JP2023032132A - 増感色素、光電変換用増感色素組成物、光電変換素子および色素増感太陽電池 - Google Patents

増感色素、光電変換用増感色素組成物、光電変換素子および色素増感太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】感光波長域を広げることができる新規構造の増感色素を提供し、さらに該増感色素を、効率よく電流を取り出すことができる光電変換用増感色素組成物として用いた、光電変換特性が良好な光電変換素子ならびに色素増感太陽電池を提供すること。【解決手段】下記一般式(1)で表される増感色素。【化1】TIFF2023032132000054.tif38150【選択図】図1

Description

本発明は、増感色素、光電変換用増感色素組成物、光電変換素子および色素増感太陽電池に関する。
近年、石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料から生じる二酸化炭素が温室効果ガスとして地球温暖化や、地球温暖化による環境破壊を引き起こしており、人口増加に伴う世界的なエネルギー消費の増大により、地球規模での環境破壊がますます進行することが懸念されている。このような状況において、化石燃料とは異なり枯渇する恐れの少ない再生可能エネルギーの利用が精力的に検討されている。化石燃料を消費する火力発電や原子力発電に替わって、地球温暖化防止に貢献できる次世代の主要な再生可能エネルギーによる発電方式として、太陽光発電を中心とする太陽エネルギーの利用は、その重要性がますます高まっている。太陽エネルギーの利用について、腕時計や携帯小型電子機器の発電・充電用から、光熱費の節約可能な住宅、ビルや休耕地での小規模発電施設に至るまで、様々な分野での開発や応用が進んでいる。
太陽光発電の手段としては、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子が太陽電池に使用されており、太陽電池としては、単結晶、多結晶、アモルファスのシリコン系、ガリウムヒ素、硫化カドミウム、セレン化インジウム銅などの化合物半導体系といった無機系太陽電池が主に研究され、現在、住宅や小規模発電施設で広く実用化されている。しかし、これらの無機系太陽電池は製造コストが高いことや、原材料の確保が困難であることなどの問題点を抱えている。
その一方で、無機系太陽電池と比べると光電変換効率や耐久性はまだ格段に低いものの、様々な有機材料を用いた有機薄膜太陽電池や色素増感太陽電池などの有機系太陽電池も開発されている。有機系太陽電池は、製造コスト、大面積化、軽量化、薄膜化、透光性、吸収波長の広範囲化、フレキシブル化、原材料確保などの点で、無機系太陽電池より有利と言われている。
その中でも、グレッツェルらにより提案された色素増感太陽電池(非特許文献1参照)は、半導体として多孔質酸化チタンからなる薄膜電極、感光波長域を広げるために半導体表面に吸着させたルテニウム錯体色素、ヨウ素を含む電解液から構成される湿式太陽電池であり、アモルファスシリコン太陽電池に匹敵する高い光電変換効率が期待されている。色素増感太陽電池は、他の太陽電池に比べて素子構造が簡単で、大型の製造設備がなくても製造できることから、次世代型太陽電池として注目を集めている。
色素増感太陽電池に用いられる増感色素としては、光電変換効率の点からは、ルテニウム錯体が最も優位と考えられているが、ルテニウムは貴金属であるため製造コスト面で不利であり、かつ、実用化されて大量のルテニウム錯体が必要になった場合には、資源的な制約も問題となる。そのため、増感色素として、ルテニウムなどの貴金属を含まない有機色素を用いた色素増感太陽電池の研究が盛んに行われている。貴金属を含まない有機色素としては、クマリン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、ロダシアニン系色素、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、キサンテン系色素などが報告されている(例えば、特許文献1~3参照)。本発明者らも、優れた増感効果を有する有機色素としてアクリダン骨格もしくはフェノチアジン骨格などを有する化合物を提案してきた(特許文献4参照)。
また、酸化チタンなどの半導体粒子表面に吸着し、かつ、増感色素で発生した励起電子を効率よく半導体に運搬するための電子吸引部として、インダノン構造を有する化合物も提案されている(例えば、特許文献6~7参照)。
しかしながら、これらの有機色素は、安価で吸光係数が大きく、かつ構造の多様性により吸収特性の制御が可能といった長所を有するものの、光電変換効率および経時安定性の面で、要求される特性を充分に満足するものが得られていないのが現状である。
また、長波長域に光吸収を有し、青色や紫色を呈する有機色素においては、高い光電変換効率を有するものは少ない。
特開平11-214730号公報 特開平11-238905号公報 特開2011-26376号公報 特開2013-60581号公報 特開2011-207784号公報 特開2012-51854号公報 特開2016-6811号公報
「Nature」、(イギリス)、1991年、第353巻、p.737―740
本発明が解決しようとする課題は、感光波長域を広げることができる新規構造の増感色素を提供し、さらに該増感色素を効率よく電流を取り出すことができる光電変換用増感色素組成物として用いた、光電変換特性が良好な光電変換素子および色素増感太陽電池を提供することである。
上記課題を解決するため、発明者らは増感色素の光電変換特性向上について鋭意検討した結果、特定の構造を有する増感色素を光電変換用増感色素として用いることにより、高効率な光電変換素子が得られることを見出した。すなわち本発明は、以下の内容で構成されている。
1.下記一般式(1)で表される増感色素。
Figure 2023032132000002
[式中、Rは、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または
置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
~Rは同一でも異なっていてもよく、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルコキシ基、
置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基を表し、
~Rは隣り合う基同士で互いに結合して環を形成していてもよい。
Xは、CR、硫黄原子、または酸素原子を表し、
およびRは同一でも異なっていてもよく、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
~Rは同一でも異なっていてもよく、
水素原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表す。
とRとは、それぞれ互いに結合し環を形成していてもよい。
mは0または1の整数を表し、nは1または2の整数を表す。
Yは、CR10、NR11またはSiR1213を表し、
~R13は同一でも異なっていてもよく、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
Aは1価基を表し、Bは2価基または単結合を表す。]
上記一般式(1)で表される増感色素を含む光電変換用増感色素組成物。
上記光電変換用増感色素組成物を用いた光電変換素子。
上記光電変換素子を用いた色素増感太陽電池。
本発明に係る増感色素によれば、吸収極大波長が長波長化しても効率よく電流を取り出すことが可能な光電変換用増感色素組成物を得ることができる。また、該光電変換用増感色素組成物を用いることにより、高効率な光電変換素子および色素増感太陽電池を得ることができる。
本発明実施例および比較例の光電変換素子の構成を表す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。まず、本実施形態について、その態様を列挙して説明する。
1.下記一般式(1)で表される増感色素。
Figure 2023032132000003
[式中、Rは、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または
置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
~Rは同一でも異なっていてもよく、
水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルコキシ基、
置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基を表し、
~Rは隣り合う基同士で互いに結合して環を形成していてもよい。
Xは、CR、硫黄原子、または酸素原子を表し、
およびRは、同一でも異なっていてもよく、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
およびRは、同一でも異なっていてもよく、
水素原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表し、RとRはそれぞれ互いに結合し環を形成していてもよい。
mは0または1の整数を表し、nは1または2の整数を表す。
Yは、CR10、NR11またはSiR1213を表し、
~R13は、同一でも異なっていてもよく、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
Aは1価基を表し、Bは2価基または単結合を表す。]
2.前記一般式(1)において、Aが下記一般式(2)~(4)のいずれか1つで表される1価基である増感色素。
Figure 2023032132000004
[式中、R14およびR15は、水素原子または酸性基を表し、R14およびR15の少なくともいずれか1個は酸性基であるものとする。R16およびR18は酸性基を表し、R17およびR19は水素原子または電子吸引性基を表す。]
3.前記一般式(1)において、Bが下記一般式(5)で表される2価の結合基、または単結合である増感色素。
Figure 2023032132000005
[式中、R20~R25は、同一でも異なっていてもよく、
水素原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表す。
20とR21、R22とR23、およびR24とR25は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、それぞれ互いに結合し環を形成していてもよい。
pおよびqは0または1の整数を表す。]
4.前記一般式(1)において、Rが、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
または置換基を有していてもよい炭素原子数6~26のアリール基である増感色素。
5.前記一般式(1)において、R~Rが、
水素原子、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、
置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基、または
置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基である増感色素。
6.前記一般式(1)において、Xが、CRである増感色素。
7.前記一般式(1)において、Yが、CR10またはNR11である増感色素。
8.前記一般式(1)において、mが0である増感色素。
9.上記一般式(1)で表される増感色素を含む光電変換用増感色素組成物。
10.上記光電変換用増感色素組成物を用いた光電変換素子。
11.上記光電変換素子を用いた色素増感太陽電池。
本発明の増感色素からなる光電変換用増感色素組成物は、色素増感型の光電変換素子において増感剤として用いられる。なお、本願明細書において、「増感色素」とは一般式(1)で表される化合物をいい、「光電変換用増感色素組成物」とは、一般式(1)で表される化合物の1種または2種以上を含み、任意選択的に本発明に属さない他の増感色素を含む組成物をいう。本発明の「光電変換素子」は、典型的には導電性支持体上の半導体層に色素を吸着させてなる光電極と対極とを電解質層を介して対向配置させたものである。
以下に、前記一般式(1)で表される増感色素について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては具体的に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、イソオクチル基などの分岐状のアルキル基があげられる。
一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」における「炭素原子数6~36のアリール基」としては具体的に、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、トリフェニレニル基、インデニル基、フルオレニル基などのアリール基があげられる。ここで、本発明における「アリール基」とは、芳香族炭化水素基および縮合多環芳香族基を表すものとし、これらの中でも、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基が好ましい。
一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」および「置換基を有する炭素原子数6~36のアリール基」における「置換基」としては具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;シアノ基;水酸基;ニトロ基;ニトロソ基;チオール基;
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの炭素原子数1~30の直鎖状のアルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、イソオクチル基などの炭素原子数3~30の分岐状のアルキル基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの炭素原子数3~30のシクロアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基などの炭素原子数1~30の直鎖状のアルコキシ基;
イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、イソオクチルオキシ基などの炭素原子数3~30の分岐状のアルコキシ基;
シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などの炭素原子数3~30のシクロアルコキシ基;
ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、2-ブテニル基、1-ヘキセニル基、ジフェニルエチレン基または、これらのアルケニル基が複数結合した、炭素原子数2~30の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基;
フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、トリフェニレニル基、インデニル基、フルオレニル基などの炭素原子数6~30のアリール基;
無置換アミノ基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ-t-ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの炭素原子数1~30の置換基を有するアミノ基;
カルボキシル基;メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;などをあげることができる。これらの「置換基」は、一個のみ含まれてもよく、複数含まれてもよく、複数含まれる場合は互いに同一でも異なっていてもよい。また、これら「置換基」はさらに前記例示した置換基を有していてもよい。
一般式(1)において、Rは、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数6~26のアリール基であることが好ましく、置換基を有していてもよい炭素原子数6~26のアリール基であることがより好ましく、置換基を有していてもよい炭素原子数6~20のアリール基であることがさらに好ましい。
また、Rにおける「置換基」は、炭素原子数1~30の直鎖状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数2~30の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数6~30のアリール基であることが好ましく、炭素原子数1~20の直鎖状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数2~6の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数6~16のアリール基であることがより好ましく、炭素原子数1~10の直鎖状のアルコキシ基、炭素原子数6~10のアリール基で置換された炭素原子数2~6の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、または炭素原子数6~10のアリール基であることがさらに好ましい。
一般式(1)において、R~Rで表される「ハロゲン原子」としては、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがあげられる。
一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができる。
一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルキル基」における「炭素原子数3~36のシクロアルキル基」としては具体的に、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基などがあげられる。
一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては具体的に、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基などの直鎖状のアルコキシ基;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、イソオクチルオキシ基などの分岐状のアルコキシ基があげられる。
一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルコキシ基」における「炭素原子数3~36のシクロアルコキシ基」としては具体的に、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などがあげられる。
一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては具体的に、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、2-ブテニル基、1-ヘキセニル基などのアルケニル基、または、これらのアルケニル基が複数結合した、直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基があげられる。
一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」における「炭素原子数6~36のアリール基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」と同じものをあげることができる。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基」における「炭素原子数0~36のアミノ基」としては具体的に、無置換アミノ基(―NH:アミノ基);メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ-t-ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などがあげられる。
一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有する炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」、または「置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基」における「置換基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」および「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」における「置換基」と同じものをあげることができる。
一般式(1)において、R~Rは上記で述べたとおりの置換基を表すが、隣り合う基同士で互いに結合して環を形成してもよく、それらの環は、単結合、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子のいずれかの原子を介した結合によって、互いに結合して環を形成してもよい。
前記一般式(1)において、R~Rは、同一でも異なっていてもよく、
水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基、または置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基であることが好ましく、
水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~24の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~24の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6~24のアリール基、または置換基を有していてもよい炭素原子数0~24のアミノ基であることがより好ましく、
水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~24の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6~24のアリール基、または置換基を有していてもよい炭素原子数0~24のアミノ基がさらに好ましい。
また、R~Rのうち、R、RおよびRが水素原子であり、Rが、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数6~20のアリール基、または置換基を有していてもよい炭素原子数0~20のアミノ基であってもよい。また、R~Rのうち、R、RおよびRが水素原子であり、Rが、炭素原子数6~20のアリール基であってもよい。
一般式(1)において、XがCRである場合、RおよびRで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができ、RおよびRで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては、一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができ、RおよびRで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」と同じものをあげることができ、RおよびRは同一でも異なっていてもよい。
本発明においてXは、CRまたは硫黄原子が好ましく、CRがより好ましい。
一般式(1)において、XがCRである場合におけるRおよびRは、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基であると好ましく、置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基であるとより好ましく、置換基を有していてもよい炭素原子数6~20のアリール基であるとさらに好ましい。アリール基がベンゼン環である場合、本願明細書内にて一部Phと表記している。
一般式(1)において、RおよびRで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、一般式(1)において、Rで表される「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができる。
一般式(1)において、RおよびRで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては、一般式(1)において、R~Rで表される「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができる。
一般式(1)において、RおよびRで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては、一般式(1)において、R~Rで表される「炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」と同じものをあげることができる。
一般式(1)において、RおよびRで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、または「置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「置換基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」および「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」における「置換基」と同じものをあげることができる。
一般式(1)において、RおよびRは上記で述べたとおりの基を表すが、隣り合う基同士で互いに結合して環を形成してもよく、それらの環は、単結合、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子のいずれかの原子を介した結合によって、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(1)において、mは0または1の整数を表し、nは1または2の整数を表す。
mが0、nが1であってもよく、mが0、nが2であってもよく、mが1、nが1であってもよく、mが1、nが2であってもよい。また、nが2である場合に複数存在するYは、同一でも異なっていてもよい。
一般式(1)において、YはCR10、NR11またはSiR1213を表し、R~R13で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36のアルキル基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36のアルキル基」と同じものをあげることができ、R~R13で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては、一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができ、R~R13で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」としては、一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」と同じものをあげることができ、R~R13は同一でも異なっていてもよい。本発明において、Yは、CR10またはNR11が好ましい。
一般式(1)において、YがCR10である場合におけるRおよびR10は、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基であると好ましく、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるとより好ましく、炭素原子数1~16の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるとさらに好ましい。
一般式(1)において、YがNR11である場合におけるR11は、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基であるとより好ましく、炭素原子数1~16の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるとさらに好ましい。
一般式(1)において、YがSiR1213である場合におけるR12およびR13は、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基であると好ましく、置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるとより好ましく、炭素原子数1~16の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であるとさらに好ましい。
一般式(1)において、Aは前記一般式(2)~(4)のいずれか一つの1価基で表されることが好ましい。
一般式(2)においてR14およびR15は、水素または酸性基を表し、R14またはR15の少なくとも一個は酸性基である。「酸性基」としては具体的に、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキサム酸基、ホスホン酸基、ホウ酸基、ホスフィン酸基、シラノール基などをあげることができる。これらの中でも、カルボキシル基またはホスホン酸基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。酸性基としてカルボキシル基またはホスホン酸基を含む増感色素は、半導体層の表面上に容易に吸着させることができるため、該増感色素を用いた光電変換素子の光電変換特性のさらなる向上につながる。
一般式(3)においてR16で表される「酸性基」、および、一般式(4)におけるR18で表される「酸性基」としては、一般式(2)における「酸性基」と同じものをあげることができる。
一般式(4)においてR17およびR19は、水素原子または電子吸引性基を表し、「電子吸引性基」としては、具体的に、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;
シアノ基;水酸基;ニトロ基;ニトロソ基;カルボキシル基;ホルミル基;エステル基、トリフルオロメチル基などをあげることができる。これらの中でも、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、カルボキシル基が好ましい。
一般式(1)において、Bは具体的には前記一般式(5)で表される2価基、もしくは単結合であることが好ましい。
一般式(5)においてR20~R25で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、前記一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができる。
一般式(5)において、R20~R25で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては前記一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができる。
一般式(5)において、R20~R25で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」における「炭素原子数6~36のアリール基」としては前記一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基」と同じものをあげることができる。
一般式(5)において、R20~R25で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、前記一般式(1)において、Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」と同じものをあげることができる。
一般式(5)において、R20~R25で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」における「炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」としては前記一般式(1)において、R~Rで表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」と同じものをあげることができる。
一般式(5)において、R20~R25で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては前記一般式(1)において、R~Rで表される「炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」と同じものをあげることができる。
一般式(5)において、R20とR21、R22とR23、およびR24とR25は、それぞれ同一でも異なっていてもよく上記基を表すが、隣り合う基同士で互いに結合して環を形成してもよく、それらの環は、単結合、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子のいずれかの原子を介した結合によって、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(5)において、pおよびqは、それぞれ0または1の整数を表し、pが0、qが0であってもよく、pが1、qが0であってもよく、pが0、qが1であってもよく、pが1、qが1であってもよい。
本発明において、一般式(1)で表される増感色素は、存在し得る全ての立体異性体を包含するものとする。いずれの立体異性体も本発明における増感色素として好適に使用することができる。例えば、一般式(1)において、mが0、Bが単結合であり、Aが一般式(2)で表される1価基であり、R14が水素原子、かつ、R15がカルボキシル基である場合、本発明の増感色素は、下記一般式(6)および(7)で表される化合物を包含するものとする。また、これらの立体異性体から選ばれる2種以上の混合物であってもよい。
Figure 2023032132000006
一般式(1)で表される本発明の増感色素である化合物の具体例を以下の式に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、以下の例示化合物は、存在し得る立体異性体のうちの一例を示したものであり、その他全ての立体異性体を包含するものとする。また、それぞれ2種以上の立体異性体の混合物であってもよい。
Figure 2023032132000007
Figure 2023032132000008
Figure 2023032132000009
Figure 2023032132000010
Figure 2023032132000011
Figure 2023032132000012
Figure 2023032132000013
Figure 2023032132000014
Figure 2023032132000015
Figure 2023032132000016
Figure 2023032132000017
Figure 2023032132000018
Figure 2023032132000019
Figure 2023032132000020
Figure 2023032132000021
Figure 2023032132000022
Figure 2023032132000023
Figure 2023032132000024
Figure 2023032132000025
Figure 2023032132000026
Figure 2023032132000027
Figure 2023032132000028
Figure 2023032132000029
Figure 2023032132000030
Figure 2023032132000031
Figure 2023032132000032
Figure 2023032132000033
Figure 2023032132000034
Figure 2023032132000035
Figure 2023032132000036
Figure 2023032132000037
Figure 2023032132000038
Figure 2023032132000039
Figure 2023032132000040
一般式(1)で表される本発明の増感色素は、公知の方法によって合成することができる。以下に、一般式(1)において、mが0、nが1、さらにYがNC17であり、Bが一般式(5)で表される2価基であり、Aが一般式(2)で表される1価基であり、pが1、qが0、R20、R21、R22、およびR23が水素原子である場合の合成例を示す。
一般式(8)で表される、相当する置換基を有するボロン酸エステル化合物と、2,6-ジブロモ-4-n-オクチルジチエノ[3,2-b:2’,3’-d]ピロールとの鈴木・宮浦カップリングなどのクロスカップリング反応を行い、一般式(9)で表されるブロモ体化合物を合成することができる。
Figure 2023032132000041
続いて、一般式(9)で表されるブロモ体化合物と4-ホルミルフェニルボロン酸とのクロスカップリング反応を行うことによって、一般式(10)で表されるホルミル体化合物を合成することができる。
Figure 2023032132000042
続いて、上記のように得られた、一般式(10)で表されるホルミル体化合物と、一般式(11)で表されるインデノン化合物との縮合反応を行うことにより、本発明の一般式(1)で表される増感色素を合成することができる。
一般式(11)において、R14およびR15は水素原子または酸性基を表し、少なくともR14またはR15のいずれか1個は酸性基であるものとする。
上記合成例における一般式(8)~(11)中のR~R、R14およびR15は、本発明における一般式(1)におけるR~R、および一般式(2)におけるR14、R15と同じ意味を表す。
なお、出発原料となる上記一般式(8)などについては、市販のものを用いてもよいし、公知の方法により合成したものを用いてもよい。上記一般式(11)で表されるインデノン化合物は、前述した特許文献6~7に記載の方法で容易に合成することができる。
一般式(1)で表される本発明の増感色素の化合物の精製方法としては、カラムクロマトグラフィーによる精製;シリカゲル、活性炭、活性白土などによる吸着精製;溶媒による再結晶や晶析法などの公知の方法があげられる。また、これらの化合物の同定は、核磁気共鳴分析(NMR)などにより行うことができる。
本発明の増感色素は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、本発明の増感色素は、本発明に属さない他の増感色素と併用することができる。他の増感色素の具体例としては、ルテニウム錯体、クマリン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、ロダシアニン系色素、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、キサンテン系色素などの前記一般式(1)で表される増感色素以外の増感色素をあげることができる。本発明の増感色素と、これら他の増感色素とを組み合わせて光電変換用組成物として用いる場合は、本発明の増感色素に対する他の増感色素の使用量を10~200重量%とするのが好ましく、20~100重量%とするのがより好ましい。
本発明の増感色素は、紫外可視吸収スペクトルにおいて、400nm以上に吸収スペクトルのピーク波長(吸収極大)を有することが好ましい。また、長波長域に光吸収を有し、青色や紫色を呈するという観点から、450nm以上であることが好ましく、480以上がさらに好ましく、550以上が特に好ましい。また、高感度特性の素子とするには、モル吸光係数が大きい材料が好ましい。
一般的には吸収の長波長化を図るため長鎖二重結合部位等の導入が必要となるが、酸化等による耐久性が懸念される。本発明においては耐久性の高い部位の導入や骨格構造を有することで、耐久性を向上させ、かつ高い光電変換効率を有することも期待できる。
本発明の増感色素は、ハロゲン化銀、酸化亜鉛、酸化チタンなど、各種イメージング材料用の感光体、光触媒、光機能性材料などの分光増感色素として応用でき、色素増感型の光電変換素子などに用いられる光電変換用増感色素組成物などとしても応用できる。本発明において色素増感型の光電変換素子を作製する方法は特に限定されないが、導電性支持体(電極)上に半導体層を形成し、該半導体層に本発明の光電変換用増感色素組成物を吸着(担持)させて、光電極を作製する方法が好ましい(図1参照。なお、言うまでもなく、図は理解を資することを優先とするため、実際の素子の忠実な縮尺ではない)。色素を吸着させる方法としては、色素を溶媒に溶解して得られた溶液中に半導体層を長時間浸漬する方法が一般的である。本発明の増感色素を2種以上併用する場合、あるいは本発明の増感色素を他の増感色素と併用する場合は、使用する全ての色素の混合溶液を調製して半導体層を浸漬してもよく、また、それぞれの色素について別々の溶液を調製し、各溶液に半導体層を順に浸漬してもよい。
本発明では、導電性支持体として金属板の他に、表面に導電性材料を有する導電層を設けたガラス基板やプラスチック基板を用いることができる。導電性材料の具体例としては、金、銀、銅、アルミニウム、白金などの金属、フッ素ドープの酸化スズ、インジウム-スズ複合酸化物などの導電性透明酸化物半導体、炭素などをあげることができるが、フッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたガラス基板を用いるのが好ましい。
本発明において半導体層を形成する半導体の具体例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化鉄、酸化ガリウム、酸化ニッケル、酸化イットリウムなどの金属酸化物;硫化チタン、硫化亜鉛、硫化ジルコニウム、硫化銅、硫化スズ、硫化インジウム、硫化タングステン、硫化カドミウム、硫化銀などの金属硫化物;セレン化チタン、セレン化ジルコニウム、セレン化インジウム、セレン化タングステンなどの金属セレン化物;シリコン、ゲルマニウムなどの単体半導体などをあげることができる。これらの半導体は単独で用いるだけでなく、2種類以上を混合して用いることもできる。本発明においては、半導体として酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズから選択される1種または2種以上を用いるのが好ましい。
本発明における半導体層の態様は特に限定されないが、微粒子からなる多孔質構造を有する薄膜が好ましい。多孔質構造などにより、半導体層の実質的な表面積が大きくなり、半導体層への色素吸着量が増大すると、高効率の光電変換素子を得ることができる。半導体粒子径は5~500nmが好ましく、10~100nmがより好ましい。半導体層の膜厚は通常1~100μmであるが、1~20μmがより好ましい。半導体層の作製方法としては、半導体微粒子を含むペーストをスピンコート法、ドクターブレード法、スキージ法、スクリーン印刷法などの湿式塗布法で導電性基板上に塗布した後、焼成により溶媒や添加物を除去して製膜する方法や、スパッタリング法、蒸着法、電着法、電析法、マイクロ波照射法などにより製膜する方法などがあげられるが、これらに限定されない。
本発明において、半導体微粒子を含むペーストは市販品を用いてもよく、市販の半導体微粉末を溶媒中に分散させることによって調製したペーストなどを用いてもよい。ペーストを調製する際に使用する溶媒の具体例としては、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;n-ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒をあげることができるが、これらに限定されない。また、これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒として使用することができる。
本発明において半導体微粉末を溶媒中に分散させる方法としては、粉末を乳鉢などですりつぶしてから行ってもよく、ボールミル、ペイントコンディショナー、縦型ビーズミル、水平型ビーズミル、アトライターなどの分散機を用いてもよい。ペーストを調製する際には、半導体微粒子の凝集を防ぐために界面活性剤などを添加するのが好ましく、増粘させるためにポリエチレングリコールなどの増粘剤を添加するのが好ましい。
本発明の光電変換用増感色素組成物の半導体層表面上への吸着は、例えば、該色素溶液中に半導体層を浸し、室温で30分~100時間あるいは加熱条件下で10分~24時間放置することにより行うことができる。その場合には、室温で10~20時間放置するのが好ましく、該色素溶液中の色素濃度は10~2000μMが好ましく、50~500μMがより好ましい。
本発明の光電変換用増感色素を、半導体層表面上に吸着させる際に用いる溶媒としては、具体的に、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチルなどのエステル系溶媒;ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキソランなどのエーテル系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンなどのアミド系溶媒;アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、o-ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;n-ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒などがあげられるが、これらに限定されない。これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒として使用される。これらの溶媒の中でも、エタノール、t-ブチルアルコール、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸n-ブチルから選択される1種または2種以上を用いるのが好ましい。
本発明の光電変換用増感色素組成物を半導体層表面上に吸着する際には、コール酸またはデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、リソコール酸、デヒドロコール酸などのコール酸誘導体を色素溶液中に溶解し、色素と共吸着させてもよい。コール酸またはコール酸誘導体を用いることにより色素同士の会合が抑制され、光電変換素子において色素から半導体層へ効率よく電子注入できるようになる。コール酸またはコール酸誘導体を用いる場合、色素溶液中におけるそれらの濃度は0.1~100mMが好ましく、0.5~10mMがより好ましい。
本発明の光電変換素子に用いる対極(電極)としては、導電性を有するものであれば特に限定されないが、レドックスイオンの酸化還元反応を促進するために、触媒能を持った導電性材料を使用するのが好ましい。該導電性材料の具体例としては、白金、ロジウム、ルテニウム、炭素などがあげられるが、これらに限定されない。本発明においては、導電性支持体上に白金の薄膜を形成したものを対極として用いるのが特に好ましい。また、導電性薄膜の作製方法としては、導電性材料を含むペーストをスピンコート法、ドクターブレード法、スキージ法、スクリーン印刷法などの湿式塗布法により導電性基板上に塗布した後、焼成により溶媒や添加物を除去して製膜する方法や、スパッタリング法、蒸着法、電着法、電析法、マイクロ波照射法などにより製膜する方法などがあげられるが、これらに限定されない。
本発明の光電変換素子においては、一対の対向する電極間に電解質が充填され、電解質層が形成されている。用いる電解質としてはレドックス電解質が好ましい。レドックス電解質としては、ヨウ素、臭素、スズ、鉄、クロム、アントラキノンなどのレドックスイオン対があげられるが、これらに限定されない。これらの中ではヨウ素系電解質、臭素系電解質が好ましい。ヨウ素系電解質の場合は、例えばヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウムなどのヨウ素の混合物が用いられる。本発明では、これらの電解質を溶媒に溶解させて得られた電解液を用いるのが好ましい。電解液中の電解質の濃度は、0.05~5Mが好ましく、0.2~1Mがより好ましい。
電解質を溶解させる溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、3-メトキシプロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエチル系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒;γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトンなどのラクトン系溶媒などがあげられるが、これらに限定されない。これらの溶媒は、単独あるいは2種以上の混合溶媒として使用される。これらの溶媒の中でも、ニトリル系溶媒が好ましい。
本発明においては、色素増感型光電変換素子の開放電圧およびフィルファクターのさらなる向上のため、前記電解液中にアミン系化合物を含有させてもよい。アミン系化合物としては、4-t-ブチルピリジン、4-メチルピリジン、2-ビニルピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルベンズイミダゾールなどがあげられる。電解液中のアミン系化合物の濃度は、0.05~5Mが好ましく、0.2~1Mがより好ましい。
本発明の光電変換素子における電解質としては、ゲル化剤やポリマーなどを添加させて得られたゲル状電解質やポリエチレンオキシド誘導体などのポリマーを用いた固体電解質を用いてもよい。ゲル状電解質、固体電解質を用いることにより、電解液の揮発を低減させることができる。
本発明の光電変換素子においては、一対の対向する電極間に電解質の代わりに固体電荷輸送層を形成してもよい。固体電荷輸送層に含まれる電荷輸送物質は、正孔輸送物質であることが好ましい。電荷輸送物質の具体例としては、ヨウ化銅、臭化銅、チオシアン化銅などの無機正孔輸送物質、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ-p-フェニレンビニレン、ポリビニルカルバゾール、ポリアニリン、オキサジアゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ピラゾリン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物などの有機正孔輸送物質があげられるが、これらに限定されない。
本発明において有機正孔輸送物質を用いて固体電荷輸送層を形成する場合、フィルム形成性結着剤樹脂を併用してもよい。フィルム形成性結着剤樹脂の具体例としては、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリレート樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂などがあげられるが、これらに限定されない。これらの樹脂は、単独あるいは共重合体として1種または2種以上を混合して用いることができる。これらの結着剤樹脂の有機正孔輸送物質に対する使用量は、20~1000重量%が好ましく、50~500重量%がより好ましい。
本発明の光電変換素子においては、光電変換用増感色素組成物が吸着した半導体層が設けられた電極(光電極)が陰極となり、対極が陽極となる。太陽光などの光は光電極側、対極側のどちらから照射してもよいが、光電極側から照射する方が好ましい。太陽光などの照射により、色素が光を吸収して励起状態となって電子を放出する。この電子が半導体層を経由して外部に流れて対極へ移動する。一方、電子を放出して酸化状態になった色素は、対極から供給される電子を電解質中のイオンを経由して受け取ることにより、基底状態に戻る。このサイクルにより電流が流れ、光電変換素子として機能するようになる。
本発明の光電変換素子の性能(特性)を評価する際には、短絡電流、開放電圧、フィルファクター、光電変換効率の測定を行う。短絡電流とは、出力端子を短絡させたときの両端子間に流れる1cmあたりの電流を表し、開放電圧とは、出力端子を開放させたときの両端子間の電圧を表す。また、フィルファクターとは最大出力(電流と電圧の積)を、短絡電流と開放電圧の積で割った値であり、主に内部抵抗に左右される。光電変換効率は、最大出力(W)を1cmあたりの光強度(W)で割った値に100を乗じてパーセント表示した値として求められる。
本発明の光電変換素子は、色素増感太陽電池や各種光センサーなどに応用できる。本発明の色素増感太陽電池は、前記一般式(1)で表される増感色素を含む光電変換用増感色素組成物を含有する光電変換素子がセルとなり、そのセルを必要枚数配列してモジュール化し、所定の電気配線を設けることによって得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、合成実施例において化合物の同定は、H-NMR分析(日本電子株式会社製核磁気共鳴装置JNM-ECZ400S、もしくはECA-600)により行った。
[合成実施例1] 増感色素(D-2)の合成
窒素置換した反応容器に、4-オクチル-2-トリメチルスタンニル-4H-ビスチエノ[3,2-b:2’,3’-d]ピロール0.88g、10-ビフェニル-9,9-ジフェニル-7-ブロム-2-フェニル-アクリダン1.0g、炭酸カリウム0.63g、トルエン15mLを入れ、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を3回繰り返した。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド0.106gを加え、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を3回繰り返した。60℃で撹拌しながら20時間反応を行った。反応液を40℃まで冷却し、トルエン50mLを加え減圧下で溶媒を除去した後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/トルエン=5/1(体積比))精製し、下記式(12)で表される黄色固体0.309gを得た。
窒素置換した反応容器に、下記式(12)で表される化合物0.307g、テトラヒドロフラン10mLを入れ、撹拌しながら2℃まで冷却した。N-ブロモスクシンイミド0.064gを加え、2℃で撹拌しながら4時間反応を行った。反応液にトルエン20mL、水20mLを加えて撹拌し、有機層を抽出した。有機層を飽和食塩水20mLを加えて洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し得られた緑灰色固体をアセトニトリルにて分散洗浄し、下記式(13)で表されるブロム体化合物0.326gを得た。
Figure 2023032132000043
窒素置換した反応容器に、5-ホルミル-2-チオフェンボロン酸0.065g、上記式(13)で表されるブロム体化合物0.323g、酢酸カリウム0.041g、ジメチルスルホキシド11mLを入れて撹拌後、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を3回繰り返した。次に、酢酸パラジウム0.010g、ジ(1-アダマンチル)-n-ブチルホスフィン0.032gを加え、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を3回繰り返した。その後、80℃で2時間撹拌した。反応液を25℃まで放冷後、水30mL、飽和食塩水20mLを加え撹拌し、トルエン60mL、水30mLを加えて有機層を抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン)精製し、乾燥し、下記式(14)で表されるホルミル体化合物の赤橙色固体(0.305g)を得た。
Figure 2023032132000044
窒素置換した反応容器に、上記式(14)で表されるホルミル体化合物0.295g、上記式(15)で表されるインデノン化合物0.082g、酢酸3.2mL、トルエン9.7mLを入れ、80℃で7時間撹拌した。反応液を25℃まで放冷後、トルエン50mLを加えて撹拌し、有機層を抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:クロロホルム/メタノール=5/1(体積比))精製し、乾燥し、目的の増感色素を茶色固体として得た(0.285g、収率86%)。
得られた茶色固体のNMR分析を行い、以下の55個の水素のシグナルを検出し、下記式(D-2)で表される構造と同定した(カルボキシル基の水素は観測されなかった)。
1H-NMR(600MHz、THF-d):δ(ppm)=0.89-0.95(3H)、1.31-1.43(10H)、1.89-1.97(2H)、4.33-4.40(2H)、6.62-6.69(2H)、7.18-7.27(6H)、7.28-7.33(4H)、7.32-7.38(4H)、7.36-7.42(4H)、7.41-7.48(5H)、7.49-7.57(3H)、7.74-7.83(3H)、7.94-8.12(5H)、8.45-8.53(2H)。
Figure 2023032132000045
[合成実施例2] 増感色素(D-8)の合成
窒素置換した反応容器に、(4,4-ビス(2-エチルヘキシル)-4H-シクロペンタ[1,2-b:5,4-b’]ジチオフェン-2-イル)トリブチルスタンナン0.821g、10-ビフェニル-9,9-ジフェニル-7-ブロム-2-フェニル-アクリダン0.76g、トルエン12.3mLを入れ、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を5回繰り返した。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド0.042gを加え、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を3回繰り返した。60℃で撹拌しながら7時間反応を行った。反応液を25℃まで冷却し、トルエン70mLを加え減圧下で溶媒を除去した後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/トルエン=7/1(体積比))精製し、下記式(16)で表される橙色固体0.469gを得た。
窒素置換した反応容器に、下記式(16)で表される化合物0.459g、テトラヒドロフラン15mLを入れ、攪拌しながら3℃まで冷却した。N-ブロモスクシンイミド0.084gを加え、3℃で撹拌しながら3時間反応を行った。反応液にトルエン30mL、水30mLを加えて撹拌し、有機層を抽出した。有機層に飽和食塩水30mLを加えて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、得られた褐色固体をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン/ヘキサン=1/3(体積比))精製し、乾燥し、下記式(17)で表されるブロム体化合物0.453gを得た。
Figure 2023032132000046
窒素置換した反応容器に、5-ホルミル-2-チオフェンボロン酸0.080g、上記式(17)で表されるブロム体化合物0.446g、酢酸カリウム0.051g、ジメチルスルホキシド15mLを入れて撹拌後、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を3回繰り返した。次に、酢酸パラジウム0.010g、ジ(1-アダマンチル)-n-ブチルホスフィン0.032gを加え、反応容器内の減圧、脱気、窒素置換を3回繰り返した。その後、80℃で2時間撹拌した。反応液を25℃まで放冷後、水30mL、飽和食塩水30mLを加え撹拌し、トルエン60mL、水30mLを加えて有機層を抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/トルエン=1/2(体積比))精製し、乾燥し、下記式(18)で表されるホルミル体化合物の橙色固体(0.370g)を得た。
Figure 2023032132000047
窒素置換した反応容器に、上記式(18)で表されるホルミル体化合物0.364g、上記式(15)で表されるインデノン化合物0.091g、酢酸4mL、トルエン12mLを入れ、80℃で11時間撹拌した。反応液を25℃まで放冷後、粗生成物をトルエンで洗浄した。得られた黒色固体を、カラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:クロロホルム/メタノール=5/1(体積比))精製し、乾燥し、目的の増感色素を黒色固体として得た(0.347g、収率87%)。
得られた黒色固体のNMR分析を行い、以下の72個の水素のシグナルを検出し、下記式(D-8)で表される構造と同定した(カルボキシル基の水素は観測されなかった)。
1H-NMR(600MHz、DMSO-d):δ(ppm)=0.54-0.64(14H)、0.80-0.97(16H)、1.89-1.97(4H)、6.48-6.57(2H)、7.02-7.10(6H)、7.21-7.28(4H)、7.34-7.57(16H)、7.78-7.86(3H)、7.95-8.01(3H)、8.04-8.08(1H)、8.18-8.22(1H)、8.26-8.32(1H)、8.35-8.42(1H)。
Figure 2023032132000048
[実施例1] 特性評価
フッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたガラス基板上に、酸化チタンペースト(日揮触媒化成株式会社製、PST-18NR)をスキージ法により塗布した。110℃で1時間乾燥後、450℃で30分間焼成し、膜厚6μmの酸化チタン薄膜を得た。次に、合成実施例1で得られた増感色素(D-2)を酢酸エチルに溶解して濃度100μMの溶液50mLを調製し、この溶液中に、酸化チタンを塗布焼結したガラス基板を、25±2℃で15時間浸漬して色素を吸着させ、光電極とした。色素溶液の分光吸収特性を、分光光度計(日立製作所製 U-3000型)で測定したところ、吸収極大波長623nmを示し、溶液色は目視観察で青色を呈していた。
フッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたガラス基板上にオートファインコータ(日本電子株式会社製JFC-1600)を用いてスパッタリング法により膜厚15nmの白金薄膜を形成し、対極とした。
次に、光電極と対極との間に厚さ60μmのスペーサ(熱融着フィルム)を挟んで熱融着により貼り合わせ、対極の孔から電解液(0.1M ヨウ化リチウム、0.6M ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム、0.05M ヨウ素、0.5M 4-t-ブチルピリジン)/3-メトキシプロピオニトリル溶液)を注入した後に孔を封止し、光電変換素子を作製した。
前記光電変換素子の光電極側から、擬似太陽光照射装置(分光計器株式会社製OTENTO-SUN III型)で発生させた光を照射し、ソースメータ(KEITHLEY製、Model 2400 General-Purpose SourceMeter)を用いて電流-電圧特性を測定した。光の強度は100mW/cmに調整した。得られた測定結果と初期光電変換効率を表1に示す。
[実施例2]
光電変換用増感色素として、合成実施例1で得られた増感色素(D-2)の代わりに、合成実施例2で得られた増感色素(D-8)を用いた以外は実施例1と同様に光電変換素子を作製した。また、(D-8)色素溶液の吸収極大波長は592nmであり、溶液色は青紫色を呈していた。得られた測定結果と当該光電変換素子についての、電流-電圧特性、初期光電変換効率を表1にまとめて示す。
[比較例1] 特性評価
光電変換用増感色素として、(D-2)の代わりに本発明に属さない以下の(E-1)に示す増感色素を用いた以外は実施例1と同様に光電変換素子を作製した。色素溶液の吸収極大波長は540nmであり、溶液色は赤紫色を呈していた。得られた測定結果当該光電変換素子についての、電流-電圧特性の測定結果および初期光電変換効率を表1に示す。(E-1)
Figure 2023032132000049
Figure 2023032132000050
表1で示される通り、本発明の増感色素(D-2)および(D-8)の溶液は吸収極大波長が長波長化し、増感色素(D-2)または(D-8)を含む光電変換用増感色素組成物を用いることにより、色素溶液色が青色系統色であっても光電変換効率が高く、かつ光照射を長時間続けても高い光電変換効率が維持される光電変換素子が得られる傾向があることが判明した。このため、本発明の増感色素は、カラーバリエーションやデザイン性も重要視される色素増感太陽電池に有用であると言える。一方、比較例の光電変換用増感色素は、モル吸光係数も実施例と比較して低く、比較例の光電変換用増感色素を用いた光電変換素子の光電変換効率は不十分なものであった。
本発明を特定の態様を参照して詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を離れることなく様々な変更および修正が可能であることは、当業者にとって明らかである。
本発明の増感色素と当該増感色素を含む光電変換用増感色素組成物とは、高効率かつ高耐久性の光電変換素子および色素増感太陽電池に有用であり、太陽光エネルギーを電気エネルギーに効率よく変換できる太陽電池として、クリーンエネルギーを提供することができる。
1 導電性支持体
2 色素担持半導体層
3 電解質層
4 対極
5 導電性支持体

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表される増感色素。
    Figure 2023032132000051
    [式中、Rは、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    または置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
    ~Rは、同一でも異なっていてもよく、
    水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数3~36のシクロアルコキシ基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基、または
    置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基を表し、
    ~Rは隣り合う基同士で互いに結合して環を形成していてもよい。
    Xは、CR、硫黄原子、または酸素原子を表し、
    およびRは、同一でも異なっていてもよく、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
    およびRは、同一でも異なっていてもよく、
    水素原子、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表し、RとRはそれぞれ互いに結合し環を形成していてもよい。
    mは0または1の整数を表し、nは1または2の整数を表す。
    Yは、CR10、NR11またはSiR1213を表し、
    ~R13は、同一でも異なっていてもよく、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、または置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基を表す。
    Aは1価基を表し、Bは2価基または単結合を表す。]
  2. 前記一般式(1)において、Aが下記一般式(2)~(4)のいずれか1つで表される1価基である、請求項1に記載の増感色素。
    Figure 2023032132000052
    [式中、R14およびR15は、水素原子または酸性基を表し、R14およびR15の少なくともいずれか1個は酸性基であるものとする。R16およびR18は酸性基を表し、R17およびR19は水素原子または電子吸引性基を表す。]
  3. 前記一般式(1)において、Bが下記一般式(5)で表される2価の結合基、または単結合である、請求項1または請求項2に記載の増感色素。
    Figure 2023032132000053
    [式中、
    20~R25は同一でも異なっていてもよく、
    水素原子、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
    または置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表す。
    20とR21、R22とR23、およびR24とR25は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、それぞれ互いに結合し環を形成していてもよい。
    pおよびqは0または1の整数を表す。]
  4. 前記一般式(1)において、Rが、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    または置換基を有していてもよい炭素原子数6~26のアリール基である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の増感色素。
  5. 前記一般式(1)において、R~Rが、
    水素原子、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数1~36の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数2~36の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、
    置換基を有していてもよい炭素原子数6~36のアリール基、または
    置換基を有していてもよい炭素原子数0~36のアミノ基である、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の増感色素。
  6. 前記一般式(1)において、Xが、CRである、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の増感色素。
  7. 前記一般式(1)において、Yが、CR10またはNR11である、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の増感色素。
  8. 前記一般式(1)において、mが0である、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の増感色素。
  9. 請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の増感色素を含む光電変換用増感色素組成物。
  10. 請求項9に記載の光電変換用増感色素組成物を用いた光電変換素子。
  11. 請求項10に記載の光電変換素子を用いた色素増感太陽電池。
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