移動させる。これにより、ボウル部11の内部から、排水トラップ管路13、排水ソケット30を介して、洗浄水Wと共に汚物が排出される。
ここで、手動による便器洗浄操作においては、ボウル部11に溜める洗浄水Wには通常使用時の溜水よりも多量の洗浄水Wが必要となることから、停電時に便器洗浄操作を行う場合にどの程度の洗浄水を溜めればよいかを使用者が判断できないことがある。このため、本実施形態では、検知手段60および通知手段70によって、便器洗浄に必要な所定水位WLに到達するとこれを使用者に通知して、洗浄水Wの過不足の発生を抑制することができる。
次に、図4を参照して検知手段60および通知手段70について説明する。図4は、検知手段60および通知手段70を示す図である。
図4に示すように、第1実施形態に係る水洗大便器装置1(1A)は、検知手段60と、通知手段とを備える。検知手段60は、ボウル部11に溜まった洗浄水の水位(便器洗浄に必要な所定水位WL)、または水位(所定水位WL)に関連する指標の少なくともいずれかを検知する。なお、「水位に関連する指標」とは、たとえば、ボウル部11の内部の表面の領域における洗浄水の有無や、ボウル部11の内部に溜まった洗浄水の圧力などである。
検知手段60としては、たとえば、電波センサ、静電容量センサ、圧力センサ、超音波式測距センサ、超音波式測距センサなどの水位検知センサが用いられる。
電波センサは、電波を放射し、その反射波を検知する。反射波の強度は、電波が放射された位置における洗浄水の有無で変化する。検知手段60として電波センサを用いる場合、電波がボウル部11の内部の表面の所定領域に放射されるように検知手段60を配置する。
静電容量センサは、この静電容量センサと、静電容量センサに対向する所定領域との間の静電容量を検知する。静電容量は、その所定領域における洗浄水の有無で変化する。検知手段60として静電容量センサを用いる場合、ボウル部11の内部の表面の所定領域と対向するように検知手段60を配置する。
このように、検知手段60として電波センサや静電容量センサを用いることで、ボウル部11の内部の水位が所定領域(所定水位WL)よりも高い位置にあるか否かを検知することができる。なお、静電容量センサは、複数個を異なる高さで連続的に配置することで、直接的に水位を検知することができる。
圧力センサは、ボウル部11の内部に溜まった洗浄水の圧力を検知する。圧力は、ボウル部11の内部の洗浄水の量に比例するため、検知手段60として圧力センサを用いることで、水位を間接的に検知することができる。
超音波測距センサは、超音波を放射し、その反射波を受信する。超音波が水面に対して鉛直方向に放射されると、超音波を放射してから反射波のピークが検出されるまでの間は、水面に高さに応じて変化する。
光学式測距センサは、対象に向けて光(たとえば、赤外光)を照射し、その反射光を受光素子に結像させる。この場合、受光素子の結像位置が、水面に高さに応じて変化する。このように、検知手段60として超音波測距センサや光学式測距センサを用いることで、ボウル部の内部の水位を直接的に検知することができる。
検知手段60は、たとえば、静電容量センサである場合には、ボウル部11における便器洗浄に必要な所定水位WLよりも少し下方に配置される。具体的には、通知手段70を使用者が確認し、第2伝達手段52の終了操作のタイミングを考えて、所定水位WLに到達する1~3秒前の水位になるよう設定できる。
なお、検知手段60によって検知される所定水位WLを便器洗浄に必要な水位よりも少し下方に設定されてもよい。このように、所定水位WLを便器洗浄に必要な水位よりも下方に設定することで、検知手段60で検知されてから使用者が第2伝達手段52(図3参照)を操作するまでのタイムラグによって洗浄水Wがボウル部11に過剰に溜まることを抑制することができる。
また、検知手段60は、使用者による第2伝達手段52の操作開始に基づいて、ボウル部11の内部の水位検知を開始する。また、検知手段60は、使用者による第2伝達手段52の操作終了に基づいて、ボウル部11の内部の検知を終了する。
通知手段70は、検知手段60の検知に基づいて、使用者または使用者の周囲に第2伝達手段52の操作終了のタイミングを通知する。通知手段70は、音および光の少なくともいずれかによって通知する。通知手段70は、音によって通知する場合はブザーなどであり、光によって通知する場合はLEDランプなどである。このようなブザーやLEDランプは、たとえば、便器本体10の後部に設置される、使用者の局部を洗浄する衛生洗浄装置(図示せず)に設けられてよい。
また、通知手段70は、使用者による第2伝達手段52の操作開始に基づいて通知を終了する。
次に、図5を参照して電時の便器洗浄操作における検知制御および通知制御の処理手順について説明する。図5は、停電時の便器洗浄操作における検知制御および通知制御の処理手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、使用者によって第1伝達手段51が操作されることでボウル部11への給水が開始された後、使用者による第2伝達手段52の操作が開始されると、これを検知する(ステップS101)。なお、ステップS101の処理では、たとえば、第2伝達手段52が引っ張り操作されると検知手段60の電源がオンになることで、第2伝達手段52の操作開始の検知とする。
使用者による第2伝達手段52の操作開始を検知すると、検知手段60が動作を開始する(ステップS102)。検知手段60がボウル部11の内部の水位を検知する(ステップS103)。すなわち、検知手段60が所定水位WLを検知する。
検知手段60が所定水位WLを検知すると、通知手段70がボウル部11の内部の水位が所定水位WLに到達したことを通知する(ステップS104)。この場合、通知手段70は、ブザー音やLEDランプの点灯などによって通知する。
使用者による第2伝達手段52の操作が終了すると、これを検知する(ステップS105)。なお、ステップS105の処理では、たとえば、第2伝達手段52の引っ張り操作が解除されると検知手段60の電源がオフになることで、第2伝達手段52の操作終了の検知とする。
そして、使用者による第2伝達手段52の操作終了を検知すると、検知手段60が動作を終了する(ステップS106)。
また、水洗大便器装置1Aでは、停電時には電池などを用いて検知手段60や通知手段70への電力の供給を行ってもよいが、電池を用いず、検知手段60および通知手段70の少なくともいずれかへ電力を供給する自己発電式の給電部80(図6参照)を備えてもよい。なお、この他にも、洗浄水Wと水洗大便器装置1Aが設置された空間との温度差を利用した温度差熱利用によって電力を供給することもできる。
次に、図6を参照して水洗大便器装置1Aにおける給電部80について説明する。図6は、給電部80を示す図である。
図6に示すように、水洗大便器装置1A(図4参照)は、給電部80を備える。給電部80は、上記したように、検知手段60および通知手段70の少なくともいずれかへ電力を供給する。給電部80は、便器洗浄に用いる洗浄水Wの流れを利用して発電する。給電部80は、たとえば、インペラを有し、洗浄水Wの流れによってインペラが回転することで、発電する。
また、図6に示すように、給電部80は、たとえば、ボウル部11(図4参照)の内部へと洗浄水Wを導くためのリム導水路14の内部に配置される。これにより、洗浄水Wの流れを効率的に利用することができる。
以上説明した第1実施形態によれば、停電時の便器洗浄操作において、使用者に操作される第2伝達手段52の操作終了のタイミングを使用者が容易に認識することができるため、便器洗浄に必要な量の洗浄水Wをボウル部11に溜めることができ、たとえば、ボウル部11から洗浄水が溢れ出るなどの操作ミスを防ぐことができる。すなわち、停電時の便器洗浄操作における洗浄水Wの過不足の発生を抑えることができ、これにより、停電時でも適切な便器洗浄を行うことができる。
また、検知手段60が第2伝達手段52の操作開始に基づいて検知を開始することで、検知手段60の誤動作を抑制することができる。たとえば、検知手段60が常時動作している場合、通常の便器洗浄操作時や便器使用時に検知手段60が誤動作を起こす可能性があるが、使用者により第2伝達手段52が操作されることで検知を開始することから、検知手段60が必要な場合のみ動作することになる。これにより、検知手段60の誤動作を抑制することができる。また、電力の無駄な消費を抑えることができ、停電時でも検知手段60を長い時間使用することができる。
また、検知手段60が第2伝達手段52の操作終了に基づいて検知を終了することで、電力の無駄な消費を抑えることができる。これにより、停電時でも検知手段60を長い時間使用することができる。
また、通知手段70が音や光で通知することで、停電が発生するような災害時や使用者の状態にかかわらず、使用者が第2伝達手段52の操作終了のタイミングを認識することができる。たとえば、光で通知される場合は、停電時の暗闇で使用者が認識しやすく、また、音で通知される場合は、目の不自由な使用者も認識しやすい。
また、通知手段70が第2伝達手段52の操作終了に基づいて通知を終了することで、ボウル部11から洗浄水Wが溢れ出るのを抑制することができる。たとえば、通知時間が短く使用者が通知に気付かなかった場合、ボウル部11から洗浄水Wが溢れ出るリスクが発生するが、使用者による第2伝達手段52の操作終了まで通知することで、このようなリスクの発生を抑えることができる。
また、検知手段60がボウル部11における便器洗浄に必要な所定水位WLよりも下方に配置されることで、ボウル部11に洗浄水Wが過剰に溜まるのを抑制することができる。使用者が通知手段70による通知を受けてから第2伝達手段52の操作を終了するまでにはタイムラグがあるため、たとえば、検知手段60が便器洗浄に必要な所定水位WLに配置されている場合、ボウル部11に洗浄水Wが過剰に溜まる可能性があるが、検知手段60が所定水位WLよりも下方に配置されることで、通知手段70による通知を受けてから第2伝達手段52の操作終了までにタイムラグがあってもボウル部11に洗浄水Wが過剰に溜まるのを抑制することができ、便器洗浄を問題なく行うことができる。
また、検知手段60や通知手段70に電力を供給可能な給電部80が便器洗浄のための洗浄水Wの流れを利用して発電する自己発電式であるため、停電時でも検知手段60や通知手段70に対して半永久的に電力を供給することができる。
<第2実施形態>
次に、図2を参照して第2実施形態に係る水洗大便器装置1(1B)について説明する。図7および8は、第2実施形態に係る水洗大便器装置1(1B)における表示手段90を示す図である。なお、図7には、表示手段90の第1例(表示手段90a)と示し、図8には、表示手段90の第2例(表示手段90b)を示している。
第2実施形態は、上記第1実施形態とは、後述する表示手段90を備える点で構成が異なる。なお、第2実施形態では、第1実施形態のような検知手段60および通知手段70は備えない。また、以下では、第1実施形態と同一または同等の箇所を同一の符号を付して説明する。
図7に示すように、第2実施形態に係る水洗大便器装置1(1B)は、第1例に係る表示手段90aを備える。表示手段90aは、ボウル部11に溜まる洗浄水Wの便器洗浄に必要な所定水位WLの位置を示す指標91を表示する。表示手段90aとしては、たとえば、LED光源などを有する光を照射する光照射部が用いられる。
表示手段90aは、たとえば、ボウル部11の後部に設置される衛生洗浄装置(図示せず)に設けられる。
また、表示手段90aは、使用者による第2伝達手段52の操作開始に基づいて、所定水位WLを示す表示を開始する。また、表示手段90aは、使用者による第2伝達手段52の操作終了に基づいて、所定水位WLを示す表示を終了する。
表示手段90aに表示される指標91は、表示手段(光照射部)90aから照射された光で表示されるターゲットマークである。指標(ターゲットマーク)91は、ボウル部11の内部における後部に表示される。
図8に示すように、第2実施形態に係る水洗大便器装置1(1B)は、第2例に係る表示手段90bを備えてもよい。表示手段90bは、上記表示手段90aと同様、ボウル部11に溜まる洗浄水Wの便器洗浄に必要な所定水位WLの位置を示す指標91を表示する。表示手段90bとしては、上記表示手段90aと同様、たとえば、LED光源などを有する光を照射する光照射部が用いられる。
表示手段90bは、たとえば、ボウル部11の後部において、ボウル部11の裏面側に設けられる。表示手段(光照射部)90bは、光を照射して、ボウル部11を形成する陶器製の壁を介して、ボウル部11の内部の表面側に指標91を表示する。
また、表示手段90bは、使用者による第2伝達手段52の操作開始に基づいて、所定水位WLを示す表示を開始する。また、表示手段90bは、使用者による第2伝達手段52の操作終了に基づいて、所定水位WLを示す表示を終了する。
表示手段90bに表示される指標91は、上記表示手段90aの場合と同様、表示手段(光照射部)90bから照射された光で表示されるターゲットマークである。指標(ターゲットマーク)91は、ボウル部11の内部における後部に表示される。
次に、図9を参照して停電時の便器洗浄操作における表示制御の処理手順について説明する。図9は、停電時の便器洗浄操作における表示制御の処理手順を示すフローチャートである。
図9に示すように、使用者によって第1伝達手段51が操作されることでボウル部11への給水が開始された後、使用者による第2伝達手段52の操作が開始されると、これを検知する(ステップS201)。なお、ステップS201の処理では、たとえば、第2伝達手段52が引っ張り操作されると表示手段90の電源がオンになることで、第2伝達手段52の操作開始の検知とする。
使用者による第2伝達手段52の操作開始を検知すると、表示手段90へ電力供給され、表示手段90が指標(ターゲットマーク)91を表示する(ステップS202)。
使用者による第2伝達手段52の操作が終了すると、これを検知する(ステップS203)。なお、ステップS203の処理では、たとえば、第2伝達手段52の引っ張り操作が解除されると表示手段90の電源がオフになることで、第2伝達手段52の操作終了の検知とする。
そして、使用者による第2伝達手段52の操作終了を検知すると、表示手段90への電力供給が停止して、表示手段90が指標(ターゲットマーク)91を非表示、すなわち、指標(ターゲットマーク)91を消去する(ステップS204)。
また、水洗大便器装置1Bにおいても、停電時には電池などを用いて表示手段90への電力の供給を行ってもよいが、上記第1実施形態と同様、電池を用いず、表示手段90へ電力を供給する自己発電式の給電部80(図10参照)を備えてもよい。
次に、図10を参照して水洗大便器装置1Bにおける給電部80について説明する。図10は、給電部80を示す図である。
図10に示すように、水洗大便器装置1B(図7および図8参照)は、給電部80を備える。給電部80は、上記したように、表示手段90へ電力を供給する。給電部80は、便器洗浄に用いる洗浄水Wの流れを利用して発電する。給電部80は、たとえば、インペラを有し、洗浄水Wの流れによってインペラが回転することで、発電する。
以上説明した第2実施形態によれば、停電時の便器洗浄操作において、ボウル部11に溜まる洗浄水Wの便器洗浄に必要な所定水位WLの位置を使用者が容易に認識することができるため、便器洗浄に必要な量の洗浄水Wをボウル部11に溜めることができ、たとえば、ボウル部11から洗浄水が溢れ出るなどの操作ミスを防ぐことができる。すなわち、停電時の便器洗浄操作における洗浄水Wの過不足の発生を抑えることができ、これにより、停電時でも適切な便器洗浄を行うことができる。
また、表示手段90が第2伝達手段52の操作開始に基づいて表示を開始することで、電力の無駄な消費を抑えることができ、停電時でも表示手段90を長い時間使用することができる。
また、表示手段90が第2伝達手段52の操作終了に基づいて表示を終了することで、使用者による第2伝達手段52の操作が終了すると表示手段90の動作も終了するため、電力の無駄な消費を抑えることができる。これにより、停電時でも表示手段90を長い時間使用することができる。
また、表示手段90が光照射部であることで、停電時は暗闇の中の便器洗浄操作となることから、光照射部から照射された光によるターゲットマーク91は使用者が視認しやすいため、使用者が便器洗浄に必要な所定水位WLの位置を容易に認識することができる。
また、表示手段90によるターゲットマーク91がボウル部11の後部に表示されることで、使用者がターゲットマーク91を視認しやすい。また、表示手段90を、たとえば、ボウル部11の後部に設置される衛生洗浄装置(図示せず)などに設けることができる。
また、表示手段90に電力を供給可能な給電部80が便器洗浄のための洗浄水Wの流れを利用して発電する自己発電式であるため、停電時でも表示手段90に対して半永久的に電力を供給することができる。
なお、上記第2実施形態では、表示手段90として光照射部を用い、指標91として光照射部から照射された光によるターゲットマークを用いる構成であるが、これ以外にも、たとえば、ボウル部11の内部などに形状変化や塗装などで予め目印を付しておき、これを表示手段90(および指標91)として用いる構成であってもよい。
また、上記第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた構成としてもよい。すなわち、水洗大便器装置1が、上記検知手段60、通知手段70および表示手段90を備えるものであってもよい。また、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた場合、給電部80は、検知手段60、通知手段70、表示手段90の少なくともいずれかへ電力を供給する。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 水洗大便器装置
10 便器本体
11 ボウル部
13 排水トラップ管路
20 給水装置
30 排水ソケット
41 弁体
42 弁体操作部
52 伝達手段(第2伝達手段)
60 検知手段(水位検知センサ)
70 通知手段
80 給電部
100 排水配管
W 洗浄水
WL 所定水位

Claims (7)

  1. 停電時の便器洗浄操作を可能とする停電対応機能を有する水洗大便器装置であって、
    汚物を受けるボウル部および該ボウル部の底部から延びた排水トラップ管路を有する便器本体と、
    前記排水トラップ管路の下流側に設けられ、前記排水トラップ管路および排水配管を接続する排水ソケットと、
    前記排水ソケットに設けられ、開位置および閉位置の間を移動して前記排水ソケットの流路を開閉するを弁体と、
    前記停電対応機能の実行時において、使用者の操作に応じて前記弁体を前記閉位置へ移動させる弁体操作部と、
    前記弁体操作部によって前記弁体が前記閉位置にある場合に前記ボウル部へ洗浄水を供給する給水装置と、
    前記弁体を移動させるための前記使用者の操作力を、前記弁体操作部を介して前記弁体へ伝達する伝達手段と、
    前記給水装置によって供給され前記ボウル部に溜まった洗浄水の水位および該水位に関連する指標の少なくともいずれかを検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知に基づいて前記伝達手段の操作終了のタイミングを通知する通知手段と
    を備える、水洗大便器装置。
  2. 前記検知手段は、前記伝達手段の操作開始に基づいて検知を開始する、請求項1に記載の水洗大便器装置。
  3. 前記検知手段は、前記伝達手段の操作終了に基づいて検知を終了する、請求項1または2に記載の水洗大便器装置。
  4. 前記通知手段は、音および光の少なくともいずれかによって通知する、請求項1~3のいずれか一つに記載の水洗大便器装置。
  5. 前記通知手段は、前記伝達手段の操作終了に基づいて通知を終了する、請求項1~4のいずれか一つに記載の水洗大便器装置。
  6. 前記検知手段は、水位検知センサであり、前記ボウル部における便器洗浄に必要な所定水位よりも下方に配置される、請求項1~5のいずれか一つに記載の水洗大便器装置。
  7. 前記検知手段および前記通知手段の少なくともいずれかへ電力を供給する給電部を備え、
    前記給電部は、前記検知手段および前記通知手段の少なくともいずれかの動作に必要な電力を洗浄水の流れを用いて発電する、請求項1~6のいずれか一つに記載の水洗大便器装置。
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